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JP2023045506A - 鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法 - Google Patents

鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも精度の高い、鋳片段階での耐水素誘起割れ特性の評価方法を提供する。【解決手段】溶鋼の成分分析値を基に算出されるフリーS濃度と、鋳片の長手方向に垂直な断面に現れる中心偏析帯の偏析粒の評価結果に基づいて耐水素誘起割れ性を評価することを特徴とする、鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法。具体的には、[1]鋳片中心偏析帯における偏析線上の1.0mm以上の偏析粒(対象偏析粒)の合計長さが調査長さの45%以上、かつ、前記対象偏析粒の最大長さが3.0mm以上である場合(評価A)であって、溶鋼の成分分析値を基に算出されるフリーS濃度が6質量ppm以下である場合、又は、[2]中心偏析帯の評価が評価A以外であってフリーS濃度が20質量ppm以下である場合に、耐水素誘起割れ性に優れる鋼材と評価することを特徴とする鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法。【選択図】なし

Description

本発明は、鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法であって、ラインパイプで使われることを想定した耐水素誘起割れ鋼を製造するにあたり、耐水素誘起割れ性に優れた鋼であるかどうかを判別する鋼材の評価方法に関する。
鋼の連続鋳造鋳片(以下、単に鋳片と呼ぶ)では、鋳片中心部の偏析(以下、中心偏析と呼ぶ)が鋼材の特性に大きく影響を及ぼすことが知られている。特に、ラインパイプとして使われる耐サワー材等の鋼材は硫化水素環境での使用が想定されており、中心偏析や非金属介在物の状態によってはそれらを起点として、水素誘起割れ(Hydrogen Induced Cracking、以下HICと呼ぶ)が発生する場合がある。HICを抑制するには、高延伸性の硫化物系介在物であるマンガン-サルファイド(MnS)の生成抑制が効果的であり、溶鋼中S濃度を極限まで低減させたり、溶鋼中にCaを添加することで非延伸性のカルシウム-サルファイド(CaS)に形態制御するといった対策が取られている。また、中心偏析部におけるMn等の偏析元素の集合体は周囲の母材と硬さが異なり、こちらもHICの起点となることから、鋳造時のロール間隔の調整、鋳造速度を変えないといった中心偏析悪化要因を抑制する対策が取られている。しかしながら、これらの対策を講じたとしても成分変動や鋳造条件により、介在物や中心偏析が生成してしまう場合がある。そこで、製品出荷前に鋼材のHIC特性を評価することが行われる。
[HIC特性の評価方法]
鋼材のHIC特性を評価する場合、出荷前の鋼材に対してNACE(National Association of Corrosion Engineers)TM0284の規格に規定されたHIC試験(NACE試験)により評価されることが多い。この手法は、1atmの硫化水素を飽和させた5%NaCl溶液と0.5%酢酸のpH2.7の混合水溶液に所定の寸法の鋼材を浸漬させ、96時間経過後に取り出してHICの発生を評価する方法である。HICの発生の評価方法としては、鋼材の断面を観察して内部に発生したHICの割れ長さや形態を調査する手法や、超音波探傷試験(UT)を用いて、試験片の評価面に対する割れ部の面積率CAR(Crack Area Ratio)を算出する手法がある。
上記手法を出荷前の製品に適用することで、HIC発生の有無を確認できるが、この手法は結果が判明するまでに数週間を要する。HICが発生すると当該製品は耐サワー材として適用できなくなり、再溶製することになると製造効率が大幅に下がってしまう。そこで、結果判明までに数週間を要するNACE試験に代わり、鋳片段階でHIC発生の有無を推定する手法として、以下の方法が開示されている。
特許文献1では、スラブ切断面において、幅方向両端から幅D/2の範囲での水平割れの開孔厚み、幅方向両端からD/2を除く幅W-Dの範囲での最大偏析粒径および所定の径以上の偏析粒の個数密度を使った耐サワー鋼スラブの品質判定による向け先変更方法が開示されている。
特許文献2では、中心偏析部のMn偏析スポットを楕円近似して得た長径DとMn偏析度CMnS/Cとの積が0.8mmを超えるMn偏析スポットの数が100mmあたり1個以下である場合に耐HIC性に優れる鋼材であると評価する、鋼材のHIC感受性の評価方法が開示されている。
特許文献3では、カルシウム添加鋼の鏡面研磨面の20mm以上をSEM観察し、非金属介在物をEDSで組成分析して得たCaOとAl濃度の比(質量%CaO/質量%Al)が1.0ないし10.0の範囲の非金属介在物を計数し、耐水素誘起割れ特性との関係式を用いて、カルシウム添加鋼の耐水素誘起割れを推定する方法が開示されている。
特開2014-172074号公報 特開2014-77642号公報 特開2015-59880号公報
特許文献1と特許文献2は偏析粒の大きさもしくは個数密度からHIC特性を評価する手法である。特許文献3は非金属介在物からHIC特性を評価する手法である。先行技術は、偏析もしくは介在物のどちらかに着目したHIC特性評価方法が多く、偏析と介在物の複合的要因にまでは迫れていないことから、HIC特性を判別する際の閾値が実際よりも安全側に設定されていると考えられる。
上記を鑑み、本発明では、従来よりも精度の高い、鋳片段階での鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、水素誘起割れの起点には鋼中の水素が集まるための介在物が存在し、なかでもMnSの影響が大きいと考えた。MnSは鋼材中のMnおよびS濃度に応じて、溶鋼が凝固する段階で生成する。溶鋼中のSに対してMnは十分高濃度であるため、生成するMnS量は概ねS濃度に依存する。溶鋼中にCaが存在する場合、溶鋼段階でCaSが形成されることから、このCaS分を除いたS濃度(=フリーS)が分かれば、凝固段階で生成するMnS量が概ね分かることになる。このとき、偏析部ではMnおよびSが濃化するが、MnSの影響自体は母材のMnS生成状況を反映しており、フリーSに着目することで、割れの起点になる頻度を検討できると考えた。
また、水素誘起割れの程度には、母材と硬さの異なる偏析粒の分布状態の影響が大きいと考えた。また、一つの偏析粒に着目した際、偏析粒のサイズが大きいほど、割れに対する感受性が強いと考えた。さらに、複数の偏析粒が隣接している状況では、偏析粒間の距離が近いと、割れの連鎖が生じると考えた。
そこで、本発明者らはタンディッシュでの溶鋼成分および鋳片の中心偏析と、製品でのHICの発生状況の評価指標であるCARとの相関関係を調査した。CARは試験片の評価面に対する割れ部の面積率であり、HIC発生状況を定量的に把握するのに適している。その結果、CARは溶鋼成分から推定されるMnS生成状況と中心偏析部の偏析粒の大きさと相関していることが判明した。それに加えて、中心偏析帯で偏析粒の分布状況が同じであっても、MnSが生成しない条件では、HICが発生していないことも判明した。MnS等の周囲に集まったHの内圧により割れが発生するというHIC発生メカニズムを考えると、MnSが生成しない状況ではHICが生じるきっかけがないため、偏析の程度に依らずHICは生じず、CARは0となると考えられる。また、CARと偏析粒の大きさとの相関は、偏析粒の大きさにより、一つの偏析粒が割れに至る臨界応力が異なり、同じ密度でMnSが分散していた条件であっても、大きい偏析粒ほど割れに至る臨界応力が小さくなることによると考えられる。
さらに、CARは偏析粒の分布状況と相関していることが判明した。たとえHICが生じたとしても偏析粒間が離れていれば割れが進展することはなく、CARは低い値となるが、偏析粒が連続的に分布している状況では、マトリックスを介してHの内圧が隣接する偏析粒に影響し、大規模な割れに発展し、CARが高い状況が生じると考えられる。
上記したHIC発生に及ぼすMnS生成状況、偏析粒の大きさおよび偏析粒の分布状況の影響を考えた上で、課題を解決するための具体的な手段は下記の通りである。
[1]タンディッシュで採取した溶鋼サンプルの成分分析値を基に算出されるフリーS濃度と、鋳片の長手方向に垂直な断面に現れる中心偏析帯の偏析粒の評価結果に基づいて耐水素誘起割れ性を評価することを特徴とする、鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法。
[2]前記中心偏析帯において最も偏析粒に重なるように鋳片幅方向に引いた所定の調査長さの直線(偏析線)上の偏析粒で、長さ(当該偏析粒と前記偏析線とが重なる部分の長さ)1.0mm以上の偏析粒(対象偏析粒)の合計長さが前記調査長さの45%未満、及び/又は、前記対象偏析粒の最大長さが3.0mm未満である場合であって、前記フリーS濃度が20質量ppm以下である場合に、耐水素誘起割れ性に優れる鋼材と評価することを特徴とする[1]に記載の鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法。
[3]前記中心偏析帯において最も偏析粒に重なるように鋳片幅方向に引いた所定の調査長さの直線(偏析線)上の偏析粒で、長さ(当該偏析粒と前記偏析線とが重なる部分の長さ)1.0mm以上の偏析粒(対象偏析粒)の合計長さが前記調査長さの45%以上、かつ、前記対象偏析粒の最大長さが3.0mm以上である場合であって、前記フリーS濃度が6質量ppm以下である場合に、耐水素誘起割れ性に優れる鋼材と評価することを特徴とする[1]又は[2]に記載の鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法。
[4]予め品種ごとにECaO(溶鋼中の全酸化物に占めるCaOの割合(モル%))を求めておき、下記(1)~(3)式に基づいて前記サンプルの成分分析値を基に前記フリーS濃度を算出することを特徴とする[2]又は[3]に記載の鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法。
CaCaO=(T.O/16)・40.078・(ECaO/100) ・・・(1)
CaS=(Ca-CaCaO)・32/40.078 ・・・(2)
フリーS=S-SCaS ・・・(3)
T.Oは全酸素濃度分析値(質量ppm)、CaはCa濃度分析値(質量ppm)、SはS濃度分析値(質量ppm)である。
本発明を適用することで、溶鋼の成分分析と鋳片での偏析調査が完了した段階で耐水素誘起割れ性に優れた鋼かどうかを評価できる。この結果をもとに鋳片以降の鋼材の用途を決めることができることから、HIC特性を要求されない用途に適用した鋼材にはHIC試験は不要となるため、HIC試験に要する工程の短縮が可能である。また、偏析状況に応じて、加熱、均熱処理により偏析を拡散させる対応も可能となり、成品歩留りを向上させることが可能である。
以下、本発明の好適な実施形態について、説明する。
1.本発明における用語の定義
タンディッシュとは、取鍋に保持した溶鋼を鋳型に注入するまでに一時的に溶鋼を保持する保持容器である。タンディッシュで採取した溶鋼サンプルを鋼材の代表成分とする場合が多く、本発明ではタンディッシュで採取した溶鋼サンプルの分析結果を使って鋼材の耐HIC特性を評価する。
フリーSとは、タンディッシュで採取した溶鋼段階のサンプル中のSのうち、CaSとして固定されたS分を除き、鋳片で溶存SおよびMnSになるSのことを指す。溶鋼成分に影響を受けるため、後述する計算式を使って見積もることができる。
偏析とは、溶鋼が凝固する際に生じるデンドライト樹間での溶鋼の流動阻害によって生じる鋼成分の偏りであり、鋳片の厚み中心部で生じるものを中心偏析と呼ぶ。鋼成分によって偏析のしやすさが異なり、Mn、P、Sは偏析しやすい元素である。偏析部分は、エッチプリント法やEPMA(Electron Probe Micro Analyzer)を使った手法で評価できる。エッチプリント法は、ピクリン酸を主成分とする腐食液等を用いて試料表面を腐食させ、試料を洗浄、乾燥し、腐食した研磨面表面の腐食孔に研磨粉を浸潤させ、研磨面表面に透明粘着テープを貼り、透明粘着テープに腐食孔中の研磨粉を粘着させた後、粘着テープを剥がし、白色台紙上に貼り付け、その濃淡で偏析部を評価する手法である。EPMAを使った手法では、研磨した試料表面に電子線を照射し、Mn等の濃度マップを得た上で、マトリックスとの濃度差により偏析部分を評価する手法である。EPMA以外に、CMA(Computer aided Micro Analyzer)、MA(Macro Analyzer)等の分析手法を用いることもできる。
C断面とは、鋳片において長手方向(鋳込み方向)に対して垂直となる面を指す。
2.処理手順
本発明を使った具体的な処理手順を以下に示す。
転炉や電気炉等の製鋼炉で溶製した溶鋼を、必要に応じてLF等の取鍋精錬装置やRH、REDA等の脱ガス装置を使って成分調整し、連続鋳造機で鋳片を製造する。その際、タンディッシュで採取した溶鋼サンプルの分析値をその溶製ch(チャージ)の代表値として使うことができる。分析値のうち、S、O、Ca濃度を使って後述する算出手法に従ってフリーSを算出する。
製造した鋳片の一部を切断し、鋳片のC断面を調査することで中心偏析を評価する。中心偏析の評価方法としては、後述するようにエッチプリント法やEPMAを使った手法を適用できる。この評価によって、中心偏析部における偏析粒の長さおよび個数を算出できる。
フリーSと中心偏析部における偏析粒の長さおよび個数が判明した時点で、請求項に記載の手法に従って耐水素誘起割れ性が判明する。耐水素誘起割れ性が良好と判断された鋳片はそのまま次工程に進め、不良と判断された鋳片は成品グレードを落とす、向け先を変更する、加工、熱処理等で偏析を拡散させる等の工程に回すといった処置を行うことができる。
3.フリーSの算出方法
タンディッシュで採取した溶鋼サンプルにおいて、Oは大部分が酸化物であり、溶鋼中に僅かに溶存Oとして溶解しているが、凝固段階ではほぼ全量が酸化物を形成する。また、CaはCaOもしくはCaSを形成する。一方、溶鋼段階でSはCaS以外が溶存Sとして存在しており、凝固段階で溶存SがMnと結合してMnSを形成する。このため、Oに占める酸化物の割合、特にCaOとして存在している量が分かれば、(1)から(3)式を使ってフリーS濃度を求めることができる。
まず、溶鋼中でCaOを形成しているCaO濃度を(1)式で求める。
CaCaO=(T.O/16)・40.078・(ECaO/100) ・・・(1)
ここで、CaCaOはCaOを形成しているCa濃度(質量ppm)、T.Oは全酸素濃度分析値(質量ppm)、ECaOは溶鋼中の全酸化物に占めるCaOの割合(モル%)、16はOの原子量、40.078はCaの原子量である。
次に、CaSを形成しているS濃度(質量ppm)を(2)式で求める。
CaS=(Ca-CaCaO)・32/40.078 ・・・(2)
ここで、SCaSはCaSを形成しているS濃度(質量ppm)、CaはCa濃度分析値(質量ppm)、32はSの原子量である。
溶鋼のS濃度分析値S(質量ppm)から(2)式で算出したCaSを形成しているS濃度SCaS(質量ppm)を引くことでフリーSを求めることができる。
フリーS=S-SCaS ・・・(3)
なお、(2)式の(Ca-CaCaO)<0の場合、SCaSは0とし、(3)式のS-SCaS<0の場合、フリーSは0とする。
(1)式のECaOは、走査型電子顕微鏡(SEM)付属のエネルギー分散型X線分析装置(EDS)を用いて酸化物の組成を分析し、得られた結果を酸化物換算した結果を元に、全酸化物に占めるCaOの割合(モル%)として評価することができる。酸化物はサイズおよび組成が異なるが、調査した酸化物の面積と各成分濃度の積を積算し、積算したCaOの値を、積算した全酸化物種の合計で割り、全酸化物に占めるCaOの割合とすれば良い。代表性を高めるため、調査する酸化物の数は、100個以上であることが望ましい。なお、本発明者らがタンディッシュで採取した溶鋼サンプルを調査したところ、酸化物の組成比率は同一鋼種であれば概ね同じであった。従って、溶鋼中の全酸化物に占めるCaOの割合ECaO(モル%)は鋼種毎に予め調査して求めておき、その値を用いて(1)式の計算を行えば良い。
4.鋳片の偏析部の評価方法
鋳片から長手方向(鋳込み方向)に対して垂直となる面(C断面)を切り出し、エッチプリント法やEPMAを使った手法でC断面に見られる偏析部を評価する。スラブの場合、通常、偏析部は鋳片の中央部分(厚さ方向は1/2厚、幅方向は、左右端部から1/2厚の距離以上中央側に入った部分)に存在する。
エッチプリント法を適用する場合、スラブの全幅を測定することがあるが、部分的に調査した結果を用いても良い。偏析部を含む領域を転写したエッチプリントの濃淡像を撮影し、グレースケールに変更した画像を二値化し、二値化した濃化部を偏析部とし、偏析部の一つの塊を偏析粒と呼ぶ。二値化の際の閾値は、母材部分(偏析部分から離れた明るい部分)の画素平均と偏析部分(鉄粉の堆積により周囲より暗く見える部分)の画素平均の中間にすれば良い。中心偏析帯においてその画像上に最も偏析粒に重なるように鋳片幅方向に所定の調査長さの直線を引き、偏析線とする。その直線(偏析線)上に存在する偏析粒の長さ(当該偏析粒と偏析線とが重なる部分の長さ)を評価する。そして、前記長さが1.0mm以上の偏析粒(対象偏析粒)の合計長さが前記調査長さに対して占める偏析粒の割合を算出する。また、対象偏析粒の長さのうちの最大長さを評価する。
EPMAを使った手法では、偏析部を含む試験片を切り出し、溶質元素のマッピング像を得ることができる。対象元素としては、Mnを使う場合が一般的であり、母材のMn濃度:MnとEPMA測定部のMn濃度:MnSegとの関係について、MnSeg/Mn=1.3以上となる部分を偏析部として取り扱うことができる。得られた元素マッピング像に対して、エッチプリント法と同様に鋳片幅方向に直線(偏析線)を引き、その直線上に存在する偏析粒の長さおよび調査長さに対する偏析粒が占める割合(偏析粒の合計長さ/調査長さ)、最大長さを算出できる。
本発明では、少なくとも25mm以上の調査長さについて偏析部を調査することが望ましく、必要に応じて調査長さを追加したり、複数個所調査することができる。部分的に調査する場合、幅方向の調査位置は、1/2幅から1/4幅の間にすることで代表性を確保できる。本発明では、調査長さの偏析線上に存在する偏析粒のうち、長さ1mm以上の偏析粒(対象偏析粒)の合計長さが調査長さに対して45%以上、かつ、対象偏析粒の最大長さが3.0mm以上であった場合に、調査した鋳片の偏析部の評価をAとし、長さ1mm以上の対象偏析粒の合計長さが調査長さに対して45%未満、及び/又は、対象偏析粒の最大長さが3.0mm未満であった鋳片の評価をBと格付けした。なお、評価A以外の場合が評価Bとなる。本発明では、偏析粒の分散状態を定量評価する際に長さ1mm以上の偏析粒を評価したが、長さ1mm未満の偏析粒ではHICに伴う亀裂の進展が進みにくいと考えられることから、長さ1mm以上の偏析粒を評価対象とした。エッチプリント法とEPMAを使った手法は、母材と偏析部の溶質元素の濃度差に基づく評価手法であり、どちらの手法を用いて偏析部を評価しても良い。
上記のようにして求めた鋳片偏析部の格付け評価結果と、前記鋳片の成分値から算出したフリーSの結果と合わせて、耐水素誘起割れ性に優れた鋼材であるかを、以下のように判定した。
5.HIC特性の判定方法
本発明では、上述した方法で算出されるフリーSと偏析部の評価結果が、HIC特性にいかなる影響を与えているかについて検討し、その結果に基づいて、フリーSと偏析部の評価結果を基にHIC特性を判定する方法を確立した。本実施形態では、HIC特性をCARで評価することとし、フリーSおよび偏析部とCARの関係を予め求め、良好なHIC特性が得られるフリーSと偏析の条件を設定する。まず、圧延した鋼板に対してNACE試験を行った。即ち、1atmの硫化水素を飽和させた5%NaCl溶液と0.5%酢酸のpH2.7の混合水溶液に鋼板を浸漬させ、96時間経過後に取り出した。次に行うHICの発生の評価方法としては、超音波探傷試験(UT)を用いて、試験片の評価面に対する割れ部の面積率CARを算出した。
本実施形態ではCARが5.0%未満であった場合を、HIC特性が良好であると判定した。次に、前記評価した、偏析粒の合計長さの割合、最大長さ、フリーSの条件と、CAR5.0%未満となる条件との関係について評価した。その結果、後記実施例において詳述するとおり、偏析線上の1.0mm以上の偏析粒の合計長さが調査長さの45%未満、及び/又は、偏析粒の最大長さが3.0mm未満である場合(前記評価B)であって、タンディッシュで採取したサンプルの成分分析値を基に算出されるフリーS濃度が20質量ppm以下である場合に、HIC特性に優れる(CARが5.0%未満となる)ことが判明した。また、偏析線上の1.0mm以上の偏析粒の合計長さが調査長さの45%以上、かつ、偏析粒の最大長さが3.0mm以上である場合(前記評価A)は、タンディッシュで採取したサンプルの成分分析値を基に算出されるフリーS濃度が6質量ppm以下である場合に、HIC特性に優れる(CARが5.0%未満となる)ことが判明した。
以上の結果に基づき、本発明の鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法においては、鋳片の偏析評価結果が評価BかつフリーS濃度が20質量ppm以下である場合、あるいは、鋳片の偏析評価結果が評価AかつフリーS濃度が6質量ppm以下である場合に、耐水素誘起割れ性に優れる鋼材と評価することとした。
鋳片の偏析評価結果が前記評価Aの場合において、偏析線上の偏析粒の合計長さ上限、偏析粒の最大長さ上限は特に設けないが、偏析線上の1.0mm以上の偏析粒の合計長さが調査長さの75%以下、偏析粒の最大長さが8.0mm以下であれば、フリーS濃度が6質量ppm以下である場合に確実に優れたHIC特性を得ることができる。また、鋳片の偏析評価結果が前記評価Bの場合において、偏析線上の偏析粒の合計長さ短くなることと偏析粒の最大長さが短くなることとは相互に相関を有しているので、偏析線上の1.0mm以上の偏析粒の合計長さが調査長さの45%未満の場合に偏析粒の最大長さの上限を限定する必要はなく、同様に、偏析粒の最大長さが3.0mm未満である場合に偏析線上の1.0mm以上の偏析粒の合計長さの調査長さに対する比率上限を限定する必要もない。
上記結果は換言すると、本発明の鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法において、鋳片の偏析評価結果が評価BかつフリーS濃度が6質量ppm超20質量ppm以下である場合、あるいは、鋳片の偏析評価結果によらずフリーS濃度が6質量ppm以下である場合に、耐水素誘起割れ性に優れる鋼材と評価することとしてもよい。
次に本発明の判定方法を用いた実施例を説明する。高炉から出銑された溶銑を、溶銑予備処理で脱硫処理し、転炉型精錬容器にて脱Pおよび脱C処理した後、取鍋に受鋼した。溶鋼量は420ton規模である。取鍋内の溶鋼をRH真空脱ガス装置に搬送し、還流処理を行った。耐サワー鋼として、還流処理中に溶鋼脱硫処理を施すとともに、溶鋼中にCaを添加した。主な成分は質量比で、C:0.04~0.10%、Mn:1.0~1.5%、P:100ppm以下、S:30ppm以下、O:30ppm以下、Ca:50ppm以下である。RH真空脱ガス装置で処理した後、連続鋳造機で鋳片を製造した。連続鋳造途中のタンディッシュにて溶鋼サンプルを採取した。
製造した鋳片からC断面を評価可能なように、鋳片の長手方向(鋳込み方向)に対して垂直な断面を切り出した。切り出した鋳片から、さらに、1/2厚、1/4幅の位置のサンプルを切り出し、研磨した上でEPMAで中心偏析部を測定した。調査は中心偏析部を含む25mm×25mmの範囲であり、得られたMnのマッピング像に対して、MnSeg/Mn=1.3以上となる部分を偏析部として抽出し、偏析部のひとかたまりを偏析粒とした。中心偏析帯において最も偏析粒に重なるように鋳片幅方向に調査長さ(25mm)の直線を引き、偏析線とした。その偏析線上に存在する偏析粒の長さ(当該偏析粒と偏析線とが重なる部分の長さ)を評価した。そして、前記長さが1.0mm以上の偏析粒(対象偏析粒)の合計長さが前記調査長さに対して占める割合(1mm以上の偏析粒(対象偏析粒)の長さ割合)を算出し、表1の「偏析粒の長さ割合」欄に示した。また、対象偏析粒のうちの最大長さを表1の「最大偏析粒サイズ」欄に示した。さらに、必要に応じてMnSを含む介在物の生成状況を調査した。
実施例で用いた鋼種について、予めECaOの値を評価した。その結果、ECaO=40.0モル%との結果が得られた。
タンディッシュで採取した溶鋼サンプルの成分、および予め求めたECaOの値に基づき、前記(1)式~(3)式に基づいて求めたフリーS、鋳片の中心偏析帯の調査結果を表1に示す。偏析帯の調査結果に基づき、調査長さの偏析線上に存在する偏析粒(対象偏析粒)のうち、長さ1mm以上の偏析粒の合計長さが調査長さに対して占める割合(偏析粒の長さ割合)が45%以上、かつ、対象偏析粒の最大長さ(最大偏析粒サイズ)が3.0mm以上であった条件の偏析部の評価をAとし、それ以外を評価Bとして、表1の「偏析部の評価」欄に示した。
また、フリーSと偏析部の評価結果から本発明法を使って耐水素誘起割れ性を判別した結果を、表1の「本発明による判別結果」欄に示す。
さらに、調査した鋳片を圧延して鋼板としたのち、HIC試験に供してCAR(%)を求めた結果を表1の「CAR」欄に示す。CAR評価方法は前述のとおりである。CARが0.5%未満だった条件を耐水素誘起割れ性が特に優れるとして◎、0.5%以上5.0%未満だった条件を耐水素誘起割れ性が優れるとして〇、5.0%以上だった条件を耐水素誘起割れ性が低位であるとして×と評価して、表1の「HIC評価」欄に示した。
Figure 2023045506000001
実施例No.1~11は、長さ1mm以上の偏析粒の合計長さが調査長さに対して45%未満、及び/又は、偏析粒の最大長さが3.0mm未満であり、即ち偏析部評価Bで、フリーSが20質量ppm以下であり、本発明の評価方法でHIC特性は良好と判定され、鋼板で調査したCAR値も5.0%未満と良好であった。
実施例No.12,13は偏析部評価Bで、フリーSが20質量ppm超であり、本発明の評価方法でHIC特性は不良と判定され、鋼板で調査したCAR値も5.0%以上と低位であった。
実施例No.14~22は、1mm以上の偏析粒の合計長さが調査長さに対して45%以上、かつ、偏析粒の最大長さが3.0mm以上であり、即ち偏析部評価Aで、フリーSが6質量ppm以下であり、本発明の評価方法でHIC特性は良好と判定され、鋼板で調査したCAR値も5.0%未満と良好であった。
実施例No.23~28は、偏析評価結果がAで、フリーSが6質量ppm超であり、本発明の評価方法でHIC特性は不良と判定され、鋼板で調査したCAR値も5.0%以上と低位であった。
以上のように、本発明法を用いてタンディッシュで採取した溶鋼サンプルから求めたフリーSと、鋳片の中心偏析帯の偏析粒の評価結果を用いて耐水素誘起割れ性を判別した結果は、圧延後に鋼板で調査したCARの結果と一致した。これは、MnSがHICの起点となり、偏析粒の大きさが偏析粒の割れのサイズに影響し、偏析粒の分散状態が割れの伝搬に影響するとした本発明の思想を支持する結果であり、本発明を用いて鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法として有用であることが分かる。
なお、従来技術として、鋼材の耐水素誘起割れ性の評価に偏析部の調査結果を用いる技術が開示されているが、偏析部を評価するだけでは、CAR値が5.0%以上となる条件を含む、偏析部の評価がAと判定された実施例No.14~28は、すべてHIC特性が不良であると判定され、鋼材のグレードを下げる等の対応が必要となる。本発明では、溶鋼段階でのフリーSと組み合わせることで、偏析部の評価がBと判定された条件において、実施例No.12および実施例No.13を除外するとともに、偏析部の評価がAと判定された条件において、鋼材の耐水素誘起割れ性が良好な実施例No.14から実施例No.22までを抽出できていることから、従来よりも優れた技術であることが分かる。

Claims (4)

  1. タンディッシュで採取した溶鋼サンプルの成分分析値を基に算出されるフリーS濃度と、鋳片の長手方向に垂直な断面に現れる中心偏析帯の偏析粒の評価結果に基づいて耐水素誘起割れ性を評価することを特徴とする、鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法。
  2. 前記中心偏析帯において最も偏析粒に重なるように鋳片幅方向に引いた所定の調査長さの直線(偏析線)上の偏析粒で、長さ(当該偏析粒と前記偏析線とが重なる部分の長さ)1.0mm以上の偏析粒(対象偏析粒)の合計長さが前記調査長さの45%未満、及び/又は、前記対象偏析粒の最大長さが3.0mm未満である場合であって、前記フリーS濃度が20質量ppm以下である場合に、耐水素誘起割れ性に優れる鋼材と評価することを特徴とする請求項1に記載の鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法。
  3. 前記中心偏析帯において最も偏析粒に重なるように鋳片幅方向に引いた所定の調査長さの直線(偏析線)上の偏析粒で、長さ(当該偏析粒と前記偏析線とが重なる部分の長さ)1.0mm以上の偏析粒(対象偏析粒)の合計長さが前記調査長さの45%以上、かつ、前記対象偏析粒の最大長さが3.0mm以上である場合であって、前記フリーS濃度が6質量ppm以下である場合に、耐水素誘起割れ性に優れる鋼材と評価することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法。
  4. 予め品種ごとにECaO(溶鋼中の全酸化物に占めるCaOの割合(モル%))を求めておき、下記(1)~(3)式に基づいて前記サンプルの成分分析値を基に前記フリーS濃度を算出することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の鋼材の耐水素誘起割れ性の評価方法。
    CaCaO=(T.O/16)・40.078・(ECaO/100) ・・・(1)
    CaS=(Ca-CaCaO)・32/40.078 ・・・(2)
    フリーS=S-SCaS ・・・(3)
    T.Oは全酸素濃度分析値(質量ppm)、CaはCa濃度分析値(質量ppm)、SはS濃度分析値(質量ppm)である。
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