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JP2023079685A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車両の制御装置 Download PDF

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JP2023079685A JP2021193272A JP2021193272A JP2023079685A JP 2023079685 A JP2023079685 A JP 2023079685A JP 2021193272 A JP2021193272 A JP 2021193272A JP 2021193272 A JP2021193272 A JP 2021193272A JP 2023079685 A JP2023079685 A JP 2023079685A
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由香里 岡村
Yukari Okamura
善仁 菅野
Yoshihito Sugano
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Toyota Motor Corp
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  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
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Abstract

【課題】Loモードに切り替えた時点から増加させる駆動力と要求駆動力に向けて増加する目標駆動力との乖離量を低減することができるハイブリッド車両の制御装置を提供する。【解決手段】ハイモードからローモードへの切り替えが要求された場合に、ローモードに切り替えた後にエンジン回転数を予め定められた所定変化率で増加させた場合の車両の駆動力を予測し(ステップS2)、要求駆動力と予測された駆動力との差が、予め定められた所定差以下であって、車速が所定車速未満の場合には、切り離しモードを介してローモードに切り替え(ステップS8)、要求駆動力と予測された駆動力との差が所定差以下であって、車速が所定車速以上の場合には、固定段モードを介してローモードに切り替えるとともに、ローモードに切り替えられた後のエンジンの回転数を所定変化率よりも小さい変化率で増加させる(ステップS9)。【選択図】図9

Description

この発明は、複数の走行モードを設定することができるハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
特許文献1および特許文献2には、エンジンが連結された第1回転要素と、第1モータが連結された第2回転要素と、第3回転要素とが差動回転可能に連結された第1差動機構と、駆動輪が連結された第4回転要素と、第3回転要素に連結された第5回転要素と、第6回転要素とが差動回転可能に連結された第2差動機構と、第1回転要素と第6回転要素とを選択的に連結する第1クラッチ機構と、第5回転要素と第6回転要素とを選択的に連結する第2クラッチ機構と、駆動輪にトルク伝達可能に連結された第2モータとを備えたハイブリッド車両が記載されている。
これらのハイブリッド車両は、第1クラッチ機構を係合することによりエンジンから駆動輪に伝達されるトルクが大きいLoモードを設定し、第2クラッチ機構を係合することによりエンジンから駆動輪に伝達されるトルクが小さいHiモードを設定し、各クラッチ機構を係合することによってエンジンと駆動輪とを所定の変速比となるように連結する固定段モードを設定し、各クラッチ機構を解放することによってエンジンと駆動輪とのトルクの伝達を遮断する切り離しモードを設定することができる。
特許文献2には、上記のように構成されたハイブリッド車両の低車速時の駆動力を増加させかつ最高車速を増加させることができる制御装置が記載されている。具体的には、所定車速よりも高車速の場合には、第1モータや第2モータをシャットダウンした走行を可能にするために固定段モードを設定することによって、第1モータや第2モータが連れ回されることによる大きな誘起電圧が生じることを抑制するように構成されている。そのように固定段モードを設定することにより、第1モータや第2モータを保護することを目的として最高車速が制限されることを抑制できる。
特許第6451524号公報 特開2021-123309号公報
上述した特許文献1および特許文献2に記載されたハイブリッド車両において、LoモードとHiモードとを切り替える場合には、解放しているクラッチ機構を係合しかつ係合していたクラッチ機構を解放すること、あるいは係合しているクラッチ機構を解放しかつ解放していたクラッチ機構を係合する。すなわち、固定段モードと切り離しモードとのいずれか一方を介してLoモードとHiモードとが切り替えられる。また、Loモードは、上述したようにエンジンから駆動輪に伝達されるトルクが大きいため、要求駆動力が大きい領域では、Loモードを設定することが好ましい。
したがって、Hiモードを設定して走行している時に、要求駆動力が増加するとLoモードに切り替える。また、そのようにLoモードに切り替えた場合には、要求駆動力を充足しかつ燃費が良好な運転点となるようにエンジン回転数を制御するために、Loモードに切り替えられた時点から更にエンジン回転数を増加させる場合がある。そのような場合には、エンジンの回転数を増加させている過程でエンジン回転数の変化率に応じたイナーシャトルクが生じるため、エンジンの出力トルクを増加させにくい。
そのようなエンジンの出力トルクの増加が遅れることを要因とした駆動力の増加の遅れを抑制するために、第2モータに要求される出力トルクにイナーシャトルク相当のトルクを加えて出力することにより、要求駆動力に向けて増加させる目標駆動力に追従して駆動力を増加させることができる。しかしながら、Loモードに切り替えた時点で第2モータからの出力可能な上限トルクまで第2モータからトルクを出力している場合など、イナーシャトルク相当のトルクを第2モータに要求される出力トルクに加算することができない場合には、上記目標駆動力に追従して駆動力を増加させることができず、運転者が違和感を抱く可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、Loモードに切り替えた時点から増加させる駆動力と要求駆動力に向けて増加する目標駆動力との乖離量を低減することができるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、エンジンが連結された回転要素と、第1モータが連結された回転要素と、駆動輪が連結された回転要素とのうちの二つの回転要素である第1回転要素および第2回転要素と、第3回転要素との三つの回転要素が差動作用を行うように構成された第1差動機構と、前記エンジンが連結された回転要素と、前記第1モータが連結された回転要素と、前記駆動輪が連結された回転要素とのうちの他の回転要素である第4回転要素と、前記第3回転要素に連結された第5回転要素と、第6回転要素との三つの回転要素が差動作用を行うように構成された第2差動機構と、前記第1回転要素と前記第2回転要素とのいずれか一方の回転要素と、前記第6回転要素とを選択的に連結する第1係合機構と、前記第4回転要素と前記第5回転要素と前記第6回転要素とのいずれか一対の回転要素を選択的に連結する第2係合機構と、前記駆動輪または前記駆動輪とは異なる他の駆動輪に連結された第2モータとを備え、前記第1係合機構を係合しかつ前記第2係合機構を解放したローモードと、前記第1係合機構を解放しかつ前記第2係合機構を係合したハイモードと、前記第1係合機構および前記第2係合機構を係合した固定段モードと、前記第1係合機構および前記第2係合機構を解放した切り離しモードとの走行モードを設定することができるように構成されたハイブリッド車両の制御装置において、前記エンジン、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第1係合機構、および前記第2係合機構を制御するコントローラを備え、前記コントローラは、前記ハイモードを設定して走行している時に、前記ローモードへの前記走行モードの切り替えが要求された場合に、前記ローモードに切り替えた後に前記エンジンの回転数を予め定められた所定変化率で増加させた場合の前記ハイブリッド車両の駆動力を予測し、前記ハイブリッド車両の要求駆動力と前記予測された前記ハイブリッド車両の駆動力との差が、予め定められた所定差以下であって、車速が予め定められた所定車速未満の場合には、前記切り離しモードを介して前記ローモードに切り替え、前記要求駆動力と前記予測された前記ハイブリッド車両の駆動力との差が前記所定差以下であって、車速が前記所定車速以上の場合には、前記固定段モードを介して前記ローモードに切り替えるとともに、前記ローモードに切り替えられた後の前記エンジンの回転数を前記所定変化率よりも小さい変化率で増加させることを特徴とするものである。
そして、この発明では、前記コントローラは、前記要求駆動力と前記予測された前記ハイブリッド車両の駆動力との差が、前記所定差よりも大きい場合には、前記ハイモードから前記ローモードへの前記走行モードの切り替えを禁止してよい。
この発明によれば、上述したようにローモードを設定した後にエンジン回転数を増加させた場合の駆動力を予測し、その予測された駆動力が要求駆動力よりも小さい場合に、切り離しモードを介してローモードに切り替え、あるいは固定段モードを介してローモードに切り替えるとともに、ローモードに切り替えた後のエンジン回転数の変化率を小さく設定することにより、ローモードに切り替えた後に要求駆動力まで駆動力を増加させる過程での目標駆動力と実際の駆動力との乖離量を低減することができる。その結果、運転者が加速感を得られないなどの違和感を抱くことを抑制できる。
この発明の実施形態における車両の一例を説明するためのスケルトン図である。 電子制御装置(ECU)の構成を説明するためのブロック図である。 HV-Hiモードでの動作状態を説明するための共線図である。 HV-Loモードでの動作状態を説明するための共線図である。 直結モードでの動作状態を説明するための共線図である。 切り離しモードでの動作状態を説明するための共線図である。 走行モードを選択するためのマップの一例を示す図である。 エンジンの運転点を設定するためのマップの一例を示す図である。 この発明の実施形態における制御装置の制御の一例を説明するためのフローチャートである。 切り離しモードを介して走行モードを切り替えた場合におけるアクセル開度、駆動力、エンジン回転数、エンジントルク、および第2モータ3のトルクの変化を示すタイムチャートである。 直結モードを介して走行モードを切り替えかつエンジン回転数の変化率を小さく設定した場合におけるアクセル開度、駆動力、エンジン回転数、エンジントルク、および第2モータのトルクの変化を示すタイムチャートである。
この発明の実施形態における車両Veの一例を図1を参照して説明する。図1に示す車両Veは、エンジン(ENG)1と、二つのモータ2,3とを有するハイブリッド駆動装置(以下、単に駆動装置と記す)4を備えている。この駆動装置4は、前輪(駆動輪)5R,5Lを駆動するように構成されている。エンジン1は、従来知られたガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどであって、供給される燃料と空気との混合気を燃焼することにより駆動トルクを出力し、また、その混合気の燃焼を停止すること、すなわち、燃料の供給を停止することにより、フリクショントルクやポンピングロスなどに応じた制動トルクを出力することができるように構成されている。
第1モータ2は発電機能のあるモータ(すなわちモータ・ジェネレータ:MG1)によって構成され、エンジン1の回転数を第1モータ2によって制御するとともに、第1モータ2で発電した電力により第2モータ3を駆動し、その第2モータ3が出力するトルクを走行のための駆動トルクに加えることができるように構成されている。第2モータ3は、第1モータ2と同様に発電機能のあるモータ(すなわちモータ・ジェネレータ:MG2)によって構成することができる。これらの第1モータ2および第2モータ3は、例えば、ロータに永久磁石を取り付けた、永久磁石式の同期モータなどの交流モータによって構成することができる。なお、各モータ2,3には、リチウムイオン電池などの二次電池によって構成されたバッテリや、キャパシタなどの蓄電装置Bが電気的に接続され、その蓄電装置Bから各モータ2,3に電力が供給され、また、各モータ2,3により発電された電力を蓄電装置Bに充電することができるように構成されている。さらに、各モータ2,3は、一方のモータ2(3)が発電した電力を、蓄電装置Bを介することなく他方のモータ3(2)に通電することができるように構成されている。
エンジン1には、動力分割機構6が連結されている。この動力分割機構6は、エンジン1が出力したトルクを第1モータ2側と出力側とに分割するものであって、そのようにトルクを分割する機能を主とする分割部7と、そのトルクの分割率を変更する機能を主とする変速部8とにより構成されている。
分割部7は、三つの回転要素によって差動作用を行う構成であればよく、遊星歯車機構を採用することができる。図1に示す例では、シングルピニオン型の遊星歯車機構(第1差動機構)によって構成されている。図1に示す分割部7は、サンギヤ9と、サンギヤ9に対して同心円上に配置された、内歯歯車であるリングギヤ10と、これらサンギヤ9とリングギヤ10との間に配置されてサンギヤ9とリングギヤ10とに噛み合っているピニオンギヤ11と、ピニオンギヤ11を自転および公転可能に保持するキャリヤ12とを有し、サンギヤ9、リングギヤ10、およびキャリヤ12の三つの回転要素によって差動作用を行うように構成されている。
エンジン1が出力したトルクが前記キャリヤ12に入力されるように構成されている。具体的には、エンジン1の出力軸13に、動力分割機構6の入力軸14が連結され、その入力軸14がキャリヤ12に連結されている。また、サンギヤ9に第1モータ2が連結されている。なお、キャリヤ12と入力軸14とを直接連結する構成に替えて、歯車機構などの伝動機構(図示せず)を介してキャリヤ12と入力軸14とを連結してもよい。また、その出力軸13と入力軸14との間にダンパ機構やトルクコンバータなどの機構(図示せず)を配置してもよい。さらに、第1モータ2とサンギヤ9とを直接連結する構成に替えて、歯車機構などの伝動機構(図示せず)を介して第1モータ2とサンギヤ9とを連結してもよい。これらのサンギヤ9およびキャリヤ12が、この発明の実施形態における「第1回転要素」および「第2回転要素」に相当し、リングギヤ10が、この発明の実施形態における「第3回転要素」に相当し、分割部7が、この発明の実施形態における「第1差動機構」に相当する。
変速部8は、シングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されている。すなわち、変速部8は、上記の分割部7と同様に、サンギヤ15と、サンギヤ15に対して同心円上に配置された内歯歯車であるリングギヤ16と、これらサンギヤ15とリングギヤ16との間に配置されてこれらサンギヤ15およびリングギヤ16に噛み合っているピニオンギヤ17と、ピニオンギヤ17を自転および公転可能に保持しているキャリヤ18とを有している。したがって、変速部8は、サンギヤ15、リングギヤ16、およびキャリヤ18の三つの回転要素によって差動作用を行う差動機構(第2差動機構)となっている。この変速部8におけるサンギヤ15に分割部7におけるリングギヤ10が連結されている。また、変速部8におけるリングギヤ16に、出力ギヤ19が連結されている。このリングギヤ16が、この発明の実施形態における「第4回転要素」に相当し、サンギヤ15が、この発明の実施形態における「第5回転要素」に相当し、キャリヤ18が、この発明の実施形態における「第6回転要素」に相当し、変速部8が、この発明の実施形態における「第2差動機構」に相当する。
上記の分割部7と変速部8とが複合遊星歯車機構を構成するようにLoクラッチ機構(第1係合機構)CL_Loが設けられている。Loクラッチ機構CL_Loは、変速部8におけるキャリヤ18を、分割部7におけるキャリヤ12および入力軸14に選択的に連結するためのものであって、摩擦式のクラッチ機構や噛み合い式のクラッチ機構によって構成することができる。このLoクラッチ機構CL_Loを係合させることにより分割部7におけるキャリヤ12と変速部8におけるキャリヤ18とが連結されてこれらが入力要素となり、また分割部7におけるサンギヤ9が反力要素となり、さらに変速部8におけるリングギヤ16が出力要素となった複合遊星歯車機構が形成される。
さらに、変速部8の全体を一体化させるためのHiクラッチ機構(第2係合機構)CL_Hiが設けられている。このHiクラッチ機構CL_Hiは、変速部8におけるキャリヤ18とリングギヤ16もしくはサンギヤ15、あるいはサンギヤ15とリングギヤ16とを連結するなどの少なくともいずれか一対の回転要素を連結するためのものであって、Loクラッチ機構CL_Loと同様に、摩擦式のクラッチ機構や噛み合い式のクラッチ機構によって構成することができる。図1に示す例では、Hiクラッチ機構CL_Hiは、変速部8におけるキャリヤ18とリングギヤ16とを連結するように構成されている。このHiクラッチ機構CL_Hiを係合させることにより変速部8を構成する各回転要素が一体となって回転する。したがって、分割部7におけるキャリヤ12が入力要素となり、また分割部7におけるサンギヤ9が反力要素となり、さらに変速部8におけるリングギヤ16が出力要素となる。
上述したLoクラッチ機構CL_LoとHiクラッチ機構CL_Hiとの少なくともいずれか一方を係合することにより、動力分割機構6を介してエンジン1と出力ギヤ19とがトルク伝達可能に連結される。その出力ギヤ19から前輪5R,5Lにギヤトレーン部を介してトルクが伝達される。図1に示す例では、上記のエンジン1や分割部7あるいは変速部8の回転中心軸線と平行にカウンタシャフト20が配置されている。前記出力ギヤ19に噛み合っているドリブンギヤ21がこのカウンタシャフト20に取り付けられている。また、カウンタシャフト20にはドライブギヤ22が取り付けられており、このドライブギヤ22が終減速機であるデファレンシャルギヤユニット23におけるリングギヤ24に噛み合っている。
さらに、前記ドリブンギヤ21には、第2モータ3のロータシャフト3aに取り付けられたドライブギヤ25が噛み合っている。したがって、前記出力ギヤ19から出力された動力もしくはトルクに、第2モータ3が出力した動力もしくはトルクを、上記のドリブンギヤ21の部分で加えるように構成されている。このようにして合成された動力もしくはトルクをデファレンシャルギヤユニット23から左右のドライブシャフト26に出力し、その動力やトルクが前輪5R,5Lに伝達されるように構成されている。なお、第2モータ3は、例えば、ドライブギヤ22にトルク伝達可能に連結するなど、出力ギヤ19と駆動輪5R,5Lとの間のトルクの伝達経路内に設けられたいずれかの回転部材にトルク伝達可能に連結してよい。
図1に示す駆動装置4は、第1モータ2から出力された駆動トルクを、前輪5R,5Lに伝達することができるように、出力軸13または入力軸14を固定可能に構成された、ワンウェイクラッチFを備えている。そのワンウェイクラッチFは、出力軸13や入力軸14が、エンジン1の駆動時に回転する方向とは逆方向に回転することを禁止するように構成されている。
したがって、第1モータ2が駆動トルクを出力してワンウェイクラッチFが係合状態になることにより、第1モータ2の駆動トルクに対する反力トルクをワンウェイクラッチFが受け持ち、その結果、第1モータ2からリングギヤ16に第1モータ2の駆動トルクが伝達される。すなわち、ワンウェイクラッチFにより出力軸13または入力軸14を固定することで、分割部7におけるキャリヤ12や、変速部8におけるキャリヤ18を反力要素として機能させ、分割部7におけるサンギヤ9を入力要素として機能させることができるように構成されている。
なお、ワンウェイクラッチFは、第1モータ2が駆動トルクを出力した場合に、反力トルクを発生させるためのものであり、したがって、摩擦式のブレーキ機構によって出力軸13または入力軸14の回転を規制するトルクを発生させてもよい。その場合、出力軸13または入力軸14を完全に固定する構成に限らず、相対回転を許容しつつ、要求される反力トルクを出力軸13または入力軸14に作用させるように構成してもよい。
上記のエンジン1、各モータ2,3、および各クラッチ機構CL_Lo,CL_Hiを制御するための電子制御装置(ECU)27が設けられている。このECU27は、この発明の実施形態における「コントローラ」に相当するものであり、マイクロコンピュータを主体にして構成されている。図2は、ECU27の構成の一例を説明するためのブロック図である。図2に示す例では、HV-ECU28、MG-ECU29、エンジンECU30、およびクラッチECU31によりECU27が構成されている。
HV-ECU28は、車両Veに搭載された種々のセンサからデータが入力され、その入力されたデータと、予め記憶されているマップや演算式などとに基づいて、MG-ECU29、エンジンECU30、およびクラッチECU31に指令信号を出力するように構成されている。HV-ECU28に入力されるデータの一例を図2に示してあり、車速、アクセル開度、第1モータ(MG1)2の回転数、第2モータ(MG2)3の回転数、エンジン1の出力軸13の回転数(エンジン回転数)、変速部8におけるリングギヤ16またはカウンタシャフト20の回転数である出力回転数、Loクラッチ機構CL_Loを構成するピストンなどの可動部材のストローク量、Hiクラッチ機構CL_Hiを構成するピストンなどの可動部材のストローク量、第1モータ2の温度、第2モータ3の温度、蓄電装置Bの充電残量(以下、SOCと記す)、蓄電装置Bの温度、ギヤトレーン部などを潤滑するためのオイル(ATF)の温度などのデータが、HV-ECU28に入力される。
そして、HV-ECU28に入力されたデータなどに基づいて第1モータ2の出力トルク、および第2モータ3の出力トルクを求めて、それらの求められたデータを指令信号としてMG-ECU29に出力する。同様に、HV-ECU28に入力されたデータなどに基づいてエンジン1の出力トルクを求めて、その求められたデータを指令信号としてエンジンECU30に出力する。さらに、HV-ECU28に入力されたデータなどに基づいてLoクラッチ機構CL_LoおよびHiクラッチ機構CL_Hiを係合させるか解放させるかを判断して、その判断された係合状態または解放状態の指令信号をクラッチECU31に出力する。なお、Loクラッチ機構CL_LoやHiクラッチ機構CL_Hiが摩擦式のクラッチ機構である場合には、係合状態と解放状態との情報に加えて、伝達するべきトルク容量の情報がHV-ECU28からクラッチECU31に出力される。
MG-ECU29は、上記のようにHV-ECU28から入力されたデータに基づいて各モータ2,3に通電するべき電流値を求めて、各モータ2,3に指令信号を出力する。各モータ2,3は、交流モータであるから、上記の指令信号は、インバータで生成するべき電流の周波数や、コンバータで昇圧するべき電圧値などが含まれる。
エンジンECU30は、上記のようにHV-ECU28から入力されたデータに基づいて電子スロットルバルブの開度を定めるための電流、点火装置で混合気を着火するための電流、EGR(Exhaust Gas Recirculation)バルブの開度を定めるための電流、吸気バルブや排気バルブの開度を定めるための電流値などを求め、それぞれのバルブや装置に指令信号を出力する。すなわち、エンジンECU30は、エンジントルクを制御するための指示信号を、エンジン1の出力トルクを制御する各装置に出力する。
クラッチECU31は、上記のようにHV-ECU28から入力された各クラッチ機構CL_Lo,CL_Hiの係合状態と解放状態との信号に基づいて、それらの係合状態と解放状態とを成立させるための図示しないアクチュエータの制御量を求め、その制御量となるようにアクチュエータに指令信号を出力する。なお、ECU27は、全ての制御を統合して行う単一のものに限らず、エンジン1、各モータ2,3、および各クラッチ機構CL_Lo,CL_Hi毎にそれぞれ設けられていてもよい。
上記の駆動装置4は、エンジン1と前輪5L,5Rとがトルクを伝達して走行するHV走行モードと、エンジン1から駆動トルクを出力することなく、第1モータ2や第2モータ3から駆動トルクを出力して走行するEV走行モードとを設定することが可能である。さらに、HV走行モードは、エンジン1から変速部8のリングギヤ16(または出力ギヤ19)に伝達されるトルクが相対的に大きいHV-Loモードと、そのトルクが相対的に小さいHV-Hiモードと、エンジン1のトルクを変化させずにそのまま変速部8のリングギヤ16に伝達する直結モード(固定段モード)とを設定することができる。
またさらに、EV走行モードは、第1モータ2および第2モータ3から前輪5L,5Rにトルクを伝達して走行するデュアルモードと、第1モータ2からトルクを出力せずに第2モータ3のみからトルクを出力するシングルモードとを設定することが可能である。更にデュアルモードは、第1モータ2のトルクを増幅させる増幅率が比較的大きいEV-Loモードと、第1モータ2のトルクを増幅させる増幅率がEV-Loモードより小さいEV-Hiモードとを設定することが可能である。また、シングルモードは、Loクラッチ機構CL_Loを係合した状態で第2モータ3のみからトルクを出力して走行することや、Hiクラッチ機構CL_Hiを係合した状態で第2モータ3のみから駆動トルクを出力して走行することができ、さらに、各クラッチ機構CL_Lo,CL_Hiを解放した状態で第2モータ3のみからトルクを出力して走行することが可能である。この各クラッチ機構CL_Lo,CL_Hiを解放した状態で走行するモードを、以下の説明では、切り離しモードと記す。
それらの各走行モードは、エンジン1、各モータ2,3、および各クラッチ機構CL_Lo,CL_Hiを制御することにより設定される。これらの走行モードと、各走行モードにおける、Loクラッチ機構CL_Lo、Hiクラッチ機構CL_Hi、ワンウェイクラッチFの係合および解放の状態、第1モータ2および第2モータ3の運転状態、エンジン1と前輪5R,5Lとのトルクの伝達の有無の一例を以下の表に示してある。表中における「●」のシンボルは係合している状態を示し、「-」のシンボルは解放している状態を示し、「G」のシンボルは駆動走行時に主にジェネレータとして運転することを意味し、「M」のシンボルは駆動走行時に主にモータとして運転することを意味し、空欄はモータおよびジェネレータとして機能していない、または第1モータ2や第2モータ3が駆動のために関与していない状態を意味し、「ON」はエンジン1と前輪5R,5Lとがトルクを伝達している状態を示し、「OFF」はエンジン1と前輪5R,5Lとがトルクを伝達していない状態を示している。
Figure 2023079685000002
図3ないし図6には、HV-Hiモード、HV-Loモード、直結モード、および切り離しモードを設定した場合における動力分割機構6の各回転要素の回転数、およびエンジン1、各モータ2,3のトルクの向きを説明するための共線図を示してある。共線図は、動力分割機構6における各回転要素を示す直線をギヤ比の間隔をあけて互いに平行に引き、これらの直線に直交する基線からの距離をそれぞれの回転要素の回転数として示す図であり、それぞれの回転要素を示す直線にトルクの向きを矢印で示すとともに、その大きさを矢印の長さで示している。
図3に示すようにHV-Hiモードでは、エンジン1から駆動トルクを出力し、Hiクラッチ機構CL_Hiを係合するとともに、第1モータ2から反力トルクを出力する。また、図4に示すようにHV-Loモードでは、エンジン1から駆動トルクを出力し、Loクラッチ機構CL_Loを係合するとともに、第1モータ2から反力トルクを出力する。
エンジン1からリングギヤ16に伝達されるトルクの大きさは、HV-Hiモードを設定した場合とHV-Loモードを設定した場合とで異なる。具体的には、エンジン1の出力トルクをTeとすると、HV-Loモードを設定した場合に、リングギヤ16に伝達されるトルクの大きさは、(1/(1ーρ1・ρ2))Teとなり、HV-Hiモードを設定した場合に、リングギヤ16に伝達されるトルクの大きさは、(1/(1+ρ1))Teとなる。ここで、「ρ1」は分割部7のギヤ比(リングギヤ10の歯数とサンギヤ9の歯数との比率)であり、「ρ2」は変速部8のギヤ比(リングギヤ16の歯数とサンギヤ15の歯数との比率)である。なお、ρ1およびρ2は、「1」よりも小さい値である。
すなわち、HV-Loモードを設定した場合の方が、HV-Hiモードを設定した場合よりも、エンジン1の駆動トルクに対するリングギヤ16(または前輪5R,5L)に伝達されるトルクの比であるトルクの分割率(増幅率)が大きい。なお、上記第1クラッチ機構CL1が、この発明の実施形態における「第1係合機構」に相当し、第2クラッチ機構CL2が、この発明の実施形態における「第2係合機構」に相当する。
そして、上記の反力トルクよりも大きなトルクを第1モータ2から出力すると、その余剰分のトルクがエンジン回転数を低下させるように作用し、それとは反対に上記の反力トルクよりも小さなトルクを第1モータ2から出力すると、エンジントルクの一部が、エンジン回転数を増大させるように作用する。すなわち、第1モータ2のトルクを制御することによりエンジン回転数を制御することができる。言い換えると、エンジン回転数が目標回転数となるように第1モータ2のトルクが制御される。
上記のように第1モータ2から反力トルクを出力することにより、第1モータ2が発電機として機能する場合には、エンジン1の動力の一部が第1モータ2により電気エネルギーに変換される。そして、エンジン1の動力から第1モータ2により電気エネルギーに変換された動力分を除いた動力が変速部8におけるリングギヤ16に伝達される。そして、リングギヤ16から前輪5R,5Lに伝達されるトルクが、要求駆動力を出力するために前輪5R,5Lに伝達するべきトルクよりも小さい場合には、第2モータ3からその不足分のトルクを出力する。すなわち、第2モータ3は、要求駆動力を充足するためのアシストトルクを出力する。なお、第1モータ2により変換された電力は、第2モータ3を駆動するために第2モータ3に供給してもよく、蓄電装置Bの充電残量を増加させるために蓄電装置Bに供給してもよい。
直結モードでは、各クラッチ機構CL_Lo,CL_Hiが係合されることにより、図5に示すように動力分割機構6における各回転要素が同一回転数で回転する。言い換えると、エンジン1と第1モータ2と出力部材(出力ギヤ19)とが差動回転することを制限する。したがって、エンジン1の動力の全てが動力分割機構6から出力される。そのため、エンジン1の動力の一部が、第1モータ2や第2モータ3により電気エネルギーに変換されることがなく、電気エネルギーに変換する際に生じるジュール損などを要因とした損失を抑制でき、動力の伝達効率を向上させることができる。
切り離しモードでは、各クラッチ機構CL_Lo,CL_Hiが解放されることにより、動力分割機構6を介したエンジン1と前輪5R,5Lとのトルクの伝達が遮断される。したがって、切り離しモードでは、図6に実線で示すようにエンジン1および第1モータ2を停止させることができる。すなわち、分割部7を構成する各回転要素、および変速部8におけるサンギヤ15が停止するとともに、リングギヤ16が車速に応じた回転数で回転し、キャリヤ18が、変速部8のギヤ比とリングギヤ16の回転数とに応じた回転数で回転する。
なお、切り離しモードでは、例えば、エンジン1を暖機するためなど、種々の条件に応じてエンジン1を駆動していてもよい。具体的には、HV-Hiモードが設定されていた時点からHiクラッチ機構CL_Hiを解放して、破線で示すようにエンジン1と第1モータ2とを独立して回転させてもよい。その場合には、リングギヤ10およびサンギヤ15が、エンジン1と第1モータ2との回転数に応じた回転数で空転する。したがって、上記のようにエンジン1を駆動した場合であっても、各クラッチ機構CL_Lo,CL_Hiを解放することにより、エンジントルクは、駆動輪5R,5Lに伝達されない。
上述したHV-Loモード、直結モード、およびHV-Hiモードは、予めHV-ECU28に記憶されたマップに基づいて選択される。そのマップの一例を図7に示してあり、車両Veの運転点に応じて走行モードが選択されるように構成されている。なお、横軸に車速を採り、縦軸に要求駆動力を採ってあり、EV走行可能な領域にハッチングを付してある。
具体的には、図7に示すように比較的低車速の場合や要求駆動力が比較的大きい場合に、HV-Loモードが選択され、比較的高車速でかつ要求駆動力が比較的小さい場合に、HV-Hiモードが選択され、車両Veの運転点がHV-LoモードとHV-Hiモードとを設定する領域の間の運転点の場合に、直結モードが選択されるように構成されている。
また、上記のHV-Loモード、直結モード、HV-Hiモードは、図7に示す各ラインを運転点が横切ることにより切り替えるように構成されている。具体的には、図7における「Lo←Fix」のラインを運転点が右側から左側に向けて横切った場合や、下側から上側に向けて横切った場合に、直結モードからHV-Loモードに切り替えるように構成され、「Lo→Fix」のラインを運転点が左側から右側に向けて横切った場合や、上側から下側に向けて横切った場合に、HV-Loモードから直結モードに切り替えるように構成されている。同様に、図7における「Fix←Hi」のラインを運転点が右側から左側に向けて横切った場合や、下側から上側に向けて横切った場合に、HV-Hiモードから直結モードに切り替えるように構成され、「Fix→Hi」のラインを運転点が左側から右側に向けて横切った場合や、上側から下側に向けて横切った場合に、直結モードからHV-Hiモードに切り替えるように構成されている。
したがって、HV-Hiモードを設定して走行している状態で、要求駆動力が増加することによって図7にAを付した運転点からBを付した運転点に移行すると、走行モードをHV-Loモードに切り替える。
上記のHV-LoモードやHV-Hiモードは、第1モータ2の回転数を制御することによってエンジン1の回転数を連続的に変化させることができる無段変速機として機能する。したがって、上記のように要求駆動力が増加したことに伴って、エンジン1の運転点が燃費の良好な運転点となるように、エンジン1の目標回転数が変化する。図8には、エンジン1の運転点を定めるためのマップの一例を示してある。なお、図8における横軸に、エンジン回転数Neを採り、縦軸に、エンジントルクTeを採ってあり、実線は、エンジン1の燃費が良好となる運転点を連続的に繋いで示した最適燃費線L1であり、一点鎖線は、HV-Hiモード中にエンジン1に要求されている出力パワーPreq1であり、破線は、要求駆動力が増加したことに伴って要求されるエンジン1の出力パワーPreq2である。
上述したように要求駆動力が増加した場合には、エンジン1に要求される出力パワーが増加する。したがって、HV-Hiモードを設定して走行している時点でエンジン1に要求されるパワーが図8におけるPreq1に相当するパワーである場合には、Preq1と最適燃費線L1とが交わる運転点Aの回転数が目標回転数となっており、その状態で、要求駆動力が増加してエンジン1に要求されるパワーが図8におけるPreq2に相当するパワーに増加すると、Preq2と最適燃費線L1とが交わる運転点Bの回転数が目標回転数となる。すなわち、要求駆動力の増加に伴ってエンジン1の目標回転数が増加する。
上記のようにHV-HiモードからHV-Loモードに切り替える場合には、Loクラッチ機構CL_Loを係合した後に、Hiクラッチ機構CL_Hiを解放し、またはHiクラッチ機構CL_Hiを解放した後に、Loクラッチ機構CL_Loを係合する。すなわち、直結モードと切り離しモードとのいずれか一方を介して走行モードの切り替えを行うことができる。
直結モードを介してHV-HiモードからHV-Loモードに切り替える場合には、Loクラッチ機構CL_Loを係合するために、キャリヤ12とキャリヤ18との回転数差を所定差まで低下させた後に、Loクラッチ機構CL_Loを係合する。ついで、Hiクラッチ機構CL_Hiを解放する。そして、HV-Loモードに切り替えられた後に、エンジン回転数を目標回転数に追従させるために、エンジン回転数を増加させる。
また、切り離しモードを介してHV-HiモードからHV-Loモードに切り替える場合には、Hiクラッチ機構CL_Hiを解放することにより、図6に破線で示すようにエンジン1で発生するトルクによってエンジン回転数を増加させることができる。また、第1モータ2は、キャリヤ12とキャリヤ18との回転数差が所定差となる回転数に制御することができる。そのため、エンジン回転数の増加に伴ってキャリヤ12とキャリヤ18との回転数差を所定差とすることができ、その時点で、Loクラッチ機構CL_Loを係合することによってHV-Loモードを設定することができる。そして、HV-Loモードに切り替えられた後に、エンジン回転数を目標回転数に追従させるために、エンジン回転数を増加させる。
上述したように車両Veに要求される駆動力(以下、要求駆動力と記す)Freqが増加した場合には、要求駆動力Freqに向けて増加させる所定時間毎の暫定目標駆動力Ftgtを定める。ついで、暫定目標駆動力Ftgtに応じてエンジン1に要求するパワーPreqが求められる。すなわち、暫定目標駆動力Ftgtと車速とを乗算したパワーを、エンジン1の要求パワーPreqとして求める。
そして、上記の求められた要求パワーPreqをエンジン1が発生するようにスロットル開度や燃料噴射量などが制御される。また、第1モータ2は、エンジン回転数が予め定められた所定変化率で変化するように回転数制御される。具体的には、エンジン1や動力分割機構6の構成部材の耐久性や、官能試験などによって予め定められた最大変化率、または要求駆動力Freq(または暫定目標駆動力Ftgt)の大きさなどに基づいて予め定められた変化率となるように、第1モータ2が制御される。その場合、第1モータ2の目標回転数と実際の回転数との偏差をフィードバックして、第1モータ2の出力トルクを制御する。すなわち、第1モータ2の目標回転数が実際の回転数よりも低回転数である場合には、第1モータ2のトルクを増加させ、第1モータ2の目標回転数が実際の回転数よりも高回転数である場合には、第1モータ2のトルクを低下させる。
したがって、HV-Loモードが設定されたエンジン回転数を増加させる場合には、主に第1モータ2のトルクが、エンジン回転数の増加率に応じたイナーシャトルク分、低下させられる。その結果、エンジン回転数が増加するため、エンジン1から出力されるトルクは、エンジン1の要求パワーPreqと現時点でのエンジン回転数とに応じたトルクからイナーシャトルクを減じたトルクとなる。すなわち、暫定目標駆動力Ftgtを充足するために要するエンジン1の出力トルクと、実際にエンジン1から出力されるトルクとが乖離する。したがって、上記のようなHV-Loモードに切り替えた後にエンジン回転数を増加させる過程では、暫定目標駆動力Ftgtを充足するために第2モータ3からアシストトルクを出力する。なお、走行モードの切り替え過渡期にも、同様に、実際の駆動力Fcurと暫定目標駆動力Ftgtとが乖離することを抑制するように第2モータ3からアシストトルクが出力される。
一方、蓄電装置Bの温度やSOCなどを要因として蓄電装置Bから出力される電力が制限されている場合や、第2モータ3の温度を要因として第2モータ3から出力するトルクが制限されている場合など、HV-Loモードに切り替えた後の第2モータ3から出力可能なトルクまで、第2モータ3からトルクが出力されている場合には、上記のようなHV-Loモードに切り替えた後のエンジン回転数の増加過程で、実際の駆動力Fcurと暫定目標駆動力Ftgtとが乖離することを抑制するためのアシストトルクを第2モータ3から出力できない場合がある。そのような場合には、運転者の要求駆動力Freqが出力されるまでの間の実際の駆動力Fcurが、運転者が意図する駆動力よりも過度に低下し、または第2モータ3から充分なアシストトルクが出力できる場合よりも小さくなる。
そのため、この発明の実施形態における制御装置は、暫定目標駆動力Ftgtを充足可能なアシストトルクを第2モータ3から出力できない場合であっても、HV-Loモードに切り替えた後における暫定目標駆動力Ftgtと実際の駆動力Fcurとの乖離量を低減可能な走行モードの切り替えを行うように構成されている。その制御の一例を説明するためのフローチャートを図9に示してある。
図9に示す制御例は、HV-Hiモードを設定して走行している間に繰り返し実行されており、まず、HV-Loモードへのモード切替要求があるか否かを判断する(ステップS1)。このステップS1は、要求駆動力Freqと車速とに基づいて定められる車両Veの運転点と図7に示す走行モードを設定するマップとに基づいて判断することができる。
HV-Hiモードを維持する場合や、固定段モードへの切り替え要求がある場合、あるいはEV走行モードへの切り替え要求がある場合など、HV-Loモードへのモード切替要求がないことによりステップS1で否定的に判断された場合には、そのままこのルーチンを一旦終了する。それとは反対に、HV-Loモードへの切り替え要求があることによりステップS1で肯定的に判断された場合は、直結モードを介してHV-Loモードに切り替えるとした場合におけるHV-Loモードに切り替えた後の予測駆動力Fpreを算出する(ステップS2)。このステップS2は、HV-Loモードに切り替えられた時点からの所定時間毎における実際に出力可能な駆動力を求める。具体的には、現時点のアクセル開度、予め定められたエンジン回転数の所定変化率、蓄電装置Bや第2モータ3の状態に応じて第2モータ3の出力トルクが予め定められた所定トルクTmまで制限されていることを条件として、以下の式(1)に基づいて所定時間毎の最大駆動力を求める。
Fpre=((Te_tgt-Tiner)/(1-ρ1・ρ2)+Tm×γre)×γdiff/R …(1)
なお、上式におけるTe_tgtは、エンジン1の目標トルクである。このエンジン1の目標トルクを求めるために、まず、現在のアクセル開度およびその変化率などに基づいて到達するアクセル開度を予測し、その予測されたアクセル開度と現在の車速とに応じた予測された要求駆動力Freqを求める。そして、その予測された要求駆動力Freqと車速とに基づくエンジン1の要求パワーreqと最適燃費線とからエンジン1の目標トルクを求めることができる。また、Tinerは、所定変化率でエンジン回転数を変化させた場合のエンジン1のイナーシャトルクであり、γreは、ドリブンギヤ21とドライブギヤ25とのギヤ比であり、γdiffは、カウンタシャフト20からドライブシャフト26に至るギヤの減速比であり、Rは、前輪5R,5Lのタイヤ半径である。
ステップS2に続いて、予測された要求駆動力Freqが、予測駆動力Fpreよりも大きいか否かを判断する(ステップS3)。このステップS3は、暫定目標駆動力Ftgtに追従して駆動力を増加させることができないか否かを判断するためのステップである。すなわち、予測された要求駆動力Freqが、予測駆動力Fpreよりも小さい場合には、第2モータ3のトルクを制御することによって、暫定目標駆動力Ftgtに追従して実際の駆動力Fcurを増加させることができる。したがって、予測された要求駆動力Freqが予測駆動力Fpreよりも小さいことによりステップS3で否定的に判断された場合は、通常の走行モードの切り替えと同様に、直結モードを介したHV-Loモードへの切り替えを行って(ステップS4)、このルーチンを一旦終了する。その場合、HV-Loモードに切り替えた後におけるエンジン回転数が予め定められた所定変化率で変化するように、第1モータ2の回転数制御を行う。
それとは反対に、予測された要求駆動力Freqが予測駆動力Fpreよりも大きいことによりステップS3で肯定的に判断された場合は、HV-Loモードに切り替えた後に、暫定目標駆動力Ftgtに追従して駆動力を変化させることができない。そのため、予測された要求駆動力Freqと予測駆動力Fpreとの差(Ftgt-Fpre)が所定差未満であるか否かを判断する(ステップS5)。なお、ステップS5における所定差は、固定値に限らず、車速や要求駆動力Freqの大きさに応じて定められた可変値であってもよい。
予測された要求駆動力Freqと予測駆動力Fpreとの差が所定差以上であることによりステップS5で否定的に判断された場合は、後述するステップS8やステップS9に示す走行モードの切り替えを行ったとしても、運転者が充分な加速感を得られないなどの違和感を抱く可能性がある。そのため、ステップS5で否定的に判断された場合は、切り替え要求をキャンセル(禁止)して(ステップS6)、このルーチンを一旦終了する。すなわち、HV-Hiモードを維持する。
それとは反対に、予測された要求駆動力Freqと予測駆動力Fpreとの差が所定差未満であることによりステップS5で肯定的に判断された場合は、暫定目標駆動力Ftgtと実際の駆動力Fcurとの差が小さくなるモード切替制御を行う。具体的には、切り離しモードを介した走行モードの切り替え、または直結モードを介しかつHV-Loモードの設定後におけるエンジン回転数の変化率(Neレート)を上記所定変化率よりも小さく設定した走行モードの切り替えを行う。
上述したように直結モードは、動力分割機構6が一体に回転するモードであるから、車速とエンジン回転数とは比例の関係にあり、したがって、HV-Loモードに切り替えられる時点でのエンジン回転数は、車速に応じた回転数となる。それに対して切り離しモードは、車速と独立してエンジン回転数を変化させながらHV-Loモードに切り替えることができる。したがって、低車速時には、直結モードを介して走行モードを切り替えると、HV-Loモードを設定した時点のエンジン回転数と、要求パワーPreqに応じた目標エンジン回転数Netgtとの差が大きくなる可能性があり、そのような場合には、エンジン回転数の変化率を所定変化率よりも小さく設定すると、エンジン回転数が目標回転数Netgtに到達するまでの時間が長くなる。その結果、HV-Loモードに切り替えた時点から要求駆動力Freqが出力されるまでの期間が長くなる可能性がある。
そのため、予測された要求駆動力Freqと予測駆動力Fpreとの差が所定差未満であることによりステップS5で肯定的に判断された場合は、車速が所定車速未満であるか否かを判断する(ステップS7)。この所定車速は、直結モードを介してHV-Loモードに切り替えたとした場合に、HV-Loモードに切り替えた時点から許容される期間内に所定変化率よりも小さい変化率でエンジン回転数を目標エンジン回転数Netgtまで増加させることができる車速に設定することができる。
車速が所定車速未満であることによりステップS7で肯定的に判断された場合は、切り離しモードを介した走行モードの切り替えを行って(ステップS8)、このルーチンを一旦終了する。それとは反対に、車速が所定車速以上であることによりステップS7で否定的に判断された場合は、直結モードを介しかつHV-Loモードの設定後におけるエンジン回転数の変化率を上記所定変化率よりも小さく設定した走行モードの切り替えを行って(ステップS9)、このルーチンを一旦終了する。なお、ステップS9におけるエンジン回転数の変化率は、暫定目標駆動力Ftgtと予測駆動力Fpreとの駆動力差が許容差となるように定めればよく、駆動力差の大きさに応じて変更してもよく、予め定めた固定値であってもよい。
図10は、ステップS8を実行することによって切り離しモードを介して走行モードの切り替えを行った場合におけるアクセル開度、駆動力、エンジン回転数、エンジントルク、および第2モータ(MG2)3のトルクの変化を示すタイムチャートである。図10に示す例では、t0時点でHV-Hiモードが設定されて走行しており、t1時点で、アクセル開度が増加している。それに伴って、エンジン回転数およびエンジントルクならびに第2モータ3のトルクが増加し始め、その結果、駆動力が増加し始めている。なお、第2モータ3は、エンジン回転数を増加させたことによる駆動力の不足分を補うために増加している。
t1時点からt2時点までの間のアクセル開度に応じた要求駆動力FreqがHV-Loモードに切り替える駆動力まで増加している。したがって、t2時点以前に図9におけるステップS1で肯定的に判断され、予測駆動力Fpreが求められる。図10に示す例では、予測駆動力Fpreが予測された要求駆動力Freqよりも小さく、またその駆動力差が所定差未満であり、更に車速が所定車速未満である。したがって、t2時点で切り離しモードを介したHV-Loモードへの切り替えが実行される。
そのため、t2時点でHiクラッチ機構CL_Hiを解放して、切り離しモードに切り替えられている。その結果、エンジン回転数を低下させる方向の反力が作用しなくなることにより、エンジン1で発生するトルクによってエンジン回転数が増加している。なお、直結モードを介してHV-Loモードに切り替える場合のエンジン回転数の変化を破線で示してあり、直結モードを設定する場合よりも切り離しモードを設定することによって、エンジン回転数を高回転数まで増加させることができている。
上記のように切り離しモードに切り替えられることによって、エンジン1から前輪5R,5Lにトルクが伝達されないため、第2モータ3から出力されるトルクのみで駆動することになる。そのため、暫定目標駆動力Ftgtに応じたトルクが第2モータ3に要求されるため、第2モータ3のトルクが増加している。一方、第2モータ3は、t2時点で最大トルクまで増加させたとしても、暫定目標駆動力Ftgtを充足することができず、その結果、暫定目標駆動力Ftgt(破線)よりも、実際の駆動力Fcur(実線)が小さく、また切り離しモードが設定されている期間の駆動力が一定となるように停滞している。
そして、t3時点でキャリヤ12とキャリヤ18との回転数が一致することによりLoクラッチ機構CL_Loが係合されてHV-Loモードが設定されている。その結果、エンジントルクの一部が前輪5R,5Lに伝達されることによって、実際の駆動力Fcurが増加し始めている。なお、図10に示す例では、t3時点からアクセル開度が一定に保たれている。
そのt3時点からアクセル開度および車速に応じたエンジン1の要求パワーPreqと最適燃費線とに基づいたエンジン1の目標回転数に向けてエンジン回転数が増加している。そのエンジン回転数を目標回転数まで増加させる期間(t4とt3との期間)を、直結モードを介した走行モードの切り替えを行った場合と同一とすると、エンジン回転数の増加率が小さくなる。これは、上述したように切り離しモードを介して走行モードを切り替えることにより、HV-Loモードを介して走行モードを切り替えるよりも、HV-Loモードに切り替わる時点のエンジン回転数を高回転数とすることができるためである。
したがって、エンジン回転数を目標回転数に向けて増加させる過程でのイナーシャトルクを小さくすることができ、その結果、エンジン1から出力されるトルク、すなわち、エンジン1で発生させたトルク(破線)からイナーシャトルクを減じたトルクが、直結モードを介して走行モードを切り替えた場合(一点鎖線)よりも、切り離しモードを介して走行モードを切り替えた場合(実線)の方が大きくなる。そのため、HV-Loモードに切り替えた後における暫定目標駆動力Ftgtと実際の駆動力Fcurとの乖離量を小さくすることができ、運転者が加速感を得られないなどの違和感を抱くことを抑制できる。なお、図10に示す例では、エンジン回転数が目標回転数まで増加した時点で、要求駆動力Freqまで実際の駆動力Fcurが増加している。
図11は、ステップS9を実行することによって直結モードを介して走行モードの切り替えを行った場合におけるアクセル開度、駆動力、エンジン回転数、エンジントルク、および第2モータ(MG2)3のトルクの変化を示すタイムチャートである。図11に示す例では、図10に示す例と同様に、t10時点でHV-Hiモードが設定されて走行しており、t11時点で、アクセル開度が増加している。それに伴って、エンジン回転数およびエンジントルクならびに第2モータ3のトルクが増加し始め、その結果、駆動力が増加し始めている。なお、第2モータ3は、エンジン回転数を増加させたことによる駆動力の不足分を補うために増加している。
t11時点からt12時点までの間のアクセル開度に応じた要求駆動力FreqがHV-Loモードに切り替える駆動力まで増加している。したがって、t12時点以前に図9におけるステップS1で肯定的に判断され、予測駆動力Fpreが求められる。図11に示す例では、予測駆動力Fpreが予測された要求駆動力Freqよりも小さく、またその駆動力差が所定差未満であり、更に車速が所定車速以上である。したがって、t12時点で直結モードを介したHV-Loモードへの切り替えが実行される。
そのため、t12時点でLoクラッチ機構CL_Loを係合して、直結モードに切り替えられている。直結モードは、エンジン1のトルクを前輪5R,5Lに伝達することができるため、図10に示す例とは異なり、第2モータ3のトルクは、t12時点以前のトルクと同一のトルクに維持され、かつ実際の駆動力Fcurが増加し続けている。
そして、t13時点でHiクラッチ機構CL_Hiが解放されてHV-Loモードが設定されている。したがって、そのt13時点からアクセル開度および車速に応じたエンジン1の要求パワーPreqと最適燃費線とに基づいたエンジン1の目標回転数に向けてエンジン回転数が増加している。具体的には、第2モータ3から充分なアシストトルクを出力できる場合(破線)にはt14時点でエンジン回転数が目標回転数まで増加するのに対して、ここに示す実施例では、t15時点でエンジン回転数が目標回転数まで増加する。言い換えると、HV-Loモードが設定された時点からのエンジン回転数の増加率を、第2モータ3から充分なアシストトルクを出力できる場合と比較して小さくしている。なお、図11に示す例では、t13時点からアクセル開度が一定に保たれている。
したがって、エンジン回転数が目標回転数に増加するまでの期間が長くなるものの、エンジン回転数を目標回転数に向けて増加させる過程でのイナーシャトルクを小さくすることができる。その結果、エンジン1から出力されるトルク、すなわち、エンジン1で発生させたトルク(破線)からイナーシャトルクを減じたトルクが、エンジン回転数の増加率が大きい場合(一点鎖線)よりも、エンジン回転数の増加率を小さくした場合(実線)の方が大きくなる。そのため、HV-Loモードに切り替えた後における暫定目標駆動力Ftgtと実際の駆動力Fcurとの乖離量を小さくすることができ、運転者が加速感を得られないなどの違和感を抱くことを抑制できる。なお、図11に示す例では、要求駆動力Freqに実際の駆動力Fcurが増加するまでの期間が長くなるものの、暫定目標駆動力Ftgtと予測駆動力Fpreとの差(Ftgt-Fpre)が許容可能な所定差未満である場合(ステップS5で肯定的に判断された場合)に限り、エンジン回転数の増加率を小さい値に設定するように構成されているため、その駆動力不足によって運転者が違和感を抱くことを抑制できる。
上述したようにHV-Loモードを設定した後にエンジン回転数を増加させることによるイナーシャトルク、および第2モータ3から出力可能なトルクを考慮して、HV-Loモードを設定した後の駆動力を予測し、その予測された駆動力が要求駆動力よりも小さい場合に、切り離しモードを介してHV-Loモードに切り替え、あるいは直結モードを介してHV-Loモードに切り替えるとともに、HV-Loモードに切り替えた後のエンジン回転数の変化率を小さく設定することにより、HV-Loモードに切り替えた後における暫定目標駆動力と実際の駆動力との乖離量を低減することができる。その結果、運転者が加速感を得られないなどの違和感を抱くことを抑制できる。
なお、この発明の実施形態におけるハイブリッド車両は、上述した構成に限らず、例えば、エンジンと駆動輪とが一方の差動機構に連結され、第1モータが他方の差動機構に連結されていてもよく、あるいは第1モータと駆動輪とが一方の差動機構に連結され、エンジンが他方の差動機構に連結されていてもよい。また、第2モータは、エンジンからトルクが伝達される駆動輪に限らず、他の駆動輪(例えば、後輪)にトルクを伝達するように連結されていてもよい。
1 エンジン
2,3 モータ
4 駆動装置
5R,5L 前輪(駆動輪)
6 動力分割機構
7 分割部
8 変速部
9,15 サンギヤ
10,16,24 リングギヤ
12,18 キャリヤ
19 出力ギヤ
27 電子制御装置(ECU)
B 蓄電装置
CL_Lo,CL_Hi クラッチ機構
Ve 車両

Claims (2)

  1. エンジンが連結された回転要素と、第1モータが連結された回転要素と、駆動輪が連結された回転要素とのうちの二つの回転要素である第1回転要素および第2回転要素と、第3回転要素との三つの回転要素が差動作用を行うように構成された第1差動機構と、
    前記エンジンが連結された回転要素と、前記第1モータが連結された回転要素と、前記駆動輪が連結された回転要素とのうちの他の回転要素である第4回転要素と、前記第3回転要素に連結された第5回転要素と、第6回転要素との三つの回転要素が差動作用を行うように構成された第2差動機構と、
    前記第1回転要素と前記第2回転要素とのいずれか一方の回転要素と、前記第6回転要素とを選択的に連結する第1係合機構と、
    前記第4回転要素と前記第5回転要素と前記第6回転要素とのいずれか一対の回転要素を選択的に連結する第2係合機構と、
    前記駆動輪または前記駆動輪とは異なる他の駆動輪に連結された第2モータとを備え、
    前記第1係合機構を係合しかつ前記第2係合機構を解放したローモードと、前記第1係合機構を解放しかつ前記第2係合機構を係合したハイモードと、前記第1係合機構および前記第2係合機構を係合した固定段モードと、前記第1係合機構および前記第2係合機構を解放した切り離しモードとの走行モードを設定することができるように構成されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第1係合機構、および前記第2係合機構を制御するコントローラを備え、
    前記コントローラは、
    前記ハイモードを設定して走行している時に、前記ローモードへの前記走行モードの切り替えが要求された場合に、前記ローモードに切り替えた後に前記エンジンの回転数を予め定められた所定変化率で増加させた場合の前記ハイブリッド車両の駆動力を予測し、
    前記ハイブリッド車両の要求駆動力と前記予測された前記ハイブリッド車両の駆動力との差が、予め定められた所定差以下であって、車速が予め定められた所定車速未満の場合には、前記切り離しモードを介して前記ローモードに切り替え、
    前記要求駆動力と前記予測された前記ハイブリッド車両の駆動力との差が前記所定差以下であって、車速が前記所定車速以上の場合には、前記固定段モードを介して前記ローモードに切り替えるとともに、前記ローモードに切り替えられた後の前記エンジンの回転数を前記所定変化率よりも小さい変化率で増加させる
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記コントローラは、
    前記要求駆動力と前記予測された前記ハイブリッド車両の駆動力との差が、前記所定差よりも大きい場合には、前記ハイモードから前記ローモードへの前記走行モードの切り替えを禁止する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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