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JP2021105091A - 2液型無溶剤系接着剤及び2液型無溶剤系接着剤用の主剤 - Google Patents

2液型無溶剤系接着剤及び2液型無溶剤系接着剤用の主剤 Download PDF

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法久 渡邉
Norihisa Watanabe
法久 渡邉
藤田 淳
Atsushi Fujita
藤田  淳
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Abstract

【課題】ポリプロピレンに対する接着性を有する2液型無溶剤系接着剤を提供すること。【解決手段】主剤と硬化剤とからなり、主剤が、液状エポキシ化合物を主成分として含むエポキシ成分と、テルペンフェノール樹脂と、を含有し、硬化剤が、液状アミン硬化剤を含有し、テルペンフェノール樹脂の含有量が、エポキシ成分100質量部に対して、5〜50質量部であり、液状アミン硬化剤の含有量が、エポキシ成分100質量部に対して、20〜65質量部である、2液型無溶剤系接着剤。【選択図】なし

Description

本発明は、2液型無溶剤系接着剤及び2液型無溶剤系接着剤用の主剤に関する。
ポリプロピレン等の表面エネルギーが低い部材に対して充分な接着性を有する接着剤の需要がある。例えば、特許文献1には、ポリオレフィン樹脂(A)、エポキシまたはもしくはフェノキシ樹脂(B)、の存在下、エチレン性不飽和2重結合を含有するモノマーをグラフト重合してなる樹脂溶液(I)に硬化剤(II)を配合してなるポリオレフィン樹脂用接着剤組成物が開示されている。
特開平11−293216号公報
上記特許文献1の接着剤には有機溶剤が用いられているが、近年、環境汚染、人体への影響等の観点から、揮発性有機化合物(VOC)の使用が問題視されるようになってきている。VOC低減の観点では、接着剤が実質的に有機溶剤を含有しないこと、すなわち、無溶剤系であることが望ましい。
これに対し、2液型無溶剤系接着剤は、各種材料の混合時、主剤・硬化剤の2液型無溶剤系接着剤セットの作製時などに取り扱いが容易であること、及び、実質的に溶剤を含有せず硬化後にVOCが残留しないことから、作業効率の向上が求められる用途や加熱が制限される用途に有用である。一方、従来の一般的な2液型無溶剤系接着剤では、表面エネルギーが低い部材に対する充分な接着性が得られ難く、特に、ポリプロピレンに対する接着性が得られ難い。
本発明の目的の一つは、ポリプロピレンに対しても接着性を有する2液型無溶剤系接着剤を提供することにある。
本発明の一側面は、主剤と硬化剤とからなり、主剤が、液状エポキシ化合物を主成分として含むエポキシ成分と、テルペンフェノール樹脂と、を含有し、硬化剤が、液状アミン硬化剤を含有し、テルペンフェノール樹脂の含有量が、エポキシ成分100質量部に対して、5〜50質量部であり、液状アミン硬化剤の含有量が、エポキシ成分100質量部に対して、20〜65質量部である、2液型無溶剤系接着剤に関する。この接着剤はポリプロピレンに対する接着性を有する。
エポキシ成分は、エポキシオリゴマーを含んでいてよい。エポキシオリゴマーは、液状であってよい。
エポキシ成分は、単官能エポキシ化合物を含んでいてよい。単官能エポキシ化合物は液状であってよい。
液状アミン硬化剤は、粘度が100Pa・s以下であるジアミンを含んでいてよい。
主剤及び硬化剤の少なくとも一方は、強靭化剤を含んでいてよい。
主剤及び硬化剤の少なくとも一方は、反応速度調整剤を含んでいてよい。
本発明の他の一側面は、液状エポキシ化合物を主成分として含むエポキシ成分と、テルペンフェノール樹脂と、を含有し、テルペンフェノール樹脂の含有量が、エポキシ成分100質量部に対して、5〜50質量部である、2液型無溶剤系接着剤用の主剤に関する。この主剤は、例えば、液状アミン硬化剤を含有する硬化剤と組み合わせることで、ポリプロピレンに対する接着性を有する2液型無溶剤系接着剤を提供する。
本発明によれば、ポリプロピレンに対する接着性を有する2液型無溶剤系接着剤を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について説明する。ただし、本発明は下記実施形態に何ら限定されるものではない。なお、本明細書において、「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。本明細書に例示する材料は、特に断らない限り、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
一実施形態の2液型無溶剤系接着剤(以下、単に「接着剤」ともいう。)は、主剤(Bパート)と硬化剤(Aパート)とからなる。主剤と硬化剤とは、別個に存在しており、主剤と硬化剤とを混合することで接着剤を硬化させることができる。ここで、「無溶剤系」とは、主剤及び硬化剤中の溶剤の含有量(総量)の合計が0〜1質量%であることを意味する。溶剤とは、接着剤の溶媒として通常用いられる化合物であり、アセトン、メタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、トルエン、ヘキサン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
主剤は、液状のエポキシ化合物(液状エポキシ化合物)を主成分として含むエポキシ成分と、テルペンフェノール樹脂と、を含有し、硬化剤は、液状のアミン硬化剤(液状アミン硬化剤)を含有する。
テルペンフェノール樹脂の含有量は、エポキシ成分100質量部に対して、5〜50質量部であり、液状アミン硬化剤の含有量は、エポキシ成分100質量部に対して、20〜65質量部である。
本実施形態の接着剤は、エポキシ成分と液状アミン硬化剤とを用いるため、常温(例えば、5〜40℃)で硬化させることができる。具体的には、常温で主剤と硬化剤とを混合すると、主剤中のエポキシ成分と液状アミン硬化剤との反応が開始し、硬化が進行する。これにより、本実施形態の接着剤の硬化物が得られる。主剤と硬化剤とを混合するタイミングは、特に限定されず、例えば、基材等の被着体(接着剤が適用される部材)へ接着剤を適用する前であってよい。
上記のとおり、本実施形態の接着剤は常温硬化性であり、且つ、無溶剤系であるため、加熱が制限される用途において有用である。また、加熱により硬化を促進することも可能であり、作業時間の短縮のために加熱硬化をして、作業効率を向上させることもできる。具体的には、例えば、樹脂とアルミを併用するサッシなどの建築部材、移動式携帯端末、画面表示用部材、電子モジュール等の電子機器などの接着剤として広く用いることができる。
本実施形態の接着剤は、2液型無溶剤系の接着剤でありながら、ポリプロピレンに対しても接着性を有する。すなわち、本実施形態の接着剤によれば、ポリプロピレンに対しても接着力を有する接着剤の硬化物が得られる。
以下、本実施形態の接着剤の必須成分である、エポキシ成分、テルペンフェノール樹脂及び液状アミン硬化剤、並びに、任意成分について詳細に説明する。
(エポキシ成分)
エポキシ成分は、エポキシ基を少なくとも1つ有する化合物(エポキシ化合物)で構成される。エポキシ化合物が液状アミン硬化剤(液状アミン化合物)と反応して充分に硬化するためには、エポキシ基を少なくとも2つ有する必要がある。そのため、エポキシ成分は、通常、2つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物を含んでいる。ただし、本実施形態では、エポキシ成分が、エポキシ基を1つ有する単官能エポキシ化合物を含んでいてもよい。
エポキシ化合物は、モノマーであっても、オリゴマーであってもよい。エポキシオリゴマーとは、特定の分子構造の繰り返し単位からなる主鎖の一方又は両方の末端にエポキシ基を有する化合物であり、かつ特定の分子構造の繰り返し単位の数が100以下であるエポキシ化合物を意味する。エポキシ化合物がオリゴマーである場合、硬化後のエポキシ化合物の可撓性が向上する傾向がある。なお、一般に「エポキシ樹脂」と呼ばれる化合物は、本実施形態のエポキシ化合物に包含される。
エポキシ化合物は、脂肪族骨格を有する脂肪族エポキシ化合物であっても、脂環式骨格を有する脂環式エポキシ化合物であっても、芳香族骨格を有する芳香族エポキシ化合物であってもよい。エポキシ化合物がエポキシオリゴマーである場合、繰り返し単位が脂肪族骨格を有する脂肪族エポキシオリゴマーであっても、繰り返し単位が脂環式骨格を有する脂環式エポキシオリゴマーであっても、繰り返し単位が芳香族骨格を有する芳香族エポキシ化合物であってもよい。硬化物の硬度を向上させる観点では、エポキシ成分が、脂環式エポキシ化合物又は芳香族エポキシ化合物を含むことが好ましく、ビスフェノール系エポキシ化合物を含むことがより好ましい。ビスフェノール系エポキシ化合物はコスト低減の観点でも好ましい。
ところで、2液型接着剤としては、エポキシ成分を用いるエポキシ系接着剤の他、アクリル系接着剤及びウレタン系接着剤が知られている。しかしながら、アクリル系接着剤及びウレタン系接着剤は、エポキシ系接着剤と比較して硬化速度が速いため、接着剤が適用対象に濡れ広がる前に硬化してしまう場合があり、このような硬化を避けるために接着剤の適用作業が複雑になる場合がある。一方、本実施形態の接着剤においてエポキシ成分がビスフェノール系エポキシ化合物を含む場合、2液(主剤と硬化剤)の混合後、接着剤が硬化するまでの時間を比較的長く確保することができる。そのため、本実施形態の接着剤においてエポキシ成分がビスフェノール系エポキシ化合物を含む場合、接着剤が適用対象に濡れ広がる前に硬化してしまう等の不具合が起こり難く、接着剤の適用作業が容易となる。
ビスフェノール系エポキシ化合物は、ビスフェノール骨格又は水添ビスフェノール骨格(ビスフェノールの芳香環上の炭素原子の一部又は全部に水素原子が付加した骨格)とエポキシ基とを有する化合物であり、典型的にはビスフェノールとエピクロルヒドリンの縮合物(ビスフェノールグリシジルエーテル)である。ビスフェノール系エポキシ化合物としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールADジグリシジルエーテル、ビスフェノールAPジグリシジルエーテル、ビスフェノールAFジグリシジルエーテル、ビスフェノールBジグリシジルエーテル、ビスフェノールBPジグリシジルエーテル、ビスフェノールCジグリシジルエーテル、ビスフェノールEジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールGジグリシジルエーテル、ビスフェノールMジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ビスフェノールPジグリシジルエーテル、ビスフェノールPHジグリシジルエーテル、ビスフェノールTMCジグリシジルエーテル、ビスフェノールZジグリシジルエーテル、これらの水添化合物、以上の化合物の任意の混合物等が挙げられる。
エポキシ成分は、液状エポキシ化合物を主成分として含む。すなわち、エポキシ成分における液状エポキシ化合物の含有量は、エポキシ成分の全量に対して、50質量%超である。液状エポキシ化合物の含有量は、接着剤中にテルペンフェノール樹脂をより均一に存在させることができ、ポリプロピレンに対する接着性を更に向上させることができる観点から、エポキシ成分の全量に対して、70質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることが更に好ましい。エポキシ成分は、液状エポキシ化合物のみからなっていてもよい。
液状エポキシの粘度は、100Pa・s以下である。なお、上記粘度は、25℃、1atmにおいて、B型粘度計で測定される粘度である。
液状エポキシ化合物は、多官能エポキシ化合物であっても単官能エポキシ化合物であってもよい。液状エポキシ化合物としては、液状ビスフェノール系エポキシ化合物(上述したビスフェノール系エポキシ化合物のうち液状のもの)、液状脂肪族エポキシド等が挙げられる。液状エポキシ化合物は、硬化物の硬度調整の観点から、アルキル等で変性されていてもよい。
液状エポキシ化合物はオリゴマーであることが好ましい。すなわち、エポキシ成分は、液状のエポキシオリゴマーを含むことが好ましい。エポキシ成分が液状のエポキシオリゴマーを含む場合、均一に分散可能で層分離を起こしにくい傾向がある。
液状エポキシ化合物としては、接着剤中にテルペンフェノール樹脂をより均一に存在させることができ、ポリプロピレンに対する接着性を更に向上させることができる観点から、主剤に含まれるテルペンフェノール樹脂を溶解することができる液状エポキシ化合物を用いることが好ましい。テルペンフェノール樹脂を溶解しやすい観点では、水添ビスフェノールA型のグリシジルエーテルが好ましい。テルペンフェノール樹脂を溶解することができることは、目視にて確認することができる。液状エポキシ化合物がテルペンフェノール樹脂の溶解性を有する場合は、テルペンフェノール樹脂を液状エポキシ化合物内に溶解させた際、不溶分は発生せず、液状エポキシ化合物の透明性を目視にて確認できる。一方、液状エポキシ化合物がテルペンフェノール樹脂の溶解性を有しない場合は、不溶分が残るか、十分に溶解できないために液状エポキシ化合物に濁りが発生する。
本実施形態では、テルペンフェノール樹脂を溶解することができる液状エポキシ化合物と、テルペンフェノール樹脂を溶解することができないエポキシ化合物とを併用してよい。テルペンフェノール樹脂を溶解することができないエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型(又はAD型、S型、F型)のグリシジルエーテル等が好ましく用いられる。これらのエポキシ化合物を併用することで、硬化物の硬度が向上する傾向があり、ポリプロピレンに対する接着性がより向上する傾向がある。
エポキシ成分は、硬化物の可撓性を向上させる観点から、単官能エポキシ化合物を含むことが好ましい。単官能エポキシ化合物は、可撓化剤としてエポキシ成分に含まれていてよい。単官能エポキシ化合物は、硬化物の可撓性を更に向上させることができる観点及びポリプロピレンに対する接着性が更に向上する観点から、液状であることが好ましく、テルペンフェノール樹脂を溶解することができることが更に好ましい。
単官能エポキシ化合物の構造は、特に限定されないが、硬化物の可撓性が更に向上する観点から、炭素数が8以上の脂肪族基(長鎖脂肪族基)を有することが好ましい。長鎖脂肪族基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和又は不飽和のいずれであってもよい。長鎖脂肪族基を有する単官能エポキシ化合物としては、例えば、長鎖脂肪族アルコールのグリシジルエーテル化物、長鎖脂肪酸のグリシジルエステル化物等が挙げられる。これらの単官能エポキシ化合物は、テルペンフェノール樹脂の溶解性に優れる傾向がある。
単官能のエポキシ化合物として、エポキシ基を有するシランカップリング剤を用いてもよい。シランカップリング剤を用いることで、ポリプロピレンに対する接着性が向上する傾向がある。エポキシ基を有するシランカップリング剤としては、下記式(1)で表されるシランカップリング剤が好ましく用いられる。
Figure 2021105091

[式(1)中、Rは水素原子又はアルキル基(例えばメチル基又はエチル基)を示し、nは1〜10の整数を示す。複数のRは、互いに同一であっても異なっていてもよい。]
単官能エポキシ化合物の分子量は、例えば、100以上であってよく、500以下であってよい。すなわち、単官能エポキシ化合物の分子量は、例えば、100〜500である。
単官能エポキシ化合物の含有量は、硬化物の可撓性が向上する観点からエポキシ成分の全量に対して、80質量%以下であってよく、70質量%以下又は65質量%以下であってもよい。本実施形態では、液状の単官能エポキシ化合物の含有量が上記範囲であることが好ましい。
エポキシ化合物のエポキシ当量(g/eq)は、硬化物の柔軟性と靭性を両立する観点から、150以上であってよく、500以下であってよい。すなわち、エポキシ化合物のエポキシ当量(g/eq)は、例えば、150〜500である。本実施形態では、エポキシ成分全体のエポキシ等量が上記範囲であることがより好ましい。
エポキシ化合物としては、市販品を用いてよい。市販品としては、例えば、YD128(日鉄ケミカル&マテリアル株式会社製)、HBE100(新日本理化株式会社製)、YX7400(三菱ケミカル株式会社製)、エピコート825(JER社製)、エピコート827(JER社製)、エピコート828(JER社製)、GAN(日本化薬社製)、GOT(日本化薬社製)、RE−3035−L(日本化薬社製)等が挙げられる。
(テルペンフェノール樹脂)
テルペンフェノール樹脂は、例えば、テルペンモノマーとフェノールとの共重合により得られるポリマーであり、テルペン残基とフェノール残基とを含む。テルペンフェノール樹脂は、主剤中に均一に存在している(例えば、分散又は溶解している)ことが好ましく、主剤中に溶解していることがより好ましい。テルペンフェノール樹脂が主剤中に溶解していることは、上述した、液状エポキシ化合物がテルペンフェノール樹脂を溶解できることの確認方法と同様にして確認することができる。
テルペンモノマーとしては、特に限定されないが、α−ピネン、β−ピネン、リモネン等のモノテルペンが好ましく用いられる。
テルペンフェノール樹脂のOH価は、1mgKOH/g以上であってよく、5mgKOH/g以上又は10mgKOH/g以上であってもよい。テルペンフェノール樹脂のOH価は、200mgKOH/g以下であってよく、180mgKOH/g以下又は150mgKOH/g以下であってもよい。
テルペンフェノール樹脂の軟化点は、80℃以上であってよく、90℃以上又は100℃以上であってもよい。テルペンフェノール樹脂の軟化点は、160℃以下であってよく、150℃以下又は140℃以下であってもよい。
テルペンフェノール樹脂としては、市販品を用いることができる。市販品としては、例えば、U115(ヤスハラケミカル株式会社製)、T115(ヤスハラケミカル株式会社製)等が挙げられる。
テルペンフェノール樹脂の含有量は、エポキシ成分100質量部に対して、5〜50質量部である。テルペンフェノール樹脂の含有量は、ポリプロピレンに対する接着性を改善できる観点から、エポキシ成分100質量部に対して、7質量部以上又は10質量部以上であってもよい。テルペンフェノール樹脂の含有量は、接着剤の硬化を進行させやすい観点では、エポキシ成分100質量部に対して、40質量部以下又は30質量部以下であってよい。
(液状アミン硬化剤)
液状アミン硬化剤は、エポキシ化合物と反応して架橋構造を形成する液状のアミン化合物である。液状アミン硬化剤は、例えば、一級アミノ基(−NH)及び/又は二級アミノ基(−NHR;Rは有機基)を有する。
液状アミン硬化剤におけるアミノ基(一級アミノ基及び二級アミノ基)の数は特に限定されない。液状アミン硬化剤は、例えば、アミノ基を1つ有するモノアミンであってよく、アミノ基を2つ有するジアミンであってよく、アミノ基を3つ以上有するポリアミンであってもよい。また、液状アミン硬化剤は、特定の分子構造の繰り返した単位を複数有する化合物(オリゴマー又はポリマー)であってもよい。例えば、液状アミン硬化剤は、複数の繰り返した単位からなる主鎖の一方又は両方の末端にアミノ基を有する化合物(例えば、アミノ基を有する化合物と、アミノ基と反応可能な官能基を有する化合物との重合体)であってよく、アミノ基を有する分子構造の繰り返し単位を複数有する化合物(例えば、アミノ基を有する化合物の重合体)であってもよい。液状アミン硬化剤がオリゴマー又はポリマーである場合、繰り返し単位を構成する分子構造の分子量は、50以上2000以下であることが好ましい。
液状アミン硬化剤は、脂肪族骨格を有する脂肪族アミンであっても、脂環式骨格を有する脂環式アミンであっても、芳香族骨格を有する芳香族アミンであってもよい。液状アミン硬化剤がオリゴマー又はポリマーである場合、繰り返し単位が脂肪族骨格を有する脂肪族アミンであっても、繰り返し単位が脂環式骨格を有する脂環式アミンであっても、繰り返し単位が芳香族骨格を有する芳香族アミンであってもよい。液状アミン硬化剤が脂肪族アミンである場合、脂肪族構造は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和又は不飽和のいずれであってもよい。
液状アミン硬化剤は、脂肪族不飽和カルボン酸の二量体における二つの末端カルボキシル基が一級アミノ基又は二級アミノ基に置換されてなるダイマージアミン(ジアミン二量体)であってもよい。脂肪族不飽和カルボン酸は、例えば、炭素数12〜24の脂肪族基を有する不飽和カルボン酸であり、具体的には、オレイン酸、リノール酸等が挙げられる。ダイマージアミンとしては、炭素数28〜44のダイマ−酸由来である(炭素数28〜44のダイマー酸骨格を有する)ジアミンが好ましい。
液状アミン硬化剤の粘度は、100Pa・s以下である。液状アミン硬化剤は、粘度が100Pa・s以下であるため、取り扱い性や分散性に優れる。なお上記粘度は、25℃、1atmにおいて、B型粘度計で測定される粘度である。
液状アミン硬化剤のアミン当量(g/eq)は、硬化物の柔軟性と靭性を両立する観点から、100以上であってよく、600以下であってよい。すなわち、アミン硬化剤のアミン当量(g/eq)は、例えば、100〜600である。
液状アミン硬化剤としては、市販品を用いてよい。市販品としては、Sunmide506(エボニックジャパン社製)、Sunmide70(エボニックジャパン社製)、Sunmide75(エボニックジャパン社製)、Sunmide76T(エボニックジャパン社製)、Sunmide76TK(エボニックジャパン社製)、Ancamide2137(エボニックジャパン社製)、Ancamide2396A(エボニックジャパン社製)、Ancamide501(エボニックジャパン社製)、Ancamide502(エボニックジャパン社製)、Ancamide506(エボニックジャパン社製)、Ancamide2050(エボニックジャパン社製)、Ancamide221(エボニックジャパン社製)、Ancamide2353(エボニックジャパン社製)、Ancamide2589(エボニックジャパン社製)、Ancamide260A(エボニックジャパン社製)、Ancamide350A(エボニックジャパン社製)、Ancamide351A(エボニックジャパン社製)、Ancamide375A(エボニックジャパン社製)、Ancamide910(エボニックジャパン社製)等が挙げられる。ダイマージアミンの市販品として、例えば、Priamine1071(Croda Japan社製)、Priamine1073(Croda Japan社製)、Priamine1074(Croda Japan社製)、Priamine1075(Croda Japan社製)、Versamid115(BASFジャパン社製)、Versamid125(BASFジャパン社製)、Versamid140(BASFジャパン社製)、Versamid150(BASFジャパン社製)等を用いることもできる。
液状アミン硬化剤の含有量は、エポキシ成分100質量部に対して、20〜65質量部である。液状アミン硬化剤の含有量は、硬化速度の観点から、エポキシ成分100質量部に対して、25質量部以上であってもよい。液状アミン硬化剤の含有量は、最終硬化物の硬度の観点から、エポキシ成分100質量部に対して、60質量部以下であってもよい。
硬化剤は、液状アミン硬化剤以外のアミン硬化剤を含んでいてもよい。アミン硬化剤中の液状アミン硬化剤の含有量は、特に限定されないが、アミン硬化剤の全量に対して、例えば、50質量%超、70質量%以上、90質量%以上又は95質量%以上であってよく、アミン硬化剤が液状アミン硬化剤のみからなっていてもよい。
(任意成分)
接着剤における主剤及び硬化剤の少なくとも一方は、任意成分として、強靭化剤、反応速度調整剤等を含有してよい。これらの中でも、主剤及び硬化剤の少なくとも一方が、強靭化剤及び反応速度調整剤からなる群より選択される少なくと一種の任意成分を含有することが好ましい。
[強靭化剤]
強靭化剤は、硬くて脆いとされるエポキシ硬化物に対して、柔軟性や靭性を付与できる材料である。強靭化剤としては、例えば、共重合体ゴム等のゴム弾性を有する化合物や、これら材料をコアシェル構造にした化合物を用いることが好ましい。
強靭化剤は主剤、硬化剤どちらに含有されていてもよい。
主剤に配合可能な強靭化剤としては、例えば、ポリイソプレン合成ゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、メチルメタアクリレートと、ブタジエンと、スチレンの3成分で構成される共重合体(MBS)等の共役ジエン系共重合体ゴム、ポリブチルアクリレート等のアクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等のエラストマーなどの共重合体ゴム、及びこれらをコアシェル構造にした化合物が挙げられる。これらの強靭化剤は、主剤の分離や増粘などが起こりにくく安定的に配合できるかぎり反応性基(例えば、アミノ基と反応可能な官能基(エポキシ基等))を有していてもよい。
硬化剤に配合可能な強靭化剤としては、例えば、ポリイソプレン合成ゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、メチルメタアクリレートと、ブタジエンと、スチレンの3成分で構成される共重合体(MBS)等の共役ジエン系共重合体ゴム、ポリブチルアクリレート等のアクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等のエラストマーおよびこれらをコアシェル構造にした化合物等が挙げられる。これらの強靭化剤は、硬化剤の分離や増粘などが起こりにくく安定的に配合できるかぎり反応性基(例えば、エポキシ基と反応可能な官能基(アミン基等))を有していてもよい。
強靭化剤は各種材料の混合時、主剤・硬化剤の2液型無溶剤系接着剤セットの作製時などの取り扱い性の観点から、流動性(100Pa・s超の粘度)を有していてもよい。このような強靭化剤は、硬化中に硬化物の中に取り込まれ、可撓性を付与することができる。従って、エポキシ化合物やアミン硬化剤と反応して硬化する官能基を有することが望ましい。例えばカルボキシル末端ブタジエンアクリロニトリルゴム(CTBN)、エポキシ末端ブタジエンアクリロニトリルゴム(ETBN)、アミン末端ブタジエンアクリロニトリルゴム(ATBN)等のエラストマー、又は、これらの混合物が挙げられる。
流動性(100Pa・s超の粘度)を有している強靭化剤としては、市販品を用いてよい。市販品としては、Hypro1300x8CTBN(CVC THERM OSET SPECIALITIES社製)、Hypro 1300x9CTBN(CVC THERM OSET SPECIALITIES社製)、Hypro1300x13CTBN(CVC THERM OSET SPECIALITIES社製)、Hypro1300x63ETBN(CVC THERM OSET SPECIALITIES社製)、Hypro1300x68ETBN(CVC THERMOSET SPECIALITIES社製)、Hypro1300x16ATBN(CVC THERM OSET SPECIALITIES社製)、Hypro1300x21ATBN(CVC THERMOSET SPECIALITIES社製)等が挙げられる。
最終硬化物の柔軟性や靭性を発現する観点から、強靭化剤の分子量は2000超であることが好ましい。
強靭化剤の含有量は、全接着剤成分の合計量を100質量%とした場合、例えば、0質量%以上であり、20質量%以上であってよく、35質量%以下であってよい。すなわち、強靭化剤の含有量は、全接着剤成分の合計量を100質量%とした場合、0〜35質量%であってよく、20〜35質量%であってよい。
[反応速度調整剤]
反応速度調整剤は、硬化反応の速度の調整機能を有する化合物であり、例えば、硬化反応を促進する機能を有する化合物(硬化促進剤)である。反応速度調整剤としては、例えば、第三級アミノ基を1以上有する第三級アミン系反応速度調整剤、チオール基を1以上有するチオール系反応速度調整剤等が挙げられる。
第三級アミン系反応速度調整剤としては、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等が挙げられる。
第三級アミン系反応速度調整剤としては、市販品を用いてよい。市販品としては、例えば、TAP(化薬アクゾ株式会社製)等が挙げられる。
チオール系反応速度調整剤としては、脂肪族エーテル構造を有する多官能チオール化合物、脂肪族エステル構造を有する多官能チオール化合物等が挙げられる。
チオール系反応速度調整剤としては、市販品を用いてよい。市販品としては、例えば、チオコールLP−3(東レ・ファインケミカル社製)、チオコールLP−23(東レ・ファインケミカル社製)、チオコールLP−33(東レ・ファインケミカル社製)、MTTP(堺化学社製)、QX11(三菱ケミカル株式会社製)、QX40(三菱ケミカル株式会社製)、カレンズMT−PE1(昭和電工株式会社)、カレンズMT−BD1(昭和電工株式会社)、カレンズMT−NR1(昭和電工株式会社)、カレンズMT−TPMB(昭和電工株式会社)等が挙げられる。
反応速度調整剤の含有量は、エポキシ成分100質量部に対して、例えば0質量部以上であり、10質量部以上であってよく、60質量部以下であってよい。すなわち、反応速度調整剤の含有量は、エポキシ成分100質量部に対して、0〜60質量部であってよく、10〜60質量部であってよい。
上記実施形態の接着剤の主剤及び硬化剤は、上述した各成分を混合することにより製造することができる。
上記実施形態の接着剤は、2液型無溶剤系接着剤セットとして販売されてよい。2液型無溶剤系接着剤セットは、主剤を含む主剤入り容器と硬化剤を含む硬化剤入り容器とからなり、主剤が、液状エポキシ化合物を主成分として含むエポキシ成分と、テルペンフェノール樹脂と、を含有し、硬化剤が、液状アミン硬化剤を含有し、テルペンフェノール樹脂の含有量が、エポキシ成分100質量部に対して、5〜50質量部である。この2液型無溶剤系接着剤セットでは、液状アミン硬化剤の使用量(接着剤とした場合の含有量)がエポキシ成分の使用量100質量部に対して20〜65質量部となるように、主剤と硬化剤とを用いる。
2液型無溶剤系接着剤セットの流通形態は特に限定されない。例えば、主剤の量(主剤入り容器に含まれる主剤の量)と硬化剤の量(硬化剤入り容器に含まれる硬化剤の量)とが同一であり、且つ、主剤と硬化剤とを1:1の質量比若しくは体積比で使用することが推奨される流通形態であってよく、主剤と硬化剤とを1:1の質量比若しくは体積比で使用することが推奨されるが、主剤の量(主剤入り容器に含まれる主剤の量)と硬化剤の量(硬化剤入り容器に含まれる硬化剤の量)とが異なる流通形態であってもよい。また、主剤の量(主剤入り容器に含まれる主剤の量)と硬化剤の量(硬化剤入り容器に含まれる硬化剤の量)とが同一であるが、主剤と硬化剤との使用推奨量比が1:1以外の質量比若しくは体積比である流通形態であってもよい。
以上、一実施形態の2液型無溶剤系接着剤及び2液型無溶剤系接着剤セットについて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、本発明の一実施形態は、液状エポキシ化合物を主成分として含むエポキシ成分と、テルペンフェノール樹脂と、を含有し、テルペンフェノール樹脂の含有量が、エポキシ成分100質量部に対して、5〜50質量部である、2液型無溶剤系接着剤用の主剤に関する。主剤に含まれる各成分の詳細は、上記実施形態の2液型無溶剤系接着剤における主剤と同じである。本実施形態の主剤は、例えば、液状アミン硬化剤を含有する硬化剤と組み合わせることで、ポリプロピレンに対する接着性を有する2液型無溶剤系接着剤を提供する。
また、本発明の一実施形態は、上記実施形態の2液型無溶剤系接着剤の主剤と硬化剤との混合物(接着剤組成物)に関する。この混合物は、少なくとも、液状エポキシ化合物を主成分として含むエポキシ成分と、テルペンフェノール樹脂と、液状アミン硬化剤と、を含有しており、上述した任意成分を含有していてもよい。混合物におけるテルペンフェノール樹脂の含有量は、エポキシ成分100質量部に対して、5〜50質量部であり、液状アミン硬化剤の含有量は、エポキシ成分100質量部に対して、20〜65質量部であり、溶剤の含有量は、混合物の全質量を基準として、0〜1質量%である。
また、本発明の一実施形態は、上記実施形態の2液型無溶剤系接着剤の硬化物(主剤と硬化剤との混合物の硬化物)に関する。硬化物は、少なくとも、液状エポキシ化合物を主成分として含むエポキシ成分と液状アミン硬化剤との反応物(架橋体)と、テルペンフェノール樹脂とを含有しており、上述した任意成分を含有していてもよい。任意成分は、エポキシ化合物及び/又はアミン硬化剤と反応した状態で存在してもよい。
また、本発明の一実施形態は、上記実施形態の硬化物の製造方法に関する。この製造方法は、例えば、主剤と硬化剤とを混合して混合物を得る工程と、得られた混合物を被着体の表面に適用する工程と、を備えている。この製造方法では、液状アミン硬化剤の配合量がエポキシ成分100質量部に対して20〜65質量部となるように主剤と硬化剤とを混合する。混合物は常温で硬化することができるが、本実施形態の製造方法では加熱等の硬化工程を更に実施してもよい。また、混合物の硬化が完了する前に、混合物が適用された被着体とは異なる他の被着体を当該混合物の上に配置(例えば積層)してよい。これにより、上記実施形態の硬化物を介して2つの被着体を接合することができる。対向して配置された2つの被着体の間に主剤と硬化剤の混合物を流し込み硬化させることにより、当該2つの被着体を接合してもよい。
主剤と硬化剤の混合方法は、特に限定されず、手動又はミキサー等の撹拌機器を用いる方法であってよい。
混合物を被着体に適用する方法は特に限定されず、グラビア法、ロールコーティング法、ダイコート法、バーコーティング法、ディッピング法、スプレーコート法、カーテンコート法、スピンコート法、フレキソコート法、スクリーンコート法、刷毛又は筆を用いて塗工する方法等の種々の方法であってよい。
被着体は、例えば、少なくとも接着剤が適用される表面にポリプロピレンを含む基材であり、好ましくは、少なくとも接着剤が適用される表面がポリプロピレンで構成されている基材(例えばポリプロピレンフィルム)である。
以下、本発明の内容を実施例及び比較例を用いてより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下に示す材料を用意した。
[エポキシ成分(液状エポキシ化合物)]
・YD128:ビスフェノールA型エポキシ化合物(4,4’−イソプロピリデンジフェノールとエピクロルヒドリンとの重縮合物、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社製、商品名、テルペンフェノール樹脂の溶解可否:不可、粘度:13Pa・s)
・HBE100:水添ビスフェノールA型エポキシ化合物(4,4’−イソプロピリデンジシクロヘキサノールとエピクロルヒドリンとの重縮合物、新日本理化株式会社製、商品名、テルペンフェノール樹脂の溶解可否:可、粘度:2.2Pa・s)
・YX7400:変性ビスフェノールA型エポキシ化合物(三菱ケミカル株式会社製、商品名、テルペンフェノール樹脂の溶解可否:不可、粘度:0.2Pa・s)
・N2513HP:単官能エポキシ化合物(エポキシ化カシューナッツ油、Cardolite社製、商品名、テルペンフェノール樹脂の溶解可否:可、粘度:0.032Pa・s)
・OFS−6040:エポキシ基含有シランカップリング剤(3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、東レ・ダウコーニング株式会社製、テルペンフェノール樹脂の溶解可否:不可、粘度:0.032Pa・s)
[テルペンフェノール樹脂]
・U115:テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル株式会社製、商品名)
・T115:テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル株式会社製、商品名)
[液状アミン硬化剤]
・Ancamide910:ポリアミドアミン(エボニックジャパン社製、商品名、アミン当量:230、粘度:6Pa・s)
・Priamine1073:ダイマージアミン(Croda Japan社製、商品名、アミン当量:163、粘度:0.21Pa・s)
[強靭化剤]
・ATBN1300X16:アミノ基含有強靭化剤(アミノ基末端アクリロニトリルブタジエンゴム、CVC THERMOSET SPECIALITIES社製、商品名、粘度:210Pa・s)
[反応速度調整剤]
・QX11:チオール系反応速度調整剤(ポリエーテルポリチオール、三菱ケミカル株式会社製、商品名)
・TAP:第三級アミン系反応速度調整剤(2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、化薬アクゾ株式会社製、商品名)
(実施例1〜4及び比較例1〜3)
[接着剤の調製]
自転公転攪拌機を用いて、表1に示す材料を表1に示す配合量(質量部)で混合し、実施例1〜4及び比較例1〜3の2液型無溶剤系接着剤(主剤及び硬化剤)を得た。実施例1〜4の接着剤については、主剤と硬化剤とを混合することにより常温(25℃)で硬化して最終硬化物が得られることを確認した。
[評価]
得られた接着剤の主剤と硬化剤を混合した後、ポリプロピレン基材(100mm×25mm×2.0mm)上に0.35mmの厚さで塗布し、65℃で4時間加熱して評価サンプルを得た。得られた評価サンプルにおける硬化物の硬化状態及び硬化物のポリプロピレン基材に対する接着強度(PPシェア強度)を引張試験機にて確認した。具体的には、引張試験機を用いて、500mm/minの測定速度で接着強度を測定した。得られた接着強度が0.05MPa未満かつ、破壊モードが凝集破壊である場合に、接着剤の硬化が不十分である(評価B)と判断し、それ以外の場合を接着剤の硬化が十分である(評価A)と判断した。また、硬化物としての強度は、0.3MPa以上を可として判断した。
Figure 2021105091

Claims (9)

  1. 主剤と硬化剤とからなり、
    前記主剤が、液状エポキシ化合物を主成分として含むエポキシ成分と、テルペンフェノール樹脂と、を含有し、
    前記硬化剤が、液状アミン硬化剤を含有し、
    前記テルペンフェノール樹脂の含有量が、前記エポキシ成分100質量部に対して、5〜50質量部であり、
    前記液状アミン硬化剤の含有量が、前記エポキシ成分100質量部に対して、20〜65質量部である、2液型無溶剤系接着剤。
  2. 前記エポキシ成分が、エポキシオリゴマーを含む、請求項1に記載の2液型無溶剤系接着剤。
  3. 前記エポキシオリゴマーが液状である、請求項2に記載の2液型無溶剤系接着剤。
  4. 前記エポキシ成分が、単官能エポキシ化合物を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の2液型無溶剤系接着剤。
  5. 前記単官能エポキシ化合物が液状である、請求項4に記載の2液型無溶剤系接着剤。
  6. 前記液状アミン硬化剤が、粘度が100Pa・s以下であるジアミンを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の2液型無溶剤系接着剤。
  7. 前記主剤及び前記硬化剤の少なくとも一方が、強靭化剤を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の2液型無溶剤系接着剤。
  8. 前記主剤及び前記硬化剤の少なくとも一方が、反応速度調整剤を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の2液型無溶剤系接着剤。
  9. 液状エポキシ化合物を主成分として含むエポキシ成分と、テルペンフェノール樹脂と、を含有し、
    前記テルペンフェノール樹脂の含有量が、前記エポキシ成分100質量部に対して、5〜50質量部である、2液型無溶剤系接着剤用の主剤。
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