JP2022060182A - 二重特異性抗体を有効成分として含む医薬組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
(A)(a)配列番号6のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域の相補性決定領域1(以下、「重鎖可変領域の相補性決定領域1」を、VH-CDR1と略記することがある。)、
(b)配列番号7のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域の相補性決定領域2(以下、「重鎖可変領域の相補性決定領域2」を、VH-CDR2と略記することがある。)および
(c)配列番号8のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域の相補性決定領域3(以下、「重鎖可変領域の相補性決定領域3」を、VH-CDR3と略記することがある。)を有する重鎖可変領域(以下、「重鎖可変領域」を、「VH」と略記することがある。)、
(B)(a)配列番号9のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号10のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号11のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号12のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号13のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号14のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号15のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号16のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号17のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号18のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号19のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号20のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つのVHを有し、
CD19に特異的に結合する第二アームが、
(A)(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つのVHを有し、ここで、PD-1に特異的に結合する第一アームにおける、VH-CDR1、VH-CDR2およびVH-CDR3から選択される何れか一つまたは複数のVH-CDRにおいて、各々その任意の1~5個のアミノ酸残基が他のアミノ酸に置換されていてもよく、および/または、CD19に特異的に結合する第二アームにおける、VH-CDR1、VH-CDR2およびVH-CDR3から選択される何れか一つまたは複数のVH-CDRにおいて、各々その任意の1~5個のアミノ酸残基が他のアミノ酸に置換されていてもよい、当該PD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[2] PD-1に特異的に結合する第一アームが、
(A)(a)配列番号6のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号7のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号8のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号9のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号10のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号11のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号12のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号13のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号14のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号15のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号16のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号17のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号18のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号19のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号20のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つのVHを有し、
CD19に特異的に結合する第二アームが、
(A)(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つのVHを有する、前項[1]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[3] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号6のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号7のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号8のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(A)(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つである、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[4] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号9のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号10のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号11のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(A)(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つである、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[5] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号12のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号13のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号14のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(A)(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つである、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[6] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号15のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号16のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号17のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(A)(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つである、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[7] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号18のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号19のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号20のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(A)(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つである、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[8] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号6のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号7のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号8のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[9] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号6のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号7のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号8のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[10] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号6のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号7のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号8のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[11] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号6のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号7のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号8のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[12] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号6のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号7のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号8のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[13] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号9のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号10のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号11のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[14] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号9のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号10のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号11のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[15] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号9のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号10のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号11のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[16] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号9のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号10のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号11のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[17] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号9のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号10のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号11のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[18] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号12のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号13のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号14のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[19] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号12のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号13のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号14のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[20] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号12のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号13のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号14のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[21] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号12のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号13のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号14のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[22] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号12のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号13のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号14のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[23] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号15のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号16のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号17のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[24] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号15のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号16のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号17のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[25] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号15のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号16のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号17のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[26] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号15のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号16のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号17のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[27] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号15のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号16のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号17のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[28] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号18のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号19のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号20のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[29] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号18のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号19のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号20のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[30] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号18のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号19のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号20のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[31] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号18のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号19のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号20のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[32] (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号18のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号19のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号20のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有する、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[33] PD-1に特異的に結合する第一アームのVHのフレームワーク領域(以下、「フレームワーク領域」を、FRと略記することがある。)のうち、フレームワーク領域1(以下、FR1と略記することがある。)、フレームワーク領域2(以下、FR2と略記することがある。)およびフレームワーク領域3(以下、FR3と略記することがある。)が、生殖細胞系列型V遺伝子IGHV7-4-1あるいはその体細胞突然変異を受けた当該遺伝子にコードされるアミノ酸配列に各々対応する、前項[1]~[32]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[34] PD-1に特異的に結合する第一アームのVHのフレームワーク領域4(以下、「フレームワーク領域4」を、FR4と略記することがある。)が、生殖細胞系列型J遺伝子JH6cあるいはその体細胞突然変異を受けた当該遺伝子にコードされるアミノ酸配列(但し、VH-CDR3領域に含まれるアミノ酸配列を除く。)からなる、前項[33]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[35] PD-1に特異的に結合する第一アームのVHのFRが、生殖細胞系列型V遺伝子IGHV7-4-1の体細胞突然変異を受けていてもよい当該遺伝子にコードされ、当該体細胞突然変異により、配列番号21のアミノ酸配列中の位置13のリシンがグルタミンに、位置16のアラニンがバリンに、または位置19のリシンがメチオニンに各々置換されるか、あるいはそれらの任意の複数の組み合わせで置換されたあるいは置換されていてもよいFR1からなる、前項[33]または[34]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[36] PD-1に特異的に結合する第一アームのVHのFRが、生殖細胞系列型V遺伝子IGHV7-4-1の体細胞突然変異を受けていてもよい当該遺伝子にコードされ、当該体細胞突然変異により、配列番号21のアミノ酸配列中の位置37のバリンがロイシンに置換されたあるいは置換されていてもよいFR2からなる、前項[33]~[35]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[37] PD-1に特異的に結合する第一アームのVHのFRが、生殖細胞系列型V遺伝子IGHV7-4-1の体細胞突然変異を受けていてもよい当該遺伝子にコードされ、当該体細胞突然変異により、配列番号21のアミノ酸配列中の位置77のセリンがスレオニンに、または位置84のシステインがセリンもしくはアスパラギンに各々置換されるか、あるいはそれらの任意の複数の組み合わせで置換されたあるいは置換されていてもよいFR3からなる、前項[33]~[36]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[38] PD-1に特異的に結合する第一アームのVHのFR4が、生殖細胞系列型J遺伝子JH6cの体細胞突然変異を受けていてもよい当該遺伝子(但し、VH-CDR3領域をコードする遺伝子領域を除く。)にコードされ、そのFR4のアミノ酸配列(Trp-Gly-Lys-Gly-Thr-Thr*-Val-Thr-Val-Ser-Ser)(配列番号61)中のリシン(Lys)がグルタミンもしくはアスパラギンに、および/または*印のスレオニン(Thr)がロイシンに置換されたあるいは置換されていてもよい、前項[33]~[37]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[39] CD19に特異的に結合する第二アームのVHのFRのうち、FR1、FR2およびFR3が、生殖細胞系列型V遺伝子IGHV5-51あるいはその体細胞突然変異を受けた当該遺伝子にコードされるアミノ酸配列に各々対応する、前項[1]~[38]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[40] CD19に特異的に結合する第二アームのVHのFRが、生殖細胞系列型V遺伝子IGHV5-51の体細胞突然変異を受けていてもよい当該遺伝子にコードされ、当該体細胞突然変異により、配列番号22のアミノ酸配列中の位置1のグルタミン酸がグルタミンに、位置14のプロリンがセリンに、位置27のチロシンがフェニルアラニンに、または位置30のスレオニンがイソロイシンに各々置換されるか、あるいはそれらの任意の複数の組み合わせで置換されたあるいは置換されていてもよいFR1からなる、前項[39]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[41] CD19に特異的に結合する第二アームのVHのFRが、生殖細胞系列型V遺伝子IGHV5-51の体細胞突然変異を受けていてもよい当該遺伝子にコードされたFR2からなる、前項[39]または[40]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[42] CD19に特異的に結合する第二アームのVHのFRが、生殖細胞系列型V遺伝子IGHV5-51の体細胞突然変異を受けていてもよい当該遺伝子にコードされ、当該体細胞突然変異により、配列番号22のアミノ酸配列中の位置76のイソロイシンがフェニルアラニンに、位置77のセリンがスレオニンもしくはアスパラギンに、位置78のスレオニンがバリンに、位置84のセリンがアスパラギンに、位置93のメチオニンがイソロイシンもしくはロイシンに、または位置97のアラニンがバリンに各々置換されるか、あるいはそれらの任意の複数の組み合わせで置換されたあるいは置換されていてもよいFR3からなる、前項[39]~[41]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[43] PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4および配列番号5から選択される何れか一つのアミノ酸配列、または当該VHのアミノ酸配列と少なくとも80%、90%、95%、98%もしくは99%同一なアミノ酸配列からなる、前項[1]~[42]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[44] PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4および配列番号5から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる、前項[1]~[43]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[45] CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33および配列番号34から選択される何れか一つのアミノ酸配列、または当該VHのアミノ酸配列と少なくとも80%、90%、95%、98%もしくは99%同一なアミノ酸配列からなる、前項[1]~[44]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[46] CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33および配列番号34から選択される何れか一つのアミノ酸配列であって、当該配列において114番目のグルタミンがアルギニンに置換された、または置換されていてもよいアミノ酸配列からなる、前項[1]~[45]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[47] CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる、前項[1]~[45]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[48] PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4および配列番号5から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[49] PD-1に特異的に結合する第一アームおよびCD19に特異的に結合する第二アームを有する二重特異性抗体またはその抗体断片であって、
PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4および配列番号5から選択される何れか一つのアミノ酸配列、または当該VHのアミノ酸配列と少なくとも80%、90%、95%、98%もしくは99%同一なアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列、または当該VHのアミノ酸配列と少なくとも80%、90%、95%、98%もしくは99%同一なアミノ酸配列からなる、PD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[50] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号1のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[51] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号2のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[52] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号3のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[53] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号4のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[54] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号5のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる、前項[1]または[2]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[55] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号1のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号30または配列番号62のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[8]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[56] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号1のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号31または配列番号63のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[9]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[57] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号1のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号32または配列番号64のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[10]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[58] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号1のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号33または配列番号65のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[11]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[59] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号1のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号34または配列番号66のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[12]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[60] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号2のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号30または配列番号62のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[13]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[61] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号2のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号31または配列番号63のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[14]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[62] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号2のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号32または配列番号64のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[15]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[63] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号2のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号33または配列番号65のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[16]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[64] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号2のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号34または配列番号66のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[17]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[65] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号3のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号30または配列番号62のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[18]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[66] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号3のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号31または配列番号63のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[19]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[67] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号3のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号32または配列番号64のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[20]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[68] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号3のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号33または配列番号65のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[21]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[69] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号3のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号34または配列番号66のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[22]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[70] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号4のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号30または配列番号62のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[23]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[71] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号4のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号31または配列番号63のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[24]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[72] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号4のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号32または配列番号64のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[25]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[73] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号4のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号33または配列番号65のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[26]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[74] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号4のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号34または配列番号66のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[27]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[75] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号5のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号30または配列番号62のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[28]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[76] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号5のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号31または配列番号63のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[29]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[77] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号5のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号32または配列番号64のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[30]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[78] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号5のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号33または配列番号65のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[31]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[79] PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号5のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号34または配列番号66のアミノ酸配列からなる、前項[1]、[2]または[32]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[80] PD-1に特異的に結合する第一アームおよび/またはCD19に特異的に結合する第二アームが、各々、
(a)配列番号26のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域の相補性決定領域1(以下、「軽鎖可変領域の相補性決定領域1」を、VL-CDR1と略記することがある。)、
(b)配列番号27のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域の相補性決定領域2(以下、「軽鎖可変領域の相補性決定領域2」を、VL-CDR2と略記することがある。)、および
(c)配列番号28のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域の相補性決定領域3(以下、「軽鎖可変領域の相補性決定領域3」を、VL-CDR3と略記することがある。)を有する軽鎖可変領域(以下、「軽鎖可変領域」を、「VL」と略記することがある。)を有する、前項[1]~[79]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[81] PD-1に特異的に結合する第一アームおよび/またはCD19に特異的に結合する第二アームが、各々、配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有する、前項[1]~[80]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[82] PD-1に特異的に結合する第一アームおよびCD19に特異的に結合する第二アームを有し、PD-1およびCD19に各々特異的に結合する二重特異性抗体またはその抗体断片であって、
(A)PD-1に特異的に結合する第一アームが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4および配列番号5から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVHならびに配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有し、ならびに
(B)CD19に特異的に結合する第二アームが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVHならびに配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有する、PD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[83] PD-1に特異的に結合する第一アームおよびCD19に特異的に結合する第二アームを有し、PD-1およびCD19に各々特異的に結合する二重特異性抗体またはその抗体断片であって、当該PD-1に特異的に結合する第一アームが、(1)配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4および配列番号5から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVHならびに配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有する、PD-1に特異的に結合する第一アームのPD-1への結合もしくは(2)当該VHおよびVLからなるPD-1に特異的に結合するモノクローナル抗体の可変領域のPD-1への結合に交差競合する、当該PD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[84] PD-1に特異的に結合する第一アームおよびCD19に特異的に結合する第二アームを有し、PD-1およびCD19に各々特異的に結合する二重特異性抗体またはその抗体断片であって、当該PD-1に特異的に結合する第一アームによるPD-1への結合が、(1)配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4および配列番号5から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVHならびに配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有する、PD-1に特異的に結合する第一アームまたは(2)当該VHおよびVLからなるPD-1に特異的に結合するモノクローナル抗体の可変領域によって交差競合される、当該PD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[85] さらに、当該CD19に特異的に結合する第二アームが、(1)配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVHならびに配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有する、CD19に特異的に結合する第二アームのCD19への結合もしくは(2)当該VHおよびVLからなるCD19に特異的に結合するモノクローナル抗体の可変領域のCD19への結合に交差競合する、前項[83]または[84]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[86] さらに、当該CD19に特異的に結合する第二アームによるCD19への結合が、(1)配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVHならびに配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有する、CD19に特異的に結合する第二アームもしくは(2)当該VHおよびVLからなるCD19に特異的に結合するモノクローナル抗体の可変領域によって交差競合される、前項[83]または[84]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[87] CD19に特異的に結合する第二アームが、
(A)(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つのVHを有する、前項[83]または[84]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[88] CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列、または当該VHのアミノ酸配列と少なくとも80%、90%、95%、98%もしくは99%同一なアミノ酸配列からなる、前項[83]または[84]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[89] CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる、前項[83]または[84]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[90] PD-1に特異的に結合する第一アームおよび/またはCD19に特異的に結合する第二アームが、
(a)配列番号26のアミノ酸配列からなるVL-CDR1、
(b)配列番号27のアミノ酸配列からなるVL-CDR2および
(c)配列番号28のアミノ酸配列からなるVL-CDR3を有するVLを有する、前項[83]~[89]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[91] PD-1に特異的に結合する第一アームおよび/またはCD19に特異的に結合する第二アームが、配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有する、前項[83]~[89]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[92] PD-1/CD19二重特異性抗体が、IgG抗体である前項[1]~[91]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[93] 前項[92]記載のIgG抗体が、IgG1抗体またはIgG4抗体である前項[92]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[94] 前項[92]記載のIgG抗体が、IgG1抗体である前項[92]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[95] 前項[92]記載のIgG抗体が、IgG4抗体である前項[92]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[96] 前項[94」記載のIgG1抗体における2個の重鎖定常領域中のEUナンバリングシステムにおける235番目のロイシンが各々グリシンに置換され、および/または236番目のグリシンが各々アルギニンに置換された前項[94]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[97] PD-1に特異的に結合する第一アームのVHを有する重鎖における定常領域中のEUナンバリングシステムによる351番目のロイシンおよび366番目のスレオニンがともにリシンに置換され、CD19に特異的に結合する第二アームのVHを有する重鎖における定常領域中の351番目のロイシンがアスパラギン酸に置換され、かつ368番目のロイシンがグルタミン酸に置換された前項[94]または[96]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[98] PD-1に特異的に結合する第一アームのVHを有する重鎖における定常領域中のEUナンバリングシステムによる351番目のロイシンがアスパラギン酸に置換され、かつ368番目のロイシンがグルタミン酸に置換され、CD19に特異的に結合する第二アームのVHを有する重鎖における定常領域中の351番目のロイシンおよび366番目のスレオニンがともにリシンに置換された前項[94]または[96]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[99] 前項[94]および[96]~[98]の何れか一項記載のIgG1抗体の2個の重鎖定常領域中のEUナンバリングシステムによる447番目のリシンが各々欠如している前項[94]および[96]~[98]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[100] 前項[95]記載のIgG4抗体における2個の重鎖定常領域中のEUナンバリングシステムによる228番目のセリンが各々プロリンに置換された前項[95]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[101] CD19に特異的に結合する第二アームのVHを有する重鎖が、そのC末端に、さらに、Gly(グリシン)、Gly-Lys-Lys-Ala(配列番号67)、Gly-Lys-Ala-Lys-Ala(配列番号68)、Gly-Arg-Arg-Ala(配列番号69)またはGly-Arg-Ala-Arg-Ala(配列番号70)を有する前項[94]および[96]~[99]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[102] PD-1に特異的に結合する第一アームのVHを有する重鎖が、配列番号23のアミノ酸配列からなる重鎖定常領域を含む、前項[1]~[94]、[96]、[98]、[99]および[101]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[103] CD19に特異的に結合する第二アームのVHを有する重鎖が、配列番号24、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74および配列番号75から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる重鎖定常領域を含む、前項[1]~[94]、[96]、[98]、[99]、[101]および[102]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[104] PD-1に特異的に結合する第一アームのVLを有する軽鎖および/またはCD19に特異的に結合する第二アームのVLを有する軽鎖が、配列番号29のアミノ酸配列からなる軽鎖定常領域を含む、前項[1]~[103]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[105] PD-1に特異的に結合する第一アームおよびCD19に特異的に結合する第二アームを有し、PD-1およびCD19に各々特異的に結合する二重特異性抗体またはその抗体断片であって、
(A)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHを有する重鎖が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4および配列番号5から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVHならびに配列番号23のアミノ酸配列からなる重鎖定常領域を含み、
(B)PD-1に特異的に結合する第一アームのVLを有する軽鎖が、配列番号25のアミノ酸配列からなるVLおよび配列番号29のアミノ酸配列からなる軽鎖定常領域を含み、
(C)CD19に特異的に結合する第二アームのVHを有する重鎖が、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVHならびに配列番号24のアミノ酸配列からなる重鎖定常領域を含み、および
(D)CD19に特異的に結合する第二アームのVLを有する軽鎖が、配列番号25のアミノ酸配列からなるVLおよび配列番号29のアミノ酸配列からなる軽鎖定常領域を含む、当該PD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[106] PD-1に特異的に結合する第一アームが、PD-1およびPD-L1間の相互作用を許容する、前項[1]~[105]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[107] PD-1に特異的に結合する第一アームの重鎖および軽鎖からなる複合体の等電点が、約7.4~約7.7(好ましくは、約7.5~約7.6)である、前項[1]~[106]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[108] CD19に特異的に結合する第二アームの重鎖および軽鎖からなる複合体の等電点が、約8.3~約8.8(好ましくは、約8.4~約8.6)である、前項[1]~[107]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[109] 投与中あるいは投与後24時間以内において、血中あるいは組織中のサイトカイン産生が十分に低減された、前項[1]~[108]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[110] PD-1に特異的に結合する第一アームがPD-1およびPD-L1間の相互作用を許容し、かつ、サイトカイン産生が十分に低減された、前項[1]~[108]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[111] サイトカインが、少なくともIL-2、IFN-γまたはTNF-αである、前項[109]または[110]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[112] 同じB細胞上に各々発現するPD-1およびCD19に結合することにより、B細胞の活性化を抑制する、前項[1]~[111]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[113] T細胞(好ましくは、メモリーT細胞)の活性化を抑制する、前項[1]~[111]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[114] B細胞上に発現するCD19およびT細胞上に発現するPD-1に各々結合することにより、T細胞の活性化を抑制する、前項[113]記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[115] PD-1およびCD19が、各々ヒトPD-1およびヒトCD19である、前項[1]~[114]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[116] 当該PD-1/CD19二重特異性抗体が、モノクローナル抗体である前項[1]~[115]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[117] 当該PD-1/CD19二重特異性抗体が、単離抗体である、前項[1]~[116]の何れか一項記載のPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片。
[1-1] 前項[1]~[117]の何れか一項から選択されるPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片を有効成分として含む医薬組成物。
[1-2] さらに、少なくとも一つの薬学的に許容できる担体を含む、前項[1-1]記載の医薬組成物。
[2-2] 自己免疫疾患が、ベーチェット病、全身性エリテマトーデス、慢性円板状エリテマトーデス、多発性硬化症(全身性強皮症、進行性全身性硬化症)、強皮症、多発性筋炎、皮膚筋炎、結節性動脈周囲炎(結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎)、大動脈炎症候群(高安動脈炎)、悪性関節リウマチ、関節リウマチ、若年性特発性関節炎、脊椎関節炎、混合性結合組織病、シェーグレン症候群、成人スティル病、血管炎、アレルギー性肉芽腫性血管炎、過敏性血管炎、リウマトイド血管炎、大型血管炎、ANCA関連血管炎(例えば、多発血管炎性肉芽腫症および好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)、コーガン症候群、RS3PE症候群、側頭動脈炎、リウマチ性多発筋痛症、線維筋痛症、抗リン脂質抗体症候群、好酸球性筋膜炎、IgG4関連疾患(例えば、原発性硬化性胆管炎、自己免疫性膵炎など)、ギラン・バレー症候群、重症筋無力症、慢性萎縮性胃炎、自己免疫性肝炎、非アルコール性脂肪肝炎、原発性胆汁性肝硬変、グッドパスチャー症候群、急速進行性糸球体腎炎、巨赤芽球性貧血、自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血、自己免疫性好中球減少症、特発性血小板減少性紫斑病、バセドウ病(グレーブス病(甲状腺機能亢進症))、橋本病、自己免疫性副腎機能不全、原発性甲状腺機能低下症、アジソン病(慢性副腎皮質機能低下症)、特発性アジソン病、I型糖尿病、緩徐進行性I型糖尿病(成人潜在性自己免疫性糖尿病)、限局性強皮症、乾癬、乾癬性関節炎、水疱性類天疱瘡、天疱瘡、類天疱瘡、妊娠性疱疹、線状IgA水疱性皮膚症、後天性表皮水疱症、円形脱毛症、白斑、尋常性白斑、視神経脊髄炎、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、多巣性運動ニューロパチー、サルコイドーシス、巨細胞性動脈炎、筋委縮性側索硬化症、原田病、自己免疫性視神経症、特発性無精子症、習慣性流産、炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病)、セリアック病、強直性脊椎炎、重症喘息、慢性蕁麻疹、移植免疫、家族性地中海熱、好酸球性副鼻腔炎、拡張型心筋症、全身性肥満細胞症または封入体筋炎である前項[2-1]記載の剤。
[2-3] 前項[1]~[117]の何れか一項から選択されるPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片を有効成分として含む、移植片対宿主病(GVHD)の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療剤。
[2-4] インスリン製剤(例えば、ヒトインスリン、インスリングラルギン、インスリンリスプロ、インスリンデテミルおよびインスリンアスパルト等)、スルホニルウレア剤(例えば、グリベンクラミド、グリクラジドおよびグリメピリド等)、速攻型インスリン分泌促進薬(例えば、ナテグリニド等)、ビグアナイド製剤(例えば、メトホルミン等)、インスリン抵抗性改善薬(例えば、ピオグリタゾン等)、α-グルコシダーゼ阻害薬(例えば、アカルボースおよびボグリボース等)、糖尿病性神経症治療薬(例えば、エパルレスタット、メキシレチンおよびイミダプリル等)、GLP-1アナログ製剤(例えば、リラグルチド、エクセナチド、リキシセナチドおよびセマグルチド等)およびDPP-4阻害剤(例えば、シタグリプチン、ビルダグリプチンおよびアログリプチン等)から選択される何れか一以上の薬剤とともに投与されることを特徴とし、前項[1]~[117]の何れか一項から選択されるPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片を有効成分として含む、I型糖尿病の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療剤。
[2-5] ステロイド薬(例えば、酢酸コルチゾン、ヒドロコルチゾン、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、酢酸フルドロコルチゾン、プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、コハク酸プレドニゾロンナトリウム、ブチル酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、酢酸ハロプレドン、メチルプレドニゾロン、酢酸メチルプレドニゾロン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、トリアムシノロン、酢酸トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、デキサメタゾン、酢酸デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、パルミチン酸デキサメタゾン、酢酸パラメタゾンおよびベタメタゾン等)、インターフェロンβ-1a、インターフェロンβ-1b、酢酸グラチラマー、ミトキサントロン、アザチオプリン、シクロホスファミド、シクロスポリン、メトトレキサート、クラドリビン、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、コルチコトロピン、ミゾリビン、タクロリムス、フィンゴリモドおよびアレムツズマブから選択される何れか一以上の薬剤とともに投与されることを特徴とし、前項[1]~[117]の何れか一項から選択されるPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片を有効成分として含む、多発性硬化症の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療剤。
[2-6] ステロイド薬(例えば、前項[2-5]記載のステロイド薬)、免疫抑制剤(例えば、シクロスポリン、タクロリムスおよびフィンゴリモド等)およびべリムマブから選択される何れか一以上の薬剤とともに投与されることを特徴とし、前項[1]~[117]の何れか一項から選択されるPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片を有効成分として含む、全身性エリテマトーデスの予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療剤。
[2-7] ステロイド薬(例えば、前項[2-5]記載のステロイド薬)、抗リウマチ薬(例えば、メトトレキサート、スルファサラジン、ブシラミン、レフルノミド、ミゾリビンおよびタクロリムス等)、抗サイトカイン薬(例えば、インフリキシマブ、アダリムマブ、トシリズマブ、エタネルセプト、ゴリムマブおよびセルトリズマブ等)およびアバタセプトから選択される何れか一以上の薬剤とともに投与されることを特徴とし、前項[1]~[117]の何れか一項から選択されるPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片を有効成分として含む、関節リウマチの予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療剤。
[2-8] 前項[2-4]~[2-7]において挙げられる何れか一以上の薬剤とともに投与されることを特徴とし、前項[1]~[117]の何れか一項から選択されるPD-1/CD19二重特異性抗体またはその抗体断片を有効成分として含む、自己免疫疾患の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療剤。
[2-9] 前項[2-4]~[2-7]において挙げられる何れか一以上の薬剤を投与される患者に投与されることを特徴とする、前項[2-4]~[2-8]記載の各疾患の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療剤。
[2-10] 前項[2-4]~[2-7]において挙げられる何れか一以上の薬剤の投与後に投与されることを特徴とする、前項[2-4]~[2-8]記載の各疾患の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療剤。
[2-11] 前項[2-4]~[2-7]において挙げられる何れか一以上の薬剤の投与前に投与されることを特徴とする、前項[2-4]~[2-8]記載の各疾患の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療剤。
[3-2] 自己免疫疾患の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療のための前項[3-1]記載の静脈内注射用製剤。
[3-3] 点滴用である、前項[3-1]または[3-2]記載の静脈内注射用製剤。
[4-2] 自己免疫疾患が、ベーチェット病、全身性エリテマトーデス、慢性円板状エリテマトーデス、多発性硬化症(全身性強皮症、進行性全身性硬化症)、強皮症、多発性筋炎、皮膚筋炎、結節性動脈周囲炎(結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎)、大動脈炎症候群(高安動脈炎)、悪性関節リウマチ、関節リウマチ、若年性特発性関節炎、脊椎関節炎、混合性結合組織病、シェーグレン症候群、成人スティル病、血管炎、アレルギー性肉芽腫性血管炎、過敏性血管炎、リウマトイド血管炎、大型血管炎、ANCA関連血管炎(例えば、多発血管炎性肉芽腫症および好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)、コーガン症候群、RS3PE症候群、側頭動脈炎、リウマチ性多発筋痛症、線維筋痛症、抗リン脂質抗体症候群、好酸球性筋膜炎、IgG4関連疾患(例えば、原発性硬化性胆管炎、自己免疫性膵炎など)、ギラン・バレー症候群、重症筋無力症、慢性萎縮性胃炎、自己免疫性肝炎、非アルコール性脂肪肝炎、原発性胆汁性肝硬変、グッドパスチャー症候群、急速進行性糸球体腎炎、巨赤芽球性貧血、自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血、自己免疫性好中球減少症、特発性血小板減少性紫斑病、バセドウ病(グレーブス病(甲状腺機能亢進症))、橋本病、自己免疫性副腎機能不全、原発性甲状腺機能低下症、アジソン病(慢性副腎皮質機能低下症)、特発性アジソン病、I型糖尿病、緩徐進行性I型糖尿病(成人潜在性自己免疫性糖尿病)、限局性強皮症、乾癬、乾癬性関節炎、水疱性類天疱瘡、天疱瘡、類天疱瘡、妊娠性疱疹、線状IgA水疱性皮膚症、後天性表皮水疱症、円形脱毛症、白斑、尋常性白斑、視神経脊髄炎、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、多巣性運動ニューロパチー、サルコイドーシス、巨細胞性動脈炎、筋委縮性側索硬化症、原田病、自己免疫性視神経症、特発性無精子症、習慣性流産、炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病)、セリアック病、強直性脊椎炎、重症喘息、慢性蕁麻疹、移植免疫、家族性地中海熱、好酸球性副鼻腔炎、拡張型心筋症、全身性肥満細胞症または封入体筋炎である、前項[4-1]記載の使用。
[4-3] 移植片対宿主病(GVHD)の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療のための前項[1-1]または[1-2]記載の医薬組成物の使用。
[4-4] I型糖尿病の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療において、インスリン製剤(例えば、ヒトインスリン、インスリングラルギン、インスリンリスプロ、インスリンデテミルおよびインスリンアスパルト等)、スルホニルウレア剤(例えば、グリベンクラミド、グリクラジドおよびグリメピリド等)、速攻型インスリン分泌促進薬(例えば、ナテグリニド等)、ビグアナイド製剤(例えば、メトホルミン等)、インスリン抵抗性改善薬(例えば、ピオグリタゾン等)、α-グルコシダーゼ阻害薬(例えば、アカルボースおよびボグリボース等)、糖尿病性神経症治療薬(例えば、エパルレスタット、メキシレチンおよびイミダプリル等)、GLP-1アナログ製剤(例えば、リラグルチド、エクセナチド、リキシセナチドおよびセマグルチド等)およびDPP-4阻害剤(例えば、シタグリプチン、ビルダグリプチンおよびアログリプチン等)から選択される何れか一以上の薬剤とともに投与される、前項[1-1]または[1-2]記載の医薬組成物の使用。
[4-5] 多発性硬化症の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療において、ステロイド薬(例えば、酢酸コルチゾン、ヒドロコルチゾン、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、酢酸フルドロコルチゾン、プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、コハク酸プレドニゾロンナトリウム、ブチル酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、酢酸ハロプレドン、メチルプレドニゾロン、酢酸メチルプレドニゾロン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、トリアムシノロン、酢酸トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、デキサメタゾン、酢酸デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、パルミチン酸デキサメタゾン、酢酸パラメタゾンおよびベタメタゾン等)、インターフェロンβ-1a、インターフェロンβ-1b、酢酸グラチラマー、ミトキサントロン、アザチオプリン、シクロホスファミド、シクロスポリン、メトトレキサート、クラドリビン、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、コルチコトロピン、ミゾリビン、タクロリムス、フィンゴリモドおよびアレムツズマブから選択される何れか一以上の薬剤とともに投与される、前項[1-1]または[1-2]記載の医薬組成物の使用。
[4-6] 全身性エリテマトーデスの予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療において、ステロイド薬(例えば、前項[2-5]記載のステロイド薬)、免疫抑制剤(例えば、シクロスポリン、タクロリムスおよびフィンゴリモド等)およびべリムマブから選択される何れか一以上の薬剤とともに投与される、前項[1-1]または[1-2]記載の医薬組成物の使用。
[4-7] 関節リウマチの予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療において、ステロイド薬(例えば、前項[2-5]記載のステロイド薬)、抗リウマチ薬(例えば、メトトレキサート、スルファサラジン、ブシラミン、レフルノミド、ミゾリビンおよびタクロリムス等)、抗サイトカイン薬(例えば、インフリキシマブ、アダリムマブ、トシリズマブ、エタネルセプト、ゴリムマブおよびセルトリズマブ等)およびアバタセプトから選択される何れか一以上の薬剤とともに投与される、前項[1-1]または[1-2]記載の医薬組成物の使用。
[4-8] 自己免疫疾患の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療において、前項[4-4]~[4-7]において挙げられる何れか一以上の薬剤とともに投与される、前項[1-1]または[1-2]記載の医薬組成物の使用。
[8-2] 自己反応性B細胞介在性疾患が、全身性エリテマトーデス、グレーブス病、重症筋無力症、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性血小板減少症、喘息、クリオグロブリン血症、原発性胆管硬化症または悪性貧血である、前項[8-1]記載の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療剤。
[9-2] 自己反応性B細胞抑制が、イムノグロブリン産生抑制である、前項[9-1]記載の自己反応性B細胞抑制剤。
[9-3] 当該イムノグロブリンが、IgGまたはIgMである、前項[9-2]記載の自己反応性B細胞抑制剤。
[10-2] 当該T細胞活性化抑制が、サイトカイン産生抑制である、前項[10-1]記載のT細胞活性化抑制剤。
[10-3] 当該T細胞活性化抑制が、メモリーT細胞抑制である、前項[10-1]または[10-2]記載のT細胞活性化抑制剤。
本明細書において、「PD-1に特異的に結合する第一アーム」(以下、「第一アーム」と略記することがある。)は、抗体あるいは抗体断片の一部に含まれるか、あるいは一部ではなく、それ自体単体として存在するか否かにかかわらず、少なくとも、PD-1に特異的に結合する抗体のVHを含み、かつPD-1に特異的に結合することができる抗体部分を意味し、例えば、このような第一アームは、抗PD-1抗体のVHおよび当該抗PD-1抗体を構成する共通軽鎖のVLからなり、さらに、第一アームには、当該VHおよびVLを含む抗体のFab部も含まれる。ここで、「PD-1に特異的に結合する」とは、少なくとも、1x10-5M、好ましくは1x10-7M、より好ましくは1x10-9Mより高い親和性(解離定数(Kd値))を有する結合活性でPD-1に対して直接結合することができ、少なくとも、CD28、CTLA-4およびICOSなどの、所謂、CD28ファミリー受容体に属するほかの受容体メンバーには実質的に結合しない特徴として使用される。また、「PD-1に特異的に結合する抗体」あるいは「抗PD-1抗体」における「抗体」とは、全長抗体、すなわち、ジスルフィド結合で連結された2つの重鎖および2つの軽鎖からなる完全長の抗体を意味するが、好ましくは、そのモノクローナル抗体である。
(1b)配列番号6のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、配列番号7のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および配列番号8のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を含むVH、
(2b)配列番号9のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、配列番号10のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および配列番号11のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を含むVH、
(3b)配列番号12のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、配列番号13のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および配列番号14のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を含むVH、
(4b)配列番号15のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、配列番号16のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および配列番号17のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を含むVH、ならびに
(5b)配列番号18のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、配列番号19のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および配列番号20のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を含むVHから選択される何れか一つのVHを有するものが挙げられる。
本明細書において、「CD19に特異的に結合する第二アーム」(以下、「第二アーム」と略記することがある。)とは、抗体あるいは抗体断片の一部に含まれるか、あるいは一部ではなく、それ自体単体として存在するか否かにかかわらず、少なくとも、CD19に特異的に結合する抗体のVHを含み、かつCD19に特異的に結合することができる抗体部分を意味し、例えば、そのような第二アームは、抗CD19抗体のVHおよび当該抗CD19抗体を構成する共通軽鎖のVLからなり、さらに、第二アームには、当該VHおよびVLを含む抗体のFab部も含まれる。ここで、「CD19に特異的に結合する」とは、少なくとも、1x10-5M、好ましくは1x10-7M、より好ましくは1x10-9Mより高い親和性(解離定数(Kd値))を有する結合活性でCD19に対して直接結合することができ、他のタンパク質には実質的に結合しない特徴として使用される。また、「CD19に特異的に結合する抗体」あるいは「抗CD19抗体」における「抗体」とは、全長抗体、すなわち、ジスルフィド結合で連結された2つの重鎖および2つの軽鎖からなる完全長の抗体を意味するが、好ましくは、そのモノクローナル抗体である。
(1d)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を含むVH、
(2d)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を含むVH、
(3d)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を含むVH、
(4d)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を含むVH、ならびに
(5d)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を含むVHから選択される何れか一つのVHを有するものが挙げられる。
(A)上記(1b)~(5b)から選択される何れかで示されるVHにおける、VH-CDR1、VH-CDR2およびVH-CDR3の何れか一つまたは複数のCDRにおいて、各々その任意の1~5個のアミノ酸残基が他のアミノ酸(好ましくは、その保存的アミノ酸)に置換されていてもよいVH、および
(B)配列番号26のアミノ酸配列からなるVL-CDR1、配列番号27のアミノ酸配列からなるVL-CDR2および配列番号28のアミノ酸配列からなるVL-CDR3を含むVLを有し、ならびに
CD19に特異的に結合する第二アームが、
(C)上記(1d)~(5d)から選択される何れかで示されるVHにおける、VH-CDR1、VH-CDR2およびVH-CDR3から選択される何れか一つまたは複数のCDRにおいて、各々その任意の1~5個のアミノ酸残基が他のアミノ酸(好ましくは、保存的アミノ酸)に置換されていてもよいVH、および
(D)配列番号26のアミノ酸配列からなるVL-CDR1、配列番号27のアミノ酸配列からなるVL-CDR2および配列番号28のアミノ酸配列からなるVL-CDR3を含むVLを有することを特徴とする、PD-1/CD19二重特異性抗体が挙げられる。
(A)上記(1b)~(5b)から選択される何れかで示されるVH、および
(B)配列番号26のアミノ酸配列からなるVL-CDR1、配列番号27のアミノ酸配列からなるVL-CDR2および配列番号28のアミノ酸配列からなるVL-CDR3を含むVLを有し、ならびに
CD19に特異的に結合する第二アームが、
(C)上記(1d)~(5d)から選択される何れかで示されるVH、および
(D)配列番号26のアミノ酸配列からなるVL-CDR1、配列番号27のアミノ酸配列からなるVL-CDR2および配列番号28のアミノ酸配列からなるVL-CDR3を含むVLを有することを特徴とする、PD-1/CD19二重特異性抗体が挙げられる。
(A)配列番号1~5から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVH、または当該VHのアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列からなるVH、および
(B)配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有し、ならびに、
CD19に特異的に結合する第二アームが、
(C)配列番号30~34および62~66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVH、または当該VHのアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列からなるVH、および
(D)配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有することを特徴とする、PD-1/CD19二重特異性抗体が挙げられる。
(A)配列番号1~5から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVH、および
(B)配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有し、ならびに、
CD19に特異的に結合する第二アームが、
(C)配列番号30~34および62~66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVH、および
(D)配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有することを特徴とする、PD-1/CD19二重特異性抗体が挙げられる。
(A)配列番号1~5から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVH、および
(B)配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有し、ならびに、
CD19に特異的に結合する第二アームが、
(C)配列番号62~66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVH、および
(D)配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有することを特徴とする、PD-1/CD19二重特異性抗体が挙げられる。
本発明のPD-1/CD19二重特異性抗体およびその抗体断片は、WO2014/051433、WO2013/157953あるいはWO2013/157954に開示された方法でも製造することができる。
本発明は、本発明のPD-1/CD19二重特異性抗体を構築するための「CD19に特異的に結合するモノクローナル抗体」(以下、「抗CD19モノクローナル抗体」と略記することがある。)およびそれらの抗体断片を含む。
PD-1/CD19二重特異性抗体をコードするポリヌクレオチドは、(1)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHを有する重鎖をコードするポリヌクレオチド、(2)CD19に特異的に結合する第二アームのVHを有する重鎖をコードするポリヌクレオチド、および(3)共通軽鎖をコードするポリヌクレオチドから構成される。ここで、PD-1に特異的に結合する第一アームのVHを有する重鎖をコードするポリヌクレオチドは、PD-1に特異的に結合する第一アームのVHをコードするポリヌクレオチドおよび当該VHを有する重鎖の定常領域をコードするポリヌクレオチドから構成され、同様に、CD19に特異的に結合する第二アームのVHを有する重鎖をコードするポリヌクレオチドは、CD19に特異的に結合する第二アームのVHをコードするポリヌクレオチドおよび当該VHを有する重鎖の定常領域をコードするポリヌクレオチドから構成される。
本発明のPD-1/CD19二重特異性抗体等は、自己免疫疾患または移植片対宿主病(GVHD)の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療に有用である。
本発明のPD-1/CD19二重特異性抗体等は、注射剤または点滴のための輸液として製剤化されて用いられる場合、当該注射剤または輸液は、水溶液、懸濁液または乳濁液のいずれの形態であってもよく、また、用時に溶剤を加えることにより、溶解、懸濁または乳濁して使用されるように、薬学的に許容できる担体とともに、固形剤として製剤化されていてもよい。注射剤または点滴のための輸液に使用される溶剤として、例えば、注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖溶液および等張液(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、グリセリン、マンニトール、ソルビトール、ホウ酸、ホウ砂、プロピレングリコール等の溶液)等を用いることができる。
さらに、本発明のPD-1/CD19二重特異性抗体等は、自己免疫疾患の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療に使用される他の薬剤とともに組み合わせて使用してもよい。本発明において、他の薬剤とともに組み合わせて使用する場合(併用)の投与形態には、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態であっても、また別々の製剤としての投与形態であってもよい。その併用により、その他の薬剤の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療効果を補完したり、投与量あるいは投与回数を維持ないし低減することができる。本発明のPD-1/CD19二重特異性抗体等と他の薬剤を別々に投与する場合には、一定期間同時投与し、その後、PD-1/CD19二重特異性抗体等のみあるいは他の薬剤のみを投与してもよい。また、本発明のPD-1/CD19二重特異性抗体等を先に投与し、その投与終了後に他の薬剤を投与してもよいし、他の薬剤を先に投与し、その投与終了後に本発明のPD-1/CD19二重特異性抗体等を後に投与してもよく、各々の投与方法は同じでも異なっていてもよい。本発明のPD-1/CD19二重特異性抗体等を含む製剤と他の薬剤を含む製剤のキットとして提供することもできる。ここで、他の薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、他の薬剤は任意の2種以上を適宜の割合で組み合わせて投与してもよい。また、前記他の薬剤には、現在までに見出されているものだけでなく今後見出されるものも含まれる。
本発明のPD-1に特異的に結合する第一アームを取得する方法として、MeMo(登録商標)マウス(WO2009/157771参照)に組換ヒトPD-1タンパク質を免疫する方法を選択した。MeMo(登録商標)マウスは、非組換ヒト重鎖V遺伝子領域、D遺伝子領域およびJ遺伝子領域ならびに組換ヒトκ軽鎖IgVκ1-39*01/IGJκ1*01生殖細胞系列型遺伝子を含む遺伝子断片が、マウス定常領域遺伝子に連結されるように遺伝子改変されたマウスであり、抗体の標的タンパクを直接免疫することによって、多様性を有する重鎖と共通軽鎖からなる抗体を産生させることができる。
実施例1にて調製したDNAを使用して、イムノグロブリン重鎖可変領域ファミリーに特異的なプライマーを用いてPCR反応を行った。同PCR産物を制限酵素SfiIとXhoIで切断した後、同制限酵素を用いて切断したファージミドベクター[共通軽鎖をコードする遺伝子(ヒトκ軽鎖IgVκ1-39*01/IGJκ1*01生殖細胞系列型遺伝子)を含む]に挿入し、同ライブラリーを構築した。
ヒトPD-1-Fc融合タンパク質、ヒトPD-1-Hisタグ融合タンパク質、カニクイザルPD-1-Hisタグ融合タンパク質またはマウスPD-1-Hisタグ融合タンパク質をコートさせたプレートを用いて、PD-1への結合性に基づいたファージセレクションを実施した。ヒトPD-1-Fc融合タンパク質を用いた場合、ファージとインキュベーションする間、ヒトIgG(SIGMA、型番I4506)を添加することによって、Fc反応性クローンを吸収した。ヒトPD-1、カニクイザルPD-1およびマウスPD-1に結合する結合ファージが濃縮された。カニクイザルPD-1強制発現HEK293T細胞株でのセレクションにより、カニクイザルPD-1に結合するファージが濃縮された。セレクションによって得られたファージで形質転換させた大腸菌株TG1のクローンを取得し、マスタープレートを作製した。
実施例3のスクリーニングによって取得された陽性クローンの重鎖可変領域遺伝子のDNAシークエンスを実施した。解析されたDNA配列はスーパークラスター(重鎖CDR3が同一の長さであって、同CDR3のアミノ酸配列が70%以上相同である一群)とクラスター(重鎖CDR3のアミノ酸配列が同一である一群)に分類した。数百個のクローンが取得され、それらはスーパークラスターおよびクラスターに分類された。
分類された各々スーパークラスターから、以下の条件を満たす抗PD-1モノクローナル抗体クローンを選別し、単離した。
(1)CDR領域に高頻度に体細胞突然変異が導入され、
(2)使用頻度の高いVHの生殖細胞系列型遺伝子を有し、および
(3)ヒトPD-1-Fc融合タンパク質に対する結合性スクリーニングにおいて高いシグナルが得られた。
クローンPD1-1およびPD1-4は、その重鎖可変領域のフレームワーク領域4に脱アミド化モチーフ(Asn-Gly)を含む。脱アミド化のリスクを低減したPD-1アームの取得を目的として、この脱アミド化モチーフを変換した変異体を作製した。クローンPD1-4のEUナンバリングシステムによる119番目のアスパラギン(Asn)が、公知の部位特異的変異法により、グルタミンとなるよう改変されたクローンPD1-5を作製し、単離した。同クローンもヒトPD-1強制発現CHO-S細胞に対する結合性はクローンPD1-4と同等であった。
本発明のCD19に特異的に結合する第二アームを取得する方法として、MeMo(登録商標)マウス(WO2009/157771参照)にヒトCD19発現プラスミドベクターおよびカニクイザルCD19発現プラスミドベクターを免疫する方法を選択した。
実施例7にて調製したDNAからイムノグロブリン重鎖可変領域ファミリーに特異的なプライマーを用いてPCR反応を行った。同PCR産物を制限酵素で切断した後、当該制限酵素を用いて切断したファージミドベクター[共通軽鎖をコードする遺伝子(ヒトκ軽鎖IgVκ1-39*01/IGJκ1*01生殖細胞系列型遺伝子)を含む]に挿入し、同ライブラリーを構築した。
ヒトCD19-Fc融合タンパク質(R&D systems、型番9269-CD)、カニクイザルCD19-Fc融合タンパク質(NovoPro Bioscience、型番504385)、ヒトB細胞株RajiまたはカニクイザルCD19強制発現HEK293T細胞株を用いて、CD19への結合性に基づいたファージセレクションを実施した。セレクションによって得られたファージで形質転換させた大腸菌株TG1のクローンを取得し、マスタープレートを作製した。なお、選択基準として、陰性対照で得られたシグナル(OD450値またはMFI)に対して、3倍以上のシグナルが得られたものを陽性クローンとした。
実施例9のスクリーニングによって取得された陽性クローンの重鎖可変領域遺伝子のDNAシークエンスを実施した。解析されたDNA配列はスーパークラスター(重鎖CDR3が同一の長さであって、重鎖可変領域のアミノ酸配列が相互に70%以上相同である一群)とクラスター(重鎖CDR3および重鎖可変領域のアミノ酸配列が各々相互に同一である一群)に分類した。
分類された各スーパークラスターから、以下の条件を満たす抗CD19モノクローナル抗体クローンを選別し、単離した。
(1)CDR領域に高頻度に体細胞突然変異が導入され、
(2)使用頻度の高いVHの生殖細胞系列型遺伝子を有し、および
(3)CD19に対する結合性スクリーニングにおいて高いシグナルが得られた。
PD-1に特異的に結合する第一アームの各々の重鎖を発現する発現ベクターは、実施例5および実施例6にて選択した抗PD-1モノクローナル抗体クローンPD1-1~PD1-5の各々の重鎖可変領域をコードするDNAを、IgG1重鎖定常領域をコードするDNAに各々連結して作製した。一方、CD19に特異的に結合する第二アームの重鎖を発現する発現ベクターは、実施例11にて選択した抗CD19モノクローナル抗体クローンCD19-1~CD19-5の重鎖可変領域をコードするDNAを、IgG1重鎖定常領域をコードするDNAに連結して作製した。ここで、それらの重鎖定常領域を発現する遺伝子には、PD-1に特異的に結合する第一アームの場合には、L351D/L368E変異(DE変異)を有するFc領域を発現するものを使用し、CD19に特異的に結合する第二アームの場合には、L351K/T366K変異(KK変異)を有するFc領域を発現するものを使用した。これら発現ベクターには、IGVK1-39/JK1共通軽鎖もともに発現するように、これをコードする遺伝子を含むように構築された。さらに、これらの重鎖定常領域を発現する遺伝子には、各々、Fcエフェクター活性を消失させるため、重鎖定常領域の235番目ロイシンがグリシンに、236番目グリシンがアルギニンに置換されて発現するように改変されており、さらに、翻訳後のプロセシングを回避するため、重鎖定常領域C末端447番目のリジンが欠失するよう改変されたものを使用した。これら発現ベクターを、ともに、Free Style 293F細胞に遺伝子導入し、培養上清中に抗体を産生させた。培養上清を回収し、プロテインAアフィニティークロマトグラフィーにて処理することにより、本発明のPD-1/CD19二重特異性モノクローナル抗体である、クローンCD19-1(Bi)、クローンCD19-2(Bi)、クローンCD19-3(Bi)、クローンCD19-4(Bi)およびクローンCD19-5(Bi)を各々精製した。
実施例12において作製したPD-1/CD19二重特異性抗体クローンは、医薬品化のためにスケールアップされた生産工程においては、第一アーム重鎖/軽鎖複合体、第二アーム重鎖/軽鎖複合体および/またはそれらの各ホモダイマーである副産物との分離精製が十分に達成できないおそれがある。そのため、陽イオン交換クロマトグラフィー精製時において、当該副産物からの当該二重特異性抗体の分離向上を目的とし、等電点を高めた抗CD19モノクローナル抗体のアミノ酸変異体を作製した。
実施例12および13において各々作製されたPD-1/CD19二重特異性抗体について、それらの製造において生成されてくると懸念される副産物との精製分離の成否について検討した。
ヒトIgG1-Fc融合ヒトPD-1細胞外領域組換タンパク質(R&D systems、型番1086-PD)を用いたBiacore測定にて、実施例12および13において取得したPD-1/CD19二重特異性モノクローナル抗体の第一アームのPD-1組換タンパク質への結合親和性を評価した。なお、当該組換タンパク質の固定化には、Series S Sensor Chip CM5センサーチップ(GEヘルスケア、型番29-1049-88)を使用した。
実施例12および13において取得したPD-1/CD19二重特異性抗体がヒトPD-1、カニクイザルPD-1、ヒトCD19およびカニクイザルCD19に各々特異的に結合することを確認した。ヒトPD-1強制発現CHO-S細胞株、カニクイザルPD-1強制発現CHO-S細胞株、CHO-S細胞株、ヒトCD19強制発現CHO-K1細胞株、カニクイザルCD19強制発現CHO-K1細胞株およびCHO-K1細胞株に対して、クローンCD19-1(Bi)~CD19-6(Bi)を各々添加し、氷上にて20分間インキュベートした。細胞を洗浄した後、PE標識ヤギ抗ヒトIgG-Fc F(ab′)2フラグメント抗体(ThermoFisher、型番H10104)100μLを添加して氷上にて20分間インキュベートした。細胞を洗浄した後、フローサイトメトリーにて同抗体の第一アームのPD-1結合性および第二アームのCD19結合性を評価した。当該アッセイの結果を図12~図16に示す。
実施例12において取得したPD-1/CD19二重特異性抗体の第一アームのPD-1/PD-L1結合への影響を評価するため、同二重特異性抗体クローンと可溶性PD-L1組換タンパク質のPD-1への結合に関する競合結合アッセイを行った。まず、ヒトPD-1強制発現CHO-S細胞株に対してクローンCD19-1(Bi)~CD19-5(Bi)、ニボルマブおよび抗ヒトPD-1抗体J105(Immunology Letters, 2002, Vol.83, Issue 3, p.215-220)を氷上にて各々添加した。さらに、ビオチン標識用キット(同仁化学研究所、型番LK03)を用いてビオチン化した可溶性PD-L1組換タンパク質(R&D systems、型番156-B7)を氷上にて添加した。細胞を洗浄した後、APC標識ストレプトアビジン(BioLegend、型番405207)を氷上にて添加した。細胞を洗浄した後、フローサイトメトリーにて可溶性PD-L1組換タンパク質の結合量を評価した。その結果を図18に示す。
健常人由来末梢血単核細胞(LONZA、型番CC-2702)から、B Cell Isolation Kit II, human(Miltenyi Biotec、型番130-091-151)によって分離したB細胞を用いて、ヒトIgM産生に対する抑制作用を評価した。細胞培養プレートにヒトB細胞を播種し、抗ヒトCD79B抗体(LifeSpan Biosciences、型番LS-C134648)、ヒトCD40L組換タンパク質(Enzo Life Sciences、型番ALX-522-110)、ヒトIL-21組換タンパク質(R&D systems、型番8879-IL)を添加して、活性化処置を行った。クローンCD19-1(Bi)~CD19-5(Bi)またはコントロール抗体を処置し、活性化処置後の培養上清中に含まれるIgMをELISA法(ThermoFisher、型番BMS2098)にて定量した。その結果を図19に示す。クローンCD19-1(Bi)~CD19-5(Bi)は、何れもIgM産生を抑制した。なお、図中のIgM産生量(ng/mL)は、平均値±標準誤差(N=4)で示した。
健常人由来末梢血単核細胞(LONZA、型番CC-2702)を移植したNOD.Cg-PrkdcscidIl2rgtm1Wjl/SzJマウス(以下、NSGマウスと略記する。)を用いて、ヒトIgG2産生に対する抑制作用を評価した。NSGマウス1匹当たり1×107個の健常人由来末梢血単核細胞を移植した。移植3日目、7日目、10日目、14日目および17日目に、クローンCD19-1(Bi)~CD19-4(Bi)またはコントロール抗体を3 mg/kgの投与量で1日1回各々腹腔内投与した。移植21日目に尾静脈より採血を行い、血清を調製した。一方、クローンCD19-5(Bi)およびCD19-6(Bi)については、移植3日目、7日目および10日目に、同様の用法用量にて各々腹腔内投与した。この際も並行してコントロール抗体を腹腔内投与した。移植14日目に尾静脈より採血を行い、血清を調製した。血清中に含まれるヒトIgG2をELISA法(ThermoFisher、型番BMS2093)にて定量した。図20および21にその結果を示す。クローンCD19-1(Bi)~CD19-6(Bi)は、何れもIgG2産生を抑制した。なお、図中のIgG2産生量(μg/mL)は、平均値±標準誤差(N=4~8)で示した。
PD-1/CD19二重特異性抗体の作製に使用される抗PD-1モノクローナル抗体の各クローンPD1-1~PD1-5を第一アームとした二重特異性抗体のPD-1への結合に対する交差競合性を評価するため、競合結合アッセイを行った。
PD-1/CD19二重特異性抗体のサイトカイン放出活性を解析することを目的として、本発明の二重特異性抗体クローンおよびマウス抗ヒトCD3抗体OKT3(BioLegend、型番317304)のヒト末梢血単核細胞(以下、ヒトPBMC)への添加実験を各々実施した。
本発明のPD-1/CD19二重特異性抗体は、示差走査カロリメトリー(DSC)による構造安定性評価、拡散係数変化率(DLS)測定によるコロイド安定性評価およびストレス条件下(例えば、pH3~4/5℃下またはpH7/5℃下/凍結融解5回)における化学的安定性評価(例えば、タンパク質濃度変化、分子構造変化、会合/凝集の有無、チャージバリアント生成の有無、構造変化およびCD19への結合性)の何れの物理化学的安定性評価においても良好な性能を示すことが確認された。
Claims (41)
- PD-1に特異的に結合する第一アームおよびCD19に特異的に結合する第二アームを有し、PD-1およびCD19に各々特異的に結合する二重特異性抗体またはその抗体断片を有効成分として含む医薬組成物であって、PD-1に特異的に結合する第一アームが、
(A)(a)配列番号6のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号7のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号8のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号9のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号10のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号11のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号12のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号13のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号14のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号15のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号16のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号17のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号18のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号19のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号20のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つのVHを有し、
CD19に特異的に結合する第二アームが、
(A)(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つのVHを有し、ここで、PD-1に特異的に結合する第一アームのVHにおける、VH-CDR1、VH-CDR2およびVH-CDR3から選択される何れか一つまたは複数のCDRにおいて、各々その任意の1~5個のアミノ酸残基が保存的アミノ酸に置換されていてもよく、および/または、CD19に特異的に結合する第二アームのVHにおける、VH-CDR1、VH-CDR2およびVH-CDR3から選択される何れか一つまたは複数のCDRにおいて、各々その任意の1~5個のアミノ酸残基が保存的アミノ酸に置換されていてもよい、当該二重特異性抗体またはその抗体断片を有効成分として含む医薬組成物。 - PD-1に特異的に結合する第一アームが、
(A)(a)配列番号6のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号7のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号8のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号9のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号10のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号11のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号12のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号13のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号14のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号15のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号16のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号17のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号18のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号19のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号20のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つのVHを有し、
CD19に特異的に結合する第二アームが、
(A)(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つのVHを有する、請求項1記載の医薬組成物。 - (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号6のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号7のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号8のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(A)(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つである、請求項1または2記載の医薬組成物。 - (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号9のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号10のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号11のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(A)(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つである、請求項1または2記載の医薬組成物。 - (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号12のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号13のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号14のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(A)(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つである、請求項1または2記載の医薬組成物。 - (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号15のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号16のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号17のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(A)(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つである、請求項1または2記載の医薬組成物。 - (i)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、
(a)配列番号18のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号19のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号20のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有し、
(ii)CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、
(A)(a)配列番号35のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号36のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号37のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(B)(a)配列番号38のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号39のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号40のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(C)(a)配列番号41のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号42のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号43のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、
(D)(a)配列番号44のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号45のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号46のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVH、ならびに
(E)(a)配列番号47のアミノ酸配列からなるVH-CDR1、
(b)配列番号48のアミノ酸配列からなるVH-CDR2および
(c)配列番号49のアミノ酸配列からなるVH-CDR3を有するVHから選択される何れか一つである、請求項1または2記載の医薬組成物。 - PD-1に特異的に結合する第一アームのVHのFR1、FR2およびFR3が、生殖細胞系列型V遺伝子IGHV7-4-1の体細胞突然変異を受けていてもよい当該遺伝子にコードされるアミノ酸配列に各々対応し、FR4が、生殖細胞系列型J遺伝子JH6cの体細胞突然変異を受けていてもよい当該遺伝子にコードされるアミノ酸配列(但し、VH-CDR3領域に含まれるアミノ酸配列を除く。)からなる、請求項1~7の何れか一項記載の医薬組成物。
- CD19に特異的に結合する第二アームのVHのFR1、FR2およびFR3が、生殖細胞系列型V遺伝子IGHV5-51の体細胞突然変異を受けていてもよい当該遺伝子にコードされるアミノ酸配列に各々対応する、請求項1~8の何れか一項記載の医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4および配列番号5から選択される何れか一つのアミノ酸配列、または当該VHのアミノ酸配列と少なくとも80%同一なアミノ酸配列からなる、請求項1~9の何れか一項記載の医薬組成物。
- CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列、または当該VHのアミノ酸配列と少なくとも80%同一なアミノ酸配列からなる、請求項1~10の何れか一項記載の医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームのVHが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4および配列番号5から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームのVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる、請求項1または2記載の医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号1のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる、請求項1~3の何れか一項記載の医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号2のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる、請求項1、2または4記載の医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号3のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる、請求項1、2または5記載の医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号4のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる、請求項1、2または6記載の医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームにおけるVHが、配列番号5のアミノ酸配列からなり、CD19に特異的に結合する第二アームにおけるVHが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる、請求項1、2または7記載の医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームおよび/またはCD19に特異的に結合する第二アームが、各々、
(a)配列番号26のアミノ酸配列からなるVL-CDR1、
(b)配列番号27のアミノ酸配列からなるVL-CDR2、および
(c)配列番号28のアミノ酸配列からなるVL-CDR3を有するVLを有する、請求項1~17の何れか一項記載の医薬組成物。 - PD-1に特異的に結合する第一アームおよび/またはCD19に特異的に結合する第二アームが、各々、配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有する、請求項1~17の何れか一項記載の医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームおよびCD19に特異的に結合する第二アームを有し、PD-1およびCD19に各々特異的に結合する二重特異性抗体またはその抗体断片を有効成分として含む医薬組成物であって、
(A)PD-1に特異的に結合する第一アームが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4および配列番号5から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVHならびに配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有し、、ならびに
(B)CD19に特異的に結合する第二アームが、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVHならびに配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有する、当該医薬組成物。 - PD-1に特異的に結合する第一アームおよびCD19に特異的に結合する第二アームを有し、PD-1およびCD19に各々特異的に結合する二重特異性抗体またはその抗体断片を有効成分として含む医薬組成物であって、当該PD-1に特異的に結合する第一アームが、(1)配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4および配列番号5から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVHならびに配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有する、PD-1に特異的に結合する第一アームのPD-1への結合もしくは(2)当該VHおよびVLからなるPD-1に特異的に結合するモノクローナル抗体の可変領域のPD-1への結合に交差競合する、当該医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームおよびCD19に特異的に結合する第二アームを有し、PD-1およびCD19に各々特異的に結合する二重特異性抗体またはその抗体断片を有効成分として含む医薬組成物であって、当該PD-1に特異的に結合する第一アームによるPD-1への結合が、(1)配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4および配列番号5から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVHならびに配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有する、PD-1に特異的に結合する第一アームもしくは(2)当該VHおよびVLからなるPD-1に特異的に結合するモノクローナル抗体の可変領域によって交差競合される、当該医薬組成物。
- さらに、当該CD19に特異的に結合する第二アームが、(1)配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVHならびに配列番号25のアミノ酸配列からなるVLを有する、CD19に特異的に結合する第二アームのCD19への結合または(2)当該VHおよびVLからなるCD19に特異的に結合するモノクローナル抗体の可変領域のCD19への結合に交差競合する、請求項21または22記載の医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームがPD-1およびPD-L1間の相互作用を許容する、請求項1~23の何れか一項記載の医薬組成物。
- 当該二重特異性抗体が、IgG抗体である、請求項1~24の何れか一項記載の医薬組成物。
- 当該IgG抗体が、IgG1抗体またはIgG4抗体である、請求項25記載の医薬組成物。
- 当該IgG抗体が、IgG1抗体である、請求項25記載の医薬組成物。
- Fc受容体への結合が消失あるいは減弱された請求項27記載の医薬組成物。
- 当該二重特異性抗体の2個の重鎖定常領域中のEUナンバリングシステムにおける235番目のロイシンが各々グリシンに置換され、および/または236番目のグリシンが各々アルギニンに置換された、請求項28記載の医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームのVHを有する重鎖における定常領域中のEUナンバリングシステムによる351番目のロイシンがリシンに置換され、かつ366番目のスレオニンがリシンに置換され、CD19に特異的に結合する第二アームのVHを有する重鎖における定常領域中の351番目のロイシンがアスパラギン酸に置換され、かつ368番目のロイシンがグルタミン酸に置換された、請求項27~29の何れか一項記載の医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームのVHを有する重鎖における定常領域中のEUナンバリングシステムによる351番目のロイシンがアスパラギン酸に置換され、かつ368番目のロイシンがグルタミン酸に置換され、CD19に特異的に結合する第二アームのVHを有する重鎖における定常領域中の351番目のロイシンがリシンに置換され、かつ366番目のスレオニンがリシンに置換された請求項27~29の何れか一項記載の医薬組成物。
- 当該二重特異性抗体の2個の重鎖定常領域中のEUナンバリングシステムによる447番目のリシンが各々欠如している請求項27~31の何れか一項記載の医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームのVHを有する重鎖が、配列番号23のアミノ酸配列からなる重鎖定常領域を含む、請求項1~28の何れか一項記載の医薬組成物。
- CD19に特異的に結合する第二アームのVHを有する重鎖が、配列番号24、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74および配列番号75から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなる重鎖定常領域を含む、請求項1~29、31および33の何れか一項記載の医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームのVLを有する軽鎖および/またはCD19に特異的に結合する第二アームのVLを有する軽鎖が、配列番号29のアミノ酸配列からなる軽鎖定常領域を含む、請求項1~34の何れか一項記載の医薬組成物。
- PD-1に特異的に結合する第一アームおよびCD19に特異的に結合する第二アームを有し、PD-1およびCD19に各々特異的に結合する二重特異性抗体またはその抗体断片を有効成分として含む医薬組成物であって、
(A)PD-1に特異的に結合する第一アームのVHを有する重鎖が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4および配列番号5から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVHならびに配列番号23のアミノ酸配列からなる重鎖定常領域を含み、
(B)PD-1に特異的に結合する第一アームのVLを有する軽鎖が、配列番号25のアミノ酸配列からなるVLおよび配列番号29のアミノ酸配列からなる軽鎖定常領域を含み、
(C)CD19に特異的に結合する第二アームのVHを有する重鎖が、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される何れか一つのアミノ酸配列からなるVHならびに配列番号24のアミノ酸配列からなる重鎖定常領域を含み、および
(D)CD19に特異的に結合する第二アームのVLを有する軽鎖が、配列番号25のアミノ酸配列からなるVLおよび配列番号29のアミノ酸配列からなる軽鎖定常領域を含む、当該医薬組成物。 - さらに、少なくとも一つの薬学的に許容できる担体を含む、請求項1~36の何れか一項記載の医薬組成物。
- 自己免疫疾患の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療のための、請求項1~37の何れか一項記載の医薬組成物の使用。
- 自己免疫疾患が、ベーチェット病、全身性エリテマトーデス、慢性円板状エリテマトーデス、多発性硬化症、強皮症、多発性筋炎、皮膚筋炎、結節性動脈周囲炎、大動脈炎症候群、悪性関節リウマチ、関節リウマチ、若年性特発性関節炎、脊椎関節炎、混合性結合組織病、シェーグレン症候群、成人スティル病、血管炎、アレルギー性肉芽腫性血管炎、過敏性血管炎、リウマトイド血管炎、大型血管炎、ANCA関連血管炎、コーガン症候群、RS3PE症候群、側頭動脈炎、リウマチ性多発筋痛症、線維筋痛症、抗リン脂質抗体症候群、好酸球性筋膜炎、IgG4関連疾患、ギラン・バレー症候群、重症筋無力症、慢性萎縮性胃炎、自己免疫性肝炎、非アルコール性脂肪肝炎、原発性胆汁性肝硬変、グッドパスチャー症候群、急速進行性糸球体腎炎、巨赤芽球性貧血、自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血、自己免疫性好中球減少症、特発性血小板減少性紫斑病、バセドウ病、橋本病、自己免疫性副腎機能不全、原発性甲状腺機能低下症、アジソン病、特発性アジソン病、I型糖尿病、緩徐進行性I型糖尿病、限局性強皮症、乾癬、乾癬性関節炎、水疱性類天疱瘡、天疱瘡、類天疱瘡、妊娠性疱疹、線状IgA水疱性皮膚症、後天性表皮水疱症、円形脱毛症、白斑、尋常性白斑、視神経脊髄炎、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、多巣性運動ニューロパチー、サルコイドーシス、巨細胞性動脈炎、筋委縮性側索硬化症、原田病、自己免疫性視神経症、特発性無精子症、習慣性流産、炎症性腸疾患、セリアック病、強直性脊椎炎、重症喘息、慢性蕁麻疹、移植免疫、家族性地中海熱、好酸球性副鼻腔炎、拡張型心筋症、全身性肥満細胞症または封入体筋炎である、請求項38記載の医薬組成物の使用。
- インスリン製剤、スルホニルウレア剤、速攻型インスリン分泌促進薬、ビグアナイド製剤、インスリン抵抗性改善薬、α-グルコシダーゼ阻害薬、糖尿病性神経症治療薬、GLP-1アナログ製剤、DPP-4阻害剤、ステロイド薬、インターフェロンβ-1a、インターフェロンβ-1b、酢酸グラチラマー、ミトキサントロン、アザチオプリン、シクロホスファミド、シクロスポリン、メトトレキサート、クラドリビン、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、コルチコトロピン、ミゾリビン、タクロリムス、フィンゴリモド、アレムツズマブ、免疫抑制剤、べリムマブ、抗リウマチ薬、抗サイトカイン薬およびアバタセプトから選択される何れか一以上の薬剤とともに投与されることを特徴とする、請求項38または39記載の医薬組成物の使用。
- 移植片対宿主病(GVHD)の予防、症状進展抑制、再発抑制および/または治療のための、請求項1~37の何れか一項記載の医薬組成物の使用。
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