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JP2023148083A - ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子およびその製造方法 - Google Patents

ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子およびその製造方法 Download PDF

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JP2023148083A
JP2023148083A JP2022055934A JP2022055934A JP2023148083A JP 2023148083 A JP2023148083 A JP 2023148083A JP 2022055934 A JP2022055934 A JP 2022055934A JP 2022055934 A JP2022055934 A JP 2022055934A JP 2023148083 A JP2023148083 A JP 2023148083A
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p3ha
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poly
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JP2022055934A
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賢明 南田
Masaaki Minamida
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Kaneka Corp
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Kaneka Corp
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Abstract

【課題】低温環境下での強度に優れるP3HA系樹脂の発泡成形体を提供し得る、P3HA系樹脂の発泡粒子を提供する。【解決手段】P3HA系樹脂粒子を発泡してなる、P3HA系樹脂発泡粒子であり、前記、P3HA系樹脂粒子は、160℃でのメルトフローレートが1.0~6.0g/10minであり、前記、P3HA系樹脂発泡粒子のゲル分率が70~90重量%である。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子およびその製造方法に関する。
石油由来プラスチックは毎年大量に廃棄されており、これらの大量廃棄物による埋立て処分場の不足および環境汚染が深刻な問題として取り上げられている。また近年、マイクロプラスチックが、海洋環境において大きな問題になっている。このため、海、土等の環境中、並びに埋立て処分場およびコンポスト中で、微生物の作用によって分解される生分解性プラスチックが注目されている。
生分解性プラスチックは、環境中で利用される農林水産業用資材、ならびに使用後の回収および再利用が困難な食品容器、包装材料、衛生用品、ゴミ袋等、への幅広い応用を目指して、開発が進められている。さらに生分解性プラスチックから成る発泡体は、包装用緩衝材、農産箱、魚箱、自動車部材、建築材料、土木材料等での使用が期待されている。
前記生分解性プラスチックの中でも、優れた生分解性およびカーボンニュートラルの観点から、植物原料由来のプラスチックとしてポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)(以下、「P3HA」とも称する。)系樹脂が注目されている。
従来、前記生分解性プラスチックに関する技術の開発が進められている。例えば、特許文献1には、生分解性を有するP3HA系樹脂を用いて得られる発泡粒子、および、当該発泡粒子を型内発泡成形して得られる発泡成形体が開示されている。
国際公開第2019/146555号
しかしながら、上述のような従来技術は、P3HA系樹脂発泡粒子を成形した発泡成形体について、低温(-15~-5℃)環境下で使用する場合に、十分な強度を得る観点から改善の余地があった。
したがって、本発明の一態様は、低温環境下での強度に優れるP3HA系樹脂の発泡成形体を提供し得る、P3HA系樹脂の発泡粒子を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、P3HA系樹脂粒子を発泡してなるP3HA系樹脂発泡粒子において、前記P3HA系樹脂粒子の160℃でのメルトフローレート、および前記P3HA系樹脂発泡粒子のゲル分率を特定の範囲とすることにより、低温環境下で使用した場合にも優れた強度を有するP3HA系樹脂の発泡成形体を得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
したがって、本発明の一態様は、P3HA系樹脂粒子を発泡してなるP3HA系樹脂発泡粒子であり、前記P3HA系樹脂粒子は、160℃でのメルトフローレートが1.0~6.0g/10minであり、前記P3HA系樹脂発泡粒子のゲル分率が70~90重量%である、P3HA系樹脂発泡粒子(以下、「本発泡粒子」と称する。)である。
さらに、本発明の他の一態様は、P3HA系樹脂粒子を発泡してなるP3HA系樹脂発泡粒子の製造方法であり、160℃でのメルトフローレートが1.0~6.0g/10minである前記P3HA系樹脂粒子と、1.7~3.5重量部の架橋剤と、を、発泡温度が(樹脂粒子の融点-40)~(樹脂粒子の融点-10)℃、保持時間が5~70分間の条件下にて、発泡させる発泡工程を有する、製造方法である。本明細書中において、「樹脂粒子の融点」は「Tmp」と称し、「製造方法」は「本製造方法」と称する場合もある。また、「(樹脂粒子の融点-40)~(樹脂粒子の融点-10)℃」は、「(Tmp-40)℃~(Tmp-10)℃」と称する場合もある。
本発明の一態様によれば、低温環境下での強度に優れるP3HA系樹脂の発泡成形体を提供し得る、P3HA系樹脂の発泡粒子を提供することができる。
本発明の実施の一形態について、以下に詳細に説明する。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意味する。
〔1.本発明の概要〕
上述の通り、P3HA系樹脂発泡粒子を成形した発泡成形体についての従来技術では、低温(-15~-5℃)環境下で使用する場合に、十分な強度を得る観点から改善の余地があった。
そこで、本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、P3HA系樹脂粒子を発泡してなるP3HA系樹脂発泡粒子において、前記P3HA系樹脂粒子の160℃でのメルトフローレートを1.0~6.0g/10minとし、前記P3HA系樹脂発泡粒子のゲル分率を70~90重量%とすることにより、低温環境下で使用した場合にも優れた強度を有するP3HA系樹脂の発泡成形体を得られることを初めて見出した。低温環境下での強度向上は、当業者であったとしても、上記メルトフローレートおよびゲル分率から推測できるものではなく、驚くべき効果といえる。
本発明の一態様におけるP3HA系樹脂発泡粒子は、低温環境下での強度に優れるP3HA系樹脂の発泡成形体を提供できるため、特に低温環境下での用途において極めて有用である。
また、上述したような構成によれば、低温環境下での強度に優れるP3HA系樹脂の発泡成形体を提供することができ、例えば、目標12「持続可能な消費生産形態を確保する」や目標14「持続可能な開発のために、海・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する」等の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献できる。以下、本発明について詳説する。
〔2.P3HA系樹脂発泡粒子〕
本発明におけるP3HA系樹脂発泡粒子は、P3HA系樹脂粒子を発泡してなり、前記P3HA系樹脂粒子は160℃でのメルトフローレートが1.0~6.0g/10minであり、前記P3HA系樹脂発泡粒子のゲル分率が70~90重量%である。なお、本明細書において、「P3HA系樹脂発泡粒子」を単に「発泡粒子」と称する場合がある。
〔2-1.P3HA系樹脂〕
本発明の一実施形態に係るP3HA系樹脂は、3-ヒドロキシアルカノエート単位を必須の構成単位(モノマー単位)として有する重合体である。なお、本明細書において、「P3HA系樹脂」を単に「P3HA」とも称する。また、本明細書において、「3-ヒドロキシアルカノエート」を「3HA」と称する場合もある。P3HAとしては、具体的には、下記一般式(1)で示される繰り返し単位を含む重合体が好ましい:
[-CHR-CH-CO-O-]・・・(1)。
一般式(1)中、RはCnH2n+1で表されるアルキル基を示し、nは1~15の整数を示す。Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の直鎖または分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。nとしては、1~10が好ましく、1~8がより好ましい。
P3HAとしては、特に微生物から産生されるP3HAが好ましい。微生物から産生されるP3HAは、3HA単位が、全て(R)-3HAであるポリ[(R)-3HA]である。
P3HAは、3HA単位(特に一般式(1)の繰り返し単位)を、P3HAの全繰り返し単位100モル%中、50モル%以上含むことが好ましく、70モル%以上含むことがより好ましく、80モル%以上含むことがさらに好ましい。また、繰り返し単位(モノマー単位)としては、3HA単位のみであってもよいし、3HA単位に加えて、3HA以外の単量体に由来する繰り返し単位(例えば、4-ヒドロキシアルカノエート単位等)を含んでいてもよい。
3HA単位の具体例としては、3-ヒドロキシブチレート単位、3-ヒドロキシバレレート単位および3-ヒドロキシヘキサノエート単位などが挙げられる。3-ヒドロキシブチレートは、融点および引張強度がプロピレンに近い。そのため、本発明の一実施形態に係るP3HAは、3-ヒドロキシブチレート単位を含むことが好ましい。本明細書において、「3-ヒドロキシブチレート」を以下では「3HB」とも称する。
P3HAは、3HB単位(モノマー単位)を、P3HAの全繰り返し単位100モル%中、80モル%以上含むことが好ましく、85モル%以上含むことがより好ましい。P3HAとしては、特に、3HB単位を含み、かつ3HBが全て(R)-3HBである重合体(微生物によって産生された重合体)が好ましい。
P3HAが2種以上の繰り返し単位を含む場合、含有量が最も多い繰り返し単位以外の繰り返し単位の由来となるモノマーをコモノマーと称する。本明細書において、「コモノマーに由来する繰り返し単位」を以下では「コモノマー単位」とも称する。
コモノマーとしては、特に限定されないが、3-ヒドロキシヘキサノエート(以下、3HHとも称する)または4-ヒドロキシブチレート(以下、4HBとも称する)等が好ましい。
P3HAの具体例としては、例えば、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシプロピオネート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバレレート)(以下、「P3HB3HV」とも称する。)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバレレート-3-ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバレレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)(以下、「P3HB3HH」とも称する。)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘプタノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシオクタノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシノナノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシデカノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシウンデカノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-4-ヒドロキシブチレート)(以下、「P3HB4HB」とも称する。)等が挙げられる。本発明の一実施形態において、上述したP3HAは、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。特に、加工性および発泡成形体の物性等の観点から、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバレレート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバレレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)およびポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-4-ヒドロキシブチレート)からなる群より選択される1種類以上であることが好ましい。
P3HAは、3HB単位を必須の繰り返し単位(構成単位)として有し、かつコモノマー単位を有することが好ましい。すなわち、P3HAは、3HB単位とコモノマー単位とを有する共重合体であることが好ましい。P3HAが3HB単位とコモノマー単位とを有する場合について説明する。この場合、P3HAにおける全繰り返し単位100モル%中の3HB単位とコモノマー単位との比率(3HB単位/コモノマー単位)としては、99/1(モル%/モル%)~80/20(モル%/モル%)が好ましく、97/3(モル%/モル%)~80/20(モル%/モル%)がより好ましく、95/5(モル%/モル%)~85/15(モル%/モル%)がさらに好ましい。P3HAの全繰り返し単位100モル%に対するコモノマー単位の比率が1モル%以上であれば、P3HAの溶融混練可能な温度域と熱分解温度域とが十分に離れているため、得られる発泡粒子が加工性に優れるという利点を有する。一方、P3HAの全繰り返し単位100モル%に対するコモノマー単位の比率が20モル%以下であれば、溶融混練時のP3HA組成物の結晶化が早く、生産性が高い。このような各モノマー単位の比率を有するP3HAは、当業者に公知の方法、例えば国際公開第2009/145164号に記載の方法に準拠して作製することができる。
なお、P3HA中の各モノマー単位の比率は、当業者に公知の方法、例えば国際公開第2013/147139号に記載の方法により求めることができる。
P3HAの融点は、特に限定されないが、110.0℃~165.0℃が好ましく、120.0℃~155.0℃がより好ましい。P3HAの融点が110.0℃以上であれば、得られる発泡成形体の加熱寸法が変化するおそれがなく、一方、P3HAの融点が165.0℃以下であれば、発泡工程中に加水分解が起こるおそれがない。
ここで、P3HAの融点は、示差走査熱量計法(以下、「DSC法」とも称する。)により測定したものである。具体的な操作手順は以下の通りである:(1)P3HA5mg~6mgを量り取る;(2)P3HAの温度を10.0℃/分の昇温速度で10.0℃から190.0℃まで昇温して、P3HAを融解する;(3)前記(2)の過程で得られるP3HAのDSC曲線の、最も高温の融解ピークの温度をP3HAの融点として求めることができる。
P3HAの重量平均分子量は、特に限定されないが、20万~200万が好ましく、25万~150万がより好ましく、30万~100万がさらに好ましい。P3HAの重量平均分子量が20万以上であれば、得られる発泡粒子の独立気泡率が低くなるおそれがない。一方、重量平均分子量が200万以下であれば、P3HA組成物を溶融混練する時の機械への負荷が低くなり、生産性が良好となる。なお、P3HAの重量平均分子量は、クロロホルム溶液を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(島津製作所社製HPLC GPC system)を用い、ポリスチレン換算分子量分布より測定することができる。当該ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおけるカラムとしては、重量平均分子量を測定するのに適切な公知のカラムを使用すればよい。
本発明の一実施形態において、P3HAの製造方法は特に限定されず、化学合成による製造方法であってもよいし、微生物による製造方法であってもよい。中でも、微生物による製造方法が好ましい。P3HAの微生物による製造方法については、公知の方法、例えば国際公開第2021/085534号を適用できる。
微生物産生P3HAを生産する微生物としては、P3HA類の生産能を有する微生物であれば特に限定されない。例えば、P3HB生産菌としては、1925年に発見されたBacillus megateriumが最初で、他にもカプリアビダス・ネカトール(Cupriavidus necator)(旧分類:アルカリゲネス・ユートロファス(Alcaligenes eutrophus)、ラルストニア・ユートロフア(Ralstonia eutropha))、アルカリゲネス・ラタス(Alcaligenes latus)等の天然微生物が挙げられる。これらの微生物ではP3HBが菌体内に蓄積されることが知られている。
また、3HBと、その他のヒドロキシアルカノエートとのコポリマー生産菌として、具体的には、P3HB3HVおよびP3HB3HH生産菌であるアエロモナス・キヤビエ(Aeromonas caviae)、P3HB4HB生産菌であるアルカリゲネス・ユートロファス(Alcaligenes eutrophus)等が挙げられる。特に、P3HB3HHに関し、P3HA合成酵素群の遺伝子を導入することでP3HB3HHの生産性を向上させたアルカリゲネス・ユートロファス AC32株(Alcaligenes eutrophus AC32, FERM BP-6038)(T.Fukui,Y.Doi,J.Bateriol.,179,p4821-4830(1997))等がより好ましい。P3HAの製造方法では、アルカリゲネス・ユートロファス AC32株等の微生物を適切な条件で培養して菌体内にP3HB3HHを蓄積させた微生物菌体が好適に用いられる。またコポリマー生産菌に関して、前記以外にも、生産したいP3HAに合わせて、各種P3HA合成関連遺伝子を導入した遺伝子組み換え微生物を用いても良い。また、微生物(菌)の培養条件についても、生産したいP3HAに合わせて、基質の種類を含む様々な培養条件の最適化をすればよい。
本発明の一実施形態において、P3HAを生産する微生物を培養する方法は特に限定されず、例えば、国際公開第2019/142717号に記載の方法を使用することができる。
〔2-2.P3HA系樹脂粒子〕
本発明におけるP3HA系樹脂粒子は、P3HAを必須成分として含む組成物(P3HA系組成物)で構成される粒子である。当該組成物は、通常、P3HAと必要に応じた添加剤とを含む。「(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子」を、以下では「樹脂粒子」とも称する。なお、本願において、樹脂粒子とは、発泡工程に付す前の、いまだ発泡していない粒子のことを指す。
樹脂粒子におけるP3HAの含有量は、特に限定されないが、得られる発泡粒子および発泡成形体が生分解性に優れることから、発泡粒子100重量%に対して、70重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましい。
樹脂粒子の160℃でのメルトフローレート(以下、MFRとも称する。)は、1.0~6.0g/10minであり、好ましくは1.2~5.9g/10minであり、より好ましくは1.4~5.8g/10minであり、さらに好ましくは1.6~5.7g/10minである。MFRが1.0g/10min以上であると、1回の発泡だけでは見かけ密度の高い発泡粒子を得ることできる。MFRが6.0g/10min以下であると、得られる発泡成形体の強度が高くなる。また、樹脂粒子の160℃でのMFRが1.0~4.0g/10minであると、得られる発泡成形体の強度がさらに高まるため、より好ましい。樹脂粒子のMFRは、P3HA系樹脂を製造する際に粘度低下処理を施すことによって調整することが可能である。MFRの測定方法および粘度低下処理の具体的な方法については、本願実施例を参照されたい。
樹脂粒子の融点は、特に限定されないが、110℃~165℃が好ましく、120℃~155℃がより好ましい。樹脂粒子の融点が110℃以上であれば、得られる発泡粒子の成形時の、加熱による寸法の変化を抑制できる。一方、樹脂粒子の融点が165℃以下であれば、樹脂粒子の発泡中に、P3HAが加水分解するおそれがない。なお、樹脂粒子が含むP3HA以外の成分(例えば添加剤など)は樹脂粒子の融点にほとんど影響を及ぼさない。換言すると、樹脂粒子の融点は、樹脂粒子が含むP3HAの融点とも言える。
ここで、樹脂粒子の融点(Tmp)は、示差走査熱量計法(以降、「DSC法」と称する。)により測定したものである。具体的な操作手順は以下の通りである:(1)樹脂粒子5mg~6mgを量り取る;(2)樹脂粒子の温度を10℃/分の昇温速度で10℃から190℃まで昇温して、樹脂粒子を融解する;(3)前記(2)の過程で得られる樹脂粒子のDSC曲線の、最も高温の融解ピークの温度を樹脂粒子の融点として求めることができる。
樹脂粒子の1個当たりの重量は、特に限定されないが、0.3mg~10.0mgが好ましく、0.5mg~5.0mgがより好ましい。樹脂粒子の1個当たりの重量が0.3mg以上であれば、当該樹脂粒子を高い生産性で安定して製造することができる。一方、樹脂粒子の1個当たりの重量が10.0mg以下であれば、当該樹脂粒子から得られる発泡粒子は、薄肉化された発泡成形体を容易に提供し得る。
樹脂粒子の形状は、特に限定されないが、長さと直径との比率(長さ/直径)が0.5~3.0が好ましく、1.5~2.7がより好ましく、1.8~2.5がさらに好ましい。樹脂粒子の長さ/直径が0.5~3.0であれば、得られる発泡粒子の形状が偏平とならず、球形または略球形となり易い。球形または略球形の発泡粒子は、成形機の金型の成形空間への充填性が良く、表面美麗性が良好な発泡成形体を提供し得る。ここで、樹脂粒子の長さとは、樹脂粒子の製造過程において、樹脂粒子を切断するときに樹脂粒子に現れる(生じる)、2つの切断面間の距離の最大値を意図する。次に、樹脂粒子の長さ方向をx方向としたとき、x方向に垂直な断面(断面x)上に、任意の直線yと、直線yに垂直な直線zとを引く。直線yが断面xで切り取られて得られる線分を線分yとし、直線zが断面xで切り取られて得られる線分を線分zとする。樹脂粒子の直径とは、線分yの長さと線分zの長さとの平均値を意図する。
本発明の一実施形態に係る樹脂粒子は、本発明の効果を阻害しない範囲において、添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、例えば、結晶核剤、気泡調整剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、難燃剤、導電剤、断熱剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、無機充填剤、有機充填剤、加水分解抑制剤等を目的に応じて使用できる。添加剤としては、特に生分解性を有する添加剤が好ましい。なお、「結晶核剤」は、「結晶化核剤」とも称する。
前記結晶核剤としては、例えば、ペンタエリスリトール、オロチン酸、アスパルテーム、シアヌル酸、グリシン、フェニルホスホン酸亜鉛、窒化ホウ素等が挙げられる。これらのうち、P3HAの結晶化促進効果が特に優れている点で、ペンタエリスリトールが好ましい。
樹脂粒子における結晶核剤の含有量は、特に限定されないが、P3HA100重量部に対して、0.1~5.0重量部であることが好ましく、0.5~3.0重量部であることがより好ましく、0.7~1.5重量部であることが更に好ましい。結晶核剤は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。2種類以上の結晶核剤を混合して使用する場合、目的に応じて、混合比率を適宜調整してもよい。
前記気泡調整剤としては、例えば、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、珪藻土、クレイ、重曹、アルミナ、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、ベントナイト等が挙げられる。これらのうち、P3HAへの分散性に特に優れている点で、タルクが好ましい。
樹脂粒子における気泡調整剤の含有量は、特に限定されないが、P3HA100重量部に対して、0.01~1.0重量部であることが好ましく、0.03~0.5重量部であることがより好ましく、0.05~0.3重量部であることが更に好ましい。気泡調整剤は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。2種類以上の気泡調整剤を混合して使用する場合、目的に応じて、混合比率を適宜調整してもよい。
前記滑剤としては、例えば、ベヘン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、N-ステアリルベヘン酸アミド、N-ステアリルエルカ酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、エチレンビスラウリル酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、p-フェニレンビスステアリン酸アミド、エチレンジアミンとステアリン酸とセバシン酸の重縮合物等が挙げられる。これらのうち、P3HAへの滑剤効果が特に優れている点で、ベヘン酸アミドおよび/またはエルカ酸アミドが好ましい。
樹脂粒子における滑剤の含有量は、特に限定されないが、P3HA100重量部に対して、0.01~5.0重量部であることが好ましく、0.05~3.0重量部であることがより好ましく、0.1~1.5重量部であることがさらに好ましい。滑剤は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。2種類以上の滑剤を混合して使用する場合、目的に応じて、混合比率を適宜調整してもよい。
本発明の一実施形態に係る樹脂粒子は、さらに、P3HA以外の樹脂成分(「その他の樹脂成分」とも称する。)を含んでいてもよい。その他の樹脂成分としては、例えば、(a)ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリブチレンサクシネートテレフタレート、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステル、または(b)脂肪族芳香族ポリエステル等が挙げられる。
樹脂粒子におけるその他の樹脂成分の含有量は、特に限定されないが、P3HA100重量部に対して、10~400重量部であることが好ましく、50~150重量部であることがより好ましい。その他の樹脂成分は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。
(樹脂粒子の調製工程)
本発明の一実施形態に係る樹脂粒子の調製工程は、P3HAと、必要に応じて添加剤とを含むP3HA系樹脂粒子を調製する工程である。樹脂粒子の調製工程は、後述する発泡工程の前に実施され得る。樹脂粒子の調製工程は、P3HAを含む樹脂組成物を発泡に利用しやすい形状に成形する工程ともいえる。樹脂粒子の調製工程の態様としては、樹脂粒子を得ることができる限り特に限定されない。
樹脂粒子調製工程は、
(a)P3HAと、必要に応じて添加剤とを含む樹脂組成物を溶融混練する溶融混練工程と、
(b)溶融混練された樹脂組成物を発泡に利用しやすい形状に成形する粒子成形工程と、を含むことが好ましい。
溶融混練工程の態様としては、溶融混練された樹脂組成物を得ることができる限り、特に限定されない。溶融混練工程の具体例としては、例えば以下(a1)および(a2)の方法が挙げられる:
(a1)P3HAと、必要に応じて添加剤とを混合装置などで混合またはブレンドし、樹脂組成物を調製する。その後、当該樹脂組成物を溶融混練装置に供給し、溶融混練する方法;
(a2)P3HAと、必要に応じて添加剤とを溶融混練装置に供給し、溶融混練装置内で樹脂組成物を調製する(完成させる)とともに、当該樹脂組成物を溶融混練する方法。
前記(a1)の方法において、P3HAと、必要に応じて添加剤とを混合またはブレンド(ドライブレンド)する順序は特に限定されない。前記(a2)の方法において、P3HAと、必要に応じて、添加剤とを溶融混練装置に供給する順序は特に限定されない。
前記(a1)の方法において、混合装置としては、特に限定されず、リボンブレンダー、フラッシュブレンダー、タンブラーミキサー、スーパーミキサーなどが挙げられる。
前記(a1)および(a2)の方法において、溶融混練装置としては、特に限定されず、押出機、ニーダー、バンバリミキサー、およびロール等が挙げられる。生産性と利便性優れることから、溶融混練装置としては、押出機が好ましく、2軸押出機がさらに好ましい。
前記(a1)の方法において、混合またはブレンドに使用するP3HAおよび添加剤の種類および使用量が、得られる樹脂粒子におけるP3HAおよび添加剤の種類および含有量となる。また、前記(a2)の方法において、溶融混練装置に供給されるP3HAおよび添加剤の種類および供給量が、得られる樹脂粒子におけるP3HAおよび添加剤の種類および含有量となる。また、樹脂粒子におけるP3HAおよび添加剤の種類および含有量が、当該樹脂粒子を用いて得られる発泡粒子におけるP3HAおよび添加剤の種類および含有量となる。それゆえ、添加剤の種類、使用量および供給量等については、上述の(添加剤)の項の記載が援用される。なお、発泡粒子の製造方法で使用する添加剤の全てを樹脂粒子の調製工程で使用する必要はない。換言すれば、発泡粒子の製造方法で使用する添加剤の全てまたは一部(例えば架橋剤等)を、樹脂粒子の調製工程で使用することなく、すなわち樹脂粒子に含有させることなく、続く発泡工程(例えば分散工程)で分散液中に添加してもよい。
溶融混練工程において、樹脂組成物を溶融混練するときの温度は、P3HAの物性(融点、重量平均分子量等)および使用する添加剤の種類等によるため一概には規定できない。樹脂組成物を溶融混練するときの温度に関して、例えば、ダイスのノズルから吐出される溶融混練された樹脂組成物の温度(以下、組成物温度と称する場合がある。)を150℃~200℃とすることが好ましく、160℃~195℃とすることがより好ましく、170℃~190℃とすることがさらに好ましい。組成物温度が150℃以上である場合、樹脂組成物が溶融混練不足となるおそれがない。一方、組成物温度が200℃以下である場合、P3HAが熱分解するおそれがない。
粒子成形工程の態様としては、溶融混練された樹脂組成物を所望の形状に成形できる限り、特に限定されない。前記溶融混練装置としてダイスおよび切断装置を備える溶融混練装置を使用することにより、粒子成形工程において、溶融混練された樹脂組成物を所望の形状に容易に成形できる。具体的には、溶融混練された樹脂組成物を、溶融混練装置に備えられたダイスのノズルから吐出し、吐出と同時に、または吐出後に樹脂組成物を切断装置により切断することにより、所望の形状に成形できる。得られる樹脂粒子の形状としては特に限定されないが、発泡に利用しやすいことから、円柱状、楕円柱状、球状、立方体状、直方体状などが好ましい。
粒子成形工程では、ダイスのノズルから吐出される樹脂組成物を冷却してもよい。ダイスのノズルから吐出される樹脂組成物を冷却する場合、樹脂組成物の冷却と同時に、または冷却後に樹脂組成物を切断装置により切断すればよい。
粒子成形工程において、ダイスのノズルから吐出される樹脂組成物を冷却するとき、冷却された樹脂組成物が示す温度(以下、冷却温度と称する場合がある。)は、特に限定されない。冷却温度は、20℃~80℃が好ましく、30℃~70℃がより好ましく、40℃~60℃がさらに好ましい。当該構成によると、溶融混練された樹脂組成物の結晶化が十分に早いため、樹脂粒子の生産性が良好となる利点を有する。
〔2-3.P3HA系樹脂発泡粒子〕
(発泡粒子のゲル分率)
発泡粒子は、架橋構造を有する。本明細書において、発泡粒子の架橋構造は、発泡粒子のゲル分率によって評価される。発泡粒子が架橋構造を有するとは、発泡粒子のゲル分率が、発泡粒子100重量%に対して、1重量%以上であることを意図する。発泡粒子を架橋する方法は特に限定されないが、後述するように発泡粒子の製造時に架橋剤を添加する方法が挙げられる。
発泡粒子のゲル分率は、発泡粒子100重量%に対して、70~90重量%であり、70~88重量%であることが好ましく70~86重量%であることがより好ましい。発泡粒子のゲル分率が、発泡粒子100重量%に対して、70重量%以上である場合、発泡成形体を成形するとき、良質の発泡成形体を提供し得る発泡粒子の成形温度幅が広くなり、生産性が向上するという利点を有し、90重量%以下である場合、表面美麗性に優れる発泡成形体が得られるという利点を有する。
なお、本発明の一実施形態において、発泡粒子のゲル分率とは、当該発泡粒子中のP3HAの架橋度を示す指標である。発泡粒子のゲル分率は、架橋剤の種類、および/またはその使用量等により制御し得る。発泡粒子のゲル分率の測定方法については、本願実施例を参照されたい。
(発泡粒子の平均気泡径)
発泡粒子の平均気泡径は、特に限定されないが、270μm以下が好ましく、250μm以下がより好ましい。発泡粒子の平均気泡径が270μm以下であれば、成形サイクルが良好となる傾向があるという利点がある。また、発泡粒子の平均気泡径の下限は特に限定されないが、50μm以上が好ましく、100μm以上がより好ましく、140μm以上がさらに好ましい。発泡粒子の平均気泡径が50μm以上であれば、当該発泡粒子を成形することで、表面美麗性に優れた発泡成形体を得ることができるという利点を有する。
本明細書において、発泡粒子の平均気泡径は、具体的には、以下の(1)~(4)の方法で測定して得られる値である:(1)カミソリ(例えば、フェザー社製ハイステンレス両刃)を用いて、発泡粒子の中心を通るように当該発泡粒子を切断する;(2)得られた発泡粒子の切断面を、光学顕微鏡(例えば、キーエンス社製VHX-100)を用いて、倍率50倍にて観察する;(3)観察によって得られた画像において、当該発泡粒子の切断面の中心または略中心を通る直線を引く;(4)(4-1)当該直線上に存在する気泡数nを測定し、(4-2)当該直線と当該発泡粒子表面との交点によって当該直線から切り取られた線分の長さを測定し、発泡粒子径Lとする;(5)以下の式により発泡粒子の平均気泡径を算出する:平均気泡径(μm)=L/n。
(発泡粒子の嵩密度)
発泡粒子の嵩密度は、特に限定されないが、20.0g/L~600.0g/Lであることが好ましく、30.0g/L~300.0g/Lであることがより好ましく、32.0g/L~100.0g/Lであることがさらに好ましい。発泡粒子の嵩密度が、(a)20.0g/L以上である場合、緩衝特性および/または機械的強度に優れる発泡成形体が得られる傾向があるという利点を有し、(b)600.0g/L以下である場合、軽量性に優れる発泡成形体が得られる傾向があるという利点を有する。
なお、本明細書において、発泡粒子の嵩密度の測定方法は、以下の(1)~(3)の通りである:(1)発泡粒子の重量W(g)を測定する;(2)前記重量Wの発泡粒子の全量を、メスシリンダーに入れ、当該発泡粒子の体積V(L)を測定する;(3)以下の式により、発泡粒子の嵩密度を算出する;嵩密度(g/L)=W/V。
〔3.P3HA系樹脂発泡粒子の製造方法〕
本発明のP3HA系樹脂発泡粒子は、上述のP3HA系樹脂粒子を発泡させることにより得られる。当該製造方法は、160℃でのメルトフローレートが1.0~6.0g/10minであるP3HA系樹脂粒子と、1.7~3.5重量部の架橋剤と、を、発泡温度が(Tmp-40)℃~(Tmp-10)℃、保持時間が5~70の条件下にて、発泡させる発泡工程を有する。
当該製造方法における発泡工程は、
(a)樹脂粒子と、水系分散媒と、架橋剤と、発泡剤と、必要に応じて分散剤および/または分散助剤とを容器中に分散させる分散工程と、
(b)容器内温度を一定温度まで昇温し、かつ容器内圧力を一定圧力まで昇圧する昇温-昇圧工程と、
(c)容器内温度および圧力を一定温度かつ一定圧力で保持する保持工程と、
(d)容器の一端を解放し、容器内の分散液を、発泡圧力(すなわち、容器内圧力)よりも低圧の領域(空間)に放出する放出工程と、を含むことが好ましい。
(a)分散工程
分散工程は、例えば、水系分散媒中に樹脂粒子と架橋剤と発泡剤と、必要に応じて分散剤、架橋助剤、分散助剤および/または可塑剤とが分散している分散液を調製する工程ともいえる。なお、分散液中で、架橋剤および架橋助剤は樹脂粒子中のP3HAとの反応により消費され、存在していなくてもよく、発泡剤および可塑剤は樹脂粒子中に含浸され、分散された状態で存在していなくてもよい。
容器としては特に限定されないが、後述する発泡温度および発泡圧力に耐えられる容器であることが好ましく、例えば耐圧容器であることが好ましい。
水系分散媒としては、樹脂粒子、架橋剤、発泡剤等を均一に分散できるものであればよく、特に限定されない。水系分散媒としては、例えば、水道水および/または工業用水を用いることもできる。発泡粒子の安定した生産が可能な点から、水系分散媒としては、RO水(逆浸透膜法により精製された水)、蒸留水、脱イオン水(イオン交換樹脂により精製された水)等の純水および超純水等を用いることが好ましい。
水系分散媒の使用量は、特に限定されないが、樹脂粒子100重量部に対して、100重量部~1000重量部が好ましい。
発泡粒子の製造方法では、架橋剤を使用する。架橋剤を使用することにより、得られる発泡粒子中のP3HAは、架橋構造を有するP3HAとなる。すなわち、ゲル分率に優れたP3HA発泡粒子を得ることができる。その結果、発泡成形体を成形するとき、良質の発泡成形体を提供し得る発泡粒子の成形温度幅が広くなり、生産性が向上するとともに、低い成形圧力で内部融着性に優れる発泡成形体が得られる、という利点を有する。発泡工程では樹脂粒子中のP3HAの架橋反応も進行するため、発泡工程は架橋工程ともいえる。
架橋剤としては、P3HAを架橋できる限り特に限定されない。架橋剤としては、有機過酸化物が好ましい。換言すれば、P3HA系発泡粒子は有機過酸化物により架橋されたものであることが好ましい。有機過酸化物は、樹脂粒子製造工程で使用してもよく、分散工程で使用してもよく、樹脂粒子製造工程および分散工程で使用してもよい。より具体的に、有機過酸化物をP3HAと反応させるためには、樹脂粒子製造工程において有機過酸化物とP3HAを溶融混練してもよく、分散工程において樹脂粒子と有機過酸化物とを水系分散媒中に分散させてもよく、有機過酸化物とP3HAを溶融混練するとともに、さらに、樹脂粒子と有機過酸化物とを水系分散媒中に分散させてもよい。分散工程において、樹脂粒子製造工程にて製造された樹脂粒子と有機過酸化物とを水系分散媒中に分散させることにより、当該樹脂粒子に有機過酸化物を含浸および反応させることができる。これらの理由から、発泡粒子の製造方法において、架橋剤としては有機過酸化物が好ましい。なお、架橋剤として有機過酸化物を使用する場合、P3HAの分子鎖同士が直接(架橋剤に由来する構造を介することなく)結合することにより、架橋構造が形成される。
使用するP3HAの種類等によるが、架橋剤として使用する有機過酸化物としては、1時間半減期温度が90℃~160℃の有機過酸化物が好ましく、1時間半減期温度が105℃~125℃の有機過酸化物がより好ましく、1時間半減期温度が110℃~125℃の有機過酸化物がさらに好ましい。具体的には、過酸化ベンゾイル(BPO、1時間半減期温度:92℃)、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート(TBEC、1時間半減期温度:121℃)、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート(TBIC、1時間半減期温度:118℃)、t-アミルパーオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート(TAEC、1時間半減期温度:117℃)、t-アミルパーオキシイソプロピルカーボネート(TAIC、1時間半減期温度:115℃)、t-ブチルパーオキシイソブチレート(1時間半減期温度:93℃)、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(1時間半減期温度:95℃)、t-ブチルパーオキシイソノナノエート(1時間半減期温度:123℃)、t-ブチルパーオキシアセテート(1時間半減期温度:123℃)、t-ブチルパーオキシジベンゾエート(1時間半減期温度:125℃)、t-アミルパーオキシイソブチレート(1時間半減期温度:93℃)、t-アミルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(1時間半減期温度:92℃)、t-アミルパーオキシイソノナノエート(1時間半減期温度:114℃)、t-アミルパーオキシアセテート(1時間半減期温度:120℃)、t-アミルパーオキシベンゾエート(1時間半減期温度:122℃)、ジクミルパーオキサイド(1時間半減期温度:137℃)、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン(1時間半減期温度:140℃)、ジ-t-ブチルパーオキサイド(1時間半減期温度:149℃)、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(TBCH、1時間半減期温度:116℃)、2,2-ジ(t-ブチルパーオキシ)ブタン(1時間半減期温度:127℃)、1,1-ジ(t-アミルパーオキシ)シクロヘキサン(1時間半減期温度:112℃)、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン(1時間半減期温度:114℃)等が挙げられる。1時間半減期温度が90℃以上である有機過酸化物を使用する場合、所望のゲル分率の発泡粒子を得られる傾向があるという利点を有する。一方、1時間半減期温度が160℃以下である有機過酸化物を使用する場合、未反応の架橋剤が最終生成物中に残存するおそれがないという利点を有する。
架橋剤として使用する有機過酸化物としては、得られる発泡粒子中のP3HAの架橋が均一な架橋に近づくことから、t-ブトキシ基および/またはクミルオキシ基を有する有機過酸化物がさらに好ましい。t-ブトキシ基および/またはクミルオキシ基を有する過酸化物として、具体的には、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート(TBEC)、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート(TBIC)、t-ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシイソノナノエート、t-ブチルパーオキシアセテート、t-ブチルパーオキシジベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ-t-ブチルパーオキサイド、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(TBCH)、2,2-ジ(t-ブチルパーオキシ)ブタン、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン等が挙げられる。また、t-ブトキシ基および/またはクミルオキシ基を有する有機過酸化物を使用する場合、t-ブトキシ基および/またはクミルオキシ基を有さない有機過酸化物(例えばBPO)と比較して、架橋効率が高いという利点も有する。t-ブトキシ基および/またはクミルオキシ基を有する有機過酸化物の中でも、得られる発泡粒子中のP3HAの架橋が均一な架橋により近づくため、t-ブトキシ基および/またはクミルオキシ基を有し、かつ、パーオキシカーボネート基および/またはパーオキシケタール基を有する有機過酸化物が好ましい。
本発明者は、架橋剤としてt-ブトキシ基および/またはクミルオキシ基を有する有機過酸化物を用いる場合、驚くべきことに、付与された発泡粒子内圧が減圧しにくい発泡粒子を容易に得ることができる、という知見を独自に得た。それ故、架橋剤としてt-ブトキシ基および/またはクミルオキシ基を有する有機過酸化物を用いる場合、従来技術よりも低い内圧の付与により融着性に優れる発泡成形体を提供し得る発泡粒子を容易に得ることができる。
架橋剤の使用量は、樹脂粒子100重量部に対して、1.7~3.5重量部が好ましく、1.8~3.0重量部がより好ましく、1.8~2.5重量部がさらに好ましい。架橋剤の使用量が樹脂粒子100重量部に対して1.7重量部以上である場合、(a)得られる発泡粒子を十分に架橋することができるとともに、(b)得られる発泡粒子の独立気泡率が高くなり、表面美麗性が良好で成形収縮率が小さい発泡成形体を得ることができる。一方、架橋剤の使用量が樹脂粒子100重量部に対して、3.5重量部以下である場合、架橋剤の使用量に応じた効果を得られるため、経済的に無駄が生じるおそれがない。架橋剤の使用量は発泡粒子のゲル分率と正の相関関係があり、発泡粒子のゲル分率の値に大きく影響する。そのため、得られる発泡粒子のゲル分率を考慮して架橋剤の使用量を厳密に設定することが望ましい。分散工程で使用する樹脂粒子がすでに架橋剤を含んでいる場合があるが、その場合、樹脂粒子が分散工程前に既に含んでいる架橋剤の量と、分散工程において使用される架橋剤の量との合計量が、上記の範囲を充足することが好ましい。
発泡剤としては、窒素、二酸化炭素、空気等の無機ガス;プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ネオペンタン等の炭素数3~5の飽和炭化水素;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、およびメチルエチルエーテル等のエーテル;モノクロルメタン、ジクロロメタン、ジクロロジフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素;水等が挙げられる。発泡剤としては、上述した無機ガス、炭素数3~5の飽和炭化水素、エーテル、ハロゲン化炭化水素および水からなる群より選ばれる少なくとも1種類以上を用いることができる。中でも、環境負荷や発泡力の観点から、発泡剤としては窒素または二酸化炭素を用いることが好ましい。これら発泡剤の1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。また、2種類以上の発泡剤を混合して使用する場合、目的に応じて、混合比率を適宜調整してもよい。
発泡剤の使用量は、特に限定されないが、樹脂粒子100重量部に対して、2重量部~10000重量部が好ましく、5重量部~5000重量部がより好ましく、10重量部~1000重量部がさらに好ましい。発泡剤の使用量が樹脂粒子100重量部に対して2重量部以上である場合、密度の好適な発泡粒子を得ることができる。一方、発泡剤の使用量が樹脂粒子100重量部に対して10000重量部以下である場合、発泡剤の使用量に応じた効果が得られるため、経済的な無駄が生じない。
発泡粒子の製造方法では、分散剤を使用することが好ましい。分散剤を使用することにより、樹脂粒子同士の合着(ブロッキングと称する場合がある。)を抑制でき、安定的に発泡粒子を製造できるという利点を有する。分散剤としては、例えば、第三リン酸カルシウム、第三リン酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリン、タルク、クレイ、酸化アルミニウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム等の無機物が挙げられる。これら分散剤の1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。また、2種類以上の分散剤を混合して使用する場合、目的に応じて、混合比率を適宜調整してもよい。
分散剤の使用量は、特に限定されないが、樹脂粒子100重量部に対して、0.1重量部~3.0重量部が好ましく、0.5重量部~1.5重量部がより好ましい。
発泡粒子の製造方法では、P3HAの架橋効率を向上させるために、架橋助剤を使用してもよい。架橋助剤としては、例えば、分子内に少なくとも1個の不飽和結合を有する化合物が挙げられる。架橋助剤としては、当該化合物の中でも、特に、アリルエステル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ジビニル化合物等が好ましい。これら架橋助剤の1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。また、2種類以上の架橋助剤を混合して使用する場合、目的に応じて、混合比率を適宜調整してもよい。架橋助剤の使用量は特に限定されない。
分散工程において、樹脂粒子に架橋剤と必要に応じて架橋助剤とを含浸および反応させるとき、P3HAの架橋効率を上げるために、容器内の酸素濃度および分散液中の溶存酸素量を低くすることが好ましい。容器内の酸素濃度および分散液中の溶存酸素量を低くする方法としては、二酸化炭素および窒素等の無機ガスで容器内の気体および分散液中に溶解している気体を置換すること、並びに容器内の気体を真空引きすることが挙げられる。
発泡粒子の製造方法では、樹脂粒子同士の合着抑制効果を向上させるために、分散助剤を使用してもよい。分散助剤としては、例えば、アルカンスルホン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、α-オレフィンスルホン酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤が挙げられる。これら分散助剤の1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。また、2種類以上の分散助剤を混合して使用する場合、目的に応じて、混合比率を適宜調整してもよい。
分散助剤の使用量は、特に限定されないが、樹脂粒子100重量部に対して、0.001重量部~0.5重量部が好ましく、0.01重量部~0.2重量部がより好ましい。樹脂粒子同士の合着抑制効果をより向上させるために、前記分散剤と当該分散助剤とは、併用することが好ましい。
(b)昇温-昇圧工程および(c)保持工程
昇温-昇圧工程は、分散工程後に実施されることが好ましく、保持工程は、昇温-昇圧工程後に実施されることが好ましい。本明細書において、昇温-昇圧工程および保持工程における一定温度を発泡温度と称する場合があり、一定圧力を発泡圧力と称する場合がある。
発泡温度は、P3HA系樹脂の種類、発泡剤の種類、所望の発泡粒子の見掛け密度等によって異なるので、一概には規定できない。発泡温度は、例えば、(Tmp-40)℃~(Tmp-10)℃が好ましく、(Tmp-30)℃~(Tmp-10)℃がより好ましく、(Tmp-20)℃~(Tmp-15)℃がさらに好ましい。発泡温度が上記範囲内にある場合、より安定して所望の高温側の融解熱量を有する発泡粒子を提供することができる。また、(Tmp-40)℃以上である場合、嵩密度の好適な発泡粒子が得られる傾向がある。一方、発泡温度が(Tmp-10)℃以下である場合、容器内で樹脂粒子の加水分解が起こるおそれがない。
昇温-昇圧工程において、所望の発泡温度まで昇温するときの速度(以下、昇温速度と称する場合がある。)としては1.0℃/分~3.0℃/分が好ましく、1.5℃/分~3.0℃/分がより好ましい。昇温速度が1.0℃/分以上であれば、生産性に優れる。一方、昇温速度が3.0℃/分以下であれば、昇温時に、樹脂粒子への発泡剤の含浸および架橋剤とP3HAとの反応が不十分となってしまうおそれがない。
発泡圧力は、例えば、1.0MPa(ゲージ圧)~10.0MPa(ゲージ圧)が好ましく、2.0MPa(ゲージ圧)~5.0MPa(ゲージ圧)がより好ましく、2.5MPa(ゲージ圧)~4.5MPa(ゲージ圧)がより好ましく、3.0MPa(ゲージ圧)~4.0MPa(ゲージ圧)がさらに好ましく、3.1MPa(ゲージ圧)~3.5MPa(ゲージ圧)がよりさらに好ましく、3.2MPa(ゲージ圧)~3.4MPa(ゲージ圧)が特に好ましい。発泡圧力が1.0MPa(ゲージ圧)以上であれば、密度の好適な発泡粒子を得ることができる。
保持工程において、容器内の分散液を発泡温度および発泡圧力付近で保持する時間(保持時間)は、発泡温度、発泡剤の種類等によって異なるので、一概には規定できない。保持時間は、5~70分間である。保持時間が5分間以上である場合、未反応の架橋剤が残るおそれがない。一方、70分間以下である場合、樹脂粒子の含むP3HAの余分な加水分解が起こるおそれがない。
(d)放出工程
放出工程は、昇温-昇圧工程後、または保持工程後、に実施されることが好ましい。放出工程により、樹脂粒子を発泡させることができ、結果として発泡粒子が得られる。
放出工程において、「発泡圧力よりも低圧の領域」は、「発泡圧力よりも低い圧力下の領域」または「発泡圧力よりも低い圧力下の空間」を意図し、「発泡圧力よりも低圧の雰囲気下」ともいえる。発泡圧力よりも低圧の領域は、発泡圧力よりも低圧であれば特に限定されず、例えば、大気圧下の領域であってもよい。
放出工程において、発泡圧力よりも低圧の領域に分散液を放出するとき、分散液の流量調整、得られる発泡粒子の発泡倍率のバラツキ低減等の目的で、直径1mm~5mmの開口オリフィスを通して分散液を放出することもできる。また、比較的融点の高い樹脂粒子を使用する場合、発泡性を向上させる目的で、前記低圧の領域(空間)を飽和水蒸気で満たしても良い。
(二段発泡工程)
上述した発泡粒子の製造方法において、発泡工程だけでは、所望の見掛け密度の発泡粒子が得られない場合がある。その場合、発泡粒子の製造方法は、発泡工程で得られた発泡粒子をさらに膨張させる二段発泡工程をさらに含んでいてもよい。二段発泡工程としては、発泡工程で得られた発泡粒子をさらに膨張させることにより、発泡工程で得られた発泡粒子の見掛け密度よりもさらに小さい見掛け密度の発泡粒子を得られる限り特に限定されない。二段発泡工程としては、例えば、以下のような態様が挙げられる:(s1)発泡工程で得られた発泡粒子を容器内に供給する;(s2)容器内に空気または二酸化炭素などの無機ガスを供給して容器内圧力を昇圧する;(s3)前記(s2)により、発泡粒子に当該無機ガスを含浸させ、発泡粒子内の圧力を常圧よりも高くする;(s4)その後、当該発泡粒子を水蒸気等で加熱して更に膨張させ、所望の見掛け密度の発泡粒子を得る。二段発泡工程にて得られる発泡粒子を二段発泡粒子と称する場合がある。また、二段発泡工程を行う場合、前記発泡工程を一段発泡工程と称し、一段発泡工程で得られる発泡粒子を一段発泡粒子と称する場合がある。
二段発泡粒子のゲル分率としては、発泡粒子のゲル分率と同じ態様であることが好ましい。すなわち、二段発泡粒子のゲル分率としては、上記の(ゲル分率)の項の記載を適宜援用できる。
〔4.P3HA系樹脂発泡成形体〕
本発明の一実施形態に係るP3HA系樹脂発泡成形体は、上記のP3HA系樹脂発泡粒子を成形することにより得られる。本明細書中、「ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)発泡成形体」を、以下では「発泡成形体」とも称する。
本発泡成形体の製造方法(すなわち発泡粒子の成形方法)は特に限定されず、公知の方法を適用することができる。例えば、次の(A)~(D)の型内発泡成形の方法等が挙げられるが、特に限定されない:
(A)本発泡粒子を容器内で無機ガスで加圧処理して、当該発泡粒子内に無機ガスを含浸させ、所定の発泡粒子内圧を付与した後、該発泡粒子を金型に充填し、水蒸気で加熱する方法;
(B)本発泡粒子を金型に充填した後、該金型内の体積を10%~75%減ずるように圧縮し、水蒸気で加熱する方法;
(C)本発泡粒子をガス圧力で圧縮して金型に充填し、該発泡粒子の回復力を利用して、水蒸気で加熱する方法;
(D)特に前処理することなく、本発泡粒子を金型に充填し、水蒸気で加熱する方法。
本発泡成形体の製造において、本発泡粒子を加熱する水蒸気の圧力(以下、成形圧力と称する場合がある)は、用いる発泡粒子の特性等によって異なり、一概には規定できない。当該成形圧力は、0.05MPa~0.30MPa(ゲージ圧)が好ましく、0.08MPa~0.25MPa(ゲージ圧)がより好ましく、0.10MPa~0.20MPa(ゲージ圧)がさらに好ましい。
本発泡成形体の製造方法のうち前記(A)法での無機ガスとしては、空気、窒素、酸素、二酸化炭素、ヘリウム、ネオン、アルゴン等からなる群より選ばれる少なくとも1種を使用できる。これら無機ガスの中でも、空気および/または二酸化炭素が好ましい。
本発泡成形体の製造方法のうち(A)法での無機ガスを発泡粒子に含浸させる際の容器内の温度としては、10℃~90℃が好ましく、20℃~90℃がより好ましく、30℃~90℃がより好ましく、40℃~90℃がさらに好ましい。
本発泡成形体の製造方法のうち前記(A)法での発泡粒子の内圧は0.10MPa~0.30MPa(絶対圧)が好ましく、0.11MPa~0.25MPa(絶対圧)がより好ましく、0.12MPa~0.20MPa(絶対圧)がさらに好ましい。発泡粒子の内圧の測定は、後述する実施例に記載の測定方法にしたがえばよい。
本発泡成形体の発泡倍率は、限定されないが、25倍以上が好ましく、27倍以上がより好ましく、35倍以上がさらに好ましい。本発泡成形体の発泡倍率の上限値は、限定されないが、例えば、50倍、40倍、または35倍であり得る。当該構成であれば、機械的強度と軽量性のバランスの取れたポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系発泡成形体を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るP3HA系樹脂発泡成形体は、各種用途に使用することができ、例えば、食品容器、包装用緩衝材、農産箱、魚箱、低温輸送容器等を低温環境下で使用する場合にも好適に使用することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
すなわち、本発明の一態様は、以下を含む。
<1>P3HA系樹脂粒子を発泡してなるP3HA系樹脂発泡粒子であり、
前記P3HA系樹脂粒子は、160℃でのメルトフローレートが1.0~6.0g/10minであり、
前記P3HA系樹脂発泡粒子のゲル分率が70~90重量%である、P3HA系樹脂発泡粒子。
<2>前記P3HA系発泡粒子は、有機過酸化物により架橋されたものである、<1>に記載のP3HA系樹脂発泡粒子。
<3>前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバレレート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバレレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)およびポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-4-ヒドロキシブチレート)からなる群より選択される1種類以上である、<1>または<2>に記載のP3HA系樹脂発泡粒子。
<4>前記P3HA系樹脂粒子は、160℃でのメルトフローレートが1.0~4.0g/10minである、<1>~<3>のいずれか1つに記載のP3HA系樹脂発泡粒子。
<5><1>~<4>のいずれか1つに記載のP3HA系樹脂発泡粒子を成形してなる、P3HA系発泡成形体。
<6>P3HA系樹脂粒子を発泡してなるP3HA系樹脂発泡粒子の製造方法であり、
160℃でのメルトフローレートが1.0~6.0g/10minである前記P3HA系樹脂粒子と、1.7~3.5重量部の架橋剤と、を、発泡温度が(樹脂粒子の融点-40)~(樹脂粒子の融点-10)℃、保持時間が5~70分間の条件下にて、発泡させる発泡工程を有する、製造方法。
以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定
されるものではない。
〔材料〕
実施例および比較例で使用した物質を以下に示す。
(ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート))
P3HA:P3HB3HH(モノマー比率は、3HB/3HH=95/5(モル%/モル%)、融点145℃)であり、国際公開第2021/085534号の実施例1に記載の方法に準拠して作製した。この際、滅菌処理を行った滅菌済みの菌体培養液に粘度低下処理を実施し、MFRを調整した。
(結晶核剤)
ペンタエリスリトール(三菱ケミカル社製、ノイライザーP)
(気泡調整剤)
タルク(林化成社製、タルカンパウダーPK-S)
(滑剤)
ベヘン酸アミド(日本精化製、BNT-22H)
エルカ酸アミド(日本精化製、ニュートロン-S)
(発泡剤)
二酸化炭素(エア・ウォーター株式会社製)
窒素(エア・ウォーター株式会社製)
(架橋剤)
1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(TBCH:日油株式会社製パーヘキサC)
(分散剤)
第三リン酸カルシウム(太平化学産業社製)
(分散助剤)
アルカンスルホン酸ナトリウム(花王株式会社製、ラテムルPS)。
(〔0145〕)
<粘度低下処理>
P3HAを含有する菌体を含む菌体培養液を滅菌処理した滅菌済みの菌体培養液に対して、1重量%となるように、35重量%過酸化水素(富士フイルム和光純薬製)を添加した。次いで、30%水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pHを11.0に調整した。溶液を60℃で維持しつつ、30%水酸化ナトリウム水溶液を添加し続けることにより、pHを11.0で180分間維持し、P3HAの水性懸濁液を得た。
〔測定方法〕
実施例および比較例において実施した測定および評価方法に関して、以下に説明する。
(MFRの測定)
P3HA系樹脂粒子のMFRは、メルトフローインデックステスター(安田精機製作所社製)を用いて、JIS K7210に準じて、荷重5kg、測定温度160℃の条件で測定した。
(ゲル分率の測定)
P3HA系樹脂発泡粒子のゲル分率の測定は、以下の(1)~(5)の手順で行った:(1)150mlのフラスコに、1gの発泡粒子と、100mlのクロロホルムとを入れた;(2)大気圧下、62℃で、フラスコ内の混合物を8時間加熱還流した;(3)得られる加熱処理物を100メッシュの金網を備える吸引濾過装置を用いて濾過処理した;(4)金網上の濾過処理物を、80℃のオーブン中で真空条件下にて8時間乾燥し、乾燥物の重量Wg(g)を測定した;(5)以下の式により、ゲル分率を算出した:ゲル分率(重量%)=Wg/1×100。
(動的試験評価)
P3HA系樹脂発泡成形体の動的試験として、ACST-200(神栄テクノロジー株式会社製)およびM130-4290(株式会社共和電業製)を用いて、落下高さが885mm、落下方法が自由落下、歪が80%以上、サンプルサイズが100×100×50mm(スキン無し)の条件で、破壊試験を行った。
破壊試験は以下の手順で行った:(1)サンプルを台の上に載せ、サンプルから885mmの高さ(落下高さ)まで錘を持ち上げた;(2)錘を支えているストッパーを外し、錘をサンプル上に自由落下させた。
評価方法は、各実施例および各比較例についてP3HA系樹脂発泡成形体のサンプルをそれぞれ3つ調製し、試験温度10℃において、調製した3つのサンプルを前記破壊試験に供した。3つのサンプル全てにおいて、割れおよび/または罅が入らないことが確認された場合は、試験温度を2.5℃ずつ下げて同様の破壊試験を繰り返し行った。3つのサンプル全てにおいて、割れおよび/または罅が入らないことが確認される最も低い温度を、動的落下試験合格温度とした。
〔実施例1〕
(発泡粒子の製造)
<樹脂粒子製造工程>
P3HA系組成物の溶融混練には、二軸押出機(東芝機械社製TEM-26SX)を用いた。100重量部のP3HA系樹脂と、タルク0.10重量部とを計量し、ドライブレンドして、P3HA系組成物を調製した。調製したP3HA系組成物を二軸押出機に供給し、当該P3HA系組成物をシリンダー設定温度130℃~160℃にて溶融混練した(溶融混練工程)。押出機の先端に取り付けたダイスのノズルから180℃の溶融混練されたP3HA系組成物を吐出した。吐出されたP3HA系組成物を43℃の水で水冷後、切断して、長さ/直径が2.5の円柱状のP3HA系樹脂粒子を得た(粒子成形工程)。得られたP3HA系樹脂粒子の160℃でのMFRを、上述の方法で測定したところ、2.4g/10minだった。
前記(樹脂粒子製造工程)で得られたP3HA系樹脂粒子100重量部と、架橋剤としてTBCH1.8重量部と、純水350重量部と、分散剤として第三リン酸カルシウム1.8重量部と、分散助剤としてアルカンスルホン酸ナトリウム0.15重量部とを、耐圧容器内に供給した。耐圧容器内の原料を攪拌した。以降、分散液の放出が終わるまで、耐圧容器内の内容物(分散液)を攪拌し続けた。
耐圧容器内に炭酸ガスで十分に通気を行い、耐圧容器内の酸素を除去した。さらに、耐圧容器内に発泡剤として二酸化炭素を供給し、分散液を調製した(分散工程)。その後、耐圧容器内の温度を128.8℃の発泡温度まで昇温した。さらに、耐圧容器に二酸化炭素を供給して耐圧容器内の圧力を3.3MPa(ゲージ圧)の発泡圧力まで昇圧した(昇温―昇圧工程)。次いで、耐圧容器内の温度および圧力を、それぞれ、発泡温度および発泡圧力付近で40分間保持した(保持工程)。保持工程後、耐圧容器下部のバルブを開き、直径3.6mmの開口オリフィスを通して、前記耐圧容器の分散液を大気圧下に放出し、P3HA系発泡粒子を得た(放出工程)。当該発泡粒子の表面に付着した分散剤等を水で洗浄した後、発泡粒子を75℃で乾燥した。乾燥させて得られた発泡粒子のゲル分率を上記に記載した方法で測定した。
発泡粒子を80℃の耐圧容器に供給した。耐圧容器内の温度を80℃に維持した状態で、耐圧容器内の発泡粒子を、空気を用いて加圧処理し、当該発泡粒子内圧を0.16MPa(絶対圧)とした。耐圧容器を室温まで冷却し、耐圧容器内部の発泡粒子(内圧を付与された発泡粒子)を取り出した。(加圧工程)。
金型としては、成形機(DAISEN社製EP-900)に搭載された、縦370mm×横320mm×厚さ50mmの成形空間を有する金型を使用した。クラッキングを1.5mmとした金型の成形空間内に、充填機を用いて、加圧工程にて内圧を付与された発泡粒子を充填した(充填工程)。
次いで、固定型に向かって移動型を駆動させ、金型を完全に型閉じした後、金型を水蒸気で予熱し、さらに、金型を水蒸気で一方加熱および逆一方加熱し、さらに金型を水蒸気で両面加熱した。かかる操作により、充填された発泡粒子を融着させ、発泡成形体を得た(発泡成形工程)。ここで、一方加熱および逆一方加熱のときの水蒸気圧力(水蒸気圧力A)を0.06MPa(ゲージ圧)とし、両面加熱のときの水蒸気圧力(水蒸気圧力B)を0.13MPa(ゲージ圧)とした。得られた発泡成形体を金型から取り出し、75℃で乾燥した。乾燥後の発泡成形体を動的試験に供して、動的落下試験合格温度を測定し、その結果を表1に示した。
〔実施例2〕
P3HA系樹脂粒子を160℃でのMFRが3.5g/10minの樹脂粒子に変更し、保持工程における耐圧容器内の温度および圧力の保持時間を30分間に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で発泡粒子および発泡成形体を製造し、実施例1と同様に、各物性を測定、評価した。その結果を表1に示す。
〔実施例3〕
架橋剤として供給するTBCHの使用量を2.0重量部に変更し、P3HA系樹脂粒子を160℃でのMFRが3.5g/10minの樹脂粒子に変更し、昇温―昇圧工程における発泡温度を129.0℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で発泡成形体を製造し、実施例1と同様に、各物性を測定、評価した。その結果を表1に示す。
〔実施例4〕
架橋剤として供給するTBCHの使用量を3.0重量部に変更し、P3HA系樹脂粒子を160℃でのMFRが5.0g/10minの樹脂粒子に変更し、昇温―昇圧工程における発泡温度を128.4℃に変更し、保持工程における耐圧容器内の温度および圧力の保持時間を50分間に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で発泡成形体を製造し、実施例1と同様に、各物性を測定、評価した。その結果を表1に示す。
〔実施例5〕
架橋剤として供給するTBCHの使用量を3.5重量部に変更し、P3HA系樹脂粒子を160℃でのMFRが5.5g/10minの樹脂粒子に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で発泡成形体を製造し、実施例1と同様に、各物性を測定、評価した。その結果を表1に示す。
〔比較例1〕
架橋剤として供給するTBCHの使用量を1.6重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で発泡成形体を製造し、実施例1と同様に、各物性を測定、評価した。その結果を表1に示す。
〔比較例2〕
架橋剤として供給するTBCHの使用量を1.2重量部に変更し、P3HA系樹脂粒子を160℃でのMFRが2.8g/10minの樹脂粒子に変更し、昇温―昇圧工程における発泡温度を129.0℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で発泡成形体を製造し、実施例1と同様に、各物性を測定、評価した。その結果を表1に示す。
〔比較例3〕
架橋剤として供給するTBCHの使用量を1.6重量部に変更し、P3HA系樹脂粒子を160℃でのMFRが3.5g/10minの樹脂粒子に変更し、昇温―昇圧工程における発泡温度を129.0℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で発泡成形体を製造し、実施例1と同様に、各物性を測定、評価した。その結果を表1に示す。
〔比較例4〕
架橋剤として供給するTBCHの使用量を1.6重量部に変更し、P3HA系樹脂粒子を160℃でのMFRが5.0g/10minの樹脂粒子に変更し、昇温―昇圧工程における発泡温度を129.0℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で発泡成形体を製造し、実施例1と同様に、各物性を測定、評価した。その結果を表1に示す。
〔比較例5〕
架橋剤として供給するTBCHの使用量を4.0重量部に変更し、P3HA系樹脂粒子を160℃でのMFRが6.5g/10minの樹脂粒子に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で発泡成形体を製造し、実施例1と同様に、各物性を測定、評価した。その結果を表1に示す。
〔評価結果〕
実施例および比較例において実施した、P3HA系樹脂粒子のMFRおよびP3HA系樹脂発泡粒子のゲル分率の測定結果、ならびにP3HA系樹脂発泡成形体の動的試験評価結果を表1に示す。なお、表1中、架橋剤の使用量は、樹脂粒子の使用量を100重量部とした重量部数である。
実施例は、比較例よりも動的落下試験合格温度が低いことが示された。すなわち、P3HA系樹脂粒子の160℃でのMFRが1.0~6.0g/10minであり、かつ前記樹脂粒子を発泡して得られるP3HA系樹脂発泡粒子のゲル分率が70~90重量%である場合、前記発泡粒子を成形してなる発泡成形体の強度は、低温(-15~-5℃)環境下で優れることが確認された。
本発明の一態様は、食品容器、包装用緩衝材、農産箱、魚箱、低温輸送容器等に好適に使用し得る。

Claims (6)

  1. ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子を発泡してなるポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子であり、
    前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子は、160℃でのメルトフローレートが1.0~6.0g/10minであり、
    前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子のゲル分率が70~90重量%である、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子。
  2. 前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系発泡粒子は、有機過酸化物により架橋されたものである、請求項1に記載のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子。
  3. 前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバレレート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバレレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)およびポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-4-ヒドロキシブチレート)からなる群より選択される1種類以上である、請求項1または2に記載のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子。
  4. 前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子は、160℃でのメルトフローレートが1.0~4.0g/10minである、請求項1~3のいずれか1項に記載のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子を成形してなる、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡成形体。
  6. ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子を発泡してなるポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子の製造方法であり、
    160℃でのメルトフローレートが1.0~6.0g/10minである前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子と、1.7~3.5重量部の架橋剤と、を、発泡温度が(樹脂粒子の融点-40)~(樹脂粒子の融点-10)℃、保持時間が5~70分間の条件下にて、発泡させる発泡工程を有する、製造方法。
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