JP2023182231A - Sars-cov-2 s糖タンパク質エクトドメインを含むプロテオリポソームおよびワクチンとしてのそれらの使用 - Google Patents
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Abstract
Description
各プロトマーにおいて、天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の682~685番に位置するフューリン切断部位は不活化/破壊され;
上記プロトマーの1つ天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の408番に位置するアミノ酸残基は、上記プロトマーの別のものの天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の378番に位置するアミノ酸残基に共有結合的に連結され;ならびに
上記プロトマーの1つの天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の947番に位置するアミノ酸残基は、上記プロトマーの別のものの天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の1019番に位置するアミノ酸残基に共有結合的に連結され、かつ/または上記プロトマーの天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の947番に位置するアミノ酸残基は、上記プロトマーの別のものの天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の776番に位置するアミノ酸残基に共有結合的に連結されている。
天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の682~685番に位置するアミノ酸残基が配列GSAS(配列番号2)のアミノ酸モチーフにより置換され;かつ/または
それがC末端三量体化ドメインに連結され;かつ/または
それが天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の986および987番の位置の少なくとも2つのプロリン置換を含み;かつ/または
それがそのC末端で少なくとも1つのタグに連結され;かつ/または
それがSARS-CoV-2 S糖タンパク質の最初の1208のアミノ酸残基若しくはそれと少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有するタンパク質を含む、特に、それらからなる。
天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の408番に位置するアミノ酸残基はアルギニン残基であり、天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の378番に位置するアミノ酸残基はリシン残基であり、かつ、上記プロトマーの1つの上記アルギニン残基と上記プロトマーの別のものの上記リシン残基は、メチレン架橋により連結され;かつ/または
天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の947番に位置するアミノ酸残基はリシン残基であり、天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の1019番に位置するアミノ酸残基はアルギニン残基であり、かつ、上記プロトマーの1つの上記リシン残基と上記プロトマーの別のものの上記アルギニン残基は、メチレン架橋により連結され;かつ/または
天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の947番に位置するアミノ酸残基はリシン残基であり、天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の776番に位置するアミノ酸残基はリシン残基であり、かつ、上記リシン残基どうしはメチレン架橋により連結されている。
本発明の組換えSARS-CoV-2 S糖タンパク質エクトドメイン三量体は、それぞれ少なくともSARS-CoV-2ウイルスS糖タンパク質エクトドメインを含む3つの組換えプロトマーを含む。
本発明による三量体を生産する方法は、
上記で定義されるような本発明の組換えプロトマーをコードする核酸分子を宿主細胞で発現させてこのようなプロトマーの三量体を生産すること、
この三量体を精製すること、および
この三量体をホルムアルデヒドで処理すること
を含む。
408番の位置のアミノ酸残基、好ましくはArg408と378番の位置のアミノ酸残基、好ましくはLys378の間、
および947番の位置のアミノ酸残基、好ましくはLys947と1019番の位置のアミノ酸残基、好ましくはArg1019の間、および/または
947番の位置のアミノ酸残基、好ましくはLys947と、776番の位置のアミノ酸残基、好ましくはLys776の間
の分子内メチレン架橋の形成を可能とする条件で行われる。
本発明によるプロテオリポソームは、表面が本発明による組換えSARS-CoV-2 S糖タンパク質エクトドメイン三量体によりコーティングされた脂質小胞を含む。
本発明によるプロテオリポソームを調製する方法は、本発明の組換えSARS-CoV-2 S糖タンパク質エクトドメイン三量体と脂質小胞とを、非共有結合的相互作用による脂質小胞の表面への三量体の固定化を確保するためにインキュベートすることを含む。
本発明によるワクチンは、上記で定義されるものなどのようなプロテオリポソーム、ならびに任意選択により薬学上許容される担体および/またはアジュバントを含む。
本発明のワクチンは、対象においてSARS-CoV-2感染を治療または予防するために使用することができる。この使用は、この対象に治療上有効な量の本発明のワクチンを、SARS-CoV-2糖タンパク質Sエクトドメインに対する免疫応答が誘導されるように投与することを含む。
ウイルス抗原投与時に鼻咽頭液には有意なIgGおよびIgAが検出され、本発明のワクチンの投与が粘膜の免疫応答を惹起することによって殺菌保護を誘導することを示す。よって、本発明のワクチンは有効かつ安全である。
細胞株
HEK293T(ATCC CRL-11268)およびHEK293F(Thermo Fisher Scientific)は、ヒト胎児腎臓細胞株である。HEK293F細胞は、懸濁液中で増殖するように適合されている。HEK293F細胞は、37℃、8%CO2、293FreeStyle発現培地(Life Technologies)中、125rpmで振盪しながら培養した。HEK293T細胞は、10%ウシ胎仔血清(FBS)、ストレプトマイシン(100μg/mL)およびペニシリン(100U/mL)を添加したDMEMが入ったフラスコにて、37℃、5%CO2で培養した。HEK293T/ACE2細胞は、ヒトアンギオテンシン変換酵素2を発現するヒト胎児腎臓細胞である。HEK293T/ACE2細胞は、10%FBS、ストレプトマイシン(100μg/mL)およびペニシリン(100U/mL)を添加したDMEMが入ったフラスコにて、37℃、5%CO2で培養した。VeroE6細胞(ATCC CRL-1586)は、アフリカミドリザルからの腎臓上皮細胞である。VeroE6細胞は、ストレプトマイシン(100μg/mL)およびペニシリン(100U/mL)を添加したまたは添加しない、また、5または10%FBSを添加したまたは添加しない、また、TPCK-トリプシンを添加したまたは添加しないDMEMにて、37℃、5%CO2で培養した。PBMCはマカクザル血清から単離し、10%FBSを添加したRPMI1640 GlutaMAX(登録商標)培地(Gibco(登録商標))中で培養した。
SARS-CoV-2ウイルス(hCoV-19/フランス/IDF0372/2020株)は、Lescure et al. (2020). Lancet Infect Dis 20, 697-706に記載されるように、呼吸器系ウイルスナショナルリファレンスセンター(National Reference Center for Respiratory Viruses)(Institut Pasteur、パリ、フランス)によって分離され、FBS不含で、1%P/S(ペニシリン10,000U.ml-1およびストレプトマイシン10,000μg.ml-1)および1μg.ml-1 TPCK-トリプシンを添加したDMEM(ダルベッコの改変イーグル培地)中、37℃、加湿CO2インキュベーター内で、Vero E6細胞上での2回の継代培養によって作出し、Vero E6細胞で力価測定を行った。全ゲノムシーケンシングを行ったところ、最初の検体と比較して改変は見られず、GISAID EpiCoVプラットフォームでのアセンブリの後に受託番号ID EPI_ISL_410720として配列を寄託した。
表1に記載されるMauritian AAALAC認定育種センターを起源とするカニクイザル(Macaca fascicularis)をこの試験で使用した。MF1~MF4はワクチン接種群であり、MF5~MF8は対照群である。
カニクイザルを無作為に2つの試験群に割り当てた。ワクチン接種群(n=4)には、PBSに希釈した500μgのMPLAリポソーム(Polymun Scientific)をアジュバントとする50μgの本発明のプロテオリポソーム(SARSCoV-2 S-LV)を0、4、8および19週目に与え、対照動物(n=4)にはワクチン接種を施さなかった。ワクチン接種動物には0、2、4、6、8、11、12、14、19、21および22週目に血液採取を行った。24週目に、前投薬のためのアトロピン(0.04mg/kg)および麻酔のためのケタミン(5mg/kg)とメデトミジン(0.042mg/kg)を用い、全ての動物を鼻腔内経路と気管内経路の組合せ(各鼻孔に0,25mLおよび気管内に4,5mL、すなわち合計5mL;0日目)によって合計用量105pfuのSARS-CoV-2ウイルス(hCoV-19/フランス/lDF0372/2020株;受託番号EPI_ISL_410720としてGISAID EpiCoVプラットフォーム)に曝露した。鼻咽頭、気管および直腸のぬぐい液を曝露2、3、4、6、7、10、14および27日後に収集し、血液は曝露2、4、7、10、14および27日後に採取した。気管支肺胞洗浄(BAL)は、曝露3および7日後に50mLの無菌生理食塩水を用いて行った。麻酔した動物で、チレタミン(4mg.kg-1)およびゾラゼパム(4mg.kg-1)を用いて曝露3、7、10および14日後に胸部CTを行った。血液細胞総数、ヘモグロビン、およびヘマトクリットは、EDTA血液から、DHX800アナライザー(Beckman Coulter)を用いて決定した。
タンパク質発現および精製
残基986および987にプロリン置換(「2P」)、フューリン切断部位(残基682~685)に「GSAS」(配列番号2)置換を有し、そのC末端においてT4フィブリチン三量体化モチーフ(配列番号4の配列の)、C末端HRV3Cプロテアーゼ切断部位(配列番号6の配列の)、8XヒスチジンタグおよびTwin-Strepタグ(登録商標)(配列番号5の配列の間隔をあけた2つのリピート)に連続的に連結された、天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質の残基1~1208に相当する配列番号8のアミノ酸配列のタンパク質/プロトマーをコードする配列番号9のヌクレオチド配列の遺伝子を、トランスフェクションのためにポリエチレンイミン(PEI)1μg/μlを用いて、ヒト胎児腎臓細胞株FreeStyle293F(Thermo Fisher scientific)で一過性に発現させた。
PBS中、1mg/mlの三量体「Sタンパク質」を、室温で一晩、4%ホルムアルデヒド(FA)(Sigma)で架橋させた。反応を、1MトリスHCl pH7.4で、7.5mMトリス/HCl pH7.4にサンプルバッファーを調整して停止させた。FAは、30KDaカットオフ濃縮器(Amicon(登録商標))を用いてPBSバッファー交換によって除去した。FA架橋は、ホルムアルデヒドで処理した三量体「FA-Sタンパク質」を還元条件下での10%SDS-PAGEで分離することによって確認した。
リポソームは次のように調製した。
天然またはFA架橋型のSタンパク質の熱変性は、Prometheus NT.48装置(Nanotemper Technologies)を用いる、後方散乱と組み合わせた示差走査蛍光定量法によって分析した。タンパク質サンプルはまずPBS pH7.4に対して十分に透析し、タンパク質濃度を0.3mg/mlに調整した。10μLのサンプルをキャピラリーにロードし、固有蛍光は励起出力30%、傾斜率1℃/分で測定した。タンパク質の折り畳み解除を、350および330nmでの蛍光放出の変化によってモニタリングした。タンパク質の熱変性中点(Tm)を、Prometheus NTソフトウエアを用いて決定した。
タンパク質サンプルは、0.1~0.2mg/mlのタンパク質を含有する3~4μLのアリコートを使用するネガティブ染色電子顕微鏡(EM)によって可視化した。サンプルをマイカカーボンフィルムに10秒間塗布し、20mAで30秒間グロー放電させた400メッシュのCuグリッドに移した後、2%(wt/vol)酢酸ウラニル(UAc)で30秒間ネガティブ染色した。データは、Gatan Orius 1000 CCDカメラを用い、120kV加速電圧、23k倍率(画素サイズ2.8Å)で作動するFEI Tecnai T12 LaB6-EMで収集した。サンプル当たり平均30~40枚の顕微鏡写真を用い、ソフトウエアRelionで二次元(2D)クラス平均を求めた。得られた最良の5クラスを各6000前後の粒子から計算した。
データ収集 3.5μLのサンプルを1.2/1.3 C-Flat(登録商標)(Protochips Inc)ホーリーカーボングリッドに塗布し、Vitrobot Mark IV(Thermo Fisher Scientific)(ブロット時間6秒、ブロット力0)を用い、液体エタン中で急速冷凍した。このサンプルをGlacios(登録商標)電子顕微鏡(Thermo Fischer Scientific)で200kVにて観察した。画像は、K2 summit直接電子検出器(Gatan Inc.、USA)にて、SerialEMを用いる連続様式で自動的に記録した。動画は、1動画当たり40フレームおよび総線量40e-/Å2として総露光4.5秒間記録した。倍率は36,000倍(カメラレベルで1.15Å/画素)であった。画像のデフォーカスは-1.0~-2.5μmの間で変更した。同じグリットに対して2つの異なるデータセットを取得した。まず、1040動画を各ホール間のステージ移動で記録し、次に、7518を超える動画を3×3ホールパターン上の画像シフトで記録した。
上気道(鼻咽頭および気管)および直腸検体をぬぐい液(Viral Transport Medium、CDC、DSR-052-01)で採取した。気管ぬぐい液は、喉頭蓋の先端の上から喉頭蓋からおよそ1.5cmの上気道にぬぐい液を挿入することによって行った。全ての検体をRT-qPCRによる分析まで2℃~8℃で保存し、プラスミドの標準濃度範囲は、RdRp-IP4 RT-PCR標的配列を含むRdRp遺伝子断片を含む。SARS-CoV-2 E遺伝子サブゲノムmRNA(sgRNA)レベルは、以下のプライマーおよびプローブを用いるRT-qPCRによって評価した。
下記配列のリーダー特異的プライマーsgLeadSARSCoV2-F:
CGATCTCTTGTAGATCTGTTCTC(配列番号10)、
下記配列のE-Sarbeco-Rプライマー:
ATATTGCAGCAGTACGCACACA(配列番号11)、および
下記配列のE-Sarbecoプローブ:
HEX-ACACTAGCCATCCTTACTGCGCTTCG-BHQ1(配列番号12)、ここで、HEXはヘキサクロロフルオレセインを表し、BHQ1はBHQ1クエンチャーを表す。
肺画像は、コンピューター断層撮影(CT)システム(Vereos-Ingenuity、Philips)を用いて取得し、INTELLISPACE PORTAL 8ソフトウエア(Philips Healthcare)を用いて解析した。全ての画像は、同じウインドウレベル-300およびウインドウ幅1,600を有した。病変はすりガラス陰影、メロンの皮様所見、浸潤影胸膜肥厚として定義した。病変および瘢痕は、各肺葉において盲検で2人により独立に評価し、最終結果は総意によって確定した。総合CTスコアは、各肺葉について病変タイプ(スコア0~3)および病変体積(スコア0~4)の合計とした。
可溶性天然S糖タンパク質、FA架橋三量体(FA-S)およびRBDに特異的な血清抗体力価は、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を用いて評価した。簡単に述べれば、96ウェルマイクロタイタープレートを4℃にて一晩PBS中で、1μgのS、FA-SまたはRBDタンパク質でコーティングし、150μLのPBS Tween(登録商標)-20 0.05%で3回洗浄した後、室温にて1時間3%BSAでブロッキングした。血清希釈液を各ウェルに37℃で2時間加え、プレートをPBS Tween(登録商標)で5回洗浄した。次に、セイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)コンジュゲートヤギ抗サルH+L抗体(Invitrogen)を加え、1時間インキュベートした後、余分なAbを洗い流し、HRP基質を添加した。吸光度を450nmで決定した。抗体力価はED50(有効希釈50値)として表し、IgG結合が50%低下した血清希釈率として定義した。ED50を生データ(O.D)から、GraphPad Prism(version 6)"log(inhibitor) vs normalized response"関数を用いて正規化した後計算した。ELISAは二反復で行った。
タンパク質をMagPlex(登録商標)ビーズ(Luminex Corporation)に、1250万のビーズに対して75μgのS三量体の比率を用い、2段階カルボジイミド反応によって共有結合的にカップリングさせた。MagPlex(登録商標)ビーズを100mMの一塩基性リン酸ナトリウムpH6.2で洗浄し、室温にてローター上で、スルホ-N-ヒドロキシスルホスクシンイミド(Thermo Fisher Scientific)および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(Thermo Fisher Scientific)の添加によって30分間活性化した。活性化したビーズを50mM MES pH5.0で3回洗浄し、S三量体に加え、これを50mM MES pH5.0で希釈した。カップリング反応物をローテーター上、室温で3時間インキュベートした。次に、これらのビーズをPBSで洗浄し、2%BSA、3%FCSおよび0.02%Tween(登録商標)-20を含有するPBSで、ローテーター上、室温で30分間ブロッキングした。最後に、ビーズを洗浄し、0.05%アジ化ナトリウムを含有するPBS中、4℃で保存し、3か月以内に使用した。
1μL当たり20個のビーズを含む50μLの実施用ビーズ混合物を50μLの希釈鼻咽頭液とともに4℃で一晩インキュベートした。鼻咽頭液は、S特異的IgGおよびIgAの検出のために1:20希釈した。プレートを密閉し、プレートシェーカー上で4℃にて一晩インキュベートした。ハンドヘルドマグネティックセパレーターを用いて0.05%Tween(登録商標)-20を含有するTBS(TBST)でプレートを洗浄した。ビーズを50μLのヤギ抗サルIgG-ビオチンまたはヤギ抗サルIgA-ビオチン(Sigma Aldrich)に再懸濁させ、プレートシェーカー上で室温にて2時間インキュベートした。その後、ビーズをTBSTで洗浄し、50μLのストレプトアビジン-PE(Thermo Fisher Scientific)に再懸濁させ、プレートシェーカー上で室温にて1時間インキュベートした。最後に、ビーズをTBSTで洗浄し、70μL Magpix(登録商標) drive fluid(Luminex Corporation)に再懸濁した。ビーズをプレートシェーカー上で、室温にて数分間振盪し、次いで、MAGPIX(登録商標)(Luminex Corporation)にて読み取りを行った。結果の再現性は、反復を行うことで確認した。
偽ウイルスは、HEK293T細胞(ATCC、CRL-11268)にpCR3 SARS-CoV-2-SΔ19発現プラスミド(武漢Hu-1;GenBank:MN908947.3)とpHIV-1NL43 ΔEnv-NanoLucリポーターウイルスプラスミドを同時トランスフェクトすることによって作製した。pCR3 SARS-CoV-2-SΔ19発現プラスミドは、対象とする変異体に対する野生型と比較して以下の突然変異を含んでいた:B.1.1.7(アルファ、UK)におけるH69、V70およびY144の欠失(Δ)、N501Y、A570D、D614G、P681H、T716I、S982AおよびD1118H;B.1.351(ベータ、SA)におけるL18F、D80A、D215G、L242H、R246I、K417N、E484K、N501Y、D614GおよびA701V;P.1(ガンマ、BR)におけるL18F、T20N、P26S、D138Y、R190S、K417T、E484K、N501Y、D614G、H655YおよびT1027。
SARS-CoV-2タンパク質特異的T細胞を分析するために、11のアミノ酸(aa)がオーバーラップし、SARS-CoV-2スパイク配列(aa1~1273)にわたる15マーのペプチド(n=157およびn=158)がJPT Peptide Technologies(ベルリン、ドイツ)により合成され、終濃度2μg/mLで使用された。
群間の統計的有意性はGraphpad Prism(v9.2.0)を用いて調べた。対応しない群間の差は対応のないマン・ホイットニーのU検定(有意性p<0.05)を用いて比較し、対応する群間の差はウィルコクソン符合順位検定(p<0.1)を用いて比較した。NHP gRNAおよびsgRNAの統計分析は、GraphPad Prismソフトウエア(v8.3.0)にてマン・ホイットニーの対応のないt検定を用いて行った。
S-LVの形成および特性評価
S糖タンパク質構築物「2P」を哺乳動物細胞で発現させ、Ni2+アフィニティーおよびサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により精製し、Expi293F細胞を用いると収率は最大10mg/リットルであった。生成されたこの天然三量体は、単一粒子のネガティブ染色電子顕微鏡および2Dクラス平均化によって決定した。生成された4%ホルムアルデヒド(FA)による化学架橋は、熱安定性をTm65℃まで高めることで天然S三量体よりも長期間S三量体の天然構造を保存した。3.4Å分解能におけるFA架橋S(FA-S)のクライオ電子顕微鏡構造は、図1の(A)に示されるように、架橋の2つの主要部位を明らかにした。図1の(A)および(B)に示されるように、RBD残基のR408とK378がRBD近傍で架橋して閉鎖した「RBD-ダウン」コンフォメーションS三量体を生じていた。第2の部位は、図1の(C)に示されるように、中央のS2ヘリックスのR1019および/またはS2 K776とS2 HR1 K947の架橋により内部S2サブユニット結合を導入した。FA-Sは、リポソーム(ホスファチジルコリン60%、コレステロール36%、DGS-NTA 4%)とともにインキュベートしたところ、そのC末端Hisタグを介して有効に捕捉された。Sプロテオリポソームからスクロース勾配遠心分離によって遊離型の非結合Fa-Sを除去し、これらのリポソームのFA-Sによる修飾(S-LV)が、図1の(D)に示されるように、ネガティブ染色電子顕微鏡によって確認された。
カニクイザルの小規模ワクチン接種試験に関して免疫原性および中和抗体の惹起を評価するためにFA-S-LVsを作製した。4個体のカニクイザルを、図2の(A)に示されるように、0、4、8および19週目に筋肉内経路によってモノリン脂質A(MPLA)リポソームをアジュバントとする50μgのS-LVsで免疫した。免疫したマカクザルの血清を2週間隔で、天然S糖タンパク質(S)、FA架橋S糖タンパク質(FA-S)およびRBDに対する結合に関して分析した。これらの結果から全ての動物で同等のS特異的Ab力価が明らかになった。S ED50力価は、図2の(B)に示されるように、それぞれ1回目、2回目および3回目の免疫誘導後に、4週目の約75から6週目の約10000、さらに12週目の約20000に増大した。図2の(C)に示されるように、FA-Sに対して力価の若干の低下が検出された。RBD単独に対する力価は、図2の(D)に示されるように、数個体で、4週目に約100、6週目に約4500のID50に達し、12週目に若干増加した。このことは1回目と2回目の免疫誘導は有意なRBD力価を誘導し、一方、3回目の免疫誘導は非RBD抗体を追加刺激したことを示し、これは、12週目のS特異的力価はこの比率が低かった従前の時点とは対照的にRBD特異的力価の4倍を超えたためである。4回目の免疫誘導は抗体生成をさらに刺激することはなく、22週目の力価は12週目の力価よりも低いか同等であった。これらの結果は、FA-S-LV免疫誘導は1回目および2回目の免疫誘導後に主としてRBD特異的抗体を誘導し、3回目の免疫誘導は非RBD抗体の生成を有意に増加させたことを示す。
FA-S-LVワクチン接種により誘導される保護の程度を決定するために、ワクチン接種動物および非ワクチン接種動物(n=4)に初代SARS-CoV-2分離株(BetaCoV/フランス/IDF/0372/2020)を、総用量1×105プラーク形成単位(pfu)で感染させた。感染は、24週目、すなわち最後の免疫誘導から5週間後に鼻腔内経路(各鼻孔に0.25mL)と気管内経路(4.5mL)を組み合わせることによって誘導した。図4の(A)に示されるように、対照動物群のウイルス量は、曝露3日後に気管で最大となり、中央値は6.0log10コピー/mlであり、鼻咽頭では曝露4~6日後に最大となり、コピー数中央値は6.6log10コピー/mlであった。その後、ウイルス量は低下し、気管では曝露10日後にウイルスは検出されなくなったが、一部の動物では、鼻咽頭ぬぐい液に曝露14日後までウイルスの検出を示した。気管支肺胞洗浄(BAL)では、4個体のうち3個体の対照(CTRL)動物が曝露3日後に検出可能なウイルス量を示し、そのうち2個体は曝露7日後も検出可能なままであり、それぞれ平均値は5.4および3.6log10コピー/mLであった。1個体の動物で直腸液は陽性と判定され、この個体は気管および鼻咽頭のウイルス量も最大であった。ぬぐい液を用いてまたは洗浄中に回収された感染細胞および増殖感染細胞の数を推定すると考えられているウイルスサブゲノムRNA(sgRNA)は、図4の(B)に示されるように、気管および鼻咽頭液でそれぞれ曝露3/4~6日後に最大コピー数を示した。気管支肺胞洗浄(BAL)では、高いゲノムウイルス量を呈する2個体の動物はまた、曝露3~7日後に検出可能なsgRNAを示し、中央値はそれぞれ5.1および3.1log10コピー/mLであった。
ワクチン接種動物の保護は、図2の(E)に示されるように、鼻咽頭液の有意なSおよびRBD特異的IgGおよびIgAの存在とさらに相関していた。このことは、S-LVワクチン接種が粘膜免疫を誘導し、これがワクチン接種の殺菌効果に寄与している可能性が極めて高いことを示した。
血清中和を変異体B.1.1.7(アルファ、UK)、B.1.351(ベータ、SA)およびP.1(ガンマ、BR)に対してさらに試験した。ワクチン接種群と非ワクチン接種群の血清を24週目および28週目に比較したところ、3種類全ての変異体で高い中和力価を示し、ID50中央値は10.000~20.000の範囲であり、野生型偽ウイルスの中和に匹敵した。しかしながら、非ワクチン接種抗原投与群の曝露前血清中和のバックグラウンドは比較的高かった(ID50中央値は400~1100の範囲)ことから、8週目(2回の免疫誘導の後)、12週目(3回の免疫誘導)および24および28週目(4回の免疫誘導)からのワクチン接種群の血清サンプルから精製したIgGによる中和を繰り返した。これは、図7に示されるように、8週目に野生型(WT)およびアルファに対して、WT血清中和(図3(A))に匹敵する約4500のID50中央値を示した。8週目のベータおよびガンマに対してはそれぞれより低いID50が見られた。中和効力は3回目の免疫誘導(12週目)の後に増加し、ID50中央値は約5000(WT)、約8000(アルファ)、約800(ベータ)および1000(ガンマ)であった。図7に示されるように、中和力価は24週目の4回目の免疫誘導の後には増加せず、28週目に低下し始めた。これらの結果は、3回の免疫誘導が変異体に対するロバストな防御効果を発揮したことを示す。
Claims (20)
- それぞれ少なくともSARS-CoV-2 S糖タンパク質エクトドメインを含む3つの組換えプロトマーを含む組換えSARS-CoV-2 S糖タンパク質エクトドメイン三量体であって、
前記プロトマーの各々において、天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の682~685番に位置するフューリン切断部位は不活化/破壊され;
前記プロトマーの1つの天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の408番の位置のアミノ酸残基は、前記プロトマーの別のものの天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の378番の位置のアミノ酸残基に共有結合的に連結され;並びに
前記プロトマーの1つの天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の947番の位置のアミノ酸残基は、前記プロトマーの別のものの天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の1019番の位置のアミノ酸残基に共有結合的に連結され、かつ/または前記プロトマーの1つの天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の947番の位置のアミノ酸残基は、前記プロトマーの別のものの天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の776番の位置のアミノ酸残基に共有結合的に連結されている、
三量体。 - 前記プロトマーの各々において、天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の682~685番に位置するアミノ酸残基は、配列GSAS(配列番号2)のアミノ酸モチーフによって置換されている、請求項1に記載の三量体。
- 前記プロトマーの各々は、C末端三量体化ドメインに連結されている、請求項1に記載の三量体。
- 前記プロトマーの各々において、天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の408番の位置のアミノ酸残基はアルギニン残基であり、天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の378番の位置のアミノ酸残基はリシン残基であり、かつ、前記プロトマーの1つの前記アルギニン残基と前記プロトマーの別のものの前記リシン残基はメチレン架橋により連結されている、請求項1に記載の三量体。
- 前記プロトマーの各々、天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の947番の位置のアミノ酸残基はリシン残基であり、天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の1019番の位置のアミノ酸残基はアルギニン残基であり、かつ、前記プロトマーの1つの前記リシン残基と前記プロトマーの別のものの前記アルギニン残基はメチレン架橋により連結されている、請求項1に記載の三量体。
- 前記プロトマーの各々、天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の947番の位置のアミノ酸残基はリシン残基であり、天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の776番の位置のアミノ酸残基はリシン残基であり、かつ、前記リシン残基どうしはメチレン架橋により連結されている、請求項1に記載の三量体。
- 前記プロトマーの各々は、天然SARS-CoV-2 S糖タンパク質(配列番号1)のアミノ酸配列の986番および987番の位置に少なくとも2つのプロリン置換を含む、請求項1に記載の三量体。
- 前記プロトマーの各々は、そのC末端で少なくとも1つのタグに連結されている、請求項1に記載の三量体。
- 前記プロトマーの各々は、SARS-CoV-2 S糖タンパク質の最初の1208のアミノ酸残基またはそれと少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有するタンパク質を含む、請求項1に記載の三量体。
- ホモ三量体である、請求項1に記載の三量体。
- 宿主細胞において前記組換えプロトマーをコードする核酸分子を発現させて前記三量体を生産すること、
前記三量体を精製すること、および
前記三量体をホルムアルデヒドで処理すること
を含む、請求項1に記載の三量体の生産方法。 - 表面が請求項1に記載の三量体でコーティングされた脂質小胞を含むプロテオリポソーム。
- 前記脂質小胞は、60質量%のL-α-ホスファチジルコリン、36質量%のコレステロールおよび4質量%のポリヒスチジンタグコンジュゲート脂質を含む、請求項12に記載のプロテオリポソーム。
- 前記三量体を前記脂質小胞とともにインキュベートすることを含む、請求項12に記載のプロテオリポソームの調製方法。
- 請求項12または13に記載のプロテオリポソーム、ならびに任意選択により薬学上許容される担体および/またはアジュバントを含む、ワクチン。
- 単位用量中に50~100μgの前記プロテオリポソームを含む、請求項15に記載のワクチン。
- 対象におけるSARS-CoV-2感染を治療または予防するための請求項15または16に記載のワクチン。
- 前記対象におけるSARS-CoV-2感染の治療または予防は、前記ワクチンを前記対象に少なくとも2回投与することを含む、請求項17に記載のワクチン。
- 前記対象におけるSARS-CoV-2感染の治療または予防は、前記ワクチンを前記対象に少なくとも3回投与することを含む、請求項17に記載のワクチン。
- 前記対象におけるSARS-CoV-2感染の治療または予防は、前記ワクチンを前記対象に筋肉内または鼻腔内投与することを含む、請求項17に記載のワクチン。
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