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JP2021085530A - 駆動ベルト用の横断セグメント、および横断セグメントを有する駆動ベルトを備える無段変速機 - Google Patents

駆動ベルト用の横断セグメント、および横断セグメントを有する駆動ベルトを備える無段変速機 Download PDF

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JP2021085530A
JP2021085530A JP2020197029A JP2020197029A JP2021085530A JP 2021085530 A JP2021085530 A JP 2021085530A JP 2020197029 A JP2020197029 A JP 2020197029A JP 2020197029 A JP2020197029 A JP 2020197029A JP 2021085530 A JP2021085530 A JP 2021085530A
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JP2020197029A
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ヨハネス マリア ファン デル メーア コルネリス
Johannes Maria Van Der Meer Cornelis
ヨハネス マリア ファン デル メーア コルネリス
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Robert Bosch GmbH
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Robert Bosch GmbH
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

【課題】耐摩耗性対作動効率の観点から公知の駆動ベルトの性能をさらに向上させる。【解決手段】複数の互いに重ねられたリングのスタックに取り付けられた一列の横断セグメント10を有するベルトおよびプーリタイプの無段変速機用の駆動ベルトに関する。横断セグメント10には、横断セグメント10の前面11の凸状に湾曲した領域の形態の傾斜エッジ18が設けられており、傾斜エッジ18は、横断セグメント10が相対的に傾斜した位置にあるときに、連続する横断セグメント10の間の相互押付接触を提供する。傾斜エッジ18の半径方向外側範囲は、傾斜エッジ18のこのような半径方向外側範囲に隣接する本体前面11の表面部分に対して鈍角σで向けられている。【選択図】図6

Description

本発明は、2つのプーリおよび駆動ベルトを備えた無段変速機用の駆動ベルトの一部を構成するための横断セグメントに関する。このような駆動ベルトは、国際公開第2015/063132号より公知であり、互いに重ねられた複数の連続的な金属バンド、すなわち、平坦でかつ薄いリングのスタックにスライド可能に取り付けられた、一列の金属横断セグメントを有する。この特定のタイプの駆動ベルトは、プッシュタイプ駆動ベルトまたはプッシュベルトも呼ばれる。
以下の説明では、軸方向、半径方向および周方向は、駆動ベルトが変速機の外側に円形の状態で配置されたときの駆動ベルトに関して規定される。さらに、横断セグメントの厚さ寸法は駆動ベルトの周方向で規定され、横断セグメントの高さ寸法は前記半径方向で規定され、横断セグメントの幅寸法は前記軸方向で規定される。
公知の各横断セグメントは、ベース部分、中間部分および上側部分を有する。横断セグメントの中間部分は半径方向に延びており、横断セグメントの前記ベース部分と前記上側部分とを接続している。ベース部分と上側部分との間において、横断セグメントの中間部分のそれぞれの側には、駆動ベルトのそれぞれのリングスタックを収容するためのそれぞれのスロットが画定されている。各スロットにおいて、スロットの半径方向外側に面した底面は、半径方向外側方向においてリングスタックと接触しかつリングスタックを支持する。横断セグメントのベース部分に関連したスロットのこれらの底面は、以下では支持面と呼ばれる。
駆動ベルトの横断セグメントの列において、横断セグメントの(ベルト回転方向に面した)本体前面の少なくとも一部は、前記列においてそれぞれ先行する横断セグメントの(ベルト回転方向に関して後方に面した)本体後面の少なくとも一部に当接する一方、横断セグメントの本体後面の少なくとも一部は、それぞれ後続する横断セグメントの本体前面の少なくとも一部に当接する。横断セグメントの本体前面および本体後面のうちの少なくとも一方、例えば、本体前面は、軸方向に延びた、凸状に湾曲した表面部分を有する。この湾曲した表面部分は、本体前面を、互いに所定の角度(鈍角)で向けられた半径方向外側表面部分と半径方向内側表面部分とに分割している。駆動ベルトにおける当接する横断セグメントは互いに対して傾斜することができる一方、このような湾曲した表面部分において互いに接触したままであり、この湾曲した表面部分は、以下では傾斜エッジと呼ばれるが、当該技術分野ではロッキングエッジとも呼ばれる。したがって、傾斜エッジが設けられていることにより、駆動ベルトの横断セグメントの列は、互いに対して力(押付力)を加え続けながら、トランスミッションプーリによって強制されるリングスタックの局所的湾曲に滑らかに追従することができる。
このような傾斜エッジに関して、例えば、米国特許第6440023号明細書は、円弧形状を備える傾斜エッジを提供し、円弧形状の曲率半径は駆動ベルトの所定の設計および動作パラメータに関連させられていることを開示している。特に、米国特許第6440023号明細書は、横断セグメントの間の最大許容ヘルツ接触応力、すなわち傾斜エッジの最大許容摩耗率に基づく、傾斜エッジのための最小曲率半径を規定している。実際には、このような最小許容傾斜エッジ半径は、一般的に、実用上、横断セグメント間の傾斜角度に応じて、当接する横断セグメント間の接触線の半径方向内方への移動を最小限にするために好ましい。しかしながら、対照的に、特開2009/216145号公報は、曲率半径が半径方向内方に向かって増大している傾斜エッジを開示している。この場合、特開2009/216145号公報は、駆動ベルトの作動中にプーリにおける当接する横断セグメント間の接触力が横断セグメント間の傾斜角度に応じて変化することを考慮している。特に、特開2009/216145号公報によれば、傾斜角度が最大であるとき、すなわちプーリにおける駆動ベルトの曲率半径が最小であるときにこのような接触力は最大となる。
本発明の目的は、耐摩耗性対作動効率の観点から公知の駆動ベルトの性能をさらに向上させることである。より具体的には、本発明は、これに関連して横断セグメントの設計を最適化することを目的とする。
本発明によれば、傾斜エッジの凸状の湾曲は、本体前面の前記半径方向外側表面部分に対して鈍角で始まり、この鈍角は、180度から、プーリにおける当接する横断セグメント間の最小傾斜角度を引いたものに相当するかまたはそれよりも大きい。代替的に、傾斜エッジは、少なくとも、半径方向において外側セクションおよび内側セクションに設けられてもよく、そのうち外側セクションは、内側セクションより小さい半径または曲率半径に従って凸状に湾曲させられているのに対し、外側セクションの半径方向の範囲は、内側セクションの半径方向の範囲の3分の1未満、好ましくは、5分の1〜3分の1である。
より具体的には、本発明によれば、傾斜エッジの半径方向外側セクションの曲率半径は、前記最大許容ヘルツ応力および/または摩耗率に関して半径方向内側セクションのために規定されたものより小さくてよい。これに関して、傾斜エッジの半径方向外側セクションの曲率半径がゼロに等しいという限定的なケースは、本発明の第1の言及した実施形態に相当することに留意されたい。しかしながら、実際には、作動中の横断セグメントの塑性変形および/または摩耗により、または製造プロセスにおける実用上の制限により、傾斜エッジの外側セクションの形態の移行セクションが、一般的に、本体前面の前記半径方向外側表面部分と、傾斜エッジの内側セクションとの間に存在する。
本発明の基礎にあるのは、変速機における駆動ベルトの作動の態様である。すなわち、変速機における駆動ベルトの回転方向で見て、相対的に先行する横断セグメントは、後続の横断セグメントに対して回転する。なぜならば、相対的に先行する横断セグメントは、プーリ間に配置された駆動ベルトの直線軌道部分から、プーリに配置された駆動ベルトの湾曲軌道部分へ移行するからである。特に、前記湾曲軌道部分において、横断セグメントは、以下のように、湾曲した軌道部分の曲率半径Rrおよび横断セグメントの厚さtによって求められるまたは少なくとも近似することができる傾斜角度αで互いに向けられる:
(180・t)/(π・Rmin)≧α[deg]≧(180・t)/(π・Rmax) (1)
ここで、RminおよびRmaxはそれぞれ、プーリにおける駆動ベルトの湾曲軌道経路の最小および最大発生半径Rrを表している。
したがって、(180・t)/(π・Rmax)より小さい傾斜角度αは、駆動ベルトの直線軌道部分から駆動ベルトの湾曲軌道経路への、またはその逆の前記相対的に先行する横断セグメントの移行の間に短時間だけ生じる。したがって、本発明によれば、傾斜エッジの半径方向外側セクションは、傾斜エッジの過剰な摩耗を生じることなく式(1)に従って傾斜角度αを規定する底部セクションより小さな曲率半径に従って湾曲させられてもよい。定量的に、また変速機および駆動ベルトの典型的な設計および寸法に関連して、以下の好ましいパラメータ値が、本発明に従って適用される:
− 傾斜エッジの前記外側セクションは、6mmより小さい、特に2〜4mmの曲率半径に従って好ましくは凸状に湾曲させられており、かつ/または
− 傾斜エッジの前記内側セクションは、6mmと等しい、または6mmより大きい、特に10〜20mmの曲率半径に従って好ましくは凸状に湾曲させられており、かつ/または
− 傾斜エッジの前記外側セクションは、好ましくは、少なくとも1度、特に1〜2度の角度にわたって存在し、かつ/または
− 前記外側および内側セクションは、好ましくは、互いにかつ本体前面の前記半径方向外側表面部分および前記半径方向内側表面部分とそれぞれ滑らかに結合している。
ここで、上述の発明および発明の基礎となる技術的な作動原理を図面を参照しながら説明する。
2つのプーリ上を走行する駆動ベルトを備える無段変速機の斜視図である。 周方向に向けられた公知の駆動ベルトの断面図である。 公知の駆動ベルトの横断セグメントの幅方向に向けられた図である。 公知の駆動ベルトにおける2つの連続する互いに当接する横断セグメント間の接触を、その拡大されたセクションで示す図である。 公知の横断セグメントの傾斜エッジを詳細に示す図である。 本発明による第1の実施形態における横断セグメントの傾斜エッジを示す図である。 本発明による第2の実施形態における横断セグメントの傾斜エッジを示す図である。
特に、これらの図面は概略的であり、特に縮尺どおりに描かれていないことに留意されたい。
図1は、自動車の原動機と駆動輪との間で自動車において利用するなどのための、無段変速機を概略的に示している。無段変速機は、概して、参照符号1によって示されている。無段変速機1は、2つのプーリ2,3と、プーリ2,3の周囲に閉ループで設けられた駆動ベルト6とを有する。各プーリ2,3には、プーリ軸4と、2つのプーリシーブ7,8とが設けられており、そのうち第1のプーリシーブ7はそれぞれのプーリ2,3のプーリ軸4に固定されており、そのうち第2のプーリシーブ8は、このようなプーリ軸4に対して軸方向に移動可能であるのに対して、回転方向ではプーリ軸4に固定されている。変速機1の作動中、駆動ベルト6は、各プーリ2,3において、各プーリ2,3のそれぞれのプーリシーブ7,8によってかつそれぞれのプーリシーブ7,8の間に、いわゆる走行半径Rrで締め付けられ、この走行半径Rrは、プーリ2,3のプーリシーブ7,8を互いに向かってもしくは互いから離れるように移動させることによって変速機の速度比を変化させるために、最小走行半径Rminと最大走行半径Rmaxとの間で変化させることができる。
駆動ベルト6は、以下ではリングスタック9と呼ばれる、互いに半径方向に積み重ねられた連続的なバンドまたはリングの2つのセットを有する。駆動ベルト6の横断セグメント10はリングスタック9上に配置されており、リングスタック9の全周に沿ってほぼ隣接した列を形成している。単純にするために、これらの横断セグメント10のうちの幾つかのみが図1に示されている。
横断セグメント10は、少なくともリングスタック9の周囲に沿って、リングスタック9に対して可動に設けられている。その結果、摩擦によってかつ横断セグメント10が互いに対して押し付け合いかつプーリ2,3の回転方向でリングスタック9の周囲に沿って互いに前方へ押すことによって、変速機プーリ2,3の間でトルクを伝達することができる。駆動ベルト6の横断セグメント10およびリングスタック9(のリング)は、一般的に、鋼から形成されている。この特定のタイプの変速機1およびその作動原理はそれ自体周知である。
図2には、駆動ベルト6の典型的な実施形態が、駆動ベルト6の長さまたは周方向Cに向けられた、すなわち駆動ベルト6の幅または軸方向Aおよび高さまたは半径方向Rに対して垂直に向けられた断面図で示されている。図3において、図2の横断セグメント10のみが、軸方向Aにおける側面図で示されている。
図2では、リングスタック9が断面図で示されており、駆動ベルト6の1つの横断セグメント10が正面図で示されている。リングスタック9は、この場合、それぞれ5つの個々の平坦で、薄く、柔軟な無端リング5から成り、これらの無端リング5は、それぞれのリングスタック9を形成するために、半径方向Rにおいて互いに同心状に積み重ねられている。しかしながら、実際には、これらのリングスタック9はしばしば6つ以上の無端リング5、例えば、9または12の無端リングを含む。
図2および図3において、横断セグメント10は、半径方向Rにおいて順に、主に台形のベース部分13と、比較的狭い中間部分14と、主に三角形の上側部分15とを有するように示されている。中間部分14のそれぞれの側において、ベース部分13と上側部分15との間にスロット33が画定されており、これらのスロット33にリングスタック9が収容されている。各スロット33において、ベース部分13の半径方向外側に面した支持面42は、作動中、それぞれのリングスタック9の半径方向内側と接触する。
横断セグメント10の本体前面は概して参照符号11によって示されているのに対し、横断セグメント10の本体後面は概して参照符号12によって示されている。駆動ベルト6において、横断セグメント10の本体前面11の少なくとも一部は、それぞれの先行する横断セグメント10の本体後面12の少なくとも一部に当接するのに対し、横断セグメント10の本体後面12の少なくとも一部は、それぞれの後続の横断セグメント10の本体前面11の少なくとも一部に当接する。
横断セグメント10は、その接触面37によって、各プーリ2,3のディスク7,8の間に加えられる締付力を受け取り、1つのこのような接触面37が横断セグメント10の軸方向の各側に設けられている。これらの接触面37は、半径方向外方に向かって互いに広がっており、これにより、接触面37の間に、ベルト角度φと呼ばれる鋭角φが規定されており、この鋭角φは、プーリ2,3のプーリシーブ7,8の間に規定されたプーリ角度θと厳密に一致する。
横断セグメント10には、前面11から突出した突出部40と、後面12に設けられた対応する空洞41とが設けられている。駆動ベルト6において、後続の横断セグメント10の突出部40は先行する横断セグメント10の空洞41に少なくとも部分的に配置され、これにより、駆動ベルト6の周方向Cに対して垂直な平面におけるこれらの連続する横断セグメント10間の相対移動が防止されるまたは少なくとも制限される。
横断セグメント10の前面11において、横断セグメント10のベース部分13に傾斜エッジ18が画定されている。傾斜エッジ18は、前面11の凸状に湾曲した領域によって表され、この領域は、半径方向Rにおいて前記前面11の2つの部分を分離しており、これらの2つの部分は、互いに所定の角度(鈍角)で向けられており、これにより、傾斜エッジ18の下側、すなわち傾斜エッジ18の半径方向内側において横断セグメント10がテーパさせられている。傾斜エッジ18の重要な機能は、連続する横断セグメント10がプーリ2,3において互いに対して僅かに回転させられた、すなわち傾斜位置になったとき、連続する横断セグメント10の間の相互押付接触を提供することである。傾斜エッジ18のこの機能は、図3の横断セグメント10の部分Pの拡大図である図4により詳細に示されている。
図4は、両方とも整列した、すなわち平行の向きにあるときおよび互いに傾斜角度αで向けられているときの、2つの連続する互いに当接する横断セグメント10a,10bの軸方向に向けられた図を表す。前記平行の向きにおいて、連続する横断セグメント10a,10bは、傾斜エッジ18の上側、すなわち半径方向外側において接触している。しかしながら、それぞれの先行する横断セグメント10bがそれぞれの後続の横断セグメント10aに対して回転すると、先行する横断セグメント10bの後面12が、このような後続の横断セグメント10aの傾斜エッジ18に沿って転がる。この回転および転がりは、連続する横断セグメント10a,10bの先行する横断セグメント10bがプーリ2,3の2つのプーリシーブ7,8の間にちょうど進入したときまたはプーリシーブ7,8の間からちょうど出てきたときに生じる。これらが両方とも駆動ベルト6の湾曲軌道部分においてシーブ7,8の間に配置されているとき、連続する横断セグメント10a,10bの間の傾斜角度αはほぼ一定のままであり、後続の横断セグメント10aの傾斜エッジ18における、連続する横断セグメント10a,10bの間の半径方向接触位置も一定である。これにより、傾斜角度αは次のように近似することができる:
α[deg]≒(180・t)/(π・Rr) (2)
ここで、tは、駆動ベルト6の周方向における横断セグメント10の厚さ寸法を表す。
図5に示したように、公知の横断セグメント10の傾斜エッジ18には一定の半径18Rが設けられており、その基準または中心点18Cは傾斜エッジ18の半径方向外側範囲と一致しており、これにより、傾斜エッジ18は、傾斜エッジ18の上側、すなわち半径方向外側に位置する前面11の部分と滑らかに結合している。前面11の傾斜エッジ18、すなわち凸状湾曲は、変速機1における駆動ベルト5の作動中に生じる連続する横断セグメント10a,10bの間のあらゆる傾斜角度α、すなわち式(2)におけるRr=∞とRr=Rminとの間のあらゆる傾斜角度αを提供することができるような程度まで半径方向内側へ延びている。例えば、Rmin=25mmおよびt=1.5mmの典型的なパラメータ値の場合、傾斜エッジ18は、少なくとも3.5度の角度βにわたって存在し、すなわち半径方向外側範囲において垂直に整列させられた状態から、半径方向内側範囲において垂直に対して3.5度以上で向けられた状態にわたって存在する。すなわち、6mmの典型的に適用されるロッキングエッジ半径18Rの場合、わずか0.37mm以下のロッキングエッジ18の円弧長さ18Lが最小限必要とされる。
駆動ベルト6の走行半径Rrは、プーリ3,4における湾曲軌道部分においてRminとRmaxとの間で変化するが、プーリ3,4の間の直線軌道部分においてはほぼ無限であるので、先行する横断セグメント10bが前記直線軌道部分と湾曲軌道部分との間で移行するとき、0〜(180・t)/(π・Rmax)のより小さな傾斜角度α値が、連続する横断セグメント10a,10bの間に短時間だけ生じる。その結果、前記より小さな傾斜角度α値を表す傾斜エッジ18の半径方向外側セクションは、上記の式(1)による比較的より大きな傾斜角度α値の範囲を表す傾斜エッジ18の半径方向内側セクションより摩耗しにくい。本発明によれば、駆動ベルト6のこの作動態様は、横断セグメント10、特に横断セグメント10の傾斜エッジ18の好ましい設計変更を可能にする。
本発明による新規の横断セグメント10の第1の実施形態が、図6に示されている。本発明のこの第1の実施形態において、傾斜エッジ18の前記半径方向外側範囲は、傾斜エッジ18のこのような半径方向外側範囲に隣接する本体前面11の表面部分に対して鈍角σで向けられている。この新規の設計特徴は、傾斜エッジ18の半径方向外側範囲の曲率半径18Rの中心点18Cが傾斜エッジ18の上側、すなわち半径方向外側に配置されることを有効に必然的に伴う。好ましくはこの場合、ロッキングエッジ18によって規定される傾斜角度αの範囲は、公知の横断セグメント10のものと比較して減じられ、特に、前記より小さな傾斜角度α値を有さない。その結果、ロッキングエッジ18の半径方向範囲および円弧長さを、公知の横断セグメント10のものと比較して好ましくは減じることができる。代替的に、傾斜エッジ18の半径18Rを、傾斜エッジ18の円弧長さ18Lを増大させることなく、公知の横断セグメント10のものと比較して好ましくは増大させることができる。これによって、前記湾曲軌道部分における連続する横断セグメント10間の接触応力が減じられ、これにより、好ましくは横断セグメント10の弾性圧縮および/または摩耗を減じる。
本発明による新規の横断セグメント10の第2の代替的な実施形態が、図7に示されている。この第2の実施形態において、横断セグメント10の傾斜エッジ18は、半径方向外側セクション181および半径方向内側セクション182の両方を有し、半径方向外側セクション181の曲率半径18R1は半径方向内側セクション182の曲率半径18R2より小さく、半径方向外側セクション181は前記より小さな傾斜角度α値(のみ)を規定している。この第2の実施形態においても、ロッキングエッジ18の半径方向範囲および円弧長さのそれぞれを好ましくは減じることができるか、または半径方向内側セクション182の半径18R2を公知の横断セグメント10のものと比較して好ましくは増大させることができる。好ましくは、半径方向内側セクション182は、半径方向外側セクション181に滑らかに結合している、すなわち(所定の角度で向けられているのではなく)連続的であり、この場合、傾斜エッジ18の半径方向内側セクション182の曲率半径18R2の中心点18C2は、傾斜エッジ18の上側、すなわち半径方向外側に配置されている。好ましくは、また、半径方向外側セクション181は、傾斜エッジ18のこのような半径方向外側セクション181に隣接する本体前面11の前記表面部分と滑らかに結合している。
本開示は、前記説明の全体および添付図面の全ての詳細に加えて、添付の請求項の全ての特徴に関しかつそれらの全ての特徴を含む。請求項における括弧書きの参照符号は、請求項の範囲を限定せず、単にそれぞれの特徴の拘束力のない例として提供されている。請求項に記載の特徴は、場合によっては、任意の製品または任意のプロセスにおいて別々に適用することができるが、任意の製品または任意のプロセスにおいて2つ以上のこのような特徴のあらゆる組み合わせを提供することも可能である。
本開示によって表された発明は、本明細書に明確に言及された実施形態および/または実施例に限定されず、実施形態の補正、改良および実用的適用、特に当業者が想到するそれらものも包含する。

Claims (9)

  1. 駆動ベルト(6)用の横断セグメント(10)であって、複数の互いに重ねられたバンドから成るリングスタック(9)と、該リングスタック(9)に可動に配置された複数の連続した横断セグメント(10)とが設けられており、該横断セグメント(10)は、前記リングスタック(9)を収容するためのスロット(33)を画定しており、該スロット(33)は、下側において、前記リングスタック(9)を支持するための支持面(42)を備える前記横断セグメント(10)のベース部分(13)によって画定されており、前記ベース部分(13)には、傾斜エッジ(18)が、前記横断セグメント(10)の前面(11)の、高さ方向で凸状に湾曲させられた部分の形態で設けられている、横断セグメント(10)において、前記傾斜エッジ(18)の前記凸状の湾曲は、前記傾斜エッジ(18)の上側に配置されかつ前記傾斜エッジ(18)に隣接する前記前面(11)の部分に対して所定の角度に向けられていることを特徴とする、横断セグメント(10)。
  2. 駆動ベルト(6)用の横断セグメント(10)であって、複数の互いに重ねられたバンドから成るリングスタック(9)と、該リングスタック(9)に可動に配置された複数の連続した横断セグメント(10)とが設けられており、前記横断セグメント(10)は、前記リングスタック(9)を収容するためのスロット(33)を画定しており、前記スロット(33)は、下側において、前記リングスタック(9)を支持するための支持面(42)を備える前記横断セグメント(10)のベース部分(13)によって画定されており、前記ベース部分(13)には、傾斜エッジ(18)が、前記横断セグメント(10)の前面(11)の、曲率半径(18R)に従って高さ方向において凸状に湾曲させられた部分の形態で設けられている、横断セグメント(10)において、前記傾斜エッジ(18)の前記曲率半径(18R)の中心点(18C)が前記傾斜エッジ(18)の上側に配置されていることを特徴とする、横断セグメント(10)。
  3. 複数の互いに重ねられたバンドから成るリングスタック(9)と、該リングスタック(9)に可動に配置された、請求項1または2記載の複数の連続する横断セグメント(10)とが設けられた駆動ベルト(3)。
  4. 無段変速機(1)であって、2つのプーリ(2,3)と、これらのプーリ(2,3)の周囲に巻き付けられた駆動ベルト(6)とを備え、該駆動ベルト(6)は、複数の互いに重ねられたバンドと、リングスタック(9)に可動に配置された複数の連続する横断セグメント(10)とから成り、各横断セグメントは、前記リングスタック(9)を収容するためのスロット(33)を画定しており、該スロット(33)は、下側において、前記リングスタック(9)を支持するための支持面(42)を備える、前記横断セグメント(10)のベース部分(13)によって画定されており、該ベース部分(13)において、傾斜エッジ(18)が、関連する前記横断セグメント(10)の前面(11)の高さ方向部分の形態で設けられており、前記傾斜エッジ(18)は、前記プーリ(2,3)において、前記駆動ベルト(6)における2つの連続する前記横断セグメント(10)の間に接触を提供し、前記プーリ(2,3)の位置において、連続する前記横断セグメント(10)は、傾斜角度(α)で互いに向けられ、該傾斜角度(α)は、それぞれの前記プーリ(2,3)の周囲における前記駆動ベルト(6)の走行半径(Rr;Rmax;Rmin)に関連しており、前記傾斜エッジ(18)は、比較的小さな曲率半径(18R1)に従って湾曲させられた上側セクション(181)と、比較的大きな曲率半径(18R2)に従って湾曲させられた下側セクション(182)とを有する、無段変速機(1)において、前記傾斜エッジ(18)の前記上側セクション(181)は、前記変速機(1)における前記駆動ベルト(6)の前記走行半径(Rr;Rmax;Rmin)の最大発生値(Rmax)に関連した、連続する前記横断セグメント(10)の間の傾斜角度(α)と等しいまたはこれより小さい角度にわたって存在することを特徴とする、無段変速機(1)。
  5. 前記傾斜エッジ(18)の前記上側セクション(181)の前記曲率半径(18R1)は、6mmより小さく、好ましくは2〜4mmの範囲の値を有することを特徴とする、請求項4記載の無段変速機(1)。
  6. 前記傾斜エッジ(18)の前記下側セクション(182)の前記曲率半径(18R2)は、6mm以上であり、好ましくは10〜20mmの範囲の値を有することを特徴とする、請求項4または5記載の無段変速機(1)。
  7. 前記傾斜エッジ(18)の前記下側セクション(182)の前記曲率半径(18R2)の中心点(18C2)は、前記傾斜エッジ(18)の上側に配置されていることを特徴とする、請求項6記載の無段変速機(1)。
  8. 前記傾斜エッジ(18)の前記上側セクション(181)は、少なくとも1度、好ましくは1〜2度の角度にわたって存在することを特徴とする、請求項4から7までのいずれか1項記載の無段変速機(1)。
  9. 前記傾斜エッジ(18)の前記上側セクション(181)は、前記傾斜エッジ(18)の前記下側セクション(182)の高さ方向の延びの3分の1未満にわたって高さ方向に延びており、好ましくは、高さ方向の前記延びの5分の1〜3分の1にわたって延びていることを特徴とする、請求項4から7までのいずれか1項記載の無段変速機(1)。
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