[go: up one dir, main page]

JP2021522851A - 特有の高収量ダイズ栽培品種 - Google Patents

特有の高収量ダイズ栽培品種 Download PDF

Info

Publication number
JP2021522851A
JP2021522851A JP2021500959A JP2021500959A JP2021522851A JP 2021522851 A JP2021522851 A JP 2021522851A JP 2021500959 A JP2021500959 A JP 2021500959A JP 2021500959 A JP2021500959 A JP 2021500959A JP 2021522851 A JP2021522851 A JP 2021522851A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soybean
plant
cultivars
seeds
fte3140
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021500959A
Other languages
English (en)
Inventor
カイル オルソン
カイル オルソン
ジェラルド ローレンゼン
ジェラルド ローレンゼン
Original Assignee
エフティーイー ジェネティクス インコーポレイテッド
エフティーイー ジェネティクス インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エフティーイー ジェネティクス インコーポレイテッド, エフティーイー ジェネティクス インコーポレイテッド filed Critical エフティーイー ジェネティクス インコーポレイテッド
Publication of JP2021522851A publication Critical patent/JP2021522851A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01HNEW PLANTS OR NON-TRANSGENIC PROCESSES FOR OBTAINING THEM; PLANT REPRODUCTION BY TISSUE CULTURE TECHNIQUES
    • A01H6/00Angiosperms, i.e. flowering plants, characterised by their botanic taxonomy
    • A01H6/54Leguminosae or Fabaceae, e.g. soybean, alfalfa or peanut
    • A01H6/542Glycine max [soybean]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01HNEW PLANTS OR NON-TRANSGENIC PROCESSES FOR OBTAINING THEM; PLANT REPRODUCTION BY TISSUE CULTURE TECHNIQUES
    • A01H5/00Angiosperms, i.e. flowering plants, characterised by their plant parts; Angiosperms characterised otherwise than by their botanic taxonomy
    • A01H5/10Seeds

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Botany (AREA)
  • Developmental Biology & Embryology (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Natural Medicines & Medicinal Plants (AREA)
  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)

Abstract

1つまたは複数の本実施形態により、FTE2009、FTE3049およびFTE3140と名付ける新たなダイズ栽培品種を提供する。したがって、1つまたは複数の実施形態は、ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140の種子;ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140の植物;ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140の植物部位;ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140を、それ自体または別のダイズ栽培品種と交配させることにより生成されるダイズ植物を生成するための方法;ならびにダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140の変異誘発または形質転換による変異体の生成に関する。また、1つまたは複数の実施形態は、ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140の種子由来の商品生産物、ならびにこのような商品生産物を含む食品生産物に関する。

Description

いかなる新規の望ましい植物生殖質の開発においても多数のステップが存在する。植物育種は、現在の生殖質の問題および欠点の分析および定義、プログラム目標の確立、ならびに特定の育種目標の定義から始まる。次のステップは、プログラム目標を満たす形質を有する生殖質の選抜である。目標は、単一の栽培品種において、親生殖質の望ましい形質が向上した組合せを組み合わせることである。
育種の選抜または選抜方法は、植物繁殖の方法、向上させる形質の遺伝性、および商業的に使用する栽培品種の種類(例えば、F1雑種栽培品種、純系栽培品種等)に依存する。遺伝性の高い形質では、優れた個々の植物の選抜を、単一の場所において評価することが有効であるが、遺伝性の低い形質では、選抜は、近縁植物の系統群の評価の反復から得られる平均値に基づくべきである。慣用の選抜方法は、系統選抜、修飾系統の選抜、集団選抜、および循環選抜を、一般に含む。
遺伝の複雑さは、育種方法の選抜に影響する。戻し交配育種は、遺伝性の高い形質のために好ましい1つまたは少数の遺伝子を望ましい栽培品種へ導入するために使用する。この手法は、耐病性栽培品種の育種に、広範に使用されている。種々の循環選抜技術は、多数の遺伝子により調節される量的遺伝性形質を向上させるために使用する。自殖性作物における循環選抜の使用は、受粉の容易さ、各受粉からの雑種の成功頻度、および成功した各交配種からの雑種の後代の数に依存する。
各育種プログラムは、育種手順の効率の定期的かつ客観的評価を含むべきである。評価基準は、目標および目的に応じて変化するが、適切な標準、後生的育種系統の総合的価値、およびインプット1単位あたり(例えば、1年あたり、支出1ドルあたり等)の生成した成功栽培品種の数との比較に基づいて、1年あたりの選抜からの利得を含むべきである。
有望な後生的育種系統を、徹底的に試験し、3年間以上、商業的標的地域を代表する環境下で適切な標準と比較する。最良の系統は、新たな商業的栽培品種の候補であり、少数の形質を欠く系統は、親として使用して、さらなる選抜のための新たな集団を生成し得る。
マーケティングおよび流通の最終ステップに繋がるこのような方法は、最初の交配を行う時から通常、4〜12年かかる。したがって、新たな栽培品種の開発は、時間を要する方法であり、詳細な将来計画、資源の効率的使用、および最小限の指示の変更を含む。
ほとんどの形質において、真の遺伝子型値が、交絡する他の植物形質または環境因子により隠蔽されているため、最も困難なタスクは、遺伝的に優れた個体を同定することである。優れた植物を同定する1つの方法は、他の実験植物と比較してこの能力を観察すること、および標準栽培品種を広範に生育させることである。このような観察は通常、反復し、適切なデータを確認して、遺伝的価値を十分に推定する。
新しく、特有、かつ優れたダイズ栽培品種および雑種を開発するためにダイズ植物育種の使用を試みる場合、育種家は、2つ以上の親系統を、最初に選抜および交配した後、自家受粉を繰り返して、選抜し、多くの新たな遺伝的組合せを生成する。育種家は、交配、自家受粉および変異により、数十億の異なる遺伝的組合せを、理論的には生成することができる。育種家には、細胞レベルの直接的調節を含まない。したがって、2人の育種家は、同一のダイズ形質を有する、同一の系統、または非常に類似する系統でさえも、典型的に開発しない。
毎年、栽培品種を開発する場合、植物育種家は、生殖質を選抜して次世代へ進行させる。この生殖質は、特有かつ種々の地理的、気候的および土壌的条件下で生育させ、次いで、生育期の間および生育期の終わりにさらなる選抜を行う。開発する栽培品種は、予測不可能である。このように予測不可能であるのは、育種家の選抜が、特有の環境下で生じ、DNAレベルでの調節なしに(従来の育種手順を使用して)、数百万の種々の可能な遺伝的組合せが生成されるためである。
当技術分野における通常の技術を有する育種家は、最終的に生じるこの開発系統を予測することができない。このように予測不可能であることにより、優れた新たなダイズ栽培品種を開発するために多額の研究支出が生じる。
新たなダイズ栽培品種の開発は、ダイズ変種の開発および選抜、このような変種の交配、および優れた雑種交配種の選抜を含む。雑種種子は、選抜した雄性稔性の親間の手動交配により、または雄性不稔性系の使用により生成する。このような雑種は、特定の単一遺伝子形質、例えば、莢の色、花の色、柔毛の色、植物の物理的特性、または種子が真に雑種であることを示す耐病性のために選抜する。親系統に関するさらなるデータならびに雑種の表現型は、特定の雑種交配を続けるかどうかの育種家の判断に影響する。
系統育種および循環選抜育種方法は、育種集団から栽培品種を開発するために使用する。育種プログラムでは、2つ以上の栽培品種または幅広い種々の源由来の望ましい形質を、所望の表現型の自家受粉および選抜により栽培品種を開発する育種プール内に組み合わせる。新たな栽培品種は、評価して、商業的可能性を含むものを判定する。
系統育種は、作物の自家受粉の向上のために、一般に使用する。好ましい相補的形質を有する2つの親を交配してF1を生成する。F2集団は、1つまたはいくつかのF1の自家受粉により生成する。最良の個体の選抜は、F2集団において開始してもよく、次いで、F3の初めに、最良の系統群における最良の個体を選抜する。系統群の試験の反復は、F4の生成において開始し、低遺伝性を有する形質のための選抜の有効性を向上させることができる。同系交配の進行期(すなわちF6およびF7)において、最良の系統または表現型的に類似の系統の混合を、新たな栽培品種として公表する可能性について試験する。
集団および循環選抜は、自家または交配受粉作物のいずれかの集団を向上させるために使用することができる。異型接合個体の遺伝的可変性の集団は、いくつかの異なる親の相互交配により、同定または生成する。最良の植物は、個々の優位性、傑出した後代、または優秀な組合せ能力に基づいて選抜する。選抜した植物は、相互交配させて新たな集団を生成し、これにより、さらなる選抜サイクルを継続する。
戻し交配育種は、単純に遺伝した、高度な遺伝性形質の、望ましい同型接合栽培品種または反復親である近交系統への遺伝子導入に使用されている。導入する形質の源は、供与親と呼ぶ。生じる植物は、反復親(例えば、栽培品種)の特質および供与親から導入される望ましい形質を含むことが期待される。最初の交配後、供与親の表現型を有する個体を選抜し、反復親との交配を繰り返す(戻し交配)。生じる植物は、反復親(例えば、栽培品種)の特質および供与親から導入される望ましい形質を含むことが期待される。
単粒系統法の手順は、厳密に言えば、分離集団を定植し、1植物あたり1つの種子の試料を収穫し、単粒試料を使用して次世代を定植することを指す。集団が、F2から所望のレベルの同系交配に進行している場合、系統が由来する植物は、種々のF2個体をそれぞれたどる。集団における植物の数は、発芽しない種子も存在すれば、少なくとも1つの種子をも生成しない植物も存在するため、各世代で減少する。結果として、集団において最初に採取したF2植物のすべてが、世代の進行が完了すると、後代により表されるわけではない。
複粒法の手順では、ダイズ育種家は、1つまたは複数の莢を集団の各植物から一般に収穫し、これをともに脱穀してバルクを形成する。バルクの一部は、次世代の定植に使用し、一部は、貯蔵する。手順は、修飾単粒系統法または莢−バルク技術と呼ばれている。
複粒法の手順は、収穫時の労力を省くために使用されている。機械を用いて莢を脱穀すると、1つの種子を各種子から手動で除去する単粒法の手順よりも、かなり迅速である。また、複粒法の手順は、集団の同数の種子を定植することを、同系交配の各世代で可能とする。十分な種子を収穫して、発芽または種子を生成しなかった植物を補う。
種々の形質および作物のために一般に使用される他の育種方法の記載は、いくつかの参考図書(例えば、Allard, 1960;Simmonds, 1979;Sneep et al., 1979;Fehr, 1987)のうちの1つに見出すことができる。
適切な試験では、いかなる主要な欠陥をも検出し、現行の栽培品種についての優位性または向上のレベルを確立するべきである。優れた能力を示すことに加えて、業界標準と適合するか、または新たな市場を生み出す、新たな栽培品種への需要が存在するはずである。新たな栽培品種の導入は、種子生産者、栽培者、加工業者および消費者に対して、すなわち特別な広告およびマーケティング、種子の改変および商業的生産手段、ならびに新たな生産物の利用のために、さらなるコストを招く。新たな栽培品種の先行公表試験は、最終栽培品種の研究および開発コストならびに技術的優位性を考慮に入れるべきである。種子繁殖栽培品種では、種子を容易かつ経済的に生成することが、実現可能であるはずである。
それにもかかわらず、代替的であるか、状況に応じて向上したか、または高収量の、1つまたは複数のダイズ栽培品種の必要性が存在する。
以下の本開示は、種々の予言的実施形態を使用して、製造品、装置、製品および装置を使用するための方法、製品および装置を作製するための方法、ならびに作製する方法により生成される生産物に関する広範な原理を、必要な媒介物とともに教示する。この発明の概要は、概念の選択が、以下にさらに記載するように単純化された形態で提示されるという考えを本明細書において紹介するために提供される。この発明の概要は、対象の鍵となる特徴または必須の特徴を同定することを意図せず、この発明の概要は、主張する対象の範囲を制限するように使用されることも意図しない。さらなる態様、特徴、および/または例の利点は、一部は、以下の記載において示し、一部は、記載から明らかとなるか、または本開示の実行により知ることができる。
本開示の範囲を制限することを意図することなく、本開示の実施形態による、方法の例およびこれに関連する結果は、以下に示す。読者の便宜上、例において表題または副題を使用することがあり、これにより本開示の範囲を決して制限すべきでないことに留意されたい。他に定義しない限り、本明細書において使用するすべての技術的および科学的用語は、本開示が属する技術分野の当業者により一般に理解されるものと同一の意味を有する。矛盾する場合は、定義を含む本明細書により規制する。
前述を念頭に置いて、FTE2009、FTE3049およびFTE3140と名付ける3つの新たなダイズ栽培品種のいずれかを、1つまたは複数の実施形態として考慮されたい。したがって、本開示の1つまたは複数の実施形態は、ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140の種子;ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140の植物;ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140の植物部位;ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140を、それ自体または別のダイズ栽培品種と交配させることにより生成されるダイズ植物を生成するための方法;ならびにダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140の変異誘発または形質転換による変異体の生成に関する。また、本開示の1つまたは複数の実施形態は、ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140の種子由来の商品生産物、ならびにこのような商品生産物を含む食品生産物に関する。
したがって、ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140を使用する、このような方法:自家受粉、戻し交配、雑種生成、集団との交配等はいずれも、本開示の1つまたは複数の実施形態の一部である。ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140を、少なくとも1つの親として使用して生成したすべての植物は、本開示の1つまたは複数の実施形態の範囲内に存在する。このようなダイズ栽培品種は、他の異なるダイズ植物との交配において使用して、優れた特性を有する第1世代(F1)ダイズ雑種種子および植物を生成することができる。
別の態様では、本開示の1つまたは複数の本実施形態では、ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140の単一または複数の遺伝子変換植物を提供する。導入した遺伝子は、優性または劣性の対立遺伝子であり得る。導入した遺伝子は、除草剤抵抗性、昆虫抵抗性、細菌、真菌、またはウイルス性の病気に抵抗性、雄性稔性、雄性不稔性、栄養価強化(例えば、タンパク質含有量の増加)、種子サイズの減少、形、収量、発芽能力、および産業的利用のような形質を付与し得る。遺伝子は、天然に存在するダイズ遺伝子、または遺伝子操作技術により導入した導入遺伝子であり得る。
別の態様では、本開示の1つまたは複数の本実施形態では、ダイズ植物FTE2009、FTE3049およびFTE3140の組織培養のための再生可能な細胞を提供する。組織培養では、ほとんどの場合において、前述のダイズ植物の生理学的および形態学的特性を有する植物を再生させること、ならびに前述のダイズ植物と同一の遺伝子型を実質的に有する植物を再生させることが可能である。このような組織培養における再生可能な細胞は、胚、原形質体、分裂組織細胞、カルス、花粉、葉、葯、根、根端、花、種子、莢または茎であり得る。またさらに、本開示の1つまたは複数の本実施形態では、本開示の1つまたは複数の実施形態の組織培養物から再生されるダイズ植物を提供する。
また、本開示の1つまたは複数の実施形態は、その遺伝物質において1つまたは複数の導入遺伝子を含む、ダイズ植物を生成するための方法、ならびにこのような方法により生成されるトランスジェニックダイズ植物および植物部位に関する。また、本開示の1つまたは複数の実施形態は、ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140に由来する、ダイズ栽培品種または育種栽培品種および植物部位、ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140に由来する、他のダイズ栽培品種、系統または植物部位を生成するための方法、ならびに伝統的育種および遺伝子操作するステップを含む、このような方法の使用により得られる、ダイズ植物、変種、およびこれらの部分に関する。本開示の1つまたは複数の実施形態は、ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140を別のダイズ栽培品種と交配させることにより生成される、雑種ダイズ種子、植物および植物部位にさらに関する。
定義
以下の記載および表では、多数の用語を使用する。このような用語が定められる範囲を含む、明細書および特許請求の範囲の明確かつ一貫した理解を提供するために、以下の定義を提供する。
対立遺伝子:対立遺伝子は、いずれかまたは1つもしくは複数の代替遺伝子型であり、このすべては、1つの形質または特性に関連する。2倍体細胞または生物では、所与の遺伝子の2つの対立遺伝子は、1対の相同染色体上の対応する遺伝子座を占める。
戻し交配:戻し交配は、育種家が、雑種後代を、親のうちの1つ、例えば、F1雑種の親の遺伝子型のうちの1つを有する第1世代の雑種F1と、世代を遡って繰り返し交配させる方法である。
子葉:子葉は、種子中の葉の一種である。子葉は、種子の養分貯蔵組織を含む。
耐病性:耐病性遺伝子は、病原体の攻撃を検出し、病原体に対する反撃を促進する能力を含む。
胚:胚は、成熟種子内に含まれる小型の植物体である。
出芽:出芽は、砂中に3”の深さで定植して温度を25℃に調節した場合に、種子が出芽する能力を示すスコアである。毎日出芽する植物の数を計数する。このデータをベースとして、この出芽率および出芽のパーセントに基づいて、各遺伝子型に1〜9のスコアを与える。スコア9は、優秀な出芽率およびパーセントを示し、中等のスコア5は、平均的評価を示し、スコア1は、非常に低い出芽率およびパーセントを示す。
臍:臍は、種子上に残る痕跡を指し、これは、種子を収穫する前に、種子が莢に接続する場所を示す。
胚軸:胚軸は、子葉と根との間の、胚または実生の部分である。したがって、苗条と根との間の境界域と考えることができる。
成熟群:成熟群は、植物変種群の産業協定区分であって、日長または緯度に従ってそれらが主に適応する区域に基づくものを指す。これは、非常に長い日長多様性(000、00、0群)から非常に短い日長多様性(VII、VIII、X群)までで構成される。I群は、ミネソタ、サウスダコタ、およびネブラスカ州を含む、日長または緯度を含む。亜群は、区域の部分を分割する、区域の産業協定区分を指す。
植物の高さ:植物の高さは、土の表面から植物の1番上の節までを測り、センチメートルで測定する。
莢:莢は、ダイズ植物の果実を指す。これは、外皮または殻(果皮)およびダイズ種子を含む。
タンパク質パーセント:ダイズ種子は、相当量のタンパク質を含む。タンパク質は、NIR分光光度法により一般に測定し、現状有姿のパーセントに基づいて報告する。
柔毛:これは、ダイズ植物の葉、茎、および莢上に密に配置される、非常に繊細な毛の被覆を指す。
量的形質遺伝子座(QTL):QTLは、通常、連続的に分布した、数値的に表すことが可能な形質を、ある程度調節する遺伝子座を指す。
再生:再生は、組織培養による植物の発生を指す。
脱粒抵抗性:脱粒抵抗性は、ダイズの莢が、成熟する間および成熟後に、閉じており(すなわち、封着されており)インタクトのままである傾向である。ダイズの莢を閉じたままとする封着は、インタクトであり、強力である。
種子タンパク質ペルオキシダーゼ活性:種子タンパク質ペルオキシダーゼ活性は、種皮におけるペルオキシダーゼ酵素の存在または非存在に基づいて、栽培品種を分別する化学分類学的技術を指す。2つの種類のダイズ栽培品種が存在し、高いペルオキシダーゼ活性を有するもの(濃赤色)および低いペルオキシダーゼ活性を有するもの(無色)が存在する。
種子収量(ブッシェル/エーカー)。ブッシェル/エーカーによる収量は、収穫時の子実の収量である。
1ポンドあたりの種子:ダイズ種子は、種子サイズが変動するため、1ポンドを補うのに必要とされる種子の数も変動する。これは、所与の地域への定植に必要とされる種子のポンド数に波及し、最終消費にも影響する。通常、本開示の1つまたは複数の本実施形態のダイズは、100種子あたりの質量として測定した。
脱粒:収穫前に莢が裂開する量である。莢裂開は、種子が莢から土に落ちることを含む。これは、1〜5の視覚的スコアであり、所与の試験において、すべての遺伝子型を比較する。スコア1は、莢が開かなかった、および種子が落ちなかったことを意味する(すなわち、非脱粒、非裂開)。スコア5は、莢の100%が開いたことを示す。
単一遺伝子変換(Converted/Conversion):単一遺伝子変換植物は、戻し交配と呼ばれる植物育種技術により発生させた植物を指し、この場合、単一遺伝子が、戻し交配技術または遺伝子操作により栽培品種に導入されていることに加えて、栽培品種の所望の形態学的および生理学的特性の本質的すべてが、除去されている。
茎およびつるの長さ:茎およびつるの長さは、植物の頂端分裂組織から、茎が地面と接する場所までの、センチメートルによる茎の尺度であり、植物が成熟すると(すなわち、開花後、莢が十分に膨らんでいる場合)記録する。
ダイズ栽培品種FTE2009は、成熟群Iのダイズ栽培品種である。FTE2009は、類似の成熟度の系統と比較した場合、非常に高い潜在的収量およびタンパク質含有量を含み、鉄欠乏クロロシス、ダイズシスト線虫、フィトフトラ(Phytophthora)根腐れ、白カビ、およびダイズ急性枯死症(sudden death syndrome)を含むいくつかの植物病に対する準耐性/抵抗性を含む。ダイズ栽培品種FTE3049は、成熟群I、亜群6の栽培品種である。FTE3049は、類似の成熟度の系統と比較した場合、非常に高い潜在的収量およびタンパク質含有量を含み、鉄欠乏クロロシス、ダイズシスト線虫、フィトフトラ(Phytophthora)根腐れ、白カビ、およびダイズ急性枯死症を含むいくつかの植物病に対する準耐性/抵抗性を含む。ダイズ栽培品種FTE3140は、成熟群I、亜群7の栽培品種である。FTE3140は、類似の成熟度の系統と比較した場合、非常に高い潜在的収量およびタンパク質含有量を含み、鉄欠乏クロロシス、ダイズシスト線虫、フィトフトラ(Phytophthora)根腐れ、白カビ、およびダイズ急性枯死症を含むいくつかの植物病に対する準耐性/抵抗性を含む。このようなダイズ栽培品種は、活動的な根系を有し、質の劣る土壌および種々の成熟群条件において、急速な出芽およびより高い収量を可能とする。
種々の世代における選抜に使用する基準の一部は、種子収量、倒伏抵抗性、出芽、耐病性、成熟度、植物の高さ、脱粒抵抗性、およびタンパク質含有量を含む。
本明細書において引用する参考文献は、本明細書において十分に言明するように、参照により組み込む。以下の記載は、例示的であり、制限するものとして解釈されるべきではない。多数の特定の詳細は、本開示の徹底的な理解を提供するために記載する。しかし、特定の例では、周知または従来の詳細は、本明細書の不明瞭さを回避するために記載しない。本開示の1つまたは複数の実施形態への言及は、同実施形態への言及であり得るが、必ずしもそうではなく、このような言及は、実施形態の少なくとも1つを意味する。
「一実施形態」または「実施形態」への本明細書における言及は、実施形態と関連して記載する特定の特徴、構造、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。句「一実施形態では」が本明細書の種々の場所において出現する場合、同実施形態の必ずしもすべてを言及しておらず、他の実施形態と相互に排他的な別々または代替の実施形態である。その上、他の実施形態ではなく、一部の実施形態により示す、種々の特徴を記載する。同様に、他の実施形態ではなく、一部の実施形態のための要件であり得る、種々の要件を記載する。
本明細書において使用する用語は、本開示の文脈において、当技術分野における通常の意味、および各用語を使用する特定の文脈における通常の意味を、一般に有する。本開示の記載に使用する特定の用語は、以下または本明細書の他の場所において検討して、本開示の記載についての実行者へのさらなる助言を提供する。便宜上、特定の用語は、例えば、イタリック体および/または引用符を使用して強調し得る。強調の使用は、用語の範囲および意味に影響せず、用語の範囲および意味は、強調されているかにかかわらず、同一の文脈において同一である。同一の事物は、2つ以上の方法で述べることができることが理解される。
したがって、代替の言葉および同義語は、本明細書において検討する用語のいずれか1つまたは複数のために使用することがあり、本明細書において用語を詳述または検討するかにかかわらず、重視すべきいかなる特別な意義もない。特定の用語のための同義語を提供する。1つまたは複数の同義語の列挙は、他の同義語の使用を排除しない。本明細書において検討する任意の用語の例を含む、本明細書におけるいずれかでの例の使用は、単なる例示であり、本開示または例となる任意の用語の範囲および意味をさらに制限することを意図しない。同様に、本開示は、本明細書における所与の種々の実施形態を制限しない。
このような栽培品種は、以下の栽培品種についての明細情報に記載のように、均一性および安定性が示されている。このような栽培品種は、草型の均一性に注意して、十分な数の世代自家受粉させている。このような栽培品種は、均一性に対する継続的観察につれて増加している。
Figure 2021522851
表1は、成熟群Iの、ミネソタ州のキャノンフォールズまたはミネソタ州のウィルマーにおいて収集したデータに基づく、ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140の形態学および他の特性を含む。
また、この開示は、第1の親ダイズ植物を第2の親ダイズ植物と交配させることにより、ダイズ植物を生成するための方法対象とし、この場合、第1または第2のダイズ植物が、FTE2009、FTE3049またはFTE3140由来のダイズ植物である。さらに、第1および第2の親ダイズ植物の両方は、FTE2009、FTE3049またはFTE3140であり得る。したがって、FTE2009、FTE3049またはFTE3140を使用する方法:自家受粉、戻し交配、雑種育種、および集団との交配等はいずれも、本開示の一部である。FTE2009、FTE3049またはFTE3140を親として使用して生成されるいずれの植物も、本開示の範囲内である。
有用な方法は、直接的遺伝子導入方法、例えば、マイクロプロジェクタイルによる送達、DNA注入、エレクトロポレーション法等を使用して植物組織に導入される発現ベクターを含むが、これらに限定されない。その上、発現ベクターは、バイオリスティック装置を用いたマイクロプロジェクタイルによる送達、またはアグロバクテリウム(Agrobacterium)媒介形質転換のいずれかを使用することにより、植物組織に導入される。本開示の1つまたは複数の実施形態の原形質において得られた形質転換植物は、本開示の1つまたは複数の実施形態の範囲内に存在することを意図する。
本開示のさらなる実施形態
特定のタンパク質生成物をコードする遺伝子の単離および特性決定を可能とした分子生物学的技術の出現により、植物生物学の分野の科学者は、植物のゲノムを操作して、外来遺伝子、またはさらなる、または天然の修飾バージョンの、または内因性の遺伝子(おそらくは、種々のプロモーターにより引き起こされる)を含ませ、発現させて、特定の方法で植物の形質を変えることに強い関心を深めた。このような外来のさらなる、および/または修飾遺伝子を、本明細書において、まとめて「導入遺伝子」と呼ぶ。過去20年にわたって、トランスジェニック植物を生成するための、いくつかの方法が開発されており、本開示の1つまたは複数の本実施形態もまた、特定の実施形態において、形質転換バージョンの主張する栽培品種または系統に関する。
植物形質転換は、植物細胞において機能する、発現ベクターの構築を含む。このようなベクターは、制御エレメント(例えば、プロモーター)の制御下にあるかまたはこれに操作可能に結合された遺伝子を含むDNAを含む。発現ベクターは、プラスミドの形態であることがあり、単独で、またはダイズ植物の遺伝物質に導入遺伝子を組み込む形質転換方法を使用して提供される形質転換ダイズ植物に対する他のプラスミドと組合せて、使用することができる。
発現ベクターは、制御エレメント(例えば、プロモーター)に操作可能に結合された少なくとも1つの遺伝子マーカーを含み、これにより、負の選抜、すなわち、選択マーカー遺伝子を含まない細胞の増殖の阻害、または正の選抜、すなわち、遺伝子マーカーによりコードされる生成物についてのスクリーニングのいずれかによって、マーカーを含む形質転換細胞を回収することが可能となる。植物形質転換のための一般に使用される多くの選択マーカー遺伝子は、形質転換技術の分野において周知であり、例えば、抗菌剤もしくは除草剤であり得る選択的化学物質を代謝的に中和する酵素をコードする遺伝子、または阻害物質に対して非感受性の変異させた標的をコードする遺伝子を含む。また、正の選抜方法は、当技術分野においてほとんど公知ではない。
発現ベクターに含まれる遺伝子は、制御エレメント、例えば、プロモーターを含むヌクレオチド配列により引き起こされる。いくつかの種類のプロモーターが、形質転換技術の分野において現在、周知であり、例えば、単独またはプロモーターと組み合わせて使用可能な他の制御エレメントが挙げられる。
本明細書において使用する場合、「プロモーター」は、転写開始点から上流に存在し、RNAポリメラーゼおよび他のタンパク質を認識および結合して転写を開始することに関与する、DNA領域への言及を含む。「植物プロモーター」は、植物細胞において転写を開始することが可能なプロモーターである。発生制御下のプロモーターの例としては、特定の組織、例えば、葉、根、種子、繊維、木部導管、仮導管または厚壁組織において転写を選択的に開始するプロモーターが挙げられる。
誘導プロモーターは、ダイズにおける発現のための遺伝子に操作可能に結合される。任意選択で、誘導プロモーターは、ダイズにおける発現のための遺伝子に操作可能に結合されたシグナル配列をコードするヌクレオチド配列に操作可能に結合される。誘導プロモーターは、本開示の1つまたは複数の本実施形態において使用することができる。
構成的プロモーターは、ダイズにおける発現のための遺伝子に操作可能に結合されるか、または構成的プロモーターは、ダイズにおける発現ための遺伝子に操作可能に結合されるシグナル配列をコードするヌクレオチド配列に操作可能に結合される。本開示の1つまたは複数の本実施形態において、多様な構成的プロモーターを利用することができる。
組織特異的プロモーターは、ダイズにおける発現のための遺伝子に操作可能に結合される。任意選択で、組織特異的プロモーターは、ダイズにおける発現のための遺伝子に操作可能に結合されたシグナル配列をコードするヌクレオチド配列に操作可能に結合される。組織特異的プロモーターに操作可能に結合された目的の遺伝子により形質転換した植物は、導入遺伝子のタンパク質生成物を、独占的または選択的に、特定の組織において生成する。組織特異的または組織選択的プロモーターはいずれも、本開示の1つまたは複数の本実施形態において利用することができる。
本開示の1つまたは複数の本実施形態によるトランスジェニック植物により、外来タンパク質を商業的な量で生成することができる。したがって、当技術分野において十分に理解されている、形質転換植物の選抜および繁殖ための技術は、従来の方法により収穫される多数のトランスジェニック植物をもたらし、次いで、目的の組織またはバイオマス全体から外来タンパク質を抽出することができる。植物バイオマスからのタンパク質抽出は、公知の方法により達成することができる。
実施形態によれば、外来タンパク質の商業的生産のために提供されるトランスジェニック植物は、ダイズ植物である。別の実施形態では、目的のバイオマスは、種子である。高レベルの発現を示す比較的少数のトランスジェニック植物では、主に、従来のRFLP、PCRおよびSR解析により、遺伝子地図を作成することができ、これにより、組み込んだDNA分子の染色体上のおよその位置を同定した。これに関する例となる方法論については、Glick and Thompson, Methodsin Plant Molecular Biology and Biotechnology, (CRC Press, Boca Raton) 269:284 (1993)を参照されたい。染色体上の位置に関する地図情報は、対象のトランスジェニック植物の所有権保護に有用である。無許可の繁殖が行われ、他の生殖質により交配が行われる場合、組込み領域の地図を疑い植物の類似の地図と比較して、後者が対象植物との共通系統を含むかどうかを判定することができる。地図比較は、ハイブリダイゼーション、RFLP、PCR、SSRおよびシーケンシングを含むことができる。
同様に、本開示の1つまたは複数の本実施形態により、形質転換植物において、農学的遺伝子を発現させることができる。とりわけ、植物を遺伝子操作して、農学的目的の種々の表現型を発現させることができる。これに関して関係づけられる例となる遺伝子としては、有害生物または病気に対する抵抗性を付与する遺伝子、除草剤に対する抵抗性を付与する遺伝子、ならびにそれらに限定されないが、高いタンパク質含有量、高い油含有量、種子の円形度、および大型の根系を含む、付加価値のある形質を付与またはこれに寄与する遺伝子として分類されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
有害生物または病気に対する抵抗性を付与する遺伝子に関しては、植物防御は、耐病性(R)遺伝子の生成物と、病原体中の対応する非病原性(Ar)遺伝子の生成物との間の特異的相互作用により活性化されることが多い。植物栽培品種は、1つまたは複数のクローン化抵抗性遺伝子により形質転換され、特定の病原株に対して抵抗性の植物を改変することができる。このような遺伝子を含む操作された植物は、本開示の1つまたは複数の実施形態の範囲内に存在することを意図する。
除草剤に対する抵抗性を付与する遺伝子に関しては、成長点もしくは分裂組織を阻害する除草剤、例えば、イミダゾリノン(imidazlinone)もしくはスルホニルウレア、または光合成を阻害する除草剤。植物栽培品種は、1つまたは複数のクローン化抵抗性遺伝子により、特定の除草剤に対して抵抗性の、操作された植物に形質転換させることができる。このような遺伝子を含む、操作された植物は、本開示の1つまたは複数の実施形態の範囲内に存在することを意図する。
付加価値のある形質を付与またはこれに寄与する遺伝子に関しては、例えば、植物ステアリン酸含有量を上昇させる脂肪酸代謝の修飾、ならびに例えば、タンパク質含有量に影響しこれを上昇させる炭水化物組成物の修飾は、植物栽培品種の形質転換に含み得る。付加価値のある形質をコードする(または付与する)このような遺伝子を含む、操作された植物は、本開示の1つまたは複数の実施形態の範囲内に存在することを意図する。
植物形質転換のための多数の方法は、開発されており、生物学的および物理学的植物形質転換プロトコールを含む。例えば、Miki et al., “Procedures for Introducing Foreign DNA into Plants” in Methods in Plant Molecular Biology and Biotechnology, Glick B. R. and Thompson, J. E. Eds. (CRC Press, Inc., Boca Raton, 1993) pages 67 - 88を参照されたい。加えて、発現ベクターおよびin vitro培養方法は、植物細胞または組織の形質転換および植物の再生のために利用可能である。例えば、Gruber et al., “Vectors for Plant Transformation” in Methods in Plant Molecular Biology and Biotechnology, Glick B. R. and Thompson, J. E. Eds. (CRC Press, Inc., Boca Raton, 1993) pages 88 - 119を参照されたい。
ダイズ形質転換のための方法:
A.アグロバクテリウム(Agrobacterium)媒介形質転換:発現ベクターを植物に導入するための1つの方法は、アグロバクテリウム(Agrobacterium)の天然の形質転換系に基づく。例えば、Moloney et al., Plant Cell Reports 8: 238 (1989)を参照されたい。
B.直接的遺伝子導入:まとめて直接的遺伝子導入と呼ぶ、植物形質転換のいくつかの方法は、アグロバクテリウム(Agrobacterium)媒介形質転換の代替として開発されている。一般に適用可能な植物形質転換方法は、マイクロプロジェクタイルによる形質転換であり、この場合、DNAは、1〜4μmのマイクロプロジェクタイルの表面に輸送される。発現ベクターは、バイオリスティック装置により植物組織に導入され、これは、マイクロプロジェクタイルが植物細胞壁および膜を貫通するために十分な速度に加速させる。DNAの植物への物理的送達のための別の方法は、標的細胞の超音波処理である。また、CaCl2沈殿、ポリビニルアルコールまたはポリ−L−オルニチン(orthinine)を使用する、DNAの原形質体への直接取込みも報告されている。
ダイズ標的組織の形質転換の後に、上記の選択的マーカー遺伝子の発現により、当技術分野において現在周知の再生および選抜方法を使用して、形質転換細胞、組織、および/または植物の選択的選抜が可能となる。
形質転換のための前述の方法は、トランスジェニック栽培品種を生成するために、典型的に使用する。次いで、トランスジェニック栽培品種は、別の(非形質転換の、または形質転換した)栽培品種と交配させて、新たなトランスジェニック栽培品種を生成し得る。あるいは、前述の形質転換技術を使用して特定のダイズ系統に操作されている遺伝形質は、植物育種技術分野において周知の伝統的戻し交配技術を使用して、この系統のいずれかに移行し得る。例えば、戻し交配の手法は、公の非優良栽培品種から優良栽培品種へ、またはそのゲノムに外来遺伝子を含む栽培品種からこの遺伝子を含まない1つもしくは複数の栽培品種への、操作された形質の移行に使用し得る。本明細書において使用する場合、「交配」は、XのYによる単純な交配、または本文脈に応じて戻し交配の方法を指し得る。
ダイズの単一遺伝子変換:
本開示の1つまたは複数の本実施形態の文脈においてダイズ植物の用語を使用する場合、これは、この栽培品種の任意の単一遺伝子変換をも含む。単一遺伝子変換植物の用語は、本明細書において使用する場合、戻し交配と呼ばれる植物育種技術により発生させたダイズ植物を指し、この場合、戻し交配技術により栽培品種に導入される単一遺伝子に加えて、栽培品種の所望の形態学的および生理学的特性の本質的すべてが回復する。戻し交配方法は、本開示の1つまたは複数の本実施形態とともに使用して、特性を向上させるか、またはこれを栽培品種に導入することができる。戻し交配の用語は、本明細書において使用する場合、雑種後代を反復親と世代を遡って交配させることを繰り返すこと、すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8または9回以上、反復親と世代を遡って交配させることを指す。所望の特性について遺伝子に寄与する親ダイズ植物は、非反復親または供与親と呼ぶ。この用語は、非反復親を、戻し交配プロトコールにおいて1回限り使用し、したがって繰返し使用しないことを指す。非反復親由来の1つまたは複数の遺伝子を導入する親ダイズ植物は、戻し交配プロトコールにおいていくつかのラウンドで使用するため、反復親として知られる。典型的な戻し交配プロトコールでは、元々の目的の栽培品種(反復親)は、導入する目的の単一遺伝子を保有する第2の栽培品種(非反復親)と交配させる。次いで、この交配から生じる後代を反復親と再び交配させ、ダイズ植物が得られるまで方法を繰り返し、この場合、同一の環境条件下で生育させた場合に5%の有意水準で判定される非反復親由来の導入される単一遺伝子に加えて、反復親の所望の形態学的および生理学的特性の本質的すべてが、変換植物において回復する。
適する反復親の選抜は、戻し交配手順の成功のために重要なステップである。戻し交配プロトコールの目標は、元々の栽培品種における単一の形質または特性を変更または置換することである。これを達成するために、反復栽培品種の単一遺伝子を、非反復親由来の所望の遺伝子により修飾または置換し、その上、元々の栽培品種の、残りの所望の遺伝的構成と、これによる所望の生理学的および形態学的構成との本質的すべてを維持する。特定の非反復親の選抜は、戻し交配の目的に依存し、主な目的のうちの1つは、商業的に望ましく農学的に重要な一部の形質を植物に加えることである。的確な戻し交配プロトコールは、適切な試験プロトコールを決定するために変更する特性または形質に依存する。導入する特性が優性対立遺伝子である場合、戻し交配方法は単純化されるが、劣性対立遺伝子もまた、導入される。この場合では、所望の特性の導入が成功しているかどうかを判定する後代の試験を導入することが必要であり得る。
多くの単一遺伝子形質は、新たな栽培品種の開発において、規則的には選抜されないが、戻し交配技術により向上させることができることが確認されている。単一遺伝子形質は、トランスジェニックである場合もあれば、そうでない場合もあり、このような形質の例としては、雄性不稔性、蝋質デンプン、除草剤抵抗性、細菌、真菌、またはウイルス性の病気に対する抵抗性、昆虫抵抗性、雄性稔性、栄養価強化(例えば、高いタンパク質含有量および油含有量)、産業的利用、収量の安定および収量の増強が挙げられるが、これらに限定されない。このような遺伝子は、一般に、核による遺伝である。
栽培品種のさらなる繁殖は、組織培養および再生により生じさせることができる。種々の植物組織の組織培養およびこれから生じる植物の再生は、周知であり、広範に公開されている。したがって、本開示の1つまたは複数の実施形態の別の態様は、成長および分化時に、FTE2009、FTE3049およびFTE3140からなる群から選択されるダイズ栽培品種の生理学的および形態学的特性を有するダイズ植物を生成する細胞を提供することである。
本明細書において使用する場合、用語「組織培養物」は、植物部位に組織化された同一もしくは異なる種類または一群のこのような細胞の単離した細胞を含む組成物を示す。例となる種類の組織培養物は、原形質体、カルス、植物クランプ、および植物または植物部位においてインタクトな組織培養物を生成可能な植物細胞、例えば、胚、花粉、花、種子、莢、葉、茎、根、根端、葯等である。植物組織培養物を調製および維持するための手段は、当技術分野において周知である。例として、器官を含む組織培養物が、再生植物の生成に使用されている。
また、本開示の1つまたは複数の実施形態は、第1の親ダイズ植物を第2の親サヤエンドウ(filed pea)植物と交配させることにより、ダイズ植物を生成するための方法を対象とし、この場合、第1または第2の親ダイズ植物は、ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049またはFTE3140のダイズ植物である。さらに、第1および第2の両親ダイズ植物は、ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049またはFTE3140に由来し得る。したがって、ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049またはFTE3140を使用する、このような方法:自家受粉、戻し交配、雑種生成、集団との交配等はいずれも、本開示1つまたは複数の実施形態の一部である。ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049またはFTE3140を少なくとも1つの親として使用して生成するすべての植物は、本開示の1つまたは複数の実施形態の範囲内に存在し、ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049またはFTE3140に由来する変種から発生させたものを含む。このダイズ栽培品種は、他の異なるダイズ植物との交配において使用して、優れた特性を有する第1世代(F1)ダイズ雑種種子および植物を生成し得る。また、本開示の1つまたは複数の実施形態の栽培品種は、本開示の1つまたは複数の実施形態の栽培品種により外因性遺伝子を導入し発現させる形質転換に使用することができる。ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049またはFTE3140を使用する伝統的育種方法、またはダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049またはFTE3140の形質転換のいずれかを用いて、当業者に公知の様々なプロトコールにより生成した遺伝的変異体は、本開示の1つまたは複数の実施形態の範囲内に存在することを意図する。
ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140の種子、この種子から生成した植物、この栽培品種と他の任意のダイズ植物との交配から生成した雑種ダイズ植物、雑種種子、および雑種ダイズ植物の種々の部位は、商品として利用することができる、あるいは、そのまま、またはヒトの食品、家畜飼料、もしくは産業における新たな材料の生産において、商品とすることができる。
ダイズは、この高いタンパク質および油含有量のため、食料源として使用することができる。高いタンパク質含有量により、これは、家畜の飼に最適となっている。植物性タンパク質は、動物性タンパク質よりも持続可能であり、その上、ヒトへの健康効果をももたらすと環境研究により示されるように、ダイズタンパク質のヒトによる消費は、需要が高まっている。ダイズは、産業および一般集団により所望される食品生産物のための優秀なタンパク質源である。
ダイズの一部の変種は、ヒトによる消費のための特製の食品を製造するために使用する。ダイズの一部の変種は、豆腐、豆乳、または食品生産物のためのタンパク質抽出物を製造するために使用することができる。ダイズの他の変種は、味噌および納豆のような食品を製造するために発酵させることができる。
ダイズからの食用タンパク質材料の生産により、精肉用ならびに酪農用生産物において、動物性タンパク質の健康でより安価な代替物がもたらされる。
Figure 2021522851
表2では、FTE2009、FTE3049およびFTE3140の収量データを、類似の成熟群の商業的ダイズの競合するいくつかの変種と対照的に示す。FTE3049およびFTE3140ならびに類似の成熟変種は、ミネソタ州において生育させた。1および4列目は、試験した変種の名称を示す。2、3、5および6列目は、本開示および競合する変種についての、ブッシェル/エーカー(BU/A)による収量を示す。
表2および表3における収量、タンパク質、および油の結果は、成熟群1亜群4地域の環境条件下での、種子300個の16フィートの列条試験区に沿った定植の結果(各反復についての)であった。
試行は、乱塊法で1変種あたり2回の反復により設定し、列条は、長さが16フィートであり、1列条を収穫した。表2および表3は、市販の変種P91M10およびP92M10を含み(Pioneer社より入手可能)、これは、高収量を付与すると考えられる非GMO変種である。表2および表3は、市販の変種ミネソタMN1011を含み、これは、シスト線虫に対する抵抗性を有すると考えられる非GMO変種である。
ダイズにおける主な向上は、1エーカーあたりの種子収量が高く、近赤外線分光法により測定した場合にタンパク質および油含有量が高い(数はタンパク質および油%、「現状有姿で」)変種の育種により行われている。
Figure 2021522851

Figure 2021522851
Figure 2021522851

表3A〜3Cは、本開示の1つまたは複数の実施形態の栽培品種、およびまた比較栽培品種における、タンパク質および油含有量を含む。本開示1つまたは複数の実施形態の栽培品種の種子は、様々な食品生産物に使用するものであるため、高いタンパク質および油含有量は、農業家が、定植する栽培品種を選抜するために考慮すべき重要な事項である。タンパク質および油含有量のこの評価に使用する種子は、表2のために生育させた植物から採取した。
Figure 2021522851
表4では、いくつかのダイズ病についての試験の結果を示し、この場合、FTE2009、FTE3049およびFTE3140ならびに同一の環境(成熟度I)および時間の条件下で生育させた他の競合する栽培品種について、感受性(Sus)、抵抗性(Res)または耐性(Tol)を報告する。
本開示の1つまたは複数の本実施形態の栽培品種(FTE2009、FTE3049およびFTE3140)ならびに発明者から市販されている他のいくつかの栽培品種を、鉄欠乏クロロシス(IDC)に対するこれらの感受性について評価した。鉄クロロシス欠乏症は、ダイズ生産に対する課題である。IDCの症候は、濃緑色の葉脈を有する特徴的な黄色の葉ならびに生育不良を含む。重度である場合、葉は黄色または白色となり、植物細胞が死ぬため、外縁は茶色となる。症候は、土壌が変化するにつれて、田畑にわたって点状に見られる。高いpHを有する土壌および可溶性塩を有する土壌は、植物に対する鉄の能力を低下させ得る。ほとんどの土壌は、豊富な鉄を含むが、この能力は、土壌のpHおよび塩により低下し得る。IDCに対する感受性は、遺伝的に調節することができる。栽培品種をIDCについて試験する場合、これらは、耐性(Tol):最小限の症候も観察されない、準耐性(Semi−Tol):症候が観察されるが、収量および品質の低下がまったくないか、または最小限である、準感受性(Semi−Sus):症候が観察され、収量および品質の一部の低下が存在する、ならびに感受性(Sus):症候が存在し、収量および品質の主要な低下が存在すると考えられる。
ダイズシスト線虫(SCN)、ヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)は、ダイズ植物の根を襲う回虫であり、世界中のほとんどのダイズ生育地域に見出される。SCNは、破壊的病原体であり、これは、年間15億ドルの米国のダイズにおける損失を生じ、ダイズ減少の1番の原因である。ミネソタ州の中央および北部では、シスト線虫は、単一の生育季節において3回またはさらに4回の生活環を完了することがあり、化学物質または他の管理手段により根絶するには法外に高価となり得る。このため、遺伝的SCN抵抗性は、通常、農業家にとって予防の源である。
ダイズシスト線虫(SCN)のスクリーニング(試験)を、アイオワ州立大学の植物病理学研究室において、栽培品種FTE2009、FTE3049およびFTE3140に対して実施した。結果は、次:抵抗性(Res):シスト0〜14匹が存在;中程度に抵抗性(Mod−Res):シスト15〜42匹が存在;中程度に感受性(Mod−Sus):シスト43〜85匹が存在;感受性(Sus):シスト86匹以上が存在、のようにもたらされた。
フィトフトラ(Phytophthora)根腐れ(フィトフトラ・ソーヤ(Phttophthora sojae))は、氾濫する傾向を有する水はけの悪い田畑または海抜の低い地域において経済的に重要な問題である。フィトフトラ(Phytophthora)根腐れの症候は、茶色の病変を含み、これは、ダイズの茎の上位まで増大し、茎を取り囲み、生育不良または植物の死を生じ得る。フィトフトラ・ソーヤ(Phttophthora sojae)は、いかなる生育期のダイズ植物にも感染し得る。完全には感受性でないダイズの変種は、生育不良となり得るが、死滅はしない。フィトフトラ(Phytophthora)根腐れは、一部の抵抗性を有する栽培品種を選抜することにより最良に管理される。
本開示の1つまたは複数の本実施形態のいくつかの栽培品種(FTE2009、FTE3049およびFTE3140を含む)ならびに発明者の市販のいくつかの栽培品種を、フィトフトラ(Phytophthora)根腐れに対するこれらの耐性または感受性について評価した。結果は、以下の評価に基づいた。
耐性(Tol):茎に濃茶色の病変なし;植物組織の黄変またはしおれなし。植物の生育不良なし、準耐性(Semi−Tol):葉組織の一部に黄変あり;小さな茶色の病変が植物の下位部に観察され、第2の節の1番上に達する、準感受性(Semi−Sus):植物組織の黄変およびしおれあり;植物の下位部からいくつかの節の上位まで茶色の病変が観察される、感受性(Sus):植物は完全にしおれて死ぬ。
白カビ(スクレロティニア(Sclerotina)茎腐れ、スクレロティニア・スクレロティオルム(Sclerotinia sclerotiorum))は、北米において、しばしば死を招くダイズ真菌病である。白カビは、冷たく湿った環境下で密な林冠をダイズが含む環境において、最も一般的に生じる。白カビは、葉のしおれ、および植物の死、ならびに茎の根元における退色を生じる。白カビに対する遺伝的耐性は、得ることができる。
本開示の1つまたは複数の本実施形態のいくつかの栽培品種(FTE2009、FTE3049およびFTE3140を含む)ならびに発明者の市販のいくつかの栽培品種を、白カビに対するこれらの耐性または感受性について評価し、上記IDCにおける方法と類似の方法により点数化した。
急性枯死症(SDS)(フザリウム・ビルグリフォルメ(Fusarium virguliforme))は、米国において、SCNに次いで第2の高い障害を生じる病気である。病害植物は、主根および側根の腐敗を含み、季節の終わり頃に高い植物死率を生じる。開花後に葉の症候が現れ始める。感染植物の葉は、葉脈間に黄斑の散在を最初に示す。SDSに対する遺伝的抵抗性は、存在する。
本開示の1つまたは複数の本実施形態のいくつかの栽培品種(FTE2009、FTE3049およびFTE3140を含む)ならびに発明者の市販のいくつかの栽培品種を、急性枯死症(フザリウム・ビルグリフォルメ(Fusarium virguliforme))に対するこれらの抵抗性または感受性について評価した。
表4では、2行目において、試験したすべての植物病の略称を列挙する。1列目において、記載する植物病について試験した栽培品種名を列挙する。2〜6列目では、列挙したすべての栽培品種についての病理学試験の感受性、耐性、または抵抗性の結果を示す。
寄託情報
上に開示し添付の特許請求の範囲に列挙する、FTE2009、FTE3049およびFTE3140と名付ける専有ダイズ栽培品種の寄託を、米国培養細胞系統保存機関(ATCC)、10801ユニバーシティ ブルバード、マナッサス、VA州20110により行った。寄託日は、2018年4月4日であった。各種子2500個の寄託物は、本出願の出願日以前からFTEにより維持した同一の寄託物から採取した。寄託時のすべての制限は、除去されており、寄託は、米国特許規則連邦規則法典第37巻1.801〜1.809条の要件のすべてを満たすことを意図する。ATCC受託番号は、PTA−125044、PTA−125045およびPTA125046である。寄託物は、30年、または最後の請求から5年、または特許有効期間のいずれかのより長い期間、寄託機関において維持し、その期間中、必要に応じて交換する。
要約すると、本開示は、限られた指示または免責事項としてではなく包括的な教示として記述されていることを認識することが重要である。「一実施形態」、「実施形態」または「特定の実施形態」への本明細書を通した言及は、実施形態と関連して記載する特定の特徴、構造、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれ、すべての実施形態には必ずしも含まれないことを意味する。したがって、句「一実施形態では」、「実施形態では」または「特定の実施形態では」は、本明細書を通して種々の場所において出現する場合はそれぞれ、同実施形態を必ずしも言及していない。その上、特定の任意の実施形態の特定の特徴、構造、または特性は、適する任意の方法により、1つまたは複数の他の実施形態と組み合わせ得る。本明細書において記載し例示する実施形態の他の変形形態および修正形態は、本明細書における教示を踏まえて可能であり、本対象の趣旨および範囲の一部であると考えられるべきであることが理解されるべきである。
用語「または」は、本明細書において使用する場合、他に指示しない限り「および/または」を意味することを、一般に意図する。また、成分またはステップの組合せでは、分離するかまたは組み合わせる能力を与えるものと予見される用語は、不明瞭であることに留意すべきであることが考えられる。
本明細書の記載において、および以下の特許請求の範囲を通して使用する場合、「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈により他に明らかに指示しない限り、複数の指示対象を含む。また、本明細書の記載において、および以下の特許請求の範囲を通して使用する場合、「〜において(in)」の意味は、文脈により他に明らかに指示しない限り、「〜において(in)」および「〜上に(on)」を含む。本教示において指定する量の変形形態は、「約」または「実質的に」であり、許容される製造上の公差のような許容誤差を包容し得る。
要約および発明の概要において記載したものを含む、例示した実施形態の前述の記載、ならびにすべての開示および関係する産業上の利用可能性は、徹底的であること、または対象を本明細書において開示する詳細な形式に制限することを意図しない。対象の特定の実施形態および対象の例は、例示による教示の目的のみのために本明細書において記載するが、種々の等価な修正形態は、当業者が認識および理解するように、本対象の趣旨および範囲において可能である。示したように、このような修正形態は、例示した実施形態の前述の記載を踏まえてなされることがあり、本明細書において開示する対象の真の趣旨および範囲に、やはり含むべきである。
本開示の1つまたは複数の前述の実施形態は、明瞭さおよび理解の目的のために、例示および例として、いくぶん詳細に記載しているが、特定の変更および修正形態、例えば、単一遺伝子修飾および変異、体細胞繁殖系変異体、本ダイズ栽培品種の部位の大型集団から選択される変異個体等が、特許請求の範囲によってのみ制限される1つまたは複数の本実施形態の範囲内において実行され得ることは、明らかである。
本開示の1つまたは複数の前述の実施形態は、明瞭さおよび理解の目的のために、例示および例として、いくぶん詳細に記載しているが、特定の変更および修正形態、例えば、単一遺伝子修飾および変異、体細胞繁殖系変異体、本ダイズ栽培品種の部位の大型集団から選択される変異個体等が、特許請求の範囲によってのみ制限される1つまたは複数の本実施形態の範囲内において実行され得ることは、明らかである。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕FTE2009、FTE3049およびFTE3140からなるダイズ栽培品種の群のうちの1つの種子であって、前記栽培品種の種子の代表的試料が、ATCC受託番号PTA−124920で寄託されている、種子。
〔2〕前記〔1〕に記載の種子を生育させることにより生成されるダイズ植物、またはその部位。
〔3〕前記〔2〕に記載の植物から生成される再生可能な細胞の組織培養物であって、組織培養物の前記細胞が、葉、花粉、胚、子葉、胚軸、分裂組織細胞、根、根端、雌しべ、葯、花、茎、および莢を含む群から選択される植物部位から生成される、組織培養物。
〔4〕前記〔2〕に記載の植物から生成される原形質体。
〔5〕前記〔3〕に記載の組織培養物から生成される原形質体。
〔6〕前記〔3〕に記載の組織培養物から再生されるダイズ植物であって、FTE2009、FTE3049およびFTE3140からなるダイズ栽培品種の群のうちの1つである種子栽培品種の形態学的および生理学的特性を含む、ダイズ植物。
〔7〕鉄欠乏クロロシス、シスト線虫、フィトフトラ(Phytophthora)根腐れ、急性枯死症、白カビ、およびこれらの組合せに対する耐病性を含む、前記〔2〕または前記〔6〕に記載のダイズ植物またはその部位。
〔8〕約18〜22g/100種子の種子質量を含む、前記〔2〕、〔6〕または〔7〕に記載のダイズ植物またはその部位。
〔9〕収量が、60ブッシェル/エーカーを超える、前記〔2〕、〔6〕、〔7〕または〔8〕に記載のダイズ植物またはその部位。
〔10〕約35%を超えるタンパク質を含む、前記〔1〕に記載の種子。
〔11〕約17%を超える油を含む、前記〔1〕または〔10〕に記載の種子。
〔12〕F 1 雑種ダイズ種子を生成するための方法であって、前記〔2〕に記載の植物を異なるダイズ植物と交配するステップと、得られたF 1 雑種ダイズ種子を収穫するステップとを含む、方法。
〔13〕前記〔12〕に記載の方法により生成される雑種ダイズ種子。
〔14〕前記〔13〕に記載の雑種種子を生育させることにより生成される雑種ダイズ植物またはその部位。
〔15〕耐病性ダイズ植物を生成する方法であって、前記〔2〕に記載のダイズ植物を、耐病性を付与する導入遺伝子により形質転換させるステップを含む、方法。
〔16〕病気が、鉄欠乏クロロシス、シスト線虫、フィトフトラ(Phytophthora)根腐れ、急性枯死症、白カビ、およびこれらの組合せを含む群から選択される、前記〔13〕に記載の方法。
〔17〕鉄欠乏クロロシス、シスト線虫、フィトフトラ(Phytophthora)根腐れ、急性枯死症、白カビ、およびこれらの組合せを含む群から選択される病気に対して抵抗性である、前記〔2〕に記載のダイズ植物、またはその部位。
〔18〕ダイズCX30−020079をダイズTC09−7E057と交配させてFTE2009栽培品種を生成するステップと、ダイズFT−2020Eをダイズ10157000E−9と交配させてFTE3049栽培品種およびFTE3140栽培品種を、植物育種の単一植物選抜手順に従って生成するステップとにより生成される、前記〔1〕に記載の種子であって、前記単一植物選抜手順が、表1の形質が優性となるまで戻し交配するステップを含む、前記種子。
〔19〕耐病性の向上、収量の上昇、約35%を超えるタンパク質含有量、約17%を超える油含有量、および約22g/100種子未満の種子質量を有するダイズ植物を生成する方法であって、ダイズCX30−020079をダイズTC09−7E057と交配させてFTE2009栽培品種を生成するステップと、ダイズFT−2020Eをダイズ10157000E−9と交配させてFTE3049栽培品種およびFTE3140栽培品種を、植物育種の単一植物選抜手順に従って生成するステップと、交配させた種子を成熟度1の環境条件下で生育させるステップとを含む、方法。
〔20〕耐病性の向上、収量の上昇、約35%を超えるタンパク質含有量、約17%を超える油含有量、および約22g/100種子未満の種子質量を有するダイズ植物を生成する方法であって、遺伝子操作するステップを含む、方法。
〔21〕ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049またはFTE3140に所望の形質を導入する方法であって、
(a)代表的種子がATCC受託番号PTA−124920で寄託されている、FTE2009、FTE3049およびFTE3140からなる群のうちの1つから選択される植物を、所望の形質を含む別のダイズ栽培品種の植物と交配させて、後代植物を生成するステップであり、前記所望の形質が、雄性不稔性、除草剤抵抗性、昆虫抵抗性、脂肪酸代謝の修飾、タンパク質含有量の上昇、油含有量の上昇、炭水化物代謝の修飾、もしくはフィテート(phytate)含有量の低下、および細菌性の病気、真菌病もしくはウイルス性の病気に対する抵抗性、脱粒抵抗性の向上、収量の上昇、均一な種子質量、またはこれらの組合せの群から選択される、ステップと、
(b)所望の形質を含む1つまたは複数の後代植物を選抜して、選抜後代植物を生成するステップと、
(c)FTE2009、FTE3049およびFTE3140からなる群から選択される植物と、前記選抜後代植物を交配させて、戻し交配後代植物を生成するステップと、
(d)FTE2009、FTE3049およびFTE3140の群から選択されるダイズ栽培品種の、所望の形質ならびに生理学的および形態学的特性を含む戻し交配後代植物を選抜して、選抜戻し交配後代植物を生成するステップと、
(e)ステップ(c)および(d)を3回以上連続して繰り返して、FTE2009、FTE3049およびFTE3140の群から選択されるダイズ栽培品種の、表1に列挙する、所望の形質ならびに生理学的および形態学的特性を含む4代以上の選抜戻し交配後代植物を生成するステップと
を含む、方法。
〔22〕FTE2009、FTE3049およびFTE3140の群から選択されるダイズ栽培品種に所望の形質を導入する方法であって、遺伝子操作するステップを含む、方法。
〔23〕FTE2009、FTE3049およびFTE3140の群から選択されるダイズ栽培品種の、表1に列挙する、所望の形質ならびに生理学的および形態学的特性を含む、前記〔21〕または〔22〕に記載の方法により生成される植物。
〔24〕所望の形質が、耐病性であり、前記耐病性が、鉄クロロシス、シスト線虫、フィトフトラ(Phytophthora)根腐れ、急性枯死症、白カビ、およびこれらの組合せの群から選択される病気に対して付与される、前記〔23〕に記載の植物。
〔25〕少なくとも1つの導入遺伝子をさらに含む、前記〔2〕に記載のダイズ植物。
〔26〕少なくとも1つの導入遺伝子が、細菌性の病気、ウイルス性の病気、もしくは真菌病、またはこれらの組合せに対する抵抗性をダイズ植物に付与する、前記〔25〕に記載のダイズ植物。
〔27〕少なくとも1つの導入遺伝子が、乾燥耐性または塩耐性をダイズ植物に付与する、前記〔26〕に記載のダイズ植物。
〔28〕少なくとも1つの導入遺伝子が、60ブッシェル/エーカーを超える収量をダイズ植物に付与する、前記〔25〕に記載のダイズ植物。
〔29〕ダイズ植物種子を生成する方法であって、種子の発芽、ダイズ植物の生育および後代の結実を生じる条件下で、前記〔1〕に記載の種子を定植するステップと、前記後代種子を収穫するステップとを含む、方法。
〔30〕植物種子が、さらに、ヒトまたは動物の消費のための粉砕した種子ペーストにされる、前記〔29〕に記載のダイズ植物種子を生成する方法。
〔31〕植物種子が、さらに圧搾されて、ヒトまたは動物の消費のためのダイズ種子油が回収される、前記〔29〕に記載のダイズ植物種子を生成する方法。
〔32〕前記〔1〕に記載のダイズ種子を含む食品生産物。
〔33〕納豆、コンナウル(kongnaul)、豆もやし、醤油、発酵味噌、テンペ、豆腐、豆乳、肉類似品、乳成分を含まないチーズ類似品、およびこれらの組合せからなる群から選択される、前記〔32〕に記載の食品生産物。
〔34〕高収量ダイズ植物を生成する方法であって、第1のダイズ植物を少なくとも1つの他のダイズ植物と交配させて、後代ダイズ植物を生成するステップであり、前記第1のダイズ植物が、前記〔2〕に記載のダイズ植物である、ステップと、前記後代ダイズ植物をスクリーニングして、高収量を含む後代ダイズ植物を選抜するステップとを含む、方法。
〔35〕耐病性ダイズ植物を生成する方法であって、第1のダイズ植物を少なくとも1つの他のダイズ植物と交配させて、後代ダイズ植物を生成するステップであり、前記第1のダイズ植物が、前記〔2〕に記載のダイズ植物である、ステップと、前記後代ダイズ植物をスクリーニングして、病気に対して抵抗性の後代ダイズ植物を選抜するステップとを含む、方法。
〔36〕植物生産物を生成する方法であって、前記〔2〕に記載のダイズ植物またはその部位を得るステップと、これから植物生産物を生成するステップとを含む、方法。
〔37〕植物生産物が、タンパク質粉末、タンパク質濃縮物、タンパク質単離物、ダイズ繊維、ダイズデンプン、ダイズミール、ダイズ粉、ダイズ外皮、ダイズ油、およびこれらの組合せである、前記〔36〕に記載の方法。
〔38〕植物生産物が、飲料、ソース、パン、スナック、肉類似品、含気デザートおよび菓子、乳成分を含まないミルク、ならびにこれらの組合せを含む食品生産物の製造において使用される、前記〔37〕に記載の方法。
〔39〕前記〔36〕に記載の植物生産物を含む食品生産物。
〔40〕マメ、エンドウマメ、ヒヨコマメ、ヒマワリ種子、カボチャ、レンズマメ、コメ、カラスムギ、コムギ、ライムギ、タピオカ、トウモロコシ、およびこれらの組合せの群から選択される非ダイズ源由来のタンパク質、デンプン、繊維、粉、およびこれらの組合せをさらに含む、前記〔32〕または〔39〕に記載の食品生産物。
〔41〕加熱、製粉、調理、押出し、蒸気、加水分解、乳化、水素化、酸性化、緩衝化、化学修飾、およびこれらの組合せの群から選択される処理によりさらに修飾される、前記〔36〕または〔39〕に記載の植物生産物。
〔42〕加熱、製粉、調理、押出し、蒸気、加水分解、乳化、水素化、酸性化、緩衝化、化学修飾、およびこれらの組合せの群から選択される処理によりさらに修飾される、前記〔32〕、〔39〕または〔40〕に記載の食品生産物。

Claims (42)

  1. FTE2009、FTE3049およびFTE3140からなるダイズ栽培品種の群のうちの1つの種子であって、前記栽培品種の種子の代表的試料が、ATCC受託番号PTA−124920で寄託されている、種子。
  2. 請求項1に記載の種子を生育させることにより生成されるダイズ植物、またはその部位。
  3. 請求項2に記載の植物から生成される再生可能な細胞の組織培養物であって、組織培養物の前記細胞が、葉、花粉、胚、子葉、胚軸、分裂組織細胞、根、根端、雌しべ、葯、花、茎、および莢を含む群から選択される植物部位から生成される、組織培養物。
  4. 請求項2に記載の植物から生成される原形質体。
  5. 請求項3に記載の組織培養物から生成される原形質体。
  6. 請求項3に記載の組織培養物から再生されるダイズ植物であって、FTE2009、FTE3049およびFTE3140からなるダイズ栽培品種の群のうちの1つである種子栽培品種の形態学的および生理学的特性を含む、ダイズ植物。
  7. 鉄欠乏クロロシス、シスト線虫、フィトフトラ(Phytophthora)根腐れ、急性枯死症、白カビ、およびこれらの組合せに対する耐病性を含む、請求項2または請求項6に記載のダイズ植物またはその部位。
  8. 約18〜22g/100種子の種子質量を含む、請求項2、6または7に記載のダイズ植物またはその部位。
  9. 収量が、60ブッシェル/エーカーを超える、請求項2、6、7または8に記載のダイズ植物またはその部位。
  10. 約35%を超えるタンパク質を含む、請求項1に記載の種子。
  11. 約17%を超える油を含む、請求項1または10に記載の種子。
  12. 1雑種ダイズ種子を生成するための方法であって、請求項2に記載の植物を異なるダイズ植物と交配するステップと、得られたF1雑種ダイズ種子を収穫するステップとを含む、方法。
  13. 請求項12に記載の方法により生成される雑種ダイズ種子。
  14. 請求項13に記載の雑種種子を生育させることにより生成される雑種ダイズ植物またはその部位。
  15. 耐病性ダイズ植物を生成する方法であって、請求項2に記載のダイズ植物を、耐病性を付与する導入遺伝子により形質転換させるステップを含む、方法。
  16. 病気が、鉄欠乏クロロシス、シスト線虫、フィトフトラ(Phytophthora)根腐れ、急性枯死症、白カビ、およびこれらの組合せを含む群から選択される、請求項13に記載の方法。
  17. 鉄欠乏クロロシス、シスト線虫、フィトフトラ(Phytophthora)根腐れ、急性枯死症、白カビ、およびこれらの組合せを含む群から選択される病気に対して抵抗性である、請求項2に記載のダイズ植物、またはその部位。
  18. ダイズCX30−020079をダイズTC09−7E057と交配させてFTE2009栽培品種を生成するステップと、ダイズFT−2020Eをダイズ10157000E−9と交配させてFTE3049栽培品種およびFTE3140栽培品種を、植物育種の単一植物選抜手順に従って生成するステップとにより生成される、請求項1に記載の種子であって、前記単一植物選抜手順が、表1の形質が優性となるまで戻し交配するステップを含む、前記種子。
  19. 耐病性の向上、収量の上昇、約35%を超えるタンパク質含有量、約17%を超える油含有量、および約22g/100種子未満の種子質量を有するダイズ植物を生成する方法であって、ダイズCX30−020079をダイズTC09−7E057と交配させてFTE2009栽培品種を生成するステップと、ダイズFT−2020Eをダイズ10157000E−9と交配させてFTE3049栽培品種およびFTE3140栽培品種を、植物育種の単一植物選抜手順に従って生成するステップと、交配させた種子を成熟度1の環境条件下で生育させるステップとを含む、方法。
  20. 耐病性の向上、収量の上昇、約35%を超えるタンパク質含有量、約17%を超える油含有量、および約22g/100種子未満の種子質量を有するダイズ植物を生成する方法であって、遺伝子操作するステップを含む、方法。
  21. ダイズ栽培品種FTE2009、FTE3049またはFTE3140に所望の形質を導入する方法であって、
    (a)代表的種子がATCC受託番号PTA−124920で寄託されている、FTE2009、FTE3049およびFTE3140からなる群のうちの1つから選択される植物を、所望の形質を含む別のダイズ栽培品種の植物と交配させて、後代植物を生成するステップであり、前記所望の形質が、雄性不稔性、除草剤抵抗性、昆虫抵抗性、脂肪酸代謝の修飾、タンパク質含有量の上昇、油含有量の上昇、炭水化物代謝の修飾、もしくはフィテート(phytate)含有量の低下、および細菌性の病気、真菌病もしくはウイルス性の病気に対する抵抗性、脱粒抵抗性の向上、収量の上昇、均一な種子質量、またはこれらの組合せの群から選択される、ステップと、
    (b)所望の形質を含む1つまたは複数の後代植物を選抜して、選抜後代植物を生成するステップと、
    (c)FTE2009、FTE3049およびFTE3140からなる群から選択される植物と、前記選抜後代植物を交配させて、戻し交配後代植物を生成するステップと、
    (d)FTE2009、FTE3049およびFTE3140の群から選択されるダイズ栽培品種の、所望の形質ならびに生理学的および形態学的特性を含む戻し交配後代植物を選抜して、選抜戻し交配後代植物を生成するステップと、
    (e)ステップ(c)および(d)を3回以上連続して繰り返して、FTE2009、FTE3049およびFTE3140の群から選択されるダイズ栽培品種の、表1に列挙する、所望の形質ならびに生理学的および形態学的特性を含む4代以上の選抜戻し交配後代植物を生成するステップと
    を含む、方法。
  22. FTE2009、FTE3049およびFTE3140の群から選択されるダイズ栽培品種に所望の形質を導入する方法であって、遺伝子操作するステップを含む、方法。
  23. FTE2009、FTE3049およびFTE3140の群から選択されるダイズ栽培品種の、表1に列挙する、所望の形質ならびに生理学的および形態学的特性を含む、請求項21または22に記載の方法により生成される植物。
  24. 所望の形質が、耐病性であり、前記耐病性が、鉄クロロシス、シスト線虫、フィトフトラ(Phytophthora)根腐れ、急性枯死症、白カビ、およびこれらの組合せの群から選択される病気に対して付与される、請求項23に記載の植物。
  25. 少なくとも1つの導入遺伝子をさらに含む、請求項2に記載のダイズ植物。
  26. 少なくとも1つの導入遺伝子が、細菌性の病気、ウイルス性の病気、もしくは真菌病、またはこれらの組合せに対する抵抗性をダイズ植物に付与する、請求項25に記載のダイズ植物。
  27. 少なくとも1つの導入遺伝子が、乾燥耐性または塩耐性をダイズ植物に付与する、請求項26に記載のダイズ植物。
  28. 少なくとも1つの導入遺伝子が、60ブッシェル/エーカーを超える収量をダイズ植物に付与する、請求項25に記載のダイズ植物。
  29. ダイズ植物種子を生成する方法であって、種子の発芽、ダイズ植物の生育および後代の結実を生じる条件下で、請求項1に記載の種子を定植するステップと、前記後代種子を収穫するステップとを含む、方法。
  30. 植物種子が、さらに、ヒトまたは動物の消費のための粉砕した種子ペーストにされる、請求項29に記載のダイズ植物種子を生成する方法。
  31. 植物種子が、さらに圧搾されて、ヒトまたは動物の消費のためのダイズ種子油が回収される、請求項29に記載のダイズ植物種子を生成する方法。
  32. 請求項1に記載のダイズ種子を含む食品生産物。
  33. 納豆、コンナウル(kongnaul)、豆もやし、醤油、発酵味噌、テンペ、豆腐、豆乳、肉類似品、乳成分を含まないチーズ類似品、およびこれらの組合せからなる群から選択される、請求項32に記載の食品生産物。
  34. 高収量ダイズ植物を生成する方法であって、第1のダイズ植物を少なくとも1つの他のダイズ植物と交配させて、後代ダイズ植物を生成するステップであり、前記第1のダイズ植物が、請求項2に記載のダイズ植物である、ステップと、前記後代ダイズ植物をスクリーニングして、高収量を含む後代ダイズ植物を選抜するステップとを含む、方法。
  35. 耐病性ダイズ植物を生成する方法であって、第1のダイズ植物を少なくとも1つの他のダイズ植物と交配させて、後代ダイズ植物を生成するステップであり、前記第1のダイズ植物が、請求項2に記載のダイズ植物である、ステップと、前記後代ダイズ植物をスクリーニングして、病気に対して抵抗性の後代ダイズ植物を選抜するステップとを含む、方法。
  36. 植物生産物を生成する方法であって、請求項2に記載のダイズ植物またはその部位を得るステップと、これから植物生産物を生成するステップとを含む、方法。
  37. 植物生産物が、タンパク質粉末、タンパク質濃縮物、タンパク質単離物、ダイズ繊維、ダイズデンプン、ダイズミール、ダイズ粉、ダイズ外皮、ダイズ油、およびこれらの組合せである、請求項36に記載の方法。
  38. 植物生産物が、飲料、ソース、パン、スナック、肉類似品、含気デザートおよび菓子、乳成分を含まないミルク、ならびにこれらの組合せを含む食品生産物の製造において使用される、請求項37に記載の方法。
  39. 請求項36に記載の植物生産物を含む食品生産物。
  40. マメ、エンドウマメ、ヒヨコマメ、ヒマワリ種子、カボチャ、レンズマメ、コメ、カラスムギ、コムギ、ライムギ、タピオカ、トウモロコシ、およびこれらの組合せの群から選択される非ダイズ源由来のタンパク質、デンプン、繊維、粉、およびこれらの組合せをさらに含む、請求項32または39に記載の食品生産物。
  41. 加熱、製粉、調理、押出し、蒸気、加水分解、乳化、水素化、酸性化、緩衝化、化学修飾、およびこれらの組合せの群から選択される処理によりさらに修飾される、請求項36または39に記載の植物生産物。
  42. 加熱、製粉、調理、押出し、蒸気、加水分解、乳化、水素化、酸性化、緩衝化、化学修飾、およびこれらの組合せの群から選択される処理によりさらに修飾される、請求項32、39または40に記載の食品生産物。
JP2021500959A 2018-07-06 2019-07-05 特有の高収量ダイズ栽培品種 Pending JP2021522851A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201862694738P 2018-07-06 2018-07-06
US62/694,738 2018-07-06
PCT/US2019/040732 WO2020010333A1 (en) 2018-07-06 2019-07-05 Unique high yield soybean cultivars

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021522851A true JP2021522851A (ja) 2021-09-02

Family

ID=69059865

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021500959A Pending JP2021522851A (ja) 2018-07-06 2019-07-05 特有の高収量ダイズ栽培品種

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20210259192A1 (ja)
JP (1) JP2021522851A (ja)
WO (1) WO2020010333A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116250479A (zh) * 2023-02-15 2023-06-13 青岛农业大学 一种耐盐富硒小麦新种质的筛选方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009143401A2 (en) * 2008-05-23 2009-11-26 E. I. Du Pont De Nemours And Company Dgat genes from oleaginous organisms for increased seed storage lipid production and altered fatty acid profiles in in oilseed plants
JP2016531559A (ja) * 2013-10-04 2016-10-13 ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー ダイズ形質転換法
US10010044B1 (en) * 2017-03-02 2018-07-03 Board Of Trustees Of The University Of Arkansas Soybean cultivar R10-230

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8552270B2 (en) * 2011-09-08 2013-10-08 M.S. Technologies Llc Soybean cultivar S100282
WO2014164668A1 (en) * 2013-03-13 2014-10-09 Targeted Growth, Inc. Compositions of methods for increasing seed number, seed weight and/or yield in plants
US10212911B2 (en) * 2014-06-26 2019-02-26 Indigo Agriculture, Inc. Endophytes, associated compositions, and methods of use thereof
US20190078108A1 (en) * 2017-09-12 2019-03-14 Syngenta Participations Ag Soybean cultivar ub12520200

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009143401A2 (en) * 2008-05-23 2009-11-26 E. I. Du Pont De Nemours And Company Dgat genes from oleaginous organisms for increased seed storage lipid production and altered fatty acid profiles in in oilseed plants
JP2016531559A (ja) * 2013-10-04 2016-10-13 ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー ダイズ形質転換法
US10010044B1 (en) * 2017-03-02 2018-07-03 Board Of Trustees Of The University Of Arkansas Soybean cultivar R10-230

Also Published As

Publication number Publication date
US20210259192A1 (en) 2021-08-26
WO2020010333A1 (en) 2020-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10918035B2 (en) High protein pea cultivar
US11032990B2 (en) Melon variety NUN 76207 MEM
US11497182B2 (en) Methods of making and using strawberry plants resistant to fusarium oxysporum
JP2021522851A (ja) 特有の高収量ダイズ栽培品種
US11109561B2 (en) Tomato variety NUN 09261 TOF
US10813319B2 (en) Spinach variety NUN 06258 SPS
US20210037740A1 (en) Melon variety nun 16058 mem
US20190327924A1 (en) Melon variety nun 75015 mem
US12342774B2 (en) Melon variety NUN 71560 MEM
US11553658B2 (en) Melon variety NUN 76628 MEM
US11849692B2 (en) Melon variety NUN 16019 MEM
US11523573B2 (en) Melon variety NUN 71248 MEM
US20230189737A1 (en) Melon variety nun 71510 mem
US20250204375A1 (en) Melon variety nun 16013 mem
US11723330B2 (en) Melon variety NUN 71008 MEM
US10779488B2 (en) Carrot variety NUN 85935 CAC
US20250204374A1 (en) Melon variety nun 16721 mem
US10779493B2 (en) Carrot variety NUN 85936 CAC
US10779494B2 (en) Carrot variety NUN 89853 CAC
US10694697B2 (en) Melon variety NUN 12105 MEM
US10219465B2 (en) Leek variety NUN 10401 LEL
CN120167331A (zh) 聚合两个抗病基因培育抗灰斑病玉米自交系的方法及其应用
US20190274272A1 (en) Unique natto soybean cultivar
CA3091855A1 (en) Tomato variety nun 09225 tof
US20190254246A1 (en) Spinach variety nun 06303 sps

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210106

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210106

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20210106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210603

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210903

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20211104

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220214