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JP2022514257A - ドライアイ疾患の治療のための局所点眼製剤におけるlxrアゴニスト - Google Patents

ドライアイ疾患の治療のための局所点眼製剤におけるlxrアゴニスト Download PDF

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JP2022514257A JP2021534212A JP2021534212A JP2022514257A JP 2022514257 A JP2022514257 A JP 2022514257A JP 2021534212 A JP2021534212 A JP 2021534212A JP 2021534212 A JP2021534212 A JP 2021534212A JP 2022514257 A JP2022514257 A JP 2022514257A
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eye
lxr
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ゴーシュ,アニータ
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アイノス,インコーポレイテッド
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Abstract

【課題】ドライアイ疾患の治療のための局所点眼製剤におけるLXRアゴニストに関する。【解決手段】ドライアイ病を治療するために使用され得るLXRアゴニストの局所点眼製剤。使用され得るLXRアゴニストの例は、ウアバゲニン若しくはヒオデオキシコール酸などのような天然のオキシステロール化合物又はIMB-151若しくはT0901317などのような合成非ステロール化合物を含む。LXRアゴニスト化合物は、ポリ(乳/グリコール)酸(PLGA)ナノ粒子、ミセル、又はリポソームなどのような生分解性のナノ粒子内にカプセル化されてもよい。概念実証を確立する実験作業を、実行した。【選択図】図13

Description

本発明は、ドライアイ疾患の治療のための局所点眼薬物療法に関する。
背景
ドライアイ疾患(DED)は、一般的な眼表面疾患であり、眼科の診療においてみられる最も一般的な状態のうちの1つである。眼表面は、涙液膜によって外部環境から保護されている。この涙液膜は、複雑で、様々な腺及び組織によって分泌される複数の層を含有する。涙液膜の最外側部分は、マイボーム腺によって分泌される脂質を含有する。中間層は、タンパク質、電解質、及び水を含有する水層である。角膜上皮細胞及び結膜上皮細胞もまた寄与するが、この層に主に寄与するのは、涙腺である。涙液膜の最内側層は、粘液層であり、これは、結膜杯細胞によって産生される分泌型ムチン、電解質、及び水を含有する。
病態生理学的には、DEDは、多因子病であり、涙液膜浸透圧の増加及び眼表面の炎症が最初に現れる。病気が進行するにつれて、涙腺への白血球浸潤、結膜杯細胞の損失、及びマイボーム腺機能不全により、結果として、ドライアイ疾患の徴候及び症状の増悪が一般的に観察されるようになる。
現在利用可能な薬物治療は、かなりの点眼痛及び種々の副作用を引き起こすことがある。代替的な治療の必要性が明らかであるように、炎症を低下させることができる又は高浸透圧の有害な作用から保護することができる薬剤は、DEDにとって有望な薬物候補になり得る。この点に関して、肝臓X受容体(LXR)は、脂質誘発性遺伝子発現の既定のメディエーターであり、オキシステロールに対する内在性受容体である。LXRαサブタイプは、マクロファージにおける高発現を含め、組織特異的発現を有する。LXRβサブタイプは、広範に発現される。
LXRアゴニストは、脂質代謝及び炎症に影響を及ぼす。LXRアゴニストは、マクロファージ炎症遺伝子発現の負の調節因子として強力な抗炎症効果を発揮することが示された。特に、LXRの活性化は、マウスモデルにおいて動脈硬化病変を改善し、マクロファージにおいて炎症性遺伝子発現を調整することが実証された。とりわけ、常在性マクロファージは、角膜及び結膜に存在し、炎症性M1マクロファージの活性化は、マウスのDED研究において観察された。したがって、発明者らは、LXRアゴニストが、眼の炎症を抑制することによってDEDを治療するのに有効となり得ることを仮定する。抗炎症効果を有することに加えて、LXRアゴニストはまた、脂質生合成に関与する酵素の発現をも刺激する。Steffensen et al, “Putative Metabolic Effects of the Liver X Receptor (LXR)” (2004 Feb) Diabetes 53 (suppl 1):S36-S42を参照されたい。マイボーム腺機能不全がDEDにおいて重大な役割を果たすので、発明者らはまた、LXRアゴニストが、マイボーム腺機能を回復させることによってDEDを治療するのに有効となり得ることを仮定する。
概要
本発明は、ドライアイ疾患を治療するために使用され得る局所点眼医薬組成物を提供する。ドライアイ疾患は、不快感、視覚障害、及び涙液膜不安定といった症状をもたらし、眼表面を損傷する可能性がある、涙及び眼表面の多因子病である。ドライアイ疾患には、涙液膜の浸透圧の増加及び炎症が付随する。ドライアイ疾患/病の臨床上の定義は、the Tear Film & Ocular Surface Society (TFOS) Dry Eye Workshop (DEWS) II (“TFOS DEWS II Definition and Classification Report”) (2017 Jul) Ocul Surf. 15(3):276-283の報告において与えられる。
一態様において、本発明は、水性の液の中に混合される、治療有効量のLXRアゴニスト化合物を含む点眼医薬組成物である。結果として生じる組成物は、水剤、エマルジョン、懸濁剤等の任意の液体混合物の形態を有していてもよい。いくつかの実施形態において、LXRアゴニスト化合物は、ナノ粒子内にカプセル化される又はナノ粒子上に吸収される。
別の態様において、本発明は、点眼医薬製品である。点眼医薬組成物は、点眼容器中に含有される。製品は、一回使用の製品又は複数回使用の製品とすることができる。容器は、瓶、バイアル、アンプル等の任意の適したタイプの点眼容器であってもよい。
別の態様において、本発明は、ドライアイ疾患を治療するための方法であって、治療有効量の点眼組成物を患者の眼に投与することを含む方法である。
別の態様において、本発明は、マイボーム腺脂質生合成を増強する又は涙液膜脂質含有量を増加させることによって、ドライアイ疾患を治療するための方法であって、治療有効量の点眼組成物を患者の眼に投与することを含む方法である。
図面の簡単な説明
図1は、本発明において使用され得る種々のLXRアゴニスト化合物の化学構造を示す。図1は、ヒオデオキシコール酸を示す図である。 図2は、本発明において使用され得る種々のLXRアゴニスト化合物の化学構造を示す。図2は、ウアバゲニンを示す図である。 図3は、本発明において使用され得る種々のLXRアゴニスト化合物の化学構造を示す。図3は、ATI-111を示す図である。 図4は、本発明において使用され得る種々のLXRアゴニスト化合物の化学構造を示す。図4は、ATI-829を示す図である。 図5は、本発明において使用され得る種々のLXRアゴニスト化合物の化学構造を示す。図5は、T0901317を示す図である。 図6は、本発明において使用され得る種々のLXRアゴニスト化合物の化学構造を示す。図6は、IMB-151を示す図である。 図7は、本発明において使用され得る種々のLXRアゴニスト化合物の化学構造を示す。図7は、IMB-170を示す図である。 図8は、本発明において使用され得る種々のLXRアゴニスト化合物の化学構造を示す。図8は、BMS-779788を示す図である。 図9は、本発明において使用され得る種々のLXRアゴニスト化合物の化学構造を示す。図9は、BMS-852927を示す図である。 図10は、本発明において使用され得る種々のLXRアゴニスト化合物の化学構造を示す。図10は、LXR-623を示す図である。 図11は、本発明において使用され得る種々のLXRアゴニスト化合物の化学構造を示す。図11は、GW3965を示す図である。 図12は、複数回使用(複数回用量)の点眼バイアルを示す図である。 図13は、複数の一回使用のバイアルの束を示す図である。 図14Aは、涙液量に関する実験結果を示す図である。 図14Bは、涙液量に関する実験結果を示す図である。 図15Aは、角膜フルオレセイン染色に関する実験結果を示す図である。 図15Bは、角膜フルオレセイン染色に関する実験結果を示す図である。 図16Aは、涙腺組織像に関する実験結果を示す図である。 図16Bは、涙腺組織像に関する実験結果を示す図である。 図17Aは、結膜組織像に関する実験結果を示す図である。 図17Bは、結膜組織像に関する実験結果を示す図である。 図18Aは、角膜厚に関する実験結果を示す図である。 図18Bは、角膜厚に関する実験結果を示す図である。 図18Cは、角膜厚に関する実験結果を示す図である。 図18Dは、角膜厚に関する実験結果を示す図である。 図18Eは、角膜厚に関する実験結果を示す図である。 図19Aは、ヒト角膜上皮細胞に対する高浸透圧ストレス傷害の種々の影響を示す図である。 図19Bは、ヒト角膜上皮細胞に対する高浸透圧ストレス傷害の種々の影響を示す図である。 図19Cは、ヒト角膜上皮細胞に対する高浸透圧ストレス傷害の種々の影響を示す図である。 図19Dは、ヒト角膜上皮細胞に対する高浸透圧ストレス傷害の種々の影響を示す図である。 図19Eは、ヒト角膜上皮細胞に対する高浸透圧ストレス傷害の種々の影響を示す図である。 図19Fは、ヒト角膜上皮細胞に対する高浸透圧ストレス傷害の種々の影響を示す図である。 図20は、高浸透圧ストレス条件+/-ウアバゲニン治療に曝露されたHCE-T細胞についての細胞間結合部でのZO-1の蛍光画像を示す図である。 図21は、ウサギの眼における涙液破壊時間試験の結果を示す図である。
詳細な説明
1.ドライアイ疾患:ドライアイ疾患は、ホルモンの不均衡、種々の自己免疫疾患(たとえばシェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、及び関節リウマチ)、眼移植片対宿主病(GVHD)、先天性無涙症、眼球乾燥症、涙腺切除、脱感覚神経(sensory denervation)、眼瞼炎又は酒さによって引き起こされる脂質涙液層の異常、ビタミンA欠乏症によって引き起こされるムチン涙液層の異常、トラコーマ、角結膜炎、粘膜皮膚疾患、加齢、閉経、アルコール使用障害、並びに糖尿病を含む他の関係のある状態に起因してもよい又はそれと重複してもよい。
ドライアイ疾患をもたらしてもよい他の状況は、角膜屈折矯正手術、乾燥した環境条件、コンピューターの使用などのような視覚による作業、眼の疲れ、コンタクトレンズの装着、及び眼刺激を含む。ドライアイ疾患をもたらしてもよい医薬品は、イソトレチノイン、鎮静薬、利尿薬、三環系抗うつ薬、抗高血圧薬、経口避妊薬、抗ヒスタミン薬、鼻粘膜充血除去薬、β-遮断薬、フェノチアジン、アトロピン、及びモルヒネなどのようなオピエート鎮痛薬を含む。
2.LXRアゴニスト:LXRアゴニストは、DNA結合転写因子の核内受容体スーパーファミリーのメンバーである肝臓X受容体(LXR)に結合し、活性化する化合物である。任意の適した小分子LXRアゴニストは、点眼組成物において使用され得る。いくつかの実施形態において、LXRアゴニスト化合物は、650未満の分子量を有する。いくつかの実施形態において、LXRアゴニストは、天然の又は合成のものとすることができるオキシステロール化合物(コレステロールの酸化形態又は特定の胆汁酸)である。
いくつかの実施形態において、LXRアゴニストは、天然のオキシステロール化合物である。天然のオキシステロール化合物であるLXRアゴニストの例は、N,N-ジメチル-3β-ヒドロキシ-コレナミド(DMHCA));22(R)-ヒドロキシコレステロール;24(S)-ヒドロキシコレステロール;22(R)-ヒドロキシコレステロール(22OHC);24(S),25-エポキシコレステロール;24(S)-ヒドロキシコレステロール;27-ヒドロキシコレステロール(27OHC);ヒオデオキシコール酸(図1に示す);及びコレステン酸を含む。別の例は、図2に示すウアバゲニンであり、これは、Tamura et al, “Ouabagenin is a naturally occurring LXR ligand without causing hepatic steatosis as a side effect” (2018 Feb.) Sci Rep. 8: 2305において報告されるように、LXRβ-サブタイプ特異的アゴニストである。
いくつかの実施形態において、LXRアゴニストは、合成ステロール化合物である。例として、図3及び4に示し、Peng et al, “A novel potent synthetic steroidal liver X receptor agonist lowers plasma cholesterol and triglycerides and reduces atherosclerosis in LDLR-/- mice” (2011 Apr) Br J Pharmacol. 162(8): 1792-1804において報告されるATI-111及びATI-829を含む。本明細書において使用されるように、「ステロール化合物」という用語は、4つの「縮合」環(六員環A、B、及びC並びに5員環D)において17の炭素原子が結合し且つ3位にヒドロキシル基を有する、よく知られているステロイドコア構造を有する化合物を意味する。本明細書において使用されるように、「合成の」という用語は、化合物が人体において天然にないことを意味する。
いくつかの実施形態において、LXRアゴニストは、合成非ステロールLXRアゴニスト化合物である。1つの例は、図5に示すT0901317であり、これは、Houck et al, “T0901317 is a dual LXR/FXR agonist” (2004 Aug) Molecular Genetics & Metabolism 83:184-187において記載されるように、効力の高いLXRアゴニストである。T0901317の第二アミンN-(2,2,2-トリフルオロエチル)がN-メチルと置き換えられた同類のLXRアゴニスト化合物T0314407もまたある。Schultz et al, “Role of LXRs in control of lipogenesis” (2000 Nov 15) Genes Dev. 14(22):2831-2838を参照されたい。
別の例は、図6に示すIMB-151であり、これは、Li et al, “Identification of a selective agonist for liver X receptor α (LXRα) via screening of a synthetic compound library” (2014 Apr) J Biomol Screen. 19(4):566-74において報告されるように、LXRα特異的アゴニストである。別の例は、図7に示すIMB-170であり、これは、Li et al, “Identification of a novel partial agonist of liver X receptor α (LXRα) via screening” (2014) Biochemical Pharmacology 92:438-447において報告されるように、LXRαアゴニストである。
別の例は、図8に示し且つKirchgessner et al, “Pharmacological Characterization of a Novel Liver X Receptor Agonist with Partial LXRα Activity and a Favorable Window in Nonhuman Primates” (2015 Feb.) Journal of Pharmacology & Experimental Therapeutics 352(2):305-314において報告されるBMS-779788(CAS No.918348-67-1)である。別の例は、図9に示し且つKirchgessner et al, “Beneficial and Adverse Effects of an LXR Agonist on Human Lipid and Lipoprotein Metabolism and Circulating Neutrophils” (2016 Aug) Cell Metab. 24(2):223-33において報告されるBMS-852927(CAS No.1256918-39-4)である。
別の例は、Vucic et al, “Regression of inflammation in atherosclerosis by the LXR agonist R211945: a noninvasive assessment and comparison with atorvastatin” (2012 Aug.) JACC Cardiovasc Imaging 5(8):819-28によって報告されるR211945である。別の例は、図10に示し且つKatz et al, “Safety, pharmacokinetics, and pharmacodynamics of single doses of LXR-623, a novel liver X-receptor agonist, in healthy participants” (2009 Jun) J Clin Pharmacol. 49(6):643-9において報告されるLXR-623(CAS No.875787-07-8)である。
別の例は、図11に示し且つPeng et al, “A novel potent synthetic steroidal liver X receptor agonist lowers plasma cholesterol and triglycerides and reduces atherosclerosis in LDLR-/- mice” (2011 Apr) Br J Pharmacol. 162(8):1792-1804において報告されるGW3965である。使用され得る他のLXRアゴニストは、本明細書において参照によって援用されるMa et al, “Liver X Receptors and their Agonists: Targeting for Cholesterol Homeostasis and Cardiovascular Diseases” (2017) Curr. Issues Mol. Biol. 22:41-64において開示される。
LXRアゴニストは、完全アゴニストであっても部分アゴニストであってもよい。LXRアゴニストは、ドライアイ疾患を治療する際の療法の有効性について任意の適した効力を有していてもよい。いくつかの実施形態において、LXRアゴニストは、LXRα、LXRβ、又は両方に対して5μMのEC50値よりも大きなインビトロにおける効力;いくつかの場合では、1μMよりも大きな効力;いくつかの場合では、500nMよりも大きな効力;いくつかの場合では、100nMよりも大きな効力を有する。
LXRアゴニストは、サブタイプ特異的であってもよい。いくつかの実施形態において、LXRアゴニストは、T0901317又はIMB-151などのように、LXRαサブタイプに対して選択的である(すなわち、β-サブタイプよりもα-サブタイプに対して大きな効力を有する)。いくつかの実施形態において、LXRアゴニストは、LXRβに対してよりも、少なくとも5倍大きな;いくつかの場合では、少なくとも10倍の;いくつかの場合では、少なくとも約50倍の、LXRαに対する効力を有する。
いくつかの実施形態において、LXRアゴニストは、ウアバゲニンなどのように、LXRβサブタイプに対して選択的である(すなわち、α-サブタイプよりもβ-サブタイプに対して大きな効力を有する)。いくつかの実施形態において、LXRアゴニストは、LXRαに対してよりも、少なくとも5倍大きな;いくつかの場合では、少なくとも10倍の;いくつかの場合では、少なくとも約50倍の、LXRβに対する効力を有する。
任意の治療有効量のLXRアゴニスト化合物は、局所点眼組成物において使用されてもよい。いくつかの実施形態において、局所点眼組成物中のLXRアゴニスト化合物の濃度は、10mg/ml又はそれ以下;いくつかの場合では、5mg/ml又はそれ以下;いくつかの場合では、3mg/ml又はそれ以下;いくつかの場合では、1mg/ml又はそれ以下である。いくつかの実施形態において、局所点眼組成物中のLXRアゴニスト化合物の濃度は、0.25mg/ml~10mg/mlの範囲に;いくつかの場合では、0.25mg/ml~5mg/mlの範囲に;いくつかの場合では、0.25mg/ml~3mg/mlの範囲に;いくつかの場合では、0.25mg/ml~1mg/mlの範囲にある。これらの有効濃度は、実験データによって支持され、放出動態、投与におけるロス、希釈、又は涙液によって流される等を要因として考慮すると、臨床上の治療状況において、より多い量が必要とされる。
いくつかの実施形態において、局所点眼組成物中のLXRアゴニスト化合物の濃度は、100mg/ml又はそれ以下;いくつかの場合では、50mg/ml又はそれ以下;いくつかの場合では、25mg/ml又はそれ以下;いくつかの場合では、10mg/ml又はそれ以下である。いくつかの実施形態において、局所点眼組成物中のLXRアゴニスト化合物の濃度は、1mg/ml~100mg/mlの範囲に;いくつかの場合では、1mg/ml~50mg/mlの範囲に;いくつかの場合では、1mg/ml~25mg/mlの範囲に;いくつかの場合では、1mg/ml~10mg/mlの範囲にある。これらの有効濃度は、実験データによって支持され、放出動態、投与におけるロス、希釈、又は涙液によって流される等を要因として考慮すると、臨床上の治療状況において、より多い量が必要とされる。
3.他の製剤成分及び特性:本明細書において使用されるように、「局所点眼」は、眼の前方などのような眼表面に(たとえば角膜に)、上眼瞼に、下眼瞼に、及び結膜嚢中に等、直接加えられる任意の医薬製剤を意味する。局所点眼組成物は、水性の液を含む液体組成物である。本明細書において使用されるように、「水性の液」という用語は、少なくとも75重量%;いくつかの場合では、少なくとも90%が水である液を意味する。液体組成物は、水剤、懸濁剤、エマルジョン、ゲル、ゾル、泡タイプの液体(liquid foam)等の種々のタイプの液体混合物のいずれかの形態を有していてもよい。
いくつかの実施形態において、点眼組成物は、界面活性剤、佐剤、バッファー、酸化防止剤、等張化剤、防腐剤(たとえばEDTA、塩化ベンザルコニウム)、亜塩素酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、ポリクアテリウム-1(polyquaterium-1)、シックナー、又は粘度調整剤などのような他の成分をさらに含んでいてもよい。使用され得るシックナー又は粘度調整剤の例は、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、グリコール400、プロピレングリコールヒドロキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びその他同種のものを含む。
点眼組成物のpHは、pH5.0~8.5などのような任意の適した範囲にあってもよい。点眼液組成物のpHは、適した範囲まで、任意の生理的に及び眼科的に許容されるpH調整用の酸、塩基、又はバッファーを追加することによって、調整されてもよい。本発明の点眼組成物は、点眼製剤の調製に適した医薬賦形剤をさらに含有することができる。このような賦形剤の例は、保存剤、緩衝剤、キレート剤、酸化防止剤、及び浸透圧を調節するための塩である。
4.ナノ粒子製剤:ナノテクノロジーベースの眼薬物送達プラットフォームは、眼への薬物バイオアビアビリティを増加させることができる。特に、ナノ粒子製剤は、結膜円蓋に蓄積する傾向があるので、ナノ粒子薬の接触時間は、同等の点眼剤よりもかなり長い。この接触時間の増加により、作用持続時間は長くなり得る。
いくつかの実施形態において、LXRアゴニスト化合物は、ナノ粒子上に吸着される又はナノ粒子内に封入される。「ナノ粒子」という用語は、粒子、ナノ球体、ナノカプセル、リポソーム、高分子ミセル、量子ドット、デンドリマー、固体脂質ナノ粒子等を包含する。眼薬物送達に使用され得るナノ粒子製剤の例は、Deepak Thassu & Gerald Chader (eds.), Ocular Drug Delivery Systems: Barriers and Application of Nanoparticulate Systems (2013) CRC Press及びKewal K. Jain, “Nanocarriers for Ocular Drug Delivery” in The Handbook of Nanomedicine (2008) Humana Pressにおいて記載される。
ナノ粒子は、生体適合性ポリマー又は生物学的材料を含む任意の適した材料から作製されてもよい。このような材料の例は、キトサン、ポリアクリル酸などのようなポリカルボン酸、ヒアルロン酸エステル、ポリイタコン酸、ポリ(ブチル)シアノアクリレート、ポリ-ε-カプロラクトン、ポリ(イソブチル)カプロラクトン、ポリ(乳/グリコール)酸又はポリ(乳酸)、ポリ(エチレングリコール)-ブロック-ポリ(L-リジン)、EUDRAGIT(登録商標)RS100又はEUDRAGIT(登録商標)RL100を含む。EUDRAGIT(登録商標)材料は、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、及び第四アンモニウム基を有する低含有量のメタクリル酸エステルのコポリマーである。
いくつかの実施形態において、ナノ粒子は、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳/グリコール)酸、ポリ(カプロラクトン)、ポリヒドロキシ酪酸、キトサン、ヒアルロン酸、ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリレート)、及びポリ(エチレングリコール)などのような、生体適合性である上に、生分解性でもあるポリマーを含む。いくつかの場合では、ナノ粒子は、生体適合性である上に、生分解性でもある合成して作製されたポリマーを含む。
ナノ粒子は、1μm未満の任意の適したサイズを有していてもよい。いくつかの実施形態において、ナノ粒子は、100~700nmの範囲の平均サイズの直径を有する。結果として生じるナノ粒子製剤は、懸濁剤、エマルジョン、ゲル、ゾル、泡タイプの液体等を含む任意の適した液体の形態をしていてもよい。
5.包装:点眼組成物は、すぐに使える一回使用の製品又は複数回使用の製品などのように、任意の適した方式で包装されてもよい。一回使用の製品は、1回だけの設定で消費されることが意図される。点眼組成物は、局所眼投与用の任意の適したタイプの点眼容器において提供されてもよい。いくつかの実施形態において、製品は、複数回使用の製品であり、点眼容器は、3~20mLの容量の点眼組成物を含有する。例として、図12は、点眼組成物を含有する複数回使用の(複数回用量の)点眼バイアル10を示す。いくつかの実施形態において、製品は、一回使用の製品であり、点眼容器は、1mL未満の容量の点眼組成物を含有する。例として、図13は、点眼組成物を含有する複数の一回使用のバイアル22の束20を示す。適量を投与するために、バイアル22を、束20から引き離し、キャップ24をねじってはずし、バイアル先端を開ける。
6.治療の方法:本発明の点眼組成物は、ドライアイ疾患を治療するために使用されてもよい。本明細書において使用されるように、「治療すること」という用語はまた、ドライアイ疾患を予防することも包含する。眼不快感、視覚障害、涙液膜不安定、高浸透圧涙液、及び眼表面の炎症を含む、ドライアイ疾患の1つ又は複数の特定の症状を、回復させ得る。
患者は、一方又は両方の眼について、直接眼表面(結膜嚢を包含する)に、液滴を局所的に滴下することによって、点眼組成物を受ける。点眼組成物の局所投与は、患者ら自身が実行してもよい。又は局所投与は、介護者、配偶者、臨床医(たとえば医師若しくは看護師)等の他の誰かが実行し得る。
患者は、点眼組成物の間欠投薬を受けてもよい。いくつかの実施形態において、局所点眼組成物は、1日につき1回投与される。いくつかの実施形態において、局所点眼組成物は、1日につき2回投与される。いくつかの実施形態において、局所点眼組成物は、1日につき3回投与される。
LXRアゴニストの抗炎症特性は、療法の有効性において役割を有していてもよい。しかしながら、眼環境は、炎症性の傷害から眼をすでに保護している特別な免疫特権を備えている。Zhou et al, “Ocular immune privilege” (2010) F1000 Biology Reports 2:3を参照されたい。この眼免疫特権は、眼の内外への細胞移動及び大きな分子の拡散を妨げる物理的障壁(効果的な血液網膜関門及び輸出リンパ管の欠如による);免疫抑制微小環境を作り出す、阻害性の可溶性で細胞に結合した因子の存在;並びに眼による全身性免疫応答の能動的調節を含む複数のメカニズムによって維持される。結果として、全身性抗炎症応答は、眼炎症応答と非常に異なる。したがって、発明者らは、ドライアイ疾患におけるLXRアゴニストの療法の有効性はまた、たとえばマイボーム腺における脂質生合成の刺激の結果とすることもでき得ることを仮定する。この脂質生成作用メカニズムは、抗炎症作用と並行して又はそれと関係なく働いてもよい。
実験の例
1.PLGA-ナノ粒子の調製:ナノ粒子カプセル化薬を、動物実験のために調製した。試験化合物T0901317は、Langert et al, “Attenuation of experimental autoimmune neuritis with locally administered lovastatin-encapsulating poly(lactic-co-glycolic) acid nanoparticles” (Jan. 2017) J Neurochem. 140(2):334-346によって報告される水中油型シングルエマルジョン技術に変更を加えたものを使用して、ポリ(乳/グリコール)酸(PLGA)ナノ粒子中にカプセル化した。適した量のT0901317薬は、薬物の配合が約25%になるように使用した。T0901317薬を、1mLのジクロロメタン中に溶解した。100mgのエステル末端PLGA(85:15)を、ジクロロメタン中に溶解し、勢いよく混合しながら、氷冷1%(w/v)ポリビニルアルコール(10mL)にゆっくりと追加した。ポリビニルアルコールは、界面活性剤として果たし、凝集を予防することによってナノ粒子の産生を容易にする。結果として生じた懸濁剤を、プローブ超音波処理によって乳化し、それから100mL氷冷ポリビニルアルコールで希釈した。有機溶媒は、25℃で3時間、絶えず撹拌することによって蒸発させた。結果として生じるPLGAナノ粒子を、遠心分離(4℃で25分間、25,000g)によって単離し、脱イオン水で洗浄した。T0901317薬の放出プロファイルは、PLGAナノ粒子薬製剤に典型的なものであった。PLGA粒径は800±50nmであり、算出した薬物の配合は約23%であり、ゼータ電位は-30.00±5.00mVであった。25%の薬物の配合は、約3.3mg/ml又は7mMのT0901317の濃度に変換される。
2.マウス実験:PLGA-T0901317の効果を、空のPLGAナノ粒子(ビヒクルコントロール)と比較して、DEDの前臨床マウスモデルにおいて試験した。ビヒクル及び薬物ナノ粒子の両方を、防腐剤なしの点眼懸濁剤として作製した。マウス実験は、Ziniauskaite et al, “Efficacy of Trabodenoson in a Mouse Keratoconjunctivitis Sicca (KCS) Model for Dry-Eye Syndrome” (June 2018) Investigative Ophthalmology & Visual Science 59:3088-3093において記載されるものと同様の方式で実行した。6~10週齢のマウスにおいて、実験的DEDを、乾燥する環境におけるスコポラミン投与によって誘発した。スコポラミンは、それぞれの耳の中に、3×3mm片のスコポラミンパッチを配置することによって投与した。パッチの適切な配置は、毎日チェックし、パッチは毎週2回置き換えた。
同時に、マウスを、14日間、湿度5~15%及び空気流15L/分の制御された乾燥する環境に配置した。空気は、直列の水分離器及びオレンジ色のシリカゲル乾燥剤を充填した2本の直列の特注4L容積乾燥カラムを使用して乾燥させた。乾燥させた空気を、4流路の多岐管を介して、4つの個々の流量計に分散させ、流量計は、系当たり4つのケージのそれぞれへの空気流を15L/分に調節するために使用した。乾燥させた空気は、マウスの眼の高さに対応する床面から4cmのところに15cm間隔で配置した2つのアクセスポイントを通してそれぞれのケージの中にポンプで送り込んだ。
点眼懸濁剤は、P20マイクロピペッターを使用して、結膜嚢の中に5μlをピペットで入れることによって、1日につき3回、両眼に投与した。治療は、実験的DEDの誘発の3日前に開始し、2週間の誘発期の期間の始めから終りまで続けた。研究終了時に、マウスは、COに過度に曝露させ、その後、心臓穿刺によって安楽死させた。眼瞼及び涙腺を含む眼を解剖し、4%パラホルムアルデヒド中で一晩、後固定した。
(2a)眼表面炎症(生きている動物):眼表面炎症は、角膜フルオレセイン染色によって測定した。1μLの0.05%液体フルオレセインナトリウムを、両眼の結膜嚢に加えた。90秒後に、角膜上皮の損傷を、蛍光顕微鏡での画像診断によって評価した。角膜フルオレセイン総スコアは、スコアリングシステムでフルオレセインの点及び斑を評価することによって算出した:不在、0;薄く点状の染色、1;濃い点状の染色であるが、広汎性ではない、2;小さな陽性の斑点エリア、3;面積の大きなフルオレセイン斑点、4。
(2b)組織学的分析:眼組織を、10μmの厚さで連続切片にした。一連の切片を、選択し、涙腺及び角膜上皮組織のごく普通のヘマトキシリン/エオシン染色又は杯細胞の可視化のための過ヨウ素酸シッフ(PAS)染色のために処理した。染色した切片を、光学顕微鏡下で画像診断した。涙腺の組織学的分析を、実行し、リンパ球を確認した。炎症病変の組織学的グレード分類は、以下の通りに実行した:病巣当たり>20の単核細胞から構成される1~5の病巣については1;>5のこのような病巣があるが、重大な実質の破壊はない、については2;実質組織の変性については3;単核細胞による腺の広範囲にわたる浸潤及び広範囲にわたる実質の破壊については4;並びにグレード4の病変に加えて病巣の線維化、管拡張、及び/又は脂肪浸潤による重篤な破壊的病巣については5。角膜切片の組織学的分析は、角膜組織の厚さを測定するために実行した。上皮細胞層の厚さ、層中の上皮細胞の数、支質及び角膜全体の厚さを、定量化した。平均の厚さは、それぞれの角膜切片についての5つの別々の測定値を平均することによって決定した。結膜円蓋における杯細胞の組織学的分析は、杯細胞をカウントするために実行した。杯細胞の定量化は、結膜の長さ1mm当たりの杯細胞の数として表現する。
(2c)涙液量の定量化:涙液量の定量化は、ピンセットを使用して10秒間、外眼角に垂らした、滅菌したフェノールレッドを浸み込ませた木綿糸を使用して実行した。濡れた糸の長さを、顕微鏡下で調べ、定規を使用して測った。測定値の分解能は、0.5mmであった。涙液量は、すべての群において、ベースライン時に並びに研究の4、7、11、及び14日目に測定した。
(2d)結果:パラメトリックデータは、スチューデントt検定を使用して分析し、ノンパラメトリックデータは、マンホイットニー順位検定を使用して分析した。データは、平均値±S.D.若しくはs.e.m.として又は中央値±四分位範囲として示す。差は、P≦0.05で統計的に有意であると見なした。眼の目視検査では、あらゆる眼毒性又は副作用を示唆するような充血又は眼刺激の証拠はなかった。
体重.2週間のドライアイ病の誘発後に、SiccaSystem(商標)技術によって誘発されるDEDマウスモデルに典型的な、体重の統計的に有意な低下があった(P<0.001)。しかしながら、治療群の間で、体重減少の程度に差はなかった(P=0.23)。涙液量.DED誘発の成功は、スコポラミン投与と乾燥する環境への曝露の14日後に涙液量の低下によって確かめた。図14Aに示すように、涙液量は、PLGA-T0901317群において、2.9±0.5mmから1.0±0.2mm(p<0.001)まで低下した。また、PLGA空群では2.8±0.3mmから1.2±0.2mm(p<0.001)まで低下した。図14Bに示すように、群の間で、涙液量の低下の程度に統計的に有意な差はなかった(p=0.50)。
角膜フルオレセイン染色.PLGAカプセル化T0901317は、マウスDEDモデルにおいて角膜フルオレセイン染色を低下させ、抗炎症効果を示唆した。図15Aに示すように、2週間のPLGA-T0901317治療は、空のナノ粒子と比較して、角膜フルオレセイン染色スコアの統計的に有意な低下を引き起こし(p<0.05)、角膜表面炎症の抑制を示した。代表的な画像を、図15Bに示す。涙腺組織像.同様に、図16Aに示すように、涙腺の病状の分析(上記に示す尺度に従ってスコアリング)は、空のPLGAナノ粒子で治療した眼と比較して、PLGA-T0901317治療眼について白血球の浸潤が有意に低下した(p<0.05)ことを実証した。図16Bは、染色涙腺切片の代表的な画像を示す。上のパネルは、PLGA-T0901317治療眼からのものである。下のパネルは、PLGA空治療眼からのものである。結膜組織像.図17Aは、結膜のPAS染色切片においてカウントした杯細胞の数を示す。PLGA-T0901317治療眼とPLGA空治療眼との間に、統計的に有意な差はなかった(p=0.54)。図17Bは、結膜のPAS染色切片の代表的な画像を示す。上のパネルは、PLGA-T0901317治療眼からのものである。下のパネルは、PLGA空治療眼からのものである。
角膜厚.図18A~18Dは、それぞれの治療群についての平均値、四分位範囲、及び最小値/最大値を示す箱ひげ図として角膜厚のデータを示す。図18Aは、角膜上皮の厚さを示す(p=0.25)。図18Bは、上皮細胞層の細胞の数を示す(p=0.40)。図18Cは、角膜支質の厚さを示す(p=0.76)。図18Dは、角膜全体の厚さを示す(p=0.64)。治療群の間で、統計的に有意な差はなかった。これは、薬物治療が眼毒性又は副作用を有するという証拠がなかった上述の目視観察を確かめるものである。
3.インビトロにおける実験:T0901317の抗炎症効果を、ヒト角膜上皮細胞(HCE-T)のインビトロ細胞培養で研究した。HCE-T細胞は、37℃、5%COにおいて、DMEM/F12(1:1)、5%ウシ胎仔血清、ペニシリン-ストレプトマイシン、5mg/mlインスリン、10ng/mlヒト組換え上皮増殖因子、及び0.5%ジメチルスルホキシド中で増殖させた。
(3a)高浸透圧ストレス傷害:ドライアイの状態をシミュレーションするために、細胞を、Chen et al, “Hyperosmolarity-Induced Cornification of Human Corneal Epithelial Cells Is Regulated by JNK MAPK” (Feb. 2008) Investigative Ophthalmology & Visual Science, 49(2):539-549において記載されるように、高浸透圧ストレス傷害に曝露させた。コンフルエントなHCE-Tを、24時間、KSFM培地(ケラチノサイト-SFM培地)を含有する12ウェルプレートに継代し、それから、NaClを、350~800mOsmの範囲の培地浸透圧をもたらす濃度でウェルに追加した。
(3b)MTT細胞生存率測定:MTT細胞生存率測定は、570nmの波長で測定するMTT吸光度によって、高浸透圧ストレスがかかっている細胞で実行した。バックグラウンドの相対蛍光単位(RFU)は、測定して、差し引いた。細胞生存率(コントロールに対する%)は、(RFU治療/RFUコントロール)×100として算出した。図19Aは、HCE-T細胞に対する高浸透圧ストレスの影響を示す。細胞生存率は、高浸透圧条件の臨床的に意味のある範囲(350~700mOsm)内でおよそ85~90%であり、700mOsmを超過する条件下でのみ、さらに減少した。
(3c)サイトカイン:多数のサイトカインの発現分析を、T0901317(200nMで)の抗炎症効果を決定するために実行した。以前の報告と一貫して、図19B及び19Cは、20時間の600mOsmの高浸透圧ストレスが、IL-12及びIL-17の両方の分泌を増加させたことを示す。しかし、T0901317化合物(200nM、1時間)とのプレインキュベーションは、IL-12及びIL-17の高浸透圧ストレス誘発性の分泌を完全に抑制した。
IL-17、IL-18、及びIFNγのリポ多糖(LPS)誘発性の(10ng/ml)分泌もまた、検査した。高浸透圧ストレスによる結果と同様に、T0901317化合物とのプレインキュベーションは、IL-17(図19Dを参照)、IL-18(図19Eを参照)、及びIFNγ(図19Fを参照)のLPS誘発性の分泌を抑制した。これらのサイトカイン発現の結果は、LXR活性化の強力な抗炎症効果を実証する。特に、使用したT0901317の濃度は、レチノイドX受容体の活性化についてのEC50(5μM)よりも有意に低かった。局所適用が、プレグナンX受容体(PXR)の活性化をもたらすとは思われず、ここで観察された抗炎症効果が、インビトロ及びインビボの両方において、LXR活性化に起因し得るという見解を支持する。
(3d)HCE-T細胞:角膜上皮は、生理的な障壁として果たす。しかしながら、炎症及び引き続いて起こる酸化ストレスは、障壁機能を損ない、炎症プロセスの増悪の一因となり、角膜炎などのような他の眼表面状態への罹患率を増加させ得る。ヒト角膜上皮(HCE-T)細胞の障壁機能に対するウアバゲニンの効果を、インビトロにおける実験において試験した。細胞を、8チャンバースライドに25,000細胞/ウェルで播種した。細胞は、コンフルエントになるまで37℃で3日間インキュベートした。細胞は、DMSO(ビヒクル)又はウアバゲニン(DMSO中0.05μm)で前治療した。1時間後、細胞は、高浸透圧条件を模倣する0(培地)、25、50、又は75mM NaClの処置を受けた。細胞を、37℃で一晩インキュベートした。
Zona occludens1(ZO-1)は、角膜上皮の障壁機能に関与する密着結合タンパク質である。ZO-1の存在(又はその不在)は、この障壁の健康状態の指標となる。本実験において、ZO-1についての免疫細胞化学的検査を、一晩のインキュベーションの後にHCE-T細胞に対して実行した。スライドを、蛍光顕微鏡下で画像診断した。図20は、50mM NaCl高浸透圧ストレス条件に曝露されたHCE-T細胞についての細胞結合部のZO-1の代表的な蛍光画像を示す。ここでわかるように、高浸透圧ストレス条件に対するHCE-T細胞の曝露は、ZO-1の損失をもたらし、細胞障壁の境が複数の場所で傷つけられた(真ん中のパネルを参照、白色の矢印によって示す)。しかしながら、ウアバゲニンによる治療は、ZO-1障壁機能のこの損失から保護した(右のパネルを参照)。
4.ウサギによる実験:GW3965の効果を、DEDの前臨床ウサギモデルにおいて試験した。5~7月齢のニュージーランド白ウサギ(Charles Rivers、フランス(France))を、ウサギの実験に使用した。ウサギは、一定の温度(22±1℃)、55%±10%の湿度、ライト制御環境(午前7時から午後7時までライト点灯)で飼育し、飼料及び水を自由に摂取できた。ウサギは、塩化ベンザルコニウム(BAK;シグマアルドリッチ(Sigma-Aldrich)、セントルイス(St. Louis)、MO)によって、DED眼表面病状を誘発させた。BAKを、0.1%の食塩水にし、これを、35日間、両側に、1日につき2回、ウサギの眼(片眼当たり60μl)に局所的に加えた。DEDを模倣するこのBAK誘発性の眼表面病状は、Xiong et al. (2008) Investigative Ophthalmology & Visual Science, vol. 49(5):1850-6において記載される。
試験薬、GW3965を、PLGA-ナノ粒子中にカプセル化し(約1μM濃度のGW3965又は約26μg/ml)、上記の説明と同様に調製した。DED眼表面病状を35日間、誘発した後、BAK投与を中止し、PLGA-GW3965による治療を開始した。PLGA-GW3965試験薬を、49日目まで1日につき1回、両側に投与した(25μl/眼)。
涙液破壊時間(TBUT)試験は、眼表面病状を定量化するために使用し、フルオレセインナトリウム眼科用ストリップを使用して、0、14、21、28、42、及び49日目に実行した。まばたきの後、涙液膜を、幅の広いコバルトブルーの照明を使用して細隙灯下で観察した。TBUTは、最後のまばたきと涙液膜上の最初の乾燥スポットの出現との間に経過した秒数として記録した。データは、それぞれのウサギについて分析し、ベースライン(0日目)からの変化%として表現した。
4(a)結果:データは、n=3のウサギ(群当たりn=6の眼)からのものであり、TBUTの推移を示す図21において平均値±s.e.m.として示す。BAK誘発性の眼表面病状について予想される通り、TBUTは、BAK処置の継続と共に徐々に減少した。BAKの中止と同時に、治療群(GW3965-PLGA)におけるTBUTは、ベースラインと同様の値まで回復した。対照的に、コントロール群(空のPLGA-ナノ粒子)におけるTBUTは、悪化したままで、慢性的な眼表面病状を示した。データは、Sidak多重比較検定により混合効果モデルを使用して分析した(42日目:P=0.09;49日目:P<0.05)。
前述の説明及び実施例は、単に本発明を例証するために記載されたものであり、限定を意図するものではない。本発明について開示される態様及び実施形態のそれぞれは、個々に又は本発明の他の態様、実施形態、及び変形と組み合わせて検討されてもよい。加えて、特に明記しない限り、本発明の方法のステップは、実行のいかなる特定の順序にも限定されない。本発明の精神及び実質を組み込む、開示される実施形態の修飾を、当業者らが考えついてもよく、このような修飾は、本発明の範囲内にある。
本明細書における「又は」という語のいかなる使用も、文脈によって明示されない限り、包括的であることが意図され、「及び/又は」という表現と等しい。このように、たとえば、「A又はB」という表現は、A若しくはB又はA及びBの両方を意味する。同様に、たとえば、「A、B、又はC」という表現は、A若しくはB若しくはC又はその任意の組み合わせを意味する。

Claims (20)

  1. 患者におけるドライアイ疾患を治療するための方法であって、
    前記患者の眼に局所的に点眼医薬組成物を投与することを含み、
    前記点眼医薬組成物は、水性の液及びLXRアゴニスト化合物を含む、方法。
  2. 前記LXRアゴニスト化合物は、ナノ粒子内にカプセル化される又はナノ粒子上に吸収される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ナノ粒子は、ポリ(乳/グリコール)酸を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ナノ粒子は、100~700nmの範囲の平均サイズの直径を有する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記点眼医薬組成物は、1日につき2回又は3回投与される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記点眼医薬組成物は、1日につき1回投与される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記LXRアゴニスト化合物は、LXRαサブタイプ特異的である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記LXRアゴニスト化合物は、LXRβサブタイプ特異的である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記局所点眼組成物中の前記LXRアゴニスト化合物の濃度は、10mg/ml以下である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記局所点眼組成物中の前記LXRアゴニスト化合物の濃度は、0.25mg/ml~10mg/mlである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記局所点眼組成物中の前記LXRアゴニスト化合物の濃度は、100mg/ml未満である、請求項1に記載の方法。
  12. 前記LXRアゴニスト化合物は、合成非ステロール化合物である、請求項1に記載の方法。
  13. 前記LXRアゴニスト化合物は、ステロール化合物である、請求項1に記載の方法。
  14. 前記点眼医薬組成物は、1mL未満の前記局所点眼組成物を含有する、一回使用の目薬容器において提供される、請求項1に記載の方法。
  15. 前記点眼医薬組成物は、3~20mL容量の前記局所点眼組成物を含有する、複数回使用の目薬容器において提供される、請求項1に記載の方法。
  16. 生体適合性ポリマーを含むナノ粒子;
    前記ナノ粒子内にカプセル化される又は前記ナノ粒子上に吸収されるLXRアゴニスト化合物;
    前記ナノ粒子及び前記LXRアゴニスト化合物が混合される水性の液
    を含む点眼医薬組成物。
  17. 前記LXRアゴニスト化合物の濃度は、10mg/ml以下である、請求項16に記載の医薬組成物。
  18. 前記ナノ粒子は、100~700nmの範囲の平均サイズの直径を有する、請求項16に記載の医薬組成物。
  19. 点眼容器;
    前記容器中に含有される点眼医薬組成物であって、前記点眼組成物は、
    生体適合性ポリマーを含むナノ粒子;
    前記ナノ粒子内にカプセル化される又は前記ナノ粒子上に吸収されるLXRアゴニスト;
    前記ナノ粒子及び前記LXRアゴニスト化合物が混合される水性の液
    を含む点眼医薬組成物
    を含む点眼医薬製品。
  20. 前記製品は、一回使用の製品であり、前記点眼容器は、1mL未満の前記点眼組成物を含有する又は前記製品は、複数回使用の製品であり、前記点眼容器は、3~20mL容量の前記点眼組成物を含有する、請求項19に記載の医薬製品。
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