JP2023013022A - 電子部品用粘着テープ - Google Patents
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Abstract
Description
基材フィルム2の材質については、電子部品用粘着テープ1のエキスパンド工程において引き伸ばし易く、かつ破断せず、ウエハ6(図2、参照)を良好に分断するためエキスパンドによる応力が粘着層3に十分に伝わるものであれば、特に限定されない。基材フィルム2は、均一かつ等方的な拡張性を有すると、エキスパンド工程においてウエハが全方向に偏りなく切断できる点で好ましい。これらの観点から、ポリオレフィン及びポリ塩化ビニルから選択されることが好ましい。
架橋の方法としては、上記樹脂に対して、電子線等のエネルギー線を照射する方法が挙げられる。このような熱可塑性架橋樹脂は、架橋部位と非架橋部位が樹脂中に共存していることから、一定の均一拡張性を有する。また、このような熱可塑性架橋樹脂は、分子鎖の構成中に塩素原子をほとんど含まないので、使用後に不要となったテープを焼却処分しても、ダイオキシンやその類縁体といった塩素化芳香族炭化水素を発生せず、環境負荷も小さい。上記ポリエチレンやエチレン-酢酸ビニル共重合体に対して照射するエネルギー線の量を適宜に調製することで、十分な均一拡張性を有する樹脂を得ることができる。
スチレン系重合体としては水素添加したものを用いてもよく、スチレン-水添イソプレン-スチレン共重合体が好ましい。スチレン系共重合体が水素添加されると、ポリプロピレンとの相溶性が良くかつ主鎖中の二重結合に起因する酸化劣化による、脆化、変色を防止することができる。
また、スチレン系共重合体中のスチレン構成単位の含有率が、5質量%以上であると、スチレン系共重合体を調製する際に安定して重合しやすい点で好ましい。また40質量%以下では、柔軟で拡張性が高い。より好ましくは25質量%以下であり、さらに好ましくは15質量%以下である。
スチレン系共重合体としては、ブロック型共重合体またはランダム型共重合体のいずれも用いることができる。ランダム型共重合体は、スチレン構成単位が均一に分散し、剛性が大きくなりすぎるのを抑制でき、基材フィルム2の拡張性が向上することから好ましい。
粘着剤層3は、ダイシング工程においてウエハとの剥離を生じず、チップ飛びなどの不良を発生しない程度の保持性、エキスパンドによる応力をウエハに伝える特性、およびピックアップ時においてウエハとの剥離が可能である特性を有するものであれば、特に限定されない。
本発明の電子部品用粘着テープ1は、エキスパンドによりウエハ6(図2、参照)内部に形成された改質領域7(図2、参照)を起点として分断ラインに沿って個片化する個片化工程を含む電子部品の製造方法に使用されるものである。したがって、その他の工程や工程の順序などは特に限定されない。例えば、以下の電子部品の製造方法(A),(B)において好適に使用できる。
(a)前記ウエハ裏面に電子部品用粘着テープの粘着剤層を貼り付けるテープ貼付工程と、
(b)前記ウエハの分割予定部分にレーザー光を照射し、前記ウエハ内部に多光子吸収による改質領域を形成するレーザー加工工程と、
(c)前記電子部品用粘着テープを拡張することにより、前記ウエハを分断ラインに沿って分断し、複数のチップを得る個片化工程と、
(d)前記チップを、前記電子部品用粘着テープの粘着剤層からピックアップする工程と、
を含む電子部品の製造方法。
(a)ウエハの分割予定部分にレーザー光を照射し、前記ウエハ内部に多光子吸収による改質領域を形成する工程と、
(b)前記ウエハ裏面に前記電子部品用粘着テープの粘着剤層を貼り付けるテープ貼付工程と、
(c)前記電子部品用粘着テープを拡張することにより、前記ウエハを分断ラインに沿って分断し、複数のチップを得る個片化工程と、
(d)前記チップを、前記電子部品用粘着テープの粘着剤層からピックアップする工程と、
を含む電子部品の製造方法。
本発明の電子部品用粘着テープ1を、上記電子部品の製造方法(B)に適用した場合の、電子部品用粘着テープ1の使用方法について、図2~図5を参照しながら説明する。
基材フィルムA:エチレン-メタクリル酸共重合体であるニュクレルAN4214C(商品名、三井・ダウポリケミカル株式会社)を10μm、エチレン-メタクリル酸-(アクリル酸2-メチル-プロピル)3元共重合体-Zn++‐アイオノマー樹脂であるハイミラン1855を60μm(商品名、三井・ダウポリケミカル株式会社製)、ニュクレルAN4214Cを10μmで積層させた、総厚80μmのフィルムを押出成形で作製し、基材フィルムAとした。
<ポリマー>
ポリマーA:2-エチルへキシルアクリレート70重量%、2-ヒドロキシエチルアクリレート29重量%、メタクリル酸1重量%を構成単位とするアクリル共重合体(ガラス転位温度:-65℃)に、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを二重結合量が0.9(meq/g)になるよう付与し、該アクリル共重合体の重量に対して、重量平均分子量が850のウレタンアクリレートオリゴマーを0.3重量%添加した。
イルガキュアー184(商品名、日本チバガイギー株式会社製)
コロネートL(イソシアネート系硬化剤、商品名、東ソー株式会社製)
<表面改質剤>
TEGORad2100(商品名、テゴケミー社製)
ポリマーAの重量に対して光重合性開始剤を5重量%、イソシアネート系硬化剤を1重量%配合し、粘着剤組成物を得た。基材フィルムAの表面に前記粘着剤組成物を乾燥後の膜厚が15μmの厚さになるように塗工し乾燥させて、実施例1に係る電子部品用粘着テープを作製した。
ポリマーBの重量に対して光重合性開始剤を5重量%、イソシアネート系硬化剤を1重量%配合し、粘着剤組成物を得た。基材フィルムAの表面に前記粘着剤組成物を乾燥後の膜厚が15μmの厚さになるように塗工し乾燥させて、実施例2に係る電子部品用粘着テープを作製した。
ポリマーAの重量に対して光重合性開始剤を5重量%、イソシアネート系硬化剤を1重量%配合し、粘着剤組成物を得た。基材フィルムAの表面に前記粘着剤組成物を乾燥後の膜厚が30μmの厚さになるように塗工し乾燥させて、実施例3に係る電子部品用粘着テープを作製した。
ポリマーCの重量に対して光重合性開始剤を1重量%、イソシアネート系硬化剤を1重量%配合し、粘着剤組成物を得た。基材フィルムBの表面に前記粘着剤組成物を乾燥後の膜厚が15μmの厚さになるように塗工し乾燥させて、比較例1に係る電子部品用粘着テープを作製した。
ポリマーDの重量に対して光重合性開始剤を2.5重量%、イソシアネート系硬化剤を3重量%、表面改質剤を0.8重量%配合し、粘着剤組成物を得た。基材フィルムCの表面に前記粘着剤組成物を乾燥後の膜厚が10μmの厚さになるように塗工し乾燥させて、比較例2に係る電子部品用粘着テープを作製した。
ポリマーCの重量に対して光重合性開始剤を1重量%、イソシアネート系硬化剤を1重量%配合し、粘着剤組成物を得た。基材フィルムAの表面に前記粘着剤組成物を乾燥後の膜厚が15μmの厚さになるように塗工し乾燥させて、比較例3に係る電子部品用粘着テープを作製した。
ポリマーCの重量に対して光重合性開始剤を5重量%、イソシアネート系硬化剤を5重量%配合し、粘着剤組成物を得た。基材フィルムAの表面に前記粘着剤組成物を乾燥後の膜厚が60μmの厚さになるように塗工し乾燥させて、比較例4に係る電子部品用粘着テープを作製した。
ポリマーCの重量に対して光重合性開始剤を5重量%、イソシアネート系硬化剤を3重量%、表面改質剤を0.5重量%配合し、粘着剤組成物を得た。基材フィルムAの表面に前記粘着剤組成物を乾燥後の膜厚が15μmの厚さになるように塗工し乾燥させて、比較例5に係る電子部品用粘着テープを作製した。
各実施例および各比較例に係る電子部品用粘着テープから短冊形試験片を3枚切り出し、JIS K 7161-2:2014に準拠し、23℃、50%RHの環境下において、引張試験機を用いてチャック間距離50mm、引張速度300mm/分の条件で引張試験を行い、応力-歪み曲線を求め、破断点までの応力減少の有無を確認した。
また、上記引張試験における、各電子部品用粘着テープのMD方向の20%伸長時の単位面積当たりの応力値、およびTD方向の20%伸長時の単位面積当たりの応力値を求めた。
各実施例および各比較例に係る電子部品用粘着テープについて、23℃、50%RHの 条件下で、#2000で研磨されたシリコンウエハのミラー面に貼付した。その後、23 ℃、50%RHの環境下で1時間放置した後、電子部品用粘着テープの裏面(基材フィル ム側の面)から紫外線を200mJ/cm2で照射し、粘着剤層を放射線硬化させた後、23℃、50%RHの条件下、剥離角度90度、剥離速度50mm/ minで粘着力を測定した。上記条件以外については、JIS Z 0237の8.3. 2に準拠して測定した。
以下に示す方法により、上記の実施例及び比較例に係る電子部品用粘着テープについて、ガラスウエハのチップへの分断を試み、電子部品用粘着テープの破断の有無を評価した。
(b)前記ガラスウエハを70~80℃に加熱した状態で、前記ガラスウエハに電子部品用粘着テープの粘着剤層を貼合する工程と、
(c)前記電子部品用粘着テープをエキスパンドすることにより、前記ガラスと前記接着剤層とを分断ラインに沿って分断し、チップを得る工程とを実施した。
また、上記(c)工程の実施後に、ガラスウエハがチップ状に分断されているか確認を行った。ガラスウエハがすべて分断予定ラインに沿って分断されたものを良品として〇、分断後のガラスチップ間の距離が5μm以下のものを要求未達であり不良品として×、ガラスウエハの一部またはすべてが分断予定ラインに沿って分断されなかったものを不良品として××で評価した。なお、比較例2については、エキスパンド時に電子部品用粘着テープが破断したため、ウエハの分断性および糊残りの評価は行わなかった。
上記(c)の工程の実施後、
(d)前記チップを電子部品用粘着テープの粘着剤層からピックアップする工程を実施し、糊残りの評価を行った。
具体的には、任意のガラスチップ100個についてダイスピッカー装置(キヤノンマシナリー社製、商品名CAP-300II)により、粘着剤層からガラスチップをピックアップした。 ピン突き上げ高さは200μm、ピン数は5ピン(中心1ピン、周囲に7.5mm で4ピン)、コレットサイズは7.5mm×7.5mm、ピンの先端形状は350μmR、突き上げ速度は10mm/sとした。
2:基材フィルム
3:粘着剤層
Claims (5)
- 基材フィルムの少なくとも片面に粘着剤層が形成された電子部品用粘着テープであって、
MD方向に伸長したときに、応力が破断点まで単調増加し、20%伸長時の応力が11.0MPa以上であり、
TD方向に伸長したときに、20%伸長時の応力が9.0Mpa以上であり、
前記粘着剤層の厚みが、10~30μmであり、
前記粘着剤層は、放射線を照射することにより硬化する放射線硬化型の粘着剤層であり、
シリコンミラー面に貼合後、23℃、50%RHの環境下で1時間放置した後、
23℃、50%RHの条件下、剥離角度90度、剥離速度50mm/minで測定した前記シリコンミラー面に対する粘着力が2.0N/25mm以上であることを特徴とする電子部品用粘着テープ。 - 前記粘着剤層は、側鎖に放射線硬化性基が導入された(メタ)アクリル酸エステル共重合体を含有する粘着剤組成物から形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用粘着テープ。
- 前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、(メタ)アクリル共重合樹脂にイソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルを、炭素-炭素二重結合量が0.9meq/ g以上になるよう付与されてなることを特徴とする請求項2に記載の電子部品用粘着テープ。
- 前記基材フィルムの厚みが、60~150μmであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子部品用粘着テープ。
- ガラスの分割予定部分にレーザー光を照射して、該ガラス内部に破断起点となる改質領域を形成するレーザー加工工程と、
前記ガラスに前記粘着剤層を貼り付けるテープ貼付工程と、
エキスパンドすることで前記ガラスを分断ラインに沿って個片化する個片化工程とを含むガラスのダイシングに用いられることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電子部品用粘着テープ。
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