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JP2022543569A - ポリ(a)およびポリ(u)ポリメラーゼを使用するポリヌクレオチドの鋳型なしの酵素による合成 - Google Patents

ポリ(a)およびポリ(u)ポリメラーゼを使用するポリヌクレオチドの鋳型なしの酵素による合成 Download PDF

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JP2022543569A
JP2022543569A JP2022506129A JP2022506129A JP2022543569A JP 2022543569 A JP2022543569 A JP 2022543569A JP 2022506129 A JP2022506129 A JP 2022506129A JP 2022506129 A JP2022506129 A JP 2022506129A JP 2022543569 A JP2022543569 A JP 2022543569A
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triphosphate
azidomethyl
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pap
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JP2022506129A
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ティルマン ハイニシュ,
エリーズ シャンピオン,
エロディ シュヌ,
ミカエル ソスキヌ,
Original Assignee
ディーエヌエー スクリプト
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    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
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Abstract

本発明は、ポリ(A)およびポリ(U)ポリメラーゼを使用して、3’-O-可逆的ブロック-ヌクレオシド三リン酸から所定の配列のポリリボヌクレオチドを、鋳型なしの酵素による合成を行うための方法および組成物に関する。本発明は、ポリ(A)およびポリ(U)ポリメラーゼならびにそのバリアントを使用して、ポリヌクレオチドの鋳型なしの酵素による合成を行うための方法、キットおよび組成物に関する。いくつかの実施形態において、ポリ(A)およびポリ(U)ポリメラーゼを使用する方法は、所定の配列のRNA生成物を合成するために使用される。

Description

背景
化学ベースの合成方法を、鋳型なしのポリメラーゼ(例えば、末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT))を使用する酵素ベースの方法によって補うかまたは置き換えることに、このような酵素の効率および温和な非毒性反応条件の利益が証明されていること(例えば、Ybertら,国際特許公開WO2015/159023; Hiattら, 米国特許第5763594号; Jensenら, Biochemistry, 57: 1821-1832(2018)など)から関心が起こっている。酵素ベースの合成における大部分のアプローチは、DNA合成に制限され、ポリヌクレオチド生成物における所望の配列を得るために、可逆的にブロックされたヌクレオシド三リン酸の使用を必要とする。不運なことには、天然のTdTは、改変されていないヌクレオシド三リン酸と比較して、このような改変されたヌクレオシド三リン酸を低減した効率で取り込む。従って、改変されたヌクレオシド三リン酸のより良好な取り込み効率を有する新たなTdTバリアントを開発して、DNAを合成することにたくさんの努力が注がれている(例えば、Championら, 米国特許公開US2019/0211315; Ybertら, 国際特許公開WO2017/216472など)。
上記に鑑みて、鋳型なしの酵素ベースのポリヌクレオチド合成の分野は、DNAおよびRNAを合成するために、可逆的にブロックされたヌクレオシド三リン酸の取り込みが改善された新たな鋳型なしのポリメラーゼが利用可能であれば、進歩すると思われる。
国際公開第2015/159023号 米国特許第5763594号明細書 米国特許出願公開第2019/0211315号明細書 国際公開第2017/216472号
Jensenら, Biochemistry, 57: 1821-1832(2018)
発明の要旨
本発明は、ポリ(A)およびポリ(U)ポリメラーゼならびにそのバリアントを使用して、ポリヌクレオチドの鋳型なしの酵素による合成を行うための方法、キットおよび組成物に関する。いくつかの実施形態において、ポリ(A)およびポリ(U)ポリメラーゼを使用する方法は、所定の配列のRNA生成物を合成するために使用される。他の実施形態において、ポリ(A)およびポリ(U)ポリメラーゼを使用する方法は、所定の配列のDNA生成物を合成するために使用される。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定の配列を有するポリヌクレオチドを合成する方法であって、a)遊離3’-ヒドロキシルを有する3’末端ヌクレオチドを有するイニシエーターを提供する工程;ならびにb)上記ポリヌクレオチドが形成されるまで、(i)伸長条件下で、遊離3’-ヒドロキシルを有する上記イニシエーターまたは伸長されたフラグメントと、3’-O-ブロック-ヌクレオシド三リン酸および鋳型なしのポリメラーゼとを、上記イニシエーターまたは伸長されたフラグメントを3’-O-ブロック-ヌクレオシド三リン酸の取り込みによって伸長して、3’-O-ブロック-伸長されたフラグメントを形成するように接触させる工程、および(ii)上記伸長されたフラグメントを脱ブロックして、遊離3’-ヒドロキシルを有する伸長されたフラグメントを形成する工程のサイクルを反復する工程;を包含し、ここで上記鋳型なしのポリメラーゼは、ポリ(A)ポリメラーゼ(PAP)またはポリ(U)ポリメラーゼである、方法に関する。さらなる実施形態において、上記イニシエーターは、5’末端によって支持体に結合され得る。さらなる実施形態において、上記支持体は、固体支持体であり得る。
いくつかの実施形態において、上記方法は、上記ポリヌクレオチドを上記イニシエーターから切断する工程をさらに包含し得る。
いくつかの実施形態において、上記ポリヌクレオチドは、ポリ-2’-デオキシリボヌクレオチドであり、上記3’-O-ブロック-ヌクレオシド三リン酸は、3’-O-ブロック-2’-デオキシリボヌクレオシド三リン酸である。さらなる実施形態では、上記3’-O-ブロック-2’-デオキシリボヌクレオチド三リン酸は、3’-O-アジドメチル-2’-デオキシリボヌクレオシド三リン酸または3’-O-アミノ-2’-デオキシリボヌクレオシド三リン酸である。さらなる実施形態では、上記ポリヌクレオチドは、ポリリボヌクレオチドであり、上記3’-O-ブロック-ヌクレオシド三リン酸は、3’-O-ブロック-リボヌクレオシド三リン酸である。いくつかの実施形態において、上記3’-O-ブロック-リボヌクレオシド三リン酸は、3’-O-アジドメチル-リボヌクレオシド三リン酸である。さらなる実施形態において、上記3’-アジドメチル-O-リボヌクレオシド三リン酸は、3’-アジドメチル-O-アデノシン三リン酸、3’-アジドメチル-O-グアノシン三リン酸、および3’-アジドメチル-O-シチジン三リン酸、3’-アジドメチル-O-ウリジン三リン酸からなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、本発明の方法において用いられる上記ポリ(A)ポリメラーゼは、配列番号1、2、3、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26または27から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含み、配列番号1に関しては位置310において、配列番号2に関しては位置318において、配列番号3に関しては位置318において、配列番号8に関しては位置316において、配列番号9に関しては位置309において、配列番号10に関しては位置316において、配列番号11に関しては位置272において、配列番号12に関しては位置316において、配列番号13に関しては位置307において、配列番号14に関しては位置313において、配列番号15に関しては位置312において、配列番号16に関しては位置317において、配列番号17に関しては位置316において、配列番号18に関しては位置316において、配列番号19に関しては位置312において、配列番号20に関しては位置310において、配列番号21に関しては位置309において、配列番号22に関しては位置317において、配列番号23に関しては位置314において、配列番号24に関しては位置307において、配列番号25に関しては位置315において、配列番号26に関しては位置316において、および配列番号27に関しては位置311において、メチオニンの置換を有するポリ(A)ポリメラーゼバリアントである。特に、上記位置における上記メチオニンの上記置換は、F、Y、V、EまたはTから選択され得る。上記配列番号1、2、3、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26または27から選択される上記アミノ酸配列は、配列番号1に関しては位置234において、配列番号2に関しては位置240において、配列番号3に関しては位置240において、配列番号9に関しては位置232において、配列番号10に関しては位置240において、配列番号11に関しては位置196において、配列番号12に関しては位置240において、配列番号13に関しては位置229において、配列番号14に関しては位置236において、配列番号15に関しては位置236において、配列番号16に関しては位置241において、配列番号17に関しては位置233において、配列番号18に関しては位置240において、配列番号19に関しては位置240において、配列番号20に関しては位置234において、配列番号21に関しては位置233において、配列番号22に関しては位置237において、配列番号23に関しては位置238において、配列番号24に関しては位置231において、配列番号25に関しては位置239において、配列番号26に関しては位置240において、および配列番号27に関しては位置235においてバリンの置換をさらに含み得る。特に、上記位置での上記バリンの上記置換は、アラニンまたはグリシンであり得る。
上記組成物のさらなる実施形態において、配列番号2または3と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列は、配列番号2または3に関しては位置410においてアラニンの置換をさらに含む。いくつかの実施形態において、位置410でのアラニンの置換は、バリンである。
1つの局面において、本発明は、所定の配列を有するポリリボヌクレオチドを合成するための方法およびキットであって、上記方法は、a)遊離3’-ヒドロキシルを有する3’末端ヌクレオチドを有するイニシエーターを提供する工程;ならびにb)上記ポリヌクレオチドが形成されるまで、(i)伸長条件下で、遊離3’-O-ヒドロキシルを有する上記イニシエーターまたは伸長されたフラグメントと、3’-O-ブロック-リボヌクレオシド三リン酸およびポリ(A)ポリメラーゼとを、上記イニシエーターまたは伸長されたフラグメントを3’-O-ブロック-リボヌクレオシド三リン酸の取り込みによって伸長して、3’-O-ブロック-伸長フラグメントを形成するように接触させる工程、および(ii)上記伸長されたフラグメントを脱ブロックして、遊離3’-ヒドロキシルを有する伸長されたフラグメントを形成する工程のサイクルを反復する工程、を包含する方法およびキットに関する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、上記ポリヌクレオチドを上記イニシエーターから切断する工程をさらに包含する。いくつかの実施形態において、上記3’-O-ブロック-リボヌクレオシド三リン酸は、3’-O-アジドメチル-リボヌクレオシド三リン酸である。別の局面において、本発明は、所定の配列を有するポリリボヌクレオチドの鋳型なしの合成を行うためのキットであって、上記キットは、ポリ(A)ポリメラーゼ、固体支持体に結合されたイニシエーター、および3’-O-ブロック-リボヌクレオシド三リン酸モノマーを含む、キットに関する。上記3’-O-保護-リボヌクレオシド三リン酸モノマーは、3’-O-アジドメチル-リボアデノシン三リン酸、3’-O-アジドメチル-リボグアノシン三リン酸、3’-O-アジドメチル-リボシチジン三リン酸、3’-O-アジドメチル-リボチミジン三リン酸および3’-O-アミノ-リボウリジン三リン酸のうちの1またはこれより多くを含み得る。上記ポリ(A)ポリメラーゼは、配列番号1と少なくとも90%同一であり、かつM310において置換を有するか、または配列番号3と少なくとも90%同一であり、かつM318において置換を有するアミノ酸配列を有するポリ(A)ポリメラーゼバリアントを含み得;ここで上記ポリ(A)ポリメラーゼバリアントは、(a)鋳型なしでリボ核酸フラグメントを合成することができ、(b)上記3’-O-アジドメチル-リボヌクレオシド三リン酸をリボ核酸フラグメントに取り込むことができる。別の局面では、本発明は、ポリ(A)ポリメラーゼバリアントであって、配列番号1、2、3、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26または27から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含み、配列番号1に関しては位置310において、配列番号2に関しては位置318において、配列番号3に関しては位置318において、配列番号8に関しては位置316において、配列番号9に関しては位置309において、配列番号10に関しては位置316において、配列番号11に関しては位置272において、配列番号12に関しては位置316において、配列番号13に関しては位置307において、配列番号14に関しては位置313において、配列番号15に関しては位置312において、配列番号16に関しては位置317において、配列番号17に関しては位置316において、配列番号18に関しては位置316において、配列番号19に関しては位置312において、配列番号20に関しては位置310において、配列番号21に関しては位置309において、配列番号22に関しては位置317において、配列番号23に関しては位置314において、配列番号24に関しては位置307において、配列番号25に関しては位置315において、配列番号26に関しては位置316において、および配列番号27に関しては位置311において、メチオニンの置換を有し、ここで上記PAPバリアントは、(a)鋳型なしでリボ核酸フラグメントを合成することができ、(b)3’-O-アジドメチル-リボヌクレオシド三リン酸をリボ核酸フラグメントに、または3’-O-アジドメチル-2’-デオキシリボヌクレオシド三リン酸をデオキシリボ核酸フラグメントに取り込むことができる、ポリ(A)ポリメラーゼバリアントに関する。特に、上記位置における上記メチオニンの上記置換は、F、Y、V、EまたはTから選択され得る。ポリ(A)ポリメラーゼバリアントは、配列番号1に関しては位置234において、配列番号2に関しては位置240において、配列番号3に関しては位置240において、配列番号9に関しては位置232において、配列番号10に関しては位置240において、配列番号11に関しては位置196において、配列番号12に関しては位置240において、配列番号13に関しては位置229において、配列番号14に関しては位置236において、配列番号15に関しては位置236において、配列番号16に関しては位置241において、配列番号17に関しては位置233において、配列番号18に関しては位置240において、配列番号19に関しては位置240において、配列番号20に関しては位置234において、配列番号21に関しては位置233において、配列番号22に関しては位置237において、配列番号23に関しては位置238において、配列番号24に関しては位置231において、配列番号25に関しては位置239において、配列番号26に関しては位置240において、および配列番号27に関しては位置235においてバリンの置換をさらに含み得る。特に、上記位置でのバリンの上記置換は、アラニンまたはグリシンであり得る。
別の局面では、本発明は、ポリ(U)ポリメラーゼ(PUP)バリアントであって、上記PUPバリアントはそれぞれ、配列番号4、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46または47から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列であって、配列番号4に関しては位置212において、配列番号28に関しては位置189において、配列番号29に関しては位置184において、配列番号30に関しては位置227において、配列番号31に関しては位置478において、配列番号32に関しては位置192において、配列番号33に関しては位置186において、配列番号34に関しては位置243において、配列番号35に関しては位置196において、配列番号36に関しては位置253において、配列番号37に関しては位置284において、配列番号38に関しては位置182において、配列番号39に関しては位置187において、配列番号40に関しては位置203において、配列番号41に関しては位置224において、配列番号42に関しては位置204において、配列番号43に関しては位置337において、配列番号44に関しては位置296において、配列番号45に関しては位置291において、配列番号46に関しては位置218において、および配列番号47に関しては位置366において、チロシンの置換を有するアミノ酸配列を含み、ここで上記PUPバリアントは、(a)鋳型なしでリボ核酸フラグメントを合成することができ、(b)3’-O-アジドメチル-リボヌクレオシド三リン酸をリボ核酸フラグメントに、または3’-O-アジドメチル-2’-デオキシリボヌクレオシド三リン酸をデオキシリボ核酸フラグメントに取り込むことができる、PUPバリアントに関する。
本発明は、有利なことには、成長中のRNAフラグメントへのより高速のリボヌクレオチド取り込みを提供する、鋳型なしのポリメラーゼおよび3’-O-改変されたリボヌクレオシド三リン酸を提供することによって、酵素によるポリヌクレオチド合成の分野において上記の問題を克服する。
図1は、本発明の方法の一実施形態の工程を図示する。
図2A~2Cは、本発明の方法に従う1~5個のリボヌクレオチドの伸長に関するデータを示す。 図2A~2Cは、本発明の方法に従う1~5個のリボヌクレオチドの伸長に関するデータを示す。
図3A~3Bは、変異M310F/Y/Q/A/V/E/Tの存在下での、単一の3’-O-保護-rATPでの伸長についてのデータ(3A)およびrGTPを使用するポリグアニル化のデータ(3B)を示す。 図3A~3Bは、変異M310F/Y/Q/A/V/E/Tの存在下での、単一の3’-O-保護-rATPでの伸長についてのデータ(3A)およびrGTPを使用するポリグアニル化のデータ(3B)を示す。
図4は、schizosaccharomyces pombe PUPによって生成される取り込み生成物の電気泳動図である。「No ext」は、示された列が、いかなる伸長もないプライマーに相当するバンドを示すことを意味する。
発明の詳細な説明
本発明の一般原理は、特に、例示(例えば、図面に示され、詳細に記載されるもの)によって本明細書でより詳細に開示される。しかし、その記載される特定の実施形態に本発明を限定することが意図されないことは理解されるべきである。本発明は、種々の改変および代替形態に適しており、そのうちの具体的なものが、いくつかの実施形態に関して示される。その意図は、本発明の原理および範囲内に入る全ての改変、均等物、および代替物を網羅することである。
本発明の実施は、別段示されなければ、有機化学、分子生物学(組み換え技術を含む)、細胞生物学、および生化学の従来の技術および説明を使用し得、これらは、当該分野の技術範囲内である。このような従来技術としては、合成ペプチド、合成ポリヌクレオチド、モノクローナル抗体、核酸クローニング、増幅、配列決定および分析、ならびに関連技術の調製および使用が挙げられ得るが、これらに限定されない。このような従来技術のプロトコールは、製造業者からの製品文献および標準的実験マニュアル(例えば、Genome Analysis: A Laboratory Manual Series(第I~IV巻); PCR Primer: A Laboratory Manual;およびMolecular Cloning: A Laboratory Manual(全てCold Spring Harbor Laboratory Press); Lutz and Bornscheuer(編), Protein Engineering Handbook(Wiley-VCH, 2009); Hermanson, Bioconjugate Techniques, 第2版(Academic Press, 2008);および類似の参考文献に見いだされ得る。
本発明は、ポリヌクレオチド(ポリリボ核酸またはポリデオキシリボ核酸のいずれか)を、同じ合成においてポリ(A)ポリメラーゼ(PAP)、ポリ(U)ポリメラーゼ(PUP)、またはPAPおよびPUPの両方を使用して合成するための方法および組成物に関する。いくつかの実施形態において、PAPおよび/またはPUPは、3’-O-可逆的保護-rNTP前駆体を使用してポリリボ核酸を合成するために使用され、ここで単一のPUPまたはPAPバリアントが、全てのリボヌクレオシド三リン酸モノマーをカップリングするために使用され得るか、または代替の実施形態において、異なるPUPおよびPAPが、特定のRNAの合成において、異なる種類のリボヌクレオシド三リン酸モノマーをカップリングするために使用され得る。同様に、他の実施形態において、PAPおよび/またはPUPは、3’-O-可逆的保護-dNTP前駆体を使用して、ポリデオキシリボ核酸を合成するために使用され得、ここで単一のPUPまたはPAPは、全てのデオキシリボヌクレオシド三リン酸(dNTP)モノマーをカップリングするために使用されるか、または代替の実施形態において、異なるPUPおよびPAPポリメラーゼが、異なる種類のデオキシリボヌクレオシド三リン酸モノマーをカップリングするために使用され得る。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、3’-O-ブロック-リボヌクレオシド三リン酸および3’-O-ブロック-2’-デオキシリボヌクレオシド三リン酸を、合成において成長中のポリヌクレオチド鎖にカップリングする効率を改善するために、遺伝子操作によって改変されたPAPおよび/またはPUPバリアントを使用する。
本発明の方法は、RNAまたはDNAを合成するためであろうとなかろうと、工程の反復サイクル(例えば、図1に示されるもの)を含み、ここでRNA合成に関しては所定のリボヌクレオチドモノマー(またはDNA合成に関しては2’-デオキシリボヌクレオチドモノマー)が、各サイクルに添加される。イニシエーターポリヌクレオチド(100)が提供される(例えば、固体支持体(102)に結合され、遊離3’-ヒドロキシル基(103)を有する)。RNAを合成するために、代表的には、イニシエーターはポリリボヌクレオチドであり、DNAを合成するために、代表的には、イニシエーターはポリデオキシリボヌクレオチドである。上記イニシエーターポリヌクレオチド(100)(またはその後のサイクルにおける伸長したイニシエーターポリヌクレオチド)には、3’-O-可逆的保護-rNTP(またはDNA合成の場合には、3’-O-可逆的保護-dNTP)およびPAPまたはPUPが、イニシエーターポリヌクレオチド(100)または(伸長したイニシエーターポリヌクレオチド)の3’末端への3’-O-保護-rNTP(または3’-O-保護-dNTP)の酵素による取り込みに効果的な条件下で添加される(104)。この反応は、3’-ヒドロキシルが保護された伸長したイニシエーターポリヌクレオチド(106)を生成する。その伸長したイニシエーターポリヌクレオチドが企図された配列を含む場合、その3’-O-保護基は除去されるか、または脱保護され、その所望の配列が、元々のイニシエーターポリヌクレオチドから切断される。このような切断は、種々の1本鎖切断技術のうちのいずれかを使用して、例えば、切断可能なヌクレオチドを、元々のイニシエーターポリヌクレオチド内の所定の位置に挿入することによって、行われ得る。例示的な切断可能なヌクレオチドは、ウラシルDNAグリコシラーゼによって切断されるウラシルヌクレオチドであり得る。さらに、広く種々の切断可能な連結または切断可能なヌクレオチドは、この目的のために使用され得る。いくつかの実施形態において、所望のポリヌクレオチドの切断は、切断された鎖に天然の遊離5’-ヒドロキシルを残す;しかし、代替の実施形態において、切断工程は、例えば、ホスファターゼ処理によって、その後の工程において除去され得る部分、例えば、5’-リン酸を残し得る。切断工程は、化学的に、熱的に、酵素によって、または光化学的方法によって、行われ得る。いくつかの実施形態において、切断可能なヌクレオチドは、ヌクレオチドアナログ(例えば、デオキシウリジンまたは8-オキソ-デオキシグアノシン)であり得る。これらは、特異的グリコシラーゼ(例えば、それぞれ、ウラシルデオキシグリコシラーゼ、続いて、エンドヌクレアーゼVIII、および8-オキソグアニンDNAグリコシラーゼ)によって認識される。いくつかの実施形態において、切断は、イニシエーターに、端から2番目の3’ヌクレオチドとしてデオキシイノシンを提供することによって達成され得、これは、イニシエーターの3’末端においてエンドヌクレアーゼVによって切断され得、放出されたポリヌクレオチドに5’-リン酸を残す。1本鎖ポリヌクレオチドを切断するためのさらなる方法は、以下の参考文献(これらは、参考として援用される)に開示される:米国特許第5,739,386号、同第5,700,642号および同第5,830,655号;ならびに米国特許公開2003/0186226および同2004/0106728号;ならびにUrdea and Horn, 米国特許第5367066号。
伸長されたイニシエーターポリヌクレオチドが、完成された配列を含まない場合、3’-O-保護基は除去されて、遊離3’-ヒドロキシル(103)を露出し、上記伸長されたイニシエーターポリヌクレオチドは、リボヌクレオチド付加および脱保護の別のサイクルに供される。
いくつかの実施形態において、オリゴリボヌクレオチドを合成する上記方法は、(a)遊離3’-ヒドロキシルを有するイニシエーターを提供する工程;(b)伸長条件下で、遊離3’-ヒドロキシルを有する、上記イニシエーターまたは伸長中間体(すなわち、伸長されたイニシエーターポリヌクレオチド)と、PAPとを、3’-O-ブロック-リボヌクレオシド三リン酸の存在下で反応させて、3’-O-ブロック-伸長中間体を生成する工程;(c)上記伸長中間体を脱ブロックして、遊離3’-ヒドロキシルを有する伸長中間体を生成する工程;ならびに(d)上記ポリヌクレオチドが合成されるまで、工程(b)および(c)を反復する工程を包含する。(用語「伸長中間体(extension intermediate)」とは、「伸長フラグメント(elongation fragment)」または「伸長されたイニシエーターポリヌクレオチド(elongated initiator polynucleotide)」とも本明細書でいわれ得る)。いくつかの実施形態において、上記で注記したように、イニシエーターは、固体支持体に、例えば、その5’末端によって結合されたオリゴヌクレオチドとして提供される。上記の方法はまた、反応工程、または伸長工程後に、および脱ブロックする工程の後に、洗浄する工程を包含し得る。例えば、上記反応させる工程は、所定のインキュベーション期間、または反応時間後に、組み込まれなかったリボヌクレオシド三リン酸を、例えば、洗浄する工程によって除去するという下位工程を包含し得る。このような所定のインキュベーション期間または反応時間は、数秒間、例えば、30秒間から数分間、例えば、30分間であり得る。
いくつかの実施形態において、オリゴリボヌクレオチドを合成する上記方法は、(a)遊離3’-ヒドロキシルを有するイニシエーターを提供する工程;(b)伸長条件下で、遊離3’-ヒドロキシルを有する、上記イニシエーターまたは伸長中間体(すなわち、伸長されたイニシエーターポリヌクレオチド)と、PAPまたはPUPとを、3’-O-ブロック-リボヌクレオシド三リン酸の存在下で反応させて、3’-O-ブロック-伸長中間体を生成する工程;(c)上記伸長中間体を脱ブロックして、遊離3’-ヒドロキシルを有する伸長中間体を生成する工程;ならびに(d)上記ポリヌクレオチドが合成されるまで、工程(b)および(c)を反復する工程を包含する。(用語「伸長中間体」とは、「伸長フラグメント」または「伸長されたイニシエーターポリヌクレオチド」とも本明細書でいわれ得る)。いくつかの実施形態において、上記で注記したように、イニシエーターは、固体支持体に、例えば、その5’末端によって結合されたオリゴヌクレオチドとして提供される。上記の方法はまた、反応工程、または伸長工程後に、および脱ブロックする工程の後に、洗浄する工程を包含し得る。例えば、上記反応させる工程は、所定のインキュベーション期間、または反応時間後に、組み込まれなかったリボヌクレオシド三リン酸を、例えば、洗浄する工程によって除去するという下位工程を包含し得る。このような所定のインキュベーション期間または反応時間は、数秒間、例えば、30秒間から数分間、例えば、30分間であり得る。
いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチドを合成する上記方法は、(a)遊離3’-ヒドロキシルを有するイニシエーターを提供する工程;(b)伸長条件下で、遊離3’-ヒドロキシルを有する、上記イニシエーターまたは伸長中間体(すなわち、伸長されたイニシエーターポリヌクレオチド)と、PAPまたはPUPとを、3’-O-ブロック-ヌクレオシド三リン酸(3’-O-blocked-nucleoside triphosphate)の存在下で反応させて、3’-O-ブロック-伸長中間体を生成する工程;(c)上記伸長中間体を脱ブロックして、遊離3’-ヒドロキシルを有する伸長中間体を生成する工程;ならびに(d)上記ポリヌクレオチドが合成されるまで、工程(b)および(c)を反復する工程を包含する。(用語「伸長中間体」とは、「伸長フラグメント」または「伸長されたイニシエーターポリヌクレオチド」とも本明細書でいわれ得る)。いくつかの実施形態において、上記で注記したように、イニシエーターは、固体支持体に、例えば、その5’末端によって結合されたオリゴヌクレオチドとして提供される。上記の方法はまた、反応工程、または伸長工程後に、および脱ブロックする工程の後に、洗浄する工程を包含し得る。例えば、上記反応させる工程は、所定のインキュベーション期間、または反応時間後に、組み込まれなかったリボヌクレオシド三リン酸を、例えば、洗浄する工程によって除去するという下位工程を包含し得る。このような所定のインキュベーション期間または反応時間は、数秒間、例えば、30秒間から数分間、例えば、30分間であり得る。
上記の方法はまた、上記反応させる工程、または伸長させる工程後に、および脱ブロックする工程の後に、キャップする工程(複数可)および洗浄する工程を包含し得る。上記で言及されるように、いくつかの実施形態において、キャップする工程が包含され得、ここで伸長されなかった遊離3’-ヒドロキシルは、そのキャップされた鎖のいかなるさらなる伸長をも防止する化合物と反応される。いくつかの実施形態において、このような化合物は、ジデオキシヌクレオシド三リン酸であり得る。他の実施形態において、遊離3’-ヒドロキシルを有する伸長されなかった鎖は、これらを3’-エキソリボヌクレアーゼ活性(例えば、RNase R(Epicentre))で処理することによって分解され得る。同様に、いくつかの実施形態において、脱ブロックされない鎖は、その鎖を除去するか、またはその鎖をさらなる伸長に対して不活性にするかのいずれかのために処理され得る。
オリゴリボヌクレオチドの連続合成を含むいくつかの実施形態において、キャップする工程は、望ましくない場合もある。なぜならキャップする工程は、複数のオリゴヌクレオチドの等モル量の生成を防止し得るからである。キャップする工程がない場合、配列は、欠失エラーの均一な分布を有するが、複数のオリゴリボヌクレオチドの各々は、等モル量で存在する。これは、伸長されなかったフラグメントがキャップされる場合には該当しない。
いくつかの実施形態において、PAPまたはPUPを使用する伸長(extension)または伸長(elongation)工程の反応条件は、以下を含み得る:反応条件1(プライマー+AM-rATPについて): 250μM AM-rATP、0.1μM ATTO488-(rA)5、1μM PAP、1× ATPバッファー(20mM Tris-HCl、0.6mM MnCl2、0.02mM EDTA、0.1% BSA、10% グリセロール、100mM イミダゾール、pH7~8)、37C、30分間。反応条件2(プライマー+AM-rGTPについて): 250μM rGTP、0.1μM ATTO488-(rA)5、1μM PAP、1× GTPバッファー(0.6mM MnCl2、0.1% BSA、10mM イミダゾール、pH6)、37C、30分間。前述において、「AM-rNTP」とは、3’-アジドメチル-O-リボヌクレオシド三リン酸をいう。
特定の適用に依存して、脱ブロックするおよび/または切断する工程は、種々の化学的条件または物理的条件(例えば、光、熱、pH、特定された化学結合を切断し得る特異的試薬(例えば、酵素)の存在)を含み得る。3’-O-ブロック基および相当する脱ブロック条件を選択するにあたってのガイダンスは、参考文献(例えば、Wuts, Green’s Protection Groups in Organic Chemistry, 第5版(Wiley 2014))に見出され得る。いくつかの実施形態において、切断剤(ときおり、脱ブロック試薬または脱ブロック剤ともいわれる)は、化学的切断剤(例えば、ジチオスレイトール(DTT)のような)である。代替の実施形態において、切断剤は、3’-リン酸ブロック基を切断し得る酵素的切断剤(例えば、ホスファターゼのような)であり得る。脱ブロック剤の選択は、1個または複数のブロック基が使用されているかどうか、イニシエーターが生きている細胞もしくは生物に、または温和な処理を必要とする固体支持体に結合されているかどうかなど、使用される3’-ヌクレオチドブロック基のタイプに依存することは、当業者によって理解される。例えば、ホスフィン(例えば、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP))は、3’O-アジドメチル基を切断するために使用され得るか、パラジウム錯体は、3’O-アリル基および3’-O-プロパルギル基を切断するために使用され得るか、または亜硝酸ナトリウムは、3’O-アミノ基を切断するために使用され得る。
上記で注記したように、いくつかの実施形態において、直交脱ブロック条件を使用して除去され得る2またはこれより多くのブロック基を使用することが、望ましい。ブロック基の以下の例示的な対は、2またはこれより多くの配列が同じ反応混合物中で合成される並行合成実施形態において使用され得る。他のブロック基の対、または2より多くを含む基は、本発明のこれらの実施形態における使用に利用可能であり得ることは理解される。
Figure 2022543569000002
本明細書で使用される場合、「イニシエーター」(または「開始フラグメント」、「イニシエーター核酸」、「イニシエーターオリゴヌクレオチド」などのような同等の用語)は、鋳型なしのポリメラーゼ(例えば、PAPまたはPUP)によってさらに伸長され得る遊離3’末端を有する短いオリゴヌクレオチド配列をいう。1つの実施形態において、上記開始フラグメントは、DNAまたはRNA開始フラグメントである。代替の実施形態において、上記開始フラグメントは、RNA開始フラグメントである。1つの実施形態において、上記開始フラグメントは、3~100個の間のヌクレオチド、特に、3~20個の間のヌクレオチドを有する。1つの実施形態において、上記開始フラグメントは、1本鎖である。代替の実施形態において、上記開始フラグメントは、2本鎖である。特定の実施形態において、5’-一級アミンで合成したイニシエーターオリゴヌクレオチドは、製造業者のプロトコールを使用して、磁性ビーズに共有結合で連結され得る。同様に、3’-一級アミンで合成したイニシエーターオリゴヌクレオチドは、製造業者のプロトコールを使用して、磁性ビーズまたはアガロースビーズに共有結合で連結され得る。本発明の実施形態での使用に適した種々の他の結合化学反応は、当該分野で周知である(例えば、Integrated DNA Technologies brochure, “Strategies for Attaching Oligonucleotides to Solid Supports,” v.6(2014); Hermanson, Bioconjugate Techniques, 第2版(Academic Press, 2008);および同様の参考文献)。
本発明において使用される3’-O-ブロック-rNTPのうちの多くは、商業ベンダー(例えば、Jena Bioscience、MyChemLabsなど)から購入され得るか、または公開された技術(例えば、米国特許第7057026号;国際特許公開WO2004/005667、WO91/06678;Canardら, Gene(上記で引用);Metzkerら, Nucleic Acids Research, 22: 4259-4267(1994);Mengら, J. Org. Chem., 14: 3248-3252(3006);米国特許公開2005/037991;Zavgorodnyら, Tetrahedron Letters, 32(51): 7593-7596(1991))を使用して合成され得る。
さらなる特定の実施形態において、上記3’-ブロック-ヌクレオチド三リン酸は、3’-O-プロパルギル、3’-O-アジドメチル、3’-O-NHまたは3’-O-アリル基のいずれかによってブロックされる。
さらに他の実施形態において、本発明の3’-O-ブロック基は、3’-O-メチル、3’-O-(2-ニトロベンジル)、3’-O-アリル、3’-O-アミン、3’-O-アジドメチル、3’-O-tert-ブトキシエトキシ、3’-O-(2-シアノエチル)、および3’-O-プロパルギルを含む。
ポリ(A)ポリメラーゼおよび有用なバリアント
広く種々のPAPが、改善された特性(例えば、3’-O-保護-rNTP(3’-O-アジドメチルのような特定の保護基を含む)のより高い取り込み率、より高い安定性および貯蔵寿命、熱安定性、溶解度など)のために操作されているPAPバリアントを含め、本発明の方法とともに使用され得る。特に、M310において変異を有する酵母PAP(配列番号1)、または他のPAP(例えば、種々の異なる種に由来するPAP)における機能的に等価な残基は、野生型PAPに関して、3’-O-保護-rNTPの改善された取り込みを示す。いくつかの実施形態において、本発明の酵母PAPバリアントは、M310における変異を除いて、配列番号1のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態において、このような置換は、M310F/Y/V/E/Tから選択される。特に、置換M310F/Yは、3’-O-アミノ-rATPの取り込みを可能にし、置換M310V/E/Tは、3’-O-保護-rGTPの取り込み率を改善する。他の実施形態において、本発明の酵母PAPバリアントは、M310における置換を除いて、配列番号1の少なくとも90%同一性を有するアミノ酸配列を有する。
本発明とともに使用するためのPAPバリアントは、以下の表1に列挙されるものを含む。いくつかの実施形態において、本発明のPAPバリアントは、表1に示される第2の位置において少なくとも置換を含む。他の実施形態において、本発明のPAPバリアントの実施形態は、表1に示される第1の位置において少なくとも置換を含む。
Figure 2022543569000003
いくつかの実施形態において、表1に示されるとおりの第1の位置における置換は、AまたはGである(従って、例えば、配列番号1に関しては、置換は、V234A/Gと記され得る)。いくつかの実施形態において、表1に示されるとおりの第2の位置における置換は、F、Y、V、E、またはTである(従って、例えば、配列番号1に関しては、置換は、M310F/Y/V/E/Tと記され得る)。
いくつかの実施形態において、本発明のPAPバリアントは、表1の置換のうちの1またはこれより多くを、および示された配列番号と少なくとも80%同一性の%同一性値を有する;いくつかの実施形態において、上記の%同一性値は、示された配列番号と少なくとも90%同一性である;いくつかの実施形態において、上記の%同一性値は、示された配列番号と少なくとも95%同一性である;いくつかの実施形態において、上記の%同一性値は、少なくとも97%同一性である;いくつかの実施形態において、上記の%同一性値は、少なくとも98%同一性である;いくつかの実施形態において、上記の%同一性値は、少なくとも99%同一性である。
いくつかの実施形態において、熱安定性PAPは、上記方法が、合成されているRNAまたはDNAにおける二次構造の形成を低減または排除する温度において実施され得るように使用される。いくつかの実施形態において、最高の取り込み率が熱安定性PAPに関して起こる上記温度範囲は、40℃超である。いくつかの実施形態において、最高の取り込み率が熱安定性PAPに関して起こる上記温度範囲は、50℃超である。いくつかの実施形態において、最高の取り込み率が熱安定性PAPに関して起こる上記温度範囲は、40℃~85℃の間である。いくつかの実施形態において、最高の取り込み率が熱安定性PAPに関して起こる上記温度範囲は、50℃~85℃の間である。
ポリ(U)ポリメラーゼおよび有用なバリアント
PAPと同様に、広く種々のPUPが、改善された特性(例えば、3’-O-保護-rNTP(3’-O-アジドメチルのような特定の保護基を含む)のより高い取り込み率、より高い安定性および貯蔵寿命、熱安定性、溶解度など)のために操作されているPUPバリアントを含め、本発明の方法とともに使用され得る。本発明とともに使用するためのPUPバリアントは、以下の表2に列挙されるものを含む。いくつかの実施形態において、本発明のPUPバリアントは、表2に示される第1の位置において少なくとも置換を含む。他の実施形態において、本発明のPAPバリアントの実施形態は、表2に示される第2の位置において少なくとも置換を含む。
Figure 2022543569000004
いくつかの実施形態において、表2に示されるとおりの第1の位置における置換は、AまたはGである(従って、例えば、配列番号4に関しては、置換は、Y212A/Gと記され得る)。いくつかの実施形態において、表2に示されるとおりの第2の位置における置換は、F、Y、V、E、またはTである(従って、例えば、配列番号4に関しては、置換は、H336F/Y/V/E/Tと記され得る)。
いくつかの実施形態において、本発明のPUPバリアントは、表2の置換のうちの1またはこれより多くを、および示された配列番号と少なくとも80%同一性の%同一性値を有する;いくつかの実施形態において、上記の%同一性値は、示された配列番号と少なくとも90%同一性である;いくつかの実施形態において、上記の%同一性値は、示された配列番号と少なくとも95%同一性である;いくつかの実施形態において、上記の%同一性値は、少なくとも97%同一性である;いくつかの実施形態において、上記の%同一性値は、少なくとも98%同一性である;いくつかの実施形態において、上記の%同一性値は、少なくとも99%同一性である。
いくつかの実施形態において、熱安定性PUPは、上記方法が、合成されているRNAまたはDNAにおける二次構造の形成を低減または排除する温度において実施され得るように使用される。いくつかの実施形態において、最高の取り込み率が熱安定性PUPに関して起こる上記温度範囲は、40℃超である。いくつかの実施形態において、最高の取り込み率が熱安定性PUPに関して起こる上記温度範囲は、50℃超である。いくつかの実施形態において、最高の取り込み率が熱安定性PUPに関して起こる上記温度範囲は、40℃~85℃の間である。いくつかの実施形態において、最高の取り込み率が熱安定性PUPに関して起こる上記温度範囲は、50℃~85℃の間である。
PAPおよびPUPバリアントの生成
本発明のバリアントは、公知の参照または野生型のPAPコードまたはPUPコードポリヌクレオチドを変異させ、次いで、それを従来の分子生物学技術を使用して発現させることによって生成され得る。例えば、所望の配列のポリペプチドをコードする所望の遺伝子またはDNAフラグメントは、従来の分子生物学技術を使用して、例えば、Stemmerら, Gene, 164: 49-53(1995); Kodumalら, Proc. Natl. Acad. Sci., 101: 15573-15578(2004);などによって記載されるプロトコールを使用して、合成フラグメントからアセンブリされ得るか、またはこのような遺伝子もしくはDNAフラグメントは、従来のプロトコールを使用して、選択された種の細胞から直接クローニングされ得る。
所望のPAPまたはPUPバリアントをコードする単離された遺伝子は、発現ベクターへと挿入されて、次いで、バリアントPAPまたはPUPタンパク質を、従来のプロトコールを使用して作製および発現するために使用され得る発現ベクターを与え得る。正確な配列を有するベクターは、E.coliプロデューサー株において形質転換され得る。
以下の手順は、PAPバリアントに関して記載されるが、類似の手順が、当業者によってPUPバリアントに適用され得る。形質転換された株は、従来技術を使用してペレットになるまで培養され、そのペレットからPAPタンパク質が抽出される。例えば、以前に調製したペレットを、30~37℃のウォーターバスの中で融解する。いったん完全に融解された後、ペレットを、50mM tris-HCL(Sigma) pH7.5、150mM NaCl(Sigma)、0.5mM メルカプトエタノール(Sigma)、5% グリセロール(Sigma)、20mM イミダゾール(Sigma)および100mLに対してプロテアーゼカクテルインヒビターを1錠(Thermofisher)から構成される溶解バッファー中で再懸濁する。早過ぎる溶解および凝集物の残留を回避するために、注意深く再懸濁を行う。再懸濁した細胞を、完全な色の均質性が得られるまで、数サイクルのフレンチプレスを通じて溶解する。使用される通常の圧力は、14,000psiである。次いで、溶解物を、1時間から1時間30分、10,000rpmにおいて遠心分離する。遠心分離物を0.2μmフィルターに通して、カラム精製前にいかなるデブリをも除去する。
PAPタンパク質は、1工程のアフィニティー手順において上記遠心分離物から精製され得る。例えば、Ni-NTAアフィニティーカラム(GE Healthcare)を使用して、PAPポリメラーゼを結合させ得る。最初に、上記カラムを洗浄し、15カラム容積の50mM tris-HCL(Sigma) pH7.5、150mM NaCl(Sigma)および20mM イミダゾール(Sigma)で平衡化する。PAPポリメラーゼを、平衡化後に上記カラムに結合させる;次いで、洗浄バッファー(例えば、50mM tris-HCL(Sigma) pH7.5、500mM NaCl(Sigma)および20mM イミダゾール(Sigma)から構成される)を、15カラム容積にわたって上記カラムに適用し得る。このような洗浄後、上記PAPポリメラーゼを、50mM tris-HCL(Sigma) pH7.5、500mM NaCl(Sigma)および0.5M イミダゾール(Sigma)で溶離する。目的のPAPポリメラーゼの最高濃度に相当する画分を集め、単一のサンプルでプールする。そのプールした画分を、透析バッファー(20mM Tris-HCl, pH6.8、200mM NaCl、50mM MgOAc、100mM [NH4]2SO4)に対して透析する。その後、その透析物を、濃縮フィルター(Amicon Ultra-30, Merk Millipore)の助けを借りて濃縮する。濃縮した酵素を、少量のアリコートに分配し、最終的に50% グリセロールになるように添加し、次いで、それらのアリコートをー20℃で凍結し、長期間貯蔵する。その精製酵素の5μLの種々の画分を、SDSPAGEゲルで分析する。
いくつかの実施形態において、PAPバリアントは、共有結合または非共有結合;アミノ酸タグ(例えば、ポリ-アミノ酸タグ、ポリ-Hisタグ、6His-タグなど);化合物(例えば、ポリエチレングリコール);タンパク質-タンパク質結合対(例えば、ビオチン-アビジン);アフィニティーカップリング;捕捉プローブ;またはこれらの任意の組み合わせを含むリンカー部分に作動可能に連結し得る。上記リンカー部分は、PAPバリアントからまたはその一部から分離され得る。本発明のPAPバリアントとともに使用するための例示的なHis-タグは、MASSHHHHHHSSGSENLYFQTGSSG-(配列番号5))である。上記タグ-リンカー部分は、上記PAPバリアントのヌクレオチド結合活性や触媒活性に干渉しない。
上記のプロセス、または同等のプロセスは、活性および/または保存のために必要または有用な種々の試薬(例えば、塩、pHバッファー、キャリア化合物など)と混合され得る単離されたPAPまたはPUPバリアントをもたらす。
ヌクレオチド取り込み活性の測定
本発明のバリアントによるヌクレオチド取り込みの効率は、例えば、Bouleら(下記で引用); Bentolilaら(下記で引用);およびHiattら, 米国特許第5808045号(このうちの後者は、本明細書に参考として援用される)に記載されるように、伸長(extension)、または伸長(elongation)、アッセイによって測定され得る。簡潔には、このようなアッセイの1形態において、遊離3’-ヒドロキシルを有する蛍光標識されたオリゴヌクレオチドを、PAP伸長条件下でPAPバリアントと反応させて、可逆的にブロックされたリボヌクレオシド三リン酸の存在下で所定の継続時間にわたって試験し、その後、伸長反応を停止させ、伸長生成物および伸長しなかったイニシエーターオリゴヌクレオチドの量を、ゲル電気泳動による分離後に定量する。このようなアッセイによって、PAPバリアントの取り込み効率を、他のバリアントの効率、あるいは野生型もしくは参照PAP、または他のポリメラーゼの効率と容易に比較され得る。いくつかの実施形態において、PAPバリアント効率の尺度は、同等のアッセイにおいて野生型PAPを使用して伸長した生成物の量に対するPAPバリアントを使用して伸長した生成物の量の比(パーセンテージとして示される)であり得る。試薬を、水から開始し、次いで、表3の順序でチューブに添加する。
Figure 2022543569000005
上記アッセイの生成物は、従来のポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分析され得る。例えば、上記アッセイの生成物は、16% ポリアクリルアミド変性ゲル(Bio-Rad)において分析され得る。ガラスプレート内部にポリアクリルアミドを注ぎ、それを重合させることによって、ゲルを分析の直前に作製する。上記ガラスプレート内部のゲルを、電気泳動工程のために、TBEバッファー(Sigma)を満たした適合したタンクに取り付ける。分析されるべきサンプルを、上記ゲルの頂部に載せる。500~2,000Vの電圧を、上記ゲルの頂部と底部との間に3~6時間、室温において印加する。分離後、ゲル蛍光を、例えば、Typhoonスキャナ(GE Life Sciences)を使用してスキャンする。ゲル画像を、ImageJソフトウェア(imagej.nih.gov/ij/)、またはその等価物を使用して分析して、改変されたヌクレオチドの取り込みのパーセンテージを計算する。
キット
本発明は、本発明の方法を行うためのキットを包含する。いくつかの実施形態において、本発明のキットは、ポリ(A)ポリメラーゼ、ならびにアデノシン、グアノシン、ウリジンおよびシチジンのうちの1またはこれより多くの3’-O-ブロック-リボヌクレオシド三リン酸を含む。他の実施形態において、このようなキットは、ポリ(U)ポリメラーゼをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、本発明のキットは、ポリ(A)ポリメラーゼ、ならびにデオキシアデノシン、デオキシグアノシン、デオキシチミジンおよびデオキシシチジンのうちの1またはこれより多くの3’-O-ブロック-2’-デオキシリボヌクレオシド三リン酸を含む。他の実施形態において、このようなキットは、ポリ(U)ポリメラーゼをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、本発明のキットは、5’末端によって支持体に結合された遊離3’-ヒドロキシルを有するイニシエーターを含み得る。いくつかの実施形態において、このような支持体は、固体支持体である。このような固体支持体は、ビーズ(例えば、磁性ビーズまたはアガロースビーズ)、平らな固体(例えば、ガラススライド)、または膜などを含み得る。いくつかの実施形態において、本発明のキットは、取り込まれた3’-O-ブロック-ヌクレオチドから3’ブロック基を除去し得る脱ブロック剤をさらに含み得る。いくつかの実施形態において、キットは、酵母PAP(例えば、配列番号1の酵母PAP)のM310変異体、または異なる種に由来するPAPにおけるM310に対して機能的に等価な残基を含み得る。いくつかの実施形態において、キットは、配列番号1、2または3から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列であって、配列番号1に関しては位置310においてメチオニンの、または配列番号2および3に関しては位置318においてメチオニンの置換を有するアミノ酸配列を含むPAPバリアントを含み得、ここで上記バリアントは、(a)鋳型なしでリボ核酸フラグメントを合成することができ、(b)3’-O-アジドメチル-リボヌクレオシド三リン酸をリボ核酸フラグメントに、または3’-O-アジドメチル-2’-デオキシリボヌクレオシド三リン酸をデオキシリボ核酸フラグメントに取り込むことができる。
いくつかの実施形態において、前述のキットのPAPバリアントにおいて、配列番号1の位置310におけるメチオニンの、または配列番号2もしくは3の位置318におけるメチオニンの置換は、M310F/Y/V/E/Tから選択される。いくつかの実施形態において、前述のキットのPAPバリアントにおいて、配列番号1に関しては位置234においてバリンの、ならびに配列番号2および3に関しては位置240においてバリンの置換が存在する。いくつかの実施形態において、前述のキットのPAPバリアントにおいて、配列番号1の位置234においてバリンの、ならびに配列番号2および3に関しては位置240のバリンの置換は、アラニンである。いくつかの実施形態において、前述のキットのPAPバリアントにおいて、配列番号2または3に関しては位置410においてアラニンの置換が存在する。
いくつかの実施形態において、本発明のキットは、表1に示されるような選択された配列の第1の位置において置換を、または第2の位置において置換を、または両方の位置において置換を有する表1の配列番号1~3および8~27から選択される配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有するPAPバリアントを含み得る。いくつかの実施形態において、上記選択された配列のこのような%同一性は、少なくとも90%同一性である。いくつかの実施形態において、本発明のキットは、表2に示されるような選択された配列の第1の位置において置換を、または第2の位置において置換をまたは両方の位置に置いて置換を有する表2の配列番号4および28~47から選択される配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有するPUPバリアントを含み得る。いくつかの実施形態において、選択された配列のこのような%同一性は、少なくとも90%同一性である。
実施例1
固体支持体に固定されたイニシエーターポリヌクレオチドへの1~5個のリボヌクレオチドの付加
PAP(Thermo)の存在下での3’-O-アジドメチル-リボヌクレオシド三リン酸(AM-NTPs)でのCp-RNAプライマーの2~3サイクルの伸長。実験手順: 1)Cp-ビーズの調製: 100μL Cp-ビーズ(ビーズ上に約1μM 濃度のCpプライマー) + 1μL 100μM SynRDA_DNA-SynRDA_RNA; 室温において30分間インキュベートし、ビーズを3×200μL 結合バッファー(BB)(200mM caco、LiCl)で洗浄し、ビーズを25μL BB中で再懸濁する; 2) +1付加反応: 250μM 3’O-終結ヌクレオチド; 3.2μM Cp-SynRDA_DNA-SynRDA_RNA; 1× PAP_yeast Thermo反応バッファー; 100U/μL PAP_yeast(Thermo); 20μL 最終容積; エッペンドルフチューブ中; 30分間、37℃、サーモミキサー, 1500rpm、3)+1生成物を洗浄する: 3× 200μL BB、4)TCEP脱保護: ビーズを、50μL 200μM TCEP, pH7.0(新しく開封したアンプルから希釈)中、37Cで15分間、サーモミキサー,1500rpmにおいて再懸濁する; 5)脱保護した+1生成物を洗浄する: 3× 200μL 結合バッファー、6)+2/脱保護/+3付加: 1)~5)を参照のこと、8)溶離+ゲル: 20μL B-blueを添加し、ボルテックスにかけ、溶離し、ゲルにアプライする。使用される上記Cp-RNAビーズを、以下の方法で調製した: i)DNAオリゴ(TCATTTCACTCTCACA-NH2)(配列番号6)での、末端カルボン酸基を示す市販のDynabeads M-270(Thermo Fisherから購入)の共有結合官能化。これらのビーズを、Cp-ビーズと称する。次いで、Cp-ビーズを、配列 ATTO488-TGTGAGAGTGAAATGAGGrUrGrUrGrArGrArGrUr-GrArArArUrGrArGrG(SynRDA_DNA-SynRDA_RNAと称する)(配列番号7)のDNA-RNAハイブリッドプライマーとともにインキュベートした。
結果を図2A~2Cに示す。このデータは、i)3’-O-AM-rATPおよび3’-O-AM-rUTPを用いると、少なくとも5サイクルの付加/脱保護を、同じヌクレオチドで達成し得る; ii)少なくとも2サイクルの付加/脱保護を、2種の異なる3’-O-AM-rNTPs(AおよびU)で達成し得る;ならびにiii)3’-O-AM-保護-RNAの少なくとも>95% 脱保護を達成し得る、ことを示す。
実施例2
AM-rATP伸長およびリボグアニル化の活性に対するPAP M310変異の効果
この実験では、RNAプライマーのAM-rATP伸長(図3A)およびRNAプライマーのリボグアニル化(図3B)の活性に対するPAP位置M310における変異の効果を調べる。RNAプライマーのAM-rATP伸長(図3A)を、伸長AM-rATPバッファー(20mM Tris-HCl、0.6mM MnCl2、0.02mM EDTA、0.1% BSA、10% グリセロール、100mM イミダゾール、pH7~8)中で、30分間、37Cで総反応容積20μLにおいて、0.1μM ATTO488-(rA)プライマー、0.5μM PAP変異体、250μM AM-rATPの存在下で行った。RNAプライマーのリボグアニル化(図3B)を、rGTP重合バッファー(0.6mM MnCl2、0.1% BSA、10mM イミダゾール, pH6.2)中で、30分間、37Cで総反応容積20μLにおいて、0.1μM ATTO488-(rA) プライマー、0.5μM PAP変異体、250μM AM-rATPの存在下で行った。
実施例3
AM-rNTP取り込みに対するThielavia PAPバリアントの効果
Thielavia PAP(配列番号3)を、従来の技術を使用して、3個の置換(V240A、M318TおよびA410V)を有するように操作し、その後、改変されたポリペプチドを発現させ精製した。野生型Thielavia PAPおよび変異したPAPが、AM-NTPを取り込む能力を、以下の条件を除いて実施例2に記載されるアッセイを行うことによって比較した: 0.1μM Atto488-(rA)、3.0μM PAP、250μM AM-NTP。反応結果を、以下の表4に示す。
Figure 2022543569000006
上記データは、Thelavia PAPバリアントが、相当する野生型PAPより遙かに効率的に、AM-rGTPおよびAM-rCTPモノマーを取り込むことを示す。
実施例4
PUPによるAM-NTPの取り込み
この実験では、AM-NTPを、実施例3の実験プロトコールを使用してイニシエーターへと取り込むためにschizosaccharomyces pombe PUP(配列番号4)を使用した。伸長生成物をゲル電気泳動によって分離して、図4に示される電気泳動図を得た。
定義
アミノ酸を、以下の命名法に従って、それらの1文字コードまたは3文字コードのいずれかによって表す: A:アラニン(Ala); C:システイン(Cys); D:アスパラギン酸(Asp); E:グルタミン酸(Glu); F:フェニルアラニン(Phe); G:グリシン(Gly); H:ヒスチジン(His); I:イソロイシン(Ile); K:リジン(Lys); L:ロイシン(Leu); M:メチオニン(Met); N:アスパラギン(Asn); P:プロリン(Pro); Q:グルタミン(Gln); R:アルギニン(Arg); S:セリン(Ser); T:スレオニン(Thr); V:バリン(Val); W:トリプトファン(Trp )およびY:チロシン(Tyr)。
置換された残基を参照して「機能的に等価」とは、バリアントPAPの置換された残基が、配列番号1に相同な配列を有する別のPAPの配列中の残基と同一の機能的役割を有することを意味する。機能的に等価な残基は、配列アラインメントを使用する、例えば、Mutalinラインアラインメントソフトウェア(http://multalin.toulouse.inra.fr/multalin/multalin.html; 1988, Nucl. Acids Res., 16(22), 25 10881-10890)を使用することによって、同定され得る。アラインメントの後、その機能的に等価な残基は、その考慮される異なる配列上の相同な位置にある。配列アラインメントおよび機能的に等価な残基の同定は、任意のPAPとそれらの天然のバリアント(種間のものを含む)との間で決定され得る。
タンパク質を参照して「単離された」とは、同定され、その天然の環境の成分から、もしくは異種の反応混合物から、分離および/または回収されているこのような化合物を意味する。天然の環境または反応混合物の汚染成分は、タンパク質の機能に干渉する物質であり、酵素、ホルモン、および他のタンパク質性もしくは非タンパク質性の溶質を含み得る。いくつかの実施形態において、本発明のタンパク質は、(1)Lowry法によって決定されるように、タンパク質の95重量%超になるまで、および最も好ましくは、99重量%超になるまで、(2)スピニングカップシークエネーターの使用によって、N末端または内部アミノ酸配列の少なくとも15残基を得るために十分な程度まで、または(3)クーマシーブルーまたは好ましくは銀染色を使用して、還元または非還元条件下でSDS-PAGEによって均質になるまで、精製される。組換え方法論によって製造される場合、本発明の単離されたタンパク質は、インサイチュで組換え細胞内にある本発明のタンパク質を含み得る。なぜならそのタンパク質の天然の環境の少なくとも1つの成分が存在しないからである。通常は、本発明の単離されたタンパク質は、少なくとも1つの精製工程によって調製される。
「キット」とは、本発明の方法を行うための材料または試薬を送達するための任意の送達システムをいう。反応アッセイの文脈において、このような送達システムは、反応試薬(例えば、適切な容器中の、PAP酵素、保護されたrNTPモノマーなど)および/または補助物質(例えば、バッファー、アッセイを行うための書面による指示など)を一方の場所からもう一方の場所へと貯蔵、輸送、または送達することを可能にする、システムおよび/または化合物(例えば、希釈剤(dilutant)、界面活性剤、キャリアなど)を含む。例えば、キットは、関連する反応試薬および/または補助物質を含む1またはこれより多くの封入物(例えば、ボックス)を含む。このような内容物は、その意図した受取人に一緒にまたは別個に送達され得る。例えば、第1の容器は、酵素を含み得る一方で、第2のまたはさらなる容器は、rNTPモノマー、バッファー、イニシエーターを有する固体支持体などを含む。
「変異体(mutant)」または「バリアント(variant)」とは、交換可能に使用され、配列番号1に由来し、1またはこれより多くの位置において改変または変更(すなわち、置換、挿入、および/または欠失)を含み、鋳型なしのポリメラーゼ活性および1またはこれより多くの可逆的にブロックされたヌクレオシド三リン酸前駆体を取り込む能力の両方を有するポリペプチドをいう。上記バリアントは、当該分野で周知の種々の技術によって得られ得る。特に、野生型タンパク質をコードするDNA配列を変化させるための技術の例としては、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発および合成オリゴヌクレオチド構築が挙げられるが、これらに限定されない。変異誘発活性は、タンパク質の、または本発明の場合には、ポリメラーゼの配列において1または数個のアミノ酸を欠失、挿入または置換することにある。以下の用語法は、置換を指定するために使用される: L238Aは、参照または野生型配列の位置238におけるアミノ酸残基(ロイシン, L)が、アラニン(A)に変更されていることを示す。A132V/I/Mは、親配列の位置132におけるアミノ酸残基(アラニン, A)が、以下のアミノ酸: バリン(V)、イソロイシン(I)、またはメチオニン(M)のうちの1つによって置換されていることを示す。上記置換は、保存的置換または非保存的置換であり得る。保存的置換の例は、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジンおよびヒスチジン)、酸性アミノ酸(グルタミン酸およびアスパラギン酸)、極性アミノ酸(グルタミン、アスパラギンおよびスレオニン)、疎水性アミノ酸(メチオニン、ロイシン、イソロイシン、システインおよびバリン)、芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、トリプトファンおよびチロシン)、および低分子アミノ酸(グリシン、アラニンおよびセリン)の群内である。
「ポリヌクレオチド」または「オリゴヌクレオチド」は、交換可能に使用され、各々、ヌクレオチドモノマーまたはそのアナログの線状ポリマーを意味する。ポリヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドを構成するモノマーは、モノマー-対-モノマーの相互作用の通常のパターン(例えば、ワトソン-クリック型の塩基対合、塩基スタッキング、フーグスティーンまたは逆フーグスティーン型の塩基対合など)によって、天然のポリヌクレオチドに特異的に結合し得る。このようなモノマーおよびそれらのヌクレオシド間連結は、天然に存在していてもよいし、そのアナログ、例えば、天然に存在するまたは天然に存在しないアナログであってもよい。天然に存在しないアナログとしては、PNA、ホスホロチオエートヌクレオシド間連結、標識(例えば、発蛍光団、またはハプテンなど)の結合を可能にする連結基を含む塩基が挙げられ得る。オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの使用が、酵素による処理(例えば、ポリメラーゼによる伸長、リガーゼによるライゲーションなど)を要求する場合は常に、当業者は、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドが、それらの場合に、ヌクレオシド間連結、糖部分、または任意のもしくはいくつかの位置における塩基のある特定のアナログを含まないことを理解するであろう。ポリヌクレオチドは、代表的には、それらが通常、「オリゴヌクレオチド」といわれる場合、数個のモノマーユニット(例えば、5~40個のサイズ)から数千個のモノマーユニットの範囲に及ぶ。ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドが、「ATGCCTG」のような文字配列(大文字または小文字)によって表される場合は常に、上記ヌクレオチドが左から右に5’→3’の順序にあり、別段示されなければまたは文脈から明らかでなければ、「A」がデオキシアデノシンを示し、「C」がデオキシシチジンを示し、「G」がデオキシグアノシンを示し、「T」がチミジンを示し、「I」がデオキシイノシンを示し、「U」がウリジンを示すことは、理解される。相当するリボヌクレオチドは、「rA」、「rC」、「rG」、および「rT」として指定され得る。別段注記されなければ、用語法および原子番号付けの慣習は、Strachan and Read, Human Molecular Genetics 2(Wiley-Liss, New York, 1999)に開示されるものに従う。通常、ポリヌクレオチドは、ホスホジエステル結合によって連結された4つの天然のヌクレオシド(例えば、DNAに関してはデオキシアデノシン、デオキシシチジン、デオキシグアノシン、デオキシチミジンまたはRNAに関してはそれらのリボース対応物)を含む;しかし、それらはまた、非天然のヌクレオチドアナログ(例えば、改変された塩基、糖、またはヌクレオシド間連結を含む)を含み得る。酵素が、活性に関して特異的オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド基質要件(例えば、1本鎖DNA、RNA/DNA二重鎖など)を有する場合、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド基質のための適切な組成の選択が、特に、Sambrookら, Molecular Cloning, 第2版(Cold Spring Harbor Laboratory, New York, 1989)および同様の参考文献のような約束事に由来するガイダンスとともに、十分に当業者の知識の範囲内であることは、当業者に明らかである。同様に、上記オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドは、1本鎖形態または2本鎖形態(すなわち、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドおよびそのそれぞれの相補体の二重鎖)のいずれかを指し得る。どちらの形態が、または両方の形態が、用語の使用法の文脈から意図されるのかどうかは、当業者に明らかである。
「プライマー」とは、ポリヌクレオチド鋳型とともに二重鎖を形成すると、核酸合成の開始点として作用し、伸長した二重鎖が形成されるように、その3’末端からテンプレートに沿って伸長することができる、天然または合成のいずれかのオリゴヌクレオチドを意味する。プライマーの伸長は、通常、核酸ポリメラーゼ(例えば、DNAまたはRNAポリメラーゼ)で行われる。伸長プロセスにおいて付加されるヌクレオチドの配列は、鋳型ポリヌクレオチドの配列によって決定される。通常は、プライマーは、DNAポリメラーゼによって伸長される。プライマーは通常、14~40ヌクレオチドの範囲にあるか、または18~36ヌクレオチドの範囲にある長さを有する。プライマーは、種々の核酸増幅反応(例えば、単一のプライマーを使用する線形増幅反応、または2またはこれより多くのプライマーを使用するポリメラーゼ連鎖反応)において使用される。特定の適用のためのプライマーの長さおよび配列を選択するためのガイダンスは、以下の参考文献(これらは参考として援用される)によって証明されるように、当業者に周知である: Dieffenbach(編), PCR Primer: A Laboratory Manual, 第2版(Cold Spring Harbor Press, New York, 2003)。
「配列同一性」とは、2つの配列(例えば、2つのポリペプチド配列または2つのポリヌクレオチド配列)間のマッチ(例えば、同一アミノ酸残基)の数(または割合、通常は、パーセンテージとして表される)をいう。配列同一性は、配列ギャップを最小化しながら重複および同一性を最大化するように整列される場合の配列を比較することによって決定される。特に、配列同一性は、その2つの配列の長さに依存して、多くの数学的な全体のまたは局所的なアラインメントアルゴリズムのうちのいずれかを使用して決定され得る。類似の長さの配列は、好ましくは、全体の長さにわたって配列を最適に整列させるグローバルアラインメントアルゴリズム(例えば、Needleman and Wunschアルゴリズム; Needleman and Wunsch, 1970)を使用して整列される一方で、実質的に異なる長さの配列は、好ましくは、ローカルアラインメントアルゴリズム(例えば、Smith and Watermanアルゴリズム(Smith and Waterman, 1981)またはAltschulアルゴリズム(Altschulら, 1997; Altschulら, 2005))を使用して整列される。パーセントアミノ酸配列同一性を決定する目的のためのアラインメントは、当該分野の技術範囲内である種々の方法において(例えば、http://blast.ncbi.nlm.nih.gov/またはttp://www.ebi.ac.uk/Tools/emboss/のようなインターネットウェブサイト上で入手可能な公に利用可能なコンピューターソフトウェアを使用して)達成され得る。当業者は、アラインメントを測定するための適切なパラメーター(比較されている配列の全長にわたって最大のアラインメントを達成するために必要とされる任意のアルゴリズムを含む)を決定し得る。本明細書における目的のために、% アミノ酸配列同一性値は、2つの配列の最適なグローバルアラインメントを、Needleman-Wunsch algorithmを使用して作成するペアワイズ配列アラインメントプログラムEMBOSS Needleを使用して生成される値をいい、ここで全ての検索パラメーターは、デフォルト値に設定される(すなわち、スコアリングマトリックス=BLOSUM62、ギャップオープン=10、ギャップ伸長=0.5、エンドギャップペナルティ=偽、エンドギャップオープン=10およびエンドギャップ伸長=0.5)。
「置換」とは、1つのアミノ酸残基が、別のアミノ酸残基によって置き換えられることを意味する。好ましくは、用語「置換」とは、1個のアミノ酸残基の、天然に存在する標準的な20種のアミノ酸残基、希な天然に存在するアミノ酸残基(例えば、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、アロヒドロキシリジン、6-N-メチルリジン、N-エチルグリシン、N-メチルグリシン、N-エチルアスパラギン、アロ-イソロイシン、N-メチルイソロイシン、N-メチルバリン、ピログルタミン、アミノ酪酸、オルニチン、ノルロイシン、ノルバリン)、および天然に存在しないアミノ酸残基(しばしば、合成して作製される)(例えば、シクロヘキシル-アラニン)から選択される別のアミノ酸残基による置き換えをいう。好ましくは、用語「置換」とは、1個のアミノ酸残基の、天然に存在する標準的な20種のアミノ酸残基から選択される別のアミノ酸残基による置き換えをいう。記号「+」は、置換の組み合わせを示す。
アミノ酸は、以下の命名法に従って、それらの1文字コードまたは3文字コードによって本明細書で表される: A:アラニン(Ala); C:システイン(Cys); D:アスパラギン酸(Asp); E:グルタミン酸(Glu); F:フェニルアラニン(Phe); G:グリシン(Gly); H:ヒスチジン(His); I:イソロイシン(Ile); K:リジン(Lys); L:ロイシン(Leu); M:メチオニン(Met); N:アスパラギン(Asn); P:プロリン(Pro); Q:グルタミン(Gln); R:アルギニン(Arg); S:セリン(Ser); T:スレオニン(Thr); V:バリン(Val); W:トリプトファン(Trp)およびY:チロシン(Tyr)。本文書において、以下の用語法は、置換を指定するために使用される: L238Aは、親配列の位置238におけるアミノ酸残基(ロイシン, L)が、アラニン(A)に変更されていることを示す。A132V/I/Mは、親配列の位置132におけるアミノ酸残基(アラニン, A)が、以下のアミノ酸:バリン(V)、イソロイシン(I)、またはメチオニン(M)のうちの1つによって置換されることを示す。置換は、保存的または非保存的置換であり得る。保存的置換の例は、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジンおよびヒスチジン)、酸性アミノ酸(グルタミン酸およびアスパラギン酸)、極性アミノ酸(グルタミン、アスパラギンおよびスレオニン)、疎水性アミノ酸(メチオニン、ロイシン、イソロイシン、システインおよびバリン)、芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、トリプトファンおよびチロシン)、および低分子アミノ酸(グリシン、アラニンおよびセリン)の群内である。
本開示は、示される特定の形態の範囲に限定されることは意図されないが、本明細書で記載されるバリエーションの代替、改変、および均等物を網羅することが意図される。さらに、本開示の範囲は、本開示に鑑みて、当業者に自明になり得る他のバリエーションを完全に包含する。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。

Claims (22)

  1. 所定の配列を有するポリヌクレオチドを合成する方法であって、前記方法は、
    a)遊離3’-ヒドロキシルを有する3’末端ヌクレオチドを有するイニシエーターを提供する工程;ならびに
    b)前記ポリヌクレオチドが形成されるまで、(i)伸長条件下で、遊離3’-ヒドロキシルを有する前記イニシエーターまたは伸長されたフラグメントと、3’-O-ブロック-ヌクレオシド三リン酸および鋳型なしのポリメラーゼとを、前記イニシエーターまたは伸長されたフラグメントを3’-O-ブロック-ヌクレオシド三リン酸の取り込みによって伸長して、3’-O-ブロック-伸長されたフラグメントを形成するように接触させる工程、および(ii)前記伸長されたフラグメントを脱ブロックして、遊離3’-ヒドロキシルを有する伸長されたフラグメントを形成する工程のサイクルを反復する工程;
    を包含し、
    ここで前記鋳型なしのポリメラーゼは、ポリ(A)ポリメラーゼ(PAP)またはポリ(U)ポリメラーゼである、
    方法。
  2. 前記イニシエーターは、5’末端によって支持体に結合される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記支持体は、固体支持体である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ポリヌクレオチドを前記イニシエーターから切断する工程をさらに包含する、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記ポリヌクレオチドは、ポリ-2’-デオキシリボヌクレオチドであり、前記3’-O-ブロック-ヌクレオシド三リン酸は、3’-O-ブロック-2’-デオキシリボヌクレオシド三リン酸である、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記3’-O-ブロック-2’-デオキシリボヌクレオチド三リン酸は、3’-O-アジドメチル-2’-デオキシリボヌクレオシド三リン酸または3’-O-アミノ-2’-デオキシリボヌクレオシド三リン酸である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記ポリヌクレオチドは、ポリリボヌクレオチドであり、前記3’-O-ブロック-ヌクレオシド三リン酸は、3’-O-ブロック-リボヌクレオシド三リン酸である、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
  8. 前記ポリ(A)ポリメラーゼは、配列番号1、2、3、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26または27から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含み、
    配列番号1に関しては位置310において、
    配列番号2に関しては位置318において、
    配列番号3に関しては位置318において、
    配列番号8に関しては位置316において、
    配列番号9に関しては位置309において、
    配列番号10に関しては位置316において、
    配列番号11に関しては位置272において、
    配列番号12に関しては位置316において、
    配列番号13に関しては位置307において、
    配列番号14に関しては位置313において、
    配列番号15に関しては位置312において、
    配列番号16に関しては位置317において、
    配列番号17に関しては位置316において、
    配列番号18に関しては位置316において、
    配列番号19に関しては位置312において、
    配列番号20に関しては位置310において、
    配列番号21に関しては位置309において、
    配列番号22に関しては位置317において、
    配列番号23に関しては位置314において、
    配列番号24に関しては位置307において、
    配列番号25に関しては位置315において、
    配列番号26に関しては位置316において、および
    配列番号27に関しては位置311において、
    メチオニンの置換を有するポリ(A)ポリメラーゼバリアントである、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記位置における前記メチオニンの前記置換は、F、Y、V、EまたはTから選択される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記配列番号1、2、3、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26または27から選択される前記アミノ酸配列は、
    配列番号1に関しては位置234において、
    配列番号2に関しては位置240において、
    配列番号3に関しては位置240において、
    配列番号9に関しては位置232において、
    配列番号10に関しては位置240において、
    配列番号11に関しては位置196において、
    配列番号12に関しては位置240において、
    配列番号13に関しては位置229において、
    配列番号14に関しては位置236において、
    配列番号15に関しては位置236において、
    配列番号16に関しては位置241において、
    配列番号17に関しては位置233において、
    配列番号18に関しては位置240において、
    配列番号19に関しては位置240において、
    配列番号20に関しては位置234において、
    配列番号21に関しては位置233において、
    配列番号22に関しては位置237において、
    配列番号23に関しては位置238において、
    配列番号24に関しては位置231において、
    配列番号25に関しては位置239において、
    配列番号26に関しては位置240において、および
    配列番号27に関しては位置235において
    バリンの置換をさらに含む、請求項8または9に記載の方法。
  11. 前記位置での前記バリンの前記置換は、アラニンまたはグリシンである、請求項10に記載の方法。
  12. 前記3’-ブロック-O-リボヌクレオシド三リン酸は、3’-アジドメチル-O-リボヌクレオシド三リン酸である、請求項7~11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記3’-アジドメチル-O-リボヌクレオシド三リン酸は、3’-アジドメチル-O-アデノシン三リン酸、3’-アジドメチル-O-グアノシン三リン酸、および3’-アジドメチル-O-シチジン三リン酸ならびに3’-アジドメチル-O-ウリジン三リン酸からなる群より選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 所定の配列を有するポリリボヌクレオチドの鋳型なしの合成を行うためのキットであって、前記キットは、ポリ(A)ポリメラーゼ、固体支持体に結合されたイニシエーター、および3’-O-ブロック-リボヌクレオシド三リン酸モノマーを含む、キット。
  15. 前記3’-O-保護-リボヌクレオシド三リン酸モノマーは、3’-O-アジドメチル-リボアデノシン三リン酸、3’-O-アジドメチル-リボグアノシン三リン酸、3’-O-アジドメチル-リボシチジン三リン酸、3’-O-アジドメチル-リボチミジン三リン酸および3’-O-アミノ-リボウリジン三リン酸のうちの1またはこれより多くを含む、請求項14に記載のキット。
  16. 前記ポリ(A)ポリメラーゼは、配列番号1と少なくとも90%同一であり、かつM310において置換を有するか、または配列番号3と少なくとも90%同一であり、かつM318において置換を有するアミノ酸配列を有するポリ(A)ポリメラーゼバリアントを含み;ここで前記ポリ(A)ポリメラーゼバリアントは、(a)鋳型なしでリボ核酸フラグメントを合成することができ、(b)前記3’-O-アジドメチル-リボヌクレオシド三リン酸をリボ核酸フラグメントに取り込むことができる、請求項14または15に記載のキット。
  17. ポリ(A)ポリメラーゼ(PAP)バリアントであって、配列番号1、2、3、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26または27から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含み、
    配列番号1に関しては位置310において、
    配列番号2に関しては位置318において、
    配列番号3に関しては位置318において、
    配列番号8に関しては位置316において、
    配列番号9に関しては位置309において、
    配列番号10に関しては位置316において、
    配列番号11に関しては位置272において、
    配列番号12に関しては位置316において、
    配列番号13に関しては位置307において、
    配列番号14に関しては位置313において、
    配列番号15に関しては位置312において、
    配列番号16に関しては位置317において、
    配列番号17に関しては位置316において、
    配列番号18に関しては位置316において、
    配列番号19に関しては位置312において、
    配列番号20に関しては位置310において、
    配列番号21に関しては位置309において、
    配列番号22に関しては位置317において、
    配列番号23に関しては位置314において、
    配列番号24に関しては位置307において、
    配列番号25に関しては位置315において、
    配列番号26に関しては位置316において、および
    配列番号27に関しては位置311において、
    メチオニンの置換を有し、
    ここで前記PAPバリアントは、(a)鋳型なしでリボ核酸フラグメントを合成することができ、(b)3’-O-アジドメチル-リボヌクレオシド三リン酸をリボ核酸フラグメントに、または3’-O-アジドメチル-2’-デオキシリボヌクレオシド三リン酸をデオキシリボ核酸フラグメントに取り込むことができる、PAPバリアント。
  18. 前記位置における前記メチオニンの前記置換は、F、Y、V、EまたはTから選択される、請求項17に記載のPAPバリアント。
  19. 配列番号1に関しては位置234において、
    配列番号2に関しては位置240において、
    配列番号3に関しては位置240において、
    配列番号9に関しては位置232において、
    配列番号10に関しては位置240において、
    配列番号11に関しては位置196において、
    配列番号12に関しては位置240において、
    配列番号13に関しては位置229において、
    配列番号14に関しては位置236において、
    配列番号15に関しては位置236において、
    配列番号16に関しては位置241において、
    配列番号17に関しては位置233において、
    配列番号18に関しては位置240において、
    配列番号19に関しては位置240において、
    配列番号20に関しては位置234において、
    配列番号21に関しては位置233において、
    配列番号22に関しては位置237において、
    配列番号23に関しては位置238において、
    配列番号24に関しては位置231において、
    配列番号25に関しては位置239において、
    配列番号26に関しては位置240において、および
    配列番号27に関しては位置235において
    バリンの置換をさらに含む、請求項17または18に記載のPAPバリアント。
  20. 前記位置でのバリンの前記置換は、アラニンまたはグリシンである、請求項19に記載のPAPバリアント。
  21. ポリ(U)ポリメラーゼ(PUP)バリアントであって、前記PUPバリアントは、配列番号4、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46または47から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列であって、
    配列番号4に関しては位置212において、
    配列番号28に関しては位置189において、
    配列番号29に関しては位置184において、
    配列番号30に関しては位置227において、
    配列番号31に関しては位置478において、
    配列番号32に関しては位置192において、
    配列番号33に関しては位置186において、
    配列番号34に関しては位置243において、
    配列番号35に関しては位置196において、
    配列番号36に関しては位置253において、
    配列番号37に関しては位置284において、
    配列番号38に関しては位置182において、
    配列番号39に関しては位置187において、
    配列番号40に関しては位置203において、
    配列番号41に関しては位置224において、
    配列番号42に関しては位置204において、
    配列番号43に関しては位置337において、
    配列番号44に関しては位置296において、
    配列番号45に関しては位置291において、
    配列番号46に関しては位置218において、および
    配列番号47に関しては位置366において、
    チロシンの置換を有するアミノ酸配列を含み、
    ここで前記PUPバリアントは、(a)鋳型なしでリボ核酸フラグメントを合成することができ、(b)3’-O-アジドメチル-リボヌクレオシド三リン酸をリボ核酸フラグメントに、または3’-O-アジドメチル-2’-デオキシリボヌクレオシド三リン酸をデオキシリボ核酸フラグメントに取り込むことができる、PUPバリアント。
  22. 前記位置における前記チロシンの前記置換は、アラニンまたはグリシンである、請求項21に記載のPUPバリアント。
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