JP2023101841A - 光硬化型樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】紫外線硬化型で、二液のポリウレタン樹脂と同等の光学特性、信頼性、表面硬度、接着力を有すると同時に、適度な硬さと防滑性というグリップ感を有する樹脂組成物、及びそれを用いた物品を提供する。
【解決手段】3官能以上の多官能ウレタン(メタ)アクリレートと、(メタ)アクリレートモノマーと、アリルエーテル化合物と、チオール化合物と、リン酸エステル化合物と、光重合開始剤と、を含み、前記多官能ウレタン(メタ)アクリレートの平均重量分子量が3,000~10,000で、平均アクリル当量が500~2,000であり、固形分が95重量%以上であることを特徴とする光硬化型樹脂組成物である。
【選択図】なし
【解決手段】3官能以上の多官能ウレタン(メタ)アクリレートと、(メタ)アクリレートモノマーと、アリルエーテル化合物と、チオール化合物と、リン酸エステル化合物と、光重合開始剤と、を含み、前記多官能ウレタン(メタ)アクリレートの平均重量分子量が3,000~10,000で、平均アクリル当量が500~2,000であり、固形分が95重量%以上であることを特徴とする光硬化型樹脂組成物である。
【選択図】なし
Description
本発明は、紫外線のような活性エネルギー線により硬化する光硬化型樹脂組成物に関する。
装飾用途のポッティング樹脂は立体的な仕上げが可能で、レンズ効果により一層のボリューム感と深みを与えることで高級感が増すため、家電製品や自動車内外装、雑貨等のオーナメントやタッチスイッチ等に幅広く用いられている。また最近の自動車内装用途では、センターコンソールやカップホルダーの表面にポッティングを施すことで、滑り止めやモーションコントロールといった機能を付与するようにもなってきている。
従来このようなポッティング用樹脂としては、耐候性、耐久性に優れる二液性のポリウレタン樹脂が一般的に用いられている。しかしながらこの二液性ポリウレタン樹脂は、使用の際に二液を混合する必要があり、取扱いが容易ではないことに加え、硬化に時間が掛かるため生産リードタイムが長くかかり、更に硬化するまでの間は異物等の付着を避けるようクリーン度が高い環境下で養生することが必要なため、生産コストを圧迫するという問題があった。
このような問題に対応するため、例えば平均官能基数が2.0<f≦2.5の範囲にあるウレタンアクリレートと反応性希釈剤と光重合開始剤を反応させてなる、紫外線硬化型の樹脂組成物が提案されている(特許文献1)。この組成物は一液で即硬化が可能な光硬化型である点で、前記の問題はクリアできるものの、自動車内装用途で滑り止めとして用いる場合は、適度な硬さを有しながらも防滑性を有するグリップ感(触感)が十分ではなく、改良の余地があった。
本発明の課題は、光硬化型であり、二液のポリウレタン樹脂と同等の光学特性、信頼性、表面硬度、接着力を有すると同時に、適度な硬さと防滑性というグリップ感を有する樹脂組成物、及びそれを用いた物品を提供する事にある。
上記の課題を解決するため請求項1の発明は、3官能以上の多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)と、(メタ)アクリレートモノマー(B)と、アリルエーテル化合物(C)と、チオール化合物(D)と、リン酸エステル化合物(E)と、光重合開始剤(F)と、を含み、前記(A)の平均重量分子量が3,000~10,000で、平均アクリル当量が500~2,000であり、固形分が95重量%以上であることを特徴とする光硬化型樹脂組成物を提供する。
また、請求項2の発明は、前記(C)の配合量が(A)と(B)の固形分合計100重量部に対し2~25重量部であることを特徴とする請求項1記載の光硬化型樹脂組成物を提供する。
また、請求項3の発明は、前記(C)がトリアリルエーテルを含むことを特徴とする請求項1又は2いずれか記載の光硬化型樹脂組成物を提供する。
また、請求項4の発明は、注形用樹脂、又は封止用樹脂、又はポッティング剤用途であることを特徴とする、請求項1~3いずれか記載の光硬化型樹脂組成物を提供する。
また、請求項5の発明は、請求項1~3いずれか記載の光硬化型樹脂組成物により注形、又は封止、又はポッティング処理された物品を提供する。
本発明の組成物は、硬化速度が速い光硬化型で、二液のポリウレタン樹脂と同等の光学特性、信頼性、表面硬度、接着力を有すると同時に、適度な硬さと防滑性というグリップ感を有するため、注形用樹脂、封止用樹脂、ポッティング剤等として用いる樹脂組成物として有用である。
本発明の紫外線硬化樹脂組成物の構成は、多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)と、(メタ)アクリレートモノマー(B)と、アリルエーテル化合物(C)とチオール化合物(D)と、リン酸エステル化合物(E)と、光重合開始剤(F)である。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートとメタクリレートの双方を包含する。
本発明に使用される多官能ウレタン(メタ)アクリレート(以下ウレアクという)(A)は、硬化皮膜を構成する主要成分の1つで、例えばイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーに、水酸基を有する(メタ)アクリル化合物を加えて、前記ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基に、前記水酸基を付加反応させて得ることができる。低粘度化が可能な点で、分子内にアロファネート結合を有していたり、ポリエーテル骨格を有するウレアクであることが好ましい。また前記(A)の官能基数としては反応性、硬化収縮、保存安定性のバランスから3官能以上であり、4官能~12官能であることが好ましく、5官能~9官能であることが更に好ましい。
前記(A)の重量平均分子量(以下Mwという)は、3,000~10,000であり、3,500~9,000であることが好ましく、4,000~8,000であることが更に好ましい。3,000未満では十分な保持力を確保することが難しい場合があり、10,000超では作業性に適した粘度に調整しにくくなる。なおMwは、ゲル浸透クロマトグラフィーにより、スチレンジビニルベンゼン基材の充填材を用いたカラムでテトラハイドロフラン溶離液を用いて、標準ポリスチレン換算の分子量を測定、算出した。
前記(A)の平均アクリル当量(以下当量という)は、500~2,000であり、600~1,800が好ましく、700~1,700が更に好ましい。500未満では硬度が高くなりすぎる傾向が有り、2,000超では硬度が低くなりすぎる傾向が有り、いずれの場合もグリップ感を損なう場合がある。なお当量は、Mwをウレタン(メタ)アクリレートが有するアクリロイル基に基づく官能基数で除した値である。
前記(A)の配合量は、固形分全量に対し40~75重量%が好ましく、45~70重量%が更に好ましく、50~68重量%が特に好ましい。40重量%以上とすることで充分な保持力と作業性に適した粘度を確保することが可能となり、75重量%以下とすることで作業性に適した粘度に調整しやすくなる。
本発明に使用される(メタ)アクリレートモノマー(B)は、作業性に適した粘度に調整するための反応性希釈剤であると共に、硬化性の向上を目的に配合される。硬化収縮が大きくならない点で2官能以下であることが好ましく、単官能であることが更に好ましい。
前記2官能以下の(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば直鎖(分岐)アルキル骨格、脂肪族環式骨格、エーテル骨格、芳香環含有、水酸基含有、アミノ基含有、ヘテロ環含有などの(メタ)アクリレートモノマーが挙げられ、単独あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では耐水性が良好な点で、水酸基含有の(メタ)アクリレートモノマーが好ましく、例えば2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2‐ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1.4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1.6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなどがが挙げられる。これらの中では色味と透明性が良好な点で2‐ヒドロキシプロピルメタクリレートが特に好ましい。
前記(B)の配合量は、固形分全量に対し10~40重量%が好ましく、15~35重量%が更に好ましい。10重量%以上とすることで作業性に適した粘度に調整しやすくなりすることができ、40重量%以下とすることで充分な保持力を確保できる。
本発明に使用されるアリルエーテル(C)は、作業性の良い粘度に調整するための反応性希釈剤であると共に、硬化物の黄変と湿熱条件下での臭気抑制を目的に配合される。(B)と(C)を併用することで、組成物を低粘度化すると同時に、(C)の配合により、ラジカル重合の部分的な反応速度の不均衡及びそれに伴う塗膜表面のべたつきや、酸素による重合阻害による塗膜表面の欠陥を抑制または緩衝することができる。
前記(C)としては、反応性が良好な点で2官能以上のアリルエーテルを含むことが好ましく、3官能以上を含むことが更に好ましい。2官能以上としては、例えばグリセリンジアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、エチレングリコールジアリルエーテル、トリエチレングリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテルなどのジアリルエーテル化合物、グリセリントリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテルなどのトリアリルエーテル化合物、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテルなどのテトラアリルエーテル化合物等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では、他成分との相溶性及び反応性の点でペンタエリスリトールトリアリルエーテルが好ましい。
前記(C)の配合量は、(A)と(B)の合計100重量部に対し2~25重量部であることが好ましく、3~20重量部であることが更に好ましく、3.5~10重量部であることが特に好ましい。2重量部以上とすることで黄変や臭気の抑制が十分に可能となり、25重量部以下とすることでも同様に臭気の発生を抑制できる。また、組成物の固形分全量に対する配合割合は1~20重量%が好ましく、2~18重量%が更に好ましい。
本発明に使用されるチオール(D)は、酸素による硬化阻害を抑制できるエンチオール反応が可能で、紫外線硬化反応を促進させグリップ感を向上させる目的で配合される。例えば単官能ではn-オクチル-3-メルカプトプロピオネートが、2官能ではテトラエチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)が、3官能ではトリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)が、4官能ではペンタエリスリトールテトラキス(3‐メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3‐メルカプトブチレート)が、6官能ではジペンタエリスリトールヘキサ-3-メルカプトプロピオネート等があり、単独あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では硬化促進性の点で2官能以上が好ましい。
前記(D)の配合量は、光反応性成分である(A)と(B)と(C)の合計100重量部に対し5~35重量部が好ましく、6~30重量部が更に好ましく、7~28重量部が特に好ましい。5重量部以上で硬化性を向上させ十分なグリップ感の確保ができ、35重量以下することで高温湿熱環境下での臭気を十分抑制できる。市販品ではPEMP(商品名:SC有機化学社製、4官能)及びDPMP(商品名:同社製、6官能)等がある。
本発明に使用されるリン酸エステル(E)は、保存性向上を目的に配合される。硬化皮膜からのブリードが発生しにくくなるよう、(A)や(B)と強固に結合できる(メタ)アクリロイル基等の光反応官能基を有することが好ましい。市販品としてはPM-2(商品名:日本化薬社製)及びPM-21(商品名:同社製)などがある。
前記(E)の配合量は、光反応性成分である(A)と(B)と(C)の合計100重量部に対し0.2~5重量部であることが好ましく、0.3~4重量部であることが更に好ましく、0.4~3重量部であることが特に好ましい。この範囲内とすることで、60℃での保存でも粘度増加を抑えることが可能となり、十分な保存安定性を確保できる。
本発明で使用される光重合開始剤(F)は、紫外線や電子線などの照射でラジカルを生じ、そのラジカルが重合反応のきっかけとなるもので、ベンジルケタール系、アセトフェノン系、フォスフィンオキサイド系等汎用の光重合開始剤が使用できる。重合開始剤の光吸収波長を任意に選択することによって、紫外線領域から可視光領域にいたる広い波長範囲にわたって硬化性を付与することができる。具体的にはベンジルケタール系として2.2-ジメトキシ-1.2-ジフェニルエタン-1-オンが、α-ヒドロキシアセトフェノン系として1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン及び1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オンが、α-アミノアセトフェノン系として2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オンが、アシルフォスフィンオキサイド系として2.4.6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド及びビス(2.4.6‐トリメチルベンゾイル)‐フェニルフォスフィンオキサイド等があり、単独または2種以上を組み合わせて使用できる。
前記(F)の中では、内部硬化性に優れるアシルフォスフィンオキサイド系を含むことが好ましい。特に注形成型のように硬化皮膜が100μm以上と厚膜化する場合は、アシルフォスフィンオキサイド系の配合が効果的である。市販品としてはOmniradTPO H(商品名:iGM Resins社製)などがある。
前記(F)の配合量は、光反応性成分である(A)と(B)と(C)の合計100重量部に対して、0.1~10重量部であることが好ましく、0.3~5重量部が更に好ましく、0.5~3重量部が特に好ましい。この範囲で配合する事により、組成物を効率的に硬化させる事ができる。
本願組成物には、高温保存時における粘度増加を抑える役割で、更に重合禁止剤を含むことが好ましい。重合禁止剤を少量添加することで、前記(E)の性能を効果的に引き出すことが可能となり、その配合量も低減できる。具体的にはジブチルヒドロキシトルエンが挙げられ、配合量としては光反応性成分100重量部に対し0.03~0.3重量部が好ましい。
本発明の組成物には性能を損なわない範囲で、必要により安定剤、レベリング剤、可塑剤、粘着付与剤、顔料、染料、消泡剤、増粘剤、及び濡れ性調整剤等の各種添加剤が含まれていても良い。
前記安定剤としては光安定剤及び酸化防止剤などが挙げられ、具体的にはベンゾトリアゾール系やトリアジン系に代表される紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系、ヒンダードフェノール系、ホスファイト系、チオエーテル系の酸化防止剤が挙げられ、単独あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記安定剤の光反応性成分100重量部に対する配合量は0.2~2.0重量部が好ましく、0.5~1.5重量部が更に好ましい。0.2重量部以上とすることで高温下での粘度上昇を抑える効果があり、2.0重量部以下とすることで硬化時の表面べとつきを抑えることが可能となる。市販品ではヒンダードアミン系としてTinuvin123及びTinuvin249(商品名:BASFジャパン社製)がある。
本組成物の固形分は95重量%以上であり、98重量%以上であることが好ましく、実質的に無溶剤である99重量%以上であることが更に好ましい。95重量%未満の場合は、光硬化前に溶剤を十分揮発させる必要があるため厚塗りが難しくなり、またレベリング性が悪化して表面外観が低下する傾向が有る。
本組成物の25℃における粘度は、300~5,000mPa・sであることが好ましく、4000~3,000mPa・sであることが更に好ましい。300mPa・s以上とすることで作業性が向上しポッティング作業がしやすくなり、15000mPa・s以下とすることで注形成形した時の型再現性や気泡抜けが良好となる。
本組成物の硬化物の硬度は、デュロメーター硬度計を用いて測定することができる。硬度としてはタイプA型で50~95、タイプE型で60~95、タイプD型で10~50であることが好ましく、タイプA型で55~90、タイプE型で65~90、タイプD型で15~45であることが更に好ましい。硬度がこの範囲で、べたつきが無く、保持力(評価方法は実施例を参照)を有している場合に、グリップ感が良好となる。
本組成物の保存安定性については、加速試験として60℃環境下における増粘を測定することにより判断できる。具体的には60℃で7日間放置後にゲル化しなければ実用上の保存性は十分あると判断される。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げてより詳細に説明するが、具体例を示すものであって、特にこれらに限定するものではない。なお表記が無い場合は、室温は25℃相対湿度65%の条件下で測定を行った。また配合量は重量部を示す。
実施例1
遮光ビンに、前記(A)としてウレアク1(5官能、Mw7,900、当量1,580)を、(B)としてライトエステルHOP(N)(商品名:共栄社化学社製、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート)を、(C)としてP-30M(商品名:大阪ソーダ社製、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル)を、(D)としてPEMP(商品名:SC有機化学社製、ペンタエリスリトールテトラキス(3‐メルカプトプロピオネート))を、(E)としてPM-2(商品名:日本化薬社製)を、(F)としてOmnirad TPO H(G)(iGM社製、アシルフォスフィンオキサイド系)を、安定剤としてTinuvin249(商品名:BASFジャパン社製、ヒンダードアミン系)を、重合禁止剤としてBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)を、表1に示す量入れ、撹拌脱泡機を用いて均一になるまで15分以上撹拌し実施例1の樹脂組成物を調整した。
遮光ビンに、前記(A)としてウレアク1(5官能、Mw7,900、当量1,580)を、(B)としてライトエステルHOP(N)(商品名:共栄社化学社製、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート)を、(C)としてP-30M(商品名:大阪ソーダ社製、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル)を、(D)としてPEMP(商品名:SC有機化学社製、ペンタエリスリトールテトラキス(3‐メルカプトプロピオネート))を、(E)としてPM-2(商品名:日本化薬社製)を、(F)としてOmnirad TPO H(G)(iGM社製、アシルフォスフィンオキサイド系)を、安定剤としてTinuvin249(商品名:BASFジャパン社製、ヒンダードアミン系)を、重合禁止剤としてBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)を、表1に示す量入れ、撹拌脱泡機を用いて均一になるまで15分以上撹拌し実施例1の樹脂組成物を調整した。
実施例2~12
実施例1で用いた材料の他、前記(A)としてウレアク2(5官能、Mw7,300、当量1、460、アロファネート型)及びウレアク3(5官能、Mw7,600、当量1、520、ポリエーテル骨格)及びウレアク4(5官能、Mw4,000、当量800)を、(D)としてカレンズMTPE1(商品名:昭和電工社製、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)及びカレンズMT BD1(商品名:昭和電工社製、1,4-ビス(3-メルカプトブチリルオキシ)ブタン)を、表1記載の配合にて撹拌脱泡機を用いて均一になるまで15分以上撹拌し実施例2~12の樹脂組成物を調製した。
実施例1で用いた材料の他、前記(A)としてウレアク2(5官能、Mw7,300、当量1、460、アロファネート型)及びウレアク3(5官能、Mw7,600、当量1、520、ポリエーテル骨格)及びウレアク4(5官能、Mw4,000、当量800)を、(D)としてカレンズMTPE1(商品名:昭和電工社製、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)及びカレンズMT BD1(商品名:昭和電工社製、1,4-ビス(3-メルカプトブチリルオキシ)ブタン)を、表1記載の配合にて撹拌脱泡機を用いて均一になるまで15分以上撹拌し実施例2~12の樹脂組成物を調製した。
比較例1~7
実施例で用いた材料の他、バインダー樹脂としてウレアクA(9官能、Mw2,500、当量277、ヌレート骨格)及びウレアクB(2官能、Mw6,600、当量3,300)及びウレアクC(3官能、Mw800、当量266、アロファネート型)及びウレアクD(2官能、Mw3,000、当量1,500)を、を用い、表2記載の配合にて撹拌脱泡機を用いて均一になるまで15分以上撹拌し比較例1~7の樹脂組成物を調製した。
実施例で用いた材料の他、バインダー樹脂としてウレアクA(9官能、Mw2,500、当量277、ヌレート骨格)及びウレアクB(2官能、Mw6,600、当量3,300)及びウレアクC(3官能、Mw800、当量266、アロファネート型)及びウレアクD(2官能、Mw3,000、当量1,500)を、を用い、表2記載の配合にて撹拌脱泡機を用いて均一になるまで15分以上撹拌し比較例1~7の樹脂組成物を調製した。
試験片Aの作製:直径23mm×厚さ6mm
シリコーン型(直径23mm×深さ6mm)に光硬化性樹脂を流し込み、メタルハライドランプを用い300mW/cm2、6,000mJ/cm2の条件で照射して硬化させ、その後シリコーン型から硬化物を取り出し、23±2℃にて30分放置して作製した。
シリコーン型(直径23mm×深さ6mm)に光硬化性樹脂を流し込み、メタルハライドランプを用い300mW/cm2、6,000mJ/cm2の条件で照射して硬化させ、その後シリコーン型から硬化物を取り出し、23±2℃にて30分放置して作製した。
試験片Bの作製:30mm×30mm×厚さ2mm
シリコーンマット(40mm×40mm×厚さ2mm)に30mm×30mmのくり抜きを行い、光硬化性樹脂を流し込み、メタルハライドランプを用い300mW/cm2、6,000mJ/cm2の条件で照射して硬化させ、その後シリコーンマットから硬化物を取り外し、23±2℃にて30分放置して作製した。
シリコーンマット(40mm×40mm×厚さ2mm)に30mm×30mmのくり抜きを行い、光硬化性樹脂を流し込み、メタルハライドランプを用い300mW/cm2、6,000mJ/cm2の条件で照射して硬化させ、その後シリコーンマットから硬化物を取り外し、23±2℃にて30分放置して作製した。
表1
表2
評価方法は以下の通りとした。
粘度:東洋精機社製のE型粘度計RE-215Rを用い、コーン角3°R17.65のローターを用い、25±1℃、回転数は500~2000Pa・sは20rpm、2000~5000mPa・sは10rpmで測定した。
色味:日本電色工業社製の色差測定器SD-6000を用い、JIS K 0062に準拠して、試験片Bのb*値を測定した、評価は1.0以下を〇、1.0超を×とした。
外観:試験片A及びBの透明性、色味を目視にて確認し、無色透明を○、白濁や変色等の異常が見られた場合を×とした。
硬化性:試験片A及びBのべたつき度合いを指触により確認し、べたつきの転写が無い場合は○、ある場合は×とした。
保持力:76mm×26mm×厚さ1mmのガラス板上に、20mm×20mmのくり抜きがある厚さ1mmのシリコーンマットを設置し、光硬化性樹脂を流し込み、上記試験片と同条件で硬化させた。その後シリコーンマットを取り外し、同じガラス板を交差させる形で十字形状となるようにして、硬化物を介して重ね合わせ、ガラスの上から500gの荷重をかけ1分間室温で静置する。その後荷重を取り外し、上側のガラスを持ち上げて、30秒間以上ガラスが剥がれない場合を〇、30秒未満で剥がれる場合を×とした。
硬度:デュロメーター硬度計を用い、JIS K 6253に準拠し、タイプA型及びE型は1Kgf、タイプD型は5Kgfの荷重で、試験片Aの照射面側からゆっくり針を落とし60秒後の数値を測定した。タイプA型で50~95、タイプE型で60~95、タイプD型で10~50の場合を〇、それ以外を×とした。
硬化物臭気:試験片Aで硬化直後の臭気を確認し、臭気が無い場合を〇、有る場合を×とした。
保存性:50mLの遮光ボトルに樹脂組成物を20g量り取り、60℃の恒温槽で7日間保管後、流動性がある場合を○、ゲル化した場合を×とした。
実施例の評価結果を表3に示す。
表3
表3
比較例の評価結果を表4に示す。
表4
表4
実施例の樹脂組成物は粘度、色味、外観、硬化性、保持力、硬度、硬化物臭気、保存性いずれの評価も良好であった。
一方、(C)を含まない比較例1は色味、外観、臭気が劣り、(D)を含まない比較例2は硬化性、硬度が劣り、(E)を含まない比較例3は保存性が劣っていた。また(A)とは異なるバインダーを配合した比較例4~7は評価項目のどれかが劣っており、いずれも本願発明に適さないものであった。
Claims (5)
- 3官能以上の多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)と、(メタ)アクリレートモノマー(B)と、アリルエーテル化合物(C)と、チオール化合物(D)と、リン酸エステル化合物(E)と、光重合開始剤(F)と、を含み、前記(A)の平均重量分子量が3,000~10,000で、平均アクリル当量が500~2,000であり、固形分が95重量%以上であることを特徴とする光硬化型樹脂組成物。
- 前記(C)の配合量が(A)と(B)の固形分合計100重量部に対し2~25重量部であることを特徴とする請求項1記載の光硬化型樹脂組成物。
- 前記(C)がトリアリルエーテルを含むことを特徴とする請求項1又は2いずれか記載の光硬化型樹脂組成物。
- 注形用樹脂、又は封止用樹脂、又はポッティング剤用途であることを特徴とする、請求項1~3いずれか記載の光硬化型樹脂組成物。
- 請求項1~3いずれか記載の光硬化型樹脂組成物により注形、又は封止、又はポッティング処理された物品。
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---|---|---|---|
JP2022002006A JP2023101841A (ja) | 2022-01-11 | 2022-01-11 | 光硬化型樹脂組成物 |
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