分野
本開示は、不燃式エアロゾル供給デバイスで使用するための物品、そのような物品を製造する方法、及びエアロゾルを供給するためのシステムに関する。
背景
シガレット、シガーなどの喫煙品は、使用中にタバコを燃焼させて、タバコの煙を生じさせる。代替喫煙品は、非燃焼式に基質材料から化合物を解放することによって、吸引可能なエアロゾル又は蒸気を生じさせる。これらの物品を、不燃式喫煙品又はエアロゾル供給システムと呼ぶことができる。そのような物品は通常、エアロゾル生成組成物を含む部分を含む。
概要
本明細書に記載する実施形態によれば、第1の態様において、不燃式エアロゾル供給システムで使用するための物品が提供され、物品の一部分は、第1の非晶質固体材料を含み、前記部分は、第2の非晶質固体材料の層又はシートによって取り囲まれている。
本明細書に記載する実施形態によれば、第2の態様において、不燃式エアロゾル供給システムで使用するための物品が提供され、物品の一部分は、第1の非晶質固体材料及び第2の非晶質固体材料を含み、第1又は第2の非晶質固体材料のうちの一方は、重量%で第1又は第2の非晶質固体材料のうちの他方より大きい量のエアロゾル形成材を含む。
本明細書に記載する実施形態によれば、第3の態様において、不燃式エアロゾル供給システムで使用するための物品が提供され、この物品は、第1の非晶質固体材料を含むエアロゾル生成材料ロッドと、第2の非晶質固体材料を含むカプセルを備えるマウスピースとを具備する。
本明細書に記載する実施形態によれば、第4の態様において、不燃式エアロゾル供給システムで使用するための物品が提供され、この物品は、マウスピース及びエアロゾル生成材料を含む部分を具備し、エアロゾル生成材料は、第1の非晶質固体材料及びタバコ材料を含み、マウスピースは、第2の非晶質固体材料を含むカプセルを備え、第1の非晶質固体材料、タバコ材料、及びカプセルは各々、香味料を含む。
本明細書に記載する実施形態によれば、第5の態様において、不燃式エアロゾル供給システムで使用するための物品が提供され、この物品は、マウスピース及びエアロゾル生成材料を含む部分を具備し、マウスピースは、第1の非晶質固体材料を含むカプセルを備え、エアロゾル生成材料は、第2の非晶質固体材料及びタバコ材料を含み、カプセル、第2の非晶質固体材料、及びタバコ材料は各々、エアロゾル形成材料を含む。
本明細書に記載する実施形態によれば、第6の態様において、不燃式エアロゾル供給システムで使用するための物品が提供され、この物品は、マウスピース及びエアロゾル生成材料を含む部分を具備し、マウスピースは、第1の非晶質固体材料を含むカプセルを備え、エアロゾル生成材料は、第2の非晶質固体材料及びタバコ材料を含み、カプセル、第2の非晶質固体材料、及びタバコ材料の各々は、香味料及びエアロゾル形成材料を含む。
本明細書に記載する実施形態によれば、第7の態様において、不燃式エアロゾル供給システムで使用するための物品が提供され、この物品は、マウスピース、加熱材料、及びエアロゾル生成材料を含む部分を具備し、エアロゾル生成材料は、タバコ材料及び非晶質固体材料を含み、タバコ材料及び非晶質固体材料は、香味料又はエアロゾル形成材料を含む。
本明細書に記載する実施形態によれば、第8の態様において、不燃式エアロゾル供給システムで使用するための物品が提供され、この物品は、マウスピースと、エアロゾル生成材料及び加熱材料を含む部分とを具備し、エアロゾル生成材料は、非晶質固体材料及びタバコ材料を含み、非晶質固体材料は、香味料及び/又はエアロゾル形成材料を含み、タバコ材料は、100重量%の再生タバコを含み、又は10重量%より大きい葉タバコを含む。
本明細書に記載する実施形態によれば、第9の態様において、第1又は第2の態様に記載の物品を形成する方法が提供され、この方法は、
連続するエアロゾル生成材料ロッドを用意するステップであり、
前記エアロゾル生成材料が第1の非晶質固体材料のストランド又はストリップを含む、用意するステップと、
前記ロッドに第2の非晶質固体材料の層又はシートを巻き付けるステップとを含む。
本明細書に記載する実施形態によれば、第10の態様において、第1又は第2の態様に記載の物品を形成する方法が提供され、この方法は、
第1の非晶質固体材料のシート又は層及び第2の非晶質固体材料のシート又は層を用意するステップと、
第1の非晶質固体材料のシート又は層及び第2の非晶質固体材料のシート又は層をエアロゾル生成材料ロッドの周りに巻き付けるステップとを含む。
本明細書に記載する実施形態によれば、第11の態様において、第3の態様に記載の物品を形成する方法が提供され、この方法は、
連続するエアロゾル生成材料ロッドを用意するステップであり、
前記エアロゾル生成材料が、第1の非晶質固体材料のストランド又はストリップを含む、用意するステップと、
第2の非晶質固体材料を含むカプセルを備えるマウスピースを用意するステップと、
マウスピースをエアロゾル生成材料ロッドに接続するステップとを含む。
本明細書に記載する実施形態によれば、第12の態様において、第3の態様に記載の物品を形成する方法が提供され、この方法は、
第1の非晶質固体材料のシート又は層を用意するステップと、
第1の非晶質固体材料のシート又は層をエアロゾル生成材料ロッドの周りに巻き付けるステップと、
第2の非晶質固体材料を含むカプセルを備えるマウスピースを用意するステップと、
巻かれたエアロゾル生成材料ロッドをマウスピースに接続するステップとを含む。
本明細書に記載する実施形態によれば、第13の態様において、第4の態様に記載の物品を形成する方法が提供され、この方法は、
連続するエアロゾル生成材料ロッドを用意するステップであり、
前記エアロゾル生成材料が、第1の非晶質固体材料のストランド又はストリップ及び香味料を含むタバコ材料を含む、用意するステップと、
第2の非晶質固体材料を含むカプセルを備えるマウスピースを用意するステップと、
マウスピースをエアロゾル生成材料ロッドに接続するステップとを含む。
本明細書に記載する実施形態によれば、第14の態様において、第5の態様に記載の物品を形成する方法が提供され、この方法は、
連続するエアロゾル生成材料ロッドを用意するステップであり、
前記エアロゾル生成材料が、第1の非晶質固体材料のストランド又はストリップ及びエアロゾル形成材料を含むタバコ材料を含む、用意するステップと、
第2の非晶質固体材料を含むカプセルを備えるマウスピースを用意するステップと、
マウスピースをエアロゾル生成材料ロッドに接続するステップとを含む。
本明細書に記載する実施形態によれば、第15の態様において、第6の態様に記載の物品を形成する方法が提供され、この方法は、
連続するエアロゾル生成材料ロッドを用意するステップであり、
前記エアロゾル生成材料が、第1の非晶質固体材料のストランド又はストリップ並びにエアロゾル形成材料及び香味料を含むタバコ材料を含む、用意するステップと、
第2の非晶質固体材料を含むカプセルを備えるマウスピースを用意するステップと、
マウスピースをエアロゾル生成材料ロッドに接続するステップとを含む。
本明細書に記載する実施形態によれば、第16の態様において、第7の態様に記載の物品を形成する方法が提供され、この方法は、
エアロゾル生成材料源を用意するステップであり、
前記エアロゾル生成材料が、第1の非晶質固体材料のストランド又はストリップ及びエアロゾル形成材料又は香味料を含むタバコ材料を含む、用意するステップと、
加熱材料を用意するステップと、
加熱材料を含む連続するエアロゾル生成材料ロッドを形成するステップとを含む。
本明細書に記載する実施形態によれば、第17の態様において、第8の態様に記載の物品を形成する方法が提供され、この方法は、
エアロゾル生成材料源を用意するステップであり、
前記エアロゾル生成材料が、第1の非晶質固体材料のストランド又はストリップ及びタバコ材料を含む、用意するステップと、
加熱材料を用意するステップと、
加熱材料を含む連続するエアロゾル生成材料ロッドを形成するステップとを含む。
本明細書に記載する実施形態によれば、第18の態様において、上記第9~17の態様のいずれかに記載のプロセスによって準備された不燃式エアロゾル供給システムで使用するための物品が提供される。
本明細書に記載する実施形態によれば、第19の態様において、エアロゾル供給デバイスと、上記第1~8の態様のいずれかに記載の物品とを具備する不燃式エアロゾル供給システムが提供される。
本明細書に記載する実施形態によれば、第20の態様において、変動磁界を生成するためのエアロゾル供給デバイスと、上記第1~8の態様のいずれか1つに記載の物品とを具備する不燃式エアロゾル供給システムが提供される。
本明細書に記載する実施形態によれば、第21の態様において、不燃式エアロゾル供給デバイスにおける上記第1~8の態様のいずれか1つに記載の物品の使用が提供される。
本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら例示のみを目的として次に説明する。
マウスピースを含む、不燃式エアロゾル供給デバイスと使用するための物品の側面断面図である。
不燃式エアロゾル供給デバイスと使用するためのさらなる物品の側面断面図である。
カプセル収納マウスピースを含む、不燃式エアロゾル供給デバイスと使用するための物品の側面断面図である。
図3aに示すカプセル収納マウスピースの断面図である。
詳細な説明
本明細書では、「送達システム」という用語は、少なくとも1つの物質を使用者へ送達するシステムを包含することを意図したものであり、これには、
シガレット、シガリロ、シガー、及びパイプ用又は手巻き若しくは手作りシガレット用のタバコなどの可燃性エアロゾル供給システム(タバコ、タバコ派生品、膨化タバコ、再生タバコ、タバコ代替品、又は他の喫煙材に基づくかどうかにかかわらない)、
エアロゾル生成材料の組合せを使用してエアロゾルを生成するための電子タバコ、タバコ加熱製品、及び混合システムなど、エアロゾル生成材料を燃焼させることなくエアロゾル生成材料から化合物を解放する不燃式エアロゾル供給システム、並びに
少なくとも1つの物質がニコチンを含むか含まないかにかかわらず、エアロゾルを形成することなく、経口的、経鼻的、経皮的、又は別の方法で、少なくとも1つの物質を使用者へ送達する、それだけに限定されるものではないが、ロゼンジ、ガム、パッチ、吸引可能な粉末を含む物品、及びスヌース又はモイストスナッフを含む経口タバコなどの経口製品を含む、エアロゾルを含まない送達システムが含まれる。
本開示によれば、「可燃性」エアロゾル供給システムは、使用者への少なくとも1つの物質の送達を容易にするために、使用中にエアロゾル供給システムのエアロゾル生成構成材料(又はその成分)が燃焼され又は燃やされるシステムである。
いくつかの実施形態では、送達システムは、シガレット、シガリロ、及びシガーからなる群から選択されるシステムなどの可燃性エアロゾル供給システムである。
いくつかの実施形態では、本開示は、フィルター、フィルターロッド、フィルターセグメント、タバコロッド、スピル、エアロゾル変性剤解放構成要素、たとえばカプセル、糸若しくはビード、又はプラグラップ、チップペーパー、若しくはシガレットペーパーなどの紙など、可燃性エアロゾル供給システムで使用するための構成要素に関する。
本開示によれば、「不燃式」エアロゾル供給システムは、使用者への少なくとも1つの物質の送達を容易にするために、エアロゾル供給システムのエアロゾル生成構成材料(又はその成分)が燃焼されない又は燃やされないシステムである。
いくつかの実施形態では、送達システムは、動力供給式の不燃式エアロゾル供給システムなどの不燃式エアロゾル供給システムである。
いくつかの実施形態では、不燃式エアロゾル供給システムは、ベイピングデバイス又は電子ニコチン送達システム(END)としても知られている電子タバコであるが、エアロゾル生成材料内のニコチンの存在は要件ではないことに留意されたい。
いくつかの実施形態では、不燃式エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱式システムとしても知られているエアロゾル生成材料加熱システムである。そのようなシステムの一例は、タバコ加熱システムである。
いくつかの実施形態では、不燃式エアロゾル供給システムは、エアロゾル生成材料の組合せを使用してエアロゾルを生成する混合システムであり、エアロゾル生成材料の1つ又は複数を加熱することができる。エアロゾル生成材料の各々は、たとえば、固体、液体、又はゲルの形態とすることができ、ニコチンを含有しても又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、混合システムは、液体又はゲルのエアロゾル生成材料と、固体のエアロゾル生成材料とを含む。固体のエアロゾル生成材料は、たとえば、タバコ又は非タバコ製品を含むことができる。
典型的には、不燃式エアロゾル供給システムは、不燃式エアロゾル供給デバイスと、不燃式エアロゾル供給デバイスと使用するための消耗品とを備えることができる。
いくつかの実施形態では、本開示は、不燃式エアロゾル供給デバイスと使用されるように構成された、エアロゾル生成材料を備える消耗品に関する。これらの消耗品は、本開示全体にわたって、物品と呼ばれることもある。
いくつかの実施形態では、その不燃式エアロゾル供給デバイスなどの不燃式エアロゾル供給システムは、動力源及びコントローラを備えることができる。動力源は、たとえば、電源又は発熱源とすることができる。いくつかの実施形態では、発熱源は、発熱源の近傍のエアロゾル生成材料又は熱伝達材料に熱の形態で動力を分散させるように励磁することができる炭素基質を備える。
いくつかの実施形態では、不燃式エアロゾル供給システムは、消耗品を受け取るための区域、エアロゾル生成器、エアロゾル生成区域、ハウジング、マウスピース、フィルター、及び/又はエアロゾル変性剤を備えることができる。
いくつかの実施形態では、不燃式エアロゾル供給デバイスと使用するための消耗品は、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成材料貯蔵区域、エアロゾル生成材料伝達構成要素、エアロゾル生成器、エアロゾル生成区域、ハウジング、巻取紙、フィルター、マウスピース、及び/又はエアロゾル変性剤を備えることができる。
いくつかの実施形態では、送達するべき物質は、エアロゾル生成材料、又はエアロゾル化されることを意図しない材料とすることができる。適当な場合、いずれの材料も、1つ若しくは複数の活性成分、1つ若しくは複数の香料、1つ若しくは複数のエアロゾル形成材料、及び/又は1つ若しくは複数の他の機能材料を含むことができる。
いくつかの実施形態では、送達するべき物質は、活性物質を含む。
本明細書では、活性物質は、生理活性材料、すなわち生理学的応答を実現又は促進することを意図した材料とすることができる。活性物質は、たとえば、機能性食品、向知性薬、向精神薬から選択することができる。活性物質は、自然に存在することができ、又は合成的に取得することができる。活性物質は、たとえば、ニコチン、カフェイン、タウリン、テイン、B6若しくはB12若しくはCなどのビタミン、メラトニン、カンナビノイド、又はそれらの構成成分、派生品、若しくは組合せを含むことができる。活性物質は、タバコ抽出物、大麻、又は別の植物性物質の1つ又は複数の構成成分、派生品、又は抽出物を含むことができる。
いくつかの実施形態では、活性物質は、ニコチンを含む。いくつかの実施形態では、活性物質は、カフェイン、メラトニン、又はビタミンB12を含む。
本明細書に記載するように、活性物質は、1つ若しくは複数の植物性物質若しくはそれらの構成成分、派生品、若しくは抽出物を含むことができ、又はそれらから導出することができる。本明細書では、「植物性物質」という用語は、それだけに限定されるものではないが、抽出物、葉、樹皮、繊維、茎、根、種子、花、果実、花粉、莢、殻などを含む、植物から導出された任意の材料を含む。別法として、材料は、植物性物質中に自然に存在する活性化合物、合成的に取得された活性化合物を含むことができる。材料は、液体、気体、固体、粉末、塵埃、破砕粒子、顆粒、ペレット、細片、ストリップ、シートなどの形態とすることができる。例示的な植物性物質としては、タバコ、ユーカリ、スターアニス、アサ、ココア、大麻、フェンネル、レモングラス、ペパーミント、スペアミント、ルイボス、カモミール、アマ、ショウガ、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、ゲッケイジュ、リコリス、抹茶、マテ、オレンジの皮、パパイア、バラ、セージ、緑茶若しくは紅茶などの茶、タイム、クローブ、シナモン、コーヒー、アニシード(アニス)、バジル、ベイリーフ、カルダモン、コリアンダー、クミン、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、ラベンダー、レモンピール、ミント、ジュニパー、ニワトコの花、バニラ、ウィンターグリーン、シソ、ウコン、ターメリック、ビャクダン、シラントロ、ベルガモット、オレンジの花、ギンバイカ、クロスグリ、バレリアン、ピメント、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、キャラウェイ、バーベナ、タラゴン、ゼラニウム、クワ、チョウセンニンジン、テアニン、テアクリン、マカ、アシュワガンダ、ダミアナ、ガラナ、クロロフィル、バオバブ、又はこれらの任意の組合せが挙げられる。ミントは、Mentha Arvensis、Mentha c.v.、Mentha niliaca、Mentha piperita、Mentha piperita citrata c.v.、Mentha piperita c.v、Mentha spicata crispa、Mentha cardifolia、Memtha longifolia、Mentha suaveolens variegata、Mentha pulegium、Mentha spicata c.v.、及びMentha suaveolensのミントの種類から選択することができる。
いくつかの実施形態では、活性物質は、1つ若しくは複数の植物性物質若しくはそれらの構成成分、派生品、若しくは抽出物を含み、又はそれらから導出され、植物性物質は、タバコである。
いくつかの実施形態では、活性物質は、1つ若しくは複数の植物性物質若しくはそれらの構成成分、派生品、若しくは抽出物を含み、又はそれらから導出され、植物性物質は、ユーカリ、スターアニス、ココア、及びアサから選択される。
いくつかの実施形態では、活性物質は、1つ若しくは複数の植物性物質若しくはそれらの構成成分、派生品、若しくは抽出物を含み、又はそれらから導出され、植物性物質は、ルイボス及びフェンネルから選択される。
いくつかの実施形態では、送達するべき物質は、香料を含む。
本明細書では、「香料」及び「香味料」という用語は、現地の規制が許す場合、成人消費者向けの製品に所望の味、香り、又は他の体性感覚を生じさせるために使用することができる材料を指す。香料は、自然に存在する香料材料、植物性物質、植物性物質の抽出物、合成的に取得された材料、又はそれらの組合せ(たとえば、タバコ、大麻、リコリス、アジサイ、オイゲノール、ホオノキ葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、メープル、抹茶、メンソール、ハッカ、アニシード(アニス)、シナモン、ターメリック、インドの香辛料、アジアの香辛料、ハーブ、ウィンターグリーン、チェリー、ベリー、レッドベリー、クランベリー、モモ、リンゴ、オレンジ、マンゴー、クレメンタイン、レモン、ライム、熱帯果樹、パパイア、ルバーブ、ブドウ、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、クワ、柑橘果実、ドランビュイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、ジン、テキーラ、ラム、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、アロエベラ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、カート、ナスワー(naswar)、キンマ、シーシャ、マツ、はちみつエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、オレンジの花、サクラ、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、フェンネル、ワサビ、ピメント、ショウガ、コリアンダー、コーヒー、アサ、ハッカ属の任意の種からのミント油、ユーカリ、スターアニス、ココア、レモングラス、ルイボス、アマ、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、ゲッケイジュ、マテ、オレンジの皮、バラ、緑茶又は紅茶などの茶、タイム、ジュニパー、ニワトコの花、バジル、ベイリーフ、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、レモンピール、ミント、シソ、ウコン、シラントロ、ギンバイカ、クロスグリ、バレリアン、ピーマン、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、キャラウェイ、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、カンフェン)、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性剤又は刺激剤、糖類及び/又は代替糖(たとえば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、又はマンニトール)、並びにチャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質、又は息清涼剤などの他の添加物を含むことができる。香料は、模倣品、合成若しくは天然成分、又はその混合物とすることができる。香料は、任意の好適な形態、たとえば油などの液体、粉末などの固体、又は気体とすることができる。
いくつかの実施形態では、香料は、メンソール、スペアミント、及び/又はペパーミントを含む。いくつかの実施形態では、香料は、キュウリ、ブルーベリー、柑橘果実、及び/又はレッドベリーの香料成分を含む。いくつかの実施形態では、香料は、オイゲノールを含む。いくつかの実施形態では、香料は、タバコから抽出された香料成分を含む。いくつかの実施形態では、香料は、大麻から抽出された香料成分を含む。
いくつかの実施形態では、香料は、嗅覚若しくは味覚神経に加えて、又はその代わりに、通常は第5脳神経(三叉神経)の刺激によって化学的に誘起及び知覚される体性感覚を実現することを意図したセンセートを含むことができ、これらは、加熱、冷却、刺痛、痺れ作用を提供する作用物質を含むことができる。好適な熱作用剤は、それだけに限定されるものではないが、バニリルエチルエーテルとすることができ、好適な冷却剤は、それだけに限定されるものではないが、ユーカリプトール、WS-3とすることができる。
エアロゾル生成材料は、たとえば加熱、照射、又は任意の他の方法で励磁されたとき、エアロゾルを生成することが可能な材料である。エアロゾル生成材料は、たとえば固体、液体、又はゲルの形態とすることができ、活性物質及び/又は香味料を含有しても又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、「非晶質固体」を含むことができ、別法として非晶質固体を「モノリシック固体」(すなわち、非繊維性)と呼ぶこともできる。いくつかの実施形態では、非晶質固体は、乾燥ゲルとすることができる。非晶質固体は、液体などの流体を中に保持することができる固体材料である。
本発明の実施形態では、物品はエアロゾル生成組成物を含み、エアロゾル生成組成物は、第1及び第2の非晶質固体材料並びに/又はタバコ材料などのエアロゾル生成材料を含む。
非晶質固体の例示的な組成物を以下に記載する。本発明者らにより、第1の非晶質固体材料及び第2の非晶質固体材料を含む物品から優れたエアロゾルを生成することができることが判明したことが有利である。第1及び第2の非晶質固体材料の各々の組成物及び材料特性は、ともに物品に含まれたときに改善されたエアロゾルをもたらすように選択することができる。第1の非晶質固体材料は、エアロゾルの第1の態様に改善をもたらすように選択することができ、第2の非晶質固体材料は、エアロゾルの第2の態様に改善をもたらすように選択することができ、第1の非晶質固体材料及び第2の非晶質固体材料の組合せは、両態様における改善から利益を得るように選択することができることが好適である。
いくつかの例では、非晶質固体は、
1~60重量%のゲル化剤と、
0.1~50重量%のエアロゾル形成剤と、
0.1~80重量%の香料とを含み、
これらの重量は、乾燥重量に基づいて計算される。
いくつかのさらなる実施形態では、非晶質固体は、
1~50重量%のゲル化剤と、
0.1~50重量%のエアロゾル形成剤と、
30~60重量%の香料とを含み、
これらの重量は、乾燥重量に基づいて計算される。
いくつかのさらなる実施形態では、非晶質固体は、
10~50重量%の1つ又は複数のゲル化剤であって、アルギン酸ゲル化剤を含む1つ又は複数のゲル化剤と、
1~80重量%のエアロゾル形成剤と、
0.1~60重量%の香料と、
任意選択で1~15重量%の乳化剤と、
任意選択で充填剤とを含む。
いくつかのさらなる実施形態では、非晶質固体は、
10~50重量%の1つ又は複数のゲル化剤であって、セルロース系又はアルギン酸ゲル化剤を含む1つ又は複数のゲル化剤と、
1~80重量%のエアロゾル形成剤と、
0.1~60重量%の香料と、
1~15重量%の乳化剤と、
任意選択で充填剤とを含む。
いくつかのさらなる実施形態では、非晶質固体は、
10~50重量%の1つ又は複数のゲル化剤であって、セルロース系及びアルギン酸ゲル化剤を含むゲル化剤と、
1~80重量%のエアロゾル形成剤と、
0.1~60重量%の香料と、
1~15重量%の乳化剤と、
任意選択で充填剤とを含む。
いくつかのさらなる実施形態では、非晶質固体は、
10~50重量%の1つ又は複数のゲル化剤であって、ゲル化剤のうちの1つがアルギン酸ゲル化剤である、1つ又は複数のゲル化剤と、
1~80重量%のエアロゾル形成剤と、
0.1~60重量%のメンソールと、
1~15重量%のグアーガムと、
充填剤とを含む。
いくつかのさらなる実施形態では、非晶質固体は、
10~50重量%の1つ又は複数のゲル化剤であって、ゲル化剤のうちの1つがセルロース系ゲル化剤である、1つ又は複数のゲル化剤と、
1~80重量%のエアロゾル形成剤と、
0.1~60重量%のメンソールと、
1~15重量%のグアーガムと、
充填剤とを含む。
いくつかのさらなる実施形態では、非晶質固体は、
10~50重量%の1つ又は複数のゲル化剤であって、セルロース系及びアルギン酸ゲル化剤を含む1つ又は複数のゲル化剤と、
1~80重量%のエアロゾル形成剤と、
0.1~60重量%のメンソールと、
1~15重量%のグアーガムと、
充填剤とを含む。
いくつかのさらなる実施形態では、非晶質固体は、
非晶質固体の約40~80重量%の量のエアロゾル形成材料と、
ゲル化剤及び任意選択の充填剤(すなわち、いくつかの例では非晶質固体に充填剤が存在し、他の例では非晶質固体に充填剤が存在しない)であって、ゲル化剤及び充填剤を合わせた量は、非晶質固体の約10~60重量%である(すなわち、ゲル化剤及び充填剤を合わせると、非晶質固体の約10~60重量%を占める)、ゲル化剤及び任意選択の充填剤と、
任意選択で、非晶質固体の最大約20重量%の量の活性物質及び/又は香味料(すなわち、非晶質固体が20重量%以下の活性物質を含む)とを含む。
第1の非晶質固体は、
1~60重量%のゲル化剤と、
0.1~50重量%のエアロゾル形成剤と、
0.1~80重量%の香料とを含むことができ、
これらの重量は、乾燥重量に基づいて計算され、第2の非晶質固体は、
非晶質固体の約40~80重量%の量のエアロゾル形成材料と、
ゲル化剤及び任意選択の充填剤(すなわち、いくつかの例では非晶質固体に充填剤が存在し、他の例では非晶質固体に充填剤が存在しない)であって、ゲル化剤及び充填剤を合わせた量は、非晶質固体の約10~60重量%である(すなわち、ゲル化剤及び充填剤を合わせると、非晶質固体の約10~60重量%を占める)、ゲル化剤及び任意選択の充填剤と、
任意選択で、非晶質固体の最大約20重量%の量の活性物質及び/又は香味料(すなわち、非晶質固体が20重量%以下の活性物質を含む)とを含むことができることが好適である。
別法として、第1の非晶質固体は、
1~50重量%のゲル化剤と、
0.1~50重量%のエアロゾル形成剤と、
30~60重量%の香料とを含むことができ、
これらの重量は、乾燥重量に基づいて計算され、第2の非晶質固体は、
非晶質固体の約40~80重量%の量のエアロゾル形成材料と、
ゲル化剤及び任意選択の充填剤(すなわち、いくつかの例では非晶質固体に充填剤が存在し、他の例では非晶質固体に充填剤が存在しない)であって、ゲル化剤及び充填剤を合わせた量は、非晶質固体の約10~60重量%である(すなわち、ゲル化剤及び充填剤を合わせると、非晶質固体の約10~60重量%を占める)、ゲル化剤及び任意選択の充填剤と、
任意選択で、非晶質固体の最大約20重量%の量の活性物質及び/又は香味料(すなわち、非晶質固体が20重量%以下の活性物質を含む)とを含むことができる。
別法として、第1の非晶質固体及び第2の非晶質固体は、同じ組成物を有することができる。いくつかの実施形態では、第1の非晶質固体及び第2の非晶質固体は、同じ組成物を有することができるが、厚さ又は密度が異なる。
非晶質固体材料は、乾燥ゲルから形成される。本発明者らにより、これらの構成要素の割合を使用することは、ゲルが硬化すると、ゲルマトリックス内で香料化合物が安定し、ゲル以外の組成物より大きい香料の添加を実現することが可能になることを意味することが判明した。加香(たとえば、メンソール)は高濃度で安定し、製品は良好な貯蔵寿命を有する。
いくつかの場合、非晶質固体は、約0.015mm~約1.5mmの厚さを有することができる。厚さは、約0.05mm、0.1mm、又は0.15mm~約0.5mm、0.3mm、又は1mmの範囲内とすることができることが好適である。本発明者らにより、いくつかの実施形態では、0.2mmの厚さを有する材料が特に好適であることが判明した。非晶質固体は、2つ以上の層を含むことができ、本明細書に記載する厚さは、それらの層の合計の厚さを指す。
本発明者らにより、エアロゾルを形成する非晶質固体が厚すぎる場合、加熱効率が損なわれることが確立された。これは、使用中の電力消費に悪影響を及ぼす。逆に、エアロゾルを形成する非晶質固体が薄すぎる場合、製造及び取扱いが難しくなり、非常に薄い材料は鋳造がより困難であり、壊れやすい可能性があり、使用中のエアロゾル形成が損なわれる。
本発明者らにより、これらの矛盾する問題点を考慮すると、本明細書に明記する非晶質固体の厚さにより材料特性が最適化されることが確立された。
本明細書に明記する厚さは、材料に対する平均厚さである。いくつかの場合、非晶質固体の厚さは、25%、20%、15%、10%、5%、又は1%以下だけ変動することがある。
非晶質固体は、約1重量%、5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、又は35重量%~約60重量%、55重量%、50重量%、45重量%、40重量%、又は35重量%のゲル化剤を含むことができることが好適である(すべて乾燥重量に基づいて計算される)。たとえば、非晶質固体は、1~60%、5~60重量%、20~60%、25~55重量%、30~50重量%、35~45重量%、5~45重量%、10~40重量%、又は20~35重量%のゲル化剤を含むことができる。
いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、親水コロイドを含む。いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、アルギン酸、ペクチン、デンプン(及び誘導体)、セルロース(及び誘導体)、ガム、シリカ又はシリコーン化合物、粘土、ポリビニルアルコール、及びそれらの組合せを含む群から選択された1つ又は複数の化合物を含む。たとえば、いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、アルギン酸、ペクチン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、プルラン、キサンタンガム、グアーガム、カラギーナン、アガロース、アカシアガム、フュームドシリカ、PDMS、ケイ酸ナトリウム、カオリン、及びポリビニルアルコールのうちの1つ又は複数を含む。いくつかの場合、ゲル化剤は、アルギン酸及び/又はペクチンを含んでおり、非晶質固体の形成中に硬化剤(カルシウム源など)と組み合わせることができる。いくつかの場合、非晶質固体は、カルシウム架橋アルギン酸及び/又はカルシウム架橋ペクチンを含むことができる。いくつかの場合、ゲル化剤は、カルボキシメチルセルロースを含み、本質的にカルボキシメチルセルロースからなり、又はカルボキシメチルセルロースからなる。いくつかの場合、ゲル化剤は、カルボキシメチルセルロース及びアルギン酸を含み、本質的にカルボキシメチルセルロース及びアルギン酸からなり、又はカルボキシメチルセルロース及びアルギン酸からなる。
いくつかの実施形態では、ゲル化剤はアルギン酸を含み、アルギン酸は、非晶質固体に非晶質固体の5~40重量%、たとえば10~30重量%の量で存在する(乾燥重量に基づいて計算される)。いくつかの実施形態では、アルギン酸は、非晶質固体に存在する唯一のゲル化剤である。他の実施形態では、ゲル化剤は、アルギン酸及び少なくとも1つのさらなるゲル化剤、たとえばペクチンを含む。
いくつかの実施形態では、ゲル化剤はカルボキシメチルセルロースを含み、カルボキシメチルセルロースは、非晶質固体に非晶質固体の10~50重量%、15~40重量%、20~35重量%、又は20~30重量%の量で存在する(乾燥重量に基づいて計算される)。いくつかの実施形態では、カルボキシメチルセルロースは、エアロゾル生成組成物に存在する唯一のゲル化剤である。他の実施形態では、ゲル化剤は、カルボキシメチルセルロース及び少なくとも1つのさらなる非セルロース系ゲル化剤、たとえばアルギン酸を含む。
いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、セルロース系ゲル化剤及び非セルロース系ゲル化剤を含む。いくつかの実施形態では、セルロース系ゲル化剤と非セルロース系ゲル化剤との重量比は、1:4~4:1、2:3~7:3、2:3~3:2、又は1:1~3:2である。いくつかの実施形態では、セルロース系ゲル化剤と非セルロース系ゲル化剤との重量比は、1:1より大きい。すなわち、いくつかの実施形態では、セルロース系ゲル化剤は、非セルロース系ゲル化剤の量より大きい量で存在する。いくつかの実施形態では、セルロース系ゲル化剤と非セルロース系ゲル化剤との重量比は、約1:1である。
理論によって拘束されることを望むものではないが、非晶質固体に1つ又は複数のセルロース系ゲル化剤を含むことによって、マトリックス内で香味料化合物(たとえば、メンソール)が安定し、喫煙セッション中の香味料の制御された解放が可能になると考えられる。加香(たとえば、メンソール)は高濃度で安定し、製品は良好な貯蔵寿命を有する。
いくつかの実施形態では、非晶質固体は、カラギーナンを含むゲル化剤を含むことができる。
いくつかの例では、非晶質固体の約5~40重量%又は15~40重量%の量のアルギン酸がゲル化剤に含まれる。すなわち、非晶質固体は、非晶質固体の乾燥重量で約5~40重量%又は15~40重量%の量のアルギン酸を含む。いくつかの例では、非晶質固体は、非晶質固体の約20~40重量%又は約15重量%~35重量%の量のアルギン酸を含む。
いくつかの例では、非晶質固体の約3~15重量%の量のペクチンがゲル化剤に含まれる。すなわち、非晶質固体は、非晶質固体の乾燥重量で約3~15重量%の量のペクチンを含む。いくつかの例では、非晶質固体は、非晶質固体の約5~10重量%の量のペクチンを含む。
いくつかの例では、非晶質固体の約3~40重量%の量のグアーガムがゲル化剤に含まれる。すなわち、非晶質固体は、非晶質固体の乾燥重量で約3~40重量%の量のグアーガムを含む。いくつかの例では、非晶質固体は、非晶質固体の約5~10重量%の量のグアーガムを含む。いくつかの例では、非晶質固体は、非晶質固体の約15~40重量%、又は約20~40重量%、又は約15~35重量%の量のグアーガムを含む。
いくつかの例では、アルギン酸は、ゲル化剤の少なくとも約50重量%の量で存在する。例では、非晶質固体は、アルギン酸及びペクチンを含み、アルギン酸とペクチンの比は、1:1~10:1である。アルギン酸とペクチンの比は、典型的に1:1より大きく、すなわちアルギン酸は、ペクチンの量より大きい量で存在する。例では、アルギン酸とペクチンの比は、約2:1~8:1、又は約3:1~6:1、又は約4:1である。
非晶質固体は、充填剤を含むことができる。典型的には、非晶質固体は合わせて、非晶質固体の約10~60重量%の量のゲル化剤及び充填剤(存在する場合)を含む。例では、非晶質固体は、非晶質固体の1~15重量%、たとえば5重量%~15重量%、又は8~12重量%の量の充填剤を含む。例では、非晶質固体は、非晶質固体の1重量%、5重量%、又は8重量%より大きい量の充填剤を含む。例では、非晶質固体は、非晶質固体の40重量%、30重量%、20重量%、15重量%、12重量%、10重量%、5重量%、又は1重量%より小さい量の充填剤を含む。他の例では、非晶質固体は充填剤を含まない。
例では、非晶質固体は合わせて、非晶質固体の約10重量%、20重量%、25重量%、30重量%、又は35重量%~約60重量%、55重量%、50重量%、又は45重量%の量のゲル化剤及び充填剤を含む。例では、非晶質固体は合わせて、非晶質固体の約20~60重量%、25~55重量%、30~50重量%、又は35~45重量%の量のゲル化剤及び充填剤を含む。
充填剤は、存在する場合、炭酸カルシウム、パーライト、バーミキュライト、珪藻土、コロイダルシリカ、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、及び好適な無機吸着剤、たとえばモレキュラーシーブなどの1つ又は複数の無機充填材料を含むことができる。充填剤は、木材パルプ、セルロース、及びセルロース誘導体などの1つ又は複数の有機充填材料を含むことができる。特定の事例では、非晶質固体は、チョークなどの炭酸カルシウムを含まない。
充填剤を含むいくつかの例では、充填剤は、繊維性とすることができる。たとえば、充填剤は、木材パルプ、麻繊維、セルロース、又はセルロース誘導体などの繊維性の有機充填材料とすることができる。理論によって拘束されることを望むものではないが、非晶質固体に繊維性の充填剤を含むことで、材料の引張り強度を増大させることができると考えられる。これは、非晶質固体シートが材料ロッドに外接する例など、非晶質固体がシートとして提供される例で特に有利となり得る。
いくつかの実施形態では、非晶質固体は、60重量%未満、たとえば1重量%~60重量%、又は5重量%~50重量%、又は5重量%~30重量%、又は10重量%~20重量%の充填剤を含む。
他の実施形態では、非晶質固体は、20重量%未満、好適には10重量%未満、又は5重量%未満の充填剤を含む。いくつかの場合、非晶質固体は、1重量%未満の充填剤を含み、いくつかの場合は充填剤を含まない。
非晶質固体は、約1重量%、3重量%、又は5重量%~約7重量%、10重量%、12重量%、又は15重量%の乳化剤を含むことができる(すべて乾燥重量に基づいて計算される)。例示的な実施形態では、非晶質固体は、約3重量%、4重量%、又は5重量%~約7重量%、8重量%、又は10重量%の乳化剤を含む。たとえば、非晶質固体は、4~8重量%又は5~7重量%の乳化剤を含むことができる。
いくつかの場合、乳化剤は、アガー、キサンタンガム、アラビアガム(アカシアガム)、グアーガム、ローカストビーンガム、ペクチン、カラギーナン、及びレシチンから選択された1つ又は複数の化合物を含む。いくつかの場合、乳化剤は、グアーガムを含み、本質的にグアーガムからなり、又はグアーガムからなる。
例では、非晶質固体は、タバコ繊維を含まない。特定の例では、非晶質固体は、繊維性材料を含まない。
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成組成物は、タバコ繊維を含まない。特定の実施形態では、エアロゾル生成組成物は、繊維性材料を含まない。
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成物品は、タバコ繊維を含まない。特定の実施形態では、エアロゾル生成物品は、繊維性材料を含まない。
非晶質固体は、約0.1重量%、0.5重量%、1重量%、3重量%、5重量%、7重量%、又は10%~約80重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、30重量%、又は25重量%のエアロゾル形成材料を含むことができることが好適である(すべて乾燥重量に基づいて計算される)。たとえば、非晶質固体は、約40~80重量%、40~75重量%、50~70重量%、又は55~65重量%のエアロゾル形成材料を含むことができる。エアロゾル形成材料は、可塑剤として作用することができる。たとえば、非晶質固体は、0.5~40重量%、3~35重量%、又は10~25重量%のエアロゾル形成材料を含むことができる。いくつかの場合、エアロゾル形成材料は、エリスリトール、プロピレングリコール、グリセロール、トリアセチン、ソルビトール、及びキシリトールから選択された1つ又は複数の化合物を含む。いくつかの場合、エアロゾル形成材料は、グリセロールを含み、本質的にグリセロールからなり、又はグリセロールからなる。本発明者らにより、可塑剤含有量が大きすぎる場合、非晶質固体が水を吸収し、その結果得られる材料が使用中に適当な消費体験を創出しない可能性があることが確立された。本発明者らにより、可塑剤含有量が小さすぎる場合、非晶質固体がもろくなり、容易に割れる可能性があることが確立された。本発明者らにより、好適な量のエアロゾル形成材料を含む物品は、第1の量のエアロゾル形成材料を含む第1の非晶質固体材料と、第2の量のエアロゾル形成材料を含む第2の非晶質固体材料とを備えることができることが有利であることが判明した。エアロゾル形成材料の第1の量は、エアロゾル形成材料の第2の量より大きくすることができる。本発明者らにより、そのような構成体は、高い可塑剤含有量に関連する上述した欠点をもたらすことなく、物品の非晶質固体構成要素内により高レベルのエアロゾル形成材料を提供することを可能にすることが判明したことが有利である。
本明細書に指定する可塑剤含有量により、シートをボビンに巻き付けることを可能にする柔軟性が非晶質固体に提供され、これはエアロゾル生成物品の製造において有用である。
非晶質固体は、香料を含むことができる。非晶質固体は、最大約80重量%、70重量%、60重量%、55重量%、50重量%、又は45重量%の香料を含むことができることが好適である。
いくつかの場合、非晶質固体は、少なくとも約0.1重量%、1重量%、10重量%、20重量%、30重量%、35重量%、又は40重量%の香料を含むことができる(すべて乾燥重量に基づいて計算される)。たとえば、非晶質固体は、1~80重量%、10~80重量%、20~70重量%、30~60重量%、35~55重量%、又は30~45重量%の香料を含むことができる。いくつかの場合、香料は、メンソールを含み、本質的にメンソールからなり、又はメンソールからなる。
いくつかの場合、非晶質固体は、製造中に溶融香料を乳化する乳化剤をさらに含むことができる。たとえば、非晶質固体は、約5重量%~約15重量%、好適には約10重量%の乳化剤を含むことができる(乾燥重量に基づいて計算される)。乳化剤は、アカシアガムを含むことができる。
いくつかの例では、非晶質固体は香味料を含まず、特定の例では、非晶質固体は活性物質を含まない。
いくつかの実施形態では、非晶質固体はヒドロゲルであり、湿重量に基づいて計算された約20重量%未満の水を含む。いくつかの場合、ヒドロゲルは、湿重量に基づいて計算された約15重量%、12重量%、又は10重量%未満の水を含むことができる。いくつかの場合、ヒドロゲルは、少なくとも約1重量%、2重量%、又は少なくとも約5重量%の水を含むことができる(WWB)。
いくつかの実施形態では、非晶質固体は、活性物質をさらに含む。たとえば、いくつかの場合、非晶質固体は、タバコ材料及び/又はニコチンをさらに含む。いくつかの場合、非晶質固体は、5~60重量%(乾燥重量に基づいて計算される)のタバコ材料及び/又はニコチンを含むことができる。いくつかの場合、非晶質固体は、約1重量%、5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、又は25重量%~約70重量%、60重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、30重量%、20重量%、15重量%、又は10重量%(乾燥重量に基づいて計算される)の活性物質を含むことができる。いくつかの場合、非晶質固体は、約1重量%、5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、又は25重量%~約70重量%、60重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、又は30重量%(乾燥重量に基づいて計算される)のタバコ材料を含むことができる。たとえば、非晶質固体は、10~50重量%、15~40重量%、又は20~35重量%のタバコ材料を含むことができる。いくつかの場合、非晶質固体は、約1重量%、2重量%、3重量%、又は4重量%~約20重量%、18重量%、15重量%、又は12重量%(乾燥重量に基づいて計算される)のニコチンを含むことができる。たとえば、非晶質固体は、1~20重量%、2~18重量%、又は3~12重量%のニコチンを含むことができる。
いくつかの場合、非晶質固体は、タバコ抽出物などの活性物質を含む。いくつかの場合、非晶質固体は、5~60重量%(乾燥重量に基づいて計算される)のタバコ抽出物を含むことができる。いくつかの場合、非晶質固体は、約5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、又は25重量%~約60重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、又は30重量%(乾燥重量に基づいて計算される)のタバコ抽出物を含むことができる。たとえば、非晶質固体は、10~50重量%、15~40重量%、又は20~35重量%のタバコ抽出物を含むことができる。タバコ抽出物は、非晶質固体が1重量%、1.5重量%、2重量%、又は2.5重量%~約6重量%、5重量%、4.5重量%、又は4重量%(乾燥重量に基づいて計算される)のニコチンを含むような濃度で、ニコチンを含有することができる。
いくつかの場合、タバコ抽出物に起因するもの以外のニコチンが非晶質固体に存在しなくてもよい。
いくつかの実施形態では、非晶質固体は、タバコ材料を含まないが、ニコチンを含む。いくつかのそのような場合、非晶質固体は、約1重量%、2重量%、3重量%、又は4重量%~約20重量%、18重量%、15重量%、又は12重量%(乾燥重量に基づいて計算される)のニコチンを含むことができる。たとえば、非晶質固体は、1~20重量%、2~18重量%、又は3~12重量%のニコチンを含むことができる。
いくつかの場合、活性物質及び/又は香料の総含有量は、少なくとも約0.1重量%、1重量%、5重量%、10重量%、20重量%、25重量%、又は30重量%とすることができる。いくつかの場合、活性物質及び/又は香料の総含有量は、約90重量%、80重量%、70重量%、60重量%、50重量%、又は40重量%未満とすることができる(すべて乾燥重量に基づいて計算される)。
いくつかの場合、タバコ材料、ニコチン、及び香料の総含有量は、少なくとも約0.1重量%、1重量%、5重量%、10重量%、20重量%、25重量%、又は30重量%とすることができる。いくつかの場合、活性物質及び/又は香料の総含有量は、約90重量%、80重量%、70重量%、60重量%、50重量%、又は40重量%未満とすることができる(すべて乾燥重量に基づいて計算される)。
非晶質固体はゲルから作ることができ、このゲルは溶剤をさらに含むことができ、溶剤は0.1~50重量%で含まれる。しかし、本発明者らにより、香料が溶けることができる溶剤を含むことで、ゲルの安定性が低下することがあり、香料がゲルから結晶化する可能性があることが確立された。したがって、いくつかの場合、ゲルは、香料が溶けることができる溶剤を含まない。
いくつかの例では、シートの形態の非晶質固体は、約150N/m~約3000N/m、たとえば150N/m~2500N/m、又は150N/m~2000N/m、又は200N/m~1700N/m、又は250N/m~1500N/mの引張り強度を有することができる。非晶質固体が充填剤を含まない例などのいくつかの例では、非晶質固体は、150N/m~500N/m、又は200N/m~300N/m、又は約250N/mの引張り強度を有することができる。そのような引張り強度は、非晶質固体材料がシートとして形成され、次いで細断されてエアロゾル生成物品に組み込まれる実施形態に特に好適となり得る。
非晶質固体が充填剤を含む例などのいくつかの例では、非晶質固体は、150N/m~3000N/m、たとえば500N/m~1,200N/m、又は700N/m~900N/m、又は約800N/m以上の引張り強度を有することができる。いくつかの例では、非晶質固体は、500N/mより大きい、1000N/mより大きい、又は1500N/m大きい引張り強度を有することができる。そのような引張り強度は、非晶質固体材料が丸めたシートとして、好適には管の形態でエアロゾル生成物品/アセンブリに含まれる実施形態に特に好適となり得る。
いくつかの場合、非晶質固体は、本質的にゲル化剤、水、エアロゾル形成材料、香料、及び任意選択で活性物質からなることができ、又はこれらの材料からなることができる。
いくつかの場合、非晶質固体は、本質的にゲル化剤、水、エアロゾル形成材料、香料、並びに任意選択でタバコ材料及び/若しくはニコチン源からなることができ、又はこれらの材料からなることができる。
いくつかの実施形態では、非晶質固体は、シートとして形成される。
本明細書に記載する実施形態では、非晶質固体材料は、シートの形態で物品に組み込むことができる。非晶質固体シートは、平面のシートとして、集めた若しくは束にしたシートとして、圧着したシートとして、又は丸めたシート(すなわち、管の形態)として組み込むことができる。いくつかのそのような場合、これらの実施形態の非晶質固体は、エアロゾル生成物品にシートとして、たとえばエアロゾル化可能な材料(たとえば、タバコ)のロッドに外接するシートとして含むことができる。たとえば、非晶質固体シートは、タバコなどのエアロゾル化可能な材料に外接する巻紙上に形成することができる。追加又は別法として、シートの形態の非晶質固体材料を細断し、次いで物品に組み込むことができ、好適にはタバコ材料などのエアロゾル化可能な材料に混合することができる。
シートの形態の非晶質固体は、約30g/m2~約150g/m2などの任意の好適な面密度を有することができる。いくつかの場合、シートは、約55g/m2~約135g/m2又は約55g/m2~約120g/m2の単位面積当たり質量を有することができる。いくつかの例では、たとえば非晶質固体が細断され、タバコ材料と混合されるとき、非晶質固体は、約80~約120g/m2、又は約70~約110g/m2、又は約90~約110g/m2の単位面積当たり質量を有することができる。これらの範囲は、刻みラグタバコの密度に類似の密度を提供することができ、その結果、容易に分離しないこれらの物質の混合物を提供することができる。そのような面密度は、非晶質固体材料がエアロゾル生成物品に細断シートとして含まれる場合に特に好適となり得る。いくつかの場合、シートは、たとえばタバコなどのエアロゾル化可能な材料を巻くために使用されるとき、約30~70g/m2、40~60g/m2、又は25~60g/m2の単位面積当たり質量を有することができる。いくつかの例では、非晶質固体は、約60g/m2~約90g/m2、たとえば約68gsm又は約83gsmの面密度を有することができることが好適である。
非晶質固体は、基質を形成するために、支持体上又は支持体内に存在することができる。支持体は、非晶質固体層が形成される支持体として機能し、製造を容易にする。支持体は、非晶質固体層に剛性を提供し、取扱いを容易にすることができる。
支持体は、非晶質固体を支持するために使用することができる任意の好適な材料とすることができる。いくつかの場合、支持体は、金属箔、たとえばアルミニウム箔、紙、炭素紙、耐脂紙、セラミック、炭素同素体、たとえばグラファイト及びグラフェン、プラスチック、厚紙、木材、又はこれらの組合せから選択された材料から形成することができる。いくつかの場合、支持体は、タバコ材料、たとえば再生タバコのシートを含むことができ、又はそのような材料からなることができる。いくつかの場合、支持体は、金属箔、紙、厚紙、木材、又はこれらの組合せから選択された材料から形成することができる。いくつかの場合、支持体は、紙を含む。いくつかの場合、支持体自体を、前述のリストから選択された材料の層を含む積層構造とすることができる。いくつかの場合、支持体はまた、香料支持体として機能することができる。たとえば、支持体は、香味料又はタバコ抽出物に含浸させることができる。
いくつかの場合、支持体は、磁性を有することができる。この機能を使用して、支持体を使用中のアセンブリに締結することができ、又はこの機能を使用して、特定の非晶質固体の形状を生成することができる。いくつかの場合、エアロゾル生成組成物は、1つ又は複数の磁石を備えることができ、1つ又は複数の磁石を使用して、材料を使用中の誘導加熱器に締結することができる。
支持体層の厚さは、約10μm、15μm、17μm、20μm、23μm、25μm、50μm、75μm、又は0.1mm~約2.5mm、2.0mm、1.5mm、1.0mm、又は0.5mmの範囲とすることができることが好適である。支持体は、2つ以上の層を含むことができ、本明細書に記載する厚さは、それらの層の合計の厚さを指す。
いくつかの場合、支持体は、ガス及び/又はエアロゾルに対して実質的又は全体的に不透過性を有することができる。これにより、エアロゾル又はガスが支持体層を通過することが防止され、以て流れが制御され、エアロゾル又はガスが使用者へ送達されることが確実になる。またこれを使用して、たとえばエアロゾル生成アセンブリ内に設けられる加熱器の表面における使用中のガス/エアロゾルの凝縮又は他の堆積を防止することができる。したがって、いくつかの場合、消費効率及び衛生を改善することができる。
いくつかの場合、非晶質固体に当接する支持体の表面は、多孔質とすることができる。たとえば、1つの場合、支持体は紙から構成される。本発明者らにより、紙などの多孔質の支持体は、本発明に特に好適であり、多孔質層(たとえば、紙)が非晶質固体層に当接し、強い結合を形成することが判明した。非晶質固体は、ゲルを乾燥させることによって形成され、理論によって制限されるものではないが、ゲルが形成されるスラリーが多孔質の支持体(たとえば、紙)に部分的に染み込み、したがってゲルが硬化して架橋を形成すると、支持体はゲルに部分的に結合されると考えられる。これにより、ゲルと支持体との間(及び乾燥ゲルとキャリアとの間)に強い結合が提供される。
加えて、表面の粗さは、非晶質材料と支持体との間の結合強度に寄与することができる。本発明者らにより、紙の粗さ(支持体に当接する表面)は、50~1000ベック秒、好適には50~150ベック秒の範囲内、好適には100ベック秒(50.66~48.00kPaの空気圧間隔にわたって測定される)とすることができることが好適であることが判明した(ベック平滑度試験機は、紙の表面の平滑度を判定するために使用される計器であり、指定の圧力の空気が平滑なガラス面と紙のサンプルとの間から漏れ、固定の体積の空気がこれらの表面間から漏れる時間(秒)が「ベック平滑度」である)。
逆に、非晶質固体から離れる方を向いている支持体の表面は、加熱器に接触するように配置することができ、より平滑な表面が、より効率的な熱伝達を提供することができる。したがって、いくつかの場合、支持体は、非晶質材料に当接するより粗い面と、非晶質材料から離れる方を向いているより平滑な面とを有するように配置される。
1つの特定の場合、支持体は、紙で裏打ちした箔とすることができ、この紙層が非晶質固体層に当接し、前述の段落で論じた特性は、この当接によって与えられる。箔の裏打ちは、実質的に不透過性を有し、エアロゾル流路の制御を提供する。金属箔の裏打ちはまた、非晶質固体へ熱を伝導する働きをすることができる。
別の場合、紙で裏打ちした箔の箔層は、非晶質固体に当接する。この箔は、実質的に不透過性を有し、以て非晶質固体中に供給された水が紙に吸収されることを防止する。水が紙に吸収されると、その構造的完全性を弱める可能性がある。
いくつかの場合、支持体は、アルミニウム箔などの金属箔から形成され、又はそのような金属箔を含む。金属の支持体は、非晶質固体への熱エネルギーのより良好な伝導を可能にすることができる。追加又は別法として、金属箔は、誘導加熱システム内でサセプタとして機能することができる。特定の実施形態では、支持体は、金属箔層及び支持体層、たとえば厚紙を含む。これらの実施形態では、金属箔層は、20μm未満、たとえば約1μm~約10μm、好適には約5μmの厚さを有することができる。
いくつかの場合、支持体は、約0.010mm~約2.0mm、好適には約0.015mm、0.02mm、0.05mm、又は0.1mm~約1.5mm、1.0mm、又は0.5mmの厚さを有することができる。
例では、エアロゾル生成組成物は、エアロゾル生成材料を含む。例では、エアロゾル生成材料は、非晶質固体材料及びタバコ材料を含む。非晶質固体は、細断シートとして設けることができ、任意選択でタバコ材料(たとえば、刻みタバコ)と混合することができる。別法又は追加として、非晶質固体は、エアロゾル生成材料ロッドに外接するシートなどのシートの形態で設けることができる。
例では、エアロゾル生成組成物を含む実質的に円筒形の形状を有する物品が提供され、エアロゾル生成組成物は、タバコ材料と混合された細断シートとして非晶質固体を含む。
別法又は追加として、エアロゾル生成組成物は、タバコ材料ロッドに外接するシートなどのシートとして非晶質固体を含むことができる。
いくつかの例では、物品は、タバコ材料と混合された細断シートとして第1の非晶質固体材料を含む部分を備え、その部分に外接するシートとして第2の非晶質固体材料を備える。
他の例では、エアロゾル生成組成物は、タバコ材料を含む部分と、第1及び第2の非晶質固体材料とを含み、第1及び第2の非晶質固体材料の各々は、タバコ材料を含む部分に外接するシートとして設けられる。
本明細書では、「タバコ材料」という用語は、タバコ又はその派生品若しくは代替品を含む任意の材料を指す。「タバコ材料」という用語は、タバコ、タバコ派生品、膨化タバコ、再生タバコ、又はタバコ代替品のうちの1つ又は複数を含むことができる。タバコ材料は、挽きタバコ、タバコ繊維、刻みタバコ、押出タバコ、タバコ茎、タバコ葉、再生タバコ、及び/又はタバコ抽出物のうちの1つ又は複数を含むことができる。
本明細書に記載するタバコ材料では、タバコ材料は、充填剤成分を含有することができる。充填剤成分は、概して非タバコ成分であり、すなわちタバコ由来の原料を含まない成分である。充填剤成分は、木材繊維若しくはパルプ若しくは小麦繊維などの非タバコ繊維、又は他のセルロース系物質とすることができる。充填剤成分はまた、チョーク、パーライト、バーミキュライト、珪藻土、コロイダルシリカ、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウムなどの無機材料とすることができる。充填剤成分はまた、非タバコ鋳込材料又は非タバコ押出材料とすることができる。充填剤成分は、タバコ材料の0~20重量%の量で、又は組成物の1~10重量%量で存在することができる。いくつかの実施形態では、充填剤成分は存在しない。
本明細書に記載するタバコ材料では、タバコ材料は、エアロゾル形成材料を含有する。
いくつかの実施形態では、タバコ材料のエアロゾル形成材料は、グリセロール、プロピレングリコール、又はグリセロール及びプロピレングリコールの混合物とすることができる。グリセロールは、タバコ材料の10~20重量%、たとえば組成物の13~16重量%、又は組成物の約14%若しくは15重量%の量で存在することができる。プロピレングリコールは、存在する場合、組成物の0.1~0.3重量%の量で存在することができる。
エアロゾル形成材料は、タバコ材料の任意の成分、たとえば任意のタバコ成分、及び/又は存在する場合、充填剤成分に含むことができる。別法又は追加として、エアロゾル形成材料は、タバコ材料に別個に加えることができる。どちらの場合も、タバコ材料内のエアロゾル形成材料の総量は、本明細書に画定されたものとすることができる。
タバコ材料は、10%~90重量%のタバコ葉を含有することができ、エアロゾル形成材料は、葉タバコの最大約10重量%の量で提供される。タバコ材料の10%~20重量%のエアロゾル形成材料の全体的なレベルを実現するために、再生タバコ材料などのタバコ材料の別の成分より大きい重量パーセントでこれを加えることができることが判明したことが有利である。
本明細書に記載するタバコ材料は、ニコチンを含有する。ニコチン含有量は、タバコ材料の0.5~1.75重量%であり、たとえばタバコ材料の0.8~1.5重量%とすることができる。追加又は別法として、タバコ材料は、10%~90重量%のタバコ葉を含有し、タバコ葉の1.5重量%より大きいニコチン含有量を有する。1.5%より高いニコチン含有量を有するタバコ葉を、紙再生タバコなどのより少ないニコチン母材と組み合わせて使用することで、適当なニコチンレベルを有しながら、紙再生タバコを単独で使用した場合より良好な知覚性能を有するタバコ材料を提供することが判明したことが有利である。タバコ葉、たとえば刻みラグタバコは、たとえば、タバコ葉の1.5%~5重量%のニコチン含有量を有することができる。
本明細書に記載するタバコ材料は、本明細書に記載する香料のいずれかなどのエアロゾル変性剤を含有することができる。一実施形態では、タバコ材料はメンソールを含有し、メンソール入りの物品を形成する。タバコ材料は、3mg~20mgのメンソール、好ましくは5mg~18mg、より好ましくは8mg~16mgのメンソールを含むことができる。この例では、タバコ材料は16mgのメンソールを含む。タバコ材料は、2%~8重量%のメンソール、好ましくは3%~7重量%のメンソール、より好ましくは4%~5.5重量%のメンソールを含有することができる。一実施形態では、タバコ材料は、4.7重量%のメンソールを含む。そのような高いレベルのメンソールの装填は、高い割合の、たとえばタバコ材料の50重量%より大きい再生タバコ材料を使用して実現することができる。別法又は追加として、大量のエアロゾル生成材料、たとえばタバコ材料を使用することで、実現することができるメンソール装填レベルを増大させることができ、たとえば約500mm3より多く、又は好適には約1000mm3より多くのタバコ材料などのエアロゾル生成材料が使用される。
本明細書に記載する組成物では、量が重量%で与えられる場合、誤解を避けるために、逆の内容が具体的に示されない限り、これは乾燥坪量を指す。したがって、重量%の判定の目的で、タバコ材料又はそのあらゆる成分内に存在し得るあらゆる水は完全に無視される。本明細書に記載するタバコ材料の水分量は変動することがあり、たとえば5~15重量%とすることができる。本明細書に記載するタバコ材料の水分量は、たとえば組成物が維持される温度、圧力、及び湿度条件に従って変動することがある。水分量は、当業者には知られているように、カールフィッシャー分析によって判定することができる。他方では、誤解を避けるために、エアロゾル形成材料が、グリセロール又はプロピレングリコールなどの液相の成分であるときでも、水以外のあらゆる成分は、タバコ材料の重量に含まれる。しかし、エアロゾル形成材料が、タバコ材料に別個に加えられる代わりに又はそれに加えて、タバコ材料のタバコ成分又はタバコ材料の充填剤成分(存在する場合)内に提供されるとき、エアロゾル形成材料は、タバコ成分又は充填剤成分の重量に含まれるのではなく、本明細書に画定する重量%で「エアロゾル形成材料」の重量に含まれる。タバコ成分に存在するすべての他の原料は、非タバコ(たとえば、紙再生タバコの場合の非タバコ繊維)に由来する場合でも、タバコ成分の重量に含まれる。
一実施形態では、タバコ材料は、本明細書に画定するタバコ成分、及び本明細書に画定するエアロゾル形成材料を含む。一実施形態では、タバコ材料は、本質的に本明細書に画定するタバコ成分、及び本明細書に画定するエアロゾル形成材料からなる。一実施形態では、タバコ材料は、本明細書に画定するタバコ成分、及び本明細書に画定するエアロゾル形成材料からなる。
紙再生タバコは、本明細書に記載するタバコ材料のタバコ成分内に、タバコ成分の10重量%~100重量%の量で存在することができる。実施形態では、紙再生タバコは、タバコ成分の10%~80重量%又は20%~70重量%の量で存在する。さらなる実施形態では、タバコ成分は、本質的に紙再生タバコからなり、又は紙再生タバコからなる。好ましい実施形態では、葉タバコは、タバコ材料のタバコ成分内に、タバコ成分の少なくとも10重量%の量で存在する。たとえば、葉タバコは、タバコ成分の少なくとも10重量%の量で存在することができ、タバコ成分の残りは、紙再生タバコ、バンドキャスト再生タバコ、又はバンドキャスト再生タバコ及びタバコ顆粒などの別の形態のタバコの組合せを含む。葉タバコは、タバコ材料の最大40%又は60%の量で存在することができ、タバコ成分の残りは、紙再生タバコ、バンドキャスト再生タバコ、又はバンドキャスト再生タバコ及びタバコ顆粒などの別の形態のタバコの組合せを含むことが好適である。
紙再生タバコは、タバコ原材料が溶剤で抽出されて可溶性物質及び繊維性材料を含む残留物の抽出物を与えるプロセスによって形成されるタバコ材料を指し、次いで抽出物(通常は濃縮後、任意選択でさらなる処理後)は、抽出物を繊維性材料に堆積させることによって、残留物からの繊維性材料と再結合される(通常は、繊維性材料の精製後、任意選択で非タバコ繊維の一部分が追加される)。再結合プロセスは、製紙プロセスに類似している。
紙再生タバコは、当技術分野では知られている任意のタイプの紙再生タバコとすることができる。特定の実施形態では、紙再生タバコは、タバコストリップ、タバコ茎、及び全葉タバコのうちの1つ又は複数を含む原材料から作られる。さらなる実施形態では、紙再生タバコは、タバコストリップ及び/又は全葉タバコ、並びにタバコ茎からなる原材料から作られる。しかし、他の実施形態では、別法又は追加として、断片、細粒、及び殻を原材料で用いることもできる。
本明細書に記載するタバコ材料で使用するための紙再生タバコは、紙再生タバコを準備するための当業者には知られている方法によって準備することができる。
いくつかの場合、タバコ材料は、物品/アセンブリにシートの形態で含むことができる。いくつかの場合、タバコ材料は、平面のシートとして含むことができる。いくつかの場合、タバコ材料は、平面のシートとして、束にした若しくは集めたシートとして、圧着したシートとして、又は丸めたシート(すなわち、管の形態)として含むことができる。いくつかの場合、タバコ材料は、シートとして形成することができ、次いで細断して物品に組み込むことができる。
アセンブリは、一体化されたエアロゾル生成物品及び加熱器を備えることができ、又は使用中に物品が挿入される加熱デバイスを備えることができる。
例では、タバコ材料は、エアロゾル形成材料を含む。典型的には、タバコ材料は、細かく刻まれたタバコを含み、エアロゾル形成材料は、タバコの細片に添加される。例では、タバコ材料は、タバコ材料の約1~10重量%、たとえば3~6重量%の量のエアロゾル形成材料を含む。
例では、エアロゾル生成組成物は、エアロゾル生成組成物の約5~30重量%、たとえば10~20重量%又は13~18重量%の量のエアロゾル形成材料を含む。例では、エアロゾル生成組成物は、エアロゾル生成組成物の約15重量%の量のエアロゾル形成材料を含む。この量は、非晶質固体内に提供されたエアロゾル形成材料、及び細かく刻まれたタバコに添加されたエアロゾル形成材料など、エアロゾル生成組成物内に存在するあらゆるエアロゾル形成材料を含む。
本発明の一態様は、不燃式エアロゾル供給システムと使用するための物品に関する。物品は、本明細書に記載するエアロゾル生成組成物を含む。消耗品は物品であり、物品の一部又はすべては、使用者によって使用中に消費されることが意図される。消耗品は、エアロゾル生成組成物を含むことができ、又はエアロゾル生成組成物からなることができる。消耗品は、フィルター又はエアロゾル変性物質などの1つ又は複数の他の要素を含むことができる。消耗品は、使用の際に熱を放出してエアロゾル生成組成物にエアロゾルを生成させる加熱要素を含むことができる。加熱要素は、たとえば、可燃性材料を含むことができ、又は変動磁界による侵入によって加熱可能なサセプタを含むことができる。
サセプタは、交番磁界などの変動磁界による侵入によって加熱可能な材料である。加熱材料は、導電性材料とすることができ、したがって変動磁界による導電性材料の侵入は、加熱材料の誘導加熱を引き起こす。加熱材料は、磁性材料とすることができ、したがって変動磁界による磁性材料の侵入は、加熱材料の磁気ヒステリシス加熱を引き起こす。加熱材料は、導電性及び磁性の両方を有することができ、したがって加熱材料は、どちらの加熱機構によっても加熱可能である。
誘導加熱とは、変動磁界が物体に侵入することによって導電性の物体が加熱されるプロセスである。このプロセスは、ファラデーの電磁誘導の法則及びオームの法則によって説明される。誘導加熱器は、電磁石と、交番電流などの変動電流を電磁石に通すためのデバイスとを備えることができる。電磁石及び加熱される物体が、結果として電磁石によってもたらされる変動磁界が物体に侵入するように、好適に相対的に配置されたとき、物体内に1つ又は複数の渦電流が生成される。物体は、電流の流れに対する抵抗を有する。したがって、そのような渦電流が物体内で生成されたとき、物体の電気抵抗に逆らう流れにより、物体が加熱される。このプロセスは、ジュール、オーム、又は抵抗加熱と呼ばれる。
例では、サセプタは閉回路の形態である。サセプタが閉回路の形態であるとき、使用中のサセプタと電磁石との間の磁気結合が促進され、その結果、ジュール加熱がより大きくなり又は改善されることが判明した。
磁気ヒステリシス加熱は、磁性材料から作られた物体が、変動磁界が物体に侵入することによって加熱されるプロセスである。磁性材料は、多くの原子スケールの磁石又は磁気双極子を含むと考えることができる。磁界がそのような材料に侵入すると、磁気双極子は磁界と位置合わせされる。したがって、たとえば電磁石によってもたらされる交番磁界などの変動磁界が磁性材料に侵入すると、印加磁界の変動とともに磁気双極子の向きが変化する。そのように磁気双極子が向きを変えることで、磁性材料内に熱が生成される。
物体が導電性及び磁性の両方を有するとき、変動磁界が物体に侵入することで、物体でジュール加熱及び磁気ヒステリシス加熱の両方を生じさせることができる。さらに、磁性材料の使用により磁界を補強することができ、それによりジュール加熱を促進することができる。
上記のプロセスの各々において、熱伝導による外部熱源ではなく、物体自体で熱が生成されるため、特に好適な物体の材料及び幾何形状並びに物体に対する好適な変動磁界の大きさ及び向きを選択することによって、物体における急速な温度上昇及びより均一の熱分布を実現することができる。さらに、誘導加熱及び磁気ヒステリシス加熱は、変動磁界源と物体との間に物理的な接続を提供することを必要としないため、加熱プロファイルに比べて設計の自由及び制御をより大きくすることができ、コストを下げることができる。
本発明の物品は、任意の好適な形状で提供することができる。いくつかの例では、物品は、ロッド(たとえば、実質的に円筒形)として提供される。
本発明の一態様は、本明細書に記載の物品と、エアロゾル生成物品を非燃焼式に加熱するように構成された加熱器を備える不燃式エアロゾル供給デバイスとを備える不燃式エアロゾル供給システムを提供する。不燃式エアロゾル供給システムをエアロゾル生成アセンブリと呼ぶこともできる。不燃式エアロゾル供給デバイスをエアロゾル生成装置と呼ぶこともできる。
いくつかの場合、使用中、加熱器は、350℃以下、たとえば120℃~350℃の温度まで、エアロゾル生成組成物を非燃焼式に加熱することができる。いくつかの場合、加熱器は、使用中に140℃~250℃又は220℃~280℃まで、エアロゾル生成組成物を非燃焼式に加熱することができる。
加熱器は、エアロゾル生成物品、したがってエアロゾル生成組成物を非燃焼式に加熱するように構成される。加熱器は、いくつかの場合、薄膜の電気抵抗性加熱器とすることができる。他の場合、加熱器は、誘導加熱器などを含むことができる。加熱器は、使用中に製品の熱に対する発熱反応を受ける燃焼式熱源又は化学的熱源とすることができる。エアロゾル生成アセンブリは、複数の加熱器を備えることができる。加熱器(複数可)は、バッテリーによって動力供給することができる。
エアロゾル生成物品は、冷却要素及び/又はフィルターをさらに含むことができる。冷却要素は、存在する場合、ガス又はエアロゾル成分を冷却するように作用又は機能することができる。いくつかの場合、冷却要素は、ガス成分を冷却して凝縮させ、エアロゾルを形成するように作用することができる。冷却要素はまた、不燃式エアロゾル供給デバイスの非常に高温の部分を使用者から離すように作用することができる。フィルターは、存在する場合、酢酸セルロースプラグなど、当技術分野で知られている任意の好適なフィルターを含むことができる。
いくつかの場合、エアロゾル生成アセンブリは、非燃焼加熱式デバイスとすることができる。すなわち、エアロゾル生成アセンブリは、固体のタバコ収納材料を含むことができる(液体のエアロゾル生成材料は含まない)。いくつかの場合、非晶質固体は、タバコ材料を含むことができる。非燃焼加熱式デバイスは、全体として参照により組み込まれている国際公開第2015/062983号明細書に開示されている。
エアロゾル生成物品(本明細書では、物品、カートリッジ、又は消耗品と呼ぶこともできる)は、THP、電子タバコハイブリッドデバイス、又は別のエアロゾル生成デバイスで使用するために適合することができる。いくつかの場合、物品は、フィルター及び/又は冷却要素(上述)をさらに含むことができる。いくつかの場合、エアロゾル生成物品に紙などの包装材料が外接することができる。特定の例では、物品は、タバコ加熱製品と使用するために適合される。
エアロゾル生成物品は、通気アパーチャをさらに含むことができる。これらの通気アパーチャは、物品の側壁に設けることができる。いくつかの場合、通気アパーチャは、フィルター及び/又は冷却要素に設けることができる。これらのアパーチャは、使用中に物品内に吸い込まれる空気を冷却することを可能にすることができ、この空気は加熱揮発成分と混合され、以てエアロゾルを冷却することができる。
通気は、使用中に加熱された物品からの目に見える加熱揮発成分の生成を促進する。加熱揮発成分は、加熱揮発成分の過飽和が生じるように加熱揮発成分を冷却するプロセスによって、目に見えるようになる。次いで加熱揮発成分は、核形成としても知られている液滴形成を受け、最終的に加熱揮発成分のエアロゾル粒子のサイズは、加熱揮発成分のさらなる凝縮及び加熱揮発成分から新しく形成された液滴の凝固によって増大する。
いくつかの場合、通気比として知られている加熱揮発成分及び冷却空気の和に対する冷却空気の比は、少なくとも15%である。15%の通気比は、上述した方法によって加熱揮発成分を目に見えるものにすることを可能にする。加熱揮発成分の可視性により、使用者は揮発成分が生成されたことを識別することが可能になり、喫煙体験の知覚体験が向上する。
別の例では、通気比は、加熱揮発成分に追加の冷却を提供するために、50%~85%である。いくつかの場合、通気比は、少なくとも60%又は65%とすることができる。
図1は、エアロゾル送達システムで使用するための物品1の側面断面図である。
物品1は、マウスピース2と、マウスピース2に接続された円筒形のエアロゾル生成材料ロッド3とを備える。本発明の実施形態では、エアロゾル生成組成物は、第1の非晶質固体材料及び第2の非晶質固体材料を含む。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成組成物は、タバコ材料の複数のストランド及び/又はストリップ並びに非晶質固体材料の複数のストリップを含む。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成組成物は、別法又は追加として、少なくとも1つの非晶質固体材料シート、たとえばタバコ材料の複数のストランド及び/又はストリップ並びに非晶質固体材料の複数のストリップなどのエアロゾル生成材料ロッド3に外接する非晶質固体材料シートを含む。
この例では、エアロゾル生成材料ロッド3は、エアロゾル生成材料ロッド3を形成するようにタバコ材料と混合された第1の非晶質固体材料のストランド及び/又はストリップを含み、第2の非晶質固体材料11は、シートの形態で提供され、エアロゾル生成材料ロッド3に外接するラップを形成する。
他の例では、エアロゾル生成材料ロッド3は、非晶質固体材料を含まない。追加又は別法として、エアロゾル生成組成物は、エアロゾル生成材料ロッド3を含むことができ、1つ又は複数の非晶質固体材料シートがエアロゾル生成材料ロッド3に外接することができる。
この例では、第1の非晶質固体材料はメンソールを含む乾燥ゲルであり、第2の非晶質固体材料11もまた乾燥ゲルであり、重量パーセントで第1の非晶質固体材料より大きい量のエアロゾル形成材を含む。代替実施形態では、第1の非晶質固体材料及び第2の非晶質固体材料11の各々は、本明細書に記載するいずれの組成物を有してもよい。
本発明者らにより、タバコ材料を含む第1の構成要素及び非晶質固体を含む第2の構成要素を含むエアロゾル生成組成物を備える改善された物品を作製することができることが判明したことが有利であり、材料特性(たとえば、密度)及び仕様(たとえば、厚さ、長さ、及び切断幅)は、本明細書に記載の範囲内である。本発明の実施形態では、非晶質固体を含む第2の構成要素は、少なくとも2つの非晶質固体材料を含む。この例では、第1の非晶質固体材料は、ストランド及び/又はストリップを含み、タバコ材料と混合されてエアロゾル生成材料ロッド3を形成し、第2の非晶質固体材料11は、エアロゾル生成材料ロッド3に外接するラップとして提供される。代替実施形態では、第1の非晶質固体材料及び第2の非晶質固体材料11の両方を、エアロゾル生成材料ロッド3に外接するラップとして提供することができる。
他の例では、第1の非晶質固体は、ストランド及び/又はストリップとして提供することができ、タバコ材料と混合されてエアロゾル生成材料ロッド3を形成することができ、第2の非晶質固体材料は、マウスピース内のカプセルとして提供することができる。
いくつかの例では、タバコ材料の複数のストランド及び/又はストリップ並びに第1の非晶質固体材料の複数のストリップは各々、少なくとも約5mmの長さを有することができる。いくつかの実施形態では、少なくとも2つの成分の材料特性及び/又は寸法は、成分の比較的均一な混合が可能であることを確実にし、エアロゾル生成材料ロッド3の製造中又は製造後に成分が分離すること又は混合しないことを低減させるように、他の方法で選択することができることが好適である。
ロッドの形態で上述したが、エアロゾル生成組成物は、他の形態で、たとえば物品内の材料のプラグ、ポーチ、又はパケットとして提供することができる。物品は、本明細書に記載する不燃式エアロゾル送達システムなど、エアロゾル送達システムのための消耗品を備えることができる。
この例では、タバコ材料は、紙再生タバコ材料を含むことが好ましい。タバコ材料は、別法又は追加として、本明細書に記載する形態のいずれかを含むことができる。タバコ材料は、10重量%~90重量%のタバコ葉を含有することが好ましく、エアロゾル形成材料は、葉タバコの最大約10重量%の量で提供され、タバコ材料の残りは紙再生タバコを含む。
いくつかの場合、第1及び第2の非晶質固体材料は各々、約0.015mm~約1.0mmの厚さを有することができる。厚さは、約0.05mm、0.1mm、又は0.15mm~約0.5mm又は0.3mmの範囲内とすることができることが好適である。本発明者らにより、非晶質固体は細断された非晶質固体材料として提供される場合、約0.09mmの厚さが非晶質固体材料にとって特に好適となり得ることが判明した。本発明者らにより、非晶質固体材料がラップとして提供される場合、約0.1mmの厚さが非晶質固体材料11にとって特に好適となり得ることが判明した。非晶質固体は、2つ以上の層を含むことができ、本明細書に記載する厚さは、それらの層の合計の厚さを指す。
非晶質固体材料の厚さは、カリパス若しくは顕微鏡、たとえば当業者に知られている走査電子顕微鏡(SEM)、又は当業者に知られている任意の他の好適な技法を使用して測定することができる。
本発明者らにより、非晶質固体が厚すぎる場合、加熱効率が損なわれる可能性があることが確立された。これは、使用中の電力消費、たとえば非晶質固体から香料を解放するための電力消費に悪影響を及ぼす可能性がある。逆に、エアロゾルを形成する非晶質固体が薄すぎる場合、製造及び取扱いが難しくなる可能性があり、非常に薄い材料は鋳造がより困難になる可能性があり、壊れやすい可能性があり、使用中のエアロゾル形成が損なわれる。いくつかの場合、非晶質固体の個々のストリップ又は切片は、その面積にわたって約0.05mmの最小厚さを有する。いくつかの場合、非晶質固体の個々のストリップ又は切片は、その面積にわたって約0.08mmの最小厚さを有する。いくつかの場合、非晶質固体の個々のストリップ又は切片は、その面積にわたって約0.25mmの最大厚さを有する。いくつかの場合、非晶質固体の個々のストリップ又は切片は、その面積にわたって約0.2mm又は約0.15mmの最大厚さを有する。
本発明者らにより、非晶質固体材料がエアロゾル生成組成物に材料のストランド又はストリップとして含まれる場合、所与の割合より小さい分だけ互いに異なる面密度値を有する非晶質固体材料及びタバコ材料を提供することで、これらの材料の混合物の分離がより小さくなることが判明した。いくつかの例では、非晶質固体材料の面密度は、タバコ材料の面密度の50%~150%とすることができる。たとえば、非晶質固体材料の面密度は、タバコ材料の面密度の60%~140%、又はタバコ材料の面密度の70%~110%、又はタバコ材料の面密度の80%~120%とすることができる。
誤解を避けるために、本明細書で面密度を参照する場合、これは、非晶質固体材料の所与のストリップ、切片、又はシートに関して計算された平均面密度を指し、この面密度は、非晶質固体材料の所与のストリップ、切片、又はシートの表面積及び重量を測定することによって計算される。
いくつかの場合、非晶質固体の厚さは、その面積にわたって25%、20%、15%、10%、5%、又は1%以下だけ変動することができる。
シートの形態の非晶質固体は、約30g/m2~約150g/m2などの任意の好適な面密度を有することができる。いくつかの場合、シートは、約55g/m2~約135g/m2、又は約80~約120g/m2、又は約70~約110g/m2、又は特に約90~約110g/m2、又は好適には約68g/m2又は約83g/m2の単位面積当たり質量を有することができる。これらの範囲は、刻みラグタバコの密度に類似の密度を提供することができ、その結果、容易に分離しないこれらの物質の混合物を提供することができる。そのような面密度は、非晶質固体材料がエアロゾル生成物品に細断シートとして含まれる場合に特に好適となり得る。いくつかの場合、シートは、約30~90g/m2、40~85g/m2、又は50~65g/m2の単位面積当たり質量を有することができ、タバコなどのエアロゾル化可能な材料を巻くために使用することができる。
タバコ材料の密度は、熱が材料を伝わる速度に影響し、より低い密度、たとえば700mg/ccを下回る密度の場合、熱が材料をよりゆっくりと伝わり、したがってより持続的なエアロゾルの解放が可能になる。
タバコ材料は、約700mg/cc未満の密度を有する再生タバコ材料、たとえば紙再生タバコ材料を含むことができる。たとえば、エアロゾル生成材料3は、約600mg/cc未満の密度を有する再生タバコ材料を含む。別法又は追加として、エアロゾル生成材料3は、少なくとも350mg/ccの密度を有する再生タバコ材料を含むことができる。
タバコ材料は、刻みラグタバコの形態で提供することができる。刻みラグタバコは、少なくとも1インチ当たり15刻み(1cm当たり約5.9刻み、約1.7mmの刻み幅と同等)の刻み幅を有することができる。刻みラグタバコは、好ましくは少なくとも1インチ当たり18刻み(1cm当たり約7.1刻み、約1.4mmの刻み幅と同等)、より好ましくは少なくとも1インチ当たり20刻み(1cm当たり約7.9刻み、約1.27mmの刻み幅と同等)の刻み幅を有する。一例では、刻みラグタバコは、1インチ当たり22刻み(1cm当たり約8.7刻み、約1.15mmの刻み幅と同等)の刻み幅を有する。刻みラグタバコは、1インチ当たり40刻み(1cm当たり約15.7刻み、約0.64mmの刻み幅と同等)以下の刻み幅を有することが好ましい。0.5mm~2.0mm、たとえば0.6~1.7mm又は0.6mm~1.5mmの切断幅により、特に加熱されたとき、エアロゾル生成材料ロッド3の表面積と体積の比、並びに全体的な密度及び圧力降下に関して好ましいタバコ材料が得られることが判明した。刻みラグタバコは、タバコ材料の形態の混合物、たとえば紙再生タバコ、葉タバコ、押出タバコ、及びバンドキャストタバコのうちの1つ又は複数の混合物から形成することができる。タバコ材料は、紙再生タバコ又は紙再生タバコ及び葉タバコの混合物を含むことが好ましい。
タバコ材料は、任意の好適な厚さを有することができる。タバコ材料は、少なくとも約0.145mm、たとえば少なくとも約0.15mm、又は少なくとも約0.16mmの厚さを有することができる。タバコ材料は、約0.25mmの最大厚さを有することができ、たとえばタバコ材料の厚さは、約0.22mm未満又は約0.2mm未満とすることができる。いくつかの実施形態では、タバコ材料は、0.175mm~0.195mmの範囲内の平均厚さを有することができる。そのような厚さは、タバコ材料が再生タバコ材料である場合に特に好適となり得る。
本明細書に記載するタバコ材料を含む第1の構成要素及び非晶質固体材料を含む第2の構成要素など、少なくとも2つの構成要素の混合物を含むエアロゾル生成組成物を提供することが所望され得る。そのようなエアロゾル生成組成物は、非晶質固体材料構成要素を含むことによってエアロゾル生成組成物に追加の香料を導入することができるため、使用中に望ましい香りプロファイルを有するエアロゾルを供給することができる。非晶質固体材料内に提供される香料は、タバコ材料に直接加えられる香料と比較すると、非晶質固体材料内でより安定して保持することができ、その結果、本発明によって作製される物品間でより一貫した香りプロファイルを得ることができる。
第2の非晶質固体材料をエアロゾル生成組成物内のさらなる構成要素として、たとえばタバコ材料及び第1の非晶質固体材料を含むロッドに外接する非晶質固体材料シートとして含むことが所望され得る。本発明者らにより、物品が本明細書に記載する第1及び第2の非晶質固体材料を含む場合、エアロゾルの態様に改善を与えるように、非晶質固体材料の各々の組成物及び材料特性を選択することができるため、改善されたエアロゾルを提供することが可能になることが判明したことが有利である。たとえば、第1の非晶質固体材料の組成物は、望ましい香料の送達を実現するように選択することができ、第2の非晶質固体材料の組成物は、特定のエアロゾル形成材の送達を実現するように選択することができる。他の例では、第2の非晶質固体材料は、望ましい香料の送達を実現するように選択することができ、第1の非晶質固体材料の組成物は、改善されたエアロゾル形成材の送達を実現するように選択することができる。第1及び第2の非晶質固体材料の各々が物品に含まれる形態(たとえば、細断シート又はラップ)は、使用中に物品の消費の異なる段階で材料の各々の構成要素の揮発を実現するように選択することができる。
本発明者らにより、本明細書に記載する第1及び第2の非晶質固体の形態、場所、及び組成物を選択することで、改善されたエアロゾルをもたらすことができることが判明したことが有利である。たとえば、本発明者らにより、第2の非晶質固体を取り囲む第1の非晶質固体を提供することで、エアロゾルの特定のパラメータの最適化のために両非晶質固体材料の場所を好適に選択することが可能になることが判明した。たとえば、物品の高流量領域に非晶質固体材料を提供することで、非晶質固体材料からの香味料の解放を増大させることができる。同様に、非晶質固体材料のうちの1つは、非晶質固体材料のうちの他方より熱源の近くに設けることができ、それにより加熱器により近い非晶質固体材料からのエアロゾル形成材の解放を改善することができる。エアロゾル形成材を含む第1の非晶質固体材料は、第2の非晶質固体材料より熱源の近くに設けることができ、それにより第1の非晶質固体材料からのエアロゾル形成材の解放を増大させることができることが好適である。
非晶質固体材料が提供される形態はまた、エアロゾル形成材又は活性物質などの非晶質固体のエアロゾル化可能な構成要素の解放の速度及び量に影響することができる。たとえば、非晶質固体をエアロゾル生成組成物内に細断シートとして提供することで、ラップとして提供される非晶質固体材料と比較すると、使用中に物品を通って吸い込まれるエアロゾルが通過する非晶質固体材料の表面積を増大させることができる。したがって、非晶質固体材料を細断シートとして提供することで、非晶質固体材料からの香味料の解放を改善することができる。たとえば非晶質固体材料の構成要素のより持続的な解放を提供するために、露出される表面積がより小さいことが望ましい場合、非晶質固体材料をシートの形態でラップとして提供することができる。
1つの例示的な構成では、重量パーセントで第2の非晶質固体材料より大きい量でエアロゾル形成材を含む第1の非晶質固体材料が、エアロゾル生成組成物ロッドに外接するシートとして提供され、エアロゾル生成組成物は、第2の非晶質固体材料を細断シートの形態で含む。第1の非晶質固体材料及び第2の非晶質固体材料はどちらも、活性物質を含むことができる。本発明者らにより、第1の非晶質固体が熱源のより近くに位置決めされた場合、活性物質、たとえば香味料を第1の非晶質固体材料からより容易に揮発させることができ、熱源からより遠くに位置決めされた第2の非晶質固体材料からは、より持続的な活性物質の解放を得ることができることが判明したことが有利である。
さらに例示的な物品では、第1の非晶質固体材料は細断シートとして提供することができ、第2の非晶質固体材料はラップとして提供することができる。
さらに例示的な物品では、第1及び第2の非晶質固体材料はどちらもシートの形態で提供することができ、エアロゾル生成組成物ロッドに外接することができる。第1の非晶質固体材料のシート又は層が、第2の非晶質固体材料のシート又は層の上に重なることができる。代替の例示的な物品では、第2の非晶質固体材料のシート又は層が、第1の非晶質固体材料のシート又は層の上に重なることもできる。
上述したように、少なくとも350mg/cc及び約700mg/cc未満の密度を有するタバコ材料は、より持続的なエアロゾルの解放をもたらすことが判明したことが有利である。一貫した香りプロファイルを有するエアロゾルを供給するために、エアロゾル生成組成物の非晶質固体材料構成要素をロッドに沿って均一に分散させることが所望され得る。第1又は第2の非晶質固体材料のうちの一方がエアロゾル生成組成物に細断シートとして含まれる場合、本発明者らにより、タバコ材料の面密度に類似の面密度を有する非晶質固体材料を提供するために、本明細書に記載する厚さを有するように非晶質固体材料を鋳造し、後述するように非晶質固体材料を処理して、エアロゾル生成材料ロッド3全体にわたって均一の分布を確保することによって、これを実現することができることが判明したことが有利である。
本発明者らにより、シートの形態の非晶質固体材料が細断されるとき、タバコ材料構成要素及び非晶質固体材料構成要素の十分に均一の混合を実現することができることが判明したことが有利である。細断された非晶質固体材料の切断幅は、0.75mm~2mm、たとえば1mm~1.5mmであることが好ましい。細断によって形成される非晶質固体材料のストランドを、たとえばクロスカット式の細断プロセスで幅方向に切断することで、切断幅に加えて、細断された非晶質固体材料の切断長さを画定することができる。細断された非晶質固体材料の切断長さは、少なくとも2mm、たとえば2mm~5mm、少なくとも2.5mm、又は少なくとも3mmであることが好ましい。いくつかの例では、細断された非晶質固体材料の切断長さは、少なくとも10mm又は少なくとも20mmである。細断された非晶質固体材料の切断長さは、60mm未満、50mm未満、又は40mm未満とすることができる。いくつかの例では、物品内の細断された非晶質固体材料の切片の少なくとも90%は、約2mm~約40mm又は約2mm~約25mmの切断長さを有する。本発明者らにより、細断された非晶質固体材料と刻みラグタバコとの均一の混合を実現するために、細断された非晶質固体材料の切断長さが不均一であることが好ましいことが判明したことが有利である。切断長さと呼ぶが、非晶質固体材料の細片又はストリップの長さは、別法又は追加として、その製造中に判定される材料の寸法、たとえば製造時の材料のシートの幅によって定めることができる。
いくつかの実施形態では、非晶質固体の複数のストリップが提供され、非晶質固体材料の複数のストリップのうちの少なくとも1つは、約10mmより大きい長さを有する。非晶質固体材料の複数のストリップのうちの少なくとも1つは、別法又は追加として、約10mm~約60mm又は約20mm~約50mmの長さを有することができる。非晶質固体材料の複数のストリップの各々は、約10mm~約60mm又は約20mm~約50mmの長さを有することができる。
エアロゾル生成材料ロッド3は、たとえばタバコ材料が刻みラグタバコとして提供される場合、50%~98%、たとえば80%~95%の量でタバコ材料を含む第1の構成要素と、2%~50%、たとえば5%~20%の量で細断された非晶質固体材料を含む第2の構成要素とを含むことが好ましい。たとえば、エアロゾル生成材料ロッドは、85重量%のタバコ材料及び11重量%の非晶質固体材料を含むことができる。別法として、エアロゾル生成材料ロッドは、約80%のタバコ材料及び約20%の細断された非晶質固体材料を含むことができる。
エアロゾル生成組成物は、第1の端部及び第2の端部を有するロッドの形態で提供することができる。ロッドのうち、ロッドの第1の端部と、第1の端部と第2の端部との間の中間の長手方向位置との間にある部分は、ロッド内の非晶質固体材料の20%~80%を含むことができる。
エアロゾル生成組成物は、エアロゾル生成材料の円筒形ロッドとして提供されることが好ましい。エアロゾル生成組成物の形態にかかわらず、エアロゾル生成組成物は、約10mm~100mmの長さを有することが好ましい。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成組成物の長さは、好ましくは約25mm~50mmの範囲内、より好ましくは約30mm~45mm、さらにより好ましくは約30mm~40mmの範囲内である。
提供されるエアロゾル生成材料の体積は、約200mm3~約4300mm3、好ましくは約500mm3~1500mm3、より好ましくは約1000mm3~約1300mm3で変動することができる。これらの体積、たとえば約1000mm3~約1300mm3のエアロゾル生成組成物を提供することで、この範囲の下端から選択された体積で実現されるものと比較すると、さらなる可視性及び知覚性能を有する優れたエアロゾルを実現することが示されていることが有利である。
提供されるエアロゾル生成組成物の質量は、200mgより大きくすることができ、たとえば約200mg~400mg、好ましくは約230mg~360mg、より好ましくは約250mg~360mgとすることができる。より大きい質量のエアロゾル生成組成物を提供する結果、より小さい質量のタバコ材料から生成されたエアロゾルと比較すると、知覚性能が改善されることが判明したことが有利である。
この例では、マウスピース2は、中空の管状要素4の上流に材料体6を含み、この例では、材料体6は、中空の管状要素4に隣り合って当接関係にある。材料体6及び中空の管状要素4は各々、実質的に円筒形の全体的な外側形状を画定し、共通の長手方向軸線を共有する。材料体6は、第1のプラグラップ7に包まれている。第1のプラグラップ7は、好ましくは50gsm未満、より好ましくは約20gsm~40gsmの坪量を有する。第1のプラグラップ7は、好ましくは30μm~60μm、より好ましくは35μm~45μmの厚さを有する。第1のプラグラップ7は、非多孔質のプラグラップであり、たとえば100コレスタ単位未満、たとえば50コレスタ単位未満の透過性を有することが好ましい。しかし、他の実施形態では、第1のプラグラップ7は、多孔質のプラグラップとすることができ、たとえば200コレスタ単位より大きい透過性を有する。
材料体6の長さは、約15mm未満であることが好ましい。材料体6の長さは、約10mm未満であることがより好ましい。加えて、又は代替として、材料体6の長さは、少なくとも約5mmである。材料体6の長さは、少なくとも約6mmであることが好ましい。いくつかの好ましい実施形態では、材料体6の長さは、約5mm~約15mm、より好ましくは約6mm~約12mm、さらにより好ましくは約6mm~約12mm、最も好ましくは約6mm、7mm、8mm、9mm、又は10mmである。この例では、材料体6の長さは、10mmである。
この例では、材料体6は、フィラメントトウから形成される。この例では、材料体6で使用されるトウは、8.4のフィラメント当たりデニール(d.p.f.)及び21,000の総デニールを有する。別法として、トウは、たとえば9.5のフィラメント当たりデニール(d.p.f.)及び12,000の総デニールを有することができる。この例では、トウは、可塑化された酢酸セルロースのトウを含む。トウで使用される可塑剤は、トウの約7重量%を占める。この例では、可塑剤はトリアセチンである。他の例では、異なる材料を使用して、材料体6を形成することができる。たとえば、トウではなく、材料体6は、紙から、たとえばシガレットでの使用が知られている紙フィルターと類似の方法で形成することができる。別法として、材料体6は、酢酸セルロース以外のトウ、たとえばポリ乳酸(PLA)、フィラメントトウに関して本明細書に記載する他の材料、又は類似の材料から形成することができる。トウは、酢酸セルロースから形成されたか、又は他の材料から形成されたかにかかわらず、好ましくは少なくとも5、より好ましくは少なくとも6、さらにより好ましくは少なくとも7のd.p.f.を有する。これらのフィラメント当たりデニールの値は、表面積がより小さい比較的粗くて太い繊維を有するトウを提供し、その結果、マウスピース2における圧力降下が、より小さいd.p.f.値を有するトウより小さくなる。十分に均一の材料体6を実現するために、トウは、12d.p.f.以下、好ましくは11d.p.f.以下、さらにより好ましくは10d.p.f.以下のフィラメント当たりデニールを有することが好ましい。
材料体6を形成するトウの総デニールは、好ましくは多くとも30,000、より好ましくは多くとも28,000、さらにより好ましくは多くとも25,000である。これらの総デニールの値は、マウスピース2の断面積のうちより小さい割合を占めるトウを提供し、その結果、マウスピース2における圧力降下が、より高い総デニール値を有するトウより小さくなる。適当な堅さの材料体6の場合、トウは、好ましくは少なくとも8,000、より好ましくは少なくとも10,000の総デニールを有する。フィラメント当たりデニールは5~12であり、総デニールは10,000~25,000であることが好ましい。フィラメント当たりデニールは6~10であり、総デニールは11,000~22,000であることがより好ましい。トウのフィラメントの断面形状は、「Y」字形であることが好ましいが、他の実施形態では、本明細書に提供する同じd.p.f.及び総デニール値を有する「X」字形のフィラメントなどの他の形状を使用することもできる。
図1に示すように、物品1のマウスピース2は、エアロゾル生成材料ロッド3に隣り合う上流端3aと、エアロゾル生成材料ロッド3から離れた下流端3bとを備える。マウスピース2は、フィラメントトウから形成された中空の管状要素4を下流端3bに有する。これにより、消費者の口に接触するマウスピースの下流端3bにおけるマウスピース2の外面の温度が著しく低減することが判明したことが有利である。加えて、管状要素4の使用もまた、管状要素4の上流でもマウスピース2の外面の温度を著しく低減させることが判明した。理論によって拘束されることを望むものではないが、これは、管状要素4によりエアロゾルがマウスピース2の中心のより近くを通過し、したがってエアロゾルからマウスピース2の外面への熱の伝達が低減することに起因すると仮定される。
この例では、物品1は、約21mmの外周を有する(すなわち、物品はデミスリム形式である)。他の例では、物品は、本明細書に記載する形式のいずれかで提供することができ、たとえば15mm~25mmの外周を有する。物品は加熱されてエアロゾルを解放するため、この範囲内でより小さい外周、たとえば23mm未満の円周を有する物品を使用することで、改善された加熱効率を実現することができる。好適な製品長さを維持しながら、加熱によって改善されたエアロゾルを実現するために、19mmより大きい物品の円周もまた、特に効果的であることが判明した。19mm~23mm、より好ましくは20mm~22mmの円周を有する物品は、効果的なエアロゾル送達を提供しながら効率的な加熱を可能にする良好な均衡を提供することが判明した。
マウスピース2の外周は、エアロゾル生成材料ロッド3の外周と実質的に同じであり、したがってこれらの構成要素間の遷移は平滑である。この例では、マウスピース2の外周は約20.8mmである。マウスピース2の全長にわたって、エアロゾル生成材料ロッド3の一部の上に、チップペーパー5が巻き付けられており、チップペーパー5は、マウスピース2及びロッド3を接続するために、接着剤を内面に有する。この例では、チップペーパー5は、エアロゾル生成材料ロッド3の上に5mm延びているが、別法として、マウスピース2とロッド3との間の確実な取付けを提供するために、ロッド3の上に3mm~10mm、又はより好ましくは4mm~6mm延びることもできる。チップペーパー5は、物品1で使用されるプラグラップの坪量より大きい坪量、たとえば40gsm~80gsm、より好ましくは50gsm~70gsm、この例では58gsmの坪量を有することができる。これらの範囲の坪量の結果、許容できる引張り強度を有しながら、物品1を巻き込んで紙の長手方向ラップシームに沿ってチップペーパー自体に付着するのに十分な可撓性を有するチップペーパーが得られることが判明した。マウスピース2に巻き付けられた後、チップペーパー5の外周は約21mmである。
中空の管状要素4の「壁厚さ」は、径方向の管4の壁の厚さに対応する。これは、たとえばカリパスを使用して測定することができる。壁厚さは、0.9mmより大きく、より好ましくは1.0mm以上であることが有利である。壁厚さは、中空の管状要素4の壁全体で実質的に一定であることが好ましい。しかし、壁厚さが実質的に一定でない場合、壁厚さは、中空の管状要素4の周りの任意の点で、好ましくは0.9mmより大きく、より好ましくは1.0mm以上である。
中空の管状要素4の長さは、約20mm未満であることが好ましい。中空の管状要素4の長さは、約15mm未満であることがより好ましい。中空の管状要素4の長さは、約10mm未満であることがさらにより好ましい。追加又は代替として、中空の管状要素4の長さは、少なくとも約5mmである。中空の管状要素4の長さは、少なくとも約6mmであることが好ましい。いくつかの好ましい実施形態では、中空の管状要素4の長さは、約5mm~約20mm、より好ましくは約6mm~約10mm、さらにより好ましくは約6mm~約8mm、最も好ましくは約6mm、7mm、又は約8mmである。この例では、中空の管状要素4の長さは6mmである。
中空の管状要素4の密度は、好ましくは少なくとも約0.25グラム毎立方センチメートル(g/cc)、より好ましくは少なくとも約0.3g/ccである。中空の管状要素4の密度は、好ましくは約0.75グラム毎立方センチメートル(g/cc)未満、より好ましくは0.6g/cc未満である。いくつかの実施形態では、中空の管状要素4の密度は、0.25~0.75g/cc、より好ましくは0.3~0.6g/cc、より好ましくは0.4g/cc~0.6g/cc又は約0.5g/ccである。これらの密度は、より高密度の材料によって与えられる改善された堅さと、より低密度の材料のより低い熱伝達特性との間で、良好な均衡を提供することが判明した。本発明の目的で、中空の管状要素4の「密度」は、何らかの可塑剤が組み込まれた要素を形成するフィラメントトウの密度を指す。密度は、中空の管状要素4の総重量を中空の管状要素4の総体積で割ることによって判定することができ、総体積は、たとえばカリパスを使用して得られる中空の管状要素4の適当な測定を使用して計算することができる。必要な場合、適当な寸法は、顕微鏡を使用して測定することができる。
中空の管状要素4を形成するフィラメントトウは、好ましくは45,000未満、より好ましくは42,000未満の総デニールを有する。この総デニールは、密度が高すぎない管状要素4の形成を可能にすることが判明した。総デニールは、好ましくは少なくとも20,000、より好ましくは少なくとも25,000である。好ましい実施形態では、中空の管状要素4を形成するフィラメントトウは、25,000~45,000、より好ましくは35,000~45,000の総デニールを有する。トウのフィラメントの断面形状は、「Y」字形であることが好ましいが、他の実施形態では、「X」字形のフィラメントなどの他の形状を使用することもできる。
中空の管状要素4を形成するフィラメントトウは、3より大きいフィラメント当たりデニールを有することが好ましい。このフィラメント当たりデニールは、密度が高すぎない管状要素4の形成を可能にすることが判明した。フィラメント当たりデニールは、好ましくは少なくとも4、より好ましくは少なくとも5である。好ましい実施形態では、中空の管状要素4を形成するフィラメントトウは、4~10、より好ましくは4~9のフィラメント当たりデニールを有する。一例では、中空の管状要素4を形成するフィラメントトウは、酢酸セルロースから形成された8Y40,000トウを有し、18%の可塑剤、たとえばトリアセチンを含む。
中空の管状要素4は、3.0mmより大きい内径を有することが好ましい。これより小さい直径は、マウスピース2’を通って消費者の口に届くエアロゾルの速度を、所望される以上に増大させる可能性があり、その結果、エアロゾルが温かくなりすぎ、たとえば40℃より大きい又は45℃より大きい温度に到達する。中空の管状要素4は、より好ましくは3.1mmより大きい、さらにより好ましくは3.5mm又は3.6mmより大きい内径を有する。一実施形態では、中空の管状要素4の内径は約3.9mmである。
中空の管状要素4は、15%~22重量%の可塑剤を含むことが好ましい。酢酸セルロースのトウの場合、可塑剤は、トリアセチンであることが好ましいが、ポリエチレングリコール(PEG)などの他の可塑剤を使用することもできる。管状要素4は、16%~20重量%の可塑剤、たとえば約17%、約18%、又は約19%の可塑剤を含むことがより好ましい。
この例では、中空の管状要素4は第1の中空の管状要素4であり、マウスピースは、第1の中空の管状要素4の上流に、冷却要素とも呼ばれる第2の中空の管状要素8を含む。この例では、第2の中空の管状要素8は、材料体6の上流に位置し、材料体6に隣り合っており、材料体6と当接関係にある。材料体6及び第2の中空の管状要素8は各々、実質的に円筒形の全体的な外側形状を画定し、共通の長手方向軸線を共有する。第2の中空の管状要素8は、複数の層の紙から形成されており、これらの紙は、平行に巻かれて継ぎ目で当接し、管状要素8を形成する。この例では、第1及び第2の紙層は2重の管として提供されているが、他の例では、3つ、4つ、又はそれ以上の紙層を使用して、3重、4重、又はそれ以上の管を形成することもできる。螺旋形に巻かれた紙の層、厚紙管、紙張り子タイプのプロセスを使用して形成された管、成形又は押出成形されたプラスチック管など、他の構造を使用することもできる。第2の中空の管状要素8はまた、堅いプラグラップ及び/又はチップペーパーを、本明細書に記載する第2のプラグラップ9及び/又はチップペーパー5として使用して形成することができ、これは、別個の管状要素が必要とされないことを意味する。堅いプラグラップ及び/又はチップペーパーは、製造中及び物品1の使用中に生じ得る軸線方向の圧縮力及び曲げモーメントに耐えるのに十分な剛性を有するように製造される。たとえば、堅いプラグラップ及び/又はチップペーパーは、70gsm~120gsm、より好ましくは80gsm~110gsmの坪量を有することができる。追加又は別法として、堅いプラグラップ及び/又はチップペーパーは、80μm~200μm、より好ましくは100μm~160μm、又は120μm~150μmの厚さを有することができる。第2の中空の管状要素8に対して許容できる全体的な剛性レベルを実現するために、第2のプラグラップ9及びチップペーパー5の両方がこれらの範囲内の値を有することが所望され得る。
第2の中空の管状要素8は、第1の中空の管状要素4と同様に測定することができる壁厚さを有することが好ましく、第2の中空の管状要素8の壁厚さは、少なくとも約100μm及び最大約1.5mm、好ましくは100μm~1mm、より好ましくは150μm~500μm、又は約300μmである。この例では、第2の中空の管状要素8は、約290μmの壁厚さを有する。
第2の中空の管状要素8の長さは、約50mm未満であることが好ましい。第2の中空の管状要素8の長さは、約40mm未満であることがより好ましい。第2の中空の管状要素8の長さは、約30mm未満であることがさらにより好ましい。追加又は代替として、第2の中空の管状要素8の長さは、少なくとも約10mmであることが好ましい。第2の中空の管状要素8の長さは、少なくとも約15mmであることが好ましい。いくつかの好ましい実施形態では、第2の中空の管状要素8の長さは、約20mm~約30mm、より好ましくは約22mm~約28mm、さらにより好ましくは約24~約26mm、最も好ましくは約25mmである。この例では、第2の中空の管状要素8の長さは25mmである。
第2の中空の管状要素8は、冷却セグメントとして作用するマウスピース2内の空隙の周りに位置し、この空隙を画定する。空隙は、エアロゾル生成組成物によって生成された加熱揮発成分が流れるチャンバを提供する。第2の中空の管状要素8は中空であり、製造中及び物品1の使用中に生じ得る軸線方向の圧縮力及び曲げモーメントに耐えるのになお十分な剛性を有するエアロゾル蓄積物のためのチャンバを提供する。第2の中空の管状要素8は、エアロゾル生成組成物と材料体6との間に物理的変位を提供する。第2の中空の管状要素8によって提供される物理的変位は、第2の中空の管状要素8の長さにわたって温度勾配を提供する。
マウスピース2は、450mm3より大きい内部体積を有する空洞を備えることが好ましい。少なくともこの体積の空洞を提供することで、改善されたエアロゾルの形成が可能になることが判明した。そのような空洞サイズは、加熱揮発成分が冷めることを可能にするのに十分な空間をマウスピース2内に提供し、したがって温かすぎるエアロゾルが生じ得るためにそれ以外の場合に可能とされるはずの温度より高い温度へのエアロゾル生成組成物の露出を可能にする。この例では、空洞は、第2の中空の管状要素8によって形成されているが、代替構成では、マウスピース2の異なる部分内に形成することもできる。マウスピース2は、たとえば第2の中空の管状要素8内に形成された空洞を備えることがより好ましく、この空洞は、500mm3より大きい、さらにより好ましくは550mm3より大きい内部体積を有し、エアロゾルのさらなる改善を可能にする。いくつかの例では、内部空洞は、約550mm3~約750mm3、たとえば約600mm3又は700mm3の体積を含む。
第2の中空の管状要素8は、第2の中空の管状要素8の第1の上流端に入る加熱揮発成分と、第2の中空の管状要素8の第2の下流端を出る加熱揮発成分との間に、少なくとも摂氏40度の温度差を提供するように構成することができる。第2の中空の管状要素8は、第2の中空の管状要素8の第1の上流端に入る加熱揮発成分と、第2の中空の管状要素8の第2の下流端を出る加熱揮発成分との間に、少なくとも摂氏60度、好ましくは少なくとも摂氏80度、より好ましくは少なくとも摂氏100度の温度差を提供するように構成されることが好ましい。第2の中空の管状要素8の長さにおけるこの温度差は、温度の影響を受けやすい材料体6を、加熱されたときのエアロゾル生成組成物の高い温度から保護する。
代替の物品では、第2の中空の管状要素8を代替の冷却要素に、たとえばエアロゾルが長手方向に通過することを可能にしながらエアロゾルを冷却する機能を実行する材料体から形成された要素に置き換えることができる。
この例では、第1の中空の管状要素4、材料体6、及び第2の中空の管状要素8は、3つすべての区分の周りに巻き付けられた第2のプラグラップ9を使用して組み合わせられる。第2のプラグラップ9は、好ましくは50gsm未満、より好ましくは約20gsm~45gsmの坪量を有する。第2のプラグラップ9は、好ましくは30μm~60μm、より好ましくは35μm~45μmの厚さを有する。第2のプラグラップ9は、100コレスタ単位未満、たとえば50コレスタ単位未満の透過性を有する非多孔質のプラグラップであることが好ましい。しかし、代替実施形態では、第2のプラグラップ9は、たとえば200コレスタ単位より大きい透過性を有する多孔質のプラグラップとすることもできる。
この例では、エアロゾル生成材料3は、巻取紙10内に巻き込まれる。巻取紙10は、たとえば、紙又は紙で裏打ちした箔の巻取紙とすることができる。この例では、巻取紙10は、空気に対して実質的に不透過性を有する。代替実施形態では、巻取紙10は、好ましくは100コレスタ単位未満、より好ましくは60コレスタ単位未満の透過性を有する。たとえば100コレスタ単位未満、より好ましくは60コレスタ単位未満の透過性を有する低透過性の巻取紙は、エアロゾル生成材料3内のエアロゾル形成の改善をもたらすことが判明した。理論によって拘束されることを望むものではないが、これは巻取紙10におけるエアロゾル化合物の損失が低減されたことに起因すると仮定される。巻取紙10の透過性は、シガレットペーパー、フィルタープラグラップ、及びフィルター接合紙として使用される材料の透気性の判定に関するISO2965:2009に従って測定することができる。
この実施形態では、巻取紙10は、アルミニウム箔を含む。アルミニウム箔は、エアロゾル生成材料3内でのエアロゾルの形成を促進するのに特に効果的であることが判明した。この例では、アルミニウム箔は、約6μmの厚さを有する金属層を有する。この例では、アルミニウム箔は、紙の裏打ちを有する。しかし、代替構成では、アルミニウム箔は、他の厚さ、たとえば4μm~16μmの厚さとすることもできる。アルミニウム箔はまた、紙の裏打ちを有する必要はなく、たとえば適当な引張り強度を箔に提供することを助けるために、他の材料から形成された裏打ちを有することもでき、又は裏打ち材料を有していなくてもよい。アルミニウム以外の金属層又は箔を使用することもできる。巻取紙の総厚さは、好ましくは20μm~60μm、より好ましくは30μm~50μmであり、これにより適当な構造的完全性及び熱伝達特性を有する巻取紙を提供することができる。巻取紙が破れるまでに巻取紙に加えることができる引張り力は、3,000重量グラムより大きくすることができ、たとえば3,000~10,000重量グラム、又は3,000~4,500重量グラムとすることができる。
物品は、物品を通って吸い込まれるエアロゾルの約75%の通気レベルを有する。代替実施形態では、物品は、物品を通って吸い込まれるエアロゾルの50%~80%、たとえば65%~75%の通気レベルを有することができる。これらのレベルの通気は、マウスピース2を通って吸い込まれるエアロゾルの流れを減速させ、以てエアロゾルがマウスピース2の下流端3bに到達する前に十分に冷めることを可能にするのを助ける。通気は、物品1のマウスピース2内へ直接提供される。この例では、通気は、第2の中空の管状要素8内へ提供されており、これは、エアロゾル生成プロセスを支援するのに特に有益であることが判明した。通気は、第1及び第2の平行な列の穿孔12を介して提供され、この場合、穿孔12は、マウスピース2の下流の口端3bからそれぞれ17.925mm及び18.625mm離れた位置に、レーザ穿孔として形成される。これらの穿孔は、チップペーパー5、第2のプラグラップ9、及び第2の中空の管状要素8を通過する。代替実施形態では、通気は、他の箇所でマウスピース内へ、たとえば材料体6又は第1の管状要素4内へ提供することもできる。
図2は、マウスピース2を含むさらなる物品1’の側面断面図である。物品1’は、この例では、エアロゾル生成組成物が、エアロゾル生成材料ロッド3’に外接する第1の非晶質固体材料シート12と、第1の非晶質固体材料シート12の上に重なる第2の非晶質固体材料11とを含むことを除いて、物品1と実質的に同じである。
本発明者らにより、第1の非晶質固体材料及び第2の非晶質固体材料の両方をラップとして提供する結果、第1及び第2の非晶質固体材料の一方又は両方がエアロゾル生成組成物内に細断シートとして提供される同じ体積の物品と比較すると、物品は、増大された量の望ましい構成要素、たとえば活性物質又はエアロゾル形成材を含むことができることが判明したことが有利である。たとえば、エアロゾル生成組成物の所与の体積に対して、第1及び第2の非晶質固体材料をラップとして提供した場合、同じ質量の第1又は第2の非晶質固体材料が細断シートとして提供され、エアロゾル生成材料と混合された場合ほど、他のエアロゾル生成材料のために利用可能な体積が低減されない。この結果、所与の物品サイズに対して、エアロゾルの望ましい構成要素の全体的な送達をより大きくすることができる。
この例では、エアロゾル生成材料ロッド3’は、非晶質固体材料を含まないが、他の例では、エアロゾル生成組成物は、第1の非晶質固体材料シート11及び第2の非晶質固体材料シート12、並びにエアロゾル生成組成物ロッド3内の細断された非晶質固体材料を含むことができる。
いくつかの例では、第1の非晶質固体材料を第2の非晶質固体材料の上に積層させることができる。
この例では、第1の非晶質固体材料11及び第2の非晶質固体材料12は、異なる組成物を有する。代替実施形態では、第1及び第2の非晶質固体材料は、同じ組成物、材料特性、及び仕様を有することができ、又は第1及び第2の非晶質固体材料は、これらのパラメータのいずれかで異なることができる。
上述したように、一貫した香りプロファイルを有するエアロゾルを提供するために、エアロゾル生成組成物の非晶質固体材料構成要素を構成要素の長さに沿って均一に分散させることが所望され得る。いくつかの例では、これは、第1の非晶質固体材料11及び第2の非晶質固体材料12をシートの形態でラップとして含むことによって実現することができ、各ラップはエアロゾル生成組成物ロッド3’の全長に外接する。他の例では、エアロゾル生成材料ロッド3’の長さに沿って部分的にのみ延びるように、第1又は第2の非晶質固体材料シート12、11を配置することもできる。
図3aは、カプセル収納マウスピース2’を含むさらなる物品1”の側面断面図である。図3bは、図3aの線A-A’で切り取った、図3aに示すカプセル収納マウスピースの断面図である。物品1”及びカプセル収納マウスピース2’は、エアロゾル変性剤が、この例ではカプセル14の形態の材料体6内に提供され、耐油性の第1のプラグラップ7’が材料体6を取り囲むことを除いて、図1に示す物品1及びマウスピース2と同じである。他の例では、材料体6に注入された材料、又は糸に提供された材料など、エアロゾル変性剤を他の形態で提供することができ、たとえば糸は、香味料又は他のエアロゾル変性剤を保持することができ、エアロゾル変性剤もまた、材料体6内に配置することができる。
いくつかの例では、第1の非晶質固体材料はエアロゾル生成材料ロッド3内に提供され、カプセル14が第2の非晶質固体材料を含む。たとえば、カプセルシェル及び/又はコアが、非晶質固体材料を含むことができる。
カプセル14は、破壊可能なカプセル、たとえば液体ペイロードを取り囲む固体の脆いシェルを有するカプセルを構成することができる。この例では、単一のカプセル14が使用される。カプセル14は、材料体6内に全体的に埋め込まれる。言い換えれば、カプセル14は、材料体6を形成する材料によって完全に取り囲まれる。他の例では、複数の破壊可能なカプセル、たとえば2つ、3つ、又はそれ以上の破壊可能なカプセルを、材料体6内に配置することができる。必要とされるカプセルの数に対応するために、材料体6の長さを増大させることができる。複数のカプセルが使用される例では、サイズ及び/又はカプセルペイロードに関して、個々のカプセルを互いに同じものにすることができ、又は互いに異なるものにすることができる。他の例では、複数の材料体6を提供することができ、各材料体が、1つ又は複数のカプセルを収納する。
カプセル14は、コアシェル構造を有する。言い換えれば、カプセル14は、液状剤、たとえば香味料又は他の作用物質を包むシェルを備えており、液状剤は、本明細書に記載する香味料又はエアロゾル変性剤のうちのいずれか1つとすることができる。カプセルのシェルは、香味料又は他の作用物質を材料体6内へ解放するために、使用者が破裂させることができる。第1のプラグラップ7’は、プラグラップの材料をカプセル14の液体ペイロードに対して実質的に不透過性にするための障壁被覆を構成することができる。別法又は追加として、第2のプラグラップ9及び/又はチップペーパー5が、そのプラグラップ及び/又はチップペーパーの材料をカプセル14の液体ペイロードに対して実質的に不透過性にするための障壁被覆を構成することができる。
この例では、カプセル14は球形であり、約3mmの直径を有する。他の例では、他の形状及びサイズのカプセルを使用することもできる。カプセル14の総重量は、約10mg~約50mgの範囲内とすることができる。
この例では、カプセル14は、材料体6内の長手方向中心位置に配置される。すなわち、カプセル14は、その中心が材料体6の各端から4mm離れるように配置される。他の例では、カプセル14は、材料体6内の長手方向中心位置以外の位置に配置することができ、すなわち材料体6の上流端より下流端の近くに、又は材料体6の下流端より上流端の近くに配置することができる。マウスピース2’は、カプセル14及び通気孔13がマウスピース2’内で互いから長手方向にずれるように構成されることが好ましい。
マウスピース2’の断面図が図3bに示されており、これは図3aの線A-A’で切り取ったものである。図3bは、カプセル14、材料体6、第1のプラグラップ7’及び第2のプラグラップ9、並びにチップペーパー5を示す。この例では、カプセル14は、マウスピース2’の長手方向軸線(図示せず)の中心に位置する。第1のプラグラップ7’及び第2のプラグラップ9並びにチップペーパー5は、材料体6の周りに同心円状に配置される。
破壊可能なカプセル14は、コアシェル構造を有する。すなわち、カプセル化材料又は障壁材料が、エアロゾル変性剤を含むコアの周りにシェルを作製する。シェル構造は、物品1”の貯蔵中にエアロゾル変性剤の移動は阻止するが、使用中のエアロゾル変性剤(aerosol modifier)とも呼ばれるエアロゾル変性剤の制御された解放は可能にする。
いくつかの場合、障壁材料(本明細書では、カプセル化材料とも呼ばれる)は脆い。カプセルは、カプセル化されたエアロゾル変性剤を解放するために、使用者によって破砕され又は他の形で破損若しくは破壊される。典型的には、カプセルは、加熱が開始される直前に破壊されるが、使用者は、エアロゾル変性剤をいつ解放するかを選択することができる。「破壊可能なカプセル」という用語は、コアを解放するためにシェルを圧力によって破壊することができるカプセルを指し、より具体的には、使用者がカプセルのコアを解放したいと考えたとき、使用者の指によって与えられる圧力下でシェルを破裂させることができる。
いくつかの場合、障壁材料は耐熱性を有する。すなわち、いくつかの場合、障壁は、エアロゾル供給デバイスの動作中にカプセル部位で到達する温度で、破裂する、溶融する、又は他の形でつぶれることはない。説明的には、マウスピース内に配置されたカプセルは、たとえば30℃~100℃の範囲内の温度に露出させることができ、障壁材料は、少なくとも約50℃~120℃まで、液体コアを引き続き保持することができる。
他の場合、カプセルは、加熱されると、たとえば障壁材料が溶融すること、又はカプセルが膨張して障壁材料が破裂することによって、コア組成物を解放する。
カプセルの総重量は、約1mg~約100mg、好適には約5mg~約60mg、約8mg~約50mg、約10mg~約20mg、又は約12mg~約18mgの範囲内とすることができる。
コア調合物の総重量は、約2mg~約90mg、好適には約3mg~約70mg、約5mg~約25mg、約8mg~約20mg、又は約10mg~約15mgの範囲内とすることができる。
本発明によるカプセルは、上述したコアと、シェルとを備える。カプセルは、約4.5N~約40N、より好ましくは約5N~約30N又は約28N(たとえば、約9.8N~約24.5N)の破砕強度を提示することができる。カプセル破裂強度は、カプセルが材料体6から取り外されるときに測定することができ、力ゲージを使用して、カプセルが2つの平坦な金属板間に押圧されて破裂するときの力を測定する。好適な測定デバイスは、ヘッド部が平坦な付属品を有するSauter FK50の力ゲージであり、これを使用して、付属品に類似した表面を有する平坦な硬質の表面にカプセルを押し付けることができる。
カプセルは、実質的に球形とすることができ、少なくとも約0.4mm、0.6mm、0.8mm、1.0mm、2.0mm、2.5mm、2.8mm、又は3.0mmの直径を有することができる。カプセルの直径は、約10.0mm、8.0mm、7.0mm、6.0mm、5.5mm、5.0mm、4.5mm、4.0mm、3.5mm、又は3.2mm未満とすることができる。説明的には、カプセル径は、約0.4mm~約10.0mm、約0.8mm~約6.0mm、約2.5mm~約5.5mm、又は約2.8mm~約3.2mmの範囲内とすることができる。いくつかの場合、カプセルは、約3.0mmの直径を有することができる。これらのサイズは、本明細書に記載する物品にカプセルを組み込むのに特に好適である。
いくつかの実施形態では、その最大断面積の位置でのカプセル14の断面積は、マウスピース2’のうちカプセル14が提供された部分の断面積の28%未満、より好ましくは27%未満、さらにより好ましくは25%未満である。たとえば、3.0mmの直径を有する球形のカプセルの場合、カプセルの最大断面積は7.07mm2である。本明細書に記載する21mmの円周を有するマウスピース2’の場合、材料体6は、20.8mmの外周を有し、この構成要素の半径は3.31mmであり、34.43mm2の断面積に対応する。カプセルの断面積は、この例では、マウスピース2’の断面積の20.5%である。別の例として、カプセルが3.2mmの直径を有した場合、その最大断面積は8.04mm2になるはずである。この場合、カプセルの断面積は、材料体6の断面積の23.4%になるはずである。カプセルの最大断面積が、マウスピース2’のうちカプセル14が提供された部分の断面積の28%未満であることには、より大きい断面積を有するカプセルと比較すると、マウスピース2’における圧力降下が低減され、カプセルの周りにエアロゾルが通過する十分な空間が残り、材料体6は、マウスピース2’を通過するとき、多量のエアロゾル質量を除去しないという利点がある。
カプセルが破壊されたとき、開放圧力降下(すなわち、通気開口が開いた状態)として測定される物品における圧力降下又は圧力差(吸込み抵抗とも呼ばれる)は、8mmH2O未満だけ低下することが好ましい。開放圧力降下は、6mmH2O未満、より好ましくは5mmH2O未満だけ低下することがより好ましい。これらの値は、同じ設計で作られた少なくとも80個の物品によって実現される平均として測定される。そのような圧力降下のわずかな変化は、消費者がカプセルを破壊することを選ぶか否かにかかわらず、所与の製品圧力降下に対する適正な通気レベルの設定などの製品設計の他の態様を実現することができることを意味する。
障壁材料は、ゲル化剤、増量剤、緩衝剤、着色剤、及び可塑剤のうちの1つ又は複数を含むことができる。障壁材料は、非晶質固体材料を含むことができる。
カプセルのゲル化剤は、たとえば、多糖若しくはセルロースのゲル化剤、ゼラチン、ゴム、ゲル、ワックス、又はこれらの混合物とすることができることが好適である。好適な多糖には、アルギン酸、デキストラン、マルトデキストリン、シクロデキストリン、及びペクチンが含まれる。好適なアルギン酸には、たとえば、アルギン酸塩、エステル型アルギン酸、又はアルギン酸グリセリルが含まれる。アルギン酸塩には、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸トリエタノールアミン、並びにアルギン酸ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムのような第I属又は第II属のアルギン酸金属イオンが含まれる。エステル型アルギン酸には、アルギン酸プロピレングリコール及びアルギン酸グリセリルが含まれる。一実施形態では、障壁材料としては、アルギン酸ナトリウム及び/又はアルギン酸カルシウムが挙げられる。好適なセルロース材料には、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、酢酸セルロース、及びセルロースエーテルが含まれる。ゲル化剤は、1つ又は複数の加工デンプンを含むことができる。ゲル化剤は、カラギーナンを含むことができる。好適なガムには、アガー、ゲランガム、アラビアガム、プルランガム、マンナンガム、ガティガム、トラガカントガム、カラヤ、ローカストビーン、アカシアガム、グアー、クインスシード、及びキサンタンガムが含まれる。好適なゲルには、アガー、アガロース、カラギーナン、フコイダン、及びファーセレランが含まれる。好適なワックスには、カルナウバロウが含まれる。いくつかの場合、ゲル化剤は、カラギーナン及び/又はゲランガムを含むことができ、これらのゲル化剤は、結果として得られるカプセルを破壊するために必要とされる圧力が特に好適になるようにゲル化剤として含むのに特に好適である。
障壁材料は、デンプン、加工デンプン(酸化デンプンなど)、及びマルチトールなどの糖アルコールなどの1つ又は複数の増量剤を含むことができる。
障壁材料は、エアロゾル生成デバイスの製造プロセス中にエアロゾル生成デバイス内のカプセルの位置特定をより容易にする着色剤を含むことができる。着色剤は、染料及び顔料の中から選択されることが好ましい。
障壁材料は、クエン酸塩又はリン酸塩化合物などの少なくとも1つの緩衝剤をさらに含むことができる。
障壁材料は、少なくとも1つの可塑剤をさらに含むことができ、可塑剤は、グリセロール、ソルビトール、マルチトール、トリアセチン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、又は可塑化特性を有する別のポリアルコール、及び任意選択で1酸塩基、2酸塩基、又は3酸塩基型の酸、特にクエン酸、フマル酸、リンゴ酸などとすることができる。可塑剤の量は、シェルの総乾燥重量の1~30重量%、好ましくは2~15重量%、さらにより好ましくは3~10重量%の範囲である。
障壁材料はまた、1つ又は複数の充填材料を含むことができる。好適な充填材料には、デキストリン、マルトデキストリン、シクロデキストリン(α、β、又はγ)などのデンプン誘導体、若しくはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)などのセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリオール、又はこれらの混合物が含まれる。デキストリンが好ましい充填剤である。シェル内の充填剤の量は、シェルの総乾燥重量の多くとも98.5重量%、好ましくは25~95重量%、より好ましくは40~80重量%、さらにより好ましくは50~60重量%である。
カプセルシェルは、湿気に誘起される劣化に対するカプセルの感受性を低減させる疎水性の外層をさらに含むことができる。疎水性の外層は、ワックス、特にカルナウバロウ、カンデリラロウ、若しくはミツロウ、カーボワックス、シェラック(アルコール溶液又は水溶液中)、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシルプロピルセルロース、ラテックス組成物、ポリビニルアルコール、又はこれらの組合せを含む群から選択されることが好適である。少なくとも1つの防湿剤は、エチルセルロース又はエチルセルロース及びシェラックの混合物であることがより好ましい。
カプセルコアは、エアロゾル変性剤を含む。このエアロゾル変性剤は、エアロゾルの少なくとも1つの特性を変性する任意の揮発性物質とすることができる。たとえば、エアロゾル物質は、pH、感覚特性、水分量、送達特徴、又は香料を変性することができる。いくつかの場合、エアロゾル変性剤は、酸、塩基、水、又は香味料から選択することができる。いくつかの実施形態では、エアロゾル変性剤は、1つ又は複数の香味料を含む。
香味料は、リコリス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、ペパーミント油及び/若しくはスペアミント油などのハッカ属の任意の種からのミント香料、好適にはメンソール、及び/若しくはミント油、又はラベンダー、フェンネル、若しくはアニスとすることができることが好適である。
いくつかの場合、香味料はメンソールを含む。
いくつかの場合、カプセルは、少なくとも約25%w/wの香味料(カプセルの総重量に基づく)、好適には少なくとも約30%w/wの香味料、35%w/wの香味料、40%w/wの香味料、45%w/wの香味料、又は50%w/wの香味料を含むことができる。
いくつかの場合、コアは、少なくとも約25%w/wの香味料(コアの総重量に基づく)、好適には少なくとも約30%w/wの香味料、35%w/wの香味料、40%w/wの香味料、45%w/wの香味料、又は50%w/wの香味料を含むことができる。いくつかの場合、コアは、約75%w/w以下の香味料(コアの総重量に基づく)、好適には約65%w/w以下の香味料、55%w/w以下の香味料、又は50%w/w以下の香味料を含むことができる。説明的には、カプセルは、25~75%w/w(コアの総重量に基づく)、約35~60%w/w、又は約40~55%w/wの範囲内の量の香味料を含むことができる。
カプセルは、少なくとも約2mg、3mg、又は4mgのエアロゾル変性剤、好適には少なくとも約4.5mgのエアロゾル変性剤、5mgのエアロゾル変性剤、5.5mgのエアロゾル変性剤、又は6mgのエアロゾル変性剤を含むことができる。
いくつかの場合、消耗品は、少なくとも約7mgのエアロゾル変性剤、好適には少なくとも約8mgのエアロゾル変性剤、10mgのエアロゾル変性剤、12mgのエアロゾル変性剤、又は15mgのエアロゾル変性剤を含む。コアはまた、エアロゾル変性剤を溶解する溶剤を含むことができる。
任意の好適な溶剤を使用することができる。
エアロゾル変性剤が香味料を含む場合、溶剤は、短鎖又は中鎖脂肪及び油を含むことができることが好適である。たとえば、溶剤は、C2-C12トリグリセリド、好適にはC6-C10トリグリセリド、又はCs-C12トリグリセリドなどのグリセロールのトリエステルを含むことができる。たとえば、溶剤は、パーム油及び/又はココナッツ油から導出することができる中鎖トリグリセリド(MCT-C8-C12)を含むことができる。
エステルは、カプリル酸及び/又はカプリン酸とともに形成することができる。たとえば、溶剤は、トリカプリル酸グリセリル及び/又はトリカプリン酸グリセリルの中鎖トリグリセリドを含むことができる。たとえば、溶剤は、CAS登録番号73398-61-5、65381-09-1、85409-09-2で識別される化合物を含むことができる。そのような中鎖トリグリセリドは、無臭及び無味である。
溶剤の親水性親油性バランス(HLB)は、9~13、好適には10~12の範囲内とすることができる。カプセルを作製する方法は共押出を含み、任意選択でそれに続いて、遠心分離並びに硬化及び/又は乾燥が行われる。国際公開第2007/010407号明細書の内容が、全体として参照により組み込まれている。
いくつかの例では、物品は、タバコ材料及び第1の非晶質固体材料を含むエアロゾル生成材料と、第2の非晶質固体材料を含むマウスピース内のカプセルとを備える。そのような例では、第1の非晶質固体材料、タバコ材料、及びカプセルが、香味料、及びエアロゾル形成材料、又は香味料及びエアロゾル形成材料の両方を含むことができることが有利である。たとえば、メンソールなどの香味料をタバコ材料に加えることができ、第1の非晶質固体材料内にさらなる香味料を提供することができる。この組合せは、物品の使用期間にわたって使用者にとって望ましい知覚体験を提供することができる。たとえば、タバコ材料上の香味料は容易に揮発することができ、使用者が物品の使用を開始した直後に、知覚体験の第1の段階を提供することができる。第1の非晶質固体材料に含まれる香味料は、物品の使用期間にわたって持続的な香料の解放を提供し、知覚体験の第2の段階を使用者に提供することができる。第2の非晶質固体材料を含むカプセル内にさらなる香味料を提供することもでき、使用中に任意選択の追加の香りを物品に提供し、知覚体験の第3の段階を使用者に提供することができる。
他の例では、第1の非晶質固体材料、タバコ材料、及びカプセルは各々、エアロゾル形成材料を含むことができる。
上述した例では、マウスピース2、2’は各々、単一の材料体6を備える。他の例では、図1、又は図3a及び図3bのマウスピースは、複数の材料体を含むことができる。マウスピース2、2’は、材料体間に空洞を備えることができる。
いくつかの例では、エアロゾル生成組成物3の下流のマウスピース2、2’は、巻取紙、たとえば第1のプラグラップ7若しくは第2のプラグラップ9、又はチップペーパー5を備えることができ、巻取紙は、本明細書に記載するエアロゾル変性剤又は他のセンセート材料を含む。エアロゾル変性剤は、マウスピース巻取紙の内向き又は外向きの表面に配置することができる。たとえば、エアロゾル変性剤又は他のセンセート材料は、チップペーパー5の外向きの表面など、巻取紙のうち使用中に消費者の唇に接触する区域に提供することができる。マウスピース巻取紙の外向きの表面にエアロゾル変性剤又は他のセンセート材料を配置することによって、使用中にエアロゾル変性剤又は他のセンセート材料を消費者の唇へ伝達することができる。物品の使用中の消費者の唇へのエアロゾル変性剤又は他のセンセート材料の伝達は、エアロゾル生成組成物3によって生成されるエアロゾルの感覚刺激特性(たとえば、味)を変性することができ、又は他の方法で代替の知覚体験を消費者に提供することができる。たとえば、エアロゾル変性剤又は他のセンセート材料は、エアロゾル生成組成物3によって生成されるエアロゾルに香りを与えることができる。エアロゾル変性剤又は他のセンセート材料は、消費者の唾液によって使用者へ伝達されるように、少なくとも部分的に水溶性を有することができる。エアロゾル変性剤又は他のセンセート材料は、エアロゾル供給システムによって生成される熱によって揮発するものとすることができる。これにより、エアロゾル生成組成物3によって生成されるエアロゾルへのエアロゾル変性剤の伝達を容易にすることができる。好適なセンセート材料は、本明細書に記載する香料、スクラロース、又はメンソールなどの冷却剤などとすることができる。
本明細書に記載する様々な実施形態は、特許請求される特徴の理解及び教示を支援するためにのみ提示される。これらの実施形態は、実施形態の代表的なサンプルとしてのみ提供されており、網羅的及び/又は排他的ではない。本明細書に記載する利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の態様は、特許請求の範囲によって画定される本発明の範囲に対する限定、又は特許請求の範囲の均等物に対する限定であると見なされるべきではなく、特許請求される発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、修正を加えることもできることを理解されたい。本発明の様々な実施形態は、本明細書に具体的には記載したもの以外の開示する要素、構成要素、特徴、部分、ステップ、手段などの適当な組合せを含むことができ、そのような組合せからなることができ、又は本質的にそのような組合せからなることができることが好適である。加えて、本開示は、本明細書に特許請求されていないが将来特許請求され得る他の発明も含むことができる。