JP2023016088A - 油圧緩衝器 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な構造により、減衰力の応答性を向上させることができる油圧緩衝器の提供を目的とする。
【解決手段】油圧緩衝器10は、ピストン11の上方の第1油室21と、ピストン11の下方の第2油室22と、シリンダ20の外周の第3油室23と、第1油室21及び第3油室23に連通しておりオイルを溜めることが可能な油溜室50と、油溜室50に溜められたオイルを加圧する加圧部材61と、を備えている。油溜室50は、区画部材70により、加圧部材61がオイルを加圧する方向について、加圧部材61から離れた第1室51と、加圧部材に近い第2室52と、に区画されている。区画部材70は、ピストン11が移動した際に流路抵抗を発生させるように第1室51と第2室52とを連通させる第1連通孔を有している。
【選択図】図3
【解決手段】油圧緩衝器10は、ピストン11の上方の第1油室21と、ピストン11の下方の第2油室22と、シリンダ20の外周の第3油室23と、第1油室21及び第3油室23に連通しておりオイルを溜めることが可能な油溜室50と、油溜室50に溜められたオイルを加圧する加圧部材61と、を備えている。油溜室50は、区画部材70により、加圧部材61がオイルを加圧する方向について、加圧部材61から離れた第1室51と、加圧部材に近い第2室52と、に区画されている。区画部材70は、ピストン11が移動した際に流路抵抗を発生させるように第1室51と第2室52とを連通させる第1連通孔を有している。
【選択図】図3
Description
本発明は、加圧部材により加圧されるオイルが溜められた油溜室を備えた油圧緩衝器に関する。
自動二輪車や自動三輪車に代表される鞍乗り型車両は、路面等から車輪に加わった衝撃を吸収する油圧緩衝器を備えている。このような油圧緩衝器に関する先行技術が特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示された油圧緩衝器は、上下方向に延びている円筒状のシリンダと、シリンダ内を下側の第1油室と上側の第2油室とに区画しているピストンと、ピストンから下方へ延びている第1ロッドと、シリンダの下端を塞いでいると共に第1ロッドを進退可能に支持している第1閉塞部材と、を備えている。
油圧緩衝器は、さらに、ピストンから上方へ延びている第2ロッドと、第2油室内にて第2ロッドの進退をガイドする円筒状のガイド部材と、シリンダの上端を塞いでいると共に支持部材を支持している第2閉塞部材と、を備えている。
シリンダは、円筒状のケースに収納されている。ケースとシリンダとの隙間は、第1油室及び第2油室に連通している第3油室となる。
車輪からロッドへ衝撃が加わると、ロッドに固定されたピストンが移動する。ピストンが移動すると、ピストンに形成された連通孔を介してオイル(作動油)が第1油室~第3油室とを行き来することにより、オイルの流路抵抗による減衰力が発生し、衝撃を吸収する。
油圧緩衝器が作動すると、オイルの圧力が変化してキャビテーションが発生するおそれがある。そこで、油圧緩衝器は、キャビテーションを抑制するためにオイルを加圧する加圧装置を備えている。加圧装置は、第1油室及び第3油室と連通しておりオイルを溜めることが可能な油溜室と、油溜室に溜められたオイルは加圧するブラダ(加圧部材)と、を備えている。
油溜室に溜められたオイルがブラダにより加圧されているため、第1油室~第3油室のオイルの圧力を高い状態に維持することができる。
ところで、油圧緩衝器が作動した際には、油溜室のオイルに圧力が加わりブラダが変形することがある。ブラダが変形すると、油溜室のオイルが不足し、減衰力の応答性が低下する。
本発明は、簡素な構造により、減衰力の応答性を向上させることができる油圧緩衝器の提供を課題とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、加圧部材によって圧力が加えられるオイルが溜められる油溜め室を区画部材により区画し、区画部材には、第1室と第2室とを連通させる第1連通孔を形成することにより、ピストンが移動した際に流路抵抗を発生させることができる油圧緩衝器を提供できることを知見した。本発明は、これらの知見に基づいて完成させた。
本開示によれば、上下方向に延びている円筒状のシリンダと、前記シリンダ内を下側の第1油室と上側の第2油室とに区画しているピストンと、前記ピストンから下方へ延びている第1ロッドと、前記シリンダの下端を塞いでいると共に前記第1ロッドを進退可能に支持している第1閉塞部材と、前記ピストンから上方へ延びている第2ロッドと、前記第2油室内にて前記第2ロッドの進退をガイドする円筒状のガイド部材と、前記シリンダの上端を塞いでいると共に前記ガイド部材を支持している第2閉塞部材と、前記シリンダを内部に収納している円筒状のケースと、前記シリンダと前記ケースとにより画定されており、第1油室及び第2油室の双方に連通している第3油室と、前記第1油室及び前記第3油室と連通しておりオイルを溜めることが可能な油溜室と、前記油溜室に溜められたオイルを加圧する加圧部材と、を備え、前記油溜室は、区画部材により、前記加圧部材がオイルを加圧する方向について、前記加圧部材から離れた第1室と、前記加圧部材に近い第2室と、に区画されており、前記区画部材は、前記ピストンが移動した際に流路抵抗を発生させるように前記第1室と前記第2室とを連通させる第1連通孔を有している、油圧緩衝器が提供される。
また、前記区画部材は、前記ピストンが移動した際に流路抵抗を発生させるように前記第1室と前記第2室とを連通させる第2連通孔を有しており、前記第2連通孔は、オイルが前記第1室から前記第2室へ流れることを防止する逆止弁を有していてもよい。
また、オイルが前記第1連通孔を通過する際に発生する流路抵抗を調整可能な調整機構を有していてもよい。
本開示によれば、簡素な構造により、減衰力の応答性を向上させることができる油圧緩衝器を提供することができる。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。図中Upは上、Dnは下を示している。
<実施例1>
図1を参照する。油圧緩衝器10は、例えば、オフロードタイプの二輪車100(鞍乗り型車両100)に用いられたリアサスペンションである。以下、油圧緩衝器10をリアサスペンション10と言い換えて説明する。
図1を参照する。油圧緩衝器10は、例えば、オフロードタイプの二輪車100(鞍乗り型車両100)に用いられたリアサスペンションである。以下、油圧緩衝器10をリアサスペンション10と言い換えて説明する。
リアサスペンション10は、例えば、二輪車100の左右に2つ搭載される、ツインショック式のリアサスペンションである。なお、本発明は、モノショック式のリアサスペンションにも適用可能である。
二輪車100は、車体111と、この車体111の中央下部に支持された動力源としてのエンジン112と、車体111の前部左右に設けられ路面の凹凸から受ける衝撃を吸収する左右のフロントフォーク113(図1には、右側のフロントフォーク113のみが示されている)と、これらのフロントフォーク113の下端によって挟まれていると共に回転可能に支持された前輪114と、フロントフォーク113の上部に配置され前輪114を操舵するハンドルパイプ115と、エンジン112の上方に設けられ乗員が着座するシート116と、車体111の後部から後方に向かって延びて車体111に対してスイング可能なスイングアーム117と、このスイングアーム117の後端によって回転可能に支持された後輪118と、車体111の後部からスイングアーム117に亘って架け渡された左右のリアサスペンション10(図1には、右側のリアサスペンション10のみが示されている)と、を有している。
左右のリアサスペンション10は、それぞれ同じ構成とされている。以下、右のリアサスペンション10について説明し、左のリアサスペンションについての説明は、省略する。なお、左右のリアサスペンション10は、目的に応じて左右それぞれ異なる構成を採用することもできる。
図2を参照する。このリアサスペンション10は、上下方向に延びている円筒状のシリンダ20と、シリンダ20内を下側の第1油室21と、上側の第2油室22とに区画しているピストン11と、を有している。
ピストン11から下側へ第1ロッド12が延びている。ピストン11から上側へ第2ロッド13が延びている。第2ロッド13の直径と、第1ロッド12の直径とは、互いに等しい。
シリンダ20は、上下方向に延びているインナーチューブ31(円筒状のケース)に収納されている。インナーチューブ31の一部は、アウターチューブ36に差し込まれている。インナーチューブ31とアウターチューブ36とは、互いに進退可能に配置されている。
インナーチューブ31の下端32は、第1閉塞部材15により塞がれている。第1閉塞部材15はシリンダ20の下端も塞いでいる。第1閉塞部材15は、第1閉塞部材15を貫通している第1ロッド12を進退可能に支持している。
第1油室21内には、第1閉塞部材15に対してピストン11が離れるような力をピストン11に付与しているコイルばね21aが配置されている。第2油室22内には、第2ロッド13の進退をガイドするガイドチューブ35(筒状のガイド部材)が配されている。
インナーチューブ31の内周面と、シリンダ20の外周面とは、筒状の第3油室23を画定している。第3油室23は、第1油室21及び第2油室22と連通している。第3油室23の上端は、環状部材17により塞がれている。環状部材17は、シリンダ20の上端を保持している。ガイドチューブ35は、環状部材17を貫通し、シリンダ20の内部まで延びている。
インナーチューブ31の上部には、車体111(図1参照)に対して取付可能な取付部材40が設けられている。取付部材40は、インナーチューブ31の上方に位置している蓋部41(第2閉塞部材)と、蓋部41から下方へ延びてインナーチューブ31を保持している円筒状の保持部44と、第1油室21及び第3油室23と連通しておりピストン11が移動した際に生じる減衰力を調整する減衰力調整部45と、減衰力調整部45を介して内部が第1油室21及び第3油室23と連通している油溜部46と、が一体となって構成されている。
蓋部41は、環状部材17が嵌合された嵌合部42と、ガイドチューブ35の上端が固定された固定部43と、が一体となって構成されている。
コイルばね37は、インナーチューブ31とアウターチューブ36とが互いに離れるように、インナーチューブ31及びアウターチューブ36に力を付与している。コイルばね37は、インナーチューブ31とアウターチューブ36とを囲うように配されている。取付部材40の保持部44には、コイルばね37の上端を支持している第1ばね受け18が固定されている。アウターチューブ36の下端には、コイルばね37の下端を支持している第2ばね受け19が固定されている。
第2ばね受け19の下端には、スイングアーム117(図1参照)に対して取り付け可能な取付部材38が固定されている。
(油溜室)
図3を参照する。油溜部46の外周面に対して筒部材54がねじ込まれて固定されている。油溜部46と筒部材54との隙間はシール部材46aにより埋められている。油溜部46及び筒部材54に囲われた空間は、第1油室21及び第3油室23と連通しておりオイルを溜めることが可能な油溜室50となる。
図3を参照する。油溜部46の外周面に対して筒部材54がねじ込まれて固定されている。油溜部46と筒部材54との隙間はシール部材46aにより埋められている。油溜部46及び筒部材54に囲われた空間は、第1油室21及び第3油室23と連通しておりオイルを溜めることが可能な油溜室50となる。
油溜室50に溜められたオイルは、加圧装置60により常時圧力が加えられている。加圧装置60は、外部の面が油溜室50のオイルに接触してオイルに圧力を加える袋状のブラダ61(加圧部材)と、ブラダ61の開口部61を塞いでいると共に筒部材54の下端に固定されたキャップ62と、キャップ62に取り付けられたエアバルブ63と、を有している。
ブラダ61は、ゴム等の弾性体から構成されている。エアバルブ63を通じて、ブラダ61の内部のガス室53に空気を封入することにより、ブラダ61は膨張し、油溜室50溜められたオイルに加える圧力を調整することができる。これにより、第1油室21~第3油室23内のオイルの体積変化を吸収し、加圧状態が得られるように構成されている。なお、ブラダ61に代えて、フリーピストン(加圧部材)を備えた加圧装置を採用してもよい。
(区画部材)
油溜室50は、ブラダ61がオイルを加圧する方向(上方)について区画部材70により区画されている。区画部材70は円板状の板材である。区画部材70の外周縁71は、油溜部46の下端部47と、筒部材54の内周面55に設けられた環状の支持部56と、により挟み込まれて固定されている。
油溜室50は、ブラダ61がオイルを加圧する方向(上方)について区画部材70により区画されている。区画部材70は円板状の板材である。区画部材70の外周縁71は、油溜部46の下端部47と、筒部材54の内周面55に設けられた環状の支持部56と、により挟み込まれて固定されている。
(第1室、第2室)
油溜室50は、ブラダ61から離れた第1室51と、ブラダ61に近い第2室と、に区画されている。
油溜室50は、ブラダ61から離れた第1室51と、ブラダ61に近い第2室と、に区画されている。
(第1連通孔)
区画部材70は、第1室51と第2室とを連通させる第1連通孔72を有している。第1連通孔72の大きさは、ピストン11が移動して第1連通孔72をオイルが流れた際に流路抵抗が発生するように設定されている。第1連通孔72は、区画部材70の中心に位置している。第1連通孔72の数及び位置は適宜変更することができる。
区画部材70は、第1室51と第2室とを連通させる第1連通孔72を有している。第1連通孔72の大きさは、ピストン11が移動して第1連通孔72をオイルが流れた際に流路抵抗が発生するように設定されている。第1連通孔72は、区画部材70の中心に位置している。第1連通孔72の数及び位置は適宜変更することができる。
(実施例1の効果)
リアサスペンション10は、第1油室21及び第3油室23と連通している油溜室50を備えている。油溜室50のオイルは、加圧装置60のブラダ61により常時加圧されている。油溜室50は、ブラダ61がオイルを加圧する方向(上方)について区画部材70により、第1室51と第2室とに区画されている。区画部材70は、第1室51と第2室とを連通させる第1連通孔72を有している。第1連通孔72の大きさは、ピストン11が移動して第1連通孔72をオイルが流れた際に流路抵抗が発生するように設定されている。
リアサスペンション10は、第1油室21及び第3油室23と連通している油溜室50を備えている。油溜室50のオイルは、加圧装置60のブラダ61により常時加圧されている。油溜室50は、ブラダ61がオイルを加圧する方向(上方)について区画部材70により、第1室51と第2室とに区画されている。区画部材70は、第1室51と第2室とを連通させる第1連通孔72を有している。第1連通孔72の大きさは、ピストン11が移動して第1連通孔72をオイルが流れた際に流路抵抗が発生するように設定されている。
この構成により、ピストン11が移動した場合において、油溜室50のオイルはブラダ61へ向かって流れにくくなる。油溜室50のオイルからブラダ61へ力が加わるにくくなり、ブラダ61の変形を抑制できる。結果、簡素な構造により、減衰力の応答性を向上させることができる。
上記の発明の効果は、以下に説明する実施例2と、実施例3においても発揮される。
<実施例2>
図4には、実施例2によるリアサスペンション10Aが示されている。実施例1のリアサスペンション10(図3参照)と共通する構成については、実施例1と同一の符号を付すると共に説明は省略する。
図4には、実施例2によるリアサスペンション10Aが示されている。実施例1のリアサスペンション10(図3参照)と共通する構成については、実施例1と同一の符号を付すると共に説明は省略する。
区画部材80は、中心に雌ねじ80aを有している。雌ねじ80aは、区画部材80の厚み方向について区画部材80を貫通している孔である。雌ねじ80a周辺の厚みは、周囲の部位よりも厚く設定されている。
区画部材80の雌ねじ80aに対して、第1室51と第2室とを連通させるための連通部材74がねじ締結されている。
連通部材74は略ボルト形状である。詳細には、連通部材74は、区画部材80の雌ねじ80aに対して締結可能な雄ねじ76aを有する軸部76と、軸部76よりも径が大きい頭部75と、を備えている。頭部75は第1室51に位置している。
連通部材74の軸線上には、連通部材74の頭部75から軸部76に亘り、第1室51と第2室とを連通させる第1連通孔77が形成されている。第1連通孔77の大きさは、ピストン11が移動して第1連通孔77をオイルが流れた際に流路抵抗が発生するように設定されている。第1連通孔77は、互いに径の異なる小径部79と大径部78とを有している。小径部79は第2室側の位置しており、大径部78は第1室51側に位置している。
(第2連通孔)
区画部材80は、第1連通孔77に加えて、第1室51と第2室とを連通させる複数の第2連通孔81を有している。各々の第2連通孔81の大きさは、ピストン11が移動して第2連通孔81をオイルが流れた際に流路抵抗が発生するように設定されている。
区画部材80は、第1連通孔77に加えて、第1室51と第2室とを連通させる複数の第2連通孔81を有している。各々の第2連通孔81の大きさは、ピストン11が移動して第2連通孔81をオイルが流れた際に流路抵抗が発生するように設定されている。
(逆止弁)
第2連通孔81は、オイルが第1室51から第2室へ流れることを防止する逆止弁85を有している。逆止弁85は、区画部材80の第1室51側の端面に重ねられている環状の板材82と、板材82が第2連通孔81の第1室51側の端部を塞ぐように板材82に力を付与している皿ばね83と、皿ばね83を支持している環状の支持部材84と、を備えている。支持部材84は、連通部材74の頭部75と、区画部材80とにより挟み込まれて固定されている。
第2連通孔81は、オイルが第1室51から第2室へ流れることを防止する逆止弁85を有している。逆止弁85は、区画部材80の第1室51側の端面に重ねられている環状の板材82と、板材82が第2連通孔81の第1室51側の端部を塞ぐように板材82に力を付与している皿ばね83と、皿ばね83を支持している環状の支持部材84と、を備えている。支持部材84は、連通部材74の頭部75と、区画部材80とにより挟み込まれて固定されている。
(実施例2の効果)
区画部材80は、第1連通孔77に加えて、第1室51と第2室52を連通させる第2連通孔81を有している。第2連通孔81は、オイルが第1室51から第2室52へ流れることを防止する逆止弁85を有している。この構成により、実施例1と比較すると、ピストン11が移動した場合において、油溜室50のオイルはさらにブラダ61へ向かって流れにくくなる。油溜室50のオイルからブラダ61へ力が加わるにくくなり、ブラダ61の変形を抑制できる。結果、減衰力の応答性を向上させることができる。
区画部材80は、第1連通孔77に加えて、第1室51と第2室52を連通させる第2連通孔81を有している。第2連通孔81は、オイルが第1室51から第2室52へ流れることを防止する逆止弁85を有している。この構成により、実施例1と比較すると、ピストン11が移動した場合において、油溜室50のオイルはさらにブラダ61へ向かって流れにくくなる。油溜室50のオイルからブラダ61へ力が加わるにくくなり、ブラダ61の変形を抑制できる。結果、減衰力の応答性を向上させることができる。
<実施例3>
(調整機構)
図5には、実施例3のリアサスペンション10Bが示されている。リアサスペンション10Bは、オイルが第1連通孔77を通過する際に発生する流路抵抗を調整可能な調整機構90を有している。調整機構90は、外部から操作されることにより回転可能な円柱状の操作部材91と、操作部材91と連結しており操作部材91の回転により操作部材91の軸線に沿って移動可能な棒状の移動部材92と、操作部材91の一部及び移動部材92の上端部92aを収納している筒状の収納部材93と、を備えている。
(調整機構)
図5には、実施例3のリアサスペンション10Bが示されている。リアサスペンション10Bは、オイルが第1連通孔77を通過する際に発生する流路抵抗を調整可能な調整機構90を有している。調整機構90は、外部から操作されることにより回転可能な円柱状の操作部材91と、操作部材91と連結しており操作部材91の回転により操作部材91の軸線に沿って移動可能な棒状の移動部材92と、操作部材91の一部及び移動部材92の上端部92aを収納している筒状の収納部材93と、を備えている。
移動部材92の上端部92aには、操作部材91の下端部91aが差し込まれている溝92bが形成されている。
収納部材93の内周面には、移動部材92の外周面に形成された雄ねじ92cと噛み合い可能な雌ねじ93aが形成されている。収納部材93は、キー94により回転不能となっている。キー92及び収納部材93は止め輪95により脱落が防止されている。操作部材91と、収納部材93とは、油溜部46Bに形成された支持孔49により支持されている。
操作部材91には、操作者に対して操作部材91の回転量の感覚を伝える伝達機構97が設けられている。伝達機構97は、操作部材91の外周面に形成された凹部に収納されたばね98と、ばね98によって操作部材91の径方向外側へ押されて収納部材93の内周面に接触可能な球場の接触体99と、を有している。
(実施例3の効果)
操作部材91を外部から回転操作すると、移動部材92が操作部材91の軸線上を移動し、移動部材92の下端部92aは、第1連通孔77の大径部78の内部に対して進退可能となる。この構成により、第1連通孔77の流路面積が変化し、オイルが第1連通孔77を通過する際に発生する流路抵抗を調整することができる。
操作部材91を外部から回転操作すると、移動部材92が操作部材91の軸線上を移動し、移動部材92の下端部92aは、第1連通孔77の大径部78の内部に対して進退可能となる。この構成により、第1連通孔77の流路面積が変化し、オイルが第1連通孔77を通過する際に発生する流路抵抗を調整することができる。
なお、本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、実施例1~実施例3に限定されるものではない。
本発明の油圧緩衝器は、自動二輪車に好適である。
10…リアサスペンション(油圧緩衝器)
11…ピストン
12…第1ロッド
13…第2ロッド
15…第1閉塞部材
20…シリンダ
21…第1油室
22…第2油室
23…第3油室
31…インナーチューブ(ケース)
35…ガイドチューブ(ガイド部材)
41…蓋部(第2閉塞部材)
50…油溜室
51…第1室
52…第2室
61…ブラダ(加圧部材)
70,80…区画部材
72,77…第1連通孔
81…第2連通孔
90…調整機構
11…ピストン
12…第1ロッド
13…第2ロッド
15…第1閉塞部材
20…シリンダ
21…第1油室
22…第2油室
23…第3油室
31…インナーチューブ(ケース)
35…ガイドチューブ(ガイド部材)
41…蓋部(第2閉塞部材)
50…油溜室
51…第1室
52…第2室
61…ブラダ(加圧部材)
70,80…区画部材
72,77…第1連通孔
81…第2連通孔
90…調整機構
Claims (3)
- 上下方向に延びている円筒状のシリンダと、
前記シリンダ内を下側の第1油室と上側の第2油室とに区画しているピストンと、
前記ピストンから下方へ延びている第1ロッドと、
前記シリンダの下端を塞いでいると共に前記第1ロッドを進退可能に支持している第1閉塞部材と、
前記ピストンから上方へ延びている第2ロッドと、
前記第2油室内にて前記第2ロッドの進退をガイドする円筒状のガイド部材と、
前記シリンダの上端を塞いでいると共に前記ガイド部材を支持している第2閉塞部材と、
前記シリンダを内部に収納している円筒状のケースと、
前記シリンダと前記ケースとにより画定されており、第1油室及び第2油室の双方に連通している第3油室と、
前記第1油室及び前記第3油室と連通しておりオイルを溜めることが可能な油溜室と、
前記油溜室に溜められたオイルを加圧する加圧部材と、を備え、
前記油溜室は、区画部材により、前記加圧部材がオイルを加圧する方向について、前記加圧部材から離れた第1室と、前記加圧部材に近い第2室と、に区画されており、
前記区画部材は、前記ピストンが移動した際に流路抵抗を発生させるように前記第1室と前記第2室とを連通させる第1連通孔を有している、油圧緩衝器。 - 前記区画部材は、前記ピストンが移動した際に流路抵抗を発生させるように前記第1室と前記第2室とを連通させる第2連通孔を有しており、
前記第2連通孔は、オイルが前記第1室から前記第2室へ流れることを防止する逆止弁を有している、請求項1に記載の油圧緩衝器。 - オイルが前記第1連通孔を通過する際に発生する流路抵抗を調整可能な調整機構を有している、請求項1又は請求項2に記載の油圧緩衝器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021120152A JP2023016088A (ja) | 2021-07-21 | 2021-07-21 | 油圧緩衝器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021120152A JP2023016088A (ja) | 2021-07-21 | 2021-07-21 | 油圧緩衝器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023016088A true JP2023016088A (ja) | 2023-02-02 |
Family
ID=85131569
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021120152A Pending JP2023016088A (ja) | 2021-07-21 | 2021-07-21 | 油圧緩衝器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023016088A (ja) |
-
2021
- 2021-07-21 JP JP2021120152A patent/JP2023016088A/ja active Pending
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