JP2023177661A - 延伸フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた水蒸気バリア性と耐熱性を有するとともに、透明性にも優れた延伸フィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】延伸フィルムは、密度が0.950g/cm3以上あるポリエチレンを主成分とし、100μmあたりの水蒸気透過度が1.0g/m2・day以下であり、ヘイズが20%以下であり、フィルムの延伸方向において、100℃で10分間加熱した場合の熱収縮率が10%以下である。
【選択図】図1
【解決手段】延伸フィルムは、密度が0.950g/cm3以上あるポリエチレンを主成分とし、100μmあたりの水蒸気透過度が1.0g/m2・day以下であり、ヘイズが20%以下であり、フィルムの延伸方向において、100℃で10分間加熱した場合の熱収縮率が10%以下である。
【選択図】図1
Description
本発明は、包装フィルム等に使用される延伸フィルムに関する。
従来、パウチ等に用いられる包装フィルムとしては、例えば、樹脂材料により構成されたベースフィルムと、ベースフィルムを構成する樹脂材料とは異なる材料により構成されたシーラントフィルムとが積層された積層体が採用されている。
ここで、プラスチック全般に環境負荷の低減が求められており、包装フィルムにおいてもリサイクル性が求められているが、上述の異種材料からなるフィルムが積層された積層体の場合、材料の分離が難しいため、リサイクルが困難になるという問題があった。
そこで、近年、包装フィルムを単一素材化するモノマテリアル化の動きが活発になっている。モノマテリアルである包装フィルムに使用される樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられ、このうち、ポリエチレンは、既存の包装フィルムにおいて最も使用率が高く、特にモノマテリアル化が求められている素材である。
このポリエチレンが使用されている包装フィルムとしては、例えば、ベースフィルムと、シーラントフィルムとを備え、ベースフィルムとシーラントフィルムがポリエチレンから構成され、ベースフィルムに延伸処理が施されている積層体が提案されている。そして、このような構成により、高いリサイクル適性、印刷適性および強度を有し、ベースフィルムの透明性が向上した積層体を提供することができると記載されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、包装フィルムにおいては、様々な機能が求められているが、一方でフィルムを延伸することにより熱収縮が起こることが知られている。上記特許文献1に記載の包装フィルムにおいては、ポリエチレンの密度が0.950g/cm3未満の場合、延伸温度が低い場合(例えば、80℃の場合)は、水蒸気バリア性は向上するが、100℃における熱収縮率が大きくなり、製袋時に行うヒートシールにおいてベースフィルムが収縮して、シワが発生し、外観不良が生じるという問題があった。また、延伸温度が高い場合(例えば、120℃の場合)は、熱固定の効果が大きくなるため、100℃における熱収縮率は小さくなるが、水蒸気バリア性が低下するという問題があった。その結果、水蒸気バリア性と耐熱性を両立させることが困難であった。
そこで、本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、優れた水蒸気バリア性と耐熱性を有するとともに、透明性にも優れた延伸フィルムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の延伸フィルムは、密度が0.950g/cm3以上あるポリエチレンを主成分とする延伸フィルムであって、100μmあたりの水蒸気透過度が1.0g/m2・day以下であり、ヘイズ(HAZE)が20%以下であり、フィルムの延伸方向において、100℃で10分間加熱した場合の熱収縮率が10%以下であることを特徴とする。
本発明によれば、優れた水蒸気バリア性と耐熱性を有するとともに、透明性にも優れた延伸フィルムを提供することが可能になる。
以下、本発明の延伸フィルムについて具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において、適宜変更して適用することができる。
図1は、本発明の延伸フィルムを使用した積層体を示す断面図である。
積層体1は、ベースフィルムとなるポリエチレンフィルム3と、ポリエチレンフィルム3に積層されたシーラントフィルム2とを備えている。
<シーラントフィルム>
本発明のシーラントフィルム2は、モノマテリアルの観点から、ポリエチレン系樹脂が好ましい。より具体的には、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、及び直鎖上低密度ポリエチレン(LLDPE)などが挙げられる。
本発明のシーラントフィルム2は、モノマテリアルの観点から、ポリエチレン系樹脂が好ましい。より具体的には、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、及び直鎖上低密度ポリエチレン(LLDPE)などが挙げられる。
なお、ヒートシール性を向上させるとの観点から、ベースフィルムとの融点差を設けるために、ベースフィルムよりも融点の低い低密度ポリエチレン(LDPE)または直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が好ましい。
また、シーラントフィルム2におけるポリエチレンの含有量は70%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることがさらに好ましく、100%であることが最も好ましい。
また、シーラントフィルム2の厚みは、20μm~200μmであることが好ましく、30μm~150μmであることがより好ましい。
また、シーラントフィルム2には、シーラントフィルム2の特性を損なわない範囲において、上述のポリエチレン系樹脂以外の他の成分が含有されていてもよい。
他の成分としては、オレフィン系樹脂、アマイド系アンチブロッキング剤(ステアリン酸アマイド等)、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、着色剤、防曇剤、金属石鹸、ワックス、防カビ剤、抗菌剤、造核剤、難燃剤、滑剤等が挙げられる。
<ポリエチレンフィルム>
本発明のポリエチレンフィルム3は、高密度ポリエチレン(HDPE)を主成分として構成されており、本発明においては、高密度ポリエチレンの密度は、0.950g/cm3以上である。密度が0.950g/cm3以上の場合は、ポリエチレンの結晶化度が向上するため、水蒸気バリア性を向上させることができる。
本発明のポリエチレンフィルム3は、高密度ポリエチレン(HDPE)を主成分として構成されており、本発明においては、高密度ポリエチレンの密度は、0.950g/cm3以上である。密度が0.950g/cm3以上の場合は、ポリエチレンの結晶化度が向上するため、水蒸気バリア性を向上させることができる。
なお、水蒸気バリア性をより一層向上させるとの観点から、高密度ポリエチレンの密度は、0.955g/cm3以上であることが好ましく、0.962g/cm3以上であることがより好ましく、0.970g/cm3以上であることがさらに好ましい。
また、高密度ポリエチレンのメルトマスフローレート(MFR)は、0.01~3.00g/10分であることが好ましく、0.02~2.50g/10分がより好ましく、0.1~2.00g/10分がさらに好ましい。メルトマスフローレート(MFR)が0.01g/10分以上の場合は、特殊な設備を用いることなく、汎用性のある押出機で成形することができるためであり、3.00g/10分以下の場合は、十分なフィルム強度を持たせることができるためである。
なお、上記のメルトマスフローレートは、JIS K7210:1999の規定に準拠して測定することで得られる。
また、優れた水蒸気バリア性を得るとの観点から、ポリエチレンフィルムの全体に対する高密度ポリエチレンの含有量は、ポリエチレンフィルム100質量%のうち、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましい。
以上より、ポリエチレンフィルムを形成する樹脂として、密度が0.950g/cm3以上の高密度ポリエチレンを使用することにより、ポリエチレンフィルムの100μmあたりの水蒸気透過度が1.0g/m2・day以下となるため、水蒸気バリア性に優れたポリエチレンフィルムを提供することが可能になる。
なお、水蒸気バリア性を向上させるとの観点から、ポリエチレンフィルムの100μmあたりの水蒸気透過度は0.8g/m2・day以下が好ましく、0.5g/m2・day以下がより好ましい。
また、ここでいう「水蒸気透過度」とは、水蒸気透過度測定機を用いて、JIS K 7129-1に準拠して、温度40℃および湿度90%の雰囲気下で測定されたものをいう。
<他の成分>
延伸フィルムには、延伸フィルムの延伸性を損なわない範囲において、上述の高密度ポリエチレン以外の他の成分が含有されていてもよい。
延伸フィルムには、延伸フィルムの延伸性を損なわない範囲において、上述の高密度ポリエチレン以外の他の成分が含有されていてもよい。
他の成分としては、オレフィン系樹脂、アマイド系アンチブロッキング剤(ステアリン酸アマイド等)、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、着色剤、防曇剤、金属石鹸、ワックス、防カビ剤、抗菌剤、造核剤、難燃剤、滑剤等が挙げられる。
<積層体の製造方法>
次に、本発明の延伸フィルムを使用した積層体の製造方法について、詳細に説明する。
次に、本発明の延伸フィルムを使用した積層体の製造方法について、詳細に説明する。
まず、上述の高密度ポリエチレンを含有する原料を、押出機を用いてフィルム状に成形することにより、ポリエチレンフィルムを作製する。
より具体的には、高密度ポリエチレン、及び必要に応じて上述の他の成分を所定の配合比率で混合し、Tダイを備えた押出機にて溶融押し出しによりフィルム状に成形し、延伸前の原反フィルムを得る。
そして、原反フィルムに対して、一軸延伸処理を行うことにより、図1~2に示す、ポリエチレンフィルムとなる延伸フィルムが製造される。なお、延伸方法は特に限定されず、例えば、ロール延伸、テンター延伸等が挙げられる。
また、上述の一軸延伸処理は、図2に示す、フィルムの機械軸(長手)方向(以下、「MD」という。)またはMDと直交する方向(以下、「TD」という。)のいずれか一方の方向に行われる延伸処理のことである。なお、MD、TDの両方向に延伸処理を行う二軸延伸処理を行ってもよい。
また、一軸延伸処理における延伸温度は、80℃以上125℃以下である。これは、80℃未満の場合は、フィルムが白濁する場合があるためである。また、延伸温度が125℃よりも高い場合は、フィルムが溶融して破断する場合があるためである。
また、一軸延伸処理における延伸倍率は、5倍以上9倍以下である。これは、延伸倍率が5倍未満の場合は、未延伸部が残存するため、透明性が低下する場合があるためである。また、延伸倍率が9倍よりも大きい場合は、フィルムが破断する場合があるためである。また、透明性を向上させ、フィルムの破断を防止するとの観点から、6倍以上8倍以下が好ましい。
そして、上述の延伸処理により製造されたポリエチレンフィルムは、ヘイズ(HAZE)が20%以下となるため、優れた透明性を得ることが可能になる。
なお、透明性をより一層向上させるとの観点から、ポリエチレンフィルムのヘイズは、10%以下であることが好ましく、7%以下であることがより好ましく、5%以下であることがさらに好ましい。
また、ここでいう「ヘイズ」とは、JIS K 7361に準拠して測定された曇り度の指標のことをいう。
また、本発明のポリエチレンフィルムにおいては、フィルムの延伸方向において、100℃で10分間加熱した場合の熱収縮率が10%以下である。熱収縮率が10%以下であれば、熱処理による寸法安定性が高いため、耐熱性に優れたポリエチレンフィルムを提供することができる。
なお、ポリエチレンフィルムの主成分である高密度ポリエチレンの密度が高くなると、高密度ポリエチレンの融点が高くなるため、熱収縮率の上昇を抑制することが可能になる。
また、耐熱性を向上させるとの観点から、ポリエチレンフィルムの熱収縮率は6%以下が好ましく、4%以下がより好ましく、2%以下がさらに好ましい。
また、上述の「熱収縮率」は、後述の実施例において記載した方法で求めることができる。
また、本発明のポリエチレンフィルムにおいては、MD、TDのうち、少なくとも1方向における引張破断応力が100MPa以上であることが好ましい。引張破断応力が100MPa以上であれば、印刷やラミネートなどの後工程の際、搬送時に寸法が安定して搬送性に優れるため、ベースフィルムとして十分な強度を有するポリエチレンフィルムを提供することができる。
なお、透明性を向上させるとの観点から、ポリエチレンフィルムの引張破断応力は300MPa以上が好ましい。
また、上記「引張破断応力」とは、JIS K 7127に準拠して測定された応力のことを言う。
また、延伸処理前の原反フィルムの厚みは、50~400μmが好ましく、80~300μmがより好ましい。原反フィルムの厚みが50μm以上であれば、延伸時の応力に耐え得る強度を得ることができる。また、原反フィルムの厚みが400μm以下であれば、延伸後に十分な透明性を得ることができる。
また、延伸処理後のポリエチレンフィルムの厚みは、10~50μmが好ましく、15~40μmがより好ましい。延伸処理後のポリエチレンフィルムの厚みが10μm以上であれば、ベースフィルムとして十分な強度と水蒸気バリア性を得ることができる。また、延伸処理後のポリエチレンフィルムフィルムの厚みが50μm以下であれば、十分な透明性を得ることができる。
以上の方法により、本発明においては、優れた水蒸気バリア性と耐熱性を有するとともに、透明性にも優れたポリエチレンフィルムを得ることが可能になる。
なお、ベースフィルムとなるポリエチレンフィルムは、単層であってもよく、2層以上の複層であってもよい。ポリエチレンフィルムが複層の場合、各層の組成や厚みは同じであってもよく、異なっていてもよい。ポリエチレンフィルムが複層である場合の厚みとは、この複層の全体の厚みのことを意味する。
次に、上述の高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、及び直鎖上低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリエチレン系樹脂を含有する原料を準備し、上述のポリエチレンフィルムと同様の方法により、押出機を用いてフィルム状に成形することにより、シーラントフィルムを作製する。
そして、例えば、接着剤を介して、ポリエチレンフィルムとシーラントフィルムとを積層することにより、図1に示す積層体1が製造される。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、これらの実施例を本発明の趣旨に基づいて変形、変更することが可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
延伸フィルムの作製に使用した材料を以下に示す。
(1)HDPE1:高密度ポリエチレン(密度:0.971g/cm3、融点:134℃、MFR:1.2g/10分、Dow Chemical社製、商品名:ELITE AT6900)
(2)HDPE2:高密度ポリエチレン(密度:0.962g/cm3、融点:133℃、MFR:0.24g/10分、プライムポリマー社製、商品名:ハイゼックス520MB)
(3)HDPE3:高密度ポリエチレン(密度:0.958g/cm3、融点:133℃、MFR:0.98g/10分、プライムポリマー社製、商品名:ハイゼックス3600F)
(4)HDPE4:高密度ポリエチレン(密度:0.950g/cm3、融点:133℃、MFR:0.3g/10分、プライムポリマー社製、商品名:ハイゼックス6800S)
(5)HDPE5:高密度ポリエチレン(密度:0.943g/cm3、融点:126℃、MFR:0.24g/10分、プライムポリマー社製、商品名:ハイゼックス5100E)
(1)HDPE1:高密度ポリエチレン(密度:0.971g/cm3、融点:134℃、MFR:1.2g/10分、Dow Chemical社製、商品名:ELITE AT6900)
(2)HDPE2:高密度ポリエチレン(密度:0.962g/cm3、融点:133℃、MFR:0.24g/10分、プライムポリマー社製、商品名:ハイゼックス520MB)
(3)HDPE3:高密度ポリエチレン(密度:0.958g/cm3、融点:133℃、MFR:0.98g/10分、プライムポリマー社製、商品名:ハイゼックス3600F)
(4)HDPE4:高密度ポリエチレン(密度:0.950g/cm3、融点:133℃、MFR:0.3g/10分、プライムポリマー社製、商品名:ハイゼックス6800S)
(5)HDPE5:高密度ポリエチレン(密度:0.943g/cm3、融点:126℃、MFR:0.24g/10分、プライムポリマー社製、商品名:ハイゼックス5100E)
(実施例1)
<延伸フィルムの作製>
まず、表1に示す高密度ポリエチレンを用意した。次に、用意した高密度ポリエチレンを、Tダイを備えた押出機(永田製作所社製)にて、溶融押し出し(押出温度:200℃)によりフィルム状に成形し、当該フィルムを巻取りロールで巻き取ることにより、表1の厚みを有する延伸前の原反フィルムを得た。
<延伸フィルムの作製>
まず、表1に示す高密度ポリエチレンを用意した。次に、用意した高密度ポリエチレンを、Tダイを備えた押出機(永田製作所社製)にて、溶融押し出し(押出温度:200℃)によりフィルム状に成形し、当該フィルムを巻取りロールで巻き取ることにより、表1の厚みを有する延伸前の原反フィルムを得た。
そして、この原反フィルムに対して、表1に示す延伸温度と延伸倍率の条件で、MDに一軸延伸処理を行うことにより、原反フィルムを延伸し、表1に示す厚みを有する、高密度ポリエチレンにより形成された延伸フィルム(ポリエチレンフィルム)を作製した。
<100μmあたりの水蒸気透過度の算出>
次に、作製した延伸フィルムの水蒸気透過度[g/m2・day]を、水蒸気透過度測定機(SYSTEC illinois社製、商品名:水蒸気透過度計 Lyssy L80-6000)を用いて、JIS K 7129-1に準拠して、温度40℃および湿度90%の雰囲気下で測定した。そして、測定した水蒸気透過度に、延伸フィルムの厚み[μm]/100[μm]を乗じて、100μmあたりの水蒸気透過度[g/m2・day]を算出した。以上の結果を表1に示す。
次に、作製した延伸フィルムの水蒸気透過度[g/m2・day]を、水蒸気透過度測定機(SYSTEC illinois社製、商品名:水蒸気透過度計 Lyssy L80-6000)を用いて、JIS K 7129-1に準拠して、温度40℃および湿度90%の雰囲気下で測定した。そして、測定した水蒸気透過度に、延伸フィルムの厚み[μm]/100[μm]を乗じて、100μmあたりの水蒸気透過度[g/m2・day]を算出した。以上の結果を表1に示す。
<ヘイズ、及び全光線透過率の測定>
分光光度計(スガ試験機社製、商品名:ヘーズメーターHZ-V3)を用いて、JIS K 7361に準拠して、作製した延伸フィルムの曇り度の指標として、ポリエチレンの可視光領域(360~750nmの範囲)におけるヘイズ[%]を測定した。また、JIS K 7361-1に準拠して、作製した延伸フィルムの全光線透過率[%]を測定した。以上の結果を表1に示す。
分光光度計(スガ試験機社製、商品名:ヘーズメーターHZ-V3)を用いて、JIS K 7361に準拠して、作製した延伸フィルムの曇り度の指標として、ポリエチレンの可視光領域(360~750nmの範囲)におけるヘイズ[%]を測定した。また、JIS K 7361-1に準拠して、作製した延伸フィルムの全光線透過率[%]を測定した。以上の結果を表1に示す。
<熱収縮率の算出>
作製した延伸フィルムから所定の大きさ(7cm×7cm)のサンプルを切り取り、このサンプルの各辺から1cm内側に、各辺に平行となる各々長さ5cmの直交した標線を記載し、このサンプルを100℃のオーブンに入れ、10分間、加熱した後、取出し、室温になるまで冷却した。そして、加熱処理後のサンプルにおいて、延伸方向(すなわち、MDまたはTD)における標線間距離を測定し、下記式(1)を使用して、延伸方向における加熱前後の標線間距離の変化から熱収縮率[%]を算出し、耐熱性の指標とした。以上の結果を表1に示す。
作製した延伸フィルムから所定の大きさ(7cm×7cm)のサンプルを切り取り、このサンプルの各辺から1cm内側に、各辺に平行となる各々長さ5cmの直交した標線を記載し、このサンプルを100℃のオーブンに入れ、10分間、加熱した後、取出し、室温になるまで冷却した。そして、加熱処理後のサンプルにおいて、延伸方向(すなわち、MDまたはTD)における標線間距離を測定し、下記式(1)を使用して、延伸方向における加熱前後の標線間距離の変化から熱収縮率[%]を算出し、耐熱性の指標とした。以上の結果を表1に示す。
延伸方向における熱収縮率[%]=[(加熱前の標線間距離-加熱後の標線間距離)/加熱前の標線間距離]×100 (1)
<引張破断応力の測定>
JIS K 7127に準拠して、作製した延伸フィルムの引張破断応力[MPa]を測定した。より具体的には、試験片タイプ3号ダンベルの試験フィルムを用意し、引張試験機(島津製作所社製、商品名:オートグラフAG-5000A)を用いて、温度25℃、引張速度100mm/分の条件で引張試験を行い、MD及びTDにおける引張破断応力[MPa]を測定した。以上の結果を表1に示す。
JIS K 7127に準拠して、作製した延伸フィルムの引張破断応力[MPa]を測定した。より具体的には、試験片タイプ3号ダンベルの試験フィルムを用意し、引張試験機(島津製作所社製、商品名:オートグラフAG-5000A)を用いて、温度25℃、引張速度100mm/分の条件で引張試験を行い、MD及びTDにおける引張破断応力[MPa]を測定した。以上の結果を表1に示す。
(実施例2~16、比較例1~8)
延伸フィルムの組成(すなわち、使用した高密度ポリエチレン)と一軸延伸処理の条件を表1に示す条件に変更したこと以外は、上述の実施例1と同様にして、表1に示す厚みを有する原反フィルムを延伸処理し、延伸フィルムを作製した。
延伸フィルムの組成(すなわち、使用した高密度ポリエチレン)と一軸延伸処理の条件を表1に示す条件に変更したこと以外は、上述の実施例1と同様にして、表1に示す厚みを有する原反フィルムを延伸処理し、延伸フィルムを作製した。
そして、上述の実施例1と同様にして、水蒸気透過度の測定、ヘイズ、及び全光線透過率の測定、熱収縮率の算出、及び引張破断応力の測定を行った。以上の結果を表1~表3に示す。
なお、比較例7においては、一軸延伸処理におけるフィルム成形時の延伸温度が125℃よりも高い(130℃である)ため、延伸フィルムが溶融して破断した。従って、比較例7においては、水蒸気透過度の測定、ヘイズ、及び全光線透過率の測定、熱収縮率の算出、及び引張破断応力の測定を行うことができなかった。
また、比較例8においては、未延伸であり、熱収縮が起きないものと考えられ、また、後述の通り、透明性に乏しく、熱収縮率の数値に関わらず要求される物性を満たさないため、熱収縮率の算出を行わなかった。
表1~表2に示すように、実施例1~16の延伸フィルムにおいては、ポリエチレンの密度が0.950g/cm3以上であって、100μmあたりの水蒸気透過度が1.0g/m2・day以下であり、ヘイズ(HAZE)が20%以下であるため、水蒸気バリア性と透明性に優れていることが分かる。また、フィルムの延伸方向において、100℃で10分間加熱した場合の熱収縮率が10%以下であるため、熱処理による寸法安定性が高く、耐熱性に優れていることが分かる。
一方、表3に示すように、比較例1の延伸フィルムにおいては、ポリエチレンの密度が0.950g/cm3未満であり、高密度ポリエチレンの融点が低くなるため、延伸温度が80℃と低い場合、熱収縮率が10%よりもかなり大きくなり、耐熱性に乏しいことが分かる。
また、比較例2の延伸フィルムにおいては、ポリエチレンの密度が0.950g/cm3未満であり、高密度ポリエチレンの融点が低くなるため、延伸温度が90℃と低い場合、熱収縮率が10%よりもかなり大きくなり、耐熱性に乏しいことが分かる。
また、比較例3~5の延伸フィルムにおいては、ポリエチレンの密度が0.950g/cm3未満であるため、水蒸気バリア性に乏しいことが分かる。
なお、比較例5の延伸フィルムにおいては、延伸温度が120℃と高く、熱固定の効果が大きくなるため、熱収縮率が小さくなり、耐熱性に優れているが、ポリエチレンの密度が0.950g/cm3未満であるため、水蒸気バリア性に乏しいことが分かる。
また、比較例6の延伸フィルムにおいては、延伸温度が80℃未満であるため、フィルムが白濁化してヘイズが20%よりもかなり大きくなり、透明性に乏しいことが分かる。
また、比較例8の延伸フィルムにおいては、延伸倍率が5倍未満(すなわち、未延伸)であるため、ヘイズが20%よりもかなり大きくなり、透明性に乏しいことが分かる。
以上説明したように、本発明は、例えば、包装フィルム等に使用される延伸フィルムに適している。
1 積層体
2 シーラントフィルム
3 ポリエチレンフィルム(延伸フィルム)
2 シーラントフィルム
3 ポリエチレンフィルム(延伸フィルム)
Claims (5)
- 密度が0.950g/cm3以上あるポリエチレンを主成分とする延伸フィルムであって、
100μmあたりの水蒸気透過度が1.0g/m2・day以下であり、
ヘイズが20%以下であり、
フィルムの延伸方向において、100℃で10分間加熱した場合の熱収縮率が10%以下であることを特徴とする延伸フィルム。 - 前記水蒸気透過度が0.8g/m2・day以下であることを特徴とする請求項1に記載の延伸フィルム。
- 前記ヘイズが10%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の延伸フィルム。
- 前記熱収縮率が6%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の延伸フィルム。
- 前記熱収縮率が6%以下であることを特徴とする請求項3に記載の延伸フィルム。
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