JP2023012100A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
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Abstract
Description
入力軸1は、図10中左側に位置する入力側ディスク2とカム板(ローディングカム)7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動(傾転)する。
保持器が破損すると、ディスクや軸の振れが大きくなり、トロイダル型無段変速機の非同期が発生し動力伝達不可となる可能性がある。また、保持器破損時に周辺部品に衝撃を与えディスクや軸の割れが発生する可能性がある。
なお、航空機向けのトロイダル型無段変速機では、符号1Aで示す軸は出力軸であり、この出力軸1Aによって入力側ディスク2が軸受70を介して回転可能に支持されている。
前記軸受は、前記軸と前記第2ディスクとの間で転動可能な複数のころと、これら複数のコロを転動可能に保持し、かつ前記軸に装着される円筒状の保持器を備え、
前記保持器は保持器内径案内またはころ案内であることを特徴とする。
また、回転中心(軸の回転中心)からの半径がディスク内径面よりも軸の外径面の方が小さいため、案内面(軸の外径面)における周速が小さくなり、仮に保持器内径面が出力軸に接触したとしてもその相対速度は小さくなるので、この点においても、保持器の焼き付きや摩耗を防止できる。
前記保持器の外径をD1、内径をD2、前記第2ディスクの内径をD3、前記軸の外径をD4とすると、
D3-D1>D2-D4に設定されていてもよい。
前記保持器の外径をD1、内径をD2、前記第2ディスクの内径をD3、前記軸の外径をD4、
前記ころに対する前記保持器の半径方向移動量をΔS(保持器が軸と同軸に配置されている位置からころに対して半径方向(保持器の半径方向)に移動する移動量)とすると、
(D3-D1)/2>ΔS、かつ
(D2-D4)/2>ΔS
に設定されていてもよい。
ここで、被膜としては、例えば銅メッキ等が挙げられるがこれに限るものではない。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るトロイダル型無段変速機の要部を示す断面図、図2は同拡大断面図である。なお、図10および図11に示す従来技術では、出力側ディスク3を軸受5を介して入力軸1によって回転可能に支持した場合を例にとって説明したが、本実施形態では、入力側ディスク2を軸受70を介して出力軸1Aによって回転可能に支持した場合を例にとって説明する。但し、本実施形態のトロイダル型無段変速機と従来のトロイダル型無段変速機では、入力側ディスク2と出力側ディスク3との間に挟持されるパワーローラ11、入力側ディスク2と出力側ディスク3とのうちの一方のディスク2(3)を他方のディスク3(2)に向けて押圧する押圧装置12等の他の構成は共通するので、その説明を省略する。また、図1においてハッチングは省略している。
出力側ディスク3は出力軸1Aと一体的に回転可能に設けられ、入力側ディスク2は出力軸Aに対して軸受70を介して回転可能に設けられている。入力側ディスク2と出力側ディスク3との間にはパワーローラ11が設けられ、当該パワーローラ11は両ディスク2,3の間に挟持されている。
また、本実施形態では、出力側ディスク3を押圧装置12によって入力側ディスク2に向けて押圧するようになっている。
保持器72の外周面(外径面)72aには、所定の等しい角度間隔をもって複数の保持穴72dが保持器72の径方向に開口して形成されている。各保持穴72dは、出力軸1Aと入力側ディスク2との間で転動するころ71を転動自在に保持できるようになっている。
具体的には、図4に模式的に示すように、保持器72の外径をD1、内径をD2、入力側ディスク2の内径をD3、出力軸1Aの外径をD4とすると、
D3-D1>D2-D4に設定されている。つまり、保持器72の外径面72aと入力側ディスク2の内径面2cとの間の距離が、保持器72の内径面72cと出力軸1Aの外径面1aとの間の距離より長くなっている。
また、回転中心(出力軸1Aの回転中心)からの半径が入力側ディスク2の内径面2cよりも出力軸1Aの外径面1aの方が小さいため、案内面(外径面1a)における周速が小さくなり、仮に保持器72の内径面72cが出力軸1Aの外径面1aに接触したとしてもその相対速度は小さくなるので、この点においても、保持器72の焼き付きや摩耗を防止できる。
図5は第2の実施形態を示す要部の拡大図である。
図5に示す第2の実施形態が、図2等に示す第1の実施形態と異なる点は、保持器72がころ案内である点であるので、以下ではこの点について説明し、図5において、図2に示す構成と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。
具体的には、保持器72の外径をD1、内径をD2、入力側ディスク2の内径をD3、出力軸1Aの外径をD4、ころ71に対する保持器72の半径方向移動量をΔSとすると、ΔSは、保持器72が出力軸1Aと同軸に配置されている位置からころ71に対して半径方向(保持器72の半径方向)に移動する移動量のことであり、以下のように設定されている。
(D3-D1)/2>ΔS、かつ(D2-D4)/2>ΔSに設定されている。
つまり、保持器72の外径面72aと入力側ディスク2の内径面2cとの間の距離および保持器72の内径面72cと出力軸1Aの外径面1aとの間の距離がそれぞれころ71に対する保持器72の半径方向移動量ΔSより長くなっている。
このため、保持器72の外径面72aおよび内径面72cは、それぞれ入力側ディスク2の内径面2cおよび入力軸1Aの外径面1aに接触しない。
なお、図6において、出力軸1Aと同軸に配置されている保持器72には、ハッチングを施してあり、半径方向に移動した保持器72を二点鎖線で示している。
また、回転中心(出力軸1Aの回転中心)からの半径が入力側ディスク2の内径面2cよりも出力軸1Aの外径面1aの方が小さいため、案内面(外径面1a)における周速が小さくなり、仮に保持器72の内径面72cが出力軸1Aの外径面1aに接触したとしてもその相対速度は小さくなるので、この点においても、保持器72の焼き付きや摩耗を防止できる。
図7は第3の実施形態を示すもので、軸受70の斜視図である。
本実施形態では、軸受70の保持器72の少なくとも案内面に、摺動性を向上させる被膜80が形成されている。
例えば、第1の実施形態の場合、保持器72は保持器内径案内なので、内径面72cが案内面となっている。したがって、少なくもこの案内面(内径面72c)に、摺動性を向上させる被膜80が形成されている。被膜80としては、例えば銅メッキ等が挙げられるがこれに限るものではない。
また、被膜80は保持器72の内径面72cに加えて、外径面72aに形成してもよいし、さらに、保持器72の外側面72eに形成してもよい。
図8および図9は第4の実施形態を示すもので、それぞれ軸受70の斜視図と要部を示す図である。
本実施形態では、保持器72の少なくも案内面に、油溜り用の微細凹部81が形成されている。
例えば、第1の実施形態の場合、保持器72は保持器内径案内なので、内径面72cが案内面となっている。したがって、少なくもこの案内面(内径面72c)に、油溜り用の微細凹部81が形成されている。
また、微細凹部81の径(微細凹部81が円形状である場合は直径、微細凹部81が楕円形状である場合は長径、微細凹部81が三角形状である場合は対向する角と辺との間の長さのうち最も長い長さ、微細凹部81が多角形状である場合は対向する角を結ぶ線のうち最も長い線の長さ)および深さ(最深部の深さ)は、例えば数μm~数mm程度であることが好ましい。
さらに、微細凹部81の断面形状は三角形状であってもよく、また、四角形を含む多角形状や半円形状、半楕円形状であってもよい。
また、微細凹部81の溝幅および深さ(最深部の深さ)は例えば数μm~数mm程度であることが好ましい。
また、本実施形態では本発明を、ダブルキャビティ型のハーフトロイダル型無段変速機に適用する場合を例にとって説明したが、これに限ることなく、本発明はダブルキャビティ型のフルトロイダル型無段変速機にも適用でき、さらに、シングルキャビティ型のハーフトロイダル型無段変速機や、シングルキャビティ型のフルトロイダル型無段変速機にも適用できる。
1a 外径面
2 入力側ディスク(第2ディスク)
3 出力側ディスク(第1ディスク)
11 パワーローラ
70 軸受
71 ころ
72 保持器
72a 外径面
72c 内径面(案内面)
80 被膜
81 微細凹部
Claims (5)
- 軸と、この軸にそれぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的にかつ前記軸と一体的に回転可能に設けられた第1ディスクおよび前記軸に対して回転可能に設けられた第2ディスクと、これら両ディスクの間に挟持されるパワーローラと、前記軸と前記第2ディスクとの間に設けられた軸受とを備えたトロイダル型無段変速機において、
前記軸受は、前記軸と前記第2ディスクとの間で転動可能な複数のころと、これら複数のころを転動可能に保持し、かつ前記軸に装着される円筒状の保持器を備え、
前記保持器は保持器内径案内またはころ案内であることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 前記保持器が保持器内径案内である場合に、
前記保持器の外径をD1、内径をD2、前記第2ディスクの内径をD3、前記軸の外径をD4とすると、
D3-D1>D2-D4に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。 - 前記保持器がころ案内である場合に、
前記保持器の外径をD1、内径をD2、前記第2ディスクの内径をD3、前記軸の外径をD4、
前記ころに対する前記保持器の半径方向移動量(前記保持器が前記軸と同軸に配置されている位置から前記ころに対して半径方向(保持器の半径方向)に移動する移動量)をΔSとすると、
(D3-D1)/2>ΔS、かつ
(D2-D4)/2>ΔS
に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。 - 前記保持器の少なくとも案内面に、摺動性を向上させる被膜が形成されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
- 前記保持器の少なくも案内面に、油溜り用の微細凹部が形成されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
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