JP2023084115A - 点集合の干渉チェック - Google Patents
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Abstract
【課題】点集合を使用するロボット干渉チェック動作計画技術を提供する。【解決手段】この技術は、ロボットアーム及び障害物のCADモデルを使用し、CADモデルを3Dの点集合に変換する。3Dの点集合の座標は、ロボット及び障害物の動きに基づいて各タイムステップで更新される。次に、3Dの点は、任意のパーツ上の任意の点が占有する空間を表す3Dグリッド空間指標に変換される。3Dグリッド空間指標は1D指標に変換され、1D指標は物体毎にかつタイムステップ毎に保存される。干渉チェックは、所与のタイムステップの1D指標のセットの交差を計算することによって実行される。掃引体積は、複数のタイムステップにわたる1D指標のセットの和集合を計算することによって生成される。1D指標を3D座標に戻す変換がされ、掃引体積の3D形状及び全ての干渉の3D位置が定められる。【選択図】図6
Description
本開示は、広くは、産業用ロボットの動作制御の分野に関し、より具体的には、衝突なくホームに戻るロボットの経路を自動的に見出す技術に関し、該技術は、ロボットの干渉をチェックする動作計画技術に関する。この技術は、ロボット及び障害物を点の集合(ポイントセット)として定義し、ロボット及び障害物の動作に基づいて3次元(3D)の点の集合を更新し、3Dの点を占有空間を示す3D指標に変換し、3D指標を1次元(1D)指標に変換し、1D指標を対象物毎及びタイムステップ毎のセットとして保存し、所与のタイムステップのセットの交差によって干渉チェック計算を実行し、複数のタイムステップにわたる組の和集合によって掃引体積計算(swept volume computation)を実行する。
産業用ロボットを使用して、製造、組み立て、及び材料移動の操作を幅広く実行することはよく知られている。多くのロボットの作業空間環境には、障害物が存在しており、ロボットの動作の経路にある場合がある。障害物は、機械や固定具等の永続的な構造物、又は一時的若しくは可動のものであり得る。ロボットが作業している大型のワークは、ロボットが溶接等の操作を実行している間に該ワークの内部又は周りを移動する必要があるため、ワーク自体が障害物になり得る。複数のロボットの作業空間環境では、各ロボットは潜在的に他のロボットの障害物である。ロボットの任意の部分といかなる障害物との衝突も、絶対に避けなければならない。
リアルタイムの動作計画中を含め、動作計画ルーチンに干渉チェックアルゴリズムを含めることが知られている。干渉チェックのための従来技術の一つは、ロボットの各アームの周り及び各障害物の周りに、球や円柱等の基本形状を定義することを含む。基本形状は、干渉チェック計算の複雑さを扱いやすいレベルに引き下げて、干渉チェック計算をリアルタイムの動作計画に十分な速さで実行できるようにするために使用される。しかし、各障害物及び各ロボットアームの周りに基本形状を定義することは、面倒で時間のかかるプロセスである。さらに、ロボットによって溶接又は塗装されている車体等のいくつかの物体は、基本形状を使用した近似に適していない。ロボットアーム自体でさえ、基本形状を使用して適切に近似されていないことが多く、伝統的な基本形状は、干渉状態の誤判定につながる可能性がある。
干渉チェックのための別の従来技術は、ロボットアーム及び障害物のCADモデルを使用する。干渉チェック計算においてCADモデルを使用すれば、基本形状の不正確性の問題を回避できる。しかしこの方法では、1つのCADモデル(例えばロボットのエンドエフェクタ)上の全ての位置と、作業空間内の他の全ての潜在的な障害物(他の全てのロボットアーム部品、機械、固定具、ワーク等を含む)のCADモデル上の全ての位置との間の距離の計算及び干渉の検出が必要である。この計算は、計算機の負荷が大きく、最も単純なロボット作業空間環境を除く全ての環境で時間を要する。ロボットの動作中にリアルタイムで動作計画の計算を実行する必要がある環境では、殆どの場合、衝突回避の計算に時間がかかりすぎて実用的ではない。
上記の状況に照らして、セットアップが容易でかつ、ロボット作業空間内の障害物の数や種類に関係なく、衝突を回避するロボットの動作を迅速かつ正確に計算する、改善されたロボット干渉チェック技術が望まれる。
本開示の教示に従って、点の集合を使用したロボット干渉チェック動作計画技術が開示される。この技術では、ロボットアーム及び障害物のCADモデルを使用し、CADモデルを3次元(3D)の点に変換する。3D点は、ロボット及び障害物の動作に基づいて各タイムステップで更新される。3D点は次に、任意の部分上の任意の点が占める空間を示す3Dグリッド空間指標に変換される。次に3Dグリッド空間指標は、1次元(1D)の指標(インデックス)に変換され、1D指標は物体毎及びタイムステップ毎のセットとして保存される。複数のタイムステップにわたる1D指標のセットの和集合を計算することにより、掃引体積が生成される。所与のタイムステップ又は所与の掃引体積1D指標の組の交差を計算することにより、干渉チェックが実行される。1D指標は3D座標に変換され、掃引体積の3D形状及び干渉の3D位置が定義される。
開示された装置及び方法の追加の特徴は、添付の図面と併せて、以下の説明及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
1次元(1D)の指標(インデックス)として表された点集合を用いたロボット干渉チェックを対象とした本開示の実施形態の以下の説明は、本質的に単なる例示であり、開示された装置及び技術、又はそれらのアプリケーション若しくは使用を制限することを意図するものではない。
種々の製造、組み立て、及び材料移動の操作のために産業用ロボットを使用することは周知である。多くのロボットの作業空間環境には、障害物が存在し、ロボットの動作の経路にある場合がある。つまり障害物は、ロボットの現在位置と目的位置との間に配置される場合がある。障害物は、障害物は、機械や固定具等の永続的な構造物、又は一時的若しくは可動のものであり得る。ロボットが作業している大型のワークは、ロボットが溶接等の操作を実行している間に該ワークの内部又は周りを移動する必要があるため、ワーク自体が障害物になり得る。作業空間内のあるロボットは、潜在的に他のロボットの障害物になり得る。ロボットの任意の部分と障害物との衝突を回避する経路にツールが追従するようにロボットの動作を計算する技術が、当技術分野で開発されてきた。
図1Aは、車体ワーク120の近傍で作業する2つの産業用ロボット(100、110)の図である。図1Aの作業空間では、ロボット100及び110は、ワーク120の種々の位置に対してスポット溶接作業を行う。スポット溶接は、車体の内部の位置も含み、ロボット100及び110はドア開口の内部に到達する必要がある。このアプリケーションでは、車体ワーク120自体がロボット100及び110の動作の障害となる。また、ロボット100及び110の動作領域は重複する場合があり、これはロボット100及び110が互いに障害物となり得ることを意味する。ロボット100及び110の操作は、計画された全ての動作について実行される干渉チェック計算を必要とする。
図1Bは、マシンテンディングアプリケーションにおける産業用ロボット150の図であり、ロボット150は未加工部品を機械160内の固定具に配置し、その後、完成部品を固定具から取り出す。このアプリケーションでは、ロボット150は機械160の内部に到達する必要があり、故に機械160はロボットの動作に対する潜在的な障害となる。この場合も、ロボット150の操作は、計画された全ての動作について予め実行される干渉チェック計算を必要とする。
ロボットの動作計画における干渉チェックのための従来技術の1つでは、ロボットの各アームの周囲及び各障害物の周囲に、球や円柱等の基本形状が定義される。基本形状は、単純化された形状で実際の物体形状を近似することにより、干渉チェック計算の複雑さを扱いやすいレベルに引き下げるために使用される。
次に、干渉を回避するロボット動作を計算するために、ロボットアームの基本形状から障害物の基本形状までの距離を計算する。これは、実際の詳細な形状のアーム及び障害物間の距離を計算するよりもはるかに簡単である。しかし、各障害物及び各ロボットアームの周囲に基本形状を定義することは、面倒で時間のかかるプロセスである。さらに、実際のロボットアームのパーツや実際の障害物は通常、不規則な形状であるため、基本形状は、その体積内にかなりの空き空間を有して定義されることが多い。これにより、干渉チェック計算の結果は、干渉の誤判定となることがある。
さらに、いくつかの物体は、基本形状を使用した近似に適していない。例えば図1Aでは、車体ワーク120は、基本形状の観点では容易にモデル化されていない。ロボット100/110による衝突を防止するために、車体ワーク120の周りに六面体(「レンガ形状」)の基本形状を定義することは可能であるが、六面体は車体の周りに大量の自由空間を含む。自由空間があると、ロボット100/110は車体ワーク120の内側に到達することができなくなる。代替案は、車体ワーク120の形状に近似する多数の基本形状(例えば、フロントガラスの「A」ピラーについて円柱形状、ドア「B」ピラーについて他の円柱形状、等)を定義することであるが、これは非常に面倒で時間のかかるプロセスであり、依然として過度に保守的である。
ロボットの動作計画における干渉チェックのための他の従来技術は、ロボットアーム、ワーク及び他の障害物の実際の形状をCADモデルの形態で使用する。この技術は、基本形状方法の不正確さを回避するが、干渉チェック計算の計算時間は、ロボット/障害物の作業空間の最も単純なシナリオを除く全てシナリオで劇的に増加する。通常、CADモデルを使用した干渉チェック計算は、動作計画計算を継続的かつ迅速に行う必要があるリアルタイム環境では、実用には長過ぎる。
ロボットの動作計画における干渉チェックのための他の技術も存在し、これには、符号付き距離場(signed distance field)技術や、軸に沿ったバウンディングボックスツリー技術が含まれる。しかし、上記の全ての技術は、計算集約型であること(故に遅い)、近似のために不正確であること、又は、動作プログラムの全てのタイムステップで全ての部品の3D位置情報を格納するために膨大な量のコンピュータメモリが必要であること、のいくつかの組み合わせを示す。
上述の問題を克服するために、1D指標として表される点集合を使用する新しいロボット干渉チェック技術が本明細書に開示される。本開示の点集合干渉チェック技術は、基本形状の使用に関連する不正確さを伴わずに、干渉及び掃引体積の高速計算を提供する。開示された干渉チェック技術は、全ての位置/タイムステップについて3D形状又はグリッドデータを格納することを必要とせず、リアルタイムのロボット動作計画ルーチンに含まれるのに十分な速さである。
図2は、本開示の一実施形態に係る、物体の3Dの点を1D指標に変換することを含む、干渉チェックのための点集合方法におけるステップの図である。ステップ220において、ロボット200のパーツのCADモデルが、作業空間内の潜在的な障害物のCADモデル、及び操作される部品のCADモデルとともに提供される。CADモデルは、3D立体モデルであることが好ましいが、当技術分野で周知の表面モデルでもよい。ステップ230において、CADモデルが3次元の点(3D点)に変換される。このことは、個々のパーツのそれぞれの表面上及び内部に複数の点を定義することで行われる。例えば、ロボットのベース部202は数百の点で表すことができ、内側アーム204、外側アーム206、手首部208及びエンドエフェクタ210についても同様である。ロボット200のアームのパーツの数は変化する場合があり、パーツ毎の点の数(密度)は、アプリケーションの要件に合わせて選択可能である。ここでもまた、ロボット200(及び場合によっては作業セル内の他のロボット)の動きを考慮して点座標を更新できるように、3D点が各パーツに対して個別に定義される。ワークの点についても同じことが言え、ここでは図1Aの車体120がコンベヤ上を移動している場合があり、図1Bの機械160が開閉するドアを有している場合がある。各パーツの3D点は、計画された動作のタイムステップ毎に新しい座標に変換される。ステップ220及び230は、初期化段階で実行され、このことは、実際の点集合の干渉チェック計算の前に「オフライン」で実行され得る。
ステップ240において、各パーツの3D点が1D指標に変換される。各1D指標は、ロボットの作業セル又は作業空間内のグリッドセルを表す単一の整数である。3D点を1D指標に変換することは2段階のプロセスであり、ここでは3D点の座標が先ず3Dグリッド空間指標に変換され(242)、次に3D指標が1D指標に変換される(244)。ステップ250において、グリッド空間占有率を示す1D指数が、パーツ毎及びタイムステップ毎に保存される。例えば、エンドエフェクタ210上の各点は、1D指標に変換される3Dグリッド空間指標を占有し、エンドエフェクタ部210の占有された1D指標の全てが、各タイムステップについて保存される。ロボットの各部、全ての障害物、及び障害物になり得る全てのワークについても同様であり、ここでは、障害物及びワークのいくつかは固定されている場合があり、いくつかは移動している場合がある。占有された1D指標のみを保存することにより、開示された方法が使用するコンピュータメモリは、従来技術の技術と比較して非常に少なく、その後の干渉チェック及び掃引体積の計算は非常に効率的である。ステップ240及び250については、以下の図3の説明で詳細に説明する。
ステップ260において、全てのタイムステップについて占有された1D指標が結合操作によって組み合わされて、掃引体積が生成される。掃引体積は、個々のパーツ毎に計算可能であるが、ロボットの場合は、ロボット全体の掃引体積を計算する方が一般的である。例えば、ベース部202、内側アーム204、外側アーム206、手首部208及びエンドエフェクタ210の占有指標を組み合わせることにより、ロボット200の掃引体積を計算することができる。図2のステップ260は、この単純化された例を示す。262では、タイムステップt=1での占有1D指標が示され、264では、タイムステップt=2での占有1D指標が示される。262及び264における占有1D指標は、同じパーツ又は同じロボット(2つの異なるロボットではなく、ワークと比較したロボットではない)についてのものである。タイムステップt=1では、パーツは指標番号(3,4,7,8)を占有する。タイムステップt=2では、同じパーツが指標番号(7,8,11,12)を占有する。タイムステップt=1及びt=2からの占有指標の和集合は、266で示されるように、(3,4,7,8,11,12)で表される総掃引体積になる。1D指標として表される掃引体積は、ステップ230及び240を逆にすることで、3D形状の掃引体積に戻るように変換可能である。
ステップ270において、干渉が存在するか否かを判断するために、2つの異なる部分(例えば、2つのロボット、又は1つのロボットとワーク)の占有1D指標が交差操作(intersection operation)で使用される。デュアルロボットシステムの場合、1つのロボット全体と他のロボット全体との間の干渉をチェックすることが一般的である。図2のステップ270は、これの単純化された例を示す。272では、ロボットR1の占有1D指標が示され、274では、ロボットR2の占有1D指標が示される。262及び264の占有1D指標は、同じ単一のタイムステップについてのものである。ロボットR1の占有指標番号は、(3,4,7,8,11,12)である。ロボットR2の占有指標番号は、(1,2,3,4,5,6)である。ロボットR1及びR2の占有指標の交差は、276で示されるように、指標(3,4)で表される干渉をもたらす。1D指標として表される干渉は、ステップ230及び240を逆にすることで、3D形状の干渉体積に戻るように変換可能である。
図2の点集合干渉チェック方法は、ロボット動作計画アプリケーションにおいて使用可能であり、このアプリケーションでは、ワーク及び障害物に対する1つのロボット(又は複数のロボット)の動作が、ロボットによってタスクが実行される前に計画・評価される。例えば図1Aでは、車体ワーク120上の全てのスポット溶接を完了するために必要なロボット100及び110の動作を、ロボット100/110が実際に溶接を開始する前に計算することができる。ロボット100/110間、又は1つのロボットとワーク120との間で干渉状態が特定された場合、ロボットの動作シーケンスの1つの開始を遅らせること等により、計画された動作を調整して干渉を防ぐことができる。同様に、掃引体積を使用して、動作シーケンス全体に亘り、1つのロボットの動作が他のロボットの動作と重複するか否かを判断することができる。結果として得られた重複体積が望ましくない場合は、別の動作計画を計算することができる。
図2に示される点集合干渉チェック方法の全てのステップは、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータ上で実行されるアルゴリズムにおいてプログラムされることを理解されたい。好適な実施形態では、点集合干渉チェック方法を実行するコンピュータは、リアルタイムのロボット構成(関節位置)のデータにアクセスし、ロボット動作計画の計算も担うロボット制御装置である。しかし他のシステム設計も可能であり、例えば、点集合干渉チェック方法を実行するコンピュータは、複数のロボット制御装置と通信するとともに、コンベヤ上のワークの位置(図1Aの例)、又は、機械加工ステーションのドア及び部品の状態(図1Bの例)も認識している作業セル制御装置である。ロボット制御装置及び場合によっては作業セル制御コンピュータに加えて、システムは、作業セル内を移動する障害物を識別するための1つ以上の物体センサを含み得る。いくつかの実施形態では、ロボット制御装置及び/又は作業セル制御装置が、移動するワークの(例えばコンベヤ上の)位置、又は管理されている機械の状態(例えば、部品のロード/アンロード状態、ドアの開閉状態)を認識しているため、物体センサは不要である。
図3は、本開示の一実施形態に係る、図2に示される点集合干渉チェック方法の一部の図であり、物体の3D点を1D指標に変換するステップの詳細を示す。図2のステップ240において、各パーツの3D点は2段階プロセスで1D指標に変換され、ここでは3D点の座標が先ず3Dグリッド空間指標に変換され、次に3D指標が1D指標に変換される。これらは、図3に詳述されているステップである。
セクション310において、ロボットと、障害物となり得る他の物体(作業空間内のワークや固定具等)とは、3Dの点として定義される。ロボットの各部分及び他の各物体の点は、動作計画のタイムステップに対応する位置に置換される。例えば2ロボットシステムでは、動作計画のタイムステップ毎に各ロボットの構成(関節角度)が計算され、ロボットの様々な部分が作業空間座標での位置及び方向に置換される。各部分の各点も同様に置換される。この置換は、[xyz]=Rjntp+pjntのように、当技術分野で周知の方法で順運動学計算を使用して実行可能であり、ここでは、[xyz]は点pの更新された3D座標であり、Rjntは関節座標系の方向であり、pは関節座標系の点pであり、pjntは関節座標の原点座標である。コンベヤ上を移動する部品上の点は、コンベヤの動きに基づく単純な並進変換を使用して簡単に更新可能である。特定のタイムステップに対する、ロボット200の各パーツ上の点及びワーク300の部分上の点は、図3のセクション310に示される。ロボットの内側アーム上に示される2つの特定点330及び332については後述する。
セクション310において、各部分の各点は、セクション310から3D占有グリッド空間に転送される。グリッド空間350は、原点{O}:[x0y0z0]を有する作業空間座標系で定義される。グリッド空間350は、次元サイズuを有する個々の3Dグリッドセル352に分割される。例えば、x、y及びzの次元の各々が1メートルのサイズであるロボット作業空間は、各グリッドのサイズがu=5mmである200×200×200の次元のグリッド空間に分割可能である。グリッド空間350は、y/z2次元グリッド360、362及び364のセットとして図3に示され、グリッド360/362/364の各々は、x方向に異なる深さで配置される。グリッド空間350内の各セルには、3D指標(整数のトリプレット)が割り当てられ、各数値はx、y又はz方向の位置を表す。3Dセル指標の例は、以下のセクション370に示される。
いる。
いる。
ロボットの内側アーム上の点330及び332は、グリッドサイズuに基づいて、図示のようにグリッド空間350内の対応する位置に転送される。グリッド空間350には、他のいくつかの点(番号なし)も示される。各部分上の各点がグリッド空間350に転送されることを理解されたい。これは典型的には何千個もの点である。図の明瞭化のため、図3には一部のみが示される。
点がグリッド空間350に転送された後、3Dグリッド空間350内の占有されたグリッドセルが識別される。セクション320の右側の3つのグリッドセル(340、342、344)は、現在評価されているタイムステップにおいて部分によって占められていることを示すために、陰影が付与されている。グリッドセル340/342/344は、左側に示すように点を含むセルである。
例えば、上述した点の複数で占有されているセル340は、指標(1,3,2)を有しており、これはx方向の第1セル(1)、y方向の第3セル(3)、及びz方向の第2セル(2)を表す。同様に、占有されたセル342の指標は(1,3,3)であり、占有されたセル344の指標は(1,4,2)である。グリッド空間350内のセルは、このようにして3D指標で番号付けされ、占有されたセルが識別される。占有されているグリッドセル及び他のいくつかのグリッドセルのみが、380に図示されている指標を有する。
390において、グリッド空間350のセルの3D指標が1D指標に変換される。このことは以下のようにして実行可能である。単純にセルに連続的に番号を付与し、x及びyを一定に保ちつつグリッドセルをz方向にインクリメントし、次にyを1セルだけインクリメントしてz方向の進行を繰り返し、これをy方向が尽きるまで繰り返し、次にx方向についても同様に行う。上述の200×200×200グリッド空間の例では、3D指標は(1,1,1)から(200,200,200)の値の範囲になり、1D指標は1から8,000,000(=2003)の値の範囲になる。390に示される例では、グリッドセルの視認可能な上層には、先ずz方向、次にy方向にインクリメントすることによって1から12までの番号が付与される。x方向の次の層の1D指標は、13-24等になる。
390において、1D指標が8、9及び11のセルは、占有されていることを示すために陰影が付けられている。これらの指標8、9及び11はセル340/342/344に対応し、セル340/342/344は、セクション320のグリッド空間350内の点330、点332及びその他の点によって占有されていると示されていた。占有空間の1D指標(8,9,11)は、計画された動作プログラムの特定のタイムステップでの特定の部分の占有率を定義する1D配列(アレイ)として保存される。次に、これらの1D占有指標配列は、図2に関して上述したように、掃引体積及び干渉チェック計算(それぞれ260及び270)で使用される。
繰り返すが、図3の全てのステップは、ロボットの動作の計画されたタイムステップ毎に実行される。すなわち、各部分の点座標は先ず、計画された物体の動き(ロボットの部分及びワークの部分)の各タイムステップを反映するためにセクション310で更新される。次に、各タイムステップでの各物体について、点の座標が、セクション320の3D占有指標としてグリッド空間に転送される。最後に、セクション370において、3D占有指標が各物体のタイムステップ毎に1D指標に変換される。
上述のように、1D占有指標配列は、掃引体積及び干渉チェックの計算(図2では、それぞれ260及び270)で使用される。干渉が検出された場合、作業空間内のそれぞれの位置にあるロボットや他の物体との干渉状態を視覚化することが人間にとって望ましい場合がある。このことは、ステップ240の逆のプロセスを用いて1D指標を3D形状に戻す変換によって行うことができる。結果として生じる3D空間内の干渉状態は、干渉が発生したタイムステップでロボット/部品に重ね合わせることができる。同様に、同じ技術を使用して、視覚化のために掃引体積を3D形状に戻す変換が可能である。
1D指標として表される点の集合を使用する開示された干渉チェック方法の使用シナリオは、動作が実行される前に、計画されたロボット動作経路毎に干渉チェックを自動的に実行することである。換言すれば、ロボットの計画された動作(例えば溶接又はスプレー塗装タスク)が計算され、タスクが実行される前に、他のロボット、移動するワーク及び静止物体等の作業空間内の障害物の位置及び動作に基づいて、点集合の干渉チェック計算が実行される。点集合の干渉チェック計算が干渉を特定した場合、タスクは実行されず、ロボットの動作が再計画され、点集合干渉チェック計算が再度実行される。
3D点を1D指標に変換することを特徴とする上述の方法は、従来技術よりも速度及び精度の点で優れている。特に、開示された点集合干渉チェック方法は、CADモデルを使用する干渉チェック技術よりも計算時間を高速にし、必要なコンピュータメモリが少なくて済み、また点集合干渉チェック方法は、基本形状を使用する干渉チェック技術よりも優れた精度を提供する。
図4A、4B、及び4Cはそれぞれ、従来のCADモデル形状、基本形状近似、及び本開示の点集合技術を使用した干渉チェック結果を示す図である。図4A、4B、及び4Cに示すシミュレーションは全て、同じロボットの運動学及び動作を使用している。3つの図で異なるのは、干渉チェックで使用されるロボットアームの構成要素の表示のみである。干渉チェックの結果及び計算時間への影響については後述する。
図4Aは、ロボット420Aのパーツに近接したロボット410Aのパーツを示す。ロボット410A及び420Aは、CADモデル形状によって表される。挿入図430は、(ロボット410Aの)パーツ412A及び(ロボット420Aの)パーツ422Aの詳細を示す。挿入図430から分かることは、パーツ412Aとパーツ422Aとの間に小さなクリアランスが存在していることであり、つまり干渉はない。図4AのCADモデル形状は、パーツを正確に表示することができるため、パーツが互いに近接しているときに偽陽性の干渉状態を返さない。しかし図4AのCADモデル形状は、干渉チェックの計算に使用すると非常に計算量が多くなる。実際、パーツのCADモデル形状を使用した干渉チェックは通常、ロボットの動作が中断されずに続行できるように、計画された経路を約1-2秒以内に干渉チェックする必要があるリアルタイムの動作計画ルーチンで使用するには遅すぎる。
図4Bは、ロボット420Bのパーツに近接したロボット410Bのパーツを示す。ロボット410B及び420Bは、細長いロボットアームの周りの円柱等の基本形状によって表される。挿入図440は、(ロボット410Bの)パーツ412B及び(ロボット420Bの)パーツ422Bの詳細を示す。挿入図440から分かることは、実際のパーツ412Bとパーツ422Bとの間に小さなクリアランスが存在していることであり、つまり干渉はない。しかし、パーツ412Bは基本形状414Bによって表され、パーツ422Bは基本形状424Bによって表される。基本形状414Bは、挿入図440に示すタイムステップでは基本424Bと干渉する。故に基本形状を使用した干渉チェック計算は、実際はロボットの現実のパーツ間には何も存在しない場合に、干渉を予測してしまう。基本形状を使用した干渉チェックは、CADモデル形状を使用する場合よりも計算時間ははるかに高速であるが、図4Bは、基本形状に固有の単純化がどのようにして偽陽性の干渉状態予測につながるかを示している。
図4Cは、ロボット420Cのパーツに近接したロボット410Cのパーツを示す。ロボット410C及び420Cは、本開示の技術に係る点集合で表される。挿入図450は、(ロボット410Cの)パーツ412C及び(ロボット420Cの)パーツ422Cの詳細を示す。挿入図450から分かることは、パーツ412Cとパーツ422Cとの間に小さなクリアランスが存在することであり、つまり干渉はない。図4AのCADモデル形状と同様に、本開示の点集合干渉チェック方法は、パーツの正確な表示が可能であり、故にパーツが互いに近接している場合に偽陽性の干渉状態を返さない。さらに、点集合干渉チェック方法は、干渉チェックの計算時間を十分に高速にし、ロボットの動作が中断されずに続行できるように、計画された経路を約1-2秒以内に干渉チェックする必要があるリアルタイムの動作計画ルーチンで使用できる。
図4A-4Cは、いずれも同じコンピューティングハードウェアで直接的に比較可能なテストで実行されたシミュレーション結果を示す。図4AのCADモデル形状シミュレーションは、ロボットの姿勢/構成を更新して新しい構成で干渉チェックを実行するためにかなりの計算時間を必要とし、計算に時間がかかりすぎて、リアルタイムの動作計画には使用できなかった。図4Bの基本形状シミュレーションでは、ロボットの姿勢を更新して新しい構成で干渉チェックを実行するのに必要な計算時間が、CADモデル形状シミュレーションよりも短くなった。基本形状シミュレーションは、CADモデル形状を使用するよりもはるかに高速ではあるが、上述のように誤った結果を返す可能性がある。図4Cの点集合シミュレーションモデルでは、必要とする計算時間が基本形状技術よりもさらに短く、故に正確な干渉チェック結果及び高速計算を提供する。これは、従来技術では実現できない組み合わせである。
図5Aは、点集合干渉チェック方法が衝突を検出した形態における、図1Aの2つの産業用ロボット100及び110の図である。図5Aでは、ロボット100及び110の各々は、車体120に対してスポット溶接タスクを実行している。図5Aは、計画された動作中のロボット100及び110を示し、各ロボットは独立した経路を移動している。ロボット100は、開始点104から、図示されているロボット100の形態までツール先端点経路102に追従している。ロボット110は、自らのツール先端点経路に追従し、現在示されている形態に至っている。これらのロボット動作のこの時点で、ロボット100/110は、502で示すように、手首の関節及びエンドエフェクタの近傍で衝突することになる。この干渉状態は、動作計画の特定のステップにおいて、2つのロボットの1D指標セットの非ヌル交差(non-null intersection)によって検出された。本開示の点集合干渉チェック方法を使用して、干渉状態を迅速にシミュレートして予測する能力により、ロボットがタスクを実行する前に、修正された動作計画を計算してチェックすることができる。
図5Bは、本開示の一実施形態に係る、同じ2つのロボット100及び110の掃引体積の図であり、掃引体積の重複領域を示す。図5Bは、図5Aと反対の視点から見たロボット100/110を示す。図5Bでは、ロボットはそれらのホーム位置にあるものとして示されている。掃引体積108及び118は、本開示の技術を使用して計算される。掃引体積108は、ロボット100の動作プログラムのある時点において占有される体積であり、掃引体積118は、ロボット110の動作プログラムのある時点において占有される体積である。掃引体積108は、動作計画の全てのステップにおいてロボット100の1D指標のセットの和集合を実行することで計算され、ロボット110の掃引体積118についても同様である。重複体積510は、掃引体積108及び118の双方の内部にある空間である。ロボット100及び110はそれらの掃引空間の一部を異なる時間に占有する場合があるので、重複体積510は必ずしも衝突が発生することを示すものではない。しかし、重複体積510の存在は人間のプログラマ又はオペレータにとって興味深いものであり、それぞれのロボットの掃引体積におけるいかなる重複をも排除するために、ロボット100及び/又は110の動作プログラムを調整するという決定がされる場合がある。繰り返しになるが、掃引体積を迅速かつ正確に計算して重複を特定する能力は、安全で信頼性の高いロボット動作計画に役立つ。
図6は、本開示の一実施形態に係る、点集合干渉チェック及び掃引体積の計算のための方法のフローチャート図600である。ボックス602では、1つ以上のロボット及び潜在的な障害物のCADモデルが提供される。ロボットの個々の構成要素(内側アーム、外側アーム、エンドエフェクタ等)は、各パーツをロボットの別のパーツに取り付ける関節に関する位置及び方向とともに、個別のCADモデルとして提供される。潜在的な障害物には、固定された物体及び/又は移動する物体、並びに固定されたワーク及び/又は移動するワークが含まれる。ボックス604では、CADモデルは、各パーツの外面及びいくつかの内部の点を定義する3D点に変換される。各パーツ又は構成要素は通常、数百又は数千の点で表される。各パーツ上の各点の位置は既知であるため、作業セル座標系内の点の動きは、ロボットの関節の動作に基づいて計算できる。ボックス602及び604での、CADモデルの提供及びCADモデルの3D点への変換は、点集合干渉チェックプロセスの開始時に一度だけ実行される初期化ステップである。
ボックス606では、3D点の座標がロボット及びパーツの動作のために更新される。すなわち、ロボットの各パーツ上の各点の座標は、ロボット関節の動作(動作計画の各ステップ)に基づいて更新され、移動するワーク又は障害物上の各点の座標も、それらの物体の(計画された)動作に基づいて更新される。ボックス608では、ロボットのパーツ及び障害物の全ての3D点が、3Dグリッド空間指標に転送される。このステップは、図3に関して詳述した。ボックス610では、3D指標が1D指標に変換されるが、これも図3に関して上述した。このステップの結果、各物体は、特定の計画動作ステップ又はタイムステップについて、1D占有指標のセットによって表される。1D占有指標の各々は、ロボットが動作する作業空間内の体積の一部を表す単一の整数である。
ボックス612では、1D指標が、タイムステップ毎に、物体毎のセットとして保存される。図2に示す例に関して上述したように、複数の1D指標(各々は整数)のセットは、各タイムステップにおける各物体の占有を定義する。ボックス612からの1D占有指標のセットを使用することで、干渉チェック及び掃引体積が計算できる。
ボックス614では、ある物体に設定された1D指標と、別の物体に設定された1D指標との数学的な交差を同じタイムステップで実行することにより、干渉チェックが行われる。例えば、ロボットのエンドエフェクタの1D占有指標のセットは、(図1Bに示すような)機械の1D指標のセットでチェックすることができ、2つの指標のセットの交差がヌル(null)であれば干渉はないが、交差がヌルでない場合は干渉がある。同様に、ロボット全体の1D占有指標のセット(そのロボットの全てのアームパーツの指標から構成される)は、別のロボット全体の1D占有指標のセットと交差する可能性があり、交差は双方のロボットの動作のタイムステップ毎に計算され、交差の任意の点での干渉が特定される。
ボックス616では、ボックス614で特定された全ての干渉の3D形状を、図2及び3に示したプロセスの逆を使用して干渉の1D指標を3D指標及び3D点の座標に戻す変換によって計算することができる。干渉指標のセットを3D形状に戻す変換(結果としての3D形状の表示を含む)は、プログラマ又はオペレータが干渉発生時のロボットの形態を視認できるようにするために望ましい場合がある。
ボックス618では、動作プログラムの全てのタイムステップにわたって物体(ロボット全体等)の1D占有指標のセットの和集合を実行することにより、掃引体積が計算される。これも、非常に高速かつ簡単な計算であり、複数の時間ステップの1D指標のセットの数学的和集合であり、各1D指標のセットは整数のグループである。この計算から得られた掃引体積は、ロボット100の掃引体積108及びロボット110の掃引体積118とともに、図5Bに示されている。
ボックス620では、ボックス618で計算された掃引体積の3D形状を、図2及び3に示したプロセスの逆を使用して和集合の1D占有指数を3D指標及び3D点の座標に戻す変換によって計算することができる。掃引体積の指標のセットを3D形状に戻す変換(結果としての3D形状の表示を含む)は、プログラマ又はオペレータがロボットの動作プログラム中にロボットの動作エンベロープ全体を視認できるように、或いは隣接する2つのロボットの動作エンベロープが重複するか否かを視認できるようにするために望ましい場合がある。ボックス622では、別々の掃引体積間の全ての重複領域の3D形状が計算されて表示される。例えば、図5Bに示される重複体積510は、ロボット100及び110の掃引体積間の重複を示す。重複領域は、ロボットであろうとなかろうと、任意の2つの移動する物体の掃引体積間について計算可能である。
繰り返すが、図6に示される方法の全てのステップは、プロセッサ及びメモリを備えたコンピュータで実行されるアルゴリズムでプログラムされており、このコンピュータは、図2に関して上述したように、ロボット制御装置又は作業空間制御装置であり得る。点集合干渉チェック方法を実行するシステムは、少なくとも1つのロボット及びそれに対応するロボット制御装置を含み、任意に、作業セル制御装置又は他のコンピュータを含むことができ、さらに任意に、障害物の位置を検出する1つ以上の物体センサを含み得る。
これまでの説明を通じて、様々なコンピュータ及び制御装置が説明、暗示されている。これらのコンピュータ及び制御装置のソフトウェアアプリケーション及びモジュールは、プロセッサ及びメモリモジュールを有する1つ以上の計算機で実行されることを理解されたい。特に、これには、上述したロボット制御装置及び任意の作業セル制御装置のそれぞれのプロセッサが含まれる。具体的には、ロボット制御装置及び/又は作業セル制御装置のプロセッサは、1D指標を用いた点集合干渉チェック技術を実行し、結果としての干渉チェック結果情報を、上述の開示内容を通して説明したやり方で、ロボット経路計画計算に使用するように構成されている。
上で概説したように、1D指標として表示された点集合を使用する、開示されたロボット干渉チェック技術は、ロボット経路計画のための干渉チェックの速度及び精度を向上させる。開示された技術は、障害物を基本形状としてモデル化するための事前の労力及び固有の不正確さを回避し、複雑で任意の形状の障害物が存在する場合でも、ロボット間及びロボット-障害物間の干渉の迅速な計算を可能にする。
1D指標として表示された点集合を使用するロボット干渉チェック技術の複数の例示的な態様及び実施形態が説明されたが、当業者は、それらの修正、並べ替え、追加及びサブコンビネーションを認識するであろう。従って、添付の特許請求の範囲及び請求項は、それらの真の精神及び範囲内にあるそのような修正、並べ替え、追加及びサブコンビネーションの全てを含むと解釈すべきである。
Claims (20)
- ロボットと障害物との干渉をチェックする方法であって、
少なくとも1つのロボット及び1つ以上の障害物を含む物体によって占有される空間を規定する3次元(3D)点を、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータ上で生成することと、
前記少なくとも1つのロボットの3D点の座標を、計画された動作プログラムの各ステップにおけるロボット関節位置に基づいて更新することと、
前記物体の各々の3D点を、前記計画された動作プログラムの各ステップについて、作業空間グリッドセルの占有率を規定する3D指標に変換することと、
前記物体の各々の前記3D指標を、作業空間グリッドセルの占有率を規定する1D指標に変換することと、
前記1D指標を、前記計画された動作プログラムの各ステップにおいて、前記物体の各々についてのセットとして保存することと、
前記少なくとも1つのロボットの1D指標のセットと他の前記物体の1つの1D指標のセットとの交差を、前記計画された動作プログラムのステップにおいて前記コンピュータ上で計算することにより、干渉チェックを行うことと、
を含む、方法。 - 干渉条件が存在していることを非ヌル交差が示す、請求項1に記載の方法。
- 前記障害物の少なくとも1つは移動する障害物であり、前記移動する障害物の3D点の各々の座標は、前記計画された動作プログラムの各ステップにおいて更新される、請求項1に記載の方法。
- 前記物体は第2のロボットを含み、前記第2のロボットの3D点の各々の座標は、前記計画された動作プログラムの各ステップにおいて更新される、請求項1に記載の方法。
- 前記干渉チェックは、前記計画された動作プログラムの各ステップにおいて、前記少なくとも1つのロボットと前記第2のロボットとの間で実行される、請求項4に記載の方法。
- 前記3D点を3D指標に変換することは、グリッド空間の各次元について定義されたサイズを有する複数のセルを含む3D作業空間グリッド空間を規定することと、前記セルの各々に3D指標を割り当てることと、セル内の1つ以上の3D点の位置に基づいて、作業空間グリッドセルの占有率を定めることと、を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記セルの各々に3D指標を割り当てることは、グリッド空間の各次元でのセルの連続位置に基づいて、前記3D指標の各値を割り当てることを含む、請求項6に記載の方法。
- 前記3D点を1D指標に変換することは、1D指標を連続する整数として割り当てることと、第2及び第3のグリッド空間次元を一定に保ちつつ第1のグリッド空間次元のカウントを完了することと、全ての3D指標が1D指標に割り当てられるまで、前記第2及び第3のグリッド空間次元を再帰的にインクリメントすることと、含む、請求項1に記載の方法。
- 干渉条件が存在するときに、交差のセットの1D指標を3D指標に変換することと、前記交差のセットの前記3D指標を3D点に変換することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記計画された動作プログラムの全てのステップについて、前記ロボットの1D指標のセットの和集合を前記コンピュータ上で計算することによって掃引体積を計算することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記掃引体積の1D指標を3D指標に変換することと、前記掃引体積の前記3D指標を3D点に変換することと、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
- 前記干渉チェックが、干渉条件が存在しないことを示すヌル交差を返したときに、前記少なくとも1つのロボットに対して前記計画された動作プログラムを実行するように指令することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
- 3D点を生成することは、前記物体の各々のCADモデルを提供することと、前記物体の各々の表面及び/又は内部の複数の点を定義することと、を含む、請求項1に記載の方法。
- マルチロボットシステムの干渉をチェックする方法であって、
作業セル内で動作する第1及び第2のロボットの各パーツによって占有される空間を規定する3次元(3D)点を、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータ上で生成することと、
各ロボットの3D点の各々の座標を、デュアルロボットシステムのための計画された動作プログラムの各ステップにおけるロボット関節位置に基づいて更新することと、
各ロボットの前記3D点を、前記計画された動作プログラムの各ステップについて、作業空間グリッドセルの占有率を規定する3D指標に変換することと、
各ロボットの前記3D指標を、作業空間グリッドセルの占有率を規定する1D指標に変換することと、
前記1D指標を、前記計画された動作プログラムの各ステップにおいて、各ロボットについてのセットとして保存することと、
前記第1のロボットの1D指標のセットと前記第2のロボットの1D指標のセットとの交差を、前記計画された動作プログラムのステップにおいて前記コンピュータ上で計算することにより、干渉チェックを行うことと、
を含む、方法。 - 前記計画された動作プログラムの全てのステップについて、前記第1及び第2のロボットの各々について個別に前記1D指標のセットの和集合を前記コンピュータ上で計算することによって掃引体積を計算することと、前記掃引体積の1D指標を3D指標に変換することと、前記掃引体積の前記3D指標を3D点に変換することと、をさらに含む、請求項14に記載の方法。
- 前記干渉チェックが、干渉条件が存在しないことを示すヌル交差を返したときに、前記第1及び第2のロボットに対して前記計画された動作プログラムを実行するように指令することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
- ロボットと障害物との干渉をチェックする方法であって、
ロボット及び他の物体の各部分によって占有される空間を規定する3次元(3D)点を、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータ上で生成することと、
前記ロボットの3D点の各々の座標を、計画された動作プログラムの各ステップにおけるロボット関節位置に基づいて更新することと、
前記ロボット及び前記物体の3D点を、前記計画された動作プログラムの各ステップについて、作業空間グリッドセルの占有率を規定する3D指標に変換することと、
前記ロボット及び前記物体の前記3D指標を、作業空間グリッドセルの占有率を規定する1D指標に変換することと、
前記1D指標を、前記計画された動作プログラムの各ステップにおいて、前記ロボット及び前記物体についてのセットとして保存することと、
前記ロボットの1D指標のセットと前記物体の1D指標のセットとの交差を、前記計画された動作プログラムのステップにおいて前記コンピュータ上で計算することにより、干渉チェックを行うことと、
を含む、方法。 - 前記物体は、前記ロボットの作業空間内の固定された又は移動する障害物であり、前記物体が移動する障害物であるときは、前記物体の3D点の各々の座標は、前記計画された動作プログラムの各ステップにおいて更新される、請求項17に記載の方法。
- 前記物体は第2のロボットであり、前記第2のロボットの3D点の各々の座標は、前記計画された動作プログラムの各ステップにおいて更新される、請求項17に記載の方法。
- 前記物体は、前記ロボットによって管理されている機械であり、前記機械の移動する部分の3D点の各々の座標は、前記計画された動作プログラムの各ステップにおいて更新される、請求項17に記載の方法。
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