JP2023107957A - 鉄管外表面の欠陥判定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】鉄管の外表面の欠陥を判定する欠陥判定装置において、前記鉄管の外表面のさまざまな種類の欠陥を判定可能な構成を得る。【解決手段】欠陥判定装置1は、鉄管Wの外表面Waに対して面状の光を照射する光源部12と、鉄管Wの外表面Waのうち光源部12によって前記面状の光が照射された部分の画像を取得する画像取得部11と、画像取得部11によって取得された画像を用いて、鉄管Wの外表面Waの欠陥を判定する欠陥判定部30と、を備える。光源部12は、鉄管Wに対し、鉄管Wを径方向に見て画像取得部11と鉄管Wの軸線方向に並んで位置するとともに、鉄管Wの外表面に対して鉄管Wの径方向と交差する方向に前記面状の光を照射する位置に配置されている。【選択図】図1
Description
本発明は、鉄管の外表面に生じた欠陥に関する判定を行う欠陥判定装置に関する。
管の割れ等を検出する検出装置が知られている。このような検出装置として、例えば特許文献1には、パイプの素管の割れを画像処理により検出する割れ検出装置が開示されている。
前記特許文献1の割れ検出装置は、撮像装置と、割れ検出制御装置と、画像表示装置とを有する。前記撮像装置は、磁化装置と、検査薬塗布装置と、回転駆動部と、照明用光源と、撮像部と、撮像制御部とを有する。
前記磁化装置は、パイプに通電して前記パイプを磁化する。前記パイプの表面に割れがあると、そこから磁力が漏れるため、検査薬が付着する。検査薬塗布装置は、前記パイプの表面に前記検査薬を塗布する。前記回転駆動部は、前記パイプを保持した状態で、前記パイプを回転させる。前記照明用光源は、前記パイプの軸方向に均一な照明光を照射可能な線状光源である。前記撮像部は、1次元CCDカメラからなり、前記パイプの軸方向を視野にして前記パイプに臨む。前記撮像制御部は、前記撮像部の撮像動作と前記回転駆動部の回転動作とを制御して、前記パイプの全周の表面画像を撮像する。
前記パイプの表面に傷があると反射光の反射角度が変化するので、撮像部の受光量が変化する。これにより、撮像画像に濃淡変化が生じる。前記割れ検出装置は、前記撮像画像の濃淡変化に基づいて傷の検出を行うことができる。
前記特許文献1に開示されている割れ検出装置は、管の割れを検出することができる。しかしながら、管の外表面には、割れ以外の欠陥が生じる場合がある。例えば、管の欠陥は、線状欠陥、所定の面積を有する凹部または凸部、点状欠陥などを含む。これらの割れ以外の欠陥は、前記特許文献1に開示されている割れ検出装置のように線状光源を管の軸方向に配置しても、撮像画像に鮮明に表示できない。そのため、割れ以外の欠陥を、精度良く検出することができない。
本発明の目的は、鉄管の外表面の欠陥を判定する欠陥判定装置において、前記鉄管の外表面のさまざまな種類の欠陥を判定可能な構成を得ることにある。
本発明の一実施形態に係る鉄管外表面の欠陥判定装置は、鉄管の外表面に対して面状の光を照射する光源部と、前記鉄管の外表面のうち前記光源部によって前記面状の光が照射された部分の画像を取得する画像取得部と、前記画像取得部によって取得された画像を用いて、前記鉄管の外表面の欠陥を判定する欠陥判定部と、を備える。前記光源部は、前記鉄管に対し、該鉄管を径方向に見て前記画像取得部と前記鉄管の軸線方向に並んで位置するとともに、前記鉄管の外表面に対して前記鉄管の径方向と交差する方向に前記面状の光を照射する位置に配置されている(第1の構成)。
鉄管の外表面に対して、前記鉄管を径方向に見て画像取得部と前記鉄管の軸線方向に並んで位置する光源部から、前記鉄管の径方向と交差する方向に面状の光を照射することにより、前記外表面の欠陥の周囲に影を作ることができる。これにより、前記画像取得部によって、前記欠陥の鮮明な画像を取得することができる。したがって、前記画像取得部によって取得された前記画像を用いて、前記鉄管の外表面の欠陥を精度良く判定することができる。
前記第1の構成において、前記光源部は、前記鉄管の軸線方向において前記画像取得部と隣り合う位置に配置されている(第2の構成)。
鉄管の外表面に対して、前記鉄管の軸線方向において画像取得部と隣り合う位置に位置する光源部から、前記鉄管の径方向と交差する方向に面状の光を照射することにより、前記外表面の欠陥の周囲により確実に影を作ることができる。したがって、画像取得部によって取得された画像を用いて、前記鉄管の外表面の欠陥をより精度良く判定することができる。
前記第1の構成において、前記光源部は、前記画像取得部に対して、前記鉄管の軸線方向の一方に配置されている(第3の構成)。
このように光源部が画像取得部に対して鉄管の軸線方向の一方に配置されていることにより、前記光源部は、前記鉄管の外表面の欠陥に対して、前記軸線方向の一方から面状の光を照射することができる。よって、前記欠陥の周りに影がより生じやすい。したがって、画像取得部によって、前記欠陥がより鮮明に表示された画像を取得することができる。
前記第1の構成において、前記光源部は、前記鉄管の外表面に対して、前記鉄管を軸線方向に見て前記外表面の接線方向に前記面状の光を照射するように配置されている(第4の構成)。
鉄管の外表面に対して、前記鉄管を軸線方向に見て光源部から前記外表面の接線方向に面状の光を照射することにより、前記外表面の欠陥の周囲に、より確実に影を作ることができる。これにより、画像取得部によって、前記欠陥の輪郭がより鮮明に映し出された画像を取得することができる。したがって、前記画像取得部によって取得された前記画像を用いて、前記鉄管の外表面の欠陥をより精度良く判定することができる。
前記第1から第4の構成のうちいずれか一つの構成において、前記鉄管は、外表面に、欠陥よりも径方向に突出した複数の凸部を有する。前記画像取得部は、前記鉄管の外表面の画像を、前記鉄管の軸線に直交する方向から取得する(第5の構成)。
これにより、欠陥が鉄管の外表面に形成された凸部(ピーニング)によって隠れることなく、前記欠陥を含むより鮮明な画像を取得することができる。
しかも、上述のように画像取得部が前記鉄管の軸線に直交する方向から画像を取得することにより、前記画像取得部は、前記鉄管のできるだけ広範囲の画像を取得することができる。よって、前記鉄管の外表面の画像を効率良く取得することができる。
前記第5の構成において、前記画像取得部は、前記鉄管に対して上方または側方に位置する(第6の構成)。これにより、画像取得部に塵埃が積もるのを防止できる。よって、前記画像取得部によって、鉄管の外表面のより鮮明な画像を取得することができる。
前記第1の構成において、前記欠陥判定部は、前記鉄管の外表面の欠陥を判定するための判定基準データを取得する判定基準データ取得部を有する。前記判定基準データ取得部は、欠陥のパターンに応じた複数の画像取得領域を用いて、欠陥を有する鉄管の外表面の画像データから前記判定基準データを取得する(第7の構成)。
これにより、鉄管に特有の欠陥のパターンに応じた最適な判定基準データを取得することができる。よって、欠陥判定部で用いる前記判定基準データの精度を向上できるため、前記欠陥判定部によって鉄管の外表面の欠陥を精度良く判定することができる。
前記第7の構成において、前記複数の画像取得領域は、前記鉄管の外表面の欠陥が一方向に長い線状欠陥の場合に前記判定基準データの取得に用いられる第1画像取得領域と、前記鉄管の外表面の欠陥が所定の面積を有する凹部または凸部である場合に前記判定基準データの取得に用いられる第2画像取得領域と、前記鉄管の外表面の欠陥が所定範囲内に点在する点状欠陥の場合に前記判定基準データの取得に用いられる第3画像取得領域と、を含む(第8の構成)。
これにより、鉄管に特有の3種類の欠陥(一方向に長い線状欠陥、所定の面積を有する凹部または凸部、所定範囲内に点在する点状欠陥)に応じて、3種類の画像取得領域を用いて、判定基準データを取得することができる。すなわち、例えば、欠陥が一方向に長い線状欠陥の場合には、細長い枠状の第1画像取得領域を用いて判定基準データを取得し、欠陥が所定の面積を有する凹部または凸部の場合には、長方形状の第2画像取得領域を用いて判定基準データを取得し、欠陥が所定範囲内に点在する点状欠陥の場合には、矩形状の第3画像取得領域を用いて判定基準データを取得する。
よって、欠陥判定部で用いる前記判定基準データの精度を向上できるため、前記欠陥判定部によって鉄管の外表面の欠陥を精度良く判定することができる。
前記第1の構成において、前記光源及び前記画像取得部を前記鉄管の軸線方向に移動可能な移動部をさらに備える(第9の構成)。
鉄管に対して光源及び画像取得部を軸線方向に移動させつつ前記鉄管の外表面の画像を取得することにより、欠陥判定装置を大型化することなく、前記鉄管の外表面の画像を軸線方向に亘って効率良く且つ容易に取得することができる。しかも、前記光源及び前記画像取得部を前記軸線方向に移動させる移動部は、前記鉄管を軸方向に移動させる構成に比べてコンパクトであるため、欠陥判定装置全体を小型化できる。
前記第9の構成において、前記移動部は、前記光源部及び前記画像取得部を、前記鉄管の軸線方向に前記鉄管の挿し口側から受口側に向かって移動可能に構成されている。前記光源は、前記画像取得部よりも前記軸線方向の前記挿し口側に位置し、前記光源の光軸が前記鉄管の軸線に対して前記挿し口側から前記受口側に向かって斜めに延びるように、配置されている(第10の構成)。
画像取得部と該画像取得部よりも軸線方向の挿し口側に位置する光源部とを、鉄管の軸線方向に挿し口側から受口側に向かって移動させるとともに、前記光源部を光軸が前記鉄管の軸線に対して前記挿し口側から前記受口側に向かって斜めに延びるように配置することにより、前記鉄管の受口と直管部との間の傾斜部分やその近傍を前記光源部によって照らしつつ、前記画像取得部によって、前記傾斜部分の欠陥の鮮明な画像を取得することができる。よって、前記画像を用いて、前記傾斜部分の欠陥を精度良く判定することができる。
前記第1の構成において、前記鉄管を、その軸線を中心として回転させる鉄管回転部をさらに備える(第11の構成)。鉄管を回転させながら前記鉄管の外表面の画像を取得することにより、前記鉄管の周方向の画像を容易に取得することができる。
本発明の一実施形態に係る鉄管外表面の欠陥判定装置では、鉄管の外表面に対して光を照射する光源部は、前記鉄管に対し、前記鉄管の軸線方向において画像取得部と隣り合う位置に位置するとともに、前記鉄管の外表面に対して前記鉄管の径方向と交差する方向に光を照射する位置に配置されている。
これにより、前記鉄管の外表面の欠陥の周囲に影を作ることができる。よって、前記鉄管の軸線方向において光源部と隣り合う位置に位置する画像取得部によって、前記欠陥の鮮明な画像を取得することができる。したがって、前記画像取得部によって取得された前記画像を用いて、前記鉄管の外表面の欠陥を精度良く判定することができる。
以下で、各実施形態について、図面を参照しながら説明する。各図において、同一部分には同一の符号を付して、その同一部分の説明は繰り返さない。なお、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
以下の説明において、上下方向は、欠陥判定装置1,100,200,300,400が欠陥判定を行う鉄管Wを軸線Pが水平方向に延びるように配置した状態で、鉄管Wに対する上下方向を意味する。軸線方向は、鉄管Wの軸線Pが延びる方向を意味する。径方向は、鉄管Wの軸線Pに対して直交する方向、すなわち鉄管Wの径方向を意味する。
また、以下の説明において、“固定”、“接続”及び“取り付ける”等(以下、固定等)の表現は、部材同士が直接、固定等されている場合だけでなく、他の部材を介して固定等されている場合も含む。すなわち、以下の説明において、固定等の表現には、部材同士の直接的及び間接的な固定等の意味が含まれる。
[実施形態1]
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態1に係る欠陥判定装置1の概略構成を示す図である。欠陥判定装置1は、鉄管Wの外表面Waの欠陥の有無を判定するとともに、その欠陥の種類も判定する。なお、欠陥判定装置1は、鉄管Wの外表面Waの欠陥の有無のみを判定してもよいし、前記欠陥の種類のみを判定してもよい。
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態1に係る欠陥判定装置1の概略構成を示す図である。欠陥判定装置1は、鉄管Wの外表面Waの欠陥の有無を判定するとともに、その欠陥の種類も判定する。なお、欠陥判定装置1は、鉄管Wの外表面Waの欠陥の有無のみを判定してもよいし、前記欠陥の種類のみを判定してもよい。
図3に示すように、鉄管Wは、外表面Waに複数の凸部X(ピーニング)を有する。この複数の凸部Xが、鉄管Wの外表面Waにピーニングを構成する。図3は、後述する画像取得部11によって取得された、鉄管Wの外表面Waの画像の一例である。なお、図3では、凸部Xは鉄管Wの外表面Waの一部のみに図示されているが、凸部Xは鉄管Wの外表面Wa全体に設けられている。
凸部Xは、鉄管Wの外表面Waの曲率よりも小さい曲率を有する微細な凸形状である。凸部Xにおける鉄管Wの径方向の突出量は、例えば、外表面Waの欠陥における鉄管Wの径方向の突出量よりも大きい。鉄管Wは、例えばダクタイル鉄管である。なお、鉄管Wは、ダクタイル鉄管以外の鉄管であってもよい。
図1に示すように、欠陥判定装置1は、画像取得部11と、光源部12と、欠陥判定部30とを有する。
画像取得部11は、鉄管Wの外表面Waの画像を取得する。画像取得部11は、例えば、CCDカメラなどの撮像装置を含む。画像取得部11によって取得された画像は、画像データとして、欠陥判定部30に出力される。なお、画像取得部11は、CCDカメラ以外の撮像装置であってもよい。
画像取得部11は、鉄管Wの外表面Waに対して、鉄管Wの軸線Pに直交する方向に位置する。本実施形態では、画像取得部11は、鉄管Wに対して上方に位置する。画像取得部11は、鉄管Wの外表面Waの画像を、鉄管Wの軸線Pに直交する方向(鉄管Wの径方向)から取得する。
光源部12は、鉄管Wの外表面Waのうち画像取得部11によって画像を取得する部分に対して、面状の光を照射する。光源部12は、例えば、LED照明装置を含む。光源部12は、面状の光を出射すれば、面光源や点光源であってもよい。光源部12は、1つの光源を有していてもよいし、複数の光源を有していてもよい。
光源部12は、鉄管Wの外表面Waに対して、鉄管Wの軸線Pに直交する方向(鉄管Wの径方向)に位置する。光源部12は、画像取得部11に対して、鉄管Wの軸線方向の一方に配置されている。光源部12は、鉄管Wを径方向に見て、画像取得部11に対して鉄管Wの軸線方向に並んで位置する。本実施形態では、光源部12は、鉄管Wに対して上方に位置する。光源部12は、鉄管Wの外表面Waのうち画像取得部11によって画像を取得する部分に対して面状の光を照射するように配置されている。光源部12は、光軸Lが鉄管Wの径方向に対して交差する方向に延びるように配置されている。
本実施形態では、光源部12は、鉄管Wに対し、鉄管Wの軸線方向において画像取得部11と隣り合う位置に位置するとともに、鉄管Wの外表面Waに対して鉄管Wの径方向と交差する方向に面状の光を照射する位置に配置されている。なお、光源部12の光軸Lは、鉄管Wの軸線Pに対しても交差している。
一般的に、鉄管Wの外表面Waに形成された良品の傷や汚れなどは、欠陥に比べて、鉄管Wの径方向の寸法(深さ)が小さい。よって、上述のように、光源部12から、鉄管Wの径方向と交差する方向に面状の光を照射することにより、前記良品の傷や汚れなどには、影が生じにくい。これにより、欠陥判定装置1は、鉄管Wの外表面Waの欠陥の周囲のみに影を作ることができる。よって、画像取得部11により、前記欠陥の輪郭が鮮明に映し出された画像を取得することができる。前記良品の傷は、擦り傷やNO.の刻印などを含み、鉄管Wの機能に影響を与えない。
なお、鉄管Wの外表面Waに対して鉄管Wの径方向に光を照射した場合には、鉄管Wの外表面Waの欠陥内に光が入り込む。よって、鉄管Wの外表面Waに対して鉄管Wの径方向に光を照射した状態で画像取得部11によって取得された鉄管Wの外表面Waの画像からは、前記欠陥を鮮明に識別することは難しい。
欠陥判定部30は、画像取得部11によって取得された鉄管Wの外表面Waの画像を用いて、鉄管Wの外表面Waの欠陥を判定する。欠陥判定部30は、鉄管Wの外表面Waの欠陥を検出するとともに、その欠陥の種類も判定する。欠陥判定部30は、例えば、鉄管Wの外表面Waの欠陥に関するデータを判定基準データとして取得することにより、鉄管Wの外表面Waの欠陥を機械学習する学習機能を有している。
図2は、欠陥判定部30の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、欠陥判定部30は、判定基準データ取得部31と、判定実行部32と、判定結果出力部33とを有する。
判定基準データ取得部31は、鉄管Wの外表面Waの欠陥に関する画像データを含む判定基準データを取得する。具体的には、判定基準データ取得部31は、判定基準用画像データから得られる鉄管Wの外表面Waの欠陥の基準画像データDRと、その欠陥の種類に関する情報とを、関連付けることにより、前記判定基準データを取得する。すなわち、前記判定基準データは、欠陥の基準画像データDRと、前記欠陥の種類に関する情報とを含む。
判定基準データ取得部31は、欠陥のパターンに応じた複数の画像取得領域R1~R3を用いて、鉄管Wの外表面Waの欠陥を含む判定基準用画像データから、欠陥の基準画像データDRを取得する。鉄管Wの外表面Waの欠陥を含む判定基準用画像データは、画像取得部11によって取得されてもよいし、別の画像取得装置によって取得されてもよいし、記憶装置やネットワーク等に保存された画像データであってもよい。
欠陥の基準画像データDRは、鉄管Wの外表面Waの欠陥の種類に応じた特徴的な欠陥の形状が画像に含まれている画像データである。
前記複数の画像取得領域R1~R3は、鉄管Wの外表面Waの欠陥に応じて異なる。一般的に、鉄管Wの外表面Waの欠陥は、湯境または割れなどのように一方向に長い線状の欠陥(以下では、線状欠陥と呼ぶ)、湯こぼれなどのように所定の面積を有する凹部または凸部である欠陥、及び、肌荒れまたはピンホールのように所定範囲内に点在する点状欠陥を含む。そのため、前記複数の画像取得領域R1~R3の形状は、鉄管Wの外表面Waの欠陥の形状及び特性に応じて異なる。なお、前記所定の面積は、点状欠陥の面積よりも大きい面積を意味する。
図3は、鉄管Wの外表面Waの欠陥を含む判定基準用画像データDの一例を示す図である。なお、図3に示す判定基準用画像データDでは、説明のために、複数種類の欠陥の画像が含まれているが、判定基準用画像データDには、通常、1種類または1つのみの欠陥の画像が含まれている。判定基準用画像データDに、複数種類または複数の欠陥の画像が含まれていてもよい。
図3に破線で示すように、前記複数の画像取得領域R1~R3は、線状欠陥の場合に用いられる一方向に細長い第1画像取得領域R1と、欠陥が所定の面積を有する凹部または凸部である場合に用いられる長方形状の第2画像取得領域R2と、点状欠陥の場合に用いられる比較的面積の大きい第3画像取得領域R3とを含む。
第1画像取得領域R1、第2画像取得領域R2及び第3画像取得領域R3は、それぞれ、判定基準用画像データD上に、欠陥の一部または全部を囲むように設定される。第1画像取得領域R1、第2画像取得領域R2及び第3画像取得領域R3の少なくとも一つは、欠陥の大きさに応じて、複数の領域によって前記欠陥を囲んでもよい。
判定基準データ取得部31は、上述の各種類の画像取得領域R1~R3を用いて、鉄管Wの外表面Waの判定基準用画像データDから、欠陥の基準画像データDR(図3において破線で囲まれた部分の画像データ)を取得する。すなわち、判定基準データ取得部31は、判定基準用画像データDにおいて複数の画像取得領域R1~R3によって囲まれた領域の画像を、基準画像データDRとして取得する。上述のように、前記複数の画像取得領域R1~R3が、欠陥の種類に応じた複数の種類の画像取得領域R1~R3を含むことにより、判定基準データ取得部31は、欠陥の基準画像データDRを精度良く取得することができる。
前記欠陥の種類に関する情報は、前記欠陥の基準画像データDRとは別に判定基準データ取得部31に対して入力されてもよいし、判定基準データ取得部31が前記欠陥の基準画像データDRを取得する際に図示しない記憶装置やデータベース等から取得してもよい。
判定実行部32は、判定基準データ取得部31によって取得された前記判定基準データと、画像取得部11によって取得された鉄管Wの外表面Waの画像データとを用いて、鉄管Wの外表面Waにおける欠陥の有無、及び、欠陥がある場合にはその欠陥の種類を判定する。具体的には、判定実行部32は、画像取得部11によって取得された鉄管Wの外表面Waの画像データに、前記判定基準データにおける欠陥の画像と特徴が一致する部分が存在するかどうかを判定する。判定実行部32の判定結果は、判定結果出力部33に出力される。
なお、判定実行部32は、例えば、前記画像データにおける画素の明度、色度及び彩度とその位置情報とを用いて、前記画像データに、前記判定基準データにおける欠陥の画像と特徴が一致する部分が存在するかどうかを判定する。判定実行部32は、他の方法によって、前記画像データに、前記判定基準データにおける欠陥の画像と特徴が一致する部分が存在するかどうかを判定してもよい。
判定実行部32は、前記画像データから所定の画像取得領域のデータを抽出して、抽出されたでデータと前記判定基準データとの一致率を求めてもよい。前記所定の画像取得領域は、例えば、判定基準データ取得部31で用いられる画像取得領域R1~R3と同様に欠陥のパターンに応じて異なっていてもよいし、欠陥のパターンに関係なく同一であってもよい。判定実行部32は、前記一致率が閾値以上の場合に、前記画像データに、前記判定基準データにおける欠陥の画像と特徴が一致する部分が存在していると判定してもよい。判定実行部32は、前記画像取得領域によって得られるデータを複数組み合わせて、前記判定基準データとの一致率を求めてもよい。
判定結果出力部33は、判定実行部32の判定結果を、例えば文字情報及び画像情報の少なくとも一方を含む出力データとして、ディスプレイ等に出力する。判定結果出力部33は、判定実行部32による判定の信頼度を出力してもよい。判定結果出力部33は、前記出力データを他の機器に出力してもよいし、判定実行部32の判定結果を紙などに印字して出力してもよい。
以上より、本実施形態に係る鉄管外表面の欠陥判定装置1は、鉄管Wの外表面Waに対して面状の光を照射する光源部12と、鉄管Wの外表面Waのうち光源部12によって前記面状の光が照射された部分の画像を取得する画像取得部11と、画像取得部11によって取得された画像を用いて、鉄管Wの外表面Waの欠陥を判定する欠陥判定部30と、を備える。光源部12は、鉄管Wに対し、鉄管Wを径方向に見て画像取得部11と鉄管Wの軸線方向に並んで位置するとともに、鉄管Wの外表面に対して鉄管Wの径方向と交差する方向に前記面状の光を照射する位置に配置されている。
鉄管Wの外表面Waに対して、鉄管Wを径方向に見て画像取得部11と鉄管Wの軸線方向に並んで位置する光源部12から、鉄管Wの径方向と交差する方向に面状の光を照射することにより、外表面Waの欠陥の周囲に影を作ることができる。これにより、画像取得部11によって、前記欠陥の鮮明な画像を取得することができる。また、上述のように鉄管Wの外表面Waに対して面状の光を照射することにより、鉄管Wの外表面Waの明るさをより均一な明るさにすることができる。これにより、鉄管Wの外表面Waが暗い場合に比べて、鉄管Wの外表面Waの欠陥を効率良く判定することができる。したがって、画像取得部11によって取得された前記画像を用いて、鉄管Wの外表面Waの欠陥を精度良く且つ効率良く判定することができる。
鉄管Wの外表面Waに形成された良品の傷や汚れなどは、欠陥に比べて、鉄管Wの径方向の寸法(深さ)が小さい。よって、上述のように、光源部12から、鉄管Wの径方向と交差する方向に面状の光を照射することにより、前記良品の傷や汚れなどには、影が生じにくい。これにより、欠陥判定装置1は、鉄管Wの外表面Waの欠陥のみに影を作って、前記欠陥の鮮明な画像を得ることができる。
なお、鉄管Wの外表面Waに対して鉄管Wの径方向に光を照射した場合には、良品の傷や汚れなどと同様に、欠陥にも影が生じないため、欠陥のみを鮮明に映し出すことは難しい。
本実施形態では、光源部12は、鉄管Wの軸線方向において画像取得部11と隣り合う位置に配置されている。
鉄管Wの外表面Waに対して、鉄管Wの軸線方向において画像取得部11と隣り合う位置に位置する光源部12から、鉄管Wの径方向と交差する方向に面状の光を照射することにより、外表面Waの欠陥の周囲により確実に影を作ることができる。これにより、画像取得部11によって、前記欠陥の鮮明な画像を取得することができる。したがって、画像取得部11によって取得された画像を用いて、鉄管Wの外表面Waの欠陥をより精度良く判定することができる。
本実施形態では、光源部12は、画像取得部11に対して、鉄管Wの軸線方向の一方に配置されている。
このように画像取得部11に対して鉄管Wの軸線方向の一方に光源部12が配置されていることにより、光源部12は、鉄管Wの外表面Waの欠陥に対して、前記軸線方向の一方から光を照射することができる。よって、前記欠陥の周りに影がより生じやすい。したがって、画像取得部11によって、前記欠陥がより鮮明に表示された画像を取得することができる。
本実施形態では、鉄管Wは、外表面Waに、欠陥よりも鉄管Wの径方向に大きく突出した複数の凸部Xを有する。画像取得部11は、鉄管Wの外表面Waの画像を、鉄管Wの軸線Pに直交する方向から取得する。なお、凸部Xは、欠陥よりも径方向に突出していれば、前記欠陥に対してどの程度突出していてもよい。
これにより、欠陥が鉄管Wの外表面Waに形成された凸部X(ピーニング)によって隠れることなく、前記欠陥を含むより鮮明な画像を取得することができる。
しかも、上述のように画像取得部11が鉄管Wの軸線Pに直交する方向から画像を取得することにより、画像取得部11は、鉄管Wのできるだけ広範囲の画像を取得することができる。よって、鉄管Wの外表面Waの画像を効率良く取得することができる。
本実施形態では、画像取得部11は、鉄管Wに対して上方に位置する。これにより、画像取得部11に塵埃が降り積もるのを防止できる。よって、画像取得部11によって、鉄管Wの外表面Waのより鮮明な画像を取得することができる。
本実施形態では、欠陥判定部30は、鉄管Wの外表面Waの欠陥を判定するための判定基準データを取得する判定基準データ取得部31を有する。判定基準データ取得部31は、欠陥のパターンに応じた複数の画像取得領域R1~R3を用いて、欠陥を有する鉄管Wの外表面Waの画像データから前記判定基準データを取得する。
これにより、鉄管Wに特有の欠陥のパターンに応じた最適な判定基準データを取得することができる。よって、欠陥判定部30で用いる前記判定基準データの精度を向上できるため、欠陥判定部30によって鉄管Wの外表面Waの欠陥を精度良く判定することができる。
本実施形態では、複数の画像取得領域R1~R3は、鉄管Wの外表面Waの欠陥が一方向に長い線状欠陥の場合に判定基準データの取得に用いられる第1画像取得領域R1と、鉄管Wの外表面Waの欠陥が所定の面積を有する凹部または凸部である場合に前記判定基準データの取得に用いられる第2画像取得領域R2と、鉄管Wの外表面Waの欠陥が所定範囲内に点在する点状欠陥の場合に前記判定基準データの取得に用いられる第3画像取得領域R3と、を含む。
これにより、鉄管Wに特有の3種類の欠陥(一方向に長い線状欠陥、所定の面積を有する凹部または凸部、所定範囲内に点在する点状欠陥)に応じて、3種類の画像取得領域R1~R3を用いて、判定基準データを取得することができる。すなわち、例えば、欠陥が一方向に長い線状欠陥の場合には、細長い枠状の第1画像取得領域R1を用いて判定基準データを取得し、欠陥が所定の面積を有する凹部または凸部の場合には、長方形状の第2画像取得領域R2を用いて判定基準データを取得し、欠陥が所定範囲内に点在する点状欠陥の場合には、正方形状及び長方形状を含む矩形状の第3画像取得領域R3を用いて判定基準データを取得する。
よって、欠陥判定部30で用いる前記判定基準データの精度を向上できるため、欠陥判定部30によって鉄管Wの外表面Waの欠陥を精度良く判定することができる。
(実施形態1の変形例1)
上述の実施形態1では、光源部12は、鉄管Wに対し、鉄管Wの軸線方向において画像取得部11と隣り合う位置に位置するとともに、鉄管Wの外表面Waに対して鉄管Wの径方向と交差する方向に光を照射する位置に配置されている。
上述の実施形態1では、光源部12は、鉄管Wに対し、鉄管Wの軸線方向において画像取得部11と隣り合う位置に位置するとともに、鉄管Wの外表面Waに対して鉄管Wの径方向と交差する方向に光を照射する位置に配置されている。
しかしながら、図7に示すように、光源部312は、鉄管Wを径方向に見て、鉄管Wの軸線方向に画像取得部11と並んで位置するとともに、鉄管Wの外表面Waに対して鉄管Wの径方向と交差する方向に光を照射する位置に配置されていてもよい。光源部312は、鉄管Pの外周面に対する入射角(光軸Lと鉄管Pの径方向とがなす角度)が鋭角になるように配置されていてもよいし、図7に示すように鈍角になるように配置されていてもよい。また、光源部312は、画像取得部11に対して鉄管Wの径方向に同じ位置に位置していてもよいし、図7に示すように異なる位置に位置していてもよい。
上述のように光源312が配置された場合でも、光源312によって鉄管Wの外表面Waに照射された面状の光により、鉄管Wの外表面Waの欠陥に影を作ることができる。これにより、欠陥判定装置300は、鉄管Wの外表面Waの欠陥の鮮明な画像を得ることができる。
(実施形態1の変形例2)
図8に示すように、光源部412は、鉄管Wを径方向に見て、鉄管Wの軸線方向に画像取得部11と並んで位置するとともに、画像取得部11よりも鉄管Wの外表面Waに近い位置で且つ光軸Lが鉄管Wの軸線Pと平行である位置に配置されていてもよい。これにより、光源部412から出射された光は、鉄管Wの外表面Waに照射される。光源部412は、画像取得部11に対して鉄管Wの径方向に同じ位置に位置していてもよいし、図8に示すように異なる位置に位置していてもよい。
図8に示すように、光源部412は、鉄管Wを径方向に見て、鉄管Wの軸線方向に画像取得部11と並んで位置するとともに、画像取得部11よりも鉄管Wの外表面Waに近い位置で且つ光軸Lが鉄管Wの軸線Pと平行である位置に配置されていてもよい。これにより、光源部412から出射された光は、鉄管Wの外表面Waに照射される。光源部412は、画像取得部11に対して鉄管Wの径方向に同じ位置に位置していてもよいし、図8に示すように異なる位置に位置していてもよい。
上述のように光源412が配置された場合でも、光源412によって鉄管Wの外表面Waに照射された面状の光により、鉄管Wの外表面Waの欠陥に影を作ることができる。これにより、欠陥判定装置400は、鉄管Wの外表面Waの欠陥の鮮明な画像を得ることができる。
なお、光軸Lが鉄管Wの軸線Pに対して平行とは、光軸Lと軸線Pとが完全に平行な場合だけでなく、光軸Lの延長線と軸線Pとが交差するように光軸Lまたは軸線Pが傾いている場合も含む。
[実施形態2]
図4に、実施形態2に係る欠陥判定装置100の概略構成を示す。本実施形態の欠陥判定装置100は、移動部110及び鉄管回転部120を有する点で、実施形態1の欠陥判定装置1とは異なる。以下の説明において、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1の構成と異なる部分についてのみ説明する。
図4に、実施形態2に係る欠陥判定装置100の概略構成を示す。本実施形態の欠陥判定装置100は、移動部110及び鉄管回転部120を有する点で、実施形態1の欠陥判定装置1とは異なる。以下の説明において、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1の構成と異なる部分についてのみ説明する。
欠陥判定装置100は、移動部110と、鉄管回転部120とを有する。移動部110は、画像取得部11及び光源部12を鉄管Wの軸線方向に移動させる。移動部110は、鉄管Wの軸線方向に延びるレール111と、レール111上を前記軸線方向に移動するスライダ112とを有する。
レール111は、鉄管Wの軸線Pに沿って延びるように配置されている。すなわち、レール111の延伸方向は、鉄管Wの軸線方向と一致している。
本実施形態では、スライダ112は、レール111の下側に前記軸線方向に移動可能に設けられている。スライダ112は、図示しない駆動装置によって、レール111に沿って前記軸線方向に移動可能である。前記駆動装置は、搬送ベルトを備えた装置であってもよいし、シリンダを備えた装置であってもよいし、スライダ112に設けられた車輪を備えた装置であってもよい。前記駆動装置は、スライダ112をレール111に沿って前記軸線方向に移動可能な構成を有していれば、どのような構成を有する装置であってもよい。
画像取得部11及び光源部12は、スライダ112に取り付けられている。これにより、画像取得部11及び光源部12は、レール111に沿って前記軸線方向に移動可能である。よって、画像取得部11及び光源部12を、鉄管Wに対して軸線方向に移動させることができる。
本実施形態では、欠陥判定装置100が移動部110を有することにより、鉄管Wに対して光源部12及び画像取得部11を軸線方向に移動させつつ鉄管Wの外表面Waの画像を取得することができる。よって、欠陥判定装置100は、大型化することなく、鉄管Wの外表面Waの画像を軸線方向に亘って効率良く且つ容易に取得することができる。しかも、光源部12及び画像取得部11を前記軸線方向に移動させる移動部110は、鉄管Wを軸方向に移動させる構成に比べてコンパクトであるため、欠陥判定装置100全体を小型化できる。
移動部110は、光源部12及び画像取得部11を、少なくとも鉄管Wの軸線方向に鉄管Wの挿し口W1側から受口W2側に向かって移動可能であるのが好ましい。光源部12は、鉄管Wに対し、鉄管Wの軸線方向において画像取得部11と隣り合う位置に位置するとともに、鉄管Wの外表面Waに対して鉄管Wの径方向と交差する方向に光を照射する位置に配置されている。図5に示す例では、光源部12は、画像取得部11よりも鉄管Wの軸線方向の挿し口W1側に位置するとともに、光源部12の光軸Lが鉄管Wの軸線Pに対して挿し口W1側から受口W2側に向かって斜めに延びるように、配置されている。光源部12の光軸Lは、鉛直線に対して挿し口W1側に倒れるように、鉄管Wの軸線Pに対して交差している。光源部12は、軸線Pに対する光の入射角が0度よりも大きくなるように、配置されている。
このように配置された光源部12を、移動部110によって鉄管Wの軸線方向に鉄管Wの挿し口W1側から受口W2側に向かって移動させることにより、光源部12は、受口W2の管本体側に位置する斜面Wbに対し、前記斜面の法線により近い角度で光を照射することができる。したがって、欠陥判定装置100は、画像取得部11によって斜面Wbやその近傍の鮮明な画像を取得することができ、斜面Wbやその近傍の欠陥を精度良く検出することができる。
なお、移動部110は、光源部12及び画像取得部11を、鉄管Wの軸線方向に鉄管Wの受口W2側から挿し口W1側に向かって移動させてもよい。この場合、光源部12は、画像取得部11に対し、鉄管Wの軸線方向において鉄管Wの受口W2側に位置していてもよい。
なお、移動部110は、光源部12及び画像取得部11を、鉄管Wの軸線方向に鉄管Wの受口W2側から挿し口W1側に向かって移動させてもよい。この場合、光源部12は、画像取得部11に対し、鉄管Wの軸線方向において鉄管Wの受口W2側に位置していてもよい。
鉄管回転部120は、鉄管Wを支持しつつ軸線Pを中心として鉄管Wを回転させる。鉄管回転部120は、回転支持部121を有する。回転支持部121は、鉄管Wを回転させる図示しないローラと、前記ローラを回転駆動する回転駆動部とを有する。回転支持部121の構成は、軸線Pを中心として鉄管Wを回転可能な構成であれば、ローラ以外の構成であってもよい。
本実施形態では、欠陥判定装置100が鉄管回転部120を有することにより、鉄管Wを回転させながら画像取得部11によって鉄管Wの外表面Waの画像を取得することができる。よって、欠陥判定装置100は、鉄管Wの周方向の画像を容易に取得することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記各実施形態では、画像取得部11及び光源部12は、鉄管Wの上方に位置する。しかしながら、画像取得部及び光源部は、鉄管の側方に位置していてもよい。また、粉塵の少ない作業環境で使用される欠陥判定装置の場合や、画像取得部に積もった粉塵を除去可能な装置を備えた欠陥判定装置などの場合には、画像取得部及び光源部は、鉄管の下方に位置していてもよい。また、画像取得部及び光源部は、鉄管を軸線方向に見て、前記鉄管に対して斜め方向に配置されていてもよい。
前記各実施形態では、欠陥判定装置1,100,200は、光源部12、212を有する。しかしながら、欠陥判定装置は、複数の光源部を有していてもよい。複数の光源部は、鉄管に対して複数の方向に面状の光を出射するように配置されていてもよい。
前記各実施形態では、光源部12は、画像取得部11に対して鉄管Wの軸線方向の一方に配置されている。しかしながら、光源部は、画像取得部に対して鉄管の軸線方向の他方に配置されていてもよい。すなわち、光源部は、画像取得部に対して鉄管の受口側に配置されていてもよい。
前記各実施形態では、画像取得部11及び光源部12は、鉄管Wの軸線方向に並んでいる。しかしながら、画像取得部の位置と光源部の位置とは、鉄管Wの周方向にずれていてもよい。
前記各実施形態では、欠陥判定装置1,100によって欠陥判定される鉄管Wは、外表面Waに、鉄管Wの外表面Waを軸線方向に見て欠陥よりも突出量が大きい複数の凸部Xを有する。しかしながら、鉄管は、外表面の一部のみに凸部を有していてもよいし、凸部を有していなくてもよい。鉄管は、外表面に、凹部を有していてもよい。鉄管は、該鉄管の外表面を軸線方向に見て、欠陥と突出量が同等の凸部を有していてもよいし、欠陥よりも突出量が小さい凸部を有していてもよい。
前記各実施形態では、欠陥判定部30は、判定基準データ取得部31を有する。しかしながら、欠陥判定部は、判定基準データ取得部を有していなくてもよい。この場合、欠陥判定部は、予め設定された判定基準に基づいて、画像取得部が取得した画像中に欠陥が存在しているかどうかを判定してもよい。
前記各実施形態では、判定基準データ取得部31は、欠陥に応じた複数の画像取得領域R1~R3を用いて、欠陥を有する鉄管Wの外表面Waの画像データから判定基準データを取得する。しかしながら、判定基準データ取得部は、欠陥に応じて4種類以上または2種類以下の画像取得領域を用いて前記画像データから判定基準データを取得してもよい。また、判定基準データ取得部は、欠陥の種類や大きさなどに関係なく、一つまたは複数の画像取得領域を用いて前記画像データから判定基準データを取得してもよい。
前記各実施形態では、光源部12は、鉄管Wの外表面Waにおいて画像取得部11が画像を取得する部分に対し、鉄管Wの上方で且つ鉄管Wの径方向に交差する方向に光を照射している。しかしながら、光源部は、鉄管を軸線方向に見て、前記鉄管の外周面に対して接線方向に光を照射してもよい。
例えば、図6に示すように、欠陥判定装置200は、鉄管Wを軸線方向に見て鉄管Wの外表面Waの接線方向で且つ鉄管Wの下方に配置された光源部212を有する。これにより、鉄管Wの外表面Waに対して、鉄管Wを軸線方向に見て鉄管Wの外表面Waの接線方向に光を照射することができる。よって、鉄管Wの外表面Waの欠陥の周囲に、より確実に影を作ることができる。
画像取得部11は、光源部212によって光が照射されている部分に対し、鉄管Wの軸線Pに直交する方向に配置されるのが好ましい。これにより、光源部212によって輪郭がより鮮明になった欠陥を含む画像を、画像取得部11によって取得することができる。
したがって、図6に示すような光源部212及び画像取得部11の配置により、欠陥判定装置200は、画像取得部11によって取得された画像を用いて、鉄管Wの外表面Waの欠陥をより精度良く判定することができる。
前記実施形態2では、欠陥判定装置100は、移動部110と、鉄管回転部120とを有する。しかしながら、欠陥判定装置は、移動部を有していなくてもよい。欠陥判定部は、鉄管回転部を有していなくてもよい。欠陥判定装置は、移動部及び鉄管回転部の両方を有していなくてもよい。
前記実施形態2では、移動部110は、光源部12及び画像取得部11を鉄管Wの軸線方向に移動させる。しかしながら、移動部は、画像取得部のみを鉄管の軸線方向に移動させてもよい。
前記実施形態2では、移動部110は、光源部12及び画像取得部11を鉄管Wの軸線方向に移動させる。しかしながら、移動部は、画像取得部のみを鉄管の軸線方向に移動させてもよい。
本発明は、鉄管の外表面の欠陥を判定する欠陥判定装置に利用可能である。
1、100、200、300、400 欠陥判定装置
11 画像取得部
12、212、312、412 光源部
30 欠陥判定部
31 判定基準データ取得部
32 判定実行部
33 判定結果出力部
110 移動部
111 レール
112 スライダ
120 鉄管回転部
121 回転支持部
W 鉄管
W1 挿し口
W2 受口
Wa 外表面
Wb 斜面
P 軸線
L 光軸
D 画像データ
DR 基準画像データ
R1 第1画像取得領域
R2 第2画像取得領域
R3 第3画像取得領域
X 凸部
11 画像取得部
12、212、312、412 光源部
30 欠陥判定部
31 判定基準データ取得部
32 判定実行部
33 判定結果出力部
110 移動部
111 レール
112 スライダ
120 鉄管回転部
121 回転支持部
W 鉄管
W1 挿し口
W2 受口
Wa 外表面
Wb 斜面
P 軸線
L 光軸
D 画像データ
DR 基準画像データ
R1 第1画像取得領域
R2 第2画像取得領域
R3 第3画像取得領域
X 凸部
Claims (11)
- 鉄管の外表面に対して面状の光を照射する光源部と、
前記鉄管の外表面のうち前記光源部によって前記面状の光が照射された部分の画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部によって取得された画像を用いて、前記鉄管の外表面の欠陥を判定する欠陥判定部と、
を備え、
前記光源部は、前記鉄管に対し、該鉄管を径方向に見て前記画像取得部と前記鉄管の軸線方向に並んで位置するとともに、前記鉄管の外表面に対して前記鉄管の径方向と交差する方向に前記面状の光を照射する位置に配置されている、
鉄管外表面の欠陥判定装置。 - 請求項1に記載の鉄管外表面の欠陥判定装置において、
前記光源部は、前記鉄管の軸線方向において前記画像取得部と隣り合う位置に配置されている、
鉄管外表面の欠陥判定装置。 - 請求項1に記載の鉄管外表面の欠陥判定装置において、
前記光源部は、前記画像取得部に対して、前記鉄管の軸線方向の一方に配置されている、
鉄管外表面の欠陥判定装置。 - 請求項1に記載の鉄管外表面の欠陥判定装置において、
前記光源部は、前記鉄管の外表面に対して、前記鉄管を軸線方向に見て前記外表面の接線方向に前記面状の光を照射するように配置されている、
鉄管外表面の欠陥判定装置。 - 請求項1から4のいずれか一つに記載の鉄管外表面の欠陥判定装置において、
前記鉄管は、外表面に、欠陥よりも径方向に突出した複数の凸部を有し、
前記画像取得部は、前記鉄管の外表面の画像を、前記鉄管の軸線に直交する方向から取得する、
鉄管外表面の欠陥判定装置。 - 請求項5に記載の鉄管外表面の欠陥判定装置において、
前記画像取得部は、前記鉄管に対して上方または側方に位置する、
鉄管外表面の欠陥判定装置。 - 請求項1に記載の鉄管外表面の欠陥判定装置において、
前記欠陥判定部は、
前記鉄管の外表面の欠陥を判定するための判定基準データを取得する判定基準データ取得部を有し、
前記判定基準データ取得部は、欠陥のパターンに応じた複数の画像取得領域を用いて、
欠陥を有する鉄管の外表面の画像データから前記判定基準データを取得する、
鉄管外表面の欠陥判定装置。 - 請求項7に記載の鉄管外表面の欠陥判定装置において、
前記複数の画像取得領域は、
前記鉄管の外表面の欠陥が一方向に長い線状欠陥の場合に前記判定基準データの取得に用いられる第1画像取得領域と、
前記鉄管の外表面の欠陥が所定の面積を有する凹部または凸部である場合に前記判定基準データの取得に用いられる第2画像取得領域と、
前記鉄管の外表面の欠陥が所定範囲内に点在する点状欠陥の場合に前記判定基準データの取得に用いられる第3画像取得領域と、
を含む、
鉄管外表面の欠陥判定装置。 - 請求項1に記載の鉄管外表面の欠陥判定装置において、
前記光源部及び前記画像取得部を前記鉄管の軸線方向に移動可能な移動部をさらに備える、
鉄管外表面の欠陥判定装置。 - 請求項9に記載の鉄管外表面の欠陥判定装置において、
前記移動部は、前記光源部及び前記画像取得部を、前記鉄管の軸線方向に前記鉄管の挿し口側から受口側に向かって移動可能に構成され、
前記光源部は、前記画像取得部よりも前記軸線方向の前記挿し口側に位置し、前記光源部の光軸が前記鉄管の軸線に対して前記挿し口側から前記受口側に向かって斜めに延びるように、配置されている、
鉄管外表面の欠陥判定装置。 - 請求項1に記載の鉄管外表面の欠陥判定装置において、
前記鉄管を、その軸線を中心として回転させる鉄管回転部をさらに備える、
鉄管外表面の欠陥判定装置。
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