JP2023136292A - 化学反応制御装置および化学反応制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本技術の目的は、所定の温度範囲内に保持されている外部領域の内側の内部領域で、温度が時間的に変化しうる化学反応を制御する化学反応制御装置および化学反応制御方法を提供することである。【解決手段】 化学反応制御装置100は、溶液を収容可能な反応容器110と、反応容器110を収容する外部容器120と、反応容器110の温度を測定する第1温度センサ140と、外部容器120の温度を測定する第2温度センサ150と、温度制御素子130と、温度制御素子130を制御する制御部190と、を有する。温度制御素子130は、外部容器120に接触しているとともに反応容器110に接触していない。【選択図】図1
Description
本明細書の技術分野は、反応容器と外部容器とを有する化学反応制御装置および化学反応制御方法に関する。
一般に、化学反応は温度に依存する。アレニウスの式に従う化学反応もあれば、温度の上昇とともに反応前の物質が失活し、反応速度が減少することもある。このため、温度を考慮した化学反応の制御技術が研究開発されてきている。
例えば、特許文献1には、PCR法において、温度サイクルをかけてDNAを増幅させる旨が記載されている(特許文献1の段落[0003])。PCR法は、2本鎖のDNAを変性させて分離する工程と、プライマーを標的DNAに結合させるアニーリング工程と、DNAを伸長させる工程と、を有する。各工程の温度は異なる。
ところで、生体内ではホメオスタシスが実現されている。生体内で生じうる化学反応は、所定の温度範囲内で起こると考えられる。また、生体内では多数の化学物質が反応に関与しうる。
一方、多段階の化学反応が生じる場合には、中間反応生成物の濃度が時間的に振動することがある。このような反応として、例えば、ベロウソフ・ジャボチンスキー反応が挙げられる。また、中間反応生成物の濃度が振動する反応モデルとして、例えば、ブラッセレーターが提案されている。
このような場合には、その化学反応が生じる領域の温度が、中間反応生成物の濃度に伴って時間的に振動しうる。所定の温度範囲内に保持されている外部領域の内側の内部領域で、温度が時間的に変化しうる化学反応を制御することは決して容易ではない。
本明細書の技術が解決しようとする課題は、所定の温度範囲内に保持されている外部領域の内側の内部領域で、温度が時間的に変化しうる化学反応を制御する化学反応制御装置および化学反応制御方法を提供することである。
第1の態様における化学反応制御装置は、溶液を収容可能な反応容器と、反応容器を収容する外部容器と、反応容器の温度を測定する第1温度センサと、外部容器の温度を測定する第2温度センサと、温度制御素子と、温度制御素子を制御する制御部と、を有する。温度制御素子は、外部容器に接触しているとともに反応容器に接触していない。
この化学反応制御装置は、温度制御素子を介して外部容器の温度を制御する。外部容器に収容されている反応容器の内部では、ほぼ一定温度に保たれた状態で化学反応が生じる。
本明細書では、所定の温度範囲内に保持されている外部領域の内側の内部領域で、温度が時間的に変化しうる化学反応を制御する化学反応制御装置および化学反応制御方法が提供されている。
以下、具体的な実施形態について、化学反応制御装置および化学反応制御方法を例に挙げて説明する。しかし、本明細書の技術はこれらの実施形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
1.化学反応制御装置
図1は、第1の実施形態の化学反応制御装置100の構造を示す図である。化学反応制御装置100は、反応容器110と、外部容器120と、温度制御素子130と、第1温度センサ140と、第2温度センサ150と、断熱容器160と、液体流出入口171、172、173と、制御部190と、を有する。
1.化学反応制御装置
図1は、第1の実施形態の化学反応制御装置100の構造を示す図である。化学反応制御装置100は、反応容器110と、外部容器120と、温度制御素子130と、第1温度センサ140と、第2温度センサ150と、断熱容器160と、液体流出入口171、172、173と、制御部190と、を有する。
反応容器110は、内部で化学反応を生じさせるための容器である。反応容器110は、化学反応を生じさせるための溶液を収容可能である。反応容器110は、外部容器120の内部に収容されている。反応容器110は、温度制御素子130に直接的に接触していない。反応容器110は、外部容器120を介して間接的に温度を制御されることはあるが、温度制御素子130から直接的に温度を制御されることはない。反応容器110は、2種類以上の反応前の溶液を流入させ、反応後の溶液を外部に送出させる。反応容器110は、底面と壁面とを有する。反応容器110の壁面は、液体流出入口171と、液体流出入口172と、液体流出入口173と、つながっている。反応容器110の材料は、例えば、プラスチック等の樹脂材料である。反応容器110の材料は、これ以外の材料であってもよい。反応容器110の内部の容積は、例えば、0.01mL以上0.5mL以下である。反応容器110の内部の容積は、上記以外であってもよい。
外部容器120は、内部に反応容器110を収容している。外部容器120の熱容量は、反応容器110の熱容量に比べて十分に大きい。外部容器120は、温度制御素子130に温度を制御される。これらにより、外部容器120は温度が変化しにくく、また、仮に温度が変化した場合であっても、所定の温度範囲内に調整される。つまり、外部容器120の内部でホメオスタシスに近い環境が実現される。外部容器120の材料は、例えば、Al等の金属である。外部容器120の材料は、これ以外の材料であってもよい。
温度制御素子130は、外部容器120の温度を制御するためのものである。温度制御素子130は、外部容器120に直接的に接触しており、反応容器110に直接的に接触していない。温度制御素子130は、外部容器120の温度を直接的に制御し、外部容器120を介して反応容器110の温度を間接的に制御する。温度制御素子130は、例えば、外部容器120の外側に外部容器120に接触させた状態で配置されている。温度制御素子130は、例えば、ペルチェ素子である。
第1温度センサ140は、反応容器110の温度を測定する。第1温度センサ140は、例えば、温度トランスデューサーである。第1温度センサ140は、熱電対、その他の温度センサであってもよい。第1温度センサ140は、反応容器110の内部の溶液に接触するように配置してもよい。
第2温度センサ150は、外部容器120の温度を測定する。第2温度センサ150は、例えば、温度トランスデューサーである。第2温度センサ150は、熱電対、その他の温度センサであってもよい。
断熱容器160は、外部容器120を収容している。このため、外部容器120は外部から熱の流入または流出を抑制される。
液体流出入口171、172、173は、反応容器110と外部の流路とをつなぐ接続部分である。例えば、液体流出入口171は、第1の溶液流入口であり、液体流出入口172は、第2の溶液流入口であり、液体流出入口173は、溶液流出口である。この場合には、液体流出入口171から反応前の第1の原料溶液が反応容器110に流入し、液体流出入口172から反応前の第2の原料溶液が反応容器110に流入する。そして、反応容器110の内部で第1の原料溶液と第2の原料溶液とが反応する。反応後の溶液は、液体流出入口173から化学反応制御装置100の外部に送出される。
液体流出入口171、172、173は、原料溶液を供給する原料溶液供給部(図示せず)または反応後の溶液を排出する溶液排出部(図示せず)に接続されている。液体流出入口171、172、173に接続されているプランジャーポンプ等により、単位時間当たりの液体の流量を一定に保持されている。また、液体流出入口171、172、173に接続されているプランジャーポンプ等により、反応容器110に液体を流入させるか、反応容器110から液体を送出させるかを決定することができる。
制御部190は、温度制御素子130の動作を制御する。制御部190は、第1温度センサ140からの反応容器110の温度の入力と、第2温度センサ150からの外部容器120の温度の入力と、を受け付ける。制御部190は、反応容器110に流入させる溶液の流量および反応容器110から流出させる溶液の流量を制御してもよい。
制御部190は、温度制御素子130を介して外部容器120の温度を制御し、外部容器120を介して内部容器110の温度をある程度制御する。制御部190は、温度制御素子130の温度を設定温度より-1℃以上1℃以下の範囲内の温度に保持する。好ましくは、-0.6℃以上0.6℃以下である。より好ましくは、-0.2℃以上0.2℃以下である。制御部190は、温度制御素子130の温度を10℃以上75℃以下に制御する。好ましくは、15℃以上60℃以下である。より好ましくは、20℃以上50℃以下である。
2.化学反応制御装置の制御系
図2は、第1の実施形態の化学反応制御装置100の制御系を示す図である。制御部190は、PC191と、データ取得デバイス192と、トランスインピーダンスアンプ193と、バイアスモジュール194と、温度コントローラー195と、を有する。
図2は、第1の実施形態の化学反応制御装置100の制御系を示す図である。制御部190は、PC191と、データ取得デバイス192と、トランスインピーダンスアンプ193と、バイアスモジュール194と、温度コントローラー195と、を有する。
PC191は、各部を制御するコンピューターである。PC191は、データ取得デバイス192に接続されている。PC191とデータ取得デバイス192とは、例えば、USBケーブルで接続されている。その他の接続は、例えば、同軸ケーブルで接続されている。
データ取得デバイス192は、電圧、電流等の電気的信号と温度等の物理量とを取得する。データ取得デバイス192は、PC191と、トランスインピーダンスアンプ193と、温度コントローラー195と、に接続されている。
トランスインピーダンスアンプ193は、電流を電圧として出力する。トランスインピーダンスアンプ193は、データ取得デバイス192と、バイアスモジュール194と、に接続されている。
バイアスモジュール194は、第1温度センサ140に好適なバイアスを印加するためのものである。バイアスモジュール194は、トランスインピーダンスアンプ193と、第1温度センサ140と、に接続されている。
温度コントローラー195は、温度制御素子130を高精度で制御するとともに第2温度センサ150に好適なバイアスを印加する。温度コントローラー195は、データ取得デバイス192と、温度制御素子130と、第2温度センサ150と、に接続されている。
3.化学反応制御方法
図3は、第1の実施形態の化学反応制御装置100のフローを示すフローチャートである。まず、反応容器110および外部容器120の温度を測定する。例えば、制御部190が、第1温度センサ140から反応容器110の温度を取得するとともに第2温度センサ150から外部容器120の温度を取得する(S101)。
図3は、第1の実施形態の化学反応制御装置100のフローを示すフローチャートである。まず、反応容器110および外部容器120の温度を測定する。例えば、制御部190が、第1温度センサ140から反応容器110の温度を取得するとともに第2温度センサ150から外部容器120の温度を取得する(S101)。
次に、制御部190が温度制御素子130を介して外部容器120の温度を制御する。制御部190は、温度制御素子130の温度を設定温度の-1℃以上1℃以下の範囲内の温度に保持する(S102)。設定温度は、例えば、10℃以上75℃以下である。
次に、反応容器110の内部で化学反応を生じさせる(S103)。液体流出入口171から反応容器110に一定量の第1の原料溶液を送出し、液体流出入口172から反応容器110に一定量の第2の原料溶液を送出する。第1の原料溶液と第2の原料溶液とのうちの少なくとも一方は有機化合物を含有する。反応容器110の内部で反応した後の溶液を、液体流出入口173から反応制御装置100の外部に送出する。
なお、制御部190は、反応容器110に原料溶液を送出している期間に、温度制御素子130を介して外部容器120の温度を制御し続ける。反応容器110の内部の化学反応により反応容器110の温度が増減する期間内に、外部容器120は設定温度の-1℃以上1℃以下の範囲内の温度を保つ。
4.反応容器および外部容器の温度
化学反応制御装置100は、一定温度に保たれた外部容器120の内部の反応容器110の内部で化学反応を発生させる。制御部190は、反応容器110の温度を直接的には制御しない。その代わりに、制御部190は、一定温度に保たれた外部容器120を介して間接的に反応容器110の温度を制御する。このため、外部容器120の温度は強く制御されるが、反応容器110の温度はそれほど強く制御されない。
化学反応制御装置100は、一定温度に保たれた外部容器120の内部の反応容器110の内部で化学反応を発生させる。制御部190は、反応容器110の温度を直接的には制御しない。その代わりに、制御部190は、一定温度に保たれた外部容器120を介して間接的に反応容器110の温度を制御する。このため、外部容器120の温度は強く制御されるが、反応容器110の温度はそれほど強く制御されない。
反応容器110の内部では、発熱反応および吸熱反応が時間差で起こりうる。このため、反応容器110の温度が振動する。外部容器120の熱容量が十分に大きく、外部容器120の温度が一定になるように制御されている。このため、反応容器110の温度は一定の周期で変動し、反応容器110の温度の時間平均はほぼ一定である。
図4は、ブラッセレーターの中間反応生成物XおよびYの濃度の時間変化を示すグラフである。図4の横軸は時間であり、縦軸はXおよびYの濃度である。ブラッセレーター(Brusselator)は、化学反応を例示する一般的な数理モデルの一つであり、具体的な化学反応を示しているわけではない。図4に示すように、中間反応生成物XおよびYは、周期的に振動している。反応容器110の内部では、図4に例示するような化学反応を起こすことができる。
後述する図5に示すように、外部容器120の温度はほぼ一定値をとり、反応容器110の温度は振動することが可能である。外部容器120の温度の範囲は、反応容器110の温度の範囲よりも広い。つまり、反応容器の温度の変化量が、外部容器の温度の変化量よりも大きい。温度の変化量とは、例えば、周期的に変化する温度における、周期内の最大値と最小値との差である。
このため、化学反応制御装置100は、例えば、ホメオスタシスに似た環境下において、中間反応生成物を含む反応生成物の濃度が振動するような化学反応を制御することができる。
5.第1の実施形態の効果
第1の実施形態の化学反応制御装置100は、温度制御素子130を介して外部容器120の温度を制御する。反応容器110の内部では、一定温度に保たれた状態で化学反応が生じる。このように、化学反応制御装置100は、ホメオスタシスに似た環境下で化学反応を起こすことができる。
第1の実施形態の化学反応制御装置100は、温度制御素子130を介して外部容器120の温度を制御する。反応容器110の内部では、一定温度に保たれた状態で化学反応が生じる。このように、化学反応制御装置100は、ホメオスタシスに似た環境下で化学反応を起こすことができる。
6.変形例
6-1.液体流出入口
液体流出入口の数は、第1の実施形態の化学反応制御装置100より多くてもよい。反応後の液体を反応容器110から流出させるための流路は1つでよい。反応前の液体を反応容器110に流入させるための流路は2以上であればよい。反応前の溶液の種類の数に応じて、液体流出入口を設定すればよい。
6-1.液体流出入口
液体流出入口の数は、第1の実施形態の化学反応制御装置100より多くてもよい。反応後の液体を反応容器110から流出させるための流路は1つでよい。反応前の液体を反応容器110に流入させるための流路は2以上であればよい。反応前の溶液の種類の数に応じて、液体流出入口を設定すればよい。
6-2.断熱容器
化学反応制御装置100は断熱容器160を有していなくてもよい。断熱容器160があると、外部容器120の内部の温度の保持性が向上するため、断熱容器160があることが好ましい。
化学反応制御装置100は断熱容器160を有していなくてもよい。断熱容器160があると、外部容器120の内部の温度の保持性が向上するため、断熱容器160があることが好ましい。
6-3.温度記憶部
化学反応制御装置100は、反応容器110および外部容器120の温度の履歴を記憶する記憶部を有していてもよい。例えば、PC191が、反応容器110および外部容器120の温度の履歴を記憶する。
化学反応制御装置100は、反応容器110および外部容器120の温度の履歴を記憶する記憶部を有していてもよい。例えば、PC191が、反応容器110および外部容器120の温度の履歴を記憶する。
6-4.送液部の制御
化学反応制御装置100は、反応容器110に原料溶液を送出するプランジャーポンプおよび反応容器110から反応後の溶液を送出するプランジャーポンプを制御してもよい。例えば、PC191が、これらのプランジャーポンプを制御する。PC191は、外部容器120の温度を制御しながら送液のタイミングを決定することができる。
化学反応制御装置100は、反応容器110に原料溶液を送出するプランジャーポンプおよび反応容器110から反応後の溶液を送出するプランジャーポンプを制御してもよい。例えば、PC191が、これらのプランジャーポンプを制御する。PC191は、外部容器120の温度を制御しながら送液のタイミングを決定することができる。
6-5.反応容器の形状
反応容器110の内部の形状は直方体形状ではなく、円筒形状であるとよい。原料溶液が混ざりやすいからである。
反応容器110の内部の形状は直方体形状ではなく、円筒形状であるとよい。原料溶液が混ざりやすいからである。
6-6.流路
図1において、原料溶液が反応容器110に流れ込む流路は、反応容器110の側面に対して、ほぼ垂直である。しかし、この流路は、反応容器110の側面または側面に接する水平面に対して、例えば、10°以上30°以下の角度で傾斜する角度で配置されていてもよい。この場合には、反応容器110の内部で渦を巻くように原料溶液を回転移動させることができる。
図1において、原料溶液が反応容器110に流れ込む流路は、反応容器110の側面に対して、ほぼ垂直である。しかし、この流路は、反応容器110の側面または側面に接する水平面に対して、例えば、10°以上30°以下の角度で傾斜する角度で配置されていてもよい。この場合には、反応容器110の内部で渦を巻くように原料溶液を回転移動させることができる。
6-7.ポンプ
ポンプの種類はプランジャーポンプ以外のその他のポンプであってもよい。
ポンプの種類はプランジャーポンプ以外のその他のポンプであってもよい。
6-8.撹拌機構
化学反応制御装置100は、反応容器110の内部の溶液を撹拌させる撹拌機構を有していてもよい。
化学反応制御装置100は、反応容器110の内部の溶液を撹拌させる撹拌機構を有していてもよい。
6-9.架台
化学反応制御装置100は、反応容器110および外部容器120を支持する架台を有していてもよい。
化学反応制御装置100は、反応容器110および外部容器120を支持する架台を有していてもよい。
6-10.組み合わせ
上記の変形例を組み合わせてもよい。
上記の変形例を組み合わせてもよい。
(実験)
1.実験方法
3種類の原料溶液を準備した。第1の原料溶液は、0.56Mのホルムアルデヒドと0.03Mの酢酸カルシウム水溶液との混合溶液であった。単位時間当たりの流量は、95μL/minであった。
1.実験方法
3種類の原料溶液を準備した。第1の原料溶液は、0.56Mのホルムアルデヒドと0.03Mの酢酸カルシウム水溶液との混合溶液であった。単位時間当たりの流量は、95μL/minであった。
第2の原料溶液は、0.3Mのグリコールアルデヒドと0.03Mの酢酸カルシウム水溶液との混合溶液であった。単位時間当たりの流量は、5μL/minであった。
第3の原料溶液は、0.09Mの水酸化ナトリウム水溶液であった。単位時間当たりの流量は、100μL/minであった。
外部容器120の温度を44.5℃に保持した。反応容器110の内部に、これらの3種類の原料溶液を所定の流速で送出し、反応容器110の内部で化学反応を発生させた。外部容器120の温度および反応容器110の温度を測定した。また、8秒ごとにサンプリングし、液体クロマトグラフィーを実施した。
2.実験結果
2-1.温度
図5は、反応容器110および外部容器120の温度を示すグラフである。図5の横軸は時間である。図5の縦軸は温度である。L1が反応容器110の温度を示しており、L2が外部容器120の温度を示している。
2-1.温度
図5は、反応容器110および外部容器120の温度を示すグラフである。図5の横軸は時間である。図5の縦軸は温度である。L1が反応容器110の温度を示しており、L2が外部容器120の温度を示している。
図5に示すように、外部容器120の温度は44.5℃でほぼ一定に保たれている。反応容器110の温度は、周期的に振動している。温度変化の周期は、およそ80秒であった。
2-2.液体クロマトグラフィー
図6は、ホルムアルデヒドに由来する液体クロマトグラフィーのピークを示すグラフである。なお、各ピークを一定時間おきにずらした上で重畳して描いてある。しかし、各ピークは一定間隔おきに並んでいない。例えば、間隔D1および間隔D2は、他の間隔よりも広い。すなわち、各ピークが時間的にずれていることを示している。第1の化学物質の濃度が最大値をとる時刻と、第2の化学物質の濃度が最大値をとる時刻と、がずれている。
図6は、ホルムアルデヒドに由来する液体クロマトグラフィーのピークを示すグラフである。なお、各ピークを一定時間おきにずらした上で重畳して描いてある。しかし、各ピークは一定間隔おきに並んでいない。例えば、間隔D1および間隔D2は、他の間隔よりも広い。すなわち、各ピークが時間的にずれていることを示している。第1の化学物質の濃度が最大値をとる時刻と、第2の化学物質の濃度が最大値をとる時刻と、がずれている。
図7は、1,3-ジヒドロキシアセテートに由来する液体クロマトグラフィーのピークを示すグラフである。なお、各ピークを一定時間おきにずらした上で重畳して描いてある。しかし、各ピークは一定間隔おきに並んでいない。すなわち、各ピークが時間的にずれていることを示している。第1の化学物質の濃度が最大値をとる時刻と、第2の化学物質の濃度が最大値をとる時刻と、がずれている。
3.反応生成物の濃度
図5に示すように、反応容器110の温度は一定の周期で振動しており、図6および図7に示すように、反応生成物の濃度のピーク値は揃っていない。この反応系では、中間反応生成物を含む反応生成物の濃度が時間的に振動し、その結果、反応容器110の温度が時間的に振動している。実際に、図6および図7における化学種の振動の周期は、図5の温度の振動の周期を反映している。
図5に示すように、反応容器110の温度は一定の周期で振動しており、図6および図7に示すように、反応生成物の濃度のピーク値は揃っていない。この反応系では、中間反応生成物を含む反応生成物の濃度が時間的に振動し、その結果、反応容器110の温度が時間的に振動している。実際に、図6および図7における化学種の振動の周期は、図5の温度の振動の周期を反映している。
このように、化学反応制御装置100は、ホメオスタシスに似た環境下での化学反応を制御することができる。
(付記)
第1の態様における化学反応制御装置は、溶液を収容可能な反応容器と、反応容器を収容する外部容器と、反応容器の温度を測定する第1温度センサと、外部容器の温度を測定する第2温度センサと、温度制御素子と、温度制御素子を制御する制御部と、を有する。温度制御素子は、外部容器に接触しているとともに反応容器に接触していない。
第1の態様における化学反応制御装置は、溶液を収容可能な反応容器と、反応容器を収容する外部容器と、反応容器の温度を測定する第1温度センサと、外部容器の温度を測定する第2温度センサと、温度制御素子と、温度制御素子を制御する制御部と、を有する。温度制御素子は、外部容器に接触しているとともに反応容器に接触していない。
第2の態様における化学反応制御装置は、溶液を収容可能な反応容器と、反応容器を収容する外部容器と、反応容器の温度を測定する第1温度センサと、外部容器の温度を測定する第2温度センサと、温度制御素子と、温度制御素子を制御する制御部と、を有する。制御部は、温度制御素子を介して外部容器の温度を制御する。
第3の態様における化学反応制御装置においては、制御部は、温度制御素子の温度を設定温度より-1℃以上1℃以下の範囲内の温度に保持する。
第4の態様における化学反応制御装置においては、制御部は、温度制御素子の温度を10℃以上75℃以下に制御する。
第5の態様における化学反応制御方法においては、外部容器の内部に収容されている反応容器に2以上の原料溶液を送出する。反応容器の内部で化学反応を発生させる。反応容器および外部容器の温度を測定する。外部容器の温度を設定温度の-1℃以上1℃以下の範囲内の温度に保持する。
第6の態様における化学反応制御方法においては、設定温度を10℃以上75℃以下に設定する。
第7の態様における化学反応制御方法においては、反応容器の温度の変化量が、外部容器の温度の変化量よりも大きい。
100…化学反応制御装置
110…反応容器
120…外部容器
130…温度制御素子
140…第1温度センサ
150…第2温度センサ
160…断熱容器
171、172、173…液体流出入口
190…制御部190
110…反応容器
120…外部容器
130…温度制御素子
140…第1温度センサ
150…第2温度センサ
160…断熱容器
171、172、173…液体流出入口
190…制御部190
Claims (7)
- 溶液を収容可能な反応容器と、
前記反応容器を収容する外部容器と、
前記反応容器の温度を測定する第1温度センサと、
前記外部容器の温度を測定する第2温度センサと、
温度制御素子と、
前記温度制御素子を制御する制御部と、
を有し、
前記温度制御素子は、
前記外部容器に接触しているとともに前記反応容器に接触していないこと
を含む化学反応制御装置。 - 溶液を収容可能な反応容器と、
前記反応容器を収容する外部容器と、
前記反応容器の温度を測定する第1温度センサと、
前記外部容器の温度を測定する第2温度センサと、
温度制御素子と、
前記温度制御素子を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、
前記温度制御素子を介して前記外部容器の温度を制御すること
を含む化学反応制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載の化学反応制御装置において、
前記制御部は、
前記温度制御素子の温度を設定温度より-1℃以上1℃以下の範囲内の温度に保持すること
を含む化学反応制御装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の化学反応制御装置において、
前記制御部は、
前記温度制御素子の温度を10℃以上75℃以下に制御すること
を含む化学反応制御装置。 - 外部容器の内部に収容されている反応容器に2以上の原料溶液を送出し、
前記反応容器の内部で化学反応を発生させ、
前記反応容器および前記外部容器の温度を測定し、
前記外部容器の温度を設定温度の-1℃以上1℃以下の範囲内の温度に保持すること
を含む化学反応制御方法。 - 請求項5に記載の化学反応制御方法において、
前記設定温度を10℃以上75℃以下に設定すること
を含む化学反応制御方法。 - 請求項5または請求項6に記載の化学反応制御方法において、
前記反応容器の温度の変化量が、
前記外部容器の温度の変化量よりも大きいこと
を含む化学反応制御方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022041821A JP2023136292A (ja) | 2022-03-16 | 2022-03-16 | 化学反応制御装置および化学反応制御方法 |
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CN119179346A (zh) * | 2024-11-20 | 2024-12-24 | 宁波奉化吉泰电气有限公司 | 智能反应器智能温控系统及控制流程 |
-
2022
- 2022-03-16 JP JP2022041821A patent/JP2023136292A/ja active Pending
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