JP2023004655A - 廃棄物処理プラント及び廃棄物処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】廃棄物処理プラントは、外部から空気が導入され、また、外部に空気が排出されて負圧に維持される室内で廃棄物1を含んだ被好気発酵処理物100を好気発酵させて乾燥する好気発酵乾燥装置121と、好気発酵乾燥装置121から排出された空気が入力され、当該空気の湿気を低下させて外部に出力されるエアプレナム室130と、エアプレナム室130から排出された空気を好気性微生物が含まれるバイオフィルタ142によって生物脱臭して外部に排気する生物脱臭装置140と具備し、エアプレナム室130で好気発酵乾燥装置120のハウジング121室内から排出される空気の湿気(湿度)を低下させてから、生物脱臭装置140に入力して外部に排気する。
【選択図】図1
Description
しかし、近年では、環境負荷の観点から生ごみを資源として再利用することにより少しでも焼却量を減少させる努力がなされ、例えば、生ごみ等を好気的な環境下で発酵熟成させて堆肥化し、有機肥料としリサイクルする方法等が知られている。
この特許文献1のリサイクルプラントでは、微生物が発酵する際の熱を利用して生ごみ等の高含水率の廃棄物を乾燥している。
なお、上記廃棄物とは、家庭や事業所で排出された生ごみや紙屑等の燃やせるごみである家庭系一般廃棄物や事務系廃棄物、産業廃棄物としての食品廃棄物、動食物性残渣等の廃棄物である。
上記第1の貯水タンクや上記第2の貯水タンクでは、散水の余剰水のみを収容する場合もあれば、散水の余剰水に外部からの新しく水を補充してそれと混合される場合もある。
そして、上記好気発酵乾燥工程では、好気発酵させている前記廃棄物から染み出た廃水(浸出液)を回収し、濾過したのち、前記廃棄物に対し散水するものである。即ち、好気発酵させている前記廃棄物から染み出た浸出液や散水の余剰水を回収し、それに含まれた異物をフィルタで除去したのち、好気発酵させている前記廃棄物に散水するものである。
なお、上記廃棄物とは、家庭や事業所で排出された生ごみや紙屑等の燃やせるごみである家庭系一般廃棄物や事務系廃棄物、産業廃棄物としての食品廃棄物、動食物性残渣等の廃棄物である。
特に、好気発酵乾燥設備の室内では廃棄物が好気性微生物により好気発酵され、その発酵熱及び通気によって水分が蒸発することにより湿気が上昇し、室内の上方から吸気した空気は湿気が多くなるのに対し、その循環させる空気を、外部の空気と混合することで、室内に導入する空気は相対的に湿気が少ない空気となる。即ち、空気循環部で循環させる室内の上方から吸気した空気を外部の空気と合流して室内の下方から送風することで、室内の上方から吸気した空気よりも相対的湿度が低下した空気が、室内の下方から上方に向かって廃棄物を通過することになる。よって、廃棄物を通気する空気によって、廃棄物の水分を気化させやすくできる。これより廃棄物の乾燥効率、水分の蒸発量を向上させることができ、廃棄物の処理量が多くても水分を蒸発させやすい構成である。故に、請求項1または請求項2に記載の効果に加え、第1の循環水設備での過剰な水分の貯留を防止できる。
特に、廃棄物を好気発酵乾燥させている室内では廃棄物が好気性微生物により好気発酵され、その発酵熱及び通気によって水分が蒸発することにより湿気が上昇し、室内の上方から吸気した空気は湿気が多くなるのに対し、その循環させる空気を、外部の空気と混合することで、室内に導入する空気は相対的に湿気が少ない空気となる。即ち、室内の上方から吸気した循環させる空気を外部の空気と合流して室内の下方から送風することで、室内の上方から吸気した空気よりも相対的湿度が低下した空気が、室内の下方から上方に向かって廃棄物を通過することになる。よって、廃棄物を通気する空気によって、廃棄物の水分を気化させやすくできる。これより廃棄物の乾燥効率、水分の蒸発量を向上させることができ、廃棄物の処理量が多くても水分を蒸発させやすい構成である。故に、請求項6に記載の効果に加え、廃棄物への散水を循環させている設備内に過剰に水分が貯留するのを防止できる。
家庭内または事業所で生ゴミ、紙屑等の燃やせるごみとして排出され、塵収集車11で収集、搬送されてきた家庭系または事業系一般廃棄物や、産業廃棄物としての食品廃棄物や動植物性残渣等の廃棄物1が建屋110内に入ると、まず、ステップS1の破砕工程で破砕機14によって廃棄物1の生ごみ、紙、プラスチック類等を収容していた塵袋が破られる。また、粗破砕や押し潰し等によって減容化される。
破袋された廃棄物1は、続くステップS2の嵩密度調節工程で、廃棄物1の堆積物内に通気の空隙を多く形成するために嵩増しをする木材チップ等の嵩密度調節材2及び好気性微生物が付着した発酵残渣細粒物等の微生物付着体3と混合され、所定の荷重を加えたときの嵩密度が所定の範囲内となるように調節され被好気発酵処理物100を形成する。
このとき、発酵乾燥装置120では、ハウジング121内の被好気発酵処理物100に散水(噴霧)を行っている。特に、本実施の形態では、建屋110内やハウジング121内に排出された廃水、即ち、廃棄物1や被好気発酵処理物100から染み出た廃水等を回収し、フィルタ172で濾過し、その濾過した水をハウジング121内への散水(噴霧)に使用している。更に、好気発酵乾燥装置120のハウジング121では、空気(臭気)の排出と建屋110内の新鮮な空気の取り入れとの入れ替えを行うことによって酸素を補充し、また、ハウジング121内を所定の温度及び負の気圧に制御している。
そして、ステップS70の生物脱臭工程として、エアプレナム室130からの混合空気は、それに含まれていた臭気成分が生物脱臭装置140にて、好気性微生物が付着した木材チップ等の担体を堆積してなるバイオフィルタ142を通過することでバイオフィルタ172内の好気性微生物によって分解脱臭され、外部、即ち、屋外の大気中へと排気(放出)される。
このとき、生物脱臭装置140では、バイオフィルタ172に対し散水を行っており、散水の余剰水は回収し、再び散水として再利用している。
そして、本実施の形態の廃棄物処理プラントでは、好気乾燥発酵設備の好気乾燥発酵装置120から排出した空気をエアプレナム室130で建屋110内から取り入れた空気と混合する排気調節をしてから生物脱臭装置140に送り込まれる構造であり、好気乾燥発酵設備の好気乾燥発酵装置120から排出した高湿気が生物脱臭装置140内で排気水として排出されるのを防止して、生物脱臭装置140から排気される水分量を高めて、水分が貯留し難い構造としている。
塵収集車11で集められた家庭系または事業系一般廃棄物としての燃やせるごみや、産業廃棄物としての食品廃棄物、動植物性残渣等の廃棄物1は、廃棄物処理プラントの建屋110内の受入ヤードY1に下され、建屋110内に受け入れられる。そこから、ホイールローダー12等が中継し、ベルトコンベア13等を介して破砕機14のホッパーに投入される。この破砕機14では、生ゴミ、プラスチック、紙、布等を収容した塵袋の破袋を行う。即ち、破砕機14は外力を加えることにより少なくとも破袋するもので、具体的には、低速回転する破砕機14では、受入れ廃棄物1に対して、多段減容、均一化と破袋を行うという破袋機能及び押し潰し機能を有する。よって、この破砕機14で処理した結果の廃棄物1は、受け入れられた廃棄物1が破袋され、減容化されたものである。なお、本発明を実施する場合には、破砕機14は、少なくとも破袋機能があればよく、その破砕方式も、例えば、衝撃、せん断力、回転力、圧縮力等の何れであってもよい。
そして、本実施の形態では、好気発酵乾燥設備としての好気発酵乾燥装置120のハウジング121内に蓄える前に、混合機15で混合した混合物を建屋110内の混合作業部の嵩密度調節ヤードY3に収集し、そこで、ホイールローダー等によってそれら混合物が均一に混合されるように、必要回数混ぜ合わせたのち、上からプラスチック製、木製、または金属製のパレット17等により荷重をかけ、2000kg/m2の荷重をかけたときの嵩密度が0.40kg/m3以上、0.60kg/m3以下の範囲内、より好ましくは、0.41kg/m3以上、0.59kg/m3以下の範囲内、更に好ましくは、0.42kg/m3以上、0.58kg/m3以下の範囲内となるように嵩密度を調節し、所定の嵩密度とした被好気発酵処理物100を作成する。
木材チップや固形燃料は低コストであり、好気性微生物を担持しやすいことで繰り返しの再使用で効率の良い好気発酵処理を促進できる。よって、低コストで好気発酵の促進を可能とする。特に、固形燃料のRDFでは、生ゴミの分解物の含有量が多いことで好気性微生物の好気性発酵による発熱(発酵熱)が期待でき、被好気発酵処理物100の好気発酵、乾燥の進行の促進効果を期待できる。
即ち、好気発酵させる被好気発酵処理物100の嵩密度が、2000kg/m2の荷重をかけたときの嵩密度で0.4kg/m3以上、0.6kg/m3以下の範囲内であれば、予め所定荷重をかけた嵩密度の調節により、また、予め所定荷重をかけたときの原料の水分過剰部分の排出により、後述するように好気発酵乾燥処理装置120のハウジング121内の天井側からの散水による水滴の重さが加わっても、また、堆積物のうちの上部の荷重がかかる下部であっても、嵩密度の変化が生じ難く、堆積した被好気発酵処理物100内の通気を可能とする空隙量が確保され、通気不足による酸欠が防止される。したがって、攪拌しなくとも均等に酸素が供給されることで、嫌気性細菌の動きが抑えられ、被好気発酵処理物100の全体を均等に好気性微生物による好気性発酵を優勢に進行させ能率良く好気発酵及び乾燥させることができ、難分解性の不純物が多少混在していても、発酵不足が防止され短時間で好気発酵及び乾燥の処理が可能となる。
ハウジング121は、通常、搬入搬出口がその室内と室外の空気流を遮断できる扉で開閉自在とされる。なお、仮に、搬入搬出口と扉との間に隙間があっても、室内側が負圧で室内から室外方向の空気流が防止され、室外から室内方向の空気流であれば許容される。扉は被好気発酵処理物100の積み込み及び好気発酵乾燥処理物200の積み出し時にのみ開けられ、処理工程時には常に閉じられた状態にある。
発酵乾燥装置120のハウジング121の台数は、複数台が好ましいが1台であってもよく、複数台の場合には、バッチ処理によって運転され、稼働日数及び処理量から、その容量及び台数を決定できる。なお、ハウジング121の全体形状は、特に問われず、底面及び両側面と天井面を形成する断面四角形の筒状であってもよいし、ドーム型の筒状であってもよい。
また、ハウジング121の室内空気を排出する空気排出部162と、ハウジング121の室内にハウジング121室外の建屋110内の空気を導入する空気導入部161が形成されており、ハウジング121の室内を常に負圧に維持する通気を行っている。
即ち、ハウジング121の下面から噴出させてハウジング121内に入力する圧縮空気は、空気循環部163におけるハウジング121の上部から吸気した空気と、空気導入部161におけるハウジング121室外の建屋110内から取り込んだ空気とが混合された空気としている。
こうして、ハウジング121の下面から、空気導入部161におけるハウジング121の室外の建屋110内から取り込んだ新鮮な空気がハウジング121に供給されることで、ハウジング121内に酸素が補充される。
更に、本実施の形態の発酵乾燥装置120では、ハウジング121内の空気を循環させる空気循環部163のハウジング121内への入力と、建屋110内からの空気を導入する空気導入部161のハウジング121内への入力とをまとめているから、部品点数を少なく安価に構成することができる。
なお、後述するように、ハウジング121室内の空気を排出する空気排出部162はエアプレナム室130に繋がっており、そこで、ハウジング121室外の建屋内110からの導入空気と混合されたのち、生物脱臭装置140で脱臭処理され、外気(大気)へと排出される。
また、ハウジング121室外の建屋110内でも、廃水を回収する集水構造を設け、ハウジング121から回収した廃水と同様に、その回収した廃水からフィルタ172で異物等を取り除いた後、その濾過した水をハウジング121の室内の上部からハウジング121室内を加湿する散水として噴霧する。
つまり、本実施の形態の第1の循環水設備171では、ハウジング121から排出される廃水及びハウジング121とは別途の場所から排出される廃水をも回収し、それをフィルタ172で濾過したのち、ハウジング121の天井側に設けた散水ノズルでハウジング121室内に水滴として噴霧する。
また、本実施の形態では、後述する生物脱臭装置140に散水した水を回収して再利用する第2の循環水設備181からの水もバルブ等を介しての第1の循環水設備171の貯水タンク173Aに導入できるように供給路174を設けている。更に、工業用水や飲用水等の外部からの水もバルブ等を介して貯水タンク173Bに導入できるようにしている。
なお、こうしたコンピュータ制御により各工程の自動制御が可能で、例えば、好気発酵乾燥装置120での通気制御も可能であり、センサによる温度、湿度、酸素濃度、或いは二酸化炭素濃度をモニタできる。これによって最終製品の品質保証が可能となる。水分量、酸素濃度、工程変数の制御が自動化され、高効率化され、しかも、安全な均一処理であるばかりか、ロット毎の処理記録が残り、自治体の諸規制に対する適合性の証明もできる。
したがって、本実施の形態では、空気循環部163のハウジング121室内の上部から出力した空気と、ハウジング121室外の建屋110内から取り入れた導入空気とを混合し、ハウジング121室内の下部から入力していることで、被好気発酵処理物100に対し下方から上方に通気させる空気は、空気循環部163のハウジング121室内の上方から出力した空気よりも相対的に湿度の低い空気である。よって、被好気発酵処理物100を通気させる空気は、被好気発酵処理物100中の水分の蒸発、即ち、乾燥の促進を可能とする。そして、空気排出部163から排出する湿気量を多くできる。
図3に示したように、本実施の形態の後処理設備では、磁気選別や近赤外線選別等で不燃物230や塩化ビニル240を除去し、また、粒度及び重量選別によって、例えば、所定のオーバーサイズ重量物として選別される嵩密度調節材2と、所定のオーバーサイズ軽量物として選別される固形燃料原料210と、所定のアンダーサイズ細粒物として選別される堆肥原料220または微生物付着体3としての発酵残渣細粒物とに分別される。
また、選別機151で選別した所定のアンダーサイズの細粒物は、磁気選別機153による磁気選別等によって鉄類、磁気等の不燃物230を除去したのち、堆肥原料220及び/または発酵残渣細粒物である微生物付着体3として利用される。即ち、堆肥原料220としてもよいし、発酵残渣細粒物は好気性微生物を多く付着するから嵩密度調節ヤードY3に返送され、種菌の微生物付着体3として使用してもよい。
更に、選別機151で選別した所定のオーザーサイズで所定重量未満の軽量物は、紙、プラスチック等を含むから、赤外線選別機154による赤外線選別によって塩化ビニル240を除去したのち、固形燃料製造原料210とされる。
こうして成形された固形燃料211は、輸送性、貯蔵性に優れ、燃料として扱いやすくなり、多用途(暖房、発電等)に使用できる。
なお、固形原料燃料210はベーラー(圧縮梱包機)で圧縮梱包することによって固形燃料製造工程への移送を容易にすることができる。
また、堆肥原料220は、別途の熟成床で、上述の好気発酵乾燥のときと同様、散水と通気を行いながら、数日から数週間寝かせて熟成させ、その後、用途や使用条件に合わせた篩分けや、必要があれば更なる熟成を経て、高品位な堆肥221を得ることができる。
また、エアプレナム室130から生物脱臭装置140までの空気の経路には、ファン135及びダンパ136Bが配設されており、エアプレナム室130からの空気はファン(ブロア)135で加圧されて生物脱臭装置140に送給され、また、ダンパ136Cによってエアプレナム室130から生物脱臭装置140に送給する空気量を調節できるようにしている。なお、建屋110内からエアプレナム室130に空気を導くファンやエアプレナム室130から生物脱臭装置140に空気を導くファン135は、回転数制御ができるようにインバータ制御することで、必要に応じて回転速度を落として省エネルギ運転を行うようにしてもよい。
詳細には、生物脱臭装置140では、収容槽141の底面から所定高さの位置で上下に空間を区画し通気孔を有する床材143を設置し、その床材143の上に、木材チップ等の担体を堆積しバイオフィルタ142を形成する。そして、エアプレナム室130からの空気は、収容槽141の下方の床材143で区画された下の空間に導入され、床材143の通気孔を通って、木材チップ等の担体が堆積されたバイオフィルタ142内を下から上に通って流れ、収容槽141の上方から大気へと放出される。
なお、このような好気性微生物の生物的処理による消化によって脱臭を行う生物脱臭装置140では、好気発酵乾燥装置120から排気された悪臭ガスが、例えばCO2やH2Oのような無害な物質や、SO4 -やNO3 -のような無機イオンに分解されて放出されるが、このとき、後処理が必要な残渣を発生することもなく、また、焼却するものでもないから、CO2やNOXの排出も最小限に抑えられる。
また、第2の循環水設備181では、工業用水や飲用水等の外部からの水をバルブ等を介して貯水タンク183に補充できるようにしている。
なお、本実施の形態では、第1の循環水設備171においてハウジング121室内に噴霧する水の供給量が不足する場合等には、バルブ等を設けた供給路174を介して第2の循環水設備181の貯水タンク183に収集した水を第1の循環水設備171の貯水タンク173Aに供給できるようにしている。
更に、散水の余剰水を回収して再使用するから安定した脱臭効率のための好気性微生物に必要な水分を低コストでまかなうことができ、また、散水の余剰水を外部に排出しないものであるから排水のための浄化を不要化できる。
このとき、本実施の形態の廃棄物処理プラントでは、常に負圧に保たれる建屋110内で廃棄物1の処理が行われ、建屋110内に格納された好気発酵乾燥装置120において室外よりも高い陰圧に保たれて室外から室内の空気流を遮断し臭気漏れを防止しているハウジング121室内で被好気発酵廃棄物100の好気発酵、乾燥が行われている。そして、ハウジング121室内の空気は、エアプレナム室130を介して屋外に設置された生物脱臭装置140において槽141内に充填された木質チップ等の担体からなるバイオフィルタ142を通ることで脱臭処理され、大気中へ排気される。したがって、悪臭の排出、制御不能な臭い漏れのないものである。
ここで、エアプレナム室130に入力される空気排出部162のハウジング121の上部から排出した空気は、ハウジング121室内が散水によって加湿され、また、温度が高くなることで、湿気の高い空気となる。一方、別途エアプレナム室130に入力されるハウジング121室外の建屋110内の空気は、相対的に湿度が低く乾いた空気である。
したがって、本実施の形態では、空気排出部162のハウジング121室内から排出された空気と、ハウジング121の室外の建屋110内の空気とがエアプレナム室130において混合されることで、エアプレナム室130から生物脱臭装置140に圧送される空気では、空気排出部162のハウジング121室内から排出された空気よりも相対的に湿度が低下したものとなる。
即ち、本実施の形態の廃棄物処理プラントによれば、廃棄物1の処理量が多くても、水分を大気中に排気しやすい構成で、第2の循環水設備181での過剰な水分の貯留を防止でき、排水のための浄化を不要とする。
したがって、廃棄物1の処理量が多くても、水分が過剰に貯留し難い構成であり、排水の浄化設備の不要化を可能とする。即ち、過剰な水分の貯留を防止し低コスト化を図ることができる。
特に、ハウジング121室内では、廃棄物1を含んだ被好気発酵処理物100が好気性微生物により好気発酵され、その発酵熱及び通気によって水分が蒸発することにより湿気が上昇し、ハウジング121室内の上方から吸気した空気は湿気が多くなるのに対し、外部からハウジング121室内に導入する空気は相対的に湿気が少ない空気である。したがって、空気循環部163で循環させるハウジング121の上方から吸気した空気を外部からの導入空気と合流させて、ハウジング121室内の下方から送風することで、ハウジング121室内の上方から吸気した空気よりも相対的湿度が低下した空気が、下方から上方に向かって被好気発酵処理物100を通過することになるから、被好気発酵処理物100を通気する空気によって被好気発酵処理物100中の水分を気化させやすくできる。
よって、被好気発酵処理物100の乾燥の処理効率を向上させることができ、廃棄物1の処理量が多くても、水分を蒸発させやすい構成で、第1の循環水設備171での過剰な水分の貯留を防止できる。
したがって、廃棄物1の処理量が多くても、水分が過剰に貯留し難い構成であり、排水の浄化設備の不要化を可能とする。即ち、過剰な水分の貯留を防止し低コスト化を図ることができる。
特に、ハウジング121室内では、廃棄物1を含んだ被好気発酵処理物100が好気性微生物により好気発酵され、その発酵熱及び通気によって水分が蒸発することにより湿気が上昇し、ハウジング121室内の上方から吸気した空気は湿気が多くなるのに対し、外部からハウジング121室内に導入する空気は相対的に湿気が少ない空気である。したがって、空気循環部163で循環させるハウジング121の上方から吸気した空気を外部からの導入空気と合流させて、ハウジング121室内の下方から送風することで、ハウジング121室内の上方から吸気した空気よりも相対的湿度が低下した空気が、下方から上方に向かって被好気発酵処理物100を通過することになるから、被好気発酵処理物100を通気する空気によって被好気発酵処理物100中の水分を気化させやすくできる。
よって、被好気発酵処理物100の乾燥の処理効率を向上させることができ、廃棄物1の処理量が多くても、水分を蒸発させやすい構成で、第1の循環水設備171での過剰な水分の貯留を防止できる。
こうして本実施の形態の廃棄物処理プラント及び廃棄物処理方法によれば、第1の循環水設備171や第2の循環水設備172での過剰な水分の貯留を防止し、コストを抑えることができる。
本発明を実施するに際しては、廃棄物処理プラント及び廃棄物処理方法のその他の部分の構成、成分、配合、製造方法等については、上記実施例に限定されるものではない。また、本発明の実施の形態及び実施例で挙げている数値は、その全てが臨界値を示すものではなく、ある数値は実施に好適な好適値を示すものであるから、上記数値を許容値内で若干変更してもその実施を否定するものではない。
2 嵩密度調節材
3 微生物付着体
100 被好気発酵処理物
110 建屋
120 好気発酵乾燥装置
130 エアプレナム室
140 生物脱臭装置
142 バイオフィルタ
171 第1の循環水設備
181 第2の循環水設備
200 好気発酵乾燥処理物
210 固形燃料原料
220 堆肥原料
Y3 嵩密度調節ヤード(嵩密度調節作業部)
Claims (9)
- 外部から空気が導入され、また、外部に空気が排出されて負圧に維持される室内で廃棄物を好気発酵させて乾燥する好気発酵乾燥設備と、
前記好気発酵乾燥設備から排出された空気が入力され、当該空気の湿気を低下させて外部に出力されるエアプレナム室と、
前記エアプレナム室から出力した空気を好気性微生物が含まれるバイオフィルタによって生物脱臭して外部に排気する脱臭設備と、
前記廃棄物を前記好気発酵している前記好気発酵乾燥設備から廃水を回収し、濾過したのち、前記好気発酵乾燥設備で前記好気発酵している前記廃棄物に散水する第1の循環水設備と、
前記脱臭設備の前記バイオフィルタに散水し、当該散水の余剰水を回収して、前記バイオフィルタの前記
散水に再使用する第2の循環水設備と
を具備することを特徴とする廃棄物処理プラント。 - 前記第1の循環水設備は、前記好気発酵乾燥設備から前記回収した水が収容され、また、外部からの水を補充できる第1の貯水タンクを有し、前記第1の貯水タンクの水が前記廃棄物の前記散水に供給され、
前記第2の循環水設備は、前記脱臭設備から前記回収した水が収容され、また、外部からの水を補充できる第2の貯水タンクを有し、前記第2の貯水タンクの水が前記バイオフィルタの前記散水に供給されることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物処理プラント。 - 前記好気発酵乾燥設備は、前記廃棄物が前記好気発酵している前記室内の空気を上方から吸気し、前記吸気した空気を前記室内の下方から送風して前記空気を循環させる空気循環部を有し、前記空気循環部で循環させる空気を前記外部から導入する空気と混合し、前記室内の下方から送風することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の廃棄物処理プラント。
- 前記好気発酵乾燥設備の前記室内に導入される外部の空気は、前記好気発酵乾燥設備を格納した建屋内の空気であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の廃棄物処理プラント。
- 前記エアプレナム室は、前記好気発酵乾燥設備を格納した建屋内の空気の取り入れによって、前記好気発酵乾燥設備から排出された空気の湿気を低下させることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の廃棄物処理プラント。
- 外部から空気が導入され、また、外部に空気が排出されて負圧に維持される室内で廃棄物を好気発酵させて乾燥する好気発酵乾燥工程と、
前記廃棄物が前記好気発酵している前記室内から排出された空気の湿気を低下させる排気調節工程と、
前記排気調節工程で調湿した空気を好気性微生物が含まれるバイオフィルタにより生物脱臭して外部に排気する脱臭工程と
を具備し、
前記好気発酵乾燥工程では、前記室内から廃水を回収し、濾過したのち、前記室内で前記好気発酵している前記廃棄物に散水し、
前記脱臭工程では、前記バイオフィルタに散水し、当該散水の余剰水を回収して前記バイオフィルタの前記散水に再使用することを特徴とする廃棄物処理方法。 - 前記好気発酵乾燥工程では、前記廃棄物が前記好気発酵している前記室内の空気を上方から吸気し、前記吸気した空気を前記室内の下方から送風して前記空気を循環すると共に、前記循環させる空気を前記外部から導入する空気と混合し前記室内の下方から送風することを特徴とする請求項6に記載の廃棄物処理方法。
- 前記好気発酵乾燥工程では、前記廃棄物が前記好気発酵している前記室内に導入される外部の空気は、前記室内を格納した建屋内の空気であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の廃棄物処理方法。
- 前記排気調節工程では、前記廃棄物が好気発酵している前記室内を格納した建屋内の空気の取り入れによって、前記廃棄物が好気発酵している前記室内から排出された空気の湿気を低下させることを特徴とする請求項6乃至請求項8の何れか1つに記載の廃棄物処理方法。
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