発明が解決する課題
従って、既存の装置内に存在する困難に対応するように3次元製造装置―一般的に3Dプリンタ、堆積製造装置等と呼ばれる―を改良する必要がある。
本開示の実施形態によると、補強材料と押出可能材料で作られる層の堆積から3次元物体を製造する装置が供される。当該装置は、前記補強材料を運搬するように構成される長手孔を有して前記長手孔の外部に少なくとも一部を前記押出可能材料を運搬するように構成される供給部を含む押出アセンブリと、前記補強材料を前記押出アセンブリへ駆動する補強材料駆動機構と、補強材料と押出可能材料の層が上に堆積される構築プラットフォームを備える。
本願の態様によると、前記押出アセンブリは、内部孔、上流端、及び下流端を有するバレルと、前記内部孔内で回転可能に設けられてねじ山及び長手孔を有するスクリューをさらに備える。前記スクリューは、前記長手孔を介して前記補強材料を前記下流端へ向けて運搬し、かつ、前記ねじ山によって前記スクリューと前記内部孔との間に設けられる前記押出可能材料を前記下流端へ運搬するように構成される。
本願の態様によると、当該装置は、前記押出アセンブリに取り付けられるセンサをさらに備える。前記センサは、a)押出力及びb)前記押出可能材料全体にわたって当該装置によって印加される押出圧力のうちの少なくとも1つを設定するための前記スクリューによって生じる力を測定する。
本願の態様によると、前記押出アセンブリは、前記バレルの前記下流端に取り付けられて流出口を有するノズルをさらに備える。前記ノズルは、前記流出口を介して前記スクリューによって運搬される前記押出可能材料と前記補強材料を同時に供給するように構成される。
本願の態様によると、前記補強材料駆動機構は、間に前記補強材料が導入される複数のローラーを備える。前記複数のローラーの少なくとも1つは動力化されるので、前記補強材料を前記押出アセンブリへ駆動する。
本願の態様によると、当該装置は、前記押出アセンブリの上流からある長さの前記補強材料を切断する切断部をさらに備える。
本願の態様によると、当該装置は、流入口、流出口、及び前記流入口を前記流出口へ接続して流体をやり取りするチャネルを有する押出ヘッドをさらに備える。それにより押出可能材料の流れが供されるとき、前記押出可能材料の流れは下流方向に進行する。
本願の態様によると、前記押出ヘッドは、前記チャネル内に位置するプラグをさらに備える。前記プラグは、a)前記押出ヘッドの前記流入口と前記流出口との間で前記材料の流れを阻止する流れない位置、及び、b)前記押出ヘッドの前記流入口から前記流出口への前記材料の流れを可能にする他の位置のいずれか一において動作可能である。
本願の態様によると、前記押出ヘッドは、前記下流方向に抗して前記プラグを押す偏向印加手段さらに備える。流れのないときの圧力よりも大きな前記プラグに抗する圧力は前記変更印加手段を押し戻す。その結果前記プラグは、前記流れない位置を離れることで、前記材料の流れを前記押出ヘッドの前記流出口へ到達させることを可能にする。
本願の態様によると、前記押出ヘッドは前記押出アセンブリに取り付けられ、かつ、前記プラグは、前記変更印加手段によって押されて前記押出アセンブリへ向かう球形状の表面を有する。
本開示の実施形態によると、押出可能材料と補強材料の複数の層を堆積することによって3次元物体を製造するように構成される装置に取り付けられる押出アセンブリが供される。前記押出アセンブリは、内部孔、上流端、及び下流端を有するバレルと、前記内部孔内で回転可能に設けられてねじ山及び長手孔を有するスクリューと、前記バレルの前記下流端に取り付けられて流出口を有するノズルをさらに備える。前記スクリューは、前記長手孔を介して前記補強材料を前記下流端へ向けて運搬し、かつ、前記ねじ山によって前記スクリューと前記内部孔との間に設けられる前記押出可能材料を前記下流端へ運搬するように構成される。前記ノズルは、前記流出口を介して前記スクリューによって運搬される前記押出可能材料と前記補強材料を同時に供給するように構成される。
本願の態様によると、前記スクリューは軸を有し、かつ、前記長手孔は前記スクリューの軸と同軸である。
本願の態様によると、前記スクリューは長さを有し、かつ、前記長手孔は前記スクリューの長さにわたって延びる。
本願の態様によると、前記スクリューはスクリューの長さとねじ山が切られた長さを有し、かつ、前記ねじ山の長さは前記スクリューの長さよりも短い。
本願の態様によると、前記スクリューは、軸、ねじ山の長さ、及び、前記軸から前記ねじ山の半径方向の延びに基づいて測定される長直径を有し、かつ、前記長直径は前記ねじ山の長さにわたって一定である。
本願の態様によると、前記スクリューはねじ山が切られた長さを有し、かつ、前記ねじ山は、前記ねじ山が切られた長さにわたって一定であるねじ山角を有する。
本願の態様によると、前記スクリューは、軸、ねじ山が切られた長さ、シャフト、及び前記軸からの前記シャフトの半径方向の延びに基づいて測定された短直径を有し、かつ、前記短直径は、前記シャフトが下流に延びるにつれて前記ねじ山が切られた長さにわたって増大する。
本願の態様によると、前記スクリューは、軸、シャフト、及びねじ山が切られた長さを有し、前記内部孔と共に前記軸を含む平面上の領域の複数の運搬空間を画定し、かつ、前記複数の運搬空間のうちの第1運搬空間の領域は前記複数の運搬空間のうちの第2運搬空間の領域よりも小さく、前記第1運搬空間は前記第2運搬空間に対して下流に位置する。
本願の態様によると、前記スクリューは、前記下流端の周囲に錐体ヘッドをさらに備える。
本願の態様によると、前記スクリューは、ねじ山が切られた長さ及び該ねじ山が切られた長さにわたって最大の直径を有するシャフトを有し、かつ、前記錐体ヘッドの最大直径は前記シャフトの最大直径よりも短い。
本願の態様によると、前記スクリューは接触面を有し、かつ、前記接触面を介して駆動される。
本開示の実施形態によると、押出可能材料と補強材料の複数の層を堆積することによって3次元物体を製造するように構成される装置に取り付けられる押出アセンブリが供される。当該押出アセンブリは、内部孔、上流端、及び下流端を有するバレルと、少なくとも一部が前記内部孔内に取り付けられて長手孔を有し、前記長手孔を介して前記補強材料を前記下流端へ向けて運搬し、かつ、前記内部孔内部で前記長手孔を排除する前記押出可能材料を前記下流端へ運搬するように構成される供給部と、前記バレルの前記下流端に取り付けられて流出口を有し、前記流出口を介して前記供給部によって運搬される前記押出可能材料と前記補強材料を同時に供給するように構成されるノズルを備える。
本開示の実施形態によると、押出可能材料と補強材料の複数の層を堆積することによって3次元物体を製造する装置が供される。当該装置は、前記補強材料を運搬するように構成される長手孔を有し、かつ、前記長手孔外部に前記押出可能材料を運搬するように構成される供給部を含む押出アセンブリと、前記押出アセンブリが取り付けられるフレームと、補強材料と押出可能材料の層が上に堆積される構築プラットフォームと、前記補強材料を前記押出アセンブリへ駆動する補強材料駆動機構と、前記押出アセンブリと流体をやり取りして前記押出可能材料を貯蔵するホッパーを備える。
本開示の実施形態によると、押出可能材料を用いて3次元物体を製造する装置が供される。当該押出アセンブリは、内部孔、上流端、及び下流端を有するバレルと、前記内部孔内で回転可能に設けられるスクリューであって該スクリューと前記内部孔との間に設けられる前記押出可能材料を前記下流端へ運搬するように構成されるスクリューと、前記スクリューへ機能的に取り付けられて、a)前記押出可能材料全体にわたって当該装置によって印加される押出力及びb)前記押出可能材料全体にわたって当該装置によって印加される押出圧力のうちの少なくとも1つを設定するための前記スクリューによって生じる力を測定するセンサを備える。
本願の態様によると、当該装置はフレームを備え、前記スクリューは上端と下端を有し、前記スクリューは前記上端にて前記フレームに取り付けられ、かつ、前記センサは前記上流端及び前記フレームに取り付けられる。
本開示の実施形態によると、押出可能材料流を用いて3次元物体を製造する装置用押出ヘッドが供される。当該押出ヘッドは、流入口、ノズル流出口、及び、前記押出可能材料流が前記流入口から前記ノズル流出口へ下流方向に進行するように前記ノズル流出口と前記流入口とを流体がやり取りするように接続するチャネルを有する本体部と、前記チャネル内に位置して、a)当該押出ヘッドの前記流入口と前記ノズル流出口との間で前記材料の流れを阻止する流れない位置、及び、b)当該押出ヘッドの前記流入口から前記ノズル流出口への前記材料の流れを可能にする他の位置のいずれか一において動作可能なプラグと、前記下流方向に抗して前記プラグを押す偏向印加手段を備える。流れのないときの圧力よりも大きな前記プラグに抗する圧力は前記変更印加手段を押し戻す。その結果前記プラグは、前記流れない位置を離れることで、前記材料の流れを前記押出ヘッドの前記流出口へ到達させることを可能にする。
本願の態様によると、前記押出ヘッドは前記押出アセンブリに取り付けられ、かつ、前記プラグは、前記変更印加手段によって偏向方向に押されて前記押出アセンブリへ向かうことで、前記偏向方向と反対の方向に前記押出可能材料によって印加される圧力に依存して、前記押出可能材料の通過を阻止するか、又は、前記押出可能材料を運搬する球形状の表面を有する。
本開示の対象の特徴及び利点は、添付図面に表されているように、以降の選択された実施形態の詳細な説明に照らしてより明らかになる。やがて実現されるように、開示及び請求項に記載されている対象はすべて、請求項の技術的範囲から逸脱することなく様々な点において修正型をなし得る。したがって図面及び明細書は本質的には例示とみなされるべきであって限定ではない。対象の全範囲は請求項中で規定される。
ここで本開示の実施形態について、好適実施形態が図示された添付図面を参照しながら以降でより十分に説明する。しかし上記事項は、多くの異なる形式で実施可能で、表されている実施形態に限定されると解されてはならない。
本願明細書について、明記されていないか、あるいは文章から明らかでない限り、単数形の事項は複数形を含むし、逆も真なりである。文法上の接続詞は、明記されているか文脈から明らかな場合を除いて、一緒にされた節、文、語等の任意かつすべての分離的及び共同的結合を表すことを意図する。よって「又は」は一般的に「及び/又は」を意味すると解されなければならない。
本明細書の値の範囲の列挙は、限定することを意図せず、代わりに、本明細書に別段の記載がない限り、範囲内にあるすべての値を個別に参照し、そのような範囲内の個々の値は、個別に記載されているかのように仕様に組み込まれる。ここに。数値を伴う場合、「約」、「ほぼ」などの単語は、意図された目的のために十分に動作するために当業者によって理解されるような逸脱を示すと解釈されるべきである。値および/または数値の範囲は、本明細書では例としてのみ提供されており、記載された実施形態の範囲に対する制限を構成するものではない。本明細書で提供される任意のすべての例または例示的な言語(「例えば」、「など」など)の使用は、単に実施形態をよりよく照らすことを意図しており、実施形態の範囲に制限をもたらさない。明細書のいかなる文言も、実施形態の実施に不可欠であるとして請求されていない要素を示すと解釈されるべきではない。
以下の説明において、「第1」、「第2」、「上」、「下」、「上」、「下」などの用語は、便宜上の言葉であり、限定用語として解釈されるべきではないことが理解される。
以下の説明は、熱溶解積層法または同様の技術を使用して、材料が「道路」、「経路」などの一連の層状の二次元パターンで押し出されて、デジタルから三次元オブジェクトを形成する三次元製造装置を強調する。しかしながら、マルチジェット印刷、ステレオリソグラフィー、デジタルライトプロセッサ(「DLP」)三次元印刷、選択的レーザー焼結などを含むがこれらに限定されない多くの積層造形技術が当技術分野で知られていることが理解されよう。そのような技術は、より具体的な意味が明示的に提供されているか、文脈から明らかでない限り、以下に説明するシステムおよび方法から利益を得る可能性があり、そのようなすべての印刷/製造技術は、本開示の範囲内で、かつ、および「プリンタ」、「三次元プリンタ」、「製造システム」等の範囲内である。
図1を参照すると、3次元製造装置100が、構築プラットフォーム102と、押出アセンブリ120と、X−Y−Z位置設定アセンブリ104と、3次元製造装置100の作業体積内で3次元物体110を製造するこれまでの部品を制御する制御装置106を有することを当業者は理解する。より詳細には本開示の説明は3次元製造装置100の押出アセンブリ120に関する。押出アセンブリ120は、押出可能材料290(押出可能材料290が押出アセンブリ120へ供給される連続の細片又は膜で構成される具体的な非限定的実施形態によって示される)を第1の固体状態から、押出可能材料290が2次元パターンの層を連続して重ね合わせるように堆積される第2の押出可能状態へ変換する。
ここで図2を参照すると、押出可能材料220を押し出すように構成される押出アセンブリ200の概略的断面図が示されている。押出アセンブリ220は、3次元製造装置100又は上述した類似の装置及びプリンタに取り外し可能かつ交換可能な状態で結合され得るモジュール型押出アセンブリであってよい。記載されていないが、本願明細書は、押出アセンブリ200が3次元製造装置100の他の部材と協働するモジュールとして取り付けられるような様々な方法によって取り付けられる押出アセンブリ200を網羅する。これらの手法は当業者の一般的知識の一部であり、かつ、他の手法よりも一の手法を選択することは設計変更である。よって動作中に押出に関連する力に抗するときの押出アセンブリ200の変位に関する要求を尊重する押出アセンブリ200の取り付けに係る要求を満たすことが可能ないかなる手法も本願の押出アセンブリ200に関して適切であると考えられることに留意して欲しい。押出アセンブリ200は、押出可能材料220を押し出し、かつ、押出可能状態221で押出可能材料220を排出するように設計されるノズル204を有する押出ヘッド202を備える。
押出アセンブリ200は、押出可能状態221で押出可能材料220を押し出すように設計されるノズル204を有する押出ヘッド202を備える。押出アセンブリ200はバケットコンパートメント208―たとえばホッパー―さらに備える。本開示の実施形態によるバケットコンパートメント208は、固体状態の押出可能材料220が供される場合に粉末、ペレット、又はビーズ状態の押出可能材料220を含む。押出アセンブリ200は、ノズル204へ運搬される押出可能材料220を押出温度まで加熱可能な加熱部240をさらに備える。押出アセンブリ200は、バケットコンパートメント208から加熱部240及び押出ヘッド202へ押出可能材料220を運搬する運搬手段230をさらに備える。押出アセンブリ200は、ビーズ、ペレット、及び粉末状態の様々な材料が供給されるように設計される。バケットコンパートメント208及び該バケットコンパートメント208のコンベヤスクリュー232への接続は、これらの様々な材料が妨害されることなく進行するように構成される。コンベヤスクリュー232へ供給される材料の性質は固有の材料であってよい。本開示の実施形態によると、供給される材料(別名基本材料)は複数の材料の混合物―たとえば金属、及び、装置を通るときには柔らかくて一旦押し出されると固化する結合剤―である。その処理は、後で従来の処理によってばらばらにされて浸漬される「緑の」部分を生成する。加熱部240は、押出可能な材料の混合物によって要求される温度で動作するように構成される一方で、その材料の混合物の一部は、その混合物の成分が押出アセンブリ200によって処理可能な温度で選ばれてよい。
本開示の実施形態によると、バケットコンパートメント208はまた、ホッパーと呼ばれてよいし、あるいはホッパーを備えてよい。ホッパーは、押出アセンブリ200内のホッパーから該ホッパー中に含まれるビーズ、ペレット、又は粉末状態の押出可能材料220を運搬するために押出アセンブリ200と流体をやり取りする。
本開示の実施形態によると、図2で表されているように、ホッパーは押出アセンブリ200の近くに設けられてよい。本開示の実施形態によると、ホッパーは押出アセンブリ200から離れた位置に設けられてよい。その場合、ホッパーと押出アセンブリ200とを流体がやり取りするように接続する導管又は運搬手段が存在する。ホッパーと押出アセンブリ200との間での圧力勾配に基づき、重力に従って動作する自然の流れに基づき、及び/又は、押出可能材料にわたって印加される力学的な力に従って、押出可能材料220はホッパーから導管又は運搬手段を通って運搬される。
本開示の実施形態によると、使用される材料は、熱可塑性材料―たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ乳酸、ポリカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレン、及びポリエステルエーテルケトン―を含む単一材料又は複数の熱可塑性材料の混合材料を含んでよい。材料は、結合剤―たとえばポリマー、ワックス、及びオイル―と混合されるときに使用可能な様々な粉末(金属、セラミックス)の混合物を含んでよい。金属射出成型供給材料―たとえば炭素鋼(1008,1010,1070,1080)ステンレス鋼(15−5PH,17−4PH,303,304,316,410)、合金鋼(4120,4130,4340)―並びに他の金属及び合金―たとえばアルミニウム、銅、コバルト、チタン、及びタングステン―が用いられてよい。、ライア社(Ryer Inc.:http://www.ryerinc.com/index.html)はそのような供給材料を供給する会社として非常に有名である。セラミックス―たとえばアルミナ(Al2O3)及びジルコニア(ZrO2)―が供給材料して用いられ得る。インマテック(Inmatec:http://www.inmatec-gmbh.com/cms/index.php/en/)は、セラミックスの供給材料を供給する会社としてよく知られたドイツ企業である。加熱部は、現在温度センサによって制限されている500℃に到達可能である。
本開示の実施形態によると、運搬手段230は、加熱部240と同軸に設けられる、より詳細には加熱部240を貫通するコンベヤスクリュー232―別名スクリュー232―を備える。従って押出可能材料220は、加熱部240内部のコンベヤスクリュー232のねじ山234によって、下流方向の押出ヘッド202へ向けられる。より詳細には押出可能材料220は、コンベヤスクリュー232の表面と加熱部240の内壁242との間の空間内で運搬される。押出可能材料220は徐々に所望の温度へ加熱される。
前述した加熱部240は、内部孔358と、上流端382と、流体をやり取りするようにノズル204と接続する下流端384を有するバレル356を備えることに留意して欲しい。内部孔358は、コンベヤスクリュー232の動作、及び、ノズル204へ向かう押出可能材料の変位のための空間を提供する。
本開示の実施形態によると、バレル356は熱を発生させることが可能である。その結果上述の加熱部240となる。他の実施形態では、加熱は、別個の加熱部によってバレル356全体にわたってなされてよい。そのためバレル356は、上述した押出可能材料220が下流端384へ進行するための空間、及び、加熱源と前記空間内を進行する押出可能材料220との間での熱伝導を供する受動部品である。熱伝導の結果、押出可能材料220はバレル356内を進行する間に固体状態から液体の押出可能状態へ変化する。
本開示の実施形態によると、加熱部240は、コンベヤスクリュー232/332のねじ山が設けられた部分に沿って、コンベヤスクリュー232(又は後述するコンベヤスクリュー332)のねじ山が設けられた部分全体(後述)にわたって、又は、押出可能材料の短い進路にわたって押出可能材料を加熱する。
コンベヤスクリュー232は、ノズル204に接近し、ノズル204付近の、又はノズル204に隣接する押出端236―別名下流端236―と、バケットコンパートメント208がコンベヤスクリュー232の内部空間と接続する供給領域上方に位置する他端238―別名上流端238―を有する。コンベヤスクリュー232は、上流端238では供給領域218の上方へ駆動される。
従ってバケットコンパートメント208及び加熱部240の内壁242とノズル204との間の空間は、押出可能材料220が強制的に下流方向に運搬される通路244を画定する。その際、押出可能材料220は供給領域218内での供給状態から、ノズル204付近での押出可能状態へ変化する。その結果、ノズル204を介して押し出されるように準備される。
ここで図3を参照すると、他の実施形態による押出アセンブリ300の断面図が示されている。押出アセンブリ300は、外的な特性の少なくとも一部についてコンベヤスクリュー232と同様の特性を有するコンベヤスクリュー332を備える。コンベヤスクリュー332は、軸に沿って延びる導管350―別名長手孔350―さらに備える。導管350は、コンベヤスクリュー332の長さの上流端338から下流端336まで延びる。導管350は、補強材料222―たとえば金属(たとえば細線状の鋼又はタングステン)、リボン又は細線状のファイバ中のガラスと炭素、又は、ポリマー(たとえば同様の状態のケブラー(登録商標))―の通路を供するように構成される。補強材料222は、押出可能材料220と混合され、かつ、押出可能材料220と共に押し出される。押出アセンブリ300は、コンベヤスクリュー332の上方又はノズル204の端部に位置する切断部320をさらに備える。たとえば剪断機構は、補強材料222の長さを切断するのに用いられる。長さは、押出可能材料220が3次元物体110を製造するために横たえる際に沿う経路に従って設計される。
ここでさらに図8を参照すると、コンベヤスクリュー232/332は大抵、バレル356の内部孔358内部で動作する。ねじ山386は、押出可能材料220を下流端384へ向けて下流方向へ押すように構成される。コンベヤスクリュー232/332は、下流端384から離れた上流端382を有する。コンベヤスクリュー232/332は、直接的又は間接的に―たとえばギア、ストラップ、非接触磁気駆動等を介して―回転駆動される。ねじ山386は、上流面388と下流面390を有する。上流面388は押出可能材料220と接触して、コンベヤスクリュー232/332の回転時に押出可能材料220を強制的に下流へ向ける。
図8では視認できないが、コンベヤスクリュー332は、長手孔(図6)と同軸の回転軸を有する。長手孔350は、コンベヤスクリュー332の長さ380にわたって延び、コンベヤスクリュー332のねじ山を備えない部分にわたって延びる。
さらにコンベヤスクリュー232/332は、スクリューの短直径376を画定するシャフト378を有する。コンベヤスクリュー232/332は、ねじ山386の端部392に従って画定されるスクリューの長直径374をさらに有する。回転軸を通る任意の平面に従って、スクリューの短直径376の表面、ねじ山386の上流面388、バレル356の内部孔358の対応する表面、及び隣接するねじ山386の下流面390は共に、コンベヤスクリュー232/332によって運搬される押出可能材料220によって占められるよって運搬空間394は、ピッチ396すなわち隣接するねじ山386同士の距離、ねじ山の角度、ねじ山の短直径376、及びねじ山の長直径374によって特徴づけられる。ねじ山の長直径374は、内部孔358の直径に対応するか、あるいは略内部孔358の直径である。
図示された実施形態によると、ねじ山386は、コンベヤスクリュー232/332の部分長さ381にわたって連続して延びる単一のらせんねじ山を備えてよい。
ねじ山386のピッチ396はさらに、コンベヤスクリュー232/332のねじ山部分にわたって一定であってよい。
ねじ山386は、コンベヤスクリュー232/332の長さに沿ったねじ山の位置にかかわらず一定の厚さ(ねじ山386の上流面388と下流面390との間の距離)をさらに有してよい。ねじ山386は、シャフト378からのねじ山386の遠さに関わらず一定の厚さをさらに有してよい。
本開示の実施形態(不図示)によると、ねじ山386の厚さの変化は、ねじ山386が下流へ延びる(厚さが増大する)、及び/又はシャフト378から遠ざかる(厚さが減少する)につれて起こってもよい。
他の実施形態(不図示)によると、ねじ山386は複数のらせん状のねじ山を有してよい。本開示の実施形態によると、ねじ山の一又はすべてはスクリューの長直径374と一致する直径を有する。
他の実施形態(不図示)によると、ねじ山386のピッチ396は、ねじ山386が下流へ延びるにつれて変化―たとえば減少―する。
材料が下流へ進行するにつれて運搬空間を減少させるため、さらにシャフト378の寸法は変化し、コンベヤスクリュー232/332の特徴部が下流端384へ近づくことでコンベヤスクリュー232/332の短直径376は増大する。
さらにコンベヤスクリュー232/332は、コンベヤスクリュー232/332のねじ山部分の上限に肩部372を有する。肩部372は、スクリューの長直径374以上の外直径370を有する。肩部372は、押出可能材料220の上流への流れを防止する。
さらに図2と図3を参照すると、バレル356は、直径が可変の内部孔358を有する。内部孔358の上流部は、最小直径にて内側孔358の下流部と接合する錐体形状を有する。バレル356の上流部は、固体状態の押出可能材料220をコンベヤスクリュー232/332へ供給するための漏斗として動作する。
本開示の実施形態によると、肩部372は、略内部孔358の直径を有する。その結果、肩部372は、バレル356の錐体部分内において内部孔358と(略)隣接する。
コンベヤスクリュー232/332は、上流端で、コンベヤスクリュー232/332を回転駆動する駆動機構(不図示)と係合するように構成される駆動係合面368―別名接触面368―を有する。本開示の実施形態によると、軸に対向する駆動係合面368の接触面の性質は、補強材料222の細線の通路及び後述する実施形態による切断部320の動作のために、コンベヤスクリュー232/332の上流端382を解放する。
コンベヤスクリュー232/332は、下流端382にて、スクリューのシャフト378よりも直径が短い下流シャフト362から延びる錐体ヘッド366を備える。スクリューシャフト378に対する下流シャフト378の直径の差異によって、押出可能材料220は、下流シャフト378及び錐体ヘッド366に沿って流れることが可能となる。
コンベヤスクリュー332の錐体ヘッド366は、長手方向にコンベヤスクリュー332と交差する長手孔350が存在することで生じる開口部364となる。
長手孔350がコンベヤスクリュー332と同軸であり、かつ、及び錐体ヘッド366が錐体形状という性質によって、開口部364は、コンベヤスクリュー332の回転軸に対して垂直な平面に沿った環状端部を有することに留意して欲しい。
補強材料222は、経路に沿って錐体ヘッド366の開口部364を貫通する出口までの経路に沿った押出可能材料220との接触から絶縁されていることにも留意して欲しい。よって運搬空間394内での押出可能材料220の加熱が補強材料222の温度に及ぼす影響は限られる。
ここで図6を参照すると、切断部320は、補強材料222が長手孔350へ入り込む前にコンベヤスクリュー332の上流端382の周りに取り付けられるブレード322を有する。補強材料222は、長手孔350へ入る前の連続する細線状又は柱状の材料、及び、一旦長手孔350内に入ってからの補強材料の断片からなる列の端から端までで構成されることに留意して欲しい。細線駆動機構324(別名補強材料駆動機構)は、補強材料222の細線つまりは補強材料222の端から端までを押すことで、補強材料222の切断長で押出処理を与える。
切断部320はコンベヤスクリュー332の上流端338の周りで補強材料を切断するので、導管350は列をなす補強材料の押出サイズ長さで満たされる。補強材料の運動は、上流端338で補強材料222にわたって印加される押す力と下流端336で押出サイズ長さの補強材料222を吸引する真空力のうちの少なくとも1つ―通常はそれらの結合―によって保証される。
本開示の実施形態によると、細線駆動機構324は、補強材料222の速さを制御する一対の自動化又は被駆動ローラー326を備える。本開示の実施形態によると、複数のローラーのうちの一はモーターによって駆動される一方で、複数のローラーのうちの他は、圧力を維持してローラー326間の細線の変位によって駆動する受動ローラーである。
本開示の実施形態によると、切断部320及び細線駆動機構324は互いに独立して駆動される。そのため切断部320及び細線駆動機構324を制御することによって、長手孔350内で列をなす補強材料222の断片の長さを変化させることができる。
他の実施形態によると、切断部320は、ノズル204の周りで補強材料222を切断するせん断機構である。
押出可能材料220と補強材料222の流れは互いに独立に駆動されるので、一方はコンベヤスクリュー232を介して他方は細線駆動機構324(図6)を介することで、押出可能材料220と共に堆積される補強材料222の長さは厳密に制御され得ることに留意して欲しい。制御手段の例には、材料運搬機構の速さの独立制御、及び、温度と押出可能材料220にわたって印加される圧力の制御が含まれる。実行される堆積の長さに依存して、補強材料222の長さを長くし、かつ、短く制御可能に変化させることで、堆積長さを超えることによって又は堆積中に生じる曲線と一致させることの困難さによって補強材料222が所望の幾何学形状から逸脱することなく最適な補強を供することは有利となり得る。
さらに補強材料222が短時間で押出可能材料220と混合され、補強材料222の少なくとも一部はバレル356内の押出可能材料220を溶融するのに用いられる熱から断熱され、その時点での溶液は、熱に対する感度が可変である様々な補強材料222−補強材料222がノズル204内で押出可能材料220と接触する短時間での熱に耐え得る押出可能材料220よりも融点の低い材料が含まれる−との動作が可能である。
ここで図4と図7A〜図7Bを参照すると、コンベヤスクリュー232/332の下流端236/336(図2と図3参照)の周りで加熱部240に永続的又は取り外し可能に取り付けられる押出ヘッド202の断面が表されている。非限定的実施形態による押出ヘッド202は加熱部240へねじ込まれる。それにより押出ヘッド202は、押出可能材料220が流入口462からノズル204へ流れるように通路244とチャネル444とを流体がやり取りするように接続しながら解放可能に取り付けられる。
本開示の実施形態によると、押出ヘッド202は流れ停止アセンブリ460を備える。流れ停止アセンブリ460はプラグ466を備える。プラグ466は、プラグ466がチャネル444からの押出可能材料220の流れを妨害又は阻止することで流れがノズル204へ到達するのを防止する流れない位置と、チャネル444がプラグ466によって供される妨害の少なくとも一部から解放される第2位置との間で移動可能である。
押出ヘッド202は、流入口462と、ノズル流出口468と、材料流が流入口462からノズル流出口468へ下流方向へ進行するためにノズル流出口468と流入口462とを流体がやり取りするように接続するチャネル444を備える本体部を有する。押出ヘッド202は、チャネル444内に位置するプラグ466をさらに備える。プラグ466は、流入口462とノズル流出口468との間で材料の流れを阻止する流れない位置(図7B、プラグ466は上流に偏向する)、及び、流入口462からノズル流出口468への材料の流れを可能にする他の位置(図7B、プラグ466は下流に押される)において動作可能である。押出ヘッド202は、流れの方向に抗するプラグ466に対向して−別名上流方向に−押す偏向手段464−たとえばばね464−をさらに備える。従ってプラグ466に抗する圧力が流れない圧力よりも高い結果、プラグ466は、流れない位置から離れることで、材料の流れはノズルの流出口468へ到達する。押出ヘッド202は、流れない位置にあるときにプラグ466と隣接することで周囲の流れを完全に止める肩部474を備える。
本開示の実施形態によると、流れ停止アセンブリ460から上流の材料の圧力の少なくとも一部は、コンベヤスクリュー232/332の回転速さ、ホッパーの周りでの押出可能材料220の供給圧力、コンベヤスクリュー232/332の回転方向、及び、長手方向に沿った変位−材料の流れを停止及び開始するときに圧力を減少させるために上流の向きに、かつ、圧力を増大させるときには下流の方向−によって制御される。
本開示の実施形態によると、プラグ466は、阻止面476と、プラグ466が偏向手段464によって接触する偏向面478を有する球形状、錐体形状、又は円筒形状である。コンベヤスクリュー232/332は、偏向手段464に抗して下流方向にプラグ466を押す圧力を運搬材料内に生成する。
本開示の実施形態(不図示)によると、コンベヤスクリュー232は、押出可能材料220の流れを止める最上流位置と押出可能材料220の流れを開始する最下流位置との間で移動可能に取り付けられるとき、最下流位置でプラグ466と接触するように構成される。そのためプラグ466を流れの方向に押すことに関与することで、ノズル流出口468への下方への自由な材料の流れを可能にする。
ここで図5を参照すると、本開示の実施形態によるコンベヤスクリュー232/332の上端の取付の断面が図示されている。コンベヤスクリュー232/332は、3次元製造装置100のフレーム572に取り付けられる。駆動機構(不図示)は、コンベヤ232/332を回転させることで、押出可能材料220を押出ヘッド202へ向けて強制的に運搬するように動作する。コンベヤスクリュー232/332とフレーム572との間でコンベヤスクリュー232/332とフレーム572のうちの一に取り付けられるセンサ574は、スクリュー軸に平行な力を検知、換言すると検出し、その力を信号に変換して、それらの信号を制御装置106(図1参照)へ伝えるように構成される。
本開示の実施形態によると、コンベヤスクリュー232/332の回転を駆動する駆動機構はモーターであり、より詳細にはステッパーである。本開示の具体的実施形態によると、フィールド指向制御(FOC)モーターである。FOCモーターは、該FOCモーターによって印加されるトルクとFOCモーターの速さに関する情報を供するように構成される制御盤を備える(モーターと制御盤は図示されていない)。制御盤は、位置―別名回転角−、トルク、及び速さのうちの少なくとも一を示唆する信号を制御装置106へ供するように構成される。
本開示の実施形態によると、センサ57及び任意でFOCモーターからの利用可能な情報(たとえば検知された長手方向の力のみか、FOCの速さとFOCのトルクと共に)を利用する制御装置106は、得られた圧力と力のうちの少なくとも一を内部アルゴリズムに基づいて判断する。本明細書では、得られた圧力は、加熱部240内部での通路244−別名運搬空間−内と押出ヘッド202内のチャネル444内での押出可能材料220によって生じる圧力を指称する。本明細書では、得られた力は、コンベヤスクリュー232/332の回転に抗するようにコンベヤスクリュー232/332にわたって押出可能材料220によって印加される力を指称する。
本開示の実施形態によると、センサ574は、フレーム572に取り付けられたひずみゲージである。
好適実施形態が上で説明され、かつ、添付図面で表されてきたが、本開示から逸脱することなく修正型をなし得ることは当業者には明らかである。そのような修正型は、本開示の技術的範囲に含まれる可能な変化型とみなされる。