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JP2022043699A - 成形型 - Google Patents

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JP2022043699A JP2020149127A JP2020149127A JP2022043699A JP 2022043699 A JP2022043699 A JP 2022043699A JP 2020149127 A JP2020149127 A JP 2020149127A JP 2020149127 A JP2020149127 A JP 2020149127A JP 2022043699 A JP2022043699 A JP 2022043699A
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啓 山内
Hiroshi Yamauchi
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

【課題】成形品内での強度の調整を容易に行うことができる成形型を提供する。【解決手段】成形型2は、成形面60を有する。この成形面60は、金属パイプ材料40を冷却する第1の領域E1を有する。第1の領域E1は、成形時に金属パイプ材料40を冷却することで焼き入れを行うことができる。これにより、金属パイプ41のうち、第1の領域E1によって成形された焼き入れ部分51の強度は高くなる。その一方、成形面60は、成形面60の一部に形成され、第1の領域E1に比して熱伝導率が低い低熱伝導率材料64によって構成される第2の領域E2を有する。第2の領域E2は、第1の領域E1に比して金属パイプ材料40に対する抜熱速度を低くすることができる。そのため、第2の領域E2は、金属パイプ41内に、焼き入れがなされない(あるいは焼き入れが弱い)ことにより、強度が低くなる非焼き入れ部分51を形成することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、成形型に関する。
従来、成形型として、特許文献1に記載されたものが知られている。この成形型を備える成形装置は、加熱された金属パイプ材料に流体を供給する流体供給部と、膨張した金属パイプ材料を成形面に接触させることで成形品を成形する成形型と、を有する。このように、加熱された金属材料を成形型と接触させて成形を行うと同時に焼き入れを行うことができる。
特開2009-220141号公報
ここで、上述の特許文献1に記載の成形型を用いた場合、成形品は、成形型と接触した部分の全体に焼き入れがなされ、高強度となる。しかしながら、用途などによっては成形品の一部の強度を部分的に低くすることが求められる場合がある。従って、成形品内での強度の調整を容易に行うことが求められる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、成形品内での強度の調整を容易に行うことができる成形型を提供することを目的とする。
本発明に係る成形型は、加熱された金属材料の成形を行う成形型であって、成形時に金属材料と接触する成形面を有し、成形面は、金属材料を冷却する第1の領域と、成形面の一部に形成され、第1の領域に比して熱伝導率が低い低熱伝導率材料によって構成される第2の領域と、を有する。
成形型は、成形時に金属材料と接触する成形面を有する。この成形面は、金属材料を冷却する第1の領域を有する。第1の領域は、成形時に金属材料を冷却することで焼き入れを行うことができる。これにより、成形品のうち、第1の領域によって成形された部分の強度は高くなる。その一方、成形面は、成形面の一部に形成され、第1の領域に比して熱伝導率が低い低熱伝導率材料によって構成される第2の領域を有する。第2の領域は、第1の領域に比して金属材料に対する抜熱速度を低くすることができる。そのため、第2の領域は、成形品内に、焼き入れがなされない(あるいは焼き入れが弱い)ことにより、強度が低くなる部分を形成することができる。以上より、成形品内での強度の調整を容易に行うことができる。
低熱伝導率材料の熱伝導率は、第1の領域を構成する材料の熱伝導率に対する比が30%以下であってよい。この場合、金属材料に対する抜熱速度を十分に遅らせることができ、焼き入れがなされない部分を形成し易くなる。
低熱伝導率材料のヤング率は、第1の領域を構成する材料のヤング率に対する偏差が10%以下であってよい。この場合、成形面が応力を受けた場合に、第1の領域の変形量と第2の領域の変形量との差と小さくすることができる。
低熱伝導率材料の膨張率は、第1の領域を構成する材料の膨張率に対する偏差が30%以下であってよい。この場合、成形面が熱を受けた場合に、第1の領域の変形量と第2の領域の変形量との差を小さくすることができる。
金属材料は、金属パイプ材料であり、成形面は、パイプ部を成形する箇所に第2の領域を有してよい。これにより、パイプ部に強度が低くなる部分を形成できる。
金属材料は、フランジ付きの金属パイプ材料であり、成形面は、フランジ部を成形する箇所に第2の領域を有してよい。これにより、フランジ部に強度が低くなる部分を形成できる。
本発明によれば、成形品内での強度の調整を容易に行うことができる成形型を提供することができる。
本発明の実施形態に係る成形型が適用される成形装置の概略図である。 成形後の金属パイプの斜視図である。 成形型による成形の様子を示す断面図である。 成形型による成形の様子を示す断面図である。 下側の金型の平面図である。 各物質の熱伝導率を示すグラフである。 各物質のヤング率を示すグラフである。 各物質の膨張率を示すグラフである。 各物質の耐熱衝撃性を示すグラフである。 焼き入れを実現するための金属パイプ材料の温度遷移の概念グラフである。 変形例に係る成形型の断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態に係る成形型2が適用される成形装置1の概略図である。図1に示すように、成形装置1は、ブロー成形によって中空形状を有する金属パイプを成形する装置である。本実施形態では、成形装置1は、水平面上に設置される。成形装置1は、成形型2と、駆動機構3と、保持部4と、加熱部5と、流体供給部6と、冷却部7と、制御部8と、を備える。なお、本明細書において、金属パイプ材料40(金属材料)は、成形装置1での成形完了前の中空物品を指す。金属パイプ材料40は、焼入れ可能な鋼種のパイプ材料である。また、水平方向のうち、成形時において金属パイプ材料40が延びる方向を「長手方向」と称し、長手方向と直交する方向を「幅方向」と称する場合がある。
成形型2は、金属パイプ材料40から金属パイプ41(成形品)を成形する型であり、上下方向に互いに対向する下側の金型11及び上側の金型12を備える。下側の金型11及び上側の金型12は、鋼鉄製ブロックで構成される。下側の金型11及び上側の金型12のそれぞれには、金属パイプ材料40が収容される凹部が設けられる。下側の金型11と上側の金型12は、互いに密接した状態(型閉状態)で、各々の凹部が金属パイプ材料を成形すべき目標形状の空間を形成する。従って、各々の凹部の表面が成形型2の成形面となる。下側の金型11は、ダイホルダ等を介して基台13に固定される。上側の金型12は、ダイホルダ等を介して駆動機構3のスライドに固定される。
駆動機構3は、下側の金型11及び上側の金型12の少なくとも一方を移動させる機構である。図1では、駆動機構3は、上側の金型12のみを移動させる構成を有する。駆動機構3は、下側の金型11及び上側の金型12同士が合わさるように上側の金型12を移動させるスライド21と、上記スライド21を上側へ引き上げる力を発生させるアクチュエータとしての引き戻しシリンダ22と、スライド21を下降加圧する駆動源としてのメインシリンダ23と、メインシリンダ23に駆動力を付与する駆動源24と、を備えている。
保持部4は、下側の金型11及び上側の金型12の間に配置される金属パイプ材料40を保持する機構である。保持部4は、成形型2の長手方向における一端側にて金属パイプ材料40を保持する下側電極26及び上側電極27と、成形型2の長手方向における他端側にて金属パイプ材料40を保持する下側電極26及び上側電極27と、を備える。長手方向の両側の下側電極26及び上側電極27は、金属パイプ材料40の端部付近を上下方向から挟み込むことによって、当該金属パイプ材料40を保持する。なお、下側電極26の上面及び上側電極27の下面には、金属パイプ材料40の外周面に対応する形状を有する溝部が形成される。下側電極26及び上側電極27には、図示されない駆動機構が設けられており、それぞれ独立して上下方向へ移動することができる。
加熱部5は、金属パイプ材料40へ通電することで当該金属パイプ材料40を加熱する機構である。加熱部5は、下側の金型11及び上側の金型12の間にて、下側の金型11及び上側の金型12から金属パイプ材料40が離間した状態にて、当該金属パイプ材料40を通電により加熱する。加熱部5は、上述の長手方向の両側の下側電極26及び上側電極27と、これらの電極26,27を介して金属パイプ材料40へ電流を流す電源28と、を備える。なお、加熱部は、成形装置1の前工程を行う場所に配置され、成形型2の外部で加熱をするものであっても良い。
流体供給部6は、下側の金型11及び上側の金型12の間に保持された金属パイプ材料40内に高圧の流体を供給するための機構である。流体供給部6は、加熱部5で加熱されることで高温軟化状態となった金属パイプ材料40に高圧の流体を供給して、金属パイプ材料40を膨張させる。流体供給部6は、成形型2の長手方向の両端側に設けられる。流体供給部6は、金属パイプ材料40の端部の開口部から当該金属パイプ材料40の内部へ流体を供給するノズル31と、ノズル31を金属パイプ材料40の開口部に対して進退移動させる駆動機構32と、ノズル31を介して金属パイプ材料40内へ高圧の流体を供給する供給源33と、を備える。駆動機構32は、流体供給時及び排気時にはノズル31を金属パイプ材料40の端部にシール性を確保した状態で密着させ、その他の時にはノズル31を金属パイプ材料40の端部から離間させる。なお、流体供給部6は、流体として、高圧の空気や不活性ガスなどの気体を供給してよい。また、流体供給部6は、金属パイプ材料40を上下方向へ移動する機構を有する保持部4とともに、加熱部5を含めて同一装置としても良い。
冷却部7は、成形型2を冷却する機構である。冷却部7は、成形型2を冷却することで、膨張した金属パイプ材料40が成形型2の成形面と接触したときに、金属パイプ材料40を急速に冷却することができる。冷却部7は、下側の金型11及び上側の金型12の内部に形成された流路36と、流路36へ冷却水を供給して循環させる水循環機構37と、を備える。
制御部8は、成形装置1全体を制御する装置である。制御部8は、駆動機構3、保持部4、加熱部5、流体供給部6、及び冷却部7を制御する。制御部8は、金属パイプ材料40を成形型2で成形する動作を繰り返し行う。
具体的に、制御部8は、例えば、ロボットアーム等の搬送装置からの搬送タイミングを制御して、開いた状態の下側の金型11及び上側の金型12の間に金属パイプ材料40を配置する。あるいは、制御部8は、作業者が手動で下側の金型11及び上側の金型12の間に金属パイプ材料40を配置してよい。また、制御部8は、長手方向の両側の下側電極26で金属パイプ材料40を支持し、その後に上側電極27を降ろして当該金属パイプ材料40を挟むように、保持部4のアクチュエータ等を制御する。また、制御部8は、加熱部5を制御して、金属パイプ材料40を通電加熱する。これにより、金属パイプ材料40に軸方向の電流が流れ、金属パイプ材料40自身の電気抵抗により、金属パイプ材料40自体がジュール熱によって発熱する。
制御部8は、駆動機構3を制御して上側の金型12を降ろして下側の金型11に近接させ、成形型2の型閉を行う。その一方、制御部8は、流体供給部6を制御して、ノズル31で金属パイプ材料40の両端の開口部をシールすると共に、流体を供給する。これにより、加熱により軟化した金属パイプ材料40が膨張して成形型2の成形面と接触する。そして、金属パイプ材料40は、成形型2の成形面の形状に沿うように成形される。なお、フランジ付きの金属パイプを形成する場合、下側の金型11と上側の金型12との間の隙間に金属パイプ材料40の一部を進入させた後、更に型閉を行って、当該進入部を押しつぶしてフランジ部とする。金属パイプ材料40が成形面に接触すると、冷却部7で冷却された成形型2で急冷されることによって、金属パイプ材料40の焼き入れが実施される。
例えば、あるマンガンボロン鋼の金属パイプ材料40を焼き入れによって高強度の金属パイプ41を成形する場合を例として説明する。850℃の材料を冷却する場合、時間によらずB変態範囲に進入しない温度として200℃を冷却終了温度とする(一般的に知られるCCM曲線から得られる)。このとき、冷却速度によって硬度が変化することが知られているため、例えば、-30℃/sの冷却速度で材料を冷却することで、Hv450相当の硬度の金属パイプ41を得られる。図10は、このような焼き入れを実現するための金属パイプ材料40の温度遷移の概念グラフである。制御部8は、金属パイプ材料40を850℃以上まで加熱する(T1)。加熱後、金属パイプ材料40が成形型2と接触するまでの間は大気にさらされるため自然放熱による冷却がなされる(T2)。ここでは、成形開始までに850℃を下回らないような管理がなされる。成形型2を金属パイプ材料40に接触させることで成形を行うと共に、冷却を行う(T3)。このとき、成形型2にて冷却速度が-30℃/s以下の抜熱を行いながら、制御部8は冷却完了温度が200℃以下となるまで冷却を持続する制御を行う。その後、成形型2を型開して、金属パイプ41を取り出すと自然放熱に切り替わる(T4)。
ここで、上述のように、成形装置1は、成形型2による急冷により、金属パイプ材料40の焼き入れを実施することができるため、全体的に焼き入れがなされた金属パイプ41を成形することができる。しかし、本実施形態においては、成形装置1は、金属パイプ41の一部に意図的に焼き入れがなされない部分(以降、「非焼き入れ部分50」と称する場合がある)を形成することができる。以降、非焼き入れ部分50について、図2~図5を参照して説明を行う。
図2は、成形後の金属パイプ41の斜視図である。図3及び図4は、成形型2による成形の様子を示す断面図である。なお、図3(a)は、成形型2の長手方向において第2の領域E2が存在する位置(図5参照)における成形型2の断面図を示す。図3(b)は、成形型2の長手方向において第2の領域E2が存在していない位置(図5参照)における成形型2の断面図を示す。図4(a)は、図3(a)の部分を型閉したときの様子を示す断面図であり、図4(b)は、図3(b)の部分を型閉したときの様子を示す断面図である。図5は、下側の金型11の平面図である。
図2を参照して、成形品である金属パイプ41について説明する。金属パイプ41は、パイプ部43及びフランジ部44を有する成形本体部45と、長手方向の両端側の被保持部46と、成形本体部45と被保持部46との間の徐変部47と、を備える。成形本体部45は、レーザー加工などがなされることによって最終的な製品となる部分である。パイプ部43は中空の部分である。フランジ部44は、金属パイプ材料40の一部を押しつぶすことによってパイプ部43から突出する、複層の板状部分である。被保持部46は、電極26,27に保持される円筒状の部分である。被保持部46には、ノズル31が挿入される。徐変部47は、被保持部46の形状から、成形本体部45の形状へ変化する移行部分である。
このうち、幅方向における一方のフランジ部44の一部には、焼き入れがなされない非焼き入れ部分50が形成される。金属パイプ41のうち、非焼き入れ部分50以外の全域は、焼き入れがなされた焼き入れ部分51となる。図2においては、グレースケールが付された部分が非焼き入れ部分50となり、グレースケールが付されていない部分が焼き入れ部分51となる。なお、図2においては、一方のフランジ部44における長手方向の中央位置付近に非焼き入れ部分50が形成される。なお、フランジ部44の厚さ方向における両面側に非焼き入れ部分50が形成される。
図3に示すように、金型11,12は、成形時に金属パイプ材料40と接触する成形面60を有する。成形面60は、パイプ部43を成形するためのパイプ部成形面61と、フランジ部44を成形するためのフランジ部成形面62と、を有する。
このような成形型2を用いた成形の手順について説明する。図3(a)(b)に示すように、制御部8は、成形型2を型閉すると共に、流体供給部6で金属パイプ材料40に流体を供給することで、ブロー成形を行う(一次ブロー)。一次ブローでは、制御部8は、パイプ部成形面61によるメインキャビティ部MCでパイプ部43を成形すると共に、フランジ部44に対応する部分をフランジ部成形面62によるサブキャビティ部SCへ進入させる。そして、図4(a)(b)に示すように、制御部8は、成形型2を更に型閉することで、サブキャビティ部SCに進入した部分を更に潰すことで、フランジ部44を成形する。次に、制御部8は、上側の金型12を上昇させて金属パイプ材料40から離間させることで、型開を行う。これにより、金属パイプ41が成形される。
図3及び図4に示すように、成形面60は、第1の領域E1と、第2の領域E2と、を有する。第1の領域E1は、金属パイプ材料40を冷却する領域である。第1の領域E1は、金属パイプ材料40に対して焼き入れを行うことで、金属パイプ41のうちの、焼き入れ部分51を成形する。第2の領域E2は、成形面60の一部に形成され、第1の領域E1に比して熱伝導率が低い低熱伝導率材料64によって構成される領域である。第2の領域E2は、金属パイプ材料40に焼き入れが行われないようにすることで、金属パイプ41のうちの、非焼き入れ部分50を成形する。
成形型2の成形面60のうち、図3(a)及び図4(a)に示すように、金型11,12の一方側のフランジ部成形面62に第2の領域E2が形成される。また、図2に示すように、非焼き入れ部分50は、フランジ部44の長手方向における中央位置の一部だけに形成される。従って、図5に示すように、第2の領域E2もフランジ部成形面62の長手方向における中央位置の一部だけに形成される。図2に示すように、金属パイプ41は非焼き入れ部分50以外の部分は焼き入れ部分51であるため、成形面60も第2の領域E2以外は、第1の領域E1となる。
第2の領域E2は、該当箇所における金型11,12の材料を低熱伝導率材料64に置き換えることによって構成される。具体的には、フランジ部成形面62に凹部を形成し、当該凹部内に低熱伝導率材料64を配置する。このとき、低熱伝導率材料64のうち、外部に露出している面が成形面60の第2の領域E2となる。なお、フランジ部成形面62では、第1の領域E1に該当する部分と第2の領域E2に該当する部分との境界部分において、段差が生じないように、低熱伝導率材料64が配置される。
次に、低熱伝導率材料64について説明を行う。また、以降の説明では、低熱伝導率材料64の一例としてジルコニアセラミックを例示し、金型11,12の材料、すなわち第1の領域E1を構成する材料として炭素鋼を例示して説明を行う場合がある。しかしながら、材料はこれらのものに限定されない。
低熱伝導率材料64の熱伝導率は、第1の領域E1を構成する材料の熱伝導率に対する比が30%以下であることが好ましい。低熱伝導率材料64をこれらの値のものとすることで、第2の領域E2における抜熱速度を十分に遅らせることで、HV値を小さくして、部分的に焼き入れが行われない箇所を形成することが可能となる。例えば、図6に示すように、金型11,12の材料として使用可能な炭素鋼の熱伝導率は40±10[W/(m/K)]相当である。その一方、低熱伝導率材料64として使用可能なジルコニアセラミックは4±10[W/(m/K)]相当である。そのため、第2の領域E2に接触している金属パイプ材料40の表面の熱流束は、第1の領域E1よりも10%程度に制限することができ、抜熱速度を局所的に遅らせることができる。
低熱伝導率材料64のヤング率は、第1の領域E1を構成する材料のヤング率に対する偏差が10%以下であることが好ましい。例えば、図7に示すように、金型11,12の材料として使用可能な炭素鋼のヤング率と、低熱伝導率材料64として使用可能なジルコニアセラミックのヤング率はほぼ同じ値である。従って、成形中に第1の領域E1及び第2の領域E2が応力を受けた場合、両者の変形量が連続的であるため、低熱伝導率材料64の部品が破損するなど、変形量が不均一であることに起因する破損を回避することができる。
低熱伝導率材料64の膨張率は、第1の領域E1を構成する材料の膨張率に対する偏差が30%以下であることが好ましい。例えば、図8に示すように、金型11,12の材料として使用可能な炭素鋼の熱膨張率と、低熱伝導率材料64として使用可能なジルコニアセラミックの熱膨張率はほぼ同じ値である。従って、成形中に第1の領域E1及び第2の領域E2が熱を受けた場合、両者の変形量が連続的であるため、低熱伝導率材料64の部品が破損するなど、変形量が不均一であることに起因する破損を回避することができる。なお、ジルコニアセラミックは熱を伝えにくい特性があるため、金型11,12と低熱伝導率材料64との間に平均温度の偏差ができるため、それによる破損が起こらないように、第2の領域E2が広い場合には、適度に分割して隙間を設けるなどの対応をとることが好ましい。
低熱伝導率材料64の耐熱衝撃性は、高いことが好ましい。例えば、最も一般的な工業用セラミックとして知られるアルミナ系セラミック等では、急激な温度差により割れ破損が起こりやすいことが知られている。それに対し、図9に示すように、低熱伝導率材料64として使用可能なジルコニアセラミックは、アルミナ系セラミックに比べ、熱衝撃温度差が大きい。特に、ジルコニアセラミックは、成形装置1の操業開始時など、低熱伝導率材料64の平均温度が低いときの、高温材料接触による割れ耐性が良い。
次に、本実施形態に係る成形型2の作用・効果について説明する。
成形型2は、成形時に金属パイプ材料40と接触する成形面60を有する。この成形面60は、金属パイプ材料40を冷却する第1の領域E1を有する。第1の領域E1は、成形時に金属パイプ材料40を冷却することで焼き入れを行うことができる。これにより、金属パイプ41のうち、第1の領域E1によって成形された焼き入れ部分51の強度は高くなる。その一方、成形面60は、成形面60の一部に形成され、第1の領域E1に比して熱伝導率が低い低熱伝導率材料64によって構成される第2の領域E2を有する。第2の領域E2は、第1の領域E1に比して金属パイプ材料40に対する抜熱速度を低くすることができる。そのため、第2の領域E2は、金属パイプ41内に、焼き入れがなされない(あるいは焼き入れが弱い)ことにより、強度が低くなる非焼き入れ部分51を形成することができる。以上より、金属パイプ41内での強度の調整を容易に行うことができる。
例えば、自動車の骨格部材のうち、AピラーとBピラーをルーフ側で連結するレール部品について説明する。レール部品は高強度部品であり、一般的にBピラーも高強度部品である。ここで、両方の部材のフランジ部が非焼き入れ部分50を有さない場合、高強度部品同士をスポット溶接などで接合することとなるため、溶接品質が低下する場合がある。すなわち、スポット溶接によるボディーアセンブリ工程において、高強度な部分では、スポット溶接機の加圧力が被溶接部品のスポット部を塑性変形させるのに十分な荷重を得られない場合がある。すなわち、重ね合わせる合計板厚によっては、スポット溶接機の電極加圧力(数百キロ)で通電部を十分に密着させることができない場合がある。これに対し、本実施形態に係る成形型2を用いた場合、ルーフ部品及びBピラーの溶接箇所に非焼き入れ部分50を形成することができる。従って、スポット溶接が行い易くなるため、溶接品質を向上することができる。なお、非焼き入れ部分50が形成される金属パイプ41の用途は、このような自動車の骨格部材に限定さらず、各種用途に適用可能である。
低熱伝導率材料64の熱伝導率は、第1の領域E1を構成する材料の熱伝導率に対する比が30%以下であってよい。この場合、金属パイプ材料40に対する抜熱速度を十分に遅らせることができ、焼き入れがなされない部分を形成し易くなる。
低熱伝導率材料64のヤング率は、第1の領域E1を構成する材料のヤング率に対する偏差が10%以下であってよい。この場合、成形面60が応力を受けた場合に、第1の領域E1の変形量と第2の領域E2の変形量との差と小さくすることができる。
低熱伝導率材料64の膨張率は、第1の領域E1を構成する材料の膨張率に対する偏差が30%以下であってよい。この場合、成形面60が熱を受けた場合に、第1の領域E1の変形量と第2の領域E2の変形量との差を小さくすることができる。
金属材料は、フランジ付きの金属パイプ材料40であり、成形面60は、フランジ部44を成形する箇所に第2の領域E2を有してよい。これにより、フランジ部44に強度が低くなる部分を形成できる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
上述の実施形態では、加熱された金属パイプ材料に高圧の流体を供給して膨張させて成形型に接触させて成形を行う成形装置を例示した。しかし、本発明の成形型が適用される成形装置は、加熱された金属材料の成形を行うものであれば特に限定されず、ホットスタンピングなどの成形装置に適用されてもよい。
第2の領域E2を成形型2のフランジ部成形面62に設ける形態に限定されず、図11に示すように、パイプ部成形面61に第2の領域E2を設けてもよい。すなわち、金属材料は、金属パイプ材料40であり、成形面60は、パイプ部43を成形する箇所に第2の領域E2を有してよい。これにより、パイプ部43に強度が低くなる部分を形成できる。フランジ部44は溶接しやすい反面、フランジ部44の幅分のスペースを必要とする。それに対し、パイプ部43そのものに、第2の領域E2を設けることで、フランジ部44の幅の制約なしでパイプ部43に直接溶接できる。なお、パイプ部43に非焼き入れ部を設ける場合、他の部材とのスポット溶接等をやりやすくするために、金属パイプ材料40の端部付近に非焼き入れ部を形成してよい。
2…成形型、40…金属パイプ材料(金属材料)、60…成形面、64…低熱伝導率材料、E1…第1の領域、E2…第2の領域。

Claims (6)

  1. 加熱された金属材料の成形を行う成形型であって、
    成形時に前記金属材料と接触する成形面を有し、
    前記成形面は、
    前記金属材料を冷却する第1の領域と、
    前記成形面の一部に形成され、前記第1の領域に比して熱伝導率が低い低熱伝導率材料によって構成される第2の領域と、を有する、成形型。
  2. 前記低熱伝導率材料の熱伝導率は、前記第1の領域を構成する材料の熱伝導率に対する比が30%以下である、請求項1に記載の成形型。
  3. 前記低熱伝導率材料のヤング率は、前記第1の領域を構成する材料のヤング率に対する偏差が10%以下である、請求項1又は2に記載の成形型。
  4. 前記低熱伝導率材料の膨張率は、前記第1の領域を構成する材料の膨張率に対する偏差が30%以下である、請求項1~3の何れか一項に記載の成形型。
  5. 前記金属材料は、金属パイプ材料であり、
    前記成形面は、パイプ部を成形する箇所に前記第2の領域を有する、請求項1~4の何れか一項に記載の成形型。
  6. 前記金属材料は、フランジ付きの金属パイプ材料であり、
    前記成形面は、フランジ部を成形する箇所に前記第2の領域を有する、請求項1~4の何れか一項に記載の成形型。
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