JP2022148864A - magnetic sensor - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、磁気センサに関する。 The present invention relates to magnetic sensors.
公報記載の従来技術として、非磁性体からなる基板と、該基板上に形成され、その長手方向両端に電極が設けられた薄膜磁気コアとからなる磁気インピーダンス素子において、前記薄膜磁気コアは少なくとも2個以上、並列配置されてなり、かつ、前記それぞれの薄膜磁気コアは互いに電気的に直列接続されていることを特徴とする磁気インピーダンス素子が存在する(特許文献1参照)。 As a prior art disclosed in the publication, a magneto-impedance element comprising a substrate made of a non-magnetic material and a thin-film magnetic core formed on the substrate and provided with electrodes at both ends in the longitudinal direction, the thin-film magnetic core has at least two magnetic cores. There is a magneto-impedance element characterized in that more than one magnetic core is arranged in parallel and the respective thin-film magnetic cores are electrically connected in series (see Patent Document 1).
磁気インピーダンス効果によって磁界を感受する感受部を用いた磁気センサでは、インピーダンスの変化が検出部で検出され、磁界の強度に変換される。しかし、磁気センサと検出部とを接続する配線もインピーダンスを有するため、配線の有するインピーダンスが大きいと、磁界によるインピーダンスの変化率が小さくなり、感度を低下させてしまう。
本発明は、磁気インピーダンス効果によって磁界を感受する感受部を用いた磁気センサにおいて、感度を向上させることを目的とする。
In a magnetic sensor using a sensing portion that senses a magnetic field by the magneto-impedance effect, a change in impedance is detected by a detecting portion and converted into magnetic field strength. However, since the wiring that connects the magnetic sensor and the detection unit also has impedance, if the impedance of the wiring is high, the rate of change in impedance due to the magnetic field will be small, resulting in a decrease in sensitivity.
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to improve the sensitivity of a magnetic sensor using a sensing portion that senses a magnetic field by the magneto-impedance effect.
本発明が適用される磁気センサは、非磁性の基板と、基板の表面に設けられ、磁気インピーダンス効果により磁界を感受する感受部を含む感受回路と、感受回路の両端部にそれぞれが接続された第1の端子部と第2の端子部と、一端部が第1の端子部に接続されて第2の端子部側に向けて折り返す、導電性の折返し部材と、を備える。
このような磁気センサにおいて、折返し部材は、非磁性の金属で構成された配線であることを特徴とすることができる。
そして、第2の端子部に隣接して設けられた第3の端子部を備え、折返し部材の他端部は、第3の端子部に接続されていることを特徴とすることができる。
さらに、第2の端子部と第3の端子部との中心間の距離は、第1の端子部と第2の端子部との中心間の距離に比べて、小さいことを特徴とすることができる。
A magnetic sensor to which the present invention is applied comprises a non-magnetic substrate, a sensing circuit provided on the surface of the substrate and including a sensing portion that senses a magnetic field by the magneto-impedance effect, and both ends of the sensing circuit are connected to each other. A first terminal portion, a second terminal portion, and a conductive folded member having one end connected to the first terminal portion and folded back toward the second terminal portion.
In such a magnetic sensor, the folded member may be wiring made of non-magnetic metal.
A third terminal portion is provided adjacent to the second terminal portion, and the other end portion of the folded member is connected to the third terminal portion.
Further, the center-to-center distance between the second terminal portion and the third terminal portion may be smaller than the center-to-center distance between the first terminal portion and the second terminal portion. can.
このような磁気センサにおいて、折返し部材は、基板の表面側又は裏面側に設けられていることを特徴とすることができる。
そして、折返し部材は、第1の端子部から、第2の端子部側に向かって直線状に設けられていることを特徴とすることができる。
また、折返し部材は、感受回路の中央部において、平面視において感受回路を横切る部分を備えることを特徴とすることができる。
そしてまた、折返し部材は、M字状であって、平面視において感受回路と少なくとも一部が重なるように設けられていることを特徴とすることができる。
さらにまた、折返し部材は、感受回路に沿って設けられていることを特徴とすることができる。
In such a magnetic sensor, the folding member may be provided on the front surface side or the rear surface side of the substrate.
Further, the folded member can be characterized in that it is linearly provided from the first terminal portion toward the second terminal portion.
Further, the folded member can be characterized by having a portion crossing the sensing circuit in plan view at the central portion of the sensing circuit.
Further, the folded member is M-shaped, and can be characterized in that it is provided so as to overlap at least a part of the sensing circuit in a plan view.
Furthermore, the folded member may be provided along the sensing circuit.
また、このような磁気センサにおいて、基板の表面に設けられていることを特徴とすることができる。
そして、折返し部材は、第1の端子部から、第2の端子部側に向かって、感受回路の側面に沿って、直線状に設けられていることを特徴とすることができる。
また、折返し部材は、感受回路に沿って設けられていることを特徴とすることができる。
Further, in such a magnetic sensor, it can be characterized in that it is provided on the surface of the substrate.
Further, the folded member can be characterized in that it is linearly provided along the side surface of the sensing circuit from the first terminal portion toward the second terminal portion.
Also, the folded member may be provided along the sensing circuit.
さらに、このような磁気センサにおいて、折返し部材は、磁気インピーダンス効果により磁界を感受する他の感受部を含む他の感受回路であることを特徴とすることができる。 Further, in such a magnetic sensor, the folded member can be characterized by another sensing circuit including another sensing portion that senses a magnetic field by magnetoimpedance effect.
本発明によれば、磁気インピーダンス効果によって磁界を感受する感受部を用いた磁気センサの感度が向上する。 According to the present invention, the sensitivity of a magnetic sensor using a sensing portion that senses a magnetic field by the magneto-impedance effect is improved.
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
(磁気センサシステム1)
図1は、磁気センサ10により磁界を測定する磁気センサシステム1を説明する図である。図1(a)は、第1の実施の形態が適用される磁気センサ10を用いた磁気センサシステム1、図1(b)は、比較のために示す、第1の実施の形態が適用されない磁気センサ10′を用いた磁気センサシステム1′である。
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[First embodiment]
(Magnetic sensor system 1)
FIG. 1 is a diagram illustrating a
図1(a)に示すように、第1の実施の形態が適用される磁気センサ10を用いた磁気センサシステム1は、磁界を感受する磁気センサ10と、交流電流発生部200と、検出部300とを備える。磁気センサ10は、交流電流発生部200及び検出部300に接続端子20、30を介して接続される。磁気センサ10は、磁気インピーダンス効果に基づいて、磁界の変化によりインピーダンスが変化する感受部121(後述する図3(a)参照)を備える。
As shown in FIG. 1A, a
交流電流発生部200は、高周波成分を含む電流(以下では、高周波電流と表記する。)を発生する回路を含み、高周波電流を磁気センサ10に供給する。なお、高周波とは、例えば20MHz以上である。
検出部300は、磁気センサ10のインダクタンスの変化やインピーダンスの振幅や位相の変化を検出する回路を備える。
The
The
図1(a)には、磁気センサ10と接続端子20、30との間で構成される電流ループαと、接続端子20、30と検出部300との間で構成される電流ループβとを示している。なお、電流ループαは、磁気センサ10近傍の配線が作る電流ループであり、電流ループβは、検出部300近傍の配線が作る電流ループである。以下では、電流ループαを、磁気センサ10近傍の配線が作る電流ループαと表記し、電流ループβを、検出部300近傍の配線が作る電流ループβと表記する。そして、電流ループαと電流ループβとを加えた電流ループは、磁気センサ10と検出部300とが囲む電流ループである。電流ループは、インダクタンスとして機能する。そして、電流ループの面積が大きいほど、インダクタンスが大きくなる。
FIG. 1A shows a current loop α formed between the
そして、磁気センサ10近傍の配線が作る電流ループαは、磁気センサ10における電流ループα1と、磁気センサ10と接続端子20、30との間における電流ループα2とから構成される。このため、図1(a)では、電流ループα1(α)、電流ループα2(α)と表記する。
A current loop α formed by wiring near the
図1(b)に示すように、第1の実施の形態が適用されない磁気センサ10′を用いた磁気センサシステム1′は、磁気センサ10′近傍の配線が作る電流ループα′を除いて、図1(a)に示した第1の実施の形態が適用される磁気センサ10を用いた磁気センサシステム1と同じである。よって、同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。磁気センサ10′近傍の配線が作る電流ループα′は、図1(a)に示した磁気センサ10近傍の配線が作る電流ループαより面積が大きい。なお、電流ループα′は、磁気センサ10′における電流ループα′1と、磁気センサ10′と接続端子20、30との間における電流ループα′2とから構成される。このため、図1(b)では、電流ループα′1(α′)、電流ループα′2(α′)と表記する。
As shown in FIG. 1(b), a magnetic sensor system 1' using a magnetic sensor 10' to which the first embodiment is not applied has, except for a current loop α' formed by wiring near the magnetic sensor 10' This is the same as the
図1(b)に示す磁気センサ10′における電流ループα′1の面積は、図1(a)に示す磁気センサ10における電流ループα1と大差がない。よって、磁気センサ10′近傍の配線が作る電流ループα′の面積が、磁気センサ10近傍の配線が作る電流ループαの面積より大きいのは、磁気センサ10′と接続端子20、30との間における電流ループα′2の面積が電流ループα2より大きいためである。
なお、磁気センサ10と磁気センサ10′とを区別しない場合には、磁気センサと表記することがある。電流ループα、α′、βを区別しない場合には、電流ループと表記することがある。そして、図1(a)、(b)に示す端子部13a、13b、13cについては、後述する図3(a)において説明する。
The area of the current loop α'1 in the magnetic sensor 10' shown in FIG. 1(b) is not much different from the area of the current loop α1 in the
Note that when the
ここで、磁気センサシステム1のインダクタンス変化に対する電流ループによるインダクタンスの影響を説明する。なお、図1(a)に示す磁気センサ10を例として説明する。
信号磁界を印加しない場合における磁気センサ10のインダクタンスをL1とし、信号磁界が印加された場合における磁気センサ10のインダクタンスの変化量をΔL1とする。そして、磁気センサ10近傍の配線が作る電流ループα、及び検出部300近傍の配線が作る電流ループβにより生じるインダクタンスをL2とする。なお、信号磁界とは、磁気センサ10の動作を説明するために、外部から磁気センサ10に印加される磁界である。磁気センサ10に信号磁界を印加すると、信号磁界を印加しない場合に対して、磁気センサ10のインピーダンスが変化する。
Here, the influence of the inductance due to the current loop on the inductance change of the
Let L1 be the inductance of the
信号磁界が印加されていない状態におけるインダクタンスは、L1+L2である。そして、信号磁界が印加されている状態におけるインダクタンスは、L1+ΔL1+L2となる。よって、信号磁界が印加されたことによって、検出部300が検出するインダクタンスの変化率は、(L1+ΔL1+L2)/(L1+L2)となる。したがって、インダクタンスの変化率は、インダクタンスL2が小さいほど大きくなる。言い換えれば、インダクタンスL2が小さいほど、インダクタンスの変化率が大きくなり、磁界を検出する感度が向上する。つまり、磁気センサ10近傍の配線が作る電流ループα及び検出部300近傍の配線が作る電流ループβにより生じるインダクタンスL2を小さくすれば、磁気センサ10の感度が向上する。
The inductance when no signal magnetic field is applied is L1+L2. The inductance in the state where the signal magnetic field is applied is L1+ΔL1+L2. Therefore, the rate of change of the inductance detected by the
図2は、図1(b)に示した磁気センサ10′において、磁気センサ10′近傍の配線が作る電流ループα′の面積と磁気センサ10′及び電流ループα′により生じるインダクタンスとの関係を示す図である。横軸は、電流ループα′の面積(図2では、電流ループの面積(mm2))、縦軸は、インダクタンス(nH)である。ここでは、後述する図3に示す磁気センサ10の端子部13aと端子部13bとをインピーダンス測定器に接続して、インダクタンスを測定した。このとき、端子部13a及び端子部13bとインピーダンス測定器とを接続する配線が囲む面積を変化させた。図2では、インダクタンスを測定する周波数を、20MHz、50MHz、100MHzとした。
FIG. 2 shows the relationship between the area of the current loop α' formed by the wiring near the magnetic sensor 10' and the inductance generated by the magnetic sensor 10' and the current loop α' in the magnetic sensor 10' shown in FIG. 1(b). FIG. 4 is a diagram showing; The horizontal axis is the area of the current loop α' (current loop area (mm 2 ) in FIG. 2), and the vertical axis is the inductance (nH). Here, the inductance was measured by connecting the
図2に示すように、磁気センサ10′及び電流ループα′により生じるインダクタンスは、電流ループα′の面積が大きくなるほど大きくなる。また、磁気センサ10′及び電流ループα′により生じるインダクタンスは、周波数が高いほど大きくなる。つまり、電流ループα′の面積を小さくすれば、インダクタンスを小さくできる。なお、図2では、電流ループα′の面積として説明しているが、磁気センサ10′近傍の配線が作る電流ループα′の面積及び検出部300近傍の配線が作る電流ループβ′の面積の和として考えてもよい。以下では、電流ループα′の面積を電流ループの面積と表記して説明する。 As shown in FIG. 2, the inductance caused by the magnetic sensor 10' and the current loop α' increases as the area of the current loop α' increases. Also, the inductance caused by the magnetic sensor 10' and the current loop α' increases as the frequency increases. In other words, the inductance can be reduced by reducing the area of the current loop α'. In FIG. 2, the area of the current loop α' is explained. You can think of it as harmony. In the following description, the area of the current loop α' is referred to as the area of the current loop.
ここでは、電流ループの面積が0mm2に対応する磁気センサ10′のインダクタンス(L1に相当)は、約85nHである。図2に示すように、電流ループの面積が16mm2でのインダクタンス(L1+L2に相当)は、周波数20MHz、50MHz、100MHzの場合を平均した平均値で101nHであって、磁気センサ10のインダクタンスの1.2倍である。また、電流ループの面積が47mm2でのインダクタンス(L1+L2に相当)は、同様な平均値で116nHであって、磁気センサ10のインダクタンスの1.4倍である。後述する図8において説明するが、電流ループの面積は、50mm2以下であることが好ましく、16mm2以下であることがより好ましい。そして、インダクタンスL2はインダクタンスL1の50%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましい。
Here, the inductance (corresponding to L1) of the magnetic sensor 10' corresponding to a current loop area of 0 mm 2 is approximately 85 nH. As shown in FIG. 2, the inductance (corresponding to L1+L2) when the current loop area is 16 mm 2 is 101 nH as an average value for the frequencies of 20 MHz, 50 MHz, and 100 MHz, which is 1 of the inductance of the
なお、検出部300は、上記の磁気センサ10のインダクタンスの変化を検出する代わりに、インダクタンスL、抵抗R及び容量Cを含むインピーダンスの変化を検出してもよい。例えば、検出部300は、インピーダンスの振幅や位相を検出する回路を備えてもよい。この場合、インピーダンスZは、Z=R+jωL+1/(jωC)=R+jXと表記される。そして、振幅|Z|は、|Z|=√(R2+X2)であり、位相θは、θ=tan-1(X/R)と表記される。ここで、ωは角周波数、Xはリアクタンスである。
Note that the
磁気センサ10′(後述する図3(a)参照)の面積は、交流電流発生部200及び検出部300を構成する電子部品に比べ大きくなりやすい。よって、図1(b)に示すように、磁気センサ10′近傍の配線が作る電流ループα′の面積は、検出部300近傍の配線が作る電流ループβの面積より大きくなりやすい。よって、磁気センサ10′近傍の配線が作る電流ループα′を小さくすることが好ましい。しかし、磁気センサ10′における電流ループα′1は磁気センサ10′の形状で決まるため、磁気センサ10′においては、電流ループα′1の面積を小さくしづらい。また、磁気センサ10′における電流ループα′1の面積よりも、磁気センサ10と接続端子20、30との間の電流ループα′2の面積の方が大きくなりやすい。
The area of the
よって、第1の実施の形態が適用される磁気センサ10(図1(a))では、磁気センサ10近傍の配線が作る電流ループαにおいて、磁気センサ10と接続端子20、30との間の電流ループα2の面積を、磁気センサ10′(図1(b))近傍の配線が作る電流ループα′における磁気センサ10′と接続端子20、30との間の電流ループα′2の面積より小さくなるようにしている。
Therefore, in the magnetic sensor 10 (FIG. 1A) to which the first embodiment is applied, in the current loop α formed by the wiring near the
(磁気センサ10)
ここで、磁気センサ10を説明する。
図3は、第1の実施の形態が適用される磁気センサ10の一例を説明する図である。図3(a)は、平面図、図3(b)は、図3(a)のIIIB-IIIB線での断面図である。図3(a)において、紙面の右方向が+x方向、紙面の上方向が+y方向、紙面の表面方向が+z方向である。図3(b)において、紙面の右方向が+x方向、紙面の上方向が+z方向、紙面の裏面方向が+y方向である。
(Magnetic sensor 10)
Here, the
FIG. 3 is a diagram illustrating an example of the
図3(a)の平面図により、磁気センサ10の平面構造を説明する。磁気センサ10は、一例として四角形の平面形状を有する。磁気センサ10の平面形状は、数mm角~数10mm角である。例えば、x方向の長さが3mm~20mm、y方向の長さが3mm~20mmである。なお、磁気センサ10の平面形状の大きさは、他の値であってもよい。
The planar structure of the
磁気センサ10は、基板11と基板11上に設けられた感受回路12と、端子部13a、13b、13cと、折返し配線14とを備える。感受回路12は、並列配置された複数の感受部121と、感受部121間をつづら折り(ミアンダ構造)に直列接続する接続部122とを備える。端子部13a、13bは、感受回路12の一方の端部と他方の端部とに設けられている。端子部13cは、基板11上において、端子部13bに隣接するように設けられている。そして、折返し配線14は、基板11の裏面側を裏面に沿って引き回すように設けられ、端子部13aと端子部13cとを接続する。なお、図3(a)では、基板11の裏面側に隠れる折返し配線14を破線で示している。ここで、端子部13aが第1の端子部の一例、端子部13bが第2の端子部の一例、及び端子部13cが第3の端子部の一例、折返し配線14が折返し部材の一例である。
The
感受部121は、平面形状が長手方向と短手方向とを有する短冊状である。図3(a)に示す感受部121は、x方向を長手方向、y方向を短手方向とする。そして、図3(a)では、4個の感受部121がy方向に並列配置されている。感受部121が磁気インピーダンス効果を示す。よって、磁気センサ10又は感受回路12を磁気インピーダンス素子と表記することがある。そして、感受部121を、感受素子と表記することがある。
The
各感受部121は、例えば長手方向の長さが1mm~10mm、短手方向の幅が50μm~150μmである。厚さが0.2μm~5μmである。隣接する感受部121間の間隔は、50μm~150μmである。そして、感受部121の数は、図3(a)では4個であるが、他の数であってもよい。
なお、それぞれの感受部121の大きさ(長さ、面積、厚さ等)、感受部121の数、感受部121間の間隔等は、感受、つまり検出したい磁界の大きさなどによって設定されればよい。なお、感受部121は、1個でもよい。
Each
The size (length, area, thickness, etc.) of each
接続部122は、隣接する感受部121の端部間に設けられ、複数の感受部121を直列接続する。つまり、接続部122は、隣接する感受部121をつづら折りに接続されるように設けられている。図3(a)に示す4個の感受部121を備える磁気センサ10では、接続部122は3個である。接続部122の数は、感受部121の数によって異なる。例えば、感受部121が5個であれば、接続部122は4個である。また、感受部121が1個であれば、接続部122を備えない。なお、接続部122の幅は、感受回路12に流す電流などによって設定すればよい。例えば、接続部122の幅は、感受部121と同じであってもよい。
The connecting
端子部13a、13bは、感受回路12の一端部と他端部に設けられている。図3(a)においては、紙面の上側(y方向側)に端子部13aが設けられ、紙面の下側(-y方向側)に端子部13bが設けられている。そして、端子部13bの下側(-y方向側)に端子部13cが設けられている。端子部13a、13b、13cをそれぞれ区別しないときは、端子部13と表記する。端子部13は、回路と接続しうる大きさであればよい。なお、図3(a)に示す磁気センサ10では、感受部121が4個であるため、端子部13a、13bは、紙面の右側(+x方向側)に設けられている。感受部121の数が奇数の場合には、端子部13a、13bを紙面の左右方向側(±x方向側)に分けて設けられる。なお、感受回路12を左右反転して構成してもよい。
The
そして、端子部13cは、端子部13bに隣接して設けられている。ここでは、端子部13cは、端子部13bの-y方向側に隣接して設けられている。そして、折返し配線14は、端子部13aと端子部13cとを接続する。つまり、折返し配線14は、端子部13aを端子部13bに隣接する位置(端子部13c)に引き出す配線である。言い換えると、折返し配線14は、導電性であって、端子部13aから端子部13b側に電流が流れる経路(電流経路)を折り返すように設けられている。折返し配線14を構成する導電性材料としては、Au、Al、Cu、Ag等の金属等が挙げられる。
そして、磁気センサ10における端子部13b及び端子部13cと、交流電流発生部200及び検出部300との接続端子20、30とが接続される。つまり、端子部13bと端子部13cとから、交流電流発生部200から高周波電流が供給されるとともに、検出部300によりインダクタンスの変化、インピーダンスの振幅や位相の変化などが検出される。
The
ここで、図1(b)に示した磁気センサ10′は、図3(a)に示した磁気センサ10において、端子部13c及び折返し配線14を備えない。よって、図1(b)に示したように、磁気センサ10′では、端子部13a、及び端子部13aから離れた位置にある端子部13bと、交流電流発生部200及び検出部300との接続端子20、30とを接続することになる。一方、図1(a)に示した磁気センサ10は、端子部13bに隣接するように端子部13cが設けられ、折返し配線14が感受回路12の近傍を通って端子部13aと端子部13cとを接続する。そして、端子部13b、及び端子部13bに隣接した端子部13cと、交流電流発生部200及び検出部300との接続端子20、30とを接続することになる。このため、図1(b)に示した磁気センサ10′と接続端子20、30との間の電流ループα′2の面積は、図1(a)に示した磁気センサ10と接続端子20、30との間の電流ループα2の面積よりも大きくなる。つまり、第1の実施の形態が適用される磁気センサ10は、端子部13c及び折返し配線14を備えることで、電流ループα2の面積を小さくしている。ここで、図3に示したD1は端子部13bと端子部13cとの中心間の距離で、D2は端子部13aと端子部13bとの中心間の距離である。なお、端子部13aと端子部13bとが、互いに磁気センサ10の対角の位置に設けられている場合(後述する図7(a)参照)でも、距離D2は、対角に位置する端子部13aと端子部13bの中心間の距離である。
Here, the magnetic sensor 10' shown in FIG. 1(b) does not include the
図3(a)において、端子部13cは、端子部13bの下側(-y方向側)に設けられているが、端子部13cは、端子部13bに隣接して設けられればよい。つまり、端子部13bと端子部13cとの間の距離D1が端子部13aと端子部13bとの間の距離D2より短くなるように設けられればよい(D1<D2)。よって、端子部13cは、端子部13bのx方向側又は-x方向側に隣接して設けられてもよく、端子部13bの斜め上側(±x方向+y方向側)、斜め下側(±x方向-y方向側)に設けられてもよい。
折返し配線14については、後に詳述する。
In FIG. 3A, the
The folded
以上説明したように、感受回路12は、感受部121が接続部122によってつづら折りに直列接続され、両端部に設けられた端子部13a、13bから高周波電流が流れるように構成されている。よって、高周波電流が流れる経路であることから、感受回路12と表記する。
As described above, the
図3(b)の断面図により、磁気センサ10の断面構造を説明する。ここでは、折返し配線14の表記を省略し、感受回路12の構造を中心に説明する。
磁気センサ10は、前述したように、基板11と、基板11上に設けられた感受回路12とを備える。感受回路12は、一例として、基板11側から4層の軟磁性体層111a、111b、111c、111dを備える。そして、感受回路12は、軟磁性体層111aと軟磁性体層111bとの間に、軟磁性体層111aと軟磁性体層111bとに還流磁区の発生を抑制する磁区抑制層112aを備える。さらに、感受回路12は、軟磁性体層111cと軟磁性体層111dとの間に、軟磁性体層111cと軟磁性体層111dとに還流磁区の発生を抑制する磁区抑制層112bを備える。そしてまた、感受回路12は、軟磁性体層111bと軟磁性体層111cとの間に、感受回路12の抵抗(ここでは、電気抵抗をいう。)を低減させる導電体層113を備える。軟磁性体層111a、111b、111c、111dをそれぞれ区別しない場合は、軟磁性体層111と表記する。磁区抑制層112a、112bをそれぞれ区別しない場合には、磁区抑制層112と表記する。
The cross-sectional structure of the
The
基板11は、非磁性体からなる基板であって、例えばガラス、サファイアといった電気絶縁性の酸化物基板、シリコン等の半導体基板、又は、アルミニウム、ステンレススティール、ニッケルリンメッキを施した金属等の金属基板などである。なお、基板11が、シリコン等の半導体基板、又は、アルミニウム、ステンレススティール、ニッケルリンメッキを施した金属等の金属基板などであって導電性が高い場合には、感受回路12が設けられる側の基板11の表面に、基板11と感受回路12とを電気的に絶縁する絶縁体層を設けるとよい。このような絶縁体層を構成する絶縁体としては、SiO2、Al2O3、TiO2等の酸化物、又は、Si3N4、AlN等の窒化物等が挙げられる。ここでは、基板11は、ガラスであるとして説明する。このような基板11の厚さは、例えば0.3mm~2mmである。なお、基板11の厚さは他の値であってもよい。
The
軟磁性体層111は、磁気インピーダンス効果を示すアモルファス合金の軟磁性体で構成される。軟磁性体層111を構成する軟磁性体としては、Coを主成分とした合金に高融点金属Nb、Ta、W等を添加したアモルファス合金を用いるのがよい。このようなCoを主成分とした合金としては、CoNbZr、CoFeTa、CoWZr、CoFeCrMnSiB等が挙げられる。軟磁性体層111の厚さは、例えば100nm~1μmである。
ここで、軟磁性体とは、外部磁界によって容易に磁化されるが、外部磁界を取り除くと速やかに磁化がないか又は磁化が小さい状態に戻る、いわゆる保磁力の小さい材料である。
また、本明細書において、アモルファス合金、アモルファス金属とは、結晶のような原子の規則的な配列を有しない構造を有し、スパッタリング法などで形成されるものをいう。
The soft magnetic layer 111 is composed of an amorphous alloy soft magnetic material exhibiting a magneto-impedance effect. As the soft magnetic material forming the soft magnetic layer 111, it is preferable to use an amorphous alloy in which refractory metals such as Nb, Ta, and W are added to an alloy containing Co as a main component. Such Co-based alloys include CoNbZr, CoFeTa, CoWZr, CoFeCrMnSiB, and the like. The thickness of the soft magnetic layer 111 is, for example, 100 nm to 1 μm.
Here, the soft magnetic material is a material with a so-called small coercive force, which is easily magnetized by an external magnetic field, but quickly returns to a state of no magnetization or low magnetization when the external magnetic field is removed.
Further, in this specification, an amorphous alloy and an amorphous metal refer to those having a structure that does not have a regular arrangement of atoms like a crystal and formed by a sputtering method or the like.
磁区抑制層112は、磁区抑制層112を挟む上下の軟磁性体層111に還流磁区が発生するのを抑制する。
一般に、軟磁性体層111には、それぞれの磁化の向きが異なる複数の磁区が形成されやすい。この場合、磁化の向きが環状を呈する還流磁区が形成される。外部磁界が大きくなると、磁壁が移動し、外部磁界の向きと磁化の向きとが同じ磁区の面積が大きくなり、外部磁界の向きと磁化の向きとが逆の磁区の面積が小さくなる。そして、さらに外部磁界が大きくなると、磁化の向きが外部磁界の向きと異なる磁区において、磁化の向きが外部磁界の向きと同じ向きを向くように磁化回転が生じる。そして、ついには隣接する磁区同士の間に存在していた磁壁が消滅し、1つの磁区(単磁区)となる。つまり、還流磁区が形成されていると、外部磁界の変化に伴って、還流磁区を構成する磁壁が階段状に不連続に移動するバルクハウゼン効果が生じる。この磁壁の不連続な移動は、磁気センサ10におけるノイズとなり、磁気センサ10から得られる出力におけるS/Nの低下を生じるおそれがある。磁区抑制層112は、磁区抑制層112の上下に設けられた軟磁性体層111に面積の小さな複数の磁区が形成されるのを抑制する。これにより、還流磁区が形成されることが抑制され、磁壁が不連続に移動することによるノイズの発生を抑制する。なお、磁区抑制層112は、磁区抑制層112を含まない場合に比べて、形成される磁区の数が少なく、つまり磁区の大きさが大きくなる効果が得られればよい。
The domain suppression layer 112 suppresses the occurrence of closure domains in the soft magnetic layers 111 above and below the domain suppression layer 112 .
In general, the soft magnetic layer 111 tends to form a plurality of magnetic domains having different magnetization directions. In this case, a closure magnetic domain having an annular magnetization direction is formed. When the external magnetic field increases, the domain wall moves, the area of the magnetic domain whose magnetization direction is the same as the external magnetic field direction increases, and the area of the magnetic domain whose magnetization direction is opposite to the external magnetic field direction decreases. Then, when the external magnetic field is further increased, magnetization rotation occurs so that the magnetization direction is the same as that of the external magnetic field in the magnetic domain whose magnetization direction is different from that of the external magnetic field. Finally, the domain walls existing between adjacent magnetic domains disappear and become one magnetic domain (single magnetic domain). In other words, when the closure domain is formed, the Barkhausen effect occurs in which the domain walls forming the closure domain move discontinuously in a stepwise manner as the external magnetic field changes. This discontinuous movement of the domain wall causes noise in the
このような磁区抑制層112としては、Ru、SiO2等の非磁性体や、CrTi、AlTi、CrB、CrTa、CoW等の非磁性アモルファス金属が挙げられる。このような磁区抑制層112の厚さは、例えば10nm~100nmである。 Examples of such magnetic domain suppression layers 112 include non-magnetic materials such as Ru and SiO 2 and non-magnetic amorphous metals such as CrTi, AlTi, CrB, CrTa and CoW. The thickness of such a magnetic domain suppression layer 112 is, for example, 10 nm to 100 nm.
導電体層113は、感受回路12の抵抗を低減する。つまり、導電体層113は、軟磁性体層111より導電性が高く、導電体層113を含まない場合に比べて、感受回路12の抵抗を小さくする。磁界は、感受回路12の2個の端子部13a、13b間に交流電流を流した際におけるインピーダンス(以下では、インピーダンスZと表記する。)の変化(ΔZと表記する。)により検出される。この際、交流電流の周波数が高いほど、外部磁界の変化(ここでは、ΔHと表記する。)に対するインピーダンスZの変化率ΔZ/ΔH(以下ではインピーダンス変化率ΔZ/ΔH)が大きくなる。しかし、導電体層113を含まない状態で交流電流の周波数を高くすると、浮遊容量により、逆にインピーダンス変化率ΔZ/ΔHが小さくなってしまう。そこで、導電体層113を設けて、感受回路12の抵抗を低減させている。
このような導電体層113としては、導電性が高い金属または合金を用いることが好ましく、導電性が高く且つ非磁性の金属または合金を用いることがより好ましい。このような導電体層113としては、Ag、Al、Cu等の金属が挙げられる。導電体層113の厚さは、例えば、10nm~1μmである。導電体層113は、導電体層113を含まない場合に比べて、感受回路12の抵抗が低減されるものであればよい。
As such a
なお、磁区抑制層112を挟む上下の軟磁性体層111、及び導電体層113を挟む上下の軟磁性体層111は、互いに反強磁性結合(AFC:Antiferromagnetically Coupled)している。上下の軟磁性体層111が反強磁性結合することで、反磁界が抑制され、磁気センサ10の感度が向上する。
The upper and lower soft magnetic layers 111 sandwiching the magnetic domain suppression layer 112 and the upper and lower soft magnetic layers 111 sandwiching the
(磁気センサ10の動作)
続いて、磁気センサ10の動作について説明する。
図4は、磁気センサ10の感受部121の長手方向に印加された磁界Hと磁気センサ10のインピーダンスZとの関係を説明する図である。図4において、横軸が磁界H、縦軸がインピーダンスZである。なお、インピーダンスZは、図3(a)に示す感受回路12の端子部13b、13c間に交流電流を流して測定される。よって、インピーダンスZは感受回路12のインピーダンスであるが、磁気センサ10のインピーダンスZと表記する。
(Operation of magnetic sensor 10)
Next, the operation of the
FIG. 4 is a diagram for explaining the relationship between the magnetic field H applied in the longitudinal direction of the
図4に示すように、磁気センサ10のインピーダンスZは、感受部121の長手方向に印加される磁界Hが大きくなるにしたがい大きくなる。そして、磁気センサ10のインピーダンスZは、印加する磁界Hが異方性磁界Hkより大きくなると小さくなる。感受部121の異方性磁界Hkより小さい範囲において、磁界Hの変化量ΔHに対してインピーダンスZの変化量ΔZが急峻な部分(ΔZ/ΔHが大きい)を用いると、磁界Hの微弱な変化をインピーダンスZの変化量ΔZとして取り出すことができる。図4では、ΔZ/ΔHが大きい磁界Hの中心を磁界Hbとして示している。つまり、磁界Hbの近傍(図4で矢印で示す範囲)における磁界Hの変化量(ΔH)が高精度に測定できる。ここで、インピーダンスZの変化量ΔZが最も急峻な(ΔZ/ΔHが最も大きい)部分ほど、磁気インピーダンス効果が大きく、磁界又は磁界の変化を計測しやすい。換言すれば、磁界Hに対するインピーダンスZの変化が急峻なほど感度が高くなる。磁界Hbは、バイアス磁界と呼ばれることがある。以下では、磁界Hbをバイアス磁界Hbと表記する。なお、感受回路12に流される交流電流の周波数が高いほど、感度は高くなる。
As shown in FIG. 4, the impedance Z of the
(磁気センサ10の製造方法)
磁気センサ10は、次のようにして製造される。
まず、基板11上に、感受回路12の平面形状を除いた部分を覆うフォトレジストのパターンを公知のフォトリソグラフィ技術により形成する。ついで、基板11上に、軟磁性体層111a、磁区抑制層112a、軟磁性体層111b、導電体層113、軟磁性体層111c、磁区抑制層112b、軟磁性体層111dを順に、例えばスパッタリング法により堆積する。そして、フォトレジスト上に堆積された軟磁性体層111a、磁区抑制層112a、軟磁性体層111b、導電体層113、軟磁性体層111c、磁区抑制層112b、軟磁性体層111dを、フォトレジストとともに除去する。すると、基板11上に、感受回路12の平面形状に加工された、軟磁性体層111a、磁区抑制層112a、軟磁性体層111b、導電体層113、軟磁性体層111c、磁区抑制層112b、軟磁性体層111dからなる積層体が残る。つまり、磁気センサ10が形成される。
(Manufacturing method of magnetic sensor 10)
The
First, a photoresist pattern is formed on the
軟磁性体層111は、前述したように、長手方向と交差する方向、例えば短手方向(図2(a)のy方向)に一軸磁気異方性が付与されている。一軸磁気異方性は、基板11上に形成された感受回路12を、例えば3kG(0.3T)の回転磁場中における400℃での熱処理(回転磁場中熱処理)と、それに引き続く3kG(0.3T)の静磁場中における400℃での熱処理(静磁場中熱処理)とを行うことで付与できる。一軸磁気異方性の付与は、回転磁場中熱処理及び静磁場中熱処理で行う代わりに、感受回路12を構成する軟磁性体層111の堆積時にマグネトロンスパッタリング法を用いて行ってもよい。つまり、マグネトロンスパッタリング法に用いられる磁石(マグネット)が形成する磁界により、軟磁性体層111の堆積と同時に、軟磁性体層111に一軸磁気異方性が付与される。
As described above, the soft magnetic layer 111 is imparted with uniaxial magnetic anisotropy in a direction crossing the longitudinal direction, for example, in the lateral direction (the y direction in FIG. 2A). The uniaxial magnetic anisotropy is obtained by subjecting the
以上に説明した製造方法では、感受回路12における接続部122は、感受部121と同時に形成される。なお、感受回路12の平面形状を除いた部分を感受回路12及び端子部13の平面形状を除いた部分としてフォトレジストのパターンを形成してもよい。この場合、端子部13は、感受部121及び接続部122と同時に形成される。また、接続部122、端子部13を、導電性のAl、Cu、Ag、Au等の金属で形成してもよい。また、感受部121と同時に形成された接続部122、端子部13上に、導電性のAl、Cu、Ag、Au等の金属を積層してもよい。
In the manufacturing method described above, the
なお、感受回路12は、磁区抑制層112及び導電体層113を備えるとしたが、磁区抑制層112及び導電体層113のいずれか一方又は両方を備えなくてもよい。
Although the
(第1の実施の形態が適用される磁気センサ10)
次に、第1の実施の形態が適用される磁気センサ10について説明する。
前述したように、磁気センサ10近傍の配線の作る電流ループαの面積を小さくすれば、インダクタンスが小さくなり、感度が向上する。このため、第1の実施の形態が適用される磁気センサ10では、端子部13cを設け、折返し配線14にて、端子部13aと端子部13cとを接続するようにしている。
(
Next, the
As described above, if the area of the current loop α formed by the wiring near the
図5は、第1の実施の形態が適用される磁気センサ10を立体的に説明する図である。図5(a)は、斜視図、図5(b)は、図5(a)の磁気センサ10をx方向側から見た側面図である。図5(a)では、図3(a)、(b)と同様に、x方向、y方向、及びz方向を設定する。図5(b)の側面図は、紙面の右方向が+y方向、紙面の上方向が+z方向である。
FIG. 5 is a diagram for stereoscopically explaining the
図5(a)、(b)に示すように、磁気センサ10は、端子部13aと端子部13cとを接続する折返し配線14が基板11の裏面側に引き回されるように設けられている。なお、基板11の裏面側に引き回された折返し配線14は、破線で示している。そして、端子部13b、13cが、交流電流発生部200及び検出部300との接続端子20、30に接続される。端子部13b、13cは、隣接して配置されている。なお、折返し配線14は、基板11の端部から基板11の裏面側に裏面に沿って引き回されているが、折返し配線14の長さが短くなるように、折返し配線14が裏面側に引き回される部分に基板11に切り込みを入れてもよい。また、基板11に貫通孔を設けて、折返し配線14を裏面側に引き回してもよい。
As shown in FIGS. 5(a) and 5(b), the
図6(a)~(d)は、第1の実施の形態が適用される磁気センサ10のバリエーションを示す図である。なお、図6(a)は、図3、図5に示した磁気センサ10である。バリエーションの磁気センサを区別するために、図6(a)~(d)の磁気センサ10を磁気センサ10a、10b、10c、10dと表記し、折返し配線14a、14b、14c、14dと表記する。磁気センサ10a、10b、10c、10dをそれぞれ区別しない場合は、磁気センサ10と表記し、折返し配線14a、14b、14c、14dをそれぞれ区別しない場合は、折返し配線14と表記する。そして、基板11の裏面側に隠れる折返し配線14を破線で示す。基板11の裏面側において、折返し配線14は、基板11の裏面に沿って設けられている。なお、磁気センサ10a、10b、10c、10dにおいて、感受回路12は同じである。
6A to 6D are diagrams showing variations of the
図6(a)に示す磁気センサ10aは、折返し配線14aが感受回路12のx方向の端部において、端子部13aから端子部13bに向かうように直線状に設けられ、端子部13cに接続されている。この磁気センサ10aを“端”と呼ぶことがある。なお、折返し配線14aは、平面視において、一部が感受回路12と重なって設けられてもよい。なお、平面視とは、z方向から基板11を透かして磁気センサ10を見た場合をいう。
In the
図6(b)に示す磁気センサ10bは、平面視において、折返し配線14bが感受回路12のx方向における中央部を横切るように設けられている。この磁気センサ10bを“中央”と呼ぶことがある。
In the
図6(c)に示す磁気センサ10cは、平面視において、折返し配線14cが感受回路12をM字状に横切るように設けられている。この磁気センサ10cを“M字”と呼ぶことがある。
In a
図6(d)に示す磁気センサ10dは、平面視において、折返し配線14dが感受回路12の感受部121及び接続部122に重なって設けられている。つまり、折返し配線14dは、感受回路12と同一形状である。この磁気センサ10dを“同一”と呼ぶことがある。
折返し配線14dに流れる高周波電流の方向は、感受回路12に流れる高周波電流が流れる方向と逆になり、電流により生成される磁界が打ち消しあう。感受回路12は、つづら折り(ミアンダ構造)に構成されていて、隣接する感受部121間で、磁界が打ち消しあう。しかし、磁気センサ10が感受部121を奇数個備える場合には、隣接する感受部121間で磁界が打ち消されない。また、接続部122から生成される磁界は、打ち消されない。よって、折返し配線14dを感受回路12に重ねて設けることで、高周波電流によって生成される磁界が打ち消されやすい。したがって、検出部300が検出する信号のS/Nが向上する。
In the
The direction of the high-frequency current flowing through the turn-
図7(a)~(c)は、第1の実施の形態が適用される磁気センサ10の他のバリエーションを示す図である。図7(a)~(c)は、磁気センサ10e、10f、10gと表記し、折返し配線14e、14f、14gと表記する。磁気センサ10e、10f、10gをそれぞれ区別しない場合は、磁気センサ10と表記し、折返し配線14e、14f、14gをそれぞれ区別しない場合は、折返し配線14と表記する。そして、基板11の裏面側に隠れる折返し配線14を破線で示す。なお、基板11の裏面側では、折返し配線14は、基板11の裏面に沿って設けられている。
FIGS. 7A to 7C are diagrams showing other variations of the
図7(a)に示す磁気センサ10eは、感受回路12が5個(奇数個)の感受部121を備え、端子部13aが-x方向側のy方向側(紙面の左上隅側)に設けられ、端子部13bがx方向側の-y方向側(紙面の右下隅側)に設けられている。端子部13cは、端子部13bの-y方向側に隣接して設けられている。つまり、端子部13aと端子部13cとは、磁気センサ10eの互いに対向する対角の位置に設けられている。そして、折返し配線14eは、端子部13aから端子部13b側に向かうように、平面視において感受回路12を斜めに横切るように設けられ、端子部13cに接続されている。
In the
図7(b)に示す磁気センサ10fは、端子部13a、13bが感受回路12のx方向の中央部に設けられている。なお、端子部13cも磁気センサ10fのx方向の中央部において、端子部13bに対して-y方向側に隣接して設けられている。そして、折返し配線14fは、端子部13aから端子部13b側に向かうように、平面視において感受回路12の中央部を-y方向に横切るように設けられ、端子部13cに接続されている。
In the
図7(c)に示す磁気センサ10gは、感受回路12がx方向に長手方向を有する1個の感受部121を備え、端子部13aが-x方向側の端部に設けられ、端子部13bが+x方向側の端部に設けられている。端子部13cは、端子部13bのx方向側に隣接して設けられている。そして、折返し配線14gは、端子部13aから端子部13b側に向かうように、平面視において感受部121に重なるように設けられ、端子部13cに接続されている。
感受回路12の感受部121に流れる高周波電流が流れる方向と折返し配線14gに流れる高周波電流の方向とは逆になり、電流により生成される磁界が打ち消しあう。したがって、検出部300が検出する信号のS/Nが向上する。
In a
The direction of the high-frequency current flowing through the
図6(a)~(d)、図7(a)~(c)に示したバリエーションの磁気センサ10は、いずれも端子部13bと端子部13cとが隣接して設けられている。よって、磁気センサ10(端子部13b、13c)と接続端子20、30とを接続する配線の作る電流ループ(図1(a)に示す電流ループα2)の面積が小さくなる。よって、磁気センサ10の感度が向上する。
6(a) to (d) and FIGS. 7(a) to (c), the
図8は、磁気センサ10における感度を説明する図である。図8(a)は、電流ループの面積と感度との関係、図8(b)は、磁気センサ10と配線との間隔と感度との関係である。図8(a)において、横軸が電流ループの面積(mm2)、縦軸が感度(%/Oe)である。また、図8(b)において、横軸が磁気センサ10と配線との間隔(mm)、縦軸が感度(%/Oe)である。なお、感度(%/Oe)は、単位信号磁界強度に対する磁気センサ10の周波数の変化率である。
FIG. 8 is a diagram for explaining the sensitivity of the
ここで、電流ループとは、図1(a)における電流ループαと電流ループβとを加えたものであり、図1(b)における電流ループα′と電流ループβとを加えたものである。そして、図6(b)に示した磁気センサ10bと同様に、感受回路12の中央部を横切るように基板11の裏面側を回して設けた配線(磁気センサ10bでは折返し配線14b)と磁気センサ10の基板11との間の間隔を変化させて、電流ループ(図1(b)の電流ループα′に相当)の面積を変化させている。図8(b)における、磁気センサ10と配線との間の間隔“0.1mm”が、図6(b)の磁気センサ10bに相当する。この時の、磁気センサシステム1の電流ループの面積は、11mm2である。なお、この電流ループの面積である11mm2の内訳は、磁気センサ10b近傍の配線が作る電流ループαの面積が1mm2であり、検出部300近傍の配線が作る電流ループβの面積が10mm2である。つまり、磁気センサシステム1では、電流ループα(図1(a)参照)の面積は、電流ループβの面積に比べて、無視できる値であった。
Here, the current loop is a combination of the current loops α and β in FIG. 1(a), and a combination of the current loops α′ and β in FIG. 1(b). . Then, in the same manner as the
図8(a)、(b)に示すように、磁気センサと配線との間の間隔が増加し、電流ループの面積が増大すると、感度(%/Oe)が低下する。図8(a)に示すように、電流ループの面積が56.5mm2以下であると、感度は41.4%/Oe以上である。一方、電流ループの面積が72.0mm2以上になると、感度は35.2%/Oe以下になる。つまり、感度を向上させるには、電流ループの面積が50mm2以下であることが好ましい。また、図8(b)に示すように、磁気センサ10と配線との間隔が4.7mm以下であると、感度は41.4%/Oe以上である。一方、磁気センサ10と配線との間隔が6.2mm以上になると、感度は35.2%/Oe以下になる。つまり、感度を向上させるには、磁気センサ10と配線との間隔が5mm以下であることが好ましい。
As shown in FIGS. 8(a) and 8(b), the sensitivity (%/Oe) decreases as the distance between the magnetic sensor and the wiring increases and the area of the current loop increases. As shown in FIG. 8(a), when the area of the current loop is 56.5 mm 2 or less, the sensitivity is 41.4%/Oe or more. On the other hand, when the area of the current loop is 72.0 mm 2 or more, the sensitivity becomes 35.2%/Oe or less. In other words, in order to improve the sensitivity, it is preferable that the area of the current loop is 50 mm 2 or less. Further, as shown in FIG. 8B, when the distance between the
図9は、磁気センサ10のバリエーションにおける感度を示す図である。図9(a)は、同一構造の2個の試料A1、A2で測定された感度、図9(b)は、構造の異なる構造の2個の試料B、Cで測定された感度である。図9(a)において、“300mm2”は、電流ループの面積が300mm2であって、図8で説明したように、磁気センサと配線との間隔を増加させて電流ループの面積を大きくした場合である。“端”は、図6(a)の磁気センサ10aであって、折返し配線14aを感受回路12の端部に直線状に設けた場合、“M字”は、図6(c)の磁気センサ10cであって、折返し配線14cを感受回路12をM字状に横切るように設けた場合、“中央”は、図6(b)の磁気センサ10bであって、折返し配線14bを感受回路12の中央部を横切るように設けた場合である。なお、“端”、“M字”、“中央”のいずれも電流ループの面積は、11mm2である。縦軸は、感度であるが、相対値(任意単位)で示している。
FIG. 9 is a diagram showing the sensitivity of variations of the
図9(b)において、“60mm2”は、電流ループの面積が60mm2であって、図8で説明したように、磁気センサと配線との間隔を増加させて電流ループの面積を大きくした場合である。“中央”は、図6(b)の磁気センサ10bであって、折返し配線14bを感受回路12の中央部を横切るように設けた場合、“同一”は、図6(d)の磁気センサ10dであって、折返し配線14dを感受回路12の感受部121及び接続部122に沿わせて設けた場合である。“中央”、“同一”のいずれも電流ループ(電流ループα+電流ループβに相当)の面積は、11mm2である。縦軸は、感度であるが、相対値(任意単位)で示している。
In FIG. 9B, “60 mm 2 ” means that the area of the current loop is 60 mm 2 , and as described in FIG. 8, the space between the magnetic sensor and the wiring is increased to increase the area of the current loop. is the case. "Central" means the
図9(a)に示すように、“端”、“M字”、“中央”のいずれであっても、感度は、電流ループが300mm2の場合より向上している。同様に、図9(b)に示すように、“中央”、“同一”のいずれであっても、感度は、電流ループが60mm2の場合より向上している。
以上説明したように、第1の実施の形態が適用される磁気センサ10を用いて、電流ループα面積を小さくすることにより、磁気センサ10の感度が向上する。
As shown in FIG. 9(a), the sensitivity is improved over the 300 mm 2 current loop at any of the "end", "M" and "center". Similarly, as shown in FIG. 9(b), the sensitivity is improved over the current loop of 60 mm 2 for both "middle" and "same".
As described above, the sensitivity of the
なお、上記においては、折返し配線14は、基板11の裏面側に回すように設けられているとしたが、基板11の表面側に設けられてもよい。
図10は、第1の実施の形態が適用される他の磁気センサ10を説明する図である。図10(a)は、斜視図、図10(b)は、図10(a)の磁気センサ10をx方向から見た側面図である。図10(a)では、図5(a)、(b)と同様に、x方向、y方向、及びz方向を設定する。図10(b)の側面図は、紙面の右方向が+y方向、紙面の上方向が+z方向である。
In addition, in the above description, the folded
FIG. 10 is a diagram illustrating another
図10(a)、(b)に示すように、磁気センサ10は、端子部13aと端子部13cとを接続する折返し配線14が基板11の表面側に設けられている。なお、折返し配線14は、感受回路12と重なる部分に電気絶縁性の絶縁体層115が設けられて、感受回路12と電気的に絶縁されている。そして、折返し配線14は、絶縁体層115の表面に沿って設けられている。なお、折返し配線14は、端子部13bと重ならないように、端子部13bを迂回するように設けられている。絶縁体層115を構成する絶縁体としては、SiO2、Al2O3、TiO2等の酸化物、又は、Si3N4、AlN等の窒化物等が挙げられる。
As shown in FIGS. 10A and 10B, the
図10(b)に示すように、折返し配線14を基板11の表面側に設けると、折返し配線14を基板11の裏面側に設ける場合に比べ、磁気センサ10における電流ループα1(図1(a)参照)において、折返し配線14と感受回路12とが作る電流ループの面積が小さくできる。これにより、磁気センサ10における電流ループα1が小さくなることにより、磁気センサ10近傍の配線が作る電流ループαが小さくなり、磁気センサ10の感度がより向上する。
As shown in FIG. 10(b), when the turn-
以上の説明では、磁気センサ10は、基板11の表面に端子部13cを備えるとして説明した。しかし、端子部13cは、基板11の裏面に設けられてもよい。また、端子部13cは、基板11に設けられた端子部13cを設けることなく、折返し配線14の端部であってもよい。ここでの端子部13cは、折返し配線14の端部を含むものとする。すなわち、磁気センサ10と接続端子20、30とを接続する配線の作る電流ループが小さくなるように、端子部13bと端子部13c(折返し配線14の端部を含む)とが、隣接して設けられていればよい。なお、隣接するとは、図3(a)に示したように、端子部13bと端子部13c(折返し配線14の端部を含む)との距離D1が、端子部13aと端子部13bとの距離D2より短ければよい。
In the above description, the
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態においては、磁気センサ10の折返し配線14は、基板11の裏面側又は表面側に設けられていた。第2の実施の形態では、磁気センサ10の折返し配線14は、基板11上に設けられている。なお、第2の実施の形態では、磁気センサ10を除いて、他の構成は第1の実施の形態と同様であるので、異なる部分である磁気センサ10を説明し、他の構成の説明を省略する。なお、磁気センサ10のように、同じ機能の構成は、第1の実施の形態の磁気センサ10と同じ符号を付す。
[Second embodiment]
In the first embodiment, the turn-
図11は、第2の実施の形態が適用される磁気センサ10を説明する図である。図11(a)は、斜視図、図11(b)は、図11(a)の磁気センサ10をx方向から見た側面図である。図11(a)では、図3(a)、(b)と同様に、x方向、y方向、及びz方向を設定する。図5(b)の側面図は、紙面の右方向が+y方向、紙面の上方向が+z方向である。
FIG. 11 is a diagram for explaining the
磁気センサ10では、折返し配線14は、感受回路12のx方向側の基板11上に設けられている。
In the
図12(a)~(c)は、第2の実施の形態が適用される磁気センサ10のバリエーションを示す図である。なお、バリエーションの磁気センサを区別するために、図12(a)~(c)は、磁気センサ10h、10i、10jと表記し、折返し配線14h、14i、14jと表記する。磁気センサ10h、10i、10jをそれぞれ区別しない場合は、磁気センサ10と表記し、折返し配線14h、14i、14jをそれぞれ区別しない場合は、折返し配線14と表記する。
12A to 12C are diagrams showing variations of the
図12(a)に示す磁気センサ10hは、折返し配線14hが感受回路12のx方向の側面に沿って、端子部13aから端子部13b側に直線状に折り返すように設けられ、端子部13cに接続されている。
In a
図12(b)に示す磁気センサ10iは、折返し配線14iが感受回路12の感受部121及び接続部122に沿って設けられ、端子部13cに接続されている。
磁気センサ10iでは、感受回路12に流れる高周波電流が流れる方向と折返し配線14iに流れる高周波電流の方向とは逆になる。よって、図6(d)で説明したように、高周波電流により生成される磁界が打ち消しあう。したがって、検出部300が検出する信号のS/Nが向上する。
In the
In the
図12(c)に示す磁気センサ10jは、感受回路12がx方向に長手方向を有する1個の感受部121で構成されている。そして、折返し配線14jは、感受部121に沿って端子部13aから端子部13b側に折り返すように設けられ、端子部13cに接続されている。感受回路12の感受部121と折返し配線14jとは並列に配置されるので、感受回路12の感受部121に流れる高周波電流が流れる方向と折返し配線14jに流れる高周波電流の方向とは逆になり、電流により生成される磁界が打ち消しあう。したがって、検出部300が検出する信号のS/Nが向上する。
In the magnetic sensor 10j shown in FIG. 12(c), the
図12(a)~(c)に示したバリエーションの磁気センサ10は、いずれも端子部13bと端子部13cとが隣接して設けられている。よって、磁気センサ10(端子部13b、13c)と接続端子20、30とを接続する配線の作る電流ループ(図1(a)に示す電流ループα2)の面積が小さくなる。よって、磁気センサ10の感度が向上する。
The
以上の説明では、磁気センサ10は、基板11の表面に端子部13cを備えるとして説明した。しかし、端子部13cは、基板11に設けられた端子部13cを設けることなく、折返し配線14の端部であってもよい。ここでの端子部13cは、折返し配線14の端部を含むものとする。すなわち、磁気センサ10と接続端子20、30とを接続する配線の作る電流ループが小さくなるように、端子部13bと端子部13c(折返し配線14の端部を含む)とが、隣接して設けられていればよい。
In the above description, the
[第3の実施の形態]
第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては、磁気センサ10に折返し配線14を設け、磁気センサ10と接続端子20、30とを接続する配線の作る電流ループ(図1(a)に示す電流ループα2)の面積を小さくした。第3の実施の形態においては、折返し配線14の代わりに、感受回路12を折り返すように設けている。なお、第3の実施の形態では、磁気センサ10を除いて、他の構成は第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様であるので、異なる部分である磁気センサ10を説明し、他の構成の説明を省略する。なお、磁気センサ10のように、同じ機能の構成は、第1の実施の形態及び第2の実施の形態の磁気センサ10と同じ符号を付す。
[Third embodiment]
In the first and second embodiments, the
図13は、第3の実施の形態が適用される磁気センサ10のバリエーションを示す図である。図13に示す磁気センサ10は、これまで説明した磁気センサ10と区別するため、磁気センサ10kと表記する。
FIG. 13 is a diagram showing variations of the
図13に示す磁気センサ10kは、感受回路12a、12bを備える。そして、感受回路12aが外側、感受回路12bが内側に設けられている。そして、感受回路12aのy方向の端部に端子部13a、感受回路12aの-y方向の端部に端子部13bが設けられている。そして、感受回路12aの端子部13aは、感受回路12bと接続されている。そして、感受回路12bの-y方向側の端部に端子部13cが設けられている。そして、端子部13bと端子部13cとは隣接して設けられている。つまり、第1の実施の形態及び第2の実施の形態における折返し配線14の代わりに、感受回路12bが設けられている。感受回路12bは、他の感受回路及び折返し部材の他の一例である。なお、感受回路12aと感受回路12bとを連続するように設ければ、端子部13aを設けることを要しない。
磁気センサ10kでは、感受回路12aに流れる高周波電流の方向と、感受回路12bに流れる高周波電流が流れる方向とは逆になる。よって、図6(d)で説明したように、高周波電流により生成される磁界が打ち消しあう。したがって、検出部300が検出する信号のS/Nが向上する。
The
In the
図13に示したバリエーションの磁気センサ10は、端子部13bと端子部13cとが、隣接して設けられている。よって、磁気センサ10(端子部13b、13c)と接続端子20、30とを接続する配線の作る電流ループ(図1(a)に示す電流ループα2)の面積が小さくなる。よって、磁気センサ10の感度が向上する。
In the
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に反しない限りにおいては様々な変形や組み合わせを行っても構わない。 Although the embodiments of the present invention have been described above, the present invention is not limited to these embodiments, and various modifications and combinations may be made as long as they do not violate the gist of the present invention.
1、1′…磁気センサシステム、10、10′、10a、10b、10c、10d、10e、10f、10g、10h、10i、10j、10k…磁気センサ、11…基板、12、12a、12b…感受回路、13、13a、13b、13c…端子部、14、14a、14b、14c、14d、14e、14f、14g、14h、14i、14j…折返し配線、20、30…接続端子、111、111a、111b、111c、111d…軟磁性体層、112、112a、112b…磁区抑制層、113…導電体層、115…絶縁体層、121…感受部、122…接続部、200…交流電流発生部、300…検出部、α、α1、α2、α′、α′1、α′2、β…電流ループ、D1、D2…距離
1, 1'
Claims (13)
前記基板の表面に設けられ、磁気インピーダンス効果により磁界を感受する感受部を含む感受回路と、
前記感受回路の両端部にそれぞれが接続された第1の端子部と第2の端子部と、
一端部が前記第1の端子部に接続されて前記第2の端子部側に向けて折り返す、導電性の折返し部材と、
を備える磁気センサ。 a non-magnetic substrate;
a sensing circuit provided on the surface of the substrate and including a sensing portion that senses a magnetic field by magneto-impedance effect;
a first terminal portion and a second terminal portion respectively connected to both ends of the sensing circuit;
a conductive folded member, one end of which is connected to the first terminal and folded back toward the second terminal;
A magnetic sensor comprising a
前記折返し部材の他端部は、前記第3の端子部に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気センサ。 A third terminal portion provided adjacent to the second terminal portion,
3. The magnetic sensor according to claim 2, wherein the other end of said folded member is connected to said third terminal.
Priority Applications (4)
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CN202210250728.4A CN115128521A (en) | 2021-03-24 | 2022-03-15 | Magnetic sensor and magnetic sensor device |
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