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JP2022084218A - タイヤ - Google Patents

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JP2022084218A
JP2022084218A JP2020195939A JP2020195939A JP2022084218A JP 2022084218 A JP2022084218 A JP 2022084218A JP 2020195939 A JP2020195939 A JP 2020195939A JP 2020195939 A JP2020195939 A JP 2020195939A JP 2022084218 A JP2022084218 A JP 2022084218A
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Abstract

Figure 2022084218000001
【課題】必要なウェット性能を確保しながら、ノイズ性能の向上を達成できる、タイヤ2の提供。
【解決手段】タイヤ2はトレッド4を備える。トレッド4に刻まれる4本の周方向溝10の溝幅の合計幅の、基準接地面の接地幅に対する比率は、16.0%以上23.0%以下である。基準接地面において、赤道接地長P100の、基準接地長P80に対する比(P100/P80)は、1.25以上1.40以下である。トレッド4のクラウン陸部12cは、溝8が刻まれていないプレーン陸部である。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤに関する。詳細には、本発明は、乗用車用タイヤに関する。
タイヤのトレッドには、周方向に延びる溝(以下、周方向溝)が刻まれる。濡れた路面をタイヤが走行するとき、タイヤと路面との間に存在する水の排出に、周方向溝は貢献する。例えば、広い溝幅を有する周方向溝(以下、幅広周方向溝)をトレッドに刻むことで、濡れた路面での走行性能(以下、ウェット性能)の向上が図られる。しかし幅広周方向溝は、パターンノイズを増大させる。このため、ノイズ性能への影響を考慮しながらウェット性能の向上が検討される(例えば、下記の特許文献1)。
特開2014-101040号公報
ハイブリッド自動車や電気自動車の普及が進み、タイヤにおいてはノイズ性能のさらなる向上が求められている。ノイズ性能の向上を図るには、狭い溝幅を有する周方向溝(以下、幅狭周方向溝)の採用が検討される。ノイズ性能のさらなる向上のために幅狭周方向溝を採用すると、当然のことながら、ウェット性能の低下が懸念される。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、必要なウェット性能を確保しながら、ノイズ性能の向上を達成できる、タイヤの提供を目的とする。
本発明の一態様に係るタイヤは、路面と接地するトレッドを備える。前記トレッドに軸方向に並列した4本の周方向溝を刻むことで、前記トレッドに5本の陸部が構成され、前記5本の陸部のうち、中央に位置する陸部がクラウン陸部であり、外側に位置する陸部がショルダー陸部であり、前記クラウン陸部と前記ショルダー陸部との間に位置する陸部がミドル陸部である。タイヤを正規リムに組み、前記タイヤの内圧を230kPaに調整し、正規荷重の70%の荷重を縦荷重として前記タイヤに付与して、平面からなる基準路面に、前記トレッドを接触させて得られる、接地面が基準接地面である。前記4本の周方向溝の溝幅の合計幅の、前記基準接地面の接地幅に対する比率は、16.0%以上23.0%以下である。前記基準接地面において、赤道に沿って計測される赤道接地長P100の、前記接地幅の80%の幅に相当する位置における基準接地長P80に対する比(P100/P80)は、1.25以上1.40以下である。前記クラウン陸部は、溝が刻まれていないプレーン陸部である。
好ましくは、このタイヤでは、前記クラウン陸部の陸部幅の、前記基準接地面の接地幅に対する比率は、10.0%以上13.0%以下である。
好ましくは、このタイヤでは、前記ミドル陸部に周方向細溝が刻まれる。前記周方向細溝の溝深さの、前記周方向溝の溝深さに対する比率は、35%以上45%以下である。
好ましくは、このタイヤでは、前記ショルダー陸部の陸部幅の、前記クラウン陸部の陸部幅に対する比率は、160%以上である。
好ましくは、このタイヤでは、前記ショルダー陸部に横溝が刻まれる。前記横溝は、前記ショルダー陸部内に端部を有し、前記端部から前記トレッドの端に向かって延びる。前記横溝の両側の縁は丸められる。
本発明によれば、必要なウェット性能を確保しながら、ノイズ性能の向上を達成できる、タイヤが得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤのトレッドの一部を示す展開図である。 図2は、タイヤの一部を示す断面図である。 図3は、タイヤの接地面を示す画像である。 図4は、ショルダー陸部に刻まれた横溝を示す拡大断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて、本発明が詳細に説明される。
本開示においては、タイヤを正規リムに組み、タイヤの内圧を正規内圧に調整し、このタイヤに荷重をかけない状態は、正規状態と称される。本開示においては、特に言及がない限り、タイヤの各部の寸法及び角度は、正規状態で測定される。
正規リムとは、タイヤが依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における適用リムに含まれる「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。
正規内圧とは、タイヤが依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。タイヤが乗用車用である場合、特に言及がない限り、正規内圧は180kPaである。
正規荷重とは、タイヤが依拠する規格において定められた荷重を意味する。JATMA規格における「最大負荷能力」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「LOAD CAPACITY」は、正規荷重である。
本開示において、パターンノイズとは、時速100km/hで走行中のタイヤにおいて発生する1000Hz帯域のノイズである。パターンノイズは、主に、路面と周方向溝とで囲まれる管内の空気の共鳴により発生する気柱共鳴音によるノイズであり、シャー音とも称される。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ2の一部を示す。このタイヤ2は、乗用車用タイヤである。図示されないが、このタイヤ2はリムに組まれる。タイヤ2の内部に空気を充填し、タイヤ2の内圧が調整される。このタイヤ2は、空気入りタイヤである。
リムに組まれたタイヤ2は、タイヤ-リム複合体とも称される。タイヤ-リム複合体は、リムと、このリムに組まれたタイヤ2とを備える。
図1において、上下方向がタイヤ2の周方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向である。図1の紙面に対して垂直な方向がタイヤ2の径方向である。図1において、一点鎖線CLはこのタイヤ2の赤道面を表す。
このタイヤ2は、路面と接触するトレッド4を備える。トレッド4は、その外面、すなわちトレッド面6において路面と接触する。トレッド4は、架橋ゴムからなる。トレッド面6と赤道面の交点が赤道PCである。
詳述しないが、このタイヤ2は、トレッド4以外に、サイドウォール、ビード、カーカス、ベルトといった要素を備える。トレッドパターンを除いて、このタイヤ2を構成する要素の仕様は、乗用車用タイヤにおいて一般的に用いられる要素の仕様と同等である。
図1において、二点鎖線PEは、タイヤ2の外面(詳細には、トレッド面6)上の位置である。位置PEは、タイヤ2の、路面との接地面における軸方向外端に対応する。このタイヤ2では、路面との接地面の軸方向外端に対応する、外面上の位置PEが接地端と称される。
接地端PEを特定するための接地面は、例えば、接地面形状測定装置(図示されず)を用いて得られる。この接地面は、この装置において、タイヤ2をリム(正規リム)に組み、タイヤ2の内圧を230kPaに調整し、このタイヤ2のキャンバー角を0°とした状態で、正規荷重の70%の荷重を縦荷重としてこのタイヤ2に付与して、平面からなる基準路面にこのタイヤ2を接触させて得られる。本開示においては、このようにして得られる接地面が基準接地面と称される。
図1において、両矢印CWは基準接地面の幅、すなわち接地幅である。この接地幅CWは、トレッド面6に沿って計測される、一方の接地端PEから他方の接地端PEまでの軸方向距離で表される。前述の、接地面形状測定装置によって得られる基準接地面の画像において、接地幅CWが特定されてもよい。
トレッド4には溝8が刻まれる。これにより、トレッドパターンが構成される。図1に示されるように、このタイヤ2のトレッドパターンは赤道面に対して対称でない。このトレッドパターンは、非対称パターンである。図1の紙面において、右側はタイヤ2が装着される車両の幅方向内側に対応する。この紙面の左側は、タイヤ2が装着される車両の幅方向外側に対応する。
このタイヤ2では、トレッドパターンを構成する溝8のうち、1.5mm以下の溝幅を有する溝8は細溝と称される。細溝はサイプとも称される。このタイヤ2では、1.5mmを超える溝幅を有する溝8は太溝と称される。このトレッドパターンを構成する溝8は、細溝と太溝とで構成される。
このタイヤ2では、トレッドパターンを構成する溝8は、周方向に延びる溝8(以下、周方向溝10)を含む。周方向溝10は、少なくとも3.0mm以上の溝幅を有する。周方向溝10は、前述の太溝の一部である。
このタイヤ2のトレッド4には、軸方向に並列した4本の周方向溝10が刻まれる。4本の周方向溝10のうち、軸方向において外側に位置する周方向溝10がショルダー周方向溝10sである。軸方向において、ショルダー周方向溝10sの内側に位置する周方向溝10がミドル周方向溝10mである。4本の周方向溝10は、一対のミドル周方向溝10mと、一対のショルダー周方向溝10sとを含む。
図1において、両矢印GMはミドル周方向溝10mの溝幅である。両矢印GSは、ショルダー周方向溝10sの溝幅である。周方向溝10の溝幅は、周方向溝10の一方の縁から他方の縁までの最短距離により表される。なお、周方向溝10の溝幅が周方向において変化する場合、この溝幅は最大溝幅と最小溝幅との平均値により表される。
このタイヤ2では、4本の周方向溝10を刻むことで、トレッド4には、軸方向に並列した5本の陸部12が構成される。5本の陸部12のうち、軸方向において中央に位置する陸部12がクラウン陸部12cである。クラウン陸部12cは、赤道面上に位置する。軸方向において、外側に位置する陸部12がショルダー陸部12sである。ショルダー陸部12sは前述の接地端PEを含む。軸方向において、クラウン陸部12cとショルダー陸部12sとの間に位置する陸部12がミドル陸部12mである。
5本の陸部12は、クラウン陸部12c、一対のミドル陸部12m、及び一対のショルダー陸部12sを備える。左右のミドル周方向溝10mの間がクラウン陸部12cである。ミドル周方向溝10mとショルダー周方向溝10sとの間がミドル陸部12mである。そして、ショルダー周方向溝10sと接地端PEとの間がショルダー陸部12sである。
図1において、両矢印LCはクラウン陸部12cの陸部幅である。両矢印LMは、ミドル陸部12mの陸部幅である。両矢印LSは、ショルダー陸部12sの陸部幅である。陸部幅は、陸部12の一方の縁から他方の縁までの最短距離により表される。なお、陸部幅が周方向において変化する場合、陸部幅は最大陸部幅と最小陸部幅との平均値により表される。
このタイヤ2では、クラウン陸部12cには溝8は刻まれない。クラウン陸部12cは、溝8が刻まれていないプレーン陸部である。
ミドル陸部12mには細溝が刻まれる。このミドル陸部12mには、細溝として、周方向細溝14と、行き止まり細溝16とが刻まれる。周方向細溝14は、周方向に延びる細溝である。このミドル陸部12mには、1本の周方向細溝14が刻まれる。周方向細溝14は、軸方向においてミドル陸部12mの中心付近に位置する。
行き止まり細溝16は、ミドル陸部12m内に一方の端部を有し、この端部から周方向溝10に向かって延びる。行き止まり細溝16は、他方の端部において、周方向溝10と繋がる。行き止まり細溝16は、軸方向に対して傾斜する。このタイヤ2では、ミドル陸部12mに設けられる行き止まり細溝16は、軸方向において、周方向細溝14の内側に位置する内側行き止まり細溝16uと、この周方向細溝14の外側に位置する外側行き止まり細溝16sとで構成される。
図1に示されるように、内側行き止まり細溝16uの傾斜の向きと、外側行き止まり細溝16sの傾斜の向きとは同じである。内側行き止まり細溝16uの傾斜角は、外側行き止まり細溝16sの傾斜角よりも大きい。車両の幅方向内側に位置するミドル陸部12m(以下、第一ミドル陸部12m1とも称される。)における内側行き止まり細溝16uの傾斜の向きは、車両の幅方向外側に位置するミドル陸部12m(以下、第二ミドル陸部12m2とも称される。)における内側行き止まり細溝16uの傾斜の向きと同じである。
本開示において、細溝又は太溝が軸方向に対して傾斜している場合、細溝又は太溝の傾斜の向きは、細溝又は太溝の両端を結ぶ直線の、軸方向に対する傾斜の向きで表される。細溝又は太溝の傾斜角は、細溝又は太溝の両端を結ぶ直線が軸方向に対してなす角度で表される。細溝又は太溝の端は、細溝又は太溝の溝幅の中心において特定される。
ミドル陸部12mには、複数の内側行き止まり細溝16uが刻まれる。これら内側行き止まり細溝16uは周方向に間隔をあけて配置される。このミドル陸部12mには、複数の外側行き止まり細溝16sが刻まれる。これら外側行き止まり細溝16sは周方向に間隔をあけて配置される。前述の周方向細溝14は、内側行き止まり細溝16uと外側行き止まり細溝16sとの間に位置する。周方向細溝14は内側行き止まり細溝16uと交差しない。周方向溝10は外側行き止まり細溝16sとも交差しない。
ショルダー陸部12sには太溝と細溝とが刻まれる。このショルダー陸部12sには、太溝として、横溝18が刻まれる。横溝18は、ショルダー陸部12s内に一方の端部を有し、この端部からトレッド面6の端(図示されず)に向かって延びる。この横溝18は、接地端PEと交差する。このタイヤ2では、横溝18は軸方向に対して傾斜する。横溝18の傾斜の向きは、ミドル陸部12mに刻まれる外側行き止まり細溝16sの傾斜の向きと逆である。このショルダー陸部12sには、複数の横溝18が刻まれる。これら横溝18は、周方向に間隔をあけて配置される。
このショルダー陸部12sには、細溝として、クローズ細溝20が刻まれる。クローズ細溝20は、その全体がショルダー陸部12s内に位置する。クローズ細溝20は、他の溝8から独立している。クローズ細溝20は、軸方向に対して傾斜する。クローズ細溝20の傾斜の向きは、横溝18の傾斜の向きと同じである。
このタイヤ2では、複数のクローズ細溝20がショルダー陸部12sに刻まれる。これらクローズ細溝20は、周方向に間隔をあけて配置される。このタイヤ2では、周方向において、一の横溝18と、この一の横溝18の隣に位置する他の横溝18との間に、1本又は2本のクローズ細溝20が配置される。
このタイヤ2では、車両の幅方向において内側に位置するショルダー陸部12s(以下、第一ショルダー陸部12s1)には、細溝として、オープン細溝22が刻まれる。これに対して、車両の幅方向において外側に位置するショルダー陸部12s(以下、第二ショルダー陸部12s2)には、オープン細溝22は刻まれない。
オープン細溝22は、横溝18の端部からショルダー周方向溝10sに向かって延びる。オープン細溝22は、横溝18とショルダー周方向溝10sとを繋ぐ。オープン細溝22は、軸方向に対して傾斜する。このオープン細溝22の傾斜の向きは、横溝18の傾斜の向きと同じである。
図2は、タイヤ2の回転軸(図示されず)を含む平面に沿った、このタイヤ2の断面(以下、子午線断面とも称される。)の一部を示す。図2において、左右方向はタイヤ2の軸方向であり、上下方向はタイヤ2の径方向である。図2の紙面に対して垂直な方向は、タイヤ2の周方向である。この図2には、トレッド面6が示される。
タイヤ2の子午線断面において、トレッド面6の輪郭は半径が異なる複数の円弧で表される。このタイヤ2では、トレッド面6の輪郭を表す円弧は、クラウン円弧と、一対のミドル円弧と、一対のショルダー円弧とを含む。このトレッド面6の輪郭のうち、クラウン円弧で輪郭が表される領域がクラウン領域Crである。ミドル円弧で輪郭が表される領域がミドル領域Miである。ショルダー円弧で輪郭が表される領域がショルダー領域Shである。
図2において、符号CMで表されるトレッド面6上の位置は、クラウン領域Crとミドル領域Miとの境界である。この境界CMは、クラウン領域Crの端であり、ミドル領域Miの内端でもある。符号MSで表されるトレッド面6上の位置は、ミドル領域Miとショルダー領域Shとの境界である。この境界MSは、ミドル領域Miの外端であり、ショルダー領域Shの内端である。この図2において、符号SEで表されるトレッド面6上の位置はショルダー領域Shの外端である。ショルダー領域Shの外端SEは、軸方向において、接地端PEの外側に位置する。
クラウン領域Crは、赤道面を跨いで配置される。クラウン領域Crの輪郭は外向きに凸な形状を有する。図2において、矢印TR1はクラウン円弧の半径(以下、第一半径)である。図示されないが、クラウン円弧の中心は赤道面上に位置する。
それぞれのミドル領域Miは、軸方向において、クラウン領域Crの外側に位置する。ミドル領域Miの輪郭は外向きに凸な形状を有する。図2において、矢印TR2はミドル円弧の半径(以下、第二半径)である。ミドル円弧は境界CMにおいてクラウン円弧と接する。このタイヤ2では、境界CMはミドル陸部12mの外面に位置する。具体的には、ミドル陸部12mの内縁から5mm離れた位置と、この内縁から10mm離れた位置との間に、境界CMは位置する。
それぞれのショルダー領域Shは、軸方向において、ミドル領域Miの外側に位置する。ショルダー領域Shの輪郭は外向きに凸な形状を有する。図2において、矢印TR3はショルダー円弧の半径(以下、第三半径)である。ショルダー円弧は境界MSにおいてミドル円弧と接する。このタイヤ2では、境界MSはショルダー陸部12sの外面に位置する。具体的には、ショルダー陸部12sの縁から5mm離れた位置と、この縁から10mm離れた位置との間に、境界MSは位置する。
このタイヤ2では、トレッド面6の輪郭は、第一半径TR1、第二半径TR3、及び第三半径TR3が異なるように構成される。このトレッド面6は、マルチラジアスの輪郭形状を有する。クラウン円弧、ミドル円弧、及びショルダー円弧が滑らかに連結される観点から、第一半径TR1、第二半径TR2、及び第三半径TR3は、次の式(1)を満たすのが好ましい。
TR1>TR2>TR3 (1)
このタイヤ2では、第二半径TR2は、第一半径TR1の45%以上60%以下の範囲で設定される。この第二半径TR2は、好ましくは、第一半径TR1の50%以上55%以下の範囲で設定される。第三半径TR3は、第一半径TR1の15%以上30%以下の範囲で設定される。この第三半径TR3は、好ましくは、第一半径TR1の20%以上25%以下の範囲で設定される。
図3には、このタイヤ2の接地面の画像が示される。この接地面の画像は、前述の、基準接地面の画像である。図3において、上下方向はタイヤ2の周方向に相当し、左右方向はタイヤ2の軸方向に相当する。図3の紙面に対して垂直な方向はタイヤ2の径方向に相当する。
図3において、一点鎖線LPは、基準接地面における、タイヤ2の赤道PCに対応する直線である。基準接地面において赤道PCの特定が困難な場合は、この基準接地面の軸方向中心線がこの赤道PCに対応する直線として用いられる。両矢印P100は、直線LPを含む平面と基準接地面との交線の長さである。この交線の長さP100が、基準接地面において、赤道PCに沿って計測される赤道接地長である。
図3において、実線LEは、接地端PEを通り、直線LPに平行な直線である。実線L80は、直線LEと直線LPとの間に位置し、直線LE及び直線LPに平行な直線である。両矢印A100は、直線LPから直線LEまでの軸方向距離を表す。この距離A100は基準接地面の最大幅、すなわち接地幅CWの半分に相当する。両矢印A80は、直線LPから直線L80までの軸方向距離を表す。本開示においては、距離A80の、距離A100に対する比率は80%に設定される。つまり、直線L80は、基準接地面の接地幅CWの80%の幅に相当する位置を表す。両矢印P80は、直線L80を含む平面と基準接地面との交線の長さである。このタイヤ2では、この交線の長さP80が、基準接地面において、接地幅CWの80%の幅に相当する位置における基準接地長である。
このタイヤ2では、図3に示された基準接地面において、赤道接地長P100及び基準接地長P80を特定し、赤道接地長P100の、基準接地長P80に対する比(P100/P80)が得られる。このタイヤ2では、この比(P100/P80)は形状指数Fとも称される。詳述しないが、このタイヤ2の形状指数Fは、主に、トレッド面6の輪郭を表す円弧としての、クラウン円弧の第一半径TR1、ミドル円弧の第二半径TR2、及びショルダー円弧の第三半径TR3の調整によりコントロールされる。
前述したように、このタイヤ2のトレッド4には4本の周方向溝10が刻まれる。このタイヤ2は、3本の周方向溝をトレッドに刻んだタイヤと同様に、良好なウェット性能の確保のために必要な、周方向溝10の合計容積を確保しながら、3本の周方向溝をトレッドに刻んだタイヤに比べて、周方向溝10、1本あたりの溝容積を小さく設定できる。
具体的には、このタイヤ2では、4本の周方向溝10の溝幅の合計幅SG、すなわち、一方のミドル周方向溝10mの溝幅GM、他方のミドル周方向溝10mの溝幅GM、一方のショルダー周方向溝10sの溝幅GS、及び他方のショルダー周方向溝10sの溝幅GSの和で表される合計幅SGの、基準接地面の接地幅CWに対する比率(SG/CW)は16.0%以上23.0%以下である。
比率(SG/CW)が16.0%以上であるので、必要な溝容積を有する周方向溝10が構成される。周方向溝10がタイヤ2と路面との間に存在する水の排出を促すので、このタイヤ2では、必要なウェット性能が確保される。この観点から、この比率(SG/CW)は17.0%以上が好ましく、17.5%以上がより好ましい。
比率(SG/CW)が23.0%以下であるので、必要以上に大きな溝容積を有する周方向溝10が構成されることが防止される。気柱共鳴音の発生が抑制されるので、パターンノイズが低減する。このタイヤ2では、ノイズ性能が向上する。この観点から、この比率(SG/CW)は21.0%以下が好ましく、20.0%以下がより好ましい。
前述したように、このタイヤ2では、形状指数Fは、トレッド面6の輪郭を表す円弧としての、クラウン円弧の第一半径TR1、ミドル円弧の第二半径TR2、及びショルダー円弧の第三半径TR3の調整によりコントロールされる。具体的には、形状指数Fは、1.25以上1.40以下である。
形状指数Fが1.25以上であるので、接地面の形状のラウンド化が図れる。走行状態のタイヤ2において、最も長い接地長を有するクラウン陸部12cがまず路面と接地し、クラウン陸部12cの次に長い接地長を有するミドル陸部12mが次に路面と接地し、そして最も短い接地長を有するショルダー陸部12sが路面と接地するので、タイヤ2と路面との間に存在する水が、軸方向中央部分から外側に向かって効果的に排出される。このタイヤ2では、良好なウェット性能が得られる。また、タイヤ2が路面と接地したときの衝撃が緩和されるので、パターンノイズが効果的に低減される。この観点から、この形状指数Fは1.30以上が好ましい。
形状指数Fが1.40以下であるので、接地面形状が過度にラウンド化されることが防止される。このタイヤ2では、クラウン陸部12cにおいて局部的に接地圧が高まることが抑えられる。クラウン陸部12cにおいて特異的に摩耗が進行することが防止されるので、良好な耐摩耗性が維持される。この観点から、この形状指数Fは1.35以下が好ましい。
前述したように、クラウン陸部12cは溝8が刻まれていないプレーン陸部である。クラウン陸部12cは、例えば、細溝が刻まれたクラウン陸部よりも高い剛性を有する。十分な剛性を有するクラウン陸部12cが赤道面上に位置するので、このタイヤ2では、良好な操縦安定性、具体的には、良好な初期応答性が維持される。
このタイヤ2では、比率(SG/CW)が16.0%以上23.0%以下であり、比(P100/P80)で表される形状指数Fが1.25以上1.40以下であり、そして、クラウン陸部12cがプレーン陸部である。このタイヤ2は、操縦安定性及び耐摩耗性への影響を抑えるとともに、必要なウェット性能を確保しながら、ノイズ性能の向上を達成できる。
このタイヤ2では、クラウン陸部12cの陸部幅LCの、基準接地面の接地幅CWに対する比率(LC/CW)は10.0%以上が好ましく、13.0%以下が好ましい。
比率(LC/CW)が10.0%以上に設定されることにより、クラウン陸部12cの剛性が適切に確保される。クラウン陸部12cと、ミドル陸部12m又はショルダー陸部12sとの間において、剛性がバランスよく整えられるので、このタイヤ2は、良好な操縦安定性(特に、初期応答性)及び耐摩耗性を維持しながら、必要なウェット性能の確保と、ノイズ性能の向上とを達成できる。この観点から、この(LC/CW)は、10.6%以上がより好ましく、11.3%以上がさらに好ましい。
比率(LC/CW)が13.0%以下に設定されることにより、軸方向において、ミドル周方向溝10mが適正な位置に配置される。ミドル周方向溝10mがタイヤ2と路面との間に存在する水の排出に貢献するので、このタイヤ2では、良好なウェット性能が維持される。この観点から、この比率(LC/CW)は12.5%以下がより好ましい。
このタイヤ2では、クラウン陸部12cの陸部幅LCは18mm以上が好ましく、20mm以下が好ましい。
陸部幅LCが18mm以上に設定されることにより、クラウン陸部12cの剛性が適切に確保される。クラウン陸部12cと、ミドル陸部12m又はショルダー陸部12sとの間において、剛性がバランスよく整えられるので、このタイヤ2は、良好な操縦安定性(特に、初期応答性)及び耐摩耗性を維持しながら、必要なウェット性能の確保と、ノイズ性能の向上とを達成できる。
陸部幅LCが20mm以下に設定されることにより、軸方向において、ミドル周方向溝10mが適正な位置に配置される。ミドル周方向溝10mがタイヤ2と路面との間に存在する水の排出に貢献するので、このタイヤ2では、良好なウェット性能が維持される。
このタイヤ2では、ショルダー陸部12sの陸部幅LSの、クラウン陸部12cの陸部幅LCに対する比率(LS/LC)は160%以上が好ましい。これにより、ショルダー陸部12sの剛性が確保される。このタイヤ2では、良好な操縦安定性(特に、限界性能)が得られる。この観点から、この比率(LS/LC)は165%以上がより好ましい。クラウン陸部12cの剛性を確保でき、良好な初期応答性が維持される観点、そして、溝容積を確保でき、良好なウェット性能が維持される観点から、この比率(LS/LC)は185%以下が好ましく、175%以下がより好ましく、170%以下がさらに好ましい。
このタイヤ2では、初期応答性と限界性能とがバランスよく整えられる観点から、ミドル陸部12mの陸部幅LMの、クラウン陸部12cの陸部幅LCに対する比率(LM/LC)は、105%以上が好ましく、110%以下が好ましい。
このタイヤ2では、ミドル周方向溝10mの溝幅GMは、ショルダー周方向溝10sの溝幅GSと同じであるか、この溝幅GSよりも広いのが好ましい。具体的には、溝幅GMの、溝幅GSに対する比(GM/GS)は1.0以上が好ましい。これにより、タイヤ2と路面との間に存在する水が効果的に排出される。前述したように、このタイヤ2では、接地面の形状のラウンド化が図れるので、この比(GM/GS)が1.0以上に設定されることで、タイヤ2と路面との間に存在する水が、軸方向中央部分から外側に向かってより効果的に排出される。このタイヤ2では、良好なウェット性能が得られる。この観点から、この比(GM/GS)は1.1以上がより好ましい。ショルダー周方向溝10sが排水に効果的に貢献できる観点から、この比(GM/GS)は1.5以下が好ましく、1.4以下がより好ましい。
このタイヤ2では、ミドル周方向溝10mの溝幅GMが、ショルダー周方向溝10sの溝幅GSと同じであるか、この溝幅GMがこの溝幅GSよりも広い場合、ノイズ性能のさらなる向上を図れる観点から、溝幅GMの、基準接地面の接地幅CWに対する比率(GM/CW)は6.0%以下が好ましく、5.5%以下がより好ましく、5.0%以下がさらに好ましい。必要なウェット性能の確保の観点から、この比率(GM/CW)は4.0%以上が好ましく、4.2%以上がより好ましく、4.5%以上がさらに好ましい。なお、ショルダー周方向溝10sの溝幅GSがミドル周方向溝10mの溝幅GMよりも広い場合には、ノイズ性能のさらなる向上を図れる観点から、溝幅GSの、基準接地面の接地幅CWに対する比率(GS/CW)は6.0%以下が好ましく、5.5%以下がより好ましく、5.0%以下がさらに好ましい。必要なウェット性能の確保の観点から、この比率(GS/CW)は4.0%以上が好ましく、4.2%以上がより好ましく、4.5%以上がさらに好ましい。
図2において、両矢印DMはミドル周方向溝10mの溝深さである。両矢印DSはショルダー周方向溝10sの溝深さである。両矢印DGは周方向細溝14の溝深さである。
このタイヤ2では、周方向細溝14の溝深さDGの、ミドル周方向溝10mの溝深さDMに対する比率(DG/DM)は35%以上が好ましく、45%以下が好ましい。
比率(DG/DM)が35%以上に設定されることにより、ミドル陸部12mが適度な柔軟性を有する。タイヤ2が路面と接地したときの衝撃が緩和されるので、パターンノイズが効果的に低減される。このタイヤ2では、ノイズ性能の向上が図られる。この観点から、比率(DG/DM)は36%以上がより好ましく、37%以上がさらに好ましい。
比率(DG/DM)が45%以下に設定されることにより、ミドル陸部12mの剛性が適切に維持される。このタイヤ2では、良好な初期応答性が維持される。この観点から、この比率(DG/DM)は44%以下がより好ましく、43%以下がさらに好ましい。
このタイヤ2では、ショルダー周方向溝10sはミドル周方向溝10mの溝深さDMと同程度の溝深さDSを有する。具体的には、ショルダー周方向溝10sの溝深さDSの、ミドル周方向溝10mの溝深さDMに対する比(DS/DM)は0.9以上が好ましく、1.1以下が好ましい。ミドル周方向溝10mの溝深さDMの、赤道面に沿って計測されるトレッド4の厚さに対する比は0.80以上0.95以下の範囲で設定される。
図4は、図1のIV-IV線に沿った、タイヤ2の断面を示す。この図4には、ショルダー陸部12sに設けられた横溝18の断面が示される。
ショルダー陸部12sの横溝18は、溝底24と、この溝底24からトレッド面6に向かって延びる一対の溝壁26とを備える。溝壁26とトレッド面6との境界が、横溝18の縁28である。図4に示されるように、この横溝18の両側の縁28は丸められる。
図1に示されるように、横溝18は略軸方向に延びる。横溝18の縁28も、略軸方向に延びる。前述したように、この横溝18の両側の縁28、言い換えれば、タイヤ2の走行状態において先着側に位置する縁28と、後着側に位置する縁28とが丸められる。丸められた縁28は、タイヤ2が路面と接地したときの衝撃の緩和に貢献する。このタイヤ2では、この横溝18に起因するノイズの発生が抑制される。このタイヤ2は、ノイズ性能の更なる向上を図ることができる。この観点から、このタイヤ2では、ショルダー陸部12sに設けられる横溝18の両側の縁28は丸められるのが好ましい。
図4において、矢印Raは一方の縁28の丸めの半径である。矢印Rbは、他方の縁28の丸めの半径である。
このタイヤ2では、丸められた縁28がノイズの低減に効果的に貢献できる観点から、一方の縁28の丸めの半径Raは0.5mm以上が好ましく、1.5mm以下が好ましい。同様の観点から、他方の縁28の丸めの半径Rbは0.5mm以上が好ましく、1.5mm以下が好ましい。
以上説明したように、本発明によれば、必要なウェット性能を確保しながら、ノイズ性能の向上を達成できる、タイヤ2が得られる。
以下、実施例などにより、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
図1に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた乗用車用の空気入りタイヤ(タイヤサイズ=205/55R16 91V)を得た。
この実施例1では、トレッドに構成された陸部の数は5本である。このトレッドは5リブパターンのトレッドである。ミドル周方向溝の溝幅GMの、基準接地面の接地幅CWに対する比率(GM/CW)は5.0%であった。周方向溝の合計幅SGの、接地幅CWに対する比率(SG/CW)は18.8%であった。形状指数Fは1.30であった。クラウン陸部の陸部幅LCの、接地幅CWに対する比率(LC/CW)は、12.5%であった。周方向細溝の溝深さDGの、ミドル周方向溝の溝深さDMに対する比率(DG/DM)は39%であった。ショルダー陸部の陸部幅LSの、クラウン陸部の陸部幅LCに対する比率(LS/LC)は170%であった。ミドル陸部の陸部幅LMの、クラウン陸部の陸部幅LCに対する比率(LM/LC)は105%であった。接地幅CWは160mmであった。
[比較例1]
比較例1は従来タイヤである。この比較例1では、トレッドに構成された陸部の数は4本である。この比較例1のトレッドは、4リブパターンのトレッドである。
トレッドに刻まれた3本の周方向溝のうち、中央に位置する周方向溝がミドル周方向溝と称され、ミドル周方向溝の外側に位置する2本の周方向溝がショルダー周方向溝と称される。ミドル周方向溝とショルダー周方向溝との間の陸部がミドル陸部と称され、ショルダー周方向溝の外側に位置する陸部がショルダー陸部と称される。この比較例1には、赤道面上に位置するクラウン陸部が設けられていない。
ミドル周方向溝の溝幅GMの、接地幅CWに対する比率(GM/CW)は6.3%であった。この比率(GM/CW)は、実施例1の比率(GM/CW)に対応する。周方向溝の合計幅SGの、接地幅CWに対する比率(SG/CW)は17.7%であった。この比率(SG/CW)は、実施例1の比率(SG/CW)に対応する。形状指数Fは1.25であった。この形状指数Fは、実施例1の形状指数Fに対応する。ミドル陸部の陸部幅LMの、接地幅CWに対する比率(LM/CW)は13.0%であった。この比率(LM/CW)は、実施例1の比率(LC/CW)に対応する。ミドル陸部に刻まれた周方向細溝の溝深さDGの、ミドル周方向溝の溝深さDMに対する比率(DG/DM)は47%であった。この比率(DG/DM)は、実施例1の比率(DG/DM)に対応する。ショルダー陸部の陸部幅LSの、ミドル陸部の陸部幅LMに対する比率(LS/LM)は214%であった。この比率(LS/LM)は、実施例1の比率(LS/LC)に対応する。
[実施例2-3]
溝幅GS及び陸部幅LSを変えて比率(SG/CW)及び比率(LS/LC)を下記の表1に示された通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2-3のタイヤを得た。
[実施例4]
溝幅GM及び陸部幅LSを変えて比率(GM/CW)、比率(SG/CW)、及び比率(LS/LC)を下記の表1に示された通りとした他は実施例1と同様にして、実施例4のタイヤを得た。
[比較例2-3]
溝幅GM、溝幅GS、及び陸部幅LSを変えて比率(GM/CW)、比率(SG/CW)、及び比率(LS/LC)を下記の表1及び2に示された通りとした他は実施例1と同様にして、比較例2-3のタイヤを得た。
[実施例5]
陸部幅LC、陸部幅LM、溝幅GS、及び陸部幅LSを変えて比率(SG/CW)、比率(LC/CW)、比率(LS/LC)、及び比率(LM/LC)を下記の表2に示された通りとした他は実施例1と同様にして、実施例5のタイヤを得た。
[実施例6]
形状指数Fを下記の表2に示された通りとした他は実施例1と同様にして、実施例6のタイヤを得た。
[実施例7-8]
溝深さDGを変えて比率(DG/DM)を下記の表2に示された通りとした他は実施例1と同様にして、実施例7-8のタイヤを得た。
[操縦安定性(初期応答性)]
試作タイヤをリム(サイズ=6.0J)に組み込み、このタイヤに内圧が240kPaとなるように空気を充填した。フラットベルト試験機において、スリップ角を0.5°、荷重を4.22kNに設定し、このタイヤを60km/hの速度で走行させ、コーナリングフォースを計測した。この結果が、下記の表1-2に指数で示されている。数値が大きいほど、初期応答性に優れる。この評価では、指数が90以上であれば、必要な初期応答性は確保されているとして許容される。
[操縦安定性(限界性能)]
試作タイヤをリム(サイズ=6.0J)に組み、空気を充填してタイヤの内圧を240kPaに調整した。タイヤを試験車両(乗用車(ミニバンタイプ))に装着した。ドライアスファルト路面のテストコースで試験車両が半径60mの定常円上を旋回走行したときの限界速度を計測した。この結果が、下記の表1-2に指数で示されている。数値が大きいほど、限界性能に優れる。
[ノイズ性能]
試作タイヤをリム(サイズ=6.0J)に組み込み、このタイヤに内圧が240kPaとなるように空気を充填した。ドラム試験機(ドラム直径=1.7m)において、このタイヤを100km/hの速度で走行させたときの1000Hz域の騒音レベル(dB)を計測した。騒音計測器は、JASO C606-81に準拠して配設された。この結果が、下記の表1-2に指数で示されている。数値が大きいほど、シャー音の発生が抑えられており、ノイズ性能に優れる。この評価では、指数が100よりも大きい場合に、ノイズ性能の向上が達成されたとして判断される。
[耐摩耗性]
試作タイヤをリム(サイズ=6.0J)に組み込み、このタイヤに内圧が230kPaとなるように空気を充填した。摩耗エネルギー測定装置を用いて、陸部の摩耗エネルギーを測定した。タイヤに付与した荷重は、4.22kNに設定された。この結果が、下記の表1-2に指数で示されている。数値が小さいほど、摩耗エネルギーが小さく、耐摩耗性に優れる。
[ウェット性能(WET)]
試作タイヤをリム(サイズ=6.0J)に組み、空気を充填してタイヤの内圧を240kPaに調整した。タイヤを試験車両(乗用車(ミニバンタイプ))に装着した。ウェット路面(水膜厚=1mm)のテストコースで試験車両を走行させた。試験車両が100km/hの速度で走行している状態でブレーキをかけ、ブレーキをかけてから停止するまでの走行距離(制動距離)を測定した。この結果が、下記の表1-2に指数で示されている。数値が小さいほど、制動距離は短く、タイヤはウェット性能に優れる。この評価では、指数が105以下であれば、必要なウェット性能は確保されているとして許容される。
Figure 2022084218000002
Figure 2022084218000003
表1-2に示されるように、比較例2では、良好なウェット性能が得られたものの、ノイズ性能が許容レベルにない。比較例3では、良好なノイズ性能が得られたものの、ウェット性能が許容レベルにない。これらに対して、実施例では、許容レベルのウェット性能が得られるとともに、ノイズ性能の向上が確認されている。言い換えれば、実施例では、必要なウェット性能を確保しながら、ノイズ性能の向上が達成されている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された、必要なウェット性能を確保しながら、ノイズ性能の向上を達成できる技術は種々のタイヤにも適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・トレッド面
8・・・溝
10、10s、10m・・・周方向溝
12、12c、12m、12m1、12m2、12s、12s1、12s2・・・陸部
14・・・周方向細溝
18・・・横溝
24・・・溝底
26・・・溝壁
28・・・縁

Claims (5)

  1. 路面と接地するトレッドを備えるタイヤであって、
    前記トレッドに軸方向に並列した4本の周方向溝を刻むことで、前記トレッドに5本の陸部が構成され、
    前記5本の陸部のうち、中央に位置する陸部がクラウン陸部であり、外側に位置する陸部がショルダー陸部であり、前記クラウン陸部と前記ショルダー陸部との間に位置する陸部がミドル陸部であり、
    正規リムに組み、内圧を230kPaに調整し、正規荷重の70%の荷重を縦荷重として付与して、平面からなる基準路面に、前記トレッドを接触させて得られる、接地面が基準接地面であり、
    前記4本の周方向溝の溝幅の合計幅の、前記基準接地面の接地幅に対する比率が16.0%以上23.0%以下であり、
    前記基準接地面において、赤道に沿って計測される赤道接地長P100の、前記接地幅の80%の幅に相当する位置における基準接地長P80に対する比(P100/P80)が、1.25以上1.40以下であり、
    前記クラウン陸部が、溝が刻まれていないプレーン陸部である、
    タイヤ。
  2. 前記クラウン陸部の陸部幅の、前記基準接地面の接地幅に対する比率が10.0%以上13.0%以下である、
    請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記ミドル陸部に周方向細溝が刻まれ、
    前記周方向細溝の溝深さの、前記周方向溝の溝深さに対する比率が、35%以上45%以下である、
    請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記ショルダー陸部の陸部幅の、前記クラウン陸部の陸部幅に対する比率が、160%以上である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のタイヤ。
  5. 前記ショルダー陸部に横溝が刻まれ、
    前記横溝が、前記ショルダー陸部内に端部を有し、前記端部から前記トレッドの端に向かって延び、
    前記横溝の両側の縁が丸められる、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のタイヤ。
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