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JP2021159328A - 放射線治療装置、および、マルチリーフコリメータ - Google Patents

放射線治療装置、および、マルチリーフコリメータ Download PDF

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JP2021159328A JP2020064346A JP2020064346A JP2021159328A JP 2021159328 A JP2021159328 A JP 2021159328A JP 2020064346 A JP2020064346 A JP 2020064346A JP 2020064346 A JP2020064346 A JP 2020064346A JP 2021159328 A JP2021159328 A JP 2021159328A
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Abstract

【課題】マルチリーフコリメータの耐久性に優れたマーカにより、マーカ位置を精度良く検出し、リーフの位置を精度よく制御する。
【解決手段】マーカは、蛍光体を含有するプレート101であり、プレート101の端面101aが、リーフ70の所定の端面70a上に位置するように、プレート70aの一方の面は、リーフ70の一方の面に固定されている。プレート101の端面101aがカメラにより撮像され、画像処理により端面101aの位置が認識される。
【選択図】図8

Description

本発明は、放射線治療装置に関し、特に、放射線の照射範囲を所望の形状に制限するマルチリーフコリメータを備えた放射線治療装置に関する。
腫瘍等に放射線を照射する放射線治療装置が臨床において用いられている。放射線治療装置は、腫瘍の周囲の正常組織に照射される放射線の線量をできるだけ低減するために、マルチリーフコリメータを備えている。
マルチリーフコリメータは、特許文献1〜4に記載されているように、放射線を通過させない材質の薄板を、微小な間隔で厚さ方向に並べて配置した積層体を、放射線の光軸を挟んで2組対向配置させた構造である。薄板の主平面の向きは、放射線の光軸に平行である。薄板の端面の位置を1枚ずつ、腫瘍の輪郭もしくは放射線を照射したい領域の形状に合わせて移動させることにより、2組の薄板積層体によって腫瘍を取り囲む形状の開口を形成することができる。これにより、放射線を腫瘍のみに照射することができる。
マルチリーフコリメータの薄板積層体の端面を、腫瘍の輪郭に合わせた位置に精度よく配置するため、薄板の外側の端面には、マーカが配置されている。マーカは、カメラ等により撮像されることにより、その位置が検出され、薄板の移動のフィードバック制御結果との対比および判定に用いられる。
特許文献1の装置では、マーカとしてルビーが用いられ、特許文献2、3の装置では、マーカとして蛍光体を含む塗料等が塗布されている。これらマーカには、励起光が照射され、マーカの発する蛍光がカメラで撮影される。
特許第5143761号公報 国際公開第2015/107651号 国際公開第2015/107660号 国際公開第2016/121051号
マルチリーフコリメータのマーカの位置により、薄板の制御を行う方法の一例としては、マーカをカメラで撮像した画像を処理することにより、マーカの長さおよび幅を検出し、例えばその中心位置をその薄板のマーカの位置として、その位置が所望の位置にくるように薄板の移動をフィードバック制御する方法が用いられる。このため、マーカの長さおよび幅のサイズが所定のサイズであることが重要である。
特許文献1のように、ルビーをマーカとして用いる構成は、ルビーの硬度が高く、加工が容易ではないため、製造コストが高くなる。
特許文献2および3には、蛍光顔料や蛍光塗料を塗布することにより、マーカを形成することが記載されている。
しかしながら、マーカを蛍光顔料や蛍光塗料の塗布により形成した場合、マーカは塗膜であるため、薄板の端面から剥離することがある。マーカの一部が薄板の端面から剥離した場合、マーカの長さが変化し、マーカの長さの中心により薄板の位置検出を行っている場合には、誤った位置検出を行なってしまう。
特に、近年はマルチリーフコリメータの薄板(以下、リーフと呼ぶ)の薄型化が進み、リーフの厚みが1mm以下まで低減されている。リーフの端面に配置されるマーカは、隣り合うリーフのマーカを別々のマーカであると画像処理で認識するために、リーフの厚さ方向のマーカの幅をリーフの厚さの半分程度に形成する必要がある。そのため、リーフの厚さが1mm以下の場合には、マーカの幅は0.5mm以下になる。幅0.5mm以下の領域に蛍光塗料を塗布するのは容易ではない。また、形成されたマーカは、リーフ端面との接触面積が微小であるため、リーフ端面との密着性を高めることが難しく、剥離を生じやすい。
なお、複数のリーフは、その厚みよりも小さな間隙を開けて厚み方向に並べられているため、マーカとの隣のリーフと衝突を避けるためには、マーカの幅を、リーフの厚みよりも大きくすることはできない。
また、カメラで撮像した画像の処理によって、マーカの長さおよび幅を精度よく認識するために、マーカの発する光量は所定量以上必要であり、蛍光体が必要量以上含有される材料を用いてマーカを形成する必要がある。
本発明の目的は、マルチリーフコリメータの端面から剥離しにくいマーカにより、マーカ位置を精度良く検出し、リーフ位置を精度よく制御することにある。
上記目的を達成するために、本発明の放射線治療装置は、放射線源と、放射線源から出射された放射線の照射範囲を制限するマルチリーフコリメータとを有する。マルチリーフコリメータは、厚さ方向に並べられた、放射線を通過させない材質の複数の薄板状のリーフと、リーフの所定の端面に配置された蛍光体を含有するマーカと、マーカに対して蛍光体を励起する光を照射する光源と、リーフの所定の端面と対向する位置に配置され、マーカから発せられる蛍光を撮像するカメラとを備える。マーカは、蛍光体を含有するプレートであり、プレートの端面が、リーフの所定の端面上に位置するように、プレートの一方の面は、リーフの一方の面に固定されている。プレートの端面がカメラにより撮像される。
本発明によれば、蛍光体を含有するプレートを複数のリーフの間に挿入して、リーフの一方に固定して、端面をマーカとして用いるため、マーカが剥離しにくく、カメラでマーカを撮像することによりマーカ位置を精度良く検出して、リーフ位置を精度よく制御することができる。
本発明の実施形態の放射線治療システム10のブロック図。 実施形態の放射線治療装置20の斜視図。 図2の放射線治療装置20内の放射線照射装置24の概略構成を示す断面図。 図3の放射線照射装置24のマルチリーフコリメータの斜視図。 図4のマルチリーフコリメータの断面図。 図4のマルチリーフコリメータのリーフ群70Gの構成例を示す斜視図。 図4のマルチリーフコリメータのリーフ70と駆動装置90の斜視図。 (a)図7のリーフ70のプレート101部分の拡大斜視図、(b)マーカと認識される上端面101aを示す説明図、(c)リーフ70のプレート101を固定する凹部110とプレート110を示す拡大斜視図。 (a)図7のリーフ70のプレート101部分の拡大斜視図、(b)マーカと認識される上端面101aを示す説明図、(c)リーフ70のプレート101を固定する凹部110とプレート110を示す拡大斜視図。 (a)図7のリーフ70のプレート101部分の拡大斜視図、(b)マーカと認識される上端面101aを示す説明図、(c)リーフ70のプレート101を固定する凹部110とプレート110を示す拡大斜視図。 実施形態のカメラ103で撮影されるプレート101の位置の範囲を示す説明図。 (a−1)および(a−2)実施形態の光軸103aに対してリーフ70の外側の面にプレート101を配置した例を示す説明図およびその時のカメラ103の画像例を示す説明図、(b−1)および(b−2)実施形態のリーフ70の一方の面にプレート101を配置した例を示す説明図およびその時のカメラ103の画像例を示す説明図。 図12(b−1)の配置において、カメラ103にプレート101の面101bが撮像されることを示す斜視図。 (a)は図12(a−1)の配置において、プレート101の面101bが露出される状態を示す斜視図、(b)は、プレート101の面101bに遮光材140を配置した状態を示す斜視図。 (a)、(b−1)および(c)実施形態のプレート101の上端面101aをリーフ70の所定の上端面70aから所定量だけ突出するように配置した場合の側面101cのカメラへの映り込みを示す説明図、(b−2)実施形態のプレート101の側面101cを上端面に対して鋭角にした形状を示す説明図。
本発明の一実施形態の放射線治療システムについて説明する。
<放射線治療装置の概要>
まず、本実施形態の放射線治療システムの全体の構成について説明する。
図1は、この発明の実施形態における放射線治療システム10の機能的な構成を示す図である。
図1に示すように、放射線治療システム10は、治療計画装置11と、制御装置(制御部)12と、放射線治療装置20と、を備えている。
治療計画装置11は、患者Bに施す放射線治療の内容に応じて予め設定された、患者Bに放射すべき放射線の性状(患者Bに放射する放射線の強度、時間、角度、位置、放射領域等)が、外部から入力される装置である。この治療計画装置11は、入力された放射線の性状に対応した放射線を放射するための制御用の各種パラメータ値を制御装置12に出力する。
制御装置12は、治療計画装置11によって生成された各種パラメータ値に基づいて、放射線治療装置20の動作を制御する。制御装置12は、パーソナルコンピュータ等、予め定められたプログラムに基づいた処理を実行するコンピュータ装置である。制御装置12は、双方向に情報を伝送することができるよう、無線または有線の通信回線を介して放射線治療装置20に接続されている。
図2は、放射線治療システム10を構成する放射線治療装置20の概略構成を示す斜視図である。
図2に示すように、放射線治療装置20は、リングフレーム21と、走行ガントリ22と、放射線照射装置24と、を備えている。
リングフレーム21は、断面円形の筒状に形成されている。このリングフレーム21は、中心軸C1がほぼ水平方向を向くように配されている。リングフレーム21は、その下端部21aの外周面に、下方に向けて延びる回転軸25が一体に形成されている。この回転軸25は、その中心軸C2回りに回動可能な状態で基台(図示せず)に支持されている。回転軸25は、旋回駆動機構(図示せず)により回転駆動される。つまり、リングフレーム21は、回転軸25が旋回駆動機構によって回動されることで、鉛直軸回りに旋回する。
走行ガントリ22は、断面円形の筒状に形成されている。この走行ガントリ22は、リングフレーム21の内周側に配されている。走行ガントリ22は、リングフレーム21に支持され、リングフレーム21の内周面に沿って回転可能とされている。言い換えれば、環状の走行ガントリ22は、水平方向に延びる中心軸C1回りに回動可能とされている。この走行ガントリ22は、ガントリ駆動機構(図示せず)により、周方向に回動される。
放射線照射装置24は、制御装置12(図1参照)により制御されて、治療用放射線Srを放射する。放射線照射装置24は、走行ガントリ22の内周面22aに支持されている。放射線照射装置24から放射される治療用放射線Srは、リングフレーム21の回転動作の中心軸C2と、走行ガントリ22の回転動作の中心軸C1との交点であるアイソセンタC0を通るように調整されている。
このように放射線照射装置24が走行ガントリ22に支持されることにより、リングフレーム21の中心軸C2回りの回転動作、走行ガントリ22の中心軸C1回りの回転動作に関わらず、治療用放射線Srは、常にアイソセンタC0を通るように放射される。
放射線治療装置20は、センサアレイ23を更に備えている。センサアレイ23は、放射線照射装置24により放射されてアイソセンタC0の周辺の被写体を透過した治療用放射線Srを受光して、その被写体の透過画像を生成する。センサアレイ23としては、FPD(Flat Panel Detector)、X線II(Image Intensifier)等を用いることができる。
また、放射線治療装置20は、診断用X線源26A,26Bと、センサアレイ27A,27Bと、を備えている。
診断用X線源26A,26Bは、走行ガントリ22の内周側に配置されている。診断用X線源26A,26Bは、放射線治療装置20の中心(言い換えれば、リングフレーム21の回転動作の中心軸C2)を挟んで、リングフレーム21の周方向両側に配置されている。診断用X線源26A,26Bは、制御装置12により制御されてアイソセンタC0に向けて診断用X線101を放射する。診断用X線101は、診断用X線源26A,26Bが有する1点から円錐状に広がる、円錐状のコーンビームである。
センサアレイ27A,27Bは、走行ガントリ22の内周面22aに支持されている。センサアレイ27A,27Bは、アイソセンタC0を挟んで診断用X線源26A,26Bと対向するように配置されている。センサアレイ27A,27Bは、診断用X線源26A,26Bから放射され、アイソセンタC0の周辺の被写体を透過した診断用X線101を受光して、その被写体の透過画像を生成する。センサアレイ27A,27Bとしては、例えばFPD(Flat Panel Detector)、X線II(Image Intensifier)等を用いることができる。
放射線治療装置20は、カウチ28と、カウチ駆動装置29と、を更に備えている。カウチ28は、放射線治療システム10により治療される患者Bが横になって寝る上面28aを備えている。
カウチ駆動装置29は、制御装置12により制御されてカウチ28を移動させる。カウチ駆動装置29は、基台(図示せず)に支持されている。
<放射線照射装置の構成>
図3は、放射線治療装置20を構成する放射線照射装置24を示す断面図である。
図3に示すように、放射線照射装置24は、放射線源50と、1次コリメータ53と、フラットニングフィルタ54と、2次コリメータ55と、マルチリーフコリメータ60と、を備えている。ここでは、放射線源50は、電子ビーム加速装置51と、X線ターゲット52とを含むX線源である。
電子ビーム加速装置51は、電子を加速して生成される電子ビームS0をX線ターゲット52に照射する。
X線ターゲット52は、タングステン、タングステン合金等から形成されている。X線ターゲット52は、電子ビームS0が照射されると放射線S1を放出する。
1次コリメータ53は、所望の部位以外に放射線S1が照射されないよう、放射線S1の一部を遮蔽する。この1次コリメータ53は、X線ターゲット52から放射された放射線S1が通る貫通孔53hを備えている。1次コリメータ53は、鉛、タングステン等から形成されている。
フラットニングフィルタ54は、放射線S1の放射方向に垂直な平面において、放射線S1の線量を概ね一様に分布させるフィルタである。フラットニングフィルタ54は、アルミニウム等から形成されている。このフラットニングフィルタ54は、1次コリメータ53の貫通孔53hの出口側に配置されている。フラットニングフィルタ54は、X線ターゲット52を向く側に、概ね円錐形の突起54aを有している。この突起54aの形状は、放射線S1の放射方向に垂直な平面における放射線S1の線量が概ね一様に分布するように設計されている。
2次コリメータ55は、放射線S1の一部を遮蔽する。2次コリメータ55は、その中央部に貫通孔55hを備えている。2次コリメータ55は、この貫通孔55hでのみ放射線S2を通過させる。2次コリメータ55は、鉛、タングステン等から形成されている。
上述した1次コリメータ53、フラットニングフィルタ54、2次コリメータ55を経ることで、一様な強度分布を有する放射線S2は、マルチリーフコリメータ60によりその一部が更に遮蔽される。マルチリーフコリメータ60は、制御装置12により制御を受けて放射線S2の照射野を制限する。マルチリーフコリメータ60は、患者に放射すべき放射線の性状に応じた治療用放射線Srを生成する。
<マルチリーフコリメータの全体構成>
以下、マルチリーフコリメータの構成についてさらに詳しく説明する。
図4は、放射線照射装置24の一部を構成するマルチリーフコリメータ60の外観を示す斜視図である。図5は、マルチリーフコリメータ60の幅方向断面図である。図6は、マルチリーフコリメータ60の、複数のリーフ70を並べたリーフ群70Gの概要を示す斜視図である。図7は、1枚のリーフ70の斜視図である。
図4〜図7に示すように、マルチリーフコリメータ60は、フレーム61と、複数のリーフ70と、駆動装置(駆動機構)90と、を備えている。
フレーム61は、一方向に長い直方体状に形成されている。フレーム61は、その長手方向である第一方向(以下、これを幅方向Wと称する)が、放射線照射装置24の放射線照射軸Scに直交するよう配置されている。フレーム61には、その幅方向Wに連続する中空のリーフ収容部62が形成されている。
フレーム61は、放射線照射装置24に対向する側の上面部61aと、その反対側の下面部61bに、フレーム61の外周側とリーフ収容部62とを貫通する開口部63が形成されている(図4において、上面部61aの開口部63のみを示す)。これら開口部63は、上面部61aおよび下面部61bの幅方向Wの中央部に形成されている。
図4、図5に示すように、フレーム61は、上面部61aおよび下面部61bに直交する両側面部61c,61dに、それぞれ、矩形の開口部64,64が形成されている。これら側面部61cの開口部64と、側面部61dの開口部64とは、側面部61cと側面部61dとの間の中央に位置する仮想平面に対して面対称に形成されている。これら開口部64には、矩形のベースプレート65が装着されている。この実施形態では、フレーム61に開口部64を形成してベースプレート65を装着する場合を例示した。しかし、この構成に限られない。例えば、フレーム61とベースプレート65とを一体に形成して、
フレーム61に開口部64を形成しないようにしても良い。
リーフ70は、概ね長方形の薄板状に形成されている。リーフ70は、放射線S2が透過しない、例えば、タングステン、タングステン合金等から形成されている。
図5および図6に示すように、リーフ70は、その厚さ方向Tに所定の間隔をあけて複数並べて配置されている。これら複数枚のリーフ70により、リーフ群70Gが構成されている。この実施形態におけるリーフ群70Gは、例えば30枚のリーフ70によって構成されている。図4、図6に示すように、このようなリーフ群70Gは、放射線の照射軸Sc(フレーム61の幅方向Wの中央部)を挟んで対向するよう、二組一対で、フレーム61内のリーフ収容部62内に配置されている。なお、リーフ群70Gのリーフ70の枚数は、30枚に限定されるものではなく、例えば治療機の性能に応じて枚数を変更することができる。
なお、図6では、図示の都合上、リーフ70の間隔をリーフ70の厚さTよりも広く表しているが、実際には、リーフ70の間隔は、リーフ70の厚さTより小さい。
図7は、リーフ70およびリーフ70を駆動する駆動装置90を示す斜視図である。
図7に示すように、リーフ70は、直線状の上縁部(端面)70aと下縁部70bとが互いに平行に形成されている。図5に示すように、リーフ収容部62内において上縁部70aは、上面部61aと間隔をあけて対向配置されている。同様に、リーフ収容部62内において、下縁部70bは、下面部61bと間隔をあけて対向配置されている。
リーフ70は、リーフ収容部62内でフレーム61の幅方向Wの中央部を向く側の前縁部70cが、弧状に膨出して形成されている。また、リーフ70は、リーフ収容部62内でフレーム61の幅方向Wの外側を向く後縁部70dが、上縁部70aおよび下縁部70bに直交する直線状に形成されている。
リーフ収容部62内で幅方向Wの中央部を挟んで対向して配置された二組一対のリーフ群70G,70Gは、各リーフの前縁部70cが、フレーム61の上面部61aの開口部63と下面部61bの開口部63との間の領域(放射線の照射軸Scを含む領域)に面するように配置されている。
各リーフ70は、その厚さ方向Tに貫通するスリット71,72を備えている。これらのスリット71,72は、それぞれ、リーフ70の前縁部70cと後縁部70dとを結ぶ方向、すなわち幅方向Wに連続して形成されている。スリット71,72は、リーフ70の上縁部70aと下縁部70bとを結ぶ方向に間隔をあけて並んで形成されている。これらスリット71,72は、フレーム61の上面部61aの開口部63からフレーム61のリーフ収容部62内に入射する放射線S2が照射されないよう、前縁部70cよりも後縁部70d側にずらした位置に形成されている。
各リーフ70は、スリット71,72の上辺部71a,72aと、下辺部71b、72bとの少なくとも一つ(図7では72a)に、幅方向Wに連続するラックギヤ73が形成されている。
駆動装置90は、モータ91と、シャフト95と、ピニオンギヤ96と、を備えている。モータ91は、シャフト95の基端部に連結されている。モータ91は、シャフト95をその軸線回りに回転駆動させることにより、ピニオンギヤ96を回転させる。
駆動装置90は、複数枚のリーフ70のそれぞれに対応して設けられている。
図7に示すように、駆動装置90のシャフト95は、リーフ70の板厚方向Tに延びている。駆動装置90は、スリット71または72(図7では72)に挿入され、ピニオンギヤ96がラックギヤ73とかみ合うように配置されている。これにより、モータ91によってピニオンギヤ96を回転させることにより、リーフ70を幅方向Wに移動させることができる。
ここで、この実施形態におけるリーフ群70Gは、複数枚のリーフ70の並ぶ方向で隣り合うリーフ70、70同士のラックギヤ73が、スリット71,72の上辺部71a,72a、下辺部71b、72bのうち、互いに異なる辺に形成されている。このようにすることで、板厚方向Tで隣り合うリーフ70,70間で、ラックギヤ73に噛み合うピニオンギヤ96が干渉することを防ぐことができる。
各リーフ群70Gを構成する複数枚のリーフ70は、フレーム61に支持されている。フレーム61は、板厚方向Tと垂直な幅方向Wに向かって進退可能なように、リーフ70を支持している。フレーム61は、複数のスライド支持部材66を備えている。これら複数のスライド支持部材66は、各リーフ群70Gの上部と下部において、幅方向Wに間隔をあけてそれぞれ配置されている。この実施形態では、各リーフ群70Gの上部と下部に、それぞれ幅方向Wにおけるフレーム61の中央部側と外周側とにそれぞれ2つずつ、リーフ70の移動をガイドする計4つのスライド支持部材66が設けられている。
図5に示すように、各スライド支持部材66は、フレーム61に固定されたシャフト66aと、シャフト66aにそれぞれ回転自在に装着された複数の支持ローラ66bとを備えている。これら複数の支持ローラ66bは、リーフ群70Gを構成する複数のリーフ70にそれぞれ対応する位置に配置されている。これらの支持ローラ66bは、リーフ70の上縁部70a、下縁部70bの延びる方向に向かって回動自在とされている。この実施形態では複数の支持ローラ66bによりリーフ70を支持する場合を例示した。しかし、この構成に限られない。例えば、リーフ70をスライド(移動)方向に案内する溝を、リーフ70にそれぞれ対応する位置に配置し、リーフ70をスライドさせても良い。
すなわち、各リーフ70は、スライド支持部材66を介して幅方向Wに個別に進退可能な状態でフレーム61に支持されている。
フレーム61は、幅方向Wの後縁部70d側への各リーフ70の移動量を規制するストッパ68を備えている。
図4に示すように、駆動装置90のモータ91は、フレーム61の側面部61c,61dに沿って設けられたベースプレート65に支持されている。
駆動装置90の内部には、シャフト95の回転量を測定するロータリエンコーダ92が配置されている。ロータリエンコーダ92は、シャフト95の回転量を測定し、その測定結果を制御装置12に出力する。
このようにして、二組一対のリーフ群70Gのそれぞれにおいて、リーフ群70Gを構成する各リーフ70端面70cを、所望の照射野の輪郭形状に対応する位置まで幅方向Wに進退させることにより、向かい合うリーフ群70Gの各リーフ70の間に、所望の照射野形状の開口を形成することができる。
よって、フレーム61の上面部61aの開口部63から放射線S2を入射させることにより、両側のリーフ群70Gのリーフ70によって、放射線の一部が遮蔽され、リーフ群70Gが形成した開口を通過した放射線が患者Bに照射される。
つまり、マルチリーフコリメータ60により、所定の照射野の形状に制限された治療用放射線Srが生成される。
なお、図6および図7では、図示していないが、それぞれのリーフ70には、幅W方向を長手方向とする溝状の凹凸が両面に形成されている。溝状の凹凸は、隣り合うリーフ70の凹部と凸部が噛み合うように形成されている。これにより、リーフの幅W方向への移動を妨げることなく、リーフ70間の隙間をとって放射線が患者Bに到達するのを防いでいる。
<マルチリーフコリメータ60のマーカの構成>
以下、図6および図7等を用いて、マルチリーフコリメータ60のリーフ70に固定されたマーカ101の構成について説明する。
上述したようにマルチリーフコリメータ60は、放射線を通過させない材質の複数の薄板状のリーフ70を厚さ方向に並べたリーフ群70Gを2組、端面70cが向かい合うように配置した構成である。リーフ70の主平面は、放射線の照射軸Scにほぼ平行になるように配置されている。
リーフ70の放射線源50側の端面(以下、上端面と呼ぶ)70aには、蛍光体を含有するマーカ101が配置されている。また、上端面70aに対向する位置には、マーカ101に対して蛍光体を励起する光を照射する光源102a,102bと、マーカから発せられる蛍光を撮像するカメラ103が配置されている。カメラ103とマーカ101との間には、ミラー104や集光レンズ105等の光学系が必要に応じて配置されている。
マーカ101は、本実施形態では、蛍光体を含有するプレートを用いる。例えば、蛍光体を含有する透明樹脂により構成されたプレート101を用いる。
プレート101は、図6および図7に示すように、プレート101の上端面101aが、リーフ70の上端面70a上に位置するように配置されている。
プレート101の一方の面は、リーフ70の一方の面に、接着等により固定されている。
蛍光体(蛍光顔料)としては、可視光や紫外光により励起され、カメラ103で撮像可能な波長の蛍光を発するものであればどのような蛍光体を用いてもよい。
プレート101の上端面101aの位置は、図8(a)のようにリーフ70の上端面70aと同一面に位置していてもよいし、図9(a)のようにリーフ70の上端面70aから所定量だけ突出していてもよいし、図10(a)ようにリーフ70の上端面70aから所定量だけ埋没した位置にあってもよい。
ただし、突出量および埋没量は、カメラ103によって、プレート101の上端面101aが撮像できる範囲に設定する(図8(b)、図9(b)、図10(b))。
このとき、リーフ70のプレート101が固定される面には、プレート101の厚さ(リーフ70の厚さ方向T)と同等かそれ以上の深さ(リーフの厚さ方向T)の凹部110が形成され、凹部110内にプレート101が固定されていることが望ましい。凹部110を設けることにより、プレート101の厚さをある程度確保しても、固定されているリーフ70の隣のリーフ70に接触しないため、プレート101に含有される蛍光体量を確保しつつ、プレート101がリーフ70の動きを妨げることがない。
なお、プレート101の厚さは、隣り合うリーフのプレート101を、画像処理により見分けることができるように、リーフ70の厚さの半分程度であることが望ましい。
また、プレート101のリーフ70の幅方向Wの長さは、上端面101aがマーカとしてカメラ画像の処理により認識する際に必要とされる長さに設定する。
プレート101の高さ(放射線の照射軸方向)は、画像処理をするために十分な蛍光の光量を発する蛍光体量を確保できる高さであって、かつ、プレート101をリーフ70に接着する際に、十分な接着力が得られる面積を確保できる高さに設定する。
このような構成において、光源102a、102bから照射された光は、プレート101の上端面101aに照射される。プレート101は、蛍光体を含有する透明体によって構成されているため、光源102a、102bから照射された光は、プレート101の内部の蛍光体まで到達し、蛍光体を励起する。これにより、プレート101の上端面101aのみならず、プレート101の内部の蛍光体からも蛍光が発生する。プレート内部で発生した蛍光は、プレート101内を伝搬して上端面101aに到達し、上端面101aから上方に向けて出射される。
プレート101の上端面101から出射された蛍光は、図11のようにミラー104で反射され、集光レンズ105で集光されてカメラ103に到達して撮像される。
制御装置12は、カメラ103の画像を画像処理し、上端面101aの像を抽出し、例えば上端面101aの像の長さおよび幅の中心をマーカ(プレート101)位置であるとして検出する。制御部12は、検出したマーカ101の位置が、駆動装置90のエンコーダ92が検出したシャフト95を回転量と対応しているかどうかを判定する。対応している場合は、制御部12は、そのまま放射線治療の動作を継続する。対応していない場合には、制御部12は、リーフ70の位置が意図した位置にないエラーが発生しているとして、放射線源50からの放射線照射を停止させる。
なお、この実施形態では、マーカの中心位置を検出する場合を例示した。しかし検出は中心位置に限られない。例えばマーカの4隅や、検出した長さおよび幅で認識される矩形においてその短辺中心を認識するなど、マーカの位置が検出できればよい。
もしくは、制御部12は、検出したマーカ101の位置により、駆動装置90をフィードバック制御してもよい。
このように、本実施形態では、蛍光体を含有する透明体のプレート101をリーフ70の面に接着材等により固定することにより、プレート101の上端面101aをマーカして用いることができる。これにより、プレート101とリーフとの接着面積を大きくすることができ、マーカがはがれにくく、耐久性に優れ、カメラでマーカを撮像することによりマーカ位置を精度良く検出して、リーフ位置を精度よく制御することができる。
また、プレート101の高さ(放射線の照射軸方向のサイズ)を大きくすることができるため、プレート101に含まれる蛍光体量を必要量含有させることができる。また、プレートの内部で発せられた蛍光を伝搬させて上端面101aから出射させることができる。よって、光量の大きなマーカを構成することができるため、画像処理によるマーカの認識の精度を向上させることができる。
なお、リーフ70のプレート101が固定されている面は、図12(a−1)に示すように、カメラ103に対して陰になる側の面であることが望ましい。例えば、図12(a−1)のように複数枚のリーフ70が厚さ方向に並べられたリーフ群70Gの中央にカメラ103の光軸103aが位置する場合、それぞれのリーフ70の両面のうち、光軸103aから遠い側の面にプレート101が固定されていることが望ましい。すなわち、図12(a−1)のように、リーフ群70Gのリーフ70にプレート101の固定される面は、リーフ70の厚さ方向Wにおいて、光軸103aを挟んで左右対称になる。
これにより、プレート101の上端面101aが、リーフ70の上端面70aから突出していない場合には、プレート101の主平面と平行な面101bは、カメラ103に映り込まないため、画像処理でマーカとして認識される上端面101aのみの幅を抽出し、画像処理を精度よく行うことができる。
また、プレート101の上端面101aが、リーフ70の上端面70aから所定量だけ突出している場合でも、図12(a−1)のように光軸103aから遠い側の面にプレート101が固定されている場合には、図12(a−2)のようにプレート101の主平面と平行な面101bは、突出しているわずかな部分のみがカメラ103に映り込むのみであり、画像処理でマーカとして認識される上端面101aの幅に与える影響は小さい。
これに対し、図12(b−1)のように、リーフ群70Gのすべてのリーフ70の同じ側の面にプレート101を固定した場合、図12(b−2)のように、プレート101の主平面と平行な面101bがカメラ103に映り込む面積が、図12(a−2)の場合と比較して大きくなる。このため、プレート101の上端面101aのみならず、面101bの像も画像処理によりマーカとして認識されるため、マーカの幅方向の精度が図12(a−2)の場合より低くなる。
また、図12(b−1)のように、リーフ群70Gのすべてのリーフ70の同じ側の面にプレート101を固定した場合、図13のように、隣り合うリーフ70の位置を大きくずらした場合、プレート101の主平面と平行な面101bの全体が、カメラ103によって撮像される。この場合、画像処理により認識されるマーカの幅が、面101b全体を含んでしまうため、マーカの幅方向の精度が図12(a−2)の場合より低下する。よって、リーフ70のプレート101が固定されている面は、図12(a−1)に示すように、カメラ103に対して陰になる側の面であることが望ましい。
また、リーフ70のプレート101が固定されている面を、図12(a−1)に示すように、カメラ103に対して陰になる側の面にした場合(すなわち、光軸103aから遠い側の面にプレート101が固定されている場合)であっても、リーフ70に固定されているプレート101は、図14(a)のようにリーフ70の位置を大きくずらし、プレート101の主平面と平行な面101bが外側に露出されているものと露出されてないものが混在している場合、プレート101の主平面と平行な面101bが露出されたプレート101に入射する光が増える事により励起光の量が他のプレート101の主平面と平行な面101bが露出されてないリーフ70のプレート101よりも多くなる。すなわちリーフ70はどの位置にあってもプレート101の主平面と平行な面101bが外側に露出される。
そのため、これらのプレート101は、プレート101から発せられる励起光の量が、他のプレート101よりも多くなり、明るいマーカ像になるため、カメラ103の画像を処理する際の2値化処理等の精度を低下させ得る。そこで、図14(b)のように、プレート101の面101bの少なくとも一部が遮光材140によって覆われていることが望ましい。しかし遮光材で覆わずに、光量差が発生しても2値化処理精度低下への影響は上述した側面101bが見える事に比較し非常に小さい。
遮光材140としては、励起光や外光を遮蔽できる材料であって、プレート101から剥離しにくい材料を選択する。例えば、めっきや塗装等でプレート101表面に形成できる遮光材(金属膜)140を用いることができる。
なお、上述の図9のように、プレート101の上端面101aを、リーフ70の所定の上端面70aから所定量だけ突出するように配置した場合、図15(a)、(b−1)のようにプレート101のリーフ70から突出した部分の側面101cが、カメラ103の画像に映り込む(図15(c))。この問題を解決するため、側面101cがカメラ103に対して上端面101aの陰になるように、側面の角度を傾斜加工してもよい。
例えば、図9(a)〜(c)、図15(b−2)に示したように、リーフ70の所定の上端面70aから所定量だけ突出したプレート101の、リーフ70の移動方向Wにおける両側面101cを、上端面101aに対して鋭角になるように傾斜させる。これにより、図11のように、リーフ70が移動した場合であっても、プレート101の突出部の側面101cは、上端面101aの陰になってカメラ103には映り込まない。よって、画像処理によってマーカとして認識されるのは、移動方向Wについては上端面101aのみであるので、移動方向Wのマーカの認識精度を向上させることができる。
同じく上述の図10のように、プレート101の上端面101aを、リーフ70の所定の上端面70aから所定量だけ埋没するように配置した場合、リーフ70が移動方向Wに移動すると、カメラ103がプレート101の上端面101aの斜め上方から凹部110に埋没したプレートの上端面101aを見込む位置関係になる。このとき、凹部110の移動方向W方向の縁の部分が、カメラ103がプレート101の上端面101aの全体を見込む角度を一部遮り、カメラ103が埋没したプレート101の上端面101aの全体を撮像できなくなる。そこで、本実施形態では、リーフ70が最大移動量まで移動した場合であっても、カメラ103からプレート101の上端面101aの全体への見込角を遮らないように、凹部110の移動方向Wの側面110aの上部をカメラ103の見込み角以上に傾斜させている。すなわち、凹部110の移動方向Wについての開口径が、凹部110の下部よりも大きくなるように側面110aを傾斜させている。これにより、リーフ70が移動した場合であっても、凹部110の移動方向Wにおける両側面110aは、カメラ103の画像に映り込まず、カメラ103は、常にプレート101の上端面101aの全体を撮影することができる。
例えば、図10(c)に示したように、リーフ70の所定の上端面70aから所定量だけ埋没したプレート101の、リーフ70の移動方向Wにおける両側面110aを、上端面70aに対し鈍角になるように傾斜させる。これにより、図11に示したリーフ70の所定の上端面70aから所定量だけ突出したプレート101の時と同様に、リーフ70が移動した場合であっても、リーフ70の移動方向Wにおける両側面110aは、プレート101の上端面101aの陰になることなく、カメラ103には映り込まない。よって、画像処理として認識されるのは、移動方向Wについては上端面101aのみであるので、移動方向Wのマーカの認識精度を向上させることができる。
10 放射線治療システム
11 治療計画装置
12 制御装置
20 放射線治療装置
21 リングフレーム
21a 下端部
22 走行ガントリ
22a 内周面
23 センサアレイ
24 放射線照射装置
25 回転軸
26A,26B 線源
27A,27B センサアレイ
28 カウチ
28a 上面
29 カウチ駆動装置
50 放射線源
51 電子ビーム加速装置
52 X線ターゲット
53 1次コリメータ
53h 貫通孔
54 フラットニングフィルタ
54a 突起
55 2次コリメータ
55h 貫通孔
60 マルチリーフコリメータ
61 フレーム
61a 上面部
61b 下面部
61c,61d 側面部
62 リーフ収容部
63 開口部
64 開口部
65 ベースプレート
66 スライド支持部材
66a シャフト
66b 支持ローラ
68 ストッパ
70 リーフ
70G リーフ群
70a 上縁部
70b 下縁部
70c 前縁部
70d 後縁部
70f 表面
70g 表面
71,72 スリット
71a,72a 上辺部
71b 下辺部
73 ラックギヤ
90 駆動装置
91 モータ
91a ハウジング
92 ロータリエンコーダ
95 シャフト
96 ピニオンギヤ
101 プレート
101a 端面(上端面)
101b 面(主平面に平行な面)
101c 側面(移動方向Wの側面)
110 凹部
B 患者
C0 アイソセンタ
C1 中心軸
C2 中心軸
S0 電子ビーム
S1 放射線
S2 放射線
Sr 治療用放射線
T 板厚方向
W 幅(移動)方向

Claims (13)

  1. 放射線源と、前記放射線源から出射された放射線の照射範囲を制限するマルチリーフコリメータとを有し、
    前記マルチリーフコリメータは、厚さ方向に並べられた、前記放射線を通過させない材質の複数の薄板状のリーフと、前記リーフの所定の端面に配置された蛍光体を含有するマーカと、前記マーカに対して前記蛍光体を励起する光を照射する光源と、前記リーフの前記所定の端面と対向する位置に配置され、前記マーカから発せられる蛍光を撮像するカメラとを備え、
    前記マーカは、前記蛍光体を含有するプレートであり、前記プレートの端面が、前記リーフの前記所定の端面上に位置するように、前記プレートの一方の面は、前記リーフの一方の面に固定され、前記プレートの端面が前記カメラにより撮像されることを特徴とする放射線治療装置。
  2. 請求項1に記載の放射線治療装置であって、前記プレートの端面は、前記リーフの前記所定の端面から所定量だけ突出していることを特徴とする放射線治療装置。
  3. 請求項1に記載の放射線治療装置であって、前記プレートの端面は、前記リーフの前記所定の端面から所定量だけ埋没した位置にあることを特徴とする放射線治療装置。
  4. 請求項1に記載の放射線治療装置であって、前記リーフの前記プレートが固定される面には、前記プレートの厚さと同等以上の深さの凹部が形成され、前記凹部内に前記プレートが固定されていることを特徴とする放射線治療装置。
  5. 請求項1に記載の放射線治療装置であって、前記リーフの前記プレートが固定されている面は、前記カメラに対して陰になる側の面であることを特徴とする放射線治療装置。
  6. 請求項1に記載の放射線治療装置であって、前記リーフに固定されている前記プレートは、前記リーフに固定されていない側に面の少なくとも一部が遮光材によって覆われていることを特徴とする放射線治療装置。
  7. 請求項1に記載の放射線治療装置であって、複数の前記リーフをそれぞれ前記放射線の光軸に近づけ、および、遠ざける方向に移動させる駆動部をさらに有し、
    前記リーフの前記プレートが固定された前記所定の端面は、前記リーフの移動方向に平行な端面であることを特徴とする放射線治療装置。
  8. 請求項7に記載の放射線治療装置であって、前記プレートの端面は、前記リーフの前記所定の端面から所定量だけ突出するように配置され、
    前記プレートの前記リーフから突出した部分の側面は、前記カメラに対して陰になるように傾斜していることを特徴とする放射線治療装置。
  9. 請求項8に記載の放射線治療装置であって、前記プレートの前記傾斜した側面は、前記プレートの前記移動方向の両側面であることを特徴とする放射線治療装置。
  10. 請求項7に記載の放射線治療装置であって、前記リーフの前記所定の端面には、前記プレートを配置するための凹部が形成され、
    前記プレートは、上端面が前記リーフの前記所定の端面から所定量だけ埋没した位置にくるように前記凹部内に配置され、
    前記リーフの前記凹部の側面は、前記プレートの上端面よりも上方の部分が、前記カメラから前記駆動部による移動後の前記プレートの上端面の全体を見込む角度以上に傾斜していることを特徴とする放射線治療装置。
  11. 請求項10に記載の放射線治療装置であって、前記凹部の前記傾斜した側面は、前記リーフの前記移動方向の前記凹部の両側面であることを特徴とする放射線治療装置。
  12. 請求項1に記載の放射線治療装置であって、前記プレートは、前記蛍光体を含有する透明体によって構成され、前記光源から発せられた光は、前記プレートの前記端面のみならず、前記プレートの内部の蛍光体まで到達し、前記プレートの内部で発せられた蛍光は、前記プレート内を伝搬して前記端面に到達し、前記端面から出射されることを特徴とする放射線治療装置。
  13. 放射線源から出射された放射線の照射範囲を制限するマルチリーフコリメータであって、
    厚さ方向に並べられた、放射線を通過させない材質の複数の薄板状のリーフと、前記リーフの所定の端面に配置された蛍光体を含有するマーカと、前記マーカに対して前記蛍光体を励起する光を照射する光源と、前記リーフの前記所定の端面と対向する位置に配置され、前記マーカから発せられる蛍光を撮像するカメラとを有し、
    前記マーカは、前記蛍光体を含有するプレートであり、前記プレートの端面が、前記リーフの前記所定の端面上に位置するように、前記プレートの一方の面は、前記リーフの一方の面に固定され、前記プレートの端面が前記カメラにより撮像されることを特徴とするマルチリーフコリメータ。
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