JP2022090180A - 磁気センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】外乱磁界の影響を低減することができる磁気センサを提供する。【解決手段】検出部114は、位置情報が設けられた磁性体ロータ200に対して所定のギャップを持って配置され、磁性体ロータ200の運動に伴って磁性体ロータ200から受ける磁気的変化を検出する第1磁気抵抗素子115及び第2磁気抵抗素子116を有する。電源部120は、第2磁気抵抗素子116に流れると共に外乱磁界によって値が変動する電流と同じ電流を、第1磁気抵抗素子115の駆動電流として第1磁気抵抗素子115に流す。第1磁気抵抗素子115は、駆動電流に基づいて、磁性体ロータ200の位置に対応した波形の検出信号を生成する。信号処理部121は、第1磁気抵抗素子115の検出信号に基づいて、磁性体ロータ200の位置情報を取得する。【選択図】図1
Description
本発明は、磁気センサに関する。
従来より、検出対象の運動を検出する磁気センサが、例えば特許文献1で提案されている。磁気センサは、検出対象の運動に伴って磁界の影響を受けたときに抵抗値が変化する磁気抵抗素子を含む。
しかしながら、上記従来の技術では、磁気抵抗素子は検出対象から磁界の影響を受けるだけでなく、地磁気や他の磁気製品等の外乱磁界による影響も受ける。このため、外乱磁界によって、磁気抵抗素子の検出精度が低下してしまう可能性がある。
本発明は上記点に鑑み、外乱磁界の影響を低減することができる磁気センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、磁気センサは、検出部(114)、電源部(120)、及び信号処理部(121)を含む。
検出部は、位置情報が設けられた検出対象(200)に対して所定のギャップを持って配置され、検出対象の運動に伴って検出対象から受ける磁気的変化を検出する第1磁気抵抗素子(115)及び第2磁気抵抗素子(116)を有する。
電源部は、第1磁気抵抗素子及び第2磁気抵抗素子に電流を流す。信号処理部は、検出部の検出結果に基づいて、検出対象の位置情報を取得する。
電源部は、第2磁気抵抗素子に流れると共に外乱磁界によって値が変動する電流と同じ電流を、第1磁気抵抗素子の駆動電流として第1磁気抵抗素子に流す。
第1磁気抵抗素子は、駆動電流に基づいて、検出対象の位置に対応した波形の検出信号を生成する。信号処理部は、第1磁気抵抗素子の検出信号に基づいて、検出対象の位置情報を取得する。
これによると、第2磁気抵抗素子は、外乱磁界を受けたことにより抵抗値が変化することに伴って、外乱磁界の影響を低下させるように電流の値が変化する。このため、第2磁気抵抗素子に流れる電流を駆動電流として第1磁気抵抗素子に流すことにより、第1磁気抵抗素子に対して外乱磁界の影響を低減させる駆動電流を流すことができる。したがって、第1磁気抵抗素子によって生成される検出信号及び信号処理部によって取得される位置情報について、外乱磁界の影響を低減することができる。
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図を参照して説明する。図1に示されるように、磁気センサ100は、磁性体ロータ200の外周部201に対向するように配置される。磁性体ロータ200は、歯車型の回転体である。磁性体ロータ200は、磁性材料によって構成される。
以下、第1実施形態について図を参照して説明する。図1に示されるように、磁気センサ100は、磁性体ロータ200の外周部201に対向するように配置される。磁性体ロータ200は、歯車型の回転体である。磁性体ロータ200は、磁性材料によって構成される。
磁性体ロータ200の外周部201には凸部202と凹部203とが回転方向に交互に設けられる。凸部202は、歯車の歯である。凸部202及び凹部203は、回転方向における磁性体ロータ200の位置情報を示す。凸部202及び凹部203は、回転方向において、一定の幅を持つ。凸部202及び凹部203は、回転方向において、一定間隔で周期的に設けられる。磁性体ロータ200は、回転方向に回転運動する。
図2に示されるように、磁気センサ100は、PPS等の樹脂材料が樹脂成形されたことによって形成されたケース101を備える。ケース101は、磁性体ロータ200の側の先端部102、周辺機構に固定されるフランジ部103、及び、ハーネスが接続されるコネクタ部104を有する。先端部102の内部にセンシング部分が設けられる。
ケース101は、先端部102が磁性体ロータ200の凸部202に対して所定のギャップを持つように、フランジ部103を介して周辺機構に固定される。したがって、磁性体ロータ200が磁気センサ100に対して移動する。
図3に示されるように、磁気センサ100は、モールドIC部105、磁石106、及び保持部107を備える。モールドIC部105、磁石106、及び保持部107は、ケース101の先端部102に収容される。モールドIC部105の主な部分は、中空筒状の磁石106に差し込まれることで、磁石106の中空部に位置する。磁石106は有底筒状の保持部107に差し込まれる。保持部107は、モールドIC部105及び磁石106の位置を固定する。なお、図1では、磁石106の断面が示されている。
図3及び図4に示されるように、モールドIC部105は、リードフレーム、センサチップ108、処理回路チップ109、及びモールド樹脂部110を有する。なお、図3及び図4では、リードフレームが省略されている。
リードフレームは、板状のアイランド部及び複数のリード111~113を有する。アイランド部は、平面部が磁性体ロータ200の径方向に対して平行に配置される。複数のリード111~113は、電源電圧が印加される電源端子、グランド電圧が印加されるグランド端子、信号を出力するための出力端子に対応する。各リード111~113の先端には図示しないターミナルがそれぞれ溶接される。各ターミナルは、ケース101のコネクタ部104に位置する。また、各ターミナルがハーネスに接続される。
センサチップ108及び磁石106は、検出部114を構成する。検出部114は、磁気抵抗素子を用いた磁気検出方式を採用する。検出部114は、磁性体ロータ200の回転位置が変化することに伴って磁性体ロータ200の外周部201から受ける磁気的変化を検出する。具体的には、検出部114は、磁性体ロータ200の回転に伴って凹凸の位置に対応する信号を出力する。検出部114は、ギャップ方向において磁性体ロータ200の外周部201に対して所定のギャップを持って配置される。つまり、ギャップ方向とは、磁性体ロータ200の径方向である。
磁石106は、センサチップ108にバイアス磁界を印加することによりセンサチップ108の磁界の検出感度を一定分だけ上昇させる。磁石106は円筒状である。磁石106の中空部にはセンサチップ108が配置される。
なお、磁石106は、円筒状に限られず、筒状であれば良い。例えば、磁石106は、扁平筒状であっても良い。扁平筒状とは、外周形状が矩形状に形成されると共に、中央部には同じく矩形状の貫通孔が形成された形状を指す。扁平筒状は、扁平角筒状とも言える。
センサチップ108は、半導体チップとして構成される。図5に示されるように、センサチップ108は、第1磁気抵抗素子115、第2磁気抵抗素子116、第3磁気抵抗素子117、及び第4磁気抵抗素子118を有する。
各磁気抵抗素子115~118は、外部から磁界の影響を受けたときに抵抗値が変化する抵抗素子である。各磁気抵抗素子115~118は、例えば、GMR(Giant Magneto Resistance)素子、TMR(Tunneling Magneto Resistance)素子、AMR(Anisotropic Magneto Resistance)素子である。本実施形態では、AMR素子を採用する。なお、TMR素子を採用することで他の素子と比較したときに高感度の出力を得ることが可能である。
各磁気抵抗素子115~118は、センサチップ108の一面119に配置される。なお、センサチップ108の一面119に配置される場合とは、センサチップ108の一面119に直接配置される場合だけでなく、一面119に形成された保護膜等の上に配置される場合も含まれる。センサチップの一面119は、例えば、磁性体ロータ200の回転の接線方向及びギャップ方向に平行に配置される。つまり、センサチップの一面119は、磁性体ロータ200の凸部202の歯面に対して垂直に配置される。
各磁気抵抗素子115~118の配線パターンは、配線の直線部分がギャップ方向に対して45°傾斜した方向に沿って形成される。これにより、各磁気抵抗素子115~118は、印加される磁界の角度が変化するに伴って正弦関数を示す正弦信号を出力する。正弦信号は、例えば電圧信号である。
ここで、第1磁気抵抗素子115及び第2磁気抵抗素子116の配線パターンは、同じ向きに形成される。具体的には、第1磁気抵抗素子115及び第2磁気抵抗素子116の磁化容易軸の向きは、同じ向きである。これにより、第1磁気抵抗素子115及び第2磁気抵抗素子116は、外部から受ける磁界に対する出力変化の方向が同じ方向になる。つまり、第1磁気抵抗素子115及び第2磁気抵抗素子116は、磁界に対する出力変化の方向が同じになるように配置される。
第1磁気抵抗素子115は検出用の素子であり、第2磁気抵抗素子116は外乱磁界に対する対策用の素子である。図1に示されるように、ギャップ方向において、第2磁気抵抗素子116は、第1磁気抵抗素子115よりも遠い位置に配置される。本実施形態では、第1磁気抵抗素子115及び第2磁気抵抗素子116はギャップ方向に沿って一直線上に配置される。
第3磁気抵抗素子117及び第4磁気抵抗素子118は、磁性体ロータ200の回転の方向を検出するための素子である。第3磁気抵抗素子117及び第4磁気抵抗素子118は、ギャップ方向において、第1磁気抵抗素子115と同じ位置に配置される。
また、第3磁気抵抗素子117及び第4磁気抵抗素子118は、センサチップ108の一面119において、ギャップ方向に垂直な垂直方向に沿って配置される。第3磁気抵抗素子117及び第4磁気抵抗素子118は、第1磁気抵抗素子115を挟むように配置されると共に、第1磁気抵抗素子115から等距離の位置に配置される。
処理回路チップ109は、電源部120及び信号処理部121が形成された半導体チップである。電源部120は、各磁気抵抗素子115~118に電流を流す回路部である。なお、図4では、第3磁気抵抗素子117及び第4磁気抵抗素子118を省略している。
特に、電源部120は、第2磁気抵抗素子116を定電圧駆動する。すなわち、電源部120は、第2磁気抵抗素子116に一定電圧Vccを印加する。また、電源部120は、第2磁気抵抗素子116に流れる電流I1と同じ電流I1を、第1磁気抵抗素子115の駆動電流として第1磁気抵抗素子115に流す。このため、電源部120はカレントミラー回路を有する。なお、電源部120は、センサチップ108に形成されていても良い。
信号処理部121は、第1磁気抵抗素子115の検出結果に基づいて、磁性体ロータ200の位置情報を取得する回路部である。また、信号処理部121は、第3磁気抵抗素子117及び第4磁気抵抗素子118の検出結果に基づいて、磁性体ロータ200の運動の方向に対応する運動状態情報を取得する。信号処理部121は、位置情報及び運動状態情報に基づいて、磁性体ロータ200の回転の方向を判定する。信号処理部121は、位置情報及び運動状態情報を取得するための2値化閾値を有する。
なお、信号処理部121は、センサチップ108に形成されていても良い。つまり、センサチップ108及び処理回路チップ109は別々ではなく1つの半導体チップとして構成されていても構わない。
センサチップ108及び処理回路チップ109は、接着剤等によってリードフレームのアイランド部に実装される。リードフレームの各リード111~113と処理回路チップ109とは、図示しないボンディングワイヤを介して電気的に接続される。処理回路チップ109とセンサチップ108とは、図示しないボンディングワイヤを介して電気的に接続される。
モールド樹脂部110は、アイランド部、各リード111~113の一部、センサチップ108、及び処理回路チップ109を封止する。モールド樹脂部110は、磁石106の中空部に固定される形状に成形される。以上が、本実施形態に係る磁気センサ100の全体構成である。
次に、磁気センサ100の作動について説明する。まず、電源部120は、各磁気抵抗素子115~118に電流を流す。また、電源部120は、第2磁気抵抗素子116に流れる電流と同じ電流を、カレントミラー回路によって駆動電流として第1磁気抵抗素子115に流す。
第1磁気抵抗素子115は、駆動電流に基づいて、磁性体ロータ200の位置に対応した波形の検出信号を生成する。図1に示されるように、磁性体ロータ200が回転すると、凸部202及び凹部203から受ける磁界の変化に応じて、第1磁気抵抗素子115の磁気ベクトルが振れることで抵抗値が変化する。これにより、第1磁気抵抗素子115の検出信号M1が変化する。なお、第2磁気抵抗素子116の検出信号M2は使用しない。
例えば、第1磁気抵抗素子115の検出信号M1は、磁性体ロータ200の回転方向における凸部202の歯中心で2値化閾値を横切る波形となる。磁性体ロータ200が正転の場合、検出信号は2値化閾値を下回るように変化する波形となる。磁性体ロータ200が逆転の場合、検出信号は2値化閾値を上回るように変化する波形となる。
したがって、信号処理部121は、第1磁気抵抗素子115の検出信号M1が2値化閾値を横切る位置を磁性体ロータ200の位置情報として取得する。位置情報は、凸部202の幅中心の中心通過情報と言える。なお、凸部202のエッジの部分を位置情報としても良い。この場合、検出信号M1が凸部202のエッジの部分で2値化閾値を横切る波形となるように調整すれば良い。
また、信号処理部121は、第3磁気抵抗素子117の検出信号H1、及び、第4磁気抵抗素子118の検出信号H2を取得する。また、信号処理部121は、H1-H2を演算することにより、磁性体ロータ200の運動の方向に対応する運動状態情報を取得する。
図1に示されるように、運動状態情報を示すH1-H2の波形は、磁性体ロータ200の凸部202に対応する部分が2値化閾値を上回るように変化し、凹部203に対応する部分が2値化閾値を下回るように変化する波形となる。つまり、磁性体ロータ200の凸部202または凹部203といった歯の状態を検出することができるようになり、磁性体ロータ200の回転の方向を検知することが可能になる。
そして、信号処理部121は、位置情報及び運動状態情報に基づいて磁性体ロータ200の運動の方向を判定する。まず、磁性体ロータ200の回転方向が正転の場合、検出信号M1は凸部202の歯中心において、2値化閾値を下回るように変化する。このため、検出信号M1はHiからLoになる。また、H1-H2の信号振幅は2値化閾値よりも大きいので、2値化された信号はHiとなる。
したがって、信号処理部121は、検出信号M1がHiからLoに立ち下がること、及び、H1-H2の信号がHiであることの両方を満たすことから、磁性体ロータ200は正転していると判定する。信号処理部121は、凸部202の歯中心でLoとなる出力信号を外部に出力する。
一方、磁性体ロータ200の回転方向が逆転の場合、時点T1の前後では、検出信号M1はLoからHiになる。また、H1-H2の信号振幅は2値化閾値よりも大きいので、2値化された信号はHiとなる。
したがって、信号処理部121は、検出信号M1がLoからHiに立ち上がること、及び、H1-H2の信号がHiであることの両方を満たすことから、磁性体ロータ200は逆転していると判定する。信号処理部121は、凸部202の歯中心でLoとなると共に正転の出力信号よりもパルス幅が大きい出力信号を外部に出力する。
続いて、磁気センサ100が外部から外乱磁界の影響を受ける場合について説明する。図6に示されるように、外乱磁界がギャップ方向に対して垂直方向に検出部114に印加されると、各磁気抵抗素子115、116は外乱磁界から同等の影響を受けると共に、出力が変動する。また、磁性体ロータ200に近い第1磁気抵抗素子115のほうが第2磁気抵抗素子116よりも磁性体ロータ200の影響を受ける。したがって、第1磁気抵抗素子115の磁気ベクトルと第2磁気抵抗素子116の磁気ベクトルとの差が大きくなる。
この場合、第2磁気抵抗素子116に流れる電流が外乱磁界によって揺れる。これにより、第2磁気抵抗素子116は、外乱磁界を受けたことにより抵抗値が変化することに伴って、外乱磁界の影響を低下させるように電流の値が変化する。第2磁気抵抗素子116には一定電圧Vccが印加されているので、外乱磁界の影響によって抵抗値が上がり、流れる電流I1の値は下がる。つまり、値が小さくなった電流I1は、外乱磁界の影響を低下させる効果がある。
そして、電源部120は、第2磁気抵抗素子116に流れると共に外乱磁界によって値が変動する電流I1と同じ電流I1を、第1磁気抵抗素子115の駆動電流として第1磁気抵抗素子115に流す。これにより、第1磁気抵抗素子115には外乱磁界の影響を低下させる駆動電流が流れるので、第1磁気抵抗素子115に対して外乱磁界の影響を低減させことができる。
以上により、第1磁気抵抗素子115によって生成される検出信号M1及び信号処理部121によって取得される位置情報について、外乱磁界の影響を低減することができる。すなわち、外乱磁界による検出精度の悪化を解決することができる。
なお、本実施形態の記載と特許請求の範囲の記載との対応関係については、磁性体ロータ200が特許請求の範囲の「検出対象」に対応する。
変形例として、図7に示されるように、検出部114は、第3磁気抵抗素子117及び第4磁気抵抗素子118を備えていなくても良い。すなわち、信号処理部121は、磁性体ロータ200の回転の方向を判定する機能を備えていなくても良い。
変形例として、図8に示されるように、第1磁気抵抗素子115及び第2磁気抵抗素子116は、ギャップ方向に一直線上に配置されていなくても良い。
変形例として、電源部120は、検出部114の一部、あるいは、信号処理部121の一部として構成されていても構わない。
(第2実施形態)
本実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。図9及び図10に示されるように、第2磁気抵抗素子116は、第1の第2磁気抵抗素子122と、第1の第2磁気抵抗素子122に並列接続される第2の第2磁気抵抗素子123と、を有する。
本実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。図9及び図10に示されるように、第2磁気抵抗素子116は、第1の第2磁気抵抗素子122と、第1の第2磁気抵抗素子122に並列接続される第2の第2磁気抵抗素子123と、を有する。
図9に示されるように、第1の第2磁気抵抗素子122及び第2の第2磁気抵抗素子123は、ギャップ方向において、第1磁気抵抗素子115よりも遠い位置に配置される。また、第1の第2磁気抵抗素子122及び第2の第2磁気抵抗素子123は、センサチップ108の一面119において、ギャップ方向に垂直な垂直方向に沿って配置される。
第1の第2磁気抵抗素子122及び第2の第2磁気抵抗素子123は、垂直方向において、第1磁気抵抗素子115を挟むように配置されると共に、第1磁気抵抗素子115から等距離の位置に配置される。すなわち、ギャップ方向に垂直な面を垂直面124と定義し、垂直面124に投影される磁性体ロータ200の運動の方向を運動方向と定義する。これによると、第1磁気抵抗素子115、第1の第2磁気抵抗素子122、及び第2の第2磁気抵抗素子123の各位置が垂直面124に投影されたとき、第1磁気抵抗素子115は、第1の第2磁気抵抗素子122と第2の第2磁気抵抗素子123との中間に位置することになる。
なお、本実施形態では、運動方向における各磁気抵抗素子115、122、123の幅中心を距離の基準としているが、別の部分を基準として第1の第2磁気抵抗素子122と第2の第2磁気抵抗素子123とを等距離に配置するように規定しても構わない。
電源部120は、第1の第2磁気抵抗素子122に流れる電流と、第2の第2磁気抵抗素子123に流れる電流と、の合計の電流と同じ電流を、駆動電流として第1磁気抵抗素子115に流す。
上記の構成において、発明者らは、第1磁気抵抗素子115によって生成される検出信号M1の出力について調べた。その結果を図11に示す。なお、図11では、磁性体ロータ200の凸部202の2つ分に対応する第1磁気抵抗素子115の出力波形を示している。
図11において、(A)は、「2素子ノイズ有り」の場合、すなわち検出部114が第1の第2磁気抵抗素子122及び第2の第2磁気抵抗素子123を有し、かつ、外乱磁界が印加される場合を示す。(B)は、「2素子ノイズ無し」の場合、すなわち検出部114が第1の第2磁気抵抗素子122及び第2の第2磁気抵抗素子123を有し、かつ、外乱磁界が印加されない場合を示す。(C)は、「1素子ノイズ有り」の場合、すなわち検出部114が第1の第2磁気抵抗素子122のみを有し、かつ、外乱磁界が印加される場合を示す。(D)は、「1素子ノイズ無し」の場合、すなわち検出部114が第1の第2磁気抵抗素子122のみを有し、かつ、外乱磁界が印加されない場合を示す。(E)は、「1素子ノイズ有り補正無し」の場合、すなわち検出部114が第1の第2磁気抵抗素子122のみを有し、かつ、外乱磁界が印加され、かつ、第1の第2磁気抵抗素子122の電流を第1磁気抵抗素子115に流さない場合を示す。(F)は、「1素子ノイズ無し補正無し」の場合、すなわち検出部114が第1の第2磁気抵抗素子122のみを有し、かつ、外乱磁界が印加され、かつ、第1の第2磁気抵抗素子122の電流を第1磁気抵抗素子115に流さない場合を示す。
図11に示された結果によると、第1の第2磁気抵抗素子122及び第2の第2磁気抵抗素子123に流れる電流を、駆動電流として第1磁気抵抗素子115に流さない場合、(E)及び(F)に示されるように、外乱磁界の影響によって大きなオフセットが生じた。
しかしながら、(A)及び(B)に示されるように、第1の第2磁気抵抗素子122及び第2の第2磁気抵抗素子123を採用した場合、外乱磁界による影響の差は小さくなった。第2磁気抵抗素子116の1素子を採用した場合も同様に、(C)及び(D)に示されるように、外乱磁界による影響の差は小さくなった。
ここで、信号の大きさは、第1の第2磁気抵抗素子122及び第2の第2磁気抵抗素子123の2素子を採用した場合が、第2磁気抵抗素子116の1素子を採用した場合よりも大きくなった。2素子の場合、2素子で位相差をつけることで磁性体ロータ200の信号を打ち消すことができ、外乱磁界成分の多くを取り出せる。このため、回転検出の信号の振幅を減らすことなく外乱磁界の打消しが可能になる。また、1素子の場合、回転検出の信号の振幅を出すためには、磁性体ロータ200の信号成分を受けにくくするために、磁性体ロータ200から離れた位置に第2磁気抵抗素子116を設置する必要がある。
以上のように、外乱磁界に対する対策用の素子を2素子とすることで、信号振幅を減らすことなく、外乱磁界の影響を低減することができる。
変形例として、図12に示されるように、検出部114は、磁性体ロータ200の運動の方向を検出するための各磁気抵抗素子117、118を備えていなくても良い。
変形例として、図13に示されるように、第1磁気抵抗素子115、第1の第2磁気抵抗素子122、及び第2の第2磁気抵抗素子123は、ギャップ方向において、同じ位置に配置されても良い。
変形例として、図14に示されるように、第1の第2磁気抵抗素子122及び第2の第2磁気抵抗素子123は、ギャップ方向において、第1磁気抵抗素子115よりも磁性体ロータ200の側に位置に配置されても良い。なお、図13及び図14では、各磁気抵抗素子117、118を省略している。
(他の実施形態)
上記各実施形態で示された磁気センサ100の構成は一例であり、上記で示した構成に限定されることなく、本発明を実現できる他の構成とすることもできる。例えば、上記で示された各磁気抵抗素子115~118、122、123は、磁気抵抗素子対として構成されていても良い。すなわち、2つの抵抗体が直列接続された構成である。出力は、2つの抵抗体の中間電位となる。但し、磁界に対する出力変化の方向は、全ての抵抗体で同じになるように配置する。
上記各実施形態で示された磁気センサ100の構成は一例であり、上記で示した構成に限定されることなく、本発明を実現できる他の構成とすることもできる。例えば、上記で示された各磁気抵抗素子115~118、122、123は、磁気抵抗素子対として構成されていても良い。すなわち、2つの抵抗体が直列接続された構成である。出力は、2つの抵抗体の中間電位となる。但し、磁界に対する出力変化の方向は、全ての抵抗体で同じになるように配置する。
上記各実施形態では、検出対象として磁性体ロータ200が採用されているが、これは検出対象の一例である。例えば、検出対象は、回転体の外周部にN極とS極とが交互に配置された着磁ロータとして構成されていても良い。あるいは、検出対象は回転体ではなく、シャフトのような直線状のものでも良い。この場合、検出対象は、直線に沿って直線運動する。
磁性体ロータ200は、歯ひとつ分の形等の磁性体ターゲットとして構成されていても良い。すなわち、検出対象は、凹部203、凸部202、凹部203を有するものとなる。これにより、磁気センサ100は、検出対象の検出位置が一方の凹部203、凸部202、他方の凸部202のいずれかの位置に移動したことを検出することができる。検出対象は、回転運動でも直線運動でもどちらでも構わない。
100 磁気センサ
114 検出部
115~118、122、123 磁気抵抗素子
120 電源部
121 信号処理部
124 垂直面
200 磁性体ロータ(検出対象)
114 検出部
115~118、122、123 磁気抵抗素子
120 電源部
121 信号処理部
124 垂直面
200 磁性体ロータ(検出対象)
Claims (7)
- 位置情報が設けられた検出対象(200)に対して所定のギャップを持って配置され、前記検出対象の運動に伴って前記検出対象から受ける磁気的変化を検出する第1磁気抵抗素子(115)及び第2磁気抵抗素子(116)を有する検出部(114)と、
前記第1磁気抵抗素子及び前記第2磁気抵抗素子に電流を流す電源部(120)と、
前記検出部の検出結果に基づいて、前記検出対象の前記位置情報を取得する信号処理部(121)と、
を含み、
前記電源部は、前記第2磁気抵抗素子に流れると共に外乱磁界によって値が変動する電流と同じ電流を、前記第1磁気抵抗素子の駆動電流として前記第1磁気抵抗素子に流し、
前記第1磁気抵抗素子は、前記駆動電流に基づいて、前記検出対象の位置に対応した波形の検出信号を生成し、
前記信号処理部は、前記第1磁気抵抗素子の前記検出信号に基づいて、前記検出対象の前記位置情報を取得する、磁気センサ。 - 前記第1磁気抵抗素子及び前記第2磁気抵抗素子は、外部から受ける磁界に対する出力変化の方向が同じ方向になるように配置される、請求項1に記載の磁気センサ。
- 前記ギャップの方向をギャップ方向と定義すると、前記第2磁気抵抗素子は、前記ギャップ方向において、前記第1磁気抵抗素子よりも遠い位置に配置される、請求項1または2に記載の磁気センサ。
- 前記第2磁気抵抗素子は、第1の第2磁気抵抗素子(122)と、前記第1の第2磁気抵抗素子に並列接続される第2の第2磁気抵抗素子(123)と、を有し、
前記ギャップの方向をギャップ方向と定義し、前記ギャップ方向に垂直な面を垂直面(124)と定義し、前記垂直面に投影される前記検出対象の運動の方向を運動方向と定義すると、前記第1磁気抵抗素子、前記第1の第2磁気抵抗素子、及び前記第2の第2磁気抵抗素子の各位置が前記垂直面に投影されたとき、前記第1磁気抵抗素子は、前記第1の第2磁気抵抗素子と前記第2の第2磁気抵抗素子との中間に位置し、
前記電源部は、前記第1の第2磁気抵抗素子に流れる電流と、前記第2の第2磁気抵抗素子に流れる電流と、の合計の電流と同じ電流を、前記駆動電流として前記第1磁気抵抗素子に流す、請求項1または2に記載の磁気センサ。 - 前記第1の第2磁気抵抗素子及び前記第2の第2磁気抵抗素子は、前記ギャップ方向において、前記第1磁気抵抗素子よりも遠い位置に配置される、請求項4に記載の磁気センサ。
- 前記第1磁気抵抗素子、前記第1の第2磁気抵抗素子、及び前記第2の第2磁気抵抗素子は、前記ギャップ方向において、同じ位置に配置される、請求項4に記載の磁気センサ。
- 前記検出部は、第3磁気抵抗素子(117)及び第4磁気抵抗素子(118)を有し、
前記信号処理部は、前記第3磁気抵抗素子及び前記第4磁気抵抗素子の検出結果に基づいて前記検出対象の運動の方向に対応する運動状態情報を取得すると共に、前記位置情報及び前記運動状態情報に基づいて前記検出対象の運動の方向を判定する、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の磁気センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020202394A JP2022090180A (ja) | 2020-12-07 | 2020-12-07 | 磁気センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020202394A JP2022090180A (ja) | 2020-12-07 | 2020-12-07 | 磁気センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022090180A true JP2022090180A (ja) | 2022-06-17 |
Family
ID=81990404
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020202394A Pending JP2022090180A (ja) | 2020-12-07 | 2020-12-07 | 磁気センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2022090180A (ja) |
-
2020
- 2020-12-07 JP JP2020202394A patent/JP2022090180A/ja active Pending
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