JP2023046943A - 表示システムの制御方法、及び表示システム - Google Patents

Abstract

【課題】ユーザーの利便性を向上させた表示システムの制御方法、及び表示システムを提供する。【解決手段】情報処理装置１００は、タッチパネル１２５に表示画像を表示することと、表示画像に対する第１操作を受け付けることと、受け付けた第１操作の表示画像での位置を示す座標情報と、表示画像とを含む表示信号をプロジェクター２００に送信することとを実行する第１制御部１５０を備え、プロジェクター２００は、プロジェクター２００が受信した座標情報に対応する位置に線画像を合成した合成画像を生成することと、生成した合成画像を投写面３０に表示することとを実行する第２制御部２７０を備える。【選択図】図１

Description

本発明は、表示システムの制御方法、及び表示システムに関する。

従来、画像供給装置と、この画像供給装置から供給される画像を表示面に表示する表示装置とを備えるシステムが知られている。このシステムにおいて、例えば、指示体により指示された表示面の位置に、文字や記号、図形等の線画像を表示したり、指示体により指示された表示面の位置を示す座標情報を画像供給装置に出力したりする技術が知られている。
例えば、特許文献１の電子黒板システムは、電子ペンで操作されたスクリーン上の位置を検出する座標検出手段と、座標検出手段により検出されたスクリーン上の座標情報をコンピューター装置に通知する通知手段とを備える電子黒板を開示する。

特開２００３－７８６８６号公報

しかしながら、表示面から離れた位置にいるユーザーが、表示面に線画像を表示させるためには、表示面の位置まで移動して指示体により操作を行う必要があり、ユーザーの利便性に課題があり、操作性に改善の余地があった。

本開示の一態様は、画像供給装置が表示画像を表示することと、前記表示画像に対する第１操作を受け付けることと、受け付けた前記第１操作の前記表示画像での位置を示す座標情報と、前記表示画像とを含む表示信号を表示装置に送信することと、前記表示装置が受信した前記座標情報に対応する位置に線画像を合成した合成画像を生成することと、生成した前記合成画像を前記表示装置の表示面に表示することと、を含む、表示システムの制御方法である。

本開示の別の一態様は、画像供給装置と表示装置とを備える表示システムであって、前記画像供給装置は、第１通信部と、表示画像を表示する表示部と、前記表示画像に対する第１操作を受け付ける受付部と、前記受付部により受け付けた前記第１操作の前記表示画像での位置を示す座標情報と、前記表示画像とを含む表示信号を前記表示装置に送信する第１制御部と、を備え、前記表示装置は、第２通信部と、表示面に画像を表示する表示部と、前記第２通信部が受信した前記座標情報に対応する位置に線画像を合成した合成画像を生成し、生成した前記合成画像を前記表示部により前記表示面に表示させる第２制御部と、を備える、表示システムである。

表示システムの構成を示す図。 情報処理装置の構成を示すブロック図。 アプリ画面の一例を示す図。 プロジェクターの構成を示すブロック図。 情報処理装置の動作を示すフローチャート。 情報処理装置の動作を示すフローチャート。 プロジェクターの動作を示すフローチャート。

１．表示システムの構成
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図１は、表示システム１の構成を示す図である。
表示システム１は、画像供給装置として動作する情報処理装置１００と、表示装置として動作するプロジェクター２００とを備える。情報処理装置１００とプロジェクター２００とは、ケーブル１０により接続される。図１には、情報処理装置１００とプロジェクター２００とをケーブル１０により接続した構成を示すが、情報処理装置１００とプロジェクター２００とを無線接続してもよい。

情報処理装置１００は、プロジェクター２００に表示させる表示画像データを含む信号をプロジェクター２００に供給する。情報処理装置１００からプロジェクター２００に送信される表示画像データを含む信号を、以下では表示信号という。情報処理装置１００には、例えば、デスクトップパソコンやノートパソコン等のパーソナルコンピューターや、スマートフォンやタブレットパソコン等の携帯端末が用いられる。

表示画像データは、情報処理装置１００の表示部１２０に表示された表示画像の元となるデータ、又は表示画像をキャプチャーしたデータである。表示画像データには、情報処理装置１００にインストールされたアプリケーションプログラムにより生成されるファイルや画像データ等が含まれる。ファイルや画像データは、情報処理装置１００の備える記憶部に予め記憶されたファイルや画像データであってもよい。ファイルには、例えば、ワープロソフトや表計算ソフト等のアプリケーションで作成されたファイルや、ＰＤＦ（Ｐｏｒｔａｂｌｅ Ｄｏｃｕｍｅｎｔ Ｆｏｒｍａｔ）形式で保存されたファイル等のドキュメントファイルが含まれる。また、画像データには、静止画像のデータや動画像のデータが含まれる。

また、情報処理装置１００は、表示画像データに加えて、情報処理装置１００が備える入力デバイスにより入力される操作の座標を示す座標情報を含む表示信号をプロジェクター２００に送信する。座標情報は、例えば、ユーザーが情報処理装置１００の表示部１２０に表示された表示画像、又はプロジェクター２００により表示される表示画像を視認しながら入力デバイスにより入力される操作の座標である。より詳細には、座標情報は、入力デバイスにより入力を受け付けたときのカーソルの表示位置を示す情報である。また、情報処理装置１００の表示部１２０がタッチパネル１２５を備える場合、座標情報は、タッチ操作によりタッチされたタッチパネル１２５の位置を示す情報である。

プロジェクター２００は、情報処理装置１００から受信した表示信号に含まれる表示画像データに基づく表示画像を投写面３０に表示する。投写面３０は、表示面に相当する。また、プロジェクター２００は、情報処理装置１００から受信した表示信号に座標情報が含まれる場合、受信した座標情報に基づいて線画像のデータである描画データを生成し、生成した描画データを表示画像データに合成して合成画像データを生成する。プロジェクター２００は、生成した合成画像データに基づく画像である合成画像５０を投写面３０に表示する。

プロジェクター２００は、投写面３０に対する電子ペン５の操作を検出し、操作を検出した投写面３０の位置に線画像を表示させる。電子ペン５は、赤外光を発する発光部と、電子ペン５の先端の投写面３０への押圧、即ち投写面３０へのタッチを検出する押圧検出部とを備える。押圧検出部として、例えば、感圧式のスイッチを用いることができる。発光部及び押圧検出部の図示は省略する。発光部は、電子ペン５が動作している間、所定の発光シーケンスで点滅を繰り返す。また、発光部は、投写面３０へのタッチの有無に応じて発光シーケンスを変更する。このため、プロジェクター２００は、発光部の発光シーケンスに基づいて電子ペン５によるタッチの有無を識別することができる。

プロジェクター２００は、投写面３０の少なくとも一部を撮影可能なように画角が調整された撮影部２６０を備える。プロジェクター２００は、撮影部２６０の撮影画像の中から、電子ペン５が発した光を検出し、検出された光の位置を、電子ペン５により指示された指示位置として検出する。また、プロジェクター２００は、検出された光の発光シーケンスに基づいて、投写面３０へのタッチの有無を検知する。プロジェクター２００は、検出した指示位置の軌跡に対応した線画像のデータである描画データを生成し、生成した描画データを投写面３０に表示させる。

図１には、プロジェクター２００が投写面３０に表示する合成画像５０の一例を示す。
合成画像５０には、情報処理装置１００のタッチパネル１２５に表示されたファイルや画像データ等の表示画像５０Ａが含まれる。図１には、表示画像５０Ａの一例として問題文が記載されたドキュメントファイルが表示された例を示す。
また、合成画像５０には、電子ペン５により指示された投写面３０の位置の軌跡に沿ってプロジェクター２００が生成した線画像５０Ｂが含まれる。図１には、線画像５０Ｂの一例として電子ペン５を操作する生徒が入力した「Ａ」の解答が表示された例を示す。
また、合成画像５０には、情報処理装置１００から受信した座標情報に基づいてプロジェクター２００が生成した線画像５０Ｃが含まれる。図１には、線画像５０Ｃの一例として情報処理装置１００を操作する先生が入力した正解を示す丸の図形が表示された例を示す。
さらに、合成画像５０には、ＯＳＤ（Ｏｎ Ｓｃｒｅｅｎ Ｄｉｓｐｌａｙ）のメニュー画像であるＯＳＤ画像５０Ｄが含まれる。

２．情報処理装置の構成
図２は、情報処理装置１００の構成を示すブロック図である。図２を参照しながら情報処理装置１００の構成について説明する。
情報処理装置１００は、第１通信インターフェイス１１０と、表示部１２０と、操作部１３０と、第１制御部１５０とを備える。以下、インターフェイスをＩ／Ｆと略記する。

第１通信Ｉ／Ｆ１１０は、ケーブル１０を介してプロジェクター２００と相互にデータ通信を行う。第１通信Ｉ／Ｆ１１０は、例えば、ＵＳＢ（Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ Ｓｅｒｉａｌ Ｂｕｓ）コネクターやイーサネットコネクター等の接続端子と、インターフェイス回路とを有する有線インターフェイスである。第１通信Ｉ／Ｆ１１０は、無線通信インターフェイスであってもよい。イーサネットは、登録商標である。

表示部１２０は、表示パネルとタッチセンサーとを含むタッチパネル１２５を備える。
表示パネルには、例えば、液晶パネルや、有機ＥＬ（Ｅｌｅｃｔｒｏ Ｌｕｍｉｎｅｓｃｅｎｃｅ）パネルが用いられる。タッチセンサーは、表示パネルに重ねて配置され、タッチパネル１２５に対するタッチ操作を検出する。タッチセンサーは、電子ペン等の指示体やユーザーの指が接触したタッチパネル１２５の位置をタッチ操作として検出する。タッチセンサーは、検出したタッチパネル１２５の位置を示す座標情報を含む操作信号を第１制御部１５０に出力する。第１制御部１５０は、タッチパネル１２５から操作信号が入力されることで、操作を受け付けたと判定する。

操作部１３０は、マウスや、キーボード等の入力デバイスを備え、ユーザーの操作を受け付ける。操作部１３０は、受け付けた操作に対応した操作信号を第１制御部１５０に出力する。第１制御部１５０は、操作部１３０から操作信号が入力されることで、操作を受け付けたと判定する。

第１制御部１５０は、第１記憶部１６０と、第１プロセッサー１７０とを備える。

第１記憶部１６０は、ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）等の揮発性のメモリーと、ＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）等の不揮発性のメモリーとを備える。また、第１記憶部１６０は、ＳＳＤ（Ｓｏｌｉｄ Ｓｔａｔｅ Ｄｒｉｖｅ）やＨＤＤ（Ｈａｒｄ Ｄｉｓｋ Ｄｒｉｖｅ）等の補助記憶装置を備える。

第１記憶部１６０は、第１プロセッサー１７０が実行するＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）１６１や、アプリケーションプログラム１６３等の制御プログラムを記憶する。アプリケーションプログラム１６３を、以下、アプリ１６３と表記する。

第１プロセッサー１７０は、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）やＭＰＵ（Ｍｉｃｒｏ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）により構成される演算処理装置である。第１プロセッサー１７０は、ＯＳ１６１やアプリ１６３を実行して情報処理装置１００の各部を制御する。

図３は、アプリ画面１８０の一例を示す図である。
第１制御部１５０は、タッチパネル１２５や操作部１３０により、アプリ１６３を選択する操作を受け付けると、選択されたアプリ１６３を起動させる。アプリ１６３を実行する第１制御部１５０は、アプリ画面１８０をタッチパネル１２５に表示させる。

アプリ画面１８０には、ファイル選択１８１、描画設定１８３、及び操作モード設定１８５の各設定項目が表示される。また、アプリ画面１８０には、操作設定１８７や、ＯＫボタン１８９が表示される。

ファイル選択１８１は、表示部１２０、及び、プロジェクター２００に表示させる表示画像を選択する項目である。ユーザーは、参照のボタンを押下して、情報処理装置１００のＯＳ１６１により管理されるファイルシステムのフォルダーに格納されたファイルを表示画像として選択する。

第１制御部１５０は、ファイル選択１８１によりファイルが選択されると、選択されたファイルの画像を表示画像としてタッチパネル１２５に表示させる。第１制御部１５０は、タッチパネル１２５に表示された表示画像をキャプチャーして表示画像データを生成する。また、第１制御部１５０は、表示画像の元となるファイルや画像データをそのまま表示画像データとして用いてもよい。第１制御部１５０は、生成した表示画像データを含む表示信号をプロジェクター２００に送信する。

描画設定１８３は、描画機能を有効又は無効に設定する項目である。描画設定１８３は、座標情報をプロジェクター２００に送信するか否かの送信設定に相当する。描画機能は、操作部１３０やタッチパネル１２５により操作を受け付けたときのカーソルのタッチパネル１２５上の位置を示す座標情報をプロジェクター２００に送信し、座標情報に対応した線画像５０Ｂをプロジェクター２００により投写面３０に表示させる機能である。第１制御部１５０は、描画設定１８３が有効に設定された場合、タッチパネル１２５や操作部１３０により操作を受け付けたときのタッチパネル１２５上のカーソルの位置を示す座標情報を含む表示信号をプロジェクター２００に送信する。また、第１制御部１５０は、描画設定１８３が無効に設定された場合、タッチパネル１２５により操作を受け付けても、この操作により受け付けた座標情報をプロジェクター２００には送信しない。

操作モード設定１８５は、描画設定１８３が有効に設定された場合に、座標情報として送信するマウスやキーボード、タッチパネル１２５の操作を設定する設定項目である。操作モード設定１８５では、操作モードＡ、操作モードＢ、操作モードＣのいずれか１つを選択することができる。操作モードＡは第３モードに相当し、操作モードＢ又は操作モードＣは第４モードに相当する。また、操作モードＢは第３モードにも相当し、この場合、操作モードＡ又は操作モードＣは第４モードに相当する。また、操作モードＣは、第３モードにも相当し、この場合、操作モードＢ又は操作モードＣは第４モードに相当する。

操作モード設定１８５には、ユーザーにより選択された操作モードＡ、操作モードＢ及び操作モードＣのいずれか１つが表示される。第１制御部１５０は、操作モード設定１８５により選択された操作モードに対応する操作を受け付けた場合に、受け付けた操作の座標情報をプロジェクター２００に送信する。

また、アプリ画面１８０には、各操作モードの操作を設定した操作設定１８７が含まれる。操作設定１８７は、各操作モードの操作を規定する設定である。操作モードＡ、操作モードＢ、操作モードＣの各操作設定１８７は、ユーザーの操作により変更することができる。

例えば、図３に示すアプリ画面１８０では、操作モードＡとして、マウスの左ボタンの押下、すなわち左クリックと、マウスの移動とを設定した例を示す。操作モードＡが第３モードに相当する場合、マウスの左ボタンの押下が第２操作に相当し、マウスの移動が第１操作に相当する。また、操作モードＡが第４モードに相当する場合、マウスの左ボタンの押下が第３操作に相当し、マウスの移動が第１操作に相当する。

また、操作モードＢとして、マウスの右ボタンの押下、すなわち右クリックと、マウスの移動とが操作モードＢとを設定した例を示す。操作モードＢが第３モードに相当する場合、マウスの右ボタンの押下が第２操作に相当し、マウスの移動が第１操作に相当する。また、操作モードＢが第４モードに相当する場合、マウスの右ボタンの押下が第３操作に相当し、マウスの移動が第１操作に相当する。

また、操作モードＣとして、マウスホイールの押下、すなち、ホイールクイックと、マウスの移動とを設定した例を示す。操作モードＣが第３モードに相当する場合、マウスホイールの押下が第２操作に相当し、マウスの移動が第１操作に相当する。また、操作モードＣが第４モードに相当する場合、マウスホイールの押下が第３操作に相当し、マウスの移動が第１操作に相当する。

ユーザーは、ファイル選択１８１、描画設定１８３及び操作モード設定１８５の各設定項目を設定すると、ＯＫボタン１８９を押下する。第１制御部１５０は、ＯＫボタン１８９が押下されることで、アプリ画面１８０の設定を有効と判定する。

第１制御部１５０は、描画設定１８３が有効に設定され、操作モード設定１８５で設定された操作を操作部１３０又はタッチパネル１２５により受け付けた場合、受け付けた操作の位置を示す座標情報と、表示画像データとを含む表示信号を生成する。第１制御部１５０は、生成した表示信号をプロジェクター２００に送信する。操作モード設定１８５で設定された操作に対応する操作信号が操作部１３０又はタッチパネル１２５から入力されることで、第１制御部１５０は、表示画像に対する操作を受け付けたと判定する。
また、第１制御部１５０は、描画設定１８３が無効に設定された場合、操作モード設定１８５で設定された操作を検出しても、座標情報を含む表示信号をプロジェクター２００に送信しない。第１制御部１５０は、座標情報は含まず、表示画像データを含む表示信号をプロジェクター２００に送信する。

３．プロジェクターの構成
図４は、プロジェクター２００の構成を示すブロック図である。
図４を参照しながらプロジェクター２００の構成について説明する。
プロジェクター２００は、受光部２１０と、第２通信Ｉ／Ｆ２２０と、画像処理部２３０と、フレームメモリー２３５と、投写部２４０と、送信部２５０と、撮影部２６０と、第２制御部２７０とを備える。

受光部２１０は、リモコン２０５により送信される赤外線信号を受光する。受光部２１０は、受光した赤外線信号に対応した操作信号を第２制御部２７０に出力する。操作信号は、操作されたリモコン２０５のスイッチに対応した信号である。

第２通信Ｉ／Ｆ２２０は、ケーブル１０を介して情報処理装置１００に接続される。第２通信Ｉ／Ｆ２２０は、ケーブル１０を介してプロジェクター２００と相互にデータ通信を行う。第２通信Ｉ／Ｆ２２０は、例えば、ＵＳＢコネクターやイーサネットコネクター等の接続端子と、インターフェイス回路とを有する有線インターフェイスである。第２通信Ｉ／Ｆ２２０は、無線通信インターフェイスであってもよい。

第２通信Ｉ／Ｆ２２０は、情報処理装置１００から送信される表示信号を受信する。第２通信Ｉ／Ｆ２２０は、受信した表示信号に含まれる表示画像データや、同期信号、座標情報を取り出す。第２通信Ｉ／Ｆ２２０は、取り出した表示画像データ及び同期信号を画像処理部２３０に出力する。また、第２通信Ｉ／Ｆ２２０は、取り出した同期信号及び座標情報を第２制御部２７０に出力する。

画像処理部２３０には、フレームメモリー２３５が接続される。フレームメモリー２３５は、複数のバンクを備える。各バンクは、１フレーム分の表示画像データを書き込み可能な記憶容量を有する。フレームメモリー２３５は、例えば、ＳＤＲＡＭ（Ｓｙｎｃｈｒｏｎｏｕｓ Ｄｙｎａｍｉｃ ＲＡＭ）により構成される。画像処理部２３０は、第２通信Ｉ／Ｆ２２０から入力された表示画像データをフレームメモリー２３５に展開する。

画像処理部２３０は、第２通信Ｉ／Ｆ２２０から入力される表示画像データをフレームメモリー２３５に展開する。画像処理部２３０は、フレームメモリー２３５に展開した表示画像データを、第２通信Ｉ／Ｆ２２０から入力される同期信号に同期しながら処理を行う。

画像処理部２３０が行う画像処理には、例えば、解像度変換処理又はリサイズ処理、歪曲収差の補正、形状補正処理、デジタルズーム処理、画像の色合いや輝度の調整等が含まれる。画像処理部２３０は、第２制御部２７０により指定された処理を実行し、必要に応じて、第２制御部２７０から入力されるパラメーターを使用して処理を行う。また、画像処理部２３０は、上記のうち複数の画像処理を組み合わせて実行することも勿論可能である。

また、画像処理部２３０には、第２制御部２７０から描画データ及び座標情報が入力される。描画データは、表示信号に含まれる座標情報に基づいて第２制御部２７０が生成したデータである。画像処理部２３０は、入力された描画データを、座標情報が示すフレームメモリー２３５の座標に展開する。これによりフレームメモリー２３５には、表示画像データと、描画データとが合成された合成画像データが生成される。画像処理部２３０は、合成画像データをフレームメモリー２３５から読み出し、読み出した合成画像データを投写部２４０に出力する。

画像処理部２３０及びフレームメモリー２３５は、例えば、集積回路により構成される。集積回路には、ＬＳＩ（Ｌａｒｇｅ Ｓｃａｌｅ Ｉｎｔｅｇｒａｔｉｏｎ）、ＡＳＩＣ（Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ Ｓｐｅｃｉｆｉｃ Ｉｎｔｅｇｒａｔｅｄ Ｃｉｒｃｕｉｔ）、ＰＬＤ（Ｐｒｏｇｒａｍｍａｂｌｅ Ｌｏｇｉｃ Ｄｅｖｉｃｅ）、ＦＰＧＡ（Ｆｉｅｌｄ－Ｐｒｏｇｒａｍｍａｂｌｅ Ｇａｔｅ Ａｒｒａｙ）、ＳｏＣ（Ｓｙｓｔｅｍ－ｏｎ－ａ－ｃｈｉｐ）等が含まれる。また、集積回路の構成の一部にアナログ回路が含まれていてもよく、第２制御部２７０と集積回路とが組み合わされた構成であってもよい。

投写部２４０は、光源２４１、光変調装置２４３及び光学ユニット２４７を備える。
光源２４１は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等の放電型の光源ランプ、又は発光ダイオードや半導体レーザー等の固体光源を含む。光源２４１から射出された光は、不図示の色分離光学系により赤、緑、及び青の色光に分離される。

光変調装置２４３は、赤、緑、及び青の色成分に対応した３つの液晶パネル２４５Ｒ、２４５Ｇ及び２４５Ｂを備える。以下、液晶パネル２４５Ｒ、２４５Ｇ及び２４５Ｂを総称する場合、液晶パネル２４５と表記する。色分離光学系により赤、緑、及び青の色成分に分離された色光は、液晶パネル２４５Ｒ、２４５Ｇ及び２４５Ｂにそれぞれ入射される。

液晶パネル２４５Ｒ、２４５Ｇ及び２４５Ｂは、それぞれ一対の透明基板間に液晶が封入された透過型の液晶パネルによって構成される。液晶パネルには、マトリクス状に配列された複数の画素からなる画素領域が形成されており、液晶に対して画素毎に駆動電圧を印加可能になっている。

光変調装置２４３は、液晶パネル２４５Ｒ、２４５Ｇ及び２４５Ｂを駆動するパネル駆動部を備える。パネル駆動部の図示は省略する。パネル駆動部は、入力された合成画像データに応じた駆動電圧を、画素領域の各画素に印加し、各画素を合成画像データに応じた光透過率に設定する。光源２４１から射出された光が、液晶パネルの画素領域を透過することによって画素毎に変調され、合成画像データに対応した画像光が色光毎に形成される。形成された各色の画像光は、図示しない色合成光学系によって画素毎に合成されてカラー画像を表す画像光となる。光学ユニット２４７は、投写レンズ等を備え、液晶パネルにより変調された画像光を投写面３０に拡大投写する。これにより投写面３０には、合成画像データに基づく画像である合成画像５０が表示される。

送信部２５０は、例えば、ＬＥＤ等の光源と、光源の点灯や消灯を制御する装置とを備える。制御する装置は、例えば、ＡＳＩＣやＦＰＧＡ等により構成することができる。
送信部２５０は、電子ペン５の発光タイミングを、撮影部２６０の撮影タイミングに同期させるための信号である第１信号光２５５を出力する。第１信号光２５５は、電子ペン５が受信可能な近赤外光の信号である。送信部２５０は、プロジェクター２００の起動中、第１信号光２５５を定期的に送信する。

第１信号光２５５は、電子ペン５に第１信号光２５５を送信させるタイミングを指示する制御信号である。第１信号光２５５は、予め定められた発光パターンを有する近赤外光である。電子ペン５は、例えば、第１信号光２５５を受信したタイミングに同期して、第２信号光２５７を発光する。プロジェクター２００は、電子ペン５が第２信号光２５７を発光するタイミングに合わせて撮影部２６０に撮影を実行させる。

撮影部２６０は、ＣＣＤ（Ｃｈａｒｇｅ Ｃｏｕｐｌｅｄ Ｄｅｖｉｃｅ）センサー、或いはＣＭＯＳ（Ｃｏｍｐｌｅｍｅｎｔａｒｙ Ｍｅｔａｌ Ｏｘｉｄｅ Ｓｅｍｉｃｏｎｄｕｃｔｏｒ）センサー等の図示しない撮影素子を備えたカメラである。撮影部２６０は、可視光を吸収して赤外光を透過させる赤外透過フィルターを有しており、この赤外透過フィルターを介して電子ペン５から発せられる赤外光を撮影する。撮影部２６０は、第２制御部２７０の制御に基づいて、投写面３０の撮影を繰り返し、撮影結果である撮影画像を第２制御部２７０に逐次出力する。

第２制御部２７０は、第２記憶部２８０と、第２プロセッサー２９０とを備えるコンピューター装置である。

第２記憶部２８０は、ＲＡＭ等のメモリーを備える。ＲＡＭは、各種データ等の一時記憶に用いられ、ＲＯＭは、プロジェクター２００の動作を制御するための制御プログラムや、各種設定情報等を記憶する。

第２記憶部２８０は、制御プログラム２８１、解像度情報２８３及びキャリブレーションデータ２８５を記憶する。また、第２記憶部２８０には、撮影部２６０が撮影した撮影画像や、情報処理装置１００から取得したタッチパネル１２５の解像度の情報が一時的に記憶される。

制御プログラム２８１は、第２プロセッサー２９０が実行するファームウェアや、アプリケーションプログラム等のプログラムである。
解像度情報２８３は、フレームメモリー２３５の解像度の情報である。

キャリブレーションデータ２８５は、撮影部２６０の撮影画像の座標と、フレームメモリー２３５の座標とを対応づけたデータである。撮影画像とフレームメモリー２３５には、２次元の座標系が設定されており、キャリブレーションデータ２８５により、撮影画像上の座標に対応するフレームメモリー２３５の座標が一意に特定される。

第２プロセッサー２９０は、ＣＰＵやＭＰＵにより構成される演算処理装置である。第２プロセッサー２９０は、制御プログラム２８１を実行してプロジェクター２００の各部を制御する。第２プロセッサー２９０は、単一のプロセッサーにより構成してもよいし、複数のプロセッサーにより構成することも可能である。また、第２プロセッサー２９０は、第２記憶部２８０の一部又は全部や、その他の回路と統合されたＳｏＣにより構成してもよい。また、第２プロセッサー２９０は、プログラムを実行するＣＰＵと、所定の演算処理を実行するＤＳＰとの組合せにより構成してもよい。さらに、第２プロセッサー２９０の機能の全てをハードウェアに実装した構成としてもよく、プログラマブルデバイスを用いて構成してもよい。

第２制御部２７０は、撮影部２６０から入力される撮影画像の中から、電子ペン５が発した赤外光を検出する。第２制御部２７０は、撮影された画像内に含まれる赤外光の像のうち、所定の閾値以上の明るさで、所定の範囲内の大きさを有する像を、電子ペン５が発した光とみなす。第２制御部２７０は、撮影画像における電子ペン５が発した光の位置に基づいて、電子ペン５の指示位置を検出する。また、第２制御部２７０は、複数回に亘って取得された撮影画像に基づいて、電子ペン５の発光シーケンスを判別し、投写面３０へのタッチの有無を検知する。

第２制御部２７０は、指示位置の検出結果に基づき、指示位置の軌跡に沿って線が描画された描画データを生成する。例えば、第２制御部２７０は、ユーザーが電子ペン５で投写面３０上に描画をするような描画操作を行った場合、即ち電子ペン５が投写面３０にタッチした状態で指示位置が変化した場合、指示位置の軌跡に基づいて、描画データを生成する。

また、第２制御部２７０は、第２通信Ｉ／Ｆ２２０から座標情報及び同期信号が入力されると、入力された座標情報に基づいて描画データを生成する。この描画データを生成する処理は、同期信号に同期しながら行われる。

まず、第２制御部２７０は、第２記憶部２８０から解像度の情報を取得する。取得する解像度の情報は、フレームメモリー２３５の解像度の情報と、情報処理装置１００が備えるタッチパネル１２５の解像度の情報である。第２制御部２７０は、例えば、情報処理装置１００から表示画像の表示要求を受信したときに、タッチパネル１２５の解像度の情報の取得要求を情報処理装置１００に送信する。第２制御部２７０は、情報処理装置１００からタッチパネル１２５の解像度の情報を受信すると、受信した解像度の情報を第２記憶部２８０に記憶させる。

第２制御部２７０は、取得したフレームメモリー２３５の解像度の情報と、タッチパネル１２５の解像度の情報とに基づき、フレームメモリー２３５の解像度と、タッチパネル１２５の解像度との比を、縦方向及び横方向でそれぞれ算出する。算出される縦方向の解像度の比を縦解像度比といい、算出される横方向の解像度の比を横解像度比という。

第２制御部２７０は、第２通信Ｉ／Ｆ２２０から座標情報が入力されると、縦解像度比及び横解像度比に基づき、入力された座標情報をフレームメモリー２３５での座標情報に変換する。第２制御部２７０は、入力された座標情報であるタッチパネル１２５の縦方向の座標に縦解像度比を積算して、フレームメモリー２３５の縦方向の座標情報に変換する。
同様に、第２制御部２７０は、入力された座標情報であるタッチパネル１２５の横方向の座標に横解像度比を積算して、フレームメモリー２３５の横方向の座標情報に変換する。

第２制御部２７０は、入力された座標情報をフレームメモリー２３５の座標情報に変換すると、変換した座標情報に基づいて描画データを生成する。第２制御部２７０は、描画データを生成すると、生成した描画データと、フレームメモリー２３５の座標情報とを画像処理部２３０に出力する。

次に、プロジェクター２００が備える動作モードについて説明する。
プロジェクター２００は、動作モードとして第１モードと、第２モードとを備える。
第１モードは、情報処理装置１００から受信した表示信号に含まれる表示画像データと、座標情報とを取得し、取得した表示画像データ及び座標情報に基づいて合成画像データを生成するモードである。すなわち、投写面３０に合成画像５０が表示されるモードである。

第２モードは、情報処理装置１００から受信した表示信号に座標情報が含まれる場合であっても、合成画像データを生成することなく、表示画像データに基づく表示画像を投写面３０に表示するモードである。
また、この第２モードは、電子ペン５により指示された投写面３０の指示位置を示す座標情報を情報処理装置１００に送信し、情報処理装置１００がプロジェクター２００から受信した座標情報に基づいて処理を実行するモードである。

第１モードと第２モードとの変更は、リモコン２０５の操作により変更可能である。ユーザーは、リモコン２０５を操作して、プロジェクター２００の動作モードを、第１モード、又は、第２モードに設定する。第２制御部２７０は、リモコン２０５の操作に対応した操作信号が受光部２１０から入力されると、入力された操作信号に基づいて、プロジェクター２００の動作モードを第１モード、又は第２モードに変更する。

第２制御部２７０は、プロジェクター２００の動作モードが第１モードに設定され、第２通信Ｉ／Ｆ２２０から座標情報が入力されると、入力された座標情報を液晶パネル２４５の座標情報に変換し、変換した座標情報に基づいて描画データを生成する。第２制御部２７０は、生成した描画データ及び座標情報を画像処理部２３０に出力し、画像処理部２３０に、表示画像データと描画データとを合成させて合成画像データを生成させる。

また、第２制御部２７０は、プロジェクター２００の動作モードが第２モードに設定された場合、第２通信Ｉ／Ｆ２２０から座標情報が入力されても、入力された座標情報を破棄し、座標情報に基づいて描画データを生成する処理を行わない。このため、フレームメモリー２３５に描画データが展開されることはなく、合成画像データが生成されることもない。すなわち、フレームメモリー２３５には、表示画像データだけが描画されるため、投写面３０には、表示画像データに基づく表示画像が表示される。

また、第２制御部２７０は、合成画像データを投写面３０に表示するか否かの設定である表示設定をリモコン２０５により受け付ける構成であってもよい。

例えば、プロジェクター２００の動作モードが第２モードの場合、電子ペン５を操作した操作情報が誤って情報処理装置１００に送信され、情報処理装置１００を誤って操作してしまう場合がある。このためプロジェクター２００の動作モードを第１モードに設定しておくことで電子ペン５の操作による情報処理装置１００の誤操作を防止することができる。さらに、プロジェクター２００の動作モードを第１モードに設定した上で、表示設定により合成画像データを投写面３０に表示するか否かを設定する。これにより、情報処理装置１００の誤った操作により、この誤った操作に対応した線画像５０Ｂが表示されるのを防止することができる。

また、第２制御部２７０は、プロジェクター２００の動作モードが第２モードであっても、撮影部２６０の撮影画像により電子ペン５により指示された投写面３０の指示位置が検出された場合には、検出された指示位置に基づいて描画データを生成する。第２制御部２７０は、生成した描画データ及び座標情報を画像処理部２３０に出力して表示画像データに合成させる。

４．情報処理装置の動作
図５及び図６は、情報処理装置１００の動作を示すフローチャートである。
図５及び図６に示すフローチャートを参照しながら情報処理装置１００の動作を説明する。

まず、第１制御部１５０は、アプリ１６３を起動させる操作を操作部１３０又はタッチパネル１２５により受け付けたか否かを判定する（ステップＳ１）。第１制御部１５０は、アプリ１６３を起動させる操作を受け付けていない場合（ステップＳ１／ＮＯ）、アプリ１６３を起動させる操作を受け付けるまで、処理を開始しない。

第１制御部１５０は、アプリ１６３を起動させる操作を受け付けると（ステップＳ１／ＹＥＳ）、選択されたアプリ１６３を実行して起動させ（ステップＳ２）、接続されたプロジェクター２００に表示画像の表示要求を送信する（ステップＳ３）。表示要求には、この表示要求が、予め設定された提供元から提供されたアプリ１６３を実行する装置により送信された要求であることを示すデータが含まれる。次に、第１制御部１５０は、プロジェクター２００からの要求に従い、タッチパネル１２５の解像度の情報をプロジェクター２００に送信する（ステップＳ４）。

次に、第１制御部１５０は、タッチパネル１２５にアプリ画面１８０を表示させる（ステップＳ４）。ユーザーは、タッチパネル１２５に表示されたアプリ画面１８０に、ファイル選択１８１、描画設定１８３、及び操作モード設定１８５等の各項目を設定する。第１制御部１５０は、アプリ画面１８０の各設定項目が設定され、ＯＫボタン１８９が押下されたか否かを判定する。第１制御部１５０は、ＯＫボタン１８９が押下されたか否かを判定することで、表示画像データが選択されたか否かを判定する（ステップＳ６）。第１制御部１５０は、ＯＫボタン１８９が押下され、表示画像データが選択されたと判定するまで処理の開始を待機する（ステップＳ６／ＮＯ）。

第１制御部１５０は、ＯＫボタン１８９が押下され、表示画像データが選択されたと判定すると（ステップＳ６／ＹＥＳ）、ファイル選択１８１により選択されたファイルの画像である表示画像をタッチパネル１２５に表示させる（ステップＳ７）。また、第１制御部１５０は、選択された表示画像のデータである表示画像データを含む表示信号を生成し、生成した表示信号をプロジェクター２００に送信する（ステップＳ８）。

次に、第１制御部１５０は、アプリ画面１８０で設定された描画設定１８３は有効であるか否かを判定する（ステップＳ９）。第１制御部１５０は、描画設定１８３が有効ではない場合（ステップＳ９／ＮＯ）、操作部１３０又タッチパネル１２５により操作を受け付けたか否かを判定する（ステップＳ１０）。第１制御部１５０は、操作を受け付けていない場合（ステップＳ１０／ＮＯ）、操作を受け付けるまで待機する。

第１制御部１５０は、操作部１３０又はタッチパネル１２５により操作を受け付けると（ステップＳ１０／ＹＥＳ）、受け付けた操作が他の表示画像データを選択する操作であるか否かを判定する（ステップＳ１１）。

第１制御部１５０は、受け付けた操作が他の表示画像データを選択する操作である場合（ステップＳ１１／ＹＥＳ）、選択された表示画像データを含む表示信号を生成し、生成した表示信号をプロジェクター２００に送信する（ステップＳ１２）。その後、第１制御部１５は、ステップＳ１０の判定に戻る。

また、第１制御部１５０は、受け付けた操作が他の表示画像データを選択する操作ではない場合（ステップＳ１１／ＮＯ）、受け付けた操作がアプリ１６３を終了させる操作であるか否かを判定する（ステップＳ１３）。

第１制御部１５０は、受け付けた操作がアプリを終了させる操作である場合（ステップＳ１３／ＹＥＳ）、タッチパネル１２５に表示した表示画像の表示を終了させる（ステップＳ１５）。その後、第１制御部１５０は、プロジェクター２００への表示信号の送信を終了して（ステップＳ１６）、この処理フローを終了させる。

また、第１制御部１５０は、受け付けた操作がアプリ１６３を終了させる操作ではない場合（ステップＳ１３／ＮＯ）、受け付けた操作に対応した処理を実行し（ステップＳ１４）、ステップＳ１０の判定に戻る。ここで、受け付けた操作が、描画設定１８３を有効に変更する操作であった場合には、アプリ画面１８０で設定された描画設定１８３は有効であると判定し、後述するステップＳ１７に遷移してもよい。

次に、ステップＳ９の判定で描画設定が有効であると判定した場合の動作について、図６に示すフローチャートを参照しながら説明する。
第１制御部１５０は、ステップＳ９の判定で描画設定が有効であると判定した場合（ステップＳ９／ＹＥＳ）、操作部１３０又タッチパネル１２５により操作を受け付けたか否かを判定する（ステップＳ１７）。第１制御部１５０は、操作部１３０又タッチパネル１２５により操作を受け付けていない場合（ステップＳ１７／ＮＯ）、操作を受け付けるまで待機する。

第１制御部１５０は、操作部１３０又はタッチパネル１２５により操作を受け付けると（ステップＳ１７／ＹＥＳ）、受け付けた操作が、アプリ画面１８０で設定された操作モードに対応する操作であるか否かを判定する（ステップＳ１８）。第１制御部１５０は、操作部１３０又はタッチパネル１２５から入力された操作信号が示す操作が、操作モードに対応する操作である場合（ステップＳ１８／ＹＥＳ）、この操作により入力された座標情報を含む表示信号を生成し、生成した表示信号をプロジェクター２００に送信する（ステップＳ１９）。その後、第１制御部１５０は、ステップＳ１７の判定に戻る。

また、第１制御部１５０は、受け付けた操作が、操作モードに対応する操作ではなかった場合（ステップＳ１８／ＮＯ）、受け付けた操作が、他の表示画像データを選択する操作であるか否かを判定する（ステップＳ２０）。

第１制御部１５０は、受け付けた操作が、他の画表示像データを選択する操作である場合（ステップＳ２０／ＹＥＳ）、選択された他の表示画像データを含む表示信号を生成し、生成した表示信号をプロジェクター２００に送信する（ステップＳ２１）。その後、第１制御部１５０は、ステップＳ１７の判定に戻る。

第１制御部１５０は、受け付けた操作が、他の表示画像データを選択する操作ではない場合（ステップＳ２０／ＮＯ）、受け付けた操作が、アプリを終了させる操作であるか否かを判定する（ステップＳ２２）。

第１制御部１５０は、受け付けた操作が、アプリ１６３を終了させる操作である場合（ステップＳ２２／ＹＥＳ）、タッチパネル１２５に表示した表示画像の表示を終了させる（ステップＳ２４）。その後、第１制御部１５０は、プロジェクター２００への表示信号の送信を終了して（ステップＳ２５）、この処理フローを終了させる。

また、第１制御部１５０は、受け付けた操作がアプリ１６３を終了させる操作ではない場合（ステップＳ２２／ＮＯ）、受け付けた操作に対応した処理を実行し（ステップＳ２３）、ステップＳ１７の判定に戻る。

５．プロジェクターの動作
図７は、プロジェクター２００の動作を示すフローチャートである。
図７に示すフローチャートを参照しながらプロジェクター２００の動作について説明する。

第２制御部２７０は、接続された情報処理装置１００から表示要求を受信したか否かを判定する（ステップＴ１）。第２制御部２７０は、表示要求を受信していない場合（ステップＴ１／ＮＯ）、表示要求を受信するまで待機する。

第２制御部２７０は、表示要求を受信すると（ステップＴ１／ＹＥＳ）、受信した表示要求が、アプリ１６３を実行する装置により送信された要求であるか否かを判定する（ステップＴ２）。第２制御部２７０は、表示要求に、予め設定されたデータが含まれるか否かを判定することで、表示要求が、アプリ１６３を実行する装置により送信された要求であるか否かを判定する。

第２制御部２７０は、表示要求が、アプリ１６３を実行する装置により送信された要求ではない場合（ステップＴ２／ＮＯ）、この処理フローを終了させ、第２通信Ｉ／Ｆ２２０が受信した画像を投写面３０に表示する通常の処理を実行する。

第２制御部２７０は、表示要求が、アプリ１６３を実行する装置により送信された要求である場合（ステップＴ２／ＹＥＳ）、表示要求を受信した装置に、解像度の取得要求を送信する（ステップＴ３）。情報処理装置１００は、プロジェクター２００から解像度の取得要求を受信すると、タッチパネル１２５の解像度の情報をプロジェクター２００に送信する。第２制御部２７０は、情報処理装置１００から受信した解像度の情報を第２記憶部２８０に記憶させる（ステップＴ４）。

次に、第２制御部２７０は、プロジェクター２００の動作モードが第１モードであるか否かを判定する（ステップＴ５）。第２制御部２７０は、動作モードが第１モードである場合（ステップＴ５／ＹＥＳ）、情報処理装置１００から表示信号を受信したか否かを判定する（ステップＴ６）。第２制御部２７０は、表示信号を受信していない場合（ステップＴ６／ＮＯ）、表示信号を受信するまで待機する。

第２制御部２７０は、情報処理装置１００から表示信号を受信すると（ステップＴ６／ＹＥＳ）、受信した表示信号に座標情報が含まれるか否かを判定する（ステップＴ７）。第２制御部２７０は、表示信号に座標情報が含まれない場合（ステップＴ７／ＮＯ）、表示信号に含まれる表示画像データを画像処理部２３０に処理させ、処理後の表示画像データに基づく表示画像を投写部２４０に表示させる（ステップＴ８）。その後、第２制御部２７０は、ステップＴ１３の判定に移行する。

第２制御部２７０は、受信した表示信号に座標情報が含まれる場合（ステップＴ７／ＹＥＳ）、解像度の比率に基づき、座標情報をフレームメモリー２３５での座標情報に変換する（ステップＴ９）。次に、第２制御部２７０は、変換した座標情報に基づいて描画データを生成する（ステップＴ１０）。第２制御部２７０は、生成した描画データ及び座標情報を画像処理部２３０に出力し、表示画像データと描画データとを画像処理部２３０に合成させて合成画像データを生成させる（ステップＴ１１）。第２制御部２７０は、生成した合成画像データに基づく合成画像５０を投写部２４０により投写面３０に表示させる（ステップＴ１２）。

次に、第２制御部２７０は、情報処理装置１００が表示信号の送信を停止し、表示信号を受信できない状態になったか否かを判定する（ステップＴ１３）。第２制御部２７０は、表示信号を受信できない状態である場合（ステップＴ１３／ＹＥＳ）、この処理フローを終了させる。また、第２制御部２７０は、表示信号の受信が継続している場合（ステップＴ１３／ＮＯ）、ステップＴ６に戻り表示信号を受信したか否かを判定する。

また、ステップＴ５において、第１モードではないと判定した場合（ステップＴ５／ＮＯ）、第２制御部２７０は、表示信号を受信したか否かを判定する（ステップＴ１４）。第２制御部２７０は、表示信号を受信していない場合（ステップＴ１４／ＮＯ）、表示信号を受信するまで待機する。

第２制御部２７０は、表示信号を受信すると（ステップＴ１４／ＹＥＳ）、受信した表示信号に含まれる表示画像データを画像処理部２３０に処理させ、処理後の表示画像データに基づく表示画像を投写部２４０に表示させる（ステップＴ１５）。その後、第２制御部２７０は、ステップＴ１４の判定に移行する。その後、第２制御部２７０は、情報処理装置１００が表示信号の送信を停止し、表示信号を受信できない状態になったか否かを判定する（ステップＴ１６）。第２制御部２７０は、表示信号を受信できない状態である場合（ステップＴ１６／ＹＥＳ）、この処理フローを終了させる。また、第２制御部２７０は、表示信号の受信が継続している場合（ステップＴ１６／ＮＯ）、ステップＴ１４に戻り表示信号を受信したか否かを判定する。

６．表示システムの制御方法の効果
以上説明したように本実施形態の表示システム１は、情報処理装置１００として動作する情報処理装置１００と、表示装置として動作するプロジェクター２００とを備えるシステムである。
情報処理装置１００が備える第１制御部１５０は、情報処理装置１００が表示画像を表示することと、表示画像に対する第１操作を受け付けることと、を実行する。また、第１制御部１５０は、受け付けた第１操作の表示画像での位置を示す座標情報と、表示画像とを含む表示信号をプロジェクター２００に送信することを実行する。
プロジェクター２００が備える第２制御部２７０は、プロジェクター２００が受信した座標情報に対応する位置に線画像５０Ｂを合成した合成画像５０を生成することと、生成した合成画像をプロジェクター２００の投写面３０に表示することと、を実行する。

従って、情報処理装置１００の操作部１３０又はタッチパネル１２５を操作することで、この操作に対応した線画像５０Ｂを表示画像に合成した合成画像５０が投写面３０に表示することができる。このため、ユーザーは、プロジェクター２００を操作しなくても、投写面３０に線画像５０Ｂを表示させることができ、ユーザーの利便性を向上させることができる。

第２制御部２７０は、プロジェクター２００の動作モードが第１モードの場合に、受信した表示信号に含まれる表示画像及び座標情報に基づいて合成画像を生成し、生成した合成画像を投写面３０に表示させる。
また、第２制御部２７０は、プロジェクター２００の動作モードが第２モードの場合に、受信した表示信号に含まれる表示画像を取得し、取得した表示画像を投写面３０に表示させる。

従って、プロジェクター２００の動作モードを変更することで、投写面３０に合成画像を表示するか否かを設定することができ、ユーザーの利便性を向上させることができる。

第２制御部２７０は、合成画像を投写面３０に表示するか否かを示す表示設定を受け付ける。第２制御部２７０は、表示設定が、合成画像を投写面３０に表示しないことを示す場合、プロジェクター２００が第１モードであっても、合成画像を投写面３０に表示しない。

従って、プロジェクター２００が第１モードであっても、表示設定を、合成画像を投写面３０に表示しない設定にしておくことで、情報処理装置１００が受け付けた操作が投写面３０に表示されないようにすることができる。このため、ユーザーの利便性をさらに向上させることができる。

第１制御部１５０は、座標情報をプロジェクター２００に送信するか否かを示す送信設定を受け付ける。
第１制御部１５０は、送信設定が、座標情報をプロジェクター２００に送信することを示す場合、座標情報を含む表示信号をプロジェクター２００に送信する。また、第１制御部１５０は、送信設定が、座標情報をプロジェクター２００に送信しないことを示す場合、座標情報を含まない表示信号をプロジェクター２００に送信する。
従って、情報処理装置１００の送信設定を変更することで、情報処理装置１００が受け付けた操作に対応した座標情報を、プロジェクター２００に送信するか否かを設定することができ、ユーザーの利便性を向上させることができる。

第１制御部１５０は、第１操作と、第１操作とは異なる操作とを受け付けた場合に、第１操作の表示画像での位置を示す座標情報を含む表示信号をプロジェクター２００に送信する。
従って、第１制御部１５０は、複数の操作が検出された場合に、第１操作の表示画像での位置を示す座標情報をプロジェクター２００に送信する。このため、誤った操作がプロジェクター２００に送信されるのを防止することができ、ユーザーの利便性を向上させることができる。

第１制御部１５０は、操作モードが操作モードＡの場合、第１操作と、第１操作とは異なる第２操作を受け付けたときに、第１操作の投写面３０での位置を示す座標情報を含む表示信号をプロジェクター２００に送信する。
また、第１制御部１５０は、操作モードが操作モードＢの場合、第１操作と、第１操作及び第２操作とは異なる第３操作を受け付けたときに、第１操作の投写面３０での位置を示す座標情報を含む表示信号をプロジェクター２００に送信する。
従って、プロジェクター２００に座標情報を送信する操作を操作モードにより変更することができる。

７．表示システムの構成による効果
表示システム１は、情報処理装置１００とプロジェクター２００とを備える。
情報処理装置１００は、第１通信部に相当する第１通信Ｉ／Ｆ１１０と、表示部に相当するタッチパネル１２５と、受付部に相当するタッチパネル１２５又は操作部１３０と、第１制御部１５０とを備える。
第１制御部１５０は、表示画像をタッチパネル１２５に表示させる。
タッチパネル１２５又は操作部１３０は、表示画像に対する第１操作を受け付ける。
第１制御部１５０は、タッチパネル１２５又は操作部１３０により受け付けた第１操作の表示画像での位置を示す座標情報と、表示画像とを含む表示信号をプロジェクター２００に送信する。
プロジェクター２００は、第２通信部に相当する第２通信Ｉ／Ｆ２２０と、表示部に相当する投写部２４０と、第２制御部２７０とを備える。
投写部２４０は、投写面３０に画像を表示する。
第２制御部２７０は、第２通信Ｉ／Ｆ２２０が受信した座標情報に対応する位置に線画像５０Ｂを合成した合成画像５０を生成し、生成した合成画像５０を投写部２４０により投写面３０に表示させる。
従って、情報処理装置１００の操作部１３０又はタッチパネル１２５を操作することで、この操作に対応した線画画像を表示画像に合成した合成画像が投写面３０に表示することができる。このため、ユーザーは、プロジェクター２００を操作しなくても、投写面３０に線画像５０Ｂを表示させることができ、ユーザーの利便性を向上させることができる。

上述した実施形態は、本発明の好適な実施の形態である。ただし、上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、情報処理装置１００において、タッチパネル１２５に対するユーザーの指や電子ペンの操作により、座標情報の入力を受け付けてもよい。
例えば、ユーザーの指により座標情報を入力する場合、例えば、操作モードＡを、指によるタッチ操作全般に設定し、操作モードＢを、指をタッチパネル１２５の面に長押しする長押し操作と、長押し操作の検出後のタッチ位置の移動とに設定することができる。
また、電子ペンにより座標情報を入力する場合、例えば、操作モードＡを、電子ペンによるタッチ操作全般に設定し、操作モードＢを、電子ペンの側面に設けられたボタンの押下と、電子ペンのタッチ位置の移動とに設定することができる。

また、情報処理装置１００の操作部１３０や、タッチパネル１２５を操作して投写面３０に線画像５０Ｂを表示させる場合において、線画像５０Ｂの線の太さや種類の変更は、電子ペン５の設定を変更するＯＳＤ画像５０Ｄを操作することで、変更可能である。
すなわち、プロジェクター２００の第２制御部２７０は、電子ペン５に設定された線の太さや、種類に対応した描画データを生成し、生成した描画データを表示画像データに合成して合成画像データを生成する。

また、図２に示した情報処理装置１００の各機能部は、機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、また、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、プロジェクターの他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。

また、図４に示したプロジェクター２００の各機能部は、機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、また、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、プロジェクターの他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。

また、図５及び図６に示すフローチャートの処理単位は、情報処理装置１００の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。同様に、図７に示すフローチャートの処理単位は、プロジェクター２００の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。図５、図６及び図７のフローチャートに示す処理単位の分割の仕方や名称によって本発明が制限されることはない。また、第１制御部１５０及び第２制御部２７０の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできるし、１つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。また、上記のフローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。

また、上述の実施形態では、光変調装置２４３が備える液晶パネル２４５は、透過型の液晶パネルであってもよいし、反射型の液晶パネルであってもよい。また、光変調装置２４３がデジタルミラーデバイスを備える構成であってもよいし、デジタルミラーデバイスとカラーホイールを組み合わせた構成を備えていてもよい。また、光変調装置２４３は、液晶パネル及びＤＭＤ以外に、光源が発した光を変調可能な構成を採用してもよい。

また、上述の実施形態では、表示装置としてプロジェクター２００を用いる構成であったが、これに限定されない。例えば、表示装置として、液晶ディスプレイ、有機ＥＬディスプレイ、プラズマディスプレイなどのディスプレイであってもよい。これらのディスプレイを用いる場合には、ディスプレイに、上述の実施形態にて説明した、送信部２５０および撮影部２６０を備えさせ電子ペン５の位置を検出させてもよいし、液晶パネルや有機ＥＬパネル等の表示面を表示パネルとタッチセンサーとを含むタッチパネルとして構成し、表示面におけるタッチ位置を検出させてもよい。

また、上述の実施形態では、表示部１２０は、表示パネルとタッチセンサーとを含むタッチパネル１２５を備える構成であったが、これに限定されず、少なくとも表示パネルを備えていればよい。

また、表示システムの制御方法を、情報処理装置１００が備えるコンピューター、及び、プロジェクター２００が備えるコンピューターを用いて実現する場合、これらのコンピューターに実行させるプログラムを記録媒体の態様で構成することも可能である。又は、これらのコンピューターに実行させるプログラムを伝送する伝送媒体の態様で構成することも可能である。記録媒体には、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、ＨＤＤ（Ｈａｒｄ Ｄｉｓｋ Ｄｒｉｖｅ）、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｅｒｓａｔｉｌｅ Ｄｉｓｃ）、Ｂｌｕ－ｒａｙ Ｄｉｓｃ、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。また、上記記録媒体は、サーバー装置が備える内部記憶装置であるＲＡＭ、ＲＯＭ、ＨＤＤ等の不揮発性記憶装置であってもよい。Ｂｌｕ－ｒａｙは、登録商標である。

１…示システム、５…電子ペン、１０…ケーブル、３０…投写面、１００…情報処理装置、１１０…第１通信Ｉ／Ｆ、１２５…タッチパネル、１３０…操作部、１５０…第１制御部、１６０…第１記憶部、１６１…ＯＳ、１６３…アプリケーションプログラム、１７０…第１プロセッサー、１８０……アプリ画面、１８１…ファイル選択、１８３…描画設定、１８５…操作モード設定、１８７…ＯＫボタン、２００…プロジェクター、２０５…リモコン、２１０…受光部、２２０…第２通信Ｉ／Ｆ、２３０…画像処理部、２３５…フレームメモリー、２４０…投写部、２４１…光源、２４３…光変調装置、２４５、２４５Ｒ、２４５Ｇ、２４５Ｂ…液晶パネル、２４７…光学ユニット、２５０…送信部、２５５…第１信号光、２５７…第２信号光、２６０…撮影部、２７０…第２制御部、２８０…第２記憶部、２８１…制御プログラム、２８３…解像度情報、２８５…キャリブレーションデータ、２９０…第２プロセッサー。

Claims (7)

1. 画像供給装置が表示画像を表示することと、
   前記表示画像に対する第１操作を受け付けることと、
   受け付けた前記第１操作の前記表示画像での位置を示す座標情報と、前記表示画像とを含む表示信号を表示装置に送信することと、
   前記表示装置が受信した前記座標情報に対応する位置に線画像を合成した合成画像を生成することと、
   生成した前記合成画像を前記表示装置の表示面に表示することと、
   を含む、表示システムの制御方法。
2. 前記表示装置は、
   前記表示装置の動作モードが第１モードの場合に、受信した前記表示信号に含まれる前記表示画像及び前記座標情報に基づいて前記合成画像を生成し、生成した前記合成画像を前記表示面に表示することと、
   前記表示装置の動作モードが第２モードの場合に、受信した前記表示信号に含まれる前記表示画像を取得し、取得した前記表示画像を前記表示面に表示することと、
   を含む、請求項１記載の表示システムの制御方法。
3. 前記表示装置は、
   前記合成画像を前記表示面に表示するか否かを示す表示設定を受け付けることと、
   前記表示設定が、前記合成画像を前記表示面に表示しないことを示す場合、前記表示装置が前記第１モードであっても、前記合成画像を前記表示面に表示しないことと、
   を含む、請求項２記載の表示システムの制御方法。
4. 前記画像供給装置は、
   前記座標情報を前記表示装置に送信するか否かを示す送信設定を受け付けることと、
   前記送信設定が、前記座標情報を前記表示装置に送信することを示す場合、前記座標情報を含む前記表示信号を前記表示装置に送信することと、
   前記送信設定が、前記座標情報を前記表示装置に送信しないことを示す場合、前記座標情報を含まない前記表示信号を前記表示装置に送信することと、
   を含む、請求項１から３のいずれか一項に記載の表示システムの制御方法。
5. 前記画像供給装置は、
   前記第１操作と、前記第１操作とは異なる操作とを受け付けた場合に、前記第１操作の前記表示画像での位置を示す前記座標情報を含む前記表示信号を前記表示装置に送信すること、
   を含む、請求項１から４のいずれか一項に記載の表示システムの制御方法。
6. 前記画像供給装置は、
   前記画像供給装置の動作モードが第３モードの場合、前記第１操作と、前記第１操作とは異なる第２操作を受け付けたときに、前記第１操作の前記表示面での位置を示す前記座標情報を含む前記表示信号を前記表示装置に送信することと、
   前記画像供給装置の動作モードが第４モードの場合、前記第１操作と、前記第１操作及び前記第２操作とは異なる第３操作を受け付けたときに、前記第１操作の前記表示面での位置を示す前記座標情報を含む前記表示信号を前記表示装置に送信することと、
   を含む請求項５記載の表示システムの制御方法。
7. 画像供給装置と表示装置とを備える表示システムであって、
   前記画像供給装置は、
   第１通信部と、
   表示画像を表示する表示部と、
   前記表示画像に対する第１操作を受け付ける受付部と、
   前記受付部により受け付けた前記第１操作の前記表示画像での位置を示す座標情報と、前記表示画像とを含む表示信号を前記表示装置に送信する第１制御部と、
   を備え、
   前記表示装置は、
   第２通信部と、
   表示面に画像を表示する表示部と、
   前記第２通信部が受信した前記座標情報に対応する位置に線画像を合成した合成画像を生成し、生成した前記合成画像を前記表示部により前記表示面に表示させる第２制御部と、
   を備える、表示システム。

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