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JP2021196248A - 電流検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロゴスキーコイルと差動入力回路とが組み合わされた電流検出装置において、アナロググラウンドとアースとの間にコモンモード電圧が生じた場合にも、電流を精度よく検出することができる電流検出装置を得ること。【解決手段】電流検出装置1は、アナログ回路40と、AD変換器50と、算出部60とを備える。アナログ回路40は、ロゴスキーコイル10の2つの出力端子11,12から接続される差動入力回路41を有する。AD変換器50は、アナログ回路40から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。算出部60は、AD変換器50から出力されるデジタル信号に基づいて、導体2に流れる電流の値を算出する。ロゴスキーコイル10は、2つの出力端子11,12間に生じる電圧を2等分する位置に設けられる中性点13を備える。差動入力回路41のアナロググラウンド3は、ロゴスキーコイル10の中性点13に接続される。【選択図】図1

Description

本開示は、導体に流れる電流を検出する電流検出装置に関する。
従来、導体に流れる電流を検出する電流検出装置として、ロゴスキーコイルを用いた電流検出装置が知られている。例えば、特許文献1には、ロゴスキーコイルと、アナログ回路と、AD(Analogue to Digital)変換器と、CPU(Central Processing Unit)とを備える電流検出装置が開示されている。
特許文献1に記載の電流検出装置では、導体が挿通されたロゴスキーコイルの出力がアナログ回路に入力され、アナログ回路から出力されたアナログ信号がAD変換器によってデジタル信号に変換され、CPUがAD変換器の出力に基づいて、導体に流れる電流の値を算出する。
特開2001−343401号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電流検出装置のアナログ回路は、アナロググラウンドを基準とする差動入力回路を用いる構成ではない。ロゴスキーコイルを用いる電流検出装置のアナログ回路に差動入力回路を用いる場合、アナロググラウンドとアースとの間にコモンモード電圧が生じると、漏れ電流が発生し、かかる漏れ電流によって生じるコモンモードノイズによって、電流検出装置における電流の検出精度が悪化する可能性がある。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、ロゴスキーコイルと差動入力回路とが組み合わされた電流検出装置において、アナロググラウンドとアースとの間にコモンモード電圧が生じた場合にも、電流を精度よく検出することができる電流検出装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示の電流検出装置は、ロゴスキーコイルと、アナログ回路と、AD変換器と、算出部とを備える。ロゴスキーコイルは、導体の周囲を囲む位置に配置される。アナログ回路は、ロゴスキーコイルの2つの出力端子に接続される差動入力回路を有する。AD変換器は、アナログ回路から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。算出部は、AD変換器から出力されるデジタル信号に基づいて、導体に流れる電流の値を算出する。ロゴスキーコイルは、2つの出力端子間に生じる電圧を2等分する位置に設けられる中性点を備える。差動入力回路のアナロググラウンドは、ロゴスキーコイルの中性点に接続される。
本開示によれば、ロゴスキーコイルと差動入力回路とが組み合わされた電流検出装置において、アナロググラウンドとアースとの間にコモンモード電圧が生じた場合にも、電流を精度よく検出することができる、という効果を奏する。
実施の形態1にかかる電流検出装置の構成の一例を示す図 中性点を有しないロゴスキーコイルを用いた電流検出装置の構成の一例を示す図 図2に示される電流検出装置において漏れ電流がアースへ流れる経路を説明するための図 実施の形態1にかかる電流検出装置において漏れ電流がアースへ流れる経路を説明するための図 実施の形態1にかかる電流検出装置において漏れ電流がケーブルの浮遊容量を介してアースへ流れる経路を説明するための図 実施の形態1にかかるロゴスキーコイルの構成の一例を示す図 実施の形態1にかかるロゴスキーコイルの構成の他の例を示す図
以下に、実施の形態にかかる電流検出装置を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる電流検出装置の構成の一例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる電流検出装置1は、ロゴスキーコイル10と、回路基板20と、ケーブル30とを備える。
ロゴスキーコイル10は、円環状に形成される。かかるロゴスキーコイル10は、1次導体である導体2の周囲を囲む位置に配置される。ロゴスキーコイル10は、導体2に流れる1次電流の変化に比例した電圧を出力する出力端子11,12と、出力端子11,12間に生じる電圧を2等分する位置に設けられる中性点13とを備える。
回路基板20は、入力端子21,22,23と、アナログ回路40と、AD変換器50と、算出部60とを備える。入力端子21,22,23は、ケーブル30を介して出力端子11,12および中性点13と接続される。ケーブル30は、出力端子11と入力端子21とを接続する導体と、出力端子12と入力端子22とを接続する導体と、中性点13と入力端子23とを接続する導体とを備える。
アナログ回路40は、差動入力回路41と、積分回路42,43とを備える。差動入力回路41は、入力抵抗44,45を備え、入力端子21,22を介して出力端子11,12に接続される。入力抵抗44は、一端が入力端子21に接続され、他端がアナロググラウンド3に接続される。また、入力抵抗45は、一端が入力端子22に接続され、他端がアナロググラウンド3に接続される。差動入力回路41および積分回路42,43とを含む回路は、アナロググラウンド3を基準として対称な差動回路である。
入力抵抗44,45は、互いに同じ抵抗値の抵抗であり、これら入力抵抗44,45によって、ロゴスキーコイル10の出力電圧eがアナロググラウンド3を基準として2等分される。これにより、入力抵抗44,45の一方の一端の電圧は、+e/2になり、他方の一端の電圧は、−e/2になる。
積分回路42,43には、ロゴスキーコイル10の出力電圧eが差動電圧として入力される。積分回路42,43の一方には、+e/2の電圧が入力され、他方には、−e/2の電圧が入力される。ロゴスキーコイル10の出力電圧eの波形は1次電流の微分波形であるため、積分回路42,43は、入力される電圧を積分することによって、ロゴスキーコイル10の出力電圧eの波形から1次電流の相似波形を復元する。
AD変換器50は、ΔΣ方式のAD変換器であり、積分回路42,43からアナログ信号として出力される差動電圧をデジタル信号に変換する。AD変換器50としてΔΣ方式のAD変換器を用いることによって、オーバーサンプリングまたは独立したチャンネル間における同期検出などといったメリットがある。算出部60は、AD変換器50から出力されるデジタル信号に基づいて、導体2に流れる1次電流の瞬時値および実効値などを算出する。算出部60は、例えば、マイクロコンピュータであるが、マイクロコンピュータ以外の演算回路であってもよい。
実施の形態1にかかる電流検出装置1では、ロゴスキーコイル10に中性点13が設けられ、かかる中性点13がアナロググラウンド3に接続される。そのため、電流検出装置1は、アナロググラウンド3と不図示のアースとの間にコモンモード電圧が生じた場合にも、導体2に流れる電流を精度よく検出することができる。以下、その理由を具体的に説明する。
まず、ロゴスキーコイル10の出力電圧eについて説明する。導体2に時間的に変化する電流が流れると、ロゴスキーコイル10から、導体2に流れる電流に対応する電圧Eがロゴスキーコイル10に生じる。ロゴスキーコイル10に生じる電圧Eは、導体2に流れる電流の波形を微分した波形の電圧であり、ロゴスキーコイル10には、下記式(1)で表される電流Iが流れる。
I=E/(r+R) ・・・(1)
上記式(1)において、「r」は、ロゴスキーコイル10の内部インピーダンス、「R」は、アナログ回路40の入力インピーダンスである。以下、ロゴスキーコイル10の内部インピーダンスを内部抵抗rと記載し、アナログ回路40の入力インピーダンスを入力抵抗Rと記載する場合がある。ロゴスキーコイル10の出力端子11,12から出力される電圧である出力電圧eは、下記式(2)で表される。
e=E×R/(r+R) ・・・(2)
ロゴスキーコイル10の内部抵抗rの大きさは、ロゴスキーコイル10の巻き数および巻線温度などによって変化する。すなわち、内部抵抗rの大きさは、ロゴスキーコイル10の定格電流および周囲温度環境などに依存する。これらの要因によるロゴスキーコイル10の出力電圧eへの影響を小さくするためには、アナログ回路40の入力抵抗Rを内部抵抗rに比べて十分大きな抵抗値にすればよい。上記式(2)から分るように、入力抵抗Rを大きくすることで、ロゴスキーコイル10の出力電圧eに対する内部抵抗rの影響が小さくなるからである。
次に、アナロググラウンド3とアースとの間にコモンモード電圧が生じた場合に、漏れ電流が発生し、かかる漏れ電流によってコモンモードノイズが発生するメカニズムについて図2を参照して具体的に説明する。図2は、中性点を有しないロゴスキーコイルを用いた電流検出装置の構成の一例を示す図である。図2において、図1に示す電流検出装置1と同様の機能を有する構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
図2に示す電流検出装置1Aは、ロゴスキーコイル10、回路基板20、およびケーブル30に代えて、ロゴスキーコイル10A、回路基板20A、およびケーブル30Aを備える点で、電流検出装置1と異なる。ロゴスキーコイル10Aは、図1に示す中性点13を有していない点で、ロゴスキーコイル10と異なる。回路基板20Aは、図1に示す入力端子23を有していない点で、回路基板20と異なる。ケーブル30Aは、図1に示す中性点13と入力端子23とを接続する導線を有していない点で、ケーブル30と異なる。
図2に示す電流検出装置1Aにおいて、アナロググラウンド3と不図示のアースの間にコモンモード電圧が生じた場合、回路基板20Aには漏れ電流が発生し、漏れ電流はロゴスキーコイル10Aの巻線間容量およびケーブル30Aの浮遊容量などを介してアースへ流れる。ケーブル30Aの浮遊容量は、ケーブル30Aとアースとの間の浮遊容量であり、寄生容量とも呼ばれる。ロゴスキーコイル10Aの巻線間容量は、ロゴスキーコイル10Aと1次導体である導体2との間の静電容量である。
図3は、図2に示される電流検出装置において漏れ電流がアースへ流れる経路を説明するための図である。図3に示すように、アナロググラウンド3とアース4の間にコモンモード電圧Vcomが生じた場合、漏れ電流は、アナロググラウンド3を起点として、第1の経路と第2の経路とに分岐して流れる。第1の経路は、入力抵抗44を通って入力端子21から出力端子11へと流れる経路であり、第2の経路は、入力抵抗45を通って入力端子22から出力端子12へと流れる経路である。
第1の経路および第2の経路を流れる漏れ電流は、ケーブル30Aの浮遊容量とロゴスキーコイル10Aの巻線間容量とを介してアース4へ流れる。漏れ電流がアース4へ流れる経路には必ず入力抵抗44,45が存在する。そのため、漏れ電流によって入力抵抗44,45とアナロググラウンド3との間に生じるコモンモードノイズVCMは、下記式(3)で表される。下記式(3)において、「Ra」は、入力抵抗44,45の抵抗値を示し、「Ireaq」は、漏れ電流の大きさを示す。
CM=Ireaq×Ra ・・・(3)
導体2に流れる電流が商用周波数の交流電流である場合、商用周波数帯において、入力抵抗44,45のインピーダンスに比べて巻線間容量および浮遊容量によるインピーダンスは十分大きな値となる。そのため、漏れ電流Ireaqの大きさは、巻線間容量およびケーブル30Aの浮遊容量の値によって決まる。
コモンモードノイズVCMは、積分回路42,43を通ってAD変換器50の正側端子と負側端子へと入力される。そのため、AD変換器50で除去しきれなかったノイズ成分によって電流検出装置1Aにおける電流の検出精度が悪化してしまう。特に、ロゴスキーコイル10Aを使用した電流検出装置1Aでは、上述したように入力抵抗44,45の抵抗値を大きくする必要があるため、上記式(3)で示されるコモンモードノイズVCMも大きくなり、電流の検出精度の悪化が顕著になる。このことは、アナログ回路40に差動入力回路41を用いる電流検出装置であれば、AD変換器50としてΔΣ方式のAD変換器以外のAD変換器を用いた場合においても同様である。
そこで、図1に示す実施の形態1にかかる電流検出装置1では、上述したように、ロゴスキーコイル10に中性点13が設けられ、かかる中性点13がアナロググラウンド3に接続される。電流検出装置1において、アナロググラウンド3とアース4の間にコモンモード電圧Vcomが生じた場合、漏れ電流がアース4へ流れる経路には、ロゴスキーコイル10の巻線間容量を介してアース4へ流れる経路と、ケーブル30の浮遊容量を介してアース4へ流れる経路とがある。ロゴスキーコイル10の巻線間容量は、ロゴスキーコイル10と1次導体である導体2との間の静電容量である。
まず、電流検出装置1において、アナロググラウンド3とアース4の間にコモンモード電圧Vcomが生じ、漏れ電流がロゴスキーコイル10の巻線間容量を介してアース4へ流れる経路について、図4を参照して説明する。図4は、実施の形態1にかかる電流検出装置において漏れ電流がアースへ流れる経路を説明するための図である。なお、図4では、算出部60を省略している。
説明を簡単にするため、図4においては、漏れ電流が巻線間容量を介してアース4へ流れる仮想点14a,14b,14cを、ロゴスキーコイル10の内部に設けている。仮想点14aは、出力端子11に繋がる仮想点であり、仮想点14bは、出力端子12に繋がる仮想点であり、仮想点14cは、中性点13に繋がる仮想点である。
まず、漏れ電流が仮想点14aから巻線間容量を介してアース4へ流れる経路に注目すると、かかる経路には、入力抵抗44と、中性点13と出力端子11との間におけるロゴスキーコイル10の巻線抵抗とが並列に存在する。
ロゴスキーコイル10を用いた電流検出装置1では、上述したように、入力抵抗が巻線抵抗に比べて十分大きな値である。そのため、漏れ電流が仮想点14aから巻線間容量を介してアース4へ流れる経路では、漏れ電流のおおよそすべてが中性点13と出力端子11との間の巻線抵抗に流れてアース4へ流れる。したがって、入力抵抗44を流れる漏れ電流はごく微小の値となる。
同様に、漏れ電流が仮想点14bから巻線間容量を介してアース4へ流れる経路に注目すると、かかる経路には、入力抵抗45と、中性点13と出力端子12との間におけるロゴスキーコイル10の巻線抵抗とが並列に存在する。そのため、かかる経路の漏れ電流も、おおよそすべて中性点13と出力端子12との間の巻線抵抗に流れてアース4へ流れる。したがって、入力抵抗45を流れる漏れ電流はごく微小の値となる。
以上から、漏れ電流がロゴスキーコイル10の巻線間容量を介してアース4へ流れる経路では、入力抵抗44,45の各々の両端に生じるコモンモードノイズVCMの大きさは、下記式(4)で表される。下記式(4)において、「Ra」は、入力抵抗44,45の抵抗値を示し、「r」は、中性点13から各出力端子11,12までの巻線抵抗の値を示し、「Ireaq」は、漏れ電流の大きさを示す。
CM=Ireaq×(r×Ra)/(r+Ra)
=Ireaq×r/{(r/Ra)+1} ・・・(4)
電流検出装置1において、ロゴスキーコイル10の内部抵抗rの抵抗値は、例えば、数オームから数百オームであり、入力抵抗44,45の抵抗値は、例えば、数十キロオームから数メガオームの値である。この場合、内部抵抗rの抵抗値は、入力抵抗44,45の抵抗値と比べて少なくとも100倍以上小さな値となるため、内部抵抗rと入力抵抗44,45との並列回路の抵抗値は、内部抵抗rの抵抗値に近似する。したがって、コモンモードノイズVCMの大きさは、下記式(5)のようにみなすことができる。
CM=Ireaq×r ・・・(5)
導体2に流れる電流が商用周波数の交流電流である場合、商用周波数帯において、入力抵抗44,45のインピーダンスに比べてロゴスキーコイル10の巻線間容量およびケーブル30の浮遊容量によるインピーダンスは十分大きな値となる。そのため、漏れ電流Ireaqの大きさは、ロゴスキーコイル10の巻線間容量およびケーブル30の浮遊容量の値によって決まる。
ここで、ロゴスキーコイル10とロゴスキーコイル10Aとが互いに巻き数が同じであり、ケーブル30とケーブル30Aとで互いに配線長が同じであるとする。この場合、漏れ電流Ireaqの大きさは、電流検出装置1と電流検出装置1Aとで同じ値となる。そして、r<<Raであることから、上記式(3)で示されるコモンモードノイズVCMに比べ、上記式(5)で示されるコモンモードノイズVCMの方が大幅に小さい値になる。すなわち、電流検出装置1で生じるコモンモードノイズVCMは、電流検出装置1Aで生じるコモンモードノイズVCMに比べて大幅に小さい値になる。
次に、アナロググラウンド3とアース4の間にコモンモード電圧Vcomが生じた場合に、漏れ電流がケーブル30の浮遊容量を介してアース4へ流れる経路について図5を参照して説明する。図5は、実施の形態1にかかる電流検出装置において漏れ電流がケーブルの浮遊容量を介してアースへ流れる経路を説明するための図である。なお、図5では、算出部60を省略している。
説明を簡単にするため、図5において、漏れ電流がケーブル30の浮遊容量を介してアース4へ流れる仮想点15a,15b,15cを、ケーブル30の各線路に設けている。仮想点15aは、出力端子11に繋がる仮想点であり、仮想点15bは、出力端子12に繋がる仮想点であり、仮想点15cは、中性点13に繋がる仮想点である。
まず、漏れ電流が仮想点15aからケーブル30の浮遊容量を介してアース4へ流れる経路に注目すると、かかる経路には、入力抵抗44と、中性点13と出力端子11との間におけるロゴスキーコイル10の巻線抵抗とが並列に存在する。
ロゴスキーコイル10を用いた電流検出装置1では、上述したように、入力抵抗44,45が巻線抵抗に比べて十分大きな値である。そのため、漏れ電流が仮想点15aからケーブル30の浮遊容量を介してアース4へ流れる経路では、おおよそすべての漏れ電流が中性点13と出力端子11との間の巻線抵抗を通ってアース4へ流れる。したがって、入力抵抗44を流れる漏れ電流はごく微小の値となる。
同様に、漏れ電流が仮想点15bからケーブル30の浮遊容量を介してアース4へ流れる経路に注目すると、かかる経路には、入力抵抗45と、中性点13と出力端子12との間におけるロゴスキーコイル10の巻線抵抗とが並列に存在する。そのため、かかる経路の漏れ電流も、おおよそすべて中性点13と出力端子12との間の巻線抵抗に流れてアース4へ流れる。したがって、入力抵抗45を流れる漏れ電流はごく微小の値となる。
以上から、漏れ電流がケーブル30の浮遊容量を介してアース4へ流れる経路では、入力抵抗44,45の各々の両端に生じるコモンモードノイズVCMの大きさは、下記式(6)で表され、上記式(4)と同じである。
CM=Ireaq×(r×Ra)/(r+Ra) ・・・(6)
したがって、漏れ電流がケーブル30の浮遊容量を介してアース4へ流れる経路では、漏れ電流がロゴスキーコイル10の線間容量を介してアース4へ流れる経路と同様に、商用周波数帯において、入力抵抗44,45のインピーダンスに比べて巻線間容量および浮遊容量によるインピーダンスは十分大きな値となる。
以上のように、アナロググラウンド3とアース4の間にコモンモード電圧Vcomが生じた場合において、入力抵抗44,45を流れる漏れ電流は中性点13からロゴスキーコイル10の巻線間容量およびケーブル30の浮遊容量の各々を介してアース4へ流れる経路にバイパスされる。そのため、電流検出装置1では、入力抵抗44,45の各々の両端に発生するコモンモードノイズを低減することができ、電流検出装置1Aに比べて、ノイズ環境下における電流の検出精度を向上させることができる。
次に、ロゴスキーコイル10の構成について説明する。図6は、実施の形態1にかかるロゴスキーコイルの構成の一例を示す図である。
図6に示すロゴスキーコイル10は、環状のボビン17と、ボビン17の外周に螺旋状に取り付けられ被覆を有するコイル18とを備える。コイル18は、出力端子11に一端が接続され、他端が中性点13に接続される第1コイル部18aと、出力端子12に一端が接続され、他端が中性点13に接続される第2コイル部18bとを含む。第1コイル部18aおよび第2コイル部18bは、互いの出力電圧を同じにするために、互いの巻き数は同じである。
第1コイル部18aは、中性点13から図6における反時計回りにボビン17の外周を沿ってボビン17の半周分弱ほど這わせた後、出力端子11に向けて反時計回りにボビン17の外周に巻き付けた構造を有する。第2コイル部18bは、中性点13から図6における時計回りにボビン17の外周を沿ってボビン17の半周分弱ほど這わせた後、出力端子12に向けて反時計回りにボビン17の外周に巻き付けた構造を有する。なお、第1コイル部18aは、出力端子11に向けて時計回りにボビン17の外周に巻き付けた構造であってもよく、第2コイル部18bは、出力端子12に向けて時計回りにボビン17の外周に巻き付けた構造であってもよい。
ロゴスキーコイル10は、図6に示す形状に限定されず、半リング状のロゴスキーコイルを2つ組み合わせて構成することもできる。図7は、実施の形態1にかかるロゴスキーコイルの構成の他の例を示す図である。
図7に示すロゴスキーコイル10は、半円環状のロゴスキーコイルであるハーフロゴスキーコイル10a,10bを組み合わせて構成される。ハーフロゴスキーコイル10a,10bは、分割ロゴスキーコイルの一例である。
各ハーフロゴスキーコイル10a,10bは、半円環状のボビン17と、ボビン17の外周に螺旋状に取り付けられ被覆を有するコイル18とを備える。ボビン17は、半円環状のボビン本体17aと、ボビン本体17aの一端に設けられる第1嵌合部17bと、ボビン本体17aの他端に設けられる第2嵌合部17cとを備える。第1嵌合部17bは凸状に形成され、第2嵌合部17cは、凹状に形成される。
ハーフロゴスキーコイル10a,10bは、互いの出力電圧を同じにするために、互いのコイル18の巻き数は同じである。コイル18の巻き始め点18cは、中性点13に接続され、コイル18の巻き終わり点18dは、出力端子11,12のいずれかに接続される。
ハーフロゴスキーコイル10aは、コイル18を第2嵌合部17cから第1嵌合部17bへ向けてボビン17の外周を沿って這わせた後、第1嵌合部17bから第2嵌合部17cへ向けてコイル18を反時計回りにボビン17の外周に巻き付けた構造を有する。なお、ハーフロゴスキーコイル10aは、第1嵌合部17bから第2嵌合部17cへ向けてコイル18を時計回りにボビン17の外周に巻き付けた構造であってもよい。
ハーフロゴスキーコイル10bは、コイル18を第1嵌合部17bから第2嵌合部17cへ向けてボビン17の外周を沿って這わせた後、第2嵌合部17cから第1嵌合部17bへ向けてコイル18を反時計回りにボビン17の外周に巻き付けた構造を有する。お、ハーフロゴスキーコイル10bは、第2嵌合部17cから第1嵌合部17bへ向けてコイル18を時計回りにボビン17の外周に巻き付けた構造であってもよい。
ハーフロゴスキーコイル10aとハーフロゴスキーコイル10bとは、互いの第1嵌合部17bと第2嵌合部17cとを接続することで、連結される。具体的には、ハーフロゴスキーコイル10aの第1嵌合部17bは、ハーフロゴスキーコイル10bの第2嵌合部17cに嵌合され、ハーフロゴスキーコイル10aの第2嵌合部17cは、ハーフロゴスキーコイル10bの第1嵌合部17bに嵌合される。これにより、ハーフロゴスキーコイル10aとハーフロゴスキーコイル10bとが連結される。
また、ハーフロゴスキーコイル10a,10bは、互いの巻き始め点18c同士が接続されており、互いの巻き始め点18c同士の接続点が、ロゴスキーコイル10の中性点13である。このように、ハーフロゴスキーコイル10a,10bを用いることで、簡易な構造で中性点13を有するロゴスキーコイル10を作製することができる。
なお、上述した電流検出装置1では、アナログ回路40に積分回路42,43を有する構成であるが、アナログ回路40は積分回路42,43を有しない構成であってもよい。この場合、算出部60は、AD変換器50から出力される2つのデジタル信号の各々を積分する積分処理と、積分回路の積分結果に基づいて、導体2に流れる電流の値を算出する算出処理部とを備える。
また、上述した電流検出装置1では、AD変換器50がΔΣ方式のAD変換器であるものとして説明するが、AD変換器50は、ΔΣ方式のAD変換器に限定されない。実施の形態1に係る電流検出装置1は、遮断器に用いることができ、特に低圧気中遮断器への適用が好適である。
以上のように、実施の形態1にかかる電流検出装置1は、ロゴスキーコイル10と、アナログ回路40と、AD変換器50と、算出部60とを備える。ロゴスキーコイル10は、導体2の周囲を囲む位置に配置される。アナログ回路40は、ロゴスキーコイル10の2つの出力端子11,12に接続される差動入力回路41を有する。AD変換器50は、アナログ回路40から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。算出部60は、AD変換器50から出力されるデジタル信号に基づいて、導体2に流れる電流の値を算出する。ロゴスキーコイル10は、2つの出力端子11,12間に生じる電圧を2等分する位置に設けられる中性点13を備える。差動入力回路41のアナロググラウンド3は、ロゴスキーコイル10の中性点13に接続される。これにより、電流検出装置1では、アナロググラウンド3にコモンモード電圧Vcomが生じた場合において、入力抵抗44,45に流れる漏れ電流が中性点13を通ってロゴスキーコイル10の巻線間容量を介してアース4へ流れる経路と、中性点13とアナロググラウンド3とを結ぶケーブル30の浮遊容量を介してアース4へと流れる経路とにバイパスされる。そのため、電流検出装置1は、入力抵抗44,45間に生じるコモンモードノイズを低減することができ、ノイズ環境下における電流の検出精度を向上させることができる。
また、ロゴスキーコイル10は、2つのハーフロゴスキーコイル10a,10bの組み合わせによって構成される。ハーフロゴスキーコイル10a,10bは、分割ロゴスキーコイルの一例である。中性点13は、2つのハーフロゴスキーコイル10a,10b同士の接続点である。これにより、ロゴスキーコイル10は、簡易な構造で作製することができる。
また、2つのハーフロゴスキーコイル10a,10bの各々は、半円環状に形成される。ロゴスキーコイル10は、簡易な構造で作製することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1,1A 電流検出装置、2 導体、3 アナロググラウンド、4 アース、10,10A ロゴスキーコイル、10a,10b ハーフロゴスキーコイル、11,12 出力端子、13 中性点、14a,14b,14c,15a,15b,15c 仮想点、17 ボビン、17a ボビン本体、17b 第1嵌合部、17c 第2嵌合部、18 コイル、18a 第1コイル部、18b 第2コイル部、18c 巻き始め点、18d 巻き終わり点、20,20A 回路基板、21,22,23 入力端子、30,30A ケーブル、40 アナログ回路、41 差動入力回路、42,43 積分回路、44,45 入力抵抗、50 AD変換器、60 算出部。

Claims (3)

  1. 導体の周囲を囲む位置に配置されるロゴスキーコイルと、
    前記ロゴスキーコイルの2つの出力端子に接続される差動入力回路を有するアナログ回路と、
    前記アナログ回路から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換器と、
    前記AD変換器から出力される前記デジタル信号に基づいて、前記導体に流れる電流の値を算出する算出部と、を備え、
    前記ロゴスキーコイルは、
    前記2つの出力端子間に生じる電圧を2等分する位置に設けられる中性点を備え、
    前記差動入力回路のアナロググラウンドは、
    前記ロゴスキーコイルの前記中性点に接続される
    ことを特徴とする電流検出装置。
  2. 前記ロゴスキーコイルは、
    2つの分割ロゴスキーコイルの組み合わせによって構成され、
    前記中性点は、
    前記2つの分割ロゴスキーコイル同士の接続点である
    ことを特徴とする請求項1に記載の電流検出装置。
  3. 前記2つの分割ロゴスキーコイルの各々は、
    半円環状に形成されることを特徴とする請求項2に記載の電流検出装置。
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