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JP2024002246A - 制御装置、リソグラフィ装置、物品の製造方法、および制御方法 - Google Patents

制御装置、リソグラフィ装置、物品の製造方法、および制御方法 Download PDF

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JP2024002246A JP2022101326A JP2022101326A JP2024002246A JP 2024002246 A JP2024002246 A JP 2024002246A JP 2022101326 A JP2022101326 A JP 2022101326A JP 2022101326 A JP2022101326 A JP 2022101326A JP 2024002246 A JP2024002246 A JP 2024002246A
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Abstract

【課題】移動体の駆動を精度よく制御するために有利な技術を提供する。
【解決手段】移動体の駆動を制御する制御装置は、前記移動体を駆動する電磁アクチュエータと、前記電磁アクチュエータで発生した磁束に応じた電圧を出力するサーチコイルと、前記サーチコイルの出力に補正値を適用して補正信号を出力する補正部と、前記補正信号を磁束に変換する変換部と、前記変換部の出力と目標磁束とに基づいて前記電磁アクチュエータを制御する制御部と、を備え、前記補正部は、前記制御部で得られる信号と前記変換部の出力とに基づいて、前記変換部の出力に生じるドリフト成分が低減されるように前記補正値を決定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、制御装置、リソグラフィ装置、物品の製造方法、および制御方法に関する。
半導体デバイスなどの製造に用いられるリソグラフィ装置では、基板ステージ機構や原版ステージ機構に、高速かつ高精度にステージ(移動体)を位置決めすることが要求される。ステージを駆動するアクチュエータとしては、ローレンツ力を利用したリニアモータや、吸引力を利用した電磁アクチュエータなどが用いられうる。アクチュエータの特性は、リニアモータの方が線形性がよく扱いやすいが、電磁アクチュエータの方が推力定数が大きいため発熱の観点で有利である。特許文献1~2には、リニアモータと電磁アクチュエータとを併用してステージを位置決めする方法が提案されている。
電磁アクチュエータは、一般に、供給電流と発生推力との関係に非線形を有し、電磁アクチュエータで発生した推力と目標推力との間に誤差が生じうる。そのため、特許文献1では、電磁アクチュエータで発生した磁束をサーチコイルにより検出し、その検出結果に基づいて、電磁アクチュエータで発生する推力が目標推力になるようにフィードバック制御を行う方法が提案されている。
また、電磁アクチュエータの磁束を検出するために設けられる積分器では、外乱に起因してドリフトが発生しうる。そのため、特許文献2では、当該ドリフトを補正する方法が提案されている。具体的には、磁束指令が零を示す場合(即ち、電磁アクチュエータに磁束を発生させない場合)には、ホールドスイッチを作動させずに、積分器の出力値を用いて積分器の入力値を補正するドリフト補正を行う。一方、磁束指令が零を示さない場合(即ち、電磁アクチュエータに磁束を発生させる場合)には、直前の値をホールドするようにホールドスイッチを作動させ、当該直前の値を外乱成分として用いてドリフト補正を行う。
特開2003-218188号公報 特開2009-89598号公報
リニアモータと電磁アクチュエータとを併用する場合、大きな推力が必要な加減速区間では主に電磁アクチュエータを用いてステージの加減速を制御し、大きな推力を必要としない等速区間ではリニアモータを用いてステージの微小な位置決めを制御している。これにより、高速かつ高精度なステージの位置決め制御を実現している。しかしながら、リニアモータと電磁アクチュエータとを併用する構成では、ステージの駆動方向に対して、冗長な数のアクチュエータを配置することとなり、装置コストの点で不利になりうる。そのため、リニアモータおよび電磁アクチュエータのうち推力定数の小さいリニアモータを用いずに、電磁アクチュエータのみでステージの位置決め制御を行うことで、装置コストを削減することが進められている。
電磁アクチュエータのみでステージの位置決め制御を行う場合、電磁アクチュエータは、常に磁束(推力)を出力し続ける必要がある。この場合、磁束指令が零である期間(即ち、電磁アクチュエータに磁束を発生させない期間)が生じないため、特許文献2に記載された方法では積分器のドリフト補正を適切に行うことができず、ステージの駆動を精度よく制御することが困難になりうる。
そこで、本発明は、移動体の駆動を精度よく制御するために有利な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての制御装置は、移動体の駆動を制御する制御装置であって、前記移動体を駆動する電磁アクチュエータと、前記電磁アクチュエータで発生した磁束に応じた電圧を出力するサーチコイルと、前記サーチコイルの出力に補正値を適用して補正信号を出力する補正部と、前記補正信号を磁束に変換する変換部と、前記変換部の出力と目標磁束とに基づいて前記電磁アクチュエータを制御する制御部と、を備え、前記補正部は、前記制御部で得られる信号と前記変換部の出力とに基づいて、前記変換部の出力に生じるドリフト成分が低減されるように前記補正値を決定する、ことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、移動体の駆動を精度よく制御するために有利な技術を提供することができる。
ステージ装置の構成例を示す概略図 従来の電磁石制御系を示すブロック図 第1実施形態の電磁石制御系を示すブロック図 第2実施形態の電磁石制御系を示すブロック図 リソグラフィ装置の構成例を示す概略図
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
以下の実施形態では、移動体の駆動を制御する制御装置として、原版や基板などの対象物を保持して移動可能なステージの駆動を制御するステージ装置(位置決め装置)について説明する。つまり、制御装置によって駆動が制御される移動体としては、原版を保持する原版ステージ、および、基板を保持する基板ステージの少なくとも一方が挙げられる。また、移動体は、ステージに限られるものではなく、電磁アクチュエータによって駆動される物体であればよい。
特許文献2に記載された従来のステージ装置は、ステージの加減速区間でのみにおいて電磁アクチュエータが磁束(推力)を出力するのに適した構成である。しかしながら、この構成では、電磁アクチュエータが磁束を出力している間、外乱によって生じる検出磁束のドリフトを適切に補正することができない。例えば、ステージの加減速区間のような短い時間で電磁アクチュエータに磁束を出力させる場合には、外乱によって生じる検出磁束のドリフトの影響は小さいため、ドリフト補正を無効にしても、電磁アクチュエータの磁束を精度よく制御することができる。一方で、ステージの等速区間においても電磁アクチュエータに磁束を出力させる場合、加減速区間と比べて等速区間は時間が長くなるため、磁束を出力する時間も長くなる。そのため、外乱によって生じる検出磁束のドリフトの影響を大きく受け、電磁アクチュエータの磁束を精度よく制御することが困難になりうる。このことから、特許文献2に記載された従来のステージ装置では、等速区間の位置決め制御にリニアモータを用いており、リニアモータで位置制御をしている間に検出磁束のドリフトを補正している。それに対し、以下の実施形態では、加減速区間や等速区間によらず、電磁アクチュエータの出力と外乱に起因する検出磁束のドリフト補正とを両立することができる電磁アクチュエータの制御系の構成が例示的に提供される。以下の実施形態で説明する電磁アクチュエータの制御系の構成により、ステージの等速区間であっても電磁アクチュエータの磁束を精度よく制御することができる。このことにより、以下の実施形態におけるステージ装置では、ステージの位置決め用のリニアモータを削減し、電磁アクチュエータのみでステージの位置決め制御を行うことが可能となる。
<第1実施形態>
本発明に係る第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態のステージ装置100の構成例を示す概略図であり、ステージ装置100を上方(Z方向)から見た図である。本実施形態のステージ装置100は、位置決め精度は劣るが大ストロークかつ大推力の粗動ステージ101と、小ストロークであるが位置決め精度が高い微動ステージ102と、駆動制御部110とで構成されうる。駆動制御部110は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の処理部やメモリ等の記憶部を含むコンピュータによって構成され、各種アクチュエータを制御して粗動ステージ101および微動ステージ102の駆動を制御する。また、本実施形態において、微動ステージ102は、真空吸着や静電吸着などにより、原版や基板などの対象物を保持するように構成されうる。
粗動ステージ101は、粗動リニアモータ103(103a、103b)により所定方向(図1では±Y方向)に駆動される。また、微動ステージ102は、粗動ステージ101と非接触で連結され、電磁アクチュエータ104(104a、104b)により粗動ステージ101に対して所定方向(図1では±Y方向)に駆動される。
一般に、リニアモータは、供給電流に対する発生推力の線形性がよく扱いやすいが、推力定数が小さく、単位電流当たりの発熱量が大きい。一方、電磁アクチュエータ(電磁石)は、線形性は良くないが、推力定数が大きく、単位電流当たりの発熱量が小さい。そのため、本実施形態における微動ステージ102の駆動には、リニアモータを用いずに、電磁アクチュエータ104(104a、104b)のみを用いている。つまり、本実施形態のステージ装置100では、微動ステージ102の位置決め制御および加減速制御を電磁アクチュエータ104のみを用いて行っている。電磁アクチュエータ104は、コイルに電流を供給することによって磁束を発生させる電磁石を含み、微動ステージ102の一部を構成する磁性体板に対して吸引力が働くように構成される。
[従来における電磁アクチュエータの制御系]
以下、従来における電磁アクチュエータの制御系について、図2を参照しながら説明する。図2は、特許文献2に記載された従来における電磁アクチュエータ104の制御系(電磁石制御系)を示すブロック図である。図2では、図1における2つの電磁アクチュエータ104a、104bのいずれか一方の電磁石制御系が示されている。電磁アクチュエータ104で発生する力は、電磁石と磁性体板との間の磁束の2乗に比例した値となる。電磁石制御系には、加減速力に応じてその絶対値の平方根の次元となる磁束の次元を持つ指令情報(以下では「磁束指令」と表記することがある)が、ステージ全体のシーケンス制御を司る主制御部(例えば駆動制御部110)から供給される。
電磁アクチュエータ104は、電磁石ヨーク部301と、電磁石ヨーク部301に設けられた駆動コイル302とを備えうる。また、電磁アクチュエータ104の電磁石ヨーク部301には、サーチコイル303が設けられる。サーチコイル303は、駆動コイル302で発生する磁束を検出し、その磁束に応じた誘起電圧vを出力する。この誘起電圧vは、第1演算部308に供給される。第1演算部308は、サーチコイル303の出力(誘起電圧v)に補正値を適用し、それにより得られた信号を補正信号として出力する。誘起電圧vへの補正値の適用は、例えば、誘起電圧vに補正値を加算すること、または、誘起電圧vから補正値を減算することである。
変換部304は、第1演算部308から出力された補正信号を磁束に変換する。例えば、変換部304は、積分器を含み、第1演算部308から出力された補正信号を時間積分することによって磁束を出力する。変換部304から出力された磁束は、電磁アクチュエータ104で発生している磁束の検出結果として理解されてもよく、以下では「検出磁束φ」と表記することがある。なお、電磁アクチュエータ104に所望の力を発生させるための磁束量は、サーチコイル303の巻き数、電磁石ヨーク部301のうちサーチコイル303を設けた部分の断面積、および、変換部304から出力された検出磁束φに基づいて算出可能である。また、図2に示す従来の電磁石制御系では、装置立ち上げ時に検出磁束を零にするためのリセット信号S1が変換部304に供給されうる。変換部304へリセット信号S1が入力されると、変換部304の出力が零となる。
変換部304から出力された検出磁束φは、第2演算部305(減算器、加算器)に供給される。第2演算部305は、入力された磁束指令(目標磁束)と検出磁束φとの偏差である磁束誤差を算出し、当該磁束誤差をゲイン部306に供給する。ゲイン部306(生成部)は、第2演算部305から出力された磁束誤差に基づいて電圧指令値を生成する。例えば、ゲイン部306は、第2演算部305から出力された磁束誤差に適宜(所定)のゲインを乗じることにより電圧指令値を生成し、当該電圧指令値を駆動アンプ307に供給する。駆動アンプ307(供給部)は、ゲイン部306から出力された電圧指令値に基づいて、電磁アクチュエータ104(電磁石の駆動コイル302)に電流iを供給する。具体的には、駆動アンプ307は、ゲイン部306から供給された電圧指令値に応じた電圧を駆動コイル302に印加することにより、磁束指令(目標磁束)に応じた磁束が発生するように電磁アクチュエータ104の駆動コイル302に電流を供給する。これにより、電磁アクチュエータ104において所望の磁束(即ち、目標磁束)を発生させることができる。
ところで、上記のように構成された電磁石制御系では、磁束指令が零を示す場合であっても、外乱の影響により、駆動コイル302および/またはサーチコイル303にオフセット電流が流れることがある。このようなオフセット電流は、変換部304で時間積分されるため、変換部304から出力される検出磁束φに不要なドリフト成分として含まれてしまう。つまり、変換部304から出力される検出磁束φに、外乱に起因するドリフト成分が生じてしまう。この場合、磁束指令(目標磁束)に応じた磁束が発生するように電磁アクチュエータ104を制御することができず、移動体としての微動ステージ102を精度よく位置決めすることが困難になりうる。そのため、従来の電磁石制御系では、変換部304から出力される検出磁束φのドリフト成分を補正するためのドリフト補正系401が設けられている。なお、図2では、変換部304から出力された検出磁束φにドリフト成分を生じさせる外乱を「外乱A」として等価的に表しており、第1演算部308に入力されるものとして模式的に図示されている。
図2に示す従来(特許文献2)の電磁石制御系の構成では、磁束指令が零を示している場合には、駆動コイル302に流れる電流iが零、および検出磁束φも零といった理想的な状態を利用して、検出磁束φのドリフト成分を低減している。つまり、磁束指令が零を示している場合において変換部304から出力される検出磁束φが零でない場合、その検出磁束φが外乱に起因するドリフト成分であると仮定し、当該検出磁束φを用いて変換部304の入力値を補正するドリフト補正を行う。一方、磁束指令が零を示していない場合、即ち、電磁アクチュエータ104に磁束を発生させる場合には、直前の値をホールドするようにホールドスイッチ401bを作動させ、当該直前の値を用いてドリフト補正を行う。
具体的には、図2に示す従来のドリフト補正系401では、磁束指令が零を示す場合には、ホールドスイッチ401bがオフ(非作動)となる。この場合、変換部304から出力された検出磁束φに換算部401aでゲインgが乗じられることにより、検出磁束φから換算された電圧値が得られ、当該電圧値が補正値として第1演算部308にフィードバックされる。第1演算部308では、サーチコイル303から出力された誘起電圧vから当該補正値を減算し、それにより得られた信号を変換部304に入力する。一方、磁束指令が零を示さない場合には、駆動タイミング指令S2がホールドスイッチ401bに与えられて、ホールドスイッチ401bがオン(作動)となる。この場合、ドリフト補正系401のフィードバックループが実質的に切られるとともに、直前に検出磁束φから換算された電圧値がホールドされ、ホールドされた電圧値が補正値として第1演算部308に逐次入力される。
次に、ホールドスイッチ401bがオフのときの駆動コイル302の電流iから検出磁束φまでの伝達特性について考える。駆動コイル302に流れる電流をi、駆動コイル302で発生する磁束をφとしたとき、電流iと磁束φとの関係は係数Gを用いて式(1)のように表される。
駆動コイル302で発生した磁束φから誘起電圧vまでの伝達特性Tφv(s)は、係数Nを用いて式(2)のように表される。
また、誘起電圧vから検出磁束φまでの伝達特性Tvφd(s)は、式(3)のように表される。
このことから、ホールドスイッチ401bがオフのとき、駆動コイル302の電流iから検出磁束φまでの伝達特性Tiφd(s)は、式(1)~(3)を用いて式(4)のように表される。駆動コイル302の電流iと駆動コイル302で発生する磁束φとは定数倍の関係であるため、駆動コイル302の電流iから検出磁束φまでの伝達特性が式(4)のように定数倍で表されるときには、検出磁束φが精度よく得られていると言える。つまり、磁束指令が零を示している状態、即ち、ホールドスイッチ401bがオフされた状態では、ドリフト補正系401のフィードバックループにより、検出磁束φに基づいて電磁アクチュエータ104を精度よく制御することができる。
ここで、電磁アクチュエータ104のみを用いて微動ステージ102の駆動を制御する場合について考える。この場合、電磁アクチュエータ104を常に駆動している状態(即ち、磁束を発生している状態)にする必要がある。図2に示す従来(特許文献2)の構成では、電磁アクチュエータ104を常に駆動する場合、磁束指令が零を示すタイミングがなくなり、ホールドスイッチ401bは常にオン(作動)となる。そのため、磁束指令が零を示している場合には検出磁束φが零といった理想的な状態を作り出すことができない。一方で、外乱Aに起因する検出磁束φのドリフト成分を補正するため、従来の構成のままホールドスイッチ401bを常にオン(作動)にする場合、誘起電圧vから検出磁束φまでの伝達特性Tvφd(s)が式(5)のように表される。つまり、一次遅れのフィルタ特性になる。
このことから、駆動コイル302の電流iから検出磁束φまでの伝達特性Tiφd(s)は、式(1)~(2)、(5)を用いて式(6)のように表され、ホールドスイッチ401bがオフのときの電流iから検出磁束φまでの伝達特性と一致しない。つまり、磁束指令が零を示していない状態、即ち、ホールドスイッチ401bがオンされた状態では、検出磁束φを精度よく得ることができず、検出磁束φに基づいて電磁アクチュエータ104を精度よく制御することが困難になりうる。つまり、従来の電磁石制御系の構成は、電磁アクチュエータ104のみを用いて微動ステージ102の駆動を制御する場合に適さない。
[本実施形態における電磁アクチュエータの制御系]
以下、本実施形態における電磁アクチュエータの制御系について、図3を参照しながら説明する。図3は、本実施形態における電磁アクチュエータ104の制御系(電磁石制御系)を示すブロック図である。図3では、図2と同様に、図1における2つの電磁アクチュエータ104a、104bのいずれか一方の電磁石制御系が示されている。
図3に示す本実施形態の電磁石制御系は、図2に示す従来の電磁石制御系と比べ、ドリフト補正系の構成が異なっており、それ以外は基本的に同様である。例えば、電磁アクチュエータ104の構成は、図2を用いて前述したように、電磁石ヨーク部301と、電磁石ヨーク部301に設けられた駆動コイル302とを備えうる。また、電磁アクチュエータ104の電磁石ヨーク部301には、サーチコイル303が設けられる。サーチコイル303は、駆動コイル302で発生する磁束を検出し、当該磁束の微分値である電圧(誘起電圧v)を出力する。サーチコイル303から出力された誘起電圧vは、第1演算部308に供給される。第1演算部308は、サーチコイル303の出力(誘起電圧v)に補正値を適用する補正部として構成され、誘起電圧vに補正値を適用することで得られた信号を補正信号として出力する。誘起電圧vへの補正値の適用は、例えば、誘起電圧vに補正値を加算すること、または、誘起電圧vから補正値を減算することである。なお、第1演算部308において誘起電圧vに適用される補正値は、変換部304の出力(検出磁束φ)に生じるドリフト成分を低減(補正)するための値として理解されてもよい。
変換部304は、第1演算部308から出力された補正信号を磁束に変換し、検出磁束φとして出力する。本実施形態の変換部304は、積分器を含み、第1演算部308から出力された補正信号を時間積分することによって検出磁束φを出力する。当該積分器は、アナログ回路によって実装されうる。また、変換部304は、積分特性を有するフィルタを積分器の代わりに含んでもよく、当該フィルタを用いて補正信号を時間積分することによって検出磁束φを出力してもよい。
変換部304から出力された検出磁束φは、第2演算部305(減算器、加算器)に供給される。第2演算部305は、入力された磁束指令(目標磁束)と検出磁束φdとの偏差である磁束誤差を算出し、当該磁束誤差をゲイン部306に供給する。ゲイン部306(生成部)は、第2演算部305から出力された磁束誤差に基づいて電圧指令値を生成する。例えば、ゲイン部306は、第2演算部305から出力された磁束誤差に適宜(所定)のゲインを乗じることにより電圧指令値を生成し、当該電圧指令値を駆動アンプ307に供給する。駆動アンプ307(供給部)は、ゲイン部306から出力された電圧指令値に基づいて、電磁アクチュエータ104(電磁石の駆動コイル302)に電流iを供給する。これにより、電磁アクチュエータ104において所望の磁束(即ち、目標磁束)を発生させることができる。ここで、本実施形態の場合、第2演算部305、ゲイン部306(生成部)、および駆動アンプ307(供給部)は、変換部304の出力(検出磁束φ)と目標磁束(磁束指令)とに基づいて電磁アクチュエータ104を制御する制御部CNTを構成しうる。また、変換部304、第2演算部305、ゲイン部306、駆動アンプ307、第1演算部308、および、後述するドリフト補正系501は、図1で説明した駆動制御部110の構成要素でありうる。
次に、本実施形態のドリフト補正系501の構成例について説明する。本実施形態のドリフト補正系501は、図3に示すように、第1換算部501aと、第2換算部501bと、差分算出部501cとを含みうる。そして、本実施形態のドリフト補正系501は、制御部CNTで得られる信号と変換部304の出力(検出磁束φ)とに基づいて、変換部304の出力に生じるドリフト成分が低減されるように、第1演算部308(補正部)に供給すべき補正値を決定する。以下では、制御部CNTで得られる信号として、駆動アンプ307から出力される電流iを用いる例を説明するが、それに限られず、第2演算部305から出力される磁束誤差(偏差)、あるいは、ゲイン部306から出力される電圧指令値が用いられてもよい。
第1換算部501aには、制御部CNTで得られる信号(電流i)を磁束に換算するためのゲインg(第1ゲイン)が設定されている。第1換算部501aは、駆動アンプ307から出力された電流iにゲインgを乗じることで電流iを磁束に換算し、それにより得られた磁束情報を電流フィードバック信号S3として出力する。差分算出部501cは、第1換算部501aで電流iから換算された磁束と変換部304から出力された検出磁束φとの差分(以下では「磁束差分」と表記することがある)を算出する。また、第2換算部501bには、差分算出部501cで算出された磁束差分を電圧値に換算するためのゲインg(第2ゲイン)が設定されている。第2換算部501bは、差分算出部501cで算出された磁束差分にゲインgを乗じることで磁束差分を電圧値に換算し、それにより得られた電圧値を補正値として第1演算部308に供給する。なお、第1換算部501aのゲインg、および第2換算部501bのゲインgは、例えば実験やシミュレーション等により事前に決定されうる。
ここで、前述したように、駆動コイル302の電流iと駆動コイル302で発生する磁束とは定数倍の関係である。本実施形態のドリフト補正系501では、当該関係を利用して、駆動コイル302の電流iにゲインgを乗じることで得られる磁束情報を電流フィードバック信号S3として生成し、生成した電流フィードバック信号S3を差分算出部501cに入力する。このとき、駆動コイル302の電流iから検出磁束φまでの伝達特性Tiφd(s)は、式(7)のように表される。
第1換算部501aのゲインg(電流ゲイン)を適切に設定することで、駆動アンプ307から駆動コイル302に供給される電流iに基づいて、電磁アクチュエータ104で発生している磁束を算出(推定、予測)することが可能となる。即ち、電流フィードバック信号S3(磁束情報)を、変換部304から出力される検出磁束φのうちサーチコイル303から出力された誘起電圧vに相当する磁束を表す信号(情報)として算出(再現)することが可能となる。これにより、差分算出部501cは、外乱Aに起因する検出磁束φのドリフト成分を磁束差分として出力(抽出)することが可能となり、当該ドリフト成分のみをフィードバックすることができる。第1換算部501aのゲインgは、式(8)によって定められる。
このとき、駆動コイル302の電流iから検出磁束φまでの伝達特性Tiφd(s)は、式(8)を式(7)に代入することで、式(9)のように表される。式(9)で表される伝達特性Tiφd(s)は、式(4)で示した、ホールドスイッチ401bがオフのときの電流iから検出磁束φまでの伝達特性と一致する。つまり、検出磁束φが精度よく得られていると言える。そのため、検出磁束φに基づいて電磁アクチュエータ104を精度よく制御することができる。
また、外乱Aから検出磁束φまでの伝達特性TAφd(s)は、式(10)のように表される。つまり、外乱Aに対しては一次遅れのフィルタ特性が適用され、検出磁束φのドリフト成分が低減されていることが分かる。このことから、本実施形態のドリフト補正系501を用いた電磁石制御系では、電磁アクチュエータ104の出力の制御と外乱Aに起因する検出磁束φdのドリフト成分の補正とを両立可能であることが分かる。即ち、電磁アクチュエータ104のみを用いて微動ステージ102の駆動を精度よく制御することができる。
上述したように、本実施形態の電磁石制御系は、制御部CNTで得られる信号と変換部304の出力(検出磁束φ)とに基づいて、変換部304の出力に生じるドリフト成分が低減されるように、第1演算部308に供給すべき補正値を決定する。これにより、電磁アクチュエータ104を常に駆動している状態であっても、変換部304から出力された検出磁束φのドリフト成分を抽出し、当該ドリフト成分を精度よく低減することができる。つまり、電磁アクチュエータ104のみを用いて微動ステージ102の駆動を精度よく制御することができる。
<第2実施形態>
本発明に係る第2実施形態について説明する。図4は、本実施形態における電磁アクチュエータ104の制御系(電磁石制御系)を示すブロック図である。上記の第1実施形態では、積分器を含むように変換部304を構成した例を示したが、本実施形態では、デジタルフィルタ601を含むように変換部304を構成する例について説明する。変換部304のデジタルフィルタ601は、サーチコイル303から出力された誘起電圧vを離散時間積分することによって検出磁束φを出力する。このデジタルフィルタ601は、デジタル回路でのFIR(Finite Impulse Response)フィルタ、IIR(InfiniteImpulse Response)フィルタ、加算器などによって実装されうる。また、デジタルフィルタ601から出力される値は、ある特定区間の積分値であってもよい。なお、本実施形態は、第1実施形態を基本的に引き継ぐものであり、以下で言及する事項以外は第1実施形態に従いうる。
まず、ドリフト補正系501のフィードバックループが実質的に切られている状態における駆動コイル302の電流iから検出磁束φまでの伝達特性について考える。駆動コイル302の電流をi、駆動コイル302で発生する磁束をφとしたとき、電流iと磁束φとの関係は係数Gを用いて、式(11)のように表される。
また、駆動コイル302で発生した磁束φから誘起電圧vまでの離散の伝達特性Tφv(z)は、係数Nを用いて、式(12)のように表される。
また、離散時間積分をするデジタルフィルタ601の離散の伝達特性F(z)は、式(13)となる。
このことから、駆動コイル302の電流iから検出磁束φまでの伝達特性Tiφd(z)は、式(11)~(13)を用いて式(14)のように表される。駆動コイル302の電流iと駆動コイル302で発生する磁束とは定数倍の関係であるため、駆動コイル302の電流iから検出磁束φまでの伝達特性が式(14)のように定数倍で表されるときは、検出磁束φが精度よく得られていると言える。
ここで、駆動コイル302の電流iと駆動コイル302で発生する磁束φとが定数倍の関係であることを利用して、駆動コイル302の電流iに第1換算部501aのゲインgを乗じることで得られる磁束情報を、電流フィードバック信号S3として生成する。そして、生成した電流フィードバック信号S3を差分算出部501cに入力する。このとき、駆動コイル302の電流iから検出磁束φまでの伝達特性Tiφd(z)は、式(15)のように表される。
第1換算部501aのゲインg(電流ゲイン)を適切に設定することで、駆動アンプ307から駆動コイル302に供給される電流iに基づいて、電磁アクチュエータ104で発生している磁束を算出(推定、予測)することが可能となる。即ち、電流フィードバック信号S3(磁束情報)を、変換部304(デジタルフィルタ601)から出力される検出磁束φのうちサーチコイル303から出力された誘起電圧vに相当する磁束を表す信号(情報)として算出(再現)することが可能となる。これにより、差分算出部501cは、外乱Aに起因する検出磁束φdのドリフト成分を磁束差分として出力(抽出)することが可能となり、当該ドリフト成分のみをフィードバックすることができる。第1換算部501aのゲインgは、式(16)によって定められる。
このとき、駆動コイルの電流iから検出磁束φまでの伝達特性Tiφd(z)は、式(16)を式(15)に代入することで、式(17)のように表される。式(17)で表される伝達特性Tiφd(z)は、式(14)で示した、駆動コイル302の電流iから検出磁束φまでの伝達特性と一致する。つまり、検出磁束φが精度よく得られていると言える。そのため、検出磁束φに基づいて電磁アクチュエータ104を精度よく制御することができる。
また、外乱Aから検出磁束φまでの伝達特性TAφd(z)は、式(18)のように表される。つまり、外乱Aに対しては、離散の一次遅れのフィルタ特性が適用され、検出磁束φのドリフト成分が低減されていることが分かる。このことから、変換部304において積分器をデジタルフィルタ601に置き換えた場合であっても、第1実施形態と同様に、電磁アクチュエータ104の出力の制御と外乱Aに起因する検出磁束φのドリフト成分の補正とを両立可能であることが分かる。即ち、電磁アクチュエータ104のみを用いて微動ステージ102の駆動を精度よく制御することができる。
ここで、本実施形態の構成の利点は、デジタルフィルタ601のゲインパラメータの変更が容易な点である。例えば、外乱Aの特性に応じて、外乱Aから検出磁束φまでの伝達特性を変更したい場合、アナログ回路で実装されていると、回路に実装されている部品を変更する必要がある。一方で、本実施形態の構成であれば、デジタルフィルタ601のパラメータのみを変更することで、所望の伝達特性を得ることができる。
<リソグラフィ装置の実施形態>
基板にパターンを形成するリソグラフィ装置において、第1実施形態または第2実施形態で説明したステージ装置(制御装置)を適用する例について説明する。リソグラフィ装置としては、例えば、基板を露光して原版(マスク)のパターンを基板に転写する露光装置や、原版(モールド)を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置などが挙げられる。このようなリソグラフィ装置において、上述のステージ装置は、原版(マスク、モールド)および基板の少なくとも一方を保持して移動可能なステージの移動を制御するために用いられうる。以下に、露光装置において上述のステージ装置を用いる例について説明する。
図5は、本発明に係るステージ装置を適用した露光装置10の構成例を示す概略図である。露光装置10は、照明光学系11と、原版12を保持して移動可能な原版ステージ13と、投影光学系14と、基板15を保持して移動可能な基板ステージ16とを含みうる。上述した第1実施形態または第2実施形態のステージ装置は、原版ステージ13および基板ステージ16の少なくとも一方に適用されうる。
<物品の製造方法の実施形態>
本発明の実施形態における物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、上記のリソグラフィ装置を用いて基板にパターンを形成する形成工程と、形成工程でパターンが形成された基板を加工する加工工程と、加工工程で加工された基板から物品を製造する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
<その他の実施例>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
<実施形態のまとめ>
本明細書の開示は、以下の制御装置、リソグラフィ装置、および物品の製造方法を含む。
(項目1)
移動体の駆動を制御する制御装置であって、
前記移動体を駆動する電磁アクチュエータと、
前記電磁アクチュエータで発生した磁束に応じた電圧値を出力するサーチコイルと、
前記サーチコイルの出力に補正値を適用して補正信号を出力する補正部と、
前記補正信号を磁束に変換する変換部と、
前記変換部の出力と目標磁束とに基づいて前記電磁アクチュエータを制御する制御部と、
を備え、
前記補正部は、前記制御部で得られる信号と前記変換部の出力とに基づいて、前記変換部の出力に生じるドリフト成分が低減されるように前記補正値を決定する、ことを特徴とする制御装置。
(項目2)
前記補正部は、前記制御部で得られる前記信号から換算された磁束と前記変換部から出力された磁束との差分に基づいて、前記補正値を決定する、ことを特徴とする項目1に記載の制御装置。
(項目3)
前記補正部には、前記制御部で得られる前記信号を磁束に換算するための第1ゲインが設定されている、ことを特徴とする項目2に記載の制御装置。
(項目4)
前記補正部は、前記差分から換算される電圧値を前記補正値として前記サーチコイルの出力に適用する、ことを特徴とする項目2又は3に記載の制御装置。
(項目5)
前記補正部には、前記差分を電圧値に換算するための第2ゲインが設定されている、ことを特徴とする項目4に記載の制御装置。
(項目6)
前記変換部は、前記補正信号を時間積分することにより前記補正信号を磁束に変換する、ことを特徴とする項目1乃至5のいずれか1項目に記載の制御装置。
(項目7)
前記変換部は、前記補正信号を時間積分する積分器を含む、ことを特徴とする項目6に記載の制御装置。
(項目8)
前記変換部は、前記補正信号を時間積分するフィルタを含む、ことを特徴とする項目6に記載の制御装置。
(項目9)
前記制御部から得られる前記信号は、前記電磁アクチュエータを制御するために前記変換部の出力と前記目標磁束とに基づいて生成される電圧または電流である、ことを特徴とする項目1乃至8のいずれか1項目に記載の制御装置。
(項目10)
前記制御部は、前記変換部の出力と前記目標磁束との偏差を演算する演算部と、前記偏差に基づいて電圧指令値を生成する生成部と、前記電圧指令値に基づいて前記電磁アクチュエータに電流を供給する供給部とを含み、
前記制御部から得られる前記信号は、前記演算部から出力される前記偏差、前記生成部から出力される前記電圧指令値、および前記供給部から出力される前記電流のうち少なくとも1つである、ことを特徴とする項目1乃至9のいずれか1項目に記載の制御装置。
(項目11)
基板上にパターンを形成するリソグラフィ装置であって、
基板または原版を保持するステージと、
移動体としての前記ステージの駆動を制御する項目1乃至10のいずれか1項目に記載の制御装置と、
を含むことを特徴とするリソグラフィ装置。
(項目12)
項目11に記載のリソグラフィ装置を用いて基板上にパターンを形成する形成工程と、
前記形成工程でパターンが形成された前記基板を加工する加工工程と、
前記加工工程で加工された前記基板から物品を製造する製造工程と、
を含むことを特徴とする物品の製造方法。
(項目13)
移動体を駆動する電磁アクチュエータと、前記電磁アクチュエータで発生した磁束に応じた電圧値を出力するサーチコイルとを用いて、移動体の駆動を制御する制御方法であって、
前記サーチコイルの出力に補正値を適用して補正信号を出力する補正工程と、
前記補正信号を磁束に変換する変換工程と、
前記変換工程で得られる出力と目標磁束とに基づいて前記電磁アクチュエータを制御する制御工程と、
を含み、
前記補正工程では、前記制御工程で得られる信号と前記変換工程で得られる出力とに基づいて、前記変換工程で得られる出力に生じるドリフト成分が低減されるように前記補正値を決定する、ことを特徴とする制御方法。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100:ステージ装置(制御装置)、102:微動ステージ、104:電磁アクチュエータ、302:駆動コイル、303:サーチコイル、304:変換部、305:第2演算部、306:ゲイン部(生成部)、307:駆動アンプ(供給部)、308:第1演算部(補正部)、501:ドリフト補正系、501a:第1換算部、501b:第2換算部、501c:差分算出部

Claims (13)

  1. 移動体の駆動を制御する制御装置であって、
    前記移動体を駆動する電磁アクチュエータと、
    前記電磁アクチュエータで発生した磁束に応じた電圧値を出力するサーチコイルと、
    前記サーチコイルの出力に補正値を適用して補正信号を出力する補正部と、
    前記補正信号を磁束に変換する変換部と、
    前記変換部の出力と目標磁束とに基づいて前記電磁アクチュエータを制御する制御部と、
    を備え、
    前記補正部は、前記制御部で得られる信号と前記変換部の出力とに基づいて、前記変換部の出力に生じるドリフト成分が低減されるように前記補正値を決定する、ことを特徴とする制御装置。
  2. 前記補正部は、前記制御部で得られる前記信号から換算された磁束と前記変換部から出力された磁束との差分に基づいて、前記補正値を決定する、ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記補正部には、前記制御部で得られる前記信号を磁束に換算するための第1ゲインが設定されている、ことを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記補正部は、前記差分から換算される電圧値を前記補正値として前記サーチコイルの出力に適用する、ことを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  5. 前記補正部には、前記差分を電圧値に換算するための第2ゲインが設定されている、ことを特徴とする請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記変換部は、前記補正信号を時間積分することにより前記補正信号を磁束に変換する、ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  7. 前記変換部は、前記補正信号を時間積分する積分器を含む、ことを特徴とする請求項6に記載の制御装置。
  8. 前記変換部は、前記補正信号を時間積分するフィルタを含む、ことを特徴とする請求項6に記載の制御装置。
  9. 前記制御部から得られる前記信号は、前記電磁アクチュエータを制御するために前記変換部の出力と前記目標磁束とに基づいて生成される電圧または電流である、ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  10. 前記制御部は、前記変換部の出力と前記目標磁束との偏差を演算する演算部と、前記偏差に基づいて電圧指令値を生成する生成部と、前記電圧指令値に基づいて前記電磁アクチュエータに電流を供給する供給部とを含み、
    前記制御部から得られる前記信号は、前記演算部から出力される前記偏差、前記生成部から出力される前記電圧指令値、および前記供給部から出力される前記電流のうち少なくとも1つである、ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  11. 基板上にパターンを形成するリソグラフィ装置であって、
    基板または原版を保持するステージと、
    移動体としての前記ステージの駆動を制御する請求項1に記載の制御装置と、
    を含むことを特徴とするリソグラフィ装置。
  12. 請求項11に記載のリソグラフィ装置を用いて基板上にパターンを形成する形成工程と、
    前記形成工程でパターンが形成された前記基板を加工する加工工程と、
    前記加工工程で加工された前記基板から物品を製造する製造工程と、
    を含むことを特徴とする物品の製造方法。
  13. 移動体を駆動する電磁アクチュエータと、前記電磁アクチュエータで発生した磁束に応じた電圧値を出力するサーチコイルとを用いて、移動体の駆動を制御する制御方法であって、
    前記サーチコイルの出力に補正値を適用して補正信号を出力する補正工程と、
    前記補正信号を磁束に変換する変換工程と、
    前記変換工程で得られる出力と目標磁束とに基づいて前記電磁アクチュエータを制御する制御工程と、
    を含み、
    前記補正工程では、前記制御工程で得られる信号と前記変換工程で得られる出力とに基づいて、前記変換工程で得られる出力に生じるドリフト成分が低減されるように前記補正値を決定する、ことを特徴とする制御方法。
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