JP2023154974A - 金属製可撓管への接続金具の接合方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業効率良く且つチューブの劣化損傷を招くことなく、接続金具を金属製可撓管に正確且つ確実に接合すること。
【解決手段】本発明は、蛇腹状に成形されたチューブ2と、該チューブ2の外周側を覆う円筒状のブレード3を備える金属製可撓管1の軸方向端部にニップル(接続金具)10を接合する方法であって、金属製可撓管1の軸方向端部外周に円筒状のリング4を嵌め込み、該リング4の軸方向一端部4aをカシメ等で縮径させることによって、該リング4の軸方向一端内周とチューブ2の軸方向端部の山部2aとの間でブレード3の軸方向端部を挟持し、ブレード3の挟持部において、リング4とチューブ2及びブレード3と、これらの挟持部に突き当てられたニップル(接続金具)10の軸方向一端外周とを溶接することによって、ニップル(接続金具)10を金属製可撓管1の軸方向端部に接合する方法である。
【選択図】図6
【解決手段】本発明は、蛇腹状に成形されたチューブ2と、該チューブ2の外周側を覆う円筒状のブレード3を備える金属製可撓管1の軸方向端部にニップル(接続金具)10を接合する方法であって、金属製可撓管1の軸方向端部外周に円筒状のリング4を嵌め込み、該リング4の軸方向一端部4aをカシメ等で縮径させることによって、該リング4の軸方向一端内周とチューブ2の軸方向端部の山部2aとの間でブレード3の軸方向端部を挟持し、ブレード3の挟持部において、リング4とチューブ2及びブレード3と、これらの挟持部に突き当てられたニップル(接続金具)10の軸方向一端外周とを溶接することによって、ニップル(接続金具)10を金属製可撓管1の軸方向端部に接合する方法である。
【選択図】図6
Description
本発明は、金属製可撓管への接続金具の接合方法、特に、金属製可撓管の軸方向端部に接続金具を溶接によって接合する方法に関する。
例えば、金属製可撓管は、流体を送る各種流体管同士を接続するフレキシブルジョイントとして用いられているが、この金属製可撓管は、山部と谷部を軸方向に交互に繰り返し形成することによって蛇腹状に成形されたチューブを芯材とし、このチューブを細い鋼線を編んで形成したブレードと称するカバー材で被覆して形成される(例えば、特許文献1参照)。
このような金属製可撓管の軸方向両端部には、当該金属製可撓管を他の流体管に接続するためのフランジやニップルなどの接続金具が一般的には溶接によって接合される。この接続金具の金属製可撓管への接合方法としては、以下のような方法が用いられていた。
すなわち、所定長さのチューブの外周に被覆されたブレードをチューブの長さよりも若干長く粗切断した後、該ブレードの軸方向両端部外周に円筒状のリングを両者が嵌合するように外側から組合せ、溶接のためにブレードの端部を切り揃えている。そして、チューブとブレード及びリングの3部品の軸方向両端部(開口側両端部)を溶接によって接合した後、これらの溶接された3部品に接続金具を突き当てて更にこの接合金具を溶接によって金属製可撓管の軸方向端部に接合することが行われていた。
しかしながら、上記従来の接続金具の金属製可撓管への接合方法においては、ブレードの外径に対してリングの内径が大きいため、リングに対してブレードを同心円状に維持することが難しく、これらのリングとブレード及びチューブを溶接する際に溶接作業者がリングを所定の位置に合わせる作業が必要になる。また、溶接を開始した側にチューブやブレードが偏り、芯ズレが発生し、反対側にはリングとブレードとの間の径方向隙間が周方向に不均一となるという支障が生じる。最終的に、これらのリングとブレード及びチューブの溶接も周方向に不均一となって溶接不良が発生し易くなる。そして、この場合、溶接後に溶接部を外からの目視でブレードの全周に亘る溶接金属の溶け込みの状態を確認することは困難である。
さらに、形状及び構成の異なる3部品、つまり、薄板の蛇腹管であるチューブと金属線材の編組品であるブレード及び厚板パイプであるリングを溶接する際、これらの3部品に溶接金属を同時に溶け込ませて3部品を接合することが難しく、溶接品質が溶接作業者の経験と技量によるところが大きく、溶接品質が安定しないという問題もある。
また、前工程においてチューブとブレード及びリングの3部品を溶接した箇所に、次工程として別体の接続金具を溶接によって接合するが、その際、チューブと接続金具の芯合わせを目視で目分量で行うために両者の芯ズレが生じ、接続金具がチューブに対して傾いて接合される可能性がある。さらに、チューブとブレード及びリングの3部品を溶接した箇所に接続金具を溶接によって接合するため、同一箇所を2回溶接することとなり、作業工数が増えて作業効率が悪化する他、溶接箇所に2回の熱履歴が加わることになる。このため、溶接箇所に溶接熱による過大な熱応力が発生し、特に肉厚が薄いチューブの劣化損傷を招くという問題も発生する。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、金属製可撓管の端部への接続金具の溶接による接続を各部品の芯合わせを正確に行いつつ、迅速且つ確実に行うことのできる金属製可撓管への接続金具の接合方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る金属製可撓管への接続金具の接続方法は、
山部と谷部を軸方向に交互に繰り返し形成することによって蛇腹状に成形されたチューブと、該チューブの外側全体を覆う円筒状のブレードと、を備える金属製可撓管の軸方向端部に接続金具を接続する方法において、
前記チューブの端部を前記山部が最端となる様に調整するチューブ端部調整工程と、金属製可撓管の軸方向端部に円筒状のリング部材を外側から組み付けるリング部材組付け工程と、該リングの組み付け状態で該リング部材の軸方向先端側部分を縮径させることによって、該リング部材の前記先端部内周側を前記チューブの端部の最端の谷部側に押し込むと共に、該リング部材の端部と前記最端の山部の軸方向内側面との間に前記ブレードを挟む前記リング部材縮径工程と、接続対象である前記接続金具の接続側の端部を前記チューブの端部の最端の山部に外側から押し付けた状態で、前記接続金具の端部、前記チューブの端部、前記ブレードの端部及びリング部材の先端部を全周に亘って溶接する溶接工程と、を含むことを特徴とする。
山部と谷部を軸方向に交互に繰り返し形成することによって蛇腹状に成形されたチューブと、該チューブの外側全体を覆う円筒状のブレードと、を備える金属製可撓管の軸方向端部に接続金具を接続する方法において、
前記チューブの端部を前記山部が最端となる様に調整するチューブ端部調整工程と、金属製可撓管の軸方向端部に円筒状のリング部材を外側から組み付けるリング部材組付け工程と、該リングの組み付け状態で該リング部材の軸方向先端側部分を縮径させることによって、該リング部材の前記先端部内周側を前記チューブの端部の最端の谷部側に押し込むと共に、該リング部材の端部と前記最端の山部の軸方向内側面との間に前記ブレードを挟む前記リング部材縮径工程と、接続対象である前記接続金具の接続側の端部を前記チューブの端部の最端の山部に外側から押し付けた状態で、前記接続金具の端部、前記チューブの端部、前記ブレードの端部及びリング部材の先端部を全周に亘って溶接する溶接工程と、を含むことを特徴とする。
上記方法によれば、リング部材の先端部を例えば、カシメ等で縮径させ、その先端部をチューブの最端の谷部に食い込ませて安定させ、同時にブレードはリング部材の内周縁とチューブの最端の山部のとの間で挟まれた状態となる。したがって、リング部材とブレードとの間に径方向の隙間が発生することがなく、全周に亘って安定した接触状態が確保されている。したがって、この状態で溶接することにより、溶接時の溶融金属の溶接部への溶け込みが全周に亘って均一になされ、接合金具を金属製可撓管の軸方向端部に確実且つ強固に接合することができる。
また、作業者による3部品の位置合わせが容易なものとなり、その後の溶接作業も的確なものとなり、作業者の豊富な経験や高い技量を要することなく、高い溶接品質を確保することができる。更に、接続金具の接続端部外周と、金属製可撓管を構成するブレードとこれを挟んでいるリング部材とチューブの4部品を1回だけ同時に溶接することによって、接続金具を金属製可撓管に接続するようにしたため、作業工数が削減されて作業効率が高められるとともに、肉厚の薄いチューブの過大な熱履歴に伴う劣化損傷を効果的に防ぐことができる。
本発明によれば、金属製可撓管の形状と構成が異なるチューブとブレード及びリング部材と、接続金具の4部品を正確に芯合わせした状態で、これらの4部品を1回の溶接によって同時に接合することによって、作業効率良く且つチューブの劣化損傷を招くことなく、接続金具を金属製可撓管に正確且つ確実に接合することができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
先ず、流体を送る各種流体管同士を接続するフレキシブルジョイントとして用いられる金属製可撓管の基本構成を図1に基づいて説明する。なお、図1~図6は金属製可撓管の軸方向一端部(右端部)のみを図示するが、該金属製可撓管の軸方向他端部(左端部)も同様に構成されている。また、以下においては、金属製可撓管の軸方向一端部(右端部)への接続金具(本実施の形態では、ニップル(図4~図6参照))の接続方法についてのみ図示及び説明するが、金属製可撓管の軸方向他端部(左端部)への接続金具の接合方法も同様であるため、これについての図示及び説明は省略する。
図1に示すように、金属製可撓管1は、山部2aと谷部2bを軸方向に交互に繰り返し形成することによって蛇腹状に成形されたチューブ2と、このチューブ2の外周側を覆う円筒状のブレード3を備えて構成されている。ここで、チューブ2とブレード3は、共にステンレス鋼(SUS)を材料とするものであって、ブレード3は、複数本の金属線を網目状に編組して構成されており、このブレード3とチューブ2とは、その軸心を中心として自在に撓み変形することができる。
また、図1から理解されるように、前提の作業として、チューブ2の接続される端部は、最端部分に山部2aが存在するようにカット調整されている(チューブ端部調整工程)。 次に、金属製可撓管1の軸方向端部に図4~図6に示す接続金具(本実施の形態ではニップル10が例として示されている)を接続するために、図1に示すように、金属製可撓管1のブレード3の軸方向両端部(図1には、軸方向右端部のみ図示)に、内径がブレード3の外径よりも若干大きな円筒状のリング部材4に金属製可撓管1の先端部を通して組み付ける(リング部材組付け工程)。このとき、上述のようにチューブ2の軸方向端部の軸方向の最端部分には山部2aが位置している。また、ブレード3は、チューブ2の全長を覆う長さを有しており、本実施の形態では、その軸方向端部がチューブ2の軸方向外端部より若干突出する程度の長さとなるように切断されている。なお、本実施の形態では、リング部材4は、ステンレス鋼(SUS)によって構成されている。
次に、図2に示すように、図1に示す状態からリング部材4の軸方向一端部4a(図2においてはチューブ2の開口端側の右端部)を所定長さだけローラ加工などによってカシメて縮径させる(リング部材カシメ工程)。これにより、リング部材4の軸方向一端部4aが外端開口部に向かって(図2の右方に向かって)次第に縮径するテーパ円筒状に成形され、その開口端の内周縁は、ブレード3の外端部(図2の右端部)の外周面を全周に亘って押しつつ、チューブ2の最端に存在する谷部2b(最端に存在する山部2aの軸方向内側の1つめの谷部)にやや押し込まれる。
このとき、リング部材4のその開口端の内周縁の先端部は、最端の山部2aの内側斜面との間にブレード3を挟持した状態となっている。
また、ブレード3の更に軸方向端部側(外端部)は開口側(図2の右側)に向かって開くテーパ円筒状に変形する。この状態により、リング部材4とブレード3及びチューブ2との間に径方向隙間が発生することがなく、リング部材4とブレード3及びチューブ2の3部品の芯合わせが確実且つ正確になされる。
上述のように、リング部材4とブレード3及びチューブ2の3部品の芯合わせが確実且つ正確になされる結果、従来必要であった作業者によるリング部材4の位置合わせ作業が不要となり、作業者の負担が軽減される。
次に、図3に示すように、チューブ2の軸方向最端に位置する1つの山部2aをプレス成形して当該チューブ2の内側へ押し曲げる(受け部形成工程)。本実施の形態では、ほぼ直角に折り曲げ、チューブ2の軸方向外端部(開口端部)に凹状の受け部2Aを形成している。
なお、図7はこの受け部2Aの形状の理解を容易にするため図3及び図4の該当部分を拡大した説明図である。図示の様に、円形状の凹部がチューブ2の先端部分に形成されており、この受け部2Aの内径φDは、図4からも理解されるように、接続金具であるニップル10の軸方向一端部に形成された円筒部10Aの外径φdよりも僅かに大きく設定されている(φD>φd)。
ここで、本実施の形態に係るニップル10は、その軸方向中間部に工具係合部10Bが一体に形成された円筒状部材であって、工具係合部10Bの軸方向一方(図4の左側)には、外径がφdの前記円筒部10Aが形成されており、工具係合部10Bの軸方向他方(図4の右側)の外周には雄ネジ部10Cが形成されている。なお、工具係合部10Bは、当該ニップル10を軸中心回りに回すためのスパナなどの不図示の工具が係合するために正六角柱状の外径形状を有している。また、このニップル10の材質には、ステンレス鋼(SUS)が用いられている。
上記ニップル10を金属製可撓管1の軸方向一端(図示例では、右端)に接合するには、図5に示すように、ニップル10の軸方向一端部に形成された円筒部10Aの軸方向一端部(図5の左端部)外周を金属製可撓管1のチューブ2の開口端部に形成された凹状の受け皿部2Aの内周に軸方向から嵌め込む。すると、金属製可撓管1側において既に芯合わせされたチューブ2とブレード3及びリング部材4に対してニップル10が正確に芯合わせされた状態で、ニップル10が金属製可撓管1に仮組みされる。 なお、上述した受け部2Aの成形は例としてプレス加工によることとしたが、チューブ2の上記軸方向最端の山部2aに対して外方からニップル10の接続側端部の円筒状部分を押し付けて山部2aを内側へ押し曲げることでも行うことが可能である。
そして、図5に示す状態から、図6に示すようにニップル10の軸方向一端の円筒部10Aの外周と、金属製可撓管1を構成するブレード3とこれを挟持するリング部材4及びチューブ2の各軸方向一端部(図6の右端部)とを同時に溶接する(溶接工程)。これによって、ニップル10を金属製可撓管1の軸方向端部(図6の右端部)に接続することができる。なお、前述のように、金属製可撓管1の軸方向他端部(左端部)においても、同様の方法によって不図示のニップルが溶接によって接合される。
以上のように、本実施の形態では、リング部材4の軸方向一端部4aをカシメて縮径させ、その開口端の内周縁がブレード2の外端部を全周に亘ってチューブ2の軸方向最端の谷部2bに押し込み、同時にブレード3を挟んで山部2aに押し付けるのでリング部材4とブレード3及びチューブ2の間に径方向隙間が発生することがなく、リング部材4とブレード3及びチューブ2の3部品の芯合わせが確実且つ正確になされ、これら3部品の溶接前の仮組みの状態が安定化し、作業者による3部品の位置合わせが不要となるとともに、作業の細分化が可能になる。
また、チューブ2の軸方向端部(開口端部)の1つの山部2aをプレス成形等により凹状の受け部2Aを形成し、この受け部2Aに接続金具であるニップル10の円筒部10Aの軸方向端部外周を嵌め込むようにしたため、該ニップル10とチューブ2との芯合わせが正確且つ確実になされる。したがって、ニップル10がチューブ2の軸心に対して傾いて接合されることがなく、両者が同心状態を保って接合される。
そして、上記状態から、ニップル10の軸方向一端外周と、金属製可撓管1を構成するブレード3とこれを挟持するリング部材4及びチューブ2の各軸方向端部との4部品を同時に溶接することから、全ての接続対象の部材を1回の溶接で接続することができる。したがって、熱の影響を受け易い肉厚の薄いチューブ2の過大な熱履歴に伴う劣化損傷を効果的に防ぐことができ、チューブ2、延いては金属製可撓管1の耐久性の向上を図ることができる。また、前述のように、リング部材4の軸方向一端部4aがカシメによって縮径されるために該リング部材4とブレード3及びチューブ2の間に径方向隙間が発生することがなく、溶接時の溶融金属20(図6参照)の溶接部への溶け込みが全周に亘って均一になされる。このため、ニップル10を金属製可撓管1の軸方向端部に確実且つ強固に接合することができ、作業者の豊富な経験や高い技量を要することなく、高い溶接品質を確保することができる。
次に、図8乃至図11に基づいて他の実施の形態について説明する。なお、上記実施の形態と同様の部材には同一の符号を付している。
本実施の形態に係る方法において特徴的なことは、全周への溶接工程を行う前に、チューブ2の最端の山部2aを全周に亘って軸方向内側に押し曲げ、平坦面2Bを全周に形成している(平坦面形成工程)ことである。すなわち、ニップル10の接続側端部の端面10Dの当接される部分が平坦面2Bとなる。上記の実施の形態の様な凹状の受け部2Aを形成するのではなく、平らな面を円状に形成していることが上記の実施の形態と異なっている。図9は、この平坦面2Bが形成されたチューブ2の端部を拡大して示しており、図示の様に、最端の山部2aは、軸方向内側に折り曲げられ、外側面は平坦な状態になっている。
そして、その後の全体の溶接は、ニップル10の端面10Dを円形の平坦面2Dに当接させた状態で行われる。したがって、受け部2Aへの没入という動作はできないが、接続される接続金具の接続側端部の形状の如何に拘わらず、接続することが可能である。すなわち、様々な接続対象に対して特別の準備作業を行う必要がない。例えば、受け部2Aの形状に合わせるための接続金具側の切削等を行う必要がない。
そして、ニップル10の端面10Dとチューブ2の円形の平坦面2Dの平面同士は安定して当接可能であるので溶接の安定性が図られる。
また、平坦面形成工程によって、厚さの薄いチューブ2の先端部の厚さが増加され、溶接時における安定性が増加する。すなわち、熱入れによる障害の発生などが回避される。
なお、平坦面形成工程は、必ずしもリング部材縮径工程を行った後に行う場合に限らず、そのリング部材縮径工程の前に行うことも可能である。
更に、図10に示したように、この平坦面形成工程を行った段階で一旦、リング部材4,ブレード3及びチューブ2の3部材の先端部を溶接(図上、溶接部を黒塗りで示している)しておくことも可能である。この場合には1回の溶接作業で溶接工程が完了することにならないが、上記3つの部材の溶接状態、例えばブレード3の溶け込み状態を目視しながら的確な溶接を行うことができるという利点がある。
図11は、最終的にリング部材4、ブレード3、チューブ2及びニップル10の端部全周の溶接が終了した状態を示しているが、この4部品の溶接を同時に行うことが可能であることは勿論である。
なお、以上の各実施の形態では、接続金具としてニップル10を金属製可撓管1に接合する場合を例として説明したが、接続金具としてニップル10以外の例えばパイプやフランジ用ラップジョイントなどの他の任意のものを金属製可撓管1に接合する方法に対しても本発明方法を同様に適用可能である。
また、以上の実施の形態においては、金属製可撓管1を構成するチューブ2とブレード3及びリング部材4、該金属製可撓管1に接続される接続金具であるニップル10の材質を全てステンレス鋼(SUS)で構成したが、これらの材質には、ステンレス鋼(SUS)以外の任意のものを選定することができる。
その他、本発明は、以上説明した実施の形態に適用が限定されるものではなく、特許請求の範囲及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
1 金属製可撓管
2 チューブ
2A チューブの受け部
2a チューブ最端の山部
2b チューブ最端の谷部
3 ブレード
4 リング部材
4a リング部材の軸方向一端部
10 ニップル(接続金具)
10A ニップルの円筒部
10B ニップルの工具係合部
10C ニップルの雄ネジ部
20 溶融金属
φD 受け部の内径
φd ニップルの円筒部の外径
2 チューブ
2A チューブの受け部
2a チューブ最端の山部
2b チューブ最端の谷部
3 ブレード
4 リング部材
4a リング部材の軸方向一端部
10 ニップル(接続金具)
10A ニップルの円筒部
10B ニップルの工具係合部
10C ニップルの雄ネジ部
20 溶融金属
φD 受け部の内径
φd ニップルの円筒部の外径
Claims (5)
- 山部と谷部を軸方向に交互に繰り返し形成することによって蛇腹状に成形されたチューブと、該チューブの外側全体を覆う円筒状のブレードと、を備える金属製可撓管の軸方向端部に接続金具を接続する方法において、
前記チューブの端部を前記山部が最端となる様に調整するチューブ端部調整工程と、
金属製可撓管の軸方向端部に円筒状のリング部材を外側から組み付けるリング部材組付け工程と、
該リングの組み付け状態で該リング部材の軸方向先端側部分を縮径させることによって、該リング部材の前記先端部内周側を前記チューブの端部の最端の谷部側に押し込むと共に、該リング部材の端部と前記最端の山部の軸方向内側面との間に前記ブレードを挟む前記リング部材縮径工程と、
接続対象である前記接続金具の接続側の端部を前記チューブの端部の最端の山部に外側から押し付けた状態で、前記接続金具の端部、前記チューブの端部、前記ブレードの端部及びリング部材の先端部を全周に亘って溶接する溶接工程と、
を含むことを特徴とする金属製可撓管への接続金具の接合方法。 - 前記溶接工程の前に、前記チューブの最端の山部を全周に亘って軸方向内側に押し曲げ、前記接続金具の接続側端部が納まる受け部を形成する受け部形成工程を行い、
前記溶接工程は、前記接続金具の接続側の端部を前記受け部に納めた状態で行われることを特徴とする請求項1に記載の金属製可撓管への接続金具の接合方法。 - 受け部形成工程は、前記最端の山部を全周に亘って外側からプレス成形によって軸方向内側に折り曲げて行われることを特徴とする請求項2に記載の金属製可撓管への接続金具の接合方法。
- 受け部形成工程は、前記接続金具の接続側端部を前記最端の山部に軸方向外側から押し付けることで行われることを特徴とする請求項2に記載の金属製可撓管への接続金具の接合方法。
- 前記溶接工程の前に、前記チューブの最端の山部を全周に亘って軸方向内側に押し曲げ、前記接続金具の接続側端部の端面が当接される平坦面を全周に形成する平坦面形成工程を行い、
前記溶接工程は、前記接続金具の接続側の端面を前記平坦面に当接させた状態で行われることを特徴とする請求項1に記載の金属製可撓管への接続金具の接合方法。
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