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JP2023179858A - 列車内異常検知システム及びその方法 - Google Patents

列車内異常検知システム及びその方法 Download PDF

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JP2023179858A JP2022092733A JP2022092733A JP2023179858A JP 2023179858 A JP2023179858 A JP 2023179858A JP 2022092733 A JP2022092733 A JP 2022092733A JP 2022092733 A JP2022092733 A JP 2022092733A JP 2023179858 A JP2023179858 A JP 2023179858A
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Abstract

Figure 2023179858000001
【課題】
映像による情報を用いることなく、列車内の乗客の移動を計測し、この計測結果を基に列車内の異常を検知すること。
【解決手段】
複数の車両が連結された列車のうち各車両における乗客の移動を計測する複数の計測手段と、複数の計測手段の各々の計測値と異常判定値とを比較し、複数の計測手段のうち少なくとも一つの計測手段の計測値が異常判定値の範囲を超えたときに、列車内で異常が発生したことを検知する異常検知手段を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、列車内の異常を検知する列車内異常検知システム及びその方法に関する。
鉄道の信頼性を確保するためには、正常時の品質の確保に加え、運行中に発生した異常時への迅速な対応が重要である。列車内で発生した異常への初期対応は乗務員が担うのが一般的であるが、乗務員は、走行中の前方・後方の監視のために、列車の先頭・最後尾に位置する乗務員室にいることが多い。
そのため、複数の車両が連なる編成車両(列車)では、乗務員が中間車両の異常を目視で把握することは困難である。
そこで、異常の種別に応じて、異常の発生を報知するシステムが導入されている。例えば、車両の設備の異常に関するものとしては、空気ばねの内圧値を用いて車輪の脱線を検知するもの(特許文献1)、空気ばねの内圧値を用いて車両の過荷重を検知するものがある(特許文献2)。また、乗客の異常に関するものとしては、客室内に設置した監視カメラの映像と不審者の解析結果を運行管理者に配信することで乗客の監視と異常の把握が可能なものがある(特許文献3)。
特開2013-241134号公報 特開2006-218933号公報 特開2021-141389号公報
しかし、監視カメラが設置されていない、既存の列車に対して、監視カメラの映像を含む画像情報を基に乗客を監視するには、監視カメラ等、新たな設備を導入する必要がある。しかも、監視カメラの映像を含む画像情報を送受信するには、データ量の大きい画像情報を配信するだけの通信容量を持ったネットワークが必要になる。このため、監視カメラを用いて列車内の異常を検知する方法では、設備の導入にかかるコストが増大してしまう。
本発明の目的は、映像による情報を用いることなく、列車内の乗客の移動を計測し、この計測結果を基に列車内の異常を検知することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、複数の車両が連結された列車のうち各車両における乗客の移動を計測する複数の計測手段と、前記複数の計測手段の各々の計測値と異常判定値とを比較し、前記複数の計測手段のうち少なくとも一つの計測手段の計測値が前記異常判定値の範囲を超えたときに、前記列車内で異常が発生したことを検知する異常検知手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、映像による情報を用いることなく、列車内の乗客の移動を計測し、この計測結果を基に列車内の異常を検知することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の発明を実施するための形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1に係る列車内異常検知システムの構成例を示す構成図である。 本発明の実施例1に係る異常検知ロジックの処理例を示すフローチャートである。 本発明の実施例1に係る列車内異常検知システムにおける、各車両の空気ばね内圧及び空気ばね内圧値時間差分を説明するための特性図である。 本発明の実施例1に係る列車内異常検知システムに適用された正規分布の特性図である。 本発明の実施例2に係る列車内異常検知システムの構成例を示す構成図である。 本発明の実施例2に係る異常検知ロジックの処理例を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施例2に係る列車内異常検知システムにおける、各車両と編成車両の空気ばね内圧及び空気ばね内圧値時間差分を説明するための特性図である。 本発明の実施例3に係る列車内異常検知システムの構成例を示す構成図である。 本発明の実施例3に係る異常検知ロジックの処理例を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施例3に係る列車内異常検知システムにおける、各車両の空気ばね内圧及び空気ばね内圧変化時間差分を説明するための特性図である。 本発明の実施例4に係る列車内異常検知システムの構成例を示す構成図である。 本発明の実施例4に係る異常検知ロジックの処理例を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施例4に係る列車内異常検知システムにおける、各車両と編成車両の空気ばね内圧及び空気ばね内圧減少時間差分を説明するための特性図である。
以下、実施例1~4について、図面を用いて説明する。実施例1にて言及された符号の意味は、同義として他の実施例の説明にも援用する。
実施例1は、列車停車中に乗客が車内に閉じ込められた状態で、異常が発生した場合に対応するための異常検知方法である。空気ばね内圧値の車両間の変動を用いて乗客の車両間を移動する避難行動を検知する。なお、本実施例では、乗客の移動を計測する計測手段として、空気ばね内圧を測定する空気ばね内圧値測定装置を用いる例を代表に説明を行う。計測手段としては、赤外センサや熱センサを含むPCS(Passenger Count System)、タイヤ圧測定装置、車体懸架装置、酸素濃度や二酸化炭素濃度を測定する濃度測定装置、圧電素子を用いたマット、光学センサなど、乗客数や乗車率が把握できる他の手段を用いることもできる。その場合には、乗客の移動方向を検知できるように構成することが望ましい。
図1は、本発明の実施例1に係る列車内異常検知システムの構成例を示す構成図である。図1において、列車内異常検知システムは、複数の車両101、102、異常報知装置103、車両情報制御装置104、異常検知ロジック105、空気ばね106、107、空気ばね内圧値測定装置108、109を備える。車両101には、異常報知装置103、車両情報制御装置104、異常検知ロジック105、空気ばね106、空気ばね内圧値測定装置108が搭載され、車両102には、空気ばね107、空気ばね内圧値測定装置109が搭載される。
空気ばね106、107は、例えば、ダイヤフラムと積層ゴムから構成され、それぞれ車両101、102の台車と車体(いずれも図示せず)との間に設置される。空気ばね内圧値測定装置108は、空気ばね106に作用する内圧値を測定し、測定結果を空気ばね内圧値111として車両情報制御装置104に出力する。空気ばね内圧値測定装置109は、空気ばね107に作用する内圧値を測定し、測定結果を空気ばね内圧値112として車両情報制御装置104に出力する。
車両情報制御装置103は、稼働中常に、各空気ばね内圧値測定装置108、109の測定結果を取り込み、各車両101、102に搭載された空気ばね106、107の空気ばね内圧値111、112のモニタリングを行っている。車両情報制御装置103は、異常検知ロジック105を用いて、空気ばね106、107の空気ばね内圧値111、112の変化を監視し、例えば、乗客の避難行動に起因する空気ばね内圧値111、112の異常な動きを検出した場合、各車両101、102のうちいずれかの車内で異常が発生したとして、異常検知結果110を異常報知装置103に出力する。異常報知装置103は、異常検知結果110を受信したことを条件に、異常を報知する。なお、乗客の移動を乗客数で計測する場合、車両情報制御装置103は、空気ばね内圧値測定装置108、109の測定値(車両に作用する荷重)と乗客の平均体重とを基に各車両における乗客数を算出することができる。
車両情報制御装置104は、例えば、プロセッサ、主記憶装置、補助記憶装置、入力装置、出力装置、及び通信装置を備える計算機(図示せず)で構成される。
プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)を用いて構成される。
主記憶装置は、コンピュータプログラムやデータを記憶する装置であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び不揮発性半導体メモリ等である。
補助記憶装置は、例えば、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)、光学式記憶媒体(即ち、CD(Compact Disc)、及びDVD(Digital Versatile Disc)等)、ストレージシステム、ICカード(Integrated Circuit Card)、SD(Secure Digital)メモリカード、等の記録媒体の読取/書込装置、及びクラウドサーバの記憶領域等である。補助記憶装置に格納されているコンピュータプログラムやデータは、主記憶装置に随時読み込まれる。
補助記憶装置に格納されるコンピュータプログラムとしては、例えば、異常検知ロジックとしての異常検知プログラムがある。CPUが、異常検知プログラムを補助記憶装置から読み出して実行することにより、異常検知ロジック又は異常検知部としての機能が実現される。
入力装置は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、カードリーダ、音声入力デバイス等である。出力装置(表示装置)は、ユーザに処理経過や処理結果等の各種情報を提供するユーザインタフェースである。出力装置は、例えば、画面表示装置(即ち、液晶モニタ、LCD(Liquid Crystal Display)、又はグラフィックカード等)、音声出力装置(即ち、スピーカ等)、又は印字装置等である。
通信装置は、LANやインターネット等の通信手段を介した他の装置との間の通信を実現する有線方式又は無線方式の通信インターフェースである。通信装置は、例えば、NIC(Network Interface Card)、無線通信モジュール、USB(Universal Serial Bus)モジュール、又はシリアル通信モジュール等である。
図2は、本発明の実施例1に係る異常検知ロジックの処理例を示すフローチャートである。図2において、この処理は、プロセッサが異常検知ロジック105を起動することにより開始される。異常検知ロジック105は、各車両の現在の空気ばね内圧値として、各空気ばね内圧値測定装置108、109の測定による空気ばね内圧値111、112を取得する(S201)。
次に、異常検知ロジック105は、空気ばね内圧値測定装置108、109の測定による空気ばね内圧値111、112を基に、各車両の空気ばね内圧値の差分と時間差分をそれぞれ計算する(S202)。この際、異常検知ロジック105は、ステップS201で取得した空気ばね内圧値111、112の時間変化(単位時間当たりの変化)を、各車両の空気ばね内圧値の差分として計算し、ステップS201で取得した空気ばね内圧値111、112と、1つ前の処理ループ(1つ前の計測サイクル)におけるステップS201で取得した空気ばね内圧値111、112とをそれぞれ比較し、両者の差を示す比較結果を、各車両の空気ばね内圧値の時間差分として計算する。すなわち、異常検知ロジック105は、計測サイクル毎に空気ばね内圧値111、112を取得し、取得した空気ばね内圧値111、112の計測サイクル毎の値の差を、各車両の空気ばね内圧値の時間差分として計算する。なお、最初の計算では、1つ前の処理ループで取得した空気ばね内圧値111、112として、設定値が用いられる。また、1つの処理ループは、ステップS201~ステップS203の処理を意味する。
次に、異常検知ロジック105は、各車両の空気ばね内圧値の差分と時間差分の計算結果を基に、各車両における空気ばね内圧値の差分、及び時間差分が、異常発生判定値としての閾値である、増加分の閾値又は減少分の閾値を同時に超えるか否かを判定する(S203)。
異常検知ロジック105は、ステップS203で否定(NO)の判定結果を得た場合、ステップS201に戻り、ステップS201~S203の処理を繰り返す。
一方、異常検知ロジック105は、ステップS203で肯定(YES)の判定結果を得た場合、異常検知結果110を異常報知装置103に出力する。例えば、車両101において異常が発生した場合、乗客の避難行動(車両101内の乗客が車両102に移動する避難行動)により、車両101では、空気ばね内圧値111が減少し、車両102では、空気ばね内圧値112が上昇する。よって、車両101では、空気ばね内圧値111の差分及び時間差分が減少分の閾値を超え(異常判定値の範囲を超え)、かつ車両102では、空気ばね内圧値の差分及び時間差分が増加分の閾値を超える(異常判定値の範囲を超える)。具体的には、車両101では、空気ばね内圧値111の差分及び時間差分が、減少分の閾値を下回り、車両102では、空気ばね内圧値の差分及び時間差分が、増加分の閾値を上回る。この場合、異常検知ロジック105は、車両101において異常が発生したことを示す異常検知結果110を異常報知装置103に出力する。
この後、異常報知装置103は、空気ばね内圧値が減少した車両で異常発生として乗務員に報知する。例えば、異常報知装置103は、車両101において異常が発生した場合、空気ばね内圧値が減少した車両、すなわち、車両101で異常が発生した旨を乗務員に報知する。
図3は、本発明の実施例1に係る列車内異常検知システムにおける、各車両の空気ばね内圧及び空気ばね内圧値時間差分を説明するための特性図である。図3(a)は、車両101の空気ばね内圧の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置108の測定による空気ばね内圧を示す。図3(a)において、車両101(車両1)の空気ばね内圧(差分)は、正常時には、空気ばね内圧値301として時間経過と共に略一定の値で推移する。ここで、時刻303において、車両101で異常が発生し、車両101の乗客が車両102(車両2)に避難すると、車両101の空気ばね内圧値301が徐々に減少し、その後、減少分304が、減少分の空気ばね内圧閾値を示す閾値306を下回る。すなわち、減少分304が、異常判定値を示す閾値306の範囲から外れる。
図3(b)は、車両102の空気ばね内圧の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置109の測定による空気ばね内圧を示す。図3(b)において、車両102(車両2)の空気ばね内圧(差分)は、正常時には、空気ばね内圧値302として時間経過と共に略一定の値で推移する。ここで、時刻303において、車両101で異常が発生し、車両101の乗客が車両102(車両2)に避難すると、車両101の空気ばね内圧値301が徐々に減少する一方で、車両102の空気ばね内圧値302が徐々に増加し、その後、増加分305が、増加分の空気ばね内圧閾値を示す閾値307を上回る。すなわち、増加分305が、異常判定値を示す閾値307の範囲から外れる。
図3(c)は、車両101の空気ばね内圧値時間差分の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置108の測定による空気ばね内圧値時間差分を示す。図3(c)において、車両101(車両1)の空気ばね内圧値時間差分は、正常時には、空気ばね内圧値時間差分308として時間経過と共に略一定の値で推移する。ここで、時刻303において、車両101で異常が発生し、車両101の乗客が車両102(車両2)に避難すると、車両101の空気ばね内圧値時間差分308は急激に減少し、空気ばね内圧値時間差分閾値を示す閾値309を下回る。その後、空気ばね内圧値時間差分308は、閾値309を下回る状態が継続され、車両101の乗客の避難が完了すると、元の値になる。この際、空気ばね内圧値時間差分308が、閾値309を下回る状態が、時刻303から設定時間以上継続され、空気ばね内圧値経過時間閾値を示す継続時間閾値310を超えた場合、すなわち、空気ばね内圧値時間差分308が、閾値309を継続時間閾値310以上連続して下回る場合、車両101の空気ばね内圧値時間差分308が異常と判定される。
図3(d)は、車両102の空気ばね内圧値時間差分の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置109の測定による空気ばね内圧値時間差分を示す。図3(d)において、車両102(車両2)の空気ばね内圧値時間差分は、正常時には、空気ばね内圧値時間差分311として時間経過と共に略一定の値で推移する。ここで、時刻303において、車両101で異常が発生し、車両101の乗客が車両102(車両2)に避難すると、車両101の空気ばね内圧値時間差分308が急激に減少するに伴って、車両102の空気ばね内圧値時間差分311は急激に増加し、空気ばね内圧値時間差分閾値を示す閾値312を上回る。その後、空気ばね内圧値時間差分311は、閾値312を上回る状態が継続され、車両101の乗客の避難が完了すると、元の値になる。この際、空気ばね内圧値時間差分311が、閾値312を上回る状態が設定時間以上継続され、空気ばね内圧値経過時間閾値を示す継続時間閾値313を超えた場合、すなわち、空気ばね内圧値時間差分311が、閾値312を継続時間閾値313以上連続して上回る場合、車両102の空気ばね内圧値時間差分311が異常と判定される。
時刻303において、車両101で異常が発生し、車両101の乗客が車両102に避難し、車両101の空気ばね内圧値301が減少し、車両102の空気ばね内圧値302が増加し、以下の(1)~(4)の条件を全て満たす場合、車両101(空気ばね内圧値301が低下した車両)で異常が発生したことが検出され、車両101で異常が発生した旨の情報が乗務員に報知される。
(1)空気ばね内圧値301の減少分304が閾値306を下回る。
(2)空気ばね内圧値302の増加分305が閾値307を上回る。
(3)空気ばね内圧値時間差分308が閾値309を継続時間閾値310以上連続で下回る。
(4)空気ばね内圧値時間差分311が閾値312を継続時間閾値313以上連続で上回る。
以上により、車両中で異常が発生し、異常が発生した車両101から隣接する車両102に対して乗客が移動する避難行動を検知することが可能となり、異常が発生した車両101を乗務員に報知することで、異常への対応が可能となる。
なお、上記(1)~(4)のうち、(1)~(2)の条件を満たす場合でも、車両101で異常が発生したことを検知することはできる。ただし、(1)~(2)の条件を満たす場合だけで、車両101で異常が発生したことを検知したとすると、空気ばね内圧値301、302に突発的なノイズや外れ値等の誤差が含まれる場合、減少分304や増加分305を正確に測定できず、車両101で異常が発生したことを正確に検知できないことがある。また、上記(1)~(4)のうち、(3)~(4)の条件を満たす場合でも、いずれかの車両で異常が発生したことを検知することはできる。ただし、(3)~(4)の条件を満たす場合だけでは、異常が発生した車両を特定することが困難である。このため、車両内の異常の検知を、上記(1)~(4)の条件を全て満たすことにすることで、車両101で異常が発生したことを正確に検知することができる。
また、各閾値の値は、経験値や統計情報などから算出し、算出値を予めメモリなどの記録手段に記録しても良いし、地上局から無線で車両に送信しても良いし、車上で収集したデータを基に計算しても良い。
正常値と異常値を見分ける統計手法として、例えば、正規分布を元にした方法を採用することができる。なお、正常値と異常値を見分けるに際して、閾値を決められれば良いので、正規分布だけでなく、t分布、F分布、フィッシャーの線形判別、2次判別分析、サポートベクターマシン、ベイズ統計(MCMC法、共役分布法)など種々の統計手法があるが、どれを用いても良い。
正規分布を用いる場合の最も簡易な方法の一つとして、中心極限定理を利用して有限時間の平均を取り、その平均値を収集する方法が挙げられる。
図4は、本発明の実施例1に係る列車内異常検知システムに適用された正規分布の特性図である。横軸は、確率変数であり、縦軸は、確率である。
図4において、例えば、ある時点での空気ばね内圧値の1分間平均値Xが85、列車停車中の空気ばね内圧値の平均値μが100、標準偏差σが3である場合に、次の数1の(1)式による演算を行うことができる。
正規分布において、±5を超える確率は約0.000057%であるから、このような現象は、正常時には約29,240時間に1回しか起こりえないこととなる。
上記を実際の車両に置き換えた場合、100人乗車している車両から1分間に15人隣接する車両に移動する場合に相当する。これはその車両の両側に扉がある場合、片扉あたり8秒に1人隣接する車両に移動する場合に相当するので、通常であれば殆ど起こりえないが、異常が発生した場合に限定すれば起こりえる事象と考えられる。
平均値Xは、1分でなく30秒など他の値でも良いし、平均値μは必ずしも平均でなく、比較的値が安定している時点の値(ドア閉後1分後など)でも良い。標準偏差の取り方は、過去の同じ位のX、μを取っている時の値を使っても良いし、ドア閉後や列車停車中の値を使っても良い。サンプル数が少ないときには、正規分布ではなく、t分布を使っても良い。
また、上記では閾値として、「5」を使用したが、各鉄道事業者・各路線の違いによって他の値を使っても良い。
本実施例によれば、映像による情報を用いることなく、列車内の乗客の移動を計測し、この計測結果を基に列車内の異常を検知することができる。また、本実施例によれば、車両中で異常が発生し、異常が発生した車両101から隣接する車両102に対して乗客が移動する避難行動を検知することが可能となり、異常が発生した車両101を乗務員に報知することで、異常への対応が可能となる。さらに、本実施例によれば、監視カメラが配置されていない、既存の列車でも、空気ばね内圧値測定装置と車両情報制御装置が搭載されていれば、車両情報制御装置に搭載されたソフトウェア(異常検知ロジック)を改修することで、列車内の異常を検知することができ、監視カメラが配置されていない、既存の列車に対する設備導入コストを大幅に削減可能になる。
実施例2は、列車停車中に乗客が車内に閉じ込められた状態で、異常が発生した場合において、窓などから乗客が脱出している状態に対応するための異常検知方法である。この状態では、異常発生していない車両への乗客の避難行動の量が減少する。これに対応するために、実施例2では、車両全体の空気ばね内圧値合計値を用いた異常検知方法を採用している。すなわち、異常発生時に、乗客の一部が窓などから脱出した場合、車両間の移動量が減少するため、実施例1の方法では異常を検知できない。一方、駅停車中、またはドア開操作を行わないにもかかわらず、編成全体の空気ばね内圧値の合計が減少する事態は、何らかの異常が車両に発生している可能性が高い。よって、編成車両全体の空気ばね内圧の合計値とその時間差分を基に車両内の異常を検知する方法を採用している。
なお、本実施例でも、実施例1と同様に、乗客の移動を計測する計測手段として空気ばね内圧値測定装置を用いる例を代表に説明を行う。また、本実施例において、実施例1と同様に、計測手段としては、他の手段を用いることができる。
図5は、本発明の実施例2に係る列車内異常検知システムの構成例を示す構成図である。本実施例は、車両情報制御装置104に、異常検知ロジック105の代わりに、異常検知ロジック405を配置したものであり、他の構成は、実施例1と同一である。以下、実施例1と異なる処理を主として、異常検知ロジック405の処理について説明する。
図6は、本発明の実施例2に係る異常検知ロジックの処理例を説明するためのフローチャートである。この処理は、プロセッサが異常検知ロジック405を起動することにより開始される。なお、ステップS201~ステップS204では、図2のステップS201~ステップS204と同様の処理を行うので、これらの処理の説明は省略する。ただし、ステップS204で否定の場合、ステップS201に戻る代わりに、ステップS601の処理に移行する。
異常検知ロジック405は、ステップS203で否定(NO)の判定結果を得た場合、編成中のすべての車両の空気ばね内圧値を合計する(S601)。例えば、異常検知ロジック405は、車両101と車両102が編成車両である場合、編成中のすべての車両の空気ばね内圧値として、空気ばね内圧値測定装置108、109の測定による空気ばね内圧値111、112を取得して合計する。
次に、異常検知ロジック405は、空気ばね内圧値測定装置108、109の測定による空気ばね内圧値111、112を基に、空気ばね内圧値の合計値と1つ前の処理ループでの空気ばね内圧値の合計値との差分と時間差分をそれぞれ計算する(S602)。この際、異常検知ロジック405は、ステップS601で取得した空気ばね内圧値111、112の合計値と、1つ前の処理ループで取得した空気ばね内圧値111、112の合計値とをそれぞれ比較して、空気ばね内圧値の合計値の差分、時間差分をそれぞれ計算する。
次に、異常検知ロジック405は、空気ばね内圧値の合計値の差分及び時間差分の計算結果を基に、空気ばね内圧値の合計値の差分及び時間差分が、減少分の閾値を超えるか否かを判定する(S603)。
異常検知ロジック405は、ステップS603で否定(NO)の判定結果を得た場合、ステップS201に戻り、ステップS201~S203の処理を繰り返す。
一方、異常検知ロジック405は、ステップS603で肯定(YES)の判定結果を得た場合、異常検知結果110を異常報知装置103に出力する。例えば、車両101において異常が発生し、車両101内の乗客の一部が窓などから脱出し、車両101内に閉じ込められた、残りの乗客が車両101から車両102に移動する場合、乗客の避難行動による移動人数が実施例1よりも減少するので、車両全体の空気ばね内圧値の合計値が、減少分の閾値を超えたことを条件に、異常検知ロジック405は、編成車両おいて異常が発生したことを示す異常検知結果110を異常報知装置103に出力する。
この後、異常報知装置103は、空気ばね内圧値が減少した車両で異常発生として乗務員に報知する(S204)。例えば、異常報知装置103は、編成車両で異常が発生した場合、空気ばね内圧値が減少した車両で異常が発生した旨を乗務員に報知する。
図7は、本発明の実施例2に係る列車内異常検知システムにおける、各車両と編成車両の空気ばね内圧及び空気ばね内圧値時間差分を説明するための特性図である。図7(a)は、車両101の空気ばね内圧の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置108の測定による空気ばね内圧を示す。図7(a)において、車両101(車両1)の空気ばね内圧(差分)は、正常時には、空気ばね内圧値301として時間経過と共に略一定の値で推移する。ここで、時刻303において、車両101で異常が発生し、車両101の乗客の一部が窓などから車両101の外部に脱出し、残りの乗客が車両102(車両2)に避難すると、車両101の空気ばね内圧値301が徐々に減少し、その後、減少分304が、減少分の空気ばね内圧閾値を示す閾値306を下回る。すなわち、減少分304が、異常判定値を示す閾値306の範囲を外れる。
図7(b)は、車両102の空気ばね内圧の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置109の測定による空気ばね内圧を示す。図7(b)において、車両102(車両2)の空気ばね内圧(差分)は、正常時には、空気ばね内圧値602として時間経過と共に略一定の値で推移する。ここで、時刻303において、車両101で異常が発生し、車両101の乗客の一部が窓などから車両101の外部に脱出し、残りの乗客が車両102(車両2)に避難すると、車両102の空気ばね内圧値602が徐々に増加する。ただし、車両102の空気ばね内圧値602の増加分605は、その後、増加分の空気ばね内圧閾値を示す閾値307よりも小さい値に維持される。すなわち、増加分605が、異常判定値を示す閾値307の範囲を外れる。
図7(c)は、車両101、102を含む編成車両全体(編成合計)の空気ばね内圧合計の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置108、109の測定による空気ばね内圧合計を示す。図7(c)において、編成車両全体の空気ばね内圧合計は、正常時には、編成全体の空気ばね内圧合計値606として時間経過と共に略一定の値で推移する。ここで、時刻303において、車両101で異常が発生し、車両101の乗客の一部が窓などから車両101の外部に脱出し、残りの乗客が車両102(車両2)に避難すると、編成合計(編成車両全体)の空気ばね内圧合計値606は徐々に減少し、編成車両全体における減少分の空気ばね内圧合計閾値を示す閾値608を下回る。
図7(d)は、編成車両全体の空気ばね内圧合計時間差分の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置108、109の測定による空気ばね内圧合計時間差分を示す。図7(d)において、編成車両全体の空気ばね内圧合計時間差分は、正常時には、編成車両全体の空気ばね内圧合計値時間差分609として時間経過と共に略一定の値で推移する。ここで、時刻303において、車両101で異常が発生し、車両101の乗客の一部が窓などから車両101の外部に脱出し、残りの乗客が車両102(車両2)に避難すると、編成車両全体の空気ばね内圧合計値時間差分609は急激に減少し、編成車両全体における減少分の空気ばね内圧合計値時間差分閾値を示す閾値610を下回る。その後、編成車両全体の空気ばね内圧合計値時間差分609は、閾値610を下回る状態が継続され、車両101の乗客の避難が完了すると、元の値になる。この際、編成車両全体の空気ばね内圧合計値時間差分609が、閾値610を下回る状態が、時刻303から設定時間以上継続され、編成車両全体の空気ばね内圧合計値時間差分経過時間閾値を示す継続時間閾値611を超えた場合、すなわち、編成車両全体の空気ばね内圧合計値時間差分609が、閾値610を継続時間閾値611以上連続して下回る場合、編成車両全体の空気ばね内圧合計値時間差分609が異常と判定される。
時刻303において、車両101で異常が発生し、車両101の乗客の一部が窓などから車両101の外部に脱出し、残りの乗客が車両102(車両2)に避難し、車両101の空気ばね内圧値301が減少し、車両102の空気ばね内圧値602が増加し、以下の(1)~(2)の条件を全て満たす場合、車両101で異常が発生したことが検出され、車両101で異常が発生した旨の情報が乗務員に報知される。
(1)空気ばね内圧合計値606が空気ばね内圧合計閾値608を下回る。
(2)空気ばね内圧合計値時間差分609が閾値610を継続時間閾値611以上連続で下回る。
本実施例によれば、列車停車中に乗客が車内に閉じ込められた状態で、異常が発生し、窓などから乗客が脱出している状態も、編成車両全体の空気ばね内圧の合計値とその時間差分を基に車両内の異常を検知することができる。また、本実施例によれば、車両中で異常が発生し、異常が発生した車両101から隣接する車両102に対して乗客が移動する避難行動を検知することが可能となり、空気ばね内圧値301、602のうち、空気ばね内圧値が最も減少している車両101を異常発生車両として乗務員に報知することで、異常への対応が可能となる。なお、閾値は、実施例1と同様の方法で設定することができる。
実施例3は、車両の走行中に、車内で異常が発生したことを検出するものである。車両が走行状態にある場合、空気ばね内圧値には、乗客の避難行動による変動以外に車両の運動による変動が加わる。これに対応するために、実施例3では、過去の走行データや車両の運動を解析して得られた空気ばね内圧のベース値と計測された空気ばね内圧値とを比較し、比較結果を基に車両内の異常を検知する方法を採用している。
なお、本実施例では、実施例1と同様に、乗客の移動を計測する計測手段として空気ばね内圧値測定装置を用いる例を代表に説明を行う。また、本実施例において、実施例1と同様に、計測手段としては、他の手段を用いることができる。
図8は、本発明の実施例3に係る列車内異常検知システムの構成例を示す構成図である。本実施例は、車両情報制御装置104に、異常検知ロジック105の代わりに、異常検知ロジック705を配置し、空気ばね内圧のベース値を記録する空気ばね内圧ベース値記録部710を空気ばね内圧ベース値記録装置として車両101に搭載し、空気ばね内圧ベース値記録部710に記録された空気ばね内圧ベース値711を車両情報制御装置104に出力するようにしたものであり、他の構成は、実施例1と同一である。以下、実施例1と異なる処理を主として、異常検知ロジック705の処理について説明する。
図9は、本発明の実施例3に係る異常検知ロジックの処理例を説明するためのフローチャートである。この処理は、プロセッサが異常検知ロジック705を起動することにより開始される。なお、ステップS201と並列にステップS901の処理が実行され、ステップS201とステップS203との間の処理として、ステップS902の処理が実行される。また、ステップS201、ステップS203、ステップS204の処理は、図2のステップS201、ステップS203、ステップS204の処理と同様である。
異常検知ロジック705は、各車両の現在の空気ばね内圧値を取得する処理(S201)と並行して、空気ばね内圧ベース値記録部710に記録された空気ばね内圧ベース値711を空気ばね内圧ベース値記録部710から取得する(S901)。
次に、異常検知ロジック705は、ステップS201で取得した、各車両の現在の空気ばね内圧値と、ステップS901で取得した空気ばね内圧ベース値711とを基に、各車両の空気ばね内圧値とベース値との差分及び時間差分をそれぞれ計算する(S902)。
すなわち、走行中に車内で異常が発生した場合、乗客の移動による空気ばね内圧値の変動以外にも、列車の走行運動による空気ばね内圧値の変動が生じる。このため、各車両の空気ばね内圧値とベース値とを比較する処理を実行する。
ここで、異常が発生しない場合の列車の走行運動による空気ばね内圧値の変動は、過去のデータを用いて推論可能である。具体的には、過去の同じ車両・同じ走行区間・同様の乗車率の空気ばね内圧値のデータを参照し、得られたデータを走行区間ごとに時間平均することで、空気ばね内圧値のベース値を求める方法が挙げられる。また、車両の速度、路線の線形、乗車率、車両諸元などから、車両の動揺及び空気ばねにかかる力を解析的に解き、空気ばね内圧ベース値を求める方法が挙げられる。
このため、車両走行による空気ばね内圧値の変動の基準値を空気ばね内圧値ベース値711として求め、実際の空気ばね内圧値901と空気ばね内圧ベース値711との差分と時間差分を求めると共に、実際の空気ばね内圧値902と空気ばね内圧ベース値711との差分値と時間差分を求める。
この後、異常検知ロジック705は、ステップS902の計算結果を基に、各車両における空気ばね内圧値の差分、及び時間差分が、異常判定値としての閾値である、増加分の閾値又は減少分の閾値を同時に超えるか否かを判定する(S203)。
異常検知ロジック705は、ステップS203で否定(NO)の判定結果を得た場合、ステップS201に戻り、ステップS201、S901、S902、S203の処理を繰り返す。
一方、異常検知ロジック705は、ステップS203で肯定(YES)の判定結果を得た場合、異常検知結果110を異常報知装置103に出力する。例えば、列車の走行中に、車両101において異常が発生した場合、乗客の避難行動(車両101内の乗客が車両102に移動する避難行動)により、車両101では、空気ばね内圧値111が空気ばね内圧ベース値711よりも減少し、車両102では、空気ばね内圧値112が空気ばね内圧ベース値711よりも上昇する。この際、空気ばね内圧値111、112は、乗客の避難行動によって変動するが、それ以外に車両101、102の運動によっても変動する。すなわち、空気ばね内圧値111、112には、乗客の避難行動による変動分の他に、車両101、102の運動による変動分が影響する。
よって、車両101では、空気ばね内圧値111と空気ばね内圧ベース値711との差分及び時間差分が、それぞれ減少分の閾値を下回り、車両102では、空気ばね内圧値112と空気ばね内圧ベース値711との差分及び時間差分が、それぞれ増加分の閾値を超える。この場合、異常検知ロジック705は、車両101において異常が発生したことを示す異常検知結果110を異常報知装置103に出力する。
この後、異常報知装置103は、空気ばね内圧値が減少した車両で異常が発生したことを乗務員に報知する。例えば、異常報知装置103は、列車の走行中に、車両内で異常が発生した場合、空気ばね内圧値が減少した車両、すなわち、車両101で異常が発生した旨を乗務員に報知する。
図10は、本発明の実施例3に係る列車内異常検知システムにおける、各車両の空気ばね内圧及び空気ばね内圧変化時間差分を説明するための特性図である。図10(a)は、車両101の空気ばね内圧の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置108の測定による空気ばね内圧を示す。図10(a)において、車両101(車両1)の空気ばね内圧(差分)は、正常時には、空気ばね内圧値901として、車両101(車両1)の動揺に合わせて時間経過と共に変化する。ここで、列車の走行中に、時刻303において、車両101で異常が発生し、車両101の乗客が車両102(車両2)に避難すると、車両101の空気ばね内圧値901が徐々に減少し、その後、空気ばね内圧値901と空気ばね内圧ベース値711との差を示す減少分(乗客の移動による高周波成分を含む減少分)904が、空気ばね内圧閾値を示す閾値906を下回る。すなわち、減少分904が、異常判定値を示す閾値906の範囲を外れる。
図10(b)は、車両102の空気ばね内圧の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置109の測定による空気ばね内圧を示す。図10(b)において、車両102(車両2)の空気ばね内圧(差分)は、正常時には、空気ばね内圧値902として、車両102(車両2)の動揺に合わせて時間経過と共に変化する。ここで、列車の走行中に、時刻303において、車両101で異常が発生し、車両101の乗客が車両102(車両2)に避難すると、車両102の空気ばね内圧値902が徐々に増加し、その後、空気ばね内圧値902と空気ばね内圧ベース値711との差を示す増加分(乗客の移動による高周波成分を含む増加分)905が、空気ばね内圧閾値を示す閾値907を上回る。すなわち、増加分904が、異常判定値を示す閾値907の範囲を外れる。
図10(c)は、車両101の空気ばね内圧減少時間差分の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置108の測定による空気ばね内圧減少時間差分を示す。図10(c)において、車両101(車両1)の空気ばね内圧減少時間差分は、空気ばね内圧値減少時間差分908として時間経過と共に略一定の値で推移する。ここで、列車の走行中に、時刻303において、車両101で異常が発生し、車両101の乗客が車両102(車両2)に避難すると、車両101の空気ばね内圧値減少時間差分908は急激に減少し、空気ばね内圧値減少時間差分閾値を示す閾値909を下回る。その後、空気ばね内圧値減少時間差分908は、閾値909を下回る状態が継続され、車両101の乗客の避難が完了すると、略元の値になる。この際、空気ばね内圧値減少時間差分908が、閾値909を下回る状態が、時刻303から設定時間以上継続され、空気ばね内圧値減少経過時間閾値を示す継続時間閾値910を超えた場合、すなわち、空気ばね内圧値減少時間差分908が、閾値909を継続時間閾値910以上連続して下回る場合、車両101の空気ばね内圧減少時間差分908が異常と判定される。
図10(d)は、車両102の空気ばね内圧増加時間差分の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置109の測定による空気ばね内圧増加時間差分を示す。図3(d)において、車両102(車両2)の空気ばね内圧値時間差分は、空気ばね内圧値増加時間差分911として時間経過と共に略一定の値で推移する。ここで、列車の走行中に、時刻303において、車両101で異常が発生し、車両101の乗客が車両102(車両2)に避難すると、車両101の空気ばね内圧値減少時間差分908が急激に減少するに伴って、車両102の空気ばね内圧値増加時間差分911は急激に増加し、空気ばね内圧値増加時間差分閾値を示す閾値912を上回る。その後、空気ばね内圧値増加時間差分911は、閾値912を上回る状態が継続され、車両101の乗客の避難が完了すると、略元の値になる。この際、空気ばね内圧値増加時間差分911が、閾値912を上回る状態が、時刻303から設定時間以上継続され、空気ばね内圧値経過時間閾値を示す継続時間閾値913を超えた場合、すなわち、空気ばね内圧値増加時間差分911が、閾値912を継続時間閾値913以上連続して上回る場合、車両102の空気ばね内圧増加時間差分911が異常と判定される。
列車の走行中に、時刻303において、車両101で異常が発生し、車両101の乗客が車両102に避難し、車両101の空気ばね内圧値901が減少し、車両102の空気ばね内圧値902が増加し、以下の(1)~(4)の条件を全て満たす場合、車両101で異常が発生したことが検出され、車両101で異常が発生した旨の情報が乗務員に報知される。
(1)車両101の空気ばね内圧値901が車両101の空気ばね内圧閾値906を下回る。
(2)車両102の空気ばね内圧値902が車両102の空気ばね内圧閾値907を上回る。
(3)車両101の空気ばね内圧値減少時間差分908が閾値909を継続時間閾値910以上連続で下回る。
(4)車両102の空気ばね内圧値増加時間差分911が閾値912を継続時間閾値913以上連続で上回る。
本実施例によれば、列車走行中に、車両中で異常が発生した場合に、異常が発生した車両101から隣接する車両102に対して乗客が移動する避難行動を検知することが可能となり、異常が発生した車両101を乗務員に報知することで、異常への対応が可能となる。なお、閾値は、実施例1と同様の方法で設定することができる。なお、上記(1)~(4)の条件のうち、(1)~(2)の条件を満たす場合でも、空気ばね内圧値901、902に突発的なノイズや外れ値等の誤差が含まれなければ、車両101で異常が発生したことを検知することは可能である。
実施例4は、駅停車中かつドア開操作時の異常検知方法である。駅停車中でドア開操作時の状態では、乗客の避難行動により、乗客の大規模な車外への避難行動が予想される。ドア開操作が行われているため、実施例2で挙げた車両全体の空気ばね内圧値合計値を用いた方法では、異常発生の有無を判定ができない。これに対応するために、実施例4では、過去の走行データを処理することで得られる空気ばね内圧ベース値を用いた異常検知方法を示す。
なお、本実施例では、実施例1と同様に、乗客の移動を計測する計測手段として空気ばね内圧値測定装置を用いる例を代表に説明を行う。また、本実施例において、実施例1と同様に、計測手段としいては、他の手段を用いることができる。
図11は、本発明の実施例4に係る列車内異常検知システムの構成例を示す構成図である。本実施例は、車両情報制御装置104に、異常検知ロジック105の代わりに、異常検知ロジック1005を配置し、空気ばね内圧のベース値を記録する空気ばね内圧ベース値記録部1010を車両101に搭載し、空気ばね内圧ベース値記録部1010に記録された空気ばね内圧ベース値1011を車両情報制御装置104に出力するようにしたものであり、他の構成は、実施例1と同一である。以下、実施例1と異なる処理を主として、異常検知ロジック1005の処理について説明する。
図12は、本発明の実施例4に係る異常検知ロジックの処理例を説明するためのフローチャートである。この処理は、プロセッサが異常検知ロジック1005を起動することにより開始される。なお、図2とは異なる処理として、ステップS201と並列にステップS1201の処理が実行され、ステップS201とステップS203との間の処理として、ステップS1202の処理が実行され、ステップS203とステップS204との間の処理として、ステップS1203~ステップS1205の処理が実行される。また、ステップS201、ステップS203、ステップS204の処理は、図2のステップS201、ステップS203、ステップS204の処理と同様である。
異常検知ロジック1005は、各車両の現在の空気ばね内圧値を取得する処理(ステップS201)に並行して、空気ばね内圧ベース値記録部1010に記録された空気ばね内圧ベース値1011を空気ばね内圧ベース値記録部1010から取得する(S1201)。
次に、異常検知ロジック1005は、ステップS201で取得した、各車両の現在の空気ばね内圧値と、ステップS1201で取得した空気ばね内圧ベース値1011とを基に、各車両の空気ばね内圧値とベース値との差分及び時間差分をそれぞれ計算する(S1202)。
すなわち、ドア開時に車内で異常が発生した場合、乗客が避難のために一斉にドアを介して車外に脱出することが考えられる。一方、異常が発生している車両に駅から乗車する乗客は通常時と比較して減少する。このとき、空気ばね内圧値は、通常のドア開時の乗客の乗降による変動よりも大きく減少する。この際、実施例3と同様に、異常が発生しない場合、車両のドア開時の乗客の乗降による空気ばね内圧値の変動は、過去のデータを用いて推論可能である。このため、推論を基に、車両走行による空気ばね内圧値の変動を空気ばね内圧ベース値として求め、実際の空気ばね内圧値と空気ばね内圧ベース値との差分及び時間差分を計算することとしている。
この際、車両走行による空気ばね内圧値の変動の基準値を空気ばね内圧値ベース値711として求め、実際の空気ばね内圧値901と空気ばね内圧ベース値711との差分と時間差分を求めると共に、実際の空気ばね内圧値902と空気ばね内圧ベース値711との差分と時間差分を求める。
この後、異常検知ロジック1005は、ステップS1202の計算結果を基に、各車両における空気ばね内圧値の差分、及び時間差分が、異常判定値としての閾値である、増加分の閾値又は減少分の閾値を同時に超えるか否かを判定する(S203)。
異常検知ロジック1005は、ステップS203で肯定(YES)の判定結果を得た場合、ステップS204の処理に移行し、ステップS203で否定(NO)の判定結果を得た場合、ステップS1203の処理に移行する。
異常検知ロジック1005は、ステップS203で否定(NO)の判定結果を得た場合、編成中のすべての車両の空気ばね内圧値、空気ばね内圧ベース値をそれぞれ合計する(S1203)。例えば、異常検知ロジック1005は、車両101と車両102が編成車両である場合、編成車両のすべての車両の空気ばね内圧値として、ステップS201で取得した各車両の空気ばね内圧値111、112を合計し、編成車両のすべての車両の空気ばね内圧ベース値として、空気ばね内圧ベース値記録部1010から空気ばね内圧ベース値1011を取得して合計する。
次に、異常検知ロジック1005は、ステップS1203の計算結果を基に、編成中のすべての車両の空気ばね内圧内圧値の差分、及び時間差分をそれぞれ計算する(S1204)。この際、異常検知ロジック1005は、ステップS1201で取得した空気ばね内圧ベース値1011の合計値と、1つ前の処理ループ(1つ前の計測サイクル)で取得した空気ばね内圧値111、112の合計値とをそれぞれ比較し、両者の差を示す比較結果を、空気ばね内圧値の合計値の時間差分として計算する。
次に、異常検知ロジック1005は、ステップS1204の計算結果を基に、編成中のすべての車両の空気ばね内圧値(合計値)の差分及び時間差分が、閾値を超えるか否かを判定する(S1205)。
異常検知ロジック1005は、ステップS1205で否定(NO)の判定結果を得た場合、ステップS201、S1201に戻り、ステップS201~S203の処理、S1201の処理を繰り返す。
一方、異常検知ロジック1005は、ステップS1203で肯定(YES)の判定結果を得た場合、異常検知結果110を異常報知装置103に出力する。例えば、車両101において異常が発生し、車両101内の乗客の一部が窓などから脱出し、車両101内に閉じ込められた、残りの乗客が車両101から車両102に移動する場合、乗客の避難行動による移動人数が実施例1よりも減少するので、車両全体の空気ばね内圧値の合計値が、減少分の閾値を超えたことを条件に、異常検知ロジック1005は、編成車両おいて異常が発生したことを示す異常検知結果110を異常報知装置103に出力する。
この後、異常報知装置103は、空気ばね内圧値が減少した車両で異常発生として乗務員に報知する(S204)。例えば、異常報知装置103は、編成車両で異常が発生した場合、空気ばね内圧値が減少した車両で異常が発生した旨を乗務員に報知する。
図13は、本発明の実施例4に係る列車内異常検知システムにおける、各車両と編成車両の空気ばね内圧及び空気ばね内圧減少時間差分を説明するための特性図である。図13(a)は、車両101の空気ばね内圧の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置108の測定による空気ばね内圧を示す。図13(a)において、車両101(車両1)の空気ばね内圧(差分)は、正常時には、空気ばね内圧値1201として時間経過と共に略一定の値で推移する。ここで、時刻303において、ドア開時に、車両101で異常が発生し、車両101の乗客が一斉にドアから車外に脱出し、車両102(車両2)の乗客の一部がドアから車外に脱出すると、車両101の空気ばね内圧値1201は、徐々に減少する。車両101の空気ばね内圧値1201は、空気ばね内圧ベース値1011からの減少分1202が徐々に大きくなった後、略一定の値になる。
図13(b)は、車両102の空気ばね内圧の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置109の測定による空気ばね内圧を示す。図13(b)において、車両102(車両2)の空気ばね内圧(差分)は、正常時には、空気ばね内圧値1204として時間経過と共に略一定の値で推移する。ここで、時刻303において、ドア開時に、車両101で異常が発生し、車両101の乗客が一斉にドアから車外に脱出し、車両102(車両2)の乗客の一部がドアから車外に脱出すると、車両102の空気ばね内圧値1204は徐々に減少する。ただし、車両102の空気ばね内圧値1204は、空気ばね内圧ベース値1011からの減少分1205が徐々に大きくなるが、減少分1202よりも小さく、その後、略一定の値になる。
図13(c)は、車両101、102を含む編成車両全体(編成合計)の空気ばね内圧合計の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置108、109の測定による編成全体の空気ばね内圧を示す。図13(c)において、編成車両全体の空気ばね内圧は、正常時には、編成全体の空気ばね内圧合計値1206として時間経過と共に略一定の値で推移する。ここで、時刻303において、ドア開時に、車両101で異常が発生し、車両101の乗客が一斉にドアから車外に脱出し、車両102(車両2)の乗客の一部がドアから車外に脱出すると、編成全体の空気ばね内圧合計値1206は、徐々に減少し、空気ばね内圧ベース値1011からの減少分1207が、編成全体の空気ばね内圧合計閾値を示す閾値1208を下回り、その後、略一定の値になる。
図13(d)は、編成車両全体の空気ばね内圧減少時間差分の挙動であって、横軸は、経過時間を示し、縦軸は、空気ばね内圧値測定装置108、109の測定による空気ばね内圧減少時間差分を示す。図13(d)において、編成車両全体の空気ばね内圧値減少時間差分は、正常時には、編成車両全体の空気ばね内圧値減少時間差分1209として時間経過と共に略一定の値で推移する。ここで、時刻303において、ドア開時に、車両101で異常が発生し、車両101の乗客が一斉にドアから車外に脱出し、車両102(車両2)の乗客の一部がドアから車外に脱出すると、編成車両全体の空気ばね内圧値減少時間差分1209は、急激に減少し、編成車両全体の空気ばね内圧値減少時間差分閾値を示す閾値1210を下回る。その後、編成車両全体の空気ばね内圧値減少時間差分1209は、閾値1210を下回る状態が継続され、車両101の乗客の避難が完了すると、元の値になる。この際、編成車両全体の空気ばね内圧値減少時間差分1209が、閾値1210を下回る状態が、時刻303から設定時間以上継続され、編成車両全体の空気ばね内圧値減少時間差分経過時間閾値を示す継続時間閾値1211を超えた場合、すなわち、編成車両全体の空気ばね内圧値減少時間差分1209が、閾値1210を継続時間閾値1211以上連続して下回る場合、編成車両全体の空気ばね内圧合計時間差分1209が異常と判定される。
時刻303において、ドア開時に、車両101で異常が発生し、車両101の乗客が一斉にドアから車外に脱出し、車両102(車両2)の乗客の一部がドアから車外に脱出し、車両101の空気ばね内圧値1201が減少し、車両102の空気ばね内圧値1204が減少し、以下の(1)~(2)の条件を全て満たす場合、車両101で異常が発生したことが検出され、車両101で異常が発生した旨の情報が乗務員に報知される。
(1)編成全体の空気ばね内圧合計値1206が空気ばね内圧合計閾値1208を下回る。
(2)編成全体の空気ばね内圧値減少時間差分1209が閾値1210を継続時間閾値1211以上連続で下回る。
本実施例によれば、ドア開時に、車両中で異常が発生し、異常が発生した車両101から乗客が一斉に車外に脱出する避難行動を検知することが可能となり、空気ばね内圧値1201、1204のうち、空気ばね内圧値が最も減少している車両101を異常発生車両として乗務員に報知することで、異常への対応が可能となる。なお、閾値は、実施例1と同様の方法で設定することができる。
実施例1~4においては、各車両における乗客の移動を計測する複数の計測手段として、空気ばね内圧値測定装置108、109を用い、複数の計測手段の各々の計測値と異常判定値とを比較し、複数の計測手段のうち少なくとも一つの計測手段の計測値が異常判定値の範囲を超えたときに、列車内で異常が発生したことを検知する異常検知手段として、車両情報制御装置104を用い、異常検知手段が、列車内で異常が発生したことを検知したときに、列車内で異常が発生した旨を列車内で報知する異常報知手段として、異常報知装置103を用いたが、乗客の移動を乗客数の変動として計測することもできる。
この際、複数の計測手段は、各車両における乗客数の変動を乗客の移動として計測する複数の乗客数計測装置を含み、異常検知手段は、複数の乗客数計測装置のうち少なくとも一つの乗客数計測装置の計測値が、乗客数の変動の許容範囲を示す異常判定値の範囲から外れたときに、列車内で異常が発生したことを検知する。例えば、空気ばね内圧値301(空気ばねに作用する荷重)から得られる荷重(乗客が乗車した際に車両に作用する荷重)を乗客の平均体重で除算して乗客数を算出し、算出された乗客数の減少分(減少分304に相当)が、閾値306に対応した乗客数の閾値から外れた場合に、乗客数の減少分が、乗客数の変動の許容範囲を示す異常判定値の範囲から外れたとして、列車内で異常が発生したことを検知する。これにより、いずれかの車両における乗客数の変動が、乗客数の変動の許容範囲を示す異常判定値の範囲から外れたときに、列車内で異常が発生したことを検知することができる。
複数の乗客数計測装置は、各車両における空気ばねに作用する空気ばね内圧値を測定する複数の空気ばね内圧値測定装置108、109と、複数の空気ばね内圧値測定装置108、109の各々の測定値(荷重)と乗客の平均体重とを基に各車両における乗客数(車両に作用する荷重を、乗客の平均体重で除算して得られた数値)を算出する乗客数算出装置としての車両情報制御装置104を含む構成とすることができる。
また、複数の乗客数計測装置は、各車両における乗客数の設定時間内の変動を示す第1の絶対値(乗客数の設定時間内の変動の増加分と減少分の絶対値)と、各車両における乗客数の設定時間内の変動の時間差分を示す第2の絶対値(乗客数の設定時間内の変動の時間差分の増加分と減少分の絶対値)とを計測する構成を採用することができる。異常検知手段は、複数の乗客数計測装置のうち少なくとも一つの乗客数計測装置の計測値のうち第1の絶対値が、異常判定値の範囲に属する第1の閾値を上回り、一つの乗客数計測装置の計測値のうち第2の絶対値が、異常判定値の範囲に属する第2の閾値を上回る場合、列車内で異常が発生したことを検知する構成を採用することができる。
複数の乗客数計測装置は、各車両におけるタイヤに作用するタイヤ内圧値を測定する複数のタイヤ内圧値測定装置と、複数のタイヤ内圧値測定装置の各々の測定値と乗客の平均体重とを基に各車両における乗客数を算出する乗客数算出装置とを含む構成を採用することができる。
複数の乗客数計測装置は、各車両における車体懸架装置に搭載されたばねの圧縮力を測定する複数のばね圧縮力測定装置と、複数のばね圧縮力測定装置の各々の測定値と乗客の人数を特定する比例定数とを基に各車両における乗客数を算出する乗客数算出装置とを含む構成を採用することができる。
複数の乗客数計測装置は、各車両内の酸素濃度又は二酸化濃度を測定する複数の濃度測定装置と、複数の濃度測定装置の各々の測定値と乗客の人数を特定する比例定数とを基に各車両における乗客数を算出する乗客数算出装置とを含む構成を採用することができる。
複数の乗客数計測装置は、各車両内の通路に配置された圧力感知マット(圧電素子を内蔵するマット)に作用する圧力を測定する複数の圧力測定装置と、複数の圧力測定装置の各々の測定値の変動を基に各車両における乗客数を算出する乗客数算出装置とを含む構成を採用することができる。
複数の乗客数計測装置は、各車両内の側ドア又は車両間ドアを通過する測定対象(乗客)に向けて光(赤外線)を照射し、測定対象から反射した光の入射量の変動を基に各車両における乗客数を算出する乗客数算出装置を含む構成を採用することができる。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例及び同等の構成が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに本発明は限定されない。
また、前述した各構成、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により、ハードウェアで実現してもよく、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、IC(Integrated Circuit)カード、SD(Secure Digital)カード、DVD(Digital Versatile Disc)の記録媒体に格納することができる。
101、102 車両、103 異常報知装置、104 車両情報制御装置、105 異常検知ロジック、106、107 空気ばね、108、109 空気ばね内圧値測定装置、405 異常検知ロジック、705 異常検知ロジック、710 空気ばね内圧ベース値記録部、1005 異常検知ロジック、1010 空気ばね内圧ベース値記録部

Claims (15)

  1. 複数の車両が連結された列車のうち各車両における乗客の移動を計測する複数の計測手段と、
    前記複数の計測手段の各々の計測値と異常判定値とを比較し、前記複数の計測手段のうち少なくとも一つの計測手段の計測値が前記異常判定値の範囲を超えたときに、前記列車内で異常が発生したことを検知する異常検知手段と、を備えることを特徴とする列車内異常検知システム。
  2. 請求項1に記載の列車内異常検知システムにおいて、
    前記複数の計測手段は、
    前記各車両における乗客数をそれぞれ前記各車両における乗客の移動として計測する複数の乗客数計測装置を含み、
    前記異常検知手段は、
    前記複数の乗客数計測装置のうち少なくとも一つの乗客数計測装置の計測値が、乗客数の変動の許容範囲から外れたときに、前記列車内で異常が発生したことを検知することを特徴とする列車内異常検知システム。
  3. 請求項2に記載の列車内異常検知システムにおいて、
    前記複数の乗客数計測装置の各々は、
    前記各車両における空気ばねに作用する空気ばね内圧値を測定する空気ばね内圧値測定装置と、前記空気ばね内圧値測定装置の測定値と前記各車両における乗客の平均体重とを基に前記各車両における乗客数を算出する乗客数算出装置とを含むことを特徴とする列車内異常検知システム。
  4. 請求項2に記載の列車内異常検知システムにおいて、
    前記異常検知手段が、前記列車内で異常が発生したことを検知したときに、前記列車内で異常が発生した旨を前記列車内に報知する異常報知手段を更に備えることを特徴とする列車内異常検知システム。
  5. 請求項1に記載の列車内異常検知システムにおいて、
    前記複数の計測手段の各々は、
    前記各車両における空気ばねに作用する空気ばね内圧値を測定する空気ばね内圧値測定装置を含み、
    前記異常検知手段は、
    前記各車両における各空気ばね内圧値測定装置から前記各空気ばね内圧値測定装置の測定による各空気ばね内圧値を取得し、取得した前記各空気ばね内圧値を基に前記各空気ばね内圧値の時間変化を示す空気ばね内圧値の差分及び前記各空気ばね内圧値の計測サイクル毎の変化を示す空気ばね内圧値時間差分を算出する車両情報制御装置を含み、
    前記車両情報制御装置は、
    前記複数の車両のうちいずれか一つの車両における前記空気ばね内圧値の差分を示す減少分が、第1の空気ばね内圧閾値を下回る第1の条件と、前記一つの車両に隣接する隣接車両における前記空気ばね内圧値の差分を示す増加分が、第2の空気ばね内圧閾値を上回る第2の条件と、前記一つの車両における前記空気ばね内圧値時間差分が、第1の空気ばね内圧値時間差分閾値を第1の継続時間閾値以上連続で下回る第3の条件と、前記隣接車両における前記空気ばね内圧値時間差分が、第2の空気ばね内圧値時間差分閾値を第2の継続時間閾値以上連続で上回る第4の条件と、を含む4つの条件が満たされた場合、前記一つの車両における異常を検知することを特徴とする列車内異常検知システム。
  6. 請求項5に記載の列車内異常検知システムにおいて、
    前記車両情報制御装置は、
    前記4つの条件が満たされない場合、前記列車に属する全ての車両の前記空気ばね内圧値測定装置から取得した前記空気ばね内圧値を合計し、合計した前記空気ばね内圧値の合計値を基に前記空気ばね内圧値の合計値の時間変化を示す空気ばね内圧合計値の差分及び前記空気ばね内圧値の合計値の計測サイクル毎の変化を示す空気ばね内圧合計値時間差分を算出し、
    前記空気ばね内圧合計値の差分が、減少分の空気ばね内圧合計閾値を下回る第5の条件と、前記空気ばね内圧合計値時間差分が、空気ばね内圧合計値時間差分閾値を第3の継続時間閾値以上連続で下回る第6の条件と、を含む2つの条件が満たされた場合、前記一つの車両における異常を検知することを特徴とする列車内異常検知システム。
  7. 請求項1に記載の列車内異常検知システムにおいて、
    前記複数の計測手段の各々は、
    前記各車両における空気ばねに作用する空気ばね内圧値を測定する空気ばね内圧値測定装置を含み、
    前記異常検知手段は、
    前記空気ばね内圧値の基準となる空気ばね内圧ベース値を記録する空気ばね内圧ベース値記録装置と、
    前記各車両における各空気ばね内圧値測定装置から前記各空気ばね内圧値測定装置の測定による各空気ばね内圧値を取得すると共に、前記空気ばね内圧ベース値記録装置から前記空気ばね内圧ベース値を取得し、取得した前記各空気ばね内圧値と前記空気ばね内圧ベース値との差を基に前記各空気ばね内圧値の時間変化を示す空気ばね内圧値の差分及び前記各空気ばね内圧値の計測サイクル毎の変化を示す空気ばね内圧値時間差分を算出する車両情報制御装置と、を含み、
    前記車両情報制御装置は、
    前記複数の車両のうちいずれか一つの車両における前記空気ばね内圧値と前記空気ばね内圧ベース値との差を示す減少分が、第1の空気ばね内圧閾値を下回る第1の条件と、前記一つの車両に隣接する隣接車両における前記空気ばね内圧値と前記空気ばね内圧ベース値との差を示す増加分が、第2の空気ばね内圧閾値を上回る第2の条件と、前記一つの車両における前記空気ばね内圧値時間差分のうち空気ばね内圧値減少時間差分が、空気ばね内圧値減少時間差分閾値を第1の継続時間閾値以上連続で下回る第3の条件と、前記隣接車両における前記空気ばね内圧値時間差分のうち空気ばね内圧値増加時間差分が、空気ばね内圧値増加時間差分閾値を第2の継続時間閾値以上連続で上回る第4の条件と、を含む4つの条件が満たされた場合、前記一つの車両における異常を検知することを特徴とする列車内異常検知システム。
  8. 請求項7に記載の列車内異常検知システムにおいて、
    前記車両情報制御装置は、
    前記4つの条件が満たされない場合、前記列車に属する全ての車両の前記空気ばね内圧値測定装置から取得した前記空気ばね内圧値と前記空気ばね内圧ベース値記録装置から取得した前記前記空気ばね内圧ベース値とを合計し、合計した前記空気ばね内圧値の合計値を基に前記空気ばね内圧値の合計値の時間変化を示す空気ばね内圧合計値の差分及び前記空気ばね内圧値の合計値の計測サイクル毎の変化を示す空気ばね内圧合計値時間差分を算出し、
    前記空気ばね内圧合計値の差分が、減少分の空気ばね内圧合計閾値を下回る第5の条件と、前記空気ばね内圧合計値時間差分のうち空気ばね内圧合計値減少時間差分が、空気ばね内圧合計値減少時間差分閾値を第3の継続時間閾値以上連続で下回る第6の条件と、を含む2つの条件が満たされた場合、前記一つの車両における異常を検知することを特徴とする列車内異常検知システム。
  9. 請求項1に記載の列車内異常検知システムにおいて、
    前記複数の計測手段の各々は、
    前記各車両における空気ばねに作用する空気ばね内圧値を測定する空気ばね内圧値測定装置を含み、
    前記異常検知手段は、
    前記各車両における各空気ばね内圧値測定装置から前記各空気ばね内圧値測定装置の測定による各空気ばね内圧値を取得し、取得した前記各空気ばね内圧値を基に前記各空気ばね内圧値の時間変化を示す空気ばね内圧値の差分を算出する車両情報制御装置を含み、
    前記車両情報制御装置は、
    前記複数の車両のうちいずれか一つの車両における前記空気ばね内圧値の差分を示す減少分が、第1の空気ばね内圧閾値を下回る第1の条件と、前記一つの車両に隣接する隣接車両における前記空気ばね内圧値の差分を示す増加分が、第2の空気ばね内圧閾値を上回る第2の条件と、を含む2つの条件が満たされた場合、前記一つの車両における異常を検知することを特徴とする列車内異常検知システム。
  10. 複数の計測手段と、異常検知手段とを備える列車内異常検知システムにおける方法であって、
    前記複数の計測手段の各々が、複数の車両が連結された列車のうち各車両における乗客の移動を計測する計測ステップと、
    前記異常検知手段が、前記複数の計測手段の各々の計測値と異常判定値とを比較し、前記複数の計測手段のうち少なくとも一つの計測手段の計測値が前記異常判定値の範囲を超えたときに、前記列車内で異常が発生したことを検知する異常検知ステップと、を備えることを特徴とする列車内異常検知方法。
  11. 請求項10に記載の列車内異常検知方法において、
    前記複数の計測手段の各々は、
    前記計測ステップでは、前記各車両における空気ばねに作用する空気ばね内圧値を計測し、
    前記異常検知手段は、
    前記異常検知ステップでは、前記計測ステップで前記複数の計測手段の各々により計測された各空気ばね内圧値を基に前記各空気ばね内圧値の時間変化を示す空気ばね内圧値の差分及び前記各空気ばね内圧値の計測サイクル毎の変化を示す空気ばね内圧値時間差分を算出し、算出した結果から、前記複数の車両のうちいずれか一つの車両における前記空気ばね内圧値の差分を示す減少分が、第1の空気ばね内圧閾値を下回る第1の条件と、前記一つの車両に隣接する隣接車両における前記空気ばね内圧値の差分を示す増加分が、第2の空気ばね内圧閾値を上回る第2の条件と、前記一つの車両における前記空気ばね内圧値時間差分が、第1の空気ばね内圧値時間差分閾値を第1の継続時間閾値以上連続で下回る第3の条件と、前記隣接車両における前記空気ばね内圧値時間差分が、第2の空気ばね内圧値時間差分閾値を第2の継続時間閾値以上連続で上回る第4の条件と、を含む4つの条件が満たされた場合、前記一つの車両における異常を検知することを特徴とする列車内異常検知方法。
  12. 請求項11に記載の列車内異常検知方法において、
    前記異常検知手段は、
    前記異常検知ステップにおいて、前記4つの条件が満たされない場合、前記列車に属する全ての車両の前記空気ばね内圧値を合計し、合計した前記空気ばね内圧値の合計値を基に前記空気ばね内圧値の合計値の時間変化を示す空気ばね内圧合計値の差分及び前記空気ばね内圧値の合計値の計測サイクル毎の変化を示す空気ばね内圧合計時間差分を算出し、算出した結果から、前記空気ばね内圧合計値の差分が、減少分の空気ばね内圧合計閾値を下回る第5の条件と、前記空気ばね内圧合計時間差分が、空気ばね内圧合計時間差分閾値を第3の継続時間閾値以上連続で下回る第6の条件と、を含む2つの条件が満たされた場合、前記一つの車両における異常を検知することを特徴とする列車内異常検知方法。
  13. 請求項10に記載の列車内異常検知方法において、
    前記異常検知手段が、前記空気ばね内圧値の基準となる空気ばね内圧ベース値を空気ばね内圧ベース値記録装置に記録する記録ステップを更に備え、
    前記複数の計測手段の各々は、
    前記計測ステップでは、前記各車両における空気ばねに作用する空気ばね内圧値を計測し、
    前記異常検知手段は、
    前記異常検知ステップでは、前記計測ステップで前記複数の計測手段の各々により計測された各空気ばね内圧値と前記記録ステップで記録された前記空気ばね内圧ベース値とを取得し、取得した前記各空気ばね内圧値と前記空気ばね内圧ベース値との差を基に前記各空気ばね内圧値の時間変化を示す空気ばね内圧値の差分及び前記各空気ばね内圧値の計測サイクル毎の変化を示す空気ばね内圧値時間差分を算出し、算出した結果から、前記複数の車両のうちいずれか一つの車両における前記空気ばね内圧値と前記空気ばね内圧ベース値との差を示す減少分が、第1の空気ばね内圧閾値を下回る第1の条件と、前記一つの車両に隣接する隣接車両における前記空気ばね内圧値と前記空気ばね内圧ベース値との差を示す増加分が、第2の空気ばね内圧閾値を上回る第2の条件と、前記一つの車両における前記空気ばね内圧値時間差分のうち空気ばね内圧値減少時間差分が、空気ばね内圧値減少時間差分閾値を第1の継続時間閾値以上連続で下回る第3の条件と、前記隣接車両における前記空気ばね内圧値時間差分のうち空気ばね内圧値増加時間差分が、空気ばね内圧値増加時間差分閾値を第2の継続時間閾値以上連続で上回る第4の条件と、を含む4つの条件が満たされた場合、前記一つの車両における異常を検知することを特徴とする列車内異常検知方法。
  14. 請求項13に記載の列車内異常検知方法において、
    前記異常検知手段は、
    前記異常検知ステップにおいて、前記4つの条件が満たされない場合、前記列車に属する全ての車両の前記空気ばね内圧値と前記空気ばね内圧ベース値記録装置から取得した前記空気ばね内圧ベース値とを合計し、合計した前記空気ばね内圧値の合計値を基に前記空気ばね内圧値の合計値の時間変化を示す空気ばね内圧合計値の差分及び前記空気ばね内圧値の合計値の計測サイクル毎の変化を示す空気ばね内圧合計値時間差分を算出し、算出した結果から、前記空気ばね内圧合計値の差分が、減少分の空気ばね内圧合計閾値を下回る第5の条件と、前記空気ばね内圧合計値時間差分のうち空気ばね内圧値減少時間差分が、空気ばね内圧値減少時間差分閾値を第3の継続時間閾値以上連続で下回る第6の条件と、を含む2つの条件が満たされた場合、前記一つの車両における異常を検知することを特徴とする列車内異常検知方法。
  15. 請求項10に記載の列車内異常検知方法において、
    前記複数の計測手段の各々は、
    前記計測ステップでは、前記各車両における空気ばねに作用する空気ばね内圧値を計測し、
    前記異常検知手段は、
    前記異常検知ステップでは、前記計測ステップで前記複数の計測手段の各々により計測された各空気ばね内圧値を基に前記各空気ばね内圧値の時間変化を示す空気ばね内圧値の差分及び前記各空気ばね内圧値の計測サイクル毎の変化を示す空気ばね内圧値時間差分を算出し、算出した結果から、前記複数の車両のうちいずれか一つの車両における前記空気ばね内圧値の差分を示す減少分が、第1の空気ばね内圧閾値を下回る第1の条件と、前記一つの車両に隣接する隣接車両における前記空気ばね内圧値の差分を示す増加分が、第2の空気ばね内圧閾値を上回る第2の条件と、を含む2つの条件が満たされた場合、前記一つの車両における異常を検知することを特徴とする列車内異常検知方法。
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