JP2021523125A - 出血およびセンタキンによる蘇生後のエンドセリン受容体の変化 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2018年5月3日に出願された米国仮特許出願第62/666,675号、および2018年5月25日に出願されたインド特許出願第201841019588号の、米国特許法第119条(e)の定めにより優先権利益を主張し、これらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は、本開示の別個の部分として、その全体が参照により組み込まれるコンピュータ可読形式の配列表(ファイル名:50000A_Seqlisting.txt;サイズ:673バイト、作成日時:2019年5月2日)を含む。
急性腎不全は、電解質を失うことなく老廃物を濾過する腎臓の能力の突然の喪失である。ほとんどの場合、急性腎不全(急性腎障害またはAKIとも呼ばれる)は、腎臓への血流の低減(腎前性急性腎不全)によって引き起こされるが、症例の約20%は、腎臓に直接影響を与える感染症または毒素によるものであり(内因性ARF)、および約10%は腎臓の下流の遮断(腎後性閉塞)によるものである。急性腎障害(AKI)は、救命救急患者に高い有病率を有する。早期発見は、患者が慢性腎臓疾患を発症するのを防ぎ、腎代替療法の必要性を防ぐことができる。入院患者の大多数では、急性腎不全は、虚血性および/または腎毒性の発作に起因する急性尿細管壊死によって引き起こされる。腎低灌流は、血液量減少性ショック、心原性ショックおよび敗血症性ショックによって、血管収縮薬の投与または腎血管障害によって引き起こされる。腎毒性には、造影剤およびアミノグリコシドなどの外因性毒素、ならびにミオグロビンなどの内因性毒素が含まれる。研究によると、腎組織のアポトーシスは、急性腎不全のほとんどのヒトの症例で顕著であり、アポトーシス細胞死の主な部位は遠位ネフロンである。虚血性障害の初期段階中に、アクチン細胞骨格の完全性の喪失が上皮の平坦化につながり、刷子縁の喪失、限局性細胞接触の喪失、およびその後の細胞の下にある基質からの離脱を伴う。アポトーシス性尿細管細胞死は、壊死性細胞死よりも機能的変化をより予測し得ることが示唆されている(非特許文献53;非特許文献90)。虚血性急性腎不全を発症するリスクのある個体には、糖尿病、基礎となる腎不全、腎炎症候群を有する個体、高齢者、アテローム性動脈硬化症を有する個体、腎毒性薬物のレシピエント、敗血症の個体、低血圧の個体、低酸素少の個体、手術前、ミオグロビン尿症−血尿、妊娠関連の急性腎不全、および肝疾患を有する個体が含まれる。
エンドセリン(ET)は、2つの異なるGタンパク質共役型受容体、ETAおよびETBに作用する内因性ペプチドであり、身体全体で多数の機能を実行する(非特許文献8;非特許文献28)。腎臓および肺への血流の減少に伴う出血性ショック中の血漿ET−1レベルの上昇は、以前に報告されている(非特許文献16;非特許文献20)。出血性ショック後の肺および腎血流の減少は、ET−1のクリアランスの低減を引き起こし、血管緊張および組織血液灌流の維持に重要な役割を果たす循環血漿ET−1の増加の原因である可能性がある(非特許文献16)。循環ET−1は、血管収縮剤としてETA受容体に作用し、かつ血管拡張剤としてのETB受容体に作用して、血管緊張を維持することにより、出血性ショック後の心血管系を調節することができる(非特許文献10;非特許文献15;非特許文献43;非特許文献85)。したがって、種々の組織におけるETAおよびETB受容体の変化に対する出血性ショックおよびセンタキンによる蘇生の影響を検討することは興味深い。加えて、出血性ショックおよび蘇生が、全身性炎症反応のリスク増加に寄与し(非特許文献17)、ET−1が敗血症および出血性ショック後の炎症において極めて重要な役割を果たす(非特許文献56)ことが知られている。
本開示は、本明細書に開示される組成物および方法におけるエンドセリンB(ETB)受容体アゴニストの使用を企図している。様々な実施形態では、ETB受容体アゴニストは、N−スクシニル−[Glu9、Ala11,15]エンドセリン1(IRL−1620)、BQ−3020、[Ala1,3,11,15]−エンドセリン、サラフォトキシンS6c、およびエンドセリン3からなる群から選択される。
アルファ2−受容体アゴニストおよび心血管活性剤であるセンタキンは、陽性変力作用をもたらし、摘出され灌流されたウサギの心臓の心室収縮を増加させることが示されている(非特許文献8)。センタキンの直接的または間接的な陽性変力作用は、心拍出量(CO)の増加につながる可能性がある。出血性ショックのブタモデルで実施された研究では、センタキン(0.015mg/kg)は、輸液蘇生期に投与されると、COを増加させ、体血管抵抗(SVR)を低減させ、蘇生のためにより少ない輸液が必要となり、乳酸加リンガー(LR)と比較して有意に良好な生存率をもたらすことが判明した(非特許文献79;非特許文献80)。別の研究では、失血の5分の1の量で投与されたセンタキンは、出血したラットの平均動脈血圧(MAP)を長期間維持し、生存率を改善した(非特許文献39)。出血性ショックのラットモデルでは、センタキンはCOを有意に改善し、血中乳酸を減少させ、かつ生存率を改善した(非特許文献33;非特許文献58)。センタキンは、約1時間の半減期および高い分布容積を有する(非特許文献32;非特許文献74;非特許文献75)。マウス、ラット、およびイヌの毒性学的研究とともに、化学、製造、および管理が成功したことにより、実験的センタキンのヒト第I相試験が成功裏に完了した。この試験は24人のヒト対象に実施され、センタキンは安全で忍容性が高いことが判明した(非特許文献32)。現在、出血性ショックのヒトを対象とした多施設第II相試験が進行中であるCTRI/2017/03/008184)。
いくつかの態様では、本開示は、治療有効量のETB受容体アゴニスト(例えば、IRL−1620)を含む、腎障害または腎不全を治療するための組成物を提供し、治療有効量は、約0.0001mg/kg〜約0.5mg/kgである。いくつかの実施形態では、組成物は、治療有効量のセンタキンまたはその塩をさらに含み、治療有効量のセンタキンまたはその塩は、約0.0001mg/kg〜約1.0mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、センタキン塩は、クエン酸センタキンである。
以下の実施例は、出血性ショックのラットモデルにおける血漿ET−1の濃度および炎症メーカーとともに、種々の組織におけるエンドセリン(ETAおよびETB)受容体に対する出血性ショックおよびセンタキンによる蘇生の影響を検討した。
方法
動物オスのスプラーグドーリー(Sprague−Dawley)ラット(340〜380g)(Envigo,Indianapolis,IN)を、使用前に、制御された温度(23±1℃)、湿度(50±10%)および光(午前6:00〜午後6:00)の部屋で少なくとも4日間収容した。食餌および水は、絶えず利用可能にした。動物の管理および実験手順の使用は、ミッドウエスタン大学の動物実験委員会(Institutional Animal Care and Use Committee)によって承認された。すべての麻酔および外科的処置は、動物実験委員会によって確立されたガイドラインに準拠していた。
クエン酸センタキン(PMZ−2010)は、Pharmazz India Private Limited,Greater Noida,Indiaで合成された。ウレタン(エチルカルバメート)(Sigma−Aldrich St Louis,MO,USA)、米国薬局方注射用高張生理食塩水(Hospira,Inc,Lake forest IL,USA)および米国薬局方注射用ヘパリンナトリウム(APP Pharmaceuticals,LLC,Schaumburg,IL,USA)を使用した。エンドセリン−1酵素免疫測定アッセイキット(カタログ番号900−020A,Assay Designs,Inc.,Ann Arbor,MI,USA)、IL−6 ELISAキット(カタログ番号KRC0061,Invitrogen Corporation,Carlsbad,CA)、IL−10 ELISAキット(カタログ番号KRC0101,Invitrogen Corporation,Carlsbad,CA)およびTNFα ELISAキット(カタログ番号ER3TNFA,Thermo Scientific,Rockford,IL)を、様々な推定のために使用した。
動物を、等張食塩水に溶解したウレタンで麻酔した。ウレタンは、腹腔内注射により体重1kg当たり1.5gの用量で投与した。ウレタンは、心臓血管系および呼吸器系の抑制作用を最小限に抑えて長時間(8〜10時間)麻酔をかけるため、麻酔剤として選択した。これは、心血管反射の保存によって特徴付けられるレベルの外科的麻酔を生じさせる(Maggi and Meli 1986)。簡単に言えば、麻酔されたラットは、制御された加熱パッドを備えた外科用ボード上に固定化された。血液のPo2、Pco2およびpHは、げっ歯類の人工呼吸器(モデル683、Harvard Apparatus Inc.,Holliston,MA)に接続された気管切開カニューレを使用して維持した。左心室の性能を測定するために、右頸動脈を露出させた。頸動脈の近位端の周りに外科用縫合糸(Deknatel,Research Triangle Park,NC)を固定し、超小型圧力容積(P−V)カテーテルSPR−869(Millar Instruments,Houston,TX)を動脈の近位端付近に作成した小さな切開部から挿入した。カテーテルのP−V端子を、PEC−4DおよびCEC−4Bケーブルを通してMPVS−300 P−Vユニットに接続し、P−Vシグナルを取得するために左心室に進めた。シグナルを、MPVS−300 P−Vユニット(AD Instruments,Mountain View,CA,USA)およびPowerLab 16/30データ収集システム(AD Instruments)を使用して継続的に取得した(1000S−1)。MAPおよびHRを、AEC−10Cコネクタを介してML221ブリッジ増幅器(AD Instruments)に接続された圧力カテーテルSPR−320(Millar Instruments)で左大腿動脈にカニューレを挿入することによって測定し、PowerLab 16/30データ収集システムを使用してシグナルを取得した(1000S−1)(非特許文献33;非特許文献77)。左大腿静脈にPE50チューブ(Clay Adams,Parsipanny,NJ)を使用してカニューレを挿入し、蘇生のために固定した。
ベースラインの動脈血pH、Po2、Pco2、Na+、K+、および乳酸を、ショックの誘発前、ショックの誘発から30分後、およびビヒクルまたはセンタキン蘇生から30分後と60分後にモニターした。血液サンプル(0.15ml)を、血液ガスサンプリングシリンジ(Innovative Medical Technologies,Inc.Leawood,KS)を使用して動脈カニューレから採取し、pHOxウルトラアナライザー(Nova Biomedical Corporation,Waltham,MA)を使用して分析した。塩基欠乏は、次の式を使用して計算した(非特許文献19;非特許文献78):
SBD=0.9287×[HCO3 −−24.4+14.83×(pH−7.4)]
出血は、MAPが35mmHgに達するまで、約0.5〜1mL/分の速度で大腿動脈から採血することによって誘発させた。このMAPを、必要に応じてさらに採血することにより30分間維持した。本試験で使用された出血性ショックモデルは、管理可能な圧力出血の確立されたげっ歯類モデルである(非特許文献14;非特許文献34;非特許文献35)。失血量は各ラットで約8.0mlであり、様々な群で同様であり、総血液量の約40%に相当する。測定されたヘマトクリット値は、様々な群で類似していた。採血時間は約15分であった。
出血性ショックにおける心血管系および血漿サイトカインに対するセンタキンの蘇生効果を決定するために、ラットをランダムに5つの群に分けた:群1:シャム対照(非出血)(n=5)、群2:蘇生なしの出血(n=5)、群3:出血およびそれに続く3%の高張生理食塩水(ビヒクル)による蘇生(n=5)、群4:出血およびそれに続くビヒクルとセンタキン(0.017mg/kg)による蘇生(n=5)、群5:出血およびそれに続くビヒクルとセンタキン(0.05mg/kg)による蘇生(n=5)。蘇生は、輸液ポンプ(Harvard Apparatus Infusion/Withdrawal Pump,Millis,MA)を使用して大腿静脈を通して静脈内注入(1mL/分)として出血性ショックの誘発から30分後に開始した。生化学的推定のために、血液サンプルを蘇生から30分で収集し、60分まで心血管パラメータをモニターし、その後動物を犠牲にした。蘇生液の量は、失血の量と等しく保った。これは典型的な人間の蘇生法を表すものではないが、この量は交絡因子を最小限に抑え、センタキンの蘇生効果をより正確に決定できるように選択された。
出血とそれに続く心肺蘇生後の血漿ET−1レベルの変化を分析するために、蘇生の30分後に様々な群のラットから血液サンプルを収集し、アプロチニン(血液の500KIU.mL−1)を含有する冷却EDTAチューブに収集した(血液の1mg.ml−1)。血液サンプルを、1,600×gで15分間、0℃で遠心分離し、酵素免疫測定法を使用して血漿ET−1レベルを推定した。簡単に言えば、血漿サンプルおよび標準を、ET−1に特異的なモノクローナル抗体でコーティングされたウェルに添加した。次いで、24時間のインキュベーション後にプレートを洗浄し、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識モノクローナル抗体を添加した。30分間のインキュベーション後、プレートを洗浄し、青色を生じる3,3’,5,5’テトラメチルベンジジン基質の溶液を添加した。塩酸(1N)を添加して基質反応を停止し、得られた黄色を、DTX800マルチモード検出器を使用して450nmで読み取り、データをマルチモード検出ソフトウェア(Beckman Coulter,Inc.,Harbor Boulevard,Fullerton,CA)で分析した。測定された光学密度は、ET−1の濃度に正比例する(非特許文献57)。
いくつかの修正を加えたウエスタンブロッティング手技(非特許文献12;非特許文献60)を使用して、ETAおよびETB受容体の発現を決定した。心血管実験の完了後、動物を犠牲にし、臓器(脳、心臓、肝臓、肺、腎臓、腹部大動脈)を直ちに解剖し、ドライアイス上でフラッシュ凍結し、さらなる分析のために−80℃で保存した。組織を10×(w/v)RIPA溶解緩衝液(20mMのTris−HCl pH 7.5、120mMのNaCl、1.0%のTritonX−100、1.0%のデオキシコール酸ナトリウム、0.1%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、10%のグリセロール、1mMのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA)、1mMのエチレングリコール−ビス(β−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−四酢酸四ナトリウム塩(EGTA)、ホスファターゼ阻害剤および完全ミニプロテアーゼ阻害剤カクテルタブレット(Roche Diagnostics,Indianapolis,IN))を用いて均質化した。タンパク質を、可溶化された形で単離し、濃度を、フォリン−チオカルトの(Folin−Ciocalteu)フェノール試薬(非特許文献63)により測定した。緩衝液(Bio−Rad Laboratories,Hercules,CA)(60μg)で変性させ、10%のドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)で分離し、次いで、ニトロセルロースメンブレンに転写した後にトリス緩衝生理食塩水(TBS)中のSuperBlock(登録商標)ブロッキング緩衝液(ThermoFisher Scientific,Hanover Park,IL)で膜をブロッキングした。膜を1× TBS−Tween(TBST)で3回洗浄し、ウサギポリクローナル抗ETA受容体(ab85163,Abcam,Cambridge,MA,1:1000)または抗ETB受容体(ab117529,Abcam,Cambridge,MA,1:1000)またはマウスモノクローナル抗β−アクチン(a1978,Sigma−Aldrich,St.Louis,MO)抗体、続いて西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識二次抗体ヤギ抗ウサギ(sc2004,Santa Cruz Biotechnology,Dallas,TX,1:2000)もしくはヤギ抗マウス(ab98693,Abcam,Cambridge,MA,1:10,000)とインキュベートし、そしてChemiDoc(商標)MP撮像システム(Bio−Rad Laboratories,Hercules,CA)を使用してSuperSignal(登録商標)West Pico化学発光基質(ThermoFisher Scientific,Hanover Park,IL)により視覚化し、ImageJ(NIH)ソフトウェアを使用して分析した。
IL−6、IL−10、およびTNF−αの血漿レベルは、市販のラット酵素結合免疫吸着測定キットを使用して推定された:IL−6(Invitrogen Corporation、検出下限は5pg/mlであり、他のサイトカインとの交差反応性のないラットIL−6に非常に特異的)、IL−10(Invitrogen Corporation、検出下限は5pg/mlであり、他のサイトカインとの交差反応性のないラットIL−10に非常に特異的)およびTNF−α ELISAキット(Thermo Scientific、検出下限は15pg/mlであり、他のサイトカインとの交差反応性のないラットTNF−αに非常に特異的)を様々な推定に使用した。すべてのアッセイは、製造業者が提供するプロトコルに従って以前に解凍されていない血漿サンプルを使用して実行した。
出血したラットの動脈血pH、pO2、pCO2、ヘマトクリット値、血中乳酸および塩基欠乏に対するセンタキンの効果。出血後のラットでは血中pHの有意な低減が観察され、これは、高張生理食塩水の投与後にさらに減少した。センタキン投与(0.017および0.05mg/kg)は、出血したラットのpHの低減を有意に防止した。出血は、高張生理食塩水またはセンタキンでの蘇生による影響を受けなかった、有意なpCO2の減少およびpO2の増加を生じさせた(表1)。
対照ラットは、実験期間中にMAPの変化を示さなかった。MAPは、出血の誘発後、すべての処置群で有意に減少した(p<0.001)。高張食塩水で蘇生した出血ラットは、蘇生後30分または60分でMAPの改善を示さなかった。センタキン(0.017および0.05mg/kg)で蘇生されたラットは、蘇生後の少なくとも60分間、MAPの有意な増加(p<0.01)を示した(図1A)。出血前に、ベースラインHRは、すべての群で約345拍/分であった。出血は、HRのわずかな増加をもたらした(約372拍/分)。高張食塩水で蘇生したラットでは、HRは60分で353±11拍/分に降下したが、0.017および0.05mg/kgの用量のセンタキンを用いて蘇生したラットでは、HRはそれぞれ361±10および363±10であった(図1B)。高張食塩水またはセンタキンによる蘇生後のHRに有意差は観察されなかった。
COは、すべての群で出血後に有意に減少した。高張生理食塩水およびセンタキンで蘇生した出血ラットは、両方ともCOの有意な増加をもたらした(図1A)。センタキン蘇生は、高張生理食塩水のみと比較して、蘇生後30分および60分で、COを有意に増加させた。SVRは、出血後に148±5から77±3ダイン*秒/cm5に減少し、これはさらに、両方の高張食塩水またはセンタキン処置を用いた蘇生から30分および60分に減少した(図1B)。
ベースラインの血漿ET−1レベルは13.6±0.87pg.ml−1であった。出血後、ET−1レベルは、21.8±0.87pg.ml−1に有意に増加した(p<0.001)。高張生理食塩水で処置されたラットでは、ET−1レベルは25.3±1.35pg.ml−1であり、未処置の出血性ショック群と比較して有意な変化はなかった。しかしながら、センタキン(0.017および0.05mg/kg)で処置したラットでは、高張生理食塩水で蘇生した出血したラットと比較して、ET−1レベルが有意に増加した(それぞれ、37.9±3.03および38.3±2.7pg.ml−1)。
脳、心臓、肝臓、肺、腎皮質のETA受容体の発現に変化はなかった(図2A〜図2D)。腹部大動脈の出血性ショックに続いて、ETA受容体の発現の有意な(p<0.0001)増加が観察された。出血したラットの腹部大動脈におけるETA受容体の発現は、シャム群と比較して140%増加した。高張生理食塩水および高張生理食塩水+センタキン(0.017および0.05mg/kg)で処置した出血したラットでは、処置されていない出血したラットと比較して、腹部大動脈ではETAの発現の有意な減少(それぞれ−48.8、−47.6、および−49.2%)が観察された(図2A〜図2D)。ラットの出血性ショック後の腎髄質では、ETAの発現に変化は観察されなかった。しかしながら、センタキン(0.017および0.05mg/kg)で処置されたラットは、出血性ショックと比較して、ETA受容体の発現の有意な減少を提示した(それぞれ、−61.3%および−70.5%)(図2A〜図2D)。
脳、心臓、肝臓、肺、腎皮質のETB受容体の発現に変化はなかった(図3A〜図3D)。ラットの出血性ショック後の腹部大動脈では、ETBの発現に変化は観察されなかった。しかしながら、センタキン(0.017および0.05mg/kg)で処置したラットの腹部大動脈におけるETB受容体の発現は、未処置の出血したラットと比較して有意に増加した(それぞれ79.7%および57.4%)(図3A〜図3D)。シャム群と比較して、出血性ショックに続いて、ETB受容体の発現の有意な(p<0.0001)減少(−34%)が観察された。センタキン(0.017および0.05mg/kg)で処置した出血したラットでは、未処置の出血したラットと比較して、腎髄質でETBの発現の有意な増加(それぞれ76.6%および69.4%)が観察された(図3A〜図3D)。
センタキンの治療が炎症反応に影響を与えるかどうかをさらに評価するために、ラット血漿中のサイトカインの選択されたパネルを測定した。全体として、血漿IL−6、IL−10およびTNF−αのレベルは、高張生理食塩水およびセンタキンによる蘇生の有無にかかわらず、すべての出血したラットで増加した。TNF−αおよびIL−6レベルは、シャム対照と比較して、出血性ショックおよび高張食塩水による蘇生後に高かった。センタキンは、高張生理食塩水のみと比較して、TNF−αおよびIL−6のレベルをさらに増加させた(p<0.01)。出血性ショックと高張食塩水またはセンタキンによる蘇生後のラット間で、血漿IL−10に統計的に有意な差はなかった(図4)。
センタキンは、血中乳酸を大幅に減少させ、MAPを回復させ、高張食塩水の蘇生効果を高めたので、以前の所見を確認した(非特許文献33;非特許文献39;非特許文献58;非特許文献80)。異なる組織におけるETAおよびETB受容体発現、血漿ET−1レベル、および炎症マーカーに対する、高張生理食塩水のみまたはセンタキンを加えたものを使用した出血性ショックおよび蘇生の影響を測定した。腹部大動脈および腎髄質におけるETAおよびETB受容体は、その蘇生作用に関与していることが判明した。出血性ショックに続いて、または高張生理食塩水もしくはセンタキンによる蘇生に続いて、脳、心臓、肺および肝臓においてETAまたはETB受容体レベルの変化は観察されなかった。
以下の実施例は、低用量のセンタキン(2−[2−(4−(3−メチルフェニル)−1−ピペラジニル)]エチル−キノリン)シトレートは、出血性ショックにおいて血中乳酸の有意に減少させ、平均動脈血圧(MaP)、脈圧(PP)および心拍出量(CO)を増加させることが確立する(非特許文献33;非特許文献39;非特許文献58;非特許文献80)。比較試験は、センタキンと3つの異なるカテゴリーにグループ分けされた現状の蘇生剤:(a)乳酸加リンガー高張生理食塩水などの液体、(b)ノルエピネフリンなどのアドレナリン作動薬、および(c)新鮮な血液との間で実施した。(i)固定圧失血のラットモデル、(ii)外傷を伴う制御不能な出血のウサギモデル、および(iii)大量失血のブタモデルを使用した我々の結果は、センタキンが血液量減少性ショック後の死亡率を低減させるのに非常に効果的であることを示している(非特許文献33;非特許文献39;非特許文献53;非特許文献80)。他の蘇生剤(昇圧剤)とは異なり、センタキンは一回拍出量(SV)およびCOを増加させることによってMAPを増加させ、心拍数および体血管抵抗(SVR)を減少させた。センタキンは現在、出血性ショックのための蘇生剤として臨床開発中である。
動物試験
オスのスプラーグドーリー(Sprague−Dawley)ラット(340〜380g)(Envigo,Indianapolis,IN)を、使用前に、制御された温度(23±1℃)、湿度(50±10%)および光(午前6:00〜午後6:00)の部屋で少なくとも4日間収容した。食餌および水は、絶えず利用可能にした。動物の管理および実験手順の使用は、ミッドウエスタン大学の動物実験委員会(Institutional Animal Care and Use Committee)によって承認された。すべての麻酔および外科的処置は、動物実験委員会によって確立されたガイドラインに準拠していた。
クエン酸センタキン(PMZ−2010)は、Pharmazz India Private Limited,Greater Noida,Indiaで合成された。ウレタン(エチルカルバメート)(Sigma−Aldrich St Louis,MO,USA)、米国薬局方注射用生理食塩水(Hospira,Inc,Lake forest IL,USA)および米国薬局方注射用ヘパリンナトリウム(APP Pharmaceuticals,LLC,Schaumburg,IL,USA)を使用した。
動物を、等張食塩水に溶解したウレタンで麻酔した。ウレタンは、腹腔内注射により体重1kg当たり1.5gの用量で投与した。ウレタンは、心臓血管系および呼吸器系の抑制作用を最小限に抑えて長時間(8〜10時間)麻酔をかけるため、麻酔剤として選択した。これは、心血管反射の保存によって特徴付けられるレベルの外科的麻酔を生じさせる(非特許文献64)。簡単に言えば、麻酔されたラットは、制御された加熱パッドを備えた外科用ボード上に固定化された。血液のPo2、Pco2およびpHは、げっ歯類の人工呼吸器(モデル683、Harvard Apparatus Inc.,Holliston,MA)に接続された気管切開カニューレを使用して維持した。MAPおよびHRを、AEC−10Cコネクタを介してML221ブリッジ増幅器(AD Instruments)に接続された圧力カテーテルSPR−320(Millar Instruments)で左大腿動脈にカニューレを挿入することによって測定し、PowerLab 16/30データ収集システムを使用してシグナルを取得した(1000S−1)(非特許文献33;非特許文献77)。Perimedレーザードップラーフロープローブを腎髄質に配置して血液灌流を測定し、PowerLab 16/30データ収集システムでデータを捕捉した。左大腿静脈にPE50チューブ(Clay Adams,Parsipanny,NJ)を使用してカニューレを挿入し、蘇生のために固定した。
ベースラインの動脈血pH、Po2、Pco2、Na+、K+、および乳酸を、ショックの誘発前、ショックの誘発から30分後、およびビヒクルまたはセンタキン蘇生から30分後と60分後にモニターした。血液サンプル(0.15ml)を、血液ガスサンプリングシリンジ(Innovative Medical Technologies,Inc.Leawood,KS)を使用して動脈カニューレから採取し、pHOxウルトラアナライザー(Nova Biomedical Corporation,Waltham,MA)を使用して分析した。塩基欠乏は、次の式を使用して計算した(非特許文献19;非特許文献78):
SBD=0.9287×[HCO3 −−24.4+14.83×(pH−7.4)]
出血は、MAPが35mmHgに達するまで、約0.5〜1mL/分の速度で大腿動脈から採血することによって誘発させた。このMAPを、必要に応じてさらに採血することにより30分間維持した。本試験で使用された出血性ショックモデルは、管理可能な圧力出血の確立されたげっ歯類モデルである(非特許文献14;非特許文献34;非特許文献35)。失血量は各ラットで約8.0mlであり、様々な群で同様であり、総血液量の約40%に相当する。測定されたヘマトクリット値は、様々な群で類似していた。採血時間は約15分であった。
出血性ショックにおける心血管系に対するセンタキンの蘇生効果を決定するために、ラットをランダムに3つの群に分けた。出血したラットに、蘇生の最初の10分の間に、通常生理食塩水(ビヒクル)の各々の100%の出血量;通常生理食塩水に加えてセンタキン(0.01mg/kg)の各々の100%の出血量、または通常生理食塩水に加えてセンタキン(0.10mg/kg)の各々の100%の出血量を投与した。通常生理食塩水(NS)またはセンタキン(0.01mg/kg)で処置されたラット(失血に等しい量)においてMAPを70mmHgに維持するために必要なノルエピネフリン(蘇生中に非常に一般的に使用される昇圧剤)の量が決定される、追加の実験も行った。
出血したラットの動脈血pH、pO2、pCO2、ヘマトクリット値、血中乳酸および塩基欠乏に対するセンタキンの効果。出血後のラットでは血中pHの有意な低減が観察され、これは、生理食塩水の投与後にさらに減少した。センタキン投与(0.01および0.10mg/kg)は、出血したラットのpHの低減を有意に防止した。出血は、生理食塩水またはセンタキンでの蘇生による影響を受けなかった、有意なpCO2の減少およびpO2の増加を生じさせた。
過剰な失血による血液量減少性ショックの蘇生剤としてのPMZ−2010(センタキン)の前向き多施設無作為化二重盲検並行生理食塩水対照第II相試験(CTRI/2017/03/008184)が実施中である。すべての被験者はショックの標準治療を受けた(登録機関が提供する種類の治療およびケア)。患者は、通常生理食塩水と一緒に標準治療を受ける対照コホート(N=7)、またはPMZ−2010と一緒に標準治療を受けるPMZ−2010コホート(N=12)のいずれかにランダムに割り当てられた。中間分析は、両方のコホートで同等の患者の個体群統計を示した(表2)
急性腎不全の主な特徴は、糸球体濾過量(GFR)の急激な低下であり、その結果、窒素廃棄物(尿素、クレアチニン)の保持をもたらす。一般的な世界の人口では、人口100万人当たり、重度の急性腎不全の170〜200症例が毎年発生している。現在まで、急性腎不全に対する特定の治療法はない。いくつかの薬物は、異なる動物モデルにおける血清クレアチニンレベルの低下、組織学的損傷の低減、および腎機能のより迅速な回復によって明らかにされるように、毒性および虚血性の実験的急性腎不全を改善することが判明している。これらには、抗酸化剤、カルシウムチャネル遮断薬、利尿薬、血管作用性物質、増殖因子、抗炎症剤などが挙げられる。しかしながら、臨床治験で試験されたこれらの薬物は効果を示さず、急性腎不全でのそれらの使用は承認されていない。前述の例は、急性腎不全の患者を予防および/または治療するためのセンタキンおよびその塩の使用を示している。
Claims (22)
- 腎障害または腎不全を予防または治療する方法であって、治療有効量のエンドセリンB(ETB)受容体アゴニストをそれを必要とする個体に投与することによる、方法。
- 前記ETB受容体アゴニストが、N−スクシニル−[Glu9、Ala11,15]エンドセリン1(IRL−1620)、BQ−3020、[Ala1,3,11,15]−エンドセリン、サラフォトキシンS6c、およびエンドセリン3からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記ETB受容体アゴニストが、約0.0001mg/kg〜約0.5mg/kgの範囲の用量で投与される、請求項1または請求項2に記載の方法。
- 前記方法が、複数回の用量の前記ETB受容体アゴニストを投与することを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与することが、単回用量の前記ETB受容体アゴニストを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 治療有効量のセンタキン(centhaquin)またはその塩を前記個体に投与することをさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記腎障害もしくは腎不全が、急性である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記腎不全が、放射性造影剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、抗生物質、化学療法剤、ニボルマブ誘発性急性肉芽腫性尿細管間質性腎炎または腎毒性薬への曝露に起因する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記急性腎不全が、重篤な疾患、心拍出量の低減、外傷、血液酸素化の低減、別の臓器の障害に対する反応によって引き起こされる全身毒性、心腎症候群、心臓手術もしくは急性非代償性心不全に起因する全身性低血圧、出血、敗血症性ショック、血液量減少性ショック、重度のデング、外科的処置、横紋筋融解症、または肝腎症候群もしくは肝移植に起因する局所腎血流の低減による循環量の低減、または下痢、嘔吐、利尿薬もしくは過度の発汗によって引き起こされる脱水によって引き起こされるか、またはこれらに関連している、請求項7に記載の方法。
- 前記個体の腎糸球体濾過量が改善される、請求項6〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記個体の血清クレアチニンレベルが低減される、請求項6〜10のいずれか一項に記載の方法。
- (a)エンドセリン−B(ETB)受容体アゴニスト、(b)センタキンまたはその塩、および任意に(c)賦形剤を含む、組成物。
- 製造物品であって、
(a)エンドセリンB(ETB)受容体アゴニストおよびセンタキンまたはその塩を含むパッケージ化組成物と、
(b)患者を治療するための、前記ETB受容体アゴニストおよび前記センタキンまたはその塩の同時または連続投与のための指示を提供する挿入物と、
(c)(a)および(b)のための容器と、を備える、製造物品。 - 前記エンドセリン−B受容体アゴニストが、N−スクシニル−[Glu9、Ala11,15]エンドセリン1(IRL−1620)である、請求項13に記載の物品。
- 急性腎機能低下を患っている個体を治療する方法であって、治療有効量の、センタキンまたはその塩を含む組成物を前記個体に投与することを含む、方法。
- 前記急性腎機能低下が、急性腎不全に関連している、請求項15に記載の方法。
- 前記急性腎不全が、重篤な疾患、心拍出量の低減、外傷、血液酸素化の低減、別の臓器の障害に対する反応によって引き起こされる全身毒性、心腎症候群、心臓手術もしくは急性非代償性心不全に起因する全身性低血圧、出血、敗血症性ショック、血液量減少性ショック、重度のデング、外科的処置、横紋筋融解症または肝腎症候群もしくは肝移植に起因する局所腎血流の低減による循環量の低減、薬物、放射性造影剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、抗生物質、もしくは化学療法剤に起因する腎毒性、または下痢、嘔吐、利尿薬もしくは過度の発汗によって引き起こされる脱水によって引き起こされるか、またはこれらに関連している、請求項16に記載の方法。
- 腎障害を患っている個体を治療する方法であって、有効量の、センタキンまたはその塩を含む組成物を投与することを含む、方法。
- 前記腎障害が、虚血性事象または虚血性再灌流事象に起因する、請求項18に記載の方法。
- 前記塩が、クエン酸塩、ピルビン酸塩、または乳酸塩である、請求項6〜19のいずれか一項に記載の方法。
- センタキンまたはその塩が、約0.0001mg/kg〜約1.0mg/kgの用量で投与される、請求項6〜20のいずれか一項に記載の方法。
- センタキンまたはその塩が、単回用量または複数回の用量で投与される、請求項21に記載の方法。
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