JP2022056377A - Film forming equipment and film forming method - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、成膜装置及び成膜方法に関する。 The present invention relates to a film forming apparatus and a film forming method.
GaN(窒化ガリウム:Gallium Nitride)は、次世代のデバイス材料として注目されている。例えば、GaNを使用したデバイスとして、発光デバイス、パワーデバイス、高周波通信デバイスなどがある。このようなGaNデバイスは、GaN膜をシリコン(Si)ウェーハ、シリコンカーバイド(SiC)ウェーハ、サファイヤ基板、ガラス基板に形成することで製造される。従来から、GaNの成膜は、MO-CVD(metal organic chemical vapor deposition)法によって行われている。MO-CVD法は、加熱された基板上に、有機金属を含んだ材料ガスをキャリアガスで運搬し、材料を高温で分解、化学反応させる化学的気相成長によって、膜を析出させる成膜法である。 GaN (Gallium Nitride) is attracting attention as a next-generation device material. For example, devices using GaN include light emitting devices, power devices, high frequency communication devices, and the like. Such a GaN device is manufactured by forming a GaN film on a silicon (Si) wafer, a silicon carbide (SiC) wafer, a sapphire substrate, or a glass substrate. Conventionally, GaN film formation has been performed by the MO-CVD (metal organic chemical vapor deposition) method. The MO-CVD method is a film formation method in which a material gas containing an organic metal is carried on a heated substrate by a carrier gas, and the film is deposited by chemical vapor deposition in which the material is decomposed and chemically reacted at a high temperature. Is.
しかしながら、MO-CVD法によるGaNの成膜は、以下のように生産性に問題があった。まず、ガリウム(Ga)は常温常圧で液体であるが、Gaの蒸発を抑え、かつGaと窒素(N)を反応させるためには、処理に使用するNH3ガスが大量に必要となる。このため、材料の使用効率が悪い。さらに、材料ガスの取り扱いが難しく、装置の状態を安定に維持することが難しいため、歩留まりが悪い。MO-CVD法は、NH3ガスを完全に分解するため、1000℃レベルの高温処理が必要であり、高出力の加熱装置が必要となりコスト高となる。また、処理の際に処理ガス中に含まれる水素(H)が、成膜されたGaN膜の中に取り込まれるため、脱水素処理という余分な工程が必要となる。 However, the film formation of GaN by the MO-CVD method has a problem in productivity as follows. First, gallium (Ga) is a liquid at normal temperature and pressure, but in order to suppress the evaporation of Ga and to react Ga with nitrogen (N), a large amount of NH3 gas used for the treatment is required. Therefore, the efficiency of using the material is poor. Further, it is difficult to handle the material gas and it is difficult to maintain the state of the device stably, so that the yield is poor. Since the MO-CVD method completely decomposes NH 3 gas, high temperature treatment at a level of 1000 ° C. is required, a high output heating device is required, and the cost is high. Further, since hydrogen (H) contained in the processing gas during the treatment is taken into the formed GaN film, an extra step of dehydrogenation treatment is required.
本発明は、上述のような課題を解決するために提案されたものであり、高い生産性でGaN膜を成膜できる成膜装置及び成膜方法を提供することを目的とする。 The present invention has been proposed to solve the above-mentioned problems, and an object of the present invention is to provide a film forming apparatus and a film forming method capable of forming a GaN film with high productivity.
上記の目的を達成するために、本実施形態の成膜装置は、内部を真空とすることが可能なチャンバと、前記チャンバ内に設けられ、ワークを保持し、円周の軌跡で前記ワークを循環搬送する回転テーブルと、GaNを含む成膜材料から成るターゲットと、前記ターゲットと前記回転テーブルとの間に導入されるスパッタガスをプラズマ化するプラズマ発生器とを有し、前記回転テーブルにより循環搬送される前記ワークに、スパッタリングによりGaNを含む成膜材料の粒子を堆積させるGaN成膜処理部と、前記回転テーブルにより循環搬送される前記ワークに、前記GaN成膜処理部において堆積された前記成膜材料の粒子を窒化させる窒化処理部と、を有する。 In order to achieve the above object, the film forming apparatus of the present embodiment has a chamber in which the inside can be made into a vacuum, a work is provided in the chamber, and the work is held in a circular locus. It has a rotary table for circulating transportation, a target made of a film-forming material containing GaN, and a plasma generator that turns the sputter gas introduced between the target and the rotary table into plasma, and is circulated by the rotary table. The GaN film forming processing section for depositing particles of a film forming material containing GaN on the transported work, and the GaN film forming section deposited on the work circulated and transported by the rotary table. It has a nitrided portion that nitrides the particles of the film-forming material.
本実施形態の成膜方法は、内部を真空とすることが可能なチャンバ内において、回転テーブルによってワークを保持して円周の軌跡で循環搬送しながら、前記ワークに成膜する成膜方法であって、GaNを含む成膜材料から成るターゲットと、前記ターゲットと前記回転テーブルとの間に導入されるスパッタガスをプラズマ化するプラズマ発生器とを有するGaN成膜処理部が、前記回転テーブルにより循環搬送される前記ワークに、スパッタリングによりGaNを含む成膜材料の粒子を堆積させるGaN成膜処理と、窒化処理部が、前記回転テーブルにより循環搬送される前記ワークに、前記GaN成膜処理部において堆積された前記成膜材料の粒子を窒化させる窒化処理と、を含む。 The film forming method of the present embodiment is a film forming method of forming a film on the work while holding the work by a rotary table and circulating and transporting the work along a circumferential locus in a chamber where the inside can be made a vacuum. A GaN film forming processing unit having a target made of a film forming material containing GaN and a plasma generator for converting sputter gas introduced between the target and the rotary table into plasma is provided by the rotary table. A GaN film forming process for depositing particles of a film forming material containing GaN on the work to be circulated and transported, and a GaN film forming section on the work to be circulated and transported by the rotary table. Includes a nitriding process that nitrides the particles of the film-forming material deposited in.
本発明の実施形態によれば、高い生産性で、GaN膜を形成できる成膜装置及び成膜方法を提供することができる。 According to the embodiment of the present invention, it is possible to provide a film forming apparatus and a film forming method capable of forming a GaN film with high productivity.
成膜装置の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
[概要]
図1に示す成膜装置1は、スパッタリングにより、成膜対象であるワーク10上にGaN(窒化ガリウム:Gallium Nitride)膜、AlN(窒化アルミニウム:Aluminum Nitride)膜を形成する装置である。ワーク10は、例えば、シリコン(Si)ウェーハ、シリコンカーバイド(SiC)ウェーハ、サファイヤ基板、ガラス基板である。
An embodiment of the film forming apparatus will be described in detail with reference to the drawings.
[overview]
The
成膜装置1は、チャンバ20、搬送部30、成膜処理部40、窒化処理部50、加熱部60、移送室70、予備加熱室80、冷却室90、制御装置100を有する。チャンバ20は内部を真空とすることが可能な容器である。チャンバ20は円柱形状であり、その内部は複数区画に分けられている。成膜処理部40は、区切部22によって仕切られ、扇状に分割された2つの区画に配置されている。成膜処理部40が配置される区画以外の区画に、窒化処理部50と加熱部60が配置されている。
The
成膜処理部40は、1区画はターゲット42としてGaNを含む材料を使用して、GaN膜を成膜するGaN成膜処理部40A、他の1区画はターゲット42としてAlを含む材料を使用して、Al膜を成膜するAl成膜処理部40Bである。ワーク10は、チャンバ20内を周方向に沿って何周も周回することで、GaN成膜処理部40Aと窒化処理部50を交互に巡回して通過することになり、ワーク10上でGaN膜の形成と、Gaの窒化が交互に繰り返されて、所望の厚みのGaN膜が成長していく。
In the film forming
また、ワーク10は、チャンバ20内を周方向に沿って何周も周回することで、Al成膜処理部40Bと窒化処理部50を交互に巡回して通過することになり、ワーク10上でAl膜の形成と、Alの窒化が交互に繰り返されて、所望の厚みのAlN膜が成長していく。このように、GaN膜の成膜とAlN膜の成膜が繰り返され、GaN膜とAlN膜は交互に積層される。
Further, the
なお、ターゲット42としてGaNを含む材料を使用しつつ、さらに窒化処理部50を設けるのは、以下の理由による。すなわち、Gaは融点が低く、常温常圧では液体状態のため、固体のターゲット42とするためには、窒素(N)を含有させる必要がある。このため、単純にターゲット42の窒素含有量を多くして、ターゲット42のスパッタリングのみで成膜することも考えられる。
The reason why the
ここで、成膜レートを向上させるためには、RF放電よりもDC放電スパッタが好ましい。しかし、ターゲット42に窒素を多く含めると、表面が絶縁物となってしまう。このように表面が絶縁物となったターゲット42では、DC放電が生じない場合が生じる。
Here, in order to improve the film formation rate, DC discharge sputtering is preferable to RF discharge. However, if the
つまり、GaNのターゲット42に含めることができる窒素量には限界があり、ターゲット42中のGaの窒化は不十分な状態に留まっている。つまり、GaNを含むターゲット42には、N(窒素)原子との結合が欠損しているGa原子が含まれている。
That is, there is a limit to the amount of nitrogen that can be contained in the
また、成膜処理部40に導入されるスパッタガスに窒素ガスを添加してスパッタリングすると、ターゲット42の表面が窒化され、表面が絶縁物となってしまう。そのため、足りない窒素を補うために、GaN成膜処理部40Aはスパッタガスに窒素ガスを添加できない。一方、成膜されたGaN膜において窒素含有量が少なく窒素欠陥があると、膜の結晶性が悪くなり、平坦性が損なわれる。そこで、GaN成膜処理部40Aで成膜されたGaN膜において、足りない窒素を補填するために、GaN成膜処理部40Aによる成膜後、さらに、窒化処理部50で窒化を行う。
Further, when nitrogen gas is added to the sputtering gas introduced into the film forming
[チャンバ]
図2に示すように、チャンバ20は、円盤状の天井20a、円盤状の内底面20b、及び環状の内周面20cにより囲まれて形成されている。区切部22は、円柱形状の中心から放射状に配設された方形の壁板であり、天井20aから内底面20bに向けて延び、内底面20bには未達である。即ち、内底面20b側には円柱状の空間が確保されている。
[Chamber]
As shown in FIG. 2, the
この円柱状の空間には、ワーク10を搬送する回転テーブル31が配置されている。区切部22の下端は、回転テーブル31に載せられたワーク10が通過する隙間を空けて、回転テーブル31におけるワーク10の載置面と対向している。区切部22によって、成膜処理部40によりワーク10の処理が行われる処理空間41が仕切られる。また、窒化処理部50の後述する筒状体51によって、処理空間59が仕切られる。つまり、成膜処理部40、窒化処理部50は、それぞれチャンバ20よりも小さく、互いに離隔した処理空間41、59を有している。区切部22によって、成膜処理部40のスパッタガスG1がチャンバ20内に拡散することを抑制できる。また、窒化処理部50の筒状体51によって、プロセスガスG2がチャンバ20内に拡散することを抑制できる。
A rotary table 31 for transporting the
また、後述するように、成膜処理部40及び窒化処理部50においては処理空間41、59においてプラズマが生成されるが、チャンバ20よりも小さい空間に仕切られた処理空間41、59における圧力を調整すればよいため、圧力調整を容易に行うことができ、プラズマの放電を安定化させることができる。したがって、前述した効果が得られるのであれば、平面視において、最低でも成膜処理部40を挟む2つの区切部22があればよい。
Further, as will be described later, in the film forming
なお、チャンバ20には排気口21が設けられている。排気口21には排気部23が接続されている。排気部23は配管及び図示しないポンプ、バルブ等を有する。排気口21を通じた排気部23による排気により、チャンバ20内を減圧し、真空とすることができる。排気部23は、酸素濃度を低く抑えるため、例えば、真空度が10-4Paになるまで排気する。
The
[搬送部]
搬送部30は、回転テーブル31、モータ32及び保持部33を有し、ワーク10を円周の軌跡である搬送経路Lに沿って循環搬送させる。回転テーブル31は円盤形状を有し、内周面20cと接触しない程度に大きく拡がっている。モータ32は、回転テーブル31の円中心を回転軸として連続的に所定の回転速度で回転させる。回転テーブル31は、例えば、1~150rpmの速度で回転する。
[Transport section]
The
保持部33は、回転テーブル31の上面に円周等配位置に配設される溝、穴、突起、治具、ホルダ等であり、ワーク10を載せたトレイ34をメカチャック、粘着チャックによって保持する。ワーク10は、例えば、トレイ34上にマトリクス状に整列配置され、保持部33は、回転テーブル31上に60°間隔で6つ配設される。つまり、成膜装置1は、複数の保持部33に保持された複数のワーク10に対して一括して成膜することができるため、非常に生産性が高い。なお、トレイ34を省略し、ワーク10を直接回転テーブル31の上面に載置してもよい。
The holding
[成膜処理部]
成膜処理部40は、プラズマを生成し、成膜材料から構成されるターゲット42を該プラズマに曝す。これにより、プラズマに含まれるイオンが、ターゲット42に衝突することで叩き出された成膜材料の粒子(以下、スパッタ粒子とする)をワーク10上に堆積させて成膜を行う。図2に示すように、この成膜処理部40は、ターゲット42、バッキングプレート43及び電極44で構成されるスパッタ源と、電源部46とスパッタガス導入部49で構成されるプラズマ発生器を備える。
[Film film processing unit]
The film forming
ターゲット42は、ワーク10上に堆積されて膜となる成膜材料で構成された板状部材である。本実施形態のGaN成膜処理部40Aにおけるターゲット42を構成する成膜材料は、GaとGaNを含む材料であり、ターゲット42はワーク10に堆積させるGa原子を含むスパッタ粒子の供給源となる。上記のように窒素の含有量が限定されるため、ターゲット42は、GaNと、窒素が欠乏した不完全なGaN、すなわちN(窒素)との結合が欠損しているGa原子が含まれている。
The
また、Al成膜処理部40Bにおけるターゲット42を構成する成膜材料は、Alを含む材料であり、ターゲット42はワーク10に堆積させるAl原子を含むスパッタ粒子の供給源となる。なお、Ga原子を含むスパッタ粒子、Al原子を含むスパッタ粒子を供給可能なスパッタリング用のターゲット42であれば、Ga、Al、N(窒素)以外を含んでいても許容される。
Further, the film forming material constituting the
ターゲット42は、回転テーブル31に載置されたワーク10の搬送経路Lに離隔して設けられている。ターゲット42の表面は、回転テーブル31に載置されたワーク10に対向するように、チャンバ20の天井20aに保持されている。ターゲット42は例えば3つ設置される。3つのターゲット42は、平面視で三角形の頂点上に並ぶ位置に設けられている。
The
バッキングプレート43はターゲット42を保持する支持部材である。このバッキングプレート43は各ターゲット42を個別に保持する。電極44は、チャンバ20の外部から各ターゲット42に個別に電力を印加するための導電性の部材であり、ターゲット42と電気的に接続されている。各ターゲット42に印加する電力は、個別に変えることができる。その他、スパッタ源には、必要に応じてマグネット、冷却機構などが適宜具備されている。
The
電源部46は、例えば、高電圧を印加するDC電源であり、電極44と電気的に接続されている。電源部46は、電極44を通じてターゲット42に電力を印加する。尚、回転テーブル31は、接地されたチャンバ20と同電位であり、ターゲット42側に高電圧を印加することにより、電位差が発生する。
The
スパッタガス導入部49は、図2に示すように、チャンバ20にスパッタガスG1を導入する。スパッタガス導入部49は、図示しないボンベ等のスパッタガスG1の供給源と、配管48と、ガス導入口47を有する。配管48は、スパッタガスG1の供給源に接続されてチャンバ20を気密に貫通してチャンバ20の内部に延び、その端部がガス導入口47として開口している。本実施形態のスパッタガス導入部49は、処理空間41が0.3Pa以下、0.1Pa以上となるように、処理空間41にスパッタガスG1を導入する。
As shown in FIG. 2, the sputter
ガス導入口47は、回転テーブル31とターゲット42との間に開口し、回転テーブル31とターゲット42との間に形成された処理空間41に成膜用のスパッタガスG1を導入する。スパッタガスG1としては希ガスが採用でき、アルゴン(Ar)ガス等が好適である。スパッタガスG1は、窒素(N)が含まれないガスであり、アルゴン(Ar)単ガスとすることができる。
The
このような成膜処理部40では、スパッタガス導入部49からスパッタガスG1を導入し、電源部46が電極44を通じてターゲット42に高電圧を印加すると、回転テーブル31とターゲット42との間に形成された処理空間41に導入されたスパッタガスG1がプラズマ化し、イオン等の活性種が発生する。プラズマ中のイオンは、ターゲット42と衝突してスパッタ粒子を叩き出す。GaN成膜処理部40AにおいてはGaとGaNを含む材料で構成されたターゲット42と衝突してGa原子を含むスパッタ粒子を叩き出す。Al成膜処理部40Bにおいては、Alを含む材料で構成されたターゲット42と衝突してAl原子を含むスパッタ粒子を叩き出す。
In such a film forming
また、この処理空間41を回転テーブル31によって循環搬送されるワーク10が通過する。叩き出されたスパッタ粒子は、ワーク10が処理空間41を通過するときにワーク10上に堆積して、Ga原子を含む膜やAl原子を含む膜がワーク10上に形成される。ワーク10は、回転テーブル31によって循環搬送され、この処理空間41を繰り返し通過することで成膜処理が行われていく。なお、Gaを含むGaN膜の形成、Alを含むAlN膜の形成は並行して行われるのではなく、一方の膜を形成後、他方の膜を形成することにより行われる。
Further, the
[窒化処理部]
窒化処理部50は、窒素ガスを含むプロセスガスG2が導入された処理空間59内で誘導結合プラズマを生成する。即ち、窒化処理部50は、窒素ガスをプラズマ化して化学種を発生させる。発生した化学種に含まれる窒素原子は、成膜処理部40によってワーク10上に成膜されたGa原子を含む膜、Al原子を含む膜に衝突して、Ga原子を含む膜中の窒素との結合が欠損しているGa原子、Al原子を含む膜中のAl原子と結合する。これにより、窒素欠陥のないGaN膜やAlN膜を得ることができる。
[Nitriding processing unit]
The
窒化処理部50は、図2に示すように、筒状体51、窓部材52、アンテナ53、RF電源54、マッチングボックス55及びプロセスガス導入部58により構成されるプラズマ発生器を有する。
As shown in FIG. 2, the
筒状体51は、処理空間59の周囲を覆う部材である。筒状体51は、図1と図2に示すように水平断面が角丸長方形状の筒であり、開口を有する。筒状体51は、その開口が回転テーブル31側に離隔して向かうように、チャンバ20の天井20aに嵌め込まれ、チャンバ20の内部空間に突き出る。この筒状体51は、回転テーブル31と同様の材質とする。
The
窓部材52は、筒状体51の水平断面と略相似形の石英等の誘電体の平板である。この窓部材52は、筒状体51の開口を塞ぐように設けられ、チャンバ20内の窒素ガスを含むプロセスガスG2が導入される処理空間59と筒状体51の内部とを仕切る。窓部材52は、処理空間59に酸素が流入することによる酸化を抑制する必要がある。例えば、要求される酸素濃度は、1019(atom/cm3)以下と非常に低い。これに対処するため、窓部材52の表面には、保護コーティングが施されている。例えば、窓部材52の表面にY2O3(酸化イットリウム)によるコーティングを行うことにより、プラズマによる窓部材52の消耗を抑えつつ窓部材52の表面からの酸素放出を抑制して、酸素濃度を低く維持することができる。
The
処理空間59は、窒化処理部50において、回転テーブル31と筒状体51の内部との間に形成される。この処理空間59を回転テーブル31によって循環搬送されるワーク10が繰り返し通過することで窒化処理が行われる。なお、窓部材52は、アルミナ等の誘電体であってもよいし、シリコン等の半導体であってもよい。
The
アンテナ53は、コイル状に巻回された導電体であり、窓部材52によってチャンバ20内の処理空間59とは隔離された筒状体51の内部空間に配置され、交流電流が流されることで電界を発生させる。アンテナ53から発生させた電界が窓部材52を介して処理空間59に効率的に導入されるように、アンテナ53は窓部材52の近傍に配置されることが望ましい。アンテナ53には、高周波電圧を印加するRF電源54が接続されている。RF電源54の出力側には整合回路であるマッチングボックス55が直列に接続されている。マッチングボックス55は、入力側及び出力側のインピーダンスを整合させることで、プラズマの放電を安定化させる。
The
プロセスガス導入部58は、図2に示すように、処理空間59に窒素ガスを含むプロセスガスG2を導入する。プロセスガス導入部58は、図示しないボンベ等のプロセスガスG2の供給源と、配管57、ガス導入口56を有する。配管57は、プロセスガスG2の供給源に接続されて、チャンバ20を気密に封止しつつ貫通してチャンバ20の内部に延び、その端部がガス導入口56として開口している。
As shown in FIG. 2, the process
ガス導入口56は、窓部材52と回転テーブル31との間の処理空間59に開口し、プロセスガスG2を導入する。プロセスガスG2としては、希ガスが採用でき、アルゴンガス等が好適である。
The
このような窒化処理部50では、RF電源54からアンテナ53に高周波電圧が印加される。これにより、アンテナ53に高周波電流が流れ、電磁誘導による電界が発生する。電界は、窓部材52を介して、処理空間59に発生し、プロセスガスG2に誘導結合プラズマが発生する。このとき、窒素原子を含む窒素の化学種が発生し、ワーク10上のGa原子を含む膜、Al原子を含む膜に衝突することにより、Ga原子、Al原子と結合する。その結果、ワーク10上の膜の窒素含有量を増やすことができ、窒素欠陥のないGaN膜、AlN膜を形成することができる。
In such a
[加熱部]
加熱部60は、チャンバ20内において、回転テーブル31により循環搬送されるワーク10を加熱する。加熱部60は、回転テーブル31のワーク10の搬送経路Lに対向する位置に設けられた加熱源を有する。加熱源は、例えば、ハロゲンランプである。加熱温度は、例えば、ワーク10が500℃程度まで加熱される温度とすることが好ましい。
[Heating part]
The
[移送室]
移送室70は、ゲートバルブを介して、ワーク10をチャンバ20に搬入及び搬出するための容器である。移送室70は、図1に示すように、チャンバ20に搬入される前のワーク10が収容される内部空間を有する。移送室70は、ゲートバルブGV1を介してチャンバ20に接続されている。移送室70の内部空間には、図示はしないが、ワーク10を搭載したトレイ34をチャンバ20との間で搬入、搬出するための搬送手段が設けられている。移送室70は、図示しない真空ポンプ等の排気手段によって減圧されており、搬送手段によってチャンバ20の真空を維持した状態で、未処理のワーク10を搭載したトレイ34をチャンバ20内に搬入し、処理済みのワーク10を搭載したトレイ34を、チャンバ20から搬出する。
[Transfer room]
The
移送室70には、ゲートバルブGV2を介して、ロードロック部71が接続されている。ロードロック部71は、移送室70の真空を維持した状態で、図示しない搬送手段によって、外部から未処理のワーク10を搭載したトレイ34を、移送室70内に搬入し、処理済みのワーク10を搭載したトレイ34を、移送室70から搬出する装置である。なお、ロードロック部71は、図示しない真空ポンプ等の排気手段によって減圧される真空状態と、真空破壊される大気開放状態とが切り替わる。
A
[予備加熱室]
予備加熱室80は、チャンバ20内に搬入される前のワーク10を加熱する。予備加熱室80は、移送室70に接続された容器を備え、移送室70に搬入される前のワーク10を加熱する加熱源を有する。加熱源としては、例えば、ヒーターや加熱ランプを用いる。予備加熱の温度としては、300℃程度にワーク10が加熱される温度が好ましい。なお、予備加熱室80と移送室70との間のトレイ34の搬送は、図示しない搬送手段によって行われる。
[Preliminary heating room]
The preheating
[冷却室]
冷却室90は、チャンバ20内から搬出されたワーク10を冷却する。冷却室90は、移送室70に接続された容器を備え、移送室70から搬出されたトレイ34に搭載されたワーク10を冷却する冷却手段を有する。冷却手段としては、例えば、冷却ガスを吹き付ける吹付部を適用できる。冷却ガスは、例えば、スパッタガスG1の供給源からのArガスを用いることができる。冷却する温度としては、大気中で搬送可能な温度、例えば、30℃とすることが好ましい。なお、移送室70の処理済みワーク10を搭載したトレイ34は、図示しない搬送手段によって、冷却室90に搬入される。
[Cooling room]
The cooling
[制御装置]
制御装置100は、排気部23、スパッタガス導入部49、プロセスガス導入部58、電源部46、RF電源54、搬送部30、加熱部60、移送室70、ロードロック部71、予備加熱室80、冷却室90など、成膜装置1を構成する各種要素を制御する。この制御装置100は、PLC(Programmable Logic Controller)や、CPU(Central Processing Unit)を含む処理装置であり、制御内容を記述したプログラムが記憶されている。
[Control device]
The
具体的に制御される内容としては、成膜装置1の初期排気圧力、ターゲット42及びアンテナ53への印加電力、スパッタガスG1及びプロセスガスG2の流量、導入時間及び排気時間、成膜時間、モータ32の回転速度などが挙げられる。これにより、制御装置100は、多種多様な成膜仕様に対応可能である。また、制御装置100は、加熱部60の加熱温度、加熱時間、予備加熱室80の加熱温度、加熱時間、冷却室90の冷却温度、冷却温度なども制御する。
Specifically, the contents to be controlled include the initial exhaust pressure of the
[動作]
次に、制御装置100により制御される成膜装置1の動作を説明する。なお、以下のように、成膜装置1により成膜を行う成膜方法も、本発明の一態様である。図3は、本実施形態の成膜装置1による成膜処理のフローチャートである。この成膜処理は、ワーク10の上に、AlN膜、GaN膜を交互に積層し、さらにGaN層を形成する処理である。シリコンウェーハやサファイヤ基板は、GaNとの結晶格子が異なるため、直接GaNの膜を形成した場合、GaNの結晶性が低下するという問題がある。このような結晶格子の不整合を解消するため、AlN膜、GaN膜を交互に積層することにより、バッファ層を形成し、このバッファ層の上にGaN層を形成する。これは、例えば、横型のMOSFETやLEDの製造において、シリコンウェーハの上にバッファ層を介して、GaN層を形成する場合に用いることができる。
[motion]
Next, the operation of the
まず、チャンバ20内は、排気部23によって排気口21から排気されて、常に所定の圧力まで減圧されている。また、排気とともに、加熱部60が加熱を開始し、回転テーブル31が回転を開始することによって、加熱部60を通過する回転テーブル31が加熱される。加熱された回転テーブル31からの輻射によってチャンバ20内が加熱される。排気とともに加熱することにより、チャンバ20内の水分子や酸素分子などの残留気体の脱離が促進される。これにより、成膜時に残留気体が不純物として混入しにくくなり、膜の結晶性が向上する。Q-Massなどのガス分析装置によってチャンバ20内の酸素濃度が所定値以下になったことを検出した後、加熱部60の加熱を停止し、回転テーブル31の回転を停止する。また、予備加熱室80内においては、トレイ34に搭載されたワーク10が、300℃程度に予備加熱される(ステップS01)。
First, the inside of the
予備加熱されたワーク10を搭載したトレイ34は、搬送手段によって、移送室70に搬入され、ゲートバルブGV1を介してチャンバ20内に順次搬入される(ステップS02)。このステップS02においては、回転テーブル31は、空の保持部33を、順次、移送室70からの搬入箇所に移動させる。保持部33は、搬送手段により搬入されたトレイ34を、それぞれ個別に保持する。このようにして、ワーク10を搭載したトレイ34が、回転テーブル31上に全て載置される。
The
再び加熱部60が加熱を開始するとともに、ワーク10を載せた回転テーブル31が回転を開始することにより、ワーク10が加熱される(ステップS03)。シミュレーションや実験などで予め得られた所定の時間が経過すると、ワーク10が500℃程度まで加熱される。なお、加熱時には、より均一に加熱を行うために、100rpm程度の比較的速い速度で回転テーブル31を回転させる。
The
そして、Al成膜処理部40Bと窒化処理部50によるAlN膜の成膜と、GaN成膜処理部40Aと窒化処理部50によるGaN膜の成膜とを交互に繰り返し行うことによるバッファ層の形成を行う。まず、Al成膜処理部40Bと窒化処理部50でワーク10上にAlN膜を成膜する(ステップS04)。即ち、スパッタガス導入部49が、ガス導入口47を通じてスパッタガスG1を供給する。スパッタガスG1は、Alから構成されたターゲット42の周囲に供給される。電源部46はターゲット42に電圧を印加する。これにより、スパッタガスG1をプラズマ化させる。プラズマにより発生したイオンは、ターゲット42に衝突してAl原子を含むスパッタ粒子を叩き出す。
Then, the formation of the buffer layer is formed by alternately repeating the film formation of the AlN film by the Al film
未処理のワーク10には、Al成膜処理部40Bを通過する際に、表面にAl原子を含むスパッタ粒子が堆積した薄膜が形成される。本実施形態では、Al成膜処理部40Bを一回通過する毎に、Al原子1~2個を厚み方向に含み得るレベルの膜厚で堆積させることができる。
On the
このように、回転テーブル31の回転によりAl成膜処理部40Bを通過したワーク10は、窒化処理部50を通過し、その過程で薄膜のAl原子が窒化される。即ち、プロセスガス導入部58がガス導入口56を通じて窒素ガスを含むプロセスガスG2を供給する。窒素ガスを含むプロセスガスG2は、窓部材52と回転テーブル31に挟まれた処理空間59に供給される。RF電源54はアンテナ53に高周波電圧を印加する。
In this way, the
高周波電圧の印加により高周波電流が流れたアンテナ53が発生させた電界は、窓部材52を介して、処理空間59に発生する。そして、この電界により、この空間に供給された窒素ガスを含むプロセスガスG2を励起させてプラズマを発生させる。プラズマによって発生した窒素の化学種は、ワーク10上の薄膜に衝突することにより、Al原子と結合し、十分に窒化されたAlN膜が形成される。
The electric field generated by the
回転テーブル31は、所定の厚みのAlN膜がワーク10上に成膜されるまで、即ちシミュレーションや実験などで予め得られた所定の時間が経過するまで、回転を継続する。換言すると、所定の厚みのAlN膜が成膜されるまでの間、ワーク10は成膜処理部40と窒化処理部50とを循環し続ける。なお、Alを原子レベルの膜厚で堆積させる毎に窒化を行うことが好ましいので、成膜と窒化のバランスをとるため、回転テーブル31の回転速度は、50~60rpmの比較的遅い速度とする。
The rotary table 31 continues to rotate until a predetermined thickness of AlN film is formed on the
所定の時間が経過したら、まずAl成膜処理部40Bの稼働を停止させる。具体的には、電源部46によるターゲット42への電圧印加を停止する。
After a lapse of a predetermined time, the operation of the Al film forming
次に、GaN成膜処理部40Aと窒化処理部50でワーク10上にGaN膜を成膜する(ステップS05)。即ち、スパッタガス導入部49によるターゲット42の周囲へのスパッタガスG1の供給、電源部46によるターゲット42への電圧の印加により、スパッタガスG1をプラズマ化させる。プラズマにより発生したイオンは、ターゲット42に衝突してGa原子を含むスパッタ粒子を叩き出す。
Next, the GaN film forming
これによりAlN膜の表面に、Ga原子を含むスパッタ粒子が堆積した薄膜が形成される。本実施形態では、成膜処理部40を一回通過する毎に、Ga原子1~2個を含み得るレベルの膜厚で堆積させることができる。
As a result, a thin film in which sputter particles containing Ga atoms are deposited is formed on the surface of the AlN film. In the present embodiment, each time it passes through the film forming
このように、回転テーブル31の回転によりGaN成膜処理部40Aを通過したワーク10は、窒化処理部50を通過し、その過程で薄膜のGa原子が窒化される。つまり、上記のように、プラズマによって発生した窒素の化学種は、ワーク10上の薄膜に衝突することにより、窒素との結合が欠損しているGa原子と結合し、窒素欠陥のないGaN膜が形成される。
In this way, the
回転テーブル31は、所定の厚みのGaN膜がワーク10上に成膜される時間として、シミュレーションや実験により得られた時間が経過したら、まず成膜処理部40の稼働を停止させる。すなわち、所定の時間が経過したら、GaN成膜処理部40Aの稼働を停止させる。具体的には、電源部46によるターゲット42への電圧印加を停止する。以上のようなAlN膜とGaN膜の形成を、所定の積層数に達するまで繰り返す(ステップS06 Nо)。所定の積層数に達した場合には(ステップS06 Yes)バッファ層の形成を終了する。
The rotary table 31 first stops the operation of the film forming
さらに、バッファ層に重ねて、GaN層を形成する(ステップS07)。このGaN層の形成は、上記のバッファ層におけるGaN膜の形成と同様に行われる。但し、GaN層として設定された所定の厚みとなる時間で成膜を行う。 Further, the GaN layer is formed by superimposing the buffer layer (step S07). The formation of this GaN layer is performed in the same manner as the formation of the GaN film in the buffer layer described above. However, the film is formed in a time having a predetermined thickness set as the GaN layer.
以上のようなバッファ層、GaN層の形成後、上記のようにGaN成膜処理部40Aの稼動を停止させた後、窒化処理部50の稼働を停止させる(ステップS09)。具体的には、RF電源54によるアンテナ53への高周波電力の供給を停止する。そして、回転テーブル31の回転を停止させ、成膜されたワーク10が載せられたトレイ34を、搬送手段によって、移送室70を介して冷却室90に搬入し、ワーク10を所定の温度まで冷却した後、ロードロック部71から排出する(ステップS09)。
After forming the buffer layer and the GaN layer as described above, the operation of the GaN film forming
なお、上記の説明では、窒化処理部50は、バッファ層の成膜中(ステップS04~S06)の間は継続して稼働させるようにしているが、ステップS04~S06の各ステップが終わるごとに、窒化処理部50の稼働を停止させてもよい。この場合は、Al成膜処理部40B、GaN成膜処理部40Aの稼働停止後に、窒化処理部50の稼働を停止させる。これにより、ワーク10に成膜された膜表面も十分な窒化を行うことができ、窒素欠陥のないAlN膜、GaN膜を得ることができる。
In the above description, the
[効果]
(1)本実施形態に係る成膜装置1は、内部を真空とすることが可能なチャンバ20と、チャンバ20内に設けられ、ワーク10を保持し、円周の軌跡でワーク10を循環搬送する回転テーブル31と、GaNを含む成膜材料から成るターゲット42と、ターゲット42と回転テーブル31との間に導入されるスパッタガスG1をプラズマ化するプラズマ発生器とを有し、回転テーブル31により循環搬送されるワーク10に、スパッタリングによりGaNを含む成膜材料の粒子を堆積させるGaN成膜処理部40Aと、回転テーブル31により循環搬送されるワーク10に、GaN成膜処理部40Aにおいて堆積された前記成膜材料の粒子を窒化させる窒化処理部50と、を有する。
[effect]
(1) The
本実施形態の成膜方法は、内部を真空とすることが可能なチャンバ20内において、回転テーブル31によってワーク10を保持して円周の軌跡で循環搬送しながら、ワーク10に成膜する成膜方法であって、GaNを含む成膜材料から成るターゲット42と、ターゲット42と回転テーブル31との間に導入されるスパッタガスG1をプラズマ化するプラズマ発生器とを有するGaN成膜処理部40Aが、回転テーブル31により循環搬送されるワーク10に、スパッタリングによりGaNを含む成膜材料の粒子を堆積させるGaN成膜処理と、窒化処理部50が、回転テーブル31により循環搬送されるワーク10に、GaN成膜処理部40Aにおいて堆積された成膜材料の粒子を窒化させる窒化処理と、を含む。
In the film forming method of the present embodiment, the
本実施形態では、チャンバ20内において、回転テーブル31により循環搬送されるワーク10に対して、スパッタリングによる成膜を行うことにより、高い生産性でGaN膜を成膜できる。つまり、MO-CVD法のように、大量のNH3ガスを使用する必要はなく、真空のチャンバ20内の限られた領域にスパッタガスG1、プロセスガスG2を流し、ターゲット42の材料を原子レベルの膜厚で堆積させて窒化させるので、材料の使用効率が高い。また、水素(H)を含む反応ガスを使用しないため、脱水素等の余分な工程が不要となる。また、扱いやすい希ガスを、チャンバ20内に導入すればよいため、装置の状態を安定に維持しやすく、歩留まりが良好となる。加熱温度も500℃程度と比較的低温であるため、加熱装置に要求される出力も低い。チャンバ20内でバッファ層とGaN層の一連の成膜処理が完結するので、一連の成膜途中で他の層を異なるチャンバで形成するために、チャンバ間を移動させることなく、酸素濃度が同じ低い環境下で成膜を行うことができる。
In the present embodiment, a GaN film can be formed with high productivity by forming a film by sputtering on the
また、原子レベルでの膜厚の成膜材料の積層と窒化を繰り返して行うため、MO-CVD法と比較して、成膜時間が短いにもかかわらず結晶性が高く、表面の凹凸の少ない膜を形成することができる。 In addition, since laminating and nitriding of film-forming materials having a film thickness at the atomic level are repeated, crystallinity is high and surface irregularities are small compared to the MO-CVD method, even though the film-forming time is short. A film can be formed.
ここで、以下の成膜条件で成膜した膜の評価を行った結果を示す。
・ワーク :Si(111)基板
・回転テーブルの回転数 :60rpm
・アンテナ(窒化処理部)への高周波の印加電力: 4000W
・スパッタ源への直流の印加電力:GaN成膜処理部 800~1500W、Al成膜処理部 2000~3500W(2つのスパッタ源を備えた成膜処理部で、各々のスパッタ源への印加電力の値)
・成膜レート:GaN層 0.28nm/sec AlN層 0.43nm/sec
・成膜処理部のArガス流量:GaN成膜処理部 80sccm Al成膜処理部 45sccm
・窒化処理部のN2ガス流量:30sccm
なお、上述の実施形態では成膜中の加熱は行っていない。
Here, the results of evaluation of the film formed under the following film forming conditions are shown.
-Work: Si (111) substrate-Rotating table rotation speed: 60 rpm
・ High frequency applied power to the antenna (nitriding part): 4000W
-DC applied power to the spatter source: GaN film forming processing unit 800 to 1500 W, Al film forming processing unit 2000 to 3500 W (a film forming processing unit equipped with two sputter sources, the applied power to each sputter source value)
・ Film formation rate: GaN layer 0.28 nm / sec AlN layer 0.43 nm / sec
-Ar gas flow rate of the film formation processing unit: GaN film formation processing unit 80sccm Al film formation processing unit 45sccm
・ N2 gas flow rate of nitriding part: 30 sccm
In the above-described embodiment, the heating during the film formation is not performed.
ワーク上に成膜した、AlN膜3μm(No.1)、GaN膜3μm(No.2)、AlN膜5nm/GaN膜5nmの30層の積層膜(No.3)、AlN膜5nm/GaN膜5nmの30層の積層膜の上にGaN膜3μmを積層した積層膜(No.4)に対し、X線回折法による解析を行った。その結果、膜表面の(002)面の、2θ/ωスキャンにより得られたロッキングカーブの半値幅(°)は、No.1が0.246、No.2が0.182、No.3が0.178、No.4が0.197を示した。 AlN film 3 μm (No. 1), GaN film 3 μm (No. 2), AlN film 5 nm / GaN film 5 nm 30-layer laminated film (No. 3), AlN film 5 nm / GaN film formed on the work. An X-ray diffractometry analysis was performed on a laminated film (No. 4) in which a GaN film of 3 μm was laminated on a 30-layer laminated film of 5 nm. As a result, the half width (°) of the locking curve obtained by the 2θ / ω scan of the (002) plane of the film surface was No. 1 is 0.246, No. 2 is 0.182, No. 3 is 0.178, No. 4 showed 0.197.
一般的に、半値幅が小さいほど結晶方位のばらつきが少なく、結晶性が高いと言える。本実施形態では、半値幅(2θ/ω)が0.2°以下の結晶性の高い膜を成膜することができる。また、GaN系デバイスに使用されるGaNバッファ層の膜厚は3~10μmが一般的とされるが、MO-CVD法の成膜レートは、数μm/hと言われている。本実施形態は、成膜レートは同程度だが、さらに、水素脱離工程を省略できるので、MO-CVD法と比較して成膜時間を短くできる。またMO-CVD法と比較して低温成膜でも結晶性の高い膜を得ることができる。 In general, it can be said that the smaller the full width at half maximum, the smaller the variation in crystal orientation and the higher the crystallinity. In the present embodiment, a highly crystalline film having a half width (2θ / ω) of 0.2 ° or less can be formed. Further, the film thickness of the GaN buffer layer used for the GaN-based device is generally 3 to 10 μm, but the film thickness of the MO-CVD method is said to be several μm / h. In this embodiment, the film formation rate is about the same, but the hydrogen desorption step can be omitted, so that the film formation time can be shortened as compared with the MO-CVD method. Further, a film having high crystallinity can be obtained even in a low temperature film formation as compared with the MO-CVD method.
さらに、固体のターゲット42に窒素を多く含めると、表面が絶縁物となる問題があり、ターゲット42に窒素を多く含めることができず、窒素との結合が欠陥しているGa原子が含まれている。このようなターゲット42を使用してスパッタすると窒素欠陥のあるGaN膜が成膜される。しかし、本実施形態においては、GaN成膜処理部40Aとは別に、窒化処理部50を設けることにより、ターゲット42に、窒素との結合が欠陥しているGa原子が含まれていても、最終的に窒化処理部50により窒素含有量を多くして窒素欠陥のないGaN膜を得ることができる。また、GaN成膜処理部40Aでは窒素ガスを用いることなく、スパッタガスG1をアルゴン単ガスとし、GaN成膜処理部40Aとは分離した窒化処理部50でワークWに堆積させた成膜材料の粒子を窒化させることができる。このため、ターゲット42の表面が絶縁物とならず、DC放電を用いて、成膜レートを向上させることができる。
Furthermore, if the
(2)成膜装置1は、Alを含む成膜材料から成るターゲット42を有し、回転テーブル31により循環搬送されるワーク10に、スパッタリングによりAlを含む成膜材料の粒子を堆積させるAl成膜処理部40Bを有し、窒化処理部50は、回転テーブル31により循環搬送されるワーク10に、Al成膜処理部40Bにおいて堆積された成膜材料の粒子を窒化させる。
(2) The
このため、例えば、シリコンなど、GaNと結晶格子が異なるワーク10を用いる場合に、GaN成膜処理部40A、Al成膜処理部40B及び窒化処理部50によって、GaN膜及びAlN膜を交互に積層した膜であるバッファ層を形成することにより、GaNの結晶性の低下を抑止できる。
Therefore, for example, when a
また、バッファ層を形成した後に、大気中に暴露することなく、GaN層を形成できるので、バッファ層の最表面が変質することが抑制され、バッファ層の上にさらに成膜されるGaN層の変質を防ぐことができる。また、GaN層の形成のために、バッファ層の成膜環境とは別の環境に移動させることが必要なくなり、搬送時間の削減や、酸素濃度等を調整された空間を別途設ける必要がなくなる。 Further, since the GaN layer can be formed without being exposed to the atmosphere after the buffer layer is formed, deterioration of the outermost surface of the buffer layer is suppressed, and the GaN layer further formed on the buffer layer is formed. It is possible to prevent alteration. Further, in order to form the GaN layer, it is not necessary to move the buffer layer to an environment different from the film forming environment, and it is not necessary to reduce the transport time or to separately provide a space in which the oxygen concentration and the like are adjusted.
また、Al成膜処理部40Bにおいても、窒素ガスを用いることなく、スパッタガスG1をアルゴン単ガスとし、Al成膜処理部40Bとは分離した窒化処理部50でワークWに堆積させた成膜材料の粒子を窒化させることができる。このため、ターゲット42の表面が絶縁物とならず、DC放電を用いて、成膜レートを向上させることができる。
Further, also in the Al film forming
(3)成膜装置1は、回転テーブル31により循環搬送されるワーク10を加熱する加熱部60を有する。これより、さらに結晶性に優れた膜を形成できる。
(3) The
(4)成膜装置1は、チャンバ20内に搬入される前のワーク10を加熱する予備加熱室80をさらに有する。予備加熱室80によりあらかじめワーク10を加熱しておくことにより、加熱部60による加熱時間を短縮して、生産性を高めることができる。
(4) The
[変形例]
(1)上記の実施形態において、図4に示すように、成膜されたGaN膜に対してn型またはp型不純物(ドーパント)を添加する不純物添加処理部を設けてもよい。この場合、循環搬送の経路上に、GaN成膜処理部、窒化処理部、不純物添加処理部の順に並ぶように配置される。不純物添加処理部は、成膜処理部40A、40Bの成膜処理部と同様の構成を備える。より具体的には、不純物添加処理部は、n型不純物またはp型不純物を含む成膜材料から成るターゲットとプラズマ発生器を備え、ターゲットをスパッタリングすることにより、不純物となるイオンを含む成膜材料の粒子(スパッタ粒子)を、ワーク10上に堆積された膜に添加することが可能であればよい。例えば、Mgを含む成膜材料から成るターゲット42を有するMg成膜処理部40C、Siを含む成膜材料から成るターゲット42を有するSi成膜処理部40Dを、不純物添加処理部とすることができる。Mg成膜処理部40C、Si成膜処理部40Dは、ターゲット42の材料以外は、GaN成膜処理部40Aと同様の構成を備える。すなわち、Mg成膜処理部40C、Si成膜処理部40Dは、ターゲット42、バッキングプレート43及び電極44で構成されるスパッタ源と、電源部46とスパッタガス導入部49で構成されるプラズマ発生器を備える。
[Modification example]
(1) In the above embodiment, as shown in FIG. 4, an impurity addition processing unit for adding an n-type or p-type impurity (dopant) to the formed GaN film may be provided. In this case, the GaN film formation processing unit, the nitriding processing unit, and the impurity addition processing unit are arranged in this order on the circulation transport path. The impurity addition processing unit has the same configuration as the film formation processing units of the film
このような態様では、GaN膜の成膜時に、GaN成膜処理部40A、窒化処理部50とともに、Mg成膜処理部40Cを稼動させることにより、GaN層にMgイオンを添加したpチャネル(p型半導体)を含む層を成膜することができる。また、GaN膜の成膜時に、GaN成膜処理部40A、窒化処理部50とともに、Si成膜処理部40Dを稼働させることにより、GaN層にSiイオンを添加したnチャネル(n型半導体)を含む層を成膜することができる。
In such an embodiment, the p-channel (p) in which Mg ions are added to the GaN layer by operating the Mg
nチャネル、pチャネルを形成するためには、従来は、GaN膜の成膜後、MgやSiのイオンをイオンビーム等のイオン注入装置で注入し、熱処理を行うことによって添加していた。しかし、このような方法では、所定の膜厚になった膜に対してイオン注入するため、注入深さ、注入量(ドーズ量)が、設計値と異なる場合があり、制御が容易ではなかった。本態様によれば、GaN膜が所定の膜厚に到達するまで、GaN膜の堆積と、SiイオンまたはMgイオンの添加を交互に繰り返す。これにより、ターゲット42へ印加する電力と回転テーブル31の回転速度によって、1回転毎に成膜されるGaN層の膜厚に応じたMgイオンやSiイオンの注入深さ、注入量の制御が容易となる。
In order to form n-channels and p-channels, conventionally, after forming a GaN film, Mg and Si ions are implanted by an ion implantation device such as an ion beam and added by heat treatment. However, in such a method, since ions are implanted into a membrane having a predetermined film thickness, the implantation depth and the implantation amount (dose amount) may differ from the design values, and it is not easy to control. .. According to this aspect, the deposition of the GaN film and the addition of Si ion or Mg ion are alternately repeated until the GaN film reaches a predetermined film thickness. As a result, it is easy to control the injection depth and injection amount of Mg ions and Si ions according to the film thickness of the GaN layer formed in each rotation by the electric power applied to the
また、バッファ層、GaN層、nチャネルを含む層、pチャネルを含む層の一連の成膜を、1つのチャンバ20内で行うことができる。このため、nチャネルやpチャネルの形成のために、GaN層の成膜環境とは別の環境に移動させる必要がなくなり、搬送時間の削減や、酸素濃度が調整された空間を別途設ける必要がない。
Further, a series of film formation of a buffer layer, a GaN layer, a layer including n channels, and a layer including p channels can be performed in one
(2)上記の態様に加えて、図5に示すように、成膜処理部40として、InNを含む成膜材料から成るターゲット42を有するInN成膜処理部40Eを有していてもよい。インジウム(In)単体は融点が低く、実際は固体のターゲット42とするために窒素(N)を添加したInNターゲットとする。InNターゲットが、窒素との結合が不十分なIn原子を含むことは、上記と同様である。
(2) In addition to the above aspects, as shown in FIG. 5, the film forming
このような態様では、GaN膜の成膜時に、GaN成膜処理部40A、窒化処理部50とともに、InN成膜処理部40Eを稼働させることにより、InGaN膜を形成することができる。このInGaN膜は、図6(A)に示すように、LEDの発光層14として機能する。図6(A)は、LEDの積層構造を示し、シリコンのワーク10の上に、バッファ層11、nチャネルを含むGaN層12、バッファ層11、pチャネルを含むGaN層13、発光層14、透明導電膜15が積層されている。透明導電膜15は、ITО(Indium Tin Oxid:酸化インジウムスズ)膜である。なお、電極については図示を省略している。また、図6(B)は、バッファ層11を示す。
In such an embodiment, the InGaN film can be formed by operating the InN film forming
このような態様では、LEDにおけるバッファ層11、nチャネルを含むGaN層12、バッファ層11、pチャネルを含むGaN層13、発光層14の一連の成膜を一つのチャンバ20で行うことができる。このため、発光層14の形成のために、GaN層の成膜環境とは別の環境に移動させることが必要なくなり、搬送時間を削減することができる。または、酸素濃度等を調整された空間を別途設ける必要がなくなる。さらに、発光層14の厚さによって色を変えることができるが、この態様では、厚さの制御が容易となるので、色の異なる発光層14の作成が容易となる。
In such an embodiment, a series of film formation of the
(3)異なる種類の材料を成膜する成膜処理部に使用する電源は、異なる種類の電源としてもよい。例えば、一方の成膜処理部に使用する電源をDC電源とし、他方の成膜処理部に使用する電源を、パルススイッチを備えるパルス電源としてもよい。この場合、上述のMgイオンの添加を行う場合は、GaN成膜処理部40Aに使用する電源をDC電源とし、Mg成膜処理部40Cに使用する電源をパルス電源としてもよい。或いはSiイオンの添加を行う場合は、GaN成膜処理部40Aに使用する電源をDC電源とし、Si成膜処理部40Dに使用する電源をパルス電源としてもよい。特にHiPIMS(High Power Impulse Magnetron Sputtering)を行うよう、短時間にパルス波による大電力を投入するようにパルス幅と電力を設定することにより、高密度プラズマを生成し、スパッタ粒子のイオン化率を飛躍的に高め、より効率的にイオン注入を行うことが可能となる。
(3) The power source used for the film forming processing unit for forming a different type of material may be a different type of power source. For example, the power supply used for one film forming processing unit may be a DC power supply, and the power supply used for the other film forming processing unit may be a pulse power supply including a pulse switch. In this case, when the above-mentioned Mg ion is added, the power supply used for the GaN film
または、同じ種類の材料を成膜する成膜処理部に使用する電源は、異なる種類の電源を組み合わせ、所定のタイミングで切り替えて使用してもよい。例えば、DC電源と、パルススイッチを備えるパルス電源を兼ね備え、所定のタイミングで切り替えて使用してもよい。この場合、GaN膜を成膜する際は、基板または他の種類の膜に接する初期層のみパルス電源を用いて、所定の膜厚成膜後、DC電源での成膜に切り替えてもよい。 Alternatively, the power supply used for the film forming processing unit for forming the same type of material may be a combination of different types of power supplies and may be switched and used at a predetermined timing. For example, a DC power supply and a pulse power supply including a pulse switch may be combined and used by switching at a predetermined timing. In this case, when forming a GaN film, a pulse power supply may be used only for the initial layer in contact with the substrate or another type of film, and after forming a predetermined film thickness, the film formation may be switched to a DC power supply.
[他の実施形態]
本発明の実施形態及び各部の変形例を説明したが、この実施形態や各部の変形例は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上述したこれら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明に含まれる。
[Other embodiments]
Although the embodiment of the present invention and the modification of each part have been described, the embodiment and the modification of each part are presented as an example, and the scope of the invention is not intended to be limited. These novel embodiments described above can be implemented in various other embodiments, and various omissions, replacements, and changes can be made without departing from the gist of the invention. These embodiments and modifications thereof are included in the scope and gist of the invention, and are also included in the invention described in the claims.
また、チャンバ20内に設ける成膜処理部40の種類や数、窒化処理部50の数は、上記の態様には限定されない。成膜処理部40を、GaN成膜処理部40Aのみとして、GaN膜を形成する成膜装置1として構成してもよい。また、上記の成膜処理部40に加えて、これと異種のターゲット材による成膜処理部40を追加しても、同種のターゲット材料による成膜処理部を追加しても、窒化処理部50を追加してもよい。例えば、ITОの成膜材料となる酸化インジウムと酸化スズを含むターゲット42を有する成膜処理部40を追加して、ITО膜をチャンバ20内で成膜できるようにしてもよい。この場合、窒化処理部50において、窒素ガスを導入する代わりに酸素ガスを導入して、ITO膜の酸化を補うようにしてもよい。また、例えば、GaN成膜処理部40AとAl成膜処理部40Bと窒化処理部50を同時に稼働させて、GaとAlとNとを含むAlGaN(Aluminum Gallium Nitride)膜を成膜できるようにしてもよい。
Further, the type and number of film forming
また、不純物添加処理部で添加されるn型不純物またはp型不純物は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、n型不純物としてGeまたはSnも挙げられる。この場合、不純物添加処理部に設けられるターゲットを構成する成膜材料はSiの代わりにGeやSnを含む成膜材料を適用することができる。 Further, the n-type impurity or p-type impurity added in the impurity addition processing unit is not limited to the above-described embodiment. For example, Ge or Sn is also mentioned as an n-type impurity. In this case, as the film-forming material constituting the target provided in the impurity addition processing section, a film-forming material containing Ge or Sn can be applied instead of Si.
1 成膜装置
10 ワーク
11 バッファ層
12 GaN層
13 GaN層
14 発光層
15 透明導電膜
20 チャンバ
20a 天井
20b 内底面
20c 内周面
21 排気口
22 区切部
23 排気部
30 搬送部
31 回転テーブル
32 モータ
33 保持部
34 トレイ
40 成膜処理部
40A GaN成膜処理部
40B Al成膜処理部
40C Mg成膜処理部
40D Si成膜処理部
40E InN成膜処理部
41 処理空間
42 ターゲット
43 バッキングプレート
44 電極
46 電源部
47 ガス導入口
48 配管
49 スパッタガス導入部
50 窒化処理部
51 筒状体
52 窓部材
53 アンテナ
54 RF電源
55 マッチングボックス
56 ガス導入口
57 配管
58 プロセスガス導入部
59 処理空間
60 加熱部
70 移送室
71 ロードロック部
80 予備加熱室
90 冷却室
100 制御装置
1
Claims (12)
前記チャンバ内に設けられ、ワークを保持し、円周の軌跡で前記ワークを循環搬送する回転テーブルと、
GaNを含む成膜材料から成るターゲットと、前記ターゲットと前記回転テーブルとの間に導入されるスパッタガスをプラズマ化するプラズマ発生器とを有し、前記回転テーブルにより循環搬送される前記ワークに、スパッタリングによりGaNを含む成膜材料の粒子を堆積させるGaN成膜処理部と、
前記回転テーブルにより循環搬送される前記ワークに、前記GaN成膜処理部において堆積された前記成膜材料の粒子を窒化させる窒化処理部と、
を有することを特徴とする成膜装置。 A chamber that can be evacuated inside,
A rotary table provided in the chamber, which holds the work and circulates and conveys the work in a circumferential locus.
The workpiece having a target made of a film forming material containing GaN and a plasma generator for converting sputter gas introduced between the target and the rotary table into plasma, is circulated and conveyed by the rotary table. A GaN film forming processing unit that deposits particles of a film forming material containing GaN by sputtering,
A nitriding unit for nitriding particles of the film-forming material deposited in the GaN film-forming processing unit on the work circulated and transported by the rotary table.
A film forming apparatus characterized by having.
前記窒化処理部は、前記回転テーブルにより循環搬送される前記ワークに、前記Al成膜処理部において堆積された前記成膜材料の粒子を窒化させることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の成膜装置。 It has a target made of a film forming material containing Al, and has an Al film forming processing unit for depositing particles of the film forming material containing Al by sputtering on the work which is circulated and conveyed by the rotary table.
The first or second aspect of the present invention, wherein the nitriding unit nitrides particles of the film-forming material deposited in the Al film-forming material on the work circulated and transported by the rotary table. Film forming equipment.
前記循環搬送の経路上に、前記GaN成膜処理部、前記窒化処理部、前記不純物添加処理部の順に配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の成膜装置。 The GaN film forming section has an impurity addition processing section for adding n-type impurities or p-type impurities to the particles of the film-forming material containing GaN deposited on the work by sputtering.
The film forming apparatus according to any one of claims 1 to 4, wherein the GaN film forming processing section, the nitriding processing section, and the impurity adding processing section are arranged in this order on the circulation transport path.
前記GaN成膜処理部、前記窒化処理部及び前記Mg成膜処理部は、GaNにMgを添加した膜を形成することを特徴とする請求項5記載の成膜装置。 The impurity addition processing unit has a target made of a film forming material containing Mg, and a Mg film forming processing unit for depositing particles of the film forming material containing Mg on the work circulated and conveyed by the rotary table. And
The film forming apparatus according to claim 5, wherein the GaN film forming processing section, the nitriding processing section, and the Mg film forming processing section form a film obtained by adding Mg to GaN.
前記GaN成膜処理部、前記窒化処理部及び前記Si成膜処理部は、GaNにSiを添加した膜を形成することを特徴とする請求項5記載の成膜装置。 The impurity addition processing unit has a target made of a film forming material containing Si, and a Si film forming processing unit for depositing particles of the film forming material containing Si on the work circulated and conveyed by the rotary table. And
The film forming apparatus according to claim 5, wherein the GaN film forming processing section, the nitriding processing section, and the Si film forming processing section form a film obtained by adding Si to GaN.
前記GaN成膜処理部、前記窒化処理部及び前記InN成膜処理部は、InGaNの膜を形成することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の成膜装置。 It has an InN film forming processing unit which has a target made of a film forming material containing InN and deposits particles of the film forming material containing InN on the work which is circulated and conveyed by the rotary table.
The film forming apparatus according to any one of claims 1 to 7, wherein the GaN film forming processing section, the nitriding processing section, and the InN film forming processing section form an InGaN film.
GaNを含む成膜材料から成るターゲットと、前記ターゲットと前記回転テーブルとの間に導入されるスパッタガスをプラズマ化するプラズマ発生器とを有するGaN成膜処理部が、前記回転テーブルにより循環搬送される前記ワークに、スパッタリングによりGaNを含む成膜材料の粒子を堆積させるGaN成膜処理と、
窒化処理部が、前記回転テーブルにより循環搬送される前記ワークに、前記GaN成膜処理部において堆積された前記成膜材料の粒子を窒化させる窒化処理と、
を含むことを特徴とする成膜方法。 It is a film forming method for forming a film on the work while holding the work by a rotary table and circulating and transporting the work along a circumferential locus in a chamber where the inside can be evacuated.
A GaN film-forming processing unit having a target made of a film-forming material containing GaN and a plasma generator for converting sputter gas introduced between the target and the rotary table into plasma is circulated and conveyed by the rotary table. A GaN film forming process for depositing particles of a film forming material containing GaN on the work.
The nitriding treatment in which the nitriding treatment unit nitrides the particles of the film-forming material deposited in the GaN film-forming processing section on the work circulated and transported by the rotary table.
A film forming method comprising.
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