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JP2023149027A - ショベル - Google Patents

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JP2023149027A
JP2023149027A JP2022057352A JP2022057352A JP2023149027A JP 2023149027 A JP2023149027 A JP 2023149027A JP 2022057352 A JP2022057352 A JP 2022057352A JP 2022057352 A JP2022057352 A JP 2022057352A JP 2023149027 A JP2023149027 A JP 2023149027A
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vehicle inlet
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shovel
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学 伊藤
Manabu Ito
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Sumitomo SHI Construction Machinery Co Ltd
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Sumitomo SHI Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

【課題】充電口近傍の凍結を抑制して、充電に遅延が生じることを抑制する。【解決手段】一実施形態に係るショベルは、ショベルは、電動機と、電動機に対して電力を供給するバッテリと、バッテリに電力を供給する充電口と、を有し、充電口の温度を上昇させるように構成されている。【選択図】図2

Description

本開示は、ショベルに関する。
近年、電動モータを有するショベルが提案されている。当該ショベルにおいては、本体に設けられたバッテリから供給される電力で電動モータを駆動させている。
当該ショベルは、電動モータを駆動させるために、バッテリの充電を行う必要がある。そこで、特許文献1に記載された技術では、バッテリの充電を行うために太陽光パネルが設けられている。また、特許文献1に記載されたショベルは、太陽光パネルからの電力でバッテリを充電するのみならず、商用電源から供給される交流電力もバッテリの充電のために用いている。
特許文献1に記載されたショベルでは、商用電源からの交流電力が供給されている以上、当該商用電源からの充電ケーブルを接続するための充電用車両インレット(充電口)が設けられていると考えられる。特許文献1に記載されたショベルを含む、電動モータを備えたショベルにおいては、商用電源から伸びている充電ケーブルの先端に設けられた充電コネクタを、充電用車両インレットに接続することで、充電が開始される。
特開2007-284874号公報
ところで、ショベルは低温環境下で使用されることもある。低温環境下においては、充電用車両インレットの近傍が凍結して、充電コネクタが接続できない状況が生じる可能性がある。また、特許文献1も、低温環境下で充電コネクタを接続する状況を想定した技術でもない。
バッテリの充電は、定期的に行う必要がある上に、所定の時間を要する。また、ショベルは、充電が完了した後に、すぐに作業を開始するような状況も存在する。このため、充電用車両インレットの近傍が凍結して、充電用車両インレットが接続できないという状況は好ましくない。
そこで、上記課題に鑑み、充電用車両インレット(充電口)の近傍の凍結を抑制し、充電用車両インレット(充電口)に充電コネクタを接続可能にすることで、充電を開始するまでの間に遅延が生じることを抑制する。
上記目的を達成するため、本開示の一実施形態に係るショベルは、電動機と、電動機に対して電力を供給するバッテリと、バッテリに電力を供給する充電口と、を有し、充電口の温度を上昇させるように構成されている。
上述の実施形態によれば、充電口近傍の凍結を抑制して、充電口に充電コネクタを接続可能にすることで、充電を開始するまでの間に遅延が生じることを抑制する。これにより作業効率の向上を図る。
図1は、第1の実施形態に係るショベル(掘削機)を示す側面図である。 図2は、第1の実施形態に係るショベルの構成の一例を概略的に示すブロック図である。 図3は、第1の実施形態に係るショベルの上部旋回体に設けられた外側フラップの開閉を表した説明図である。 図4は、第1の実施形態に係る複数の内側フラップ、及び車両インレットの配置関係を示した図である。 図5は、第1の実施形態に係る普通充電用車両インレット及び急速充電用車両インレットを、ショベルの内側から参照した場合の配置関係を示した図である。 図6は、第1の実施形態の変形例に係る普通充電用車両インレット及び急速充電用車両インレットを、ショベルの内側から参照した場合の配置関係を示した図である。 図7は、第2の実施形態に係るショベルの冷却系の構成要素を示すブロック図である。 図8は、第3の実施形態に係る普通充電用車両インレット及び急速充電用車両インレットを、ショベルの内側から参照した場合の配置関係を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。また、以下で説明する実施形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述される全ての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の又は対応する符号を付し、説明を省略することがある。
(第1の実施形態)
まず、電動ショベルの一例として、実施形態に係るショベル200の概要を説明する。
[ショベルの概要]
図1に示されるように、本実施形態に係るショベル200は、下部走行体1と、旋回機構2を介して旋回可能に下部走行体1に搭載される上部旋回体3と、アタッチメントとしてのブーム4、アーム5、及びバケット6と、キャビン10と、を備える。
下部走行体1は、例えば、左右一対のクローラを含み、それぞれのクローラが走行油圧モータ1R,1L(図2参照)で油圧駆動されることにより、自走する。
上部旋回体3は、旋回機構2を通じて、旋回油圧モータ2M(図2参照)で油圧駆動されることにより、下部走行体1に対して旋回する。メインポンプ14(図2参照)から供給される作動油で全ての被駆動要素(例えば、旋回油圧モータ2M)が油圧駆動される。いわゆる油圧ショベルの動力源(エンジン)をポンプ用電動機12に置換した構成に相当する。
また、上部旋回体3は、旋回機構2を通じて、旋回油圧モータ2Mの代わりに、バッテリモジュール19から供給される電力で駆動する旋回用電動機で電気駆動されてもよい。この場合、例えば、ショベル200は、バッテリモジュール19から電力変換装置100及びインバータを介して旋回用電動機に接続される。そして、旋回用電動機は、ショベルコントローラ30及びインバータの制御下で、上部旋回体3を旋回駆動する力行運転、及び回生電力を発生させて上部旋回体3を旋回制動する回生運転を行ってもよい。また、旋回用電動機は、インバータを介して、回生電力をバッテリモジュール19やポンプ用電動機12に供給してもよい。
ブーム4は、上部旋回体3の前部中央に俯仰可能に取り付けられ、ブーム4の先端には、アーム5が上下回動可能に取り付けられ、アーム5の先端には、バケット6が上下回動可能に取り付けられる。ブーム4、アーム5、及びバケット6は、それぞれ、油圧アクチュエータとしてのブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9により油圧駆動される。
上部旋回体3の左側面後方には、外側フラップ150(外側カバー部材の一例)が設けられている。外側フラップ150は、開閉可能であって、当該外側フラップ150を開けた内部の空間には、ショベル200の充電を行うための充電用車両インレット(充電口の一例)等が設けられている。
バケット6は、エンドアタッチメントの一例であり、アーム5の先端には、作業内容等に応じて、バケット6の代わりに、他のエンドアタッチメントが取り付けられてもよい。他のエンドアタッチメントは、例えば、法面用バケット、浚渫用バケット等のバケット6と異なる種類のバケットであってよい。また、他のエンドアタッチメントは、例えば、ブレーカ、攪拌機、グラップル等のバケットと異なる種類のエンドアタッチメントであってもよい。
キャビン10は、上部旋回体3の前部左側に搭載され、その内部(室内)には、オペレータが着座する操縦席や後述する操作装置26(図2参照)等が設けられる。
ショベル200は、キャビン10に搭乗するオペレータの操作に応じて、下部走行体1(左右のクローラ)、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素を動作させる。
また、ショベル200は、キャビン10に搭乗するオペレータによって操作可能に構成されるのに代えて、或いは、加えて、ショベル200の外部から遠隔操作(リモート操作)が可能に構成されてもよい。ショベル200が遠隔操作される場合、キャビン10の内部は、無人状態であってもよい。以下、オペレータの操作には、キャビン10のオペレータの操作装置26に対する操作、及び外部のオペレータの遠隔操作の少なくとも一方が含まれる前提で説明を進める。
遠隔操作には、例えば、所定の外部装置で行われるショベル200のアクチュエータに関する操作入力によって、ショベル200が操作される態様が含まれる。この場合、ショベル200は、所定の外部装置と通信可能な(図示しない)通信機器を搭載し、例えば、(図示しない)撮像装置が出力する画像情報(撮像画像)を外部装置に送信してよい。そして、外部装置は、自装置に設けられる表示装置(以下、「遠隔操作用表示装置」)に受信される画像情報(撮像画像)を表示させてよい。また、ショベル200のキャビン10の内部の出力装置50(表示装置)に表示される各種の情報画像(情報画面)は、同様に、外部装置の遠隔操作用表示装置にも表示されてよい。これにより、外部装置のオペレータは、例えば、遠隔操作用表示装置に表示されるショベル200の周囲の様子を表す撮像画像や情報画面等の表示内容を確認しながら、ショベル200を遠隔操作することができる。そして、ショベル200は、通信機器により外部装置から受信される、遠隔操作の内容を表す遠隔操作信号に応じて、油圧アクチュエータを動作させ、下部走行体1(左右のクローラ)、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素を駆動してよい。
また、遠隔操作には、例えば、ショベル200の周囲の人(例えば、作業者)のショベル200に対する外部からの音声入力やジェスチャ入力等によって、ショベル200が操作される態様が含まれてよい。具体的には、ショベル200は、ショベル200(自機)に搭載される音声入力装置(例えば、マイクロフォン)やジェスチャ入力装置(例えば、撮像装置)等を通じて、周囲の作業者等により発話される音声や作業者等により行われるジェスチャ等を認識する。そして、ショベル200は、認識した音声やジェスチャ等の内容に応じて、アクチュエータを動作させ、下部走行体1(左右のクローラ)、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素を駆動してもよい。
また、ショベル200は、オペレータの操作の内容に依らず、自動でアクチュエータを動作させてもよい。これにより、ショベル200は、下部走行体1(クローラ1CL,1CR)、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素の少なくとも一部を自動で動作させる機能(いわゆる「自動運転機能」或いは「マシンコントロール機能」)を実現する。
自動運転機能には、オペレータの操作装置26に対する操作や遠隔操作に応じて、操作対象の被駆動要素(油圧アクチュエータ)以外の被駆動要素(アクチュエータ)を自動で動作させる機能(いわゆる「半自動運機能」)が含まれてよい。また、自動運転機能には、オペレータの操作装置26に対する操作や遠隔操作がない前提で、複数の被駆動要素(アクチュエータ)の少なくとも一部を自動で動作させる機能(いわゆる「完全自動運転機能」)が含まれてよい。ショベル200において、完全自動運転機能が有効な場合、キャビン10の内部は無人状態であってよい。また、半自動運転機能や完全自動運転機能等には、自動運転の対象の被駆動要素(アクチュエータ)の動作内容が予め規定されるルールに従って自動的に決定される態様が含まれてよい。また、半自動運転機能や完全自動運転機能等には、ショベル200が自律的に各種の判断を行い、その判断結果に沿って、自律的に自動運転の対象の被駆動要素(アクチュエータ)の動作内容が決定される態様(いわゆる「自律運転機能」)が含まれてもよい。
[ショベルの構成]
次に、図1に加えて、図2を参照して、本実施形態に係るショベル200の構成について説明する。
図2は、本実施形態に係るショベル200の構成の一例を概略的に示すブロック図である。
なお、図2において、機械的動力ラインは二重線、油圧ラインは太い実線、パイロットラインは破線、電気駆動・制御ラインは細い実線でそれぞれ示される。
<油圧駆動系>
本実施形態に係るショベル200の油圧駆動系は、下部走行体1、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素のそれぞれを油圧駆動する走行油圧モータ1R,1L、旋回油圧モータ2M、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9等の油圧アクチュエータを含む。また、本実施形態に係るショベル200の油圧駆動系は、ポンプ用電動機12と、メインポンプ14と、コントロールバルブ17とを含む。
ポンプ用電動機12(電動機の一例)は、油圧駆動系の動力源である。ポンプ用電動機12は、例えば、IPM(Interior Permanent Magnet)モータである。ポンプ用電動機12は、インバータ18を介してバッテリモジュール19及び電力変換装置100を含む高圧電源と接続される。ポンプ用電動機12は、インバータ18を介してバッテリモジュール19から供給される三相交流電力で力行運転し、メインポンプ14及びパイロットポンプ15を駆動する。ポンプ用電動機12の駆動制御は、後述するショベルコントローラ30の制御下で、インバータ18により実行されてよい。
メインポンプ14は、作動油タンクTから作動油を吸い込み、高圧油圧ライン16に吐出することにより、高圧油圧ライン16を通じてコントロールバルブ17に作動油を供給する。メインポンプ14は、ポンプ用電動機12により駆動される。メインポンプ14は、例えば、可変容量式油圧ポンプであり、後述するショベルコントローラ30の制御下で、(図示しない)レギュレータが斜板の角度(傾転角)を制御する。これにより、メインポンプ14は、ピストンのストローク長を調整し、吐出流量(吐出圧)を調整することができる。
なお、メインポンプ14は、ポンプ用電動機12に加えて、他の動力源からの動力で駆動されてもよい。例えば、ブーム4の下げ動作時やアーム5の閉じ動作時にブーム4やアーム5の自重でブームシリンダ7やアームシリンダ8から作動油タンクに排出される作動油のエネルギを回生し、メインポンプ14を駆動してもよい。具体的には、ブーム4の下げ動作時やアーム5の閉じ動作時にブーム4やアーム5の自重でブームシリンダ7やアームシリンダ8から作動油タンクに排出される作動油のエネルギで、メインポンプ14の回転軸と同軸で配置される油圧モータを駆動させてよい。また、ブーム4の下げ動作時やアーム5の閉じ動作時にブーム4やアーム5の自重でブームシリンダ7やアームシリンダ8から作動油タンクに排出される作動油のエネルギを回生し、発電機に発電を行わせてもよい。具体的には、ブーム4の下げ動作時やアーム5の閉じ動作時にブーム4やアーム5の自重でブームシリンダ7やアームシリンダ8から作動油タンクに排出される作動油のエネルギで、発電機と同軸に配置される油圧モータを駆動することにより、発電機に発電を行わせてよい。この場合、発電機の発電電力は、ポンプ用電動機12に供給されたり、バッテリモジュール19に充電されたりしてよい。
コントロールバルブ17は、オペレータの操作や自動運転機能に対応する操作指令に応じて、油圧駆動系の制御を行う油圧制御装置である。コントロールバルブ17は、上述の如く、高圧油圧ライン16を介してメインポンプ14と接続され、メインポンプ14から供給される作動油を、油圧アクチュエータ(走行油圧モータ1R,1L、旋回油圧モータ2M、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9)に選択的に供給可能に構成される。例えば、コントロールバルブ17は、メインポンプ14から油圧アクチュエータのそれぞれに供給される作動油の流量と流れる方向とを制御する複数の制御弁(方向切換弁)を含むバルブユニットである。メインポンプ14から供給され、コントロールバルブ17や油圧アクチュエータを通流した作動油は、コントロールバルブ17から作動油タンクTに排出される。
<電気駆動系>
本実施形態に係るショベル200の電気駆動系は、ポンプ用電動機12と、センサ12sと、インバータ18とを含む。また、本実施形態に係るショベル200の電気駆動系は、バッテリモジュール19及び電力変換装置100等により構成される高圧電源を含む。
センサ12sは、電流センサ12s1と、電圧センサ12s2と、回転状態センサ12s3とを含む。
電流センサ12s1は、ポンプ用電動機12の三相(U相、V相、及びW相)のそれぞれの電流を検出する。電流センサ12s1は、例えば、ポンプ用電動機12とインバータ18の間の電力経路に設けられる。電流センサ12s1により検出されるポンプ用電動機12の三相それぞれの電流に対応する検出信号は、通信線を通じて、直接的に、インバータ18に取り込まれる。また、当該検出信号は、通信線を通じて、ショベルコントローラ30に取り込まれ、ショベルコントローラ30経由で、インバータ18に入力されてもよい。
電圧センサ12s2は、ポンプ用電動機12の三相のそれぞれの印加電圧を検出する。電圧センサ12s2は、例えば、ポンプ用電動機12とインバータ18の間の電力経路に設けられる。電圧センサ12s2により検出されるポンプ用電動機12の三相それぞれの印加電圧に対応する検出信号は、通信線を通じて、直接的に、インバータ18に取り込まれる。また、当該検出信号は、通信線を通じて、ショベルコントローラ30に取り込まれ、ショベルコントローラ30経由で、インバータ18に入力されてもよい。
回転状態センサ12s3は、ポンプ用電動機12の回転状態(例えば、回転位置(回転角)、回転速度等)を検出する。回転状態センサ12s3は、例えば、ロータリエンコーダやレゾルバである。
インバータ18は、ショベルコントローラ30の制御下で、ポンプ用電動機12を駆動制御する。インバータ18は、例えば、直流電力を三相交流電力に変換したり、三相交流電力を直流電力に変換したりする変換回路と、変換回路をスイッチ駆動する駆動回路と、駆動回路の動作を規定する制御信号(例えば、PWM(Pulse Width Modulation)信号)を出力する制御回路とを含む。
インバータ18の制御回路は、ポンプ用電動機12の動作状態を把握しながら、ポンプ用電動機12の駆動制御を行う。例えば、インバータ18の制御回路は、回転状態センサ12s3の検出信号に基づき、ポンプ用電動機12の動作状態を把握する。また、インバータ18の制御回路は、電流センサ12s1の検出信号及び電圧センサ12s2の検出信号(或いは制御過程で生成する電圧指令値)に基づき、逐次、ポンプ用電動機12の回転軸の回転角等を推定することにより、ポンプ用電動機12の動作状態を把握してもよい。
なお、インバータ18の駆動回路及び制御回路の少なくとも一方は、インバータ18の外部に設けられてもよい。
バッテリモジュール19は、充電された電力を、ショベル200内の電子部品に供給するための構成とする。具体的な構成については後述する。
電力変換装置100は、バッテリモジュール19の電力を昇圧したり、インバータ18を経由してポンプ用電動機12からの電力を降圧し、バッテリモジュール19に蓄電させたりする。電力変換装置100は、ポンプ用電動機12の運転状態に応じて、DC(Direct Current)バス110の電圧値が一定の範囲内に収まるように昇圧動作と降圧動作とを切り替える。電力変換装置100の昇圧動作と降圧動作との切替制御は、例えば、DCバス110の電圧検出値、バッテリモジュール19の電圧検出値、及びバッテリモジュール19の電流検出値に基づき、ショベルコントローラ30により実行されてよい。
なお、バッテリモジュール19の出力電圧を昇圧してポンプ用電動機12に印加する必要が無い場合、電力変換装置100は省略されてもよい。
<操作系>
本実施形態に係るショベル200の操作系は、パイロットポンプ15と、操作装置26と、圧力制御弁31とを含む。
パイロットポンプ15は、パイロットライン25を介してショベル200に搭載される各種油圧機器(例えば、圧力制御弁31)にパイロット圧を供給する。これにより、圧力制御弁31は、ショベルコントローラ30の制御下で、操作装置26の操作内容(例えば、操作量や操作方向)に応じたパイロット圧をコントロールバルブ17に供給することができる。そのため、ショベルコントローラ30及び圧力制御弁31は、オペレータの操作装置26に対する操作内容に応じた被駆動要素(油圧アクチュエータ)の動作を実現することができる。また、圧力制御弁31は、ショベルコントローラ30の制御下で、遠隔操作信号で指定される遠隔操作の内容に応じたパイロット圧をコントロールバルブ17に供給することができる。パイロットポンプ15は、例えば、固定容量式油圧ポンプであり、上述の如く、ポンプ用電動機12により駆動される。
操作装置26は、キャビン10の操縦席のオペレータから手の届く範囲に設けられ、オペレータがそれぞれの被駆動要素(即ち、下部走行体1の左右のクローラ、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等)の操作を行うために用いられる。換言すれば、操作装置26は、オペレータがそれぞれの被駆動要素を駆動する油圧アクチュエータ(例えば、走行油圧モータ1R,1L、旋回油圧モータ2M、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9等)や電動アクチュエータの操作を行うために用いられる。操作装置26は、例えば、電気式であり、オペレータによる操作内容に応じた電気信号(以下、「操作信号」)を出力する。操作装置26から出力される操作信号は、信号線28を介して、ショベルコントローラ30に取り込まれる。これにより、ショベルコントローラ30は、圧力制御弁31を制御し、オペレータの操作内容や自動運転機能に対応する操作指令等に合わせて、ショベル200の被駆動要素(アクチュエータ)の動作を制御することができる。
操作装置26は、例えば、レバー26A~26Cを含む。レバー26Aは、例えば、前後方向及び左右方向の操作に応じて、アーム5(アームシリンダ8)及び上部旋回体3(旋回動作)のそれぞれに関する操作を受け付け可能に構成されてよい。レバー26Bは、例えば、前後方向及び左右方向の操作に応じて、ブーム4(ブームシリンダ7)及びバケット6(バケットシリンダ9)のそれぞれに関する操作を受け付け可能に構成されてよい。レバー26Cは、例えば、下部走行体1(クローラ)の操作を受け付け可能に構成されてよい。
なお、コントロールバルブ17が電磁パイロット式の制御弁(方向切換弁)で構成される場合、電気式の操作装置26の操作信号は、コントロールバルブ17に直接入力され、それぞれの油圧制御弁が操作装置26の操作内容に応じた動作を行う態様であってもよい。また、操作装置26は、操作内容に応じたパイロット圧を出力する油圧パイロット式であってもよい。この場合、操作内容に応じたパイロット圧は、コントロールバルブ17に供給される。
圧力制御弁31は、ショベルコントローラ30の制御下で、パイロットポンプ15からパイロットライン25を通じて供給される作動油を用いて、所定のパイロット圧を出力する。圧力制御弁31の二次側のパイロットライン27は、コントロールバルブ17に接続され、圧力制御弁31から出力されるパイロット圧は、コントロールバルブ17に供給される。
圧力制御弁31は、ショベルコントローラ30の制御下で、操作装置26の操作内容(例えば、操作量や操作方向)に応じたパイロット圧をコントロールバルブ17に供給することができる。そのため、ショベルコントローラ30及び圧力制御弁31は、オペレータの操作装置26に対する操作内容に応じた被駆動要素(油圧アクチュエータ)の動作を実現することができる。また、圧力制御弁31は、ショベルコントローラ30の制御下で、遠隔操作信号で指定される遠隔操作の内容に応じたパイロット圧をコントロールバルブ17に供給することができる。パイロットポンプ15は、例えば、固定容量式油圧ポンプであり、上述の如く、ポンプ用電動機12により駆動される。
上述した圧力制御弁31からコントロールバルブ17に接続される二次側のパイロットライン27のうち、一部のライン27Aは、後述する普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍を通るように配置されている。具体的な配置については後述する。
なお、本実施形態においては、圧力制御弁31からコントロールバルブ17に接続される二次側のパイロットライン27のうち、一部のライン27Aを、後述する普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍を通るように配置する例について説明した。しかしながら、本実施形態は、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍を通す作動油の流路を、パイロットライン27に制限するものではなく、例えば、高圧油圧ライン16の一部のラインを、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍を通してもよい。
<電源系>
ショベル200は、バッテリモジュール19の充電を行うための構成として、普通充電用車両インレット101と、急速充電用車両インレット102と、を含む。
普通充電用車両インレット101は、外部の電源の所定のケーブル(以下「充電ケーブル」と称する)の先端部に設けられた充電コネクタ(充電用部材の一例)と接続可能に構成される。
充電用AC-DCコンバータ103は、普通充電用車両インレット101を介して、外部の電源から供給された交流電力を、バッテリ192に充電可能な直流電力に変換して、バッテリモジュール19に供給する。
急速充電用車両インレット102は、外部の電源(例えば充電ステーション)の充電ケーブルの先端部に設けられた充電コネクタ(充電用部材の一例)と接続可能に構成される。急速充電用車両インレット102は、例えば、CHAdeMO(登録商標)に基づいた急速充電を行うためのインレットである。本実施形態では、このような直流の充電方法を用いることで、AC―DCコンバータを介さずに、バッテリモジュール19に直流電力を供給できる。
本実施形態に係るショベル200のバッテリモジュール19は、ショベル200内の各構成に電力を供給する。バッテリモジュール19は、バッテリ192と、バッテリコントローラ191と、を含む。
バッテリ192は、ショベル200内の各種構成に対して電力を供給する。例えば、バッテリ192は、充電(蓄電)された電力をポンプ用電動機12に供給する。また、バッテリ192は、ポンプ用電動機12の発電電力(回生電力)を充電する。
バッテリ192は、外部の電源と充電ケーブルで接続されることにより充電(蓄電)される。
バッテリ192は、例えば、リチウムイオンバッテリであり、相対的に高い出力電圧(例えば、数百ボルト)を有する。
バッテリコントローラ191(制御部の一例)は、バッテリモジュール19内部の構成を制御する。例えば、バッテリコントローラ191は、(図示しない)温度センサからの出力結果からバッテリ192の温度状況の監視を行うと共に、バッテリ192のSOC(State Of Charge)を算出する。そして、バッテリコントローラ191は、温度センサの検出結果、及びSOCをショベルコントローラ30に出力する。これにより、ショベルコントローラ30は、キャビン10の内部の出力装置50(表示装置)に、バッテリ192の温度や、バッテリ192のSOCを表示させることができる。
本実施形態に係るバッテリコントローラ191は、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102に、充電コネクタが接続されているか否かに応じて、充電可能な状態であるか否かを判定する。なお、本実施形態は、給電可能か否かの判定手法を、充電コネクタが接続されているか否かに応じた判定に制限するものではない。
そして、バッテリコントローラ191は、外部の電源(例えば充電ステーション)と充電ケーブル及び充電コネクタで接続されたと判定した場合(換言すれば、給電可能な状態であると判定された場合)に、外部の電源が設けられた充電設備との間で通信を行う。バッテリコントローラ191は、当該充電設備と通信によって、充電設備から電力の供給が許可された場合に、外部の電源からの給電が開始される。
なお、バッテリモジュール19とポンプ用電動機12との間には、バッテリモジュール19の出力電圧を昇圧してポンプ用電動機12に印加するための電力変換装置が設けられてもよい。また、上述の如く、被駆動部の一部又は全部が電気駆動される場合、ポンプ用電動機12に代えて、或いは、加えて、被駆動部を電気駆動する電動アクチュエータにバッテリモジュール19の電力が供給される。
DC-DCコンバータ44は、例えば、上部旋回体3に設けられ、バッテリモジュール19から出力される非常に高い電圧の直流電力を所定の電圧(例えば、約24ボルト)に降圧し出力する。DC-DCコンバータ44の出力電力は、バッテリ46に供給され、充電(蓄電)されたり、バッテリ46の電力で駆動される電気機器(以下、「低電圧機器」)に供給されたりする。低電圧機器には、例えば、ショベルコントローラ30が含まれる。また、低電圧機器には、例えば、ウォータポンプ64、ファン90、空調装置80、及び空調コントローラ81等が含まれる。
例えば、図2に示すように、ショベル200には、1つのDC-DCコンバータ44が搭載される。
なお、DC-DCコンバータ44は、オルタネータに置換されてもよい。この場合、オルタネータは、上部旋回体3に設けられ、ポンプ用電動機12の動力により発電を行ってよい。オルタネータの発電電力は、DC-DCコンバータ44の場合と同様、バッテリ46に供給され、バッテリ46に充電(蓄電)されたり、ショベルコントローラ30等の低電圧機器に供給されたりする。
<空調系>
本実施形態のショベル200の空調系は、空調装置80と、空調コントローラ81と、を含む。
空調装置80は、キャビン10の室内の温度や湿度等を調整する。空調装置80は、例えば、冷暖兼用のヒートポンプサイクルを含むヒートポンプ式であってよい。また、空調装置80は、例えば、冷房用の冷凍サイクルと、暖房用のヒータとを含む構成であってもよい。暖房用のヒータは、例えば、PTC(Positive Temperature Coefficient)や燃焼式ヒータ等である。空調装置80は、ヒートポンプサイクルや冷凍サイクル内を通流する冷媒を圧縮するコンプレッサを含うんでもよい。コンプレッサは、ポンプ用電動機12の動力で駆動されてもよい。
空調コントローラ81は、ショベルコントローラ30からの要求に従って、空調装置80を制御する。
例えば、空調コントローラ81が、ショベルコントローラ30からのコンプレッサ及び空調装置80の動作要求を受け付けた場合に、当該要求に従って、コンプレッサ及び空調装置80の動作制御を行う。これにより、キャビン10内の空気の温度又は湿度を調整できる。
また、空調コントローラ81は、ショベルコントローラ30に対して、空調装置80の現在の状況を示した情報を送信する。例えば、空調コントローラ81は、空調装置80の目標温度、現在設定されている風量、及び現在の空調装置80が使用している電力量等について送信する。
なお、本実施形態の空調系は一例を示したものであって、上述した構成に制限するものではない。温度及び湿度を調整するために他の電子部品を備えてもよい。
<制御系>
本実施形態に係るショベル200の制御系は、ショベルコントローラ30と、出力装置50と、入力装置52と、を含む。
出力装置50は、キャビン10内に設けられ、ショベルコントローラ30の制御下で、オペレータに向けて各種情報を出力する。出力装置50は、例えば、視覚的な方法で情報をオペレータに出力(通知)する表示装置を含む。表示装置は、例えば、キャビン10内のオペレータから視認し易い場所に設置され、ショベルコントローラ30の制御下で、各種情報画像を表示してよい。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイである。また、出力装置50は、例えば、オペレータに対して聴覚的な方法で情報を出力する音出力装置を含む。音出力装置は、例えば、ブザーやスピーカ等である。
入力装置52は、キャビン10内に設けられ、オペレータからの各種入力を受け付ける。入力装置52は、例えば、オペレータの操作入力を受け付ける操作入力装置を含んでよい。操作入力装置は、例えば、ボタン、トグル、レバー、タッチパネル、タッチパッド等を含む。また、入力装置52は、例えば、オペレータからの音声入力を受け付ける音声入力装置やオペレータからのジェスチャ入力を受け付けるジェスチャ入力装置を含んでもよい。音声入力装置は、例えば、キャビン10内のオペレータの音声を取得するマイクロフォンを含む。また、ジェスチャ入力装置は、例えば、キャビン10内のオペレータのジェスチャの様子を撮像可能な室内カメラを含む。入力装置52で受け付けられるオペレータからの入力に対応する信号は、ショベルコントローラ30に取り込まれる。
ショベルコントローラ30は、それぞれの機能が任意のハードウェア、或いは、任意のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ等により実現されてよい。例えば、ショベルコントローラ30は、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、RAM(Random Access Memory)等のメモリ装置(主記憶装置)、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性の補助記憶装置、及び外部との入出力用のインタフェース装置等を含むコンピュータを中心に構成されてよい。
ショベルコントローラ30は、ショベル200の駆動制御を行う。ショベルコントローラ30は、例えば、操作装置26から入力される操作信号に応じて、圧力制御弁31に制御指令を出力し、圧力制御弁31から操作装置26の操作内容に応じたパイロット圧を出力させる。これにより、ショベルコントローラ30は、電気式の操作装置26の操作内容に対応するショベル200の被駆動要素(油圧アクチュエータ)の動作を実現させることができる。
また、ショベル200が遠隔操作される場合、ショベルコントローラ30は、例えば、遠隔操作に関する制御を行ってもよい。具体的には、ショベルコントローラ30は、圧力制御弁31に制御指令を出力し、圧力制御弁31から遠隔操作の内容に応じたパイロット圧を出力させてよい。これにより、ショベルコントローラ30は、遠隔操作の内容に対応するショベル200(被駆動要素)の動作を実現させることができる。
また、ショベルコントローラ30は、例えば、自動運転機能に関する制御を行ってもよい。具体的には、ショベルコントローラ30は、圧力制御弁31に制御指令を出力し、自動運転機能に対応する操作指令に応じたパイロット圧を圧力制御弁31からコントロールバルブ17に作用させてよい。これにより、ショベルコントローラ30は、自動運転機能に対応するショベル200の被駆動要素(油圧アクチュエータ)の動作を実現させることができる。
ショベルコントローラ30は、ショベル200の全体(ショベル200に搭載される各種機器)の動作を統合的に制御してよい。
ショベルコントローラ30は、入力される各種情報(例えば、操作装置26の操作信号を含む制御指令等)に基づき、電気駆動系の駆動制御を行う。
また、ショベルコントローラ30は、例えば、操作装置26の操作状態に基づき、電力変換装置100を駆動し、電力変換装置100の昇圧運転と降圧運転、換言すれば、バッテリモジュール19の放電状態と充電状態との切替制御を行ってよい。また、ショベルコントローラ30は、例えば、ショベル200が遠隔操作される場合、遠隔操作の内容に基づき、電力変換装置100を駆動し、バッテリモジュール19の放電状態と充電状態との切替制御を行ってよい。また、ショベルコントローラ30は、例えば、ショベル200の自動運転機能が有効な場合、自動運転機能に対応する操作指令に基づき、電力変換装置100を駆動し、バッテリモジュール19の放電状態と充電状態との切替制御を行ってよい。
<上部旋回体に設けられた外側フラップの開閉に関する説明>
図3は、本実施形態に係るショベル200の上部旋回体3に設けられた外側フラップ150の開閉を表した説明図である。図3(A)に示されるように、上部旋回体3の左側面にもう受けられた外側フラップ150は、ショベル200の外観を保護すると共に、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を外部の環境から保護するために設けられている。なお、本実施形態は、複数の内側フラップを覆うための外側カバー部材として、ショベル200の外観に合わせた外側フラップ150を備えた例について説明する。しかしながら、本実施形態は、外側カバー部材の形状を制限するものではなく、複数の内側フラップを覆うことが可能なカバー部材であれば、どのような形状であってもよい。
図3(B)に示されるように、外側フラップ150を開けると、第1内側フラップ151と、第2内側フラップ152と、が配置されている。そして、第1内側フラップ151、及び第2内側フラップ152のうちいずれか一方を開けた状態とすることで、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102に充電コネクタを接続できる。
図3(B)に示される例では、第2内側フラップ152を開けた状態にして、急速充電用車両インレット102に急速充電用の充電コネクタ401が接続された場合を示している。次に、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102について説明する。
<充電用車両インレットの説明>
図4は、本実施形態に係る複数の内側フラップ151、152、及び車両インレットの配置関係を示した図である。図4に示される例では、第2内側フラップ152が開いた状態を示している。本明細書において、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は互いに垂直な方向である。X軸方向およびY軸方向は水平方向を表し、Z軸方向は鉛直方向を表す。ショベル200においては、X軸方向はショベル200の進行方向であり、Y軸方向はショベル200の幅方向である。Z軸方向はショベル200の高さ方向である。
図4に示されるように、第1内側フラップ151は、第1ロック用部材151Aと、第1回転機構151Bとを備え、普通充電用車両インレット101を覆う開閉可能なカバー部材である。
第1回転機構151Bは、第1内側フラップ151の回転移動の基準となる回転軸を含んだ機構である。
第1ロック用部材151Aは、普通充電用車両インレット101を覆った状態(閉じた状態)で第1内側フラップ151の位置を固定するか否かを切り替え可能な部材である。
同様に、第2内側フラップ152は、第2ロック用部材152Aと、第2回転機構152Bとを備え、急速充電用車両インレット102を覆う開閉可能なカバー部材である。
第2回転機構152Bは、第2内側フラップ152の回転移動の基準となる回転軸を含んだ機構である。
第2ロック用部材152Aは、急速充電用車両インレット102を覆った状態(閉じた状態)で第2内側フラップ152の位置を固定するか否かを切り替え可能な部材である。
図4に示される、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102に対して、充電コネクタを接続することで、充電が開始される。
ところで、電動式のショベルは低温環境下で使用される状況がある。電動式のショベルは、定期的に充電が必要なため、低温環境下で作業を行い、急速充電を行った後、再び作業に戻る状況も存在する。
この場合、電動式のショベルの充電用車両インレットが低温環境下のために凍結している可能性がある。充電用車両インレットのみならず、充電用車両インレットの周囲の構成も凍結する可能性がある。例えば、充電用車両インレットを覆うためにフラップが設けられている場合、フラップと充電用車両インレットとの間で凍結したり、フラップの回転機構が凍結したり、フラップをロックするロック機構が凍結したりする可能性がある。
上述したような凍結が生じた場合に、例えば、ユーザは、乾燥機から出力される温風を、充電用インレットに当てることで、解凍させることが考えられる。しかしながら、解凍するまで時間が要するので、充電を開始するために遅延が生じる。また、乾燥機などの解凍するための機器を予め用意する必要がある。
そこで、本実施形態に係るショベル200においては、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍を通るようにパイロットライン27の一部のライン27Aを配置する。
<充電用車両インレットの背面側の配置の第1例>
図5は、本実施形態に係る普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を、ショベル200の内側(Y軸負方向)から参照した場合の配置関係を示した図である。図5に示される例では、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102に接続されるケーブル等については省略している。
本実施形態では、充電口の温度を上昇させるための構成として、油圧駆動系から流れる作動油のパイロットライン27の一部のライン27Aを用いる例について説明する。
図5に示される例では、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍を通るように、油圧駆動系から流れる作動油のパイロットライン27の一部のライン27AがU字形状に配置されている。
ショベル200がバッテリ192から供給される電力によって駆動している間、パイロットライン27は、圧力制御弁31からコントロールバルブ17に、操作装置26の操作内容(例えば、操作量や操作方向)に応じたパイロット圧を供給している。このように、ショベル200が駆動している間、ショベル200が作業を行うために、油圧駆動系(所定の構成要素の一例)で生じる損失エネルギ等が熱に変換される結果、パイロットライン27を流れる作動油の温度が上昇する。このため、パイロットライン27を流れる作動油の温度は、50度以上となり、例えば、70度~80度程度まで上昇することもある。
そして、パイロットライン27の一部のライン27Aを流れる作動油からの熱が、当該ライン27A周囲の空気又は上部旋回体3の側面を介して、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周囲の構成まで伝わる。換言すれば、油圧駆動系(所定の構成要素の一例)で生じた熱が、作動油を介して、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周囲の構成の温度を上昇させる。
凍結が抑制される周囲の構成として、例えば、普通充電用車両インレット101に設けられた第1内側フラップ151、及び急速充電用車両インレット102に設けられた第2内側フラップ152が含まれる。つまり、第1内側フラップ151、及び第2内側フラップ152が凍結することを抑制できるので、充電を行う際に、第1内側フラップ151、及び第2内側フラップ152が凍結によって開けられない状態になることを抑制できる。
本実施形態に係るショベル200では、油圧駆動系から流れる作動油(液体の一例)のパイロットライン27(流路の一例)の一部のライン27Aを、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍を通るように設けることで、油圧駆動系で生じた熱を利用して、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102及び周囲の構成が凍結することを抑制できる。さらに、凍結を抑制するための別途加熱部等を設ける必要がないので、コスト削減を実現できる。
本実施形態に係るショベル200では、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102及び周囲の構成の凍結を抑制するために、油圧駆動系(所定の構成要素の一例)で生じた熱を用いるので、バッテリ192の電力の使用を抑制できる。したがって、本実施形態に係るショベル200では、凍結抑制のために電力を使用することを抑制しているので、バッテリ192の低下による作業時間の短縮を抑制できる。本実施形態に係るショベル200では、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102及び周囲の構成の凍結の抑制と、作業効率が低下の抑制と、の両立を図ることができる。
本実施形態においては、ショベル200が駆動している間は、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周辺の構成が凍結することを抑制している。このため、例えば、低温環境下(例えば外気の温度が0度以下)であっても、ショベル200の作業終了後にすぐに充電しようとする場合、普通充電用車両インレット101、及び急速充電用車両インレット102の凍結が抑制されている。このため、急速充電用車両インレット102に充電コネクタ401を接続して、すぐにバッテリ192の急速充電を開始できる。このため、充電完了の遅延が生じることを抑制して、作業開始が遅延することを抑制できる。したがって、作業効率の向上を図ることができる。
図5に示される例では、パイロットライン27の一部のライン27Aは、U字形状にされて、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を囲むように配置されている。このため、本実施形態に係るショベル200では、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102まで、作動油の熱を伝えるのが容易になり、より一層凍結抑止の効果が得られる。
<充電用車両インレットの背面側の配置の第2例>
図5では、パイロットライン27の一部のライン27AをU字形状に配置して、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を囲んだ例について説明した。しかしながら、本実施形態は、パイロットライン27の配置を、U字形状の配置に制限するものではない。
図6は、本実施形態の変形例に係る普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を、ショベル200の内側(Y軸負方向)から参照した場合の配置関係を示した図である。
図6に示される例では、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍を通るように、パイロットライン27の一部のライン27A'が配置されている。
ショベル200の駆動時において、上述したように、パイロットライン27を流れる作動油の温度は、50度以上となり、例えば、70度~80度程度まで上昇することもある。このため、図6に示されるように、パイロットライン27の一部のライン27A'が配置される場合であっても、パイロットライン27を流れる作動油からの熱が、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周辺の構成まで伝わる。このため、例えば、低温環境下であっても、ショベル200が駆動している間又は駆動終了直後であれば、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周辺の構成の凍結を抑制している。したがって、実施形態の変形例で示される配置であっても、すぐに充電を開始できる。
なお、パイロットライン27の一部のラインは、図5、図6に示した配置に制限するものではなく、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周辺の構成に熱を伝達可能であれば、どのような配置であってもよい。同様に、パイロットライン27の一部のラインの代わりに、高圧油圧ライン16の一部のラインを用いた場合であっても、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周辺の構成に熱を伝達可能であれば、どのような配置でもよい。また、油圧駆動系で生じた熱を、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周辺の構成に熱を伝達可能であれば、油圧駆動系の作動油の流路のうち、どの部分を用いてもよい。
(作業開始時に充電コネクタが接続された状態で凍結した場合の説明)
上述した実施形態及び変形例においては、例えば、ショベル200の作業時間が終了した後、翌日の作業開始時刻までに充電を完了させるために、ショベル200に充電コネクタを接続した状態で保管される場合がある。この場合、次の日に作業を開始する際、低温環境下において、普通充電用車両インレット101、又は急速充電用車両インレット102と、充電コネクタと、の間で凍結することも考えられる。
このような状況においては、ショベル200の作業開始時刻の前に、予めショベル200の油圧駆動系の暖機運転を行ってもよい。当該ショベル200の油圧駆動系の暖機運転は、予めオペレータによって設定されたタイマ設定に従って、ショベルコントローラ30が行ってもよい。例えば、ショベルコントローラ30は、オペレータにタイマ設定された作業開始時刻までに暖気運転が完了するように制御を行う。
ショベルコントローラ30は、ショベル200が作業を開始する前に、油圧駆動系の暖機運転を行うことで、作業開始時刻における充電コネクタの凍結を抑制できる。したがって、オペレータは、作業開始時刻に、充電コネクタの取り外しを容易に行うことができる。さらに、油圧駆動系の暖機運転のため、作動油の温度の上昇によって、作動油の粘度が低下している。これにより、ショベル200は、作業開始時刻に、スムーズに作業を開始できる。
(充電コネクタが接続されていない状態で凍結した場合の説明)
また、ショベル200は、低温環境下で充電コネクタを接続せずに、駆動停止している状態も存在する。このような状態で低温環境下であれば、ショベル200の普通充電用車両インレット101、及び急速充電用車両インレット102が凍結している可能性がある。この場合、ショベルコントローラ30は、油圧駆動系の暖気運転を行ってもよい。当該ショベル200の油圧駆動系の暖機運転は、予めオペレータによって設定されたタイマ設定に従って、ショベルコントローラ30が行ってもよい。
これにより、ショベル200が駆動停止している状態で、普通充電用車両インレット101、及び急速充電用車両インレット102が凍結している場合であっても、油圧駆動系の暖気運転を行うことで、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周辺の構成を解凍できる。したがって、ショベル200は、油圧駆動系の暖機運転を行うことで、充電コネクタの接続が可能となる。
上述した実施形態及び変形例においては、ショベル200は、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び、周辺の構成について、ショベル200の作業時間又は作業時間直後の凍結を抑制するとともに、凍結後であっても解凍を実現できる。よって、本実施形態に係るショベル200では、充電を開始するまでの時間を短縮できると共に、解凍するために乾燥機等を利用しなくてよいので、利便性を向上させることができる。
上述した実施形態及び変形例においては、ショベル200の油圧駆動系で生じた熱によって、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周辺の構成の凍結を抑制している。つまり、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周辺の構成の凍結を抑制するために、新たな構成を設けることを抑制している。さらには、ショベル200では、暖機運転で生じた熱で解凍抑制等を行っているので、解凍抑制のみのために電力を利用することを抑制している。これにより、本実施形態に係るショベル200では、コストの削減を実現できる。
(第2の実施形態)
上述した実施形態においては、油圧駆動系に供給される作動油のパイロットラインの一部を、普通充電用車両インレット101、及び急速充電用車両インレット102の近傍に配置する例について説明した。しかしながら、上述した実施形態は、充電用車両インレット近傍を通るように配置される流路を、作動油の流路に制限するものではない。そこで、第2の実施形態では、他の液体の流路が、普通充電用車両インレット101、及び急速充電用車両インレット102の近傍を通るように配置される例について説明する。第2の実施形態では、他の液体の流路が、冷却系を流れる冷媒流路の場合について説明する。
ショベル200の冷却系について説明する。冷却系とは、ショベル200の稼働に伴い発熱する構成要素を冷却するための構成要素群である。
図7は、第2の実施形態に係るショベル200の冷却系の構成要素を示すブロック図である。図7に示すように、ショベル200の冷却系は、冷却装置60と、ファン90とを含む。なお、ショベル200の冷却系において、流路66EA以外の構成は、第1の実施形態と同様してもよい。
冷却装置60(冷却機構の一例)は、ショベル200における電気駆動系の機器や相対的に高い電圧の電源系の機器等を冷却する。例えば、図7に示すように、冷却装置60による冷却対象の機器には、ポンプ用電動機12、インバータ18、バッテリモジュール19、DC-DCコンバータ44、及び充電用AC-DCコンバータ103等が含まれる。
なお、複数の冷却対象ごとの必要な冷却性能に関する条件が満足すれば、冷媒回路66が冷媒を通過させる冷却対象の接続態様は任意であってよい。例えば、冷媒回路66は、複数の冷却対象ごとの必要な冷却性能に関する条件が満足すれば、複数の冷却対象を、その一部又は全部を直列で接続してもよいし、その一部又は全部を並列接続してもよい。また、冷媒回路66は、複数の冷却対象ごとの必要な冷却性能に関する条件が満足すれば、ラジエータ62を起点とする複数の冷却対象の配置の順番が任意でよい。
冷却装置60は、ラジエータ62と、ウォータポンプ64と、冷媒回路66とを含む。
ラジエータ62は、冷媒回路66内の冷媒(例えば、冷却水)を冷却する。具体的には、ラジエータ62は、周囲の空気と冷媒との間で熱交換を行わせ、冷媒を冷却する。
ウォータポンプ64は、冷媒回路66内で冷媒を循環させる。ウォータポンプ64は、例えば、DC-DCコンバータ44やバッテリ46から供給される電力で稼働する。
冷媒回路66は、冷媒流路66A,66B,66C,66D,66E,66Fを含む。
冷媒流路66Aは、ウォータポンプ64とバッテリモジュール19との間を接続し、ウォータポンプ64から吐出される冷媒をバッテリモジュール19の内部又は周囲の冷媒流路に流入させる。これにより、冷却装置60は、バッテリモジュール19を冷媒で冷却できる。バッテリモジュール19の内部又は周囲の冷媒流路を通流した冷媒は、冷媒流路66Bに流出する。
冷媒流路66B,66B1,66B2は、バッテリモジュール19と、インバータ18及びDC-DCコンバータ44との間を接続し、バッテリモジュール19から流出する冷媒をインバータ18及びDC-DCコンバータ44の内部又は周囲の冷媒流路に流入させる。具体的には、バッテリモジュール19にその一端が接続される冷媒流路68Bは、他端で冷媒流路68B1,68B2に分岐し、冷媒流路68B1,68B2は、それぞれ、インバータ18及びDC-DCコンバータ44に接続される。これにより、インバータ18及びDC-DCコンバータ44を冷却できる。インバータ18の内部又は周囲の冷媒流路を通流した冷媒は、冷媒流路68C1に流出する。また、DC-DCコンバータ44の内部又は周囲の冷媒流路を通流した冷媒は、冷媒流路68C2に流出する。
冷媒流路68C,68C1,68C2は、インバータ18及びDC-DCコンバータ44とポンプ用電動機12との間を接続し、インバータ18及びDC-DCコンバータ44から流出する冷媒をポンプ用電動機12の内部又は周囲の冷媒流路に流入させる。具体的には、それぞれの一端がインバータ18及びDC-DCコンバータ44に接続される冷媒流路68C1,68C2は、冷媒流路68Cの一端に合流し、冷媒流路68Cの他端がポンプ用電動機12に接続される。これにより、ポンプ用電動機12を冷媒で冷却できる。ポンプ用電動機12の内部又は周囲の冷媒回路を通流した冷媒は、冷媒流路68Dに流出する。
なお、バッテリモジュール19とポンプ用電動機12との間に電力変換装置が設けられる場合、当該電力変換装置が冷却装置60により冷却されてもよい。この場合、電力変換装置は、例えば、冷媒回路66において、インバータ18及びDC-DCコンバータ44と並列に配置され、バッテリモジュール19から流出する冷媒によって冷却される態様であってよい。また、DC-DCコンバータ44は、空冷されてもよい。この場合、冷媒流路66B2,66C2は省略される。また、インバータ18及びDC-DCコンバータ44等の少なくとも一部は、冷媒回路66において、直列に配置されてもよい。
冷媒流路66Dは、ポンプ用電動機12と充電用AC-DCコンバータ103との間を接続し、ポンプ用電動機12の内部又は周囲の冷媒流路から流出する冷媒を充電用AC-DCコンバータ103の内部又は周囲の冷媒流路に流入させる。これにより、冷却装置60は、充電用AC-DCコンバータ103を冷媒で冷却できる。充電用AC-DCコンバータ103の内部又は周囲の冷媒流路を通流した冷媒は、冷媒流路66Eに流出する。
冷媒流路66Eは、充電用AC-DCコンバータ103とラジエータ62との間を接続し、充電用AC-DCコンバータ103の内部又は周囲の冷媒流路から流出する冷媒をラジエータ62に供給する。これにより、冷媒回路66は、電気駆動系や電源系の各種機器を冷却することで、温度が上昇した冷媒をラジエータ62で冷却させて、再度、電気駆動系や電源系の各種機器を冷却可能な状態に戻すことができる。
冷媒流路66Fは、ラジエータ62とウォータポンプ64との間を接続し、ラジエータ62により冷却された冷媒をウォータポンプ64に供給する。これにより、ウォータポンプ64は、ラジエータ62により冷却された冷媒を冷媒流路66Aに吐出し、冷媒回路66で循環させることができる。
ファン90は、ショベルコントローラ30の制御下で稼働し、空気との間で熱交換を行う所定の機器(以下、「熱交換機器」)に向けて送風する。ファン90は、例えば、DC-DCコンバータ44やバッテリ46から供給される電力で稼働する。
ファン90は、例えば、図3に示すように、ラジエータ62に向けて送風し、ラジエータ62を冷却してよい。これにより、ラジエータ62の周囲には、内部を通流する冷媒との間で熱交換を行うことが可能な空気が逐次供給されることになり、ラジエータ62による冷媒の冷却度合いを高めることができる。
ファン90は、一つであってもよいし、複数であってもよい。つまり、ファン90は、熱交換機器に必要な熱交換度合い(冷却度合い又は加熱度合い)を確保可能であれば、任意の数で構成されてよい。
なお、ショベル200の冷却系は、油圧駆動系(高圧油圧ライン)や操作系(パイロットライン)で利用される作動油を冷却するオイルクーラを含んでもよい。オイルクーラは、例えば、コントロールバルブ17と作動油タンクTとの間の戻り油路に設けられ、周囲の空気と内部を通流する作動油との間で熱交換を行い、作動油を冷却してよい。この場合、ファン90は、オイルクーラに向けて送風し、オイルクーラを冷却してもよい。これにより、オイルクーラの周囲には、内部を通流する作動油との間で熱交換を行うことが可能な空気が逐次供給されることになり、オイルクーラによる作動油の冷却度合いを高めることができる。この場合、ファン90は、ラジエータ62に対する送風を行うファン90と、オイルクーラに対する送風を行うファン90とは共通、即ち、同じファン90であってもよいし、異なるファン90であってもよい。
本実施形態に係るショベル200では、ショベル200の冷却系で、複数の冷却対象を冷却させたことで温度が上昇した冷媒からの熱で、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の凍結を抑制する。
本実施形態においては、冷媒回路66の一部の流路が、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍に配置する。具体的に配置される流路としては、複数の冷却対象を冷却させた後の流路であって、ラジエータ62で冷却される前の流路が好ましい。これにより、複数の冷却対象の冷却によって、温度が上昇した冷媒の熱を、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102に伝えることができる。
図7で示される例では、ポンプ用電動機12及び充電用AC-DCコンバータ103等を冷却した後の冷媒流路66Eの一部の流路66EAが、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍を通るように配置する。
流路66EAの配置はどのような配置であってもよく、例えば、図5に示したパイロットライン27の一部のライン27Aと同様に、U字形状に配置して、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を囲んでもよい。さらには、図6に示したパイロットライン27の一部のライン27A'と同様に、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍を通るように配置してもよい。
そして、流路66EAを流れる冷媒からの熱が、流路66EA周囲の空気又は上部旋回体3の側面を介して、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周囲の構成まで伝わる。換言すれば、バッテリモジュール19、インバータ18、DC-DCコンバータ44、ポンプ用電動機12及び充電用AC-DCコンバータ103(所定の構成要素の一例)で生じた熱が、冷媒を介して、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周囲の構成の温度を上昇させる。
つまり、冷媒回路66で冷却対象を冷却した後の冷媒(液体の一例)の一部の流路66EAを、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍を通るように設けることで、冷却対象の冷却によって生じた熱を利用して、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102及び周囲の構成が凍結することを抑制できる。第2の実施形態においては、上述した構成を備えることで、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
上述した実施形態においては、ショベル200が駆動している間、構成要素から流れる液体(例えば、作動油、又は冷媒)の流路を、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍を通るように配置する例について説明した。しかしながら、上述した実施形態は、構成要素から流れる液体の流路を、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍を通るように配置する例に制限するものではない。ショベル200が作業を行うために所定の構成要素で生じた熱によって、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の温度を上昇させればよい。そこで、第3の実施形態では、空調装置80(所定の構成要素の一例)を用いて普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の温度を上昇させる例について説明する。
ところで、ショベル200の作業中においては、オペレータが、ショベル200を駆動させるために、当該ショベル200のキャビン10内に搭乗している。低温環境下においては、キャビン10内に搭乗しているオペレータのために、空調装置80が、キャビン10内の温度及び湿度を調整している。具体的には、空調装置80が、キャビン10内の温度を上昇させている。なお、空調装置80は、空調コントローラ81に指示に従って動作する。
本実施形態に係る普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102は、キャビン10の床下に設けられている。そこで、本実施形態では、キャビン10内で温度が上昇させた空気を、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102が存在する空間に案内する。これにより、ショベル200がバッテリ192から供給される電力によって動作している間、ショベル200が作業を行うために空調装置80(所定の構成要素の一例)で昇温された空気(換言すれば、空調装置80から生じた熱)が、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の温度を上昇させる。
図8は、本実施形態に係る普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を、ショベル200の内側(Y軸負方向)から参照した場合の配置関係を示した図である。
図8に示される例では、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の上方(Z軸正方向)に、キャビン10の床面10Aが存在する。また、床面10Aより上方(Z軸正方向)は、キャビン10内であって、空調装置80によって空気の温度が上昇している。
そこで、本実施形態では、床面10Aに通気孔10B(案内機構の一例)を設けた。これにより、キャビン10内で温度が上昇した空気は、通気孔10Bを通って、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍まで案内される。したがって、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周辺の構成が、凍結することを抑制できる。
本実施形態では、キャビン10内で温度が上昇した空気を、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍まで案内する案内機構として、床面10Aに通気孔10Bを設けた例について説明した。しかしながら、本実施形態は、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍まで、温度が上昇した空気を案内する案内機構を、通気孔に制限するものではない。例えば、温度が上昇した空気を、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍まで案内するためのダクト(案内機構の一例)を設けてもよい。さらには、キャビン10内で温度が上昇した空気を、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍まで案内するために、ファンなどを設けてもよい。
ショベル200の駆動時において、上述したように、キャビン10内で空調装置80によって温められた空気は、通気孔10Bを通って、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周辺の構成まで移動できる。このため、例えば、低温環境下であっても、ショベル200が駆動している間又は駆動終了直後であれば、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周辺の構成の凍結を抑制できる。したがって、本実施形態であっても、バッテリ192の充電をすぐに開始できる。
(作業開始時に充電コネクタが接続された状態で凍結した場合の説明)
上述した実施形態においては、例えば、ショベル200の作業時間終了した後、翌日の作業開始時刻までに充電を完了させるために、ショベル200が充電コネクタを接続した状態で保管される場合がある。この場合、次の日に作業を開始する際に、低温環境下において、普通充電用車両インレット101、又は急速充電用車両インレット102と、充電コネクタと、の間で凍結することも考えられる。
このような状況においては、ショベル200の作業開始時刻の前に、空調装置80が、予めショベル200のキャビン10内の空気の上昇、換言すれば暖房運転を行ってもよい。例えば、ショベルコントローラ30が、オペレータから、作業開始時刻に関するタイマ設定を受け付ける。そして、ショベルコントローラ30は、当該タイマ設定に従って、空調コントローラ81に対して空調制御(例えば暖房運転)を指示する。そして、空調コントローラ81が、当該指示に従って、空調装置80が暖房運転を開始するように制御する。
ショベルコントローラ30が、ショベル200の作業を開始される前に、キャビン10内の暖房運転を行うように指示することで、充電コネクタの凍結を抑制できる。したがって、オペレータは、作業開始する前に充電コネクタの取り外しを容易に行うことができる。さらに、空調装置80が暖房運転することで、キャビン10内の温度が上昇している。ショベル200は、作業開始時刻に、オペレータが快適な環境下で作業を開始できる。
上述した実施形態においては、空調装置80によって温度が上昇した空気によって、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び周辺の構成の凍結を抑制している。さらには、ショベル200では、空調制御で温度が上昇した空気で解凍抑制等を行っているので、解凍抑制のみのために電力を利用することを抑制している。これにより、本実施形態に係るショベル200では、コストの削減を実現できる。
(充電コネクタが接続されていない状態で凍結した場合の説明)
また、ショベル200は、低温環境下で充電コネクタを接続せずに、停止させている状態も存在する。このような状態においては、ショベル200の普通充電用車両インレット101、及び急速充電用車両インレット102が凍結している可能性がある。この場合、ショベルコントローラ30は、空調装置80が暖房運転を行ってもよい。当該ショベル200の空調装置80が暖房運転は、予めオペレータによって設定されたタイマ設定に従って、ショベルコントローラ30が行ってもよい。
本実施形態では、ショベルコントローラ30からの指示によって、空調装置80が暖房運転を行うことで、キャビン10内の空気の温度を上昇させることができる。キャビン10から、普通充電用車両インレット101、及び急速充電用車両インレット102の近傍まで空気を案内できるように通気孔10B(案内機構の一例)を設けているので、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及び、周辺の構成を解凍できる。したがって、普通充電用車両インレット101、又は急速充電用車両インレット102に充電コネクタを接続して、バッテリ192の充電を開始できる。よって、本実施形態では、充電を開始するまでの時間を短縮できると共に、解凍するために、乾燥機等を利用しなくてよいので、利便性を向上させることができる。
(第4の実施形態)
上述した実施形態においては、ショベル200が駆動している間、ショベル200が作業を行うために所定の構成要素で生じた熱によって、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の温度を上昇させる例について説明した。しかしながら、上述した実施形態は、ショベル200が作業を行うために所定の構成要素で生じた熱によって、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の温度を上昇させる手法に制限するものではない。つまり、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の温度を上昇させることが可能であればよい。そこで、本実施形態においては、ヒータを用いて加熱を行う例とする。
本実施形態においては、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を加熱する(図示しない)PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータが設けられている。
そして、ショベルコントローラ30は、(図示しない)温度センサから検出される外気温度が所定の温度(例えば、0度)より低いか否かを判断する。ショベルコントローラ30は、外気温度が所定の温度より低いと判断した場合に、PTCヒータの加熱を開始して、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102及び周辺の構成の温度を上昇させる。これにより、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102及び周辺の構成が凍結することを抑制できる。
また、PTCヒータが加熱を開始する条件を、外気が所定の温度より低い場合に制限するものではなく、他の条件であってもよい。例えば、ショベルコントローラ30は、オペレータから入力装置52を介して、加熱開始の操作を受け付けた場合に、PTCヒータの加熱を開始してもよい。
さらには、ショベルコントローラ30は、予めオペレータによって設定されたタイマ設定に従って、PTCヒータの加熱を開始してもよい。さらには、充電開始時刻が予め設定されている場合に、ショベルコントローラ30は、充電開始時刻より所定時間(例えば10分)前に、PTCヒータの加熱を開始してもよい。
同様に、ショベルコントローラ30は、作業開始時刻より所定時間(例えば10分)前に、PTCヒータの加熱を開始してもよい。つまり、前日から充電コネクタを接続した状態で保管している場合、作業開始時刻より所定時間(例えば10分)前に、PTCヒータの加熱を開始することで、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102と、充電コネクタと、の間を解凍して、充電コネクタの取り外しが容易になる。
また、本実施形態は、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の温度を上昇させる構成を、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータに制限するものではなく、ホットガス式ヒータを用いてもよい。このように、本実施形態は、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレットを加熱可能な加熱器であれば、どのような構成を用いてもよい。
本実施形態に係るショベルコントローラ30は、ショベル200が作業中であるか否かにかかわらず、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の温度を上昇させることができる。したがって、オペレータが所望するタイミングで、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレットが凍結していることを抑制できる。したがって、充電の遅延によって、作業効率が低下することを抑制できる。
上述した実施形態においては、ショベル200が電動ショベルの場合について説明した。しかしながら、上述した実施形態は、電動ショベルに制限するものではなく、例えばプラグインハイブリッドショベル等、充電用車両インレットを備えたショベルであればよい。
<作用>
上述した実施形態及び変形例に係るショベル200は、上述した構成を備えることで、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の温度を上昇させることができる。したがって、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102が凍結して、充電コネクタが接続できなくなる状態になることを抑制できる。したがって、ショベル200は、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102に、充電コネクタを確実に接続できるので、バッテリ192の充電の開始が遅延することを抑制できる。したがって、バッテリ192の充電完了に遅延が生じることを抑制して、作業開始が遅くなることを抑制できる。したがって、作業効率の向上を図ることができる。
以上、実施形態について詳述したが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
200 ショベル
1 下部走行体
2 旋回機構
3 上部旋回体
4 ブーム
5 アーム
6 バケット
7 ブームシリンダ
8 アームシリンダ
9 バケットシリンダ
10 キャビン
10A 床面
10B 通気孔
19 バッテリモジュール
191 バッテリコントローラ
192 バッテリ
30 ショベルコントローラ
27 パイロットライン
27A、27A' ライン
64 ウォータポンプ
66 冷媒回路
66A,66B,66C,66D,66E,66F 冷媒流路
66EA 流路
80 空調装置
81 空調コントローラ
90 ファン
101 普通充電用車両インレット
102 急速充電用車両インレット
150 外側フラップ
151 第1内側フラップ
152 第2内側フラップ

Claims (6)

  1. 電動機と、
    前記電動機に対して電力を供給するバッテリと、
    前記バッテリに電力を供給する充電口と、を有し、
    前記充電口の温度を上昇させるように構成されている、
    ショベル。
  2. 前記ショベルが前記バッテリから供給される電力によって動作している間、前記ショベルが作業を行うために所定の構成要素で生じた熱によって、前記充電口の温度を上昇させるように構成されている、
    請求項1に記載のショベル。
  3. 前記所定の構成要素から流れる液体の流路を、前記充電口の近傍を通るように配置されている、
    請求項2に記載のショベル。
  4. 前記電動機によって駆動する油圧駆動系に供給される作動油の流路が前記充電口の近傍を通るように配置され、又は前記電動機を冷却する冷却機構を流れる冷媒の流路が前記充電口の近傍を通るように配置されている、
    請求項3に記載のショベル。
  5. 前記所定の構成要素が、前記ショベルに設けられたキャビン内の温度を調整する空調装置であり、
    前記空調装置で昇温された空気を、前記充電口まで案内する案内機構を備える、
    請求項2に記載のショベル。
  6. 前記バッテリから供給される電力を用いて加熱する加熱部を、前記充電口の近傍に備える、
    請求項1に記載のショベル。
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