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JP2022537934A - 呼吸分析マスク及び呼吸分析方法 - Google Patents

呼吸分析マスク及び呼吸分析方法 Download PDF

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JP2022537934A
JP2022537934A JP2021573492A JP2021573492A JP2022537934A JP 2022537934 A JP2022537934 A JP 2022537934A JP 2021573492 A JP2021573492 A JP 2021573492A JP 2021573492 A JP2021573492 A JP 2021573492A JP 2022537934 A JP2022537934 A JP 2022537934A
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Abstract

フィルタ及びファンを備える汚染用マスクが、ファンの回転速度及びマスクの空気チャンバと周囲環境との間の圧力を監視する。次いで、これらの監視されるパラメータから呼吸流の容積情報が得られ、この呼吸流の容積情報がマスクのユーザに提供される。このマスクは、汚染用マスクとして、並びに呼吸流の容積情報を提供することによる、例えば、個人の健康及び/又はフィットネスを監視するための分析システムとしての両方の機能を果たす。

Description

本発明は、例えば、酸素摂取値又は最大酸素摂取値(VO2max)のような呼吸量情報を決定するための呼吸分析に関する。特に、本発明は、マスクの着用者にろ過された空気を供給するためのマスクを用いた呼吸分析の実施に関し、流れはファンにより補助される。
世界保健機関(WHO)は、毎年400万人が大気汚染を原因に死亡していると推定している。この問題の一部は、都市の外気の質である。最も悪いクラスは、推奨されるレベルの10倍を超える年間汚染レベルであるデリーのようなインドの都市である。推奨される安全レベルの年平均の8.5倍である北京はよく知られている。しかしながら、ロンドン、パリ及びベルリンのようなヨーロッパの都市においても、WHOが推奨するレベルよりも高い。
この問題は短時間では大きく改善されないので、この問題に対処する唯一の方法は、ろ過によって、きれいな空気を供給するマスクを着用することである。
快適性及び有効性を向上させるために、1つ又は2つのファンがマスクに加えられる。これらのファンは、使用中にスイッチが入り、通常は一定の電圧で使用される。効率及び寿命を理由に、これらファンは通常、電気整流されるブラシレスDCファンである。
電動マスクを使用している着用者の利点は、従来の非電動マスクにおけるフィルタの抵抗に対抗して吸気をすることにより引き起こされる僅かな負担から肺が解放されることである。
その上、従来の非電動マスクにおいて、吸気は、マスク内にわずかな負圧も引き起こし、この負圧は、汚染物質がマスク内に漏れ入ることにつながり、汚染物質が有毒物質である場合、この漏れは危険であることが分かる。電動マスクは、安定した空気の流れを顔に送出し、例えば、如何なる漏れも内向きではなく外向きになることを保証するために、呼気弁の抵抗により決定されるわずかな正圧を与える。
ファンの動作又は速度が調整される場合、幾つかの利点がある。これは、吸気及び呼気のシーケンス中、より適切な換気によって快適性を向上させるために使用される、又は電気効率を向上させるために使用される。後者は、バッテリー寿命の延長又は換気の強化につながる。これらの態様は共に、現在の設計に関し改善を必要とする。
ファンの速度を調整するために、マスク内の圧力が測定され、圧力及び圧力変動の両方が前記ファンを制御するために使用される。
例えば、マスク内の圧力は、圧力センサにより測定され、ファンの速度は、そのセンサの測定値に依存して変化する。圧力センサは高価であるため、マスク内の圧力を監視する代替方法を提供することが望ましい。
WO2018/215225号は、ファンの回転速度が圧力測定の代理として使用されるマスクを開示している。圧力又は圧力変化は、ファンの回転速度に基づいて決定される。この圧力情報を使用して、ユーザの呼吸パターンが追跡される。
上述した大気汚染の問題への意識が高まるにつれて、運動中にマスクを着用する人々が増えている。大気汚染の季節において、人々は依然として屋外のスポーツに参加することを望み、故に、汚染用マスクは運動中の魅力的な選択肢を与える。
健康レベルの指標は、定期的に運動する人々にとっても興味深い。VO2max(最大酸素摂取値)の指標が、健康レベルを反映し得ることが知られている。
従って、運動用マスクが、例えば酸素摂取(VO2)情報のような呼吸量及び呼吸流量情報を提供することを可能にすることに関心がある。
基本的なVO2測定値は、運動中の酸素消費量に関する。特定の値VO2maxは、漸増運動中に測定される最大酸素消費量である。それは、VO2測定値の特殊な場合であり、健康インジケータとして広く使用されている。通常、VO2又はVO2maxを測定するために、又はトレッドミル或いは自転車エルゴメーターにおいて段階的運動試験を行わなければならない。ユーザは、長い管が付いたマスクを着用する必要もあり、この管は、さらなる呼吸換気、並びに吸気及び呼気の酸素及び二酸化炭素濃度分析のための遠隔の分析システムに接続される。これは不便で高コストな試験であるため、一般的には臨床試験及び運動能力試験にのみ使用される。
運動中、ろ過マスクがますます一般的に着用されるように、このろ過マスクを使用して、呼吸量情報、例えばVO2maxの指標を提供できることが望ましい。
米国特許第9399109号は、換気マスクを持つCPAPシステムを開示している。マスクの圧力及び送風機の速度が測定される。測定値は、吸気相及び呼気相が決定されることを可能にするので、操作される呼気弁が正しいタイミングで作動されることができる。
米国特許第6644310号は、同期モーターを加速及び減速する特定の方法を有するCPAPシステムを開示している。これは、可変速の送風機の実施を可能にする。
米国特許第5134995号は、特に吸気の直前の時点を識別することにより、吸気のタイミングに依存して鼻空気圧力が制御される別のCPAPシステムを開示している。この目的は、負の吸気圧を相殺し、それによって、オトガイ舌筋を正常な位置に保ち、開いた気道を保持することである。
本発明は、請求項により規定される。
本発明の一態様による例によれば、
マスクが着用されるとき、外壁とユーザの顔との間に空気チャンバを画定するための外壁、
前記空気チャンバと、前記空気チャンバの外側の周囲環境との間に境界を直接形成するフィルタ、
前記空気チャンバの外側から前記空気チャンバ内に空気を吸い込む、及び/又は前記空気チャンバ内から前記空気チャンバの外側に空気を吸い出すためのファン、
前記ファンの回転速度を決定する手段、
前記空気チャンバと前記周囲環境との間の圧力を決定する手段、
前記フィルタの通気特性を考慮している呼吸流量情報を決定するために、前記ファンの回転速度を経時的に及び前記圧力を経時的に分析するように適応する制御器、並びに
前記呼吸流量情報をユーザに提供するための出力部
を有する汚染用マスクが提供される。
本発明は、汚染用マスクに関する。これは、ユーザにより呼吸される周囲空気をろ過することを主目的とする装置を意味する。このマスクは、如何なる形態の患者の治療も行わない。特に、ファンの動作により生じる圧力レベル及びフローは、単に、(空気チャンバ内の温度又は相対湿度に影響を与えることにより)快適さを提供することを助ける、及び/又はユーザによる多大な追加の呼吸努力を必要とすることなくフィルタを通るフローを提供することを助けることを目的としている。このマスクは、ユーザがマスクを着用していない状態と比較して、呼吸支援全般を施さない。
このマスクは、上述したように、汚染用マスクとして、及び運動中に着用されるとき、呼吸流情報を提供するための分析システムとして、両方機能する。これは、ユーザの個人的な健康及び/又は体力作り(フィットネス)に関する情報をユーザに提供する。この情報は、マスクに著しい複雑さを加えることなく達成することができる。ファンの回転速度及び/又は圧力の測定値は、呼吸サイクル(すなわち、吸気及び呼気サイクル)並びに流量を識別するために使用される。呼吸流情報は、フローを直接測定することなく得られる。呼吸流情報は、代わりに、圧力値(及びマスクの構造の既知の特性)から得られ、これらの圧力値自体は、以下に説明されるように、ファンの回転情報から得られる。
呼吸流情報は、瞬時的な酸素摂取速度、先行する期間にわたる平均、所定の期間中に到達した最大値、又はこれらの組み合わせでもよい。
制御器は、例えば、ファンの速度も制御する。制御器は、例えば、電力を節約するために、ファンをユーザの呼吸サイクルと同期して制御することができる。ファンは、例えば、吸気中にオフにされてもよい。
空気チャンバと周囲環境との間の圧力を決定する手段は、制御器により実施されてもよく、この制御器は、ファンの速度が圧力測定の代用として使用されるように、ファンの回転速度から、空気チャンバと周囲環境との間の圧力を得るように適応する。
このようにして、(チャンバ内に空気を吸い込む、及び/又はチャンバから空気を排出するファンの)ファン速度が、圧力測定の代理として使用される。ファンの速度を測定するために、追加のセンサが必要とされないように、ファン自身が使用されてもよい。前記チャンバは、通常の使用において閉鎖されているので、このチャンバ内の圧力変動は、ファンの負荷条件に影響を与え、故にファンの電気的特性を変更する。これは、別個の圧力センサの必要がない。
しかしながら、空気チャンバと周囲環境との間の圧力を決定する手段は、代わりに、空間圧力センサ又は差圧センサを有してもよい。
一例において、ファンは、電子整流されるブラシレスモーターにより駆動し、前記回転速度を決定する手段は、このモーターの内部センサを有する。前記内部センサは、既にそのようなモーターに設けられ、モーターの回転を可能にする。前記モーターは、内部センサの出力が供給される出力ポートを持つこともできる。従って、回転速度を決定するのに適切な信号を搬送するポートがある。
その代わりに、回転速度を決定する手段は、ファンを駆動させるモーターへの電気供給上のリップルを検出するための回路を有する。このリップルは、モーターのコイルを流れる電流を切り替えることにより生じ、これは、入力電圧源の有限インピーダンスの結果として、供給電圧に誘起される変化を引き起こす。
前記ファンは、2線式のファンであり、リップルを検出する回路は、ハイパスフィルタを有する。適切なファン速度の出力を未だ持たないモーターに必要とされる追加の回路が、最小限に抑えることができる。
制御器は、
圧力及びフィルタのフィルタ通気特性に基づいて、フィルタを通るフィルタ流量を得る、
ファンの回転速度からファン流量を得る、並びに
フィルタ流量とファン流量との和又は差に基づいて呼吸流量を得る
ように適応される。
前記通気特性は事前に分かっていて、制御器により実施されるアルゴリズムにおいて考慮される。例えば、フィルタ通気情報は、製造ラインで較正されることができる。例えば、フィルタの製造後、フィルタ通気は、流量及び圧力測定装置により測定されることができる。次に、制御器により実行されるアルゴリズムによって使用するために、通気情報を制御器の記憶装置に書き込むことができる。
(ファンの速度からの)ファン流量及び(フィルタを通る圧力差からの)フィルタ流量に関する情報を組み合わせることにより、ユーザからの例えば、鼻を通る呼吸流が決定されることができる。
制御器は、好ましくは、圧力(例えば、代理圧力)から吸気及び呼気のタイミングを決定し、吸気又は呼気中の呼吸流量を得るように適応する。次に、呼吸流の容積は、呼吸する吸気又は呼気の時間にわたる呼吸流量から得られる。
次いで、制御器は、好ましくは、呼吸流の容積及び呼吸速度からVO2測定値を得る。好ましい例において、最大のVO2レベルは、ある時間期間にわたり記録され、呼吸流情報として出力部に供給される。この時間期間は、固定される持続時間でもよいし、又はこの時間期間は、例えばランニング又はサイクリングのような特定の運動タスクが行われている間の可変の時間期間でもよい。
フィルタは、空気チャンバと、この空気チャンバの外側の周囲環境との間に境界を直接形成する。これは、流れを運ぶ通路の必要性を回避するコンパクトな構成を提供する。それは、ユーザがフィルタを通して息を吸うことができることを意味する。フィルタは、複数の層を持つことができる。例えば、外側の層がマスクの身体(例えば、布地層)を形成し、内側の層は、より微細な汚染物質を取り除くためのものでよい。この内側の層は、清掃又は交換のために取り外し可能でもよいが、両方の層は、空気が構造体を通過することができ、この構造体がフィルタ機能を果たすという点で、一緒にフィルタを構成すると考えられてもよい。
従って、フィルタは、好ましくは、空気チャンバの外壁及び任意選択で1つ以上のさらなるフィルタ層を有する。これは、マスク本体がフィルタリング機能を果たすので、特にコンパクトな構成を提供し、大きなフィルタ領域を可能にする。従って、周囲空気は、ユーザが呼吸するとき、フィルタを介してユーザに直接供給される。
ファンは、空気チャンバ内から空気チャンバの外側へ空気を吸い出すためだけでもよい。このようにして、ファンは同時に、呼気中であっても、空気チャンバにきれいなろ過された空気を供給することを促進し、これがユーザの快適性を向上させる。この場合、新鮮な空気が常に顔に供給されるように、空気チャンバ内の圧力は、常に外側の圧力(大気圧)よりも低くなる。
空気チャンバの容積は、例えば250cm未満である。従って、それは、他の分析機器に物理的に接続することなく、運動中の使用に適したコンパクトなマスクである。
本発明は、汚染用マスクを制御する非治療的方法も提供し、この方法は、
ファンを使用して、前記マスクの空気チャンバに空気を引き込む、及び/又は前記空気チャンバから空気を吸い出すステップであり、前記マスクは、前記空気チャンバと、前記空気チャンバの外側の周期環境との間に境界を直接形成するフィルタを有する、ステップ、
前記ファンの回転速度を決定するステップ、
前記空気チャンバと、前記周囲環境との間の圧力を決定するステップ、
前記フィルタの通気特性を考慮している呼吸流量情報を決定するために、前記ファンの回転速度を経時的に及び前記圧力を経時的に分析するステップ、並びに
前記呼吸流量情報を出力としてユーザに供給するステップ
を有する。
前記方法は、前記ファンの速度が圧力測定の代理として使用されるように、前記ファンの回転速度から、前記空気チャンバと、前記周囲環境との間の圧力を決定するステップを有する。
前記方法は、
前記圧力及び前記フィルタのフィルタ通気特性に基づいて、前記フィルタを通るフィルタ流量を得るステップ、
前記ファンの回転速度からファン流量を得るステップ、
前記フィルタ流量と前記ファン流量との和又は差に基づいて呼吸流量を得るステップ、
呼吸する吸気又は呼気の時間にわたる前記呼吸流量から、呼吸流の容積を得るステップ、並びに
前記呼吸流の容積及び呼吸速度からVO2測定値を得るステップ
を有する。
VO2を計算するために、ユーザのボディマス(BM)に関する情報を得ることが好ましい。次いで、予め定義されたテーブルは、このボディマス情報を考慮することにより、呼吸流の容積、呼吸流量及びVO2測定値との間のマッピングを提供することができる。ボディマス情報は、年齢、性別及び体重に関する情報を含むことができる。この情報は、マスクが通信する外部装置(例えば、スマートフォン)上で実行されるアプリケーションを介してユーザにより入力されてもよい。
本発明の例は、添付図面を参照して詳細に説明される。
図1は、呼吸フロー情報を提供するために使用することができるフェイスマスクを示す。 図2は、圧力監視システムの構成要素の一例を示す。 図3Aは、吸入中及び呼気中の回転信号を示し 図3Bは、ファンの回転速度が時間の経過とともにどのように変化するかを示す。 図4は、ブラシレスDCモーターの回転子の1つを流れる電流を制御する回路を示す。 図5Aは、フロー条件を示し、マスクにより実行される処理を説明するために使用される。 図5Bは、フロー条件を示し、マスクにより実行される処理を説明するために使用される。 図6は、マスク制御方法を示す。
本発明は、図面を参照して説明される。
詳細な説明及び特定の例は、前記装置、システム及び方法の例示的な実施形態を示しているが、単に例示を目的としたものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではないことを理解されたい。本発明の装置、システム及び方法のこれら及び他の特徴、態様並びに利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、及び添付の図面からより良く理解される。図面は単に概略的なものであり、一定の縮尺で描かれていないことを理解されたい。同じ又は類似の部分を示すために、同じ参照番号が図面全体にわたり使用されることを理解されたい。
本発明は、フィルタを備える汚染用マスクを提供し、ファンがファンの回転速度及びマスクの空気チャンバと周囲環境との間の圧力を監視する。次いで、これら監視されるパラメータから呼吸流量情報が得られ、呼吸流量情報(例えば酸素摂取速度)がマスクのユーザに提供される。このマスクは、汚染用マスクと、例えば、個人の健康及び/又は体力作り(フィットネス)を監視するための呼吸流量情報を提供することによる分析システムとの両方として機能する。
図1は、自動的なファン速度の制御を備えるフェイスマスクを示す。
被験者10の鼻及び口を覆うフェイスマスク12を着用している被験者10が示される。マスクの目的は、被験者に吸い込まれる前の空気をろ過することである。この目的のために、マスクの本体自体が空気フィルタ16として作用する。吸気によって、空気は、マスクにより形成される空気チャンバ18に吸い込まれる。吸気中、例えば逆止弁のような出口弁22は、空気チャンバ18内の圧力が低いために閉じられる。
フィルタ16は、マスク本体だけで形成されてもよいし、或いは複数の層があってもよい。例えば、マスク本体は、プレフィルタとして機能する多孔質織物材料から形成される外部カバーを有する。この外部カバーの内側には、より微細なフィルタ層が、可逆的に外部カバーに取り付けられる。このとき、より微細なフィルタ層は、清掃及び交換のために取り外されてもよいのに対し、外部カバーは、例えば拭き取ることにより清掃されてもよい。外部カバーは、例えば、前記より微細なフィルタを大きな破片(例えば、泥)から守るようなろ過機能も果たすのに対し、このより微細なフィルタは、微細粒子状物質のろ過を行う。これらは3つ以上の層があってもよい。これら多数の層が一緒になってマスクのフィルタ全体として機能する。
被験者が息を吐くとき、空気は出口弁22を介して排出される。この弁は、容易な呼気を可能にするために開かれるが、吸気中は閉じられる。ファン20は、出口弁22を介した空気の排出を補助する。好ましくは、さらなる空気が顔に供給されるように、吐くよりも多くの空気が取り除かれる。これは、相対湿度の低下及び冷却により快適性を増大させる。吸気中、前記出口弁を閉じることにより、ろ過されない空気が吸い込まれるのを防止する。故に、出口弁22のタイミングは、被験者の呼吸サイクルに依存する。出口弁は、フィルタ16の両側の圧力差により作動する簡単な受動逆止弁でもよい。しかしながら、出口弁は、代わりに、電子制御弁でもよい。
マスクが着用され、ユーザが呼吸をする場合、チャンバ内の圧力は変化する。特に、このチャンバは、ユーザの顔により封鎖されている。マスクが着用されるとき、封鎖されるチャンバ内の圧力は、被験者の呼吸サイクルの関数としても変化する。被験者が息を吐くとき、わずかな圧力の上昇が生じ、被験者が息を吸うとき、わずかな圧力の低下が生じる。
ファンが一定の駆動レベル(すなわち電圧)で駆動する場合、ファンに異なる圧力低下が存在するため、異なる優勢な圧力(prevailing pressure)自体がファンへの異なる負荷として現れる。この変化する負荷は、異なるファン速度をもたらす。従って、ファンの回転速度は、ファンの圧力を測定するための代理として使用されることができる。これは、より少ないセンサを使用するので、好ましい実施態様である。
しかしながら、本発明の概念は、呼吸特性を得るための圧力センサを用いて実施されてもよい。
ファンの一方の側における既知の圧力(例えば、大気圧)に対して、圧力の監視は、ファンの他方の側における圧力又は少なくとも圧力変化の決定を可能にする。この他方の側は、例えば、大気圧とは異なる圧力を持つ封鎖されるチャンバである。
ファンの回転速度を監視することに基づいて検出される圧力変動は、ユーザの呼吸に関する情報を得るために使用されてもよい。特に、第1の値は呼吸の深さを表し、第2の値は呼吸の速度を表す。
回転速度を決定する手段が、ファンのモーターからの既存の出力信号を有してもよいし、又は別個の単純な検知回路が、ファンの追加の部品として設けられてもよい。しかしながら、何れの場合も、追加のセンサが不要であるように、ファン自体が使用される。
図2は、システムの構成要素の一例を示す。図1と同じ構成要素は、同じ参照番号が付されている。
図1に示される構成要素に加え、図2は、制御器30、ローカルバッテリ32及びファンの回転速度を決定する手段36を示す。図2は、ユーザに出力情報を提供するための出力38を示す。この出力38は、組み込まれた表示装置でもよいが、より好ましくは、例えばスマートフォンのような遠隔装置にデータを送信するための無線通信送信機(又は送受信機)であり、このとき、この遠隔装置は、ユーザにデータを提供するため、及び任意選択で、制御器30に伝えるための、ユーザからの制御コマンドを受信するための最終的なユーザインターフェースとして使用されることができる。
スマートフォンは、ユーザ情報を入力してユーザプロファイルを作成するために使用されてもよい。このユーザプロファイルは、以下にさらに説明するように、呼吸量と酸素摂取レベルとの間で変換するために使用されるので、少なくともユーザの年齢、体重及び性別を含む。
ファン20は、ファンブレード20a及びファンモーター20bを有する。一例において、ファンモーター20bは、電子整流されるブラシレスモーターであり、前記回転速度を決定する手段は、このモーターの内部センサを有する。電子整流されるブラシレスDCファンは、回転子の位置を測定し、この回転子が回転するようにコイルに流れる電流を切り替える内部センサを持つ。故に、この内部センサは、モーターの速度のフィードバック制御を可能にするために、そのようなモーターに既に設けられている。
前記モーターは、内部センサの出力34が供給される出力ポートを持つことができる。故に、回転速度を決定するのに適切な信号を搬送するポートがある。
その代わりに、前記回転速度を決定する手段は、モーター20bへの電気供給のリップルを検出するための回路36を有することができる。このリップルは、モーターのコイルに流れる電流を切り替えることにより生じ、これは、バッテリー32の有限インピーダンスの結果として、供給電圧に誘起される変化を引き起こす。回路36は、例えばファンが回転する周波数帯域内の信号のみが処理されるようにハイパスフィルタを有する。これは、極めて簡単な追加の回路を提供し、従来の圧力センサよりはるかに低コストである。
これは、モーターが、センサの出力端子が組み込まれていない2線式のファンを含む如何なるデザインとすることができることを意味する。それは、ブラシ付きDCモーターを用いても動作する。
出口弁22が電子的に切り換えられる弁である場合、呼吸サイクルのタイミング情報は、この呼吸サイクルの相に依存して、出口弁22を制御するために使用される。従って、ファンの速度の監視は、吸気相を決定する簡単な方法を提供し、次いで、吸気相は、マスクの出口弁22のタイミングを制御するために使用することができる。
出口弁を制御することに加え、制御器は、吸気時間又は呼気時間中、ファンをオフしてもよい。これは、マスクの異なる動作モードを与え、これらは、電力を節約するために使用される。
所与の駆動レベル(つまり電圧)に対し、ファンブレードへの負荷が減るので、ファンの圧力が低下すると、ファンの速度が上昇する。これは、フローの増大を生じる。従って、ファンの速度と圧力差の間には逆の関係がある。
この逆の関係は、較正処理中に得られるか、又はファンの製造業者により提供されてもよい。この較正処理は、例えば被験者が正常な呼吸で規則的に息を吸う及び息を吐くように指示される期間にわたり、ファンの速度情報を分析することを含む。取り込まれたファンの速度情報は次いで、呼吸サイクルに一致させることができ、このことから、吸気と呼気とを区別するためのしきい値が設定されることができる。
図3Aは、時間に対する回転子の位置を(測定されるセンサ電圧として)概略的に示す。
回転速度は、ファンへの直流(DC)電圧の(モーター内の切り替え事象により生じる)交流(AC)成分の周波数から測定される。このAC成分は、電源のインピーダンスに与えられる、ファンが得る電流の変動に由来する。
図3Aは、吸気中の信号をプロット40として、及び呼気中の信号をプロット42として示す。増大する圧力勾配によるファンへの負荷の増大によって引き起こされる、呼気中の周波数の減少がある。故に、観察される周波数の変化は、呼吸サイクル中の異なるファン性能に起因する。
図3Bは、時間に対するファンの回転速度をプロットすることにより、経時的な周波数の変動を示す。連続する最大値と最小値との間において、ファンの回転速度の最大差Δfanがあり、これは呼吸の深さと相関する。これは、ファンの回転信号から得られる第1の値である。これらの時点の間の時間は、第2の値、例えば、この期間に対応する周波数(この場合、呼吸速度の2倍である)を得るために使用される。
第1の値は、未処理のファンの回転信号から得られてもよいし、最初に円滑化を行ってもよい。従って、未処理のリアルタイムの速度又は処理された速度に基づいて、最大スイングを計算するために、少なくとも2つの異なる方法がある。実際には、リアルタイムの信号は、ノイズ又は他の変動が加えられている。平滑化アルゴリズムは、リアルタイムの信号を処理し、平滑化した信号から第1の値を計算するために使用されてよい。
呼気中、ファンの動作は、顔とマスクとの間にある領域から空気を強制的に流出させる。これは、呼気が容易になるため、快適性が向上する。それは、顔の上にさらなる空気を吸い込むこともでき、これは温度及び相対湿度を下げる。吸気と呼気との間において、顔とマスクとの間にある空間に新鮮な空気が吸い込まれ、それにより、その空間を冷却するので、ファンの動作は快適性を増大させる。
一例において、吸気中、出口弁は(能動的又は受動的の何れか一方で)閉じられ、ファンは、電力を節約するためにスイッチが切られる。これは、呼吸サイクルの検出に基づいた動作モードを提供する。
ファンが呼吸サイクルの一部の間、オフにされる、故に圧力情報を伝えない場合、吸気相及び呼気相の正確なタイミングは、以前の呼吸サイクルから推測される。
ファンの補助による呼気に対し、出口弁が再び開く直前に、電力が回復する必要がある。これは、次の吸気-呼気サイクルが適切なタイミングに維持され、十分な圧力及びフローが利用可能にすることを保証する。
この手法を用いて、約30%の電力節減が容易に達成可能であり、その結果、バッテリーの寿命が長くなる。その代わりに、有効性を高めるために、ファンへの電力を30%増大することができる。
異なるファン及び弁の構成を用いる場合、ファンの回転速度の測定が、高い快適性を達成するような制御を可能にする。
フィルタがファンと直列しているファンの構成において、圧力の監視は、フィルタの流れ抵抗を、特にファン及びフィルタを通した圧力降下に基づいて測定するために使用される。これは、マスクが一定期間、顔の上にないとき、スイッチを入れて行われる。この抵抗は、フィルタの経時変化の代理として使用することができる。
上述したように、電子整流されるブラシレスDCモーターを使用するファンは、回転子の位置を測定し、この回転子が回転するようにコイルに流れる電流を切り替える内部センサを持つ。
図4は、直流(DC)電源VDD及びGNDから、モーターの固定子のコイル50への交流電圧を発生させるインバータとして機能するH-ブリッジ回路を示す。このインバータは、コイル50を通した交流電圧を発生させるためのスイッチS1~S4の組を有する。これらスイッチは、回転子の位置に依存する信号により制御され、これら回転子の位置信号は、ファンの回転を監視するのに使用される。
ここで、圧力情報(又は代理の圧力情報)及びファンの回転速度が呼吸流の情報を得ることを可能にする方法が説明される。
マスクは、基本的に、ユーザの呼吸換気量を計算する必要がある。次いで、この呼吸換気量に基づいて、酸素摂取速度VO2が計算される。任意選択で、異なる活動に対するVO2レベルに基づいて、フィットネス又は運動の進展の尺度も得られる。従って、マスクは、例えば酸素摂取速度のような生理学的データに加え、フィットネストレーニング(体力作りのための運動の)情報を提供することができる。
呼吸換気量は、以下の式で定義される。

BVR=V*f (1)

ここで、BVRはL/分での呼吸換気量であり、Vは個々の呼吸量であり、fは呼吸数(すなわち、呼吸速度)である。
呼吸換気速度を測定するための差圧センサ又はファンの回転信号の使用は、インテリジェントマスクの如何なるアーキテクチャ、例えば呼気のファン方向、吸気のファン方向又はその両方に適用することができる。
単に例として、呼気のファン方向が仮定される。
通常、吸気量と呼気量とはバランスが取られている。BVRを得るために、呼吸量及び呼吸数が必要である。
インテリジェントマスクが一旦動作すると、制御器は、個々の呼吸サイクルよりも長いデータ期間、例えば5秒間、記録する。そのデータ容量内で、マスクの回転速度の最大及び最小データ点、並びに対応するタイミング時点が、前記呼吸数を容易に計算することを可能にする(図3B参照)。

f=1/2(tmax-tmin) (2)
呼吸量を計算するために、吸気量又は呼気量が計算される。本例は、呼気量に基づいている。この量は、(例えば鼻からの)呼気流量FRnose及びファンの流量FRfan、並びに及びフィルタを通る空気流に依存する。これには、2つのシナリオがある。
(i) FRnose<FRfan このときPcavity<0であり、空気流がフィルタを通る方向は外側から内側である
(ii) FRnose>FRfan このときPcavity>0であり、空気流がフィルタを通る方向は内側から外側である
図5Aは、FRnose<FRfan、Pcavity<0のシナリオを示し、フィルタの空気流はチャンバ18に入る。
図5Bは、FRnose>FRfan、Pcavity>0のシナリオを示し、フィルタの空気流はチャンバ18から出る。
これら2つの画像は共に、ファンがオンにされた状態での呼気に関する。
フィルタの通気性(K値により表される)は、フィルタFRfilterを通る空気流と圧力(P)との間に線形関係を提供する。

FRfilter=K*P (3)

圧力Pが増大するにつれて、フィルタを通る流量(L/s)は増大する。K値は通気係数であり、異なるフィルタは異なるKの値を持つ。
既知のフィルタの通気性に基づいて、圧力が、圧力センサから測定される又はファンの信号から間接的に測定されると、FRfilter値が得られる。
圧力値(又はファン信号)に依存して、空気流がフィルタを通る方向も分かる。結果として、各時点における呼気流量FRnoseが計算されることができる。

cavity<0の場合、FRnose=FRfan-FRfilter (4a)

これは、図5Aに示されるフローに対応する。

cavity>0の場合、FRnose=FRfan+FRfilter (4b)

これは、図5Bに示されるフローに対応する。
(一定のファンの駆動信号に対し)ファンの速度は、以下の関係を満たす。

n(t)/n(0)=Pcavity(t)/Pcavity(0) (5)

ここで、n(0)は、空間(cavity)の圧力がPcavity(0)であるときのデフォルトのファン速度であり、ここでPcavity(0)は、この空間の圧力のベースラインであり、これはユーザが呼吸をしていないことを意味する。n(t)は、時間tであり、空間の圧力がPcavity(t)であるときのファンの速度である。結果として、ファンの回転のフィードバック信号に従って、呼吸流量FRnoseの計算も容易となる。
前記呼吸流量に従って、呼吸量Vは、1回のサイクル、すなわち本例において1回の呼気サイクルにわたる積分として決定することができる。
Figure 2022537934000002
ここで、tは呼気サイクルが始まった時刻であり、tは呼気が終わった時刻である。式(1)~(6)に基づいて、前記換気量BVRが計算されることができる。
瞬時的な酸素消費速度VO2は、以下の式に従って計算することができる。
Figure 2022537934000003
ここで、VO2は、時間tにおける酸素摂取速度を表し、1分当たりの酸素のリットル単位を持つ。a値及びb値は定数であり、年齢及び性別に依存する。BMはkg単位の体重である。
BM及び前記換気量から酸素摂取へのこの変換を可能にするために、ユーザの体重、年齢及び性別が抽出されるユーザプロファイルが使用される。年齢、性別及び体重の情報は、例えば、自分のユーザプロファイルを設定するために、ユーザがそのマスクを初めて使用するとき、スマートフォン(又は他のユーザ入力装置)上のアプリを使用して入力される。もちろん、ユーザは、自分の体重の経時的な変化を反映させるために、自分のプロファイルを更新することができる(及び年齢は自動的に更新されることができる)。
a値及びb値は、例えば、T. Johnson著、"A guide to selected algorithms, distribution, and databases used in exposure models developed by the office of air quality planning and standards, in U.S. Environmental Protection Agency, North Carolina, 2002において概要が説明されるように、既知の方法で決定されることができる。
換気量と酸素消費速度との間における他の如何なる既知のマッピングが使用されてもよい。そのようなマッピングは近似であり、多くの異なる近似が可能である。
式(7)を用いて、ユーザがマスクを使用しているときの酸素消費速度VO2が計算される。この連続する及び略瞬時的なVO2の決定の最大値を追跡することにより、VO2maxの値が記録されることができる。例えば、ユーザは、3km又は5kmのランニングを行い、このランニング中にVO2の最大値を記録することにより、VO2maxの値を推定することができる。
漸増運動に応答する古典的な呼吸換気は、運動生理学において長年にわたる多くの研究の源であった。運動強度を増大させるとき、その運動を支えるためにより多くの酸素量が必要とされる。結果として、呼吸換気量が増大する(呼吸数と呼吸量が増大する)。しかしながら、トレーニングを積んだ人にとって、換気は、同じ作業率で20~30%低くすることができる。
これは、運動が心筋におけるmm当たりの毛細血管の数を増加させ、故に、よく働く心筋細胞へのグルコース及び酸素の送達を増大させるからである。従って、心臓の効率が増大する。運動により、肺両量が増大し、これは、肺におけるガス交換の速度を上げ、故に、多くの酸素化された血液が生成されることが保証される。最後に、トレーニングを積んだアスリートの筋肉は、トレーニングを積んでいない被験者よりも放出される乳酸が少なく、トレーニングは、循環乳酸を取り除く肝臓の能力を向上させることができる。
人々が適切にトレーニングを受ける場合、換気摂取量を大幅に減少させ、フィットネスレベルを向上させることができる。
本発明のマスクは、フィットネスレベルを反映しているフィードバックとして使用され、運動プロトコルに従う長期の運動療法の後、向上のために監視することができる情報を提供する。異なる運動強度を使用する場合、換気量及びVO2は異なる。
前記運動プロトコルは、例えばジョギング、ランニング又はサイクリングのような如何なる種類のスポーツ活動に基づくことができる。例えば、ランニングとすると、ユーザは、毎日同じ制御された時間内に同じ距離のランニング中にマスクを着用することができる。マスクからリモート装置、例えばスマートウォッチ又はスマートフォンへのデジタル接続を使用して、ランニングが終了するたびに、ユーザは、換気量及びVO2のデータを得ることができる。このデータは、スマートフォンに保存することができ、そのデータは、ユーザがその進展を見たいと思うたび表示することができる。ユーザは、フィットネス向上レベルを見ることができる。データは、例えば、フィットネス及び進展情報を与えるような、よりユーザフレンドリな方法で示されるように処理されてもよい。
マスクは、(図1に示されるように)鼻及び口だけを覆うためのものでもよいし又はフルフェイスマスクでもよい。マスクは、周囲空気をろ過するためのものである。
上述したマスクの設計は、フィルタ材料により形成されるメインの空気チャンバを持ち、ユーザはこのフィルタ材料を通して空気を吸い込む。代替のマスクの設計は、上述したように、ファンと直列にあるフィルタを持つ。この場合、ファンは、ユーザがフィルタを通して空気を吸い込むのを補助し、故に、ユーザの呼吸努力を減らす。出口弁は、吐き出された空気を排出することを可能にし、入口弁は、前記吸気口に設けられる。
本発明は、入口弁及び/又は出口弁を制御するために、呼吸により引き起こされる圧力変動の検出を使用する。
上述したような1つのオプションは、例えば、排気弁が開いているとき、空気チャンバ内から空気チャンバの外側に空気を吸い出すためだけのファンの使用である。そのような場合、マスク容量内の圧力は、呼気中、このマスク容量内にきれいなろ過された空気の正味の流れがあるように、ファンによって、外部の大気圧より下に維持される。従って、呼気中はファンによって、及び吸気中(ファンがオフにされるとき)はユーザによって、低い圧力が引き起こされてもよい。
代替のオプションは、周囲環境から空気チャンバ内に空気を吸い込むためだけのファンの使用である。そのような場合、ファンは、空気チャンバ内の圧力を増大させるように動作するが、使用中の空気チャンバ内の最大圧力は、特に高い圧力で補助される呼吸を目的としないので、空気チャンバの外側の圧力よりも高く、4cmHOより下のままである。従って、低電力のファンが使用される。
本発明は、ファンで補助される吸気又は呼気、及びフィルタ膜により形成される空気チャンバ、或いは封止された気密空気チャンバを備える、多くの異なるマスクの設計に利用されることが理解される。
全ての場合において、空気チャンバ内の圧力は、好ましくは、外部の大気圧よりも高く、2cmHO未満、1cmHO未満又は0.5cmHO未満のままである。従って、汚染用マスクは、持続的気道陽圧を供給するのに使用するためのものではなく、患者に治療を施すためのマスクではない。
マスクは、低電力での動作に特に関心があるように、好ましくはバッテリーで動作する。
図6にマスク制御方法を示す。この方法は、
ステップ70において、空気チャンバと、この空気チャンバの外側の周囲環境との間に境界を直接形成するファンを用いてマスクの空気チャンバ内に空気を吸い込む及び/又は空気チャンバから空気を吸い出すステップ、
ステップ72において、ファンの回転速度を決定するステップ、
ステップ74において、空気チャンバと周囲環境との間の圧力を決定するステップ、
ステップ76において、呼吸流情報を決定するために、ファンの回転速度を経時的に及び圧力を経時的に分析するステップ、並びに
ステップ78において、呼吸流情報を出力としてユーザに供給するステップ
を有する。
ステップ74は、ファンの速度が圧力測定の代用として使用されるように、ファンの回転速度から、空気チャンバと周囲環境との間の圧力を決定するステップを有する。
分析するステップ76は、例えば、
サブステップ76aにおいて、前記圧力及び前記フィルタのフィルタ通気特性に基づいて、フィルタ(16)を通るフィルタ流量を得るステップ、
サブステップ76bにおいて、ファンの回転速度からファン流量を得るステップ、
サブステップ76cにおいて、前記フィルタ流量と前記ファン流量との和又は差に基づいて、呼吸流量を得るステップ、
サブステップ76dにおいて、呼吸する吸気又は呼気の時間にわたる前記呼吸流量から、呼吸流の容積を得るステップ、並びに
サブステップ76eにおいて、前記呼吸流の容積及び呼吸流量からVO2測定値を得るステップ
を有する。
このVO2測定値は、ユーザに提供される呼吸流情報でもよい。その代わりに又はそれに加えて、VO2測定値の最大記録値が呼吸流情報として提供されてもよい。
マスクは、追加の機能及びユーザインターフェースのオプションが追加されてもよいが、これらは本開示の上述したように、範囲外である。
必要とされる様々な機能を行うために、実施形態は、ソフトウェア及び/又はハードウェアを用いて、多くの方法で実施される制御器を利用する。処理器は、必要とされる機能を行うために、ソフトウェア(例えば、マイクロコード)を使用してプログラムされる1つ以上のマイクロプロセッサを用いる制御器の一例である。しかしながら、制御器は、処理器を用いることの有無にかかわらず実施されることができ、幾つかの機能を実行するための専用ハードウェアと、他の機能を実行するための処理器(1つ以上のプログラムされるマイクロプロセッサ及び関連する回路)との組み合わせとして実施されてもよい。
本開示の様々な実施形態に用いられる制御器の構成要素の例は、これらに限定されないが、従来のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含む。
様々な実施において、処理器又は制御器は、例えばRAM、PROM、EPROM及びEEPROMである揮発性及び不揮発性のコンピュータメモリのような1つ以上の記憶媒体に関連付けられてもよい。この記憶媒体は、1つ以上の処理器及び/又は制御器上で実行されるとき、必要とされる機能を行う1つ以上のプログラムで符号化されてもよい。様々な記憶媒体は、処理器又は制御器内に取り付けられてもよいし、この記憶媒体に保存される1つ以上のプログラムが処理器又は制御器に読み込まれるように、搬送可能でもよい。
開示される実施形態に対する変形例は、図面、本開示及び添付の特許請求の範囲の検討から、本明細書に記載される原理及び技術を実施する際に当業者により理解及び実施され得る。請求項において、「有する」という用語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、要素が複数あることを述べなくても、その要素が複数あることを排除するものではない。単一の処理器又は他のユニットが、特許請求の範囲に挙げられる幾つかのアイテムの機能を実行することができる。ある特定の方法が互いに異なる従属請求項に挙げられているという単なる事実は、これらの方法の組み合わせが有利に使用され得ないことを示さない。「に適応する」という用語が請求項又は明細書に用いられる場合、この「に適応する」という用語は、「ように構成される」と言う用語と同様であることを意味する。請求項における如何なる参照符号も、その範囲を限定すると解釈されるべきではない。

Claims (15)

  1. マスクが着用されるとき、外壁とユーザの顔との間に空気チャンバを画定するための前記外壁、
    前記空気チャンバと、前記空気チャンバの外側の周囲環境との間に境界を直接形成するフィルタ、
    前記空気チャンバの外側から前記空気チャンバ内に空気を吸い込む、及び/又は前記空気チャンバ内から前記空気チャンバの外側に空気を吸い出すためのファン、
    前記ファンの回転速度を決定する手段、
    前記空気チャンバと前記周囲環境との間の圧力を決定する手段、
    前記フィルタの通気特性を考慮している呼吸流量情報を決定するために、前記ファンの回転速度を経時的に及び前記圧力を経時的に分析するよう適応する制御器、並びに
    前記呼吸流量情報を前記ユーザに供給する出力部
    を有する汚染用マスク。
  2. 前記空気チャンバと前記周囲環境との間の圧力を決定する手段は、前記制御器により実施され、前記制御器は、前記ファンの速度が圧力測定の代理として使用されるように、前記ファンの回転速度から、前記空気チャンバと前記周囲環境との間の圧力を得るように適応する、請求項1に記載のマスク。
  3. 前記空気チャンバと前記周囲環境との間の圧力を決定する手段は、差圧センサを有する、請求項1に記載のマスク。
  4. 前記ファンは、電子整流されるブラシレスモーターにより駆動し、前記回転速度を決定する手段が前記モーターの内部センサを有する、又は
    前記回転速度を決定する手段は、前記ファンを駆動させるモーターへの電気供給上のリップルを検出する回路を有する
    請求項1乃至3の何れか一項に記載のマスク。
  5. 前記制御器は、
    前記圧力及び前記フィルタの通気特性に基づいて、前記フィルタを通るフィルタ流量を得る、
    前記ファンの回転速度からファン流量を得る、並びに
    前記フィルタ流量と前記ファン流量との和又は差に基づいて、呼吸流量を得る
    ように適応する、請求項1乃至4の何れか一項に記載のマスク。
  6. 前記制御器は、前記圧力から吸気及び呼気のタイミングを決定し、吸気又は呼気中の前記呼吸流量を得るように適応する、請求項5に記載のマスク。
  7. 前記制御器は、呼吸する吸気又は呼気の時間にわたる前記呼吸流量から、呼吸流の容積を得るように適応する、請求項5又は6に記載のマスク。
  8. 前記制御器は、前記呼吸流の容積及び呼吸速度からVO2測定値を得るように適応する、請求項7に記載のマスク。
  9. 前記制御器は、ある時間期間にわたる最大VO2レベルを記録し、前記最大VO2レベルを呼吸流情報として前記出力部に供給するように適応する、請求項8に記載のマスク。
  10. 前記フィルタは、前記空気チャンバの外壁を有する、請求項1乃至9の何れか一項に記載のマスク。
  11. 前記ファンは、前記空気チャンバ内から前記空気チャンバの外側に空気を吸い込むためだけのものである、請求項1乃至10の何れか一項に記載のマスク。
  12. 前記空気チャンバの容積は、250cm未満である、請求項1乃至11の何れか一項に記載のマスク。
  13. 汚染用マスクを制御する非治療的方法において、
    ファンを使用して、マスクの空気チャンバに空気を吸い込む及び/又は前記空気チャンバから空気を吸い出すステップであり、前記マスクは、前記空気チャンバと前記空気チャンバの外側の周囲環境との間に境界を直接形成するフィルタを有する、ステップ、
    前記ファンの回転速度を決定するステップ、
    前記空気チャンバと前記周囲環境との間の圧力を決定するステップ、
    前記フィルタの通気特性を考慮している呼吸流量情報を決定するために、前記ファンの回転速度を経時的に及び前記圧力を経時的に分析するステップ、並びに
    前記呼吸流量情報を出力としてユーザに提供するステップ
    を有する非治療的方法。
  14. 前記ファンの速度が圧力測定の代理として使用されるように、前記ファンの回転速度から、前記空気チャンバと前記周囲環境との間の圧力を決定するステップを有する、請求項13に記載の方法。
  15. 前記圧力及び前記フィルタの通気特性に基づいて、前記フィルタを通るフィルタ流量を得るステップ、
    前記ファンの回転速度からファン流量を得るステップ、
    前記フィルタ流量と前記ファン流量との和又は差に基づいて、呼吸流量を得るステップ、
    呼吸する吸気又は呼気の時間にわたる前記呼吸流量から呼吸流の容積を得るステップ、並びに
    前記呼吸流の容積及び呼吸速度からVO2測定値を得るステップ
    を有する、請求項13又は14に記載の方法。
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