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JP2023518880A - 還元およびカルボニル化による電池の再利用 - Google Patents

還元およびカルボニル化による電池の再利用 Download PDF

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JP2023518880A JP2022558047A JP2022558047A JP2023518880A JP 2023518880 A JP2023518880 A JP 2023518880A JP 2022558047 A JP2022558047 A JP 2022558047A JP 2022558047 A JP2022558047 A JP 2022558047A JP 2023518880 A JP2023518880 A JP 2023518880A
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Abstract

本発明は、電池材料から遷移金属を回収するための方法であって、(0.1)酸化ニッケルおよび/または酸化コバルト化合物を含む電池材料を用意する工程、(1.1)電池材料を350℃超に加熱して、ニッケルおよび/またはコバルトを元素形態で含有する還元された材料を生成する工程、(2.1)還元された材料を、任意に反応性ガスの存在下で、一酸化炭素によりカルボニル化して、固体カルボニル化残留物、ならびにニッケルカルボニルおよび/またはコバルトカルボニル含有化合物を含む揮発性カルボニルを生成する工程、ならびに(3.1)蒸発によって固体カルボニル化残留物から揮発性カルボニルを分離する工程を含む、方法に関する。

Description

本発明は、電池材料から遷移金属を回収するための方法であって、(0.1)酸化ニッケルおよび/または酸化コバルト化合物を含む電池材料を用意する工程、(1.1)電池材料を350℃超に加熱して、ニッケルおよび/またはコバルトを元素形態で含有する還元された材料を生成する工程、(2.1)還元された材料を、任意に反応性ガスの存在下で、一酸化炭素によりカルボニル化して、固体カルボニル化残留物、ならびにニッケルカルボニルおよび/またはコバルトカルボニル含有化合物を含む揮発性カルボニルを生成する工程、ならびに(3.1)蒸発によって固体カルボニル化残留物から揮発性カルボニルを分離する工程を含む、方法に関する。
電池、とりわけリチウムイオン電池の寿命には、限界がないわけではない。したがって、使用済み電池の数が増え続けることが予想される。電池は、以下に限定されないが、コバルトおよびニッケルなどの重要な遷移金属、ならびにさらにはリチウムを含有しているので、使用済み電池は、新世代の電池にとって、高価値の原料源を形成し得る。それが理由で、中古のリチウムイオン電池から遷移金属、および任意にリチウムさえも再利用する目的で行われる研究活動が増えている。
原料を回収するため、様々な方法が見出されている。方法の1つは、対応する電池屑の溶錬と、その後の溶錬プロセスから得られる金属合金の湿式精錬加工に基づくものである。別の方法は、電池屑材料の直接的な湿式精錬加工である。このような湿式精錬プロセスにより、例えば、水酸化物として個別に、または新規なカソード活性材料を作製するためすでに所望の化学量論にある、水溶液として、または沈殿形態で遷移金属が得られる。
本発明の方法によって、様々な目的:ニッケルおよび/またはコバルトなどの遷移金属の容易で、安価で迅速なおよび/または効率的な回収を追求した。さらなる精製工程が必要になると思われる、この方法への新規な不純物の導入を回避する。
目的は、電池材料から遷移金属を回収する方法であって、
(0.1)酸化ニッケルおよび/または酸化コバルト化合物を含む電池材料を用意する工程、
(1.1)電池材料を350℃超に加熱して、ニッケルおよび/またはコバルトを元素形態で含有する還元された材料を生成する工程、
(2.1)還元された材料を、任意に反応性ガスの存在下で、一酸化炭素によりカルボニル化して、固体カルボニル化残留物、ならびにニッケルカルボニルおよび/またはコバルトカルボニル含有化合物を含む揮発性カルボニルを生成する工程、ならびに
(3.1)蒸発によって固体カルボニル化残留物から揮発性カルボニルを分離する工程
を含む、方法によって実現された。
好ましい形態では、電池材料から遷移金属を回収する方法は、
(0.1)酸化ニッケルおよび/または酸化コバルト化合物を含む、完成電池、機械処理された廃棄電池または電池屑などの電池材料を用意する工程、
(0.2)任意に、電池材料を有機溶媒により洗浄して、有機電解質およびポリマー結合剤を除去する工程、
(0.3)任意に、水性媒体により電池材料を洗浄する工程、
(0.4)任意に、電池材料に浮選、電子ソーティング、ふるい分けまたは磁気分離などの固-固分離を施し、炭素、ポリマーまたは磁性材料などの固体を除去する工程、
(0.5)任意に、電池材料を最大で350℃まで加熱して、電解質の有機構成成分を蒸発させる工程、
(1.1)電池材料を350℃超に加熱して、ニッケルおよび/またはコバルトを元素形態で含有する還元された材料を生成する工程、
(1.2)任意に、還元された材料に、電子ソーティング、ふるい分けまたは磁気分離などの乾式固-固分離を施して、炭素、ポリマーまたは磁性材料などの固体を除去する工程、
(1.3)任意に、還元された材料を、任意に酸性の水性媒体により処理して、溶解リチウム塩および不溶材料を含有するスラリーを生成し、任意に、このスラリーに固-液分離を施して、不溶材料から溶解リチウム塩を分離し、任意に、不溶材料に固-固分離を任施して、炭素、ポリマーまたは磁性材料または不溶リチウム塩などの固体を除去する工程、
(2.1)還元された材料を、任意に反応性ガスの存在下、30~300℃の温度および1~300barの分圧で一酸化炭素によりカルボニル化し、固体カルボニル化残留物、ならびにニッケルカルボニルおよび/またはコバルトカルボニル含有化合物から選択される揮発性カルボニルを生成する工程、
(3.1)蒸発によって固体カルボニル化残留物から揮発性カルボニルを分離する工程、
(3.2)任意に、分離された揮発性カルボニルを、吸着、縮合、蒸留または気化によって精製する工程、
(3.3)任意に、固体カルボニル化残留物中の固体の非揮発性金属カルボニルを分解させる工程、
(3.4)固体カルボニル化残留物に、電子ソーティング、ふるい分けまたは磁気分離などの乾式固-固分離を任意に施し、炭素、ポリマーまたは磁性材料などの固体を除去する工程、
(3.5)任意に、固体カルボニル化残留物を、任意に酸性の水性媒体により処理して、溶解リチウム塩および不溶材料を含有するスラリーを生成し、任意に、このスラリーに固-液分離を施して、不溶材料から溶解リチウム塩を分離し、任意に、不溶材料に固-固分離を施して、炭素、ポリマー、磁性材料または不溶リチウム塩などの固体を除去する工程、
(4.1)任意に、揮発性カルボニルを分解させて、ニッケルおよび/もしくはコバルト元素形態でまたは塩として生成する工程、ならびに
(4.2)任意に、ニッケルおよび/またはコバルトをさらに精製する工程
を含む。
別の好ましい形態では、本方法は、工程(0.2)、(0.3)、(0.4)、(0.5)、(1.2)、(1.3)、(3.2)、(3.3)、(3.4)、(3.5)および(4.2)のうちの少なくとも1つを含む。
別のさらに好ましい形態では、本方法は、工程(0.1)、(1.1)、(2.1)、(3.1)、(3.5)、(4.1)のうちの少なくとも1つを含む。
リチウムイオン電池などの電池から遷移金属を回収することは、通常、遷移金属(例えば、ニッケル、コバルトおよび/またはマンガン)および任意にさらに高価値の元素(例えば、リチウムおよび/または炭素)が、それぞれが、通常、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90、95質量%または99質量%の回収率で、少なくとも一部が回収され得ることを意味する。好ましくは、少なくともニッケル、コバルトおよび/またはリチウムは、本方法によって回収される。
遷移金属および任意にさらに高価値の元素は、中古の電池または新品の電池、電池の一部、その規格外材料(例えば、規格および要件を満たさない)のカソード活性材料、または電池製造の製造廃棄物などの、電池、好ましくはリチウムイオン電池から回収される。
工程(0) - 電池材料の用意および製造
工程(0.1)は、酸化ニッケルおよび/または酸化コバルト化合物を含む、完成電池、機械処理された廃棄電池または電池屑などの電池材料を用意する工程である。
電池材料は、電池に由来する、好ましくはリチウムイオン電池に由来する材料である。安全面での理由のため、このような電池は、通常、完全に放電されているか、そうでない場合、発火および爆発の危険性をはらむ短絡が行われていることがある。このようなリチウムイオン電池は、解体されて、押しつぶされ、例えば、ハンマーミルで粉々にされ得るか、または例えば、工業用シュレッダーで細かく刻まれ得る。このような種類の機械的加工から、標準的な形状を有することがある遷移金属材料を含有する、電池用電極の活性材料を得ることができるが、通常、この材料は、不規則な形状を有する。しかし、有機プラスチックおよびアルミニウムホイルまたは銅ホイルから作製された筐体部分などの軽量断片を、例えば、強制的なガス流、空気分離または分級で、できる限り除去することが好ましい。
一形態では、電池材料は、完成電池の形態で存在する。
電池材料は、多くの場合、リチウムイオン電池などの電池の電池屑に由来する。このような電池屑は、中古の電池、または製造廃棄物、例えば規格外材料に由来し得る。好ましい形態では、遷移金属材料は、機械処理された電池屑から、例えば、ハンマーミルまたは工業用シュレッダーで処理した電池屑から得られる。このような遷移金属材料は、1μm~1cm、好ましくは1~1000μm、特に3~500μmの範囲の平均粒子径(D50)を有することができる。筐体のような電池屑のより大きな部分、ワイヤおよび電極支持フィルムは、通常、対応する材料を本方法に使用される遷移金属材料から幅広く除外することができるよう、通常、機械的に分離される。
好ましくは、電池材料は、完成電池、または機械処理された電池屑の形態で存在する。
電池材料は、リチウムおよびその化合物、導電性形態の炭素(例えば、グラファイト、すすおよびグラフェン)、電解質に使用された溶媒(例えば、炭酸ジエチルなどの有機カーボネート)、アルミニウムおよびアルミニウムの化合物(例えば、アルミナ)、鉄および鉄化合物、亜鉛および亜鉛化合物、ケイ素およびケイ素化合物(例えば、シリカ、シリケートおよび酸化ケイ素SiO(0<y<2))、スズ、ケイ素-スズ合金および有機ポリマー(ポリエチレン、ポリプロピレンおよびフッ素化ポリマー、例えば、ポリフッ化ビニリデンなど)、フッ化物、リンの化合物(例えば、幅広く使用されているLiPF中の液体電解質およびLiPFの加水分解に由来する生成物に由来し得るもの)を含有することができる。
電池材料は、1~61質量%、好ましくは2~30質量%、特に4~18質量%の酸化ニッケルを含有し得る。
電池材料は、1~61質量%、好ましくは2~30質量%、特に4~20質量%の酸化コバルトを含有し得る。
電池材料は、マンガンを、金属としてまたはその化合物の1種または複数の形態で、1~59質量%、好ましくは2~30質量%、特に4~20質量%含有し得る。
電池材料は、リチウムを、金属としてまたはその化合物の1種または複数の形態で、0.5~12質量%、好ましくは1~8質量%、特に1~5質量%含有し得る。
電池材料は、アルミニウムを、金属としてまたはその化合物の1種または複数の形態で、100ppm~15質量%含有し得る。
電池材料は、銅を、金属としてまたはその化合物の1種または複数の形態で、20ppm~3質量%含有し得る。
電池材料は、鉄を、金属もしくは合金として、またはその化合物の1種もしくは複数の形態で、100ppm~5質量%含有し得る。遷移金属材料は、亜鉛を、金属もしくは合金として、またはその化合物の1種もしくは複数の形態で、20ppm~2質量%含有し得る。電池材料は、ジルコニウムを、金属もしくは合金として、またはその化合物の1種もしくは複数の形態で、20ppm~2質量%含有し得る。電池材料は、タングステンを、金属もしくは合金として、またはその化合物の1種もしくは複数の形態で、20ppm~2質量%含有し得る。電池材料は、有機ポリマーに結合した有機フッ素または添加物およびその無機フッ化物の1種または複数における無機フッ化物の合計として計算すると、フッ素を0.5質量%~10質量%含有し得る。電池材料は、リンを0.2質量%~10質量%含有し得る。リンは、1種または複数の無機化合物に生じ得る。
電池材料は、通常、コバルト、ならびに大部分の場合では、ニッケルおよびマンガンの少なくとも1種を含有する。このような遷移金属材料の例は、LiCoO、リチウム化ニッケルコバルトマンガン酸化物(「NCM」)またはリチウム化ニッケルコバルトアルミニウム酸化物(「NCA」)またはそれらの混合物に基づき得る。
層化ニッケルコバルトマンガン酸化物の例は、一般式Li1+x(NiCoMn 1-xという化合物であり、Mは、Mg、Ca、Ba、Al、Ti、Zr、Zn、Mo、VおよびFeから選択され、さらなる変数は、以下の通り定義される:0≦x≦0.2、0≦a≦0.8、0.05≦b≦1、好ましくは0.05<b≦0.5、0≦c≦0.6、0≦d≦0.1およびa+b+c+d=1。好ましい層化ニッケル-コバルト-マンガン酸化物は、Mが、Ca、Mg、Zr、AlおよびBaから選択され、さらなる変数は、上記に定義されているものである。好ましい層化ニッケル-コバルト-マンガン酸化物は、Li(1+x)[Ni0.33Co0.33Mn0.33(1-x)、Li(1+x)[Ni0.5Co0.2Mn0.3(1-x)、Li(1+x)[Ni0.6Co0.2Mn0.2(1-x)、Li(1+x)[Ni0.7Co0.2Mn0.3(1-x)およびLi(1+x)[Ni0.8Co0.1Mn0.1(1-x)であり、xはそれぞれ、上で定義した通りである。
リチウム化ニッケルコバルトアルミニウム酸化物の例は、一般式Li[NiCoAl]O2+rの化合物であり、hは、0.8~0.90の範囲にあり、iは、0.15~0.19の範囲にあり、jは、0.01~0.05の範囲にあり、rは、0~0.4の範囲にある。
工程(0.2)は、任意に電池材料を有機溶媒により洗浄して、有機電解質またはポリマー結合剤を除去する工程である。電池材料が機械処理された電池屑として存在する場合、工程(0.2)が好ましくは使用され、遷移金属酸化物を電流コレクターフィルムに結合するため、または例えば、グラファイトを電流コレクターフィルムに結合させるために使用されたポリマー結合剤の溶解および分離を支援することができる。好適な溶媒は、純粋な形態の、下記のうちの少なくとも2種の混合物として、または1~99質量%の水との混合物としての、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチル-ホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-エチルピロリドンおよびジメチルスルホキシドである。
工程(0.3)は、任意に水性媒体により電池材料を洗浄する工程である。電池材料が、機械処理された電池屑として存在する場合、工程(0.3)が好ましくは使用され、電池材料からの液体不純物および水溶性不純物の除去を支援することができる。前記洗浄工程は、例えば、ボールミルまたは撹拌式ボールミルで摩砕することによって改善することができる。洗浄後の電池材料は、固-液分離工程、例えば、ろ過もしくは遠心分離、またはいずれかの種類の沈殿とデカンテーションによって回収することができる。このような固体の遷移金属材料の微細粒子の回収を支持するため、凝集剤、例えばポリアクリレートが添加されてもよい。
工程(0.4)は、任意に電池材料に浮選、電子ソーティング、ふるい分けまたは磁気分離などの固-固分離を施して、炭素、ポリマーもしくは磁性材料などの固体を除去する工程、またはこれらの操作のうちの少なくとも2つの組合せである。電池材料が機械処理された電池屑として存在する場合、工程(0.4)が好ましくは使用され、炭素および/またはポリマー材料の除去を支援することができる。固-固分離工程の例には、分級、比重選鉱、浮選、重液分離、磁気分離および電子ソーティングである。通常、工程(0.4)の前に得られた水性スラリーには、乾式条件下で行われる電子ソーティング以外、固-固分離が施されてもよい。固-固分離工程は、多くの場合、金属または金属酸化物構成成分から、炭素およびポリマーのような疎水性の非可溶性構成成分を分離するよう働く。
固-固分離工程は、機械式、カラム式浮選もしくは空気式浮選、またはハイブリッド式浮選によって行われてもよい。コレクター化合物(collector compound)がスラリーに添加され、これによって、疎水性の構成成分をさらに一層疎水性にすることができる。炭素およびポリマー材料用の好適なコレクター化合物は、遷移金属材料1tあたり、1g~50kgの量で導入される、炭化水素または脂肪アルコールである。
浮選を逆の意味で行うこと、すなわち、元々親水性の構成成分を特別な収集用物質、例えば脂肪アルコールサルフェートまたはエステルクオートによって、強力に疎水性の構成成分に変換することも可能である。炭化水素コレクターを使用する直接浮選が好ましい。炭素およびポリマー材料の粒子に対する浮選の選択性を改善するため、泡相中の同伴金属構成成分および金属酸化物構成成分の量を低減する抑制剤を加えることができる。使用することができる抑制剤は、3~9の範囲のpHの値に制御するための酸または塩基であってもよく、またはさらに親水性の構成成分に吸着することができるイオン性構成成分であってもよい。浮選の効率を向上するため、浮選条件下で、疎水性標的粒子と凝集物を形成する、担体粒子を添加することが有利となり得る。
磁性金属もしくは磁化可能金属または金属酸化物構成成分は、磁化可能な構成成分の磁化率に応じて、低強度、中強度または高強度の磁気分離装置を使用する磁気分離によって分離されてもよい。同様に、磁気担体粒子を添加することが可能である。このような磁気担体粒子は、標的粒子と凝集体を形成することが可能である。これによって、非磁性材料も磁気分離技法によって除去することができる。好ましくは、磁気担体粒子は、分離工程内で再利用されてもよい。
固-固分離工程によって、通常、スラリーとして存在する固体材料の少なくとも2つの画分が得られる:1つは、コバルトおよびニッケルを含有する電池材料を主に含有し、1つは、炭素系構成成分およびポリマー電池構成成分を主に含有する。最初の画分は、次に、工程(1.1)に供することができる一方、2番目の画分は、様々な構成材料、すなわち炭素系材料およびポリマー材料を回収するためにさらに処理されてもよい。
工程(0.5)は、任意に、電池材料を最大で350℃まで加熱して、電解質の有機構成成分を蒸発させ、ポリマー結合剤構成成分を分解させる工程である。電池材料が、機械処理された電池屑として存在する場合、工程(0.5)が好ましくは使用され、電池電解質からの残留溶媒の蒸発を支援することができる。この加熱処理は、任意選択の工程(0.2)および(0.3)の代わりに行うことが好ましい。
工程(1) - 電池材料の還元および後処理
工程(1.1)は、電池材料を350℃超に加熱して、ニッケルおよび/またはコバルトを元素形態で含有する還元された材料を生成する工程である。
工程(1.1)において加熱される電池材料は、工程(0.1)、(0.2)、(0.3)、(0.4)または(0.5)から得ることができる。
電池材料は、通常、350~900℃、好ましくは350~600℃、より好ましくは350~500℃の範囲の温度まで加熱される。
加熱の持続時間は、10分間~30時間、好ましくは20分間~8時間、より好ましくは30分間~4時間の範囲であることができる。
加熱を行った後、還元された材料を、例えば室温まで、または室温よりいくらか高い温度、例えば、25~90℃まで冷却することができる。
工程(1.1)は、石灰、石英またはシリケートの存在下で行われてもよく、石灰が好ましい。石灰は、消石灰、および生石灰すなわち酸化カルシウムから選択することができる。通常、電池材料を参照すると、2~40質量%の石灰または石英またはシリケートが存在し得る。
工程(1.1)は、不活性雰囲気、水素雰囲気または酸素雰囲気中、電池材料を加熱することによって好ましくは行われる。より好ましくは、工程(1.1)は、不活性雰囲気、水素雰囲気または酸素雰囲気中、電池材料を350~900℃の温度まで加熱することによって行われる。
水素雰囲気は、0.1体積%~100体積%の水素を含有することができる。好ましくは、水素雰囲気は、3体積%~100体積%の水素を含有し、残りは、非酸化性ガス、好ましくは、窒素、アルゴン、蒸気、一酸化炭素、二酸化炭素、またはこれらのガスのうちの少なくとも2種の混合物である。好ましい非酸化性ガスは、窒素および蒸気、ならびに窒素と蒸気の混合物である。還元雰囲気中の水素の濃度、および反応時間は、互いに独立している。通常、低濃度の水素は、より長い還元時間を必要とし、その逆も同様である。
水素雰囲気は、0.1~300bar、好ましくは1~100barの全圧で適用され、1barの周囲圧、または最大で5barをわずかしか超えないことが最も好ましい。
加熱は、異なるガスの導入を可能にする、任意の種類のオーブン中で行われてもよい。これらのオーブンは、回分ごとに、または連続的に操作されてもよい。好ましいオーブンは、回転式窯および流動床反応器である。これらの反応器は、連続的に操作されてもよい。異なるガス組成を、連続式オーブンもしくは窯に、または窯の連続区域に適用してもよい。後者の場合、ガスは、反応性ガスの混合が起こり得ないよう導入される。
不活性雰囲気は、窒素または希ガス、好ましくは窒素を含有してもよい。酸化ニッケルおよび/または酸化コバルトは、不活性雰囲気下で、電池またはその分解生成物に通常、由来する炭素材料または有機材料によって還元されてもよい。
酸素雰囲気は、ある程度の酸素、例えば、2~10体積%含有することができる。一形態では、酸素雰囲気とは、空気である。酸化ニッケルおよび/または酸化コバルトは、酸素雰囲気下、電池に通常、由来する炭素材料または有機材料によって還元されてもよく、酸素雰囲気中での部分燃焼によって、還元雰囲気を形成させてもよい。
別の形態では、例えば、揮発性有機化合物が、不活性雰囲気においてストリップ除去されるフィード中に存在する場合、雰囲気の組成が変更されて、その後にこの雰囲気を酸素雰囲気に変更してもよい。
別の形態では、雰囲気は、例えば、ガス状態の水を含有する不活性雰囲気下での蒸気、またはガス状態で水を含有する空気を含有する。
一形態では、電池材料の少なくとも一部が、工程(1.2)におけるなどの、磁場の適用によって分離することができる、常磁性構成成分、強磁性構成成分またはフェリ磁性構成成分を含有する、工程(1.1)における還元条件が選択される。電池材料の少なくとも部分的な還元に由来する強磁性またはフェリ磁性構成成分を形成させることが好ましい。
酸化ニッケルおよび/または酸化コバルトは、工程(1.1)において、少なくとも50、60、70、80、90または95質量%の量で、元素形態のニッケルおよび/またはコバルトに還元され得る。
加熱は、外部加熱式オーブン、例えば電気加熱式オーブンおよび流動床反応器中で、または回転式窯のような内部燃焼器を備えるオーブン中で行うことができる。加熱処理は、真空オーブン中で行うこともできる。
加熱処理は、0.001bar~100barという幅広い圧力範囲で行うことができる。周囲圧またはそれ未満で、1barよりわずかに高い圧力で、加熱処理を行うことが好ましい。
一実施形態では、加熱は、溶錬オーブン中で行い、ニッケル金属および/またはコバルト金属を含有する合金、ならびにスラグ材料を生成することができる。通常、フィード材料はペレット化され、スラグとプレミックスされて、添加物および融剤(例えば、ソーダ、カリ、石灰、ホウ砂)を形成する。好適な溶融装置の炉は、浴製錬炉、上吹転炉、シャフト炉、電気アーク炉、プラズマ炉などである。炉は、連続モードまたは回分モードで操作され得る。タップした合金は、通常、水中噴霧器、造粒器、または鋳造用金型(連続式または回分式)に供される。スラグは、通常、スラグ冷却用プールまたは水中造粒装置に供給されるか、または強力なガス流によって小滴に噴霧され、この小滴は地面までの軌道上で冷却される。
工程(1.2)は、任意に、還元された材料に電子ソーティング、ふるい分けまたは磁気分離、などの乾式固-固分離、または渦電流分離を施して、炭素、ポリマー、磁性材料または非鉄金属などの固体を除去する工程である。
工程(1.3)は、
- 任意に、還元された材料を、任意に酸性の水性媒体により処理して、溶解リチウム塩および不溶材料を含有するスラリーを生成する工程、
- 任意に、スラリーに固-液分離を施して、不溶材料から溶解リチウム塩を分離する工程、ならびに
- 任意に、不溶材料に固-固分離を施して、炭素、ポリマー、磁性材料または不溶リチウム塩などの固体を除去する工程
である。
スラリーは、LiOH、LiHCOおよび/もしくはLiCOなどの溶解リチウム塩、または使用した酸のLi塩を通常、含有する。
固-液分離は、ろ過、遠心分離、沈殿またはデカンテーションとすることができる。
水性媒体は、遷移金属を溶解することなく、Li構成成分を選択的に溶解することができるべきである。この処理は、周囲温度、またはより高温、例えば、20~150℃の間の範囲で行うことができる。水の沸点より高い温度を使用する場合、この処理は、高圧で行われる。好ましくは、水性媒体は、弱酸(例えば、炭酸、ギ酸、酢酸または亜硫酸)または強酸(例えば、硫酸、塩酸、硝酸)を含有し、弱酸が好ましい。これらの酸は、水中で0.1~10質量%の濃度で、好ましくは1~10質量%の濃度で、通常、使用される。炭酸を使用する場合、10~150barの二酸化炭素の圧力下で炭酸を使用するのが好ましい。一形態では、水性媒体は、水、例えば脱イオン水である。別の形態では、還元された材料は、水処理後の固-液分離、例えばろ過後、最初に、水で処理されて、次に希釈された弱酸により処理される。溶解した様々なLi種を分離するため、両方の抽出物を分離状態で維持してもよい。水性媒体による処理の持続時間は、20分間~10時間、好ましくは1~8時間の範囲の期間であることができる。水性媒体の還元された材料に対する比は、質量基準で、1:1~99:1、好ましくは2:1~9:1の範囲にあることができる。
工程(2) - 還元された材料のカルボニル化
工程(2.1)は、還元された材料を、任意に反応性ガスの存在下で、一酸化炭素によりカルボニル化して、固体カルボニル化残留物、ならびにニッケルカルボニルおよび/またはコバルトカルボニル含有化合物を含む揮発性カルボニルを生成する工程である。
カルボニル化は、30~300℃、好ましくは70~250℃の温度で実現することができる。
カルボニル化は、1~300bar、好ましくは50~300barの圧力で実現することができる。
好ましくは、工程(2.1)は、還元された材料を70~250℃の温度、および50~300barのCO分圧で一酸化炭素によりカルボニル化する工程である。
カルボニル化される還元された材料は、工程(1.1)、(1.2)または(1.3)から得ることができる。
揮発性カルボニルは、通常、Ni(CO)、HCo(CO)および/または(NO)Co(CO)を含む。好ましくは、揮発性カルボニルは、Ni(CO)、HCo(CO)、またはNi(CO)、HCo(CO)の混合物を含む。
一酸化炭素に加えて、不活性ガスおよび/または反応性ガスは、カルボニル化の間、存在してもよい。
不活性ガスは、窒素、アルゴンまたは二酸化炭素とすることができる。不活性ガスは、最大で90体積%で存在することができる。
還元された材料が、主にニッケルを含有し、コバルトを全くまたは少量しか含有しない好ましい形態では、不活性ガスが、カルボニル化の間に存在する。
反応性ガスは、水素または一酸化窒素とすることができる。反応性ガスは、最大で90体積%で存在することができる。好ましくは、反応性ガスは、還元された材料中にコバルトが存在する場合に、存在する。
還元された材料が、少量のニッケル(例えば、最大で、10、5または1質量%)しか含有しないか、またはニッケルを含まない場合に、反応性ガスが存在してもよい。
カルボニル化(carbonlyating)は、様々な条件で、2つまたはそれより多い工程で行われてもよい。一形態では、ニッケルおよびコバルトは、還元された材料中に存在し、還元された材料は、最初に、反応性ガスの非存在下でカルボニル化されて揮発性ニッケルカルボニルを生成し、次に、反応性ガスの存在下でカルボニル化された揮発性コバルトカルボニルを生成する。別の形態では、ニッケルおよびコバルトは、還元された材料中に存在し、還元された材料は、最初に、反応性ガスの存在下でカルボニル化されて揮発性コバルトカルボニルを生成し、次に、反応性ガスの非存在下でカルボニル化されて揮発性ニッケルカルボニルを生成する。組成に応じて、この工程を数回、繰り返すことが有益となり得る。
カルボニル化触媒(アンモニア、硫黄、または硫黄化合物(例えば、硫化水素、二硫化炭素または二酸化硫黄)など)が、反応性ガスの非存在下または存在下、カルボニル化の間に存在してもよい。
還元された材料が、主にニッケルを含有し(例えば、少なくとも50、70または90質量%)、好ましくは、コバルトを全くまたは少量しか(例えば、50、20または10質量%未満)含有しない好ましい形態では、カルボニル化触媒が存在してもよい。カルボニル化触媒は、一酸化炭素と一緒に添加され得るか、または還元された材料が、カルボニル化触媒により事前に処理され得る。
両方の工程の間に、固体カルボニル化残留物中に形成されたいずれの非揮発性カルボニルも、加熱および/または加圧の解除によって分解させることができる。
カルボニル化の反応時間は、1h~4日間、好ましくは1h~2日間とすることができる。
工程(3) - 揮発性カルボニルの分離および精製
工程(3.1)は、固体カルボニル化残留物から蒸発によって揮発性カルボニルを分離する工程である。
分離中の温度は、分解温度未満および揮発性カルボニルの沸点より高く維持すべきである。例えば、ニッケルテトラカルボニルは、周囲圧においておよそ180℃の温度まで安定であり、コバルトテトラカルボニルヒドリドは、110℃で20bar~200℃で300barの一酸化炭素分圧で安定である。
揮発性カルボニルの分離は、工程(2.1)のカルボニル化の間に行われてもよい。工程(2.1)における圧力およびガス組成(例えば、一酸化炭素、不活性ガス、もしくは水素の分圧、または窒素酸化物)は、分離が、最低の可能な温度で行われ得るように好ましくは選択される。
工程(3.2)は、任意に、分離された揮発性カルボニルを、吸着、縮合、蒸留または気化によって精製する工程である。
揮発性カルボニルは、それらの個々の沸点未満の温度で凝縮され得、これは、適用した圧力に依存する。凝縮した揮発性カルボニルから、低沸点カルボニル化合物が、蒸留によって純粋な形態で、または好ましくは一酸化炭素含有雰囲気下での分別蒸留によって個別の純粋な化合物として得ることができる。
揮発性カルボニルはまた、有機溶媒、水または水性媒体中で吸着されてもよい。コバルトテトラカルボニルヒドリドは、水酸化アルカリ溶液などの水性媒体に吸収させることができる。
工程(3.2)は、望ましくない揮発物(例えば、鉄カルボニル)の除去、または揮発性カルボニルの少なくとも1種、例えばニッケルカルボニルまたはコバルトカルボニルの単離を支援することができる。
固体カルボニル化残留物は、例えば、残留遷移金属を回収するため、さらに処理されてもよい。固体カルボニル化残留物のための好適な加工工程は、工程(3.3)、(3.4)および/または(3.5)である。
工程(3.3)は、任意に、固体カルボニル化残留物中の非揮発性金属カルボニルを分解させる工程である。分解は、固体カルボニル化残留物を加熱することによって、および/または固体カルボニル化残留物上で圧力を解除することによって実現することができる。
工程(3.4)は、任意に、固体カルボニル化残留物に電子ソーティング、ふるい分けまたは磁気分離などの乾式固-固分離、および渦電流分離を施して、炭素、ポリマーまたは磁性材料などの固体を除去する工程である。
工程(3.5)は、
- 任意に、固体カルボニル化残留物を、任意に酸性の水性媒体により処理して、溶解リチウム塩および不溶材料を含有するスラリーを生成する工程、
- 任意に、スラリーに固-液分離を施して、不溶材料から溶解リチウム塩を分離する工程、ならびに
- 任意に、不溶材料に固-固分離を施して、炭素、ポリマー、磁性材料または不溶リチウム塩などの固体を除去する工程
である。
任意選択の工程(4) - 揮発性カルボニルの分解
工程(4.1)は、任意に、揮発性カルボニルを分解させて、ニッケルおよび/もしくはコバルト元素形態でまたは塩として生成する工程である。
分解される揮発性カルボニルは、工程(3.1)または(3.2)から得ることができる。
分解は、好ましくは低い一酸化炭素分圧で、揮発性カルボニルを180℃超まで加熱することによって、通常、行われる。揮発性カルボニルの分解は、ニッケルおよびコバルトカルボニルの混合物として、または両方の化合物の分離後に行うことができる。
分解はまた、揮発性カルボニルを、HSOとの反応によって硫酸ニッケルおよび/または硫酸コバルトに変換することによって行われてもよい。これは、中間体として形成されるニッケルおよび/もしくはコバルトの金属または酸化物の溶解のどちらかによって行うことができる。
工程(4.2.)は、任意に、例えば、湿式精錬法によってまたは電気精錬によって、ニッケルおよび/またはコバルトを精製する工程である。好ましくは、必要な金属純度は、工程(4.2)を行うことなく、すでに実現される。
他の化合物は、本発明の方法から回収することができる:
工程(1.3)または(3.5)から水溶液として得られるリチウム塩は、水を蒸発させて、リチウム塩を結晶化することによって回収することができる。リチウム塩は、例えば、沈殿または分解によって、別のリチウム塩に変換することができる。
工程(2.1)から得られた固体カルボニル化残留物は溶融炉に供されて、銅および鉄を主に回収することができる。または、固体カルボニル化残留物に、金属が金属塩溶液として得ることができる、湿式精錬処理が施されてもよく、この金属塩溶液は、沈殿、溶媒抽出および/もしくは電解採取および電気精錬のようなさらなる分離および精製工程が施されてもよい。
湿式精錬処理から、炭素系固体材料(例えば、グラファイト)は、電気化学プロセスまたは電池用の電極を生成するため、単離、精製および使用を行うことができる。
本発明は、様々な利点をもたらす:本発明により、電池からの高価値のニッケル金属およびコバルト金属の回収が可能となる。本発明は、多量の酸および塩基、ならびに頻度の高い固-液分離工程を必要とする、湿式精錬工程を回避する。揮発性カルボニルへの電池のニッケルおよびコバルト構成材料の変換は、非常に選択的であり、例えば、蒸留によって容易に分離することができる鉄カルボニルしか形成し得ない。とりわけ銅不純物を容易に分離することができる。
方法の説明:
元素組成は、ICP-OES(誘導結合プラズマ-光学発光分光法)またはICP-MS(誘導結合プラズマ-質量分析法)を使用する元素分析によって求める。相分析は、粉末X線回折(PXRD)によって行った。
略称:
本発明の文脈では、標準圧は、1atmまたは1013mbarを意味する。「標準条件」は、標準圧および20℃を意味する。Nlは、標準条件(1atm、20℃)における、ノルマルリットル、すなわちリットルを表す。百分率とは、特に具体的に定義しない場合、質量%を指す。質量%(% by weight)および質量%(wt%)という表現は、互換的に使用されてもよい。明記される場合、用語「室温」および「周囲温度」は、約18~25℃の間の温度を意味する。XRDは、粉末x線検討(放射線照射、通常、154pmのCu k-アルファ1放射線照射、または71pmのMo k-アルファ1)を表す。
[実施例1]
合成遊離体試料の加熱
ニッケル、コバルトおよびマンガンを近似式Li(Ni0.34Co0.33Mn0.33)O2と同様のモル量
で含有する78.8gの使用済みカソード活性材料
グラファイトおよびすすの形態の62.2gの炭素
47.0gの有機電解質混合物(LiPF6を含有)
結合剤として7.4gのポリフッ化ビニリデン
2.4gのアルミニウム粉末
0.2gの鉄粉
2.0gの銅金属
を含有する、使用済み電池屑をシミュレートした200gの量を、500mLの石英製丸底フラスコに入れて、これを、フラスコがオーブンに浸かるよう、回転式蒸発器に取り付ける。4.5時間内に、アルゴン流下(20l/時)、2時間をかけて、回転させているフラスコを800℃まで加熱し、乾燥空気流(20l/時)下で1時間、この温度を保持した後、周囲温度まで冷却した。Ni/Co-合金、鉄マンガン酸化物およびグラファイトからなる相組成を構成する、173.3gの量の加熱処理材料が得られる。
実施例1a:リチウムイオン電池の加熱
Jia Liら、Journal of Hazardous Materials 302巻(2016年)97~104頁において記載されているプロセスに準拠して、ニッケル、コバルトおよびマンガン、グラファイトおよびすすの形態の有機炭素、ならびに残留電解質、ならびにとりわけフッ素化合物、リンおよびカルシウムを含むさらなる不純物、を含有する使用済みカソード活性材料を含有する、約1tの量の機械処理した電池屑を処理し、還元された物質を得る。焙煎システム内部の雰囲気は、空気とし、その酸素は、電池屑中の炭素と反応して、一酸化炭素を形成し、処理温度は、800℃である。
反応および周囲温度まで冷却した後、熱処理した材料を炉から回収し、機械処理して、微粒子材料を得て、X線粉末回折および元素分析によって分析する。
NiおよびCoの含有率は、それぞれ、17.7および17.5質量-%と求まり、これらは、さらなるカルボニル化の実施例のすべての参照品としての役割をする(以下を参照されたい)。
加熱処理前および後のXRDパターンを、Li(Ni,Co,Mn)O、Ni(これは、CoxNi1-x(x=0~0.6)のものと同一である)およびCoの計算した参照パターンと比較すると、カソード活性材料は完全に分解し、NiおよびCoは、純粋なNiとして、またはCoと組み合わされた合金としてのどちらかの金属相としてもっぱら存在すると結論付けることができる。ニッケル金属およびコバルト金属が存在することは、試料全体が、永久磁性材料と触れると、典型的な強磁性挙動を示すという定性的な観察によって支持される。
[実施例2]
COおよびH2による合成遊離体試料のカルボニル化
CoおよびNi粉末からなる50/50の混合物1gをオートクレーブに充填し、170℃および200barでCOおよびH2と反応させる。それぞれのガス流量は、COおよびH2のどちらも15Nl/時である。10時間の反応時間の後、オートクレーブに窒素を充填し、冷却する。固体残留物を単離して秤量し(0.5g)、そのNiおよびCo含有率に関して分析し(Ni:3質量-%、Co:96質量-%)、これは、揮発物から、それぞれ97%および4%のNiおよびCoの回収率に関係する。
実施例2a:170℃/200barにおける、COおよびH2による還元された材料のカルボニル化
上記の還元後の電池屑材料1g(実施例1aにおいて示されている通りに得る、Ni含有率17.7%、Co含有率17.5%)をオートクレーブに充填し、170℃および200barにおいて、COおよびH2と反応させる。それぞれのガス流量は、COおよびH2のどちらも15Nl/時である。10時間の反応時間の後、オートクレーブに窒素を充填し、冷却する。固体残留物を単離して秤量し(0.88g)、そのNiおよびCo含有率に関して分析し(Ni:15.4質量-%、Co:16.1質量-%)、これは、揮発物から、それぞれ23%および19%のNiおよびCoの回収率に関係する。
実施例2b:200℃/200barにおける、COおよびH2による還元された材料のカルボニル化
実施例2aを200℃および200barを適用して繰り返し、すべての他の実験条件を一定に維持する。0.88gの固体残留物を単離し、そのNiおよびCo含有率に関して分析し(Ni:16.5質量-%、Co:17.2質量-%)、これは、それぞれ、18%および14%のNiおよびCoの回収率に関係する。
[実施例3]
ドデカン中のNi粉末からなる懸濁液のCOによるカルボニル化
ニッケル粉末1gを70mLのドデカンと混合し、撹拌したオートクレーブに充填し、150℃および200barで8h、15Nl COと反応させる。この手順を2回、行う。これらの2回の反応後、オートクレーブに窒素を充填し、冷却して、開ける。ニッケル粉末のほとんどをもはや認めることができないことが観察され、カルボニル化反応および蒸発が首尾よく、完了したと結論付ける。
実施例3a:ドデカン中のCo粉末からなる懸濁液のCOおよびH2によるカルボニル化
コバルト粉末1gを70mLのドデカンと混合し、撹拌したオートクレーブに充填し、それぞれ、170℃および200barで8h、15NlのCOおよびH2と反応させる。揮発性Coカルボニル種を捕捉するため、ガス流をNaOH溶液(10%)に導く。この溶液をそのCo含有率に関して分析し、Coの回収率を定量するために使用し、1%となる。反応後、オートクレーブに窒素を充填し、冷却して、開ける。
実施例3b:ドデカン中の還元された材料からなる懸濁液のCOおよびH2によるカルボニル化
上記の還元後の電池屑材料0.5g(実施例1aにおいて示されている通りに得る、Ni含有率17.7%、Co含有率17.5%)を70mLのドデカンと混合し、撹拌したオートクレーブに充填し、様々な実験条件を適用してCOおよびH2と反応させる(表1を参照されたい)。揮発性Coカルボニル種を捕捉するため、ガス流をNaOH溶液(10%)に導く。この溶液をそのCo含有率に関して分析して、Coの回収率を定量するために使用する。この溶液は、各実験間で交換しない。結果を表1にも要約する。
Figure 2023518880000001

Claims (15)

  1. 電池材料から遷移金属を回収する方法であって、
    (0.1)酸化ニッケルおよび/または酸化コバルト化合物を含む電池材料を用意する工程、
    (1.1)電池材料を350℃超に加熱して、ニッケルおよび/またはコバルトを元素形態で含有する還元された材料を生成する工程、
    (2.1)還元された材料を、任意に反応性ガスの存在下で、一酸化炭素によりカルボニル化して、固体カルボニル化残留物、ならびにニッケルカルボニルおよび/またはコバルトカルボニル含有化合物を含む揮発性カルボニルを生成する工程、ならびに
    (3.1)蒸発によって固体カルボニル化残留物から揮発性カルボニルを分離する工程
    を含む、方法。
  2. 電池材料が、リチウムイオン電池材料である、請求項1に記載の方法。
  3. 電池材料が、完成電池、機械処理された廃棄電池、または電池屑、または電池もしくは電池の構成成分の製造からの屑を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 電池材料が、1~30質量%、好ましくは3~25質量%、特に、8~16質量%の酸化ニッケル化合物を含有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 電池材料が、1~30質量%、好ましくは3~25質量%、特に、8~16質量%の酸化コバルト化合物を含有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 工程(1.1)が、不活性雰囲気、水素雰囲気または酸素雰囲気中、電池材料を加熱することによって行われる、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. カルボニル化が、30~300℃の温度、および1~300barの分圧で実現される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 揮発性カルボニルが、Ni(CO)、HCo(CO)および/または(NO)Co(CO)を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 一酸化炭素に加えて、不活性ガスおよび/または反応性ガスが、カルボニル化中に存在する、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 不活性ガスが、窒素、アルゴンまたは二酸化炭素である、請求項9に記載の方法。
  11. 反応性ガスが、水素または一酸化窒素である、請求項9に記載の方法。
  12. アンモニア、硫黄または硫黄化合物から選択されるカルボニル化触媒が、カルボニル化中に存在する、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. ニッケルおよびコバルトが、還元された材料中に存在し、還元された材料が、最初に、反応性ガスの非存在下でカルボニル化されて揮発性ニッケルカルボニルを生成し、次に、反応性ガスの存在下でカルボニル化されて揮発性コバルトカルボニルを生成するか、またはそれらの反対である、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. (4.1)揮発性カルボニルを分解させて、ニッケルおよび/もしくはコバルトを元素形態でまたは塩として生成する工程
    をさらに含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 以下の工程(0.2)、(0.3)、(0.4)、(0.5)、(1.2)、(1.3)、(3.2)、(3.3)、(3.4)、(3.5)および(4.2):
    (0.1)酸化ニッケルおよび/または酸化コバルト化合物を含む電池材料を用意する工程、
    (0.2)任意に、電池材料を有機溶媒により洗浄して、有機電解質およびポリマー結合剤を除去する工程、
    (0.3)任意に、水性媒体により電池材料を洗浄する工程、
    (0.4)任意に、電池材料に浮選、電子ソーティング、ふるい分けまたは磁気分離などの固-固分離を施し、炭素、ポリマーまたは磁性材料などの固体を除去する工程、
    (0.5)任意に、電池材料を最大で350℃まで加熱して、電解質の有機構成成分を蒸発させる工程、
    (1.1)電池材料を350℃超に加熱して、ニッケルおよび/またはコバルトを元素形態で含有する還元された材料を生成する工程、
    (1.2)任意に、還元された材料に、電子ソーティング、ふるい分けまたは磁気分離などの乾式固-固分離を施し、炭素、ポリマーまたは磁性材料などの固体を除去する工程、
    (1.3)任意に、還元された材料を、任意に酸性の水性媒体により処理して、溶解リチウム塩および不溶材料を含有するスラリーを生成し、任意に、このスラリーに固-液分離を施して、不溶材料から溶解リチウム塩を分離し、任意に、不溶材料に固-固分離を施して、炭素、ポリマー、磁性材料または不溶リチウム塩などの固体を除去する工程、
    (2.1)還元された材料を、任意に反応性ガスの存在下、30~300℃の温度および1~300barの分圧で一酸化炭素によりカルボニル化して、固体カルボニル化残留物、ならびにニッケルカルボニルおよび/またはコバルトカルボニル含有化合物を含む揮発性カルボニルを生成する工程、
    (3.1)蒸発によって固体カルボニル化残留物から揮発性カルボニルを分離する工程、
    (3.2)任意に、分離された揮発性カルボニルを、吸着、縮合、蒸留または気化によって精製する工程、
    (3.3)任意に、固体カルボニル化残留物中の非揮発性金属カルボニルを分解させる工程、
    (3.4)任意に、固体カルボニル化残留物に電子ソーティング、ふるい分けまたは磁気分離などの乾式固-固分離を施して、炭素、ポリマーまたは磁性材料などの固体を除去する工程、
    (3.5)任意に、固体カルボニル化残留物を、任意に酸性の水性媒体により処理して、溶解リチウム塩および不溶材料を含有するスラリーを生成し、任意に、このスラリーに固-液分離を施して、不溶材料から溶解リチウム塩を分離し、任意に、不溶材料に固-固分離を施して、炭素、ポリマー、磁性材料または不溶リチウム塩などの固体を除去する工程、
    (4.1)任意に、揮発性カルボニルを分解させて、ニッケルおよび/もしくはコバルトを元素形態でまたは塩として生成する工程、ならびに
    (4.2)任意に、ニッケルおよび/またはコバルトをさらに精製する工程
    のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
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