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JP2023065884A - 通電部材およびヒータ - Google Patents

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JP2023065884A
JP2023065884A JP2021176277A JP2021176277A JP2023065884A JP 2023065884 A JP2023065884 A JP 2023065884A JP 2021176277 A JP2021176277 A JP 2021176277A JP 2021176277 A JP2021176277 A JP 2021176277A JP 2023065884 A JP2023065884 A JP 2023065884A
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Morihito Ikeda
英紀 安田
Hidenori Yasuda
達矢 吉弘
Tatsuya Yoshihiro
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Abstract

【課題】特定の周波数帯域の電磁波を透過させながらも、発熱による局所的な劣化を抑制する通電部材及びヒータを提供する。【解決手段】通電部材は導電膜13を有する。導電膜13は、複数の配線からなる導電部と、複数の非導電部22とを有する。非導電部22は、点C1から互いに異なる方向に延びる複数の単位ユニットU1を含み、単位ユニットU1が延びる方向において連結点C1が互いに隣接するように互いに隣接する2つの非導電部22が配置され、2つの非導電部22の互いに最も近接する単位ユニットU1は互いに対向する方向に向かって延び、導電部は互いに最も近接する単位ユニットU1の間に位置する狭窄導電領域R1を有し、狭窄導電領域R1の配線密度はそれ以外の領域の配線密度よりも高い。【選択図】図4

Description

本発明は、特定の周波数帯域の電磁波に対して透過性を有する通電部材およびその通電部材を備えたヒータに関する。
従来から、いわゆるミリ波およびマイクロ波等の電磁波を用いたセンサおよび通信機器等が一般的に利用されている。これらの機器は例えば自動車等に搭載され、その周囲には、保護のためのカバーが設置されることが多い。このようなカバーへの着雪および着氷、または、水蒸気等によって生じる曇りは、カバーの内側に配置されたセンサにおける誤検出または通信機器における通信障害の原因となることが知られている。着雪、着氷および曇りを除去するためには、例えば、特許文献1に開示されるような発熱部材が開発されている。特許文献1の発熱部材は、被めっき層付き立体構造物と、その被メッキ層上に配置された金属層を有する導電性積層体を備え、金属層を電熱線として機能させている。
また、例えば特許文献1の発熱部材等により形成される導電性の面は、センサおよび通信機器等が送受信する電磁波を吸収または反射してしまうために、センサおよび通信機器における感度低下および誤検出の原因となることが知られている。このようなセンサの感度低下および誤検出等を抑制するために、例えば、非特許文献1に開示されているような金属メッシュの構造が知られている。非特許文献1の金属メッシュには、互いに直交する2つの方向に沿って格子状に配列された十字形状の複数の非導電部が形成されている。これらの複数の非導電部により、十字形状のサイズに対応する周波数帯域の電磁波が金属メッシュを透過しやすくなる。
国際公開第2017/163830号
Vyachesla V.Komarov,Valery P.Meschanov著、「Transmission properties of metal mesh filters at 90 GHz」,Jounal of Computational Electronics、2019年2月28日、18:696-704
しかしながら、特許文献1に開示されている発熱部材では、特定の周波数帯域の電磁波のみを透過させることができないため、発熱機能と、特定の周波数帯域の電磁波のみを透過させる機能とを両立させることは困難であった。
また、本発明者らは、非特許文献1に開示されている金属メッシュに通電して、この金属メッシュを発熱させようとした場合に、複数の非導電部間において電流が集中的に流れることにより局所的な発熱が生じ、その部分において金属メッシュが酸化してしまう等、金属メッシュが劣化してしまうことを発見した。そこで、電流の集中を避けるために複数の非導電部間の間隔を広げることが考えられるが、この間隔を広げると、非導電部のサイズに対応する特定の周波数帯域を有する電磁波の透過率が低下してしまうという問題があった。
本発明は、このような問題点を解消するためのものであり、特定の周波数帯域の電磁波を透過させながらも、発熱による局所的な劣化を抑制できる通電部材を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る通電部材は、導電膜が形成された通電部材であって、導電膜は、複数の配線からなる導電部と、規則的な繰り返しパターンを形成するように配列された複数の非導電部とを有し、複数の非導電部は、それぞれ、連結点において互いに連結され且つ連結点から互いに異なる方向に向かって延びる細長い形状を有する複数の単位ユニットを含み、単位ユニットが延びる方向において連結点が互いに隣接するように、互いに隣接する2つの非導電部が配置され、2つの非導電部の互いに最も近接する単位ユニットは、互いに対向する方向に向かって延び、導電部は、2つの非導電部の互いに最も近接する単位ユニットの間に位置する狭窄導電領域を有し、狭窄導電領域における配線の配線密度は、狭窄導電領域以外の導電部の領域における配線の配線密度よりも高いことを特徴とする。
複数の配線は、複数の単位セルが配列されたメッシュ形状を形成し、狭窄導電領域における配線は、狭窄導電領域に含まれる単位セルの内部に配置された少なくとも1本の補助配線を有し、補助配線は、両端が単位セルの外郭線を形成する配線に接続されることにより単位セルを分割することが好ましい。
また、補助配線は、狭窄導電領域を流れる電流の向きに沿って延びることができる。
2つの非導電部の互いに最も近接する単位ユニットの間の距離は、単位ユニットの長さの2倍よりも短いことが好ましい。
また、2つの非導電部の互いに最も近接する単位ユニットの間の距離は、単位ユニットの長さの0.3倍以上、単位ユニットの長さの0.6倍以下であることがより好ましい。
非導電部は、4つの単位ユニットにより構成され、4つの単位ユニットは、十字形状を形成するように連結点において互いに連結されることができる。
導電膜は、曲面に沿った形状を有することができる。
本発明に係るヒータは、上記の通電部材を備えることを特徴とする。
本発明に係る通電部材によれば、導電膜が形成され、導電膜は、複数の配線からなる導電部と、規則的な繰り返しパターンを形成するように配列された複数の非導電部とを有し、複数の非導電部は、それぞれ、連結点において互いに連結され且つ連結点から互いに異なる方向に向かって延びる細長い形状を有する複数の単位ユニットを含み、単位ユニットが延びる方向において連結点が互いに隣接するように、互いに隣接する2つの非導電部が配置され、2つの非導電部の互いに最も近接する単位ユニットは、互いに対向する方向に向かって延び、導電部は、2つの非導電部の互いに最も近接する単位ユニットの間に位置する狭窄導電領域を有し、狭窄導電領域における配線の配線密度は、狭窄導電領域以外の導電部の領域における配線の配線密度よりも高いため、特定の周波数帯域の電磁波を透過させながらも、発熱による局所的な劣化を抑制できる。
本発明の実施の形態1に係る通電部材の一部を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1における導電膜の部分平面図である。 本発明の実施の形態1における導電部を拡大して示す図である。 本発明の実施の形態1における非導電部を拡大して示す図である。 補助配線を有さない導電膜の例を示す図である。 本発明の実施の形態1の第1の変形例における導電膜の部分平面図である。 本発明の実施の形態1の第2の変形例における導電膜の部分平面図である。 本発明の実施の形態1の第3の変形例における導電膜の部分平面図である。 本発明の実施の形態1の第4の変形例における導電膜の部分平面図である。 本発明の実施の形態1の第5の変形例における導電膜の部分平面図である。 本発明の実施の形態2における導電膜の部分平面図である。 本発明の実施の形態2において複数の単位ユニットが延びる方向に隣接する4つの非導電部を拡大して示す図である。 実施例1における狭窄導電領域の模式的な拡大図である。 補助配線を有さない導電膜の他の例を示す図である。 補助配線を有さない導電膜のさらに他の例を示す図である。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の通電部材を詳細に説明する。
なお、以下に説明する図は、本発明を説明するための例示的なものであり、以下に示す図に本発明が限定されるものではない。
なお、以下において数値範囲を示す「~」とは両側に記載された数値を含む。例えば、εが数値α~数値βとは、εの範囲は数値αと数値βを含む範囲であり、数学記号で示せばα≦ε≦βである。
「平行」および「直交」等の角度は、特に記載がなければ、該当する技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含む。
また、「同一」とは、該当する技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含む。
また、「(メタ)アクリレート」はアクリレートおよびメタクリレートの双方、または、いずれかを表し、「(メタ)アクリル」はアクリルおよびメタクリルの双方、または、いずれかを表す。また、「(メタ)アクリロイル」はアクリロイルおよびメタクリロイルの双方、または、いずれかを表す。
なお、可視光に対して透明とは、特に断りがなければ、可視光透過率が、波長380nm~800nmの可視光波長域において、40%以上のことであり、好ましくは80.0%以上、より好ましくは90.0%以上のことである。また、以下の説明において、透明とは、特に断りがなければ、可視光に対して透明であることを示す。
可視光透過率は、JIS(日本工業規格) K 7375:2008に規定される「プラスチック-全光線透過率および全光線反射率の求め方」を用いて測定されるものである。
実施の形態1
図1に、本発明の実施の形態1に係る通電部材11を示す。通電部材11は、フィルム状の部材であり、絶縁性の透明な基板12と、基板12の片面上に形成された導電膜13を備えている。
導電膜13は、透明であり、例えば75.0%以上の可視光透過率を有している。
図2に示すように、導電膜13は、複数の配線M1からなるメッシュ形状の導電部21と、規則的な繰り返しパターンを形成するように配列された複数の十字形状の非導電部22とを有している。
複数の配線M1は、定められた方向およびその方向に対して直交する方向に沿って延びている。以下では、複数の配線M1が延びる、互いに直交する2つの方向を、X方向およびY方向と呼ぶ。特に、図2において下から上に向かう方向を+Y方向、上から下に向かう方向を-Y方向、左から右に向かう方向を+X方向、左から右に向かう方向を-X方向と呼ぶ。
複数の非導電部22は、X方向において隣り合う一対の非導電部22と、Y方向において隣り合う一対の非導電部22が、それぞれ最も近接するように、X方向およびY方向に沿って等間隔に配列されている。
また、非導電部22の十字形状の縁部G1は複数の配線M1により形成されている。縁部G1の内側は、配線M1が存在せず、電気が通らない領域である。
ここで、図2では、説明を分かりやすくするために、複数の非導電部22の縁部G1が、縁部G1以外の位置に配置されている複数の配線M1と比較して太い線で描かれているが、実際は縁部G1を構成する複数の配線M1とそれ以外の位置に配置されている複数の配線M1は互いに同一の線幅を有している。
図3に示すように、導電部21を構成する複数の配線M1は、線幅Wを有し、配線M1の中心線CL間の距離として定義されるメッシュピッチEを隔てて配置されている。複数の配線M1は、矩形の複数の単位セルA1が配列されたメッシュ形状を形成している。
配線M1の線幅Tは、特に制限されないが、上限は、1000.00μm以下が好ましく、500.00μm以下がより好ましく、300.00μm以下がさらに好ましい。線幅Tの下限は、0.50μm以上が好ましく、1.00μm以上がより好ましい。線幅Tが上述の範囲内であれば、導電部21が高い導電率を有することができる。また、導電性の観点から、配線M1の厚みは0.01μm以上200.00μm以下に設定することができるが、その上限は、30.00μm以下が好ましく、20.00μm以下がより好ましく、9.00μm以下がさらに好ましく、5.00μm以下が特に好ましい。配線M1の厚みの下限は、0.01μm以上が好ましく、0.10μm以上がより好ましく、0.5μm以上がさらに好ましい。
導電膜13のシート抵抗は、0.05Ω/□以上10.00Ω/□以下であることが好ましく、0.20Ω/□以上3.00Ω/□以下がより好ましい。このように、導電膜13は、10.00Ω/□以下の低いシート抵抗を有しているため、電圧制限がある条件において大きい発熱量を有する高いヒータ性能を有し、且つ、高い電磁波透過率を有している。また、導電膜13は、0.20Ω/□以上の抵抗値を有しているため、電流制限がある条件においても大きい発熱量を有する高いヒータ性能を有する。
図4に示すように、非導電部22は、十字形状の中心を連結点C1として、長方形の形状を有する4つの単位ユニットU1の一端部がそれぞれ連結点C1において連結されることにより構成されている。これらの4つの単位ユニットU1は、それぞれ、連結点C1から、+X方向、-X方向、+Y方向および-Y方向の、互いに異なる方向に向かって延びている。また、複数の非導電部22のうち最も近接する2つの非導電部22の連結点C1を結ぶ線分K1が延びる方向は、複数の非導電部22の単位ユニットU1が延びる方向と同一である。例えば、図4に示される線分K1はX方向に平行に延びており、線分K1が延びる方向は、4つの単位ユニットU1のうち2つの単位ユニットU1が延びる方向である+X方向または-X方向と同一である。
図4の例において、非導電部22に含まれる4つの単位ユニットU1は、それぞれ、長方形の形状を有しており、長辺の方向において長さL1を有し、短辺の方向において幅L2を有している。また、非導電部22は、X方向およびY方向において、単位ユニットU1の長さL1の2倍の長さを有する長さL3を有している。
ここで、非導電部22は、そのサイズ、すなわち幅L2および長さL3(長さL1)に対応する特定の周波数帯域の電磁波を透過させるためのものである。そのため、非導電部22を透過させようとする電磁波の周波数帯に応じて非導電部22のサイズが設計される。例えば、非導電部22に、76.5GHzを中心とするいわゆるミリ波と呼ばれる周波数帯の電磁波を透過させる場合には、例えば、幅L2を280μmに設計し、長さL3を1400μmに設計することができる。ただし、複数の非導電部22の位置関係にも依存するため、幅L2と長さL3は、適宜調節され得る。
このように、導電膜13に非導電部22が形成されているため、導電膜13は、特定の周波数帯域を有する電磁波を透過させられる。
また、導電膜13において、単位ユニットU1が延びる方向において連結点C1が互いに一直線上に隣接するように、互いに隣接する2つの非導電部22が配置されている。ここで、単位ユニットU1が延びる方向において連結点C1が互いに一直線上に隣接することには、互いに隣接する2つの連結点C1を結ぶ線分と一方の連結点C1から延びる単位ユニットU1の中心線とのなす角度、および、互いに隣接する2つの連結点C1を結ぶ線分と他方の連結点C1から延びる単位ユニットU1の中心線とのなす角度が、いずれも0°~15°の角度範囲に収まるように、連結点C1が隣接することが含まれる。
図4の例では、X方向において互いに隣接する左右2つの非導電部22のうち、左側の非導電部22を構成する4つの単位ユニットU1の1つが延びる方向である+X方向、および、右側の非導電部22を構成する4つの単位ユニットU1の1つが延びる方向である-X方向に沿って、左側の非導電部22の連結点C1と右側の非導電部22の連結点C1が互いに一直線上に隣接している。この例では、互いに隣接する2つの連結点C1を結ぶ線分と一方の連結点C1から延びる単位ユニットU1の中心線とのなす角度、および、互いに隣接する2つの連結点C1を結ぶ線分と他方の連結点C1から延びる単位ユニットU1の中心線とのなす角度は、いずれも0°である。
また、これらの2つの非導電部22の互いに最も近接するそれぞれの単位ユニットU1は、互いに対向する方向に向かって延びている。図4に示す例では、例えば、左側の非導電部22の+X方向に向かって延びる単位ユニットU1と、右側の非導電部22の-X方向に向かって延びる単位ユニットU1とが、互いに対向する方向に向かって延びている。ここで、2つの単位ユニットU1が互いに対向する方向に向かって延びるとは、一方の単位ユニットU1が延びる方向と他方の単位ユニットU1が延びる方向との間の角度が、それらの方向が平行である場合を180°として、165°~180°の範囲にある状態で、2つの単位ユニットU1がそれぞれの方向に向かって延びていることをいう。
また、導電部21は、単位ユニットU1が延びる方向において互いに隣接する連結点C1を有する2つの非導電部22の間で、且つ、それらの2つの非導電部22の互いに最も近接する単位ユニットU1の間に位置する狭窄導電領域R1と、狭窄導電領域R1以外の領域である周辺導電領域R2を有している。図4の例では、狭窄導電領域R1は、例えば、左側の非導電部22において連結点C1から+X方向に向かって延びる単位ユニットU1と、右側の非導電部22において連結点C1から-X方向に向かって延びる単位ユニットU1の間に位置する1つの単位セルA1からなる。
また、導電部21を構成する複数の配線M1は、狭窄導電領域R1に含まれる単位セルA1の内部に補助配線S1を有している。補助配線S1は、両端が単位セルA1の外郭線を形成する配線M1に接続されることにより、単位セルA1を2つに分割している。
このように、狭窄導電領域R1には、単位セルA1の外郭線を形成する複数の配線M1と、単位セルA1内に配置された補助配線S1が含まれているため、狭窄導電領域R1における配線密度は、周辺導電領域R2における配線密度よりも高い。ここで、配線密度は、例えば、導電膜13の単位面積あたりにおける配線M1の体積により定義される。
ここで、例えば図5に示すように、狭窄導電領域R1が補助配線S1を含まず、狭窄導電領域R1における配線密度と周辺導電領域R2における配線密度とが互いに等しい導電膜33を考える。導電膜33に対して例えば+Y方向に向かって電流を流すと、電流は導電部21を流れるが、周辺導電領域R2を構成する複数の配線M1の数に対して狭窄導電領域R1を構成する複数の配線M1の数が少ないため、狭窄導電領域R1において電流が集中的に流れる。このような電流の集中により、狭窄導電領域R1において局所的な発熱が生じ、狭窄導電領域R1を構成する複数の配線M1が劣化してしまうことがある。
本発明の実施の形態1における導電膜13では、狭窄導電領域R1における配線密度が周辺導電領域R2における配線密度よりも高いため、狭窄導電領域R1における電流の集中が抑制されて、狭窄導電領域R1に含まれる複数の配線M1が局所的な発熱により劣化することが抑制される。
また、本発明者らは、狭窄導電領域R1における配線密度が周辺導電領域R2における配線密度よりも高い、本発明の実施の形態1における導電膜13では、驚くべきことに、狭窄導電領域R1における配線密度と周辺導電領域R2における配線密度とが等しい図5に示すような導電膜33と比較して、複数の非導電部22のサイズに対応する特定の周波数帯域の電磁波の透過率がさらに向上することを見出した。
以上から、本発明の実施の形態1に係る通電部材11によれば、導電部21の狭窄導電領域R1における配線密度が周辺導電領域R2における配線密度よりも高いため、複数の非導電部22のサイズに対応する特定の周波数帯域の電磁波を透過させながらも、発熱による局所的な劣化を抑制できる。
また、図示しないが、本発明の実施の形態1に係る通電部材11と、通電部材11における導電膜13に電圧を印加するための電源装置によりヒータを構成することができる。このヒータは、例えば自動車等に設置された、いわゆるミリ波およびマイクロ波等の電磁波を用いたセンサおよび通信機器等を覆うように配置される場合に特に有用である。
例えば、センサおよび通信機器等の周囲において着雪または着氷等が生じると、センサにおける誤検出または通信機器における通信障害が生じやすくなることが知られている。
本発明の実施の形態1に係る通電部材11を備えるヒータによれば、ヒータに生じた着雪または着氷等を除去でき、通電部材11における複数の非導電部22のサイズに対応する周波数帯の電磁波を透過させられるため、着雪または着氷等の影響を抑制し、センサまたは通信機器等における誤検出および通信障害等を抑制することができる。さらに、このヒータは、本発明の実施の形態1に係る通電部材11を備えており、発熱により導電膜13に局所的な劣化が生じることも抑制されるため、耐久性に優れる。
なお、図4では、狭窄導電領域R1が1つの単位セルA1により構成される例が示されているが、狭窄導電領域R1は、2つ以上の単位セルA1により構成されていてもよい。図6に、狭窄導電領域R1が2つの単位セルA1により構成される例を示す。この例では、狭窄導電領域R1を構成する2つの単位セルA1のそれぞれが補助配線S1を含んでいるが、一方の単位セルA1にのみ補助配線S1が含まれていてもよい。この場合でも、狭窄導電領域R1における配線密度が周辺導電領域R2における配線密度よりも高くなるため、通電部材11は、複数の非導電部22のサイズに対応する特定の周波数帯域の電磁波を透過させながらも、発熱による局所的な劣化を抑制できる。
このように、狭窄導電領域R1が複数の単位セルA1で構成されている場合に、狭窄導電領域R1を構成する複数の単位セルA1のうち少なくとも1つが補助配線S1を含むことができる。
また、通電部材11における複数の非導電部22のサイズに対応する特定の周波数帯域の電磁波の透過率を維持するために、互いの連結点C1が最も近接する2つの非導電部22の互いに最も近接する単位ユニットU1の間の距離F1は、単位ユニットU1の長さL1の2倍よりも短いことが好ましい。
また、狭窄導電領域R1における電流の集中を抑制し、且つ、通電部材11における複数の非導電部22のサイズに対応する特定の周波数帯域の電磁波の透過率を維持するために、互いの連結点C1が最も近接する2つの非導電部22の互いに最も近接する単位ユニットの間の距離F1は、例えば図7に示すように、単位ユニットU1の長さL1の0.3倍以上、単位ユニットU1の長さL1の0.6倍以下であること、すなわち、以下の不等式(1)を満たすことが特に好ましい。
0.3×L1≦F1≦0.6×L1・・・(1)
図7の例では、単位ユニットU1は、複数の配線M1のメッシュピッチEすなわち単位セルA1の幅の3.5倍の長さL1を有している。また、互いの連結点C1が最も近接する2つの非導電部22間の距離F1は、単位セルA1の幅の2倍に等しい。そのため、F1=2/3.5×L1≒0.57×L1となり、距離F1は不等式(1)を満たしている。
また、狭窄導電領域R1における電流の集中を抑制する観点から、狭窄導電領域R1内に配置される補助配線S1は、狭窄導電領域R1を流れる電流の向きに沿って延びていることが好ましい。例えば、図8に示すように、電流Jが流れる方向が+Y方向に決まっている場合には、導電膜がX方向において等電位となるため、図2に示す導電膜13から、Y方向において互いに隣接する非導電部22の間に配置され且つX方向に沿って延びる補助配線S1を除いて、X方向において互いに隣接する非導電部22の間に配置され且つY方向に沿って延びる補助配線S1を残すことができる。この場合でも、狭窄導電領域R1における配線密度が周辺導電領域R2における配線密度よりも高いため、複数の非導電部22のサイズに対応する特定の周波数帯域の電磁波を透過させながらも、発熱による局所的な劣化を抑制できる。
また、狭窄導電領域R1における単位セルA1は、例えば図9に示すように、複数の補助配線S1を含むことができる。図9の例では、狭窄導電領域R1における単位セルA1が、3本の補助配線S1を含んでいる。このように、狭窄導電領域R1における単位セルA1が複数の補助配線S1を含む場合でも、狭窄導電領域R1における配線密度が周辺導電領域R2における配線密度よりも高いため、複数の非導電部22のサイズに対応する特定の周波数帯域の電磁波を透過させながらも、発熱による局所的な劣化を抑制できる。
また、図10に示すように、狭窄導電領域R1における単位セルA1は、互いに交差するように配置された複数の補助配線S1を含むこともできる。この図の例では、狭窄導電領域R1を構成する1つの単位セルA1は、互いに直交する2本の補助配線S1を含んでいる。このような場合でも、狭窄導電領域R1における配線密度が周辺導電領域R2における配線密度よりも高いため、複数の非導電部22のサイズに対応する特定の周波数帯域の電磁波を透過させながらも、発熱による局所的な劣化を抑制できる。
また、図1では、導電膜13が平面に沿った形状を有していることが示されているが、曲面に沿った形状を有することもできる。例えば、曲面を有する基板12上に導電膜13が形成されることにより、導電膜13を、基板12の曲面形状に沿った形状を有するように形成することができる。この曲面形状としては、例えば、球、円柱および円錐等の任意の立体形状の表面に沿った形状が挙げられる。
また、導電膜13は、より複雑な立体の表面に沿った形状を有することもできる。複雑な立体としては、例えば、自動車のエンブレム、レーダのレドーム、レーダのフロントカバー、自動車のヘッドランプカバー、アンテナ、または、リフレクタ等が挙げられる。本発明の実施の形態の通電部材11を、このような立体の形状に沿って配置することにより、例えば、通電部材11を自動車のエンブレムに沿って配置し、エンブレムの内部にレーダを搭載することが可能である。
また、自動車のエンブレムに沿って通電部材11を配置する場合等、通電部材11によって覆われる部材のデザインを外部の観察者に視認させたい場合には、通電部材11が透明性を有していることが望ましい。このような場合に、複数の配線M1の存在が目立たないようにするために、複数の配線M1のメッシュピッチEの上限は、800.00μm以下が好ましく、600.00μm以下がより好ましく、400.00μm以下がさらに好ましい。また、メッシュピッチEの下限は、5.00μm以上が好ましく、30.00μm以上がより好ましく、80.00μm以上がさらに好ましい。
また、通電部材11が75.0%以上の可視光透過率を有するために、複数の配線M1により形成されるメッシュ形状の開口率は、75%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。ここで、メッシュ形状の開口率とは、メッシュ形状の部分が占める領域のうち配線M1を除いた透過性部分の割合のことであり、すなわち、メッシュ形状の部分の全体の面積に対する複数の単位セルA1が占める合計の面積の割合に相当する。
なお、単位セルA1の形状は、特に限定されず、例えば、正三角形、二等辺三角形、直角三角形等の三角形、正方形、長方形、平行四辺形、台形等の四角形、(正)六角形、(正)八角形等の(正)多角形、円、楕円、星形等を組み合わせた幾何学図形とすることもできる。
また、非導電部22の単位ユニットU1のサイズは、非導電部22を透過させようとする電磁波の周波数帯に対応して設計されることが説明されている。例えば、76.5GHzを中心とするミリ波の周波数帯の電磁波を透過させるために、単位ユニットU1が延びる方向におけるその単位ユニットU1の長さL1は、700μmに設計され得る。本発明においては、例えば、この長さL1を0.1mm以上すなわち100.0μm以上1000.0mm以下に設計することができる。
また、非導電部22が4つの単位ユニットU1により構成されることが説明されているが、2つの単位ユニットにより構成されることもでき、3つの単位ユニットにより構成されることもでき、5つ以上の単位ユニットにより構成されることもできる。
また、非導電部22の単位ユニットU1は、長方形の形状を有することが説明されているが、単位ユニットU1の形状は、細長い形状であれば長方形に特に限定されない。例えば、単位ユニットU1は、楕円形状等を有することができる。
また、非導電部22の十字形状の縁部G1は、規則的なメッシュ形状を形成する複数の配線M1の一部として形成されているが、これらの配線M1とは別に、すなわち、これらの配線M1からずれた位置に形成されていてもよい。ただし、この場合に、縁部G1は配線M1と電気的に接続されている必要がある。
また、非導電部22の4つの単位ユニットU1は、複数の配線M1が延びる方向と同一の方向に延びているが、例えば、4つの単位ユニットU1が延びる方向と、複数の配線M1が延びる方向とは、互いに異なっていてもよい。しかしながら、4つの単位ユニットU1が延びる方向と、複数の配線M1が延びる方向とが互いに同一である方が、通電部材11を見る際に十字形状の非導電部22の存在が目立ちにくい。そのため、例えば通電部材11に透明性が求められる場合には、非導電部22の存在が目立ちにくいという観点から、4つの単位ユニットU1が延びる方向と、複数の配線M1が延びる方向とが互いに同一である方が好ましい。
また、図示しないが、非導電部22の内側に、縁部G1とは電気的に接続されない、導電性を有するダミー配線が配置されることもできる。ただし、ダミー配線は、電磁波に干渉させないために、単位ユニットU1の長さL1よりも短いことが好ましい。
実施の形態2
実施の形態1では、複数の非導電部22が、X方向において隣り合う一対の非導電部22と、Y方向において隣り合う一対の非導電部22が、それぞれ最も近接するように、X方向およびY方向に沿って配列されることが説明されているが、複数の非導電部22の配列は、特にこれに限定されない。
図11に、実施の形態2における導電膜13Aの部分平面図を示す。複数の非導電部22は、互いに最も近接する2つの非導電部22がY方向においてパターンピッチP1、X方向においてパターンピッチP2だけずれるように互い違いに配列されている。複数の非導電部22は、このようにして互い違いに配列されているため、Y方向に沿って、パターンピッチP1の2倍の長さを有するパターンピッチQ1の間隔で配列され、X方向に沿ってパターンピッチP2の2倍の長さを有するパターンピッチQ2の間隔で配列されている。
ここで、パターンピッチP1は、互いに最も近接する2つの非導電部22の連結点C1間のY方向における距離を示し、パターンピッチP2は、互いに最も近接する2つの非導電部22の連結点C1間のX方向における距離を示す。また、パターンピッチQ1は、Y方向に沿って隣接して配置された2つの非導電部22の連結点C1間の距離を示し、パターンピッチQ2は、X方向に沿って隣接して配置された2つの非導電部22の連結点C1間の距離を示す。
また、複数の非導電部22のうち最も近接する2つの非導電部22の連結点C1を結ぶ線分K2が延びる方向は、複数の非導電部22のそれぞれの4つの単位ユニットU1が延びる方向、すなわち、+Y方向、-Y方向、+X方向および-X方向とは異なる。また、4つの単位ユニットU1は、それぞれ長さL1を有している。
図12に、X方向およびY方向に互いに隣接する4つの単位ユニットU2、U3、U4およびU5の拡大図を示す。4つの単位ユニットU2、U3、U4およびU5は、図11における単位ユニットU1と等しいが、説明を分かりやすくするために、単位ユニットU2、U3、U4およびU5と表記する。
導電部21は、図12に示すように、単位ユニットU2およびU3が延びる方向(+X方向および-X方向)において一直線上に互いに隣接する連結点C2およびC3を有する2つの非導電部22Aおよび22Bの間で、且つ、それらの2つの非導電部22Aおよび22Bの互いに最も近接する単位ユニットU2およびU3の間と、単位ユニットU4およびU5が延びる方向(+Y方向および-Y方向)において一直線上に互いに隣接する連結点C4およびC5を有する2つの非導電部22Cおよび22Dの間で、且つ、それらの2つの非導電部22Cおよび22Dの互いに最も近接する単位ユニットU4およびU5の間に位置する十字形状の狭窄導電領域R1を有している。また、導電部21は、図12には示されていないが狭窄導電領域R1以外の領域である周辺導電領域R2を有している。
図12に示す十字形状の狭窄導電領域R1は、5つの単位セルA1により構成されており、十字形状の中央部に配置された単位セルA1に、互いに交差するように配置された2本の補助配線S2およびS3が含まれている。
補助配線S2およびS3の向きは特に限定されないが、図12に示されるような向きで配置されることにより、電流Jが狭窄導電領域R1を通過する経路をより短縮して、狭窄導電領域R1における電流Jの集中をより抑制することが可能である。
このようにして、狭窄導電領域R1が補助配線S1を含むことにより、狭窄導電領域R1の配線密度が周辺導電領域R2の配線密度よりも高くなるため、実施の形態1の通電部材11と同様に、実施の形態2の通電部材によれば、狭窄導電領域R1における電流Jの集中を抑制して、狭窄導電領域R1における複数の配線M1の劣化を抑制できる。
また、本発明者らは、実施の形態2における通電部材に対しても、実施の形態1の通電部材11と同様に、狭窄導電領域R1内に補助配線S1が存在しない場合と比較して、複数の非導電部22のサイズに対応する特定の周波数帯域の電磁波の透過率が向上することを見出した。
以上から、本発明の実施の形態2の通電部材によれば、実施の形態1の通電部材11と同様に、複数の非導電部22のサイズに対応する特定の周波数帯域の電磁波を透過させながらも、発熱による局所的な劣化を抑制できる。
なお、実施の形態2の通電部材における複数の非導電部22のサイズに対応する特定の周波数帯域の電磁波の透過率を維持するために、単位ユニットU2およびU3が延びる方向(+X方向および-X方向)において隣接する2つの非導電部22Aおよび22Bの互いに最も近接する単位ユニットU2およびU3間の距離F2は、実施の形態1における端部T1およびT2間の距離F1と同様に、単位ユニットU2およびU3の長さL1の2倍よりも短いことが好ましい。また、単位ユニットU4およびU5が延びる方向(+Y方向および-Y方向)において隣接する2つの非導電部22Cおよび22Dの互いに最も近接する単位ユニットU4およびU5間の距離F3も、距離F1と同様にして、単位ユニットU4およびU5の長さL1の2倍よりも短いことが好ましい。
また、図12に示す例では、狭窄導電領域R1を構成する5つの単位セルA1のうち、十字形状の中央部に配置された1つの単位セルA1が2本の補助配線S2およびS3を含んでいるが、この単位セルA1は、補助配線S2およびS3の一方のみを含んでいてもよく、3本以上の補助配線を含んでいてもよい。また、狭窄導電領域R1を構成する5つの単位セルA1のうち、少なくとも1つの単位セルA1に少なくとも1本の補助配線が含まれることもできる。また、補助配線S2およびS3は、1つの単位セルA1内のみに配置されていなくてもよく、複数の単位セルA1にまたがって配置されることもできる。
以下では、実施の形態1の通電部材11を構成する各部材について詳細に説明する。なお、実施の形態2の通電部材の各部材についても、以下の説明を適用する。
<基板>
基板12は、絶縁性を有し且つ少なくとも導電膜13を支持できれば特に限定されるものではないが、透明であることが好ましく、樹脂材料により構成されることが好ましい。
基板12を構成する樹脂材料の具体例としては、ポリメタクリル酸メチル(Polymethyl methacrylate:PMMA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(Acrylonitrile butadiene styrene:ABS)、ポリエチレンテレフタラート(Polyethylene terephthalate:PET)、ポリカーボネート(Polycarbonate:PC)、ポリシクロオレフィン、(メタ)アクリル、ポリエチレンナフタレート(Polyethylene naphthalate:PEN)、ポリエチレン(Polyethylene:PE)、ポリプロピレン(Polypropylene:PP)、ポリスチレン(Polystyrene:PS)、ポリ塩化ビニル(Polyvinyl chloride:PVC)、ポリ塩化ビニリデン(Polyvinylidene chloride:PVDC)、ポリフッ化ビニリデン(PolyVinylidene difluoride:PVDF)、ポリアリレート(Polyarylate:PAR)、ポリエーテルサルホン(Polyethersulfone:PES)、高分子アクリル、フルオレン誘導体、結晶性シクロオレフィンポリマー(Cyclo Olefin Polymer:COP)、トリアセチルセルロース(Triacetylcellulose:TAC)等が挙げられる。
ここで、基板12の透明性および耐久性の観点から、基板12は、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタラート樹脂のいずれかを主成分として構成されることが好ましい。ここで、基板12の主成分とは、基板12の構成成分のうち80%以上を占めることをいうものとする。
基板12の可視光透過率は、85.0%~100.0%であることが好ましい。
また、基板12の厚みは、特に制限されないが、取り扱い性等の点から、0.05mm以上2.00mm以下が好ましく、0.10mm以上1.00mm以下がより好ましい。
<プライマー層>
導電膜13を強固に支持するために、基板12と導電膜13との間にプライマー層を設けてもよい。プライマー層は、導電膜13を強固に支持できれば材料に限定はないが、導電膜13が複数の配線M1により形成される場合に、特にウレタン系の樹脂材料により構成されることが好ましい。
<配線>
配線M1は、導電性を有する材料により構成される。配線M1としては、金属、金属酸化物、炭素素材および導電性高分子等が使用できる。例えば、配線M1が金属により構成される場合に、その金属の種類は特に限定されず、例えば、銅、銀、アルミニウム、クロム、鉛、ニッケル、金、すず、および、亜鉛等が挙げられるが、導電性の観点から、銅、銀、アルミニウム、金がより好ましい。金属性の配線M1を形成する方法として、セミアディティブ法、フルアディティブ法、サブトラクティブ法、銀塩法、金属含有インクまたはその前駆体の印刷、インクジェット方式、レーザーダイレクトストラクチャリング法を用いることができ、さらにこれらの組み合わせを用いることもできる。金属としてバルクの材料を用いることができ、ナノワイヤ、ナノ粒子を用いることもできる。配線M1が炭素素材により構成される場合に、配線M1として、その構造や組成特に限定はされないが、カーボンナノチューブ、フラーレン、カーボンナノバッド、グラフェンおよびグラファイト等を使用することができる。配線M1が金属酸化物により構成される場合に、配線M1としてITO(Indium Tin Oxide:インジウムチンオキサイド、酸化インジウムスズ)を用いることができる。配線M1が導電性高分子により構成される場合に、配線M1としてPEDOT-PSS(poly(3,4-ethylenedioxythiophene) polystyrene sulfonate)等を使用することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができ、本発明の範囲は、以下の実施例により限定的に解釈されるべきものではない。
<実施例1>
(基板の準備)
厚み250.0μmのポリカーボネート樹脂フィルム(帝人製パンライトPC-2151)を基板として準備した。
(プライマー層形成用組成物の調製)
以下の成分を混合し、プライマー層形成用組成物を得た。
Z913-3(アイカ工業社製) 33質量部
IPA(イソプロピルアルコール) 67質量部
(プライマー層の形成)
得られたプライマー層形成用組成物を、基板上に、平均乾燥膜厚が0.5μmとなるようにバー塗布し、80℃で3分間乾燥させた。その後、形成されたプライマー層形成用組成物の層に対して、1000mJの照射量で紫外線(Ultraviolet:UV)を照射し、厚み0.4μmのプライマー層を形成した。
(被めっき層前駆体層形成用組成物の調製)
以下の成分を混合し、被めっき層前駆体層形成用組成物を得た。
IPA(イソプロピルアルコール) 38.00質量部
ポリブタジエンマレイン酸 4.00質量部
FOM-03008(富士フイルム和光純薬社製) 1.00質量部
IRGACURE OXE02(BASF社製、ClogP=6.55)
0.05質量部
なお、FOM-03008は、以下の化学式で表される化合物を主成分として含む。
Figure 2023065884000002
(被めっき層前駆体層付き基板の作製)
得られた被めっき層前駆体層形成用組成物をプライマー層上に膜厚0.2μmとなるようにバー塗布し、120℃の雰囲気下で1分間乾燥させた。その後、直ちに、被めっき層前駆体層形成用組成物上に厚み12.0μmのポリプロピレンフィルムを貼り合わせることにより、被めっき層前駆体層付き基板を作製した。
(被めっき層付き基板の作製)
Y方向において110.804mmの幅を有し、X方向において100.804mmの幅を有し、6.00mmの厚みを有し、図2に示す複数の配線M1により形成される導電部21、複数の非導電部22、および、Y方向の両端部に配置された図示しない一対の電極パッドに対応する露光用パターンが形成された石英ガラス製のフォトマスクを用意した。このフォトマスクでは、X方向およびY方向に沿って複数の非導電部22が配列されており、X方向に互いに隣接する非導電部22の最も互いに近接する単位ユニットU1間に位置する単位セルA1と、Y方向に互いに隣接する非導電部22の最も互いに隣接する単位ユニットU1間に位置する単位セルA1により、導電部21の狭窄導電領域R1が構成されている。また、この狭窄導電領域R1には、1本の補助配線S1が配置されている。
配線M1の線幅Wに対応する露光用パターンの線幅は0.004mmであり、X方向およびY方向において互いに隣接する配線M1のメッシュピッチEに対応する露光パターンの間隔は0.280mmであった。単位ユニットU1の幅L2に対応する露光パターンの幅は、互いに隣接する配線M1に対応する露光パターンの間隔と同様に0.280mmであった。また、単位ユニットU1の長さL1に対応する露光パターンの長さは0.700mmであり、非導電部22の長さL3に対応する露光パターンの幅は1.400mmであった。X方向およびY方向において互いに一直線上に隣接する連結点C1を有する2つの非導電部22の互いに最も近接する単位ユニットU1間の距離F1に対応する露光パターンの距離は、メッシュピッチEと等しく0.280mmであった。また、X方向およびY方向において互いに一直線上に隣接する連結点C1間の距離に対応する露光パターンの距離は、メッシュピッチEの6倍である1.680mmであった。
以下では、X方向およびY方向において互いに一直線上に隣接する連結点C1を有する2つの非導電部22の互いに最も近接する単位ユニットU1間の距離F1をギャップピッチ、X方向およびY方向において互いに一直線上に隣接する連結点C1間の距離をパターンピッチと呼ぶことがある。
また、このフォトマスクには、中央部に1つの非導電部22を含み且つX方向とY方向において1.680mmの幅を有する領域が、X方向およびY方向において、それぞれ、59個並ぶように露光パターンが形成されている。そのため、フォトマスクは、59×59=3481個の非導電部22に対応する露光パターンが形成されている。
このフォトマスクを被めっき層前駆体層付き基板に対してフィルムマスク越しに紫外線(エネルギー量200mJ/cm、波長365nm)を照射した。次に、紫外線が照射された後の被めっき層前駆体層付き基板を純水シャワーにより5分間現像処理し、被めっき層付き基板を作製した。
(導電膜の形成)
被めっき層付き基板を、35℃の1質量%の炭酸水素ナトリウム水溶液に5分間浸漬させた。次に、被めっき層付き基板を、55℃のパラジウム触媒付与液RONAMERSE SMT(ロームアンドハース電子材料株式会社製)に5分間浸漬させた。被めっき層付き基板を水洗した後、続けて35℃のCIRCUPOSIT6540(ロームアンドハース電子材料株式会社製)に5分間浸漬させ、その後、再び水洗した。さらに、被めっき層付き基板を、45℃のCIRCUPOSIT4500(ロームアンドハース電子材料株式会社製)に20分間浸漬させた後、水洗して、被めっき層上に導電膜を形成した。これにより、基板上に、図2に示すような導電部21、複数の非導電部22、および、基板の+Y方向端部と-Y方向端部に配置され且つ基板のX方向の全体にわたって形成された図示しない電極パッドが形成された、銅製の導電膜を有する実施例1の通電部材を得た。一対の電極パッドは、それぞれ導電部21と互いに電気的に接続されている。
実施例1の通電部材を、例えば、Y方向に沿って延びる配線の幅方向に沿ってすなわちXZ面に平行な面に沿って切断し、光学顕微鏡により配線の断面を撮影することにより、配線の厚みを測定したところ、配線は、0.003mmの厚みを有していた。また、配線を光学顕微鏡で観察したところ、その線幅Wは0.010mmであった。
また、図13に示すように、狭窄導電領域R1である1つの単位セルA1の外郭線を形成する4本の配線M1の中心線CLで囲まれた部分の面積を狭窄導電領域R1の面積として算出し、これらの4本の中心線CLで囲まれた部分における複数の配線M1の体積の合計を狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積として算出した。この場合に、狭窄導電領域R1の面積は、(メッシュピッチE)×(メッシュピッチE)により算出される。また、狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積は、[3×(メッシュピッチE)-2×(線幅W)]×(線幅W)×(配線M1の厚み)により算出される。
このようにして算出された狭窄導電領域R1の面積は約0.078mmであり、狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積は約2.460×10-5mmであった。そのため、狭窄導電領域R1の配線密度は、(狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積)/(狭窄導電領域R1の面積)=0.314×10-3mmであった。
また、狭窄導電領域R1から補助配線S1を取り除いた構成は、周辺導電領域R2を構成する単位セルA1の構成と等しいため、狭窄導電領域R1から補助配線S1を取り除いた領域を、周辺導電領域R2を構成する単位セルA1とみなして、周辺導電領域R2を構成する単位セルA1の面積と、周辺導電領域R2を構成する単位セルA1における複数の配線M1の体積を算出した。この場合に、周辺導電領域R2を構成する単位セルA1の面積は、狭窄導電領域R1の面積と同様に、(メッシュピッチE)×(メッシュピッチE)により算出される。また、周辺導電領域R2を構成する単位セルA1における複数の配線M1の体積は、[2×(メッシュピッチE)-(線幅W)]×(線幅W)×(配線M1の厚み)により算出される。
このようにして算出された周辺導電領域R2を構成する単位セルA1の面積は約0.078mmであり、周辺導電領域R2を構成する単位セルA1における複数の配線M1の体積は約1.650×10-5mmであった。そのため、周辺導電領域R2の配線密度は、(周辺導電領域R2を構成する単位セルA1における複数の配線M1の体積)/(周辺導電領域R2を構成する単位セルA1の面積)=0.210×10-3mmであった。
そのため、実施例1における周辺導電領域R2の配線密度に対する狭窄導電領域R1の配線密度の比率は、(狭窄導電領域R1の配線密度)/(周辺導電領域R2の配線密度)×100%=149%であった。
<実施例2>
実施例1の被めっき層付き基板の作製の工程で使用するフォトマスクとして、図2に示す導電膜13に対応する露光パターンが形成されたフォトマスクを使用する代わりに、図6に示すような、狭窄導電領域R1が2つの単位セルA1で構成される導電膜に対応するフォトマスクを使用する以外は、実施例1と同様にして実施例2の通電部材を作製した。
実施例2で使用されたフォトマスクにおいて、非導電部22に対応する露光パターンのサイズは、実施例1で使用されたフォトマスクにおける非導電部22に対応する露光パターンのサイズと同じであるが、X方向およびY方向において互いに一直線上に隣接する連結点C1を有する2つの非導電部22の互いに最も近接する単位ユニットU1間の距離F1、すなわちギャップピッチは、メッシュピッチEの2倍である0.560mmであり、X方向およびY方向において互いに一直線上に隣接する連結点C1間の距離すなわちパターンピッチは、メッシュピッチEの7倍である1.960mmであった。
また、このフォトマスクには、中央部に1つの非導電部22を含み且つX方向とY方向において1.960mmの幅を有する領域が、X方向およびY方向において、それぞれ、50個並ぶように露光パターンが形成されている。そのため、フォトマスクは、50×50=2500個の非導電部22に対応する露光パターンが形成されている。
また、実施例1と同様の方法により、2つの単位セルA1により構成される狭窄導電領域R1の外郭線を形成する複数の配線M1の中心線CLで囲まれた部分の面積を狭窄導電領域R1の面積として算出し、これらの複数の中心線CLで囲まれた部分における複数の配線M1の体積の合計を狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積として算出した。実施例2における狭窄導電領域R1の面積は約0.157mmであり、狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積は約4.920×10-5mmであり、狭窄導電領域R1の配線密度は0.314×10-3mmであった。
また、実施例1と同様の方法により、実施例2における周辺導電領域R2を構成し且つ互いに隣接する2つの単位セルA1の面積、周辺導電領域R2を構成し且つ互いに隣接する2つの単位セルA1における複数の配線M1の体積、および、周辺導電領域R2の配線密度を算出した。実施例2における周辺導電領域R2を構成し且つ互いに隣接する2つの単位セルA1の面積は約0.157mmであり、周辺導電領域R2を構成し且つ互いに隣接する2つの単位セルA1における複数の配線M1の体積は約3.300×10-5mmであり、周辺導電領域R2の配線密度は0.210×10-3mmであった。
そのため、実施例2における周辺導電領域R2の配線密度に対する狭窄導電領域R1の配線密度の比率は、(狭窄導電領域R1の配線密度)/(周辺導電領域R2の配線密度)×100%=149%であった。
<実施例3>
実施例1の被めっき層付き基板の作製の工程で使用するフォトマスクとして、図2に示す導電膜13に対応する露光パターンが形成されたフォトマスクを使用する代わりに、図8に示すように、X方向において2つの非導電部22に挟まれる狭窄導電領域R1が、電流Jが流れる方向であるY方向に沿って延びる補助配線S1を有するような導電膜に対応するフォトマスクを使用する以外は、実施例1と同様にして実施例3の通電部材を作製した。
実施例3で使用されたフォトマスクは、Y方向において2つの非導電部22に挟まれる狭窄導電領域R1が補助配線S1を含まない以外は、実施例1で使用されたフォトマスクと同一である。
また、実施例1と同様の方法により、実施例3における狭窄導電領域R1の面積、狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積および狭窄導電領域R1の配線密度を算出した。実施例3における狭窄導電領域R1の面積は約0.078mmであった。また、補助配線S1を含む狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積は、実施例1の狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積と同様に約2.460×10-5mmであり、補助配線S1を含まない狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積は、実施例1の周辺導電領域R2における複数の配線M1の体積と同様に約1.650×10-5mmであった。実施例3の導電膜は、補助配線S1を含む狭窄導電領域R1と同数の、補助配線S1を含まない狭窄導電領域R1を有しているため、狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積は、補助配線S1を含む狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積と補助配線S1を含まない狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積との平均を計算することにより得られる。このようにして算出された狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積は、約2.055×10-5mmであった。そのため、狭窄導電領域R1の配線密度は0.262×10-3mmであった。
また、実施例1と同様の方法により、実施例3における周辺導電領域R2を構成する単位セルA1の面積、周辺導電領域R2を構成する単位セルA1における複数の配線M1の体積、および、周辺導電領域R2の配線密度を算出した。実施例3における周辺導電領域R2を構成する単位セルA1の面積は約0.078mmであり、周辺導電領域R2を構成する単位セルA1における複数の配線M1の体積は約1.650×10-5mmであり、周辺導電領域R2の配線密度は0.210×10-3mmであった。
そのため、実施例3における周辺導電領域R2の配線密度に対する狭窄導電領域R1の配線密度の比率は、(狭窄導電領域R1の配線密度)/(周辺導電領域R2の配線密度)×100%=125%であった。
<実施例4>
実施例1の被めっき層付き基板の作製の工程で使用するフォトマスクとして、図2に示す導電膜13に対応する露光パターンが形成されたフォトマスクを使用する代わりに、図10に示すように、狭窄導電領域R1内に互いに直交する2本の補助配線S1が含まれるような導電膜に対応するフォトマスクを使用する以外は、実施例1と同様にして実施例4の通電部材を作製した。
実施例3で使用されたフォトマスクは、狭窄導電領域R1内に互いに直交する2本の補助配線S1が含まれる以外は、実施例1で使用されたフォトマスクと同一である。
また、実施例1と同様の方法により、実施例4における狭窄導電領域R1の面積、狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積および狭窄導電領域R1の配線密度を算出した。実施例4における狭窄導電領域R1の面積は約0.078mmであり、狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積は約3.936×10-5mmであり、狭窄導電領域R1の配線密度は0.502×10-3mmであった。
また、実施例1と同様の方法により、実施例4における周辺導電領域R2を構成する単位セルA1の面積、周辺導電領域R2を構成する単位セルA1における複数の配線M1の体積、および、周辺導電領域R2の配線密度を算出した。実施例4における周辺導電領域R2を構成する単位セルA1の面積は約0.078mmであり、周辺導電領域R2を構成する単位セルA1における複数の配線M1の体積は約1.650×10-5mmであり、周辺導電領域R2の配線密度は0.210×10-3mmであった。
そのため、実施例4における周辺導電領域R2の配線密度に対する狭窄導電領域R1の配線密度の比率は、(狭窄導電領域R1の配線密度)/(周辺導電領域R2の配線密度)×100%=239%であった。
<実施例5>
実施例1の被めっき層付き基板の作製の工程で使用するフォトマスクとして、図2に示す導電膜13に対応する露光パターンが形成されたフォトマスクを使用する代わりに、図11に示す導電膜13Aに対応するフォトマスクを使用する以外は、実施例1と同様にして実施例5の通電部材を作製した。実施例5で使用されるフォトマスクでは、複数の非導電部22のうち互いに最も近接する2つの非導電部22の連結点C1を結ぶ線分K2が延びる方向と、非導電部22の4つの単位ユニットU1がそれぞれ延びる方向とが異なるように、複数の非導電部22に対応する露光パターンが配列されている。
実施例5で使用されたフォトマスクにおいて、配線M1の線幅Wに対応する露光用パターンの線幅は0.004mmであり、X方向およびY方向において互いに隣接する配線M1のメッシュピッチEに対応する露光パターンの間隔は0.310mmであった。単位ユニットU1の幅L2に対応する露光パターンの幅は、互いに隣接する配線M1に対応する露光パターンの間隔と同様に0.310mmであった。また、単位ユニットU1の長さL1に対応する露光パターンの長さは0.775mmであり、非導電部22の長さL3に対応する露光パターンの幅は1.550mmであった。X方向およびY方向において互いに一直線上に隣接する連結点C1を有する2つの非導電部22の互いに最も近接する単位ユニットU1間の距離F2に対応する露光パターンの距離すなわちギャップピッチは、メッシュピッチEの3倍である0.930mmであった。また、X方向およびY方向において互いに一直線上に隣接する連結点C1間の距離に対応する露光パターンの距離すなわちパターンピッチP2、Q2は、メッシュピッチEの8倍である2.480mmであった。
また、実施例1と同様の方法により、5つの単位セルA1により構成される十字形状の狭窄導電領域R1の外郭線を形成する複数の配線M1の中心線CLで囲まれた部分の面積を狭窄導電領域R1の面積として算出し、これらの複数の中心線CLで囲まれた部分における複数の配線M1の体積の合計を狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積として算出した。実施例5における狭窄導電領域R1の面積は約0.288mmであり、狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積は約8.030×10-5mmであり、狭窄導電領域R1の配線密度は0.279×10-3mmであった。
また、実施例1と同様の方法により、実施例5における周辺導電領域R2を構成する単位セルA1の面積、周辺導電領域R2を構成する単位セルA1における複数の配線M1の体積、および、周辺導電領域R2の配線密度を算出した。実施例5における周辺導電領域R2を構成する単位セルA1の面積は約0.288mmであり、周辺導電領域R2を構成する単位セルA1における複数の配線M1の体積は約5.490×10-5mmであり、周辺導電領域R2の配線密度は0.190×10-3mmであった。
そのため、実施例5における周辺導電領域R2の配線密度に対する狭窄導電領域R1の配線密度の比率は、(狭窄導電領域R1の配線密度)/(周辺導電領域R2の配線密度)×100%=146%であった。
<比較例1>
実施例1の被めっき層付き基板の作製の工程で使用するフォトマスクとして、図2に示す導電膜13に対応する露光パターンが形成されたフォトマスクを使用する代わりに、図5に示すように、狭窄導電領域R1内に補助配線S1を含まない導電膜に対応するフォトマスクを使用する以外は、実施例1と同様にして比較例1の通電部材を作製した。
比較例1で使用されたフォトマスクは、狭窄導電領域R1内に補助配線S1を含まない以外は、実施例1で使用されたフォトマスクと同一である。
また、比較例1における狭窄導電領域R1の面積は約0.078mmであり、狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積は約1.650×10-5mmであり、狭窄導電領域R1の配線密度は0.210×10-3mmであった。また、周辺導電領域R2の単位セルA1の面積は約0.078mmであり、周辺導電領域R2の単位セルA1における複数の配線M1の体積は約1.650×10-5mmであり、周辺導電領域R2配線密度は、狭窄導電領域R1の配線密度と同一の0.210×10-3mmであった。そのため、比較例1における周辺導電領域R2の配線密度に対する狭窄導電領域R1の配線密度の比率は、(狭窄導電領域R1の配線密度)/(周辺導電領域R2の配線密度)×100%=100%であった。
<比較例2>
実施例1の被めっき層付き基板の作製の工程で使用するフォトマスクとして、図2に示す導電膜13に対応する露光パターンが形成されたフォトマスクを使用する代わりに、図14に示すように、狭窄導電領域R1内に補助配線S1を含まない導電膜に対応するフォトマスクを使用する以外は、実施例1と同様にして比較例2の通電部材を作製した。
比較例2で使用されたフォトマスクは、狭窄導電領域R1内に補助配線S1を含まない以外は、実施例2で使用されたフォトマスクと同一である。
また、比較例2における狭窄導電領域R1の面積は約0.157mmであり、狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積は約3.300×10-5mmであり、狭窄導電領域R1の配線密度は0.210×10-3mmであった。また、周辺導電領域R2の互いに隣接する2つの単位セルA1の面積は約0.157mmであり、周辺導電領域R2の互いに隣接する2つの単位セルA1における複数の配線M1の体積は約3.300×10-5mmであり、周辺導電領域R2配線密度は、狭窄導電領域R1の配線密度と同一の0.210×10-3mmであった。そのため、比較例2における周辺導電領域R2の配線密度に対する狭窄導電領域R1の配線密度の比率は、(狭窄導電領域R1の配線密度)/(周辺導電領域R2の配線密度)×100%=100%であった。
<比較例3>
実施例1の被めっき層付き基板の作製の工程で使用するフォトマスクとして、図2に示す導電膜13に対応する露光パターンが形成されたフォトマスクを使用する代わりに、図15に示すように、狭窄導電領域R1内に補助配線S1を含まない導電膜に対応するフォトマスクを使用する以外は、実施例1と同様にして比較例2の通電部材を作製した。
また、比較例3における狭窄導電領域R1の面積は約0.288mmであり、狭窄導電領域R1における複数の配線M1の体積は約5.490×10-5mmであり、狭窄導電領域R1の配線密度は0.190×10-3mmであった。また、周辺導電領域R2の互いに隣接する2つの単位セルA1の面積は約0.288mmであり、周辺導電領域R2の互いに隣接する2つの単位セルA1における複数の配線M1の体積は約5.490×10-5mmであり、周辺導電領域R2配線密度は、狭窄導電領域R1の配線密度と同一の0.190×10-3mmであった。そのため、比較例3における周辺導電領域R2の配線密度に対する狭窄導電領域R1の配線密度の比率は、(狭窄導電領域R1の配線密度)/(周辺導電領域R2の配線密度)×100%=100%であった。
以上のようにして得られた実施例1~5および比較例1~3の通電部材に対して、以下に示す評価を行った。
(ミリ波透過評価)
通電部材に対して、ミリ波ネットワークアナライザ(KeysightTechnologies社製Millimeter Wave Network Analyzers N5290A)を用いて、特定波長のミリ波の透過率(ミリ波透過率)を測定した。この際に、まず、通電部材を直径80mmの穴を有する2mm厚のステンレス板に張り付けた。また、ミリ波ネットワークアナライザの2つのポートを互いに向き合わせて設置した。また、2つのポートの中間点にステンレス板の直径80mmの穴が位置するように、且つ、平板状の通電部材の表面が2つのポートを結ぶ線分に対して垂直となるように、ステンレス板に張り付けられた通電部材を配置した。なお、測定に用いる電磁波として、通電部材のY方向において電場が振動し且つ通電部材のX方向において磁場が振動する偏波を使用した。この状態で、通電部材に対する、76.5GHzのミリ波の透過率を測定した。この際に、2つのポートの間に通電部材を配置せずにミリ波透過率を測定した場合を100%として、通電部材のミリ波透過率を百分率で算出した。測定されたミリ波透過率が85%以上の通電部材に対して、電磁波に対する優れた透過性を有しているとして評価Aを付し、測定されたミリ波透過率が80%以上85%未満の通電部材に対して、電磁波に対して実用上問題のない透過性を有しているとして評価Bを付し、測定されたミリ波透過率が80%未満の通電部材に対して、電磁波に対して十分な透過性を有していないとして評価Cを付すことにした。
(劣化評価)
まず、通電部材の一対の電極パッドの全体にそれぞれ導電テープを貼り付けた。次に、導電膜が水平面に対して直交するように通電部材を固定した。この際に、導電膜の両面側の150mmの範囲にはいかなる障害物をも配置しないようにした。次に、電源装置(菊水電子工業製DME1600;デジタルマルチメータ)に接続されたワニ口クリップを、一対の電極パッドに貼り付けられた導電テープにそれぞれ取り付けた。この状態で、通電部材の一対の電極パッドに貼り付けられた導電テープ間の抵抗値N1を測定した。なお、事前に、同一の電極パッドに対して、2枚の導電テープを互いに接触しないように貼合し、それらの抵抗を測定することにより、電極パッドを介した接触抵抗を測定した。接触抵抗は、0.05Ω以下であり、抵抗値N1に対して十分に無視できることを確認した。
その後、通電部材を、温度25℃、相対湿度60%、無風の条件に設定した恒温槽内に通電部材を配置し、導電膜の温度が90℃に維持されるように、電源装置を用いて導電膜に対して4000時間電圧を印加し続けた。この際に、導電膜の温度は、サーモメータ(FLIR社製ETS320)を用いて測定した。導電膜に電圧を印加して4000時間が経過した後に、一対の電極パッドに取り付けられたそれぞれの導電テープ間の抵抗値N2を測定し、抵抗値N1に対する抵抗値N2の比により、劣化係数N2/N1を算出した。算出された劣化係数N2/N1が1.2以下の通電部材に対して、劣化が非常に抑制されているとして評価Aを付し、劣化係数N2/N1が1.2よりも大きく1.3以下の通電部材に対して、劣化が十分に抑制され実用上問題がないとして評価Bを付し、劣化係数N2/N1が1.3よりも大きく1.4以下である通電部材に対して、実用上問題がある程度に劣化が発生しているとして評価Cを付し、劣化係数N2/N1が1.4よりも大きい通電部材に対して、著しい劣化が発生しているとして評価Dを付すことにした。
(視認性評価)
通電部材から1.5m離れた位置に10人の観察者を配置し、通電部材を蛍光灯にかざした状態で、それぞれの観察者が通電部材を目視し、非導電部または補助配線が視認されるか否かの評価を行った。10人の観察者のうち3人未満しか非導電部を視認したとの評価を下さなかった通電部材に対して、優れた視認性を有しているとして評価Aを付し、10人の観察者のうち4人または5人が非導電部を視認したとの評価を下した通電部材に対して、十分な視認性を有しているとして評価Bを付し、10人の観察者のうち5人以上が、非導電部を視認したとの評価を下した場合に、その通電部材に対して評価Cを付すことにした。
以下の表1に、実施例1~5、比較例1~3に対する劣化評価およびミリ波透過評価の結果を示す。ここで、表1では、図2、図5、図6、図8、図10および図14に示されるようなパターンを有する実施例1~実施例4、比較例1および比較例2の通電部材のパターンを、最近接の非導電部の連結点を結ぶ線分の方向が、単位ユニットの方向と同一となるパターンと記載している。また、図11および図15に示されるようなパターンを有する実施例5および比較例3の通電部材のパターンを、最近接の非導電部の連結点を結ぶ線分の方向が、単位ユニットの方向と異なるパターンと記載している。
Figure 2023065884000003
表1に示すように、実施例1~5の通電部材は、ミリ波透過評価と劣化評価がいずれもAまたはBであり、ミリ波を透過させる機能を有しながらも、導電膜に通電しても配線の劣化が生じにくいことがわかる。
実施例1~5の通電部材では、狭窄導電領域R1の配線密度が周辺導電領域R2の配線密度よりも高いため、狭窄導電領域R1における電流Jの集中が抑制されて配線が劣化しにくく、さらに、ミリ波の透過性も向上していると考えられる。
また、実施例4および5の通電部材は、ミリ波透過評価と劣化評価がいずれもAであり、ミリ波に対する優れた透過性を有し、配線の劣化が非常に抑制されている。実施例4については、パターンピッチが1.680mmと比較的短く、配線密度の比率が239%と高いことに起因すると考えられる。また、実施例5については、最近接の非導電部22の連結点C1を結ぶ線分の方向が、単位ユニットU1が延びる方向とは異なるため、最近接の非導電部22間の距離が比較的短く且つ電流Jの経路が比較的広いこと、および、狭窄導電領域R1の配線密度が周辺導電領域R2の配線密度よりも高いことに起因していると考えられる。
比較例1の通電部材は、ミリ波透過評価がBであるが、劣化評価がDであった。比較例1では、狭窄導電領域R1の配線密度と周辺導電領域R2の配線密度とが互いに等しいため、狭窄導電領域R1において電流Jが集中しやすく、配線が劣化しやすいと考えられる。
比較例2の通電部材は、ミリ波透過評価がCであり、劣化評価がDであった。比較例2では、ギャップピッチが0.560mmと比較的広く、さらに、狭窄導電領域R1の配線密度と周辺導電領域R2の配線密度とが互いに等しいため、ミリ波を透過しにくく、狭窄導電領域R1における電流Jの集中も生じやすいと考えられる。
比較例3の通電部材は、ミリ波透過評価がBであるが、劣化評価がCであった。比較例3では、最近接の非導電部22の連結点C1を結ぶ線分の方向が、単位ユニットU1が延びる方向とは異なるため、最近接の非導電部22間の距離が比較的短く且つ電流Jの経路が比較的広いため、比較例1および2と比べてミリ波透過評価および劣化評価は優れているが、狭窄導電領域R1の配線密度と周辺導電領域R2の配線密度とが互いに等しいため狭窄導電領域R1において電流Jが集中しやすいと考えられる。
また、視認性評価については、実施例1~5および比較例1~3のいずれもAまたはBであり、いずれの通電部材も十分な視認性を有していた。
また、最近接の非導電部22の連結点C1を結ぶ線分の方向が、単位ユニットU1の方向と同一となるパターンを有する実施例1~4の通電部材に対して、X方向およびY方向において互いに一直線上に隣接する連結点C1を有する2つの非導電部22の互いに最も近接する単位ユニットU1間の距離F1、すなわち、ギャップピッチと、単位ユニットU1の長さL1との関係に着目して劣化評価およびミリ波透過評価をまとめた表2を以下に示す。
Figure 2023065884000004
表2から、実施例1、3および4において、ギャップピッチ(距離F1)が、0.3×L1以上0.6×L1以下であるため不等式(1)を満たし、実施例2において、ギャップピッチ(距離F1)が0.6×L1よりも大きいため不等式(2)を満たしていないことが分かる。実施例1~4は、ミリ波透過性評価、劣化評価および視認性評価のいずれも評価Aまたは評価Bであり、ミリ波を透過させる機能を有しながらも、導電膜に通電しても配線の劣化が生じにくい。ミリ波透過性評価に着目すると、不等式(1)を満たす実施例1、3および4が評価Aであり、不等式(1)を満たさない実施例2が評価Bである。これにより、不等式(1)を満たすことによって、ミリ波透過性に優れた通電部材が得られることが分かる。
本発明は、基本的に以上のように構成されるものである。以上において、本発明の通電部材について詳細に説明したが、本発明は、上述の実施態様に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良または変更をしてもよいのはもちろんである。
11 通電部材、12 基板、13,13A,33 導電膜、21 導電部、22,22A,22B,22C,22D 非導電部、A1 単位セル、C1,C2,C3,C4,C5 連結点、CL 中心線、E メッシュピッチ、F1 距離、G1 縁部、J 電流、K1,K2 線分、L1,L3 長さ、L2 幅、M1 配線、P1,P2,Q1,Q2 パターンピッチ、R1 狭窄導電領域、R2 周辺導電領域、S1,S2,S3 補助配線、U1,U2,U3,U4,U5 単位ユニット、W 線幅。

Claims (8)

  1. 導電膜が形成された通電部材であって、
    前記導電膜は、複数の配線からなる導電部と、規則的な繰り返しパターンを形成するように配列された複数の非導電部とを有し、
    前記複数の非導電部は、それぞれ、連結点において互いに連結され且つ前記連結点から互いに異なる方向に向かって延びる細長い形状を有する複数の単位ユニットを含み、
    前記単位ユニットが延びる方向において前記連結点が互いに隣接するように、互いに隣接する2つの前記非導電部が配置され、
    前記2つの前記非導電部の互いに最も近接する前記単位ユニットは、互いに対向する方向に向かって延び、
    前記導電部は、前記2つの前記非導電部の前記互いに最も近接する前記単位ユニットの間に位置する狭窄導電領域を有し、
    前記狭窄導電領域における前記配線の配線密度は、前記狭窄導電領域以外の前記導電部の領域における前記配線の配線密度よりも高い通電部材。
  2. 前記複数の配線は、複数の単位セルが配列されたメッシュ形状を形成し、
    前記狭窄導電領域における前記配線は、前記狭窄導電領域に含まれる前記単位セルの内部に配置された少なくとも1本の補助配線を有し、
    前記補助配線は、両端が前記単位セルの外郭線を形成する前記配線に接続されることにより前記単位セルを分割する請求項1に記載の通電部材。
  3. 前記補助配線は、前記狭窄導電領域を流れる電流の向きに沿って延びている請求項2に記載の通電部材。
  4. 前記2つの前記非導電部の前記互いに最も近接する前記単位ユニットの間の距離は、前記単位ユニットの長さの2倍よりも短い請求項1~3のいずれか一項に記載の通電部材。
  5. 前記2つの前記非導電部の前記互いに最も近接する前記単位ユニットの間の距離は、前記単位ユニットの長さの0.3倍以上、前記単位ユニットの長さの0.6倍以下である請求項4に記載の通電部材。
  6. 前記非導電部は、4つの前記単位ユニットにより構成され、
    前記4つの単位ユニットは、十字形状を形成するように前記連結点において互いに連結される請求項1~5のいずれか一項に記載の通電部材。
  7. 前記導電膜は、曲面に沿った形状を有する請求項1~6のいずれか一項に記載の通電部材。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載の前記通電部材を備えるヒータ。
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