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JP2023140042A - 電解装置および電解装置の駆動方法 - Google Patents

電解装置および電解装置の駆動方法 Download PDF

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JP2023140042A JP2022045880A JP2022045880A JP2023140042A JP 2023140042 A JP2023140042 A JP 2023140042A JP 2022045880 A JP2022045880 A JP 2022045880A JP 2022045880 A JP2022045880 A JP 2022045880A JP 2023140042 A JP2023140042 A JP 2023140042A
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Abstract

【課題】電解装置の構成を簡素化する。【解決手段】電解装置は、カソードと、アノードと、カソードに面するカソード流路と、アノードに面するアノード流路と、を具備する電解セルと、第1の収容部と、第2の収容部と、第1の収容部と第2の収容部とを接続する開口と、を有し、第1の収容部および第2の収容部が少なくとも一つのイオンを含む液体を収容可能であり、第1の収容部に収容される液体の第1の液面の第2の収容部の下部に対する高さが第2の収容部に収容される液体の第2の液面の第2の収容部の下部に対する高さよりも高くなるように第1の液面と第2の液面との間で高低差を形成することにより、開口を介して第1の収容部から第2の収容部に液体に含まれるイオンを移動させるタンクと、カソード流路の出口と、第1の収容部と、を接続する第1の流路と、第2の収容部と、アノード流路の出口と、を接続する第2の流路と、を具備する。【選択図】図1

Description

実施形態の発明は、電解装置および電解装置の駆動方法に関する。
近年、エネルギー問題と環境問題の両方の観点から、太陽光発電などの再生可能エネルギーを電気エネルギーに変換して利用するだけでなく、それを貯蔵し且つ運搬可能な状態に変換することが望まれている。この要望に対して、植物による光合成のように太陽光を用いて化学物質を生成する人工光合成技術の研究開発が進められている。この技術により、再生可能エネルギーを貯蔵可能な燃料として貯蔵する可能性もでき、また、工業原料となる化学物質を生成することにより、価値を生み出すことも期待される。
太陽光発電などの再生可能エネルギーを用いて化学物質を生成する装置として、例えば発電所やごみ処理所から発生した二酸化炭素(CO)を還元するカソードと、水(HO)を酸化するアノードとを具備する電気化学反応装置が知られている。カソードでは、例えば二酸化炭素を還元して一酸化炭素(CO)等の炭素化合物を生成する。このような電気化学反応装置を、セル形態(電解セルともいう)により実現する場合、例えばPolymer Electric Fuel Cell(PEFC)等の燃料電池に類似する形態により実現することが有効であると考えられる。二酸化炭素をカソードの触媒層に直接供給することにより、速やかに二酸化炭素還元反応を進行させることが可能となる。
しかしながら、このようなセル形態においては、PEFCが有する課題に類似する課題が生じる。すなわち、故障がしにくく耐久性がある電解セルを実現させるためには、電解セルの抵抗を低く維持する必要がある。
特開2022-42280号公報
本発明が解決しようとする課題は、電解装置の構成を簡素化することである。
実施形態の電解装置は、カソードと、アノードと、カソードに面するカソード流路と、アノードに面するアノード流路と、を具備する電解セルと、第1の収容部と、第2の収容部と、第1の収容部と第2の収容部とを接続する開口と、を有し、第1の収容部および第2の収容部が少なくとも一つのイオンを含む液体を収容可能であり、第1の収容部に収容される液体の第1の液面の第2の収容部の下部に対する高さが第2の収容部に収容される液体の第2の液面の第2の収容部の下部に対する高さよりも高くなるように第1の液面と第2の液面との間で高低差を形成することにより、開口を介して第1の収容部から第2の収容部に液体に含まれるイオンを移動させるタンクと、カソード流路の出口と、第1の収容部と、を接続する第1の流路と、第2の収容部と、アノード流路の出口と、を接続する第2の流路と、を具備する。
電解装置1の構成例を示す模式図である。 タンク200の構造例を示す模式図である。 タンク200の別の構造例を示す模式図である。 タンク200の別の構造例を示す模式図である。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図面は模式的であり、例えば各構成要素の厚さ、幅等の寸法は実際の構成要素の寸法と異なる場合がある。また、実施形態において、実質的に同一の構成要素には同一の符号を付け、説明を省略する場合がある。
なお、本明細書において、「接続する」とは、特に指定する場合を除き、直接的に接続することだけでなく、間接的に接続することも含む。
図1は、電解装置の構成例を示す模式図である。図1に示す電解装置は、二酸化炭素電解装置である。
図1に示す電解装置1は、電解セル100と、電源150と、タンク200と、カソード供給部301と、アノード供給部401と、を具備する。
電解セル100は、アノード111と、アノード流路112と、アノード集電体113と、カソード121と、カソード流路122と、カソード集電体123と、セパレータ131と、を備える。電解セル100は、これらの部材が図示しない一対の支持板で挟み込まれ、さらにボルト等で締め付けられている。
アノード111は、セパレータ131とアノード流路112との間に設けられ、それらと接する。アノード111は、アノード溶液中の水(HO)を酸化して酸素(O)や水素イオン(H)を生成するための電極、またはカソード121での二酸化炭素の還元反応により生じた水酸化物イオン(OH)を酸化して酸素や水を生成するための電極である。
アノード111は、上記酸化反応の過電圧を減少させることが可能な触媒材料(アノード触媒材料)を含むことが好ましい。このような触媒材料は、例えば白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)等の金属、それらの金属を含む合金や金属間化合物、酸化マンガン(Mn-O)、酸化イリジウム(Ir-O)、酸化ニッケル(Ni-O)、酸化コバルト(Co-O)、酸化鉄(Fe-O)、酸化スズ(Sn-O)、酸化インジウム(In-O)、酸化ルテニウム(Ru-O)、酸化リチウム(Li-O)、酸化ランタン(La-O)等の二元系金属酸化物、Ni-Co-O、Ni-Fe-O、La-Co-O、Ni-La-O、Sr-Fe-O等の三元系金属酸化物、Pb-Ru-Ir-O、La-Sr-Co-O等の四元系金属酸化物、Ru錯体やFe錯体等の金属錯体を含む。
アノード111は、セパレータ131とアノード流路112との間で液体やイオンを移動させることが可能な構造、例えばメッシュ材、パンチング材、多孔体、金属繊維焼結体等の多孔構造を有する基材を備えている。基材は、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)等の金属やこれら金属を少なくとも1つ含む合金(例えばSUS)等の金属材料で構成してもよいし、上述したアノード触媒材料で構成してもよい。アノード触媒材料として酸化物を用いる場合には、上記した金属材料からなる基材の表面にアノード触媒材料を付着もしくは積層して触媒層を形成することが好ましい。アノード触媒材料は、酸化反応を高める上でナノ粒子、ナノ構造体、ナノワイヤ等を有することが好ましい。ナノ構造体とは、触媒材料の表面にナノスケールの凹凸を形成した構造体である。また、必ずしもアノード111に酸化触媒を設けなくてもよい。アノード111以外に設けられた酸化触媒層をアノード111に電気的に接続してもよい。
カソード121は、セパレータ131に接する。カソード121は、セパレータ131からアノード溶液やイオンが供給され、カソード流路122から二酸化炭素ガスが供給される。カソード121は、二酸化炭素の還元反応や還元生成物の還元反応を生起し、炭素化合物を生成するための電極(還元電極)である。炭素化合物の例は、一酸化炭素(CO)、メタン(CH)、エタン(C)等を含む。カソード121での還元反応は、二酸化炭素の還元反応とともに、水の還元反応を生起して水素(H)を生成する副反応を含んでいてもよい。
カソード121は、ガス拡散層と、ガス拡散層の上に設けられたカソード触媒層と、を有する。ガス拡散層とカソード触媒層との間には、ガス拡散層より緻密な多孔質層を配置してもよい。ガス拡散層はカソード流路122側に配置され、カソード触媒層はセパレータ131側に配置される。カソード触媒層は、ガス拡散層中に入り込んでいてもよい。カソード触媒層は、触媒ナノ粒子や触媒ナノ構造体等を有することが好ましい。ガス拡散層は、例えばカーボンペーパやカーボンクロス等により構成され、撥水処理が施されていてもよい。多孔質層は、カーボンペーパやカーボンクロスより孔径が小さい多孔質体により構成される。
ガス拡散層に適度な撥水処理を施すことによって、カソード触媒層には主としてガス拡散により二酸化炭素ガスが到達する。二酸化炭素の還元反応やそれにより生成される炭素化合物の還元反応は、ガス拡散層とカソード触媒層との境界近傍、もしくはガス拡散層中に入り込んだカソード触媒層近傍で生起する。
カソード触媒層は、上記還元反応の過電圧を減少させることが可能な触媒材料(カソード触媒材料)で構成することが好ましい。このような材料の例は、例えば金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、カドミウム(Cd)、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、鉛(Pb)、錫(Sn)等の金属、それらの金属を少なくとも1つ含む合金や金属間化合物等の金属材料、炭素(C)、グラフェン、CNT(カーボンナノチューブ)、フラーレン、ケッチェンブラック等の炭素材料、Ru錯体やRe錯体等の金属錯体を含む。カソード触媒層には、板状、メッシュ状、ワイヤ状、粒子状、多孔質状、薄膜状、島状等の各種形状を適用することができる。
カソード触媒層を構成するカソード触媒材料は、上記した金属材料のナノ粒子、金属材料のナノ構造体、金属材料のナノワイヤ、もしくは上記した金属材料のナノ粒子がカーボン粒子、カーボンナノチューブ、グラフェン等の炭素材料に担持された複合体を有することが好ましい。カソード触媒材料として触媒ナノ粒子、触媒ナノ構造体、触媒ナノワイヤ、触媒ナノ担持構造体等を適用することによって、カソード121における二酸化炭素の還元反応の反応効率を高めることができる。
アノード111およびカソード121は、電源150に接続可能である。電源150の例は、通常の系統電源や電池に限定されず、太陽電池や風力発電等の再生可能エネルギーで発生させた電力を供給する電力源を含んでいてもよい。再生可能エネルギーを用いると二酸化炭素の有効利用という点も合わせて環境上好ましい。電源150は、上記電源の出力を調整してアノード111とカソード121との間の電圧を制御するパワーコントローラをさらに有していてもよい。なお、電源150は、電解装置1の外部に設けられてもよい。
アノード流路112は、アノード111に面する。アノード流路112は、アノード111にアノード溶液を供給する機能を有する。
アノード溶液は、少なくとも水(HO)を含むことが好ましい。二酸化炭素(CO)は、カソード流路122から供給されるため、液体は二酸化炭素(CO)を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
アノード溶液としては、金属イオンを含有している水溶液(電解液)を用いることができる。水溶液としては、例えばリン酸イオン(PO 2-)、ホウ酸イオン(BO 3-)、ナトリウムイオン(Na)、カリウムイオン(K)、カルシウムイオン(Ca2+)、リチウムイオン(Li)、セシウムイオン(Cs)、マグネシウムイオン(Mg2+)、塩化物イオン(Cl)、炭酸水素イオン(HCO )等を含む水溶液が挙げられる。他にも、LiHCO、NaHCO、KHCO、CsHCO、リン酸、ホウ酸等を含む水溶液を用いてもよい。
アノード流路112は、流路板114の表面に設けられる。流路板114は、アノード111に電解液であるアノード溶液を供給するものであり、表面にアノード流路112を形成する溝(凹部)を有する。流路板114の材料は、化学反応性が低く、かつ導電性が高い材料を用いることが好ましい。そのような材料の例は、例えばTiやSUS等の金属材料、カーボン等を含む。なお、アノード流路112は、アノード集電体113に設けられていてもよい。また、流路板114の材料は、例えば化学反応性が低く、かつ導電性を有しない材料を含む。そのような材料の例は、例えばアクリル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、フッ素樹脂等の絶縁樹脂材料を含む。なお、流路板114は、図示されていないアノード流路112の流入口および流出口、また締め付けのためのネジ穴を有する。
流路板114は、主に一つの部材から形成されているが、異なる部材から形成され、それらを積層して構成されてもよい。さらに、一部、または全面に表面処理を施すことで、親水性または撥水性の機能を付与してもよい。
アノード流路112は、入口と出口とを有し、入口を介してアノード供給部401からアノード溶液が供給され、出口を介してアノード溶液が排出される。アノード溶液は、アノード111と接するようにアノード流路112内を流通する。
アノード集電体113は、アノード111に電気的に接続される。アノード集電体113は、流路板114のアノード流路112の反対側の面と接している。アノード集電体113は、化学反応性が低く、かつ導電性が高い材料を含むことが好ましい。そのような材料としては、TiやSUS等の金属材料、カーボン等が挙げられる。
カソード流路122は、カソード121に面する。カソード流路122は、カソード121に二酸化炭素を含む流体(カソードガス)を供給する機能を有する。二酸化炭素を含む流体は加湿されることにより蒸気を含んでいてもよい。還元反応により生成される化合物は、カソード流路122から主に排出される。還元反応により生成される化合物は、還元触媒の種類等によって異なる。この様なガス生成物と共に、蒸気、あるいは、加湿された二酸化炭素ガスに含まれた蒸気が結露して得られた水分がカソード流路122から排出される。
カソード流路122は、流路板124の表面に設けられる。流路板124は、表面にカソード流路122を形成する溝(凹部)を有する。流路板124の材料は、化学反応性が低く、かつ導電性が高い材料を用いることが好ましい。そのような材料の例は、例えばTiやSUS等の金属材料、カーボン等を含む。また、流路板124の材料は、例えば化学反応性が低く、かつ導電性を有しない材料を含む。そのような材料の例は、例えばアクリル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、フッ素樹脂等の絶縁樹脂材料を含む。なお、流路板124は、図示されていない締め付けのためのネジ穴を有する。また、各流路板の前後には、図示を省略したパッキンが必要に応じて挟み込まれる。なお、カソード流路122は、カソード集電体123に設けられていてもよい。
カソード流路122は、入口と出口とを有し、入口を介してカソード供給部301から二酸化炭素等のカソードガスが供給され、出口を介してカソードガスを含む流体が排出される。カソードガスは、カソード121と接するようにカソード流路122内を流通する。
カソード流路122は、カソード121との電気的接触のためにカソード121と接するランドを有していてもよい。カソード流路122の形状は、連続して繋がっていれば特に限定されず、例えば、細長い流路を折り曲げたサーペンタイン構造等が挙げられる。これにより、カソードガスがカソード121の面に均一に流れるため、カソード121において均一な反応を行うことができるため、好ましい。
カソードガスは乾燥状態で供給されてもよい。カソードガスが二酸化炭素ガスである場合、カソード供給部301からカソード流路122に供給するカソードガスの二酸化炭素濃度は100%でなくてもよい。様々な施設で排出された二酸化炭素を含むガスをカソードガスとして用いることも可能である。
流路板124は、主に一つの部材から形成されているが、異なる部材から形成され、それらを積層して構成されてもよい。さらに、一部、または全面に表面処理を施すことで、親水性または撥水性の機能を付与してもよい。
カソード集電体123は、電解セル100のカソード121に電気的に接続される。カソード集電体123は、化学反応性が低く、かつ導電性が高い材料を含むことが好ましい。そのような材料としては、TiやSUS等の金属材料、カーボン等が挙げられる。
セパレータ131は、アノード111とカソード121とを分離するように配置されている。セパレータ131は、アノード111とカソード121との間でイオンを移動させることができ、かつアノード111とカソード121とを分離することが可能なイオン交換膜を含む。イオン交換膜の例は、例えばナフィオンやフレミオンのようなカチオン交換膜、ネオセプタやセレミオン、サステニオンのようなアニオン交換膜を使用することができる。電解液にアルカリ溶液を使用し、主としてOHの移動を想定した場合、セパレータ131はアニオン交換膜で構成することが好ましい。また、炭化水素を基本骨格とした膜や、アミン基を有する膜を用いてイオン交換膜が構成されていてもよい。ただし、イオン交換膜以外にもアノード111とカソード121との間でイオンを移動させることが可能な材料であれば、塩橋、ガラスフィルタ、多孔質高分子膜、多孔質絶縁材料等をセパレータ131に適用してもよい。ただし、アノード111とカソード121との間でガスの流通が起こると、還元生成物の再酸化による循環反応が起きることがある。このため、アノード111とカソード121との間のガスの交換が少ない方が好ましい。このため多孔体の薄膜をセパレータ131として用いる場合には注意が必要である。
次に、電解セル100の駆動方法例について説明する。ここでは、炭素化合物として一酸化炭素を生成する場合について、主として説明するが、二酸化炭素の還元生成物としての炭素化合物は一酸化炭素に限定されない。
まず、主に水(HO)を酸化して水素イオン(H)を生成する場合の反応過程について述べる。アノード111とカソード121との間に電源150から電流を供給すると、アノード溶液と接するアノード111で水(HO)の酸化反応が生じる。具体的には、下記の(1)式に示すように、アノード溶液中に含まれるHOが酸化されて、酸素(O)と水素イオン(H)とが生成する。
2HO → 4H+O+4e ・・・(1)
アノード111で生成されたHは、アノード流路112内に存在する電解液、セパレータ131を移動し、カソード121付近に到達する。電源150からカソード121に供給される電流に基づく電子(e)とカソード121付近に移動したHとによって、二酸化炭素の還元反応が生じる。具体的には、下記の(2)式に示すように、カソード流路122からカソード121に供給される二酸化炭素が還元されて一酸化炭素が生成される。また、下記式(3)のように水素イオンが電子を受け取ることにより、水素が生成する。このとき、水素は一酸化炭素と同時に生成してもよい。
CO+2H+2e → CO+HO ・・・(2)
2H+2e → H ・・・(3)
次に、主に二酸化炭素(CO)を還元して水酸化物イオン(OH)を生成する場合の反応過程について述べる。アノード111とカソード121との間に電源150から電流を供給すると、カソード121付近において、下記の(4)式に示すように、水(HO)と二酸化炭素(CO)が還元されて、一酸化炭素(CO)と水酸化物イオン(OH)とが生成する。また、下記式(5)のように水が電子を受け取ることにより、水素が生成する。このとき、水素は一酸化炭素と同時に生成してもよい。これらの反応により生成した水酸化物イオン(OH)はアノード111付近に拡散し、下記の(6)式に示すように、水酸化物イオン(OH)が酸化されて酸素(O)が生成する。
2CO+2HO+4e → 2CO+4OH ・・・(4)
2HO+2e → H+2OH ・・・(5)
4OH → 2HO+O+4e ・・・(6)
電解セル100は、二酸化炭素の還元のみに特化するだけでなく、たとえば一酸化炭素と水素を1:2で生成し、その後の化学反応でメタノールを製造するなどの任意の割合で還元生成物と水素を製造することもできる。
水素は水の電解や化石燃料から安価かつ入手しやすい原料であるため、水素の比率が大きい必要はない。これらの観点から一酸化炭素の水素に対する比率が少なくとも1以上、好ましくは1.5以上であると経済性や環境性の観点から好ましい。
実施形態の電解装置は、二酸化炭素電解装置に限定されず、例えば窒素電解装置であってもよい。窒素電解装置の場合、カソード121により窒素(N)ガスを還元してアンモニアを生成可能である。窒素電解装置のその他の構成については、二酸化炭素電解装置の構成を適宜援用できる。
電解セル100では、アノード流路112側を循環する電解液中のカリウム(K)イオンが、カソード流路122側に移動し、そのKイオンがカソード流路122の出口から、蒸気や、カソード121で発生した水分等と共にセル外に流出することにより、電解液濃度が低下する現象が知られている。アノード111側を循環する電解液濃度が低下すると電解セル100の抵抗が上昇して、電解セル100の長時間連続運転時の性能劣化に繋がる等の問題がある。これに対し、カソード流路122の出口側にトラップと呼ばれるカソード排出液回収瓶に溜まった液体をポンプを用いてアノード流路112に接続された電解液を貯める電解液タンクに戻すことが考えられる。これにより、カソード排出液中に含まれるKイオンを、濃度が低下した電解液に戻せるため、電解液の濃度の低下を抑制できる。
しかしながら、トラップを用いる場合、トラップや、トラップから電解液タンクに液体を移動させるためのポンプ等が必要であり、電解セル100周辺のシステムが煩雑になり、ポンプを駆動させるための電力も要する。さらに、カソード流路122から排出される液体の排出レートは、アノード流路112側の電解液循環レートと比べて遅いので、トラップに溜まった液体を電解液タンクにポンプで移すタイミングが間欠的になる。加えて、カソード排出液のKイオン濃度は、電解液のKイオン濃度に比べて高いことが知られている。よって、間欠的に高濃度のKイオン含有液体を電解液タンクに滴下することになるので、この場合、Kイオンが電解液タンク中を拡散し、Kイオン濃度が均一になるまでに時間を要する。このような電解液の濃度低下を回避する機構をさらに効率よく行うことが好ましい。
これに対し、実施形態の電解装置1は、タンク200を備え、トラップや、トラップから電解液タンクに液体を移動させるためのポンプを備えていない。図2は、タンク200の構造例を示す模式図である。タンク200は、収容部201と、収容部202と、供給流路204と、排出流路205と、供給流路206と、排出流路207と、排出流路208と、を備える。
収容部201および収容部202は、アノード溶液を含む液体を収容可能である。収容部201および収容部202を形成する容器は、ガラス製、樹脂製、金属製等であってもよい。この容器は気体と液体の密閉性が高い容器である。容器が金属製の場合、アノード溶液を通じた電気伝導によるリーク電流を回避するために、内部に絶縁性のコーティングが施されていることが好ましい。絶縁性コーティングは、樹脂、ガラスやゴムであってもよく、高耐久性であることが好ましい。容器には、収容される液体の液面の高さを測定するための水位センサーを容器の1箇所または数箇所に設けてもよい。また、容器には、液体のイオン濃度、または導電率を測定するセンサーを容器の1箇所または数箇所に設けてもよい。また、容器には、容器内の圧力や温度を測定するセンサーを1箇所または数箇所に配置してもよい。電解装置1の運転はこれらセンサーにより検知された値を参照しながらコントローラ等により制御されてもよい。
容器の容積は、電解装置1を運転させるためのアノード溶液と、結露した水分を十分に保有できる大きさであることが好ましく、例えば1Lから100Lの容積であってもよいが、この範囲に限定されない。容器の形状は、特に限定されないが、例えば球状、円筒形や直方体でもよい。
収容部201と収容部202との間に少なくとも一つの収容部をさらに設けてもよい。これらの下部の高さは段階的に低くなることが好ましい。それら全ての収容部にわたってアノード溶液が常に存在している状態が保たれていることが、さらに好ましい。
また、複数の収容部の上部のそれぞれにガスを回収する配管が接続されていてもよい。これにより、容器内の液体総量が何らかの理由で減少、あるいは増加しても、カソード流路122からのガスと、アノード流路112からのガスは混合しにくく、安全な状態を保ちながら、ガス生成物を回収できる。
隔壁203は、収容部201と収容部202との間に設けられ、収容部201と収容部202とを区切る。隔壁203は、収容部201と収容部202とを接続する少なくとも一つの開口203aを有する。開口203aの途中には、ポンプが形成されていない。隔壁203の材質は液体を通すが気体を通しにくい半透膜、高分子膜、液絡や多孔質材料でもよく、例えば液体を含侵したガラスフィルタでもよい。また、イオン交換膜を用いてもよく、例えばナフィオンやフレミオンのようなカチオン交換膜を使用することができる。液絡は例えば半融ガラス層、セルロース層、パルプ、脱脂綿、フィッシュスキンなどの動物性半透膜、イオン交換膜、寒天、ゼラチンなどで凝晶構造を有する溶液、等であってもよい。開口203aは、複数であってもよい。
開口203aは、液体を通すが気体は通さない。これにより、カソード流路122の出口から排出される流体と共に出てくるガス成分(例えばCO、CO、や水素(H)ガス)と、アノード流路112の出口から排出される電解液と共に出てくるガス成分(例えば酸素(O)やCOガス)を空間的に分離することができる。これにより、二酸化炭素電解セルの生成物である有価物生成物(例えばCOやHガス)は液体と分離して回収でき、さらに上記HガスとOガスが混合することもないため、安全上も有効である。
収容部201および収容部202は、隔壁203を境に、左右非対称な形状であってもよい。容器内部に設けられた壁が作る二つの空間は同じ形状や容積でも良いが、異なる形状や容積でもよい。収容部201の容積は、収容部202の容積よりも小さいことが好ましく、さらに、収容部201の上部201aは、収容部202の上部202aよりも収容部202の下部202bに対する高さが高くてもよい。また、収容部201の下部201bは、収容部201から収容部202への液体移動を促すために収容部202に向かって低くなるように傾斜していてもよい。
供給流路204は、収容部201とカソード流路122の出口とを接続する。電解装置1は、供給流路204を介してカソード流路122から供給されるカソードガスを含む流体を収容部201に供給可能である。供給流路204は、収容部201の下部201bよりも上部201aに近い位置に設けられることが好ましい。これにより、カソード流路122からの液体は容器の下部に溜まり、カソード流路122からのガス生成物は容器上部に溜まる。図2は、一例として、上部201aに設けられた供給流路204を示す。
排出流路205は、収容部201に接続される。電解装置1は、排出流路205を介して収容部201内のガス状の還元生成物を収容部201から排出可能である。排出流路205は、収容部201の下部201bよりも上部201aに近い位置に設けられることが好ましい。図2は、一例として、上部201aに設けられた排出流路205を示す。
供給流路206は、収容部202とアノード流路112の出口とを接続する。電解装置1は、供給流路206を介してアノード流路112から供給されるアノード溶液を含む流体を収容部202に供給可能である。供給流路206は、収容部202の下部202bよりも上部202aに近い位置に設けられてもよい。図2は、一例として、上部202aに設けられた供給流路206を示す。
排出流路207は、収容部202に接続される。電解装置1は、排出流路207を介して収容部202内に供給されるガス状の酸化生成物を収容部202から排出可能である。排出流路207は、収容部202の下部202bよりも上部202aに近い位置、または収容部202の上部202aよりも下部202bに近い位置に設けられてもよい。図2は、一例として、上部202aに設けられた排出流路207を示す。
排出流路208は、収容部202とアノード供給部401とを接続する。電解装置1は、排出流路208を介して収容部202内のアノード溶液を含む液体を収容部202からアノード供給部401に排出可能である。排出流路208は、収容部202の上部202aよりも下部202bに近い位置に設けられることが好ましい。図2は、一例として、収容部202の側部202cに設けられた排出流路208を示す。
供給流路204、排出流路205、供給流路206、排出流路207、および排出流路208のそれぞれは、配管である。配管は、例えば容器に適用可能な材料を用いて形成される。
カソード供給部301は、カソード流路122の入口に接続される。カソード供給部301は、カソード流路122にカソードガスを供給可能である。二酸化炭素電解装置の場合、カソード供給部301は、カソード流路122に二酸化炭素ガスを含むカソードガスを供給可能である。窒素電解装置の場合、カソード供給部301は、カソード流路122に窒素を含むカソードガスを供給可能である。カソード供給部301は、例えばカソードガスを収容するタンクと、当該タンクからカソード流路122に供給するカソードガスの流量を調整するマスフローコントローラ等を含む。収容部201および収容部202を形成する容器に設けられた水位センサー、圧力センサー、温度センサー、や液体のイオン濃度、または導電率を測定するセンサー等による検知信号に従ってコントローラ等によりカソード供給部301によるカソードガスの供給を制御してもよい。
アノード供給部401は、排出流路208とアノード流路112の入口とを接続する。アノード供給部401は、排出流路208から排出されたアノード溶液を含む流体をアノード流路112に供給可能である。これにより、アノード溶液を循環できる。アノード供給部401は、例えばポンプを含む。ポンプによりアノード111に供給されるアノード溶液を含む液体の流量を調整できる。収容部201および収容部202を形成する容器に設けられた水位センサー、圧力センサー、温度センサー、や液体のイオン濃度、または導電率を測定するセンサー等による検知信号に従ってコントローラ等によりアノード供給部401による液体の供給を制御してもよい。
次に、タンク200の駆動方法例について説明する。供給流路204からカソードガスとともにカソード流路122側に移動した電解液が供給されると、カソード121側で発生した液体及びガスを含む流体は、カソード121側に供給される原料ガス圧に押され、収容部201の下方に溜まる。収容部201では、重力等の効果で気液分離が起きる。分離された、金属イオンを含むカソード121側に発生した液体は、収容部201の下方に溜まる。一方で、収容部202には、ほぼ一定の水位の液体を存在させる。収容部202に供給流路206からアノード溶液を含む流体が供給され、供給流路204からカソードガスとともにカソード流路122側に移動した電解液が収容部201に供給されると、収容部201に収容される液体の液面211の収容部202の下部202bに対する高さが収容部202に収容される液体の液面212の収容部202の下部202bに対する高さよりも高くなるように液面211と液面と212との間で高低差を形成するように電解装置1を駆動する。これにより、開口203aを介して収容部201から収容部202に電解液に含まれるKイオン等のイオンが移動する。
これにより、例えばカソード流路122の出口から排出される高Kイオン濃度の液体と、アノード流路112側を循環する電解液が開口203aを通じて混ざり合う。これにより、電解液においてはKイオンが拡散していくので大きな濃度勾配は発生せず、Kイオン濃度が均一になるまでの時間を大幅に短縮でき、収容部202の電解液が高濃度である状態を維持できる。また、装置構成を簡素化できるので、装置の設置面積をより小さくでき、さらに、タンク200の構成では、トラップやトラップから電解液タンクに液体を移動させるためのポンプが不要となるため、そのポンプを動作させる分の電力を削減できる。
タンク200の構造は、図2に示す構造例に限定されない。図3および図4は、タンク200の別の構造例を示す模式図である。
図3に示すタンク200は、図2に示すタンク200と比較して開口203aが配管231を用いて形成されている点が異なる。配管231は、収容部201と収容部202とを接続する。配管231は、例えば容器に適用可能な材料を用いて形成されてもよい。
配管231の途中に外部信号によって制御された弁を設けてもよい。弁は、容器に設けられた水位センサー、圧力センサー、温度センサー、や液体のイオン濃度、または導電率を測定するセンサー等による検知信号に従ってコントローラ等によりその開閉が制御される。
さらに、図3に示すタンク200は、図2に示すタンク200と比較して下部201bを下部202bよりも下部202bに対する高さを高くすることにより、液面211と液面212との高低差を形成する点が異なる。
図4に示すタンク200は、図2に示すタンク200と比較して開口203aが液体および気体を通さない隔壁232に形成されている点が異なる。隔壁232の材料は、例えばガラス、樹脂、または金属であってもよい。隔壁232の材料が金属の場合、隔壁232と容器の外部が電気的に絶縁されていることが好ましい。隔壁232の厚さは、容器の内部空間の圧力差に十分耐えうる強度であれば、特に限定しないが、例えば1mmから50cmであっても良いが、この範囲に限定されない。
図4に示す開口203aは、収容部201の上部201aおよび収容部202の上部202aのそれぞれよりも収容部201の下部201bおよび収容部202の下部202bに近い位置に設けられる。開口203aは、三角形、円形、等の多角形の形状を有していてもよく、それらの組み合わせであっても良い。開口203aの形状は、液体の移動の妨げにならない形状が好ましいが、開口203aの周囲は平面でもよく、突起物を設けてもよい。
開口203aの大きさは、液体の移動の妨げにならない大きさが好ましく、例えば1mmから10cmであってもよいが、この範囲に限定されない。
開口203aの単位面積当たりの数は、液体の移動の妨げにならない値が好ましく、かつ、隔壁203の強度を維持できる程度の値がより好ましい。
上記実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施し得るものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…電解装置、100…電解セル、111…アノード、112…アノード流路、113…アノード集電体、114…流路板、121…カソード、122…カソード流路、123…カソード集電体、124…流路板、131…セパレータ、150…電源、200…タンク、201…収容部、201a…上部、201b…下部、202…収容部、202a…上部、202b…下部、202c…側部、203…隔壁、203a…開口、204…供給流路、205…排出流路、206…供給流路、207…排出流路、208…排出流路、211…液面、212…液面、231…配管、232…隔壁、301…カソード供給部、401…アノード供給部。

Claims (16)

  1. カソードと、アノードと、前記カソードに面するカソード流路と、前記アノードに面するアノード流路と、を具備する電解セルと、
    第1の収容部と、第2の収容部と、前記第1の収容部と前記第2の収容部とを接続する開口と、を有し、前記第1の収容部および前記第2の収容部が少なくとも一つのイオンを含む液体を収容可能であり、前記第1の収容部に収容される前記液体の第1の液面の前記第2の収容部の下部に対する高さが前記第2の収容部に収容される前記液体の第2の液面の前記第2の収容部の下部に対する高さよりも高くなるように前記第1の液面と前記第2の液面との間で高低差を形成することにより、前記開口を介して前記第1の収容部から前記第2の収容部に前記液体に含まれるイオンを移動させるタンクと、
    前記カソード流路の出口と、前記第1の収容部と、を接続する第1の流路と、
    前記第2の収容部と、前記アノード流路の出口と、を接続する第2の流路と、
    を具備する、電解装置。
  2. 前記タンクは、前記第1の収容部と前記第2の収容部との間に設けられるとともに前記開口を有する隔壁を有する、請求項1に記載の電解装置。
  3. 前記タンクは、前記開口を有する配管を有する、請求項1または請求項2に記載の電解装置。
  4. 前記タンクは、前記開口の途中にポンプを有していない、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の電解装置。
  5. 前記第1の収容部の下部は、前記第2の収容部の下部よりも高い位置に設けられる、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の電解装置。
  6. 前記カソードは、二酸化炭素を還元して炭素化合物を生成可能である、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の電解装置。
  7. 前記カソードは、窒素を還元してアンモニアを生成可能である、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の電解装置。
  8. 前記少なくとも一つのイオンは、カリウムイオンを含む、請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の電解装置。
  9. 電解装置の駆動方法であって、
    前記電解装置は、
    カソードと、アノードと、前記カソードに面するカソード流路と、前記アノードに面するアノード流路と、を具備する電解セルと、
    第1の収容部と、第2の収容部と、前記第1の収容部と前記第2の収容部とを接続する開口と、を有し、前記第1の収容部および前記第2の収容部が少なくとも一つのイオンを含む液体を収容可能であるタンクと、
    前記カソード流路の出口と、前記第1の収容部と、を接続する第1の流路と、
    前記第2の収容部と、前記アノード流路の入口と、を接続する第2の流路と、
    を具備し、
    前記方法は、
    前記第1の収容部に収容される前記液体の第1の液面の前記第2の収容部の下部に対する高さが前記第2の収容部に収容される前記液体の第2の液面の前記第2の収容部の下部に対する高さよりも高くなるように前記第1の液面と前記第2の液面との間で高低差を形成することにより、前記開口を介して前記第1の収容部から前記第2の収容部に前記液体に含まれるイオンを移動させる、電解装置の駆動方法。
  10. 前記タンクは、前記第1の収容部と前記第2の収容部との間に設けられるとともに前記開口を有する隔壁を有する、請求項9に記載の駆動方法。
  11. 前記タンクは、前記開口を有する配管を有する、請求項9または請求項10に記載の駆動方法。
  12. 前記タンクは、前記開口の途中にポンプを有していない、請求項9ないし請求項11のいずれか一項に記載の駆動方法。
  13. 前記第1の収容部の下部は、前記第2の収容部の下部よりも高い位置に設けられる、請求項9ないし請求項12のいずれか一項に記載の電解装置。
  14. 前記カソードは、二酸化炭素を還元して炭素化合物を生成する、請求項9ないし請求項13のいずれか一項に記載の駆動方法。
  15. 前記カソードは、窒素を還元してアンモニアを生成する、請求項9ないし請求項13のいずれか一項に記載の駆動方法。
  16. 前記少なくとも一つのイオンは、カリウムイオンを含む、請求項9ないし請求項15のいずれか一項に記載の駆動方法。
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