JP2021146302A - 濾材、フィルタエレメント、及び濾材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の濾材は、一方の繊維集合体Aの厚さ方向の断面における最も見掛密度の高い部分の見掛密度と、最も見掛密度の低い部分の見掛密度の差が0.030g/cm3以上と、繊維集合体Aに見掛密度が低い部分と、見掛密度が高い部分が存在し、見掛密度が低い部分は空気が通りやすいことから、圧力損失が小さい、脱臭機能を有する濾材が実現できる。また、本発明の濾材は、繊維集合体B前駆体の一方の主面上に脱臭粒子を配置してから、繊維集合体B前駆体の脱臭粒子を有する主面上に別の繊維集合体A前駆体を積層するとともに加圧し、少なくとも繊維集合体A前駆体を厚さ方向に部分的に変形させることで製造できる。
【選択図】図1
Description
(1)繊維集合体AまたはBの目付を算出する。なお、目付とは、最も広い面における面積1m2あたりの質量をいう。
(2)濾材を、濾材の主面に対して垂直方向に切断する。
(3)(2)で切断した濾材の切断面を顕微鏡で観察し、濾材の断面写真を3枚撮る。このとき、濾材の切断面の長辺が1cm以上となるように断面写真を撮る。
(4)(3)で得られた3枚の濾材の断面写真から、濾材の主面に対して垂直である繊維集合体AまたはBの最も長い厚さ方向の長さ(mm)を断面写真ごとに測定し、3枚の断面写真における測定値を算術平均し、小数点第4位を四捨五入する。また、繊維集合体AまたはBの最も短い厚さ方向の長さ(mm)も同様に求める。なお、本発明でいう「主面」とは、最も広い面のことをいう。
(5)以下の式で繊維集合体A及びBにおける最も短い厚さ方向の長さを有する部分(最も見掛密度の高い部分)の見掛密度及び最も長い厚さ方向の長さを有する部分(最も見掛密度の低い部分)の見掛密度を算出する。
d={a/b}/103
d:見掛密度(g/cm3)
a:繊維集合体の目付(g/m2)
b:繊維集合体の最も長い又は最も短い厚さ方向の長さの算術平均値(mm)
(繊維集合体A前駆体)
熱可塑性樹脂として、融点160℃のポリプロピレン樹脂を用い、押出機およびギヤポンプ、メルトブロー口金、圧縮空気発生装置および空気加熱機、捕集コンベア、および巻取機からなる装置を用いて、目付15.0g/m2、厚さ0.350mm、見掛密度0.043g/cm3、繊維径2.0〜5.0μm、連続繊維のメルトブロー不織布を製造した。その後、前記メルトブロー不織布にエレクトレット処理を施し、繊維集合体A前駆体を作製した。
(繊維集合体B前駆体)
傾斜ワイヤー方式の湿式法により、繊維径25μm、繊維長20mmのポリエチレンテレフタレート繊維を60mass%、繊維径15μm、繊維長20mmのビニロン繊維を40mass%から構成された目付35.0g/m2の繊維ウエブを作製した。その後、該繊維ウエブにアクリルバインダを含浸し、乾燥熱処理して目付45.0g/m2、厚さ0.300mm、見掛密度0.150g/cm3の湿式不織布からなる繊維集合体B前駆体を作製した。
(脱臭粒子)
平均粒子径0.30μm、比表面積1100m2/gの活性炭、及び平均粒子径0.15μm、比表面積480m2/g、球状のシリカゲルを準備した。
次に、前記活性炭と前記シリカゲルを3:1の質量比で混合し、本発明の脱臭粒子とした。
(濾材の製造)
繊維集合体B前駆体の一方の主面上に、目付5g/m2の共重合ポリアミドから構成された融点110℃の熱可塑性有機樹脂シートを積層した。
次に、繊維集合体B前駆体の共重合ポリアミドから構成された熱可塑性有機樹脂シートを有する主面上に、脱臭粒子を総量が63g/m2になるように均一に散布した。
その後、圧力5kg/cm2、温度120℃の水蒸気処理を7秒間行って熱可塑性有機樹脂シートを溶融させて、繊維集合体B前駆体と脱臭粒子を接着させた。
さらに、繊維集合体B前駆体の脱臭粒子を有する主面上に、目付5g/m2のポリプロピレンから構成され、溶融されたホットメルト樹脂のスプレーを施し、ホットメルト樹脂が溶融している間に繊維集合体A前駆体を積層させて、ロール間距離0.65mmの常温の2本のロールの間に通し、繊維集合体A前駆体と脱臭粒子を接着させ、目付133g/m2、厚さ0.65mmの濾材を得た。実施例1の濾材において、繊維集合体Aにおける最も長い厚さ方向の長さが0.238mm、最も短い厚さ方向の長さが0.120mm、繊維集合体Aにおける最も見掛密度の高い部分の見掛密度は0.125g/cm3、最も見掛密度の低い部分の見掛密度は0.063g/cm3、差が0.062g/cm3であった。なお、繊維集合体Bにおける最も長い厚さ方向の長さが0.290mm、最も短い厚さ方向の長さが0.276mm、最も見掛密度の高い部分の見掛密度は0.163g/cm3、最も見掛密度の低い部分の見掛密度は0.155g/cm3、差が0.008g/cm3であった。
(フィルタエレメントの製造)
前記濾材をプリーツ加工機に供し、また、ホットメルト樹脂を用いて不織布から構成された外枠を濾材の周縁部全体に貼り付け、200mm角、プリーツ高さ19mm、プリーツ間隔3mmのフィルタエレメントを製造した。
(濾材の製造)
実施例1と同じ繊維集合体B前駆体の一方の主面上に、実施例1と同じ脱臭粒子63g/m2と融点98℃の低密度ポリエチレン粒子10g/m2の混合物を散布し、その後、圧力5kg/cm2、温度120℃の水蒸気処理を7秒間行って低密度ポリエチレン粒子を溶融させて、繊維集合体B前駆体と脱臭粒子を接着させた。
さらに、低密度ポリエチレン粒子が溶融している間に繊維集合体B前駆体の脱臭粒子を有する主面上に、実施例1と同じ繊維集合体A前駆体を積層させてロール間距離0.65mmの常温の2本のロールの間に通し、繊維集合体A前駆体と脱臭粒子を接着させ、目付133g/m2、厚さ0.65mmの濾材を得た。比較例1の濾材において、繊維集合体Aにおける最も長い厚さ方向の長さが0.188mm、最も短い厚さ方向の長さが0.142mm、繊維集合体Aにおける最も見掛密度の高い部分の見掛密度は0.106g/cm3、最も見掛密度の低い部分の見掛密度が0.080g/cm3、差が0.026g/cm3であった。なお、繊維集合体Bにおける最も長い厚さ方向の長さが0.283mm、最も短い厚さ方向の長さが0.271mm、最も見掛密度の高い部分の見掛密度は0.166g/cm3、最も見掛密度の低い部分の見掛密度は0.159g/cm3、差が0.007g/cm3であった。
(フィルタエレメントの製造)
前記濾材をプリーツ加工機に供し、また、ホットメルト樹脂を用いて不織布から構成された外枠を濾材の周縁部全体に貼り付け、200mm角、プリーツ高さ19mm、プリーツ間隔3mmのフィルタエレメントを製造した。
実施例及び比較例の濾材及びフィルタエレメントを、有効間口面積0.1m2のホルダーにセットし、面風速3m/minで繊維集合体B側から繊維集合体A側に向けて鉛直方向に空気を通過させ、濾材及びフィルタエレメントの上下流の圧力差をMODUS社製デジタルマノメータMA2−04P差圧計で測定した。測定は1つの濾材またはフィルタエレメントから任意に5箇所をサンプリングして行い、その平均値を濾材及びフィルタエレメントの圧力損失(単位:Pa)とした。
2・・・繊維集合体B
3・・・脱臭粒子
4・・・有機樹脂
5・・・繊維集合体Aにおける最も厚さ方向の長さが短い部分
6・・・繊維集合体Aにおける最も厚さ方向の長さが長い部分
Claims (7)
- 2つの繊維集合体A、Bの間に脱臭粒子が配置された濾材であって、
濾材の厚さ方向の断面において、少なくとも一方の繊維集合体Aに見掛密度が高い部分と見掛密度が低い部分が存在し、
前記一方の繊維集合体Aにおける最も見掛密度の高い部分の見掛密度と、最も見掛密度の低い部分の見掛密度の差が0.030g/cm3以上である、濾材。 - 繊維集合体Bと脱臭粒子とが有機樹脂を介して接着しており、前記有機樹脂がシート状である、請求項1に記載の濾材。
- 繊維集合体Bと脱臭粒子とが有機樹脂を介して接着しており、前記有機樹脂の量が10g/m2以下である、請求項1又は2に記載の濾材。
- 脱臭粒子の含有量が100g/m2以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の濾材。
- 濾材の厚さが0.70mm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の濾材。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の濾材がプリーツ加工されたものと、前記濾材がプリーツ加工されたものの周縁部に外枠を備えてなる、フィルタエレメント。
- (1)繊維集合体B前駆体を用意し、繊維集合体B前駆体の一方の主面上に脱臭粒子を配置する工程、
(2)繊維集合体B前駆体の脱臭粒子を有する主面上に別の繊維集合体A前駆体を積層するとともに加圧し、少なくとも繊維集合体A前駆体を厚さ方向に部分的に変形させて、繊維集合体A前駆体に由来する繊維集合体Aと、繊維集合体B前駆体に由来する繊維集合体Bの間に脱臭粒子が配置された濾材を形成する工程、
とを有する、請求項1に記載の濾材の製造方法。
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