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JP2021163567A - 電線用コネクタ連結体および電線用コネクタ - Google Patents

電線用コネクタ連結体および電線用コネクタ Download PDF

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JP2021163567A JP2020061976A JP2020061976A JP2021163567A JP 2021163567 A JP2021163567 A JP 2021163567A JP 2020061976 A JP2020061976 A JP 2020061976A JP 2020061976 A JP2020061976 A JP 2020061976A JP 2021163567 A JP2021163567 A JP 2021163567A
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卓央 中谷
Takuo Nakatani
宏明 難波
Hiroaki Namba
亮司 曽我
Ryoji Soga
大暁 平井
Hiroaki Hirai
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Chugoku Electric Power Co Inc
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Abstract

【課題】圧縮工具を用いることなく電線同士を接続することができ、かつその接続部分に分岐構造を付加することができる電線用コネクタ連結体を提供する。【解決手段】金属製のブロック3と、このブロック3に穿設されその中空部内に電線9の端部を収容保持する電線収容孔4と、この電線収容孔4内において電線をブロック3に押し付けて固定する電線固定具5と、この電線固定具5を螺挿するための電線固定具用孔6と、電線収容孔4及び電線固定具用孔6と干渉することなくブロックを貫通する連結具挿通孔7と、を備えてなる電線用コネクタ2と、複数の電線用コネクタ2からなる電線用コネクタ群10aの連結具挿通孔7に挿通されて、電線用コネクタ群10aを串刺し状に一体化する連結具8と、を備え、電線用コネクタ群10aにおいて隣接する電線用コネクタ2同士は互いに接触して導通していることを特徴とする電線用コネクタ連結体1Aによる。【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮端子や圧縮工具を用いることなく電線の端部同士を接続することができ、かつ電線同士の接続部分に分岐構造を付加することができる電線用コネクタ連結体及びそのための電線用コネクタに関する。
電線の端部同士の接続方法としては一般に、圧縮スリーブを利用した圧縮接続やブリタニア接続等が知られている。
そして、電線同士の接続方法として、例えば圧縮接続を採用する場合は、圧縮工具が必要であり、この圧縮工具がないと現場で作業することができない。他方、ブリタニア接続を採用する場合は、圧縮工具がなくとも電線の端部同士の接続作業を行うことができるものの、作業者の技術の習熟度によってその出来栄えに差が生じやすく、場合によっては接続不良が起こることがあった。
また、上記のいずれの場合も、その接続部分に新たな電線の端部を付加してなる分岐構造を形成することが難しいという課題を有していた。
上記課題に対処するための先行技術としては、例えば以下に示すような特許文献が知られている。
特許文献1には「電線接続具」という名称で、事故によって断線した高圧線を接続する際に用いられる電線接続具に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示される電線接続具は、同文献中の図1に記載される符号をそのまま用いて説明すると、2本の電線がそれぞれ挿通される一対の電線挿通穴2a,2aが設けられるとともに、この一対の電線挿通穴2a,2aを中心として対称に、かつ、それらに直交した状態で連通する二対のボルト穴にボルト5が螺入され、導電性部材からなる接続具本体2と、この接続具本体2に対し、ボルト6によってワッシャー4を介して一端が連結される固定用ワイヤー3を備えていることを特徴とするものである。
上記構成の特許文献1に開示される発明によれば、電線挿通穴に挿入された2本の電線を、電接続具本体を介して電気的に接続することができる。さらに、特許文献1に開示される発明では、各電線がボルトと固定用ワイヤーによって接続具本体に固定されるため、電線接続時の操作や持ち運びが容易である。また、その構造がシンプルであるため、壊れ難く、しかも安価に製造することができる。
また、特許文献1に開示される発明では、ボルトと固定用ワイヤーを扱うための工具のみが必要であり、それ以外の工具は不要であるため、操作が簡単である。このため、特許文献1に開示される発明を用いる場合は、現場に持っていく工具の数を少なくすることができる。
特許文献2には「分岐構造及び分岐ボックス」という名称で、複数の導体からなる複数の配索材を接続するための分岐構造に関する発明が開示されている。
特許文献2に開示される発明は、同文献中の図4中に示される符号をそのまま用いて説明すると、平板状の導電性材料からなり積層された上側第1平板部31、上側第2平板部、下側第1平板部35、下型第2平板部37と、積層された各平板部の外周縁から積層方向に所定間隔を有するように縦並びに、且つ横並びにそれぞれ突出し、複数の導体に対応して接続される第1の接続片47A〜47D、第2の接続片49A〜49D、第3の接続片51A〜51D、第4の接続片53A〜53Dにより構成された第1群の接続部39、第2群の接続部41、第3群の接続部43、第4群の接続部45と、複数の平板部の間に設けられて各平板部間を電気的に絶縁する絶縁層85と、を備えてなるものである。
上記構成の特許文献2に開示される発明によれば、複数の導体からなる配索材を所望の方向に省スペースで分岐できる分岐構造を提供することができる。
特許文献3には「接続箱装置」という名称で、電気車の主電動機の口出線と電気車の制御装置との中継に好適な接続装置に関する発明が開示されている。
特許文献3に開示される接続箱装置は、プラス及びマイナスの、給電側の電線2本と相対するプラス及びマイナスの受電側の電線、一対の各端子を、絶縁基台箱の中央の中継部で接続し、防水バッキング及びゴムブツシュを強圧するカバーを前記絶縁基台箱に固持して1ユニットを構成し、当該ユニットを複数個積層併設して、各ユニットを2本の貫通棒で連結して成ることを特徴とするものである。
上記構成の特許文献3に開示される発明によれば、電線の端部同士を接続する際に分岐構造を形成することができる。
特開2016−225008号公報 特開2018−156780号公報 特開昭58−49018号公報
特許文献1に開示される発明によれば、圧縮工具等を用いることなく電線同士を接続できるものの、その際に電線同士の接続部分に分岐構造を付加することができないという課題があった。
他方、特許文献2,3に開示される発明の場合は、電線同士の接続部分に分岐構造を付加することができるものの、接続する電線の端部に圧着端子を取設する必要がある。このため、特許文献2,3に開示される発明を参酌する場合は、その作業時に圧縮端子や圧縮工具が必須である。したがって、特許文献2,3に開示される発明の場合、圧縮工具や圧縮端子がない状況下では電線同士の接続部分に分岐構造を付加することができなかった。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものでありその目的は、電線の端部同士を接続する際に、圧縮端子や圧縮工具を用いることなくこれらの接続作業を行うことができ、しかも電線同士の接続部分に分岐構造を付加することができる電線用コネクタ連結体及びそのための電線用コネクタを提供することにある。
上記課題を解決するための第1の発明である電線用コネクタ連結体は、金属製のブロックと、このブロックに穿設され又はこのブロックを貫通して設けられその中空部内に電線の端部を収容保持する電線収容孔と、この電線収容孔内において電線を直接又は間接的にブロックに押し付けて固定する電線固定具と、この電線固定具をブロックに螺挿するための電線固定具用孔と、電線収容孔及び電線固定具用孔と干渉することなくブロックを貫通する連結具挿通孔と、を備えてなる電線用コネクタと、複数の電線用コネクタからなる電線用コネクタ群の連結具挿通孔に挿通されて、電線用コネクタ群を串刺し状に一体化する連結具と、を備え、電線用コネクタ群において隣接する電線用コネクタ同士は互いに接触して導通していることを特徴とするものである。
上記構成の第1の発明において、電線用コネクタは、電線の端部同士をつないで導通させるという作用を有する。さらに、第1の発明における電線用コネクタは、隣接する他の電線用コネクタとも導通状態を実現するという作用を有する。この結果、第1の発明では、複数の電線の端部同士を連結して導通させる際に、別の電線用コネクタを付加することで、その接続部分に分岐構造を形成させるという作用を有する。
また、上述のような電線用コネクタにおいて金属製のブロックは、一次側の電線から二次側の電線に電力を送電するという作用を有する。さらに、ブロックに穿設される電線収容孔、又は、ブロックを貫通して設けられる電線収容孔は、ともにその中空部内に電線の端部を収容して保持するという作用を有する。加えて、電線固定具は、上記電線収容孔内に収容される電線を直接又は間接的にブロックに押し付けて、電線とブロックの間で導通状態を実現するという作用を有する。また、ブロックに穿設される電線固定具用孔は、その中空部内に電線固定具を収容保持するとともに、電線固定具の端部を電線収容孔内に出没させるという作用を有する。つまり、電線固定具用孔に螺挿される電線固定具により、直接又は間接的に電線がブロックに押し付けられて、ブロックに電線が密着することでこれらが導通状態となる。他方、電線の端部から電線固定具を離間させると、電線が電線固定具による押圧力から解放されて、電線とブロックの間の導通状態が解除され、さらに、ブロックから電線の端部の取り外しが可能になる。
加えて、第1の発明に係る電線用コネクタにおける連結具挿通孔は、複数の電線用コネクタを串刺し状に連結して一体化する際に連結具を着脱させるという作用を有する。
そして、連結具は複数の電線用コネクタ(電線用コネクタ群)を串刺し状に一体化するという作用を有する。
第2の発明である電線用コネクタ連結体は、上述の第1の発明であって、連結具は、連結用ボルトを備え、電線用コネクタ連結体は、互いに略平行に配設されている少なくとも2本の連結用ボルトを備えていることを特徴とするものである。
上記構成の第2の発明は、上述の第1の発明による作用と同じ作用に加えて、電線用コネクタ連結体が少なくとも2本の連結用ボルトを備えていることで、個々の電線用コネクタが連結用ボルトを基軸に回動して電線用コネクタ同士の位置ずれが起こるのを防ぐという作用を有する。
本発明では、隣り合う電線用コネクタ同士が互いに接触することで、複数の電線用コネクタ間における導通状態が実現されている。このため、個々の電線用コネクタが連結用ボルトを基軸に回動してしまうと、隣り合う電線用コネクタ同士の接触面積が減少し、最悪の場合接触不良が起こる。
これに対して第2の発明によれば、個々の電線用コネクタの回動動作を規制することができるため、隣り合う電線用コネクタ同士の接触面積の低下は起こらない。
この結果、第2の発明を電線同士の分岐点として用いる場合に、この分岐点における接触不良を好適に防ぐという作用を有する。
第3の発明である電線用コネクタ連結体は、上述の第1の発明であって、電線用コネクタ群において電線用コネクタ同士の接触面は嵌合構造を備えていることを特徴とするものである。
上記構成の第2の発明は、上述の第1の発明による作用と同じ作用に加えて、電線用コネクタ同士の接触面が嵌合構造を備えていることで、電線用コネクタ群を構成する個々の電線用コネクタを連結用ボルトにより串刺し状にして一体化する際に、連結用ボルトが1本のみである場合でも、個々の電線用コネクタが回動して位置ずれを起こすのを防ぐという作用を有する。
よって、第3の発明を電線同士の分岐点として用いる場合に、この分岐点における接触不良を好適に防ぐという作用を有する。
第4の発明である電線用コネクタ連結体は、上述の第1乃至第3のそれぞれの発明であって、電線用コネクタ連結体は、連結具により串刺し状に一体化されてなる、複数組の電線用コネクタ群、又は、少なくとも1組の電線用コネクタ群及び少なくとも1の電線用コネクタ、と、電線用コネクタ群同士の間、又は、電線用コネクタ群と電線用コネクタの間、に介設されて、隣り合う電線用コネクタ群同士、又は、電線用コネクタ群と電線用コネクタ、を互いに絶縁する絶縁体と、を備え、連結具は、連結具挿通孔に挿通した際に、ブロックと接触する部分に少なくとも絶縁材を備えていることを特徴とするものである。
上記構成の第4の発明において、個々の電線用コネクタ群、又は、電線用コネクタはそれぞれ独立した回路を形成するという作用を有する。また、第4の発明において絶縁体は、それぞれが独立した回路である、個々の電線用コネクタ群同士を、又は、電線用コネクタ群と電線用コネクタ、を絶縁するという作用を有する。さらに、第4の発明において連結具が、複数組の電線用コネクタ群、又は、少なくとも1組の電線用コネクタ群及び少なくとも1の電線用コネクタ、を串刺し状に連結して一体化する際に、ブロックと接触する部分に少なくとも絶縁材を備えていることで、それぞれが独立した回路である、個々の電線用コネクタ群同士を、又は、電線用コネクタ群と電線用コネクタ、を確実に絶縁するという作用を有する。
よって、第4の発明によれば、複数の回路を互いに独立させながら一体化して保持するという作用を有する。
第5の発明である電線用コネクタは、上述の第1乃至第4のそれぞれの発明である電線用コネクタ連結体に用いられる電線用コネクタであって、電線収容孔に代えて、中空部がブロックの外側に開放されている電線収容溝を備え、電線固定具用孔の直径は、電線収容溝の幅よりも大きいことを特徴とするものである。
上記構成の第5の発明において、電線用コネクタを構成するブロック、電線固定具、電線固定具用孔及び連結具挿通孔のそれぞれによる作用は、第1の発明における電線用コネクタのブロック、電線固定具、電線固定具用孔及び連結具挿通孔の作用と同じである。
また、第5の発明では、第1の発明における電線収容孔に代えて電線収容溝を備えていることで、この電線収容溝内に収容される電線の端部を電線固定具により固定する際に、その様子をブロックの外側から目視により確認可能にするという作用を有する。
加えて、第5の発明において電線固定具用孔の直径を電線収容溝の幅よりも大きく設定しておくことで、ブロックを平面視した際に、電線収容溝の形成位置と重なる位置に電線固定具用孔が形成される場合でも、電線固定具用孔の内側面に電線固定具を螺着することを可能にするという作用を有する。
第6の発明である電線用コネクタ連結体は、上述の第1乃至第4のそれぞれの発明である電線用コネクタ連結体であって、電線用コネクタは第5の発明である電線用コネクタであることを特徴とするものである。
上記構成の第6の発明は、上述の第1至第4のそれぞれの発明による作用と、第5の発明による作用を併せた作用を有する。
上述のような第1の発明によれば、圧縮端子や圧縮スリーブを用いることなく電線の端部同士を接続することができる。よって、第1の発明によれば、電線圧縮工具を用いることなく電線の端部同士を接続することができる。
しかも、第1の発明によれば、電線用コネクタを用いて電線の端部同士を接続する際に、その接続部分に容易に分岐構造を付加することができる。さらに、第1の発明の場合は、上述のように電線の端部同士の接続部分に分岐構造を付加する場合でも、作業者の習熟度によってその分岐構造の導通性に優劣が生じない。
したがって、第1の発明によれば、電線の端部同士の接続部分に、容易かつ確実に分岐構造を付加することができる。
さらに、第1の発明では、電線の端部同士を接続する電線用コネクタが、連結具により串刺し状に連結されて一体化されるため、作業者はこの電線用コネクタ連結体を一見しただけでその回路構造を理解することができる。
つまり、第1の発明では、回路が分岐構造を有する場合でも、回路を構成する個々の電線が同一平面内に重なり部を有することなく配設されるため、作業者は第1の発明に係る電線用コネクタ連結体を一見するだけでその回路構造を理解することができる。
したがって、第1の発明によれば、電線の端部同士を接続した後の回路構造の確認作業を極めて容易にできる。
この結果、第1の発明によれば、電線の端部同士を接続する際に分岐回路を付加する必要がある場合に、その作業を迅速かつ確実に行うことができる。
また、第1の発明によれば、コネクタ群を構成する電線用コネクタの数及び連結具のサイズ(主に長さ)を変更するだけで様々な分岐構造を容易に形成できる上、このような分岐構造の形成後の改変や撤去も容易である。
よって、第1の発明によれば、電線同士の接続部分における回路構造を自在に設定することが可能になる。
第2の発明は、上述の第1の発明による効果と同じ効果を有する。さらに、第2の発明では、少なくとも2本の連結ボルトを用いて電線用コネクタ同士(連結コネクタ群)を連結して一体化することで、隣り合う電線用コネクタ連結ボルトを基軸に回動して位置ずれを起こすのを確実に防ぐことができる。
この結果、第2の発明によれば電線の端部同士の接続部分に分岐構造を付加する際に、この分岐構造において接触不良が起こるのを好適に防止できる。
したがって、第2の発明によれば、電線の分岐点において接触不良が起こりにくい高性能な電線用コネクタ連結体を提供することができる。
第3の発明は、上述の第1の発明による効果と同じ効果を有する。さらに、第3の発明では、隣り合う電線用コネクタ(ブロック)が嵌合構造を備えていることで、電線用コネクタ群を一体化する際に用いる連結ボルトが1本のみである場合でも、個々の電線用コネクタが連結具を構成する連結ボルトを基軸に回動して位置ずれを起こすのを防止することができる。
これにより、連結具により一体化された電線用コネクタ群において隣り合う電線用コネクタ同士が接触不良を起こすのを確実に防止できる。
よって、第3の発明によれば、電線の分岐点において接触不良が起こりにくい高性能な電線用コネクタ連結体を提供することができる。
第4の発明は、上述の第1乃至第3のそれぞれの発明による効果と同じ効果に加えて、分岐構造を含む複数の回路を互いに絶縁しながら一体化した状態で保持することができるという効果を有する。
また、第4の発明の場合も、作業者が電線用コネクタ連結体を一見するだけで、個々の回路構造を容易に理解することができる。
したがって、第4の発明によれば、複数組の回路が並設される場合でも、その回路構造の適否の確認を容易に行うことができる。
この結果、第4の発明によれば、電線の端部同士の接続部分に分岐構造を付加した回路を複数組形成する必要がある場合でも、その作業を迅速かつ確実に行うことができる。
第5の発明は、上述の第1乃至第4のそれぞれの発明における電線用コネクタによる効果と同じ効果を有する。
さらに、第5の発明では、電線用コネクタが電線収容孔に代えて電線収容溝を備えていることで、電線用コネクタに電線の端部を固定する際に、電線収容溝内における電線の端部位置を常時目視により確認することができる。
この場合、電線固定具による電線の端部の固定が意図せず不十分になってしまうのを回避することができる。
この結果、第5の発明である電線用コネクタを用いて電線用コネクタ連結体を形成した後に、電線用コネクタから電線が脱落して断線が起こるのを好適に防止することができる。
第6の発明は、上述の第5の発明を用いた電線用コネクタ連結体を物の発明として特定したものである。
よって、第6の発明によれば、第1乃至第4のそれぞれの発明による効果と、第5の発明による効果を併せた効果を発揮させることができる。
(a)本発明の実施例1に係る電線用コネクタ連結体の平面図であり、(b)図1(a)中のA−A線断面図であり、(c)図1(a)中のB−B線断面図である。 (a)は本発明の実施例1に係る電線用コネクタ連結体に用いられるコネクタ本体の斜視図であり、(b)同電線用コネクタの平面図であり、(c)図2(b)中のC−C線断面図である。 本発明の実施例1に係る電線用コネクタ連結体に用いられる電線用コネクタに電線の端部を固定した状態を示す断面図である。 (a)実施例1の変形例に係る電線用コネクタ連結体に用いられるコネクタ本体の斜視図であり、(b)同電線用コネクタの平面図であり、(c)図4(b)中のD−D線断面図である。 実施例1の変形例に係る電線用コネクタに電線を固定した状態を示す断面図である。 本発明の実施例2に係る電線用コネクタ連結体の平面図である。
本発明の実施形態に係る電線用コネクタ連結体及びそれに用いられる電線用コネクタについて実施例1及び実施例2を参照しながら詳細に説明する。
はじめに、本発明の実施例1に係る電線用コネクタ連結体について図1乃至図3を参照しながら説明する。
図1は(a)本発明の実施例1に係る電線用コネクタ連結体の平面図であり、(b)は図1(a)中のA−A線断面図であり、(c)は図1(a)中のB−B線断面図である。
本発明の実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aは、図1に示すように、電線9の端部同士を連結して導通させるために用いられる電線用コネクタ2を複数個並設してなるコネクタ群10aを、例えばボルト8a及びナット8bからなる連結具8により串刺し状に連結して一体化してなるものである。
ここで、図2,3を参照しながら実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aに用いられる電線用コネクタ2について説明する。
図2(a)は本発明の実施例1に係る電線用コネクタ連結体に用いられるコネクタ本体の斜視図であり、(b)は同電線用コネクタの平面図である。また、図2(c)は図2(b)中のC−C線断面図である。さらに、図3は本発明の実施例1に係る電線用コネクタ連結体に用いられる電線用コネクタに電線の端部を固定した状態を示す断面図である。なお、図1に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aに用いられる電線用コネクタ2は、図2(b),(c)に示すように、例えば金属製のブロック3からなるコネクタ本体2aと、ブロック3に電線9の端部を着脱可能に固定するための電線固定具5と、複数の電線用コネクタ2を串刺し状にして一体化するための連結具8を取設するための連結具挿通孔7を備えてなるものである。
より詳細には、実施例1に係る電線用コネクタ2のコネクタ本体2aには、図2(a)〜(c)に示すように、金属製で角柱状をなすブロック3を貫通して設けられ、その中空部4a内に電線9(図3を参照)の端部を収容保持する電線収容孔4と、この電線収容孔4内に収容保持される電線9の端部を着脱可能に固定する電線固定具5をブロック3に螺挿するための電線固定具用孔6と、電線収容孔4及び電線固定具用孔6と干渉することなくブロック3を貫通してなる連結具挿通孔7が設けられている。
また、上述のような実施例1に係る電線用コネクタ2では、ブロック3に螺挿される電線固定具5の端部が、電線収容孔4の中空部4a内に送り出されることで、この電線固定具5の端部により電線9の端部がブロック3に押し付けられて、電線9がブロック3に固定される。
また、実施例1に係る電線用コネクタ2のコネクタ本体2aでは、電線収容孔4の中心軸方向と略直交するように電線固定具用孔6が穿設されている。さらに、同コネクタ本体2aでは、電線収容孔4の中心軸方向、及び、電線固定具用孔6中心軸方向、の両者に対して略直交する方向に連結具挿通孔7が穿設されている。
つまり、実施例1に係るコネクタ本体2a(ブロック3)に形成される電線収容孔4、電線固定具用孔6及び連結具挿通孔7のそれぞれの形成方向は、直交座標系の座標軸におけるX軸,Y軸及びZ軸のそれぞれに対応している。また、この場合、X軸,Y軸及びZ軸のそれぞれと、四角柱体をなすブロック3を構成する各面とは略直交している。
そして、上述のような実施例1に係る電線用コネクタ2に電線9の端部を固定した状態を示したものが図3である。つまり、図3は、図2(b)に示す電線用コネクタ2の電線収容孔4内に2本の電線9のそれぞれの端部を固定した状態の断面図である。
実施例1に係る電線用コネクタ2に電線9の端部を固定するには、まず、ブロック3の端面に形成される2つの開口4b,4bのそれぞれから、外皮9aを剥皮した電線9の端部を電線収容孔4の中空部4a内に挿入する(図3を参照)。この後、電線固定具用孔6に螺挿されている電線固定具5をその中心軸を基軸に回転させることで、電線固定具5の端部を電線収容孔4の中空部内に送り出せばよい(図3を参照)。この場合、電線収容孔4の中空部4a内に送り出された電線固定具5の端部により、電線9の端部がブロック3(電線収容孔4の内側面)に押し付けられることで、コネクタ本体2aに電線9が固定される。
この場合、電線固定具5をその中心軸を基軸に回動させる動作は、人手によって行っても良いし、図2(b),(c)及び図3に示すような、電線固定具5に形成される操作用溝5aに、マイナスドライバー等の工具を係止して電線固定具5を間接的に操作してもよい。
また、図3では、1つの実施例1に係る電線用コネクタ2に2本の電線9を固定する場合を例に挙げて説明しているが、電線用コネクタ2に固定する電線は1本のみの場合もある(先の図1(a)を参照)。
さらに、実施例1に係る電線用コネクタ2から電線9を取り外す場合は、上記手順の逆を行えばよい。
さらに、上記手順により電線9の端部が固定された電線用コネクタ2に穿設されている連結具挿通孔7を、互いに連通させながら複数の電線用コネクタ2を並設してなるものがコネクタ群10aである(図1(a)を参照)。
また、このコネクタ群10aにおいて互いに連通する連結具挿通孔7に連結具8を構成するボルト8aのネジ棒を挿通させるとともに、その端部にナット8bを設けて、コネクタ群10aを串刺し状に一体化してなるものが実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aである。
そして、図1(a)に示す実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aでは、コネクタ群10aを構成する個々の電線用コネクタ2のブロック3の材質が金属であり、かつ隣り合うブロック3同士が互いに接触していることで、隣り合う電線用コネクタ2同士間で導通状態が維持される。
さらに、上述のような実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aでは、例えば電力の供給元である一次側に配される電線9を単数にするとともに(図1(a),(b)を参照)、電力の消費側である二次側に配される電線9を複数にすることで(図1(a)〜(c)を参照)、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aが電線9の分岐点として機能することになる。
したがって、上述のような実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aを用いる場合は、外皮9aを剥皮した電線9の端部をコネクタ本体2aにおける電線収容孔4に挿入するとともに、電線収容孔4内に挿入された電線9の端部を電線固定具5によりブロック3に(電線収容孔4の内壁に)押さえつけることで容易に電線用コネクタ2に電線9を固定することができる。
つまり、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aによれば、圧縮スリーブや圧縮端子を電線9の端部に取設することなく電線9の端部同士を連結することができる。つまり、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aによれば、圧縮工具を用いることなく電線9の端部同士を接続することができる。
さらに、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aでは、上述のような電線9の端部が固定された複数の電線用コネクタ2を連結具8により串刺し状にして一体化することで、電線9の端部同士の接続部分に容易に分岐構造を付加することができる。
すなわち、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aによれば、電線用コネクタ2により電線9の端部同士を接続する作業と、その接続部分に回路の分岐点を形成する作業を同時に行うことができる。
しかも、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aでは、個々の電線用コネクタ2が連結具8を構成するボルト8aの中心軸方向に整然と並設されるため、作業者は実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aを一見するだけでその回路構造を理解することができる。より詳細には、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aでは、電線用コネクタ2に接続される個々の電線9が、略同一平面上に重なり合うことなく配設されるため、作業者は実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aを一見するだけでその回路構造を理解することができるのである。
したがって、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aによれば、電線9の端部同士の接続作業を容易にでき、かつその接続部分に回路の分岐点を形成することができ、しかも形成された回路構造の適否の確認を極めて容易にできるという利点を有している。
よって、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aによれば、電線9の端部同士を接続する際の作業性及び作業精度を大幅に向上させることができる。
また、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aを用いる場合、電線9同士の導通性の良否は、ブロック3に対する電線9の固定状態、及び、ブロック3同士の接触状態により決まる。そして、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aではその構造上、ブロック3に対する電線9の固定状態、及び、ブロック3同士の接触状態のいずれも、作業者の熟練度に拠らず容易に適切な状態を実現することができる。このため、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aを用いる場合は、電線9の端部同士をブリタニア接続する場合に比べて、電線9同士を接続しかつこの接続部分に分岐構造を付加する際に、電線9同士の間に導通不良が生じるリスクを大幅に低減することができる。
なお、図1乃至図3では、電線収容孔4がブロック3を貫通している場合を例に挙げて説明しているが、電線収容孔4は必ずしもブロック3を貫通していなくともよい(任意選択構成要素)。
より具体的には、図3中に示すコネクタ本体2a(ブロック3)において、紙面左右方向のそれぞれの側面に形成されている開口4b,4bにつながる電線収容孔4をともに有底孔としてもよい(図示せず)。つまり、図3中に示す実施例1に係る電線用コネクタ2は、電線9,9の端面同士の間に、図示しない仕切り壁を備えていてもよい(任意選択構成要素)。
このように、電線収容孔4が2つの有底孔からなる場合は、電線収容孔4内への電線9の端部の挿入量(挿入長さ)を作業者が慎重に調整する必要がなくなる。
つまり、コネクタ本体2aが2つの有底孔からなる電線収容孔4,4を備える場合は、電線収容孔4の底に到達するまで電線9の端部を差し込むだけで、電線9の端部を電線固定具5により確実にブロック3に固定ことができる。
この場合、電線固定具5による電線9の押圧領域が意図せず狭くなり、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aの使用時に電線用コネクタ2から電線9が脱落して断線が起きるという不具合が生じるのを回避することができる。
なお、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aでは、1つの電線用コネクタ2において2本の電線9を直線状に配しながら固定できるよう構成しておき、必要に応じて電線用コネクタ2に固定する電線9の本数を変更する場合を例に挙げて説明しているが、実施例1に係る電線用コネクタ2において固定できる電線の本数2は2本でなくともよい。
すなわち、実施例1に係る電線用コネクタ2として、電線9を1本のみ固定することができる電線用コネクタ2(図示せず)と、2本以上の電線9を固定することができる電線用コネクタ2を別々に準備しておき、これらを適宜組み合わせてコネクタ群10aを構成してもよい。
この場合、上述のような実施例1に係る電線用コネクタ2を適宜組み合わせることで、多様な電線9の分岐構造を形成することが可能になる。
なお、1つの実施例1に係る電線用コネクタ2に3本以上の電線を同時に固定することができるよう構成する場合は、1つの実施例1に係る電線用コネクタ2のみを用いて分岐回路を形成することができる。この場合、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aにおける連結具挿通孔7及び連結具8の構成を省略することができる。
さらに、この場合は、実施例1に係る電線用コネクタ2を平面視した際に、ブロック3に固定される全ての電線9が略同一平面上に配置されるように構成しておくことで、作業者がその電線用コネクタ2を一見しただけでその回路構造を理解することができるという独自の効果を発揮させることができる。
さらに、図1,2に示すように、電線収容孔4の中空部4aの中心軸に対する垂直断面形状の一部は、電線9の中心軸に対する垂直断面形状と略符合するよう構成しておいてもよい(任意選択構成要素)。
この場合、ブロック3に形成される電線収容孔4内において電線固定具5により電線9の端部を押圧してブロック3に密着させる際に、電線9とブロック3の接触面積を大きくすることができる。
この結果、電線9とブロック3の間の導通性を良好にできる。
加えて、図1及び図3では、ブロック3内に螺挿されている側の電線固定具5の端部で直接電線9の端部を押圧してブロック3に電線9を固定する場合を例に挙げて説明しているが、電線固定具5と電線9の間に電線9を押圧するための別体の押圧部材を介設してもよい(図示せず、任意選択構成要素)。
より詳細には、この押圧部材における電線9との接触面の形状を、電線9の周側面の形状と略符合する曲面状にしておいてもよい(図示せず、任意選択構成要素)。
この場合、電線9の周側面の広い領域に電線固定具5からの押圧力を伝達することができる。つまり、電線9が撚り線である場合で、かつ電線固定具5の端部が平坦面状をなす場合は、電線固定具5の端部で電線9を押圧した際に、電線9の端部において撚り線がほぐれて、この撚り線の一部がブロック3に密着しない状況が想定される。この場合、電線9とブロック3の間の導通性が低下する懸念がある。
他方、実施例1に係る電線用コネクタ2が、電線9と電線固定具5の間に上述のような別体の押圧部材を備える場合は、電線固定具5により電線9を押圧する際に、撚り線がほぐれるのを抑制して、電線9とブロック3の間の導通性を好適に維持することができる。
なお、実施例1に係る電線用コネクタ2が、電線9と電線固定具5の間に上述のような押圧部材を別体として備える場合は、押圧部材と電線固定具5の接触部分において、電線固定具5が空回りするように両者を連結する必要がある。
また、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aでは、図1(a)に示すように、複数の電線用コネクタ2からなるコネクタ群10aを串刺し状に連結して一体化するボルト8aを少なくとも2本備えていてもよい(任意選択構成要素)。
この理由として、例えば実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aにおいてコネクタ群10aを串刺し状に連結して一体化するボルト8aが1本のみである場合は、コネクタ群10aを構成する個々の電線用コネクタ2がボルト8aを基軸に回動し易くなる。この場合、並設される電線用コネクタ2同士が互いに位置ずれを起こした状態で連結されるという状況が起こり得る。
他方、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aでは、隣り合う電線用コネクタ2同士の接触面積が大きいほど、電線用コネクタ2同士の間における導通性が良好になる。このため、隣り合う電線用コネクタ2同士が互いに位置ずれを起こしている状態だと、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aの使用時に導通不良が起きるおそれがある。
このため、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aでは、コネクタ群10aを串刺し状に連結するボルト8aを少なくとも2本とすることで、上述のような電線用コネクタ2同士の位置ずれが起こるのを確実に防ぐことができる。
したがって、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aではコネクタ群10aを一体化するボルト8aの本数を2本以上とすることで、接触不良が生じ難い機能性に優れた電線用コネクタ連結体を提供することができる。
あるいは、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aにおいてコネクタ群10aを一体化するボルト8aの本数が1本である場合でも、電線用コネクタ2同士の接触面が嵌合構造を有していれば、ボルト8aを基軸に個々の電線用コネクタ2が回動するのを防止することができる。
したがって、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aにおいて、コネクタ群10aを一体に連結するボルト8aの本数が1本のみである場合は、電線用コネクタ2同士の接触面に嵌合構造を設けて(任意選択構成要素)、個々の電線用コネクタ2の回動動作を規制すればよい。
続いて、図4,5を参照しながら実施例1に係る電線用コネクタ2の変形例について説明する。
先の図1乃至図3に示すような実施例1に係る電線用コネクタ2を用いる場合は、作業者が電線用コネクタ2に電線9を固定する際に、ブロック3の内部における電線9の端部の様子を目視により確認することができない。
このため、電線用コネクタ2に電線9の端部を固定する場合、作業者は自らの手の感覚等を頼りながら電線9の端部を電線収容孔4内に挿入する必要があった。
この場合、電線収容孔4内において電線9の端部を電線固定具5の端部により押圧する際に、電線固定具5の端部の全域に電線9の端部が接触していないという事態も起こり得る。この場合は、電線固定具5による電線9の端部の固定が不十分になる可能性がある。
そして、電線収容孔4内における電線9の端部の固定が不十分だと、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aの使用時に、電線用コネクタ2から意図せず電線9が脱落して断線するおそれがある。
このような事情に対処すべく実施例1に係る電線用コネクタ2を改良したものが下記図4,5に示す実施例1の変形例に係る電線用コネクタである。
図4(a)は実施例1の変形例に係る電線用コネクタ連結体に用いられるコネクタ本体の斜視図であり、(b)は同電線用コネクタの平面図であり、(c)は図4(b)中のD−D線断面図である。また、図5は実施例1の変形例に係る電線用コネクタに電線を固定した状態を示す断面図である。なお、図1乃至図3に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
実施例1の変形例に係る電線用コネクタ12は、図4(a),(b)に示すように、金属製のブロック3からなるコネクタ本体12aが、電線収容孔4に代えて中空部がブロック3の外側に開放された電線収容溝13を備えてなるものである(任意選択構成要素)。なお、実施例1の変形例に係る電線用コネクタ12における電線収容溝13以外の構成は全て、上述の実施例1に係る電線用コネクタ2の構成と同じである。
つまり、実施例1の変形例に係る電線用コネクタ12は、ブロック3に電線収容孔4が穿設される代わりに、電線収容溝13がブロック3に凹設されてなるものである。
さらに、上述のような実施例1の変形例に係る電線用コネクタ12では、ブロック3に凹設される電線収容溝13と重複して電線固定具5を螺挿するための電線固定具用孔6が穿設されている。つまり、実施例1の変形例に係る電線用コネクタ12では、電線収容溝13の深さ方向と略同一方向に電線固定具用孔6が穿設されている。
この場合、図4(a)に示すようにブロック3に凹設される電線収容溝13の幅Pよりも、電線固定具用孔6の直径Qを大きくしておくことで、電線収容溝13の形成位置と重複して電線固定具用孔6を穿設する場合でも、電線固定具5を電線固定具用孔6に螺着することができる。
しかも、上述のように実施例1の変形例に係る電線用コネクタ12が電線収容溝13を備えている場合は、作業者はブロック3の外側から電線収容溝13の内部の様子を目視により常時観察することができる。
この場合、図5に示すように、作業者は電線収容溝13内に収容される電線9の端部が、電線固定具5の端部の下に配置されているか否かを目視で確認しながら電線固定具5により電線9の端部を確実に固定することができる。
したがって、上述のような実施例1の変形例に係る電線用コネクタ12を用いる場合は、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aの使用時に、電線用コネクタ12から意図せず電線9が抜けて断線が起こるのを好適に防止することができる。
なお、図4,5に示す実施例1の変形例に係る電線用コネクタ12では、ブロック3を横切るように電線収容溝13を凹設しておき、このブロック3の左右方向における2つの側面に形成される開口13a,13aのそれぞれから電線収容溝13の中央に向かって電線9の端部を挿設する場合(図5を参照)を例に挙げて説明しているが、電線収容溝13はその中央部で分断されていてもよい(図示せず)。つまり、実施例1の変形例に係る電線用コネクタ12は、電線収容溝13の中央に図示しない仕切り壁を備えていてもよい(任意選択構成要素)。
この場合、実施例1の変形例に係る線用コネクタ12に電線9の端部を固定する際に、作業者はブロック3の端面(側面)に形成される電線収容溝13の開口13aのそれぞれから電線収容溝13内に電線9の端部を差し入れ、さらに、電線9の端部が電線収容溝13内の図示しない仕切り壁に到達するまで電線9の端部を挿入し続けるだけで、電線収容溝13内における電線9の端部の挿入量を最適な状態にすることができる。
この結果、実施例1の変形例に係る電線用コネクタ12に電線9を固定する際に、作業者が電線収容溝13内への電線9の端部の挿入量に注意を払う必要がなくなる。
よって、実施例1の変形例に係る電線用コネクタ12によれば、実施例1に係る電線用コネクタ連結体1Aの形成作業を迅速かつ正確に行うことができる。
最後に、図6を参照しながら本発明の実施例2に係る電線用コネクタ連結体について説明する。
図6は本発明の実施例2に係る電線用コネクタ連結体の平面図である。なお、図1乃至図5に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
先の実施例1では、電線用コネクタ連結体1Aが1組のコネクタ群10aのみを備えている場合(図1を参照)を例に挙げて説明しているが、本発明に係る電線用コネクタ連結体は、電線用コネクタ2及び/又は電線用コネクタ12からなるコネクタ群(例えばコネクタ群10a等)を複数組備えていてもよい。
より具体的には、実施例2に係る電線用コネクタ連結体1Bは、図6に示すように、例えば電線用コネクタ2及び/又は電線用コネクタ12からなる複数組のコネクタ群10a,10bを、例えば絶縁材からなる連結具8´(例えばボルト8a´及び8b´)により串刺し状に一体に連結してなるものである。
なお、上述のような実施例2に係る電線用コネクタ連結体1Bでは、隣接するコネクタ群10a,10b同士の間に絶縁体11を介設する必要がある。これは、個々のコネクタ群10a,10bはいずれも互いに独立した回路であるためである。
上述のような実施例2に係る電線用コネクタ連結体1Bによれば、例えば2つの回路の分岐点であるコネクタ群10a,10bをひとまとめにして保持することができる。
さらに、実施例2に係る電線用コネクタ連結体1Bによれば、複数組の回路の連結具8´により串刺し状に保持される場合でも、作業者はこの電線用コネクタ連結体1Bを一見するだけでその回路構造を理解することができる。
また、実施例2に係る電線用コネクタ連結体1Bでは、複数又は単数のコネクタ群(例えばコネクタ群10a,10b)に加えて、図6に示すように、必要に応じて電線9が接続された少なくとも1の電線用コネクタ2又は電線用コネクタ12を併せて連結具8´により串刺し状にして一体化して保持してもよい(任意選択構成要素)。
なお、実施例2に係る電線用コネクタ連結体1Bに少なくとも1の電線用コネクタ2又は電線用コネクタ12を付加する場合も、独立する個々の回路を絶縁体11により絶縁する必要がある(図6を参照)。
さらに、実施例2に係る電線用コネクタ連結体1Bでは、絶縁材からなる連結具8´(ボルト8a´及びナット8b´)を用いる場合を例に挙げて説明しているが、複数のコネクタ群(例えばコネクタ群10a,10b)や少なくとも1つの電線用コネクタ2又は電線用コネクタ12と接触する部分が絶縁されていれば、金属等の導体からなる連結具8を使用することもできる。
つまり、連結具8´として例えば合成樹脂製のボルト8a´及びナット8b´を用いる場合に比べて、金属製のボルト8a及びナット8bの表面の全域を合成樹脂によりコーティングしてなる連結具8´を用いる場合の方が連結具8´自体の強度が増す。この結果、実施例2に係る電線用コネクタ連結体1B全体の強度も向上させることができる。
つまり、特に後者の場合は、実施例2に係る電線用コネクタ連結体1Bの強度及び耐久性を向上させることができる。
以上説明したように本発明は、圧縮工具を用いることなく電線を接続することができ、かつその際に容易に回路に分岐構造を付加することができる電線用コネクタ連結体及びそのための電線用コネクタであり、送電設備に関する技術分野において利用可能である。
1A,1B…電線用コネクタ連結体 2…電線用コネクタ 2a…コネクタ本体 3…ブロック 4…電線収容孔 4a…中空部 4b…開口 5…電線固定具 5a…操作用溝 6…電線固定具用孔 7…連結具挿通孔 8,8´…連結具 8a,8a´…ボルト 8b,8b´…ナット 9…電線 9a…外皮 10a,10b…コネクタ群 11…絶縁体 12…電線用コネクタ 12a…コネクタ本体 13…電線収容溝 13a…開口

Claims (6)

  1. 金属製のブロックと、このブロックに穿設され又はこのブロックを貫通して設けられその中空部内に電線の端部を収容保持する電線収容孔と、この電線収容孔内において前記電線を直接又は間接的に前記ブロックに押し付けて固定する電線固定具と、この電線固定具を前記ブロックに螺挿するための電線固定具用孔と、前記電線収容孔及び前記電線固定具用孔と干渉することなく前記ブロックを貫通する連結具挿通孔と、を備えてなる電線用コネクタと、
    複数の前記電線用コネクタからなる電線用コネクタ群の前記連結具挿通孔に挿通されて、前記電線用コネクタ群を串刺し状に一体化する連結具と、を備え、
    前記電線用コネクタ群において隣接する前記電線用コネクタ同士は互いに接触して導通していることを特徴とする電線用コネクタ連結体。
  2. 前記連結具は、連結用ボルトを備え、
    前記電線用コネクタ連結体は、互いに略平行に配設されている少なくとも2本の前記連結用ボルトを備えていることを特徴とする請求項1に記載の電線用コネクタ連結体。
  3. 前記電線用コネクタ群において前記電線用コネクタ同士の接触面は嵌合構造を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電線用コネクタ連結体。
  4. 前記電線用コネクタ連結体は、
    前記連結具により串刺し状に一体化されてなる、複数組の前記電線用コネクタ群、又は、少なくとも1組の前記電線用コネクタ群及び少なくとも1の前記電線用コネクタ、と、
    前記電線用コネクタ群同士の間、又は、前記電線用コネクタ群と前記電線用コネクタの間、に介設されて、隣り合う前記電線用コネクタ群同士、又は、前記電線用コネクタ群と前記電線用コネクタ、を互いに絶縁する絶縁体と、を備え、
    前記連結具は、複数組の前記電線用コネクタ群、又は、少なくとも1組の前記電線用コネクタ群及び少なくとも1の前記電線用コネクタ、を串刺し状に連結して一体化する際に、前記ブロックと接触する部分に少なくとも絶縁材を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電線用コネクタ連結体。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電線用コネクタ連結体に用いられる前記電線用コネクタであって、
    前記電線収容孔に代えて、前記中空部が前記ブロックの外側に開放されている電線収容溝を備え、
    前記電線固定具用孔の直径は、前記電線収容溝の幅よりも大きいことを特徴とする電線用コネクタ。
  6. 前記電線用コネクタは、請求項5に記載の電線用コネクタであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電線用コネクタ連結体。
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