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JP2022543068A - 角質化障害の予防および低減、ならびに関連する化粧品剤 - Google Patents

角質化障害の予防および低減、ならびに関連する化粧品剤 Download PDF

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JP2022543068A JP2022506519A JP2022506519A JP2022543068A JP 2022543068 A JP2022543068 A JP 2022543068A JP 2022506519 A JP2022506519 A JP 2022506519A JP 2022506519 A JP2022506519 A JP 2022506519A JP 2022543068 A JP2022543068 A JP 2022543068A
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Abstract

本発明は、角質化障害を予防および/または低減するための、エクトインおよび/またはヒドロキシエクトインの使用に、ならびに角質化障害の予防および/または低減において使用のための、エクトインおよび/またはヒドロキシエクトインならびに製剤に向けられる。本発明は、フィラグリン、ホルネリン、LAMP2aおよび/またはフィラグリン-2からなる群から選択される1以上のタンパク質のカルボニル化を低減させる、および/またはフィラグリン、ホルネリンおよびLAMP2aからなる群から選択される1以上のタンパク質を上方調節する、化粧品剤としてのエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインの使用、ならびに前記化粧品剤を含む化粧品組成物にさらに向けられる。

Description

本発明は、角質化障害を予防および/または低減するための、エクトインおよび/またはヒドロキシエクトインの使用に、ならびに角質化障害の予防および/または低減において使用のための、エクトインおよび/またはヒドロキシエクトインならびに製剤に向けられる。本発明は、フィラグリン、ホルネリン、LAMP2aおよび/またはフィラグリン-2からなる群から選択される1以上のタンパク質のカルボニル化を低減させる、および/またはフィラグリン、ホルネリンおよびLAMP2aからなる群から選択される1以上のタンパク質を上方調節する、化粧品剤としてのエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインの使用、ならびに前記化粧品剤を含む化粧品組成物にさらに向けられる。
角質層(stratum corneum)は、死細胞(角層細胞)からなる表皮の最外層である。角質層は、核や細胞オルガネラを持たない扁平な細胞の15~20の層から構成される。これらの細胞質には、フィラメント状のケラチンが見られる。これらの角層細胞は、セラミド、コレステロール、コレステロールエステル、および脂肪酸から構成される脂質マトリックスに埋め込まれている。
角質層は、感染、脱水、化学物質、機械的ストレスから下層組織を保護するバリアを形成している。角質層の表面から細胞が剥がれ落ちるプロセスである落屑は、基底層から増殖した角化細胞のバランスを整える。これらの細胞は、およそ14日間かけて表皮から表面に移動する。
角質化は、重層扁平上皮組織において表皮のバリアが形成されるプロセスである。このプロセスの間、表皮角化細胞は、末端分化およびプログラム細胞死を経る。これは、角質化した皮膚層の形成とともに毛髪および爪の形成をもたらす。
角質化は、細胞内オルガネラおよび内容物のコンパクトなタンパク性細胞骨格による置き換え、細胞外周のタンパク質の架橋による角質化した細胞エンベロープの形成、角層細胞の連結による多細胞の機能的であるが生物学的には死んだ構造になることなどにより特徴付けられる。角質化にはいくつかのバリアントがあり、種々の角質化構造をもたらす。
表皮は、角化細胞分化の異なるステージのいくつかの層からなる。基底層の細胞は、ヘミデスモソームによって基底膜に付着し、増殖する能力を有し、皮膚の表面に向かって分化する新しい細胞を提供する。有棘層の細胞は、もはや分裂しない。顆粒層において、ケラトヒアリン顆粒が存在し、表皮分化複合体(EDC)のタンパク質が発現している。EDCにまたコードされるフィラグリンは、ケラトヒアリン顆粒の主な構成要素である。プロフィラグリン前駆体の脱リン酸化およびタンパク質分解の際に、フィラグリンは分散され、ケラチン中間フィラメントの凝集を引き起こす。次いで、フィラグリン分解およびトランスグルタミナーゼによるケラチンの架橋などのいくつかの事象が角質層(cornified layer)への移行の引き金となる。原形質膜の細胞質側では、タンパク質の架橋は、角質化したエンベロープを形成し、これは、コルネオデスモソームを介して緊密に結合している。皮膚バリアは、強い細胞間相互作用を形成する緊密なジャンクション、および角層細胞間隙の脂質によって形成されている。最終的に、コルネオデスモソームは細胞外酵素によってタンパク質分解され、角層細胞は落屑する(Eckhart et al, 2013, Biochimica et Biophysica Acta 1833, 3471-3480を参照)。
角質化プロセスにおける障害は、皮膚の視覚的な外観に影響を及ぼす様々な美容上の問題を生じさせるか、あるいは魚鱗癬などの皮膚科学上の問題さえを生じさせる可能性がある。
したがって、本発明の目的は、角質化障害の予防もしくは低減のために使用することができる、または代替的に角質化プロセスにおける障害の予防もしくは低減のために使用することができる活性物質の提供である。
驚くべきことに、現在、エクトインまたはヒドロキシエクトインがそのような目的のために有効的に使用できることが見出された。
本出願の意味における角質化障害は、前に記載のとおりの角質化プロセスにおける障害である。
本出願の意味におけるカルボニル化は、タンパク質の酸化を含む。
様々な化粧品および医薬の目的のための相溶性溶質、とりわけエクトインおよびヒドロキシエクトインの使用は、既に知られている。
例えば、WO94/15923は、(S)-1,4,5,6-テトラヒドロ-2-メチル-4-ピリミジンカルボン酸または(S,S)-1,4,5,6-テトラヒドロ-5-ヒドロキシ-2-メチル-4-ピリミジンカルボン酸は、例えば、皮膚疾患の処置のための化粧品組成物または医薬の調製のために使用され得ることを記載している。
さらにまた、DE4342560は、化粧品製品における保湿剤としてのエクトインおよびエクトイン誘導体の使用を記載している。これらの製品は、例えば、老化した、乾燥した、または荒れた(irritated)皮膚のケアのために好適である。
さらにまた、DE19933466は、エクトインおよび誘導体、例えばヒドロキシエクトインなどが、化粧品および皮膚科学的組成物においてフリーラジカルスカベンジャーとして採用され得ることを記載している。組成物は、酸化ストレスおよび炎症性反応により引き起こされる皮膚老化の処置および/または予防のために使用され得る。
化粧品製剤におけるエクトインおよびエクトイン誘導体のさらなる適用は、例えば、WO00/07558、WO00/07559、WO00/07560、およびUS7981899に記載され、例えば、乾燥および/またはかさついた皮膚(flaky skin)のケアおよび予防、乾燥および/または高塩濃度に対するヒト皮膚の保護、ヒト皮膚の細胞、タンパク質および/または生体膜の保護、ヒト皮膚のミクロフローラの保護、皮膚バリアの安定化、ならびにヒト皮膚細胞の核酸の保護と安定化などである。
JP2002302444は、皮膚の乾燥によって引き起こされるフィラグリン遺伝子の発現を回復させるためのエクトインを含む製剤の使用を開示している。
しかしながら、これらの化合物が、皮膚および/または角化性皮膚付属器、例えば、毛髪または爪などの角質化障害を予防および低減するために有利に好適であることは、これまで知られていない。
したがって、第1の態様において、本発明は、哺乳動物における皮膚および/または角化性皮膚付属器の角質化障害を予防および/または低減するための、エクトインおよび/またはヒドロキシエクトインの非治療的使用に関する。
遺伝子産物の生物の産生の生物学的文脈において、下方調節は、細胞が、外部刺激に応えて、タンパク質などの細胞の構成要素の量を減少させるプロセスである。かかる構成要素の増加に関する相補的なプロセスは、上方調節と呼ばれる。
化合物の上述の非治療的使用は、in-vitroまたはin-vivoで行われることができる。化合物による処置に対する具体的な細胞の感受性は、in vitroでの試験により決定することができる。in vitroでの試験には、生検試料からの培養細胞を使用することができる。
上に定義されるとおりのエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインの使用は、典型的には局所的であり、好ましくは非治療的又は化粧品的使用である。
化粧品的使用は、例えば、角質化障害が、かゆみを伴う皮膚(itchy skin)、毛孔性角化症および/またはインピュアな皮膚などの皮膚状態に現れる場合、可能である。
したがって、さらなる態様において、本発明は、かゆみを伴う皮膚、毛孔性角化症および/またはインピュアな皮膚から選択される哺乳動物の皮膚状態を改善するためのエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインの非治療的使用に関する。
毛孔性角化症および/またはインピュアな皮膚の皮膚状態を改善するためのエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインの非治療的使用または化粧品的使用は好ましい。
毛孔性角化症の皮膚状態を改善するためのエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインの非治療的使用または化粧品的使用はとくに好ましい。
それにもかかわらず、本発明はまた、哺乳動物における皮膚および/または角化性皮膚付属器の角質化障害の予防および/または低減において使用のためのエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインに関する。
角質化障害が魚鱗癬および/またはアトピー性皮膚に現れる場合、そのような医薬または皮膚科学的な適用が可能である。
したがって、本発明は、角質化障害が魚鱗癬および/またはアトピー性皮膚に現れることを特徴とする、角質化障害の予防および/または低減において使用のためのエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインに関する。
一般的な定義に従って、相溶性溶質は、極めて好塩性かつ耐塩性の真正細菌からのストレス保護物質であり、これは生合成または有効な輸送機構を通して大量にそれらに蓄積される。これらの浸透圧活性物質は、培地への液体流出(乾燥)を防ぎ、高い細胞質内濃度においても細胞代謝を損なわない、すなわち代謝に適合するという事実に、それらの名は起因する(E.A. Galinski, M. Stein, B. Amendt, M. Kinder Comp. Biochem. Physiol., 117 (3) (1997) 357-365による)。
エクトインおよびエクトイン誘導体は、低分子量の環状アミノ酸誘導体であり、それは、様々な好塩性微生物から単離されたり、合成的に調製され得る。エクトインおよびヒドロキシエクトインの両者は細胞代謝に反応しない利点を有する。
エクトインは、(S)-1,4,5,6-テトラヒドロ-2-メチル-4-ピリミジンカルボン酸を、ヒドロキシエクトインは(S,S)-1,4,5,6-テトラヒドロ-5-ヒドロキシ-2-メチル-4-ピリミジンカルボン酸を指す。
本発明によれば、エクトインおよびヒドロキシエクトインは、それらの生理学的に耐容し得る塩および立体異性体形態として使用することができ、光学異性体、ジアステレオマー、ラセミ体、両性イオン、カチオンまたはそれらの混合物の形態で組成物中に存在することができる。
好ましくは、エクトイン((S)-1,4,5,6-テトラヒドロ-2-メチル-4-ピリミジンカルボン酸)は、本発明に従って使用される。
化合物の好ましい生理学的に耐容し得る塩は、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウム塩、例えばNa、K、MgまたはCa塩など、および有機塩基に由来する塩であるトリエチルアミンまたはトリス(2-ヒドロキシエチル)アミンである。さらに好ましい化合物の生理学的に耐容し得る塩は、無機酸、例えば塩酸、硫酸およびリン酸などとの、または有機カルボキシル酸またはスルホン酸、例えば酢酸、クエン酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸およびp-トルエンスルホン酸などとの反応にって生じる。
化合物の調製は、文献(DE4342560)に記載される。(S)-1,4,5,6-テトラヒドロ-2-メチル-4-ピリミジンカルボン酸または(S,S)-1,4,5,6-テトラヒドロ-5-ヒドロキシ-2-メチル-4-ピリミジンカルボン酸はまた、微生物学的方法により得られ得る(Severin et al., J. Gen. Microb. 138 (1992) 1629-1638またはEP1409707A).
本発明によれば、哺乳動物の皮膚および/または角化性皮膚付属器の角質化障害は、予防および/または低減され得る。
哺乳動物なる用語は、脊椎動物動物およびヒトに、好ましくはヒトに関する。
角化性付属器は、ヒト(nail)の爪および毛髪、ならびに動物の角、蹄、爪(claw)、毛皮などを含む。生きている哺乳動物において、そのような角化性付属器は、毎日の動作の中でそれらが曝される環境から無数の外傷を受ける。ヒトにおいて、指の爪および足の爪を含む爪の硬度および強度は、それらの外観の美しさだけでなく、個人の健康にも特に重要である。爪の脆化は、通常、加齢に伴うものである。しかしながら、様々な活動は、爪の物理的・機械的な状態に悪影響を与える数多の材料に爪を暴露し、例えば石鹸、洗剤、マニキュアなどへの暴露である。
加えて、幅広い種々の原因および症状の特定の疾患は、爪の硬度や強度の弱化に起因して爪の脆化または関連する美観損傷に繋がり得る。
好ましくは、本発明は、皮膚の角質化障害を予防および/または低減するために使用される。
好ましくは、本発明による非治療的使用は、角化性皮膚付属器の角質化障害を予防および/または低減するためである。
本発明によれば、角質化障害は、角質化に関与するタンパク質の通常の濃度を保護することおよび/またはかかるタンパク質を上方および/または下方調節することより、予防および/または低減し得る。
皮膚バリアの機能のために、一方で、主に角質層の上層で、タンパク質および脂質が必要なバランスで常に更新され続ける必要があり、他方で、角質化プロセスの間に産生されたタンパク質および脂質は、活性を維持して機能性を保証し、理想的には落屑まで、分解またはカルボニル化のような事象による不活性化を避ける必要がある。両者の効果は、角質層の無傷の皮膚のバリア機能を高めることができる。
とりわけ、本発明は、フィラグリン、ホルネリンおよびLAMP2aからなる群から選択される1以上のタンパク質のカルボニル化の上方調節および/または低減、および/またはタンパク質であるフィラグリン-2のカルボニル化の低減に関与する。
とりわけ、本発明は、フィラグリン、ホルネリンおよびLAMP2aからなる群から選択される1以上のタンパク質の上方調節に関与する。
とりわけ、本発明は、フィラグリン、ホルネリン、LAMP2aおよび/またはフィラグリン-2からなる群から選択される1以上のタンパク質のカルボニル化の低減に関与する。
フィラグリン(フィラメント凝集タンパク質)は、上皮細胞においてケラチン繊維に結合するフィラメント関連タンパク質である。10~12のフィラグリンユニットは、表皮細胞の最終分化の間に大きなプロフィラグリン前駆体タンパク質(350kDa)から翻訳後加水分解される。ヒトにおいて、プロフィラグリンは、染色体1q21上の表皮分化複合体内のS100縮合型タンパク質(SFTP)ファミリーの一部であるFLG遺伝子によってコードされている。フィラグリン発現における障害は、乾燥皮膚、尋常性魚鱗癬または湿疹の重度の形態の強い素因である。
フィラグリン-2は、遺伝子FLG2によってコードされている。タンパク質は、角質層における正常な細胞間接着に必須であり、表皮の角質層の適切な完全性および機械的強度に重要である。
フィラグリン-2が適切な角質化および機能的な角質層に重要であることが示された。アトピー性皮膚炎を有する患者は、フィラグリン-2の減少した発現を示す(Pendaries et al, 2015, Cell Death and Disease 6, page e1656)。
エクトインは、細胞間ジャンクション相互作用に要求されるこのタンパク質のカルボニル化を低減させることが示されている。カルボニル化は、機能の喪失をもたらし、それが順に、角化細胞の結合性に悪影響を与え、バリア機能を低減させる可能性がある。
ホルネリンは、2496アミノ酸を有し、N末端においてEFハンドドメイン、これに続いて、スペーサー配列および大きい繰り返しドメインを含む、タンパク質である。ホルネリンは、角質化重層上皮であるそのような組織において発現していることが見出された。ホルネリンはまた、成熟した表皮の顆粒層および角質層においても検出された(Makino et al, 2001, The Journal of Biological Chemistry 276, 47445-47452)。この刊行物はさらに、ホルネリンのプロフィラグリンとの密接な類似性は、ホルネリンがいくつかの遺伝性魚鱗癬障害に関連していることを示すことを示唆している。
LAMP2A(リソソーム関連膜タンパク質2A)は、リソソーム関連膜糖タンパク質の一つであり、シャペロン媒介性オートファジーの受容体である。タンパク質は、410アミノ酸を有し、X染色体に関連している。皮膚において、すべての皮膚細胞型で中程度に発現していることが知られている。LAMP2Aは、オートファジーおよび細胞の再生プロセスに関与しており、これは、構築された皮膚バリアを損なう。表皮角化細胞の核除去(ヌクレオファジー)は、角質化プロセスにおける重要なステップである。このプロセスにおいて、いくつかの核の内容物は、LC3陽性/LAMP2陽性体であるオートファゴリソソームによって除去される(Rogerson et al, 2018, Nucleus 9, 56-64)。
この点に関し、エクトインおよび/またはヒドロキシエクトインは、フィラグリン、フィラグリン-2、LAMP2aおよびホルネリンの存在に影響を与え、角質化プロセスに良い影響を与えることが見出されている。エクトインは、フィラグリン-2のカルボニル化を低減させ、それは、より速い角質化をもたらす。エクトインはまた、LAMP2aのカルボニル化を低減させ、角質化プロセスの間のオートファジー(ヌクレオファジー)を維持する。フィラグリンおよびホルネリンに対するエクトインの効果は、カルボニル化が、両タンパク質の機能の喪失をもたらし得るので、両タンパク質の機能性を維持することであり、これは、タンパク質が、複数の様式で細胞を妨げるカルボニル化の結果として凝集することが知られているため、これらのタンパク質が、もはや角質化プロセスにおいて重要なタスクを行うことができないことを意味する。細胞はストレスを受け、凝集体はユビキチン化-プロテアソーム経路でリサイクルされる必要があり、オートファジーの増加ももたらす。両者の場合においても、細胞は、角質層のためのタンパク質を構築するというそれらの主な目的を達成するために、ある程度乱される。結果は、皮膚バリア機能の損失である。エクトインは、フィラグリンおよびホルネリンの不活化を低下させることにより、両者の兆候を低減する。
したがって、本発明は、哺乳動物、好ましくはヒトにおいて、皮膚および/または角化性皮膚付属器のフィラグリン、ホルネリン、LAMP2aおよび/またはフィラグリン-2からなる群から選択される1以上のタンパク質のカルボニル化を低減する化粧品剤としてのエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインの非治療的使用にさらに関する。
したがって、本発明は、哺乳動物、好ましくはヒトにおいて、皮膚および/または角化性皮膚付属器のフィラグリン、ホルネリン、およびLAMP2aからなる群から選択される1以上のタンパク質を上方調節する化粧品剤としてのエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインの非治療的使用にさらに関する。
したがって、本発明は、フィラグリン、ホルネリン、LAMP2aおよび/またはフィラグリン-2からなる群から選択される1以上のタンパク質のカルボニル化の低減に関与することを特徴とする、哺乳動物における、皮膚および/または角化性皮膚付属器の角質化障害の予防および/または低減における使用のためのエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインにさらに関する。
したがって、本発明は、フィラグリン、ホルネリン、およびLAMP2aからなる群から選択される1以上のタンパク質の上方調節に関与することを特徴とする、哺乳動物における、皮膚および/または角化性皮膚付属器の角質化障害の予防および/または低減における使用のためのエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインにさらに関する。
さらなる側面において、本発明は、エクトイン/ヒドロキシエクトインを含む角質化障害の処置における使用のための製剤に関する。かかる製剤は、当業者の共通の知識内で調製することができる。
さらなる側面において、本発明は、角質化障害が魚鱗癬および/またはアトピー性皮膚に現れることを特徴とする、エクトイン/ヒドロキシエクトインを含む、角質化障害の処置における使用のための製剤に関する。
同様に、活性構成要素を含む化粧品製剤が調製され得る。
さらなる側面において、本発明は、哺乳動物において、皮膚および/または角化性皮膚付属器のフィラグリン、ホルネリン、LAMP2aおよび/またはフィラグリン-2からなる群から選択される1以上のタンパク質のカルボニル化を低減する、化粧品剤としてエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインを含む、化粧品製剤に関する。
さらなる側面において、本発明は、哺乳動物において、皮膚および/または角化性皮膚付属器のフィラグリン、ホルネリン、およびLAMP2aからなる群から選択される1以上のタンパク質を上方調節する、化粧品剤としてエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインを含む化粧品製剤に関する。
本発明の目的のために、用語「組成物」または「製剤」はまた、用語「調製物」と並んで同義的に使用される。
ここで調製物とは、通常、例えば、化粧品、または皮膚科学製剤、または医薬製品などの、局所的に適用可能な調製物である。本発明の意味において「局所的に適用可能である」とは、調製物が外部的におよび局部的に適用されること、すなわち、調製物が、例えば、皮膚または毛髪に適用できるように好適であるべきであることを意味する。この場合、調製物は、化粧品的、薬学的または皮膚科学的に好適なビヒクル、および、所望の特性プロファイルに応じて、任意にさらなる好適な成分を含む。局所用調製物は、好ましくは化粧品または皮膚科学調製物として、特に好ましくは化粧品調製物として採用される。好適なビヒクルおよび補助剤または充填剤は、以下の部分で詳細に説明される。
調製物は、上および/または下で言及された必要なまたは任意の構成物質を包含してもよく、またはそれを含んでもよく、本質的にそれらからなってもよく、またはそれらからなってもよい。調製物に使用され得るすべての化合物または構成要素は、既知で市販されているか、または既知のプロセスによって合成することができる。
エクトインまたはヒドロキシエクトインは、上で示したように、また好ましくは記載されているように、典型的には、調製物の総重量に基づいて、0.001~50重量%、好ましくは0.01~10重量%、およびとくに好ましくは、組成物全体に基づいて、0.1~10重量%の量で、本発明の調製物中に存在する。組成物中の前記化合物の割合は、組成物全体に基づいて、極めてとくに好ましくは0.1~5重量%である。当業者が、調製物の意図する効果に応じた量を適切に選択することに全く困難性はない。
エクトインおよび/またはヒドロキシエクトインのほかに、組成物はまた、さらなる化粧品、皮膚科学または医薬活性成分を含んでいてもよい。
さらなる活性化合物は、好ましくは、UVフィルター、ポアリファイニング(pore-refining)剤、抗酸化剤、ビタミン、皮膚ライトニング(skin-lightening)活性化合物、抗老化活性化合物、抗炎症活性化合物、抗微生物活性化合物、皮膚の水分含量を改善するための活性化合物(皮膚水分調節因子)、抗セルライト活性化合物、抗しわ活性化合物、抗ふけ活性化合物、抗座瘡活性化合物、デオドラント物質、顔料およびセルフタンニング(self-tanning)物質の群から;とくに好ましくは、UVフィルター、ポアリファイニング剤、抗酸化剤、ビタミン、皮膚ライトニング活性化合物、セルフタンニング物質、抗老化活性化合物および抗セルライト活性化合物の群から選択される。
好ましい一態様において、製剤は、UVフィルターをさらに含む。原則として、すべてのUVフィルターは、本発明による調製物内の組み合わせに好適である。とくに好ましいのは、生理学な許容性がすでに実証されているUVフィルターである。UVAおよびUVBフィルターの両者について、専門文献から知られている多くの証明された物質が存在する。以下のリストに示される化合物は、例としてのみ捉えられるべきである。もちろん、他のUVフィルターもまた使用することができる。
好ましい調製物は、UVA領域および/またはUVB領域および/またはIRおよび/またはVIS領域において有効である、有機UVフィルター、所謂親水性または親油性サンプロテクションフィルター(吸収剤)を含んでいてもよい。これらの物質は、とりわけ、ジベンゾイルメタン誘導体、p-アミノ安息香酸誘導体、サリチル酸誘導体、β,β-ジフェニルアクリラート誘導体、カンファー誘導体、トリアジン誘導体、ケイ皮酸誘導体およびポリマーフィルターおよびシリコーンフィルターから選択され得、これは出願WO93/04665に記載されている。有機フィルターのさらなる例は、特許出願EP-A 0 487 404に示される。前記UVフィルターは、通常、INCI命名法に従って命名される。
組み合わせにとくに好適なのは以下である:
ジベンゾイルメタン誘導体:FR-A-2326405、FR-A-2440933およびEP-A-0114607に記載されている、4-イソプロピル-ジベンゾイル-メタンおよび4,4’-メトキシ-tert-ブチル-ジベンゾイルメタン。4,4’-メトキシ-tert-ブチル-ジベンゾイルメタンは、例えば、「Eusolex 9020」の名称でMerckにより市販されている。
パラ-アミノ安息香酸およびそれらの誘導体:PABA、エチルPABA、エチルジヒドロキシプロピルPABA、エチルヘキシルジメチルPABA(例えば「Escalol 507」の名称でISPにより市販されている)、グリセリルPABA、PEG-25 PABA(例えば「Uvinul P25」の名称でBASFにより市販されている)。
サリチラート:ホモサラート(「Eusolex HMS」の名称でMerckにより市販されている);エチルヘキシルサリチラート(例えば「Neo Heliopan OS」の名称でSymriseにより市販されている);ジプロピレングリコールサリチラート(例えば「Dipsal」の名称でScherにより市販されている);TEAサリチラート(例えば「Neo Heliopan TS」の名称でSymriseにより市販されている)。
β,β-ジフェニルアクリラート誘導体:オクトクリレン(例えば「Eusolex(登録商標)OCR」の名称でMerckにより市販されている);BASFからの「Uvinul N539」;エトクリレン(例えば「Uvinul N35」の名称でBASFにより市販されている)。
ベンゾフェノン誘導体:ベンゾフェノン-1(例えば「Uvinul 400」の名称で市販されている);ベンゾフェノン-2(例えば「Uvinul D50」の名称で市販されている);ベンゾフェノン-3またはオキシベンゾン(例えば「Uvinul M40」の名称で市販されている);ベンゾフェノン-4(例えば「Uvinul MS40」の名称で市販されている);ベンゾフェノン-9(例えば「Uvinul DS-49」の名称でBASFにより市販されている);ベンゾフェノン-5、ベンゾフェノン-6(例えば「Helisorb 11」の名称でNorquayより市販されている);ベンゾフェノン-8(例えば「Spectra-Sorb UV-24」の名称でAmerican Cyanamidより市販されている);ベンゾフェノン-12 n-ヘキシル 2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾアートまたは2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(Eusolex(登録商標)4360の名称でMerck, Darmstadtより市販されている)。
ベンジリデンカンファー誘導体:3-ベンジリデンカンファー(例えば「Mexoryl SD」の名称でChimexより市販されている);4-メチルベンジリデンカンファー(例えば「Eusolex 6300」の名称でMerckより市販されている);ベンジリデンカンファースルホン酸(例えば「Mexoryl SL」の名称でChimexより市販されている);カンファーベンザルコニウムメトスルファート(例えば「Mexoryl SO」の名称でChimexより市販されている);テレフタリリデンジカンファースルホン酸(例えば「Mexoryl SX」の名称でChimexより市販されている);ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー(「Mexoryl SW」の名称でChimexより市販されている)。
フェニルベンズイミダゾール誘導体:フェニルベンズイミダゾールスルホン酸(例えば「Eusolex 232」の名称でMerckより市販されている);ジナトリウムフェニルジベンズイミダゾールテトラスルホナート(例えば「Neo Heliopan AP」の名称でSymriseより市販されている)。
フェニルベンゾトリアゾール誘導体:ドロメトリゾールトリシロキサン(例えば「Silatrizole」の名称でRhodia Chimieより市販されている);固体形態の(例えば「MIXXIM BB/100」の名称でFairmount Chemicalより市販されている)または水性分散体として微小化形態の(例えば「Tinosorb M」の名称でBASFより市販されている)メチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール。
トリアジン誘導体:エチルヘキシルトリアゾン(例えば「Uvinul T150」の名称でBASFより市販されている);ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン(例えば「Uvasorb HEB」の名称でSigma 3Vより市販されている);2,4,6-トリス-(ジイソブチル4’-アミノベンザルマロナート)-s-トリアジンまたは2,4,6-トリス(ビフェニル)-1,3,5-トリアジン(例えばTinosorb A2BとしてBASFより市販されている);2,2’-[6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル]ビス[5-(2-エチルヘキシル)オキシ]フェノール;Tinosorb SとしてBASFより市販されている;N2,N4-ビス[4-[5-(1,1-ジメチルプロピル)-2-ベンズオキサゾリル]フェニル]-N6-(2-エチルヘキシル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリアミン(Uvasorb K 2AとしてSigma 3Vより市販されている)、またはトリスビフェニルトリアジン(Tinosorb(登録商標)A2BとしてBASFより市販されている)。
アントラニリン誘導体:アントラニル酸メンチル(例えば「Neo Heliopan MA」の名称でSymriseにより市販されている)。
イミダゾール誘導体:エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオナート。
ベンザルマロナート誘導体:官能性ベンザルマロナート基を含有するポリオルガノシロキサン、例えばポリシリコーン-15など(例えば「Parsol SLX」の名称でHoffmann LaRocheにより市販されている)。
4,4-ジアリールブタジエン誘導体:1,1-ジカルボキシ(2,2’-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン。
ベンゾオキサゾール誘導体:2,4-ビス[5-(1-ジメチルプロピル)ベンゾオキサゾール-2-イル(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジン(例えば、Uvasorb K2Aの名称でSigma 3Vより市販されている)、およびこれを含む混合物。
ピペラジン誘導体、例えば、化合物
Figure 2022543068000001

など、または以下の構造のUVフィルター
Figure 2022543068000002
例えばa=1,2、b=58、c=2,8で表される、以下の式に従ったランダムな分布を有するポリシロキサンコポリマーに基づくUVフィルターを使用することも可能である:
Figure 2022543068000003
化合物のこのリストは、例を表し;もちろん他のUVフィルターも使用可能である。
好適な有機UV保護物質は、好ましくは、以下のリストから選択することができる:エチルヘキシルサリチラート、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、ベンゾフェノン-3、ベンゾフェノン-4、ベンゾフェノン-5、n-ヘキシル2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾアート、4-メチルベンジリデンカンファー、テレフタリリデンジカンファースルホン酸、ジナトリウムフェニルジベンズイミダゾールテトラスルホナート、メチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、エチルヘキシルトリアゾン、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、ドロメトリゾールトリシロキサン、ポリシリコーン-15、1,1-ジカルボキシ(2,2’-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、2,4-ビス[5-1(ジメチルプロピル)ベンゾオキサゾール-2-イル(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジンおよびそれらの混合物。
これらの有機UVフィルターは、一般に、0.01~20重量パーセント、好ましくは1~10重量%の量で製剤に組み込まれる。
調製物は、さらに無機UVフィルター、所謂粒子状UVフィルターを含んでいてもよい。粒子状UVフィルターとのこれらの組み合わせは、粉末として、およびまた、分散体または以下のタイプのペーストの両者であることができる。
ここで、好ましいのは、二酸化チタン、例えば、コーティングされた二酸化チタン(例えばEusolex(登録商標)T-2000、Eusolex(登録商標)T-AQUA、Eusolex(登録商標)T-AVO、Eusolex(登録商標)T-PRO、Eusolex(登録商標)T-EASY)
など、酸化亜鉛(例えばSachtotec(登録商標))、酸化鉄または酸化セリウムおよび/または酸化ジルコニウムの群から選択されるものの両者である。
さらにまた、顔料性の二酸化チタンまたは酸化亜鉛との組み合わせもまた可能であり、これらの顔料の粒子サイズは200nm以上であり、例えば、Hombitan(登録商標)FGまたはHombitan(登録商標)FF-Pharmaである。
例えばCosmetics & Toiletries 1990, 105, 53に記載されているように、調製物が、従来の方法によって後処理されている無機UVフィルターを含むことは、さらに好ましい場合がある。ここで、以下の後処理構成要素の1つ以上を選択することができる:アミノ酸、ミツロウ、脂肪酸、脂肪酸アルコール、アニオン性界面活性剤、レシチン、リン脂質、脂肪酸のナトリウム、カリウム、亜鉛、鉄またはアルミニウム塩、ポリエチレン、シリコーン、タンパク質(特にコラーゲンまたはエラスチン)、アルカノールアミン、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、さらなる金属酸化物、ホスファート、例えばヘキサメタリン酸ナトリウムなど、またはグリセリン。
ここで好ましく採用される粒子状UVフィルターは、以下である:
- 未処理の二酸化チタン、例えば、Taycaからの製品Microtita-nium Dioxide MT 500 B;Degussaからの二酸化チタンP25など;
- 酸化アルミニウムおよび二酸化ケイ素後処理で後処理された微粉化二酸化チタン、例えば、Taycaからの製品「Microtitanium Dioxide MT 100 SA」、またはUniqemaからの製品「Tioveil Fin」など;
- 酸化アルミニウムおよび/またはステアリン酸/ラウリン酸アルミニウム後処理で後処理された微粉化二酸化チタン、例えば、Taycaからの製品Microtitanium Dioxide MT 100 T;MerckからのEusolex T-2000など;
- 酸化鉄および/またはステアリン酸鉄後処理で後処理された微粉化二酸化チタン、例えば、Taycaからの製品「Microtitanium Dioxide MT 100 F」など;
- 二酸化ケイ素、酸化アルミニウムおよびシリコーン後処理で後処理された微粉化二酸化チタン、例えば、Taycaからの製品「Microtitanium Dioxide MT 100 SAS」など;
- ヘキサメタリン酸ナトリウムで後処理された微粉化二酸化チタン、例えば、Taycaからの製品「Microtitanium Dioxide MT 150 W」など。
また、組み合わせに採用される処理された微粉化二酸化チタンはまた、以下で後処理されてもよい:
- オクチルトリメトキシシラン、例えば、Degussaからの製品Tego Sun T 805など;
- 二酸化ケイ素;例えば、DSMからの製品Parsol T-Xなど;
- 酸化アルミニウムおよびステアリン酸;例えば、Sachtlebenからの製品UV-Titan M160など;
- アルミニウムおよびグリセリン;例えば、Sachtlebenからの製品UV-Titanなど;
- アルミニウムおよびシリコーン油、例えば、Sachtlebenからの製品UV-Titan M262など;
- ヘキサメタリン酸ナトリウムおよびポリビニルピロリドン;
- ポリジメチルシロキサン、例えばCardreからの製品70250 Cardre UF TiO2SI3など;
- ポリジメチル水素シロキサン、例えばColor Techniquesからの製品「Microtitanium Dioxide USP Grade Hydrophobic」など。
以下の製品との組み合わせもさらにまた有利であり得る:
- 未処理の酸化亜鉛、例えばBASF(Sunsmart)からの製品Z Cote、ElementisからのNanoxなど;
- 後処理された酸化亜鉛、例えば以下の製品など:
・Toshibiからの「Zinc Oxide CS-5」(ポリメチル水素シロキサンで後処理したZnO);
・Nanophase TechnologiesからのNanogard Zinc Oxide FN;
・Shin-Etsuからの「SPD-Z1」(シリコーングラフト化アクリルポリマーで後処理されたZnO、シクロジメチルシロキサン中に分散);
・ISPからの「Escalol Z100」(酸化アルミニウム後処理したZnO、エチルヘキシルメトキシシンナマート/PVP-ヘキサデセン/メチコンコポリマー混合物中に分散);
・Fuji Pigmentからの「Fuji ZNO-SMS-10」(二酸化ケイ素およびポリメチルシルセスキオキサンで後処理したZnO);
・未処理の酸化セリウムマイクロ顔料、例えばRhone Poulencからの名称「Colloidal Cerium Oxide」など;
・Arnaudからの名称Nanogarで未処理のおよび/または後処理した酸化鉄。
一例として、後処理した、および後処理していない、様々な金属酸化物、例えば、二酸化チタンおよび酸化セリウムなどの混合物、例えば、Ikedaからの製品Sunveil Aなどもまた採用することができる。加えて、酸化アルミニウム-、二酸化ケイ素-およびシリコーン-後処理された二酸化チタン/酸化亜鉛混合物、例えば、Sachtlebenからの製品UV-Titan M261などを採用することもできる。
これらの無機UVフィルターは、一般的に、0.1~25重量パーセント、好ましくは2~10重量%の量で調製物に組み込まれる。
UVフィルター作用を有する前記化合物の1以上の組み合わせにより、UV放射線の有害な効果に対する保護作用を最適化することができる。
前記UVフィルターの全てはまた、カプセル化形態を採用することもできる。とりわけ、有機UVフィルターをカプセル化形態で採用することが有利である。本発明に従って採用される調製物におけるカプセルは、好ましくは、カプセル化UVフィルターが上記で示した重量パーセント比率で調製物中に存在することを保証する量で存在する。
本発明によれば、製剤は、好ましくは、ポアリファイニング剤をさらに含んでいてもよい。ポアリファイニング剤は、例えば、レチノール(ビタミンA)、5,7-ジヒドロキシ-2-メチルクロモン(商標名RonaCare(登録商標)Luremineで市販されている)、ニコチンアミドまたはイソケルセチンである。
本発明のさらに好ましい態様において、製剤は、少なくとも1の皮膚ライトニング活性化合物(または同義的に脱色素沈着活性化合物)または皮膚ライトニング活性を有する抽出物をさらに含む。
皮膚ライトニング活性化合物は、原則として、当業者に知られている全ての活性化合物であり得る。組み合わせに好適であるのは、市販のメラニン生成インヒビター、例えば、アスコルビン酸およびそれらの誘導体、アロエシン、ナイアシンアミド、エンブリカ、エラグ酸、リコリス抽出物、マルベリー抽出物、コウジ酸、リコリス抽出物、ルシノール、ヒドロキノン、アゼライン酸、アルブチン、リン酸アスコルビルマグネシウム、乳酸、ブチルフェニルメトキシフェニルプロパンジオール(Merckから、RonaCare(登録商標)PristineBright(登録商標)として入手可能)または同種のものなどである。皮膚ライトニング活性を有する化合物の好ましい例は、ヒドロキノン、ナイアシンアミド、アスコルビン酸およびそれらの生理学的に許容し得る塩、コウジ酸、アルブチン、アロエシン、アゼライン酸、エラグ酸、乳酸、ブチルフェニルメトキシフェニルプロパンジオールまたはルシノールである。皮膚ライトニング活性を有する抽出物の好ましい例は、リコリス抽出物、マルベリー抽出物またはエンブリカである。
上に記載のとおりの調製物は、1以上のセルフタンニング物質をさらに含んでいてもよい。このタイプの調製物は、一般に、コントラストを低減する効果を有し、均一な皮膚シェード(skin shade)を達成させることを可能にする。本発明は、同様に、コントラストの低減および均一な皮膚シェードを達成するための1以上のセルフタンニング物質と組み合わせた、上で記載される相溶性溶質の使用に関する。結果的に、コントラスト低減剤は、より強く着色した皮膚領域とあまり強く着色していない皮膚領域との間のコントラストを低減することにより不均一な皮膚の色を低減させる物質である。このタイプのむらのある(uneven)皮膚の色は、不均一な色素沈着および/または角質化した(horny)皮膚の異なる分布によってここに生じ得る。むらのある色素沈着は、集団において決して通常ではなく、メラニン細胞によるメラニン産生の異なるレベルまたは皮膚におけるメラニン細胞の不規則な分布に基づく。
コントラストの低減は、とりわけ、セルフタンニング物質が、さらに存在する調製物によって達成することができる。かかるセルフタンニング物質は、メイラード反応またはマイケル付加反応に基づく皮膚のアミノ酸と反応するセルフタンニング物質となり得、または、皮膚の自然な色素沈着を促進する、所謂メラニン生成促進物質または色素沈着促進物質となり得る。
好ましいセルフタンニング物質は、例えば:1,3-ジヒドロキシアセトン(DHA)およびそれに由来する誘導体、グリセロールアルデヒド、ヒドロキシメチルグリオキサル、γ-ジアルデヒド、エリトルロース、6-アルド-D-フルクトース、ニンヒドリン、5-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン(ジュグロン)または2-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン(ラウソン)または前記化合物の混合物である。特に好ましいのは、1,3-ジヒドロキシアセトン、エリトルロースおよびそれらの混合物である。
色素沈着促進物質は、当業者に知られている。例は、グリセリチン酸、メラニン細胞活性化ホルモン(アルファ-MSH)、ペプチドアナロガ(peptide analoga)、チミジン-ジヌクレオチド、L-チロシンおよびそれらのエステル、二環式モノテルペンジオール(Brown et al., Photochemistry and Photobiology B: Biology 63 (2001) 148-161に記載されている)または7-アシルオキシ-クロメン-4-オン-誘導体(WO2012/097857A1に記載されている)、とりわけヘキサデカン酸5-ヒドロキシ-2-メチル-4-オキソ-4H-クロメン-7-イルエステル(Ronacare(登録商標)BronzylTMでMerck KGaA, Darmstadt, Germanyから入手可能)である。
好ましくは、セルフタンニング物質は、調製物の完全な重量に対して、0.01~20重量%の量で、より好ましくは0.5~15重量%の量で、および最も好ましくは1~8重量%の量で組成物中に存在する。
記載された調製物において、着色した顔料はまた、さらに存在することもでき、顔料の層構造は限定されない。0.5~5重量%の使用において、着色した顔料は、好ましくは、皮膚色であるまたは褐色であるべきである。対応する顔料の選択は、当業者によく知られている。
製剤のさらに好ましい態様において、調製物は、1以上の抗酸化剤および/または1以上のビタミンを含む。抗酸化剤の使用は、一般に達成される、酸化ストレスに対するまたはフリーラジカルの効果に対する保護作用を可能にし、当業者は、適切に速やかにまたは時間を遅延して作用する抗酸化剤を選択することに関して困難は全く無いことが示される。抗酸化剤として使用することができる、専門家の文献から公知の多くの証明された物質、例えばアミノ酸(例えばグリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)およびそれらの誘導体、イミダゾール(例えばウロカニン酸)およびそれらの誘導体、ペプチド、例えば、D,L-カルノシン、D-カルノシン、L-カルノシンおよびその誘導体(例えばアンセリン)など、カロチノイド、カロテン(例えば、α-カロテン、β-カロテン、リコペンなど)およびそれらの誘導体、クロロゲン酸およびそれらの誘導体、リポ酸およびそれらの誘導体(例えば、ジヒドロリポ酸など)、金チオグルコース、プロピルチオウラシルおよび他のチオール(例えば、チオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミンおよびグリコシル、N-アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチルおよびラウリル、パルミトイル、オレイル、γ-リノレイル、コレステリルおよびそれらのグリセリルエステルなど)およびそれらの塩、ジラウリルチオジプロピオナート、ジステアリールチオジプロピオナート、チオジプロピオン酸およびそれらの誘導体(例えば、エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシドおよび塩など)、および極めて低い耐容量(例えば、pmol~μmol/kgなど)のスルホキシイミン化合物(例えば、ブチオニンスルホキシイミン、ホモシスタスルホキシイミン、ブチオニンスルホン、ペンタ-、ヘキサ-およびへプタチオニンスルホキシイミンなど)、およびまた、(金属)キレート剤、(例えば、α-ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリンなど)、α-ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸など)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA、EGTA、ペンタナトリウムエチレンジアミンテトラメチレンホスホナートおよびそれらの誘導体、不飽和脂肪酸およびそれらの誘導体、ビタミンCおよび誘導体(例えば、アスコルビルパルミタート、リン酸アスコルビルマグネシウム、アスコルビルアセタートなど)、トコフェロールおよび誘導体(例えば、ビタミンEアセタートなど)、ビタミンAおよび誘導体(例えば、ビタミンAパルミタートなど)および安息香樹脂のコニフェリルベンゾアート、ルチン酸およびそれらの誘導体、α-グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤレチン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、ケルセチン、尿酸およびそれらの誘導体、マンノースおよびそれらの誘導体、亜鉛およびそれらの誘導体(例えば、ZnO、ZnSOなど)、セレンおよびそれらの誘導体(例えば、セレノメチオニンなど)、スチルベンおよびそれらの誘導体(例えば、スチルベンオキシド、トランス-スチルベンオキシドなど)が存在する。さらに好適な抗酸化剤はまた、WO2006/111233およびWO2006/111234に記載されている。
好適な抗酸化剤はまた、一般式AまたはBの化合物である
Figure 2022543068000004

式中
は、-C(O)CH、-CO、-C(O)NHおよび-C(O)N(Rを表し、
Xは、OまたはNHを表し、
は、1~30個のC原子を有する線状または分枝状のアルキルを表し、
は、1~20個のC原子を有する線状または分枝状のアルキルを表し、
は、各場合において、相互に独立して、Hまたは1~8個のC原子を有する線状または分枝状のアルキルを表し、
は、H、1~8個のC原子を有する線状または分枝状のアルキルまたは1~8個のC原子を有する線状または分枝状のアルコキシを表し、および
は、1~8個のC原子を有する線状または分枝状のアルキルを表す。
好ましくは、2-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシベンジリデン)マロン酸および/または2-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシベンジル)マロン酸の誘導体、特に好ましくはビス(2-エチルヘキシル)2-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシベンジリデン)マロナート(例えばOxynex(登録商標)ST Liquid)および/またはビス(2-エチルヘキシル)2-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシベンジ)マロナート(例えばRonaCare(登録商標)AP)である。
抗酸化剤の混合物は、同様に、本発明による調製物における使用に好適である。公知のおよび市販の混合物は、例えば、活性成分として、レシチン、L-(+)-アスコルビルパルミタートおよびクエン酸、天然のトコフェロール、L-(+)-アスコルビルパルミタート、L-(+)-アスコルビン酸およびクエン酸(例えば、Oxynex(登録商標)K LIQUIDなど)、天然供給源からのトコフェロール抽出物、L-(+)-アスコルビルパルミタート、L-(+)-アスコルビン酸およびクエン酸(例えば、Oxynex(登録商標)L LIQUIDなど)、DL-α-トコフェロール、L-(+)-アスコルビルパルミタート、クエン酸およびレシチン(例えば、Oxynex(登録商標)LMなど)またはブチルヒドロキシトルエン(BHT)、L-(+)-アスコルビルパルミタートおよびクエン酸(例えば、Oxynex(登録商標)2004など)を含む混合物である。このタイプの抗酸化剤は、通常、1000:1~1:1000の範囲の重量パーセント比、好ましくは、100:1~1:100の重量パーセント比で、式(I)またはその部分式(part-formula)の化合物を有する、かかる組成物において採用される。
抗酸化作用を有するフェノールのうち、ポリフェノール、その中の一部は、天然に存在し、医薬品、化粧品または栄養部門における適用のために特に興味深い。例えば、主に植物色素として知られているフラボノイドまたはバイオフラボノイドは、しばしば、酸化防止剤としての潜在能力を有する。Lemanska et al., Current Topics in Biophysics 2000, 24(2), 101-108では、モノ-およびジヒドロキシフラボンの置換パターンの効果と関連している。その中で、ケト官能基の近傍のOH基または3’,4’-もしくは6,7-もしくは7,8-位におけるOH基を含有するジヒドロキシフラボンは、抗酸化特性を有する一方で、いくつかの場合において他のモノ-およびジヒドロキシフラボンは、抗酸化特性を有さないことが観察されている。
ケルセチン(シアニダノール、シアニデノロン1522、メレチン(meletin)、ソフォレチン、エリシン、3,3’,4’,5,7-ペンタヒドロキシフラボン)は、しばしば、特に有効な酸化防止剤として言及されている(例えば、Rice-Evans et al., Trendsin Plant Science 1997, 2(4), 152-159)。Lemanska et al., Free Radical Biology & Medicine 2001, 31(7), 869-881では、ヒドロキシフラボンの抗酸化作用のpH依存を調査している。ケルセチンは、pHの範囲全体にわたって調査された構造の中で最も高い活性を示す。
本発明による調製物は、さらなる成分としてビタミンを含んでいてもよい。ビタミンA、ビタミンAプロピオナート、ビタミンAパルミタート、ビタミンAアセタート、レチノール、ビタミンB、チアミン塩化物塩酸塩(ビタミンB)、リボフラビン(ビタミンB)、ニコチンアミド、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンD、エルゴカルシフェロール(ビタミンD)、ビタミンE、DL-α-トコフェロール、トコフェロールEアセタート、トコフェロール水素スクシナート、ビタミンK1、エスクリン(ビタミンP活性化合物)、チアミン(ビタミンB)ニコチン酸(ナイアシン)、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン、(ビタミンB)、パントテン酸、ビオチン、葉酸およびコバラミン(ビタミンB12)から選択されるビタミンおよびビタミン誘導体は、好ましくは、本発明による調製物中に存在し、特に好ましくは、ビタミンAパルミタート、ビタミンCおよびそれらの誘導体、DL-α-トコフェロール、トコフェロールEアセタート、ニコチン酸、パントテン酸およびビオチンである。化粧品適用の場合において、ビタミンは、総重量に基づいて0.01~5重量%の範囲で調製物と共に通常添加される。栄養-生理的な適用は、夫々の推奨されるビタミン要件によって方向づけられる。
本発明による製剤は、皮膚の水分含量を維持するおよび/または改善するために働く少なくとも1つの物質をさらに含んでいてもよい。これらの物質はまた、これが制限するものとして考えられることを意図しておらず、なかでも、所謂天然の保湿因子に属する物質、例えば、2-オキソピロリジン5-カルボン酸などであり得る。
本発明による調製物は、抗老化活性化合物、抗セルライト活性化合物または従来の皮膚-保護もしくは皮膚-ケア活性化合物をさらに含んでいてもよい。皮膚-保護または皮膚-ケア活性化合物は、原則として、当業者に公知のすべての活性化合物であり得る。特に好ましい抗老化活性化合物は、ピリミジンカルボン酸、アリールオキシム、バイオフラボノイド、バイオフラボノイド含有抽出物、クロモンまたはレチノイドである。
加えて、使用することができる抗老化活性化合物は、Merckからの製品、例えば、商標名RonaCare(登録商標)Luremine、Ronacare(登録商標)Isoquercetin、Ronacare(登録商標)TilirosidまたはRonacare(登録商標)Cyclopeptide 5で市販されている、5,7-ジヒドロキシ-2-メチルクロモンなどである。
公知の抗老化物質はまた、例えば、EP1508327に記載される、クロモン、またはレチノイド、例えば、レチノール(ビタミンA)、レチノイン酸、レチンアルデヒドまたはビタミンAの合成的に改変された化合物である。同時に、記載されるクロモンおよびレチノイドはまた、有効な抗セルライト活性化合物である。同様に公知である抗セルライト活性化合物は、カフェインである。
上述の製剤において、相溶性溶質は、例えば、アニス酸、アルコール、アンモニウムベンゾアート、アンモニウムプロピオナート、安息香酸、ブロノポール、ブチルパラベン、ベンズエトニウム塩化物、塩化ベンザルコニウム、5-ブロモ-5-ニトロ-1,3-ジオキサン、ベンジルアルコール、ホウ酸、ベンズイソチアゾリノン、ベンゾトリアゾール、ベンジルヘミホルマート、ベンジルパラベン、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール、ブチルベンゾアート、クロルフェネシン、カプリル/カプリン酸グリセリド、カプリルグリコール、チャ葉(Camellia Sinensis leaf)抽出物、カンジダボンビコラ(Candida Bombicola)/グルコース/ナタネ油脂肪酸メチル、クロロキシルエノール、クロロアセトアミド、クロルヘキシジン、クロロブタノール、カルシウムベンゾアート、カルシウムパラベン、カルシウムプロピオナート、カルシウムサリチラート、ソルビン酸カルシウム、カプタン、クロロアミンT、クロルヘキシジンジアセタート、クロルヘキシジンジグルコナート、クロルヘキシジン二塩酸塩、クロロアセタミン、p-クロロ-m-クレゾール、クロロフェン、p-クロロフェノール、クロロチモール、グレープフルーツ(Citrus Grandis)(グレープフルーツ(grapefruit))果実抽出物、グレープフルーツ(Citrus Grandis)(グレープフルーツ(grapefruit))種子抽出物、m-クレゾール、o-クレゾール、p-クレゾール、混合クレゾール、1,2-デカンジオール(INCIデシレングリコール)、ジアゾリジニル尿素、ジクロロベンジルアルコール、ジメチルオキサゾリジン、DMDMヒダントイン、ジメチルヒドロキシメチルピラゾール、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニル尿素、DEDMヒダントイン、DEDMヒダントインジラウラート、ジブロモプロパミジンジイソチオナート、ジメチロールエチレンチオ尿素、ジチオメチルベンズアミド、DMHF、ドミフェン臭化物、7-エチルビシクロオキサゾリジン、エチルパラベン、エチルヘキシルグリセロール、エタノール、フェルラ酸エチル、ホルムアルデヒド、フェルラ酸、カプリン酸グリセリル、グルタラール、
グリセロールホルマート、グリオキサル、ヘキサミジンジイセチオナート、ヘキサンジオール、ヘキセチジン、ヘキサミジン、ヘキサミジンジパラベン、ヘキサミジンパラベン、4-ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシメチルジオキサザビシクロオクタン、イミダゾリジニル尿素、イミジアゾリジニル尿素NF、イソブチルパラベン、イソチアゾリノン、ヨードプロピニルブチルカルバマート、イソデシルパラベン、イソプロピルクレゾール、イソプロピルパラベン、ソルビン酸イソプロピル、ソルビン酸カリウムNF FCC、ウスニン酸銅、カリウムベンゾアート、カリウムエチルパラベン、カリウムメチルパラベン、カリウムパラベン、カリウムフェノキシド、カリウムo-フェニルフェナート、カリウムプロピオナート、カリウムプロピルパラベン、カリウムサリチラート、ソルビン酸カリウム、メチルパラベン、メチルイソチアゾリノン、メチルベンズエトニウム塩化物フェノール、メチルジブロモグルタロニトリル、メタンアンモニウム塩化物、メチルブロモグルタロニトリル、マグネシウムベンゾアート、マグネシウムプロピオナート、サリチル酸マグネシウム、MDMヒダントイン、MEAベンゾアート、MEAo-フェニルフェナート、MEAサリチラート、メチルクロロイソチアゾリノン、ナトリウムベンゾアート NF FCC、ナトリウムカプリラート、ナトリウムデヒドロアセタート、ナトリウムデヒドロアセタートFCC、ナトリウムヒドロキシメチルグリシナート、ナトリウムメチルパラベン、ナトリウムプロピルパラベン、ヨウ素酸ナトリウム、ニームツリー種子油、
ナイシン、ナトリウムベンゾアート、ナトリウムブチルパラベン、ナトリウムp-クロロ-m-クレゾール、ナトリウムエチルパラベン、ナトリウムホルマート、ナトリウムヒドロキシメタンスルホナート、ナトリウムイソブチルパラベン、ナトリウムパラベン、ナトリウムフェノールスルホナート、ナトリウムフェノキシド、ナトリウムo-フェニルフェナート、ナトリウムプロピオナート、ナトリウムプロピルパラベン、ナトリウムピリチオン、ナトリウムサリチラート、ソルビン酸ナトリウム、オルトフェニルフェノール、フェノキシエタノール、プロピルパラベン、ポリメトキシ二環式オキサゾリジン、フランスカイガンショウ樹皮抽出物、ポロキサマー188、PVPヨウ素、パラベン、ピロクトンオラミン、フェネチルアルコール、ポリアミノプロピルビグアニド、ポリクオタニウム-42、PEG-5 DEDMヒダントイン、PEG-15 DEDMヒダントイン、PEG-5ヒダントインオレアート、PEG-15 DEDMヒダントインステアラート、フェネチルアルコール、フェノール、フェノキシエチルパラベン、フェノキシイソプロパノール、フェニルベンゾアート、フェニル水銀アセタート、フェニル水銀ベンゾアート、フェニル水銀ボラート、フェニル水銀臭化物、フェニル水銀塩化物、フェニルパラベン、o-フェニルフェノール、ポリアミノプロピルビグアニドステアラート、プロピオン酸、プロピルベンゾアート、クオタニウム-15、クオタニウム-8、クオタニウム-14、ローズマリー葉抽出物、ソルビン酸NF FCC、セレンニウムジスルフィン、ソルビン酸、サリチル酸、ホウケイ酸銀、銀マグネシウムアルミニウムホスファート、トリクロサン、ジ-アルファ-トコフェロール、トコフェロールアセタート、チメロサール(thimersal)、トリクロカルバン、ソルビン酸TEA、チメロサール、ウスニン酸、ウンデシレノイルPEG-5パラベン、ヨーロッパブドウ(Vitis vinifera)種子抽出物、ティーツリー油、過酸化水素、亜鉛ピリチオン、酸化亜鉛、亜鉛フェノールスルホナートまたはそれらの組み合わせなどのすべての公知の保存料または抗微生物の活性化合物と有利に組み合わせることができる。
この点に関し、製剤は、WO2013/091775A2、WO2013/159865A1またはWO2013/167220A1に記載される抗微生物活性化合物、とりわけ4-ヒドロキシ-シクロヘキサンカルボン酸ブチルエステル(Merck KGaA, Darmstadt, GermanyからRonaCare(登録商標)SereneShieldとして入手可能)を含んでいてもよい。
製剤は、例えば、WO2009/098139の第47頁、2行目~第48頁27行目およびDE10324567の抗座瘡活性化合物をさらに含んでいてもよく、考えられる。例示的なさらなる抗座瘡活性化合物は、銀粒子および銀塩、例えば乳酸銀およびクエン酸銀、アゼライン酸、エラグ酸、乳酸、グリコール酸、サリチル酸、グリチルリジン酸、トリクロサン、フェノキシエタノール、ヘキサミジンジイセチオナート、ケトコナゾール、過酸化物、例えば過酸化水素またはベンゾイル過酸化物など、3-ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸、フィチン酸、アラキドン酸、カプリルグリコール、エチルヘキシルグリセロール、ファルネソール、セチルピリジニウム塩、6-トリメチルペンチル-2-ピリドン(ピロクトンオラミン)およびリポヒドロキシ酸(LHA)である。
抗ふけ活性化合物は、例えば、亜鉛ピリチオン、ピロクトンオラミン、セレニウムジスルフィド、クリンバゾール、トリクロサン、ブチルパラベン、1,3-ビス(ヒドロキシメチル)-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(DMDMヒダントイン)、フマル酸、メチルクロロイソチアゾリノンまたはメチルイソチアゾリノン(MIT)である。
次のものは、例えば、本発明による調製物の使用形態として言及することができる:とりわけ外用のための、溶液、懸濁液、エマルション、PITエマルション、ペースト、軟膏、ゲル、クリーム、ローション、発泡体、マスク、粉末、石鹸、界面活性剤を含有するクレンジング調製物、油、エアロゾル、硬膏剤、湿布(compresses)、絆創膏およびスプレー。さらなる適用形態は、例えば、スティック、シャンプーおよびシャワーバスである。典型的な化粧品使用形態は、さらにまたリップスティック、リップケアスティック、粉末、エマルションおよびワックスメイクアップ、およびサンプロテクション、プレサンおよびアフターサン調製物である。
本発明による化粧品および皮膚科学調製物は、とりわけ、水を含まない調製物、ローションまたはエマルション、例えばクリームまたは乳など、または油中水(W/O)型または水中油(O/W)型の各場合におけるマイクロエマルション、例えば水中油中水(W/O/W)型またはその逆(O/W/O)の複数のエマルジョン、ゲルまたは溶液(とりわけ油性-アルコール性、油性-水性、または水性アルコールゲルまたは溶液)、固体スティック、軟膏またはエアロゾルであり得る。適用のために、本発明による化粧品および皮膚科学調製物は、化粧品のための通常の様式において適正な量で、皮膚に適用される。
任意の所望される従来のビヒクル、補助剤および、所望される場合、さらなる活性化合物は、調製物に添加されてもよい。好ましい補助剤は、保存剤、安定剤、可溶化剤、着色料、すなわち、顔料、色素、乳化剤または臭気改善剤(odour improver)の群に由来する。
軟膏、ペースト、クリームおよびゲルは、局所適用に好適な通例のビヒクル、例えば、動物性および植物性脂肪、蝋、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、シリカ、タルクおよび二酸化チタンなど、またはこれらの物質の混合物を含んでいてもよい。
粉末およびスプレーは、通例のビヒクル、例えば、ラクトース、タルク、シリカ、アルミニウム水酸化物、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物などを含んでいてもよい。スプレーは、通例の易揮発性の、液化噴射剤、例えば、クロロフッ化炭素、プロパン/ブタンまたはジメチルエーテルなどをさらに含んでいてもよい。圧縮空気はまた、有利に用いることもできる。しかしながら、空気はまた、無圧計量装置、例えば、ポンプスプレーなどで使用することができる。
溶液およびエマルションは、通例のビヒクル、例えば、溶媒、可溶化剤および乳化剤など、例えば、水、エタノール、イソプロパノール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチルグリコール、油、特に、綿実油、落花生油、小麦胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油、グリセロール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステルなど、またはこれらの物質の混合物を含んでいてもよい。
好ましい可溶化剤は、一般に、2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサン-カルボニル-D-アラニンメチルエステルである。
懸濁液は、通例のビヒクル、例えば液体希釈剤など、例えば、水、エタノールまたはプロピレングリコールなど、懸濁媒体、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステルおよびポリオキシエチレンソルビタンエステル、微結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、アガー-アガーおよびトラガントなど、またはこれらの物質の混合物を含んでいてもよい。
石鹸は、通例のビヒクル、例えば、脂肪酸のアルカリ金属塩、脂肪酸モノエステルの塩、脂肪酸タンパク質加水分解物、イソチオナート、ラノリン、脂肪アルコール、植物油、植物抽出物、グリセロール、糖など、またはこれらの物質の混合物を含んでいてもよい。
界面活性剤を含有するクレンジング製品は、通例のビヒクル、例えば、脂肪アルコールスルファートの塩、脂肪アルコールエーテルスルファート、スルホコハク酸モノエステル、脂肪酸タンパク質加水分解物、イソチオナート、イミダゾリニウム誘導体、メチルタウリン(methyl taurate)、サルコシナート、脂肪酸アミドエーテルスルファート、アルキルアミドベタイン、脂肪アルコール、脂肪酸グリセリド、脂肪酸ジエタノールアミド、植物油および合成油、ラノリン誘導体、エトキシル化されたグリセロール脂肪酸エステルなど、またはこれらの物質の混合物を含んでいてもよい。
顔用および身体用油は、通例のビヒクル、例えば合成油、例えば脂肪酸エステル、脂肪アルコール、シリコーン油など、天然油、例えば植物油および油性植物エキスパラフィン油、ラノリン油など、またはこれらの物質の混合物を含んでいてもよい。
さらに好適なビヒクルは、リポソーム、シクロデキストリンまたは他の糖、例えばソルビトールなどである。
本発明の好ましい態様は、クリームまたは乳液の形態であるエマルションであり、例えば、前記脂肪、油、蝋および他の脂肪物質、および例えば、溶媒または親水性界面活性剤を含む水または水相、およびこのタイプの調製物のために通常使用される乳化剤を含む。
脂質相は、以下の物質群から有利に選択することができる:
- 鉱物油、鉱物蝋;
- 油、例えばカプリン酸またはカプリル酸のトリグリセリド、さらにまた天然油、例えばヒマシ油など;
- 脂肪、蝋および他の天然のおよび合成脂肪物質、好ましくは低炭素数を有するアルコール、例えばイソプロパノール、プロピレングリコールまたはグリセロールを有する脂肪酸のエステル、または低炭素数を有するアルカノン酸または脂肪酸を有する脂肪アルコールのエステル;
- シリコーン油、例えばジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、およびそれらの混合物の形態など。
本発明の目的のために、エマルションの油相、オレオゲル(oleogel)またはヒドロディスパージョン(hydrodispersion)またはリポディスパージョン(lipodispersion)は、3~30個のC原子の鎖長を有する飽和および/または不飽和の、分枝および/または非分枝のアルカンカルボン酸および3~30個のC原子の鎖長を有する飽和および/または不飽和の、分枝および/または非分枝のアルコールのエステルの群から、芳香族カルボン酸、および3~30個のC原子の鎖長を有する飽和および/または不飽和の、分枝および/または非分枝のアルコールのエステルの群から有利に選択される。次いで、このタイプのエステル油は、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、オレイン酸イソプロピル、ステアリン酸nブチル、ラウリン酸n-ヘキシル、オレイン酸n-デシル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸イソノニル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸2-ヘキサルデシル、パルミチン酸2-オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、エルカ酸オレイル、オレイン酸エルシル、エルカ酸エルシルおよびこのタイプのエステルの合成の、半合成のおよび天然の混合物、例えば、ホホバ油などの群から有利に選択することができる。
さらにまた、油相は、分枝のおよび非分枝の炭化水素および炭化水素蝋、シリコーン油、ジアルキルエーテルの群、飽和または不飽和の、分枝のまたは非分枝のアルコールの群、および脂肪酸トリグリセリド、具体的には、8~24の鎖長、とりわけ12~18C原子を有する飽和および/または不飽和の、分枝のおよび/または非分枝のアルカンカルボン酸のトリグリセロールエステルの群から有利に選択することができる。脂肪酸トリグリセリドは、例えば、合成の、半合成のおよび天然の油、例えば、オリーブ油、ヒマワリ油、大豆油、落花生油、ナタネ油、アーモンド油、パーム油、ココナツ油、パーム核油などの群から有利に選択することができる。
このタイプの油および蝋構成要素の任意の所望の混合物はまた、本発明の目的のために有利に採用することもできる。これはまた、油相の単独の脂質構成要素として、蝋、例えばパルミチン酸セチルを有利に採用してもよい。
本発明による調製物の水相は、アルコール、ジオールまたは低炭素数を有するポリオール、およびそれらのエーテル、好ましくはエタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセロール、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチルまたはモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル、モノエチルまたはモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルまたはモノエチルエーテルおよび類似の生成物、さらにまた、低炭素数を有するアルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、1,2-プロパンジオール、グリセロールなど、およびとりわけ、二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、多糖類またはそれらの誘導体、例えば、ヒアルロン酸、キサンタンゴム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの群から、特に有利にポリアクリラートの群から、好ましくは所謂Carbopol、例えばCarbopolグレード980、981、1382、2984、5984の群からのポリアクリラートから選択され得る1以上の増粘剤を、相互に個別にまたは組み合わせて、任意に、有利に含んでもよい。とりわけ、上で言及した溶媒の混合物が使用される。アルコール溶媒の場合において、水は、さらなる構成物質となり得る。
好ましい態様において、本発明による調製物は、親水性界面活性剤を含む。親水性界面活性剤は、好ましくは、アルキルグルコシド、アシルラクチラート(acyl lactylate)、ベタインおよびココナッツアンホアセタート(coconut amphoacetate)の群から選択される。
使用することができる乳化剤は、例えば、公知のW/OおよびO/W乳化剤である。本発明による好ましいO/Wエマルションにおいてさらなる従来の共乳化剤(co-emulsifier)を使用することは有利である。
本発明に従って選択される共乳化剤は、O/W乳化剤が飽和ラジカルRおよびR’を有する限り、有利に、主に、11~16のHLB値を有する、極めて具体的に有利に14.5~15.5のHLB値を有する物質の群からのO/W乳化剤である。O/W乳化剤が、不飽和ラジカルRおよび/またはR’を有する場合、またはイソアルキル誘導体が存在する場合、かかる乳化剤の好ましいHLB値は、より高くてもより低くてもよい。
エトキシル化ステアリルアルコール、セチルアルコール、セチルステアリルアルコール(セテアリルアルコール)の群から脂肪アルコールエトキシラートを選択することは有利である。
以下の群から脂肪酸エトキラートを選択することはさらにまた有利である:
ポリエチレングリコール(20)ステアラート、ポリエチレングリコール(21)ステアラート、ポリエチレングリコール(22)ステアラート、ポリエチレングリコール(23)ステアラート、ポリエチレングリコール(24)ステアラート、ポリエチレングリコール(25)ステアラート、ポリエチレングリコール(12)イソステアラート、ポリエチレングリコール(13)イソステアラート、ポリエチレングリコール(14)イソステアラート、ポリエチレングリコール(15)イソステアラート、ポリエチレングリコール(16)イソステアラート、ポリエチレングリコール(17)イソステアラート、ポリエチレングリコール(18)イソステアラート、ポリエチレングリコール(19)イソステアラート、ポリエチレングリコール(20)イソステアラート、ポリエチレングリコール(21)イソステアラート、ポリエチレングリコール(22)イソステアラート、ポリエチレングリコール(23)イソステアラート、ポリエチレングリコール(24)イソステアラート、ポリエチレングリコール(25)イソステアラート、ポリエチレングリコール(12)オレアート、ポリエチレングリコール(13)オレアート、ポリエチレングリコール(14)オレアート、ポリエチレングリコール(15)オレアート、ポリエチレングリコール(16)オレアート、ポリエチレングリコール(17)オレアート、ポリエチレングリコール(18)オレアート、ポリエチレングリコール(19)オレアート、ポリエチレングリコール(20)オレアート。
有利に使用することができるエトキシル化アルキルエーテルカルボン酸またはそれらの塩は、ナトリウムラウレス-11カルボキシラートである。有利に使用することができるアルキルエーテルスルファートは、ナトリウムラウレス1-4スルファートである。有利に使用することができるエトキシル化コレステロール誘導体は、ポリエチレングリコール(30)コレステリルエーテルである。有利に使用することができるポリエチレングリコール(25)ダイズステロール(soyasterol)はまた、首尾よいことが証明されている。有利に使用することができるエトキシル化トリグリセリドは、ポリエチレングリコール(60)月見草(evening primrose)グリセリドである。
ポリエチレングリコール(20)グリセリルラウラート、ポリエチレングリコール(21)グリセリルラウラート、ポリエチレングリコール(22)グリセリルラウラート、ポリエチレングリコール(23)グリセリルラウラート、ポリエチレングリコール(6)グリセリルカプラート/カプリナート、ポリエチレングリコール(20)グリセリルオレアート、ポリエチレングリコール(20)グリセリルイソステアラート、ポリエチレングリコール(18)グリセリルオレアート(ココアート)の群からポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステルを選択することは、さらにまた有利である。
ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノラウラート、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノステアラート、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノイソステアラート、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノパルミタートおよびポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノオレアートの群からソルビタンエステルを選択することは、同じく好ましい。
以下のものは、任意のW/O乳化剤として採用することができるが、それでもなお本発明に従って有利となり得る:
8~30個の炭素原子を有する脂肪アルコール、8~24の鎖長、とりわけ12~18個のC原子を有する飽和のおよび/または不飽和の、分枝のおよび/または非分枝のアルカンカルボン酸のモノグリセロールエステル、8~24の鎖長、とりわけ12~18個のC原子を有する飽和のおよび/または不飽和の、分枝のおよび/または非分枝のアルカンカルボン酸のジグリセロールエステル、8~24の鎖長、とりわけ12~18個のC原子を有する飽和のおよび/または不飽和の、分枝のおよび/または非分枝のアルコールのモノグリセロールエーテル、8~24の鎖長、とりわけ12~18個のC原子を有する飽和のおよび/または不飽和の、分枝のおよび/または非分枝のアルコールのジグリセロールエーテル、8~24の鎖長、とりわけ12~18個のC原子を有する飽和のおよび/または不飽和の、分枝のおよび/または非分枝のアルカンカルボン酸のプロピレングリコールエステル、8~24の鎖長、とりわけ12~18個のC原子を有するおよび飽和のおよび/または不飽和の、分枝のおよび/または非分枝のアルカンカルボン酸のソルビタンエステル。
特に有利なW/O乳化剤は、グリセリルモノステアラート、グリセリルモノイソステアラート、グリセリルモノミリスタート、グリセリルモノオレアート、ジグリセリルモノステアラート、ジグリセリルモノイソステアラート、プロピレングリコールモノステアラート、プロピレングリコールモノイソステアラート、プロピレングリコールモノカプリラート、プロピレングリコールモノラウラート、ソルビタンモノイソステアラート、ソルビタンモノラウラート、ソルビタンモノカプリラート、ソルビタンモノイソオレアート、スクロースジステアラート、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、イソベヘニルアルコール、セラキルアルコール、チミルアルコール、ポリエチレングリコール(2)ステアリルエーテル(ステアレス-2)、グリセリルモノラウラート、グリセリルモノカプリナート、グリセリルモノカプリラートまたはPEG-30ジポリヒドロキシステアラートである。
調製物は、例えば、増粘剤、軟化剤、保湿剤、界面活性剤、乳化剤、保存剤、抗発泡剤、香料、蝋、ラノリン、噴射剤、組成物自体または皮膚を着色する色素および/または顔料、および化粧品において通常使用される他の成分などの、このタイプの調製物において通常使用される化粧用アジュバントを含むことができる。
使用される分散剤または可溶化剤は、油、蝋または他の脂肪物質、低級モノアルコールまたは低級ポリオールまたはそれらの混合物であり得る。特に好ましいモノアルコールまたはポリオールは、エタノール、i-プロパノール、プロピレングリコール、グリセロールおよびソルビトールを含む。
さらに好ましい態様は、天然または合成の油および蝋、ラノリン、脂肪酸エステル、とりわけ脂肪酸のトリグリセリドに基づく油性ローション、または低級アルコール、例えばエタノールなど、またはグリセロール、例えばプロピレングリコールなど、および/またはポリオール、例えばグリセロールなど、および油、蝋および脂肪酸エステル、例えば、脂肪酸のトリグリセリドなどに基づく油性アルコールローションである。
本発明による調製剤はまた、アルコールゲルの形態であり得、これらは、1以上の低級アルコールまたはポリオール、例えば、エタノール、プロピレングリコールまたはグリセロールなど、および増粘剤、例えば、ケイソウ土などを含む。油性アルコールゲルは、天然または合成の油または蝋をさらに含む。
固形スティックは、好ましくは、天然または合成の蝋および油、脂肪アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、ラノリンならびに他の脂肪物質からなる。
調製物が、エアロゾルとして製剤化される場合、通常の噴射剤、例えば、アルカン、空気、窒素、一酸化二窒素など、特に好ましくは、アルカンまたは空気は、好ましくは使用される。
本発明のさらなる態様は、局所適用のために適しているビヒクルおよび、任意で生理的に許容され得る補助剤および/または充填剤が存在してもよいことを特徴とする、上に記載のとおりの調製物である。かかるビヒクル、補助剤および充填剤は、上に記載のとおりに定義される。
本発明の別の態様は、少なくとも1の相溶性溶質が、少なくとも1のさらなる皮膚ポアライトニング活性物と、および任意にさらなる成分と混合されることを特徴とする、上に記載のとおりの調製物の調製のためのプロセスに向けられる。
これらの化合物は、通常の様式で化粧品または皮膚科学調製物に組み込むことができる。
調製のためのプロセスは、典型的には、以下の工程:(a)少なくとも1の相溶性溶質を、少なくとも1のさらなるポアライトニング活性化合物および局所適用に好適である少なくとも1のビヒクルと、任意で生理的に許容し得る補助剤および/または充填剤と混合すること、および任意に(b)相溶性溶質を、明らかに準備ができた状態にすること(apparent making-ready)を含む。本発明による調製物は、当業者に周知である技法の補助によって調製することができる。混合することは、ビヒクル中で上に記載のとおりの少なくとも1の相溶性溶質の溶解、乳化または分散をもたらし得る。相溶性溶質およびそれを含む調製物に関する本発明およびそれらの態様の先の教示は、有効であり、適切であるような場合、調製物の調製に制限されずに適用することができる。
明らかに準備ができた状態にすることは、言うまでもないが、本発明の意味における使用、すなわち、皮膚または角化性皮膚付属器における角質化障害を予防および低減するための使用に向けられる。明らかに、または適切に準備ができた状態にすることは、例えば、a)物質または物体の特定のアレンジメント、すなわち、特許に従った使用のための適性が明確に証明されるような様式で個別化される場合;b)販売における使用の指示(例えば、パックリーフレット)の同封;c)製剤、アセンブリ、調剤および即座に使用できるパッケージング;d)治療計画、用量の推奨;e)使用に特化した商品名の使用からなり得る(Schulte/Kuehnen, German Patents Act, 8th Edition, § 14 marginal note 101)。
上に記載のとおりの組成物は、皮膚または角化性皮膚付属器、例えば毛髪もしくは爪などに適用される。
さらなるコメントがなくとも、当業者は、最も広い範囲で上の記載を利用することができることがを想定される。したがって、好ましい態様は、単に説明的な開示としてみなされるべきであり、いずれにしても絶対に制限されない。
上および下で言及されたすべての出願および刊行物の完全な開示内容は、参照により本出願に組み込まれる。
以下の例は、本発明を例示することを目的としている。しかしながら、これらは、制限するものとみなされるべきではない。

例1:プロテオミクスアプローチ
試料の照射および2Dゲル電気泳動:
材料および方法:
エクトイン(0.2%)(source Merck KGaA, Darmstadt, Germany)の存在または不在において、皮膚外植片にUV-A(365nm)照射した際の、異なる酸化タンパク質スポットを証明する、ディファレンスゲル電気泳動プロテオミクスアプローチにより、タンパク質酸化(カルボニル化)を査定および定量する。
研究の間、ヒト外植片は、UVA下で照射される(LED光源;UWAVE;Franceによってカスタムニーズのために製造された光源およびチャンバー、ピーク365nm、480J/cm、40分間)。N-アセチル-システインの溶液(Reference A7250, Sigma-Aldrich)を保護の陽性対照として使用する。照射直後、外植片を急速凍結し(snap-frozen)、タンパク質を分析のために抽出する。
外植片からのタンパク質抽出は、皮膚外植片のための市販のキット(Total Protein Extraction Kit, Merck KGaA)プロトコールを使用して行われる。抽出されたタンパク質は、ブラッドフォード法により定量化され、分析のために等量に分割される。試料は、それをカルボニル基と選択的に反応するように官能化した蛍光プローブで標識した後、カルボニル化タンパク質を分析する。カルボニルの蛍光標識は、アミン-N-オキシル官能化フルオロフォア(カスタム合成)との反応および安定した共有結合の形成により得られる。
よって、試料を、異なる励起波長ピークおよび発光波長ピークにより特徴付けられる2つの異なる蛍光色素で標識する。CF(登録商標)555(供給:Biotium)は、Cy3(登録商標)およびAlexa Fluor(登録商標)555(λex547nm/λem572nm)とスペクトル的に同様の赤色蛍光色素であり、CF(登録商標)647(供給:Biotium)CF(登録商標)647は、Cy(登録商標)5およびAlexa Fluor(登録商標)647(λex639nm/λem668nm)とスペクトル的に同様の遠赤色蛍光色素である。このアプローチは、2つの別個の標識された試料を同じの二次元電気泳動ゲルにロードし、それらを独立して分析することを可能にする。
その上、各試料の50μgのタンパク質をプールし、第3の蛍光プローブCF(登録商標)488(供給:Biotium)(λex483nm/λem508nm)で標識する。CF(登録商標)488は、AlexaFluor(登録商標)488とスペクトル的に同様の緑色蛍光色素である。CF(登録商標)488は、はゲル間の正規化のための内部標準(IS)として使用される。特異的な蛍光標識後、カルボニル化タンパク質を二次元電気泳動で分離し、夫々特異的に標識された試料の蛍光画像を得る。
タンパク質分離の一次元(等電点に焦点)は非線形のpH3~11のゲルストリップを使用して行い、一方電気泳動分離の第2ステップは4%~20%w/v勾配ポリアクリルアミドゲルを使用したSDS-PAGEによって行う。ゲル画像のデジタル取得は、「Ettan DIGE imager」システム(GE Healthcare)を使用して行われる。データ処理は、ソフトウェア「Progenesis SameSpots」(Nonlinear Dynamics, UK)を使用して行う。
カルボニル化されたタンパク質は、2つの独立した蛍光シグナル(緑または赤)の重ね合わせ画像として表され、同等の強度を有する一致したタンパク質は、それらの標識に使用した2色の色素の重ね合わせ(緑および赤色の重ね合わせ)により黄色のスポットをもたらす。ゲル上の2つの試料に異なるレベルで存在するカルボニル化されたタンパク質は、各試料の独立した標識として、実験群によって赤または緑のスポットとして可視化される。
結果:
試料あたり200超のスポットが検出され、照射群(UV-A)の試料で数と強度が増大する。これらのスポットは、37kDa~75kDaに局在している。各スポットの蛍光シグナルは、各ゲルの内部標準スポットシグナルに対して正規化されている。異なるゲルからのスポットのアライメントと、異なる試料および異なる群におけるそれらのカルボニル化レベルの分散の分析は、ソフトウェアProgenesis Samespotsを使用することにより行われる。
8つのタンパク質スポットの酸化レベルは、対照(非照射)群と比較した場合、照射(UV-A)群で統計的に有意に増大していることが検出された(p<0.05)。8つのスポットのこの群において、5つのスポットは、エクトイン0.2%の作用による保護として検出される(スポット186、133、184、185、206)。
照射の非存在下において、エクトインはまた、UV-Aストレスから保護されたスポットと異なる10個のタンパク質スポットの酸化のレベルを減少させる(スポット100を除く)。
これらの結果は、エクトインが基底状態または照射時に異なるタンパク質スポットを保護することを示し、エクトインにより媒介される強力な解毒作用を示唆している。
これらの結果を図1に示す:UV-A照射によって、上方調節されたタンパク質カルボニル化を示す、8つのタンパク質が2D-ゲル電気泳動において同定される。5つのタンパク質は、0.2%エクトインの処理により低減したタンパク質カルボニル化を示す(スポット186、133、184、185、206)。3つのタンパク質(スポット100、230、203)について、カルボニル化は、エクトイン処理後に低減しない(n=4)。
表1は、その結果得られるデータを示す:データは、異なる染色から処理されている:
CTRL:いずれの処理/照射も行わないスポット強度
UV-A:照射後、CTRLと比較したスポット強度
UV-A+エクトイン0.2%:UV-A照射前にエクトイン処理したスポット強度。(n=4)
Figure 2022543068000005
タンパク質の同定:
材料および方法:
二次元電気泳動ゲルを固定し、クーマシーブルー(G-250, Reference 27815(Sigma-Aldrich))を使用してタンパク質を染色する。選択したスポットを切り出し、ゲルフラグメントの還元およびアルキル化後、市販の消化キット(Trypsin/Lys-C ;ix, Mass Spec gradePromega)に従ってLysC/トリプシン(Mass Spec grade(Promega))で消化した。nanoLC RSLC/ESI QExactive(Thermo Scientific, Orbitrap)を使用することによりペプチドの質量スペクトルシグナルを収集する。
ペプチドピーク強度および質量電荷(m/z)値のリストは、以下のパラメータに従って、Mascot(matrice Science Ltd, London, UK)およびSEQUEST HT(Thermo Scientific, 2013)で分析される。
ソフトウェア Proteome Discoverer v2.2を介するMascot v2.5およびSEQUEST HT
検索のタイプ MS/MS Ion Search
データベース SwissProt 03/2018(554,241配列;198,410,167残基)
分類基準 Homo sapiens(ヒト)
酵素 トリプシン
変形修飾
消化-脱塩
カルバミドメチル(C)、脱アミド(NQ)、酸化(M)
LysC/トリプシン- Zip-tip、50%ACN/0.1%TFAで溶離
液体クロマトグラフィー 60分 勾配2~40%B相(A相 98%HO 0.1%ギ酸 2%ACN、B相 90%ACN、10%HO 0.1%ギ酸)、6μLの注入、カラム Acclaim PepMap100 C18、50cm、75μm
質量値 モノアイソトピック
タンパク質質量 未制限
ペプチド質量許容差 5ppm
フラグメント質量許容 0.5Da
ペプチド電荷 2+ et 3+
最大未切断 2
装置タイプ RSLC/ESI QExactive(Orbitrap)
有意性閾値 p<0.05
MS/MS DDA top 10、分解能 MS 70 000、分解能 MSMS 17 500
分類「ヒト」で制限されるUniProtデータベース(03/2018)は、ソフトウェアProtein Discoverer 2.2により、検索エンジンMasco et SEQUESTを使用して調査される。
結果:
結果を表2に示す:
Figure 2022543068000006

この例において、エクトインが角質層の皮膚バリア機能における既知の機能を有するタンパク質の有意なタンパク質カルボニル化を防止することは、差次的なタンパク質分析で示される。
例2:蛍光イメージング
エクトイン0.2%(供給Merck KGaA. Darmstadt, Germany)で処理された、またはされていない、およびUV-A照射に暴露された、またはされていない、皮膚外植片(ex vivo)上のタンパク質の選択されたプールの発現レベルにおける変化を証明すること:
0日目(D0)において、女性ドナー(34歳、フォトタイプIII、Ref. EXP001100F022)からの皮膚外植片を、10%FCS(ウシ胎児血清)を含む、カルシウムフリーのDMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)、37℃、多湿雰囲気で、5%COを補充して生かした状態で保存する。1日目(D1)に、エクトイン0.2%w/vをHOでの希釈により得る。実験群を、照射に先立ち、活性状態で24時間インキュベートする。
2日目(D2)、UV-A(LED光源、ピーク365nm、480J/cm、40分間)での照射により誘導されるストレスを外植片に適用する。
材料および方法:
皮膚の植片を、あらかじめエクトインで処理し、または処理せず、およびUV-Aを照射し、または照射せず、OCT(包埋樹脂(Shandon Cryomatrix; Thermo Scientific, Reference 6769006))で冷凍保存し、イソペタン/液体窒素で瞬間凍結して-80℃で保存する。
5μmの組織切片をクリオトーム(cryotome)を使用して切り出し、室温(RT)で15分間空気乾燥させ、95%エタノール/5%酢酸の混合物で5分間固定する。固定された組織は、次いでRTにて、PBS(リン酸緩衝生理食塩水;1X、pH7.4)中5%BSA(ウシ血清アルブミン)で飽和させる。
一次抗体(フィラグリン2、ポリクローナル、Invitrogen(商標)ウサギポリクローナル抗体、Ref: Thermo Scientific PA555951 希釈1/100;LAMP-2A、ポリクローナル、Invitrogen(商標)ウサギポリクローナル抗体 Ref: Invitrogen 512200 希釈1/200;フィラグリン、santa cruz biotechnologyマウス抗体SC-66192 希釈1/50)を、PBS/5%BSAで希釈し、RTにて1時間組織上に適用し、これに続いて、PBS pH7.4で各5分間、3回洗浄する。
PBSで希釈した適切な二次抗体(ヤギ抗マウスIgG(H+L)交差吸着、Alexa Fluor 488、ポリクローナル、二次抗体、Invitrogen(商標)ヤギポリクローナル二次抗体 Ref: Invitrogen R37120 希釈:1/1000;ヤギ抗ウサギIgG(H+L)交差吸着、Alexa Fluor 488、ポリクローナル、二次抗体、Invitrogen(商標)ヤギポリクローナル二次抗体 Ref: Invitrogen A11008)およびDAPI(希釈1:3000)を、RTにて1時間、組織切片上に適用し、これに続いて、PBS pH7.4で各5分間、3回洗浄する。
蛍光画像を、エピ蛍光顕微鏡(DMi8, Leica)で収集し、ImageJソフトウェア(Schneider, C.A., Rasband, W.S., Eliceiri, K.W.“NIH Image to ImageJ: 25 years of image analysis”Nature Methods 9, 671-675, 2012)で処理する。異なる条件間の画像比較を、同一条件での撮影(100msおよび630X)を使用して、達成する。
結果:
結果を、図2および3に示す:
図2は、フィラグリン発現レベルが、UV-A照射した場合、照射していない外植片と比較して減少したことを示す。しかしながら、エクトイン(「活性」)処理は、UV-A照射した場合、フィラグリンのこの減少を予防する。
図3は、基底状態(UV-Aなし)におけるエクトイン(「活性」)処理が、皮膚のシャペロン媒介性オートファジー(CMA)解毒機能の活性に寄与するLAMP2A発現を増大させることを示す。
例3:O/Wデイケア製剤
Figure 2022543068000007
手順:
Solagum AXを水に分散させ、均質になるまで撹拌する。エクトインおよびグリセリンを添加し、均一になるまで攪拌する。
A相およびB相を別々に80℃に加熱する。B相をA相に混ぜ合わせる。均一にする。攪拌しながら冷却し、保存料を添加する(ソルビン酸カリウムを水に溶かす)。クエン酸でpH値を6.00未満に調整する。
供給者:
Figure 2022543068000008
例4:W/Oナイトケア製剤
Figure 2022543068000009
手順:
A相およびB相を75℃に加熱する。A相をB相に混ぜ合わせる。均一にする。攪拌しながら冷却する。C相の成分を段階的に添加する。
供給者:
Figure 2022543068000010
例5:O/W製剤ベビーケアローション
Figure 2022543068000011
手順:
水およびグリセリンの一部(7%)にAvicel RC-591Fを振り入れ、約20分間攪拌する。あらかじめ混合したキサンタンガムおよび残りのグリセリン(3%)を添加し、均一になるまで撹拌する。攪拌しながらRonaCare(登録商標)エクトインを可溶化する。次いで、Montanov(商標)LおよびMontanov(商標)14を添加する。B相を調製し、A相およびB相を75~78℃に加熱する。B相をA相に添加し、均一にする。C相を添加し、均質になるまで撹拌する。穏やかに攪拌しながら、ゆっくりと冷却する。T<35℃で、D相を添加し、均一になるまで撹拌する。
E相でpHを6.8~7に調整する。
供給者:
Figure 2022543068000012
例6:デイケアゲル製剤
Figure 2022543068000013
手順:
カルボマーを水に分散させ、次いでA相の残りを添加する。pH値をB相でおよそ5.5~6.0に調整する。C相の成分を個別に添加し、均一になるまで混合する。
供給者:
Figure 2022543068000014
例7:サンケア-ゲル製剤
Figure 2022543068000015
手順:
Avicel PC 591を水に分散させ、次いでB相の残りの成分を添加する。A相およびB相を80℃に加熱し、Keltrolを油相に分散させる。A相をB相に混ぜ合わせる。均一にする。攪拌しながら冷却する。C相を添加し、必要であれば、pHを調整する。
供給者:
Figure 2022543068000016
例8:サンプロテクションを含むW/O BB製剤
Figure 2022543068000017
手順:
A1相を70~80℃に加熱する。攪拌しながらA2相をA1相に添加する。A相およびB相を70~80℃に加熱する。強く混合しながら、B相をA相にゆっくり添加する。室温まで冷却する。
供給者:
Figure 2022543068000018
例9:溶液/2相系-フェイスミスト製剤
Figure 2022543068000019
手順:
PC Avicel 611を水に分散させ、少なくとも10分間攪拌する。B相の残りの成分を添加する。RonaCare(登録商標)Pristine Bright(商標)をよりよく溶解するために、わずかに(smartly)加熱することは可能である。A相を調製する。攪拌しながら、A相をB相に添加する。均一にする。pH値を5.5~6.5に調整する。C相の成分を別々に添加する。
供給者:
Figure 2022543068000020
例10:溶液/2-相系-サンケア2相スプレー
Figure 2022543068000021
手順:
B相を75℃に加熱し、均一な相に到達するまで攪拌する。室温に冷却する。
A相の成分を一緒に混合し、均一になるまで攪拌する。必要であれば、pHを7.2に調整する。
CをBに添加し、次いで、B+CをAに添加し、混合する。相Dを添加する。
供給者:
Figure 2022543068000022
例11:有機/無機フィルターを含むW/Oソフトクリーム
Figure 2022543068000023

Figure 2022543068000024
手順:
RonaCare(登録商標)トロメタミンをB相の水に溶解し;Eusolex(登録商標)232を添加し、透明な溶液が得られるまで攪拌する。次いで、B相の残りの成分を添加する。A1相およびB相を65~70℃に加熱する。A2相をA1相に分散させる。攪拌しながら、A相をB相に添加する。均一にする。攪拌しながら、C相を50~60℃に添加する。均一にする。45℃にてD相を添加する。pH値をE相で6.8~7.2に調整する。
供給者:
Figure 2022543068000025
例12:ソフトクリームO/Wライトニング製剤
Figure 2022543068000026

Figure 2022543068000027
手順:
B2相をB1相に分散させ、均一になるまで攪拌する。
A相およびB相を80℃に加熱する。攪拌しながら、A相をB相にゆっくり添加する。均一にする。
40℃に冷却し、攪拌しながらC相およびD相を添加する。必要であれば、pH値を5.0~5.5に調整する。
供給者:
Figure 2022543068000028
例13:ソフトクリーム-O/W製剤タンニング製剤
Figure 2022543068000029
手順:
B相:水+グリセロール中にKeltrolを分散させる。A相を合わせる。A相およびB相を別々に75℃に加熱する。攪拌しながら、A相をB相に添加する。均一にする。攪拌しながら冷却し、およそ35℃においてC相を添加する。最終的にD相の成分を添加する。
供給者:
Figure 2022543068000030
例14:昆虫忌避剤を含むソフトクリームO/W製剤
Figure 2022543068000031
手順:
A相を80℃に、B相を75℃に加熱する。攪拌しながら、A相をB相に添加する。均一にする。C相(6.0~7.0)を用いてpHを調整し、攪拌しながら、冷却する。最終的に、D相を添加する。
供給者:
Figure 2022543068000032
例15:サンプロテクションを含むW/Si製剤
Figure 2022543068000033
手順:
低温プロセシング(COLD PROCESSING):高エネルギーでA相を混合し、B相に完全に組み込む。攪拌しながら溶解前のC相をゆっくり添加する。均一にする。攪拌しながらD相を添加する。
供給者:
Figure 2022543068000034
例16:リンスオフマスク
Figure 2022543068000035
手順:
イエローイライトクレイおよびTapioca Pureをブレンダーに入れ、10秒間、2回混合する。ホホバ油を添加し、10秒間、2回混合する。RonaCare(登録商標)Renoumerを添加し、10秒間、2回混合する。C相を添加し、10秒間、2回混合する。
供給者:
Figure 2022543068000036
図1は、例1の結果を示す。 図2は、例2の結果を示す。 図3は、例2の結果を示す。

Claims (15)

  1. 哺乳動物における皮膚および/または角化性皮膚付属器の角質化障害を予防および/または低減するための、エクトインおよび/またはヒドロキシエクトインの非治療的使用。
  2. 毛孔性角化症および/またはインピュアな皮膚から選択される哺乳動物の皮膚状態を改善するための、エクトインおよび/またはヒドロキシエクトインの非治療的使用。
  3. 哺乳動物における皮膚および/または角化性皮膚付属器のフィラグリン、ホルネリン、LAMP2aおよび/またはフィラグリン-2からなる群から選択される1以上のタンパク質のカルボニル化を低減する、化粧品剤としての、エクトインおよび/またはヒドロキシエクトインの非治療的使用。
  4. 哺乳動物において、皮膚および/または角化性皮膚付属器のフィラグリン、ホルネリン、およびLAMP2aからなる群から選択される1以上のタンパク質を上方調節する、化粧品剤としての、エクトインおよび/またはヒドロキシエクトインの非治療的使用。
  5. 哺乳動物がヒトであることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の使用。
  6. 哺乳動物における皮膚および/または角化性皮膚付属器の角質化障害の予防および/または低減において使用のための、エクトインおよび/またはヒドロキシエクトイン。
  7. 角質化障害が、魚鱗癬および/またはアトピー性皮膚に現れることを特徴とする、請求項6に記載の使用のための、エクトインおよび/またはヒドロキシエクトイン。
  8. フィラグリン、ホルネリン、LAMP2aおよび/またはフィラグリン-2からなる群から選択される1以上のタンパク質のカルボニル化の低減に関与することを特徴とする、請求項6または7に記載の使用のためのエクトインおよび/またはヒドロキシエクトイン。
  9. フィラグリン、ホルネリンおよびLAMP2aからなる群から選択される1以上のタンパク質の上方調節に関与することを特徴とする、請求項6~8のいずれか一項に記載の使用のためのエクトインおよび/またはヒドロキシエクトイン。
  10. エクトインおよび/またはヒドロキシエクトインを含む、角質化障害の処置において使用のための製剤。
  11. 角質化障害が、魚鱗癬および/またはアトピー性皮膚に現れることを特徴とする、請求項10に記載の製剤。
  12. 局所適用に好適なビヒクルおよび任意に生理学的に許容し得る補助剤および/または充填剤をさらに含むことを特徴とする、請求項10または11に記載の製剤。
  13. エクトインおよび/またはヒドロキシエクトインが、製剤の0.01~10重量%の量で製剤中に存在することを特徴とする、請求項10~12のいずれか一項に記載の製剤。
  14. 哺乳動物において、皮膚および/または角化性皮膚付属器のフィラグリン、ホルネリン、LAMP2aおよび/またはフィラグリン-2からなる群から選択される1以上のタンパク質のカルボニル化を低減させる化粧品剤としてエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインを含む、化粧品製剤。
  15. 哺乳動物において、皮膚および/または角化性皮膚付属器のフィラグリン、ホルネリン、およびLAMP2aからなる群から選択される1以上のタンパク質を上方調節する化粧品剤としてエクトインおよび/またはヒドロキシエクトインを含む、化粧品製剤。

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