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JP2022151525A - シリカ粒子及びその製造方法 - Google Patents

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JP2022151525A
JP2022151525A JP2021156198A JP2021156198A JP2022151525A JP 2022151525 A JP2022151525 A JP 2022151525A JP 2021156198 A JP2021156198 A JP 2021156198A JP 2021156198 A JP2021156198 A JP 2021156198A JP 2022151525 A JP2022151525 A JP 2022151525A
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孝治 佐々木
Koji Sasaki
栄 竹内
Sakae Takeuchi
優香 銭谷
Yuka Zenitani
祥史 恵利
Yoshifumi Eri
麻衣 持田
Mai Mochida
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fujifilm Business Innovation Corp
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Abstract

【課題】帯電したとき帯電分布が狭いシリカ粒子を提供すること。
【解決手段】シリカ母粒子と、前記シリカ母粒子の少なくとも一部の表面を被覆し、3官能シランカプリング剤の反応生成物で構成された構造体と、を有し、窒素元素含有化合物を含有し、シリカ粒子に対する前記窒素元素含有化合物の含有量が、N原子換算で0.005質量%以上0.50質量%以下であり、疎水化度が、10%以上60%以下であり、体積抵抗率が、1×10Ω・cm以上1×1012.5Ω・cm以下であるシリカ粒子である。
【選択図】なし

Description

本発明は、シリカ粒子及びその製造方法に関する。
シリカ粒子は、粉体塗料、化粧品、ゴム、研磨剤等の添加成分または主成分として用いられ、例えば、樹脂の強度向上、粉体の流動性向上、パッキング抑制などの役割を担っている。
例えば、特許文献1には、「疎水性シリカ粉末であって、(1)疎水化度が50%以上であり、(2)メタノール及びメタンスルホン酸水溶液の混合溶媒による、第4級アンモニウムイオン、モノアゾ系錯体及び鉱酸イオンからなる群より選択される少なくとも1種の化合物の抽出量Xが0.1質量%以上であり、(3)前記Xと、水による前記化合物の抽出量Yとが、下記式(I)Y/X<0.15を満たす疎水性シリカ粉末」が開示されている。
また、特許文献2には、「繰返し単位として「Si-O」結合を有するシリカ構造中に4級アンモニウム塩が導入されたシリカ粒子を複数含む、シリカ粉体。」が開示されている。
また、特許文献3には、「ゾルゲル法によって得られる親水性球状シリカ微粒子の表面を疎水化処理することにより得られた平均粒径20~500nmの疎水性球状シリカ微粒子からなる搬送粒子と、該搬送粒子の表面に被着せしめた電荷制御剤と、から構成された外添用電荷制御粒子」が開示されている。
また、特許文献4には、「1次粒子の平均粒径が0.01~5μmである球状の疎水性シリカ微粒子を、4級アンモニウム塩化合物、フロロアルキル基含有ベタイン化合物、及びシリコーンオイルからなる群から選ばれる化合物で処理してなるシリカ微粒子」が開示されている。
また、特許文献5には、「疎水化度80%以上のシリカ微粒子を両性界面活性剤で処理した粒子および疎水化度80%以上のシリカ微粒子を第4級アンモニウム塩または第4級アンモニウム基を有する重合体で処理した粒子」が開示されている。
特開2019-073418号公報 特開2017-039618号公報 特開2011-185998号公報 特開2001-194825号公報 特開平09-166884号公報
本発明の課題は、3官能シランカップリング剤の反応生成物で構成された構造体を有さないシリカ母粒子に窒素元素含有化合物が吸着している場合、窒素元素含有化合物の含有量が、N原子換算で0.005質量%未満である場合、疎水化度が10%未満若しくは60%超えである場合、又は、体積抵抗が1×1012.5Ω超えである場合に比べ、帯電したとき帯電分布が狭いシリカ粒子を提供することである。
前記課題を解決するための具体的手段には、下記の態様が含まれる。
<1>
シリカ母粒子と、
前記シリカ母粒子の少なくとも一部の表面を被覆し、3官能シランカプリング剤の反応生成物で構成された構造体と、
を有し、
窒素元素含有化合物を含有し、シリカ粒子に対する前記窒素元素含有化合物の含有量が、N原子換算で0.005質量%以上0.50質量%以下であり、
疎水化度が、10%以上60%以下であり、
体積抵抗率が、1×10Ω・cm以上1×1012.5Ω・cm以下であるシリカ粒子。
<2>
窒素ガス吸着法の細孔分布曲線において、細孔直径0.01nm以上2nm以下の範囲に第一のピークを有し、細孔直径1.5nm以上50nm以下の範囲に第二のピークを有する<1>に記載のシリカ粒子。
<3>
前記3官能シランカプリング剤の反応生成物の細孔の少なくとも一部に、前記窒素元素含有化合物が吸着している<1>又は<2>に記載のシリカ粒子。
<4>
前記疎水化度が、10%以上50%以下である<1>~<3>のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
<5>
体積平均粒子径が10nm以上200nm以下である<1>~<4>のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
<6>
体積平均粒子径が10nm以上80nm以下である<5>に記載のシリカ粒子。
<7>
平均円形度が0.60以上0.96以下である<1>~<6>のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
<8>
平均円形度が0.70以上0.92以下である<7>に記載のシリカ粒子。
<9>
前記窒素元素含有化合物が、四級アンモニウム塩、第一級アミン化合物、第二級アミン化合物、第三級アミン化合物、アミド化合物、イミン化合物、及びニトリル化合物よりなる群から選択される少なくとも1種である<1>~<8>のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
<1>、又は<3>に係る発明によれば、3官能シランカプリング剤の反応生成物で構成された構造体を有さないシリカ母粒子に窒素元素含有化合物が吸着している場合、窒素元素含有化合物の含有量が、N原子換算で0.005質量%未満である場合、疎水化度が10%未満若しくは60%超えである場合、又は、体積抵抗率が1×1012.5Ω・cm超えである場合に比べ、帯電したとき帯電分布が狭いシリカ粒子が提供される。
<2>に係る発明によれば、窒素ガス吸着法の細孔分布曲線において、第二のピークを有さない場合に比べ、帯電したとき帯電分布が狭いシリカ粒子が提供される。
<4>に係る発明によれば、疎水化度が10%未満若しくは60%超えである場合に比べ、帯電したとき帯電分布が狭いシリカ粒子が提供される。
<5>、又は<6>に係る発明によれば、3官能シランカプリング剤の反応生成物で構成された構造体を有さないシリカ母粒子に窒素元素含有化合物が吸着している場合、窒素元素含有化合物の含有量が、N原子換算で0.005質量%未満である場合、疎水化度が10%未満若しくは60%超えである場合、又は、体積抵抗率が1×1012.5Ω・cm超えである場合に比べ、体積平均粒子径が10nm以上200nm以下又は10nm以上80nm以下であっても、帯電したとき帯電分布が狭いシリカ粒子が提供される。
<7>、又は<8>に係る発明によれば、3官能シランカプリング剤の反応生成物で構成された構造体を有さないシリカ母粒子に窒素元素含有化合物が吸着している場合、窒素元素含有化合物の含有量が、N原子換算で0.005質量%未満である場合、疎水化度が10%未満若しくは60%超えである場合、又は、体積抵抗率が1×1012.5Ω・cm超えである場合に比べ、平均円形度が0.60以上0.96以下又は0.70以上0.92以下であっても、帯電したとき帯電分布が狭いシリカ粒子が提供される。
<9>に係る発明によれば、3官能シランカプリング剤の反応生成物で構成された構造体を有さないシリカ母粒子に窒素元素含有化合物が吸着している場合、窒素元素含有化合物の含有量が、N原子換算で0.005質量%未満である場合、疎水化度が60%超えである場合、又は、体積抵抗率が1×1012.5Ω・cm超えである場合に比べ、窒素元素含有化合物として、四級アンモニウム塩、第一級アミン化合物、第二級アミン化合物、第三級アミン化合物、アミド化合物、イミン化合物、及びニトリル化合物よりなる群から選択される少なくとも1種を含み、帯電したとき帯電分布が狭いシリカ粒子が提供される。
以下に、本発明の実施形態について説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、実施形態の範囲を制限するものではない。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。
本明細書において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
≪シリカ粒子≫
本実施形態に係るシリカ粒子は、シリカ母粒子と、シリカ母粒子の少なくとも一部の表面を被覆し、3官能シランカプリング剤の反応生成物で構成された構造体、と、を有する。
そして、本実施形態に係るシリカ粒子、下記(1)~(3)の特性を有する。
(1)窒素元素含有化合物を含有し、シリカ粒子に対する窒素元素含有化合物の含有量が、N原子換算で0.005質量%以上0.50質量%以下である。
(2)疎水化度が、10%以上60%以下である。
(3)体積抵抗率が、1×10Ω・cm以上1×1012.5Ω・cm以下である。
本実施形態に係るシリカ粒子は、上記構成により、帯電したとき帯電分布が狭い。その理由は次の通り推測される。
シリカ粒子は、負帯電性が高く、過剰に帯電することがある。そのため、帯電分布が広くなる。
例えば、粉体塗装では、接触帯電、コロナ放電等の方法によって帯電させた粉体塗料を、被塗装物上に噴出して静電的に付着させた後、加熱することで塗装膜を形成する。
しかし、帯電分布が広く帯電するシリカ粒子を粉体塗料の外添剤として使用すると、粉体塗料の帯電のバラツキが生じ、被塗装物に対する粉体塗料の付着量の均一化し難くなる。
一方、窒素元素含有化合物をシリカ粒子に含有させると、シリカ粒子が帯電したときの過剰な負帯電性を抑えることができる。窒素元素含有化合物は、正帯電性を有しており、窒素元素含有化合物を含有させたシリカ粒子は、過剰な負帯電を打ち消し、過剰な負帯電を抑制する。そのため、シリカ粒子が帯電したときの帯電分布が狭くなる。
しかし、窒素元素含有化合物は正帯電性を有し、シリカ粒子最表面に含有させると、負帯電と正帯電に帯電分布が広がってしまう。
そこで、本実施形態に係るシリカ粒子では、シリカ母粒子に、3官能シランカップリング剤の反応生成物で構成された構造体(例えば、SiO2/3CH層)を設け、窒素元素含有化合物を、N原子換算の含有量で0.005質量%以上0.50質量%以下の窒素元素含有化合物を含有させる。
そして、疎水化度を10%以上60%以下とし、かつ体積抵抗率を1×10Ω・cm以上1×1012.5Ω・cm以下と低減することで、シリカ粒子の過剰な帯電が抑制される。
そのため、窒素元素含有化合物による帯電分布の狭化が向上する。
以上から、本実施形態に係るシリカ粒子は、帯電したとき帯電分布が狭いと推測される。
そして、例えば、本実施形態に係るシリカ粒子を粉体塗料の外添剤として使用すると、粉体塗料の帯電のバラツキが生じ難く、被塗装物に対する粉体塗料の付着量の均一化が図られる。
以下、本実施形態に係るシリカ粒子について詳細に説明する。
(シリカ粒子の構成)
本実施形態に係るシリカ粒子は、シリカ母粒子と、シリカ母粒子の表面を被覆し、3官能シランカップリング剤の反応生成物で構成された構造体と、を有する。そして、
官能シランカプリング剤の反応生成物の細孔の少なくとも一部に、窒素元素含有化合物が吸着していることが好ましい。
また、本実施形態に係るシリカ粒子において、3官能シランカップリング剤の反応生成物で構成され構造体の表面に、疎水化処理構造体を有していてもよい。
-シリカ母粒子-
シリカ母粒子は、官能シランカップリング剤の反応生成物で構成された構造体が形成される対象となるシリカ粒子である。
シリカ母粒子としては、例えば、乾式シリカ粒子、湿式シリカ粒子が挙げられる。
乾式シリカ粒子としては、シラン化合物を燃焼させて得られる燃焼法シリカ(ヒュームドシリカ)、金属珪素粉を爆発的に燃焼させて得られる爆燃法シリカが挙げられる。
湿式シリカ粒子としては、珪酸ナトリウムと鉱酸との中和反応によって得られる湿式シリカ粒子(アルカリ条件で合成・凝集した沈降法シリカ、酸性条件で合成・凝集したゲル法シリカ粒子)、酸性珪酸をアルカリ性にして重合することで得られるコロイダルシリカ粒子(シリカゾル粒子)、有機シラン化合物(例えばアルコキシシラン)の加水分解によって得られるゾルゲル法シリカ粒子が挙げられる。
これらの中でも、シリカ母粒子としては、帯電分布狭化の観点から、ゾルゲル法シリカ粒子が好ましい。
-3官能シランカップリング剤の反応生成物-
3官能シランカップリング剤の反応生成物で構成された吸着構造は、低密度でかつ窒素元素含有化合物と親和性が高い構造であるため、細孔の奥深くまで窒素元素含有化合物が吸着し易く、窒素元素含有化合物の吸着量(つまり含有量)が多くなる。負帯電性を有するシリカ表面に対して正帯電性を有する窒素元素含有化合物が付着することで、過剰な負帯電を打ち消す効果が発生する。また、窒素元素含有化合物はシリカ粒子の最表面ではなく、低密度構造内部に吸着しているため、正帯電性が強くなりすぎて帯電分布が広がることを防ぎ、過剰な負帯電のみを打ち消すことで、より帯電分布の狭化が向上する。
3官能シランカップリング剤の反応生成物とは、例えば、下記一般式(TA)において、ORがOH基に置換した反応生成物、ORがOH基に置換したもの同士が重縮合した反応生成物、ORがOH基に置換したものとシリカ粒子のSiOH基と重縮合した反応生成物が挙げられる。また、3官能シランカップリング剤の反応生成物は、これらはORすべて又は一部が置換した反応生成物、すべてあるいは一部が重縮合した反応生成物を含む。
3官能シランカップリング剤は、N(窒素)を含有しない非窒素元素含有化合物である。
具体的には、3官能シランカップリング剤としては、下記一般式(TA)で表され3官能シランカップリング剤が挙げられる。
一般式(TA):R-Si(OR
一般式(TA)中、Rは、炭素数1以上20以下の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基又は炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を表し、Rはハロゲン原子又はアルコキシ基を表す。複数のRは同じ基でもよいし、異なる基でもよい。
で表される脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよいが、直鎖状又は分岐鎖状が好ましい。脂肪族炭化水素基の炭素数は、炭素数1以上20以下が好ましく、炭素数1以上18以下がより好ましく、炭素数1以上12以下が更に好ましく、炭素数1以上10以下が更に好ましい。脂肪族炭化水素基は、飽和及び不飽和のいずれでもよいが、飽和脂肪族炭化水素基が好ましく、アルキル基がより好ましい。
飽和脂肪族炭化水素基としては、直鎖状アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、イコシル基等)、分岐鎖状アルキル基(イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、2-エチルヘキシル基、ターシャリーブチル基、ターシャリーペンチル基、イソペンタデシル基等)、環状アルキル基(シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、トリシクロデシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等)などが挙げられる。
不飽和脂肪族炭化水素基としては、アルケニル基(ビニル基(エテニル基)、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-ブテニル基、1-ブテニル基、1-ヘキセニル基、2-ドデセニル基、ペンテニル基等)、アルキニル基(エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、1-ブチニル基、3-ヘキシニル基、2-ドデシニル基等)などが挙げられる。
で表される芳香族炭化水素基は、炭素数6以上20以下が好ましく、より好ましくは炭素数6以上18以下、更に好ましくは炭素数6以上12以下、更に好ましくは炭素数1以上10以下である。
芳香族炭化水素基としては、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、ナフタレン基、アントラセン基等が挙げられる。
で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が好ましい。
で表されるアルコキシ基としては、炭素数1以上10以下(好ましくは1以上8以下、より好ましくは1以上4以下)のアルコキシ基が挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t-ブトキシ基、n-ブトキシ基、n-ヘキシロキシ基、2-エチルヘキシロキシ基、3,5,5-トリメチルヘキシルオキシ基等が挙げられる。アルコキシ基は、置換されたアルコキシ基も含む。アルコキシ基に置換し得る置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルコキシ基、アミド基、カルボニル基等が挙げられる。
一般式(TA)で表される3官能シランカップリング剤は、Rが炭素数1以上20以下の飽和脂肪族炭化水素基であり、Rがハロゲン原子又はアルコキシ基である3官能シランカップリング剤が好ましい。
3官能シランカップリング剤としては、例えば、
ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、n-オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o-メチルフェニルトリメトキシシラン、p-メチルフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、デシルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン(以上、Rが、無置換の脂肪族炭化水素基又は無置換の芳香族炭化水素基である化合物);
3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシジルオキシプロピルメチルジメトキシシラン(以上、Rが、置換された脂肪族炭化水素基又は置換された芳香族炭化水素基である化合物);
などが挙げられる。
3官能シランカップリング剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、帯電分布狭化の観点から、3官能シランカップリング剤としては、アルキル3官能シランカップリング剤が好ましく、一般式(TA)において、Rが炭素数1以上20以下(好ましくは炭素数1以上15以下)のアルキル基を示し、Rが炭素数1以上2以下のアルキル基を示すアルキル3官能シランカプリング剤がより好ましい。
3官能シランカップリング剤の反応生成物で構成された構造体の付着量は、帯電分布狭化の観点から、トナー母粒子に対して0.005質量%以上0.5質量%以下が好ましく、0.005質量%以上0.2質量%以下がより好ましい。
-窒素元素含有化合物-
窒素元素含有化合物は、アンモニア、及び温度-200℃以上25℃以下で気体状態の化合物を除く窒素元素含有化合物である。
窒素元素含有化合物は、3官能シランカップリング剤の反応生成物の細孔の少なくとも一部に吸着していることが好ましい。
窒素元素含有化合物としては、四級アンモニウム塩、第一級アミン化合物、第二級アミン化合物、第三級アミン化合物、アミド化合物、イミン化合物、及びニトリル化合物よりなる群から選択される少なくとも1種が例示される。
ここで、第一級アミン化合物としては、フェネチルアミン、トルイジン、カテコールアミン、2,4,6-トリメチルアニリンが挙げられる。
第二級アミン化合物としては、ジベンジルアミン、2-ニトロジフェニルアミン、4-(2-オクチルアミノ)ジフェニルアミンが挙げられる。
第三級アミン化合物としては、1,8-ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン、N,N-ジベンジル-2-アミノエタノール、N-ベンジル-N-メチルエタノールアミンが挙げられる。
アミド化合物としては、N-シクロヘキシル-p-トルエンスルホンアミド、4-アセトアミド-1-ベンジルピペリジン、N-ヒドロキシ-3-[1-(フェニルチオ)メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]ベンズアミドが挙げられる。
イミン化合物としては、ジフェニルメタンイミン、2,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニルイミノ)ブタン、N,N‘-(エタン-1,2-ジイリデン)ビス(2,4,6-トリメチルアニリン)が挙げられる。
ニトリル化合物としては、3-インドールアセトニトリル、4-[(4-クロロ-2-ピリミジニル)アミノ]ベンゾニトリル、4-ブロモ-2,2-ジフェニルブチロニトリルが挙げられる。
これらの中でも、帯電分布狭化の観点から、窒素元素含有化合物としては、四級アンモニウム塩が好ましい。
四級アンモニウム塩は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
四級アンモニウム塩は、特に制限されず、公知の四級アンモニウム塩が適用できる。
四級アンモニウム塩は、帯電分布狭化の観点から、一般式(AM)で表される化合物を含むことが好ましい。一般式(AM)で表される化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
Figure 2022151525000001

一般式(AM)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、又は置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表し、Xは陰イオンを表す。ただし、R、R、R及びRの少なくとも一つは置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。また、R、R、R及びRのうち、2つ以上は連結して、脂肪族環、芳香環、又はヘテロ環形成してもよい。
~Rで表されるアルキル基としては、炭素数1以上20以下の直鎖状のアルキル基、炭素数3以上20以下の分岐状のアルキル基が挙げられる。
炭素数1以上20以下の直鎖状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デシル基、n-ウンデシル基、n-ドデシル基、n-トリデシル基、n-テトラデシル基、n-ペンタデシル基、n-ヘキサデシル基等が挙げられる。
炭素数3以上20以下の分岐状のアルキル基としては、例えば、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基等が挙げられる。
上記の中でも、R~Rで表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、ブチル基、テトラデシル基等の炭素数1以上15以下のアルキル基であることが好ましい。
~Rで表されるアラルキル基としては、炭素数7以上30以下のアラルキル基が挙げられる。
炭素数7以上30以下のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、4-フェニルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基、フェニルヘプチル 基、フェニルオクチル基、フェニルノニル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、アントラチルメチル基、フェニル-シクロペンチルメチル基等が挙げられる。
上記の中でも、R~Rで表されるアラルキル基としては、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、4-フェニルブチル基等の炭素数7以上15以下のアラルキル基であることが好ましい。
~Rで表されるアリール基としては、炭素数6以上20以下のアリール基等が挙げられる。
炭素数6~20のアリール基としては、例えば、フェニル基、ピリジル基、ナフチル基等が挙げられる。
上記の中でも、R~Rで表されるアリール基としては、フェニル基等の炭素数6以上10以下のアリール基であることが好ましい。
で表される陰イオンとしては、有機陰イオン、無機陰イオンが挙げられる。
有機陰イオンとしては、ポリフルオロアルキルスルホン酸イオン、ポリフルオロアルキルカルボン酸イオン、テトラフェニルホウ酸イオン、芳香族カルボン酸イオン、芳香族スルホン酸イオン(1-ナフトール-4-スルホン酸イオン等)などが挙げられる。
無機陰イオンとしては、モリブデン酸イオン(MoO 2-、Mo 2-、Mo10 2-、Mo13 2-、Mo24 2-、Mo26 4-等)、OH、F、Fe(CN) 3-、Cl、Br、NO 、NO 、CO 2-、PO 3-、SO 2-等が挙げられる。
一般式(AM)中、R、R、R及びRの2つ以上が互いに連結して環を形成していてもよい。R、R、R及びRの2つ以上が互いに連結して形成される環としては、炭素数2以上20以下の脂環、炭素数2以上20以下の複素環式アミン等が挙げられる。
一般式(AM)で表される化合物において、R、R、R及びRが、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、ニトリル基、カルボニル基、エーテル基、アミド基、シロキサン基、シリル基、シランアルコキシ基、等が挙げられる。
、R、R及びRは、各々独立に、炭素数1以上16以下のアルキル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、又は炭素数6以上20以下のアリール基を表すことが好ましい。
これらの中でも、帯電分布狭化の観点から、一般式(AM)で表される化合物は、総炭素数18以上35以下が好ましく、20以上32以下がより好ましい。
一般式(AM)で表される化合物におけるX以外の構造の例示を以下に示すが、本実施形態はこれに限定されない。
Figure 2022151525000002


窒素元素含有化合物は、帯電分布狭化及び帯電分布維持性の観点から、モリブデン元素を含む窒素元素含有化合物が好ましく、モリブデン元素を含む四級アンモニウム塩(特に、四級アンモニウムのモリブデン元素を含む塩)、及び四級アンモニウム塩とモリブデン元素を含む金属酸化物との混合物よりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
窒素元素化合物が、モリブデン元素を含むと、窒素元素の活性を高め、窒素元素含有化合物がシリカ粒子の最表面ではなく細孔内部に存在しても、窒素元素の正帯電性を適度に発現することができる。そのため、帯電したとき帯電分布が狭く、帯電分布の維持性も高くなり易い。
特に、四級アンモニウムのモリブデン元素を含む塩は、陰イオンであるモリブデン元素を含むアニオンが、陽イオンである四級アンモニウムカチオンとの結合が強いため、帯電分布維持性が高まる。
モリブデン元素を含む四級アンモニウム塩としては、[N(CH)(C14292 Mo28 4-、[N(C(C]Mo 2-、[N(CH(CH)(CH17CH]MoO 2-、[N(CH(CH)(CH15CH]MoO 2-等が挙げられる。
モリブデン元素を含む金属酸化物としては、モリブデン酸化物(三酸化モリブデン、二酸化モリブデン、Mo26)、モリブデン酸アルカリ金属塩(モリブデン酸リチウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウム等)、モリブデンアルカリ土類金属塩(モリブデン酸マグネシウム、モリブデン酸カルシウム等)、その他複合酸化物(Bi・2MoO、γ-CeMo13等)が挙げられる。
窒素元素含有化合物の含有量は、シリカ粒子に対して、N原子換算で0.005質量%以上0.50質量%以下であり、帯電分布狭化の観点から、0.015質量%以上0.20質量%以下が好ましく、0.018質量%以上0.10質量%以下がより好ましい。
N原子換算の窒素元素含有化合物の含有量は、次の通り測定する。
酸素・窒素分析装置(例えば堀場製作所社製のEMGA-920)を用いて、積算時間45秒で測定し、窒素元素の存在量をNの割合(N/Si)を得る。なお、試料前処理として、真空乾燥機で100℃24時間以上乾燥することで、アンモニア等不純物をシリカ粒子から除去しておく。
ここで、窒素元素含有化合物として、モリブデン元素を含む窒素元素含有化合物を適用する場合、帯電分布狭化観点から、蛍光X線分析により測定される、モリブデン元素のNet強度とシリコン元素のNet強度との比率(Mo/Si)は、0.035以上0.35以下が好ましく、0.07以上0.32以下が好ましく、0.10以上0.30以下がより好ましい。
帯電分布狭化の観点から、モリブデン元素のNet強度は、5kcps以上75kcps以下、7kcps以上50kcps以下、8kcps以上55kcps以下、又は10kcps以上40kcps以下が好ましい。
モリブデン元素及びシリコン元素のNet強度は、次の通り測定する。
シリカ粒子約0.5gを、圧縮成形機を用いて荷重6t且つ60秒の加圧で圧縮し、直径50mm且つ厚さ2mmのディスクを作製する。このディスクを試料にして、走査型蛍光X線分析装置(XRF-1500、(株)島津製作所製)を用いて、下記の条件で定性定量元素分析を行い、モリブデン元素及びシリコン元素それぞれのNet強度(単位:kilo counts per second,kcps)を求める。
・管電圧:40kV
・管電流:90mA
・測定面積(分析径):直径10mmφ
・測定時間:30分
・対陰極:ロジウム
-窒素元素含有化合物の抽出量-
アンモニア/メタノール混合溶液による窒素元素含有化合物の抽出量Xは、0.1質量%以上であり、窒素元素含有化合物の抽出量Xと、水による窒素元素含有化合物の抽出量Yとが、式:Y/X<0.3を満たすことがよい。
つまり、窒素元素含有化合物は、水に溶け難い性質、すなわち空気中の水分を吸着し難い。
窒素元素含有化合物を含むシリカ粒子において、当該窒素元素含有化合物が水分を吸着すると、帯電分布が広化し、また、シリカ粒子から窒素元素含有化合物が離脱し易くなる。
しかし、空気中の水分を吸着し難い窒素元素含有化合物を含むシリカ粒子は、空気中に水分が多分に存在しても(高湿度下でも)、帯電分布が広化し難く、かつ、窒素元素含有化合物が離脱し難く、狭い帯電分布が維持され易くなる。
窒素元素含有化合物の抽出量Xは、50質量%が好ましい。ただし、窒素元素含有化合物の抽出量Xの上限は、表面張力の関係で、細孔内部へ溶液が浸透しづらく、窒素元素含有化合物の一部は溶解せずに残ることから、例えば、95質量%以下である。
窒素元素含有化合物の抽出量Xと窒素元素含有化合物の抽出量Yとの比「Y/X」は、0.3未満が好ましい。ただし、比「Y/X」の下限は、理想的には、0であるが、X及びYの測定誤差範囲が±1%の範囲程度見られることから、例えば、0.01以上である。
ここで、窒素元素含有化合物の抽出量X及びYは、次の通り測定される。
まず、測定対象のシリカ粒子を、熱重量・質量分析装置(例えばネッチ・ジャパン 株式会社製のガスクロマトグラフ質量分析計)で400℃一定で分析し、少なくとも炭素数が1以上の炭化水素が窒素原子と共有結合した化合物の、シリカ粒子に対する質量分率の積算を測定し、W1とする。
一方、液温25℃のアンモニア/メタノール溶液(Sigma-Aldrich社製、アンモニア/メタノールの質量比=1/5.2)30質量部に、測定対象のシリカ粒子1質量部を添加し、30分間超音波処理を行った後、シリカ粉体と抽出液を分離する。分離したシリカ粒子を真空乾燥機で100℃24時間乾燥し、熱重量・質量分析装置により、400℃一定条件で、少なくとも炭素数が1以上の炭化水素が窒素原子と共有結合した化合物のシリカ粒子に対する質量分率を測定し、W2とする。
そして、下記式で、窒素元素含有化合物の抽出量Xを算出する。
・式:X=W1-W2
また、液温25℃の水30質量部に、測定対象のシリカ粒子1質量部を添加し、30分間超音波処理を行った後、シリカ粒子と抽出液を分離する。分離したシリカ粒子を真空乾燥機で100℃24時間乾燥し、熱重量・質量分析装置により、400℃一定条件で、少なくとも炭素数が1以上の炭化水素が窒素原子と共有結合した化合物のシリカ粒子に対する質量分率を測定し、W3とする。
そして、下記式で、窒素元素含有化合物の抽出量Yを算出する。
・式:Y=W1-W3
(疎水化処理構造体)
疎水化処理構造体は、疎水化処理剤が反応した構造体である。
疎水化処理剤としては、例えば、有機ケイ素化合物が適用される。
有機ケイ素化合物としては、例えば、
メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン等の低級アルキル基を有するアルコキシシラン化合物又はハロシラン化合物;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基を有するアルコキシシラン化合物;
2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ基を有するアルコキシシラン化合物;
p-スチリルトリメトキシシラン、p-スチリルトリエトキシシラン等のスチリル基を有するアルコキシシラン化合物;
N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキル基を有するアルコキシシラン化合物;
3-イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネートアルキル基を有するアルコキシシラン化合物;
ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン等のシラザン化合物;
などが挙げられる。
(シリカ粒子の特性)
-疎水化度-
本実施形態に係るシリカ粒子の疎水化度は、10%以上60%以下であるが、帯電分布狭化の観点から、20%以上55%以下がより好ましく、28%以上53%以下がさらに好ましい。
シリカ粒子の疎水化度が10%以下であると、3官能シランカップリング剤の反応生成で構造体の被覆量が低く、窒素元素含有化合物の含有量が低減する、そのため、帯電分布が広がり易くなる。
一方、シリカ粒子の疎水化度が60%を超えると、3官能シランカップリング剤の反応生成で構造体の密度が高くなり、細孔も少なく、窒素元素含有化合物の含有量が低減する。そのため、帯電分布が広がり易くなる。
シリカ粒子の疎水化度は、次の通り測定する。
イオン交換水50mlに、試料となるシリカ粒子を0.2質量%入れ、マグネティックスターラーで攪拌しながらビュレットからメタノールを滴下し、試料全量が沈んだ終点におけるメタノール-水混合溶液中のメタノール質量分率を、疎水化度として求める。
-OH基量-
本実施形態に係るシリカ粒子において、シアーズ法で測定されるOH基量は、0.05個/nm以上5個/nm以下が好ましく、帯電分布狭化の観点から、0.1個/nm以上4個/nm以下がより好ましく、0.2個/nm以上3個/nm以下がさら好ましい。
シアーズ法で測定されるOH基量は、3官能シランカップリング剤の反応生成物で構成された構造体をシリカ母粒子に十分形成することで上記範囲に調整できる。
窒素元素含有化合物の吸着を阻害するOH基量を上記範囲まで低減することで、シリカ粒子の構造体の細孔の奥深くまで、窒素元素含有化合物が入り込み易くなる。そして、窒素元素含有化合物に対する疎水性相互作用が働きシリカ粒子に対する付着力が強くなる。そのため、窒素元素含有化合物の吸着量が増す。それに加えて窒素元素含有化合物が離脱し難くなる。そのため、窒素元素含有化合物による帯電分布の狭化が向上すると共に、狭い帯電分布の維持性も向上する。
また、OH基量を上記範囲まで低減することで、帯電特性の環境依存性が低くなり、いずれの環境下でも、窒素元素含有化合物による帯電分布の狭化が実現し易くなる。
OH基量は、シアーズ法で測定される。具体的には、次の通りである。
シリカ粒子1.5gを純水50gとエタノール50g混合液に加えて、超音波ホモジナイザーで2分間撹拌し、分散液を作成する。25℃の環境下で撹拌しながら、0.1mol/Lの塩酸水溶液を1.0g滴下し、試験液を得る。得られた試験液を自動滴定装置に入れ、0.01mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液による電位差滴定を実施し、滴定曲線の微分曲線を作成する。滴定曲線の微分値が1.8以上となる変曲点の内、0.01mol/L水酸化ナトリウム水溶液の滴定量が最も多くなる滴定量をEとする。
下記式を用いて、シリカ粒子の表面シラノール基密度ρ(個/nm)を算出する。
式:ρ=((0.01×E-0.1)×NA/1000)/(M×SBET×1018
E:滴定曲線の微分値が1.8以上となる変曲点の内、0.01mol/L水酸化ナトリウム水溶液の滴定量が最も多くなる滴定量
NA:アボガドロ数
M:シリカ粒子量(1.5g)
BET:シリカ粒子の比表面積(m/g) シリカ粒子の比表面積は、BET式の窒素吸着法3点法により測定する。なお、平衡相対圧は0.3とする。
-体積抵抗率-
本実施形態に係るシリカ粒子において、体積抵抗率は、1×10Ω・cm以上1×1012.5Ω・cm以下であるが、帯電分布狭化の観点から、1.0×10Ω・cm以上1.0×1011.5Ω・cm以下が好ましく、1.0×10Ω・cm以上1.0×1011.0Ω・cm以下がより好ましい。
体積抵抗率を上記範囲と低減することで、シリカ粒子の過剰な帯電が抑制される。そのため、帯電分布の狭化が向上する。
なお、体積抵抗率は、窒素元素含有化合物の含有量により調整できる。
体積抵抗率は、次の通り測定する。なお、測定環境は、温度20℃、湿度50%RHとする。
20cmの電極板を配した円形の治具の表面に、測定対象となるシリカ粒子を1mm以上3mm以下程度の厚さになるように載せ、シリカ粒子層を形成する。この上に前記同様の20cmの電極板を載せシリカ粒子層を挟み込む。シリカ粒子間の空隙をなくすため、シリカ粒子層上に載せた電極板の上に0.4MPaの圧力をかけてからシリカ粒子層の厚み(cm)を測定する。シリカ粒子層上下の両電極は、インピーダンスアナライザ(Solartron Analytical社製Iに接続されており、周波数10-3Hz以上10Hz以下を測定し、ナイキストプロット得る。これを、バルク抵抗、粒子界面抵抗及び電極接触抵抗の3種類の抵抗成分が存在すると仮定して、等価回路にフィッティングし、バルク抵抗Rを求める。
シリカ粒子の体積抵抗率(Ω・cm)の計算式は、下式に示す通りである。
・式:ρ=R/L
式中、ρはシリカ粒子の体積抵抗率(Ω・cm)、Rはバルク抵抗(Ω)、Lはシリカ粒子層の厚み(cm)をそれぞれ表す。
-細孔容積-
本実施形態に係るシリカ粒子において、細孔直径0.01nm以上2nm以下の範囲に第一のピークを有し、細孔直径1.5nm以上50nm以下の範囲に第二のピークを有することが好ましく、2nm以上50nm以下の範囲に第二のピークを有することがより好ましく、2nm以上40nm以下の範囲に第二のピークを有することが更に好ましく、2nm以上30nm以下の範囲に第二のピークを有することが更特に好ましい。

窒素ガス吸着法の細孔分布曲線において、第一及び第二ピークが上記範囲の細孔直径に有することで、窒素元素含有化合物が構造体の細孔奥深くまで入り込んで吸着し易くなる。それにより、さらに、帯電分布の狭化が向上する。
窒素ガス吸着法の細孔分布曲線は、窒素ガスの吸着量測定により得られる吸着等温線から種々の計算式で導かれる。
まず、測定対象のシリカ粒子を、液体窒素温度(-196℃)に冷却して、窒素ガスを導入し、その吸着量を定容量法又は重量法で求める。導入する窒素ガスの圧力を徐々に増加させ、各平衡圧に対する窒素ガスの吸着量をプロットすることにより吸着等温線を作成する。この吸着等温線から、BJH法の計算式により、縦軸が頻度、横軸が細孔直径で表される細孔径分布曲線を求める。
そして、得られた細孔分布曲線から、縦軸が体積、横軸が細孔直径で表される積算細孔容積分布を求め、細孔直径のピークの位置を確認する。
-3官能シランカプリング剤の反応生成物の細孔の少なくとも一部に窒素元素含有化合物が吸着した構造を有することの検出方法-
3官能シランカプリング剤の反応生成物の細孔の少なくとも一部に窒素元素含有化合物が吸着している場合、300℃以上600℃以下の温度帯で加熱した際に、窒素元素含有化合物が検出され、350℃焼成前後における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径1nm以上50nm以下の細孔体積が増加する。それにより、検知する。具体的には、次の通りである。
窒素元素含有化合物の検出には、例えば、キャリア―ガスとしてHeを用いた加熱炉式の落下型熱分解ガスクロマトグラフ質量分析計を利用する。窒素元素含有化合物は、不活性ガス下での300℃以上600℃以下の熱分解温度条件で検出することができる。具体的には0.1mg以上10mg以下のシリカ粒子を熱分解ガスクロマトグラフ質量分析計に導入し、検出されるピークのMSスペクトルから窒素元素含有化合物の含有有無を確認することができる。
窒素元素含有化合物を含有するシリカ粒子から熱分解で生成する成分としては、例えば、下記一般式(N)で示される1級以上3級以下のアミン又は芳香族窒素化合物が挙げられる。
下記一般式(N)において、RN1~RN3は、それぞれ独立に、それぞれ独立に、水素原子、又は置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表し、RN1~RN3は、一般式(AM)のR、R、及びRと同義である。
例えば、窒素元素含有化合物が四級アンモニウム塩である場合、600℃の熱分解により側鎖の一部が脱離し、3級アミンとして検出される。
Figure 2022151525000003

350℃焼成前後における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径1nm以上50nm以下の細孔体積の増加は、次の通り、特定する。
まず、細孔体積の増加割合は、例えば、350℃焼成前の細孔体積Aに対する350℃焼成後の細孔体積Bとの比B/Aは、1.2以上5以下とする。
350℃焼成は、具体的には、次の通り実施する。
窒素環境下、昇温速度10℃/分で、測定対象のシリカ粒子を350℃まで昇温し、350℃で3時間保持する。その後、昇温速度10℃/分で室温(25℃)まで冷却する。
細孔直径1nm以上50nm以下の細孔体積は、以下の方法により求める。
まず、測定対象のシリカ粒子を、液体窒素温度(-196℃)に冷却して、窒素ガスを導入し、その吸着量を定容量法又は重量法で求める。導入する窒素ガスの圧力を徐々に増加させ、各平衡圧に対する窒素ガスの吸着量をプロットすることにより吸着等温線を作成する。この吸着等温線から、BJH法の計算式により、縦軸が頻度、横軸が細孔直径で表される細孔径分布曲線を求める。
そして、得られた細孔径分布曲線から、縦軸が体積、横軸が細孔直径で表される積算細孔容積分布を求める。得られた積算細孔容積分布から、細孔直径1nm以上50nm以下の範囲の細孔容積を積算し、それを「細孔直径1nm以上50nm以下の細孔体積」とする。
-個数平均粒径及び個数粒度分布指標-
本実施形態に係るシリカ粒子の個数平均粒径は、10nm以上200nm以下が好ましく、10nm以上80nm以下がより好ましく、10nm以上60nm以下がより好ましい。
シリカ粒子の個数平均粒径が上記範囲であると、比表面積が大きく、過剰な帯電が生じやすいが、本実施形態に係るシリカ粒子は、個数平均粒径が上記範囲でも、帯電分布の狭化が実現される。
本実施形態に係るシリカ粒子の個数粒度分布指標は、1.1以上2.0以下が好ましく、1.15以上1.6以下がより好ましい。
本実施形態に係るシリカ粒子の個数粒度分布指標が上記範囲であると、帯電量が大きくなる傾向がある粗紛及び帯電量が小さくなる傾向がある微粉が少なく、帯電分布の狭化が実現され易くなる。
ここで、シリカ粒子の個数平均粒径及び個数粒度分布指標は、次の通り測定する。
走査型電子顕微鏡(SEM)によりシリカ粒子を40,000倍で観察し、観察したシリカ粒子の画像を画像処理解析ソフトWinRoof(三谷商事(株)製)で解析し、少なくとも200個の粒子の円相当径を求め。そして、個々の粒子の個数について小径側から累積分布を描き、小径側から累積50%となる粒径、個数平均粒子径を求める。
また、小径側から、累積84%となる粒径D84を、累積16%となる粒子径D16で除した値の平方根を「個数粒度分布指標」(GSD)と定義する。すなわち、個数粒径分布指標(GSD)=(D84/D16)0.5である。
-円形度-
本実施形態に係るシリカ粒子の平均円形度は、0.60以上0.96以下が好ましく、0.70以上0.94以下がより好ましく、0.70以上0.92以下がさらに好ましい。
シリカ粒子の平均円形度が上記範囲であると、比表面積が大きく、過剰な帯電が生じやすいが、本実施形態に係るシリカ粒子は、平均円形度が上記範囲でも、帯電分布の狭化が実現される。
ここで、シリカ粒子の円形度は、次の通り測定する。
走査型電子顕微鏡(SEM)によりシリカ粒子を40,000倍で観察し、観察したシリカ粒子の画像を、画像処理解析ソフトWinRoof(三谷商事(株)製)を用いて解析し、少なくとも200個の粒子の円形度を求め、算術平均して平均円形度を算出する。
なお、円形度は、以下の式により算出する。
円形度=円相当径周囲長/周囲長=[2×(Aπ)1/2]/PM
上式において、Aは投影面積を表し、PMは周囲長を表す。
≪シリカ粒子の製造方法≫
本実施形態に係るシリカ粒子の製造方法の一例は、
シリカ母粒子の表面に、3官能シランカップリング剤の反応生成物で構成された構造体を形成する第一工程と、
構造体の少なくとも一部に、窒素元素含有化合物を吸着させる第一工程と、
を有する。
本実施形態に係るシリカ粒子の製造方法は、第二工程後又は第二工程中に、シリカ母粒子の少なくとも一部の表面を被覆し、3官能シランカップリング剤の反応生成物で構成され、かつ前記3官能シランカップリング剤の反応生成物の細孔の少なくとも一部に窒素元素含有化合物が吸着した構造体を有するシリカ母粒子に、疎水化処理を行う第三工程をさらに有してもよい。
以下、本実施形態に係るシリカ粒子の製造方法の工程を詳細に説明する。
[準備工程]
まず、シリカ母粒子を準備する工程について説明する。
準備工程としては、例えば、
(i)アルコールを含む溶媒とシリカ母粒子とを混合してシリカ母粒子懸濁液を準備する工程
(ii)シリカ母粒子をゾルゲル法により造粒してシリカ母粒子懸濁液を得る工程
等が挙げられる。
前記(i)に用いるシリカ母粒子としては、ゾルゲルシリカ粒子(ゾルゲル法により得られたシリカ粒子)、水性コロイダルシリカ粒子、アルコール性シリカ粒子、気相法により得られるフェームドシリカ粒子、溶融シリカ粒子等が挙げられる。
前記(i)に用いるアルコールを含む溶媒は、アルコール単独の溶媒であってもよいし、アルコールとその他の溶媒との混合溶媒であってもよい。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコールが挙げられる。その他の溶媒としては、水;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;などが挙げられる。混合溶媒の場合、アルコールの割合は80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。
工程(1-a)は、シリカ母粒子をゾルゲル法により造粒してシリカ母粒子懸濁液を得る工程であることが好ましい。
より具体的に、工程(1-a)は、例えば、
アルコールを含む溶媒中にアルカリ触媒が含まれるアルカリ触媒溶液を準備するアルカリ触媒溶液準備工程と、
アルカリ触媒溶液中にテトラアルコキシシラン及びアルカリ触媒を供給して、シリカ母粒子を生成させるシリカ母粒子生成工程と、
を含むゾルゲル法であることが好ましい。
アルカリ触媒溶液準備工程は、アルコールを含む溶媒を準備し、この溶媒とアルカリ触媒とを混合して、アルカリ触媒溶液を得る工程であることが好ましい。
アルコールを含む溶媒は、アルコール単独の溶媒であってもよいし、アルコールとその他の溶媒との混合溶媒であってもよい。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコールが挙げられる。その他の溶媒としては、水;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;などが挙げられる。混合溶媒の場合、アルコールの割合は80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。
アルカリ触媒は、テトラアルコキシシランの反応(加水分解反応と縮合反応)を促進させるための触媒であり、例えば、アンモニア、尿素、モノアミン等の塩基性触媒が挙げられ、特にアンモニアが好ましい。
アルカリ触媒溶液におけるアルカリ触媒の濃度は、0.5mol/L以上1.5mol/L以下が好ましく、0.6mol/L以上1.2mol/L以下がより好ましく、0.65mol/L以上1.1mol/L以下がより好ましい。
シリカ母粒子生成工程は、アルカリ触媒溶液中にテトラアルコキシシランとアルカリ触媒とをそれぞれ供給し、アルカリ触媒溶液中でテトラアルコキシシランを反応(加水分解反応と縮合反応)させて、シリカ母粒子を生成する工程である。
シリカ母粒子生成工程では、テトラアルコキシシランの供給初期にテトラアルコキシシランの反応により核粒子が生成した後(核粒子生成段階)、この核粒子の成長を経て(核粒子成長段階)、シリカ母粒子が生成する。
テトラアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等が挙げられる。反応速度の制御性又は生成するシリカ母粒子の形状の均一性の観点から、テトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランが好ましい。
アルカリ触媒溶液中に供給するアルカリ触媒としては、例えば、アンモニア、尿素、モノアミン、四級アンモニウム塩等の塩基性触媒が挙げられ、特にアンモニアが好ましい。テトラアルコキシシランと共に供給されるアルカリ触媒は、アルカリ触媒溶液中に予め含まれるアルカリ触媒と同じ種類のものであってもよいし、異なる種類のものであってもよいが、同じ種類のものであることが好ましい。
アルカリ触媒溶液中にテトラアルコキシシランとアルカリ触媒とをそれぞれ供給する供給方式は、連続的に供給する方式であってもよいし、間欠的に供給する方式であってもよい。
シリカ母粒子生成工程において、アルカリ触媒溶液の温度(供給時の温度)は、5℃以上50℃以下が好ましく、15℃以上45℃以下がより好ましい。
[第一工程]
第一工程では、3官能シランカップリング剤の反応生成物で構成された構造体を形成する。
具体的には、第一工程では、例えば、シリカ母粒子懸濁液に、3官能シランカップリング剤を添加し、シリカ母粒子の表面に3官能シランカップリング剤を反応させ、3官能シランカップリング剤の反応生成物で構成された構造体を形成する。3官能シランカップリング剤は、3官能シランカップリング剤の官能基同士、3官能シランカップリング剤の官能基とシリカ粒子表面のOH基とが反応して、3官能シランカップリング剤の反応生成物で構成された構造体を形成する。
3官能シランカップリング剤の反応は、3官能シランカップリング剤をシリカ母粒子懸濁液に添加後、懸濁液を撹拌しながら、加熱することで実施する。
具体的には、例えば、懸濁液を40℃以上70℃に加熱し、3官能シランカップリング剤を添加した後、撹拌する。撹拌を持続する時間は、10分間以上24時間以下が好ましく、60分間以上420分間以下がより好ましく、80分間以上300分間以下が更に好ましい。
[第二工程]
第二工程では、3官能シランカップリング剤の反応生成物の細孔の少なくとも一部に、窒素元素含有化合物を吸着させる。
具体的には、第二工程では、まず、例えば、シリカ母粒子懸濁液に窒素元素含有化合物を添加し、例えば、20℃以上50℃以下の温度範囲で、撹拌する。それにより、窒素元素含有化合物が3官能シランカップリング剤の反応生成物の細孔の少なくとも一部に吸着する。
第二工程では、例えば、窒素元素含有化合物を含むアルコール液を、シリカ粒子懸濁液に添加してもよい。
アルコールは、シリカ母粒子懸濁液に含まれるアルコールと同じ種類であってもよいし、異なる種類であってもよいが、同じ種類であることがより好ましい。
窒素元素含有化合物を含むアルコール液において、窒素元素含有化合物の濃度は0.05質量%以上10質量%以下が好ましく、0.1質量%以上6質量%以下がより好ましい。
[第三工程]
第三工程では、第二工程後又は第二工程中に、3官能シランカップリング剤の反応生成物で構成され、3官能シランカップリング剤の反応生成物の細孔の少なくとも一部に窒素元素含有化合物が吸着された構造体を有するシリカ母粒子に、疎水化処理を行う。
具体的には、第三工程では、例えば、前記構造体が形成されたシリカ母粒子懸濁液に、窒素元素含有化合物を添加後、疎水化処理剤を添加する。
疎水化処理剤は、疎水化処理剤の官能基同士、疎水化処理剤官能基とシリカ母粒子のOH基とが反応して、疎水化処理層を形成する。
疎水化処理剤の反応は、3官能シランカップリング剤をシリカ母粒子懸濁液に添加後、懸濁液を撹拌しながら、加熱することで実施する。
具体的には、例えば、懸濁液を40℃以上70℃に加熱し、疎水化処理剤を添加した後、撹拌する。撹拌を持続する時間は、10分間以上24時間以下が好ましく、20分間以上120分間以下がより好ましく、20分間以上90分間以下が更に好ましい。
[乾燥工程]
本実施形態に係るシリカ粒子の製造方法は、第二工程又は第三工程を実施後、懸濁液から溶媒を除去する乾燥工程を実施することがよい。なお、乾燥工程は、第二工程又は第三工程中に実施してもよい。
乾燥は、例えば、熱乾燥、噴霧乾燥、超臨界乾燥が挙げられる。
噴霧乾燥は、市販のスプレイドライヤー(ディスク回転式やノズル式等がある)を用いた従来公知の方法で行うことができる。例えば、熱風気流中に0.2リットル/時間以上1リットル/時間以下の速度で噴霧液を噴霧することによって行われる。この際、熱風の温度は、入口温度で70℃以上400℃以下、出口温度で40℃以上120℃以下の範囲にあることが好ましい。ここで、入口温度が70℃未満であると、分散液中に含まれる固形分の乾燥が不充分となる。また400℃を超えると、噴霧乾燥時に粒子の形状が歪んでしまう。また、出口温度が40℃未満であると、固形分の乾燥度合いが悪くて装置内に付着してしまう。より好ましい入口温度は、100℃以上300℃以下の範囲である。
噴霧乾燥時のシリカ粒子懸濁液のシリカ粒子濃度は、固形分で10質量%以上30質量%以下の範囲が好ましい。
超臨界乾燥は、超臨界流体によって溶媒を除去することにより、粒子間での表面張力が働き難く、懸濁液中に含まれる一次粒子が、凝集が抑制された状態で乾燥される。そのため、粒径の均一性が高い、シリカ粒子が得られ易くなる。
超臨界流体として用いられる物質としては、二酸化炭素、水、メタノール、エタノール、アセトン等が挙げられる。溶媒除去工程は、処理効率の観点と、粗大粒子の発生を抑制する観点とから、超臨界二酸化炭素を用いる工程であることが好ましい。
超臨界乾燥は、具体的には、例えば以下の操作によって行う。
密閉反応器に懸濁液を収容し、次いで液化二酸化炭素を導入した後、密閉反応器を加熱すると共に高圧ポンプにより密閉反応器内を昇圧させ、密閉反応器内の二酸化炭素を超臨界状態とする。そして、密閉反応器に液化二酸化炭素を流入させ、密閉反応器から超臨界二酸化炭素を流出させることで、密閉反応器内において懸濁液に超臨界二酸化炭素を流通させる。懸濁液に超臨界二酸化炭素が流通する間に、溶媒が超臨界二酸化炭素に溶解し、密閉反応器外へ流出する超臨界二酸化炭素に同伴して溶媒が除去される。
上記の密閉反応器内の温度及び圧力は、二酸化炭素を超臨界状態にする温度及び圧力とする。二酸化炭素の臨界点が31.1℃/7.38MPaであるところ、例えば、温度40℃以上200℃以下/圧力10MPa以上30MPa以下の温度及び圧力とする。
超臨界乾燥における超臨界流体の流量は、80mL/秒以上240mL/秒以下であることが好ましい。
得られたシリカ粒子に対しては、必要に応じて解砕又は篩分を行って、粗大粒子や凝集物の除去を行うことが好ましい。解砕は、例えば、ジェットミル、振動ミル、ボールミル、ピンミル等の乾式粉砕装置により行う。篩分は、例えば、振動篩、風力篩分機等により行う。
以下、実施例により発明の実施形態を詳細に説明するが、発明の実施形態は、これら実施例に何ら限定されるものではない。以下の説明において、特に断りのない限り、「%」はすべて質量基準である。
≪シリカ粒子の製造≫
[実施例1、3~25、27~32、比較例1-4]
以下に示すようにして、各例におけるシリカ粒子を含む懸濁液を準備した。
-アルカリ触媒溶液の準備-
金属製攪拌棒、滴下ノズル及び温度計を備えたガラス製反応容器に、表1に示す量のメタノール、イオン交換水、及び10%アンモニア水(NHOH)を入れ、攪拌混合して、アルカリ触媒溶液を得た。
-ゾルゲル法によるシリカ母粒子の造粒-
アルカリ触媒溶液の温度を40℃に調整し、アルカリ触媒溶液を窒素置換した。次いで、アルカリ触媒溶液を攪拌しながら、表1に示す量のテトラメトキシシラン(TMOS)と、触媒(NH)濃度7.9%のアンモニア水(NHOH)124質量部とを、同時に滴下し、シリカ母粒子懸濁液を得た。
-3官能シランカプリング剤の添加-
シリカ母粒子懸濁液を40℃に加熱して撹拌しながら、懸濁液に、表1に示す種類及び量の3官能シランカプリング剤を添加した。その後、120分撹拌を続けて、3官能シランカプリング剤を反応させた。それにより、吸着構造を形成した。
-窒素元素含有化合物の添加-
表1に示す種類の窒素元素含有化合物をブタノールで希釈したアルコール液を作製した。
次に、窒素元素含有化合物をブタノールで希釈したアルコール液を懸濁液に添加した。この際、アルコール液の添加は、シリカ母粒子懸濁液の固形分100質量部に対して窒素元素含有化合物の部数が表1に示す量となるように行った。次いで、30℃で100分間攪拌し、窒素元素含有化合物を含む懸濁液を得た。
-乾燥-
続いて、反応槽に、懸濁液を、300質量部収容し、攪拌しながらCOを入れ、反応槽内を表1に示す温度及び圧力まで昇温昇圧した。温度と圧力を維持した状態で攪拌しながら、COを流量5L/minにて流入及び流出させた。その後、120分間かけて溶媒を除去し、各例のシリカ粒子を得た。
[実施例2]
ミニスプレードライヤー B―290(日本ビュッヒ株式会社製)を用いて、シリンダー内を表1に示す温度及び圧力とし、シリカ粒子懸濁液0.2L/時間の送液速度で送液する条件で、スプレー乾燥を実施した以外は、実施例1と同様にして、シリカ粒子を得た。
[実施例26]
窒素元素含有化合物の添加後、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)をシリカ母粒子固形分に対して50質量%添加し、65℃で3h撹拌して、シリカ母粒子の表面を疎水化処理し、窒素元素含有化合物量を50部にした以外は、実施例1と同様にして、シリカ粒子を得た。
[評価]
(各種特性)
得られたシリカ粒子の下記特性について、既述の方法に従って測定した。
・個数平均粒径(表中「粒径」と表記)
・平均円形度(表中、「円形度」と表記)
・疎水化度
・シアーズ法で測定されるOH基量(表中「OH基量」と表記)
・体積抵抗率
・窒素ガス吸着法の細孔分布曲線におけるピーク位置(表中、「細孔分布曲線 第一ピーク位置」、「細孔分布曲線 第二ピーク位置」と表記)
(低湿度帯電量及び高湿度帯電量)
次の通り、各例のシリカ粒子の高湿度帯電量及び高湿度帯電量を測定した。
作製したシリカ粒子を積水化学社製MBX-12表面に2質量%添加したものを5gと、ユニチカ社製SPL-100を50g秤量し、混合した。左記混合サンプルを、10℃10RH%チャンバー内でターブラシェーカーを用いて2分間撹拌して、東芝社製TB200にて電荷を測定した結果をFC、30℃90RH%チャンバー内でターブラシェーカーを用いて2分間撹拌して東芝社製TB200にて電荷を測定した結果をFAとし、それらの比FA/FC(高湿帯電量/低湿帯電量比)を用いて評価をした。
G1(◎):FA/FC(高湿帯電量/低湿帯電量比)が0.8以上1.1未満
G2(〇):FA/FC(高湿帯電量/低湿帯電量比)が0.65以上0.8未満
G3(△):FA/FC(高湿帯電量/低湿帯電量比)が0.5以上0.65未満
G4(×):FA/FC(高湿帯電量/低湿帯電量比)が0.5未満
(高温高湿環境下での帯電分布)
次の通り、各例のシリカ粒子の帯電分布について評価した。
作製したシリカ粒子を積水化学社製MBX-12表面に2質量%添加したものを5gと、ユニチカ社製SPL-100を50g秤量し、混合した。左記混合サンプルを、30℃90RH%チャンバー内でターブラシェーカーを用いて2分間撹拌して、CSG(チャージ・スペクトログラフ法)の画像解析により評価をした。電荷分布は、電荷分布の累積積算の20%帯電量Q(20)と80%帯電量Q(80)の差を50%帯電量Q(50)で割った値、即ち、〔Q(80)-Q(20)〕/Q(50)で定義される。評価基準は以下の通りである。
G1(◎):〔Q(80)-Q(20)〕/Q(50)値が0.7未満
G2(○):〔Q(80)-Q(20)〕/Q(50)値が0.8未満0.7以上
G3(△):〔Q(80)-Q(20)〕/Q(50)値が1.0未満0.8以上
G4(×):〔Q(80)-Q(20)〕/Q(50)値が1.0以上
評価結果を表1に示す。
なお、表1中の略称の詳細は、次の通りである。
・MTMS:メチルトリメトキシシラン
・DTMS:n-ドデシルトリメトキシシラン
・TP415:[N(CH)(C14292 Mo28 4-(保土谷化学工業社製、N,N-Dimethyl-N-tetradecyl-1-tetradecanaminium, hexa-μ-oxotetra-μ3-oxodi -μ5-oxotetradecaoxooctamolybdate(4-) (4:1))、(アンモニア/メタノール混合溶液による抽出量X=61~89質量%、抽出量Xと水による抽出量Yとの比X/Y=0.03~0.26)
・P51:オリエント化学社製「ボントロンP51」、下記式で示されるベンジルトリブチルアンモニウム 4-ヒドロキシナフタレン-1-スルフォネート、(アンモニア/メタノール混合溶液による抽出量X=0.78質量%、抽出量Xと水による抽出量Yとの比X/Y=0.19)
Figure 2022151525000004

・トリデシルアミン(アンモニア/メタノール混合溶液による抽出量X=66質量%、抽出量Xと水による抽出量Yとの比X/Y=0.19)
・ジメチルオクタデシル[3-(トリメトキシシリル)プロピル] (アンモニウムクロリド
・アミノプロピルトリメトキシシラン(アンモニア/メタノール混合溶液による抽出量X=78質量%、抽出量Xと水による抽出量Yとの比X/Y=0.16)
・クオタニウム-80(アンモニア/メタノール混合溶液による抽出量X=80質量%、抽出量Xと水による抽出量Yとの比X/Y=0.09)
・ジテトラキス(ジブチルジベンジルアンモニウム)モリブデン酸(アンモニア/メタノール混合溶液による抽出量X=65質量%、抽出量Xと水による抽出量Yとの比X/Y=0.15)
・フェネチルアミン(アンモニア/メタノール混合溶液による抽出量X=55質量%、抽出量Xと水による抽出量Yとの比X/Y=0.28)
・4-(2-オクチルアミノ)ジフェニルアミン(アンモニア/メタノール混合溶液による抽出量X=78質量%、抽出量Xと水による抽出量Yとの比X/Y=0.14)
・N-ベンジル-N-メチルエタノールアミン(アンモニア/メタノール混合溶液による抽出量X=58質量%、抽出量Xと水による抽出量Yとの比X/Y=0.27)
・2,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニルイミノ)ブタン(アンモニア/メタノール混合溶液による抽出量X=81質量%、抽出量Xと水による抽出量Yとの比X/Y=0.11)
・3-インドールアセトニトリル(アンモニア/メタノール混合溶液による抽出量X=80質量%、抽出量Xと水による抽出量Yとの比X/Y=0.12)
Figure 2022151525000005
Figure 2022151525000006
上記結果から、実施例のシリカ粒子は、比較例のシリカ粒子に比べ、帯電したとき帯電分布が狭いことがわかる。

Claims (9)

  1. シリカ母粒子と、
    前記シリカ母粒子の少なくとも一部の表面を被覆し、3官能シランカプリング剤の反応生成物で構成された構造体と、
    を有し、
    窒素元素含有化合物を含有し、シリカ粒子に対する前記窒素元素含有化合物の含有量が、N原子換算で0.005質量%以上0.50質量%以下であり、
    疎水化度が、10%以上60%以下であり、
    体積抵抗率が、1×10Ω・cm以上1×1012.5Ω・cm以下であるシリカ粒子。
  2. 窒素ガス吸着法の細孔分布曲線において、細孔直径0.01nm以上2nm以下の範囲に第一のピークを有し、細孔直径1.5nm以上50nm以下の範囲に第二のピークを有する請求項1に記載のシリカ粒子。
  3. 前記3官能シランカプリング剤の反応生成物の細孔の少なくとも一部に、前記窒素元素含有化合物が吸着している請求項1又は請求項2に記載のシリカ粒子。
  4. 前記疎水化度が、10%以上50%以下である請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
  5. 体積平均粒子径が10nm以上200nm以下である請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
  6. 体積平均粒子径が10nm以上80nm以下である請求項5に記載のシリカ粒子。
  7. 平均円形度が0.60以上0.96以下である請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
  8. 平均円形度が0.70以上0.92以下である請求項7に記載のシリカ粒子。
  9. 前記窒素元素含有化合物が、四級アンモニウム塩、第一級アミン化合物、第二級アミン化合物、第三級アミン化合物、アミド化合物、イミン化合物、及びニトリル化合物よりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1~請求項8のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
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