JP2022158960A - ジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートペレット及びその製造方法、並びに成形品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はまた、このDBG共重合PBTペレットの製造方法と、このDBG共重合PBTペレットを用いた成形品及びその製造方法に関する。
BDOが加温により脱水環化して一部テトラヒドロフランとなることはよく知られているが、エゼクターに使用したBDOからDBGが一定量生成することはこれまで知られていないこと、そして、本発明者は、このDBGはBDOより高沸点であるため、循環系から系外に留出することはないこと、DBGを含むBDOをPBT原料として使用するとDBGがPBTに共重合されてしまうことも知見した。
特許文献1には、PBTに用いるジオール成分の一つの例としてDBGが記載されているが、それ以上の記載はなく、その物性やそれがPBTの物性などに及ぼす影響などについては記載されていない。
特許文献2には、PBT組成物における遊離の芳香族ジカルボン酸ジブチレングリコールエステルを100ppm以下にする旨が記載されている。しかし、この技術は、酸化防止剤を添加することなどにより遊離の芳香族ジカルボン酸ジブチレングリコールエステル成分を減らすことを特徴とするもので、DBGの生成や生成したDBGがPBTに共重合されてしまうことに関しては触れるところがない。
即ち、近年、PBTは食品包装用のフィルム等に多く使用されるようになってきたが、成形中の熱や、電子レンジによる加熱、食品中に含まれる酵素や酸、塩基により、メタノールの他、その酸化物であるホルムアルデヒドやギ酸を発生し、有害性問題を惹起している。また、同様に混練や成形時の熱により、メタノールの他、その酸化物であるホルムアルデヒドやギ酸を発生する。ギ酸は金属製の重合装置や成形機器、真空関連機器などを痛める原因にもなっており、その低減が求められている。
これらはPBTの末端メトキシカルボニル基に起因して起こるため、PBTの末端メトキシカルボニル基は低いことが好ましく、そのためには、テレフタル酸ジメチルよりもテレフタル酸を用いることが好ましい。ただし、この場合には、DBGの発生が問題となる。
本発明はまた、このDBG共重合PBTペレットの製造方法と、このDBG共重合PBTペレットを用いた成形品及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のDBG共重合PBTペレットは、テレフタル酸成分を主成分とするジカルボン酸成分に由来するユニットと、1,4-ブタンジオールを主成分し、ジブチレングリコールを含むジオール成分に由来するユニットとからなるジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートのペレットであって、前記ジカルボン酸成分に由来するユニットに対するジブチレングリコールに由来するユニットの割合(以下、この割合を「DBG共重合量」と称す場合がある。)が0.05~1.0モル%であり、前記ペレットの中心部と表層部の固有粘度の差が0.03dL/gを超えることを特徴とする。
以下において、本発明のDBG共重合PBTペレットを構成するDBG共重合PBTを「本発明のDBG共重合PBT」と称す場合がある。
また、「ユニット」とは、原料化合物からDBG共重合PBT中に取り込まれた構造単位をさし、例えばDBGに由来するユニットとは、DBGに由来してDBG共重合PBT中に取り込まれた構造単位をさす。
本発明のDBG共重合PBTは、このようなPBTに対して、更にDBGが共重合成分として取り込まれ、所定の割合でDBGに由来するユニットを含むものである。
これらのテレフタル酸成分以外のジカルボン酸成分は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これらのBDO及びDBG以外のジオール成分についても、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
柔軟成分として、ポリアルキレングリコール、例えば、ポリエチレングリコール、ポリ1,3-プロピレングリコール、ポリ1,2-プロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリネオペンチルグリコール、ポリ3-メチルペンタンジーオール、ポリ1,5-ペンタンジオールなどをPBTに共重合した場合、少量の共重合量であっても、曲げ弾性率が著しく低下し、一般的なエンジニアリングプラスチック用途として用いるには好ましくない。
加えて、これらの柔軟成分が共重合された場合、空気下での乾燥時の色調増加が著しく大きくなり、好ましくない。
このため、本発明のDBG共重合PBTは、これらの柔軟成分に由来するユニットを含まないことが好ましい。
本発明のDBG共重合PBTのDBG共重合量は0.05モル%以上で、0.95モル%以下が好ましく、0.75モル%以下がより好ましく、0.65モル%以下がさらに好ましく、0.55モル%以下、0.50モル%以下、0.40モル%以下、0.30モル%以下、0.20モル%以下、0.14モル%以下、0.10モル%以下の順に好ましい。
より具体的には、この中心部と表層部の固有粘度の差は、後掲の実施例の項に記載の方法で求めることが出来る。
本発明において、DBG共重合PBTの固有粘度は、フェノール/テトラクロルエタン(重量比1/1)の混合溶媒を使用し、30℃で測定した値である。
これらの触媒成分は、エステル化反応又はエステル交換反応時に使用して、そのまま重縮合反応を行ってもよいし、エステル化反応又はエステル交換反応では使用せずに、又は、チタン触媒のみを使用し、残りの触媒成分は重縮合段階で追加してもよい。更には、エステル化反応又はエステル交換反応で、最終的に使用する触媒量の一部を使用し、重縮合反応の進行と共に適宜追加することも出来る。何れにしても、本発明においては、最終的に得られるDBG共重合PBT中に、必然的にチタン及び好ましくは周期表2A族金属が含有されるが、その量については後述する。なお、以下において、チタン化合物をチタン触媒、周期表2A族金属化合物を2A族金属触媒ということがある。
これらの中ではテトラアルキルチタネートが好ましく、その中ではテトラブチルチタネートが好ましい。
チタンの含有量が多過ぎる場合は、色調、耐加水分解性などが悪化し、少な過ぎる場合は重合性が悪化する。
これらの中では酢酸マグネシウムが好ましい。
本発明のDBG共重合PBTペレットの降温結晶化温度は、後掲の実施例の項に記載の方法で求めることが出来る。
DBG共重合PBTペレットの溶液ヘイズは、後掲の実施例の項に記載の方法で求めることが出来る。
次に、本発明のDBG共重合PBTペレットの製造方法について説明する。
本発明のDBG共重合PBTペレットは、まず、本発明のDBG共重合PBTのペレットを製造し、これを固相重合することにより製造することができる。
本発明のDBG共重合PBTの製造方法は、原料面から、ジカルボン酸を主原料として使用するいわゆる直接重合法と、ジカルボン酸ジアルキルを主原料として使用するエステル交換法とに大別される。前者は初期のエステル化反応で主に水が生成し、後者は初期のエステル交換反応で主にアルコールが生成するという違いがある。
すなわち、テレフタル酸を主成分とする前記ジカルボン酸成分とBDOを主成分とする前記ジオール成分とを原料混合槽で混合してスラリーとし、単数又は複数のエステル化反応槽内で、好ましくはチタン触媒及び2A族金属触媒の存在下に、DBGの発生を調整しながら、エステル化反応を行う必要がある。反応温度は、好ましくは230℃以下、より好ましくは228℃以下、さらに好ましくは227℃以下、最も好ましくは226℃以下である。反応温度の下限は特に限定されないが、好ましくは210℃、より好ましくは215℃である。圧力は、通常10~133kPa、好ましくは13~101kPa、より好ましくは60~90kPaの圧力(絶対圧力、以下同じ)下で行う。また、滞留時間は、好ましくは、3.6時間以下、より好ましくは3.1時間以下、さらに好ましくは2.6時間以下、最も好ましくは2.5時間以下である。滞留時間の下限は特に限定されないが、好ましくは1時間である。
BM/TM=1.1~4.0(モル/モル) …(1)
(但し、BMは単位時間当たりにエステル化反応槽に外部から供給されるBDOのモル数、TMは単位時間あたりにエステル化反応槽に外部から供給されるテレフタル酸のモル数)
BM/TMの値が1.1より小さい場合は、転化率の低下や触媒失活を招き、4.0より大きい場合は、熱効率が低下するだけでなく、テトラヒドロフラン、DBG等の副生物が増大する傾向にある。BM/TMの値は、好ましくは1.5~3.9、より好ましくは2.5~3.8、さらに好ましくは3.1~3.5である。
この蒸気発生槽の温度とDBGの生成とが関係を有すること、そしてこの温度を256℃以下とすることが、DBGの生成を抑制するために極めて有効であることは、本発明者により初めて見出された知見である。
更に、温度が242℃以下の場合でも蒸気発生槽でのBDOの平均滞留時間が長くなると、DBG生成量が本発明規定の範囲(ジカルボン酸成分に由来するユニットに対するジブチレングリコールに由来するユニットの割合が0.05~1.0モル%)を超えて増加する場合がある。従って、DBG生成量を制御するには、以下の滞留時間にするのがよい。
この蒸気発生槽におけるBDOの平均滞留時間は、好ましくは5時間以下、より好ましくは4時間以下、さらに好ましくは3時間以下、最も好ましくは2時間以下である。
蒸気発生槽で用いたBDOはDBG共重合PBTの製造に用いるが、その量は製造に使用するBDO全体の質量割合の50%以上であることが好ましく、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上、特に好ましくは90%以上、最も好ましくは100%である。
なお、DBGはBDOよりも高沸点なので、蒸気発生槽の液相側に蓄積しやすい。品質が安定したDBG共重合PBTを製造するには、蒸気発生槽の液相側組成物と蒸気側組成物の両方を連続して、製造原料として使用することが好ましい。
すなわち、単数又は複数のエステル交換反応槽内で、チタン触媒及び2A族金属触媒の存在下に、通常110~260℃、好ましくは140~245℃、更に好ましくは180~220℃の温度、また、通常10~133kPa、好ましくは13~120kPa、更に好ましくは60~101kPaの圧力下で、通常0.5~5時間、好ましくは1~3時間で、連続的にエステル交換反応させる。
エステル交換法の場合、テレフタル酸メチル等のテレフタル酸ジアルキルとBDOとのモル比は、次の式(2)を満たすことが好ましい。
(但し、BMは単位時間当たりにエステル交換反応槽に外部から供給されるBDOのモル数、DMは単位時間あたりにエステル交換反応槽に外部から供給されるテレフタル酸ジアルキルのモル数)
このBDO蒸気を連続的に蒸気ライン(19)を経てエゼクター設備(J)に供給した。同時に連続的にポンプP1により液相ライン(18)を経てリサイクルBDOタンク(M)にDBGを含有するBDO(BDO組成物)を供給した。
かかる溶融重合法により得られたDBG共重合PBTペレットを固相重合することにより、本発明のDBG共重合PBTペレットを得ることができる。
固相重合は、DBG共重合PBTの酸化劣化を防止するため、通常、減圧下または不活性ガス気流下で行われ、その温度は、特に制限されないが、高すぎると着色が大きくなる傾向があり、低すぎると実用的な速度で分子量が上昇しないため、通常150~220℃、好ましくは160~215℃、更に好ましくは180~213℃、特に好ましくは190~210℃である。固相重合の時間は、特に制限されないが、融点が低い共重合系のDBG共重合PBTの場合には、低温で長時間の条件が選択され、生産効率を上げたい場合には高温で短時間の条件が選択される。一般的には、所定の温度に達した後、2~20時間、好ましくは3~15時間、特に好ましくは4~12時間である。
本発明のDBG共重合PBTには、2,6-ジ-t-ブチル-4-オクチルフェノール、ペンタエリスリチル-テトラキス〔3-(3’,5’-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕等のフェノール化合物、ジラウリル-3,3’-チオジプロピオネート、ペンタエリスリチル-テトラキス(3-ラウリルチオジプロピオネート)等のチオエーテル化合物、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト等の燐化合物などの抗酸化剤、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、モンタン酸やモンタン酸エステルに代表される長鎖脂肪酸及びそのエステル、シリコーンオイル等の離型剤などを添加してもよい。
本発明のDBG共重合PBTペレットを成形してなる本発明の成形品について説明する。
本発明の成形品は、成形原料の少なくとも一部に前述のDBG共重合PBTペレットを使用して成ることを特徴とする。成形品の形態としては、例えば、フィルム、シート又はフィラメントが挙げられる。なお、本発明においてフィルムとシートは何れも2次元的に広がった成形体を示すが、その境界の厚さは1/100インチ(0.254mm)である。PBTでは、この厚さを境に用途が異なることが多い。
ただし、均一な溶融性の確保の観点から、この溶融樹脂温度は240℃以上、特に250℃以上であることが好ましい。
0.01 ≦ C/A ≦ 0.5 ・・・・・(3)
0.05 ≦ C/A ≦ 0.4 ・・・・・(4)
0.10 ≦ C/A ≦ 0.3 ・・・・・(5)
以下の式によって酸価及びケン化価から算出した。酸価は、ジメチルホルムアミドにオリゴマーを溶解させ、0.1NのKOH/メタノール溶液を使用して滴定により求めた。ケン化価は0.5NのKOH/エタノール溶液でオリゴマーを加水分解し、0.5Nの塩酸で滴定し求めた。
エステル化率(%)=((ケン化価-酸価)/ケン化価)×100
重クロロホルム/ヘキサフルオロイソプロパノール=7/3(体積比)の混合溶媒1mLにオリゴマー約100mgを溶解させ、重ピリジン36μLを添加し、50℃で1H-NMRを測定し、末端メトキシカルボニル基量(当量/トン)を求めた。NMR装置には日本電子(株)製「α-400」又は「AL-400」を使用した。エステル交換率は以下の式で算出した。
エステル交換率(%)=100-(末端メトキシカルボニル基量/9081)×100
ベンジルアルコール25mLにDBG共重合PBT又はオリゴマー0.5gを溶解し、水酸化ナトリウムの0.01モル/Lベンジルアルコール溶液を使用して滴定して求めた。
ウベローデ型粘度計を使用し次の要領で求めた。すなわち、フェノール/テトラクロロエタン(質量比1/1)の混合溶媒を使用し、30℃において、濃度1.0g/dLのポリマー溶液及び溶媒のみの落下秒数を測定し、以下の式より求めた。
IV=((1+4KHηsp)0.5-1)/(2KH・C)
(但し、ηsp=η/η0-1であり、ηはポリマー溶液の落下秒数、η0は溶媒の落下秒数、Cはポリマー溶液濃度(g/dL)、KHはハギンスの定数であり、0.33を採用した。)
DBG共重合PBTペレット20gをヘキサフルオロイソプロパノール200mL中に静置し、経時的に新鮮なヘキサフルオロイソプロパノールと置換する操作を20回繰り返し、全てを溶解させた。この時、1回目に得られた溶液(フラクション1)と20回目に得られた溶液(フラクション20)から、エバポレーター及び真空乾燥器でヘキサフルオロイソプロパノールを除去した。得られたDBG共重合PBTの質量がそれぞれ2g未満であることを確認し、上記(4)の方法でそれぞれの固有粘度を測定し、それらの差を求めた。
電子工業用高純度硫酸及び硝酸でDBG共重合PBTを湿式分解し、高分解能ICP(InductivelyCoupledPlasma)-MS(MassSpectrometer)(サーモクエスト社製)を使用して測定した。
重クロロホルム/ヘキサフルオロイソプロパノール=7/3(体積比)の混合溶媒1mLにDBG共重合PBT約100mgを溶解させ、重ピリジン36μLを添加し、50℃で1H-NMRを測定して求めた。NMR装置には日本電子(株)製「α-400」又は「AL-400」を使用した。DBG共重合量は、モル%/全カルボン酸(表中「モル%」で示す)、末端メトキシカルボニル基濃度及び末端ビニル基濃度は、当量/トンで算出した。
パーキンエルマー社製示差走査熱量計「型式DSC7」を使用し、昇温速度20℃/minで室温から300℃まで昇温した後、降温速度20℃/minで80℃まで降温し、吸熱ピークの温度を融点とし、発熱ピークの温度を降温結晶化温度とした。降温結晶化温度が高いほど結晶化速度が速く、成形サイクルが短くなる。
フェノール/テトラクロロエタン=3/2(質量比)の混合溶媒20mLにDBG共重合PBT2.70gを110℃で30分間溶解させた後、30℃の恒温水槽で15分間冷却し、日本電色(株)製濁度計「NDH-300A」を使用し、セル長10mmで測定した。値が低いほど透明性が良好であることを示す。
ヘキサフルオロイソプロパノール/クロロホルム=2/3(体積比)3mLにDBG共重合PBT0.1gを溶解させた後、クロロホルム20mL、メタノール10mLを加えてポリマーを沈殿させた。続いて濾別した上澄み液を乾固した後、ジメチルホルムアミド2mLに溶解させ、2質量%の酢酸水/アセトニトリルの混合溶媒を溶離液とし、高速液体クロマトグラフィー(カラム:三菱ケミカル(株)製「MCI-GELODS-1LU」)で測定して求めた。環状2量体や環状3量体が少ない方が成形時の金型汚染などが少ない。
DBG共重合PBTペレットを50mmφのアルミ皿に30g入れて、エスペック株式会社製の回転枠付き恒温機ギヤ―オーブンにて、常圧である空気下で140℃の温度で8時間加熱した。加熱前後の色調b値を測定した。測定には日本電色(株)製色差計「Z-300A型」を使用し、L、a、b表色系におけるb値で評価した。値が低いほど黄ばみが少なく色調が良好であることを示す。
DBG共重合PBT1gとpH=2.29に調整した塩酸水溶液5mLとを、10mLのヘッドスペース瓶に入れて、120℃で1時間攪拌抽出した。この液を冷却した後、クロマトディスクで濾過した。更に、この液約3gを精秤し、0.25%2,4-ジニトロフェニルヒドラジン-6N塩酸溶液0.2mLとヘキサン1mLを入れて、50℃で20分反応させ、ヘキサン相をガスクロマトグラフィー(島津(株)製「GC2010」、カラム:「HP-5MS」)で分析した。
DBG共重合PBTペレットを、140℃の棚段式乾燥機で8時間乾燥した後、住友重機械(株)製射出成形機「型式S-75MIII」を使用し、シリンダー温度250℃、金型温度80℃にて、ISO試験片を成形し、ISO178に従い、曲げ弾性率を測定した。測定は5回行い、5回の平均値を採用した。
得られたDBG共重合PBTペレットを、140℃の棚段式乾燥機で8時間乾燥した。その後、Tダイを備え、シリンダー温度を250℃に設定した一軸押出機に供給し、フィルム状に溶融押出した後、48~52℃の温度に保持した金属製冷却ロールで急冷することにより、厚さ50μmのフィルムに成形した。
DBG共重合PBTペレットを7Kg使用して、フィルム成形を連続的に3時間実施した。3時間後に金属製冷却ロールに付着した汚れ成分をクロロホルムを浸したガーゼを用いて、全量ふき取った。その後、ふき取ったガーゼに染み込んだクロロホルムを60℃の乾燥機を用いて3時間かけて、乾燥し、完全にクロロホルムを除去した。汚れ成分のふき取り前後のガーゼの重量を測定し、その差を汚れ成分の重量として比較し、実施例1の汚れ成分の重量を1とした場合の比率を算出した。数字が大きいほど汚れが大きいと判断できる。
図1に示すエステル化工程と図2に示す重縮合工程を通し、次の要領でDBG共重合PBTの製造を行った。
先ず、テレフタル酸1.00モルに対して、BDO1.80モルの割合で混合した60℃のスラリーをスラリー調製槽から原料供給ライン(1)を通じ、予め、エステル化率99%のPBTオリゴマーを充填したスクリュー型撹拌機を有するエステル化のための反応槽(A)に、41.0質量部/hとなる様に連続的に供給した。同時に、再循環ライン(2)から185℃の精留塔(C)の塔底成分(98質量%以上がBDO)を15.8質量部/hで供給し、チタン触媒供給ライン(3)から触媒として65℃のテトラブチルチタネートの3.0質量%BDO溶液を0.26質量部/hで供給した(テトラブチルチタネートは理論ポリマー収量に対しチタン元素として40重量ppm)。この触媒溶液中の水分は0.2質量%であった。
系が安定した後の塔底の高沸成分は、98質量%以上がBDOであり、精留塔(C)の液面が一定になる様に、抜出ライン(8)を通じてその一部を外部に抜き出した。
一方、低沸成分は塔頂よりガスの形態で抜き出し、コンデンサ(G)で凝縮させ、タンク(F)の液面が一定になる様に、抜出ライン(13)より外部に抜き出した。
抜出ライン4から抜き出したオリゴマーに、2A族金属触媒供給ライン(15)から触媒として65℃の酢酸マグネシウム・4水塩の6.0質量%BDO溶液を0.04質量部/hで供給した(酢酸マグネシウムは理論ポリマー収量に対しマグネシウム元素として10質量ppm)。この触媒溶液中の水分は10.0質量%であった。
第2重縮合反応槽(d)の内温は240℃、圧力130Paとし、滞留時間が80分になる様に液面制御を行い、減圧機(図示せず)に接続されたベントライン(L4)から、水、テトラヒドロフラン、BDOを抜き出しながら、更に重縮合反応を進めた。
得られたポリマーは、抜出用ギヤポンプ(e)により抜出ライン(L3)を経由し、フィルター(f)を通してダイスヘッド(g)からストランド状に連続的に抜き出し、回転式カッター(h)でカッティングした。
BDOをBDO流入ライン(16)より連続的にBDO蒸発器(I)に14.9質量部/hrで供給し、内温241℃、圧力50KPaで、滞留時間1.47時間で運転した。当該処理により、BDOからテトラヒドロフラン、水、DBGなどが発生する。
このDBGを含有するBDO蒸気を連続的に蒸気ライン(19)を用いてエゼクター設備(J)に14.5質量部/hrで供給した。
同時に連続的に液相ライン(18)を用いてリサイクルBDOタンク(M)にDBGを含有するBDOを0.4質量部/hrで供給した。
エゼクター設備(J)でエステル反応槽(A)、第1重縮合反応槽(a)、第2重縮合反応槽(d)の真空を取得した。前記の各反応槽からのベーパーとエゼクター設備(J)で使用したBDO蒸気をバロコン設備(K)で凝縮させ、バロコンライン(22)を介して、バロコンタンク(4)に連続的に回収し、バロコンタンクライン(23)を介して、リサイクルBDOタンク(M)に連続的に移送した。
リサイクルBDOは、テレフタル酸とのスラリー調製用に使用した。
異物、オリゴマー、末端カルボキシル基、末端メトキシカルボニル基が少なく、色調に優れ、熱安定性に優れたDBG共重合PBTペレットが得られた。
得られたDBG共重合PBTペレット(長径約3mm、短径約2mm、厚さ約4mm)について加熱前後の色調b値を測定した。この評価結果を表1に示す。
実施例1において、エステル化条件及び蒸気発生槽条件及びチタン、マグネシウム添加量を表1,2に記載した条件に変えるほかは実施例1と同様にしてDBG共重合PBTペレットを得た。得られたPBTの物性、評価結果を表1,2に記載した。
実施例1において、エステル化条件及び蒸気発生槽条件を表3に記載した条件に変えるほかは実施例1と同様にしてDBG共重合PBTペレットを得た。得られたDBG共重合PBTペレットの物性、評価結果を表3に記載した。
タービン型撹拌翼を具備した内容積200Lのステンレス製反応槽に、テレフタル酸ジメチル397.2質量部、BDO213.8質量部に6質量%のテトラブチルチタネートのBDO溶液1.75質量部(テトラブチルチタネートは理論ポリマー収量に対しチタン元素として33質量ppm)を加え、150~215℃で2時間エステル交換反応を行った後、10質量%の酢酸マグネシウム・4水塩BDO溶液1.9質量部(酢酸マグネシウムは理論ポリマー収量に対しマグネシウム元素として48質量ppm)をBDOに溶解して添加し、更に、6質量%のテトラブチルチタネートのBDO溶液3.25質量部(テトラブチルチタネートは理論ポリマー収量に対しチタン元素として61質量ppm)を添加した。続いて、ベント管及びダブルヘリカル型撹拌翼を有する内容積200Lのステンレス反応槽に、上記で得られたオリゴマーを移送した後、重縮合反応を行った。重縮合反応は常圧から0.133kPaまで85分かけて徐々に減圧し、同時に所定の重合温度240℃まで昇温し、以降、所定重合温度、0.133kPaで継続し、所定の撹拌トルクに到達した時点で反応を終了し、ポリマーを抜き出した。なお、真空発生装置としてはスチームエゼクターを用いた。
引き続き、実施例1と同様の固相重合を実施した。
得られたDBG共重合PBTペレットの物性、評価結果を表3に示した。
実施例1において、エステル化条件及び蒸気発生槽条件を表3に記載した条件に変えるほかは実施例1と同様にしてDBG共重合PBTを得た。また、固相重合は実施せずに、溶融重合での重合度を上げ、そのままDBG共重合PBTペレットを得た。その物性、評価結果を表3,5に記載した。
表3,5に示されるように、このDBG共重合PBTペレットは、環状オリゴマー量が多く、連続したフィルム成形時に冷却ロールの汚れ、フィルムに汚れが転写して、好ましいフィルムが得られなかった。
比較例3において、テレフタル酸ジメチル360.0質量部、BDO189.0質量部、平均分子量1000のポリテトラメチレンエーテルグリコール45.8質量部に6質量%のテトラブチルチタネートのBDO溶液1.33質量部(テトラブチルチタネートは理論ポリマー収量に対しチタン元素として25質量ppm)を加え、150~215℃で2時間エステル交換反応を行った後、10質量%の酢酸マグネシウム・4水塩BDO溶液1.9質量部(酢酸マグネシウムは理論ポリマー収量に対しマグネシウム元素として48質量ppm)をBDOに溶解して添加し、更に、6質量%のテトラブチルチタネートのBDO溶液1.75質量部(テトラブチルチタネートは理論ポリマー収量に対しチタン元素として33質量ppm)を添加した。続いて、ベント管及びダブルヘリカル型撹拌翼を有する内容積200Lのステンレス反応槽に、上記で得られたオリゴマーを移送した後、重縮合反応を行った。重縮合反応は常圧から0.133kPaまで85分かけて徐々に減圧し、同時に所定の重合温度240℃まで昇温し、以降、所定重合温度、0.133kPaで継続し、所定の撹拌トルクに到達した時点で反応を終了し、ポリマーを抜き出した。なお、真空発生装置としてはスチームエゼクターを用いた。
引き続き、実施例1と同様の固相重合を実施した。
得られたDBG共重合PBTペレットの物性、評価結果を表3に示した。
このDBG共重合PBTは、柔軟成分である、ポリテトラメチレンエーテルグリコールがポリマーに対して10質量%共重合されている。
実施例1において、表4に記載した条件に変えるほかは実施例1と同様にしてDBG共重合PBTペレットを得た。得られたDBG共重合PBTペレットの物性、評価結果を表4に記載した。
表4より、本発明の要件を満たさない比較例6及び比較例7のDBG共重合PBTペレットは、空気下、140℃で8時間乾燥するとb値(黄色味)の増加が大きく、押出し、モノフィラメントなどの成形用途に適していなかった。
2 再循環ライン
3 触媒供給ライン
4 抜出ライン
5 留出ライン
6 抜出ライン
7 循環ライン
8 抜出ライン
9 ガス抜出ライン
10 凝縮液ライン
11 抜出ライン
12 循環ライン
13 抜出ライン
14 ベントライン
15 触媒供給ライン
16 BDO流入ライン
17 リサイクルBDO流入ライン
18 液相ライン
19 蒸気ライン
20 エゼクターライン
21 エステル化槽、プレポリマー槽、第1重合槽、第2重合槽のベーパーライン
22 バロコンライン
23 バロコンタンクライン
24 リサイクルBDOライン
25 原料スラリーライン
A 反応槽
B 抜出ポンプ
C 精留塔
D、E、P1、P2、P3、P4 ポンプ
F タンク
G コンデンサ
H リボイラ
L1 抜出ライン
L3、L5 抜出ライン
L2、L4、L6 ベントライン
a 第1重縮合反応槽
d 第2重縮合反応槽
k 第3重縮合反応槽
c、e、m 抜出用ギヤポンプ
f フィルター
g ダイスヘッド
h 回転式カッター
I BDO蒸発器
J エゼクター設備
K バロコン設備
L バロコンタンク
M リサイクルBDOタンク
N 原料スラリー槽
O 反応槽
Claims (16)
- テレフタル酸成分を主成分とするジカルボン酸成分に由来するユニットと、1,4-ブタンジオールを主成分とし、ジブチレングリコールを含むジオール成分に由来するユニットとからなるジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートのペレットであって、前記ジカルボン酸成分に由来するユニットに対するジブチレングリコールに由来するユニットの割合が0.05~1.0モル%であり、前記ペレットの中心部と表層部の固有粘度の差が0.03dL/gを超えることを特徴とするジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートペレット。
- チタンの含有量が100質量ppm以下である請求項1に記載のジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートペレット。
- チタンの含有量が50質量ppm以下である請求項2に記載のジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートペレット。
- 末端メトキシカルボニル基濃度が0.5当量/トン以下である請求項1~3の何れか1項に記載のジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートペレット。
- 周期表2A族金属の含有量が金属原子として5~50ppmである請求項1~4の何れか1項に記載のジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートペレット。
- 周期表2A族金属がマグネシウムである請求項5に記載のジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートペレット。
- 末端カルボキシル基濃度が0.1~20当量/トンである請求項1~6の何れか1項に記載のジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートペレット。
- 固有粘度が1.0~1.6dL/gである請求項1~7の何れか1項に記載のジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートペレット。
- 環状2量体の含有量が1500ppm以下である請求項1~8の何れか1項に記載のジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートペレット。
- 環状3量体の含有量が1000ppm以下である請求項1~9の何れか1項に記載のジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートペレット。
- テレフタル酸成分を主成分とするジカルボン酸成分に由来するユニットと、1,4-ブタンジオールを主成分とし、ジブチレングリコールを含むジオール成分に由来するユニットとからなるジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートであって、前記ジカルボン酸成分に由来するユニットに対するジブチレングリコールに由来するユニットの割合が0.05~1.0モル%であるジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートを溶融重合法により製造し、該ジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートのペレットを固相重合することを特徴とするジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートペレットの製造方法。
- 原料の少なくとも一部として、請求項1~10の何れか1項に記載のジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートペレットを使用したことを特徴とする成形品。
- 前記成形品が、フィルム、シート又はフィラメントである請求項12に記載の成形品。
- 原料の少なくとも一部として、請求項1~10の何れか1項に記載のジブチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートペレットを使用し、押出機を使用して成形することを特徴とする成形品の製造方法。
- 前記押出成形時の溶融樹脂温度が280℃以下である請求項14に記載の成形品の製造方法。
- 原料の少なくとも一部としてリサイクル原料を使用する請求項14又は15に記載の成形品の製造方法。
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