様々な本実施形態は、複数の特徴を有し、これらはいずれも、それらの望ましい属性に関与する唯一のものではない。以下の特許請求の範囲に明示される本実施形態の範囲を制限することなく、それらのより顕著な特徴を、これより簡単に考察する。この考察を考慮した後、また具体的には「発明を実施するための形態」と題される節を読んだ後、本実施形態の特徴が、どのようにして本明細書に記載される利点を提供するかについて理解するであろう。
本実施形態の一態様は、画鋲(tack)センサが、センサの全寿命にわたり、組織に埋め込まれたままとなる鋭利化された先端部を含むという認識を含む。鋭利化された先端部を長期間生体内に残しておくことは、周辺組織に外傷を引き起こし得、瘢痕化及び創傷治癒の阻害をもたらす。本実施形態のうちのいくつかは、この問題に対する解決策を提供する。
前述の問題を認識して、第1の態様において、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを備え、このセンサデバイスは、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を備えるセンサユニットであって、センサ本体が平滑な先端部を有する、センサユニットと、ホストに挿入した後急速に溶解する材料を含む刺入要素であって、センサ先端部に当接し、組織に刺入することができる、刺入要素と、センサ先端部から離れており、ホストの皮膚の外表面上でセンサデバイスを支持するように構成される、載置ユニットと、を備える。
第1の態様のある実施形態では、刺入要素は、センサ先端部に固定される。
第1の態様のある実施形態では、刺入要素は、センサ先端部に接着される。
第1の態様のある実施形態では、刺入要素は、センサ先端部に固定されないが、センサ先端部と当接する接触状態で維持される。
第1の態様のある実施形態では、センサ先端部を包囲するスリーブ及び刺入要素は、当接する接触状態を維持する。
第1の態様のある実施形態では、刺入要素は、センサ先端部を含めてセンサ本体の少なくとも一部分を被覆するコーティングを含む。
第1の態様のある実施形態では、コーティングは、鋭利なコーティング先端部を含む。
第1の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、創傷を抑制する材料を含む。
第1の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、急速な創傷治癒を促進する材料を含む。
第1の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、浸透圧または膠質浸透圧を誘発する材料を含む。
第1の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、1つ以上の薬物を含む。
第1の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、血管内皮成長因子(VEGF)を含む。
第1の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、塩、金属塩、糖、合成ポリマー、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、またはポリホスファゼンのうちの少なくとも1つを含む。
第1の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、ホストへの挿入後1日目以内に生分解/溶解する。
第1の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、ホストへの挿入後3時間以内に生分解/溶解する。
第1の態様のある実施形態では、刺入要素は、載置ユニットの方向にセンサ先端部を越えて延在しないか、または該方向にほんの少し延在する。
第1の態様のある実施形態では、刺入要素は、載置ユニットの方向にセンサ先端部を越えて延在するが、電極の手前で止まる。
第1の態様のある実施形態では、載置ユニットは、センサユニットが実質的な座屈を伴うことなくホストの皮膚を通して挿入され得るように、ホストの皮膚を通したセンサユニットの挿入を誘導し、センサ本体のカラム強度を支持するように構成される、誘導部分を備える。
第1の態様のある実施形態では、少なくとも1つの電極は、作用電極及び基準電極を含む。
第1の態様のある実施形態では、センサ本体は、センサユニットの挿入中に膜を損傷から保護するように構成される、支持部材をさらに備える。
第1の態様のある実施形態では、少なくとも1つの電極は、支持部材である。
第1の態様のある実施形態では、支持部材は、少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を支持するように構成される。
第1の態様のある実施形態では、支持部材は、少なくとも1つの電極を実質的に包囲するように構成される。
第1の態様のある実施形態では、載置ユニットは、センサ本体に操作可能かつ取り外し可能に接続される、センサ電子機器ユニットを備える。
第1の態様のある実施形態では、センサ電子機器ユニットは、センサ挿入部位の上に位置付けられるように構成される。
さらに、前述の問題を認識して、第2の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、センサデバイスを作製する方法を含み、この方法は、センサの先端部を液体に浸漬してセンサ先端部上に液体のコーティングを形成することと、コーティングがセンサ先端部から延在する鋭利な尖端を形成するように、引き抜きのパラメータを制御しながらセンサ先端部を液体から引き抜くことであって、この鋭利な尖端は組織に刺入することができることと、を含む。
第2の態様のある実施形態では、パラメータには、液体で浸潤されるセンサの長さ(L)、液体の粘度、及び引き抜きの速度のうちの少なくとも1つが含まれる。
第2の態様のある実施形態では、Lは、0.1〜4mmの範囲内である。
第2の態様のある実施形態では、Lは、2〜3mmである。
第2の態様のある実施形態では、粘度は、100cP未満である。
第2の態様のある実施形態では、引き抜きの速度は、20〜30インチ/秒である。
第2の態様のある実施形態では、本方法は、コーティングを硬化させることをさらに含む。
第2の態様のある実施形態では、硬化は、UV(または熱)架橋、照射、乾燥、または加熱を含む。
第2の態様のある実施形態では、本方法は、鋭利な円錐形状を形成するために1ステップで締め付け及び硬化を行う、先端鋳型またはドロースルー固定具を使用することをさらに含む。
第2の態様のある実施形態では、本方法は、コーティングの硬化中にコーティングに電圧を印加することをさらに含む。
第2の態様のある実施形態では、本方法は、コーティングを加熱し、それをガラスのように引き伸ばすことをさらに含む。
本実施形態の別の態様は、センサ挿入のための一部の現行の方法では、センサが挿入針の管腔内で受容されるという認識を含む。センサよりも高いカラム強度を有する針は、挿入中に生じる摩擦力に耐える。センサが組織の正しい位置に配置されると、針が取り除かれる。針を取り除く必要性は、挿入後にセンサとセンサ電子機器とを電気接続する必要性を含め、挿入プロセスを複雑にする。本実施形態のうちのいくつかは、この問題に対する解決策を提供する。
前述の問題を認識して、第3の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを備え、このセンサデバイスは、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を備えるセンサユニットと、ホストに挿入すると急速に溶解する材料を含み、組織に刺入することができる鋭利な先端部及びセンサユニットを受容する管腔を含む、刺入要素と、を備える。
第3の態様のある実施形態では、センサ本体は、平滑な先端部を有する。
第3の態様のある実施形態では、センサユニットは、刺入要素に固定されていない。
第3の態様のある実施形態では、センサユニットは、刺入要素に固定される。
第3の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、創傷を抑制する材料を含む。
第3の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、急速な創傷治癒を促進する材料を含む。
第3の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、浸透圧または膠質浸透圧を誘発する材料を含む。
第3の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、1つ以上の薬物を含む。
第3の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、血管内皮成長因子(VEGF)を含む。
第3の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、塩、金属塩、糖、合成ポリマー、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、またはポリホスファゼンのうちの少なくとも1つを含む。
第3の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、ホストへの挿入後1日目以内に生分解/溶解する。
第3の態様のある実施形態では、刺入要素の材料は、ホストへの挿入後3時間以内に生分解/溶解する。
本実施形態の別の態様は、分析物センサの膜の材料が軟質であり、センサが組織内を前進するときに剥離する傾向にあるという認識を含む。この問題は、センサがまず膜でコーティングされた後に、先端部が鋭利化されるプロセスによって形成されるセンサで特に深刻である。このプロセスは、センサ本体を露出させ、センサ本体の先端部に、側面を包囲する薄い膜のコーティングを残す。本実施形態のうちのいくつかは、この問題に対する解決策を提供する。
前述の問題を認識して、第4の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを備え、このセンサデバイスは、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を備えるセンサユニットと、センサ先端部から離れており、ホストの皮膚の外表面上でセンサデバイスを支持するように構成される、載置ユニットと、を備え、ここで、膜は、硬化剤を含み、この硬化剤が、センサユニットが実質的な座屈を伴うことなくホストの皮膚を通じて挿入され得るように、センサユニットに増加したカラム強度を提供する。
第4の態様のある実施形態では、硬化剤は、膜と一体化される。
第4の態様のある実施形態では、膜は、センサ本体の先端部を被覆する。
第4の態様のある実施形態では、センサ本体の先端部は、膜を通じて露出される。
第4の態様のある実施形態では、センサ本体の露出した先端部は、過酸化水素と反応しない材料を含む。
第4の態様のある実施形態では、硬化剤は、シアノアクリレートを含む。
さらに、前述の問題を認識して、第5の態様において、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを備え、このセンサデバイスは、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を備える、センサユニットと、センサ先端部から離れており、ホストの皮膚の外表面上でセンサデバイスを支持するように構成される、載置ユニットと、を備え、ここで、この膜は硬化剤を含み、硬化剤がセンサユニットのカラム強度を向上させ、少なくとも1つの電極への膜の接着を高め、硬化剤を含む膜は、分析物の透過性を可能にする。
第5の態様のある実施形態では、硬化剤は、マトリックス中に懸濁される。
第5の態様のある実施形態では、膜は、センサの先端部を被覆する。
第5の態様のある実施形態では、センサ本体の先端部は、膜を通じて露出される。
第5の態様のある実施形態では、センサ本体の露出した先端部は、過酸化水素と反応しない材料を含む。
第5の態様のある実施形態では、硬化剤は、シアノアクリレートを含む。
さらに、前述の問題を認識して、第6の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、センサデバイスを作製する方法を含み、この方法は、ワイヤを膜でコーティングすることと、コーティングしたワイヤを所望の長さに切断し、それによってセンサ先端部が形成されることと、膜が硬化剤を吸収するように、コーティングしたワイヤを硬化剤に曝露することと、を含む。
第6の態様のある実施形態では、コーティングしたワイヤを曝露することは、少なくともセンサ先端部を硬化剤に浸漬することを含む。
第6の態様のある実施形態では、本実施形態のうちのいくつかは、膜を硬化させて硬化剤を硬化することをさらに含む。
第6の態様のある実施形態では、本実施形態のうちのいくつかは、センサ先端部を鋭利化して、組織に刺入することができる鋭利な尖端を形成することをさらに含む。
第6の態様のある実施形態では、センサ先端部は、過酸化水素と反応しない材料を含む。
第6の態様のある実施形態では、本実施形態のうちのいくつかは、鋭利化したセンサ先端部に消滅剤を適用して、鋭利化ステップ中に曝露される全ての活性表面を消滅させることをさらに含む。
第6の態様のある実施形態では、消滅剤は、シアノアクリレートまたはシランを含む。
第6の態様のある実施形態では、消滅剤は、蒸着を用いて適用される。
第6の態様のある実施形態では、硬化剤は、シアノアクリレートを含む。
さらに、前述の問題を認識して、第7の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、センサデバイスを作製する方法を含み、この方法は、ワイヤを所望の長さに切断し、それによってセンサ先端部が形成されることと、センサ先端部を鋭利化して、組織に刺入することができる鋭利な尖端を形成することと、鋭利化したセンサ先端部を含めてワイヤを膜でコーティングすることと、膜が硬化剤を吸収するように、コーティングしたワイヤを硬化剤に曝露することと、を含む。
第7の態様のある実施形態では、コーティングしたワイヤを曝露することは、少なくともセンサ先端部を硬化剤に浸漬することを含む。
第7の態様のある実施形態では、本実施形態のうちのいくつかは、膜を硬化させて硬化剤を硬化することをさらに含む。
第7の態様のある実施形態では、硬化剤は、シアノアクリレートを含む。
本明細書に記載される問題のいずれかを認識して、第8の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを含む。センサデバイスは、インサータを使用することなくホストに埋め込まれるように構成される。センサデバイスは、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を備える、センサユニットを備える。センサデバイスは、センサユニットの遠位端にあり、ホストの皮膚及び/または組織に刺入するように構成される、刺入要素をさらに備える。センサデバイスは、センサ先端部から離れており、ホストの皮膚の外表面上でセンサデバイスを支持するように構成される、載置ユニットをさらに備える。センサ本体は、刺激に応答して、少なくとも1つの材料特性を変化させる、刺激応答性材料を含む。
第8の態様のある実施形態では、少なくとも1つの材料特性は、硬度、形状、透過性、相対的親水性、弾性係数、またはポリマー配向の高次構造のうちの少なくとも1つである。
第8の態様のある実施形態では、センサ本体は、体外では硬性であり、体内では軟性である。
第8の態様のある実施形態では、少なくとも1つの材料特性の変化を誘発する刺激は、温度、水和、放射線、電気刺激、または磁界のうちの少なくとも1つである。
第8の態様のある実施形態では、センサ本体はポリマーである。
第8の態様のある実施形態では、センサ本体は、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリレート、もしくはポリエーテル、またはこれらのコポリマーである。
第8の態様のある実施形態では、刺激応答性材料は、形状記憶金属である。
第8の態様のある実施形態では、形状記憶金属は、銅−アルミニウム−ニッケル(Cu−Al−Ni)、ニッケル−チタン(NiTi)、鉄−マンガン−シリコン(Fe−Mn−Si)、または銅−亜鉛−アルミニウム(Cu−Zn−Al)である。
第8の態様のある実施形態では、センサ本体は、ホストの皮膚への挿入前に第1の形状を画定する。
第8の態様のある実施形態では、センサ本体は、記憶された形状を画定し、センサ本体は、ホストの皮膚への挿入後に記憶された形状に戻る。
第8の態様のある実施形態では、第1の形状は曲線上または直線状であり、記憶された形状は曲線状または直線状である。
第8の態様のある実施形態では、センサ本体が記憶された形状に戻るとき、蓄積されたバネエネルギーがセンサ本体から放出される。
第8の態様のある実施形態では、放出されたバネエネルギーにより、ホストの皮膚への刺入を促進する、ホイッピング動作を生み出す。
本実施形態の別の態様は、分析物センサの膜を形成するために使用される材料は軟質であることが多く、したがって、センサが皮膚及び/または組織を前進するときに離層する(すなわち、剥がれる、及びときには剥離する)傾向にあるという認識を含む。この問題は、センサがまず膜でコーティングされた後に、先端部が鋭利化されるプロセスによって形成されるセンサで特に深刻である。このプロセスは、センサ本体を露出させ、センサ本体の先端部に、側面を包囲する薄い膜のコーティングを残す。本実施形態のうちのいくつかは、膜を適用した後に、先端部を損傷することなく先端部を形成し、同時に先端部の完全性を維持する方法を含む、この問題に対する解決策を提供する。
前述の問題を認識して、第9の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成されるセンサデバイスを作製する方法を含む。本方法は、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を含むセンサユニットに、刺入先端部を形成することを含む。膜は、センサユニットに刺入先端部を形成する前にセンサユニットに適用される。
第9の態様のある実施形態では、本方法は、センサユニットに膜を適用することをさらに含む。
第9の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、膜でコーティングされたワイヤの外周に環状チャネルを形成することを含む。
第9の態様のある実施形態では、環状チャネルは、膜を通って部分的にワイヤ内に延在する。
第9の態様のある実施形態では、本方法は、コーティングされたワイヤに張力を適用することをさらに含む。
第9の態様のある実施形態では、張力は、環状チャネルに近接するワイヤに歪みを誘発し、ワイヤのネッキング及び破断を引き起こす。
第9の態様のある実施形態では、ネッキングにより、センサ本体に刺入先端部が形成される。
第9の態様のある実施形態では、本方法は、刺入先端部を保護外層で被覆することをさらに含む。
第9の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、ワイヤストックから膜コーティングの部分を選択的に除去することを含む。
第9の態様のある実施形態では、ワイヤストックは、リールに巻かれている。
第9の態様のある実施形態では、本方法は、ワイヤストックを間隔を空けた位置で切り離して、複数の膜コーティングセンサワイヤを形成することをさらに含む。
第9の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、センサ本体の遠位端表面を露出させることを含む。
第9の態様のある実施形態では、本方法は、センサ本体の遠位端にコーティングを適用することをさらに含む。
第9の態様のある実施形態では、コーティングは、センサ本体の露出した遠位端表面を非電気活性にする。
第9の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、膜コーティングセンサワイヤの遠位端に末端キャップを適用することを含む。
第9の態様のある実施形態では、末端キャップは、刺入先端部を含む。
第9の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、複数の膜の層をセンサ本体に適用することを含む。
第9の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、センサ本体の遠位端において複数の膜層の上に剛性コーティングを適用することをさらに含む。
第9の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、剛性コーティングを成形して、刺入先端部をもたらすことをさらに含む。
第9の態様のある実施形態では、本方法は、センサ本体に膜を適用することをさらに含む。
第9の態様のある実施形態では、本方法は、センサ本体の遠位端に刺入先端部を適用することをさらに含む。
第9の態様のある実施形態では、刺入先端部は、機械的圧接、圧入、溶接、収縮チューブ、または加熱によってセンサ本体の遠位端に固定される。
第9の態様のある実施形態では、本方法は、センサ本体の周りに後退式導入シースを適用することをさらに含む。
第9の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、膜上のセンサ本体の遠位端に刺入先端部を適用することを含む。
第9の態様のある実施形態では、刺入先端部は、生分解性及び/または生体吸収性の材料を含む。
第9の態様のある実施形態では、刺入先端部材料は、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、またはマルトースを含む。
第9の態様のある実施形態では、膜上のセンサ本体の遠位端に刺入先端部を適用することは、鋳型を用いてセンサ本体の遠位端かつ膜の上に、刺入先端部を鋳造することを含む。
第9の態様のある実施形態では、膜の上でセンサ本体の遠位端に刺入先端部を適用することは、射出成形またはインサート成形することを含む。
第9の態様のある実施形態では、膜上でセンサ本体の遠位端に刺入先端部を適用することは、センサ本体の遠位端を開放した刺入先端部の近位端に挿入することを含む。
第9の態様のある実施形態では、本方法は、刺入先端部の近位端を圧接することをさらに含む。
第9の態様のある実施形態では、膜上のセンサ本体の遠位端に刺入先端部を適用することは、センサ本体の遠位端かつ膜の上に、刺入先端部を重ね成形することを含む。
本実施形態の別の態様は、膜を鋭利なセンサ先端部に適用することにより課題を呈するという認識を含む。例えば、鋭利な先端部は、特に、センサ挿入プロセス中にセンサが摩擦力に供されるときに、膜を破る、及び/または膜の離層を引き起こす可能性がある。また、膜を鋭利なセンサ先端部に適用することにより、先端部が鈍化し、先端部が、センサの直接押圧挿入にあまり有効でないものとなる可能性がある。本実施形態のうちのいくつかは、先端部を損傷することなく鋭利な先端部に膜を適用し、同時に先端部の完全性を維持する方法を含む、これらの問題に対する解決策を提供する。
前述の問題を認識して、第10の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成されるセンサデバイスを作製する方法を含む。本方法は、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を含むセンサユニットに、刺入先端部を形成することを含む。刺入先端部は、膜をセンサユニットに適用する前にセンサユニット上に形成される。
第10の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、センサ本体を膜溶液中に浸漬して、センサ本体上に膜を形成することを含む。
第10の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、膜溶液が乾燥した後に、センサ本体の遠位端の膜の一部分を除去して、センサ本体の遠位端を露出させることをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、センサ本体の遠位端において膜の一部分を除去することは、レーザアブレーション、電解研磨、ビーズブラスト、ドライアイスブラスト、または焼成を含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、センサ本体の遠位端に保護層を適用することをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、膜溶液が乾燥する前に、センサ本体の遠位端で膜溶液の一部分を除去することを含む。
第10の態様のある実施形態では、膜溶液の一部分を除去することは、センサ本体の遠位端を拭い取るか、または拭き取ることを含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、センサ本体及び刺入先端部に膜を適用することをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、刺入先端部にコーティングを適用することをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、センサ本体の周りに後退式導入シースを適用することをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、導入シースの外径は、刺入先端部の近位端においてその直径と実質的に同じか、またはそれよりも小さい。
第10の態様のある実施形態では、センサ本体は、コア及び外層を含む。
第10の態様のある実施形態では、膜は、外層の上に適用されるが、コアの上には適用されない。
第10の態様のある実施形態では、コア及び外層は、異なる材料を含む。
第10の態様のある実施形態では、コアは、膜を弾く材料を含む。
第10の態様のある実施形態では、コアの材料は、低い表面エネルギーを有する。
第10の態様のある実施形態では、コアの材料は、非湿潤性である。
第10の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、電気化学的研削を含む。
第10の態様のある実施形態では、膜は、複数の層を備える。
第10の態様のある実施形態では、各層の厚さは、約0.5ミクロン〜約10ミクロンの範囲内である。
第10の態様のある実施形態では、層のうちの少なくとも1つの厚さは、層のうちの少なくとも別のものの厚さよりも薄い。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、センサ本体及び刺入先端部に膜を適用することをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、刺入先端部から膜を除去するが、センサ本体からは除去しないこと含む。
第10の態様のある実施形態では、刺入先端部から膜を除去することは、化学的エッチング、レーザアブレーション、または機械的切削を含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、膜溶液中に浸漬することによってセンサ本体及び刺入先端部に膜を適用することをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、刺入先端部を溶媒中に浸漬して、膜を溶解させ、刺入先端部から膜を実質的に除去することを含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、膜が刺入先端部に接着することを防ぐ剥離剤中に刺入先端部を浸漬することをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、犠牲材料で刺入先端部をコーティングすることを含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、センサ本体及び刺入先端部に膜を適用することをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、犠牲層を崩壊させ、刺入先端部から膜を除去するように、刺入先端部を処理することを含む。
第10の態様のある実施形態では、犠牲材料は、光感受性、熱感受性、または可溶性であり、刺入先端部を処理することは、光を適用すること、熱を適用すること、または溶媒を適用することを含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、刺入先端部を下向きにして刺入先端部を膜溶液に浸漬し、その後、溶液が乾燥する前に、刺入先端部が上向きとなるようにセンサユニットを逆さまにすることによって、刺入先端部に膜を適用することをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、刺入先端部を上向きにして刺入先端部を膜溶液に浸漬し、結果としてセンサ本体が部分的にのみ膜溶液に浸かり、膜溶液が決して刺入先端部に接触しないようにすることによって、センサ本体に膜を適用することをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、刺入先端部のすぐ近位のセンサ本体から環状の材料帯を除去して環状チャネルを形成することをさらに含み、ここで、チャネルの遠位端により、縁部が画定される。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、センサ本体及び刺入先端部を膜溶液に浸漬することをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、縁部が膜溶液の液体メニスカスの解消をもたらし、それによって刺入先端部は膜で被覆されないまま残る。
第10の態様のある実施形態では、センサ本体は、コア及び外層を含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、外層の第1の部分及び外層の第2の部分を除去して、コアを露出させることをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、外層の第1の部分は、刺入先端部に隣接して位置し、外層の第2の部分は、刺入先端部の近位に位置する。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、コアの一部分を除去して刺入先端部を形成することをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、刺入先端部にキャップを取り付けることをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、取り付けられたキャップは、鋭利な遠位端を含む。
第10の態様のある実施形態では、取り付けられたキャップは、センサ本体がホストの皮膚及び/または組織に挿入された後にキャップがホストの体内に吸収されるように、吸収性材料を含む。
第10の態様のある実施形態では、センサ本体は、外側コアに埋め込まれた平面可撓性プリント回路基板(PCB)を含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、刺入先端部の近位の外層コアの一画を除去して窓を形成することをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、外側コアの一画を除去することは、レーザアブレーションを含む。
第10の態様のある実施形態では、窓の領域内のPCBの外表面は、レーザアブレーションに耐性の白金層を含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、センサ本体を膜溶液に浸漬して、窓の内側に膜を形成することをさらに含む。
第10の態様のある実施形態では、センサ本体は、薄く平坦な微小電気機械システム(MEMS)基材を含む。
第10の態様のある実施形態では、基材は、刺入先端部を含む。
第10の態様のある実施形態では、本方法は、基材上に膜を形成することをさらに含む。
本実施形態の別の態様は、センサ上に鋭利な遠位先端部を形成することが、膜表面の汚染及び/または膜の損傷といった、膜が適正に機能できなくなるような課題を呈するという認識を含む。膜の汚染は、拡散等、膜の特性を変化させ得る。例えば、汚染により、膜の透過性特性(例えば、選択透過性)が低減し得る。膜への損傷もまた、センサの機能性に影響を及ぼし得る。例えば、膜の除去が、遠位先端部を越えて電極を形成する電気活性表面を被覆することが意図される部分にまで及ぶと、センサの拡散特性が実質的に改変され、制御不能となるため、センサは欠陥品となり得る。一方で、過剰な膜材料がセンサの遠位先端部に存在する場合、センサの遠位先端部は鈍くなり得、皮膚及び/または組織への刺入にあまり効果的でないものとなる。本実施形態のうちのいくつかは、先端部から材料を除去することによって鋭利な遠位先端部を形成する方法、及び先端部に材料を付加することにより鋭利な遠位先端部を形成する方法を含む、これらの問題に対する解決策を含む。本実施形態の別の態様は、刺入先端部が、センサワイヤを個々のセンサに切り離すステップ中にセンサ上に形成され得るという認識を含む。例えば、切り離しプロセスには、限定することなく、機械的プレス、ホットプレス、レーザアブレーション、押出、切削等が含まれ得る。切り離し中に刺入先端部を形成することにより、鋭利な遠位先端部を、膜をセンサに適用する前に形成することができ、それによって、後続の先端部形成ステップによる繊細な膜の二次汚染及び損傷を回避することができる。
前述の問題を認識して、第11の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成されるセンサデバイスを作製する方法を含む。本方法は、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を含むセンサユニットに、刺入先端部を形成することを含む。刺入先端部を形成することは、センサ本体から材料を除去することを含む。
第11の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、ワイヤストックをシアノアクリレート蒸気に曝露しながら、ワイヤストックを切り離すことを含む。
第11の態様のある実施形態では、本方法は、リール・ツー・リールの連続した処理を含む。
第11の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、センサ本体の遠位端を浸漬することを含む。
第11の態様のある実施形態では、センサ本体の遠位端を浸漬することは、エッチング溶液または研磨溶液に浸漬することを含む。
第11の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、電解研磨を含む。
第11の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、センサ本体が研磨表面に対して角度Θを形成する状態で、センサ本体を研磨表面に対して移動させることを含む。
第11の態様のある実施形態では、Θは、0°〜90°である。
第11の態様のある実施形態では、Θは、約5°、または約10°、または約15°である。
第11の態様のある実施形態では、センサ本体は、研磨表面に対して移動される支持固定具内に保持される。
第11の態様のある実施形態では、センサ本体は、内側コア及び外層を含み、刺入先端部を形成することは、センサ本体の遠位端において外層の一部分を除去して、内側コアの一部分を露出させることを含む。
第11の態様のある実施形態では、外層の一部分を除去することは、機械的切削、レーザアブレーション、ビーズブラスト、研磨、または化学的エッチングを含む。
第11の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、センサワイヤの長手方向軸に沿ってセンサに張力を印加することを含む。
第11の態様のある実施形態では、印加された張力により、センサワイヤが中間領域でネッキングすることをもたらす。
第11の態様のある実施形態では、印加された張力はさらに、センサワイヤが中間領域で破断することをもたらす。
第11の態様のある実施形態では、本方法は、センサワイヤの中間部分に熱を印加することをさらに含み、ここで、この熱は、張力と同時に印加される。
第11の態様のある実施形態では、熱は、抵抗加熱要素を用いて印加される。
第11の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、対向する切断刃の間にセンサワイヤを設置し、センサワイヤを少なくとも2つに切り離すことを含む。
第11の態様のある実施形態では、切断刃のうちの1つが収束する表面によって画定される切断縁部により、30度〜145度の角度が画定される。
第11の態様のある実施形態では、この角度は、直角ではない。
さらに、前述の問題を認識して、第12の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成されるセンサデバイスを作製する方法を含む。本方法は、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を含むセンサユニットに、刺入先端部を形成することを含む。刺入先端部を形成することは、センサ本体に材料を付加することを含む。
第12の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、センサ本体をポリマー材料の槽に浸漬することを含む。
第12の態様のある実施形態では、本方法は、センサ本体を槽から取り出し、ポリマー材料全体に電圧を印加し、それによってポリマー材料を伸長させて刺入先端部を形成することをさらに含む。
第12の態様のある実施形態では、本方法は、電界紡糸を含む。
第12の態様のある実施形態では、刺入先端部を形成することは、センサ本体を槽に浸漬させ、センサ本体を槽から引き抜き、センサ本体を引き抜くときに、センサ本体上の浸漬コーティングが硬化して刺入先端部が形成されることを含む。
本明細書に記載される問題のいずれかを認識して、第13の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを含み、このセンサデバイスは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成される。センサデバイスは、導電性コアワイヤを備える。センサデバイスは、コアワイヤの少なくとも一部分の上に配置される非導電性ジャケットをさらに備える。センサデバイスは、ジャケットの上に配置され、コアワイヤと電気接続する、少なくとも1つの電極をさらに備える。少なくとも1つの電極は、印刷によって形成される。
第13の態様のある実施形態では、少なくとも1つの電極は、第1の電極、第2の電極、及び第3の電極を含み、これらの電極は、センサデバイスに沿って軸方向に間隔が空いている。
第13の態様のある実施形態では、第2の電極は、ジャケットの外周全体に延在しない。
第13の態様のある実施形態では、センサデバイスは、第1の電極と第3の電極との間にジャケットに沿って延在する導電性トレースをさらに備える。
第13の態様のある実施形態では、センサデバイスは、導電性トレースの少なくとも一部分に重なった絶縁材料をさらに備える。
第13の態様のある実施形態では、センサデバイスの遠位端は、刺入先端部を含む。
第13の態様のある実施形態では、センサデバイスの遠位端は、非電気活性である。
本明細書に記載される問題のいずれかを認識して、第14の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを含み、このセンサデバイスは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成される。センサデバイスは、非導電性コアワイヤを備える。センサデバイスは、コアワイヤの上に配置される少なくとも1つの電極をさらに備える。センサデバイスは、コアワイヤに沿って少なくとも1つの電極から延在する少なくとも1つの導電性トレースをさらに備える。少なくとも1つの電極は、印刷によって形成される。
第14の態様のある実施形態では、少なくとも1つの電極は、第1の電極、第2の電極、及び第3の電極を含み、これらの電極は、センサデバイスに沿って軸方向に間隔が空いている。
第14の態様のある実施形態では、第1及び第2の電極は、コアワイヤの外周全体に延在しない。
第14の態様のある実施形態では、センサデバイスの遠位端は、刺入先端部を含む。
第14の態様ある実施形態では、少なくとも1つの電極は、白金ペーストを用いてコアワイヤ上に印刷される。
本明細書に記載される問題のいずれかを認識して、第15の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを含み、このセンサデバイスは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成される。センサデバイスは、円筒形に丸められる平板として成形されるセンサ本体を備える。
第15の態様のある実施形態では、円筒は、平板の対向する縁部が収束する重なり領域を含む。
第15の態様のある実施形態では、対向する縁部の重なっている部分は、互いに固定されている。
第15の態様のある実施形態では、重なっている部分は、接着剤で互いに固定されている。
第15の態様のある実施形態では、接着剤は、センサデバイスがホストに埋め込まれた後に溶解する。
第15の態様のある実施形態では、接着剤が溶解すると、丸まったセンサ本体が広がり、再びその平面形状となる。
本明細書に記載される問題のいずれかを認識して、第16の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを含み、このセンサデバイスは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成される。センサデバイスは、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を備える、センサユニットを備える。センサデバイスは、センサユニットの遠位端にあり、ホストの皮膚及び/または組織に刺入するように構成される、刺入要素をさらに備える。センサデバイスは、センサ先端部から離れており、ホストの皮膚の外表面上でセンサデバイスを支持するように構成される、載置ユニットをさらに備える。センサデバイスは、センサデバイスの挿入中に膜の少なくとも一部分を被覆するように構成される、後退式導入シースをさらに備える。
第16の態様のある実施形態では、組織刺入要素の近位端は、センサ本体の直径よりも大きな直径を有する。
第16の態様のある実施形態では、導入シースの直径は、組織刺入要素の近位端の直径と実質的に同じか、またはそれよりも小さい。
本明細書に記載される問題のいずれかを認識して、第17の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを含み、このセンサデバイスは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成される。センサデバイスは、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を備える、センサユニットを備える。センサデバイスは、センサユニットの遠位端にあり、ホストの皮膚及び/または組織に刺入するように構成される、刺入要素をさらに備える。センサデバイスは、センサ先端部から離れており、ホストの皮膚の外表面上でセンサデバイスを支持するように構成される、載置ユニットをさらに備える。センサ本体は、センサ本体の長さに沿って延在する少なくとも1つのトラフを画定する断面を含む。
第17の態様のある実施形態では、センサ本体の断面により、4つの等間隔のトラフを有する正符号形状が画定される。
第17の態様のある実施形態では、センサ本体の断面により、単一のトラフを有する円が画定される。
第17の態様のある実施形態では、少なくとも1つの電極は、少なくとも1つのトラフに位置する。
第17の態様のある実施形態では、少なくとも1つの電極及び少なくとも1つの膜は、センサ本体の外周囲とぴったり重なるか、または外周囲の下に陥凹する。
本明細書に記載される問題のいずれかを認識して、第18の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを含み、このセンサデバイスは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成される。センサデバイスは、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を備える、センサユニットを備える。センサデバイスは、センサユニットの遠位端にあり、ホストの皮膚及び/または組織に刺入するように構成される、刺入要素をさらに備える。センサデバイスは、センサ先端部から離れており、ホストの皮膚の外表面上でセンサデバイスを支持するように構成される、載置ユニットをさらに備える。センサデバイスは、センサデバイスの挿入中に膜の少なくとも一部分を被覆するように構成される、後退式導入シースをさらに備える。
本明細書に記載される問題のいずれかを認識して、第19の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを含み、このセンサデバイスは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成される。センサデバイスは、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を備える、センサユニットを備える。センサデバイスは、センサユニットの遠位端にあり、ホストの皮膚及び/または組織に刺入するように構成される、刺入要素をさらに備える。センサデバイスは、センサ先端部から離れており、ホストの皮膚の外表面上でセンサデバイスを支持するように構成される、載置ユニットをさらに備える。センサデバイスは、センサ本体を通じて延在する少なくとも1つの貫通穴をさらに備える。
第19の態様のある実施形態では、膜は、少なくとも1つの貫通穴内に配置される。
本明細書に記載される問題のいずれかを認識して、第20の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを含み、このセンサデバイスは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成される。センサデバイスは、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を備える、センサユニットを備える。センサデバイスは、センサユニットの遠位端にあり、ホストの皮膚及び/または組織に刺入するように構成される、刺入要素をさらに備える。センサデバイスは、センサ先端部から離れており、ホストの皮膚の外表面上でセンサデバイスを支持するように構成される、載置ユニットをさらに備える。センサ本体は、複数のくぼみを含む。
第20の態様のある実施形態では、膜は、くぼみのうちの少なくとも1つの中に配置される。
第20の態様のある実施形態では、膜は、センサ本体の外表面とぴったり重なるか、またはセンサ本体の外表面の下に陥凹する。
第20の態様のある実施形態では、くぼみは、無作為に配列される。
本明細書に記載される問題のいずれかを認識して、第21の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを含み、このセンサデバイスは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成される。センサデバイスは、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を備える、センサユニットを備える。センサデバイスは、センサユニットの遠位端にあり、ホストの皮膚及び/または組織に刺入するように構成される、刺入要素をさらに備える。センサデバイスは、センサ先端部から離れており、ホストの皮膚の外表面上でセンサデバイスを支持するように構成される、載置ユニットをさらに備える。センサデバイスは、センサ本体に、軸方向に間隔が空いた複数のくぼみをさらに備える。
第21の態様のある実施形態では、膜は、くぼみ内に配置される。
第21の態様のある実施形態では、センサデバイスは、1つ以上の選択された分析物に透過性である材料の外層をさらに含む。
本明細書に記載される問題のいずれかを認識して、第22の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを含み、このセンサデバイスは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成される。センサデバイスは、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を備える、センサユニットを備える。センサデバイスは、センサユニットの遠位端にあり、ホストの皮膚及び/または組織に刺入するように構成される、刺入要素をさらに備える。センサデバイスは、センサ先端部から離れており、ホストの皮膚の外表面上でセンサデバイスを支持するように構成される、載置ユニットをさらに備える。センサデバイスは、センサ本体及び膜の上に配置される、保護外層をさらに含む。
第22の態様のある実施形態では、保護外層は、ホストの皮膚及び/または組織に挿入すると溶解する材料を含む。
第22の態様のある実施形態では、保護外層の材料は、ポリビニル−ピロリドン(PVP)を含む。
本明細書に記載される問題のいずれかを認識して、第23の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを含み、このセンサデバイスは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成される。センサデバイスは、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を備える、センサユニットを備える。センサデバイスは、センサユニットの遠位端にあり、ホストの皮膚及び/または組織に刺入するように構成される、刺入要素をさらに備える。センサデバイスは、センサ先端部から離れており、ホストの皮膚の外表面上でセンサデバイスを支持するように構成される、載置ユニットをさらに備える。センサデバイスは、剛性材料でできた外層をさらに備える。
第23の態様のある実施形態では、外層は、実質的にセンサ本体の全てを被覆するが、少なくとも1つの窓を含む。
第23の態様のある実施形態では、窓は、少なくとも1つの電極がホストの組織及び/または体液との接触に曝されるように、少なくとも1つの電極の上に位置付けられる。
第23の態様のある実施形態では、外層は、シアノアクリレートを含む。
本明細書に記載される問題のいずれかを認識して、第24の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを含み、このセンサデバイスは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成される。センサデバイスは、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を備える、センサユニットを備える。センサデバイスは、センサユニットの遠位端にあり、ホストの皮膚及び/または組織に刺入するように構成される、刺入要素をさらに備える。センサデバイスは、センサ先端部から離れており、ホストの皮膚の外表面上でセンサデバイスを支持するように構成される、載置ユニットをさらに備える。センサ本体は、導電性ワイヤ及びワイヤの上に配置される外側コーティングを備え、外側コーティングは、ワイヤよりも高い厚さを有する。
第24の態様のある実施形態では、外側コーティングは、少なくとも1つの電極の位置に対応する少なくとも1つの窓を含む。
第24の態様のある実施形態では、膜は、窓内に配置される。
第24の態様のある実施形態では、膜は、外側コーティングの外表面よりも下に陥凹される。
第24の態様のある実施形態では、センサデバイスは、高透過性の外層をさらに備える。
第24の態様のある実施形態では、外層は、ヒドロゲルを含む。
本明細書に記載される問題のいずれかを認識して、第25の態様では、本実施形態のうちのいくつかは、ホストにおける分析物の濃度を測定するためのセンサデバイスを含み、このセンサデバイスは、インサータを使用することなくホストに埋め込むように構成される。センサデバイスは、センサ本体、少なくとも1つの電極、及び少なくとも1つの電極の少なくとも一部分を被覆する膜を備える、センサユニットを備える。センサデバイスは、センサユニットの遠位端にあり、ホストの皮膚及び/または組織に刺入するように構成される、刺入要素をさらに備える。センサデバイスは、センサ先端部から離れており、ホストの皮膚の外表面上でセンサデバイスを支持するように構成される、載置ユニットをさらに備える。膜は、印刷によってセンサ本体に適用される。
第25の態様のある実施形態では、センサ本体は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む。
これより、種々の本実施形態を、有利な特徴に注目することに重点を置いて詳細に説明する。これらの実施形態は、例示目的のためだけの添付の図面に示される、連続的分析物監視のための新規かつ進歩性のあるセンサ及び関連する方法を示す。図面は、必ずしも縮尺通りに描かれておらず、それらは、本実施形態を図示するためだけに提供される。これらの図面には、以下の図が含まれ、同様の番号は同様の部分を示す。
以下の詳細な説明は、図面を参照して本実施形態を説明する。図面において、参照番号により、本実施形態の要素にラベル付けを行う。これらの参照番号は、対応する図面の特徴部の考察と関連して、下記で再現される。
図面及びそれらの説明は、種々の構成要素のサイズ、形状、及び構成を示し得る。そのような描写及び説明は、制限すると解釈されるものではない。代替的なサイズ、形状、及び構成もまた、本実施形態の範囲内であることが企図される。さらに、図面及びそれらに関する記述は、本装置のある特定の構成要素が一体化して形成され、ある特定の他の構成要素が別個の部分として形成されることを示す。一体化して形成されるとして本明細書に示され、記載される構成要素が、代替的な実施形態では別個の部分として形成されることもある。さらに、別個の部分として形成されるとして本明細書に示され、記載される構成要素が、代替的な実施形態では一体化して形成されることもある。本明細書に使用されるとき、一体化という用語は、単一の統一された部分を説明する。
概要
本明細書に記載される実施形態は、別個のアプリケータを使用せずに、すなわち、センサデバイスそのもの以外を用いることなく、経皮センサをホストに直接挿入するための種々の機序を提供する。ワイヤ、特に細いワイヤ状の幾何形状を有する経皮センサ(例えば、電極)の直接押圧挿入は、センサと関連する座屈の危険性のため、技術的に困難であり得る。センサの直接押圧挿入はまた、挿入プロセス中にセンサの上に配置された膜を損傷することに関連する課題も呈する。膜を保護しなければ、膜は、挿入プロセス中にセンサから剥がれ落ちるか、または機械的損傷を受け得る。センサの先端部に露出した金属(または他の導電性材料)を有さないようにすることも望ましく、これは、露出した金属が、電気活性であり得、バックグラウンドシグナル(ノイズ)を加える、及び/またはセンサの感度を変動させ得るためである。本明細書に記載される実施形態は、経皮センサの直接挿入のための構造的支持(例えば、カラム強度等の機械的/構造的特性の形態で)を提供することができ、挿入プロセス中の損傷から膜を保護することができる、小型センサデバイスを提供することによって、前述の課題を克服するように設計される。
図1は、本実施形態による、ホストにおける分析物の濃度(例えば、グルコース濃度)を連続的に測定して、ホストの分析物の濃度を示すデータストリームを提供するように構成される経皮センサデバイス100の一実施形態の概略側面図を図示する。図1に図示されるもの等のセンサは、画鋲に似ているため、「画鋲(tack)」センサと呼ばれることもある。
図1に図示される特定の実施形態において、センサデバイス100は、ホストの皮膚104の下への挿入のために構成される体内部分102(センサユニットとも呼ばれる)と、センサ挿入後にホストの皮膚表面上に残るように構成される体外部分106とを備える。体内部分102は、ホストの皮膚104に刺入するように構成される組織刺入要素108と、センサ本体110とを備える。センサ本体110は、1つ以上の電極を含む支持部材112と、支持部材112の少なくとも一部分の上に配置される膜114とを備える。支持部材112は、センサ本体112と称されてもよく、これらの2つの用語は、本明細書において互換的に使用される。
体外部分106は、中に埋め込まれるか分離可能に固定されるセンサ電子部品ユニット(示されない)を含み得るか、または代替として別個の電子機器ユニットに操作可能に接続されるように構成され得る、載置ユニット116を備える。センサデバイス100及びその構成要素に関するさらなる詳細は、米国特許出願公開第2011/0077490号に見出すことができ、この開示は、その全体が本明細書に組み込まれる。
組織刺入要素
センサデバイス100の組織刺入要素108は、ホストの皮膚104に刺入し、センサ本体110をホストの組織に挿入するための通路を開き、それを画定するように構成される。一部の実施形態では、組織刺入要素108は、支持部材112と一体化している場合がある。他の実施形態では、組織刺入要素108は、別個の構成要素であってもよい。そのような実施形態では、組織刺入要素108は、接着剤等を用いて支持部材112に固定され得る。あるいは、組織刺入要素108は、支持部材112及び/または膜114の平滑な遠位面に、単に当接していてもよい。そのような実施形態では、外側のスリーブまたはバンド(示されない)が、組織刺入要素108と支持部材112/膜114との接合点を包囲してもよい。
皮膚は、一般に、表皮、真皮、及び皮下の層を含む、複数の層を含む。表皮は、その構造内に、最も外側の層であり通常約10〜20ミクロンの厚さである角質層と、表皮の最も深い層である基底層とを含む、いくつかの層を含む。表皮は、通常、血管を含まないが、真皮へ、またはそこからの拡散によって、代謝産物を交換する。理論に束縛されることを望むものではないが、基底層は、血管新生によって生存が支持されるため、基底層の間質液は十分にホストの分析物(例えば、グルコース)レベルを表すと考えられる。表皮の下には真皮があり、これは、約1mm〜約3mmの厚さであり、血管、リンパ管、及び神経を含んでいる。皮下層は、真皮の下にあり、大部分が脂質から構成される。皮下層は、温度限界から身体を防護するように機能する。それはまた、結合組織及び少しの血管を含む。
一部の実施形態では、センサデバイス100の体内部分102は、センサ本体110の少なくとも一部分が基底層内に存在することを可能にするのに十分に長い長さを有し得る。これは、表皮が血管または神経末端をほとんど含んでいないため、一部の事例において望ましい場合がある。したがって、センサ挿入は比較的無痛であり得、ホストは挿入による出血または不快感をほとんど経験しない可能性がある。これらの実施形態のうちのいくつかにおいて、センサデバイス100の体内部分102は、約0.1mm〜約1.5mm、または約0.2mm〜約0.5mmの長さを有し得る。他の実施形態では、センサデバイス100の体内部分102は、センサ本体110の少なくとも一部分が真皮層に存在することを可能にする長さを有し得る。これは、真皮が、皮下層と比較して良好に血管新生が起こり、したがって、測定に十分な分析物(例えば、グルコース)を提供することができ、食後に生じるもの等、ホストの分析物の濃度の変化と関連する測定の遅延を低減させることができるため、一部の事例において望ましい場合がある。外側の真皮(及び基底層も同様)付近の代謝的に活性な組織は、間質液と血液との急速な平衡化をもたらす。これらの実施形態のうちのいくつかにおいて、センサデバイスの体内部分102は、約1mm〜約7mm、または約2mm〜約6mmの長さを有し得る。さらに他の実施形態では、センサデバイス100の体内部分102は、センサ本体110の少なくとも一部分が皮下層に存在することを可能にする長さを有し得る。理論に束縛されることを望むものではないが、皮下層は温度限界から身体を防護するように機能するため、皮下層は、温度変動と関連する分析物濃度の読み取り値の変動を低減させ得ると考えられる。これらの実施形態のうちのいくつかにおいて、センサデバイスの体内部分102は、約3mm〜約10mm、または約5mm〜約7mmの長さを有し得る。
組織刺入要素は、組織の外傷を最低限に抑え、皮膚への穿通に必要とされる力を減らすものを含む、任意の様々な幾何形状及び寸法を有し得る。例えば、一部の実施形態では、組織刺入要素は、図1に図示されるように、組織刺入要素の断面寸法(例えば、直径)が、先端部の遠位端において尖端118に向かって先細りとなり、それによって皮膚穿通を促進するように構成される鋭利化された先端部をもたらすように、実質的に円錐形状の遠位先端部を含んでもよい。図2Bに図示されるように、他の実施形態では、組織刺入要素の遠位先端部は、ベベル角度α、例えば、約5°〜約66°、または約10°〜約55°、または約40°〜約50°の角度等で、斜角がつけられてもよい。さらなる実施形態において、先端部の1つ以上の表面は、図2C〜2H、及び3Dに図示されるように、センサデバイスが下方向に押されたときに皮膚穿通を促進することができるように、曲線状であってもよい。一部の実施形態では、曲線状の表面は、組織刺入要素に直線状の表面よりも大きな切断表面積を提供し、したがって、皮膚へのセンサユニットのより円滑かつより制御された挿入を提供するため、有利であり得る。さらに、曲線状の表面を有する組織刺入要素は、直線状の表面を有するものよりも、刺入を受ける組織に生じる外傷が少なくなり得る。
センサデバイスの組織刺入要素は、ホストの皮膚を通じたセンサデバイスの体内部分の挿入の際に、無傷に留まり、実質的な座屈を防ぐことを可能にするように、適切な可撓性及び硬性ならびに十分なカラム強度を有するように設計される。金属、セラミック、半導体、有機物、ポリマー、複合材料、及びこれらの組み合わせまたは混合物を含むがこれらに限定されない、これらの特性を有する任意の様々な生体適合性材料を使用して、組織刺入要素を形成することができる。使用することができる金属には、例えば、ステンレス鋼(例えば、18−8外科手術用ステンレス鋼)、ニチノール、金、銀、ニッケル、チタン、タンタル、パラジウム、金、及びこれらの組み合わせまたは合金が挙げられる。使用することができるポリマーには、例えば、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸、エチレン酢酸ビニル、ポリテトラフルオロエチレン(TEFLON(登録商標))、及びポリエステルが挙げられる。一部の実施形態では、組織刺入要素は、基準電極として機能し、例えば、銀含有材料等の導電性材料を含み得る。ある特定の実施形態では、組織刺入要素は、ユーザが、組織刺入要素の実質的な座屈を伴わずに、親指または指の力を用いてセンサユニットを皮膚に押し付けることを可能にするのに十分なカラム強度を有する。したがって、組織刺入ユニットの構造は、組織及び皮膚の穿通と関連する抵抗(例えば、軸力)に供されたときに、破断することはない。一部の実施形態では、組織刺入要素は、実質的な座屈を伴うことなく、約0.5ニュートン(N)を上回る、または約1Nを上回る、または約2Nを上回る、または約5Nを上回る、または約10Nを上回る軸方向負荷に耐えることができるカラム強度を有し得る。しばしば、物体のカラムの厚さを増加させることでも、カラム強度が増加する。一部の実施形態では、遠位先端部の基部120は、組織刺入要素に所望されるカラム強度を提供するために、約0.05mm〜約1mm、または約0.1mm〜約0.5mm、または約0.15mm〜約0.3mmの外径を有し得る。
本明細書に記載される組織刺入要素のうちのいくつかは、センサ本体の膜を保護するように構成される。本明細書の他の箇所に記載されるように、膜は、比較的繊細であり得、したがって、ホストへのセンサユニットの挿入の際に損傷される可能性がある。その結果、膜が受けたいずれの損傷も、センサデバイスの性能及びそれが適正に機能する能力に影響を及ぼし得る。例えば、一部の実施形態では、組織刺入要素108の1つ以上の部分は、センサ本体110のものよりも大きな断面積(組織刺入要素108の長手方向軸に対して横断する平面に沿ったもの)を有して形成され得る。センサ本体110よりも大きな断面積を有することにより、センサデバイス100の組織刺入要素108は、ホストの皮膚104に刺入し、センサ本体110を組織に挿入するための通路を開き、それを画定するように構成される。したがって、挿入プロセス中に穿通−抵抗力が膜140を損傷する及び/またはセンサ本体110の残りの部分から剥ぎ取る危険性が、低減される。一部の実施形態では、組織刺入要素108の長手方向軸に対して横断する断面の最も大きな寸法は、約0.1mm未満、または約0.05mm未満、または約0.03mm未満である。
一部の実施形態では、1つ以上のポリマー及び/または生物活性剤の1つ以上の層が、組織刺入要素にコーティングされてもよい。生物活性剤を使用して組織刺入要素の表面をコーティングすることにより、センサデバイスの体内部分の挿入中及び/またはその後に、皮下組織内への生物活性剤の放出をもたらすことができる。さらなる実施形態では、1つ以上のポリマー層が、1つ以上の生物活性剤の放出速度を制御するために使用され得る。そのようなポリマーには、パリレン、パリレンC、パリレンN、パリレンF、ポリ(ヒドロキシメチル−p−キシリレン−co−p−キシリレン)(PHPX)、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)、ポリエチレン−co−酢酸ビニル(PEVA)、ポリ−L−乳酸(PLA)、ポリN−ブチルメタクリレート(PBMA)、ホスホリルコル、ポリ(イソブチレン−co−スチレン)、ポリオキシエチレン(POE)、ポリグリコリド(PGA)、(ポリ(L−乳酸)、ポリ(アミド酸)(PAA、ポリエチレングリコール(PEG)、これらのポリマーのうちの1つ以上のものの誘導体、ならびにこれらの組み合わせまたは混合物が挙げることができるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、組織刺入要素の表面の1つ以上の領域は、生物活性剤を保持するためのリザーバまたは貯蔵場所として機能するように構成される、1つ以上の陥凹部分(例えば、空洞、くぼみ、開口部、溝、チャネル等)を含み得る。陥凹部分は、意図される用途に従って、任意の事前に選択された位置に形成され、事前に選択された深さ、サイズ、幾何構成、及び寸法を有し得る。リザーバまたは貯蔵場所を使用することで、組織刺入要素が保持及び送達することができる生物活性剤の量を増加させることができる。さらなる実施形態では、組織刺入要素は、空洞を有する中空であり、種々の通路を介してその表面上の1つ以上の開口部と接続されてもよく、結果として、生物活性剤が開口部を介して空洞から放出され得るようになる。一部の実施形態では、例えば、図3A及び3Bに示されるように、組織刺入要素310は、上に膜が配置されたセンサ314を支持するように成形及び寸法決定される、ポケット312を備える。
ある特定の実施形態では、センサデバイスの体内部分は、ホストの組織内で実質的に静止状態に留まるように構成され、その結果、周囲組織に対するセンサ本体の移動または動きが阻止される。移動または動きは、刺激に起因してセンサ埋め込み部位に炎症を引き起こし得、動きに伴う人為的影響に起因してセンサシグナルにノイズを発生させ得る。したがって、前述の問題を回避するために、センサデバイスの体内部分に支持を提供する固定機序を提供することが有利であり得る。一部の実施形態では、組織刺入要素は、1つ以上の領域に模様がついた表面を含んでもよい。模様付けにより、組織刺入要素の表面を粗くすることができ、それによって、模様のない(例えば、滑らかな)表面のものよりも大きな表面積を有する表面の凸凹を提供することができる。したがって、組織刺入要素が担持し、原位置で放出され得る生物活性剤、ポリマー、及び/またはコーティングの量は、模様のない表面を有するものと比較して、増加する。さらに、模様をつけた表面はまた、増加した表面積により、ホストの組織内でのセンサデバイスの体内部分の固定化を強化することができるため、一部の事例において有利であり得ると考えられる。ある特定の実施形態では、組織刺入要素は、多孔性の表面(例えば、多孔性パリレン)、畝模様の表面といった、表面トポグラフィーを含んでもよい。ある特定の実施形態では、固定は、皮下組織内にセンサを安定化するために単独または組み合わせて用いられ得る、爪、突起、鉤、羽、フック、球状部分(例えば、遠位端で)、組織刺入要素に沿ったS字湾曲体、段階的に変化する直径、これらの組み合わせ等によって提供することができる。例えば、ある特定の実施形態では、組織刺入要素は、センサユニットの挿入中またはその後に外方向に広がる(例えば、センサユニットの長手方向軸に対して垂直な平面に向かう方向で)ように構成される、1つ以上の固定部材を備えてもよい。固定部材の外方向への展開により、結果として、組織刺入要素が周囲組織に対して押し付けられ、したがって、センサユニットの移動及び/または回転を低減(または防止)するため、センサユニットの固定が促進される。一部の実施形態では、固定部材は、特定の温度(例えば、室温または体温)でマルテンサイト状態からオーステナイト状態に変換するように構成され得る、ニチノール等の形状記憶材料から形成される。マルテンサイト状態では、固定部材は、延性があり、収縮した構成にある。オーステナイト状態では、固定部材は、より剛性となると同時により大きな所定の形状を形成するように展開する。固定部材を形成するために選択され得る形状記憶材料の例としてニチノールが本明細書に記載されているが、他の類似の材料(例えば、形状記憶材料)も使用可能であることを理解されたい。
センサデバイスの組織刺入要素は、載置表面(載置ユニットの下表面)に対して、したがって、皮膚表面に対して、任意の様々な角度で皮下に導入され得る。例えば、一部の実施形態では、組織刺入要素の遠位先端部は、載置表面に対して実質的に垂直方向に延在し得るが、他の実施形態では、遠位先端部は、載置表面に対して、例えば、約15°、20°、30°、40°、45°、60°、75°、80°、90°、105°、100°、120°、135°、140°、150°、160°、または165°の角度で延在してもよい。
代替的な実施形態では、センサデバイスの挿入中の膜の保護を提供するために、センサ本体が、生分解性材料から形成された針に埋め込まれるか、または封入され得る。挿入の後に、針が徐々に生分解し、後にはセンサ本体が残り、次いで、これが起動され得る。任意の様々な生分解性材料(例えば、非干渉炭水化物)が使用され得る。一部の実施形態では、生分解性材料には、測定されるある特定の濃度の分析物が含まれ、結果として、センサデバイスの初期較正点を得ることができる。
図1に図示されるように、センサデバイス100は、ホストに固定されるように構成される皮膚接触型載置ユニット116を含み得る。一部の実施形態では、載置ユニット116は、ホストの皮膚に固定するように適合される基部122を備える。基部122は、種々の硬質または軟質材料から形成され得、使用中にセンサデバイスがホストから突出することを低減するためにロープロファイルを有し得る。一部の実施形態では、基部122は、皮膚の凹凸に合うように構成される可撓性材料から少なくとも部分的に形成され、これにより、ホストの動作と関連する動き関連の欠点を低減または排除することができる。ある特定の実施形態では、載置ユニット116の基部122は、好ましくは載置ユニットの底部表面に配置される、接着パッドとも呼ばれる接着材料または接着層124を含み、また剥離可能な裏当て層(示されない)を含んでもよい。したがって、裏当て層を取り除き、載置ユニット116の基部122をホストの皮膚104に押し付けることによって、載置ユニット116をホストの皮膚104に接着させる。その領域(例えば、ホストの皮膚)を伸縮、伸長、適合、及び/または通気させるのに適切な接着パッドが、選択及び設計され得る。一部の実施形態では、載置ユニットは、センサデバイス100が実質的な座屈を伴うことなくホストの皮膚104を通して挿入され得るように、ホストの皮膚104を通したセンサデバイス100の挿入を誘導し、支持部材112のカラム強度を支持するように構成される、誘導部分(示されない)を備える。
図1は膜の保護を提供するための一構成を図示するが、他のセンサ本体構成もまた使用可能である。例えば、本明細書に記載されるセンサ本体のうちのいくつかは、図3A及び3Bに図示されるように部分的にセンサを包囲するように構成されるか、または図3Cに図示されるように実質的にセンサを包囲するように構成される、支持部材330を含んでもよい。本明細書の他の箇所に記載される他の実施形態とは異なり、図3A〜3Dに図示される実施形態では、支持部材330は、作用電極を備えない。代わりに、1つ以上の作用電極は、支持部材330とは異なる構成要素として配設される。一部の実施形態では、支持部材330は、基準電極としても機能し得る。
図3Aに図示される実施形態では、支持部材330は、センサ(例えば、膜が上に配置された作用電極)を少なくとも部分的に収容するように構成される、長手方向の陥凹部332を備える。一部の実施形態では、長手方向の陥凹部は、支持部材330の長さの約90%未満、または約75%未満、または約50%未満、または約33%未満、または約25%未満に相当する長さを有し得る。他の実施形態では、長手方向の陥凹部は、図3Bに図示されるように、実質的に支持部材330の全長にわたって延在し得る。ある特定の実施形態では、支持部材330は、センサの外周囲(例えば、外周)の約10%超、または約25%超、または約33%超、または約50%超、または約75%超を包囲し得る。
図3Cに図示されるように、一部の実施形態では、センサ(例えば、作用電極)が支持部材330によって実質的に包囲される。支持部材330には、電極のある特定の部分を生体液(例えば、間質液)に曝露し、それによって生体液が作用電極の電気活性表面及びその上に配置された膜に向かって拡散し、それと接触することを可能にする、1つ以上の窓部分334(支持部材330の壁の厚みを通って延在する開口部またはスロット)が提供されてもよい。この実施形態では、作用電極及びその上に配置された膜は、本質的に、支持部材330内に収容され、したがって、デバイスの梱包、取り扱い、及び/または挿入の際には保護されている。窓部分334は、任意の様々な形状及び寸法を有し得る。例えば、一部の実施形態では、窓部分は、円形または実質的に円形の形状を有するように形成され得るが、他の実施形態では、電極は、楕円形、多角形(例えば、三角形、正方形、長方形、平行四辺形、台形、五角形、六角形、八角形)等に似た形状で形成されてもよい。ある特定の実施形態では、窓部分は、支持部材の長手方向の断面の外周の周囲に延在する区画を含んでもよい。例えば、支持部材は、アブレーション、エッチング、または他の技法によって、螺旋状の構成で窓部分が切り取られたハイポチューブを使用することにより作製することができる。
透過性
従来的なグルコースセンサは、電流をナノAmp範囲で測定する。従来的なグルコースセンサとは対照的に、好ましい実施形態は、ピコAmp範囲で電流を測定し、一部の実施形態ではフェムトAmpで測定するように構成される。すなわち、測定されたグルコースの全ての単位(mg/dL)に関して、少なくとも1ピコAmpの電流が測定される。一部の実施形態では、約1、2、3、4、または5ピコAmp〜約25、50、100、250、または500ピコAmpの電流が、測定されたグルコースの全ての単位(mg/dl)に関して測定される。
生物活性剤
種々の生物活性剤が、流体の流入または流出を促進することが知られている。したがって、生物活性剤を膜に組み込むことにより、流体バルク(fluid bulk)、バルク流体流(bulk fluid flow)、及び/または拡散速度を増加させ(さらにグルコース及び酸素の流入を促進し)、それによって一定でないノイズを減少させることができる。一部の実施形態では、流体バルク及び/またはバルク流体流は、1つ以上の生物活性剤を組み込むことによりセンサで(例えば、センサの外表面のそばで)増加する。一部の実施形態では、センサは、創傷を刺激し(irritate)、創傷部位に局所的な流体の流入を引き起こすことが知られている可溶性媒介物質の放出を刺激する(stimulate)、生物活性剤を含むように構成される。一部の実施形態では、センサは、血管構造から局所的な流体の流入を引き起こし得る、血管拡張性生物活性剤を含むように構成される。
種々の生物活性剤が、好ましい実施形態において有用であることが見出され得る。例示的な生物活性剤には、血液脳関門破壊剤及び血管拡張剤、血管拡張剤、血管新生因子等が挙げられるが、これらに限定されない。有用な生物活性剤には、マンニトール、チオ硫酸ナトリウム、VEGF/VPF、NO、NOドナー、レプチン、ブラジキニン、ヒスタミン、血液成分、多血小板血漿(PRP)、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)(ヘパリン結合成長因子−II及び線維芽細胞成長因子IIとしても知られる)、酸性線維芽細胞成長因子(aFGF)(ヘパリン結合成長因子−I及び線維芽細胞成長因子−Iとしても知られる)、血管内皮成長因子(VEGF)、血小板由来内皮細胞成長因子BB(PDEGF−BB)、アンジオポエチン−1、形質転換成長因子β(TGF−β)、形質転換成長因子α(TGF−α)、肝細胞成長因子、腫瘍壊死因子−α(TNF−α)、胎盤成長因子(PLGF)、アンジオゲニン、インターロイキン−8(IL−8)、低酸素誘導因子−I(HIF−1)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤キナプリラト、アンジオトロピン(Angiotropin)、トロンボスポンジン、ペプチドKGHK、低酸素圧、乳酸、インスリン、レプチン、硫酸銅、エストラジオール、プロスタグランジン、cox阻害剤、内皮細胞結合剤(例えば、デコリンまたはビメンチン)、グレニピン(glenipin)、過酸化水素、ニコチン、ならびに成長ホルモンが挙げられるが、これらに限定されない。さらに他の有用な生物活性剤には、酵素、細胞毒性剤または壊死剤(例えば、パクタタキシル(pactataxyl)、アクチノマイシン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン、マイトマイシン)、シクロホスファミド、クロラムブシル、ウラムスチン、メルファラン、ブリオスタチン、炎症性細菌細胞壁成分、ヒスタミン、炎症促進因子等が挙げられる。
生物活性剤は、所望される生物活性剤を、1つ以上のセンサ層の製造材料に組み込むか、または多孔質シリコーン膜等の外部生体材料に組み込むことによって、センサの製造時に添加され得る。例えば、生物活性剤は、膜形成時に溶液と混合されてもよく、これが、続いて、製造中にセンサに適用される。あるいは、完成したセンサを、例えば、生物活性剤の溶液に浸漬するか、またはそれをスプレーしてもよい。生物活性剤の量は、本明細書の他の箇所に開示されるように、その濃度を変化させること、浸漬中の留置時間を変化させること、所望の厚さに達するまで複数の層を適用すること等によって、制御することができる。代替的な実施形態では、生物活性剤は、センサに適用する前にマイクロカプセルに封入される。例えば、マイクロカプセルに封入した生物活性剤を、完成したセンサにスプレーしてもよく、または外側のメッシュ層もしくは剥落層等の構造に組み込んでもよい。マイクロカプセル封入により、生物活性剤の放出速度、放出が起こる時間、及び/または放出の持続時間を制御することにおける柔軟性の向上がもたらされ得る。
刺激の化学的システム/方法を、生体界面膜(本明細書の他の箇所に記載される)または剥落層といった、刺激剤を局所環境に放出する外部センサ構造に組み込んでもよい。例えば、一部の実施形態では、「剥落層」は、分子をセンサの局所近傍に放出(例えば、剥落または浸出)し、浸透圧による体液移動を加速させ得る。一部の実施形態において、剥落層は、軽度の刺激を提供し、軽度の炎症/異物による身体応答を促進し、それによって、細胞が安定化し、整列した線維被膜が蓄積し、流体のう形成を促進することを防ぐことができる。
剥落層は、ポリビニルアルコール(PVA)、PGC、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチレングリコール−ポリビニルピロリドン(PEG−PVP)混合物、PEG−スクロース混合物、ヒドロゲル、例えば、ポリヒドロキシエチルメタクリレート(pHEMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、または急速に分解するエステル結合を有する他のポリマーといった、親水性分解性材料が挙げられるがこれらに限定されない、任意の便宜的な生体適合性材料から構成され得る。ある特定の実施形態では、酸残基を有する化合物に分解される吸収性縫合材料が使用され得る。酸残基は、炎症及び創傷治癒を刺激する化学的刺激剤である。ある特定の実施形態では、これらの成分には、グリコール酸及び乳酸系のポリマー、ポリグラクチン、ポリジオキソン(polydioxone)、ポリダイコネート(polydyconate)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(トリメチレンカーボネート)コポリマー、ならびにポリ(カプロラクトン)ホモポリマー及びコポリマー等が挙げられる。
他の例示的な実施形態では、剥落層は、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸等の親水性ポリマー、ポリエチレングリコール等のポリエーテルとのコポリマーまたは混合物、ならびに例えばジブロック、トリブロック、交互、ランダム、及びグラフトコポリマーを含むそれらのブロックコポリマー(ブロックコポリマーは、米国特許第4,803,243号及び米国特許に記載されている)を含む、第1のドメインに関して本明細書の他の箇所に列挙される材料の層であってもよい。1つの好ましい実施形態において、剥落層は、ポリウレタン及び親水性ポリマーから構成される。例えば、親水性ポリマーは、ポリビニルピロリドンであり得る。1つの好ましい実施形態において、剥落層は、5重量パーセント以上のポリビニルピロリドンかつ45重量パーセント以下のポリビニルピロリドンを含む、ポリウレタンである。好ましくは、剥落層は、20重量パーセント以上のポリビニルピロリドンかつ35重量パーセント以下のポリビニルピロリドンを含み、最も好ましくは、約27重量パーセントのポリビニルピロリドンを含むポリウレタンである。
他の実施形態において、剥落層は、2006年4月14日に出願された同時係属中の米国特許出願第11/404,417号に開示されるように、シリコーンエラストマー及びポリ(エチレンオキシド)とポリ(プロピレンオキシド)とのコポリマー混合物といったシリコーンエラストマーを含んでもよい。一実施形態において、シリコーンエラストマーは、ジメチル及びメチル水素−シロキサンコポリマーである。一実施形態において、シリコーンエラストマーは、ビニル置換基を含む。一実施形態において、シリコーンエラストマーは、MED−4840混合物を硬化させることによって生成されるエラストマーである。一実施形態において、コポリマーは、ヒドロキシ置換基を含む。一実施形態において、コポリマーは、トリブロックポリ(エチレンオキシド)−ポリ(プロピレンオキシド)−ポリ(エチレンオキシド)ポリマーである。一実施形態において、コポリマーは、トリブロックポリ(プロピレンオキシド)−ポリ(エチレンオキシド)−ポリ(プロピレンオキシド)ポリマーである。一実施形態において、コポリマーは、PLURONIC(登録商標)ポリマーである。一実施形態において、コポリマーは、PLURONIC(登録商標)F−127である。一実施形態において、コポリマーの少なくとも一部分は、架橋している。一実施形態において、膜の約5%重量/重量〜約30%重量/重量が、コポリマーである。
剥落層は、センサの所望される位置、例えば、例としてセンサヘッドまたは電気化学的に反応性の表面での流体流入を促進する対称または非対称な任意の形状または幾何形状をとることができる。剥落層は、センサの片側または両側に位置付けられ得る。別の例では、剥落層は、センサのごく一部分またはセンサ全体に適用され得る。
1つの例示的な実施形態では、ポリエチレンオキシド(PEO)を含む剥落層は、センサの外側に適用され、ここで、センサ周囲の皮膚は、剥落層に直接アクセスすることができる。PEOは、剥落層から浸出し、局所細胞によって取り込まれ、これが炎症促進因子を放出する。炎症促進因子は、周囲組織を通じて拡散し、体液の流入を含む炎症応答を刺激する。したがって、初期のノイズが低減または排除され得、センサ機能が改善され得る。
別の例示的な実施形態において、剥落層は、本明細書の他の箇所に開示されるようなメッシュまたは多孔質の生体界面といった、外側多孔質層と組み合わせてセンサに適用される。一実施形態において、局所細胞は、多孔質シリコーン生体界面の貫通細孔を通じて剥落層にアクセスする。一実施例では、剥落層材料は、多孔質シリコーンを適用する前にセンサに適用される。別の実施例では、剥落層材料を、センサに多孔質シリコーンを適用する前に、多孔質シリコーンのより低い部分(例えば、多孔質シリコーンがセンサ適用された後にセンサに近接するであろう、多孔質シリコーンの部分)に吸収させてもよい。
創傷抑制
一定でないノイズは、一部の実施形態では、創傷抑制(例えば、センサ挿入中の)によって減少させることができる。創傷抑制には、センサ挿入時に発生する創傷の量が低減及び/または排除される、任意のシステムまたは方法が含まれる。理論に束縛されることを望むものではないが、創傷が抑制されるか、または少なくとも大幅に低減されれば、センサは実質的に正常な組織(例えば、センサ挿入前の組織に実質的に類似する組織)で包囲されることになると考えられる。実質的に正常な組織は、創傷を受けた組織よりも低い代謝を有し、より少ない干渉物質を生成し、初期のノイズを低減すると考えられる。
センサの構造を、創傷を抑制するか、急速な治癒を促進するかのいずれかであるものに適合させること、例えば、実質的な創傷をもたらさない構造(例えば、創傷を予防するように構成される構造)、創傷治癒を促進する構造、抗炎症性の構造等に適合させることによって、創傷を抑制することができる。1つの例示的な実施形態において、センサは、ロープロファイル、ゼロフットプリント、または滑らかな表面を有するように構成される。例えば、センサは、例えば、直径が約50μm〜約116μmのワイヤ等、実質的に細いワイヤから形成され得る。好ましくは、センサは、例えば、例としてスタブ基準で30、31、32、33、34、または35ゲージの針(またはより小さい)等、非常に小さなゲージの針の中に嵌合するのに十分に小さい。一般に、針が小さいほど、挿入中の創傷の量が低減される。例えば、非常に小さい針は、組織破壊の量を低減させ、それによって後続の創傷治癒応答を低減させることができる。代替的な実施形態では、センサの表面は、センサ挿入時の創傷を低減するように、潤滑性コーティングで滑らかにされる。
創傷はまた、初期創傷の量を低減させるか、または創傷治癒プロセスを抑制するかのいずれかである、創傷抑制剤(生物活性剤)を含めることによっても低減することができる。理論に束縛されることを望むものではないが、抗炎症剤、免疫抑制剤、抗感染剤、または除去剤等の創傷抑制剤をセンサに適用することにより、局所的に休止状態の環境を作り出し、創傷治癒を抑制することができる。休止状態の環境では、創傷治癒と関連する細胞代謝の増加等の身体プロセスがセンサに及ぼす影響が最小限となり得る。センサの周囲の組織が影響を受けなければ、その組織は通常の代謝を続け、センサ機能を促進することができる。
一部の実施形態では、創傷抑制に有用な化合物及び/または因子には、第1世代H1−受容体アンタゴニスト:エチレンジアミン(例えば、メピラミン(ピリラミン)、アンタゾリン)、エタノールアミン(例えば、ジフェンヒドラミン、カルビノキサミン、ドキシラミン、クレマスチン、及びジメンヒドリナート)、アルキルアミン(フェニラミン、クロルフェナミン(クロルフェニラミン)、デクスクロルフェナミン、ブロムフェニラミン、及びトリプロリジン)、ピペラジン(シクリジン、ヒドロキシジン、及びメクリジン)、ならびに三環系化合物(プロメタジン、アリメマジン(トリメプラジン)、シクロヘプタジン、及びアザタジン);第2世代H1−受容体アンタゴニスト、例えば、アクリバスチン、アステミゾール、セチリジン、ロラタジン、ミゾラスチン、アゼラスチン、レボカバスチン、及び、オロパタジン;肥満細胞安定化剤、例えば、クロモグリク酸(クロモリン)及びネドクロミル;抗炎症剤、例えば、アセトメタフェン(acetometaphen)、アミノサリチル酸、アスピリン、セレコキシブ、コリンマグネシウムトリサリチル酸、ジクロフェナクカリウム、ジクロフェナクナトリウム、ジフルニサル、エトドラク、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、インターロイキン、(IL)−10、IL−6ムテイン、抗IL−6 iNOS阻害剤(例えば、L−NMDA)、インターフェロン、ケトプロフェン、ケトロラック、レフルノミド、メレナミン酸(melenamic acid)、ミコフェノール酸、ミゾリビン、ナブメトン、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、オキサプロジン、ピロキシカム、ロフェコキシブ、サルサレート、スリンダク、及びトルメチン;コルチコステロイド、例えば、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、プレドニゾロン、ベタメテゾン(betamethesone)、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニド、リン酸デキサメタゾンナトリウム、フルニソリド、プロピオン酸フルチカゾン、パクリタキセル、タクロリムス、トラニラスト、トリアムシノロンアセトニド、ベタメタゾン、フルオシノロン、フルオシノニド、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、デソニド、デスオキシメタゾン、フルオシノロン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、プロピオン酸クロベタゾール、及びデキサメタゾン;免疫抑制剤及び/または免疫調節剤、例えば、抗増殖剤、細胞周期阻害剤(例えば、パクリタキセル、サイトカラシンD、インフィキシマブ(infiximab))、タキソール、アクチノマイシン、マイトマイシン、VEGFを促進するもの、エストラジオール、NOドナー、QP−2、タクロリムス、トラニラスト、アクチノマイシン、エベロリムス、メトトレキサート(methothrexate)、ミコフェノール酸、アンジオペプチン(angiopeptin)、ビンクリスチン(vincristing)、マイトマイシン(mitomycine)、スタチン、C MYCアンチセンス、シロリムス(及び類似体)、RestenASE、2−クロロ−デオキシアデノシン、PCNAリボザイム、バチムスタット(batimstat)、プロリルヒドロキシラーゼ阻害剤、PPARγリガンド(例えば、トログリタゾン、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン)、ハロフジノン、C−プロテイナーゼ阻害剤、プロブコール、BCP671、EPC抗体、カテキン(catchin)、糖化剤、エンドセリン阻害剤(例えば、アンブリセンタン、テソセンタン(tesosentan)、ボセンタン)、スタチン(例えば、セリバスタチン)、大腸菌易熱性エンテロトキシン、及び進化したコーティング;抗感染剤、例えば駆虫薬(メベンダゾール);抗生物質、例えば、アミノクリコシド(aminoclycoside)(ゲンタマイシン、ネオマイシン、トブラマイシン)、抗真菌性抗生物質(アムホテリシンb、フルコナゾール、グリセオフルビン、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ナイスタチン、ミカチン(micatin)、トルナフタート)、セファロスポリン(セファクロル、セファゾリン、セフォタキシム、セフタジジム、セフトリアキソン、セフロキシム、セファレキシン)、β−ラクタム抗生物質(セフォテタン、メロペネム)、クロラムフェニコール、マクロライド(アジスロマイシン、クラリスロマイシン、エリスロマイシン)、ペニシリン(ペニシリンGナトリウム塩、アモキシシリン、アンピシリン、ジクロキサシリン、ナフシリン、ピペラシリン、チカルシリン)、テトラサイクリン(ドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン)、バシトラシン;クリンダマイシン;コリスチンメタナトリウム;硫酸ポリミキシンb;バンコマイシン;アシクロビル、アマンタジン、ジダノシン、エファビレンツ、ホスカルネット、ガンシクロビル、インジナビル、ラミブジン、ネルフィナビル、リトナビル、サキナビル、銀、スタブジン、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ジドブジンを含む抗ウイルス薬;キノロン(シプロフロキサシン、レボフロキサシン);スルホンアミド(スルファジアジン、スルフイソキサゾール);スルホン(ダプソン);フラゾリドン;メトロニダゾール;ペンタミジン;スルファニルアミダムクリスタリナム(sulfanilamidum crystallinum);ガチフロキサシン;ならびに、スルファメトキサゾール/トリメトプリム;干渉物質除去剤、例えば、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、チオレドキシン、グルタチオンペルオキシダーゼ及びカタラーゼ、抗酸化剤、例えば、尿酸、及びビタミンC、鉄化合物、ヘム化合物、及びいくつかの重金属;人工的保護コーティング成分、例えば、アルブミン、フィブリン、コラーゲン、内皮細胞、創傷閉鎖化学物質、血液製剤、多血小板血漿、成長因子等が挙げられるが、これらに限定されない。
理論に束縛されることを望むものではないが、本明細書の他の箇所に記載される分析物センサの構成に加えて、センサに潤滑性コーティングを適用することにより、ホストへの外傷を実質的に防止することによってノイズの発生を実質的に低減及び/または抑制することができる。したがって、一部の実施形態では、潤滑性コーティングが、埋め込まれるセンサに対する異物による身体応答を低減させるためにセンサの体内部分に適用されてもよい。本明細書に使用される「潤滑性コーティング」という用語は、その通常の意味で使用され、限定することなく表面摩擦の低減を提供する表面処理を含む。ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレンオキシド)−ポリ(プロピレンオキシド)コポリマー等であるがこれらに限定されない種々のポリマーが、潤滑性センサコーティングとして使用するのに好適である。1つの例示的な実施形態において、CardioTech International,Inc.(Wilmington,MA)が製造しているポリエーテル−ポリウレタンであるHydroMed(商標)の1つ以上の層が、センサ(例えば、抵抗ドメインの上)に適用される。
溶解性先端部
上述のもの等のセンサは、画鋲に似ているため、「画鋲」センサと呼ばれることがある。本実施形態の一態様は、画鋲センサが、センサの全寿命にわたり、組織に埋め込まれたままとなる鋭利化された先端部を含むという認識を含む。鋭利化された先端部を長期間体内に残しておくことは、周辺組織に外傷を引き起こし得、瘢痕化及び創傷治癒の阻害をもたらす。本実施形態のうちのいくつかは、この問題に対する解決策を提供する。一部の実施形態では、先端部は、埋め込み式センサセッションの間に、例えば、約3、5、7、または10日以内に、溶解するように構成される。
上述のように、また図1を参照すると、組織刺入要素108は、例えば、センサ本体112とは別個の異なる構成要素であり得る。そのような実施形態では、センサ本体112は、平滑な先端部または遠位面126を含み得る。組織刺入要素108は、同様に、センサ本体先端部126に当接する平滑な近位面128を含む。上述のように、組織刺入要素108は、センサ本体112に固定されてもされなくてもよい。
一部の実施形態では、組織刺入要素108は、生分解性材料、またはホストに挿入した後急速に溶解する材料を含み得る。挿入すると、組織刺入要素108の分解が、酸残基により自発的に起こり得る。そのような実施形態では、任意のセンサ膜(複数可)がpH感受性であることが望ましい。組織刺入要素108の分解速度は、存在する先端部材料の量に依存する。例えば、材料は、ホストへの挿入後3日以内、または2日以内、または1日、または12時間、または6時間、または3時間、または2時間、または1時間で生分解/溶解し得る。ある特定の実施形態では、材料は、センサが動作し始める前の時間枠内に溶解し得る。そのような実施形態では、組織刺入要素108の溶解した材料は、センサ較正を妨害し得ない。
組織刺入要素108の例示的な材料には、塩、金属塩、糖、合成ポリマー、糊もしくは接着剤(シアノアクリレート等)、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)、ポリ無水物、ポリホスファゼン、またはガラス様特性を有する任意の材料のうちの少なくとも1つが含まれる。特に、PLA、PLGA、及びポリ無水物は、全て、この種の用途のための十分な硬度を有する。例えば、組織刺入要素108の硬度は、35D〜55Dの範囲、例えば、45D等であり得る。
一部の実施形態では、組織刺入要素108の材料は、溶解時間、硬度といった所望の特性を達成するように調整または修正され得る。例えば、組織刺入要素108は、アニーリングもしくは硬化サイクル、及び/または架橋により処理され得る。架橋は、例えば、UV光での照射等、光に基づくものであり得る。一部の実施形態では、調整は、材料を合わせることを含み得る。例えば、組織刺入要素108の硬度は、一部の骨埋め込み片のように、ヒドロキシアパタイトを配合物に組み込むことによって改善することができる。そのような配合物は、硬度を劇的に向上させる。また、これらを含めることは、より高速な溶解時間をもたらす傾向にある。
ポリマー材料を組織刺入要素108に選択した場合、それは、結晶化度を有し得、これもまた、ロックウェル硬さによって定義され得る。例えば、材料は、25D〜65D例えば、約45Dのロックウェル硬さを有し得る。適切なロックウェル硬さは、ポリマーが裂けるか、またはポリマーへの損傷を伴うことなく、ポリマーが種々の処理ステップを受けることを可能にする。
一部の実施形態では、組織刺入要素108は、センサ先端部126を含む、センサ本体112の少なくとも一部分を被覆するコーティングを含み得る。例えば、図4を参照すると、センサ本体412及び膜414の遠位端の長さLを、液体槽(示されない)に浸漬してもよい。長さLは、センサ上のいずれの電極をも被覆することなく良好な接着を達成するのに十分にセンサ先端部をコーティングするように選択され得る。例えば、Lは、0.1〜4mmの範囲、例えば2〜3mmであり得る。センサを槽から引き抜くと、コーティングが長さL上に残り、センサ本体先端部426から遠位方向に延在し、溶解性の組織刺入先端部408を形成する。コーティングが硬化した後、センサ先端部から延在する部分を鋭利化して、組織繊維コーティング先端部418を得ることができる。
ある特定の例示的な実施形態において、液体槽の粘度は、100cP未満であり、引き抜き速度は20〜30インチ/秒であり、直後にUV(または熱)架橋に曝して、硬化し、厚みを形成する。鋭利な円錐形状を形成するための1ステップで締め付け及び硬化を行う、先端鋳型またはドロースルー固定具が有利である。
ポリマーを用いて鋭利なセンサ先端部を作製するための別の実施形態は、硬化させている間に材料に電圧を印加することである。電圧は、ポリマーの形状を尖端に変化させる。硬化が完了し、電圧が除去されると、鋭利な先端部が残る。硬化は、照射、乾燥、加熱等を含み得る。別の実施形態は、材料を加熱し、ガラスのように引き延ばすことを含む。
上述のように、センサ400、創傷を抑制するか、もしくは急速な治癒を促進するかのいずれか、またはこれらの両方を行う、1つ以上の態様を含み得る。ある特定の実施形態では、これらの態様は、溶解性先端部408に存在し得る。例えば、1つ以上の生物活性剤を、浸漬プロセス中に液体槽の材料と合わせることによって、溶解性先端部408に一体化させてもよい。あるいは、硬化の前または後に、溶解性先端部408を、後続の液体槽に浸漬してもよく、これにより、溶解性先端部408を1つ以上の生物活性剤でコーティングする。例示的な生物活性剤は、上記で詳細に考察されており、ここでは繰り返さない。しかしながら、ある特定の生物活性剤は、例えば、浸透圧または膠質浸透圧を誘発し得る。
ある特定の実施形態において、溶解性先端部408の材料は、センサ400に対する影響を有し得る。例えば、溶解性先端部408が塩である場合、これは、体液をセンサ400の周囲の組織に引き寄せる浸透圧勾配をもたらし、それがより早く起動することまたは初期シグナル減衰を回避することをもたらし得る。
溶解性針
本実施形態のうちのいくつかは、ホストに挿入するために針を必要とするセンサに関する。例えば、図5を参照すると、センサ500は、針502の管腔504内に収容され得る。本実施形態の別の態様は、センサ挿入後に針を除去する必要性が、挿入後にセンサをセンサ電子機器と電気接続する必要性を含め、挿入プロセスを複雑にするという認識を含む。本実施形態のうちのいくつかは、この問題に対する解決策を提供する。
図5を参照すると、針502は、管腔504及び鋭利な遠位先端部506を含み、標準的な皮下注射針502と同様であり得る。しかしながら、針502の材料は、生分解性であり得るか、またはホストへの挿入後に溶解することができる。針502の材料及び材料特性は、溶解性組織刺入先端部506に関して上述のものに類似であり得る。これらの材料及び材料特性は、上記で詳細に考察されており、ここでは繰り返さない。しかしながら、ポリ無水物が、針502の特に有利な材料の1つであり、これは、それらが管を容易に形成し得、それらを切断によって成形することができるためである。
一部の実施形態では、センサ500は、管腔504内に受容され得るが、針502には取り付けられておらず(図5)、例えば、摩擦力によって針内に保持され得る、及び/または図1に示される基部122等の基部に連結され得る。他の実施形態では、センサ500は、当業者には理解され得るように、機械的または化学的連結技法を用いて針502(図6)に取り付けられてもよい。
本実施形態において、針502は生分解性/溶解性であるため、センサ500が挿入された後ホストから取り出す必要はない。代わりに、針502は、害を及ぼすことなく生分解し、それによって外傷性先端部506を排除し、センサ500だけが残る。溶解性針502は、したがって、センサ500をホストに挿入するプロセスを簡略化する。加えて、針502は、引き抜く必要がないため、センサ500を、挿入の前にセンサ電子機器(示されない)に電気接続することができる。有利なことに、この態様により、課題となり得た挿入後にセンサ500をセンサ電子機器と接続する必要性が排除される。
上述の溶解性組織刺入先端部506の実施形態にあるように、本溶解性針502は、創傷を抑制する及び/または急速な創傷治癒を促進するための1つ以上の生物活性剤を含み得る。これらの生物活性剤は、上述のものと同様であり得、上述のものと同じ技法を用いて針502に適用/一体化され得る。
ある特定の実施形態において、針502は、少なくとも部分的に溶解性であり得る。そのような実施形態では、針は、強い部分と弱い部分(またはより溶解性の部分とあまり溶解性でない部分)を有し得、結果として、体内で弱い部分がより急速に溶解し、強い部分がその後に互いに分離することになる。強い部分は、弱い部分よりも緩徐ではあるが、最終的には溶解し得る。そのような実施形態は、どのようにして弱い部分がより急速に溶解し、挿入中に十分な強度を提供する硬性のセグメント、例えば、PLAまたはPGAが、センサの挿入中またはその後に本体を傷つけることなく断片化されることを可能にするかを指して、「分画化」として記載され得る。
膜硬化剤
本実施形態の一態様は、分析物センサの膜の材料が軟質であり、センサが組織内を前進するときに剥離する傾向にあるという認識を含む。この問題は、センサがまず膜でコーティングされた後に、先端部が鋭利化されるプロセスによって形成されるセンサで特に深刻である。このプロセスは、センサ本体を露出させ、センサ本体の先端部に、側面を包囲する薄い膜のコーティングを残す。本実施形態のうちのいくつかは、この問題に対する解決策を提供する。
図7は、上に記載され図1に示されるセンサデバイス100に類似のセンサユニット700を図示する。センサユニット700は、膜704により少なくとも部分的に被覆されたセンサ本体702を含む。前述の実施形態にあるように別個の組織刺入要素を有するのではなく、代わりに、センサ本体702及び膜704の遠位端706が鋭利化されて、組織刺入先端部708が形成される。センサは、膜704でコーティングされた後に鋭利化されるため、鋭利化された先端部708ではセンサ本体702の一部分が露出している。図8に図示される代替的な実施形態では、センサ本体802は、膜804でコーティングする前に鋭利化されてもよく、結果として、鋭利化された先端部808は、膜804で被覆されることになる。
図7及び8の実施形態では、センサ本体702/802の遠位端は、レーザアブレーション、機械的研削、ダイヤモンドワイヤ、高速切削、アブレイシブウォータージェット切断、ワイヤもしくはプランジによる放電加工、電解加工、電気化学的エッチング、電気化学的研磨、スタンピング、または任意の他の方法といった、任意の様々な方法で鋭利化され得る。
図7及び8に図示される実施形態のいずれにおいても、軟質膜704、804は、センサがホストに挿入されているプロセス中、組織を通って前進するときに剥離する傾向にある。さらに、その非常に小さな直径のため、図7及び8のセンサは、実質的な座屈を伴うことなくホストの皮膚を通って挿入するのに必要なカラム強度を欠いている可能性がある。これらの問題を解決するために、本実施形態のうちのいくつかは、膜902を被覆する(図9)か、または膜902に一体化される(図10)かのいずれかである、硬化剤900を提供する。硬化剤900は、センサユニット906が実質的な座屈を伴うことなくホストの皮膚908を通して挿入され得るように、センサ本体904のカラム強度の増加をもたらす。硬化剤900はまた、ホストに挿入されているプロセス中、センサが組織を通って前進するときに剥離することに対してより耐性となるように、センサ本体904への膜902の接着を向上させる、及び/または膜902を堅くすることができる。しかしながら、好ましくは、硬化剤900は、センサが機能する能力に支障をきたさないように、分析物の膜902内への透過性を可能にする。
図9及び10は、センサ本体904の先端部910が膜902/硬化剤900を通り露出している実施形態を図示するが、本実施形態はまた、図8の実施形態と同様に、センサ本体904の先端部910が、膜902/硬化剤900で被覆され得ることも企図する。センサ本体904の先端部910が膜902/硬化剤900を通り露出している場合、ある特定の実施形態では、センサ本体904の材料は、選択された分析物及び/または分析物反応の生成物と反応しないように選択される。そのような反応は、バックグラウンド電流を発生させ得、これが、センサの性能に悪影響を及ぼし得る。
一実施形態において、センサ本体904の材料は、過酸化水素と反応しないコアを用いて形成されてもよい。1つのそのようなセンサ本体は、白金を被覆したタンタルであり、ここで、タンタルコアは、その電気化学的特性に起因して、過酸化水素と反応することも、さらなるバックグラウンドシグナルをもたらすこともない。少量の白金が曝露されることは、バックグラウンドシグナルに有意に寄与する可能性はない。
ある特定の実施形態において、硬化剤900は、シアノアクリレートを含む。シアノアクリレートは、この用途での使用に有利な材料であり、これは、それが膜に透過し得、急速に硬化し、非常に硬性であり、必要に応じて硬化後に機械加工できるためである。シアノアクリレートはまた、先端部に存在する任意の酵素を消滅させることができ、あらゆる電気化学的に活性な表面にコーティングすることができる。他の例示的な材料には、エポキシ及びUV接着剤が挙げられる。
一実施形態において、センサデバイスを作製する方法は、ワイヤを膜でコーティングすることを含む。コーティングされたワイヤを、次いで、所望される長さに切断して、先端部を有するセンサワイヤを形成する。これらのステップを行うための例示的な方法は、米国特許公開第2011−0027453−A1号に記載され、その全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。コーティングされたセンサワイヤを、次いで、膜が硬化剤を吸収するように、硬化剤に曝露させる。次いで、必要に応じて、硬化剤を硬化させる。
コーティングされたワイヤを硬化剤に曝露することは、少なくともセンサ先端部を、硬化剤の液体槽に浸漬することを含み得る。センサワイヤを液体槽から引き抜いた後に、膜を硬化して、硬化剤を硬化させる。その後、センサ先端部は鋭利化されて、組織に刺入することができる鋭利な尖端が形成され得る。代替的な実施形態では、膜をセンサワイヤに適用する前、または膜をセンサワイヤに適用した後であるが硬化剤を適用する前に、センサワイヤを鋭利化してもよい。
センサ先端部が、膜及び硬化剤を適用した後に鋭利化される実施形態では、鋭利化ステップ中に曝露される全ての活性表面を消滅させるために、消滅剤を鋭利化されたセンサ先端部に適用してもよい。例えば、白金(Pt)または酵素層が、「活性な表面」と見なされる。一部の実施形態では、消滅剤は、シアノアクリレートまたはシランを含み得る。シランは、潤滑性であり、センサが皮膚に穿通するのを補助し得るため、特に有利であり得る。
消滅剤を含む実施形態では、消滅剤は、化学蒸着(CVD)または物理蒸着(PVD)を用いて適用することができる。例えば、マスキング剤と、その後のスプレー剤を含み、その後にすすぎサイクルが続く、2ステップの適用プロセスを用いてもよい。
別の実施形態では、センサデバイスを作製する方法は、ワイヤを膜でコーティングすることを含む。コーティングされたワイヤを、次いで、所望される長さに切断して、先端部を有するセンサワイヤを形成する。コーティングされたワイヤを、次いで、硬化剤が膜を被覆するように、硬化剤に曝露させる。次いで、硬化、鋭利化といった、前述の実施形態のものと同様に、さらなる処理ステップが行われてもよい。
別の実施形態では、センサデバイスを作製する方法は、ワイヤを所望の長さに切断して、先端部を有するセンサワイヤを形成することを含む。センサ先端部は、次いで、鋭利化されて、組織に刺入することができる鋭利な尖端が形成される。鋭利化したセンサ先端部を含め、センサワイヤは、次いで、膜でコーティングされる。コーティングされたセンサワイヤを、次いで、膜が硬化剤を吸収するように、硬化剤に曝露させる。硬化等といった、前述の実施形態のものと同様に、さらなる処理ステップが行われてもよい。
別の実施形態では、センサデバイスを作製する方法は、ワイヤを所望の長さに切断して、先端部を有するセンサワイヤを形成することを含む。センサ先端部は、次いで、鋭利化されて、組織に刺入することができる鋭利な尖端が形成される。鋭利化したセンサ先端部を含め、センサワイヤは、次いで、膜でコーティングされる。膜をコーティングすることにより、ホストの体液は、保護膜システムによって酵素から分離され、酵素がホストに浸出することを回避し、酵素を含む膜システムを通るホストの体液の拡散経路の制御を確実にする。コーティングされたセンサワイヤを、次いで、硬化剤が膜を被覆するように、硬化剤に曝露させる。硬化等といった、前述の実施形態のものと同様に、さらなる処理ステップが行われてもよい。
刺激応答性材料
本明細書に記載される実施形態のいずれにおいても、センサ本体(例えば、ワイヤ)は、刺激に応答して少なくとも1つの特性を変化させる、1つ以上の「刺激応答性材料」であり得る。例えば、センサ本体は、形状記憶金属(またはTi等のより剛性な金属)及び/または形状記憶ポリマーであり得る。そのような実施形態では、センサ本体は、第1の状態にある間、曲線状または直線状であり得る第1の構成で保持され得る。挿入プロセス中またはその後に、ワイヤは、曲線状または直線状であり得る第2の状態に移行する。
一部の実施形態では、センサは、第1の温度において直線状の剛性状態にあり、第2の温度では曲線状の可撓性状態にある。使用中、センサ本体の元々の温度が、第1の温度に変わり(例えば、加熱または冷却により)、それによって、センサが、直線状かつ剛性、すなわち、皮膚及び組織への刺入を促す特性になることをもたらす。センサの少なくとも一部分が皮膚及び組織に刺入した後、センサ本体は第2の温度へと戻り、この時点で、曲線状かつ可撓性となり、それによってセンサを着用している患者に快適さを提供する。
さらに別の実施形態では、センサ本体は、挿入及び刺激の適用時に組織に適合した機械的特性を提供する、1つ以上の「刺激応答性材料」を含む。センサの存在及び身体の動きによって引き起こされる外傷及び異物による身体応答を低減させるために、挿入されたセンサ本体を天然の組織構築物及び係数に合わせることが有利であり、これは、そのような外傷または異物による身体応答はセンサの出力を不利に変化させ得るためである。例えば、センサ本体の弾性係数は、約0.5〜10kPaであり得る。
刺激に応答して変化し得る材料特性の例としては、硬度(例えば、体外で典型的な針のものと同等の硬度から、体内で典型的な針よりも事実上皮下組織に近い軟性度まで)、形状、透過性、相対的親水性、ポリマー配向の高次構造等が挙げられるが、これらに限定されない。特性を変化させるために使用される刺激の例としては、温度(例えば、体内での変化については37℃)、圧力、挿入時の皮下環境への水和、皮膚パッチによって提供される放射(例えば、UV)、電磁刺激、例えば、電圧によるもの、磁界、例えば、誘導性磁界によるもの等が挙げられるが、これらに限定されない。刺激応答性材料の例としては、ポリマー、例えば、形状記憶ポリマー、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリエーテル、及びこれらのコポリマー、合金、例えば、形状記憶合金(例えば、銅−アルミニウム−ニッケル(Cu−Al−Ni)、ニッケル−チタン(NiTi)、鉄−マンガン−シリコン(Fe−Mn−Si)、または銅−亜鉛−アルミニウム(Cu−Zn−Al))等が挙げられるが、これらに限定されない。
一実施例は、弾性係数を37℃で10倍に変化させるポリウレタンから形成されたセンサ本体を含む。他の実施例は、電気刺激または放射(例えば、UV)刺激がセンサ挿入直後に適用されると軟化するポリウレタンコポリマー等から形成されたセンサ本体を含む。
センサ
本明細書に記載されるある特定の実施形態は、別個のアプリケータを使用せずに、すなわち、センサデバイスそのもの以外を用いることなく、経皮センサをホストに直接挿入するための種々の機序を提供する。ワイヤ、特に細いワイヤ状の幾何形状を有する経皮センサ(例えば、電極)の直接押圧挿入は、センサと関連する座屈の危険性のため、技術的に困難であり得る。センサの直接押圧挿入はまた、挿入プロセス中にセンサの上に配置された膜を損傷することに関連する課題も呈する。膜を保護しなければ、膜は、挿入プロセス中にセンサから剥がれ落ちるか、または機械的損傷を受け得る。センサの先端部に露出した金属(または他の導電性材料)を有さないようにすることも望ましく、これは、露出した金属が、電気活性であり得、バックグラウンドシグナル(ノイズ)を加える、及び/またはセンサの感度を変動させ得るためである。本明細書に記載される実施形態は、皮下センサの直接挿入のために(例えば、カラム強度等の機械的/構造的特性の形態で)構造的支持を提供することができ、挿入プロセス中の損傷から膜を保護することができる小型センサデバイスを提供することによって、前述の課題を克服するように設計される。
一部の実施形態において、センサは、電極(例えば、作用及び/または基準電極)をセンサ本体(例えば、コア)に印刷することができる構成で設計される。材料を平面基材に印刷することとは異なり、材料(例えば、電極材料)をワイヤに印刷することは、本明細書に記載されるセンサの実施形態の大半の場合等、特に、400ミクロン(μm)未満の直径を有する、埋め込みを目的とするワイヤに、固有の課題を呈する。図11〜14は、ワイヤ形状で形成されたセンサ本体に電極を印刷することができる種々のセンサ設計を図示する。
図11は、センサ1000の前面図であり、図12は、センサ1000の背面図である。図11を参照すると、センサ1000は、非導電性の外層またはジャケット1004を有する導電性コアワイヤ1002を備える。コアワイヤ1002は、一部の実施形態では、白金、タンタル、白金−イリジウム等であるがこれらに限定されない導電性金属であり得るか、または他の実施形態では、非導電性材料(例えば、ポリマーまたは非導電性金属)材料から形成されてもよい。一部の実施形態では、コアワイヤ1002は、電極(例えば、作用、基準、または対向電極)を形成し得る。非導電性ジャケット1004は、ポリウレタン、パリレン、シリコーン、ポリウレタン、ポリイミド、またはポリアミド−イミド等であるがこれらに限定されない、ポリマーであり得る。軸方向に間隔が空いた電極1008、1010が、非導電性ジャケット1004上に提供される。一実施形態において、センサは、コアワイヤ1002から形成される第1の電極、第2の電極1008、及び第3の電極1010を備える。電極1008、1010は、例えば、白金、白金−イリジウム、炭素、銀、銀/塩化銀、及び/または電極(例えば、作用、基準、もしくは対向電極)を形成するために用いられることが既知の任意の他の材料であり得るが、これらに限定されない。
図12を参照すると、電極1008は、ジャケット1004の外周全体に延在しない。外周における間隙は、電極1010と導電性構成要素1006との間で、接触して接合するように構成される導電性トレース1012がジャケット1004に沿って延在することを可能にする。導電性トレース1012と電極1008との間の接触を防ぐように、電気絶縁性材料の層1014が導電性トレース1012の上を覆う。一実施例において、本システムは、基準電極または対向電極を含む電極1008、ならびに作用電極を含む第1及び第3の電極1002、1010の3つの電極を備える。3つの電極を有するシステムの別の実施形態では、電極1010が基準または対向電極として機能し、一方で電極1008が作用電極として機能する。別の実施例では、本システムは、2つの電極を備える。1つのそのような実施形態において、コアワイヤ1002は、作用電極として機能せず、したがって、非導電性材料から形成されてもよい。この実施形態では、電極1008または1010のうちの一方が作用電極として機能し、他方の電極1008または1010が基準または対向電極として機能する。
前述のように、図11及び12のセンサ1000は、有利なことに、3−D印刷等の印刷によって形成される。例えば、第2及び第3の電極1008、1010は、非導電性ジャケット1004の外側に印刷されてもよい。センサ1000の遠位端1016が鋭利化されて、組織刺入先端部(示されない)が形成され得る。
コア1002が電極として機能しない実施形態では(例えば、電極が2つのセンサシステムでは)、センサ1000のコア1002の遠位端1016は、非導電性であってもよく、その結果、それがバックグラウンドシグナルを生成することはない。例えば、導電性コアワイヤ1002は、遠位端1016で、電気化学的重合により不活性化させることができる。他の実施形態では、センサの遠位端1016は、例えば、ポリウレタン、パリレン、シリコーン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド−イミド、または他の絶縁材料(複数可)等の非導電性材料によってキャッピングされてもよい。
図13及び14は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成される別のセンサ1020を図示する。図13は、センサ1020の前面図であり、図14は、センサ1020の背面図である。センサ1020は、コアワイヤ1002が省略され得ることを除き、図11及び12のセンサ1000といくらか類似している。代わりに、図14に示されるように、電極1022、1024、1026は、非導電性層1028上に提供され、非導電性層1028の外側表面上に提供される導電性トレース1030、1032、1034によりセンサ電子機器(示されない)に電気接続される。示される実施形態では、電極1024は、非導電性層1028の外周全体には延在しておらず、それによって、短い回路を用いることなく、電極1024の周囲の電極1026の導電経路を提供する。同様に、電極1022もまた、非導電性層1028の外周全体には延在しておらず、それによって、電極1022の周囲の電極1026及び1028の導電経路を提供する。電極1022、1024、1026は、作用電極、基準電極、及び/または対向電極であり得る。例えば、一実施形態では、電極1026が作用電極として機能し、一方で電極1024は基準電極として機能し、電極1022は、対向電極として機能する。図11〜14に図示される要素、ならびに本明細書に提供される全ての他の図は、縮尺通りに描かれていない場合があり、これらは、単に、本実施形態を図示し、そのより良好な理解を助けるために提供される。
図11〜14に示される実施形態は、電極の印刷を可能にする構成を有するように設計されているが、そのようなセンサ設計は、代替として、または加えて、本明細書またはその他のものに記載される任意の様々な技法によって製造することができる。
しばしば、センサの幾何形状及び膜の特性は、鋭利化された先端部では制御することが困難な場合がある。この領域には損傷の可能性も存在する。したがって、先端部は、作用電極の一部ではないことが望ましいであろう。さらに、電極材料(例えば、白金)は、高価であることが多く、そのような材料(複数可)の使用を低減させること(例えば、先端部を電極の一部にしないことによって)が、有利であり得る。図15は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成される別のセンサ1040を図示する。この実施形態では、センサ1040は、コアワイヤ1042と、ワイヤ1042に沿って提供される2つの電極1044、1048とを含む。代替的な実施形態では、センサは、1つ、3つ、4つ、5つ、またはそれ以上の電極を備えてもよく、これらの電極のうちの少なくとも1つが作用電極であり、これらの電極のうちの少なくとも1つが対向または基準電極である。コアワイヤ1042は、導電性材料(例えば、タンタルもしくはステンレス鋼)またはポリマーもしくは非導電性金属等の非導電性材料から形成され得る。
図15を再び参照すると、電極1044、1048は、白金、白金−イリジウム、炭素、銀、銀/塩化銀、及び/または電極(例えば、作用、基準、もしくは対向電極)を形成することが既知の任意の他の材料等であるがこれらに限定されない、導電性材料を含み得る。一実施形態において、電極1044、1048はいずれも作用電極であり、したがって、集合的に作用電極のアレイが形成される。この具体的な実施形態では、電極1044、1048は、導電性トレースまたは経路を共有することができる。別の実施形態では、一方の電極が作用電極であり、他方の電極が基準または対向電極である。一部の実施形態では、コアワイヤ1042は、複数の導電性材料層で包囲されてもよく、2つの導電性材料層につき少なくとも1つの絶縁層がその間に配置される。これらの実施形態では、作用電極は、それぞれが、個々の導電性層を通じた電気接点への専用の電気接続を有する。
センサ1040を作製するための1つのプロセスにおいて、コアワイヤ1042は、基材1046上に位置付けられ、電極1044、1048が白金ペーストを用いてコアワイヤ1042上に印刷され得る(例えば、パッド印刷によって)。パッド印刷または3−D印刷等であるがこれらに限定されない、任意の様々な印刷技法を使用することができる。白金ペーストの層を、選択的に、非導電性コアワイヤ1042の長さに沿って選択的に配置することにより、有利なことに、材料の使用を低減させ、非電気活性なセンサ先端部を維持することができる。ワイヤコア1042が複数の導電性材料層(絶縁層がその間に配置される)によって被覆される一部の実施形態では、これらの導電性材料は、例えば、タンタル等の電気活性でない導電性材料から形成されてもよい。次いで、いずれも導電性かつ電気活性である白金または銀/塩化銀の層を、これらの導電性層にパッド印刷して電気活性表面を形成し、それによって電極を形成することができる。タンタル及び他の導電性非電気活性材料の原材料費は、導電性かつ電気活性である材料(例えば、白金)よりも低くなり得るため、この方法を用いることにより、低費用でセンサを製造することができる。
センサ挿入の容易さと患者の快適さとの間には相反関係が存在することが多い。剛性で非可撓性の材料で形成されたセンサは、その他の点が全て同じであるとして、軟性で可撓性のセンサよりもセンサ挿入中に座屈する可能性が低い。しかしながら、埋め込んだ後、その剛性と非可撓性とに起因して、そのようなセンサは、特にセンサ部位に通常の動きがある場合に、センサを着用している患者にとって快適ではない可能性がある。対照的に、軟性で可撓性の材料で形成されたセンサは、センサ挿入中に座屈する可能性が高く、したがって、直接的な挿入による埋め込みのための実行可能なセンサ設計ではない可能性がある。
図16及び17は、上述の2つの設計基準を克服する1つの概念を図示する。図16を参照すると、センサ1060は、平面基板に基づくセンサ等、平坦な基板上に形成される。センサ1060は、本明細書に記載される任意のセンサ特徴(例えば、電気活性表面及び膜)と、任意の従来的な埋込み式センサに見られる任意の特徴とを組み込むことができる。センサ挿入の前に、平板を、図17に示されるように、円筒状に丸める。丸めた円筒形は、埋め込み手順中にホストの皮膚及び組織に押圧挿入するのに十分なカラム強度を与える。平面センサを丸めることにより、2つの対向する縁部1064、1066が一箇所に集まる、重なり領域1062ができる。重なり部分は、当業者には理解されるように形成される、例えば、接着剤、結合層、仮接着剤等で互いに固定され得る。例えば、接着剤を、重なり領域1062に適用してもよく、ここで、接着剤は、センサ1060が埋め込まれた後に溶解する。接着剤が溶解すると、丸まっていた基板が広がり、再びその平面形状となる(図16)。平面センサ1060は、丸まったセンサ1060よりも柔軟であり得るため、センサ1060がホストにとってより快適となり得る。あるいは、接着剤は完全に溶解しなくてもよく、代わりに、単に弱まり得、これにより、完全に広がることなくセンサ1060の可撓性または柔軟性が向上し得る。図示される実施形態では、センサ1060は、その平面形態(図16)及びその丸まった形態(図17)のいずれにおいても、平面または直線状の先端1068を含む。しかしながら、センサ1060は、その平面形態及びその丸まった形態のいずれか、またはその両方において、センサが挿入針の先端の(鋭利な)形状を模倣するように、斜角をつけた先端を含んでもよい。その固有な設計により、図16及び17に図示されるセンサ1060は、センサ挿入中の座屈に対する強力な耐性と、挿入後の患者の快適さとの両方を提供する。
他の実施形態では、センサのカラム強度は、センサ挿入中の座屈の可能性を完全に防止するには充分でない場合がある。これには、多数の可能性のある理由が存在する。例えば、センサは、患者により良好な快適さを提供するために、柔らかさと可撓性に焦点をあてて設計されている可能性がある。挿入中のセンサの座屈の危険性を低減するために、一部の実施形態では、センサ挿入中のさらなるカラム強度をセンサに提供するために、シースを用いてもよい。
さらに、シースは、少なくとも部分的に(例えば、管腔内表面)、膜を損傷する危険性を低減する特性を有する材料から形成されるように設計され得る。使用され得る材料には、シリコーンゴム、ポリウレタン、ナイロン、例えば、膜の損傷を引き起こさない(または僅かな損傷を引き起こすに過ぎない)任意の他の材料が挙げられるが、これらに限定されない。さらなるカラム強度を提供することに加えて、シースはまた、センサが展開時に皮膚及び/または組織を通るときに、皮膚及び/または組織との接触(及びそれらによってもたらされる剪断力)から膜を保護することができる。一部の実施形態では、シースの管腔内表面は、潤滑性である、すなわち、摩擦係数が低く、それによって、シースを後退させる際に存在し得る摩擦を低減する。これにより、摩損によって誘発される可能性のある損傷から膜を保護する。潤滑性表面は、シリコーン、脂肪酸、フッ素化ポリマー(例えば、PTFE)、または他の同様の材料といった表面改質添加剤(複数可)を局所コーティングする及び/またはそれらシースの基材にそれらを配合することによって、作製することができる。
図18を参照すると、センサ1070は、挿入手順中に膜1074を被覆する後退式導入シース1072を含む。導入シース1072は、挿入手順中に膜1074を保護するだけでなく、センサ1070を支持し、座屈に対する耐性を向上させるための追加のカラム強度をセンサ1070に提供することもできる。挿入後、導入シース1072を後退させ(図19)、膜1074が被覆されていないセンサ1070をホストの皮膚及びその下の組織内に埋め込んだままにする。
図19を参照すると、図示される実施形態において、センサ1070は、センサ本体1078のものよりも大きな直径を有する組織刺入要素1076を含む。しかしながら、図示される構成要素の相対寸法は、一例に過ぎず、限定するものではない。導入シース1072は、組織刺入要素1076の直径と実質的に同じかまたはそれよりも小さい外径を有し得る。代替的な実施形態では、組織刺入要素は提供されなくてもよい。導入シース1072の長さは、センサ本体1078の長さに実質的に等しいか、それよりも短いか、またはそれよりも長くてもよい。上述のように、センサ1070の挿入後に、導入シース1072は、皮膚から引き抜かれる。導入シース1072は、載置ユニット(示されない)に引き抜かれてもよい。例えば、載置ユニットは、手動で(ユーザによって)か、または自動で(電子機器ユニットと載置ユニットとの接続によってトリガされる機械的設計によって)シースを除去するように起動され得るプルタブを含んでもよい。
しばしば、保護されていない膜は、センサ挿入中に損傷を受ける、及び/または離層し得る。これにより、埋め込み式センサを使用できなくなる可能性がある。一部の実施形態では、センサは、遠位端にセンサの他の部分よりも大きな断面プロファイルを有する部分を伴うように設計される。この構成により、防護効果がもたらされ、それによって、センサ挿入中にセンサが組織を通って摺動するときに、上述の遠位端の部分により、センサの他の部分が組織と接触することが(部分的または完全に)防護される。一部の実施形態では、センサ本体及び/または組織刺入要素の表面の1つ以上の領域は、生物活性剤を保持するためのリザーバまたは貯蔵場所として機能するように構成される、1つ以上の陥凹部分(例えば、空洞、くぼみ、開口部、溝、チャネル等)を含み得る。陥凹部分は、意図される用途に従って、任意の事前に選択された位置に形成され、事前に選択された深さ、サイズ、幾何構成、及び/または寸法を有し得る。リザーバまたは貯蔵場所を使用することで、センサが保持及び送達することができる生物活性剤の量を増加させることができる。さらなる実施形態では、センサ本体及び/または組織刺入要素は、空洞を有する中空であり、種々の通路を介してその表面上の1つ以上の開口部と接続されてもよく、結果として、生物活性剤が開口部を介して空洞から放出され得るようになる。一部の実施形態では、センサ本体及び/または組織刺入要素は、上に膜が配置されたセンサを支持するように成形及び寸法決定される、ポケットを備え得る。
図20〜22は、前述の概念を設計に組み込んだ実施形態を図示する。図示されるように、各センサ1080、1082は、センサの長さに沿って延在する少なくとも1つの陥凹領域またはトラフを画定する断面を含む。図20及び21を参照して、センサ1080は、遠位端1085(図21)を除き、センサの長手方向軸の長さ全体にわたって4つの等間隔のトラフ1084を画定する「正符号」形状またはx字型の断面を画定する。遠位端1085において、センサ1080は、センサ1080の遠位端にセンサ1080の残りの部分よりも大きな断面プロファイルを提供する複数の外周区画1088を備える。図22を参照すると、その長手方向軸に沿って、センサ1082は、トラフまたは切り欠き部がなく、断面が完全に円形である遠位端1087を除き、単一のトラフまたは切り欠き部1086を有する円形の断面を画定する。トラフ1084、1086は、電極及び電極を被覆する膜を配置するための空間を画定することができ、結果として、電極及び膜は、センサ1080、1082の外周囲1088、1090と少なくともぴったり重なるか、または好ましくはその下に陥凹するようになる。電極及び膜を陥凹させる(またはそれらをセンサの外周囲とぴったり重ねて位置付ける)ことにより、膜とホストの皮膚及び組織との間に空間を作ることによってセンサ挿入手順中にホストの皮膚/組織により引き起こされる剪断力による損傷から膜を保護する。トラフは、センサ挿入中に膜をさらに保護するために、センサ本体の先端部まで完全に延在していなくてもよい。センサ1080、1082が挿入された後、ホストの組織の定着/弛緩により、適正なセンサの機能に必要とされる、電極とホストの体液との間の所望される接触が増加する。図20〜22に図示される断面形状は、単なる例である。本実施形態は、限定することなく、任意の一般的な多角形、星形(任意の数の点を有する)、四角形、五角形、七角形、八角形、楕円形等を含む、任意の様々な断面形状のセンサを含む。本実施形態は、例えば、1個、2個、3個、5個、9個、12個、またはそれ以上の電極を位置付けるための任意の数のトラフを有し得る。
図23は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成される別のセンサ1102を図示する。図23のセンサ1102は、挿入プロセス中にセンサ1102を被覆する保護シース1104を含む。センサ1102を挿入した後、シース1104を部分的または完全に後退させて、センサ1102及び/またはセンサ先端部1106を露出させる。図18に図示される実施形態と同様に、保護シース1104は、挿入手順中に膜を保護するだけでなく、座屈に対する耐性を向上させるための追加のカラム強度も提供することができる。さらに、シースは、シース/センサアセンブリの体積及び断面積を増加させる。したがって、シースが除去されると(部分的または完全に)、シースと周囲の組織との間に小さな空間が生じ得る。この空間は、次いで、組織がセンサに向かって移動するにつれて、周囲組織によって埋められるようになる。理論に束縛されることを望むものではないが、組織がセンサに向かって移動し、それと接触する場合には、逆の場合よりも良好な組織−センサインターフェースが形成され得る(例えば、外傷がより少ない、炎症がより少ない、出血の危険性がより少ない等)。
図24は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成される別のセンサ1108を図示する。センサ1108は、1つ以上の貫通穴1110を含み、膜(複数可)1112は、この貫通穴1110の中に配置される。図示される実施形態では、センサ1108は、組織刺入遠位先端部1114を含むが、代替的な実施形態では、組織刺入遠位先端部1114は省略されてもよい。一部の実施形態では、貫通穴は、ある特定のセンサ特性を強化するように成形及び寸法決定される。図24に示される貫通穴1110は実質的に円形であるが、一部の実施形態では、貫通穴は別様に成形または寸法決定されてもよい。これらの違いは、これらの貫通穴のそれぞれにおける電気活性表面の挙動が異なる、及び/または測定が異なることをもたらし得る。例えば、深い貫通穴は、浅い貫通穴と比較して、より大きな体積の間質液を含むことができる。したがって、一部の状況では、深い貫通穴に対応する電極は、より良好なシグナル対ノイズ比または何らかの他の特性を提供し得る。一方で、浅い貫通穴に入る水の体積は入れ替わりの速度が速く、浅い貫通穴に対応する電極はより少ない遅延時間の問題を有し得、これは、患者の分析物濃度が急速に変化する場合には重要であり得る。他の実施形態では、様々な貫通穴の形状及び寸法は、様々な種を測定するために様々に設計され得る。例えば、貫通穴のうちの1つは、別のものとは異なり、対応する電極が別の分析物(例えば、グルコース)ではなく酸素を良好に測定することができる、形状及び/または寸法を有し得る。
貫通穴の代わりに、またはそれに加えて、センサは、膜(複数可)が中に配置される1つ以上のくぼみ1118を含んでもよい。例えば、図25は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成される別のセンサ1116を図示する。図25に示されるセンサ1116は、その外表面に、複数のくぼみ1118、または凹み、または細孔、または空洞等(単純さのため、これ以降本明細書ではくぼみ1118と称する)を含む。くぼみ1118は、あるパターンで配設されてもよく、または無作為に配設されてもよい。
一部の実施形態では、センサ1116は、非導電性成分(例えば、ポリマー膜材料)中に分散された導電性成分を含む、粒子含有膜系によって被覆され得る。導電性成分は、膜系全体に分散した複数の導電性粒子を含み得、これらのうちのいくつかは、少なくとも部分的に、シグナルを生成する導電性粒子によって測定される種を生成するように構成される酵素材料(例えば、グルコースオキシダーゼ)によって被覆される。導電性粒子は、例えば、白金、白金−イリジウム、グラファイト、銀、塩化銀、炭素、及び/または導電性ポリマーといった、任意の様々な導電性電気活性材料を含み得る。
他の実施形態では、くぼみ1118のうちのいくつかまたはくぼみ1118のうちの全て等、くぼみ1118のうちの少なくとも1つは、酵素及び/または膜材料を含有し得る。例えば、膜は、センサ1116の外表面とぴったり重なり得るか、またはセンサ1116の外表面の下に陥凹してもよい。膜(複数可)を陥凹させる(またはそれらをセンサ1116の外表面とぴったり重ねて位置付ける)ことにより、膜とホストの皮膚及び組織との間に空間を作ることによってセンサ挿入手順中にホストの皮膚/組織により引き起こされる剪断力による損傷から膜を保護する。センサ1116が挿入された後、ホストの組織の定着/弛緩により、適正なセンサの機能に必要とされる、電極及び/または膜とホストの体液との間の所望される接触が増加する。あるいは、膜は、センサ1116の外表面から突出してもよい。図25に示されるセンサ1116は、弱い押圧力でも容易なセンサ挿入及び周囲組織との摩擦の低減を可能にするために、親水性材料から形成された外側の生体保護層(示されない)または生体界面層をさらに含む。
一部の実施形態では、センサは、センサ挿入中の座屈に対するさらなる耐性を提供するために、さらなるカラム強度を提供する剛性外層を備えてもよい。
図26は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成される別のセンサ1120を図示する。センサ1120は、酵素及び/または膜材料1124を受容するように構成される、複数の軸方向に間隔が空いたくぼみ1122を含む。センサ1120は、限定することなくグルコースを含む、1つ以上の選択された分析物に透過性である材料でできた外層1126をさらに含む。外層1126は、センサ挿入手順中に下にあるセンサ1120/膜1124系を防護及び保護するだけでなく、挿入中の座屈に対する耐性のための硬性及び/または増加したカラム強度も提供することができる。外層1126は1つ以上の選択された分析物に極めて透過性であるため、それは、センサ1120の機能性に実質的な悪影響を有さない。
本明細書に記載される実施形態のいずれも、外層を組み込むことができる。外層1126の材料の例としては、限定することなく、非グルコース制限性ヒドロゲル(non−glucose limiting hydrogel)、ポリマー及び/もしくは炭水化物フィルム(例えば、酢酸セルロースフィルム)、または分析物(例えば、グルコース)がそこを通ることを可能にする微小孔構造もしくはマイクロチャネルを有する金属フィルム、または金属もしくは硬質ポリマーから形成され、分析物がそこを通ることを可能にするようにサイズ決定された開口部を有して形成される、格子構造が挙げられる。使用することができるポリマー及び/または糖類には、限定することなく、シアノアクリレートポリマー、ポリウレタン、ポリウレタン尿素、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート(例えば、ポリトリメチルカーボネート)、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、エポキシド、マルトース、PVP、ポリエチレン、L−ラクチド、またはポリカプロラクトンが挙げられる。
上述のように、外層1126の硬度は、さらなるカラム強度をセンサに提供し、膜を保護するその能力を強化することができる。外層を備える本出願に記載される任意のセンサに関して、外層は、ショアA基準で硬度が約30〜約95、ときには約70〜約90であり、約50〜約70であるときもある、材料を用いて形成され得る。
図27は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成される別のセンサ1128を図示する。センサ1128は、重なっている膜1132及びセンサ1128/膜1132系の上に配置される保護外層1134を有するセンサ本体1130を含む。保護外層1134は、センサ挿入手順中に下にあるセンサ1128/膜1132系を防護及び保護するだけでなく、カラム強度の増加及び挿入中の座屈に対する耐性のための硬性及び/または剛性も提供し得る。保護外層1134は、例えば、限定することなく、ポリマー等の溶解性材料を含み得る。一部の実施形態では、保護層は、乾燥させたとき、及び/または室温(もしくは室温よりも低い)ときに剛性状態にある材料から形成される。この剛性状態では、保護層は、挿入中の損傷から膜を保護し、さらにセンサのカラム強度を向上させ、それによって挿入を可能にする。体温及び/または水和に曝されると、保護層は軟性かつ可撓性となる。この状態で、保護層は患者着用者により良好な快適さを提供する。溶解性及び/または分解性ポリマーの例としては、限定することなく、ポリビニル−ピロリドン(PVP)、カラメル等の重合糖類、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレングリコール、ポリエステル、ポリアミノ酸、ポリカーボネート、ポリ無水物、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸、ポリカプロラクトン、ポリ無水物(例えば、骨格もしくは側鎖に脂肪族ポリ無水物、または側鎖にベンゼンを有する芳香族ポリ無水物)、ポリオルトエステル、ポリアミノ酸(例えば、ポリ−L−リジン、ポリグルタミン酸)、偽ポリアミノ酸(例えば、ポリアミノ酸の骨格が改変されている)、ポリシアノアクリレート、ポリホスファゼン、ならびにこれら及び他の類似のポリマーの組み合わせもしくはコポリマーが挙げられる。ポリマーでない溶解性材料の例には、限定することなく、糖類(例えば、マルトース)、液体オレイン酸、ビタミンE、ピーナツ油、及び綿実油、ならびに他の類似の化合物が挙げられる。センサ1128を挿入し、保護外層1134が溶解した後、センサ1128は、ホストの快適さの強化のため、より可撓性となる(コーティングされたセンサ1128と比較して)。あるいは、保護外層1134は、完全に溶解するわけではないが、ホストへの挿入後に軟化して、センサ1128の快適さ及び着用感を強化する、材料を含んでもよい。軟化性材料の例としては、限定することなく、親水性ポリマー、形状記憶ポリマー、例えば、限定されないが、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸、ポリカプロラクトン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリアミノ酸、偽ポリアミノ酸、ポリシアノアクリレート、またはポリホスファゼン、及びこれらのコポリマー、配合物、または組み合わせ、ならびに同様のポリマーが挙げられる。保護外層1134は、センサ本体1130及び膜1132を外層1134材料の溶液に浸漬させ、それが続いて凝固し、硬化することによって、形成され得る。浸漬プロセスは、挿入を補助するために先端部1136でより薄いコーティングをもたらすように調整することができる。溶液は、反応性及び非反応性であり得、反応性溶液は、保護強度及び挿入のための機械的支持を増加させるようにさらに反応させることができる。
図28は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成される別のセンサ1138を図示する。センサ1138は、剛性または堅い材料からできた外層1140を含む。外層1140は、センサ1138の実質的に全てを被覆するが、少なくとも1つの開口部または窓1142を含む。窓(複数可)1142は、電極(及び電極に重なっている任意の膜(複数可))が、ホストの組織及び/または体液との接触のために露出されるように、電極の上に位置付けられる。外層1140は、センサ挿入手順中に下にあるセンサ1138/膜系を防護及び保護するだけでなく、挿入中の座屈に対する耐性のための硬性及び/または増加したカラム強度も提供することができる。外層1140の例示的な材料には、限定することなく、シアノアクリレートポリマー、ポリウレタン、ポリウレタン尿素、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート(例えば、ポリトリメチルカーボネート)、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、エポキシド、マルトース、PVP、ポリエチレン、L−ラクチド、またはポリカプロラクトンが挙げられる。
図29は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成される別のセンサ1144を図示する。センサ1144は、金属または任意の他の導電性材料を含み得る、導電性ワイヤ1146を含む。外側コーティング1148が、ワイヤ1146上に配置される。外側コーティング1148は、ワイヤ1146よりも高い厚さを有し得る。例えば、外側コーティング1148は、ワイヤ1146よりも1.5倍厚くてもよい、ワイヤ1146よりも2倍厚くてもよい、ワイヤ1146よりも2.5倍厚くてもよい、ワイヤ1146よりも3倍厚くてもよい、ワイヤ1146よりも3.5倍厚くてもよい、または外側コーティング1148は、ワイヤ1146に対して任意の厚さを有してもよい。外側コーティング1148は、限定することなく、シアノアクリレートポリマー、ポリウレタン、ポリウレタン尿素、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、エポキシド、ポリテトラフルオロエチレン、及びこれらのコポリマー、組み合わせ、または配合物といった、ポリマーを含み得る。
外側コーティング1148は、電極(複数可)の位置(複数可)に対応する、少なくとも1つの開口部または窓1150を含み得る。例えば、窓(複数可)1150は、レーザアブレーション等、アブレーションによって形成されてもよい。膜1152は、窓(複数可)1150内に配置され得、外側コーティング1148の外表面の下に陥凹してもよい。陥凹膜1152は、センサ挿入プロセス中、ホストの皮膚及び/組織から離れており、それによって、膜1152とホストの皮膚及び/または組織との間の摩擦に起因して生じ得る損傷から膜1152を保護する。
センサ1144は、限定することなく、窓(複数可)1150の領域(複数可)において、膜1152に重なった、限定することなくヒドロゲル等である高透過性外層1154をさらに含む。高透過性外層1154は、高透過性外層1154の下に位置付けられる膜1152及び/または電極(複数可)への損傷に対する機械的緩衝を提供する。
有利なことに、図29のセンサ1144は、リール・ツー・リールの連続した処理を可能にするが、これは必須ではない。さらに、所望される場合、図29に示される構成要素の全てまたは一部を含む、全センサ1144アセンブリを、レーザアブレーション及び/または機械的ダイによりさらに処理して、任意の過剰な材料の除去及び/またはホストの組織に面する新たな縁部の作成を行ってもよい。
図30は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成される別のセンサ1156を図示する。センサ1156は、センサ1156の1つ以上の領域にのみ適用される膜1158を含む。膜1158は、センサ1156の外表面1160とぴったり重なってもよく、センサ1156の外表面1160の下に陥凹してもよく、またはセンサ1156の外表面1160から突出してもよい。膜1158がセンサ1156の外表面1160とぴったり重なるか、またはその下に陥凹する実施形態では、膜1158は、センサ1156の外表面1160内の1つ以上の開口部または窓内に位置付けられ得る。膜1158は、印刷、または成膜が部位特異的であり得る場合にはリソグラフィー処理といった、任意の所望されるプロセスに従ってセンサ1156に適用することができる。一部の実施形態では、印刷が、非常に局在化した制御された成膜を可能にするため、好ましい。
図30のセンサ1156の外表面1160は、膜1158以外の領域に、限定することなく、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、シアノアクリレートポリマー、ポリウレタン、ポリウレタン尿素、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、エポキシド、及びこれらの組み合わせ、配合物、またはコポリマーといった、ポリマーを含み得る。ポリマーの遠位端には、皮膚及び/または組織に穿通するように構成され、挿入に望ましい特性を有する、刺入先端部1162が含まれ得る。図30のこのセンサ1156は、有利なことに、膜1158を先端部1162に適用することにより遠位先端部1162を「鈍化」しないことによって、センサ1156を作成するプロセスを単純化する。図30のこのセンサ1156は、有利なことに、本明細書の他の箇所に記載される任意の実施形態等、他の形態の膜保護と組み合わせて使用することができる。
製造技法
本実施形態の一態様は、分析物センサの膜を形成するために使用される材料は軟性であることが多く、したがって、センサが皮膚及び/または組織を前進するときに離層する(すなわち、剥がれる、及びときには剥離する)傾向にあるという認識を含む。この問題は、センサがまず膜でコーティングされた後に、先端部が鋭利化されるプロセスによって形成されるセンサで特に深刻である。このプロセスは、センサ本体を露出させ、センサ本体の先端部に、側面を包囲する薄い膜のコーティングを残す。本実施形態のうちのいくつかは、膜を適用した後に、先端部を損傷することなく先端部を形成し、同時に先端部の完全性を維持する方法を含む、この問題に対する解決策を提供する。
センサ製造に関して、膜コーティングステップが鋭利化された先端部形成ステップに先行すべきかどうか、または鋭利化された先端部形成ステップが膜コーティングステップに先行すべきかどうかに関する2つのアプローチがある。第1のアプローチでは、膜は、鋭利化された遠位端を形成する浸漬の前にセンサ加工部材にコーティングされる。この第1のアプローチでは、技術的課題は、膜への損傷をもたらすことなく、及び/または過剰な膜を先端部に作成することなく、鋭利化された先端部の作成を可能にする技法を見つけることを伴う。
図30A及び30Bを参照すると、第1のアプローチを採用する1つの方法では、膜1161がセンサ加工部材1163にコーティングされる。浸漬を伴う一部の事例では、ビーズ1165(図30A)が加工部材1163の一端に形成され得る。次いで、例えば、レーザアブレーション、または機械的切断もしくは研削を用いて、加工部材1163の遠位端を鋭利化して先端部1167にする(図30B)。これを行うことにより、加工部材1163の遠位端のビーズ1165が除去される。図示される実施形態において、加工部材1163の遠位端を鋭利化することは、加工部材1163の片側からのみ材料を除去し、そうして、皮下注射針の先に類似する形状を有する先端部1167を形成することを含む。代替的な実施形態では、材料は、加工部材1163の両側から除去され、楔形の先端部を形成してもよい。なおもさらなる代替的な実施形態では、材料は、全360°で加工部材1163から除去され、円錐形の先端部を形成してもよい。
図31〜33は、第1のアプローチを採用する、センサを作成するための別のプロセスを図示する。図31を参照すると、導電性ワイヤ1164は、膜コーティング1166を含む。ワイヤ1164は、限定することなく、タンタル、白金、ステンレス鋼、白金−イリジウム、銀、塩化銀、パラジウム、または任意の他の金属といった、金属であり得る。
図31〜33のプロセスは、膜1166をワイヤ1164に適用するステップを含んでもよく、またはこのプロセスは、膜1166が既にコーティングされているワイヤ1164を用いて開始してもよい。環状チャネル1168が、次いで、コーティングされたワイヤ1164の外周全体に形成される。チャネル1168は、膜1166を通って、部分的にワイヤ1164に延在する。チャネル1168は、機械的切断、研削、レーザアブレーション、加熱等といった、任意のプロセスによって形成され得る。図示される実施形態では、チャネル1168はv字型の断面を有するが、チャネル1168は、任意の様々な断面形状を有してもよい。このプロセスは、膜が遠位先端部を被覆することを防止することがわかっており、これは、他のプロセスでは、続いて膜を先端部から除去しなければならず、それにより別のプロセスステップが追加されるため、有利である。
図32を参照すると、チャネル1168が形成された後か、またはそれと同時にのいずれかで、コーティングしたワイヤ1164に張力が印加される。張力は、チャネル1168の領域内でワイヤ1164に歪みを誘発し、ワイヤ1164のネッキング、及び最終的に破断を引き起こす。ネッキングプロセスは、2つの切断されたワイヤ片1164のそれぞれの端部に鋭利な先端部1170をもたらし、これらの鋭利な先端部1170のそれぞれは、金属であり得る導電性ワイヤ材料1164を含む。一部の実施形態では、ワイヤ1164のチャネル1168を張力に供することに加えて、チャネル1168を、さらに加熱に供してもよい。ネッキングプロセス中またはその後に、一部の事例では、先端部1170は、軟性及び/または可鍛性状態にあり得る。一部の実施形態では、先端部の表面を、さらなる機械的処理(例えば、シャープナー、研削器、鋳型等の使用により)に供して、遠位先端部が鋭利となるように成形してもよい。この鋭利な先端部1170は、有利なことに、センサ挿入プロセス中に皮膚及び/または組織を刺入するために使用することができる。
図33を参照すると、コーティングされたワイヤ1164を引き裂くことによって形成された鋭利な先端部1170を、続いて、保護外層1172で被覆して、露出している導電性ワイヤ1164及び/または膜1166を保護してもよい。保護外層1172は、例えば、限定することなく、硬化ポリマー、例えば、シアノアクリレートポリマー、ポリウレタン、ポリウレタン尿素、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、エポキシド、ポリテトラフルオロエチレン、及びこれらのコポリマー、組み合わせ、または配合物を含み得る。加えて、保護外層1172は、本明細書または他の箇所に記載される任意の他の保護層材料を含んでもよく、さらに外側保護層に関して本明細書に記載される機械的特性を有してもよい。保護外層1172に、任意のプロセス、例えば、反応性モノマー及び/もしくはオリゴマーまたは非反応性ポリマーを事前溶解、混合もしくは分散させた溶液系コーティング、押出、または印刷、あるいはコーティングに関して本明細書または他の箇所に記載される任意の他のプロセスを適用してもよい。
図31〜33のプロセスによって形成されたセンサは、有利なことに、センサ挿入プロセス中に皮膚及び/または組織に刺入するために使用することができる、鋭利な先端部1170を含む。ある特定の実施形態では、膜1166は、好ましくは、先端部1170の鈍化を回避するために、鋭利な先端部1170には重ならず、この鈍化により、先端部1170が皮膚及び/または組織への刺入にあまり効果的でないものとなる。
図34は、上述の第1のアプローチを採用する、センサを作製する別のプロセスに対応しており、ここで、膜は、鋭利化された遠位先端部の形成前にセンサ加工部材にコーティングされる。このプロセスは、膜コーティング1176を有するワイヤストック1174を含む。ワイヤストック1174は、限定することなく、ポリウレタン、ポリウレタン尿素、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、及びこれらの配合物、組み合わせ、またはコポリマーといった、非導電性かつ非電気活性の材料であり得る。図34のプロセスは、膜1176をワイヤストック1174に適用するステップを含み得るか、またはこのプロセスは、膜1176が既にコーティングされているワイヤストック1174を用いて開始してもよい。
図34に示されるワイヤストック1174はリール1178に巻かれており、図34のプロセスは、連続的なリール・ツー・リールプロセスでの使用に好適である。しかしながら、図34に示されるリール1178は、一例に過ぎず、限定するものではない。
図34のプロセスでは、ワイヤストック1174の全長が、膜1176でコーティングされている。次いで、ワイヤストック1174の巻きがリール1178から解けるときに、膜1176の部分が、ワイヤストック1174に沿って間隔を空けた位置で選択的に除去される。膜1176は、先端部及び/または最終的なセンサの長さに沿った任意の他の位置等、最終的なセンサに関連する種々の位置で除去され得る。1つの非限定的な実施例では、膜1176は、レーザ1180を用いてレーザアブレーションプロセスで除去され得る。膜1176のある特定の部分が除去された後、ワイヤストック1174は、間隔を空けた位置で切り離されて、複数の膜コーティングセンサワイヤが形成される。膜コーティングセンサワイヤは、有利なことに、センサ先端部は、膜1176が先端部を平滑にし得、先端部が皮膚及び/または組織への刺入に適さなくなり得る膜1176を有さない。
代替的なプロセスでは、切り離しステップそのものにより、膜1176をセンサ先端部から除去してもよい。したがって、例えば、膜1176をセンサ先端部から除去するために別個のステップ(切り離しステップ以外に)を行わなくてもよい。さらに別の代替的なプロセスでは、膜の除去及び切り離しステップは、上述のように行われ得るが、ワイヤストック1174が、金属等の導電性材料を含み得る。切り離しの後、次いで、別の材料、例えば、ポリマーキャップまたは第2のコーティングを適用してセンサ先端部を被覆して、センサがホストに挿入されたときに先端部がバックグラウンドシグナルを生成することを防止してもよい。
本明細書の他の箇所に記載されるように、下にある膜を保護するため、またはセンサのカラム強度を向上させるためだけでなく、センサ挿入中のセンサ膜の移動の阻害も行うために、センサの遠位端に剛性材料の層を組み込んだ、埋め込み式センサに対する必要性が存在する。典型的なセンサ膜は脆弱であり、センサ挿入プロセス中に位置がずれ、センサ性能の低下をもたらし得る。センサが、センサワイヤに対して機械的移動をほとんどまたは全く伴うことなく、センサワイヤ上で正しい位置に留まることが好ましい。膜の移動は、膜がもはや電極(複数可)を被覆しないことを引き起こし得る。同様に、極端な例では、膜が、センサから完全に離層することになり得る。加えて、センサ先端部が挿入プロセスの前または最中に露出し、バックグラウンドシグナルを生成する、及び/またはセンサ感受性の変動をもたらす可能性がある。さらに、膜を適用した後に、センサの先端部を研削または別様に処理することが所望されることがある。研削またはその他の処理によりセンサワイヤが露出し得、これもまた、バックグラウンドシグナルを生成する、及び/またはセンサ感受性の変動をもたらす可能性がある。
図35〜37を参照すると、センサを作製するプロセスは、鋭利化された遠位浸漬部の形成前にセンサ加工部材に膜をコーティングする、上述の第1のアプローチを採用する。このプロセスは、膜コーティング1184を有する導電性ワイヤ1182を伴う。ワイヤ1182は、本明細書の他の箇所に開示される任意の導電性材料を含むがこれらに限定されない、導電性材料であり得る。代替的な実施形態では、図35〜37に示されるものに類似のプロセスは、裸ワイヤ1182(すなわち、上に膜がない)と、ワイヤ1182に膜1184を適用するステップとを伴い得る。図36を参照すると、膜コーティングワイヤ1188の遠位端1186が研削されて、鋭利な先端部1190が得られる。あるいは、鋭利な先端部1190は、本明細書または他の箇所に開示される任意の他の鋭利化、切断、または切り離し技法を含む、研削以外のプロセスによって得られてもよい。研削または他の処理を通じて、センサワイヤ1182の遠位端1186が露出される。
図37を参照すると、コーティング1192が、膜コーティングワイヤ1188の遠位端1186に適用される。コーティング1192は、例えば、限定することなく、硬質ポリマー、例えば、シアノアクリレート、またはシアノアクリレートポリマー、ポリウレタン、ポリウレタン尿素、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、エポキシド、またはセンサ挿入中の検出可能な膜の移動を防止することができる任意の他の材料(複数可)であり得る。コーティング1192は、限定されないが、浸漬コーティング、スプレー、蒸着、押出、成形、または印刷等の任意の所望されるプロセスによって適用することができる。コーティング1192は、有利なことに、導電性センサワイヤ1182の露出した端面1192に不透過性の障壁を作成し、端面1192を非電気活性にし、したがって、バックグラウンドシグナルを生成すること及び/またはセンサ感受性の変動をもたらすことができなくなる。コーティング1192はまた、膜1184に透過して、膜1184を硬化するか、または堅くし、それをワイヤ1182によりしっかりと接着させ、膜1184をさらに機械的に安定にすることができる。
上述のように、センサ製造に関して、膜コーティングステップが鋭利化された先端部形成ステップに先行すべきかどうか、または鋭利化された先端部形成ステップが膜コーティングステップに先行すべきかどうかに関する2つのアプローチがある。上に記載される1のアプローチでは、膜は、鋭利化された遠位端を形成する浸漬の前にセンサ加工部材にコーティングされる。第2のアプローチでは、膜コーティングプロセスの前に、加工部材に鋭利化された遠位先端部が形成される。第2のアプローチでは、1つの共通した技術的課題は、膜材料が鋭利化された遠位先端部をコーティングし、それによって先端部が鈍化し、センサ挿入をより困難(またはより苦痛)になることを妨害または防止することを伴う。
一部の実施形態では、材料(例えば、膜または外層材料)は、浸漬技法を用いてセンサ加工部材(例えば、センサワイヤ)にコーティングされ、ここで、センサ加工部材は、加工部材上に薄膜または層を形成するための材料を含む溶液に浸漬される。しばしば、加工部材の遠位端が、最初に浸漬される加工部材の部分であるが、これは、浸漬プロセス中、それが加工部材の他の部分よりも低い垂直位置に置かれるためである。重力に起因して、適用されたコーティングは、典型的に、センサ加工部材の最も低い端部(すなわち、遠位端)に向かって垂れ下がり、結果として、一部の実施形態では皮膚及び/または組織への刺入に用いられる遠位先端部の鈍化をもたらすことになる。理論に束縛されることを望むものではないが、その他が同じであれば、低粘度の溶液から形成されたコーティングでは、重力に誘発される垂れ下がり問題は、高粘度の溶液と比較して、より深刻であり得る。
図38及び39は、これらの技術的課題を克服するように設計されたプロセスを図示する。図38を参照すると、このプロセスは、鋭利な遠位先端部1196を有するセンサワイヤ1194を含む。センサワイヤ1194は、先端部側を下にして膜溶液中に浸漬され、センサワイヤ1194上に膜1198が形成される。膜溶液が乾燥した後、凝固した膜1198の一部分が、図39に示されるように、センサワイヤ1194の遠位端1200で除去される。膜1198は、限定することなく、レーザアブレーション、電解研磨、ビーズブラスト、ドライアイスブラスト、焼成、または任意の他のプロセスといった、任意の様々なプロセスを用いて除去することができる。膜1198をセンサワイヤ1194の遠位端1200から除去した後、センサワイヤ1194の露出した部分1202を、硬質ポリマー等の保護層(示されない)でコーティングしてもよい。保護層の例示的な材料には、限定することなく、シアノアクリレートポリマー、ポリウレタン、ポリウレタン尿素、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、エポキシド、及び本明細書または他の箇所に開示される保護層を形成するために使用される任意の他の材料が挙げられる。
図40及び41は、センサワイヤの遠位端から膜材料を除去するための別のプロセスを図示する。図40を参照すると、センサ1204は、膜溶液に浸漬されており、依然として湿潤な溶液1206が、センサの遠位端1210にビーズ1208を形成する。図41を参照すると、遠位端1210は、膜溶液1206が依然として湿潤なうちに、繊維体1212で拭い取るか、または拭き取ることができる。センサ1204の遠位端1210において、一部の膜溶液1206は、図41に示されるように、繊維体1212によって吸収される。繊維体1212は、例えば、限定することなく、布、綿棒、ウィックパッド、スポンジ等を含み得る。別の実施形態では、遠位端で過剰な膜コーティングを吸収する代わりに、先端部を用いてビーズ1208に接触させてその表面張力を絶ち、それによって過剰な膜コーティングの(全てでないとしても)一部を遠位先端部から落としてもよい。ある特定の実施形態では、この手順は、過剰な膜コーティングを吸収するための上述のプロセスと併せて行われてもよい。
図42及び43は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。図42を参照すると、このプロセスは、膜コーティング1216を有するワイヤ1214を含む。ワイヤ1214は、導電性材料、例えば、限定することなくタンタル、白金等の金属、または導電性及び/もしくは電気活性材料として使用するための本明細書もしくは別の箇所に記載される任意の他の材料であり得る。図42及び43のプロセスは、膜1216をワイヤ1214に適用するステップを含んでもよく、またはこのプロセスは、膜1216が既にコーティングされているワイヤ1214を用いて開始してもよい。膜1216は、単一の層を含んでもよく、または図示されるように複数の層1218を含んでもよい。
図43を参照すると、末端キャップ1220が膜コーティングワイヤ1214の先端部に適用される。末端キャップ1220は、剛性で、好ましくは生物付着に耐性(例えば、分析物に対する膜の透過性を低減させ得る、タンパク質の膜への付着に対して耐性)であり、かつ形成または機械加工できる、材料を含む。例示的な材料には、限定することなく、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、シアノアクリレートポリマー、ポリウレタン、ポリウレタン尿素、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、エポキシドが挙げられる。末端キャップ1220は、ポリマーまたは金属から作製された事前形成された先端部から、コーティング、射出成形、または機械的インターロックといった任意の所望されるプロセスによってセンサに適用され得る。末端キャップ1220は、尖った先端部1222を含んでもよく、または尖った先端部1222をもたらすように処理してもよい。尖った先端部1222は、センサが直接押圧挿入のために構成されるように、皮膚及び/または組織に刺入するように構成される。末端キャップ1220は、有利なことに、直接押圧挿入を促進し、同時に、センサワイヤ1214の遠位端が導電性とならないようにそれを被覆する。末端キャップ1220はまた、膜1216の遠位端を防護する障壁を提供し、膜316がセンサワイヤ1214の末端からずれないようにすることができる。
図44及び45は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。図44を参照すると、このプロセスは、膜コーティング1226を有するワイヤ1224を含む。ワイヤ1224は、導電性材料、例えば、金属、例えば、限定することなくタンタル、白金、銀、塩化銀、ならびに本明細書または他の箇所に記載される任意の他の導電性金属であり得る。膜1226は、1つを上回る層1228、例えば、2つの層、3つの層、4つの層、5つの層、または任意の数の層を含み得る。図44及び45のプロセスは、膜1226をワイヤ1224に適用するステップを含んでもよく、またはこのプロセスは、膜1226が既にコーティングされているワイヤ1224を用いて開始してもよい。膜1226をワイヤ1224に適用することは、印刷、コーティング、蒸着、押出、または材料をセンサ加工部材にコーティングするための本明細書もしくは他の箇所に記載される任意の他のプロセスを含み得る。さらに、複数層の膜1226の場合、各層1228を形成するためのプロセスが、所望される数の層が達成されるまで任意の回数繰り返されてもよい。また、複数層の膜1226の少なくとも1つの層1228は、少なくとも1つの他の層1228を形成するために使用されるプロセス(複数可)とは異なるプロセスによって形成されてもよい。
図44を参照すると、剛性コーティング1230が、センサの先端部で膜1226の上に形成される。剛性コーティング1230は、シアノアクリレートポリマー、ポリウレタン、ポリウレタン尿素、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、エポキシド、または外層(例えば、保護外層)を形成するための本明細書または他の箇所に記載される任意の他の剛性ポリマーを含み得る。剛性コーティング1230を形成するためのプロセスは、溶液系コーティング、押出、もしくは成形、または材料をセンサ加工部材にコーティングするための本明細書もしくは他の箇所に記載される任意の他のプロセスを含み得る。
図45を参照すると、剛性コーティング1230は、尖った先端部1232をもたらすように成形される。尖った先端部1232は、センサが直接押圧挿入のために構成されるように、皮膚及び/または組織に刺入するように構成される。尖った先端部1232を有する剛性コーティング1230は、有利なことに、直接押圧挿入を促進し、同時に、センサワイヤ1224の遠位端が導電性とならないようにそれを被覆する。剛性コーティング1230はまた、膜1226の遠位端を防護する障壁を提供し、膜1226がセンサワイヤ1224の末端からずれないようにすることができる。
図46〜48は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。図46〜48に従って生成されたセンサは、有利なことに、センサワイヤの末端部を露出させず、結果として、先端部ではセンサワイヤは電気活性でなく、バックグラウンドシグナルを生成せず、センサの感受性に悪影響を及ぼすこともない。図46を参照すると、センサ1234は、センサ本体1236及び刺入先端部1238を含む。先端部1238は、尖った遠位端1240を有する実質的に三角形の断面を含む。先端部1238の近位端1242が直径を画定し、これはセンサ本体1236の直径よりも大きい。しかしながら、図示されるセンサ1234の形状は、一例に過ぎず、限定するものではない。
図46をさらに参照すると、膜1244が、センサ本体1236及び刺入先端部1238を含む、センサ1234に適用される。膜1244は、浸漬コーティング、スプレーコーティング、ブラシコーティング、印刷、押出、または膜をセンサ加工部材(例えば、センサ本体)にコーティングするための本明細書もしくは別の箇所に記載される任意の他の方法といった、任意の所望される方法によって適用され得る。図47を参照すると、コーティング1246が、センサ1234の刺入先端部1238に適用される。コーティング1246は、刺入先端部1238が電気活性表面として機能することを防ぐ。一部の実施形態では、コーティング1246は、ある特定の分析物(例えば、グルコース)がそこを通ることを防ぐ材料(例えば、シリコーン)を含んでもよい。他の実施形態では、コーティング1246は、例えば、シグナルの生成に必要とされる膜1244中の酵素を変性させることによって、膜1244を不活性化する材料を含んでもよい。コーティング1246は、材料を加工部材にコーティングするための本明細書または他の箇所に記載される任意の方法等、任意の所望される方法によって適用することができる。さらに他の実施形態では、コーティング1246を適用する代わりに、膜1244中の酵素を変性させるために使用することができる光源または熱源によって、膜1244を不活性化してもよい。
図48を参照すると、後退式導入シース1248が、センサ本体1236の周囲に適用される。導入シース1248の外径は、刺入先端部1238の近位端1242においてその直径と実質的に同じか、またはそれよりも小さい。導入シース1248は、センサ挿入手順中に膜1244を被覆してそれを保護し、膜1244がずれるか、または損傷する可能性を低下させる。
図49〜51は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。図49〜51に従って生成されたセンサは、有利なことに、センサワイヤの末端部を露出させず、結果として、先端部ではセンサワイヤは電気活性でなく、バックグラウンドシグナルを生成せず、センサの感受性に悪影響を及ぼすこともない。図49を参照すると、センサ1250はセンサ本体1252を含み、膜1254がセンサ本体1252に適用される。センサ本体1252は、導電性材料、例えば、限定することなくタンタル、白金等の金属、本明細書または他の箇所に開示される任意の他の導電性金属であり得る。膜1254は、浸漬コーティング、スプレーコーティング、ブラシコーティング、印刷、押出、及び/またはこれらの組み合わせといった、任意の所望される方法によって適用され得る。
図50を参照すると、刺入先端部1256が、センサ本体1252の遠位端に適用される。先端部1256は、別個のプロセスで形成されてもよく、またはセンサ本体1252を形成する同じプロセスの一部として形成されてもよい。先端部1256は、機械的圧接、圧入、溶接(超音波溶接等)、収縮チューブ、熱の印加等といった、任意の所望されるプロセスによって、センサ本体1252の遠位端に付加されてもよい。先端部1256は、センサ本体1252と同じ材料を含んでもよく、または異なる材料を含んでもよい。例えば、先端部1256は、金属製等、導電性であってもよく、または非金属製等、非導電性であってもよい。先端部1256の例示的な材料には、限定することなく、シアノアクリレートポリマー、ポリウレタン、ポリウレタン尿素、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、及びエポキシドが挙げられる。
先端部1256は、尖った遠位端1258を有する実質的に三角形の断面を含む。先端部1256の近位端1260が直径を画定し、これはセンサ本体1252の直径よりも大きい。しかしながら、図示されるセンサ1250の形状は、一例に過ぎず、限定するものではない。
図51を参照すると、後退式導入シース1262が、センサ本体1252の周囲に適用される。導入シース1262の外径は、刺入先端部1256の近位端1260においてその直径と実質的に同じか、またはそれよりも小さい。導入シース1262は、センサ挿入手順中に膜1254を被覆してそれを保護し、膜1254がずれるか、または損傷する可能性を低下させる。導入シース1262は、例えば、金属製または非金属製であり得る。非金属製シースは、例えば、限定することなく、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリウレタン尿素、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、エポキシド、または任意の他の材料から作製され得る。
図49〜51のプロセスは、有利なことに、膜1254を先端部1256に適用しないことによって、刺入先端部1256の鋭利さを維持する。また、刺入先端部1256上には膜1254が存在しないため、膜1254がセンサ挿入プロセス中に破れる及び/または離層する可能性が低くなる。
図52は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。センサ1264は、センサ本体1266、センサ本体1266の上の膜1268、及び膜1268の上に適用される鋭利な遠位先端部1270を含む。先端部1270は、限定することなく、浸漬、接着、溶融/冷却、溶媒流延/乾燥、成形(例えば、押出もしくは射出成形、プレス成形、または鋳型内での原位置重合)、基材の機械加工、3−D印刷、鋳造、焼結、鍛造、機械加工、または埋込み式デバイスを製造する他の既知の方法といった、任意のプロセスによって形成され得る。一部の実施形態では、先端部1270の材料は、例えば、限定することなく、生分解性/生体吸収性材料を含んでもよい。例示的な材料には、限定することなく、ポリビニルピロリドン(PVP)及び/またはポリビニルアルコール(PVA)等のポリマー、マルトース等の糖類等が挙げられる。
図52のプロセスは、有利なことに、膜1268がセンサ本体1266に適用された後に、鋭利な先端部1270が作成される。したがって、鋭利な先端部1270には、先端部1270を鈍化させ得る膜1268は適用されない。生分解性/生体吸収性である材料を含む先端部1270を有する実施形態に関する別の利点は、先端部1270が挿入後に溶解するため、ホストの快適さである。生分解性/生体吸収性先端部を用いることにより、先端部がセンサから分離するようになった場合に、体内に先端部が残る可能性を回避することができる。
本実施形態の一態様は、膜を鋭利なセンサ先端部に適用することが課題を呈するという認識を含む。例えば、鋭利な先端部は、特に、センサ挿入プロセス中にセンサが摩擦力に供されるときに、膜を破る、及び/または膜の離層を引き起こす可能性がある。また、膜を鋭利なセンサ先端部に適用することにより、先端部が鈍化し、先端部が、センサの直接押圧挿入にあまり有効でないものとなる可能性がある。本実施形態のうちのいくつかは、先端部を損傷することなく鋭利な先端部に膜を適用し、同時に先端部の完全性を維持する方法を含む、これらの問題に対する解決策を提供する。
図52Aは、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスに対応する。センサ1269は、コアワイヤ1271と、コアワイヤ1271の上の電気絶縁層1273とを含む。絶縁層1273は、遠位先端部1277のすぐ近位でコアワイヤ1271の一部分を露出させる、間隙1275を含む。導電層1279は、間隙1275の遠位ではないが、間隙1275の近位で、絶縁層1273の上に配置される。導電層1279は、例えば、限定することなく、塩化銀を含み得る。膜コーティング1281は、導電層1279、コアワイヤ1271の露出した部分、及び間隙1275の遠位側の絶縁層1273の部分を被覆する。コアワイヤ1271の遠位先端部1277は、膜コーティング1281の適用前に鋭利化される。
図53は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスに対応する。センサ1272は、コア1276と外層1278とを有するセンサ本体1274と、外層1278の上に適用されるがコア1276の上には適用されない膜1280とを含む。コア1276及び外層1278は、異なる材料を含む。コア1276は、刺入先端部1282を形成するのに十分に剛性な材料を含み、また必ずしも膜1280に良好に接着するわけではない(またはさらにはそれを弾く)材料を含んでもよい。例えば、コア1276の材料は、低表面エネルギーを有してもよく、非湿潤性であってもよい。対照的に、外層1278は、膜1280が容易に接着する材料を含む。
コア1276の例示的な材料には、限定することなく、ステンレス鋼、チタン、タンタル、及び/またはポリマーが挙げられ、第1の層は、白金、白金−イリジウム、金、パラジウム、イリジウム、グラファイト、炭素、導電性ポリマー、及び/または合金を含み得る。あるいは、コア1276は、膜1280のコーティングを弾く別の材料で事前処理またはコーティングされた材料を含んでもよい。事前処理されたコア1276の例示的な材料には、限定することなく、ポリテトラフルオロエチレン等、薄膜の形成を妨げる材料が挙げられる。事前処理は、例えば、限定することなく、薄膜の破壊を促進するようにコア1276の表面を操作することを含む。あるいは、事前処理は、最初に被覆されるコーティングされた膜の部分が親水性である場合には疎水性物質(例えば、超疎水性材料)でのコーティング、または対照的に最初に被覆されるコーティングされた膜の部分が疎水性である場合には親水性物質(例えば、超親水性材料)でのコーティングを含む。表面の疎水性は、水との接触角によって測定することができる。水接触角が大きいほど、表面の疎水性が高い。一般に、水接触角が90°未満であれば、表面は親水性であると見なされ、水接触角が90°よりも大きければ、表面は疎水性であると見なされる。一部の実施形態では、事前処理したコア1276の表面は疎水性であり、約120°を上回る、ときには約135°を上回る、及びときには約160°を上回る接触角を有する。一部の実施形態では、事前処理したコア1276の表面は親水性であり、約60°未満、ときには約45°未満、及びときには約30°未満の接触角を有する。
膜材料の例示的な材料には、限定することなく、分析物センサ上に膜を形成するために用いることができる任意の材料が挙げられる。使用され得る膜材料には、米国特許公開第2009−0247856−A1号に記載されるものが含まれるがこれに限定されず、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。米国特許公開第2009−0247856−A1号に記載される膜はまた、本明細書に記載される任意のセンサ上に膜を形成するために使用することができる。
図53に対応するプロセスでは、外層1278及び/または膜1280は、浸漬、スプレー、電着、浸漬、鋳造、またはこれらの技法の組み合わせ等である、任意の様々なコーティング技法によって、コア1276またはセンサ本体1274に適用され得る。一部の実施形態では、コア1276は、例えば、ロボットシステム、コンベアシステム、及び他の同様のシステムといった、任意の様々な他の輸送機構により、一連のステーションを進み得る。これらの他の輸送機構は、リール・ツー・リールシステムと組み合わせて(またはその代替として)用いられてもよい。例えば、一実施形態では、リール・ツー・リールシステムを用いて、細長い物体の形状のコア1276を動かした後、個々の加工部材に切り離し、切り離しプロセスの後に、ロボットシステムを用いて個々の加工部材を動かす。外層及び/または膜を適用するのに使用することができるプロセスには、例えば、米国特許公開第2011−0027458−A1号に記載されるものが含まれるがこれに限定されず、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
鋭利な遠位先端部1282は、例えば、限定することなく、機械的研削による切断、ダイヤモンドワイヤ、高速切削、アブレイシブウォータージェット切断、ワイヤもしくはプランジによる放電加工、電気化学的エッチング、電気化学的研磨、電解加工、スタンピング、レーザ切断、または加工部材を切断及び/もしくは成形するための任意の他の方法といった、任意の様々な技法によって形成され得る。ある特定の実施形態では、鋭利な遠位先端部1282は、負に荷電した研削砥石、電解液、及び正に荷電した加工部材(この事例ではセンサ1272)を用いた研削により、導電性材料を除去するプロセスである、電気化学的研削によって形成される。加工部材から除去した材料は電解液中に残り、これにより、鋭利化された遠位先端部の表面に形成された残留コーティングを除去することができる。上述の技法(例えば、電気化学的エッチング、電気化学的研削)はまた、本明細書に記載される任意のセンサ上に鋭利な遠位先端部を形成するために使用され得る。
図54及び54Aは、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスに対応する。センサ1284は、センサ本体1286及びセンサ本体1286の上に適用される膜1288を含む。図54Aを参照すると、膜1288は、複数の層1290を備え、ここで、各層1290の厚さは、典型的な単一層の膜の厚さ未満であるが、集合した層1290の厚さは、典型的な単一層の膜の厚さに実質的に等しい。例えば、膜1288は、2つの層1290、または3つの層1290、または4つの層1290、または任意の他の数の層1290を備えてもよい。各層1290の厚さは、約0.5ミクロン〜約10ミクロン、ときには約1ミクロン〜約5ミクロンであり得るか、または埋込み式分析物センサでの適用に好適な任意の他の厚さであってもよい。層1290の厚さは多様であり得、ここで、層1290のうちの1つ以上は、他の層1290よりも厚いかまたは薄くてもよい。図54及び54Aに対応するプロセスでは、膜層1290をセンサ本体1286に適用することは、例えば、印刷、浸漬、押出、スプレー、電着、鋳造、またはこれらの組み合わせといった、任意の様々なコーティング技法を含み得る。
図55及び56は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。図55を参照すると、センサ1292は、鋭利な遠位先端部1296を有するセンサ本体1294を含む。膜1298は、センサ本体1294及び先端部1296の上に適用される。次いで、図56を参照すると、膜1298は、先端部1296から除去されるが、センサ本体1294からは除去されない。膜1298は、限定することなく、エッチング(例えば、乾式、湿式、反応性イオン、及び/もしくは化学的エッチング)、レーザアブレーション、機械的剥離(研磨等)、UV光、または基材からポリマー材料を除去するための任意の他のプロセスといった、任意のプロセスを用いて除去され得る。
図57及び58は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサ1300を作製するための別のプロセスを図示する。図57を参照すると、センサ1300は、鋭利な遠位先端部1304を有するセンサ本体1302を含む。膜1306は、膜溶液1308中に浸漬することによって、センサ本体1302及び先端部1304の上に適用される。重力に起因して、蒸着した膜1306は、遠位先端部1304の領域に「ビーズ」を形成する。この幾何形状は、膜が浸漬プロセスで適用されるときに、特に、膜溶液がある特定の粘度を有するときに、典型的である。ある特定の事例では、遠位先端部1304の上の膜1306材料のビーズは、不都合なことに、先端部1304を鈍化させる。したがって、図58を参照すると、このプロセスは、膜で被覆された遠位先端部1304を溶媒1310中に浸漬して、膜1306を溶解させ、センサ1300の鋭利な先端部1304から膜1306の材料を実質的に除去するステップを含む。溶媒1310には、例えば、限定することなく、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルアセトアミド(DMAC)、ヘキサフルオロイソプロパノール、塩化メチレン、メタノール、メチルエチルケトン、トルエン、及びジメチルホルムアミドが含まれ得る。一部の実施形態では、遠位端ビーズはまた、ホイッピング、吹付け等により凝固させる前に、先端部の過剰な材料を除去することによって、回避することができる。
図59は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスに対応する。センサ1312は、鋭利な遠位先端部1316を有するセンサ本体1314を含む。膜1318は、膜溶液(示されない)中に浸漬することによって、センサ本体1314及び先端部1316の上に適用される。次いで、膜溶液が乾燥する前に、先端部1316を、膜418が先端部1316に接着することを防ぐ剥離剤1320中に浸漬する。剥離剤1320は、例えば、限定することなく、シリコーン、石油系油、フッ素化化合物(例えば、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマーまたはパーフルオロアルコキシ)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフィド、グリセリン等を含み得る。
図60は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスに対応する。センサ1322は、鋭利な遠位先端部1326を有するセンサ本体1324を含む。鋭利な先端部1326は、以下に記載されるように、膜1330をセンサ1322に適用する後続ステップ中に先端部1326を保護し、その後で除去される、犠牲材料1328でコーティングされる。犠牲材料1328は、単純な除去を可能にする任意の様々な材料であり得る。ある特定の実施形態では、犠牲層は、光感受性、熱感受性、可溶性、及び/またはpH感受性等であり得る。
前述の段落に記載されたプロセスを含むがこれらに限定されない、微細なセンサワイヤの遠位端に鋭利な先端部を作るための本明細書に記載されるプロセスのいずれにおいても、センサワイヤは、ワイヤの材料を除去する任意のステップ(例えば、研削、レーザ切断等)の前に、犠牲層に埋め込むことができる。犠牲層は、ワイヤ材料の強度を増加させ、それによって、材料除去プロセス中にワイヤが破損する可能性を低減させることにより、材料除去プロセスの有効性を高めることができる。図60のプロセスでの使用に適した犠牲層材料の例としては、限定されないが、糖、塩、分解性ポリマー、及びワックスが挙げられる。
犠牲層1328をセンサ1322の鋭利な遠位先端部1326に適用した後、膜1330をセンサ1322に適用する。犠牲層を用いることで、膜の簡略化された適用が可能となり、結果として、適用プロセス中に膜1330がセンサ1324だけでなく、遠位先端部1326も被覆してもよいことになる。遠位先端部1326を、次いで、犠牲層を破壊及び/または除去し、それによって、先端部1326を損傷することなく鋭利な遠位先端部1326から膜1330を除去することを促進するように、処理してもよい。膜を適用した後の処理の種類は、使用される犠牲材料(複数可)の種類に依存するが、例えば、限定することなく、光、熱、溶媒、及び/またはこれらの組み合わせを適用することを含み得る。
別のプロセスでは、膜は、いずれの犠牲材料も用いることなく、鋭利化された遠位先端部の上を含めて、センサに適用されてもよい。遠位先端部に適用された膜の部分は、続いて、それが、例えば擦り落とすことによって機械的に除去できるように十分に軟化するまで、加熱され得る。例えば、軟化ステップは、膜を溶融することを含み得る。
図61及び62は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。センサ1332は、鋭利な遠位先端部1336を有するセンサ本体1334を含む。膜1338を適用するための典型的な浸漬プロセスにおいて、センサ1332は、図61に示されるように、遠位先端部1336を下向きにして垂直に浸漬される。遠位先端部1336を下に向けた状態で膜溶液1338を乾燥させると、重力により膜1338溶液が下方向に引かれ、ビーズの形成がもたらされる。ビーズは遠位先端部1336を鈍化させ、先端部が皮膚及び/または組織への刺入にあまり効果的でないものとなる。
図62に対応するプロセスは、重力を用いてビーズ形成の可能性を軽減することによってこの問題を解決する。図62を参照すると、膜溶液1338に浸漬した後、溶液が乾燥する前に、センサ1332を反転させ、結果として、鋭利な先端部1336が上向きになっている。この配向では、重力により膜溶液1338が先端部1336から引き離され、それによってビーズ形成の可能性が低減する。代わりに、膜1338は、図62に示されるように、センサ1332の遠位端全体により均一に分散され、鋭利な遠位先端部1336が維持される。代替的なプロセスでは、センサ1332を、膜溶液1338が乾燥する間に、センサ1332の長手方向軸に対して垂直な軸を中心に回転させてもよく、求心力により膜1338を先端部1336から引き離すことができる。センサ1332を回転させるプロセスでは、センサ1332は、例えば、水平方向に配向され得る。
図63は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。センサ1340は、鋭利な遠位先端部1344を有するセンサ本体1342を含む。膜溶液1346中にセンサ1340を浸漬するときに、1340を反転させ、結果として鋭利な先端部1344が上を向くようにする。センサ1340は、部分的に浸けられるだけであり、その結果、膜溶液1346は、決して鋭利な先端部1344に接触することはない。続いて、センサ1340を膜溶液1346から取り出し、乾燥させる。膜溶液1346は決して鋭利な先端部1344に接触しないため、先端部1344の鋭利さが維持される。
図64は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。センサ1348は、鋭利な遠位先端部1352を有するセンサ本体1350を含む。先端部1352のすぐ近位に、環状チャネル1354またはくぼみがセンサ本体1350に形成される。一部の実施形態では、材料が帯状にセンサ1348から除去されて、環状チャネル1354またはくぼみが形成される。しかしながら、他の実施形態では、環状チャネル1354またはくぼみは、エッチング、スカイビング、研削、またはスタンピング等であるがこれらに限定されない、ワイヤの形状を変化させるために用いられる任意の様々なプロセスによって形成されてもよい。チャネル1354の遠位端により、縁部1356が画定される。続いて、センサ1348が膜溶液中に浸漬されると、縁部1356が膜溶液の液体メニスカスの解消をもたらし、それによってセンサ1348の先端部1352は膜1360で被覆されないまま残る。有利なことに、膜1360は、鋭利な先端部1352を鈍化させない。
本実施形態の一態様は、センサ上に鋭利な遠位先端部を形成することが、膜表面の汚染及び/または膜の損傷といった、膜が適正に機能できなくなるような課題を呈するという認識を含む。膜の汚染は、拡散等、膜の特性を変化させ得る。例えば、汚染により、膜の透過性特性(例えば、選択透過性)が低減し得る。膜への損傷もまた、センサの機能性に影響を及ぼし得る。例えば、膜の除去が、遠位先端部を越えて電極を形成する電気活性表面を被覆することが意図される部分にまで及ぶと、センサの拡散特性が実質的に改変され、制御不能となるため、センサは欠陥品となり得る。一方で、過剰な膜材料がセンサの遠位先端部に存在する場合、センサの遠位先端部は鈍くなり得、皮膚及び/または組織への刺入にあまり効果的でないものとなる。本実施形態のうちのいくつかは、先端部から材料を除去することによって鋭利な遠位先端部を形成する方法、及び先端部に材料を付加することにより鋭利な遠位先端部を形成する方法を含む、これらの問題に対する解決策を含む。
図65〜67は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。図65を参照すると、センサ1362は、コア1366及び外層1368を備えるセンサ本体1364を含む。コア1366は、例えば、限定することなく、タンタルまたは任意の他の材料を含み得る。外層1368は、例えば、限定することなく、白金または任意の他の材料を含み得る。
外層1368の第1の部分または帯1370及び第2の部分または帯1372を除去して、コア1366を露出させる。除去される材料の第1の帯1370はセンサ本体1364の遠位先端部1374に位置し、第2の帯1372は遠位先端部1374の近位に位置する。第1及び第2の帯1370、1372は、スカイビング、エッチング、研削、スタンピング、または任意の他のプロセスといった、任意のプロセスを用いて除去することができる。コア1366の一部分もまた、先端部1374で除去されて、鋭利な遠位先端部1374が形成される。コア1366材料は、任意のプロセスを用いて除去することができる。
図66を参照すると、キャップ1376がセンサ1362の遠位先端部1374の上に取り付けられている。取り付けられたキャップ1376は鋭利な遠位端を含み、露出したキャップ1376の近位のコア1366の部分1378は残して、露出したコア1366の部分の上に延在する。キャップ1376は、センサ1362がホストの皮膚及び/または組織に挿入された後に、キャップ1376が溶解するか、ホストの身体に吸収されるように、吸収性材料を含んでもよい。キャップ1376の材料は、溶解性ポリマー、例えば、限定することなく、ポリビニル−ピロリドン(PVP)を含む分解性ポリマー、カラメル等の重合糖類、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレングリコール、ポリエステル、ポリアミノ酸、ポリカーボネート、ポリ無水物、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸、ポリカプロラクトン、ポリ無水物(例えば、骨格もしくは側鎖に脂肪族ポリ無水物、または側鎖にベンゼンを有する芳香族ポリ無水物)、ポリオルトエステル、ポリアミノ酸(例えば、ポリ−L−リジン、ポリグルタミン酸)、偽ポリアミノ酸(例えば、ポリアミノ酸の骨格が改変されている)、ポリシアノアクリレート、ポリホスファゼン、ならびにこれら及び他の類似のポリマーの組み合わせまたはコポリマーを含み得る。
図67は、キャップ1376’がセンサ1362に沿って近位方向にさらに延在する、キャップ1376’の代替的な構成を図示する。例えば、キャップ1376’は、外層1368の第2の帯1372が除去される領域の近位において、外層1368の少なくとも一部分を被覆するのに十分に近位方向に延在し得る。
一部の実施形態では、個々のセンサ部材に対応する個々の加工部材の前の形である細長い物体(例えば、ワイヤ)を、触媒部位(例えば、酵素ドメイン)を不活性化する薬剤に曝露する。不活性化剤は、液体または蒸気といった任意の様々な形態であり得る。例えば、図68に対応するプロセスでは、ワイヤストック1380を、切り離し(すなわち、ワイヤストックをセンサ部材に対応する個々の加工部材に切断するプロセス)中に、蒸気1382(例えば、シアノアクリレート)に曝露する。蒸気1382は、センサ先端部の触媒部位を不活性化し、それによって、先端部の露出した金属からの高いベースラインシグナルの問題を解決する。図68のプロセスは、有利なことに、リール・ツー・リールの連続した処理に好適であるが、これは必須ではない。
微細なセンサワイヤの遠位端に鋭利な先端部を作るための種々のプロセスが企図される。例えば、センサワイヤの遠位端を、研削、もしくはレーザ切断/レーザアブレーション、もしくは切削、もしくは熱形成(特に可塑性材料に関して)するか、または遠位先端部を鋭利化するために使用することができる任意の他の技法(複数可)に従って処理してもよい。鋭利な先端部を作るための種々のプロセスは、限定することなく、斜角(皮下注射針プロファイルに類似)、円錐形状(鉛筆の先に類似)、または段状(鍼用の針に類似)といった、種々の先端形状をもたらし得る。
図69は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスに対応する。図69に対応するプロセスでは、センサワイヤ1386の遠位端1384を、化学物質1388に浸漬して、ワイヤ1386の端部から材料を除去し、尖った先端部1390を形成する。ワイヤ1386を浸漬する化学物質1388は、例えば、エッチング液、例えば、酸、または研磨液であり得る。代替的な実施形態では、材料は、電解研磨によりワイヤ1386の端部から除去されてもよい。さらなる実施形態では、材料は、例えば、機械的に擦り落とすことまたは機械的研磨によって、機械的に除去されてもよい。図69に戻って参照すると、そこに図示されるプロセスは、鋭利な先端部を形成するための、研削等のより従来的なプロセスではうまく機能しない可能性のある、非常に微細な可撓性ワイヤに先端部を形成するのに有利であり得る。
図70は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスに対応する。図70のプロセスでは、センサワイヤ1394を研磨表面1396に対して0°〜90°の角度Θで保ったまま、センサワイヤ1394の遠位端1392を、研磨表面1396全体に引き動かす。例えば、Θは、約15°〜約55°、ときには約15°〜約30°、及び他のときには約30°〜約45°であってもよく、または任意の他の適切な角度であってもよい。ワイヤ1394は、研磨表面1396に対してそれが動かされるとき、支持固定具(示されない)内に保持されていてもよい。あるいは、ワイヤ1394は、静止したままであってもよく、研磨表面1396が、ワイヤ1394に対して動かされてもよい。図70のプロセスにより、例えば、ワイヤ1394の遠位端1392上に平坦な斜角1400を有する楔形の先端部1398が得られる。楔形の先端部1398は、多面状(例えば、ピラミッド形)または円錐状の点よりも、作製がより単純及び/または低費用であり得る。
図70のプロセスでは、ワイヤ1394を保持するための支持固定具は、ワイヤ1394を受容するための小さな穴を有するブロックを備えてもよく、この穴の長手方向軸が、研磨表面1396に対して角度Θで配向される。別の代替手段では、ワイヤ1394は、研磨表面1396に対して角度Θで切断された2つの平坦なブロックの間に保持されてもよい。
図71は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスに対応する。図71では、センサワイヤ1402は、内側コア1404及び外層1406を含む。内側コア1404は、例えば、約400μm未満、約200μm未満、または約100μm未満といった、非常に小さな直径を有する。図71のプロセスでは、センサワイヤ1402の遠位端において外層1406の一部分が、内側コア1404から除去されて、遠位端のみにおいて内側コア1404の短い長さ1408が露出する。内側コア1404の露出した長さ1408は、十分に小さな直径を有するため、皮膚及び/または組織に穿通することができる。内側コア1404の露出部分1408は、好ましくは、所望される深さまでホストに穿通するのに十分に長いが、好ましくは、露出部分1408のカラム強度を増加させるために外層1406が内側コア1404の露出部分1408に支持を提供するように、所望される深さを達成するのに可能な限り短い。外層1406は、剥離、レーザアブレーション、ビーズブラスト、研磨、化学的エッチング、または任意の他のプロセスといった、任意のプロセスを用いて内側コア1404から除去することができる。
センサワイヤを形成するための本プロセスのうちのいくつかは、材料をセンサワイヤに付加することによって、鋭利な遠位先端部を形成する。例えば、図72及び73は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。図72を参照すると、センサワイヤ1410は、ポリマー材料1412の槽に浸漬される。ポリマー材料1412は、例えば、限定することなく、導電性ポリマー、高分子電解質、双性イオンポリマー等を含み得る。槽からセンサを取り出した後、図73に示されるように、ポリマー材料1412全体に電圧を印加する。電圧により、ポリマー材料1412が伸長し、鋭利な先端部1414が形成される。
例えば、図72及び73のプロセスは、電界紡糸法を含み得る。電界紡糸法では、十分に高い電圧を液滴に印加すると、液体が荷電し、静電反発力が表面張力に反して働き、液滴が広がる。臨界点では、液体流が表面から噴出する。この噴出点は、テイラーコーンとして知られている。液体の分子結合力が十分に高ければ、流れの分散は生じず(生じる場合、液滴にエレクトロスプレーを行う)、荷電した液体噴出物が形成される。噴出物が空中で乾燥すると、電流の流れの形態は、電荷が線維の表面に移動するため、オーミックから対流に変化する。噴出物は、次いで、接地コレクタに蓄積されるまで、線維の小さな屈曲によって開始される静電反発力によって引き起こされるホイッピングプロセスによって伸長される。この曲げ不安定性により結果としてもたらされる線維の伸長及び微細化は、ナノメートル規模の直径を有する均質な線維の形成をもたらす。
図74及び75は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。図74を参照すると、センサワイヤ1416は、溶融ポリマー、または反応性モノマー/オリゴマーの混合物、または溶解したポリマー、またはポリマー混合物の槽1418に浸漬される。図75を参照すると、センサワイヤ1416を浸漬することにより、槽1418に浸けられるセンサワイヤ1416の部分に浸漬コーティング1420を作製する。図75を参照すると、ワイヤ1416を槽1418から引き抜き、ワイヤ1416を引き抜くときに浸漬コーティング1420が硬化して、センサワイヤ1416上に鋭利な先端部1422が作成される。引き抜きの速度及び角度は、先端部が所望される形状及び鋭利さに合うように、制御することができる。先端部を、次いで、冷却して硬化させる、乾燥させて凝固させる、または外部照射、湿度、及び/もしくは光への曝露によって硬化させてもよい。一部の実施形態では、ワイヤ1416を溶融ポリマーの槽1418から引き抜いた後、先端部1422を型に入れて鋭利な先端部1422を生成する。
図76は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。図76のプロセスでは、センサワイヤ1424は、センサ本体1426及びセンサ本体1426の少なくとも一部分を被覆する膜1428を含む。硬質で鋭利な先端部1430は、膜で被覆されたセンサワイヤ1424に固定される。例えば、先端部1430は、型1432を用いてワイヤ1424に鋳造されてもよい。先端部1430が、熱可塑性等、成形可能な材料である場合、先端部1430を、射出成形またはインサート成形して、センサ本体1426に固定してもよい。膜を高温に曝すことを避けるために、二液性ポリウレタン等、他の硬化性材料を、低温液体射出成形プロセス(LIM)で用いてもよい。
本明細書に記載される実施形態のいずれにおいても、センサ加工部材の遠位先端部は、プレス成形によって成形することができる。例えば、図76Aに図示される実施形態では、センサ加工部材1431は、プレス成形のために、まずステーションに導入される。次いで、造形要素1433を拡張位置(図76A)から縮小位置(図76B)へと移動させ、それによって、加工部材1431の遠位端が、所望の形状に成形される。図76Bは、造形要素1433によって成形されており、図76Cに図示される部分よりも近位側にある、センサ加工部材1431の部分の断面を図示し、この図76Cのものは、図76Dに図示される遠位先端部よりも近位側にあり、この図76Dのものはほぼゼロの面積を有し、鋭利な先端部を形成する断面を有する。図76A〜76Dに示される実施形態では、2つの造形要素1433があり、これらが、加工部材1431の遠位端を、円形の断面を有する円錐形状に成形する。しかしながら、他の実施形態では、例えば、3個、4個、5個、9個、10個、またはそれ以上といった、任意の数の造形要素が存在してもよい。加えて、造形要素1433は、遠位端を任意の様々な形状、例えば、三角形、長方形、四角形、五角形、または六角形に成形するように構成されてもよい。
図77及び78は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。図77は上面平面図であり、図78は側面図である。図77及び78を参照すると、このプロセスには、外側コア1436に埋め込まれた平面可撓性プリント回路基板(PCB)1434が含まれる。図示される実施形態では、外側コア1436は、実質的に円筒形であり、皮膚及び/または組織に刺入するように構成される円錐形の遠位先端部1438を含む。しかしながら、図示される形状は、一例に過ぎず、限定するものではない。外側コア1436は、ポリマー等の任意の材料を含み得る。
図77及び78のプロセスでは、円錐形の先端部1438の近位の外側コア1436の一区画が除去され、窓1440を形成している。例えば、外側コア1436の区画は、レーザアブレーションまたは加工部材から材料を除去するための本明細書もしくは他の箇所に記載される任意の他のプロセスによって除去されてもよい。一実施例では、PCB534の外表面は、レーザアブレーションに耐性の白金層を含む。したがって、外側コア1436区画がレーザアブレーションによって除去されると、窓1440の下にあるPCB1434の一部分は、無傷なままである。センサ1442は、続いて、膜溶液に浸漬される。膜1444は、窓1440内のPCB1434の露出した白金表面を被覆し、この表面により最終的なセンサ1442の作用電極が画定される。
図79は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。センサ1446は、平滑な遠位端1450を有するセンサ本体1448を含む。刺入先端部1452は、遠位端1450の上に位置している。先端部1452は、センサ本体1448の遠位端1450を受容する開放近位端1454を含む。次いで、刺入先端部1452の近位端1454を圧接して、先端部1452をセンサ本体1448に固定する。一部の実施形態では、膜は、センサ本体1448を先端部1452に圧接する前に適用される。他の実施形態では、膜は、センサ本体1448を先端部1452に圧接した後に適用される。さらなる実施形態において、センサ1446は、溶液が決して先端部に接触しないように、逆さまにして(すなわち、先端部1452を上にして)浸漬される。このプロセスにより、膜が先端部に付着する(そして先端部を鈍化させる)可能性を回避する。
別の実施形態では、刺入先端部は、センサ本体の遠位端に重ね成形(overmold)されてもよい。重ね成形される先端部は、例えば、限定することなく、二液性ポリウレタン等の剛性ポリマーを含み得る。剛性先端部は、膜をセンサ本体に適用した後にセンサ本体の遠位端に重ね成形されてもよい。
本実施形態の別の態様は、分析物センサ上に3つの電極を形成することが困難であるという認識を含む。例えば、センサワイヤに第3の層を適用することにより、ワイヤ製造プロセスが非常に複雑になり、全ての層の同心性を達成することが非常に困難となる。全ての層が同心でなければ、スカイビング等のさらなる処理ステップを、所望される精度で行うことが困難となり得る。さらに、センサの先端部は、先端部の導電性材料及び/または酵素(複数可)が環境に曝されていると、センサの精度を低減させ得る。本実施形態のうちのいくつかは、これらの問題に対する解決策を提供する。
例えば、図80及び81は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。図80を参照すると、センサ1456は、薄く平坦な微小電気機械システム(MEMS)基材1458を含む。例えば、MEMS基材1458は、フォトリソグラフィー、エッチング、及び/または他のMEMSプロセスを用いて製造することができる。
基材の遠位端には、先細りになった刺入先端部1460が含まれる。電気活性表面または電極1457が、MEMS基材1458に印刷される。導電性トレース1459は、センサ1456の電極1457と電気接点(示されない)との間の電気接続を提供する。図81を参照すると、基材1458は、膜1462でコーティングされる。例えば、膜コーティング1462は、浸漬コーティングプロセスで適用されて、コンフォーマルコーティングが得られる。図示される実施形態では、膜コーティング1462は、実質的に円筒形であり、基材1458の刺入先端部1460を被覆する。
図80及び81に図示されるプロセスは、有利なことに、MEMS処理及び浸漬コーティングの両方の利点を用いて、3つの電極を有する円筒形の直接押圧挿入センサを得る。MEMS技術を使用することで、3つ全ての電極を、平坦な可撓性基材1458上に容易に製造することができる。例えば、作用電極(及び可能性としては他の電極)は、平均化のために基材1458の上面及び底面にあってもよい。電極を有する基材1458を、続いて、硬質膜溶液に浸漬して、円筒形の膜コーティング1462を得る。膜1462は、例えば、形状記憶材料及び/または熱/水和軟化性材料であってもよい。膜コーティング1462は円筒形である必要はないが、円筒形の膜コーティングは、有利なことに、分析物の放射状拡散を可能にし、これは、放射状拡散により、より急速な物質の移動を促進し、定常状態を達成するための応答時間が短くなるため、有益である。さらに、MEMS基材1458は、不活性であってもよく、それによって、先端部の堅牢性の問題を排除することができる。
本実施形態の一態様は、刺入先端部が、センサワイヤを個々のセンサに切り離すステップ中にセンサ上に形成され得るという認識を含む。例えば、切り離しプロセスには、限定することなく、機械的プレス、ホットプレス、レーザアブレーション、押出、切削等が含まれ得る。切り離し中に刺入先端部を形成することにより、鋭利な遠位先端部を、膜をセンサに適用する前に形成することができ、それによって、後続の先端部形成ステップによる繊細な膜の二次汚染及び損傷を回避することができる。
例えば、図82は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。皮膚及び/または組織に刺入するように構成されるセンサ先端部を形成することは、ある特定の材料では困難である。研削等の典型的なプロセスは、アルミニウム、タンタル等の材料には好適でない。図82は、センサを引っ張って鋭利な先端部を形成する、代替的なプロセスを図示する。
一般には、細長い材料片を、その長手方向軸に沿って張力をかけた状態におき、その弾性限度を超えて引っ張ると、塑性変形が始まる。材料の特性に応じて、材料は、「ネッキング」し得る。ネッキングは、材料の断面積が増加し、縮小断面における応力が同時に増加するときに生じる、歪みの局所的集中である。ネッキングは、縮小断面の領域における変形率を急速に増加させる。ネッキングが生じた時点から、それ以降の変形は、ネッキング領域に集中する。実際には、円形の断面を有する試料では、ネッキングは、局所的な直径の減少をもたらす。最終的に、試料は、ネッキング区画の中心またはその付近で破断する。この破断により、2つの「半ネック(half neck)」が得られ、これらのそれぞれには、センサの刺入先端部を形成するために使用することができる鋭利な尖端が含まれる。
上述のプロセスによると、また図82を参照すると、センサワイヤ1470は、その長手方向軸ALに沿って張力をかけた状態にある。センサワイヤ1470に、中間領域1472でネッキングが生じる。破断が生じた後、鋭利な刺入先端部を有する2つのセンサが形成される。刺入先端部には、除去、研磨、さらなる鋭利化といった、さらなる処理が行われてもよい。
1つの代替手段では、図83に示されるように、センサワイヤ1470の一部分を、張力を印加するプロセスの前及び/または最中に加熱してもよい。例えば、熱を、抵抗加熱要素1474、火炎、または任意の他の熱源を用いて適用してもよい。適用された熱がワイヤ材料を軟化させ、加熱領域1476にネッキング及び破断が起こりやすくなる。
1つの代替手段ではさらに、張力をセンサワイヤに適用してネッキングが生じ始めた後であるが、破断する前に、張力を解消し、ネッキング領域の両側にあるセンサワイヤの2つの部分を、剪断、切断、レーザアブレーション等といった任意のプロセスによって分離してもよい。
図84〜86は、本実施形態による、直接押圧挿入を行うように構成されるセンサを作製するための別のプロセスを図示する。図84を参照すると、センサワイヤ1478は、対向する切断刃1480の間に位置している。切断刃1480によりセンサワイヤ1478を小片に切り離し、続いて、これらのそれぞれを処理してセンサが得られる。図84は、切断刃の第1の実施形態1480を実線で図示し、切断刃の第2の実施形態1480’を破線で図示する。実線の実施形態1480では、それぞれの刃1480は、第1の角度Φ1にある表面1482を互いに収束させることによって画定される刃先を含む。破線の実施形態では、それぞれの刃1480’は、第2の角度Φ2にある表面1484を互いに収束させることによって画定される刃先を含み、ここで、Φ2>Φ1である。図85は、実線の実施形態の刃1480によってセンサワイヤ1478に作製される切断部1486の形状を図示し、図86は、破線の実施形態の刃1480’によってセンサワイヤ1478’に作製される切断部1486’の形状を図示する。Φ2>Φ1であるため、破線の実施形態の刃1480’によってセンサワイヤ1478’に作製される切断部1486’は、図85のセンサワイヤ1490の刺入先端部1488の収束表面間で画定される角度φ1と比較して、図86のセンサ1490’の刺入先端部1488’の収束する表面間で画定される角度φ2はより小さくなる。より小さな角度φ2は、有利なことに、図85のセンサワイヤ1490と比較して、図86のセンサワイヤ1490’ではより鋭利な尖端をもたらす。したがって、図84の破線の実施形態の刃1480’を使用することにより、より鋭利な刺入先端部を得ることができる。
好ましい実施形態の態様と併せて使用するのに好適な方法及びデバイスは、米国特許第4,757,022号、米国特許第4,994,167号、米国特許第6,001,067号、米国特許第6,558,321号、米国特許第6,702,857号、米国特許第6,741,877号、米国特許第6,862,465号、米国特許第6,931,327号、米国特許第7,074,307号、米国特許第7,081,195号、米国特許第7,108,778号、米国特許第7,110,803号、米国特許第7,134,999号、米国特許第7,136,689号、米国特許第7,192,450号、米国特許第7,226,978号、米国特許第7,276,029号、米国特許第7,310,544号、米国特許第7,364,592号、米国特許第7,366,556号、米国特許第7,379,765号、米国特許第7,424,318号、米国特許第7,460,898号、米国特許第7,467,003号、米国特許第7,471,972号、米国特許第7,494,465号、米国特許第7,497,827号、米国特許第7,519,408号、米国特許第7,583,990号、米国特許第7,591,801号、米国特許第7,599,726号、米国特許第7,613,491号、米国特許第7,615,007号、米国特許第7,632,228号、米国特許第7,637,868号、米国特許第7,640,048号、米国特許第7,651,596号、米国特許第7,654,956号、米国特許第7,657,297号、米国特許第7,711,402号、米国特許第7,713,574号、米国特許第7,715,893号、米国特許第7,761,130号、米国特許第7,771,352号、米国特許第7,774,145号、米国特許第7,775,975号、米国特許第7,778,680号、米国特許第7,783,333号、米国特許第7,792,562号、米国特許第7,797,028号、米国特許第7,826,981号、米国特許第7,828,728号、米国特許第7,831,287号、米国特許第7,835,777号、米国特許第7,857,760号、米国特許第7,860,545号、米国特許第7,875,293号、米国特許第7,881,763号、米国特許第7,885,697号、米国特許第7,896,809号、米国特許第7,899,511号、米国特許第7,901,354号、米国特許第7,905,833号、米国特許第7,914,450号、米国特許第7,917,186号、米国特許第7,920,906号、米国特許第7,925,321号、米国特許第7,927,274号、米国特許第7,933,639号、米国特許第7,935,057号、米国特許第7,946,984号、米国特許第7,949,381号、米国特許第7,955,261号、米国特許第7,959,569号、米国特許第7,970,448号、米国特許第7,974,672号、米国特許第7,976,492号、米国特許第7,979,104号、米国特許第7,986,986号、米国特許第7,998,071号、米国特許第8,000,901号、米国特許第8,005,524号、米国特許第8,005,525号、米国特許第8,010,174号、米国特許第8,027,708号、米国特許第8,050,731号、米国特許第8,052,601号、米国特許第8,053,018号、米国特許第8,060,173号、米国特許第8,060,174号、米国特許第8,064,977号、米国特許第8,073,519号、米国特許第8,073,520号、米国特許第8,118,877号、米国特許第8,128,562号、米国特許第8,133,178号、米国特許第8,150,488号、米国特許第8,155,723号、米国特許第8,160,669号、米国特許第8,160,671号、米国特許第8,167,801号、米国特許第8,170,803号、米国特許第8,195,265号、米国特許第8,206,297号、米国特許第8,216,139号、米国特許第8,229,534号、米国特許第8,229,535号、米国特許第8,229,536号、米国特許第8,231,531号、米国特許第8,233,958号、米国特許第8,233,959号、米国特許第8,249,684号、米国特許第8,251,906号、米国特許第8,255,030号、米国特許第8,255,032号、米国特許第8,255,033号、米国特許第8,257,259号、米国特許第8,260,393号、米国特許第8,265,725号、米国特許第8,275,437号、米国特許第8,275,438号、米国特許第8,277,713号、米国特許第8,280,475号、米国特許第8,282,549号、米国特許第8,282,550号、米国特許第8,285,354号、米国特許第8,287,453号、米国特許第8,290,559号、米国特許第8,290,560号、米国特許第8,290,561号、米国特許第8,290,562号、米国特許第8,292,810号、米国特許第8,298,142号、米国特許第8,311,749号、米国特許第8,313,434号、米国特許第8,321,149号、米国特許第8,332,008号、米国特許第8,346,338号、米国特許第8,364,229号、米国特許第8,369,919号、米国特許第8,374,667号、米国特許第8,386,004号、及び米国特許第8,394,021号に開示される。
好ましい実施形態の態様と併せて使用するのに好適な方法及びデバイスは、米国特許公開第2003−0032874−A1号、米国特許公開第2005−0033132−A1号、米国特許公開第2005−0051427−A1号、米国特許公開第2005−0090607−A1号、米国特許公開第2005−0176136−A1号、米国特許公開第2005−0245799−A1号、米国特許公開第2006−0015020−A1号、米国特許公開第2006−0016700−A1号、米国特許公開第2006−0020188−A1号、米国特許公開第2006−0020190−A1号、米国特許公開第2006−0020191−A1号、米国特許公開第2006−0020192−A1号、米国特許公開第2006−0036140−A1号、米国特許公開第2006−0036143−A1号、米国特許公開第2006−0040402−A1号、米国特許公開第2006−0068208−A1号、米国特許公開第2006−0142651−A1号、米国特許公開第2006−0155180−A1号、米国特許公開第2006−0198864−A1号、米国特許公開第2006−0200020−A1号、米国特許公開第2006−0200022−A1号、米国特許公開第2006−0200970−A1号、米国特許公開第2006−0204536−A1号、米国特許公開第2006−0224108−A1号、米国特許公開第2006−0235285−A1号、米国特許公開第2006−0249381−A1号、米国特許公開第2006−0252027−A1号、米国特許公開第2006−0253012−A1号、米国特許公開第2006−0257995−A1号、米国特許公開第2006−0258761−A1号、米国特許公開第2006−0263763−A1号、米国特許公開第2006−0270922−A1号、米国特許公開第2006−0270923−A1号、米国特許公開第2007−0027370−A1号、米国特許公開第2007−0032706−A1号、米国特許公開第2007−0032718−A1号、米国特許公開第2007−0045902−A1号、米国特許公開第2007−0059196−A1号、米国特許公開第2007−0066873−A1号、米国特許公開第2007−0173709−A1号、米国特許公開第2007−0173710−A1号、米国特許公開第2007−0208245−A1号、米国特許公開第2007−0208246−A1号、米国特許公開第2007−0232879−A1号、米国特許公開第2008−0045824−A1号、米国特許公開第2008−0083617−A1号、米国特許公開第2008−0086044−A1号、米国特許公開第2008−0108942−A1号、米国特許公開第2008−0119703−A1号、米国特許公開第2008−0119704−A1号、米国特許公開第2008−0119706−A1号、米国特許公開第2008−0183061−A1号、米国特許公開第2008−0183399−A1号、米国特許公開第2008−0188731−A1号、米国特許公開第2008−0189051−A1号、米国特許公開第2008−0194938−A1号、米国特許公開第2008−0197024−A1号、米国特許公開第2008−0200788−A1号、米国特許公開第2008−0200789−A1号、米国特許公開第2008−0200791−A1号、米国特許公開第2008−0214915−A1号、米国特許公開第2008−0228054−A1号、米国特許公開第2008−0242961−A1号、米国特許公開第2008−0262469−A1号、米国特許公開第2008−0275313−A1号、米国特許公開第2008−0287765−A1号、米国特許公開第2008−0306368−A1号、米国特許公開第2008−0306434−A1号、米国特許公開第2008−0306435−A1号、米国特許公開第2008−0306444−A1号、米国特許公開第2009−0018424−A1号、米国特許公開第2009−0030294−A1号、米国特許公開第2009−0036758−A1号、米国特許公開第2009−0036763−A1号、米国特許公開第2009−0043181−A1号、米国特許公開第2009−0043182−A1号、米国特許公開第2009−0043525−A1号、米国特許公開第2009−0045055−A1号、米国特許公開第2009−0062633−A1号、米国特許公開第2009−0062635−A1号、米国特許公開第2009−0076360−A1号、米国特許公開第2009−0099436−A1号、米国特許公開第2009−0124877−A1号、米国特許公開第2009−0124879−A1号、米国特許公開第2009−0124964−A1号、米国特許公開第2009−0131769−A1号、米国特許公開第2009−0131777−A1号、米国特許公開第2009−0137886−A1号、米国特許公開第2009−0137887−A1号、米国特許公開第2009−0143659−A1号、米国特許公開第2009−0143660−A1号、米国特許公開第2009−0156919−A1号、米国特許公開第2009−0163790−A1号、米国特許公開第2009−0178459−A1号、米国特許公開第2009−0192366−A1号、米国特許公開第2009−0192380−A1号、米国特許公開第2009−0192722−A1号、米国特許公開第2009−0192724−A1号、米国特許公開第2009−0192751−A1号、米国特許公開第2009−0203981−A1号、米国特許公開第2009−0216103−A1号、米国特許公開第2009−0240120−A1号、米国特許公開第2009−0240193−A1号、米国特許公開第2009−0242399−A1号、米国特許公開第2009−0242425−A1号、米国特許公開第2009−0247855−A1号、米国特許公開第2009−0247856−A1号、米国特許公開第2009−0287074−A1号、米国特許公開第2009−0299155−A1号、米国特許公開第2009−0299156−A1号、米国特許公開第2009−0299162−A1号、米国特許公開第2010−0010331−A1号、米国特許公開第2010−0010332−A1号、米国特許公開第2010−0016687−A1号、米国特許公開第2010−0016698−A1号、米国特許公開第2010−0030484−A1号、米国特許公開第2010−0036215−A1号、米国特許公開第2010−0036225−A1号、米国特許公開第2010−0041971−A1号、米国特許公開第2010−0045465−A1号、米国特許公開第2010−0049024−A1号、米国特許公開第2010−0076283−A1号、米国特許公開第2010−0081908−A1号、米国特許公開第2010−0081910−A1号、米国特許公開第2010−0087724−A1号、米国特許公開第2010−0096259−A1号、米国特許公開第2010−0121169−A1号、米国特許公開第2010−0161269−A1号、米国特許公開第2010−0168540−A1号、米国特許公開第2010−0168541−A1号、米国特許公開第2010−0168542−A1号、米国特許公開第2010−0168543−A1号、米国特許公開第2010−0168544−A1号、米国特許公開第2010−0168545−A1号、米国特許公開第2010−0168546−A1号、米国特許公開第2010−0168657−A1号、米国特許公開第2010−0174157−A1号、米国特許公開第2010−0174158−A1号、米国特許公開第2010−0174163−A1号、米国特許公開第2010−0174164−A1号、米国特許公開第2010−0174165−A1号、米国特許公開第2010−0174166−A1号、米国特許公開第2010−0174167−A1号、米国特許公開第2010−0179401−A1号、米国特許公開第2010−0179402−A1号、米国特許公開第2010−0179404−A1号、米国特許公開第2010−0179408−A1号、米国特許公開第2010−0179409−A1号、米国特許公開第2010−0185065−A1号、米国特許公開第2010−0185069−A1号、米国特許公開第2010−0185070−A1号、米国特許公開第2010−0185071−A1号、米国特許公開第2010−0185075−A1号、米国特許公開第2010−0191082−A1号、米国特許公開第2010−0198035−A1号、米国特許公開第2010−0198036−A1号、米国特許公開第2010−0212583−A1号、米国特許公開第2010−0217557−A1号、米国特許公開第2010−0223013−A1号、米国特許公開第2010−0223022−A1号、米国特許公開第2010−0223023−A1号、米国特許公開第2010−0228109−A1号、米国特許公開第2010−0228497−A1号、米国特許公開第2010−0240975−A1号、米国特許公開第2010−0240976 C1号、米国特許公開第2010−0261987−A1号、米国特許公開第2010−0274107−A1号、米国特許公開第2010−0280341−A1号、米国特許公開第2010−0286496−A1号、米国特許公開第2010−0298684−A1号、米国特許公開第2010−0324403−A1号、米国特許公開第2010−0331656−A1号、米国特許公開第2010−0331657−A1号、米国特許公開第2011−0004085−A1号、米国特許公開第2011−0009727−A1号、米国特許公開第2011−0024043−A1号、米国特許公開第2011−0024307−A1号、米国特許公開第2011−0027127−A1号、米国特許公開第2011−0027453−A1号、米国特許公開第2011−0027458−A1号、米国特許公開第2011−0028815−A1号、米国特許公開第2011−0028816−A1号、米国特許公開第2011−0046467−A1号、米国特許公開第2011−0077490−A1号、米国特許公開第2011−0118579−A1号、米国特許公開第2011−0124992−A1号、米国特許公開第2011−0125410−A1号、米国特許公開第2011−0130970−A1号、米国特許公開第2011−0130971−A1号、米国特許公開第2011−0130998−A1号、米国特許公開第2011−0144465−A1号、米国特許公開第2011−0178378−A1号、米国特許公開第2011−0190614−A1号、米国特許公開第2011−0201910−A1号、米国特許公開第2011−0201911−A1号、米国特許公開第2011−0218414−A1号、米国特許公開第2011−0231140−A1号、米国特許公開第2011−0231141−A1号、米国特許公開第2011−0231142−A1号、米国特許公開第2011−0253533−A1号、米国特許公開第2011−0263958−A1号、米国特許公開第2011−0270062−A1号、米国特許公開第2011−0270158−A1号、米国特許公開第2011−0275919−A1号、米国特許公開第2011−0290645−A1号、米国特許公開第2011−0313543−A1号、米国特許公開第2011−0320130−A1号、米国特許公開第2012−0035445−A1号、米国特許公開第2012−0040101−A1号、米国特許公開第2012−0046534−A1号、米国特許公開第2012−0078071−A1号、米国特許公開第2012−0108934−A1
号、米国特許公開第2012−0130214−A1号、米国特許公開第2012−0172691−A1号、米国特許公開第2012−0179014−A1号、米国特許公開第2012−0186581−A1号、米国特許公開第2012−0190953−A1号、米国特許公開第2012−0191063−A1号、米国特許公開第2012−0203467−A1号、米国特許公開第2012−0209098−A1号、米国特許公開第2012−0215086−A1号、米国特許公開第2012−0215087−A1号、米国特許公開第2012−0215201−A1号、米国特許公開第2012−0215461−A1号、米国特許公開第2012−0215462−A1号、米国特許公開第2012−0215496−A1号、米国特許公開第2012−0220979−A1号、米国特許公開第2012−0226121−A1号、米国特許公開第2012−0228134−A1号、米国特許公開第2012−0238852−A1号、米国特許公開第2012−0245448−A1号、米国特許公開第2012−0245855−A1号、米国特許公開第2012−0255875−A1号、米国特許公開第2012−0258748−A1号、米国特許公開第2012−0259191−A1号、米国特許公開第2012−0260323−A1号、米国特許公開第2012−0262298−A1号、米国特許公開第2012−0265035−A1号、米国特許公開第2012−0265036−A1号、米国特許公開第2012−0265037−A1号、米国特許公開第2012−0277562−A1号、米国特許公開第2012−0277566−A1号、米国特許公開第2012−0283541−A1号、米国特許公開第2012−0283543−A1号、米国特許公開第2012−0296311−A1号、米国特許公開第2012−0302854−A1号、米国特許公開第2012−0302855−A1号、米国特許公開第2012−0323100−A1号、米国特許公開第2013−0012798−A1号、米国特許公開第2013−0030273−A1号、米国特許公開第2013−0035575−A1号、米国特許公開第2013−0035865−A1号、米国特許公開第2013−0035871−A1号、米国特許公開第2005−0056552−A1号、及び米国特許公開第2005−0182451−A1号に開示される。
好適な実施形態の態様と併せて使用するのに好適な方法及びデバイスは、1999年11月22日に出願された「DEVICE AND METHOD FOR DETERMINING ANALYTE LEVELS」と題される米国出願第09/447,227号、2010年7月1日に出願された「HOUSING FOR AN INTRAVASCULAR SENSOR」と題される米国出願第12/828,967号、2012年5月1日に出願された「DUAL ELECTRODE SYSTEM FOR A CONTINUOUS ANALYTE SENSOR」と題される米国出願第13/461,625号、2012年8月24日に出願された「POLYMER MEMBRANES FOR CONTINUOUS ANALYTE SENSORS」と題される米国出願第13/594,602号、2012年8月24日に出願された「POLYMER MEMBRANES FOR CONTINUOUS ANALYTE SENSORS」と題される米国出願第13/594,734号、2012年9月7日に出願された「SYSTEM AND METHODS FOR PROCESSING ANALYTE SENSOR DATA FOR SENSOR CALIBRATION」と題される米国出願第13/607,162号、2012年9月21日に出願された「SYSTEMS AND METHODS FOR PROCESSING AND TRANSMITTING SENSOR DATA」と題される米国出願第13/624,727号、2012年9月21日に出願された「SYSTEMS AND METHODS FOR PROCESSING AND TRANSMITTING SENSOR DATA」と題される米国出願第13/624,808号、2012年9月21日に出願された「SYSTEMS AND METHODS FOR PROCESSING AND TRANSMITTING SENSOR DATA」と題される米国出願第13/624,812号、2013年1月2日に出願された「ANALYTE SENSORS HAVING A SIGNAL−TO−NOISE RATIO SUBSTANTIALLY UNAFFECTED BY NON−CONSTANT NOISE」と題される米国出願第13/732,848号、2013年1月3日に出願された「END OF LIFE DETECTION FOR ANALYTE SENSORS」と題される米国出願第13/733,742号、2013年1月3日に出願された「OUTLIER DETECTION FOR ANALYTE SENSORS」と題される米国出願第13/733,810号、2013年1月15日に出願された「SYSTEMS AND METHODS FOR PROCESSING SENSOR DATA」と題される米国出願第13/742,178号、2013年1月16日に出願された「SYSTEMS AND METHODS FOR PROVIDING SENSITIVE AND SPECIFIC ALARMS」と題される米国出願第13/742,694号、2013年1月16日に出願された「SYSTEMS AND METHODS FOR DYNAMICALLY AND INTELLIGENTLY MONITORING A HOST’S GLYCEMIC CONDITION AFTER AN ALERT IS TRIGGERED」と題される米国出願第13/742,841号、及び2013年1月23日に出願された「DEVICES, SYSTEMS, AND METHODS TO COMPENSATE FOR EFFECTS OF TEMPERATURE ON IMPLANTABLE SENSORS」と題される米国出願第13/747,746号に開示される。
上述の説明は、本発明を実施することが企図される最良の形態、ならびにそれを作製及び使用する手段及びプロセスの最良の形態を、それが属する技術分野の当業者が本発明を作製及び使用することを可能にすることができるような完全、明確、簡潔、かつ正確な用語で、表す。本発明は、しかしながら、上述のものからの変化形及び代替的な構成を受ける傾向にあり、これらは、完全に同等である。結果として、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されない。逆に、本発明は、本発明の主題を具体的に指摘し、それを明確に特許請求する、以下の特許請求の範囲によって広義に示される本発明の精神及び範囲内に含まれる変化形及び代替的な構成を全て対象とする。本開示は図面及び前述の説明において詳細に例示及び説明されているが、そのような例示及び説明は、例証または例示であり、制限と見なされるものではない。
本明細書に引用される全ての参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれる刊行物及び特許または特許出願が本明細書に含まれる本開示に矛盾する範囲では、本明細書は、いずれのそのような矛盾する材料にも優先する、及び/または先行することが意図される。
別途定義されない限り、全ての用語(技術及び科学用語を含む)は、当業者にとって通常かつ慣例的な意味が与えられ、本明細書に明示的に定義されない限り、特別またはカスタマイズされた意味に制限されるものではない。本開示のある特定の特徴または態様を説明する際の特定の用語の使用は、その用語が本明細書で再定義されて、その用語が関連している本開示の特徴または態様の任意の具体的な特性を含むように制限されることを暗示すると見なされるものではないことに留意されたい。本出願に使用される用語及び語句、ならびにそれらの変化形は、特に添付の特許請求の範囲において、別途明示されない限り、制限とは対照的な制約のないものと見なされるべきである。前述のものの例として、「含んでいる(including)」という用語は、「限定することなく、含んでいる」、「含んでいるが、限定されない」等を意味し、「含んでいる(comprising)」という用語は、本明細書に使用されるとき、「含んでいる(including)」、「含有している(containing)」、または「によって特徴付けられる(characterized by)」と同義であり、包括的または制約のないものであり、追加の記述されていない要素または方法ステップを除外するものではなく、「有する(having)」という用語は、「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、「含む(include)」という用語は、「含むが、限定されない」と解釈されるべきであり、「例」という用語は、議論されている項目の例示的な例を提供するために使用され、完全なものでもその一覧を制限するものでもなく、「既知の」、「通常の」、「標準的な」等の形容詞及び類似の意味の用語は、記載される項目を所与の時期または所与の時点で利用可能な項目に制限するものと見なされるべきではなく、現在または今後の任意の時点で利用可能であるかまたは既知であり得る、既知の、通常の、または標準的な技術を包含すると解釈されるべきであり、「好ましくは」、「好ましい」、「所望の」、または「望ましい」等の用語及び類似の意味の単語は、ある特定の特徴が、本発明の構造または機能のために極めて重要である、必須である、またはさらには重要であることを暗示すると理解されるべきものではなく、単に、本発明の特定の実施形態に利用され得るかまたはされなくてもよい代替的または追加的な特徴を強調することを意図するものである。同様に、「及び(and)」という接続詞で関連付けられる項目の群は、その項目のうちのありとあらゆるものが群内に存在することを要求すると解釈されるべきではなく、別途明示されない限りは「及び/または」と解釈されるべきである。同様に、「または(or)」という接続詞で関連付けられる項目の群は、その群の間で相互排除を要求するものと解釈されるべきではなく、別途明示されない限りは「及び/または」と解釈されるべきである。
ある範囲の値が提供される場合、上限及び下限、ならびにその範囲の上限と下限の間にある各中間値が、その実施形態に包含される。
本明細書の実質的に全ての複数形及び/または単数形の用語の使用に関して、当業者であれば、状況及び/または適用に適したように、複数形から単数形及び/または単数形から複数形に変換することができる。種々の単数形/複数形の置換は、明確さのために本明細書に明示的に記載され得る。「1つの(a)」または「1つの(an)」という不定冠詞は、複数形を排除するものではない。単一のプロセッサまたは他のユニットが、特許請求の範囲に記述されるいくつかの項目の機能を満たし得る。ある特定の測定値が互いに異なる従属請求項に記述されるという単なる事実は、これらの測定値の組み合わせを使用して利益を得ることができないことを示すものではない。特許請求の範囲内の任意の参照記号は、その範囲を制限するものと見なされるものではない。
具体的な数の導入される特許請求の範囲の記述が意図される場合、そのような意図は、特許請求の範囲内で明示的に記述され、そのような記述がなければそのような意図は存在しないことが、当業者によってさらに理解されるであろう。例えば、理解を助けるものとして、以下に添付される特許請求の範囲は、特許請求の範囲の記述を導入する「少なくとも1つの」及び「1つ以上の」という前置語句の使用を含み得る。しかしながら、そのような語句の使用は、同じ特許請求の範囲が、「1つ以上の」または「少なくとも1つの」という前置語句と、「1つの(a)」または「1つの(an)」等の不定冠詞(例えば、「1つの(a)」及び/または「1つの(an)」は、典型的には「少なくとも1つの」または「1つ以上の」を意味すると解釈されるべきである)を含む場合ですら、「1つの(a)」または「1つの(an)」という不定冠詞による特許請求の範囲の記述に関する導入が、そのような導入される特許請求の範囲の記述を含む任意の特定の請求項を1つのみのそのような記述を含む実施形態に制限することを暗示すると見なされるものではなく、これは、特許請求の範囲の記述を導入するために使用される定冠詞の使用に当てはまる。加えて、具体的な数の導入される特許請求の範囲の記述が明示的に記述される場合ですら、そのような記述が典型的には少なくとも記載される数を意味すると解釈されるべきであることを理解するであろう(例えば、「2つの記述」というそのままの記述は、修飾語句なしで、典型的に、少なくとも2つの言及または2つ以上の言及を意味する)。さらに、「A、B、及びC等のうちの少なくとも1つ」に対する従来的な類似形が使用される事例では、一般に、そのような制限は、当業者が慣例を理解するという意味で意図される(例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、A及びBをともに、A及びCをともに、B及びCをともに、ならびに/またはA、B、及びCをともに有する等のシステムを含むであろうが、これらに限定されない)。「A、B、またはC等のうちの少なくとも1つ」に対する従来的な類似形が使用される事例では、一般に、そのような制限は、当業者が慣例を理解するという意味で意図される(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、A及びBをともに、A及びCをともに、B及びCをともに、ならびに/またはA、B、及びCをともに有する等のシステムを含むであろうが、これらに限定されない)。2つ以上の代替的な用語を表す事実上全ての離接語及び/または語句が、説明、特許請求の範囲、または図面内であるかにかかわらず、それらの用語のうちの1つ、それらの用語のいずれか、または両方の用語を含む可能性を企図すると理解されることが、当業者によってさらに理解されるであろう。例えば、「AまたはB」という語句は、「A」または「B」または「A及びB」という可能性を含むことが理解されるであろう。
成分、反応条件等の量を表す全ての数字は、全ての事例において「約」という用語によって修飾されているとして理解されるものとする。したがって、そうでないことが示されない限り、本明細書に記載される数値パラメータは、おおよその値であり、取得が求められる所望される特性に応じて多様であり得る。最後に、均等論の適用を本明細書に対する優先権を主張する任意の明細書中の任意の特許請求の範囲に限定する試みとしてではなく、各数値パラメータは、有効桁数及び慣例的な四捨五入のアプローチを考慮して解釈されるべきである。
さらに、前述のものは、明確さ及び理解の目的で例証及び例としていくらか詳細に記載されているが、ある特定の変更及び修正が実施され得ることが当業者には明らかであろう。したがって、説明及び例は、本発明を本明細書に記載される特定の実施形態及び実施例に制限するものと見なされるべきではなく、本発明の真の範囲及び趣旨をもっての全ての修正及び代替手段を網羅するものである。