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JP2021161726A - 改質アスファルト防水シート - Google Patents

改質アスファルト防水シート Download PDF

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JP2021161726A
JP2021161726A JP2020063715A JP2020063715A JP2021161726A JP 2021161726 A JP2021161726 A JP 2021161726A JP 2020063715 A JP2020063715 A JP 2020063715A JP 2020063715 A JP2020063715 A JP 2020063715A JP 2021161726 A JP2021161726 A JP 2021161726A
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淳 片岡
Atsushi Kataoka
敏夫 上利
Toshio Agari
直樹 松野
Naoki Matsuno
靖彦 戸田
Yasuhiko Toda
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Ube Construction Materials Co Ltd
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Ube Construction Materials Co Ltd
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Abstract

【課題】改質アスファルト組成物層とポリ塩化ビニルシート層とを備える改質アスファルト防水シートにおいて、改質アスファルト組成物層の軟化を抑制することが可能な改質アスファルト防水シートを提供すること。【解決手段】改質アスファルト防水シート20は、改質アスファルト組成物層2と、改質アスファルト組成物層2上に設けられた、ポリ塩化ビニルシート6を含むポリ塩化ビニルシート層10とを備える。ポリ塩化ビニルシート6は、ポリ塩化ビニルシート6を80℃で2週間加熱したときの揮発物質の量が5.0g/m2以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、改質アスファルト防水シートに関する。
改質アスファルト防水には、改質アスファルト防水シートが用いられ、保護層を有しない露出防水では、一般的に、改質アスファルト組成物層に、耐候性の高い鉱物を表面に付着させた砂付ルーフィングが採用される。さらに、砂付ルーフィングの表面にトップコートを塗布することによって、砂付ルーフィングの耐久性を向上させている。
しかしながら、砂付きルーフィングは重量を有することから、運搬時又は施工時に作業者に負担がかかる。また、経年によりトップコートの劣化又は鉱物の剥落等の問題が生じる。そのため、鉱物に代えて、樹脂シートを用いることが検討されている。樹脂シートを表面基材として用いることによって、軽量で作業効率が良好となり、また、トップコートが不要となり、さらに鉱物の剥落等の問題を回避することができる。このような改質アスファルト防水シートとしては、例えば、アルミニウムと塩化ビニル樹脂シートを貼り合わせた複合層をアスファルト層の表層へ貼り付けた露出アスファルト防水層用仕上げ材が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2018−035600号公報
ところで、本発明者らの検討によると、樹脂シートとして、ポリ塩化ビニルシートを採用した場合、ポリ塩化ビニルシートに含まれる可塑剤が改質アスファルト組成物層に移行し、改質アスファルト組成物層が軟化することで、改質アスファルト組成物が下方向(重力方向)へ動く現象(だれ)、又は、接着強度及びせん断強度の低下が生じてしまう場合があることが見出された。
そこで、本発明は、改質アスファルト組成物層とポリ塩化ビニルシート層とを備える改質アスファルト防水シートにおいて、改質アスファルト組成物層の軟化を抑制することが可能な改質アスファルト防水シートを提供することを主な目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、ポリ塩化ビニルシートに含まれる可塑剤が、改質アスファルト組成物層に移行(移動又は浸透)することによって、改質アスファルト組成物層の軟化が発現すること、さらには、特定の揮発条件における可塑剤を含む揮発物質の量が多いとその傾向が強いことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の一側面は、改質アスファルト防水シートに関する。当該改質アスファルト防水シートは、改質アスファルト組成物層と、改質アスファルト組成物層上に設けられた、ポリ塩化ビニルシートを含むポリ塩化ビニルシート層とを備える。
ポリ塩化ビニルシートの一態様は、ポリ塩化ビニルシートを80℃で2週間加熱したときの揮発物質の量が5.0g/m以下であるポリ塩化ビニルシートである。ここで、揮発物質の主成分は可塑剤であると推測される。すなわち、揮発物質は可塑剤を含むといえる。このようなポリ塩化ビニルシートを用いることによって、改質アスファルト組成物層の軟化を抑制することが可能となる。
ポリ塩化ビニルシートを構成するポリ塩化ビニルは、好ましくは架橋構造を有するポリ塩化ビニルである。このようなポリ塩化ビニルから構成されるポリ塩化ビニルシートを用いることによって、改質アスファルト組成物層の軟化をより抑制することが可能となる。
ポリ塩化ビニルシートの他の一態様は、ポリ塩化ビニルシートを構成するポリ塩化ビニルが架橋構造を有するポリ塩化ビニルであるポリ塩化ビニルシートである。
ポリ塩化ビニルシートの厚みは、5〜500μmであってよい。
ポリ塩化ビニルシート層の一態様は、ポリ塩化ビニルシートからなるものであってよい。ポリ塩化ビニルシート層の他の一態様は、ポリ塩化ビニルシートと、ポリ塩化ビニルシートの一方の主面に張り合わされた、織布又は不織布とを含むものであってよい。ポリ塩化ビニルシート層が織布又は不織布を含む場合、織布又は不織布は、改質アスファルト組成物層とポリ塩化ビニルシートとの間に配置され得る。織布又は不織布は、ポリオレフィンのラミネート加工によってポリ塩化ビニルシートに貼り合わされていてもよい。
改質アスファルト防水シートは、改質アスファルト組成物層のポリ塩化ビニルシート層とは反対側の表面上に、剥離紙若しくは剥離フィルム、又は、合成樹脂フィルムをさらに備えていてもよい。
本発明によれば、改質アスファルト組成物層とポリ塩化ビニルシート層とを備える改質アスファルト防水シートにおいて、改質アスファルト組成物層の軟化を抑制することが可能な改質アスファルト防水シートが提供される。
改質アスファルト防水シートの一実施形態を示す模式断面図である。
以下、図面を適宜参照しながら、本発明の実施形態について説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、改質アスファルト防水シートの一実施形態を示す模式断面図である。図1に示される改質アスファルト防水シート20は、改質アスファルト組成物層2と、改質アスファルト組成物層2上に設けられた、ポリ塩化ビニルシート6を含むポリ塩化ビニルシート層10とを備える。ポリ塩化ビニルシート層10は、ポリ塩化ビニルシート6からなるものであってよいが、ポリ塩化ビニルシート6と、ポリ塩化ビニルシート6の一方の主面に張り合わされた、補強材8としての織布又は不織布とを含むものであってもよい。ポリ塩化ビニルシート層10が、補強材8としての織布又は不織布とを含む場合、補強材8は、改質アスファルト組成物層2とポリ塩化ビニルシート6との間に配置され得る。改質アスファルト防水シート20は、改質アスファルト組成物層2のポリ塩化ビニルシート層10とは反対側の表面上に、剥離層4として、剥離紙若しくは剥離フィルムをさらに備えていてもよい。また、剥離層4に代えて、合成樹脂フィルムを備えていてもよい。
改質アスファルト組成物層2は、改質アスファルト組成物から形成される層である。改質アスファルト組成物は、例えば、アスファルト及びポリマーを含有していてもよい。
アスファルトは、一般的な防水シートに使用されるアスファルトであれば特に限定なく使用することができ、所望の改質アスファルト組成物に応じて適宜選択することができる。アスファルトは、少なくともストレートアスファルトを含むことが好ましい。ストレートアスファルトとしては、例えば、原油を常圧又は減圧蒸留してガソリン、灯油、軽油、潤滑油等を取り除いて得られるもの等が挙げられる。ストレートアスファルトは、針入度(25℃)が10〜250程度のストレートアスファルトを好適に使用できる。なお、上記針入度(25℃)は、JIS K 2207−1996「石油アスファルト」に準拠して測定される値を意味する。
ストレートアスファルトの含有量は、改質アスファルト組成物全量を基準として、例えば20質量%以上とすることができ、好ましくは20〜85質量%である。
アスファルトは、ブローンアスファルトをさらに含んでいてもよい。ブローンアスファルトは、ストレートアスファルトに高温の空気を吹き込み、軟化点を高くしたものであり、ストレートアスファルトと組み合わせることによって、アスファルトのせん断力を改善することができる。一方で、ブローンアスファルトの含有量が大きくなるほど、例えば、アスファルトの相溶性等が低下する場合がある。したがって、ブローンアスファルト含有量は、改質アスファルト組成物全量を基準として、例えば、20質量%以下とすることが好ましい。
ポリマーは、アスファルトの改質剤として機能するものであれば特に限定なく使用することができる。ポリマーとしては、例えば、ジエンスチレンブロック共重合体(SBS)、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体(SIS)、スチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体(SEPS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、アタクチックポリプロピレン(APP)、非晶性ポリαオレフィン(APAO)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)等が挙げられる。これらのポリマーを1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
ポリマーの含有量は、所望の改質アスファルト組成物に応じて適宜調整することができ、改質アスファルト組成物全量を基準として、好ましくは1〜40質量%、より好ましくは5〜35質量%である。
改質アスファルト組成物は、本発明の特性を損なわない範囲で、他の添加剤をさらに含んでいてもよい。他の添加剤としては、例えば、プロセスオイル、増量剤、発泡剤、架橋剤等が挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、芳香族系オイル、ナフテン系オイル、パラフィン系オイル等が挙げられる。増量剤としては、例えば、タルク、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、パーライトバルーン、ガラスバルーン、セラミックバルーン等が挙げられる。発泡剤としては、例えば、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、炭酸水素ナトリム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。架橋剤としては、例えば、硫黄系架橋剤、チラウム系架橋剤、樹脂系架橋剤等が挙げられる。これらの他の添加剤の含有量は、所望の改質アスファルト組成物に応じて適宜調整することができる。
改質アスファルト組成物層2は、アスファルト及びポリマー、必要に応じて添加される他の添加剤を含有する改質アスファルト組成物から形成することができる。改質アスファルト組成物は、アスファルト及びポリマー、必要に応じて添加される他の添加剤を混合、混練することによって調製することができる。
改質アスファルト組成物層2の厚みは、好ましくは0.3〜5.0mm、より好ましくは0.4〜4.5mm、さらに好ましくは0.5〜4.0mmである。
改質アスファルト防水シート20としては、例えば、常温粘着工法用防水シート、トーチ工法用防水シート等が挙げられる。
例えば、改質アスファルト防水シート20が常温粘着工法用防水シートである場合、すなわち、改質アスファルト組成物層2のアスファルト自体が常温で粘着性を有する場合には、改質アスファルト防水シート20は剥離層4を備えることが好適である。剥離層4は、改質アスファルト防水シート20を使用する際には剥離される。剥離層4は、剥離紙又は剥離フィルムであってよい。
剥離層4としての剥離紙又は剥離フィルムとしては、クレープ加工されたもので伸縮性に優れたものを好適に用いることができる。剥離紙としては、例えば、製紙に、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルムを積層した剥離紙;当該剥離紙にさらにシリコーン処理を施した剥離紙などが挙げられる。剥離フィルムとしては、例えば、剥離性を付与された合成樹脂フィルムを用いることができる。具体的には、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、ナイロン6等のポリアミドフィルムなどが挙げられる。剥離フィルムは、フィルムを2層以上に積層した積層フィルムであってもよい。
剥離紙又は剥離フィルムの厚みは、好ましくは5〜500μm、より好ましくは10〜400μm、さらに好ましくは20〜300μmである。
例えば、改質アスファルト防水シート20がトーチ工法用防水シートである場合、すなわち、改質アスファルト組成物層2のアスファルトを炙って軟化させることによって粘着性が生じるものである場合には、改質アスファルト防水シート20は合成樹脂フィルムを備えることが好適である。
合成樹脂フィルムとしては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルムなどが挙げられる。合成樹脂フィルムは、一軸延伸、二軸延伸等の延伸フィルムであっても、無延伸フィルムであってもよい。合成樹脂フィルムは、フィルムを2層以上に積層した積層フィルムであってもよい。合成樹脂フィルムは、柔軟性に優れることから、好ましくは低密度ポリエチレンからなるフィルムであることが好ましい。
合成樹脂フィルムの厚みは、製造時に支障がなく、施工時あるいは使用時に損傷を受けにくい適度な厚さであれば特に制限されず、好ましくは3〜100μm、より好ましくは4〜75μm、さらに好ましくは5〜50μmである。
ポリ塩化ビニルシート層10は、ポリ塩化ビニルシート6を含む。ポリ塩化ビニルシート層10は、ポリ塩化ビニルシート6からのみなるものであってよく、ポリ塩化ビニルシート6と、ポリ塩化ビニルシート6の一方の主面に貼り合わせた補強材8と含むものであってもよい。
ポリ塩化ビニルシート6においては、柔軟性及び加工性の観点から、通常、可塑剤が含まれている。そのため、ポリ塩化ビニルシート6は、通常、可塑剤を含む。ここで、可塑剤としては、例えば、ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジヘプチルフタレート(DHP)、ジイソデシルフタレート(DIDP)等のフタル酸エステル、ジ−2−エチルヘキシルアジペート(DOA)、ジイソブチルアジペート(DIBA)、ジブチルアジペート(DBA)等のアジピン酸エステル、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油等のエポキシ化エステル、フタル酸ポリエステル、アジピン酸ポリエステル等のポリエステルなどが挙げられる。ポリ塩化ビニルシート6に含まれる可塑剤が改質アスファルト組成物層2に移行(移動又は浸透)すると、改質アスファルト組成物層が軟化して、例えば、改質アスファルト組成物が下方向(重力方向)へ動く現象(だれ)、又は、接着強度及びせん断強度の低下が生じてしまう傾向にある。
ポリ塩化ビニルシート6の一態様は、ポリ塩化ビニルシート6を80℃で2週間加熱したときの揮発物質の量が5.0g/m以下であるポリ塩化ビニルシートである。ここで、揮発物質の主成分は可塑剤であると推測される。揮発物質の量は、好ましくは4.0g/m以下であり、より好ましくは3.0g/m以下である。このようなポリ塩化ビニルシートを用いることによって、可塑剤に起因する改質アスファルト組成物層2における軟化を抑制することが可能となる。揮発物質の量の下限は、特に制限されないが、例えば、0.01g/m以上であってよい。
ポリ塩化ビニルシートを構成するポリ塩化ビニルは、好ましくは架橋構造を有するポリ塩化ビニルである。ここで、架橋構造を有するポリ塩化ビニルは、ポリ塩化ビニルに対して電子線等の放射線照射又は架橋剤の添加等の処理を施すことによって架橋構造が形成されたポリ塩化ビニルを意味する。このようなポリ塩化ビニルから構成されるポリ塩化ビニルシートを用いることによって、可塑剤に起因する改質アスファルト組成物層2における軟化をより抑制することが可能となる。
ポリ塩化ビニルシート6の他の一態様は、ポリ塩化ビニルシートを構成するポリ塩化ビニルが架橋構造を有するポリ塩化ビニルである。
ポリ塩化ビニルシート6の厚みは、好ましくは5〜500μm、より好ましくは10〜400μm、さらに好ましくは20〜300μmである。
補強材8は、好ましくは織布又は不織布である。織布又は不織布の材質としては、例えば、芳香族系ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66等)、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィン(低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等)等の合成樹脂繊維、ガラス等の無機物などが挙げられる。
補強材8は、ポリオレフィンのラミネート加工によってポリ塩化ビニルシート6に貼り合わされていてもよい。ポリオレフィンとしては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。
補強材8の厚みは、好ましくは0.05〜3.0mm、より好ましくは0.1〜2.5mm、さらに好ましくは0.2〜2.0mmである。
以下、本発明について実施例を挙げてより具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[評価用改質アスファルト組成物の調製]
まず、アスファルト(配合比:44質量%)、ポリマー(配合比:11質量%)、増量材(配合比:21質量%)、及び添加材等(配合比:24質量%)を含む原材料を準備した。なお、各配合比は、改質アスファルト組成物の原材料の合計量100質量%における質量割合である。次に、アスファルトをビーカーに投入し、加熱しながら撹拌して溶解を確認した。その後、ポリマー等の残りの原材料を投入し、撹拌、溶解させて、評価用改質アスファルト組成物を得た。
[評価用改質アスファルト組成物層形成用シートの作製]
幅0.3m及び長さ1.5mのポリエステルスパンボンド(不織布)にブローンアスファルトを680g/m含浸させた基材層及び72g/mの剥離紙を用意した。基材層と剥離紙との間に、得られた改質アスファルト組成物を160℃に加熱して厚み1.0mmの改質アスファルト組成物層を形成し、評価用改質アスファルト組成物層形成用シートを作製した。
[ポリ塩化ビニルシートの準備]
ポリ塩化ビニルシートA:架橋構造を有するポリ塩化ビニルからなるポリ塩化ビニルシート
ポリ塩化ビニルシートB:架橋構造を有しないポリ塩化ビニルからなるポリ塩化ビニルシート
ポリ塩化ビニルシートC:架橋構造を有しないポリ塩化ビニルからなるポリ塩化ビニルシート
[ポリ塩化ビニルシートの揮発物質の量の測定]
20gのポリ塩化ビニルシートA〜Cをサンプルとしてそれぞれ用意した。当該サンプルを80℃の恒温槽で2週間加熱した。その後、加熱後のサンプルを23℃に戻し、加熱前後のサンプルの質量変化を、揮発物質の量として測定した。結果を表1に示す。
[改質アスファルト組成物層のだれ試験]
下地として、ポリ塩化ビニルシートA〜C及びステンレス(ポリ塩化ビニルシートなし)をそれぞれ用意した。125mm×50mmの下地の中央部に、50mm×25mm×2mmの評価用改質アスファルト組成物層形成用シートの改質アスファルト組成物層(離型紙を除去した面)を貼り付け、圧着装置(JIS Z0237に準拠、ローラー質量2000g)を用いて10mm/sの速度で2往復転圧することによって、実施例1、2、比較例1、及び参考例1の試験体を得た。なお、実施例1の試験体は、ポリ塩化ビニルシートAに改質アスファルト組成物層を貼り付けたものであり、実施例2の試験体は、ポリ塩化ビニルシートBに改質アスファルト組成物層を貼り付けたものであり、比較例1の試験体は、ポリ塩化ビニルシートCに改質アスファルト組成物層を貼り付けたものであり、参考例1の試験体は、ステンレスに改質アスファルト組成物層を貼り付けたものである。以下の接着性試験及びせん断性試験も同様である。当該試験体を60℃の恒温槽に垂直に設置し、1週間後に改質アスファルト組成物層のだれの有無を確認した。結果を表1に示す。
[下地と改質アスファルト組成物層との接着性試験]
ASTM D903に準拠して剥離強度を測定した。下地として、ポリ塩化ビニルシートA〜C及びステンレス(ポリ塩化ビニルシートなし)を用意した。23℃の試験室で、圧着装置(JIS Z0237に準拠、ローラー質量2000g)を用いて125mm×50mmの下地の中央部に250mm×25mm×2mmの評価用改質アスファルト組成物層形成用シートの改質アスファルト組成物層(離型紙を除去した面)を貼り付け、圧着装置(JIS Z0237に準拠、ローラー質量2000g)を用いて10mm/sの速度で2往復転圧することによって、実施例1、2、比較例1、及び参考例1の試験体を得た。当該試験体を60℃の恒温槽で1週間養生した後、試験体を23℃に戻し、万能試験機(ティー・エス・イー社製オートコム万能試験機AC−10KN)を用いて、引張速度300mm/分で180°引張試験を行い、接着強度を測定した。結果を表1に示す。
[下地と改質アスファルト組成物層とのせん断性試験]
下地として、ポリ塩化ビニルシートA〜C及びステンレス(ポリ塩化ビニルシートなし)を用意した。125mm×50mmの下地の端部に125mm×50mm×2mmの評価用改質アスファルト組成物層形成用シートの改質アスファルト組成物層(離型紙を除去した面)を50mm重ねて貼り付け、圧着装置(JIS Z0237に準拠、ローラー質量2000g)を用いて10mm/sの速度で2往復転圧することによって、実施例1、2、比較例1、及び参考例1の試験体を得た。当該試験体を60℃の恒温槽で1週間養生した後、試験体を23℃に戻し、万能試験機(ティー・エス・イー社製オートコム万能試験機AC−10KN)を用いて、つかみ間隔100mm、引張速度100mm/分でせん断性試験を行い、せん断強度を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2021161726
表1に示すとおり、ポリ塩化ビニルシートを80℃で2週間加熱したときの揮発物質の量が5.0g/m以下であるポリ塩化ビニルシートを用いた実施例1、2では、そのような要件を満たさない比較例1に比べて、改質アスファルト組成物層のだれがなく、接着強度及びせん断強度の点においても優れていた。これらの結果から、本発明の改質アスファルト組成物層とポリ塩化ビニルシート層とを備える改質アスファルト防水シートは、改質アスファルト組成物層の軟化を抑制することが可能であることが示唆された。
2…改質アスファルト組成物層、4…剥離層、6…ポリ塩化ビニルシート、8…補強材、10…ポリ塩化ビニルシート層、20…改質アスファルト防水シート。

Claims (7)

  1. 改質アスファルト組成物層と、前記改質アスファルト組成物層上に設けられた、ポリ塩化ビニルシートを含むポリ塩化ビニルシート層とを備え、
    前記ポリ塩化ビニルシートを80℃で2週間加熱したときの揮発物質の量が5.0g/m以下である、改質アスファルト防水シート。
  2. 前記ポリ塩化ビニルシートを構成するポリ塩化ビニルが架橋構造を有するポリ塩化ビニルである、請求項1に記載の改質アスファルト防水シート。
  3. 前記ポリ塩化ビニルシートの厚みが5〜500μmである、請求項1又は2に記載の改質アスファルト防水シート。
  4. 前記ポリ塩化ビニルシート層が、前記ポリ塩化ビニルシートと、前記ポリ塩化ビニルシートの一方の主面に張り合わされた、織布又は不織布とを含み、
    前記織布又は前記不織布が前記改質アスファルト組成物層と前記ポリ塩化ビニルシートとの間に配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の改質アスファルト防水シート。
  5. 前記織布又は前記不織布がポリオレフィンのラミネート加工によって前記ポリ塩化ビニルシートに貼り合わされている、請求項4に記載の改質アスファルト防水シート。
  6. 前記改質アスファルト組成物層の前記ポリ塩化ビニルシート層とは反対側の表面上に、剥離紙又は剥離フィルムをさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の改質アスファルト防水シート。
  7. 前記改質アスファルト組成物層の前記ポリ塩化ビニルシート層とは反対側の表面上に、合成樹脂フィルムをさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の改質アスファルト防水シート。
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