JP2021147314A - 遷移金属複合水酸化物粒子、遷移金属複合水酸化物粒子の製造方法、リチウムイオン二次電池用正極活物質、及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ニッケル(Ni)と、マンガン(Mn)と、コバルト(Co)と、元素A(A)とを、物質量の比で、Ni:Mn:Co:A=x:y:z:t(x+y+z=1、0.3≦x≦0.95、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0<t≦0.1、前記元素Aは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、La、Hf、Ta、Wから選択される1種類以上の元素)の割合で含有し、
一次粒子を含む中心部と、前記中心部の外側に配置され、かつ前記中心部よりも一次粒子が密に配置された外殻部とを有し、
前記中心部における前記元素Aの存在割合(th)が、前記外殻部における前記元素Aの存在割合(ts)よりも小さい遷移金属複合水酸化物粒子を提供する。
【選択図】図1
Description
一次粒子を含む中心部と、前記中心部の外側に配置され、かつ前記中心部よりも一次粒子が密に配置された外殻部とを有し、
前記中心部における前記元素Aの存在割合(th)が、前記外殻部における前記元素Aの存在割合(ts)よりも小さい遷移金属複合水酸化物粒子を提供する。
(1−1)組成
本実施形態の遷移金属複合水酸化物粒子(以下、単に「複合水酸化物粒子」とも記載する)は、ニッケル(Ni)と、マンガン(Mn)と、コバルト(Co)と、元素A(A)とを、物質量の比で、Ni:Mn:Co:A=x:y:z:tの割合で含有できる。
本実施形態の遷移金属複合水酸化物粒子は、一次粒子を含む中心部と、中心部の外側に配置され、かつ中心部よりも一次粒子が密に配置された外殻部とを有することができる。
上記タングステン濃縮層は、粒子の空洞内部の電解質と接触可能な内表面にも設けられていることがより好ましい。すなわち、上記タングステン濃縮層は、複合水酸化物粒子の外殻部の表層に配置されていることがより好ましい。
本実施形態の複合水酸化物粒子の平均粒径は特に限定されないが、平均粒径は例えば4.0μm以上9.0μm以下であることが好ましい。
本実施形態の複合水酸化物粒子の、粒度分布の広がりを示す分布指数は特に限定されないが、0.60以下であることが好ましい。
正極活物質の粉体特性は、前駆体である複合水酸化物粒子の粉体特性の影響を強く受ける。このため、分布指数が上記範囲にある複合水酸化物粒子を前駆体として製造した正極活物質は、その粒度分布の幅を狭くすることができる。すなわち、微細粒子や粗大粒子の割合が少ない正極活物質とすることができる。
(2)遷移金属複合水酸化物粒子の製造方法
本実施形態の遷移金属複合水酸化物粒子の製造方法は以下の工程を有することができる。
以下に各工程の操作について説明する。各工程で供給する原料水溶液等の水溶液や、pH値、アンモニウムイオン濃度、温度等の好適な条件は後述する。
核生成工程では、第一晶析工程に供給する粒子成長のための核を含む反応水溶液を調製できる。
(反応前水溶液調製工程)
反応前水溶液は、例えば塩基性水溶液と、錯化剤とを供給および混合することで調製できる。なお、反応前水溶液には必要に応じて水を添加しておくこともできる。
(核生成工程)
核生成工程では、反応槽に、原料水溶液や、必要に応じて塩基性水溶液、錯化剤を供給、混合できる。
粒子成長工程は以下の第一晶析工程から第三晶析工程を有することができる。
(第一晶析工程(S12))
第一晶析工程では、酸化性雰囲気であり、かつ粒子成長のための核を含む反応水溶液が収容された反応槽の、反応水溶液に対して、少なくともニッケル及びマンガンを含む原料水溶液と、元素Aを含む添加水溶液と、錯化剤と、塩基性水溶液とを供給できる。
(第二晶析工程(S13))
第二晶析工程では、反応槽内の雰囲気を非酸化性雰囲気に切り替えることができる。
すなわち、粒子成長工程の間に供給する原料水溶液中の金属、例えばニッケル、マンガン、場合によってはさらにコバルトの物質量の合計のうち、第二晶析工程で供給する原料水溶液中の金属の物質量の合計の占める割合は90%以下であることが好ましい。粒子成長工程の間に供給する原料水溶液中の金属の物質量の合計のうち、第二晶析工程で供給する原料水溶液中の金属の物質量の合計の占める割合を90%以下とすることで、複合水酸化物粒子内に、添加した元素Aのほぼ全てを取り込むことができる。
(第三晶析工程(S14))
第三晶析工程では、反応槽内に、少なくともニッケル及びマンガンを含む原料水溶液と、元素Aを含む添加水溶液と、錯化剤と、塩基性水溶液とを供給することができる。
上述の核生成工程、粒子成長工程で供給できる各水溶液について説明する。なお、各水溶液について、工程ごとに以下に説明する範囲内で組成等が異なる水溶液を用いることもできるが、生産性や、不純物の混入を抑制する観点から同じ水溶液を用いることが好ましい。
原料水溶液中の金属元素の比率は、得られる複合水酸化物粒子の組成比とほぼ同じになる。このため、原料水溶液は、目的とする複合水酸化物粒子の組成に応じて、各金属元素の含有量を適宜調整することが好ましい。
(元素Aを含む添加水溶液)
複合水酸化物粒子は、既述の様に元素Aを含むことができる。このため、粒子成長工程において、元素Aを含む添加水溶液を反応水溶液に添加できる。
元素Aを含む添加水溶液は、特にその濃度が高いことが好ましい。これは、元素Aの濃度を高くすることで、既述の第一晶析工程や、第三晶析工程で元素Aを含む水溶液を添加した場合に、反応水溶液内で元素Aが短時間で析出し、粒子の所望の領域に元素Aを配置し易くなるからである。このため、元素Aを含む水溶液は、元素Aの濃度が例えば該元素Aの溶解度近傍であることが好ましい。ただし、元素Aを含む水溶液内に析出しないように、元素Aの濃度は該元素Aの溶解度以下であることが好ましい。
元素Aがタングステンの場合、例えばタングステンの濃度は、室温(25℃)でのタングステンの溶解度である1.37mol/L以下であることが好ましく、例えば0.5mol/L以上1.0mol/L以下であることが好ましい。
これは、式(3)、及び式(4)の関係を満たすことで、得られる複合水酸化物粒子について、外殻部の外周に配置されるタングステンの割合を高くでき、該複合水酸化物粒子を用いて得られる正極活物質をリチウムイオン二次電池に用いた場合に、その出力特性を特に高められるからである。
反応水溶液中のpH値を調整する塩基性水溶液は、特に制限されることはなく各種塩基性水溶液を用いることができるが、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の一般的なアルカリ金属水酸化物から選択された1種類以上を含む水溶液を用いることができる。なお、アルカリ金属水酸化物を、直接、反応水溶液に添加することもできるが、pH制御の容易さから、水溶液として添加することが好ましい。
錯化剤も特に限定されないが、例えばアンモニウムイオン供給体を含む水溶液を好ましく用いることができる。
本実施形態の複合水酸化物粒子の製造方法の核生成工程、粒子成長工程における反応水溶液のpH値は特に限定されず、各工程の反応に応じて任意に選択できる。
核生成工程においては、反応水溶液(核生成用水溶液)のpH値を、液温25℃基準で、12.0以上14.0以下とすることが好ましく、12.3以上13.5以下とすることがより好ましく、12.5以上13.3以下とすることがさらに好ましい。
粒子成長工程においては、反応水溶液(粒子成長用水溶液)のpH値を、液温25℃基準で、10.5以上12.0以下とすることが好ましく、11.0以上12.0以下とすることがより好ましく、11.5以上12.0以下とすることがさらに好ましい。
反応水溶液中のアンモニウムイオン濃度は、特に限定されないが、核生成工程、粒子成長工程、いずれの工程においても、3g/L以上25g/L以下であることが好ましく、5g/L以上20g/L以下であることが好ましい。アンモニウムイオン濃度は上記範囲内で変動を抑制していることが好ましく、一定値に保持することがより好ましい。
反応水溶液の温度(反応温度)は、核生成工程と粒子成長工程を通じて、20℃以上に制御されていることが好ましく、20℃以上60℃以下の範囲に制御されていることがより好ましい。
複合水酸化物粒子の製造方法では、反応が完了するまで生成物を回収しない方式の装置、たとえば、バッチ反応槽を用いることが好ましい。このような装置であれば、オーバーフロー方式によって生成物を回収する連続晶析装置のように、成長中の粒子がオーバーフロー液と同時に回収されることがないため、粒度分布が狭い複合水酸化物粒子を容易に得ることができる。
本実施形態の正極活物質は、リチウム(Li)と、ニッケル(Ni)と、マンガン(Mn)と、コバルト(Co)と、元素A(A)とを、物質量の比で、Li:Ni:Mn:Co:A=1+u:x:y:z:tの割合で含有することができる。
本実施形態の正極活物質が含有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物粒子(以下、単に「複合酸化物粒子」ともいう)は、複数の一次粒子が凝集して形成された二次粒子を含むことができる。二次粒子は、電気的に導通する一次粒子の凝集部と、一次粒子が存在しない中空部が、分散して存在できる。係る複合酸化物粒子において、中空部は、部分的に形成される必要はなく、中心部と外殻部との間の全体に形成されていてもよい。また、凝集部は、例えば板状一次粒子が凝集して二次粒子が複数連結した状態であってもよい。なお、本実施形態において、「電気的に導通する」とは、複合酸化物粒子の高密度部同士が、直接的に、構造的に接続され、電気的に導通可能な状態であることを意味する。
本実施形態の正極活物質は、既述の様にリチウム(Li)と、ニッケル(Ni)と、マンガン(Mn)と、コバルト(Co)と、元素A(A)とを、物質量の比で、Li:Ni:Mn:Co:A=1+u:x:y:z:tの割合で含有することができる。
なお、上記に示した正極活物質の組成は一例であって、上述した構造を有している場合に、正極活物質の組成を制限するものではない。
本実施形態の正極活物質はX線回折により得られた、リチウムニッケルマンガン複合酸化物の格子定数aが2.585981Å以上2.860002Å以下であることが好ましい。
本実施形態における正極活物質の製造方法は、以下の2工程を含むことができる。
本実施形態の正極活物質の製造方法においては、任意的に、混合工程の前に熱処理工程を設けて、複合水酸化物粒子を「熱処理粒子」としてからリチウム化合物と混合してもよい。ここで、熱処理粒子には、熱処理工程において余剰水分を除去された複合水酸化物粒子のみならず、熱処理工程により、酸化物に転換された遷移金属複合酸化物粒子、またはこれらの混合物も含まれる。
混合工程は、複合水酸化物粒子または熱処理粒子である遷移金属複合化合物と、リチウム化合物とを混合して、リチウム混合物を得る工程である。
焼成工程は、混合工程で得られたリチウム混合物を所定条件の下で焼成し、遷移金属複合化合物中にリチウムを拡散させて、リチウムニッケルマンガン複合酸化物粒子を得る工程である。
リチウム化合物として、水酸化リチウムや炭酸リチウムを使用する場合には、混合工程後、焼成工程の前に、リチウム混合物を、後述する焼成温度よりも低温、かつ350℃以上800℃以下で仮焼する仮焼工程をさらに有することもできる。仮焼工程の仮焼温度は、450℃以上780℃以下であることがより好ましい。
焼成工程によって得られたリチウムニッケルマンガン複合酸化物粒子は、凝集または軽度の焼結が生じている場合がある。このような場合、リチウムニッケルマンガン複合酸化物粒子の凝集体または焼結体を解砕することが好ましい。これによって、得られる正極活物質の平均粒径や粒度分布を好適な範囲に調整することができる。なお、解砕とは、焼成時に二次粒子間の焼結ネッキングなどにより生じた複数の二次粒子からなる凝集体に、機械的エネルギーを投入して、二次粒子自体をほとんど破壊することなく分離させて、凝集体をほぐす操作を意味する。
(5)リチウムイオン二次電池
本実施形態のリチウムイオン二次電池(以下、「二次電池」ともいう。)は、既述の正極活物質を含む正極を有することができる。
(正極)
本実施形態の二次電池が有する正極は、既述の正極活物質を含むことができる。
(負極)
負極は、金属リチウム、リチウム合金等を用いることができる。また、負極は、リチウムイオンを吸蔵・脱離できる負極活物質に結着剤を混合し、適当な溶剤を加えてペースト状にした負極合材を、銅等の金属箔集電体の表面に塗布、乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成したものを用いてもよい。
(セパレータ)
正極と負極との間には、必要に応じてセパレータを挟み込んで配置することができる。セパレータは、正極と負極とを分離し、電解質を保持するものであり、公知のものを用いることができ、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどの薄い膜で、微小な孔を多数有する膜を用いることができる。
(非水系電解質)
非水系電解質としては、例えば非水系電解液を用いることができる。
(二次電池の形状、構成)
以上のように説明してきた本実施形態のリチウムイオン二次電池は、円筒形や積層形など、種々の形状にすることができる。いずれの形状を採る場合であっても、本実施形態の二次電池が非水系電解質として非水系電解液を用いる場合であれば、正極および負極を、セパレータを介して積層させて電極体とし、得られた電極体に、非水系電解液を含浸させ、正極集電体と外部に通ずる正極端子との間、および、負極集電体と外部に通ずる負極端子との間を、集電用リードなどを用いて接続し、電池ケースに密閉した構造とすることができる。
(a)複合水酸化物粒子の製造
[反応前水溶液調製工程]
はじめに、反応槽内に、水を14L入れた反応槽内を300rpmで撹拌しながら、槽内温度を40℃に設定した。この際、反応槽内に、酸素ガスを導入し、30分間流通させ、反応雰囲気を、酸素濃度が5容量%より高い酸化性雰囲気とした。なお、第一晶析工程が終わるまで、反応槽内は酸化性雰囲気とした。続いて、反応槽内に塩基性水溶液である25質量%水酸化ナトリウム水溶液と、錯化剤である25質量%アンモニア水を適量供給し、pH値が、液温25℃基準で12.5、アンモニウムイオン濃度が10g/Lとなるように調整することで反応前水溶液を形成した。
次に、上記原料水溶液を、反応前水溶液に10mL/分の速度で供給することで、核生成用水溶液を形成し、1分間の核生成を行った。この際、25質量%の水酸化ナトリウム水溶液と25質量%のアンモニア水を適時供給し、核生成用水溶液のpH値およびアンモニウムイオン濃度を上述した値に維持した。
(第一晶析工程)
核生成終了後、全ての水溶液の供給を一旦停止するとともに、反応水溶液に硫酸を加えて、pH値が、液温25℃基準で11.2となるように調整することで、粒子成長用水溶液を形成した。pH値が所定の値になったことを確認した後、原料水溶液に加えて元素Aを含む添加水溶液であるタングステン化合物水溶液を供給し、核生成工程で生成した核(粒子)を成長させた。なお、タングステン化合物としてはタングステン酸ナトリウムを用いた。
第一晶析工程終了後、反応槽内を非酸化性雰囲気とするために、一度原料水溶液および添加水溶液の供給を停止した。そして、酸素ガスから窒素ガスに切り替えて導入し、反応雰囲気を、酸素濃度が2容量%以下の非酸化性雰囲気とした。なお、第三晶析工程を終えるまで、反応槽内を非酸化性雰囲気とした。
第二晶析工程終了後、原料水溶液、及び添加水溶液の供給を再開した。第三晶析工程において所定量の原料水溶液と添加水溶液を供給した時点で、全ての水溶液の供給を停止し、粒子成長工程を終了した。
M1/(M1+M2+M3)=0.04
M2/(M1+M2+M3)=0
M3/(M1+M2+M3)=0.96
また、第一晶析工程で供給する添加水溶液中の元素Aであるタングステンの物質量の合計をW1、第二晶析工程で供給する添加水溶液中のタングステンの物質量の合計をW2、第三晶析工程で供給する添加水溶液のタングステンの物質量の合計をW3とする。この場合、実施例1では、各晶析工程での添加水溶液の供給割合が以下の式を充足するように、各工程で添加水溶液を供給した。
W1/(W1+W2+W3)=0.09
W2/(W1+W2+W3)=0
W3/(W1+W2+W3)=0.91
第三晶析工程終了後、得られた生成物を、水洗、ろ過および乾燥させることにより、粉末状の複合水酸化物粒子を得た。なお、第一晶析工程により複合水酸化物粒子の中心部が形成され、第二晶析工程により複合水酸化物粒子の外殻部の内側が、第三晶析工程により外殻部の外側が形成される。このため、上記割合で添加水溶液を供給することで、中心部におけるタングステンの存在割合(th)が第一晶析工程で添加した割合に対応した9%、外殻部におけるタングステンの存在割合(ts)が第二晶析工程、第三晶析工程で添加した割合に対応した91%となる。
(b−1)断面構造
得られた複合水酸化物粒子を樹脂に埋め込み、クロスセクションポリッシャ加工により該粒子の断面観察が可能な状態としてから、SEMにより観察を行った。
ICP発光分光分析装置(株式会社島津製作所製、ICPE−9000ICPE−9000)を用いた分析により、この複合水酸化物粒子は、一般式:Ni0.40Mn0.30Co0.30W0.006(OH)2で表されるものであることが確認された。結果を表2に示す。
レーザー光回折散乱式粒度分析計を用いて、得られた粒度分布から、複合水酸化物粒子の平均粒径、d10、d90を算出し、粒度分布の広がりを示す指標である分布指数を既述の式(1)を用いて算出した。結果を表2の「(D90−D10)/平均粒径」の欄に示す。
EDXを装着した走査型透過電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ製HD−2300A)を用いた分析した。疎な中心部に含まれるタングステンの濃度は1.2質量%、密な外殻部に含まれるタングステンの濃度は1.23質量%であることが確認できた。評価結果を表3に示す。
(混合工程)
上述のようにして得られた複合水酸化物粒子をLi/Meが1.10となるように、シェーカーミキサ装置(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製TURBULA TypeT2C)を用いて炭酸リチウムと十分に混合し、リチウム混合物を得た。
このリチウム混合物を、空気(酸素濃度:21容量%)気流中、昇温速度を2.5℃/分として950℃まで昇温し、この温度で4時間保持することにより焼成し、冷却速度を約4℃/分として室温まで冷却した。
焼成工程後に得られた正極活物質は、凝集または軽度の焼結が生じていた。このため、この正極活物質を解砕し、平均粒径および粒度分布を調整した。
(組成分析)
ICP発光分光分析装置を用いた分析により、この正極活物質は、一般式:Li1.1Ni0.40Mn0.30Co0.30W0.006O2で表されるものであることが確認された。
得られた正極活物質について、粉末X線回折測定を行った。測定は放射線としてCuKα線(波長1.54059Å)を使用したX線回折装置(スペクトリス製X' Pert PRO)を用いて行った。X線の単色化にはグラファイトの単結晶モノクロメーターを用い、印加電圧を40kV、電流40mAに設定して測定を行った。また、測定は5°/minの走査速度で行い10°から100°(2θ)の角度範囲で記録した。
得られた正極活物質を用いて、図3に示したCR2032(IEC/JIS規格)、すなわち2032型コイン電池であるリチウムイオン二次電池30を作製した。
[反応抵抗]
組み立てたコイン電池を用いてSOC80%における交流インピーダンス法による抵抗値を測定した。SOCとは電池の充電率(State of Charge)を指し、SOC80%はフル充電容量を100%とした時に、80%分を充電した状態を示す。
(実施例2〜実施例6)
粒子成長工程の各晶析工程での原料水溶液の供給割合、各晶析工程での添加水溶液の供給割合の値を表1に示した値とした点以外は、実施例1と同様にして、複合水酸化物粒子、正極活物質、リチウムイオン二次電池を作製し、評価を行った。結果を表2〜表5に示す。
(比較例1、比較例2)
粒子成長工程の各晶析工程での原料水溶液の供給割合、各晶析工程での添加水溶液の供給割合の値を表1に示した値とした点以外は、実施例1と同様にして、複合水酸化物粒子、正極活物質、リチウムイオン二次電池を作製し、評価を行った。結果を表2〜表5に示す。
Claims (12)
- ニッケル(Ni)と、マンガン(Mn)と、コバルト(Co)と、元素A(A)とを、物質量の比で、Ni:Mn:Co:A=x:y:z:t(x+y+z=1、0.3≦x≦0.95、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0<t≦0.1、前記元素Aは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、La、Hf、Ta、Wから選択される1種類以上の元素)の割合で含有し、
一次粒子を含む中心部と、前記中心部の外側に配置され、かつ前記中心部よりも一次粒子が密に配置された外殻部とを有し、
前記中心部における前記元素Aの存在割合(th)が、前記外殻部における前記元素Aの存在割合(ts)よりも小さい遷移金属複合水酸化物粒子。 - 前記外殻部のうち、外周部における前記元素Aの存在割合(ts')が、前記外殻部における前記元素Aの存在割合(ts)よりも大きい請求項1に記載の遷移金属複合水酸化物粒子。
- 以下の式(1)により求められる粒度分布の広がりを示す、分布指数が0.60以下である請求項1または請求項2に記載の遷移金属複合水酸化物粒子。
(分布指数)=〔(d90−d10)/平均粒径〕・・・(1) - 前記元素Aはタングステンである請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の遷移金属複合水酸化物粒子。
- 前記中心部のタングステン濃度が0.1質量%以上9.0質量%以下である請求項4に記載の遷移金属複合水酸化物粒子。
- 前記外殻部の外表面に10nm以上100nm以下のタングステン濃縮層が形成されている請求項4または請求項5に記載の遷移金属複合水酸化物粒子。
- 遷移金属複合水酸化物粒子の製造方法であって、
前記遷移金属複合水酸化物粒子は、ニッケル(Ni)と、マンガン(Mn)と、コバルト(Co)と、元素A(A)とを、物質量の比で、Ni:Mn:Co:A=x:y:z:t(x+y+z=1、0.3≦x≦0.95、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0<t≦0.1、元素Aは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、La、Hf、Ta、Wから選択される1種類以上の元素)の割合で含有しており、
酸化性雰囲気であり、かつ粒子成長のための核を含む反応水溶液が収容された反応槽の、前記反応水溶液に対して、少なくともニッケル及びマンガンを含む原料水溶液と、前記元素Aを含む添加水溶液と、錯化剤と、塩基性水溶液とを供給する第一晶析工程と、
前記反応槽内の雰囲気を非酸化性雰囲気に切り替える第二晶析工程と、
前記反応槽内に、少なくともニッケル及びマンガンを含む原料水溶液と、前記元素Aを含む添加水溶液と、錯化剤と、塩基性水溶液とを供給する第三晶析工程と、を有する遷移金属複合水酸化物粒子の製造方法。 - 前記元素Aはタングステンであり、
前記第一晶析工程において供給する前記添加水溶液に含まれるタングステンの物質量の合計をW1とし、
前記第三晶析工程において供給する前記添加水溶液に含まれるタングステンの物質量の合計をW3とし、
前記第一晶析工程から前記第三晶析工程までの間に、前記反応水溶液に供給する前記添加水溶液に含まれるタングステンの合計の物質量をWとした場合に、
0.05≦W1/W<0.5、及び0.5≦W3/W<0.95である請求項7に記載の遷移金属複合水酸化物粒子の製造方法。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の遷移金属複合水酸化物粒子とリチウム化合物との混合焼成物であり、
リチウム(Li)と、ニッケル(Ni)と、マンガン(Mn)と、コバルト(Co)と、元素A(A)とを、物質量の比で、Li:Ni:Mn:Co:A=1+u:x:y:z:t(−0.05≦u≦0.50、x+y+z=1、0.3≦x≦0.95、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0<t≦0.1、前記元素Aは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、La、Hf、Ta、Wから選択される1種類以上の元素)の割合で含有し、
六方晶系のリチウムニッケルマンガン複合酸化物粒子を含むリチウムイオン二次電池用正極活物質。 - X線回折により得られた、前記リチウムニッケルマンガン複合酸化物の格子定数aが2.585981Å以上2.860002Å以下である請求項9に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
- 粒子の表層及び粒界から選択された部分に、タングステン及びリチウムを含む化合物が配置されている請求項9または請求項10に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
- 請求項9から請求項11のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質を含有する正極を備えたリチウムイオン二次電池。
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