JP2022026877A - 指紋認証センサ用感光性組成物、光学フィルタ、指紋認証センサ、および画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
顔料(A)として、下記化学式(1)で表される顔料(A-1)、アルカリ可溶性樹脂(B)、重合性化合物(C)、および光重合開始剤(D)を含む、指紋認証センサ用感光性組成物に関する。
本発明は、膜厚1.0μmにおいて波長420~520nmにおける透過率が50%以上の被膜を形成できる指紋認証センサ用感光性組成物であって、
顔料(A)として、下記化学式(1)で表される顔料(A-1)、アルカリ可溶性樹脂(B)、重合性化合物(C)、および光重合開始剤(D)を含む、指紋認証センサ用感光性組成物である。
(顔料(A-1))
本発明の感光性組成物は、顔料(A)として、下記化学式(1)で表される顔料(A-1)を含む。
顔料(A)は、顔料(A-1)以外のその他顔料(A-2)を含有できる。その他顔料(A-2)は、特に制限がなく、公知の顔料を使用できる。
C.I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,12,14,15,16,17,21,22,23,31,32,37,38,41,47,48,48:1,48:2,48:3,48:4,49,49:1,49:2,50:1,52:1,52:2,53,53:1,53:2,53:3,57,57:1,57:2,58:4,60,63,63:1,63:2,64,64:1,68,69,81,81:1,81:2,81:3,81:4,83,88,90:1,101,101:1,104,108,108:1,109,112,113,114,122,123,144,146,147,149,151,166,168,169,170,172,173,174,175,176,177,178,179,181,184,185,187,188,190,193,194,200,202,206,207,208,209,210,214,216,220,221,224,230,231,232,233,235,236,237,238,239,242,243,245,247,249,250,251,253,254,255,256,257,258,259,260,262,263,264,265,266,267,268,269,270,271,272,273,274,275,276,277,278,279,280,281,282,283,284,285,286,287,291,295,296、特開2014-134712号公報に記載された顔料、特許第6368844号公報に記載された赤色顔料;
C.I.ピグメントグリーン1,2,4,7,8,10,13,14,15,17,18,19,26,36,37,45,48,50,51,54,55,58,59,62,63等の緑色顔料;
C.I.ピグメントブルー1,1:2,9,14,16,17,19,25,27,28,29,33,35,36,56,56:1,60,61,61:1,62,63,66,67,68,71,72,73,74,75,76,78,79等の青色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット1,1:1,2,2:2,3,3:1,3:3,5,5:1,14,15,16,19,23,25,27,29,31,32,37,39,42,44,47,49,50等の紫色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ36,38,43,64,71、73等の橙色顔料が挙げられる。
顔料(A)は、微細化して用いることが好ましい。微細化方法は、特に限定されるものではなく、例えば、湿式磨砕、乾式磨砕、溶解析出法いずれも使用できる。これらの中でも湿式磨砕の1種であるニーダー法によるソルトミリング処理が好ましい。微細化顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は、5~90nmが好ましい。なお、分散性、コントラスト比の観点から、平均一次粒子径は10~70nmがより好ましい。
本発明の感光性組成物は、染料を含有できる。染料は、公知の化合物を含有できる。
本発明の感光性組成物は、必要に応じて色素誘導体(E)を含有できる。
有機色素は、例えばジケトピロロピロール系顔料、アントラキノーン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノーン系顔料、ペリレン系顔料、チアジンインジゴ系顔料、トリアジン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、ベンゾイソインドール等のインドール系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノーン系顔料、キノフタロン系顔料、ナフトール系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料等が挙げられる。
本発明の感光性組成物は、必要に応じて分散樹脂(F)を含有できる。
分散樹脂(F)は、顔料に親和性が高い吸着基を有している。吸着基は、カチオン性基、およびアニオン性基のうち1種以上が好ましい。
本発明の感光性組成物は、アルカリ可溶性樹脂(B)を含む。
アルカリ可溶性樹脂(B)は、非感光性のアルカリ可溶性樹脂、感光性アルカリ可溶性樹脂に分類できる。アルカリ可溶性基は、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、ヒドロキシル基、フェノール性ヒドロキシル基などが挙げられる。これらの中でも、カルボキシル基が好ましい。また、アルカリ可溶性樹脂(B)は、エポキシ基やオキセタニル基等の熱硬化性基を含有できる。
非感光性のアルカリ可溶性樹脂は、例えば、酸性基を有するアクリル樹脂、α-オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、又はイソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。これらの中でも、酸性基を有するアクリル樹脂、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体が好ましい。
感光性アルカリ可溶性樹脂は、重合性不飽和基を有するアルカリ可溶性樹脂である。感光性アルカリ可溶性樹脂は、例えば、以下に示す(i)または(ii)の方法で合成する樹脂が好ましい。活性エネルギー線による硬化で樹脂は、3次元架橋して架橋密度が向上し薬品耐性が向上する。
方法(i)は、例えば、まず、エポキシ基含有単量体、およびその他単量体の重合体を合成する。次いで、前記重合体のエポキシ基に、モノカルボキシル基含有単量体を付加し、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させて感光性アルカリ可溶性樹脂を得る方法が挙げられる。
方法(ii)は、例えば、(メタ)アクリル酸エステル、水酸基含有単量体、およびその他単量体の重合体を合成する。次いで、前記重合体の水酸基に、イソシアネート基含有単量体のイソシアネート基を反応させる方法が挙げられる。
N-置換マレイミド類は、例えば、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、1,2-ビスマレイミドエタン1,6-ビスマレイミドヘキサン、3-マレイミドプロピオン酸、6,7-メチレンジオキシ-4-メチル-3-マレイミドクマリン、4,4’-ビスマレイミドジフェニルメタン、ビス(3-エチル-5-メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、N,N’-1,3-フェニレンジマレイミド、N,N’-1,4-フェニレンジマレイミド、N-(1-ピレニル)マレイミド、N-(2,4,6-トリクロロフェニル)マレイミド、N-(4-アミノフェニル)マレイミド、N-(4-ニトロフェニル)マレイミド、N-ベンジルマレイミド、N-ブロモメチル-2,3-ジクロロマレイミド、N-スクシンイミジル-3-マレイミドベンゾエ-ト、N-スクシンイミジル-3-マレイミドプロピオナ-ト、N-スクシンイミジル-4-マレイミドブチラ-ト、N-スクシンイミジル-6-マレイミドヘキサノア-ト、N-[4-(2-ベンゾイミダゾリル)フェニル]マレイミド、9-マレイミドアクリジン等が挙げられる。
アルキレンオキシ基含有単量体は、例えば、EO変性クレゾールアクリレート、n-ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、エトキシ化フェニルアクリレート、フェノールのエチレンオキサイド(EO)変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのEO又はプロピレンオキサイド(PO)変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのPO変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明の感光性組成物は、重合性化合物(C)を含む。重合性化合物(C)は、重合性不飽和基を含有するモノマー(単量体)、2量体、3量体、およびオリゴマーである。重合性不飽和基は、例えば、ビニル基、(メタ)アリル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等が挙げられる。重合性化合物(C)は、例えば、酸基を有する重合性化合物(C-1)、ウレタン結合および酸基を有する重合性化合物(C-2)(ただし、(C-1)を除く)、その他重合性化合物(C-3)が挙げられる。
本発明の感光性組成物は、酸基を有する重合性化合物(C-1)を含むことが好ましい。これにより、フォトリソグラフィー法でパターン形成する際に現像残渣を抑制できるため指紋認証精度が向上する。酸基を有する重合性化合物(C-1)の酸基は、例えば、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基等を挙げられる。なかでも、カルボキシル基が好ましい。
多価アルコールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
ジカルボン酸類は、例えば、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、グルタル酸、フタル酸イタコン酸等が挙げられる。
多価カルボン酸は、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
モノヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類は、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、2-ヒドロキシ-3-アクリロイロキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。
本発明の感光性組成物は、下記一般式(2)で表されるウレタン結合および酸基を有する重合性化合物(C-2)を含むことがより好ましい。
一般式(2)(H2C=C(R1)COO)m-X-(OCOCH(R1)CH2S(R2)COOH)n
一般式(2)中、R1は、水素原子又はメチル基、R2は、炭素数1~12の炭化水素基、Xは、(m+n)価の炭素数3~60のウレタン結合を有する有機基、mは2~18の整数、nは1~3の整数を示す。
その他重合性化合物(C-3)は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β-カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオ-ルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロ-ルプロパントリ(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロ-ルプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロ-ルプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロ-ルプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオ-ルジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、メチロ-ル化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。
本発明の感光性組成物は、光重合開始剤(D)を含む。光重合開始剤(D)を含むことで、感光性組成物を紫外線照射により硬化させ、フォトリソグラフィー法により光学フィルタを形成することができる。
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、又はベンジルジメチルケタ-ル等のベンゾイン系化合物;
ベンゾフェノーン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノーン、ヒドロキシベンゾフェノーン、アクリル化ベンゾフェノーン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイド、又は3,3’,4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノーン等のベンゾフェノーン系化合物;
チオキサントン、2-クロルチオキサントン、2-メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン、又は2,4-ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;
2,4,6-トリクロロ-s-トリアジン、2-フェニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-トリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-ピペロニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-スチリル-s-トリアジン、2-(ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4-メトキシ-ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-トリクロロメチル-(ピペロニル)-6-トリアジン、又は2,4-トリクロロメチル-(4’-メトキシスチリル)-6-トリアジン等のトリアジン系化合物;
1,2-オクタンジオン,1-〔4-(フェニルチオ)フェニル-,2-(O-ベンゾイルオキシム)〕、又はエタノーン,1-〔9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール3-イル〕-,1-(O-アセチルオキシム)等のオキシムエステル系化合物;
ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、又はジフェニル-2,4,6-トリメチルベンゾイルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物;
9,10-フェナンスレンキノーン、カンファ-キノーン、エチルアントラキノーン等のキノーン系化合物;ボレート系化合物;カルバゾール系化合物;イミダゾール系化合物;あるいは、チタノセン系化合物等が挙げられる。
本発明の感光性組成物は、近赤外線吸収剤(G)を含有できる。これにより身体組織に対して、透過性が高い近赤外光を遮断できるため指紋認証の精度が向上する。近赤外線吸収剤(G)は、波長750~1200nmの光を吸収する化合物である。
近赤外線吸収剤(G)は、例えば、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、ナフタロシアニン化合物、インモニウム化合物、ピロロピロ-ル化合物、スクアリリウム化合物、クロコニウム化合物等が挙げられる。これらの中でも、シアニン化合物、ピロロピロ-ル化合物、スクアリリウム化合物が好ましい。
本発明の感光性組成物は、増感剤(H)を含有できる。
増感剤(H)は、例えば、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファ-キノーン等に代表される1,2-ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノーン誘導体、アントラキノーン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノール誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリ-ルメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレ-ン錯体、有機ルテニウム錯体、又はミヒラ-ケトン誘導体、α-アシロキシエステル、アシルオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10-フェナンスレンキノーン、カンファ-キノーン、エチルアンスラキノーン、4,4’-ジエチルイソフタロフェノーン、3,3’又は4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノーン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノーン等が挙げられる。
本発明の感光性組成物は、熱硬化性化合物(I)を含有できる。これにより被膜形成後の加熱工程で熱硬化性化合物(I)反応し架橋密度が高まるため耐熱性が向上する。
エポキシ化合物は、例えば、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、ビスフェノールAD等)、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、芳香族置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、アルキル置換ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒド(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルアルデヒド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトンアルデヒド、シンナムアルデヒド等)との重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物(ジシクロペンタジエン、テルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノールボルナジエン、ビニルノールボルネン、テトラヒドロインデン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフェニル、ブタジエン、イソプレン等)との重合物、フェノール類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノーン、ベンゾフェノーン等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジメタノール類(ベンゼンジメタノール、α,α,α’,α’-ベンゼンジメタノール、ビフェニルジメタノール、α,α,α’,α’-ビフェニルジメタノール等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジクロロメチル類(α,α’-ジクロロキシレン、ビスクロロメチルビフェニル等)との重縮合物、ビスフェノール類と各種アルデヒドの重縮合物、アルコール類等をグリシジル化したグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂等が挙げられる。
オキセタン化合物(I-2)は、オキセタン基を有する公知の化合物である。オキセタン化合物は、1官能オキセタン化合物、2官能オキセタン化合物、3官能以上のオキセタン化合物が挙げられる。
具体例としては、大阪有機化学工業社製OXE-10,30、東亞合成社製OXT-101,212等が挙げられる。
具体例としては、宇部興産社製、OXBP、OXTP、東亞合成社製OXT-121,221等が挙げられる。
本発明の感光性組成物は、チオール系連鎖移動剤(J)を含有できる。チオール系連鎖移動剤(J)は、光重合開始剤(D)と併用すると光照射後のラジカル重合の際、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生し、感光性組成物の光感度が向上する。
本発明の感光性組成物は、重合禁止剤(K)を含有できる。
本発明の感光性組成物は、紫外線吸収剤(L)を含有できる。紫外線吸収剤(L)は、紫外線吸収機能を有する有機化合物であり、ベンゾトリアゾール系有機化合物、トリアジン系有機化合物、ベンゾフェノーン系有機化合物、サリチル酸エステル系有機化合物、シアノアクリレート系有機化合物、及びサリシレート系有機化合物等が挙げられる。
本発明の感光性組成物は、酸化防止剤(M)を含有できる。酸化防止剤(M)は、感光性組成物に含まれる光重合開始剤や熱硬化性化合物が、熱硬化やITOアニ-ル時の熱工程によって酸化による黄変を防ぎ、被膜の透過率の低下を抑制できる。特に、感光性組成物の顔料濃度が高い場合、相対的に光重合性化合物の含有量が減少するため、光重合開始剤の増量や、熱硬化性化合物の配合で対応すると被膜が黄変し易い。そのため、酸化防止剤を含むことで、加熱工程時の酸化による黄変を防止し、被膜の透過率の低下を抑制できる。
本発明の感光性組成物は、レベリング剤(N)を含有できる。これにより、被膜形成時の基板に対する濡れ性および被膜の乾燥性がより向上する。レベリング剤(N)は、例えば、シリコ-ン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤等が挙げられる。
本発明の感光性組成物は、貯蔵安定剤(O)を含有できる。これにより、感光性組成物の経時粘度が安定化する。貯蔵安定剤(O)は、例えば、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t-ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。
本発明の感光性組成物は、密着向上剤(P)を含有できる。これにより被膜と基材の密着性が向上する。また、フォトリソグラフィー法で幅が狭いパターンを形成し易くなる。
本発明の感光性組成物は、有機溶剤(Q)を含有できる。
本発明の感光性組成物は、例えば、顔料(A)、アルカリ可溶樹脂(B)、および必要に応じて色素誘導体(E)、分散樹脂(F)、有機溶剤(Q)等を加えて分散処理を行うことで、分散体を製造する。その後、前記分散体に、重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)を配合し混合することで製造できる。なお、各材料を配合するタイミングは、任意である。また、分散工程を複数回行うこともできる。
本発明の光学フィルタは、基板、および指紋認証センサ用感光性組成物を用いて形成されてなる被膜を備える。前記被膜は、フォトリソグラフィー法でパターンを形成することが好ましい。
光学フィルタは、例えば、基板上に感光性組成物を塗布し被膜を形成する工程(1)、前記被膜に、マスクを介してパターン状に露光する工程(2)、未露光部分を現像除去しパターンを形成する工程(3)を行い作製できる。
さらに、必要に応じて、前記被膜を乾燥する工程(プリベーク工程)、および前記パターンを熱硬化させる工程(ポストベーク)を行うことができる。
被膜を形成する工程(1)は、感光性組成物を基板上に、回転塗布、ロ-ル塗布、スリット塗布、流延塗布、またはインクジェット塗布等の方法で塗布し、必要に応じてオーブン、ホットプレート等を用いて、50~120℃の温度で10~120秒乾燥(プリベーク)する。
前記基板は、例えば、ガラス基板、シリコン基板等が挙げられる。シリコン基板は、例えば、表面にCCD、CMOS等の撮像素子が形成されていてもよい。また、基板上には、必要に応じて、上部との層との密着改良、物質の拡散防止、基板表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。
被膜厚さは、乾燥後0.05~2.0μmになるように塗布することが好ましい。
露光工程は、工程(1)で得られた被膜を、例えば、ステッパ-等の露光装置を用い、マスクを介して特定のパターンを露光する。これにより硬化した被膜が得られる。
露光に用いる放射線は、例えば、g線、h線、i線等の紫外線が挙げられる。
工程(2)で得られた硬化被膜は、アルカリ現像処理を行うことで、未露光部分の被膜がアルカリ水溶液に溶出し、硬化部分のみが残る。
現像液は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム, 硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロ-ル、ピペリジン、1 ,8-ジアザビシクロ-〔5 .4 .0 〕-7-ウンデセン等のアルカリ性化合物が挙げられる。
現像液の濃度は、0.001~10質量%が好ましく、0.01~1質量%がより好ましい。
アルカリ現像液のpHは、11~13が好ましく、11.5~12.5がより好ましい。適度なpHで使用するとパターンの荒れや剥離を抑制し、現像後の残膜率が向上する。
本発明の感光性組成物は、膜厚1.0μmの被膜を形成した際に、波長420~520nmにおける透過率が50%以上である。
指紋認証精度の観点から、波長420~530nmにおける透過率が50%以上であることが好ましく、波長420~540nmにおける透過率が50%以上であることがより好ましい。波長570nmより低波長側で幅広い波長域の光を透過させることで、指紋認証精度が向上する。
本発明の感光性組成物をスピンコート法により、乾燥後の膜厚が1.0μmとなるようにガラス基板上に塗布し、90℃2分間ホットプレートで乾燥後、超高圧水銀ランプを用い、100μm角の正方形パターンのフォトマスクを介して50mJ/cm2の露光量の違う基板をそれぞれ作成した。その後、この基板を23℃の0.04質量%水酸化カリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄、風乾し、クリーンオーブン中230℃で30分間加熱して基板上に正方形のパターンを形成した。スプレー現像は、それぞれの感光性組成物での被膜について、スプレー現像は、現像残りがなくなるパターン形成可能な最短時間で行った。その後、Dektak 3030(日本真空技術社製)を用いて、任意の場所5点を測定しその平均値を膜厚とした。
なお、上記膜厚1.0μmとは、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものとする。具体的には、膜厚1.0μm±0.1μmの範囲であることを意味する。
膜厚を測定した被膜を、OSP-SP100(オリンパス社製)を用いて、各波長における被膜の厚み方向の透過率を測定した。
本発明の感光性組成物は、指紋認証精度の観点から、膜厚1.0μmの被膜を形成した際に、波長450~490nmの透過率が80%以上であることが好ましく、波長450~500nmにおける透過率が80%以上であることがより好ましく、波長450~510nmにおける透過率が80%以上であることがさらに好ましい。波長570nmより低波長側で幅広い波長域の光を透過させ、かつ高透過率にすることで指紋認証精度が向上する。
本発明の感光性組成物は、膜厚1.0μmの被膜を形成した際に、波長570~730nmの光を透過しないことが好ましい。身体組織に対して、透過性がある程度高い波長660nm付近の光の透過を抑制することで、指紋認証の精度が向上する。
本発明の感光性組成物は、膜厚1.0μmの被膜を形成した際に、波長730nmより長波長領域の光を遮断することが好ましい。身体組織に対して、透過性が高い近赤外光を遮断することで、ノイズの発生を抑制し指紋認証の精度が向上する。
波長730nmより長波長領域の光を遮断するには、上述の近赤外線吸収剤を用いることで達成できる。
本発明の指紋認証センサは、本発明の光学フィルタを備える。
本発明の指紋認証センサの構成としては、本発明の光学フィルタを備えられた構成であり、指紋認証センサとして機能する構成であれば特に限定されない。例えば、以下のような構成が挙げられる。
さらに、上記デバイス保護層上であって光学フィルタの下(基板上に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、光学フィルタ上に集光手段を有する構成等であってもよい。また、特開2015-196465号公報、特開2017-194676号公報、特表2019-512762号公報を参酌することができる。
本発明の画像表示装置は、本発明の指紋認証センサを画像表示ディスプレイ内部に備える。
本発明の画像表示装置の構成は、画像表示ディスプレイ上で指紋認証を行うことができれば、特に限定されない。例えば、特開2015-196465号公報、特開2020-35327号公報、特開2020-92080号公報を参酌することができる。図1は、本発明の指紋認証センサを画像表示ディスプレイ内部に備えた画像表示装置の模式的断面図である。ディスプレイパネル100は、基板11、駆動層10、指紋認証センサ層20、OLED(有機発光ダイオード)発光層30、カバーガラス層40を含む。
アルカリ可溶性樹脂、および分散樹脂の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)は、RI検出器を装備したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。装置としてHLC-8220GPC(東ソー社製)を用い、分離カラムを2本直列に繋ぎ、両方の充填剤には「TSK-GEL SUPER HZM-N」を2連でつなげて使用し、オーブン温度40℃、溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)溶液を用い、流速0.35ml/minで測定した。サンプルは1wt%の上記溶離液からなる溶剤に溶解し、20マイクロリットル注入した。分子量は、ポリスチレン換算値である。
アルカリ可溶性樹脂、および分散樹脂溶液0.5~1gに、アセトン80ml及び水10mlを加えて攪拌して均一に溶解させ、0.1mol/LのKOH水溶液を滴定液として、自動滴定装置(「COM-555」平沼産業社製)を用いて滴定し、酸価(mgKOH/g)を測定した。そして、樹脂溶液の酸価と樹脂溶液の不揮発分濃度から、樹脂の不揮発分あたりの酸価を算出した。
(微細化した顔料(A-1-1))
化学式(1)で表される結晶構造がα型のC.I.Pigment Blue15:2(トーヨーカラー社製「リオノールブルー7255-PS」)100部、粉砕した塩化ナトリウム1,000部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、50℃で12時間混練した。この混合物を温水3,000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして塩化ナトリウムおよび溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、微細化した顔料(A-1-1)を得た。
化学式(1)で表される結晶構造がβ型のC.I.Pigment Blue15:3(トーヨーカラー株式会社製「リオノールブルーFG7351」)100部、粉砕した塩化ナトリウム1,000部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、50℃で12時間混練した。この混合物を温水3,000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして塩化ナトリウムおよび溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、微細化した顔料(A-1-2)を得た。
化学式(1)で表される結晶構造がβ型のC.I.Pigment Blue15:4(トーヨーカラー株式会社製「リオノールブルーFG-7400-G」)100部、粉砕した塩化ナトリウム1,000部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、50℃で12時間混練した。この混合物を温水3,000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして塩化ナトリウムおよび溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、微細化した顔料(A-1-3)を得た。
化学式(1)で表される結晶構造がε型のC.I.Pigment Blue15:6(トーヨーカラー株式会社製「リオノールブルーES」)100部、粉砕した塩化ナトリウム1,000部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、50℃で12時間混練した。この混合物を温水3,000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして塩化ナトリウムおよび溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、微細化した顔料(A-1-4)を得た。
(微細化した顔料(A-2-1))
C.I.Pigment Yellow150(ランクセス社製「Yellow Pigment E4GN」)100部、粉砕した塩化ナトリウム1,000部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、50℃で12時間混練した。この混合物を温水3,000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして塩化ナトリウムおよび溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、微細化した顔料(A-2-1)を得た。
C.I.Pigment Red177(シニック社製「シニックスレッドSR3C」)100部、粉砕した塩化ナトリウム1,000部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、50℃で12時間混練した。この混合物を温水3,000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして塩化ナトリウムおよび溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、微細化した顔料(A-2-2)を得た。
C.I.Pigmen Green7(トーヨーカラー株式会社製「リオノールグリーン8390」)100部、粉砕した塩化ナトリウム1,000部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、50℃で12時間混練した。この混合物を温水3,000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして塩化ナトリウムおよび溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、微細化した顔料(A-2-3)を得た。
C.I.Pigmen Green36(トーヨーカラー株式会社製「リオノールグリーン6YK」)100部、粉砕した塩化ナトリウム1,000部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、50℃で12時間混練した。この混合物を温水3,000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして塩化ナトリウムおよび溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、微細化した顔料(A-2-4)を得た。
C.I.Pigmen Green58(DIC社製「FASTGEN GREEN A110」)100部、塩化ナトリウム1,200部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で6時間混練した。この混練物を3,000部の温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間撹拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、微細化した微細化した顔料(A-2-5)を得た。
C.I.Pigmen Green59(DIC社製)100部、塩化ナトリウム1,200部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で6時間混練した。この混練物を3,000部の温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間撹拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、微細化した微細化した顔料(A-2-6)を得た。
特開2017-111398号公報の実施例に記載された方法により、下記化学式(2)で表される微細化した顔料(A-2-7)を作製した。
特開2017-111398号公報の実施例に記載された方法により、下記化学式(3)で表される微細化した顔料(A-2-8)を作製した。
(アルカリ可溶性樹脂(B-1)溶液)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノーン196部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、n-ブチルメタクリレート37.2部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート12.9部、メタクリル酸12.0部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成社製「アロニックスM110」)20.7部、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル1.1部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%になるようにPGMAcを添加してアルカリ可溶性樹脂(B-1)溶液を調製した。重量平均分子量(Mw)は26,000であった。
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン207部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、メタクリル酸20部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)20部、メタクリル酸メチル45部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート8.5部、及び2,2'-アゾビスイソブチロニトリル1.33部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、共重合体樹脂溶液を得た。次に得られた共重合体溶液全量に対して、窒素ガスを停止し乾燥空気を1時間注入しながら攪拌したのちに、室温まで冷却した後、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製カレンズMOI)6.5部、ラウリン酸ジブチル錫0.08部、シクロヘキサノン26部の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に1時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%になるようにシクロヘキサノンを添加してアルカリ可溶性樹脂(B-2)溶液を調製した。重量平均分子量(Mw)は18,000であった。
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管及び撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコにシクロヘキサノン370部を仕込み、80℃に昇温し、フラスコ内を窒素置換した後、滴下管より、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)18部、ベンジルメタクリレート10部、グリシジルメタクリレート18.2部、メタクリル酸メチル25部、及び2,2'-アゾビスイソブチロニトリル2.0部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下後、更に100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部で溶解させたものを添加し、更に100℃で1時間反応を続けた。次に、容器内を空気置換に替エアークリル酸9.3部(グリシジル基の100%)にトリスジメチルアミノフェノール0.5部及びハイドロキノーン0.1部を上記容器内に投入し、120℃で6時間反応を続け不揮発分酸価0.5となったところで反応を終了し、アクリル樹脂の溶液を得た。更に、引き続きテトラヒドロ無水フタル酸19.5部(生成した水酸基の100%)、トリエチルアミン0.5部を加え120℃で3.5時間反応させアクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにPGMAcを添加してアルカリ可溶性樹脂(B-3)溶液を調製した。重量平均分子量(Mw)は19,000であった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備し、他方、モノマー滴下槽として、ジメチル-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート40部、メタクリル酸40部、メタクリル酸メチル120部、t-ブチルパーオキシ2-エチルヘキサノエート( 日本油脂製「パーブチルO」)4部、PGMAc40部をよく攪拌混合したものを準備し、連鎖移動剤滴下槽として、n-ドデカンチオール8部、PGMAc32部をよく攪拌混合したものを準備した。
反応槽にPGMAc395部を仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃ まで昇温した。反応槽の温度が90℃ に安定してから、モノマー滴下槽および連鎖移動剤滴下槽から滴下を開始した。滴下は、温度を90℃ に保ちながら、それぞれ135分間かけて行った。滴下が終了してから60分後に昇温を開始して反応槽を110 ℃ にした。3時間110℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=5/95(体積比)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、メタクリル酸グリシジル7 0 部、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)0.4部、トリエチルアミン0.8部を仕込み、そのまま110℃ で12時間反応させた。その後、PGMAc150部を加えて室温まで冷却し、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにPGMAcを添加してアルカリ可溶性樹脂(B-4)溶液を得た。樹脂の重量平均分子量は18,000 、不揮発分当たりの酸価は2mgKOH/gであった。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロ-トおよび窒素導入管を備えたフラスコに、PGMAc333部を導入し、フラスコ内雰囲気を空気から窒素にした後、100℃に昇温後、ベンジルメタクリレート70.5部(0.40モル)、グリシジルメタクリレート71.1部(0.50モル)、トリシクロデカン骨格のモノメタクリレート(日立化成社製FA-513M)22.0部(0.10モル)および、PGMAc164部からなる混合物にアゾビスイソブチロニトリル3.6部を添加した溶液を滴下ロ-トから2時間かけてフラスコに滴下し、さらに100℃で5時間撹拌し続けた。次に、フラスコ内雰囲気を窒素から空気にし、メタクリル酸43.0部[0.5モル、(本反応に用いたグリシジルメタクリレートのグリシジル基に対して100モル%)]、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.9部およびハイドロキノン0.145部をフラスコ内に投入し、110℃で6時間反応を続け不揮発分酸価が1mgKOH/gとなったところで反応を終了した。次に、テトラヒドロフタル無水フタル酸60.9部(0.40モル)、トリエチルアミン0.8部を加え、120℃で3.5時間反応させ酸価80mgKOH/gの感光性透明樹脂溶液を得た。室温まで冷却した後、感光性透明樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した感光性透明樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにPGMAcを添加してアルカリ可溶性樹脂(B-5)溶液を調製した。質量平均分子量(Mw)は12,000であった。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロ-トおよび窒素導入管を備えたフラスコに、PGMAc182部を導入し、フラスコ内雰囲気を空気から窒素にした後、100℃に昇温後、ベンジルメタクリレート70.5部(0.40モル)、メタクリル酸43.0部(0.5モル)、トリシクロデカン骨格のモノメタクリレート(日立化成社製FA-513M)22.0部(0.10モル)およびPGMAc136部からなる混合物にアゾビスイソブチロニトリル3.6部を添加した溶液を滴下ロ-トから2時間かけてフラスコに滴下し、さらに100℃で5時間撹拌し続けた。次に、フラスコ内雰囲気を窒素から空気にし、グリシジルメタクリレート35.5部[0.25モル、(本反応に用いたメタクリル酸のカルボキシル基に対して50モル%)]、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.9部およびハイドロキノン0.145部をフラスコ内に投入し、110℃で6時間反応を続け、酸価が79mgKOH/gの感光性透明樹脂溶液を得た。室温まで冷却した後、感光性透明樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した感光性透明樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにPGMAcを添加してアルカリ可溶性樹脂(B-6)溶液を調製した。質量平均分子量(Mw)は13,000であった。
(重合性化合物(C-2-1))
四つ口フラスコ内に、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート210部、ヘキサメチレンジイソシアネート34部、N,N-ジメチルベンジルアミン0.5部を仕込み、50~70℃の温度で8時間反応させ、IRにより2180cm-1のイソシアネートの吸収の消失を確認した。ついで、メルカプトプロピオン酸21部、4-メトキシフェノール0.6部を仕込み、50~60℃の温度で6時間反応を行い、一般式(1)で表される重合性化合物として、下記化学式(4)で表される重合性化合物(C-2-1)を得た。
(分散樹脂(F-1)溶液)
ガス導入管、温度、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、メタクリル酸10部、メチルメタクリレート100部、i-ブチルメタクリレート70部、ベンジルメタクリレート20部、PGMAc50部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を50℃に加熱撹拌し、3-メルカプト-1,2-プロパンジオ-ル12部を添加した。90℃に昇温し、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1部をPGMAc90部に加えた溶液を添加しながら7時間反応した。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。ピロメリット酸無水物19部、PGMAc50部、シクロヘキサノン50部、触媒として1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン0.4部を追加し、100℃で7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了し、不揮発分測定で不揮発分30%となるようPGMAcを加えて希釈し、酸価70mgKOH/g、重量平均分子量8,500の分散樹脂(F-1)溶液を得た。
(分散体1)
下記の原料を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビ-ズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM-250 MKII」)で3時間分散した後、孔径1.0μmのフィルタで濾過し、分散体1を作製した。
微細化した顔料(A-1-1) :12.0部
色素誘導体(E-1) :1.0部
分散樹脂(F-1)溶液 :2.0部
アルカリ可溶樹脂(B-1)溶液 :20.0部
有機溶剤(Q-1) :65.0部
表1に記載した原料、量を変えた以外は、分散体1と同様にして分散体2~18を作製した。
[実施例1]
(感光性組成物1)
以下の原料を混合、攪拌し、孔径1.0μmのフィルタで濾過して感光性組成物1を得た。
分散体1 :27.0部
アルカリ可溶性樹脂(B)溶液 :25.0部
重合性化合物(C-2-1) :3.15部
重合性化合物(C-3-1) :2.15部
光重合開始剤(D-1) :0.5部
光重合開始剤(D-2) :0.5部
増感剤(H) :0.2部
エポキシ化合物(I-1) :1.0部
オキセタン化合物(I-2) :1.0部
チオール系連鎖移動剤(J) :0.4部
重合性禁止剤(K) :0.01部
紫外線吸収剤(L) :0.1部
酸化防止剤(M) :0.1部
レベリング剤(N) :1.0部
貯蔵安定剤(O) :0.2部
有機溶剤(Q-1) :36.69部
(感光性組成物2~26)
実施例1の感光性組成物1を表2-1および表2-2に記載した原料、量に変えた以外は、実施例1と同様にして感光性組成物2~26を作製した。
アルカリ可溶性樹脂(B-2)~(B-6)溶液をそれぞれ同量にて混合し、アルカリ可溶性樹脂(B)溶液とした。
(酸基を有する重合性化合物(C-1))
C-1-1:アロニックスM-510(東亞合成社製)
C-1-2:アロニックスM-520(東亞合成社製)
C-1-3:アロニックスM-521(東亞合成社製)
(ウレタン結合と酸基を有する重合性化合物(C-2))
C-2-1:上述の化学式(4)の化合物
(その他重合性化合物(C-3))
C-3-1:アロニックスM-402(東亞合成社製)
D-1:イルガキュア907(BASFジャパン社製)
D-2:イルガキュア379(BASFジャパン社製)
D-3:イルガキュアOXE01(BASFジャパン社製)
D-4:イルガキュアOXE02(BASFジャパン社製)
D-5:イルガキュアOXE04(BASFジャパン社製)
H-1:カヤキュアDETX-S(日本化薬社製)
H-2:4,4CHEMARK DEABP(Chemark Chemical社製)
以上、(H-1)、(H-2)をそれぞれ同量にて混合し、増感剤(H)とした。
I-1-1:EHPE-3150(ダイセル社製)
I-1-2: デナコールEX611(ナガセケムテックス社製)
I-1-3:イソシアヌル酸トリグリシジル
以上、(I-1-1)~(I-1-3)をそれぞれ同量混合し、エポキシ化合物(I-1)とした。
I-2-1:アロンオキセタンOXT-221(東亞合成社製)
J-1:トリメチロ-ルエタントリス(3-メルカプトブチレート)
J-2:トリメチロ-ルプロパントリス(3-メルカプトブチレート)
J-3:ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)
J-4:トリメチロ-ルプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)
J-5:トリス[(3-メルカプトプロピオニルオキシ)-エチル]-イソシアヌレート
以上、(J-1)~(J-5)をそれぞれ同量にて混合し、チオール系連鎖移動剤(J)とした。
K-1:3-メチルカテコール
K-2:メチルヒドロキノーン
K-3:t-ブチルヒドロキノーン
以上、(K-1)~(K-3)をそれぞれ同量にて混合し、重合禁止剤(K)とした。
L-1:TINUVIN400(BASFジャパン社製)
L-2: TINUVIN900(BASFジャパン社製)
以上、(L-1)、(L-2)をそれぞれ同量にて混合し、紫外線吸収剤(L)とした。
M-1:ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート
M-2:3,3'-チオジプロパン酸ジオクタデシル
M-3:トリス[2,4-ジ-(t)-ブチルフェニル]ホスフィン
M-4:ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート
M-5:サリチル酸p-オクチルフェニル
以上、(M-1)~(M-5)をそれぞれ同量にて混合し、酸化防止剤(M)とした。
N-1:BYK-330(ビックケミー社製)
N-2:メガファックF-551(DIC社製)
以上、(N-1)、(N-2)をそれぞれ1部混合し、PGMAc98部に溶解させた混合溶液をレベリング剤(N)とした。
O-1:2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルフェノール
O-2:トリフェニルホスフィン
以上、(O-1)、(O-2)をそれぞれ同量にて混合し、貯蔵安定剤(O)とした。
Q-1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 30部
Q-2:シクロヘキサノン 30部
Q-3:3-エトキシプロピオン酸エチル 10部
Q-4:プロピレングリコールモノメチルエーテル 10部
Q-5:シクロヘキサノールアセテート 10部
Q-6:ジプロプレングリコールメチルエーテルアセテート 10部
以上、(Q-1)~(Q-6)をそれぞれ上記質量部にて混合し、有機溶剤(Q)とした。
得られた感光性組成物について、現像残渣、分光特性、および指紋認証評価を下記の方法で行った。評価結果を表3に示す。
得られた感光性組成物を、縦100mm×横100mm、0.7mm厚のTFT方式液晶駆動用基板上に、スピンコータを用いて乾燥膜厚が2.0μmとなるように塗工し、90℃で120秒間プリベークを行った。次いで、超高圧水銀ランプを用い、積算光量30mJ/cm2で紫外線露光を行い、100μm幅ストライプパターンのフォトマスクを介して紫外線を露光した。さらに、この基板を室温に冷却後、23℃の0.04%水酸化カリウム水溶液を用いて現像時間2水準(40秒、70秒)でスプレー現像し、イオン交換水で洗浄して風乾した。得られた基板をクリーンオーブン中で、230℃で30分間ポストベークを行い、基板上にストライプ状のパターンを形成した。パターンを光学顕微鏡にて観察し、未露光部の現像残渣、および欠けの有無を評価した。以下の通りであり、2以上が実用可能である。
3:現像時間70秒において、未露光部の現像残渣が無く、パターン欠けがなかった
2:現像時間70秒において、未露光部に現像残渣が発生またはパターン欠けが発生した
1:現像時間40秒において、未露光部に現像残渣が発生またはパターン欠けが発生した
得られた感光性組成物を、縦100mm×横100mm、0.7mm厚のガラス基板(コ-ニング社製イ-グル2000)上に、スピンコート法により、ポストベーク後の膜厚が1.0μmとなるように塗布した。次に、90℃2分間ホットプレートで乾燥後、超高圧水銀ランプを用い、100μm角の正方形パターンのフォトマスクを介して50mJ/cm2の露光を行い基板を作製した。その後、この基板を23℃の0.04質量%水酸化カリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄、風乾し、クリーンオーブン中230℃で30分間加熱した。スプレー現像は、現像残りがなくなるパターン形成可能な最短時間で行った。
得られた分光特性評価用基板を、OSP-SP100(オリンパス社製)を用いて、被膜の厚み方向で、透過率が50%以上である波長を測定した。評価基準は、以下の通りであり、2以上が実用可能である。
4:波長420~540nmで透過率が50%以上である
3:波長420~530nmで透過率が50%以上である
2:波長420~520nmで透過率が50%以上である
1:波長420~520nmで透過率が50%未満の部分がある。
得られた分光特性評価用基板を、OSP-SP100(オリンパス社製)を用いて、被膜の厚み方向で、透過率が80%以上である波長を測定した。評価基準は、以下の通りである。
4:波長450~510nmで透過率が80%以上である
3:波長450~500nmで透過率が80%以上である
2:波長450~490nmで透過率が80%以上である
1:波長450~490nmで透過率が80%未満の部分がある。
得られた分光特性評価用基板を、OSP-SP100(オリンパス社製)を用いて、被膜の厚み方向で、波長570~730nmの最大透過率を測定した。
6インチシリコンウェハ上に、平坦化膜用レジスト液(新日鉄化学社製「HL-18s」をスピンコート法により塗布し、100℃のホットプレートで6分加熱後、230℃のオーブンにて1時間加熱して、塗膜を硬化させ平坦膜付きシリコンウェハを得た。
次に、得られた感光性組成物を、平坦化膜上に乾燥後の膜厚が1.0μmとなるようにスピンコート法により塗布し、100℃のホットプレートで1分間プリベークし、i線ステッパ-露光装置FPA-3000i5+(Canon社製)を使用して、365nmの波長で1.0μm四方のパターンを形成するためのフォトマスクを通して露光量150mJ/cm2にてパターン露光を行った。露光後の塗膜を有機アルカリ現像液でパドール現像を行った。パドール現像後、20秒スピンシャワ-にて純水で洗浄を行い、ウェハ上に残った水滴を高圧のエアーで飛ばした。
さらに、200℃のホットプレートで5分間加熱処理(ポストベーク)を行い、光学フィルタとしてのパターンを有するシリコンウェハを得た。
得られた光学フィルタを、特開2020-92080号公報に従い指紋認証センサに組み込んだ。得られた指紋認証センサにて、発光波長470nmの光を照射し指紋画像の取り込みを行い、画像性能を評価した。評価基準は、以下の通りであり、2以上が実用可能である。
3:指紋がはっきりと認識できる。
2:指紋が認識できる。
1:指紋が認識できない。
11 基板
20 指紋認証センサ層
21 指紋認証センサ
23 反射された光
30 OLED発光層
31 OLED
33 光
40 カバーガラス
50 指
100 ディスプレイパネル
Claims (7)
- 前記顔料(A-1)の含有量が、前記顔料(A)100質量%中、95質量%以上である、請求項1に記載の指紋認証センサ用感光性組成物。
- 前記顔料(A-1)の結晶構造が、β型である、請求項1または2に記載の指紋認証センサ用感光性組成物。
- 前記重合性化合物(C)が、酸基を有する重合性化合物(C-1)を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の指紋認証センサ用感光性組成物。
- 基板、および請求項1~4のいずれか1項に記載の指紋認証センサ用感光性組成物を用いて形成されてなる被膜を備える、光学フィルタ。
- 請求項5に記載の光学フィルタを備える、指紋認証センサ。
- 請求項6に記載の指紋認証センサを画像表示ディスプレイ内部に備える、画像表示装置。
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JP2020130548A JP2022026877A (ja) | 2020-07-31 | 2020-07-31 | 指紋認証センサ用感光性組成物、光学フィルタ、指紋認証センサ、および画像表示装置 |
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