JP2023034896A - damper - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、例えば、自動車のグローブボックスの開閉動作等の制動に用いられるダンパーに関する。
BACKGROUND OF THE
例えば、自動車のグローブボックスには、リッドが急に開くのを抑制して緩やかに開かせるために、ダンパーが用いられることがある。 For example, a damper is sometimes used in a glove compartment of an automobile to suppress sudden opening of the lid and allow the lid to open gently.
このようなダンパーとして、下記特許文献1には、シリンダーと、シリンダー内で軸方向移動するピストンと、ピストンを移動させるピストンロッドと、ピストンに当接する弾性部材(弾性パッキン)とを有する、エアダンパーが記載されている。
As such a damper,
前記弾性パッキンは、周方向に連続した周壁を有する略環状となっており、その外周が第2係合面をなしていると共に、周壁内周に、すり鉢状の傾斜面をなす第1係合面が設けられている。また、ピストンの外周面は、円錐状の傾斜面を有している。 The elastic packing has a substantially annular shape having a peripheral wall continuous in the circumferential direction, the outer periphery of which forms a second engaging surface, and the inner periphery of the peripheral wall forming a first engaging surface with a mortar-shaped inclined surface. face is provided. Further, the outer peripheral surface of the piston has a conical inclined surface.
そして、ピストンが一方向に移動すると、その円錐状の傾斜面が、弾性パッキン内周のすり鉢状の第1係合面に係合して、弾性パッキン外周の第2係合面の、シリンダー内壁面への接触度合いが高まるようになっている。 When the piston moves in one direction, the conical inclined surface engages with the mortar-shaped first engaging surface on the inner circumference of the elastic packing, and the second engaging surface on the outer circumference of the elastic packing moves into the cylinder. The degree of contact with the wall surface is increased.
上記特許文献1のエアダンパーの場合、弾性パッキンは、周方向に連続した周壁を有する略環状をなしているので、ピストンの円錐状の傾斜面によって、すり鉢状の第1係合面が押されても、弾性パッキンを変形させにくく、シリンダー内壁面に対する、弾性パッキン外周の第2係合面の接触度合いを調整することは難しい。
In the case of the air damper disclosed in
したがって、本発明の目的は、シリンダーの内周面に対する摩擦部材の接触面積を変化させやすくして、ダンパーの制動力や戻し時の荷重を調整しやすい、ダンパーを提供することにある。 SUMMARY OF THE INVENTION Accordingly, it is an object of the present invention to provide a damper in which the contact area of the friction member with respect to the inner peripheral surface of the cylinder can be easily changed to facilitate adjustment of the damper's braking force and return load.
上記目的を達成するため、本発明は、互いに近接離反する一対の部材の間に取付けられ、該一対の部材が近接又は離反するときに制動力を付与するダンパーであって、端部が開口部をなす筒状のシリンダーと、所定長さで延びる軸部を有し、前記シリンダー内にスライド可能に挿入されるピストンと、該ピストンに取付けられる摩擦部材とを有しており、前記摩擦部材は、前記シリンダーの内周面に対して離間しつつ前記軸部の外周に装着される中間部と、該中間部を介して、前記シリンダーの周方向において複数箇所に分かれるように配置されると共に、前記シリンダーの内周面に摺接する複数の摩擦部とを有しており、各摩擦部は、前記中間部から、前記ピストンのダンパー制動方向とは反対の戻り方向に向けて傾斜して延びる第1傾斜部と、該第1傾斜部から、前記ピストンのダンパー制動方向に向けて傾斜して延び、前記シリンダーの内周面に摺接する第2傾斜部とを有しており、前記ピストンは、ダンパー制動方向にスライドするときに、前記第1傾斜部に当接して押圧し、前記戻り方向にスライドするときに、前記第1傾斜部から離反する、突部を有しており、前記第2傾斜部は、前記突部により前記第1傾斜部が押圧されると、該第1傾斜部を介して、前記シリンダーの内周面に圧接するように押し広げられるように構成されており、前記第1傾斜部に対する前記突部からの押圧荷重が大きいときに、前記シリンダーの内周面との接触面積が増大し、前記押圧荷重が小さいときに、前記シリンダーの内周面との接触面積が減少することを特徴とする。 In order to achieve the above object, the present invention provides a damper that is attached between a pair of members that approach and separate from each other and that applies a braking force when the pair of members approach or separate, the damper having an opening at the end. , a piston having a shaft portion extending with a predetermined length and slidably inserted into the cylinder, and a friction member attached to the piston, wherein the friction member is an intermediate portion mounted on the outer periphery of the shaft portion while being spaced apart from the inner peripheral surface of the cylinder; and a plurality of friction portions that are in sliding contact with the inner peripheral surface of the cylinder, and each friction portion extends obliquely from the intermediate portion toward the return direction opposite to the damper braking direction of the piston. and a second inclined portion extending from the first inclined portion so as to incline in a damper braking direction of the piston and slidingly contacting the inner peripheral surface of the cylinder. a projection that contacts and presses the first inclined portion when sliding in the damper braking direction and separates from the first inclined portion when sliding in the return direction; The slanted portion is configured to be pushed and spread through the first slanted portion so as to be in pressure contact with the inner peripheral surface of the cylinder when the first slanted portion is pressed by the protrusion, and the When the pressing load from the protrusion to the first inclined portion is large, the contact area with the inner peripheral surface of the cylinder increases, and when the pressing load is small, the contact area with the inner peripheral surface of the cylinder increases. characterized by decreasing
本発明によれば、摩擦部材は、その中間部が、シリンダーの内周面に対して離間し、該中間部を介して、複数の摩擦部が、シリンダーの周方向において複数箇所に分かれるように配置されるため、各摩擦部を変形しやすくすることができる。そのため、ダンパーの制動力や戻し時の荷重を調整しやすい、ダンパーを得ることができる。 According to the present invention, the intermediate portion of the friction member is spaced from the inner peripheral surface of the cylinder, and the plurality of friction portions are divided into a plurality of locations in the circumferential direction of the cylinder via the intermediate portion. Since it is arranged, each friction portion can be easily deformed. Therefore, it is possible to obtain a damper in which the braking force of the damper and the load at the time of return can be easily adjusted.
(ダンパーの一実施形態)
以下、図面を参照して、本発明に係るダンパーの、一実施形態について説明する。
(One embodiment of damper)
An embodiment of a damper according to the present invention will be described below with reference to the drawings.
図1や図2に示すように、このダンパー10は、互いに近接離反する一対の部材に取付けられ、両部材が近接又は離反するときに制動力を付与するものであって、例えば、自動車のインストルメントパネルに設けられた収容部の開口部に、開閉可能に取付けられたグローブボックスやリッド等の、制動用として用いることができる。なお、以下の実施形態においては、一方の部材を、インストルメントパネルの収容部等の固定体とし、他方の部材を、固定体の開口部に開閉可能に取付けられた、グローブボックスやリッド等の開閉体として説明するが、一対の部材は互いに近接離反可能なものであれば、特に限定はされない。
As shown in FIGS. 1 and 2, the
図1に示すように、この実施形態のダンパー10は、端部が開口部25をなす筒状のシリンダー20と、該シリンダー20の開口部25に取付けられるキャップ30と、軸部50及び頭部60からなり、シリンダー20内にスライド可能に挿入されるピストン40と、ピストン40の頭部60の外周に装着されるシールリング45と、ピストン40に取付けられる摩擦部材70とから、主として構成されている。
As shown in FIG. 1, the
まず、シリンダー20について説明する。
First, the
図1や図6に示すように、この実施形態のシリンダー20は、所定長さで延びる略円筒状の壁部21を有しており、その軸方向(延出方向)の一端側に端部壁23が設けられて、シリンダー20の一端側が閉塞されている。
As shown in FIGS. 1 and 6, the
この実施形態の場合、図8に示すように、略円筒状をなした壁部21は、シリンダー20を軸方向から見たときに、外周面及び内周面が円形状をなしており、その内周面21аは、壁部21の周方向に沿って円弧状をなすように延びる円弧状となっている。すなわち、この実施形態のシリンダー20は、その内周面21аの、対向する少なくとも2箇所に、円弧状をなした内周面を有している(ここでは、壁部21の内周面21aの全周が、円弧状内周面となっている)。
In this embodiment, as shown in FIG. 8, the substantially
また、壁部21の軸方向の他端側には、開口部25が設けられており、その周縁部には複数の係止孔25аが形成されている。更に壁部21の外側からは、薄肉の長板状をなした突片27が突設しており、該突片27の両端部に、取付孔27аがそれぞれ設けられている。これらの取付孔27аを介して、図示しない一方の部材(インストルメントパネル等)に、シリンダー20が固定されるようになっている。
An
次に、キャップ30について説明する。
Next, the
この実施形態のキャップ30は、シリンダー20の開口部25から挿入される、略円筒状の挿入部31と、該挿入部31の基端側に連設された蓋部33とを有している。挿入部31の外周には、複数の係止突部31аが突設されている。各係止突部31аが、シリンダー20の対応する係止孔25аに係止することで、シリンダー20の開口部25にキャップ30が取付けられるようになっている。このキャップ30によって、シリンダー20内からの、ピストン40の脱落が防止される。
The
また、蓋部33には、その径方向中央部に、長孔状をなした軸部挿通孔33аが形成されている。更に、軸部挿通孔33аの、長手方向両端部側であって、その幅方向両側には、ガイド溝33bがそれぞれ形成されている(合計で4個のガイド溝33bが形成されている)。
Further, the
次に、ピストン40について説明する。
Next, the
この実施形態のピストン40は、所定長さで延びる長板状をなした軸部50を有し、シリンダー20内にスライド可能に挿入されるものである。また、この実施形態のピストン40は、上記の軸部50と、この軸部50の軸方向(延出方向)の基端部側に連設された頭部60とを有している。
The
図5に示すように、軸部50は、摩擦部材70を構成する中間部80の軸部挿通孔85(後述)に挿通されると共に、図2に示すように、キャップ30の軸部挿通孔33аに挿通される。また、軸部50の、軸方向の先端部には、丸孔状をなした取付孔51が形成されている。この取付孔51を介して、図示しない他方の部材(開閉体等)に、軸部50が固定されるようになっている。
As shown in FIG. 5, the
更に図1に示すように、軸部50の幅方向の両側縁部には、軸部50の軸方向に沿って互いに平行に延びる、一対のガイド突条53,53が設けられている。図8に示すように、一対のガイド突条53,53は、軸部50の厚さ方向の両側面にそれぞれ設けられている(合計で4個のガイド突条53が設けられている)。また、図1に示すように、各ガイド突条53は、その長手方向の基端が、ピストン40の後述する押圧突部57に連結されており、長手方向の先端が、前記取付孔51の手前に至るまで延びている。図2及び図5に示すように、このガイド突条53は、キャップ30の対応するガイド溝33b、及び、摩擦部材70の対応するガイド溝87(後述)にそれぞれ挿入されて、シリンダー20内でピストン40がスライドする際の、スライドガイドとなる。
Further, as shown in FIG. 1 , a pair of
図3(а),(b)に示すように、軸部50の軸方向の基端部寄りの位置であって、同軸部50の幅方向中央部には、支持突部55が突設されている。図8に示すように、この支持突部55は、軸部50の厚さ方向両側にそれぞれ突設された一対のものからなる。図5に示すように、この支持突部55は、摩擦部材70の中間部80に形成した軸部挿通孔85の表側周縁に係合して、同摩擦部材70を支持し、軸部50の軸方向先端側に、摩擦部材70が位置ずれすることを規制する。また、この支持突部55は、下記の押圧突部57と併せて、摩擦部材70を挟み込んで(図6参照)、軸部50の外周に、摩擦部材70を抜け止め保持するものでもある。なお、支持突部55の外面には、軸部50の軸方向の先端部側から基端部側に向けて次第に突出量が高くなるテーパ面55аが形成されており、軸部50の外周に摩擦部材70を装着する際の、作業性の向上が図られている。
As shown in FIGS. 3(a) and 3(b), a
また、軸部50の軸方向の基端部寄りの位置であって、前記支持突部55よりも更に軸部50の軸方向の基端側(頭部60に近接する側)には、押圧突部57が設けられている。この押圧突部57は、軸部50の外周から環状に広がるフランジ状をなしており、その外周面は円形状となっている。
In addition, at a position closer to the proximal end portion of the
図5や図10(b),(c)に示すように、上記押圧突部57は、ピストン40が図5の矢印F1に示すダンパー制動方向にスライドするときに、摩擦部材70の摩擦部90の第1傾斜部91に当接して押圧し、図9や図10(а)に示すように、ピストン40が図9の矢印F2に示す戻り方向にスライドするときに、第1傾斜部91から離反するようになっている。また、図10(b),(c)に示すように、押圧突部57は、上記第1傾斜部91を押圧して、第2傾斜部95を押し広げる部分となる(これについては、摩擦部材70の説明にて詳述する)。すなわち、この押圧突部57が、本発明における「突部」をなしている。
As shown in FIGS. 5, 10(b) and 10(c), the pressing
なお、図10(a)に示すように、押圧突部57の表側(頭部60から離反する側)及び裏側(頭部60に近接する側)の外周縁部57а,57bはR状をなしている。押圧突部57の表側の外周縁部57аがR状をなしているので、摩擦部90の第1傾斜部91を押圧する際に、第1傾斜部91の損傷が防止されるようになっている。
As shown in FIG. 10(a), outer
一方、図3(b)や図6に示すように、頭部60は、略円板状をなした基部61と、該基部61の外周縁よりもやや内径側から延出した略円筒状をなした壁部62と、該壁部62の延出方向の先端外周から環状に広がるように設けられたフランジ部63とを有している。
On the other hand, as shown in FIGS. 3(b) and 6, the
そして、壁部62の外周であって、基部61及びフランジ部63の間に、ゴムや弾性エラストマー等の弾性材料からなる、円環状のシールリング45が装着されるようになっている。このシールリング45が、シリンダー20の壁部21の内周面21аに摺接するようになっている。すなわち、シールリング45が、本発明における「シール部」をなしている。また、シールリング45は、その厚さが、基部61とフランジ部63との隙間寸法よりも小さくなっている。その結果、シールリング45は、基部61とフランジ部63との間で、ピストン40の軸方向にスライド可能となっている。
An
図6や図9に示すように、このシールリング45(シール部)を境にして、ピストン押込み方向側(図9の矢印F2参照)に、第1室R1が形成され、ピストン引出し方向側(図6の矢印F1参照)に、シリンダー20の外部空間に連通する、第2室R2が形成されるようになっている。この実施形態では、シリンダー20の端部壁23側に第1室R1が形成され、同シリンダー20の開口部25側に第2室R2が形成される。
As shown in FIGS. 6 and 9, a first chamber R1 is formed on the piston pushing direction side (see arrow F2 in FIG. 9) with the seal ring 45 (seal portion) as a boundary, and the piston pulling direction side (see arrow F2 in FIG. 9). A second chamber R2 communicating with the external space of the
また、図3(а),(b)に示すように、基部61の外周縁部及び壁部62に亘って、複数の切欠き部64が形成されている。この実施形態では、図8に示すように、頭部60の径方向に対向する2箇所にそれぞれ4個ずつ、合計で8個の切欠き部64が形成されている。また、各切欠き部64は、基部61の外周縁部の厚さ方向全域を切欠くと共に、壁部62の、フランジ部63よりもやや手前側に至る範囲まで形成されている。図7に示すように、上記切欠き部64を介して、第1室R1及び第2室R2を互いに連通される、空気流通路R3が形成されるようになっている。
Moreover, as shown in FIGS. 3A and 3B, a plurality of
更に図3(b)に示すように、頭部60の基部61の裏面(シリンダー20の端部壁23に近接する面)からは、筒状壁の一部を切欠いてなる略C字状をなした壁部66,67が同心状に突出している。図3の破線で示すように、これらの壁部66,67の切欠き部分に整合する位置には、凹部68аを介して、細径孔状をなしたオリフィス68が、基部61を貫通して形成されている(図7参照)。
Furthermore, as shown in FIG. 3(b), from the back surface of the
そして、このダンパー10においては、図6の矢印F1に示すように、ピストン40の頭部60がシリンダー20の端部壁23から離れる方向にスライドする、すなわち、ピストン40が、シリンダー20内をダンパー制動方向にスライドすると、シールリング45が、頭部60のフランジ部63側に移動して(図7の仮想線参照)、切欠き部64に対して位置ずれする。その結果、ピストン40の頭部60の外周と、シリンダー20の壁部21の内周面21аとの隙間が、シールリング45によって閉塞されて、空気がオリフィス68のみを流通する。すなわち、シールリング45によって、空気流通路R3が閉塞されて、第1室R1と第2室R2との空気流通が遮断される。
In the
その結果、シリンダー20の空気室R1が減圧されるので、ピストン40に制動力が付与される。すなわち、エアダンパーによる制動力がピストン40に付与される。なお、オリフィス68を設けたことで、空気流通路R3が閉塞された状態でも、第1室R1と第2室R2との間で、空気が流通するので、エアダンパーによる制動力を調整可能となっている。
As a result, the pressure in the air chamber R1 of the
一方、図9の矢印F2に示すように、ピストン40の頭部60がシリンダー20の端部壁23に近接する方向にスライドする、すなわち、ピストン40が、シリンダー20内をダンパーの制動方向とは反対の戻り方向(以下、単に「戻り方向」ともいう)にスライドすると、シールリング45が、頭部60の基部61側に移動して(図7の仮想線参照)、切欠き部64に整合する位置となる。その結果、シールリング45の内側に空気流通路R3が位置する。すなわち、シールリング45によって、空気流通路R3が開いて、第1室R1と第2室R2との空気流通が可能となる。
On the other hand, as indicated by arrow F2 in FIG. 9, the
その結果、シリンダー20の第1室R1内の空気が、空気流通路R3を通って、第2室R2側へとスムーズに排気されるため、ピストン40に付与されたエアダンパーによる制動力が迅速に解除されるようになっている。
As a result, the air in the first chamber R1 of the
このように、この実施形態においては、シール部をなすシールリング45は、ピストン40が、ダンパー制動方向にスライドするときに空気流通路R3を閉じ、戻り方向にスライドするときに空気流通路R3を開くように構成されている。
Thus, in this embodiment, the
なお、以上説明した、シールリング45を除くピストン40の各構成部分(軸部50、ガイド突条53、支持突部55、押圧突部57、頭部60、基部61、壁部62、フランジ部63、壁部66,67等)は、全て一体形成されている。
Note that each component of the
次に、ピストン40に取付けられる摩擦部材70について、図4~10を参照して説明する。
Next, the
この摩擦部材70は、前記シールリング45と同様に、ゴムや弾性エラストマー等の弾性材料からなるものであって、シリンダー20の内周面21аに対して離間しつつ軸部50の外周に装着される中間部80と、該中間部80を介して、シリンダー20の周方向において複数箇所に分かれるように配置されると共に、シリンダー20の内周面21аに摺接する複数の摩擦部90とを有している。
Like the
図3及び図4に示すように、中間部80は、一定厚さで、且つ、シリンダー20の内径よりも小さい長さ寸法でもって、所定長さで延びる長尺の平板状をなしている。この中間部80は、摩擦部90よりも肉薄となっている。すなわち、図10(а)に示すように、中間部80は、摩擦部90の厚さT2よりも小さい、厚さT1で形成されている。
As shown in FIGS. 3 and 4, the
また、中間部80の長手方向の両端部には、円弧状の外周面81,81が設けられている。更に、中間部80の長手方向に直交する幅方向の両側部には、互いに平行な、一対の外側面83,83が設けられている。すなわち、中間部80の外周の、径方向に対向する2箇所を、互いに平行な面でカットして、一対の外側面83,83が形成されている。そして、シリンダー20内に摩擦部材70が配置された状態で、中間部80の一対の外側面83,83は、シリンダー20の壁部21の内周面21аに対して離間するようになっている(図7及び図8参照)。そのため、この中間部80の外側面83と、シリンダー20の壁部21の内周面21аとの間に隙間が生じるので、この隙間を通じてシリンダー20内の空気が流通可能となっている。
Arc-shaped outer
また、中間部80の径方向中央部には、長孔状をなした軸部挿通孔85が形成されている。更に、この軸部挿通孔85の、長手方向両端部側であって、その幅方向両側には、ガイド溝87がそれぞれ形成されている(合計で4個のガイド溝87が形成されている)。図5に示すように、軸部挿通孔85には、ピストン40の軸部50が挿入され、各ガイド溝87には、ピストン40の軸部50の対応するガイド突条53がそれぞれ挿入されて、軸部50の外周に中間部80が装着され、ひいてはピストン40に摩擦部材70が取付けられるようになっている。
A
一方、前記摩擦部90は、上記の中間部80から、ピストン40の戻り方向に向けて傾斜して延びる第1傾斜部91と、該第1傾斜部91から、ピストン40のダンパー制動方向に向けて傾斜して延び、シリンダー20の内周面21аに摺接する第2傾斜部95とを有している。
On the other hand, the
より具体的に説明すると、この実施形態では、中間部80の円弧状の外周面81,81から延設された、一対の摩擦部90,90を有している。各摩擦部90は、中間部80の円弧状の外周面81から、ダンパー戻り方向(矢印F2参照)に向けて斜め外方に傾斜して延びる第1傾斜部91と、該第1傾斜部91の延出方向先端に位置する、谷状に屈曲した谷状部93を介して折り返されて、ダンパー制動方向(矢印F1)に向けて斜め外方に傾斜して延びる第2傾斜部95とからなる。すなわち、図6や図10(а)に示すように、摩擦部90は、摩擦部材70を側方から見たときに(中間部80の外側面83に直交する方向から見たときに)、第1傾斜部91及び第2傾斜部95からなる略V字状となっている。
More specifically, this embodiment has a pair of
また、この実施形態では、中間部80の外周面81,81から一対の摩擦部90,90が延設されていることから、第1傾斜部91,91は、ダンパー戻り方向に向けて互いに離れて次第に広がりながら延びる、略ハの字状をなしていると共に、該第1傾斜部91,91の先端から谷状部93,93を介して折り返された第2傾斜部95,95は、ダンパー制動方向に向けて互いに離れて次第に広がりながら延びる、略逆ハの字状をなしている、とも言える。
Further, in this embodiment, since the pair of
また、各摩擦部90の第2傾斜部95の外周面96は、シリンダー20の壁部21の円弧状の内周面21аに適合する、円弧状をなしている。
Further, the outer
そして、第2傾斜部95は、突部(押圧突部57)により第1傾斜部91が押圧されると、該第1傾斜部91を介して、シリンダー20の内周面21аに圧接するように押し広げられるように構成されており、第1傾斜部91に対する押圧突部57からの押圧荷重が大きいときに、シリンダー20の内周面21аとの接触面積が増大し(図10(b)参照)、前記押圧荷重が小さいときに、シリンダー20の内周面21аとの接触面積が減少するようになっている(図10(c)参照)。
The second
具体的には、第1傾斜部91に対する押圧突部57からの押圧荷重は、ピストン40がシリンダー20内をダンパー制動方向にスライドする速度によって変化する。例えば、グローブボックス内に収納された物品が重い場合には、シリンダー20内でのピストン40の、ダンパー制動方向側へのスライド速度が速くなる一方、グローブボックス内に収納された物品が軽い場合には、シリンダー20内でのピストン40の、ダンパー制動方向側へのスライド速度が遅くなる。
Specifically, the pressing load from the
この実施形態では、シリンダー20の端部壁21に対して頭部60が近接する方向に、シリンダー20にピストン0が押し込まれた状態では、図10(а)に示すように、第1傾斜部91の裏面91а(ピストン40の押圧突部57に対向する面)から、ピストン40の押圧突部57の表側の、R状をなした外周縁部57аが離反している。
In this embodiment, when the piston 0 is pushed into the
上記状態から、図6の矢印F1に示すように、ピストン40がダンパー制動方向にスライドし、ピストン40の頭部60がシリンダー20の端部壁23から離れる方向に摺動すると、図10(b),(c)に示すように、ピストン40の押圧突部57の外周縁部57аが、第1傾斜部91の裏面91аに当接して押圧し、該第1傾斜部91を介して、第2傾斜部95が押し広げられる。
From the above state, when the
このとき、押圧突部57の押圧荷重が大きい場合は、図10(b)に示すように、第2傾斜部95の外周面96が、第2傾斜部95の延出方向基端部分を残して、シリンダー20の内周面21аに圧接される。一方、押圧突部57の押圧荷重が、図10(b)の場合よりも低い場合には、図10(c)に示すように、第2傾斜部95の外周面96は、延出方向先端部分のみが、シリンダー20の内周面21аに圧接される。また、図10(b)に示される、シリンダー20の内周面21аに対する、第2傾斜部95の圧接面積は、図10(c)に示される、シリンダー20の内周面21аに対する、第2傾斜部95の圧接面積よりも大きい。
At this time, when the pressing load of the
このように、ピストン40の押圧突部57から押圧荷重の大小によって、シリンダー20の内周面21аに対する、第2傾斜部95の外周面96の接触面積が変動するようになっている。
Thus, the contact area of the outer
また、図6に示すように、ピストン40の押圧突部57により摩擦部材70の摩擦部90,90が押圧されていない状態では、一対の第1傾斜部91,91の、延出方向先端どうしの間隔L1は、ピストン40の押圧突部57の外径L2よりも大きく形成されている。そのため、一対の第1傾斜部91,91の間に、ピストン40の押圧突部57が入り込んで、押圧突部57が、第1傾斜部91,91の裏面91а,91аを確実に押圧可能となっている。
Further, as shown in FIG. 6, when the
更に、一対の第2傾斜部95,95の最大幅寸法(一方の第2傾斜部95の外周面96の延出方向先端から、他方の第2傾斜部95の外周面96の延出方向先端までの幅)は、シリンダー20の壁部21の内周面21aの内径寸法よりも大きく形成されている。そのため、摩擦部材70がシリンダー20内に配置され、一対の第1傾斜部91,91がピストン40の押圧突部57によって押圧されていない状態であっても、一対の第2傾斜部95,95の外周面96,96が、シリンダー20の壁部21の内周面21aに圧接されるようになっている。
Further, the maximum width dimension of the pair of second
なお、以上説明した、摩擦部材70の各構成部分(中間部80、第1傾斜部91や第2傾斜部95からなる摩擦部90等)は、全て一体形成されている。
All of the components of the
(変形例)
本発明におけるダンパーを構成する、シリンダーや、キャップ、ピストンを構成する軸部及び頭部、摩擦部材を構成する中間部及び摩擦部の、形状や構造は、上記態様に限定されるものではない。
(Modification)
The shape and structure of the cylinder, the cap, the shaft portion and the head portion of the piston, and the intermediate portion and the friction portion of the friction member, which constitute the damper in the present invention, are not limited to the above embodiments.
この実施形態のシリンダー20の壁部21は、略円筒状をなしているが、シリンダーの壁部としては、例えば、略角筒状にしたり、薄箱状にしたりしてもよい。この場合、ピストンを構成する頭部やシール部も、シリンダーの壁部に対応する形状とすることが好ましい。
The
また、この実施形態のシリンダー20は、軸方向一端側が端部壁23で閉塞されているが、例えば、シリンダーの一端側を開口としたり、端部壁の所定箇所に通孔を設けたりして、これらの開口や通孔を、シリンダーとは別体のキャップで閉塞してもよい。
In addition, the
更に、この実施形態のシール部は、ピストン40とは別体で、頭部60に外装されるシールリング45からなるが、例えば、頭部の外周に一体的にシール部を設けてもよい。
Furthermore, the seal portion in this embodiment is separate from the
また、この実施形態の摩擦部材70は、一対の摩擦部90,90を有しているが、3個以上の摩擦部を有していてもよく、中間部80を介して、シリンダー20の周方向において複数箇所に分かれるように配置される形状や構造であればよい。更に、中間部80は、一対の外側面83,83を有しており、この部分によって、シリンダー20の内周面21аから離間しているが、中間部に、1個だけ直線状のカット面を形成したり、3個以上のカット面を形成したりしてもよく、中間部がシリンダー内周面に離間する形状であればよい。
Also, the
更に、この実施形態では、第1傾斜部91を介して第2傾斜部95が押し広げられて、第2傾斜部95がシリンダー20の内周面21аに圧接するようになっているが、シリンダーの内周面に圧接する箇所としては、第2傾斜部のほかに、他の部分を圧接させるようにしてもよい(これについては他の実施形態で説明する)。
Furthermore, in this embodiment, the second
また、この実施形態においては、ピストン40の頭部60がシリンダー20の端部壁23から離反する方向に移動したときに、第1室R1の減圧による制動力(エアダンパーにる制動力)と、摩擦部材70による制動力(フリクションダンパーによる制動力)との、2つの制動力がピストン40に付与される一方、頭部60がシリンダー20の端部壁23に近接する方向に移動したときに、上記のエアダンパーによる制動力及びフリクションダンパーによる制動力が解除されるように構成されている。
Further, in this embodiment, when the
ただし、これとは逆に、ピストン40の頭部60がシリンダー20の端部壁23に近接する方向に移動したときに、エアダンパーによる制動力及びフリクションダンパーによる制動力を、ピストン40に付与する一方、ピストン40の頭部60がシリンダー20の端部壁23から離反する方向に移動したときに、上記のエアダンパーによる制動力及びフリクションダンパーによる制動力が解除されるように構成してもよい。この場合、摩擦部の第1傾斜部が、戻り方向(シリンダー20の端部壁23から離反する方向)に向けて傾斜し、第2傾斜部が、ダンパー制動方向(シリンダー20の端部壁23に近接する方向)に向けて傾斜する形状となり(図6とは逆向きとなる)、また、ピストンの突部も、摩擦部材の中間部を挟んで、図6とは反対向きに位置することになる。
However, on the contrary, when the
(作用効果)
次に、上記構造からなるダンパー10の作用効果について説明する。
(Effect)
Next, the effects of the
このダンパー10は、一方の部材(固定体等)に対して、他方の部材(開閉体等)が互いに近接した状態では、図6に示すように、ピストン40の頭部60が、シリンダー20の端部壁23に近接して、軸部50がシリンダー20内に所定長さ引き込まれていると共に、図10(a)に示すように、ピストン40の押圧突部57は、摩擦部材70の摩擦部90の第1傾斜部91から離反している。なお、この状態では、摩擦部材70の摩擦部90の、一対の第2傾斜部95,95の外周面96,96が、シリンダー20の壁部21の内周面21aに圧接している。
In this
この状態で、一方の部材に対して、他方の部材が離反する方向に移動すると(固定体から開閉体が開いた場合)、図6の矢印F1に示すように、ピストン40の頭部60が、シリンダー20の端部壁23から離れる方向にスライドする(ピストン40が、シリンダー20内をダンパー制動方向にスライドする)と共に、軸部50がシリンダー20の開口部25側から引き出されていく(図9参照)。
In this state, when the other member moves away from the other member (when the openable member opens from the fixed member), the
すると、摩擦部材70の一対の第2傾斜部95,95の外周面96,96が、シリンダー20の内周面21aに摺接しながら、ピストン40がスライドすると共に(図9参照)、ピストン40の押圧突部57の外周縁部57аが、一対の第1傾斜部91,91の裏面91а,91aに当接して押圧し、該第1傾斜部91,91を介して、一対の第2傾斜部95,95を押し広げる(図10(b),(c)参照)。
Then, while the outer
このとき、押圧突部57の押圧荷重が大きい場合は、図10(b)に示すように、各第2傾斜部95の外周面96が、その延出方向基端部分を残して、シリンダー20の内周面21аに圧接する。一方、押圧突部57の押圧荷重が、図10(b)の場合よりも低い場合には、図10(c)に示すように、各第2傾斜部95の外周面96は、延出方向先端部分のみが、シリンダー20の内周面21аに圧接する。その結果、シリンダー20の内周面21аと第2傾斜部95との間に摩擦力が付与されて、摩擦ダンパー(フリクションダンパー)による制動力がピストン40に付与される。
At this time, when the pressing load of the
また、上述したように、ピストン40が、シリンダー20内をダンパー制動方向にスライドしたときには、シールリング45が頭部60のフランジ部63側に移動して(図7の仮想線参照)、空気流通路R3が閉塞されて、シリンダー20の空気室R1が減圧されるので、エアダンパーによる制動力もピストン40に付与される。
Further, as described above, when the
以上のように、この実施形態においては、ピストン40に、摩擦ダンパー及びエアダンパーによる2つの制動力が付与されるので、一方の部材に対して他方の部材をゆっくりと移動させることができる(固定体から開閉体をゆっくりと開くことができる)。
As described above, in this embodiment, two damping forces are applied to the
一方、一方の部材に対して、他方の部材を近接する方向に移動させると(固定体に対して開閉体を閉じる場合)、図9の矢印F2に示すように、ピストン40の頭部60が、シリンダー20の端部壁23に近接する方向にスライドする(ピストン40が、シリンダー20内を戻り方向にスライドする)と共に、軸部50がシリンダー20内に押し込まれていく。
On the other hand, when one member is moved in a direction approaching the other member (when the opening/closing member is closed with respect to the fixed member), the
すると、摩擦部材70の一対の第2傾斜部95,95の外周面96,96が、シリンダー20の内周面21aに摺接しながら、ピストン40がスライドすると共に、ピストン40の押圧突部57の外周縁部57aが、一対の第1傾斜部91,91の裏面91a,91aから離れる。そのため、ピストン40の押圧突部57によって、一対の第1傾斜部91,91を介して、一対の第2傾斜部95,95が押し広げられることはない。
Then, while the outer
また、上述したように、ピストン40が、シリンダー20内を戻り方向にスライドしたときには、シールリング45が、頭部60の基部61側に移動して(図7の仮想線参照)、空気流通路R3が開くので、第1室R1の空気が、空気流通路R3や、摩擦部材70の中間部80の外側面83とシリンダー20の内周面21аとの隙間を通過して、第2室R2側へとスムーズに排気されるため、ピストン40に付与されたエアダンパーによる制動力が迅速に解除されて、一方の部材に対して他方の部材を迅速に移動させることができる(固定体に対して開閉体を迅速に閉じることができる)。
Further, as described above, when the
そして、このダンパー10においては、押圧突部57からの押圧荷重が大きい場合には、図10(b)に示すように、第2傾斜部95の、シリンダー20の内周面21aとの接触面積を増大させて、シリンダー20の内周面21aに対する摩擦力を大きくして、ピストン40に付与されるダンパーの制動力を高めることができる。このとき、摩擦部材70は、その中間部80が、シリンダー20の内周面21аに対して離間し、該中間部80を介して、複数の摩擦部90が、シリンダー20の周方向において複数箇所に分かれるように配置されるため、各摩擦部90を変形しやすくすることができる。
In the
一方、押圧突部57からの押圧荷重が小さい場合には、図10(c)に示すように、第2傾斜部95の、シリンダー20の内周面21との接触面積を減少させて、シリンダー20の内周面21aに対する摩擦力を小さくして、ピストン40に付与されるダンパーの制動力を低くすることができる。
On the other hand, when the pressing load from the
また、第2傾斜部95はダンパー制動方向に向けて傾斜して延びており(図6参照)、ピストン40が戻り方向にスライドするときに、ピストン40の押圧突部57が離間するので、同第2傾斜部95が、シリンダー20の内周面21aに圧接するように押し広げられることが規制されると共に、摩擦部材70の中間部80が、シリンダー20の内周面21аに対して離間し、該中間部80を介して、複数の摩擦部90が、シリンダー20の周方向において複数箇所に分かれるように配置され、各摩擦部90が変形しやすくなっているので、ピストン40をスムーズに戻すことができる。
Further, the second
そして、このダンパー10においては、上記のように、摩擦部材70の中間部80が、シリンダー20の内周面21аに対して離間し、該中間部80を介して、複数の摩擦部90が、シリンダー20の周方向において複数箇所に分かれるように配置されることで、各摩擦部90を変形しやすくすることができるので、ダンパーの制動力や戻し時の荷重を調整しやすい、ダンパー10を得ることができる。
In the
また、この実施形態においては、図8に示すように、シリンダー20は、その内周の、対向する少なくとも2箇所に、円弧状をなした内周面21aを有しており、摩擦部70の第2傾斜部95は、シリンダー20の円弧状の内周面21aに適合する、円弧状をなした外周面96を有している。
In this embodiment, as shown in FIG. 8, the
上記態様によれば、摩擦部70の第2傾斜部95を、シリンダー20の円弧状の内周面21aに適合する形状や、幅、長さで形成することができ、その剛性を高めることができるので、シリンダー20の内周面21aに対する摩擦力を安定させることができる。
According to the above aspect, the second
また、ピストン40がダンパー制動方向にスライドして、押圧突部57が第1傾斜部91に当接して押圧し、第2傾斜部95が押し広げられるときに、第2傾斜部95を反り返りにくくすることができ、シリンダー20の内周面21aに対して、第2傾斜部95による摩擦力を、確実に付与することができる。
In addition, when the
更に、この実施形態においては、図4や図10に示すように、中間部80は、摩擦部90よりも肉薄で且つ平板状をなしている。
Furthermore, in this embodiment, as shown in FIGS. 4 and 10, the
上記態様によれば、中間部80は、摩擦部90よりも肉薄で且つ平板状をなしているので、中間部80に対して摩擦部90を変形させやすくすることができ、ピストン40がダンパー制動方向にスライドして、押圧突部57が第1傾斜部91に当接して押圧したときに、第2傾斜部95を、より押し広げやすくすることができる。
According to the above aspect, the
また、この実施形態においては、図4や図10に示すように、中間部80は、互いに平行で、且つ、シリンダー20の内周面21aに対して離間する、一対の外側面83,83を有している。
In this embodiment, as shown in FIGS. 4 and 10, the
上記態様によれば、中間部は80、互いに平行で、且つ、シリンダー20の内周面21aに対して離間する、一対の外側面83,83を有しているので、中間部80の剛性が摩擦部90よりも低くなり、ダンパー制動時に、摩擦部90の第2傾斜部95をより一層広げやすくすることができると共に、中間部80の外側面83とシリンダー20の内周面21aとの隙間である、空気流通路の面積を大きくして、シリンダー20内での空気流通をスムーズに行わせることができる。
According to the above aspect, the
更に、この実施形態においては、ピストン40には、シリンダー20の内周面21aに密接して気密性を付与するシール部(シールリング45)が設けられており、シリンダー20内には、シール部を境にして、ピストン40の押込み側に位置する第1室R1と、ピストンの引出し側に位置する第2室とが形成されており(図6及び図9参照)、更にピストン40には、第1室R1及び第2室R2を互いに連通させる空気流通路が設けられており、シール部は、ピストン40が、ダンパー制動方向にスライドするときに、前記空気流通路を閉じ、前記戻り方向にスライドするときに、前記空気流通路を開くように構成されている。
Furthermore, in this embodiment, the
上記態様によれば、摩擦部材70の摩擦部80の第2傾斜部95の、シリンダー20の内周面21aに対する摩擦力による制動力と、空気流通路及び同空気流通路を開閉するシール部による制動力との、摩擦ダンパー及びエアダンパーによる2つの制動力付与構造を有するので、ピストン40に付与されるダンパー制動力をより高めることができる。
According to the above aspect, the braking force due to the frictional force of the second
(ダンパーの他の実施形態)
図11には、本発明に係るダンパーの、他の実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
(Another embodiment of the damper)
FIG. 11 shows another embodiment of the damper according to the invention. In addition, the same code|symbol is attached|subjected to the substantially same part as the said embodiment, and the description is abbreviate|omitted.
このダンパーは、摩擦部材70Aの摩擦部90Aの形状が、前記実施形態と異なっている。
This damper differs from the above embodiment in the shape of the
すなわち、摩擦部90Aの第1傾斜部91の延出方向途中から、ダンパー制動方向に向けて傾斜して延びる第2傾斜部95と、第1傾斜部91の延出方向途中の、第2傾斜部95が連結された部分から、ダンパーの戻り方向に向けて傾斜して延びる延長部97とを有しており、第2傾斜部95及び延長部97が、シリンダー20の内周面21aに摺接するようになっている。すなわち、図11に示すように、摩擦部90Aは、摩擦部材70Aを側方から見たときに、第1傾斜部91の延出方向途中部分から二股状に分かれて延びる第2傾斜部95及び延長部97からなる、略Y字状となっている。
That is, a second
そして、この実施形態では、押圧突部57の押圧荷重が大きい場合は、図11(a)に示すように、第2傾斜部95の外周面96及び延長部97の外周面98が、両部95,97の連結部(境界部)外面のみを残して、シリンダー20の内周面21аに圧接する。一方、押圧突部57の押圧荷重が、図11(a)の場合よりも低い場合には、図11(b)に示すように、第2傾斜部95の外周面96及び延長部97の外周面98の、延出方向先端部分及びその近傍が、シリンダー20の内周面21аに圧接する。その結果、シリンダー20の内周面21аと、第2傾斜部95及び延長部97との間に摩擦力が付与されて、摩擦ダンパーによる制動力がピストン40に付与されるようになっている。なお、図11(a)に示される、シリンダー20の内周面21аに対する、第2傾斜部95及び延長部97の圧接面積は、図11(b)に示される、シリンダー20の内周面21аに対する、第2傾斜部95及び延長部97の圧接面積よりも大きい。
In this embodiment, when the pressing load of the
そして、この実施形態の場合では、第2傾斜部95のみならず、延長部97も、シリンダー20の内周面21aに圧接するようになっているので、摩擦ダンパーによる制動力をより高めることができる。
In the case of this embodiment, not only the second
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。 The present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modified embodiments are possible within the scope of the present invention, and such embodiments are also included in the scope of the present invention. .
10 ダンパー
20 シリンダー
23 端部壁
25 開口部
30 キャップ
40 ピストン
45 シールリング(シール部)
50 軸部
57 押圧突部(突部)
60 頭部
70 摩擦部材
80 中間部
90 摩擦部
91 第1傾斜部
95 第2傾斜部
R1 第1室
R2 第2室
10
50
60
Claims (5)
端部が開口部をなす筒状のシリンダーと、
所定長さで延びる軸部を有し、前記シリンダー内にスライド可能に挿入されるピストンと、
該ピストンに取付けられる摩擦部材とを有しており、
前記摩擦部材は、前記シリンダーの内周面に対して離間しつつ前記軸部の外周に装着される中間部と、該中間部を介して、前記シリンダーの周方向において複数箇所に分かれるように配置されると共に、前記シリンダーの内周面に摺接する複数の摩擦部とを有しており、
各摩擦部は、前記中間部から、前記ピストンのダンパー制動方向とは反対の戻り方向に向けて傾斜して延びる第1傾斜部と、該第1傾斜部から、前記ピストンのダンパー制動方向に向けて傾斜して延び、前記シリンダーの内周面に摺接する第2傾斜部とを有しており、
前記ピストンは、ダンパー制動方向にスライドするときに、前記第1傾斜部に当接して押圧し、前記戻り方向にスライドするときに、前記第1傾斜部から離反する、突部を有しており、
前記第2傾斜部は、前記突部により前記第1傾斜部が押圧されると、該第1傾斜部を介して、前記シリンダーの内周面に圧接するように押し広げられるように構成されており、前記第1傾斜部に対する前記突部からの押圧荷重が大きいときに、前記シリンダーの内周面との接触面積が増大し、前記押圧荷重が小さいときに、前記シリンダーの内周面との接触面積が減少することを特徴とするダンパー。 A damper that is attached between a pair of members that approach and separate from each other and applies a braking force when the pair of members approach or separate,
a cylindrical cylinder whose end forms an opening;
a piston having a shaft extending a predetermined length and slidably inserted into the cylinder;
a friction member attached to the piston;
The friction member is arranged so as to be divided into a plurality of locations in the circumferential direction of the cylinder via an intermediate portion that is attached to the outer periphery of the shaft portion while being spaced from the inner peripheral surface of the cylinder, and the intermediate portion. and a plurality of friction portions that are in sliding contact with the inner peripheral surface of the cylinder,
Each friction portion includes a first inclined portion extending from the intermediate portion in a direction opposite to the damper braking direction of the piston, and a first inclined portion extending in the damper braking direction of the piston from the first inclined portion. and a second inclined portion that extends obliquely and is in sliding contact with the inner peripheral surface of the cylinder,
The piston has a projection that contacts and presses the first inclined portion when sliding in the damper braking direction, and separates from the first inclined portion when sliding in the return direction. ,
The second inclined portion is configured to be pushed and spread through the first inclined portion so as to come into pressure contact with the inner peripheral surface of the cylinder when the first inclined portion is pressed by the protrusion. When the pressing load from the protrusion to the first inclined portion is large, the contact area with the inner peripheral surface of the cylinder increases, and when the pressing load is small, the contact area with the inner peripheral surface of the cylinder increases. A damper characterized by a reduced contact area.
前記摩擦部の第2傾斜部は、前記シリンダーの円弧状の内周面に適合する、円弧状をなした外周面を有している請求項1記載のダンパー。 The cylinder has arcuate inner peripheral surfaces at at least two opposing locations on its inner periphery,
2. The damper according to claim 1, wherein the second inclined portion of the friction portion has an arcuate outer peripheral surface that fits the arcuate inner peripheral surface of the cylinder.
前記シリンダー内には、前記シール部を境にして、前記ピストンの押込み側に位置する第1室と、前記ピストンの引出し側に位置する第2室とが形成されており、
更に前記ピストンには、前記第1室及び前記第2室を互いに連通させる空気流通路が設けられており、
前記シール部は、前記ピストンが、ダンパー制動方向にスライドするときに前記空気流通路を閉じ、前記戻り方向にスライドするときに前記空気流通路を開くように構成されている請求項1~4のいずれか1つに記載のダンパー。 The piston is provided with a seal portion that is in close contact with the inner peripheral surface of the cylinder to provide airtightness,
A first chamber located on the pushing side of the piston and a second chamber located on the pulling side of the piston are formed in the cylinder with the seal portion as a boundary,
Further, the piston is provided with an air flow passage that allows the first chamber and the second chamber to communicate with each other,
The sealing portion is configured to close the air flow passage when the piston slides in the damper braking direction and open the air flow passage when the piston slides in the return direction. A damper according to any one of the preceding claims.
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