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JP2021079746A - 車両の制御装置 - Google Patents

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JP2021079746A
JP2021079746A JP2019206931A JP2019206931A JP2021079746A JP 2021079746 A JP2021079746 A JP 2021079746A JP 2019206931 A JP2019206931 A JP 2019206931A JP 2019206931 A JP2019206931 A JP 2019206931A JP 2021079746 A JP2021079746 A JP 2021079746A
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孝平 土橋
Kohei Dobashi
孝平 土橋
大坪 秀顕
Hideaki Otsubo
秀顕 大坪
聡 山中
Satoshi Yamanaka
聡 山中
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】運転者にショックや違和感を感じさせることなく、自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替えを適切に行うことができる車両の制御装置を提供する。【解決手段】運転者によるアクセルペダル操作に従い、手動運転モード用駆動力特性に基づいて駆動力を制御する手動運転モードと、前記アクセルペダル操作に依存せずに自動制御で駆動力を制御する自動運転モードとを切り替えることが可能な車両の制御装置において、前記自動運転モードから前記手動運転モードへ移行する場合に、車速、アクセルペダル位置、および、走行抵抗に応じて目標加速度を規定するモード移行用駆動力特性に基づいて前記駆動力を制御する(ステップS13)とともに、前記モード移行用駆動力特性と前記手動運転モード用駆動力特性とが近似する所定の条件が成立した場合に、前記手動運転モードで前記駆動力を制御する(ステップS14)。【選択図】図5

Description

この発明は、運転者の運転操作に基づく手動運転と、運転操作を自動制御する自動運転とを切り替えて走行することが可能な車両の制御装置に関するものである。
特許文献1には、車両の加減速を自動的に制御する自動運転モードと、車両の加減速を運転者の操作に基づいて制御する手動運転モードとを切り替えて走行することが可能な車両の制御装置が記載されている。この特許文献1に記載された車両の制御装置は、自動運転モードによる車両の走行中に、自動運転モードを解除して手動運転モードに切り替える場合は、車両の駆動力を、自動運転モードにおける駆動力から、手動運転モードにおける運転者の要求する駆動力へ徐々に移行させる。
なお、特許文献2には、運転者によるペダル操作なしに定速走行を可能とする定速走行制御装置が記載されている。この特許文献2に記載された定速走行制御装置は、定速走行制御時に、運転者により踏み込み操作されるペダルの踏み込み反力を増加させてペダルにフットレスト機能を持たせている。また、定速走行制御時にペダルが踏み込まれた場合(フットレスト機能がオーバーライドされた場合)は、踏み込み反力を低減して、フットレスト機能を解除するフットレスト機能解除手段と、定速走行制御解除後のペダルの踏み込み量に応じて出力されるスロットルバルブの制御信号をなまし処理するペダル制御なまし手段とを備えている。
また、特許文献3に記載された車両用アクセルペダル装置は、アクセルペダルと、アクセルペダルを所望の操作位置に移動させるためのアクセルペダルアクチュエータとを備え、自動運転モードから手動運転モードへの切り替えの際に、アクセルペダルアクチュエータにより、手動運転モードへの切り替え直前におけるスロットルバルブ開度に対応する操作位置にアクセルペダルを移動させる。
特開2019−93924号公報 特開2004−6048号公報 特開2018−69940号公報
上記のように、特許文献1に記載された車両の制御装置は、自動運転モードにおける駆動力から、手動運転モードにおける運転者の要求する駆動力へ、車両の駆動力を徐々に変化させることにより、運転モードの切り替えをスムーズに行い、また、運転者の要求に対する応答性の確保とスムーズな駆動力の移行との両立を図っている。しかしながら、特許文献1に記載された車両の制御装置では、運転モードの切り替え時における車両の走行状態の変化について、十分に考慮されていない。運転モードの切り替えの際には、その切り替えの前後で車両の走行状態(例えば、車速や走行抵抗)が変化している可能性がある。そのような走行状態の変化を考慮せずに運転モードを切り替えると、運転モードの移行時に、その時点の走行抵抗に釣り合う駆動力を発生させるアクセルペダルの操作位置と実際のアクセルペダルの操作位置とがずれて、いわゆる“駆動力段差”が生じてしまう。その結果、運転者が意図しない車両の挙動になってしまい、運転者にショックや違和感を与えてしまう場合がある。例えば、登坂路などの走行抵抗が大きい走行状態の下で、自動運転モードから手動運転モードに切り替わる場合には、上記のように車両の駆動力を徐々に変化させる過程で、運転者の加速意図に反して車両が減速してしまうおそれがある。あるいは、降坂路で自動運転モードから手動運転モードに切り替わる場合には、運転者の減速意図に反して車両が加速してしまうおそれがある。
この発明は上記のような技術的課題に着目して考え出されたものであり、運転者の意図をよく反映させることで、運転者にショックや違和感を感じさせることなく、自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替えを適切に行うことができる車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、車速、運転者によるアクセルペダル操作の操作量(または、操作位置)、および、前記操作量に対応して発生させるべき車両の前後加速度を目標加速度として規定した手動運転モード用駆動力特性に基づいて前記車両の駆動力を制御する手動運転モードと、前記アクセルペダル操作に依存せずに自動制御で前記駆動力を制御する自動運転モードとを切り替えて走行することが可能であり、前記自動運転モードから前記手動運転モードへ移行する際に、前記自動運転モードで発生させた駆動力から前記手動運転モードで発生させる駆動力へ向けて前記駆動力を変化させるコントローラを備えた車両の制御装置において、前記コントローラは、前記自動運転モードから前記手動運転モードへ移行する場合に、前記車速、前記操作量、および、前記車両に対する走行抵抗を取得し、前記車速、前記操作量、および、前記走行抵抗に応じて前記目標加速度を規定するモード移行用駆動力特性を算出し、前記車速、前記操作量、および、前記モード移行用駆動力特性に基づいて前記駆動力を制御するとともに、前記モード移行用駆動力特性と前記手動運転モード用駆動力特性とが一致または近似する所定の条件を定めたモード切り替え条件が成立した場合に、前記手動運転モードへの移行を完了して、前記手動運転モードで前記駆動力を制御することを特徴とするものである。
この発明の車両の制御装置では、自動運転モードから手動運転モードに移行する際に、その移行の過渡状態における車速、アクセルペダルの操作量または操作位置、および、走行抵抗を考慮してモード移行用駆動力特性を算出する。そして、運転モード移行の過渡状態の間、そのモード移行用駆動力特性に基づいて車両を制御する。具体的には、モード移行用駆動力特性から設定される目標加速度を実現するように、車両の駆動力または制動力を制御する。自動運転モードから手動運転モードへの移行完了の判断は、モード移行用駆動力特性と手動運転モード用駆動力特性とが一致もしくは近似する状態で行われる。そのため、自動運転モード中に、例えば、車速が変化したこと、あるいは、アクセルペダルの操作量(操作位置)が変化したこと、あるいは、路面の勾配や摩擦係数などの走行抵抗が変化したことに起因して生じる、いわゆる“駆動力段差”を解消することができる。その結果、運転者の意図をよく反映して、自動運転モードから手動運転モードへのスムーズな移行が可能になる。したがって、この発明の車両の制御装置によれば、運転者にショックや違和感を感じさせることなく、自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替えを適切に行うことができる。
この発明で制御の対象とする車両のギヤトレーンおよび制御系統の一例を示す図である。 この発明で制御の対象とする車両の制御系統(コントローラ)の詳細を説明するための図である。 この発明の車両の制御装置によって実行される制御の一例(基本的な制御例)を説明するためのフローチャートである。 自動運転モードから手動運転モードへの移行時に生じる課題(駆動力段差)、ならびに、この発明の車両の制御装置によって実行される駆動力制御における「モード移行用駆動力特性」および「手動運転モード用駆動力特性」を説明するための図である この発明の車両の制御装置によって実行される制御の他の例(代表的・特徴的な制御例)を説明するためのフローチャートである。 自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替え時に生じる“駆動力段差”の発生要因を説明するための図であって、自動運転モード中に、車速一定で、アクセルペダル位置が変化したことにより“駆動力段差”が発生するケースを示す図である。(a)は、自動運転モード開始時のアクセルペダル位置、および、手動運転モード用駆動力特性を示し、(b)は、自動運転モード中に踏み戻し方向へ変化したアクセルペダル位置、および、その場合に生じる“駆動力段差”を示し、(c)は、自動運転モード中に踏み増し方向へ変化したアクセルペダル位置、および、その場合に生じる“駆動力段差”を示す図である。 自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替え時に生じる“駆動力段差”の発生要因を説明するための図であって、自動運転モード中に、車速一定で、路面勾配(走行抵抗)が変化したことにより“駆動力段差”が発生するケースを示す図である。(a)は、自動運転モード開始時に平坦路上でのアクセルペダル位置、および、手動運転モード用駆動力特性を示し、(b)は、自動運転モード中に平坦路から登坂路に変化した場合に生じる“駆動力段差”を示し、(c)は、自動運転モード中に平坦路から降坂路に変化した場合に生じる“駆動力段差”を示す図である。 自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替え時に生じる“駆動力段差”の発生要因を説明するための図であって、自動運転モード中に、アクセルペダル位置一定で、車速が変化したことにより“駆動力段差”が発生するケースを示す図である。(a)は、自動運転モード開始時に車速v1でのアクセルペダル位置、および、手動運転モード用駆動力特性を示し、(b)は、自動運転モード中に車速v1から車速v2(v1<v2)に変化した場合に生じる“駆動力段差”を示し、(c)は、自動運転モード中に車速v1から車速v3(v1>v3)に変化した場合に生じる“駆動力段差”を示す図である。 自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替え時に生じる“駆動力段差”の発生要因を説明するための図であって、自動運転モード中に停車した後に、自動運転モードを解除して(手動運転モードに切り替えて)車両を発進させる際に“駆動力段差”が発生するケースを示す図である。(a)は、自動運転モード開始時のアクセルペダル位置、および、手動運転モード用駆動力特性を示し、(b)は、停車状態で自動運転モードを解除して発進する場合に生じる“駆動力段差”を示す図である。 自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替え時に生じる“駆動力段差”の発生要因を説明するための図であって、自動運転モードを解除する(手動運転モードに切り替える)際に、運転者の加速意図を反映できないことにより“駆動力段差”が発生するケースを示す図である。 自動運転モードを解除する(手動運転モードに切り替える)際に、運転者の加速意図に反することがないように、運転者によるアクセルペダルの踏み込み中は車両を減速させない(目標加速度=0となる)「モード移行用駆動力特性」を設定する例を示す図である。
この発明の実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態は、この発明を具体化した場合の一例に過ぎず、この発明を限定するものではない。
この発明の実施形態で制御の対象とする車両は、従来の一般的な車両と同様に、運転者の運転操作に従って走行する手動運転モードと、運転者の運転操作には依存せずに、運転操作を自動制御することによって走行する自動運転モードとを切り替えることが可能なように構成されている。
具体的には、図1に示すように、車両Veは、主要な構成要素として、駆動力源(PWR)1、駆動輪2、アクセルペダル3、および、コントローラ(ECU)4を備えている。
駆動力源1は、車両Veを走行させるための駆動トルクを出力する動力源である。駆動力源1は、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関であり、出力の調整、ならびに、始動および停止などの作動状態が電気的に制御されるように構成されている。ガソリンエンジンであれば、スロットルバルブの開度、燃料の供給量または噴射量、点火の実行および停止、ならびに、点火時期などが電気的に制御される。あるいは、ディーゼルエンジンであれば、燃料の噴射量、燃料の噴射時期、または、EGRシステムにおけるスロットルバルブの開度などが電気的に制御される。
また、駆動力源1は、例えば、永久磁石式の同期モータ、もしくは、誘導モータなどの電気モータであってもよい。その場合の電気モータは、例えば、電力が供給されることにより駆動されてモータトルクを出力する原動機としての機能と、外部からのトルクを受けて駆動されることにより電気を発生する発電機としての機能とを兼ね備えた、いわゆるモータ・ジェネレータであってもよい。モータ・ジェネレータであれば、回転数やトルク、あるいは、原動機としての機能と発電機としての機能との切り替えなどが電気的に制御される。
駆動輪2は、駆動力源1が出力する駆動トルクが伝達されて駆動力を発生する。図1には、前輪が駆動輪2となる前輪駆動車の構成を示してある。なお、この発明の実施形態における車両Veは、後輪が駆動輪2となる後輪駆動車であってもよい。あるいは、前輪および後輪の両方を駆動輪2とする四輪駆動車であってもよい。また、駆動力源1としてエンジンを搭載する場合は、エンジンの出力側に変速機(図示せず)を設け、駆動力源1が出力する駆動トルクを変速機で増減して駆動輪2へ伝達するように構成してもよい。駆動輪2を含む各車輪には、それぞれ、制動装置(図示せず)が設けられている。更に、前輪もしくは後輪の少なくともいずれか一方には、車両Veの操舵を行う操舵装置(図示せず)が設けられている。
車両Veは、従来一般的な構成であって、運転者による加速要求操作、すなわち、運転者によるアクセルペダル操作(アクセルペダル3の踏み込み操作、および、アクセルペダル3の踏み戻し操作)の操作量、および、車速に基づいて、車両Veの駆動力あるいは加速度を制御する。例えば、アクセルペダル3の操作量(もしくは、操作位置)、および、車速に基づく目標加速度を設定し、その目標加速度を実現するように、駆動力源1の出力を制御する。
上記のように、アクセルペダル3は、運転者の加速要求操作によって車両Veの駆動力を調整し、車両Veの加速度を制御する。そのため、このアクセルペダル3には、後述する内部センサ13の一つとして、運転者によるアクセルペダル3の操作量を検出するためのアクセルポジションセンサ(図示せず)が設けられている。アクセルポジションセンサにより、アクセルペダル3の操作量、もしくは、操作位置(具体的には、アクセルペダル開度、あるいは、アクセルペダルの踏み込み角度等)を検出することができる。
コントローラ4は、例えば、マイクロコンピュータを主体にして構成される電子制御装置である。コントローラ4には、後述する外部センサ11、GPS受信部12、内部センサ13、地図データベース14、および、ナビゲーションシステム15などからの各種データが入力される。また、車両間通信システムからのデータが入力されるように構成することもできる。コントローラ4は、入力された各種データおよび予め記憶させられているデータや計算式等を使用して演算を行う。それと共に、その演算結果を制御指令信号として出力し、車両Veを制御するように構成されている。
例えば、コントローラ4は、アクセルポジションセンサで検出されるアクセルペダル位置をはじめとする各種データを取得する。それと共に、取得した各種データに基づいて、車両Veの目標加速度あるいは目標駆動トルクを算出する。そして、算出した目標加速度あるいは目標駆動トルクに基づいて、車両Veに発生させる前後加速度を制御する。すなわち、目標加速度を実現する駆動力を制御するための制御指令信号を出力する。
したがって、コントローラ4は、検出されたアクセルペダル位置に基づいて、目標加速度を設定し、その目標加速度を実現するように、車両Veの駆動力および制動力を制御する。具体的には、駆動力源1の出力を制御する。すなわち、車両Veの駆動力制御を実行する。なお、図1では一つのコントローラ4が設けられた例を示しているが、コントローラ4は、制御する装置や機器毎に、あるいは制御内容毎に、複数設けられていてもよい。例えば、コントローラ4を、車両Veを統合的に制御するメイン・コントローラとし、コントローラ4と連携して、駆動力源1や変速機などを専門的に制御するサブ・コントローラ(図示せず)が別途設けられていてもよい。
この発明の実施形態で制御対象とする車両Veは、車両Veの運転操作を自動制御して走行させる自動運転(自動運転モードにおける走行)が可能である。この発明の実施形態において定義している自動運転とは、走行環境の認識や周辺状況の監視、ならびに、発進・加速、操舵、および、制動・停止などの全ての運転操作を、全て車両Veの制御システムが行う自動運転である。例えば、NHTSA[米国運輸省道路交通安全局]が策定した自動化レベルにおける「レベル4」、あるいは、米国のSAE[Society of Automotive Engineers]が策定した自動化レベルにおける「レベル4」および「レベル5」に該当する高度自動運転もしくは完全自動運転である。車両Veは、例えば上記のSAEの自動化レベルにおける「レベル4」で定義されているように、自動運転で走行する自動運転モードと、運転操作を運転者が行う手動運転モードとを選択できる構成であってもよい。
上記のような自動運転を実施するコントローラ4の具体例を、図2に示してある。コントローラ4には、外部センサ11、GPS受信部12、内部センサ13、地図データベース14、および、ナビゲーションシステム15などからの検出信号や情報信号が入力されるように構成されている。
外部センサ11は、車両Veの外部における走行環境や周辺状況を検出する。外部センサ11としては、例えば、車載カメラ、RADAR[Radio Detection and Ranging]、LIDAR[Laser Imaging Detection and Ranging]、および、超音波センサなどが設けられている。外部センサ11として、上記の各センサの全てが設けられていてもよく、あるいは、上記の各センサのうちの少なくとも1つが設けられた構成であってもよい。
例えば、車載カメラは、車両Veの前方および側方に設置され、車両Veの外部状況に関する撮像情報をコントローラ4に送信する。車載カメラは、単眼カメラであってもよく、あるいはステレオカメラであってもよい。単眼カメラは、ステレオカメラと比較して、小型で低コストであり、車両Veへの取り付けが容易である。ステレオカメラは、両眼視差を再現するように配置された複数の撮像部を有している。ステレオカメラの撮像情報によれば、認識対象物の奥行き方向の情報も得ることができる。
RADARは、ミリ波やマイクロ波などの電波を利用して車両Veの外部の他車両や障害物等を検出し、その検出データをコントローラ4に送信する。例えば、電波を車両Veの周囲に放射し、他車両や障害物等に当たって反射された電波を受信して測定・分析することにより、他車両や障害物等を検出するように構成されている。
LIDAR(もしくは、レーザーセンサ、レーザースキャナー)は、レーザー光を利用して車両Veの外部の他車両や障害物等を検出し、その検出データをコントローラ4に送信する。例えば、レーザー光を車両Veの周囲に放射し、他車両や障害物等に当たって反射されたレーザー光を受光して測定・分析することにより、他車両や障害物等を検出するように構成されている。
超音波センサは、超音波を利用して車両Veの外部の他車両や障害物等を検出し、その検出データをコントローラ4に送信する。例えば、超音波を車両Veの周囲に放射し、他車両や障害物等に当たって反射された超音波を受信して測定・分析することにより、他車両や障害物等を検出するように構成されている。
GPS受信部12は、複数のGPS[Global Positioning System]衛星からの電波を受信することにより、車両Veの位置(例えば、車両Veの緯度および経度)を測定し、その位置情報をコントローラ4に送信する。
内部センサ13は、車両Veの走行状態および各部の作動状態や挙動等を検出する。内部センサ13は、少なくとも、アクセルペダル3の操作量もしくは操作位置(以下、アクセルペダル位置)を検出するアクセルポジションセンサ(図示せず)を有している。その他に、主な内部センサ13としては、一例として、車速を検出するための車輪速センサ、駆動力源1の出力軸(図示せず)の回転数を検出する回転数センサ(駆動力源として電気モータを搭載する場合、レゾルバ)、スロットルバルブの開度を検出するスロットル開度センサ、ブレーキペダル(図示せず)の操作量(操作状態)を検出するブレーキストロークセンサ(ブレーキスイッチ)、車両Veの加速度を検出する加速度センサ、および、操舵装置の舵角を検出する舵角センサなどが設けられている。内部センサ13は、コントローラ4と電気的に接続されており、上記のような各種センサや機器・装置等の検出値または算出値に応じた電気信号を検出データとしてコントローラ4に出力する。
地図データベース14は、地図情報を蓄積したデータベースであり、例えば、コントローラ4内に形成されている。あるいは、車両Veと通信可能な情報処理センタなどの外部施設のコンピュータに記憶されたデータを利用することもできる。
ナビゲーションシステム15は、GPS受信部12が測定した車両Veの位置情報と、地図データベース14の地図情報とに基づいて、車両Veの走行ルートを算出するように構成されている。
上記のような外部センサ11、GPS受信部12、内部センサ13、地図データベース14、および、ナビゲーションシステム15などからの検出データや情報データが、コントローラ4に入力される。そして、コントローラ4は、入力された各種データおよび予め記憶させられているデータ等を使用して演算を行い、その演算結果を基に、車両Ve各部のアクチュエータ16および補助機器17などに対して、制御指令信号を出力するように構成されている。
アクチュエータ16は、車両Veを自動運転で走行させる際に、車両Veの発進・加速、操舵、および、制動・停止などの運転操作に関与し、駆動力源1、制動装置、および、操舵装置などを制御するための作動装置である。主なアクチュエータ16としては、例えば、スロットルアクチュエータ、ブレーキアクチュエータ、および、操舵アクチュエータなどが設けられている。
例えば、スロットルアクチュエータは、コントローラ4から出力される制御信号に応じてエンジンのスロットルバルブの開度や、電気モータに対する供給電力を制御するように構成されている。ブレーキアクチュエータは、コントローラ4から出力される制御信号に応じて制動装置を作動させ、各車輪へ付与する制動力を制御するように構成されている。操舵アクチュエータは、コントローラ4から出力される制御信号に応じて電動パワーステアリング装置のアシストモータ(いずれも図示せず)を駆動し、操舵装置における操舵トルクを制御するように構成されている。
補助機器17は、上記のアクチュエータ16に含まれない機器あるいは装置であり、例えば、ワイパー、前照灯、方向指示器、エアコンディショナ、オーディオ装置など、車両Veの運転操作に直接には関与しない機器・装置である。
更に、コントローラ4は、車両Veを自動運転モードで走行させるための主な制御部として、例えば、車両位置認識部18、外部状況認識部19、走行状態認識部20、走行計画生成部21、走行制御部22、および、補助機器制御部23などを有している。
車両位置認識部18は、GPS受信部12で受信した車両Veの位置情報および地図データベース14の地図情報に基づいて、地図上における車両Veの現在位置を認識するように構成されている。なお、ナビゲーションシステム15で用いられる車両Veの位置を、そのナビゲーションシステム15から得ることもできる。あるいは、道路上や道路脇の外部に設置されたセンサやサインポスト等で車両Veの位置を測定可能な場合は、そのセンサとの通信によって現在位置を得ることもできる。
外部状況認識部19は、例えば車載カメラの撮像情報やRADARもしくはLIDARの検出データに基づいて、車両Veの外部状況を認識するように構成されている。外部状況としては、例えば、走行車線の位置、道路幅、道路の形状、路面勾配、および、車両周辺の障害物に関する情報等が得られる。また、走行環境として車両Ve周辺の気象情報や路面の摩擦係数などを検出してもよい。
走行状態認識部20は、内部センサ13の各種検出データに基づいて、車両Veの走行状態を認識するように構成されている。車両Veの走行状態としては、例えば、車速、前後加速度、横加速度、および、ヨーレートなどが入力される。
走行計画生成部21は、例えば、ナビゲーションシステム15で演算された目標ルート、車両位置認識部18で認識された車両Veの現在位置、および、外部状況認識部19で認識された外部状況等に基づいて、車両Veの進路を生成するように構成されている。進路は、目標ルートに沿って車両Veが進行する経路である。また、走行計画生成部21は、目標ルート上で、安全に走行すること、法令を順守して走行すること、および、効率よく走行すること等の基準に沿って、車両Veが適切に走行することができるように進路を生成する。そして、走行計画生成部21は、生成した進路に応じた走行計画を生成するように構成されている。具体的には、少なくとも、外部状況認識部19で認識された外部状況および地図データベース14の地図情報に基づいて、予め設定された目標ルートに沿った走行計画が生成される。
走行計画は、車両Veの将来の駆動力要求を含む車両の走行状態を設定したものであり、例えば、現在時刻から数秒先の将来のデータが生成される。また、車両Veの外部状況や走行状況によっては、現在時刻から数十秒先の将来のデータが生成される。走行計画は、例えば、目標ルートに沿った進路を車両Veが走行する際に、車速、加速度、および、操舵トルク等の推移を示すデータとして走行計画生成部21から出力される。
また、走行計画は、車両Veの速度パターン、加速度パターン、および、操舵パターンとして走行計画生成部21から出力することもできる。速度パターンとは、例えば、進路上に所定間隔で設定された目標制御位置に対して、各目標制御位置毎に時間に関連付けられて設定された目標車速からなるデータである。加速度パターンとは、例えば、進路上に所定間隔で設定された目標制御位置に対して、各目標制御位置毎に時間に関連付けられて設定された目標加速度からなるデータである。操舵パターンとは、例えば、進路上に所定間隔で設定された目標制御位置に対して、各目標制御位置毎に時間に関連付けられて設定された目標操舵トルクからなるデータである。
走行制御部22は、走行計画生成部21で生成された走行計画に基づいて、車両Veの走行を自動で制御するように構成されている。具体的には、走行計画に応じた制御信号が、スロットルアクチュエータ、ブレーキアクチュエータ、および、操舵アクチュエータ等のアクチュエータ16に対して出力される。また、駆動力源1に対して、上記のような走行計画に応じた制御信号が出力されてもよい。
補助機器制御部23は、走行計画生成部21で生成された走行計画に基づいて、補助機器17を自動で制御するように構成されている。具体的には、走行計画に応じた制御信号が、必要に応じて、ワイパー、前照灯、方向指示器、エアコンディショナ、オーディオ装置等の補助機器17に対して出力される。
なお、上述したような走行計画に基づいて車両Veを自動運転モードで走行させる制御に関しては、例えば、特開2016−99713号公報に記載されている。この車両Veは、特開2016−99713号公報に記載されている内容や、その他の自動運転に関する制御技術を適用して、上述した高度自動運転あるいは完全自動運転による走行が可能なように構成されている。
前述したように、この発明の実施形態における車両の制御装置は、運転者の加速意図や減速意図をよく反映させ、運転者にショックや違和感を感じさせることなく、自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替えを適切に行うように構成されている。その車両の制御装置におけるコントローラ4で実行する制御の例を、図3、図5のフローチャートに示してある。
図3のフローチャートに示す制御は、車両Veが自動運転モードで走行している場合に実行される。先ず、ステップS1では、自動運転解除の要求または指示があるか否かが判断される。すなわち、自動運転モードから手動運転モードへ運転モードを切り替える要求または指示があるか否かが判断される。
未だ、自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替え要求(または指示)がないことにより、このステップS1で否定的に判断された場合は、以降の制御を実行することなく、この図3のフローチャートで示すルーチンを一旦終了する。それに対して、自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替え要求(または指示)があったことにより、ステップS1で肯定的に判断された場合には、ステップS2へ進む。
ステップS2では、自動運転モードから手動運転モードへの移行を開始する。それと共に、車両Veの走行状態、および、運転者の意図に基づいて、モード移行用駆動力特性が算出される。モード移行用駆動力特性は、手動運転モード開始時のアクセルペダル位置、および、車両Veの走行状態(車速、および、走行抵抗)に基づいて、運転モード移行中の駆動力特性を定めるものである。具体的には、図4に示すように、モード移行用駆動力特性は、車速と、アクセルペダル位置(アクセルペダル3の操作量)と、車両Veに対する走行抵抗とに応じて、アクセルペダル位置に対応して発生させるべき車両Veの前後加速度を、目標加速度として規定する。したがって、自動運転モードから手動運転モードへの運転モード移行中は、モード移行用駆動力特性に基づいて目標加速度が算出され、そのモード移行用駆動力特性から算出された目標加速度を基に、車両Veの駆動力制御が実行される。
モード移行用駆動力特性が算出されると、車両Veの駆動力制御における駆動力特性が、その算出されたモード移行用駆動力特性に更新される。その後、この図3のフローチャートで示すルーチンを一旦終了する。
手動運転モードでは、アクセルペダル位置、および、そのアクセルペダル位置に対応して発生させるべき車両Veの前後加速度を目標加速度として規定した手動運転モード用駆動力特性に基づいて駆動力制御が実行される。図4に示すように、従来の制御では、自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替え時に、その時点の走行抵抗に釣り合う駆動力を発生させるアクセルペダル位置と実際のアクセルペダル位置とがずれてしまい、いわゆる“駆動力段差”が生じてしまう場合がある。それに対して、この発明の実施形態における車両の制御装置では、上記のように、運転モードの移行中は、モード移行用駆動力特性に基づいて駆動力制御が実行される。モード移行用駆動力特性は、手動運転モード開始時のアクセルペダル位置に対応する駆動力が、車両Veに対する走行抵抗と釣り合うように設定される。もしくは、手動運転モード開始時のアクセルペダル位置に対応する駆動力が、運転者に違和感を与えない程度の範囲で、車両Veに対する走行抵抗に近似するように設定される。そのため、この発明の実施形態における車両の制御装置では、自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替え時に、上記のような“駆動力段差”を解消させることができる。もしくは、“駆動力段差”の発生を回避できる。その結果、運転者にショックや違和感を感じさせることなく、運転モードの切り替えを行うことができる。
図5のフローチャートに示す制御は、車両Veが自動運転モードで走行している場合に実行される。先ず、ステップS11では、運転モードの移行があるか否かが判断される。すなわち、自動運転モードから手動運転モードへ運転モードを切り替える要求または指示があるか否かが判断される。
未だ、自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替え要求(または指示)がないことにより、このステップS11で否定的に判断された場合は、以降の制御を実行することなく、この図5のフローチャートで示すルーチンを一旦終了する。それに対して、自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替え要求(または指示)があったことにより、ステップS11で肯定的に判断された場合には、ステップS12へ進む。
ステップS12では、手動運転モード切り替え条件が成立したか否かが判断される。手動運転モード切り替え条件は、運転モードの移行に伴い、駆動力特性を切り替える際に、運転者に違和感を与えないように、モード移行用駆動力特性と手動運転モード用駆動力特性とが一致または近似する所定の条件に設定される。例えば、アクセルペダル位置が全閉(0%)または全開(100%)の位置もしくはその近傍の位置になった場合に、手動運転モード切り替え条件が成立するように設定される。あるいは、モード移行用駆動力特性と手動運転モード用駆動力特性との駆動力差が、予め定めた所定値以下となった場合に、手動運転モード切り替え条件が成立するように設定される。
未だ、手動運転モード切り替え条件が成立していないことにより、このステップS12で否定的に判断された場合は、ステップS13へ進む。
ステップS13では、車両Veの走行状態(具体的には、車速、および、走行抵抗)、ならびに、運転者の意図(具体的には、アクセルペダル位置)が更新され、それら車両Veの走行状態、および、運転者の意図に基づいて、モード移行用駆動力特性が算出される。そして、車両Veの駆動力制御における駆動力特性が、その算出されたモード移行用駆動力特性に更新される。その後、この図5のフローチャートで示すルーチンを一旦終了する。
一方、手動運転モード切り替え条件が成立したことにより、前述のステップS12で肯定的に判断された場合には、ステップS14へ進む。
ステップS14では、運転モードが、自動運転モードから手動運転モードに切り替えられる。それと共に、車両Veの駆動力制御における駆動力特性が、手動運転モード用駆動力特性に切り替えられて更新される。その後、この図5のフローチャートで示すルーチンを一旦終了する。
上記のように、この発明の実施形態における車両の制御装置は、自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替え時に、その時点の走行抵抗に釣り合う駆動力を発生させるアクセルペダル位置と実際のアクセルペダル位置とがずれてしまう現象、すなわち、いわゆる“駆動力段差”を解消させる、もしくは、“駆動力段差”の発生を回避するように制御する。そのような“駆動力段差”が発生してしまうケースの例を、図6、図7、図8、図9、図10に示してある。
図6は、車両Veが、自動運転モードで、車速一定の下で走行している際に、アクセルペダル位置が変化したことにより“駆動力段差”が発生してしまうケースを示している。図6の(a)に示すように、自動運転モードの開始時は、アクセルペダル位置は車両Veに対する走行抵抗と釣り合う位置に設定される。その後、自動運転モード中にアクセルペダル位置が変化する場合がある。例えば、車両Veが、前述の特許文献2に記載されているようなフットレスト機能を有していれば、自動運転モード中にフットレスト位置を調整した場合に、上記のようなアクセルペダル位置の変化が起こり得る。
具体的には、図6の(b)に示すように、自動運転モード中に、アクセルペダル3を踏み戻す方向へアクセルペダル位置が変化した場合は、自動運転モードを解除する際(手動運転モードへの移行時)に、手動運転モード用駆動力特性(破線)のままでは、その変化したアクセルペダル位置に対応する目標加速度(A点)が、実際の走行抵抗と釣り合うアクセルペダル位置に対応する目標加速度(B点)よりも小さくなってしまう。その結果、加速度が不足する方向の“駆動力段差”が生じてしまう。それに対して、この発明の実施形態における車両の制御装置では、手動運転モードへの移行の際には、実際のアクセルペダル位置および走行抵抗を考慮したモード移行用駆動力特性(実線)を設定し、そのモード移行用駆動力特性に基づいて駆動力制御を実行することにより、上記のような“駆動力段差”を解消させる、もしくは、“駆動力段差”の発生を回避することができる。
また、図6の(c)に示すように、自動運転モード中に、アクセルペダル3を踏み増す方向へアクセルペダル位置が変化した場合は、自動運転モードを解除する際(手動運転モードへの移行時)に、手動運転モード用駆動力特性(破線)のままでは、その変化したアクセルペダル位置に対応する目標加速度(A点)が、実際の走行抵抗と釣り合うアクセルペダル位置に対応する目標加速度(B点)よりも大きくなってしまう。その結果、加速度が過大になる方向の“駆動力段差”が生じてしまう。それに対して、この発明の実施形態における車両の制御装置では、手動運転モードへの移行の際には、実際のアクセルペダル位置および走行抵抗を考慮したモード移行用駆動力特性(実線)を設定し、そのモード移行用駆動力特性に基づいて駆動力制御を実行することにより、上記のような“駆動力段差”を解消させる、もしくは、“駆動力段差”の発生を回避することができる。
図7は、車両Veが、自動運転モードで、平坦路を車速一定およびアクセルペダル位置一定の下で走行している際に、路面勾配(走行抵抗)が変化したことにより“駆動力段差”が発生してしまうケースを示している。図7の(a)に示すように、自動運転モードの開始時は、アクセルペダル位置は車両Veに対する走行抵抗と釣り合う位置に設定される。その後、自動運転モード中に路面勾配(走行抵抗)が変化する場合がある。
具体的には、図7の(b)に示すように、自動運転モード中に、車両Veが走行する道路が、平坦路から登坂路に変化する場合がある。この場合、車速およびアクセルペダル位置が一定で変化しないため、自動運転モード中も、手動運転モード用駆動力特性(破線)が設定されている。その状態で路面勾配が大きくなる、すなわち、走行抵抗が大きくなると、手動運転モード用駆動力特性のままでは、その変化した走行抵抗が考慮されていないため、手動運転モード用駆動力特性に基づく目標加速度(A点)が、実際の走行抵抗と釣り合うアクセルペダル位置に対応する目標加速度(B点)よりも小さくなってしまう。その結果、加速度が不足する方向の“駆動力段差”が生じてしまう。それに対して、この発明の実施形態における車両の制御装置では、手動運転モードへの移行の際には、実際の走行抵抗を考慮したモード移行用駆動力特性(実線)を設定し、そのモード移行用駆動力特性に基づいて駆動力制御を実行することにより、上記のような“駆動力段差”を解消させる、もしくは、“駆動力段差”の発生を回避することができる。
また、図7の(c)に示すように、自動運転モード中に、車両Veが走行する道路が、平坦路から降坂路に変化する場合がある。この場合、車速およびアクセルペダル位置が一定で変化しないため、自動運転モード中も、手動運転モード用駆動力特性(破線)が設定されている。その状態で路面勾配が小さくなる、すなわち、走行抵抗が小さくなると、手動運転モード用駆動力特性のままでは、その変化した走行抵抗が考慮されていないため、手動運転モード用駆動力特性に基づく目標加速度(A点)が、実際の走行抵抗と釣り合うアクセルペダル位置に対応する目標加速度(B点)よりも大きくなってしまう。その結果、加速度が過大になる方向の“駆動力段差”が生じてしまう。それに対して、この発明の実施形態における車両の制御装置では、手動運転モードへの移行の際には、実際の走行抵抗を考慮したモード移行用駆動力特性(実線)を設定し、そのモード移行用駆動力特性に基づいて駆動力制御を実行することにより、上記のような“駆動力段差”を解消させる、もしくは、“駆動力段差”の発生を回避することができる。
図8は、車両Veが、自動運転モードで、平坦路をアクセルペダル位置一定の下で走行している際に、車速が変化したことにより“駆動力段差”が発生してしまうケースを示している。図8の(a)に示すように、自動運転モードの開始時は、アクセルペダル位置は車両Veに対する走行抵抗と釣り合う位置に設定される。その後、自動運転モード中に、アクセルペダル位置は一定のまま、車速が変化する場合がある。
具体的には、図8の(b)に示すように、自動運転モード中に、アクセルペダル位置は変化せずに、車速が、車速v1から車速v2に増大する場合がある。この場合、車速の増大に伴い、駆動力制御における駆動力特性が変化する。図8の(b)に示す例では、車速v1に対応する駆動力特性(一点鎖線)から、車速v2に対応する駆動力特性、すなわち、手動運転モード用駆動力特性(破線)に変化する。その手動運転モード用駆動力特性のままでは、実際に設定されるべきアクセルペダル位置および走行抵抗が考慮されていないため、手動運転モード用駆動力特性に基づく目標加速度(A点)が、実際の走行抵抗と釣り合うアクセルペダル位置に対応する目標加速度(B点)よりも小さくなってしまう。その結果、加速度が不足する方向の“駆動力段差”が生じてしまう。それに対して、この発明の実施形態における車両の制御装置では、手動運転モードへの移行の際には、実際のアクセルペダル位置および走行抵抗を考慮したモード移行用駆動力特性(実線)を設定し、そのモード移行用駆動力特性に基づいて駆動力制御を実行することにより、上記のような“駆動力段差”を解消させる、もしくは、“駆動力段差”の発生を回避することができる。
また、図8の(c)に示すように、自動運転モード中に、アクセルペダル位置は変化せずに、車速が、車速v1から車速v3に減少する場合がある。この場合、車速の減少に伴い、駆動力制御における駆動力特性が変化する。図8の(c)に示す例では、車速v1に対応する駆動力特性(一点鎖線)から、車速v3に対応する駆動力特性、すなわち、手動運転モード用駆動力特性(破線)に変化する。その手動運転モード用駆動力特性のままでは、実際に設定されるべきアクセルペダル位置および走行抵抗が考慮されていないため、手動運転モード用駆動力特性に基づく目標加速度(A点)が、実際の走行抵抗と釣り合うアクセルペダル位置に対応する目標加速度(B点)よりも大きくなってしまう。その結果、加速度が過大になる方向の“駆動力段差”が生じてしまう。それに対して、この発明の実施形態における車両の制御装置では、手動運転モードへの移行の際には、実際のアクセルペダル位置および走行抵抗を考慮したモード移行用駆動力特性(実線)を設定し、そのモード移行用駆動力特性に基づいて駆動力制御を実行することにより、上記のような“駆動力段差”を解消させる、もしくは、“駆動力段差”の発生を回避することができる。
図9は、車両Veが、自動運転モード中に停車した後に、自動運転モードを解除して(すなわち、手動運転モードに切り替えて)車両Veを発進させる際に“駆動力段差”が発生してしまうケースを示している。図9の(a)に示すように、自動運転モード中は、アクセルペダル位置は車両Veに対する走行抵抗と釣り合う位置に設定される。その後、自動運転モード中に車両Veが停止した場合は、駆動力制御における駆動力特性が変更される。
具体的には、図9の(b)に示すように、自動運転モード中に車両Veが停止すると、駆動力制御における駆動力特性が、停車時に対応する駆動力特性(破線)に変更される。この停車中に自動運転モードが解除され、手動運転モードに切り替えられると、上記の停車時に対応する駆動力特性が手動運転モード用駆動力特性として設定される。但し、その手動運転モード用駆動力特性のままでは、実際に設定されるべきアクセルペダル位置および走行抵抗が考慮されていないため、手動運転モード用駆動力特性に基づく目標加速度(A点)が、手動運転モードで車両Veを発進させる際に走行抵抗と釣り合うアクセルペダル位置に対応する目標加速度(B点)よりも大きくなってしまう。その結果、加速度が過大になる方向の“駆動力段差”が生じてしまう。それに対して、この発明の実施形態における車両の制御装置では、手動運転モードへの移行の際には、手動運転モードで車両Veを発進させる際のアクセルペダル位置および走行抵抗を考慮したモード移行用駆動力特性(実線)を設定し、そのモード移行用駆動力特性に基づいて駆動力制御を実行することにより、上記のような“駆動力段差”を解消させる、もしくは、“駆動力段差”の発生を回避することができる。
上記の図9の(b)に示す例では、自動運転モードを解除した後に、運転者がアクセルペダル3のアクセルペダル位置を維持した場合、または、アクセルペダル3を踏み戻した場合は、車両Veの停止状態を維持する(すなわち、目標加速度を0にする)ように、モード移行用駆動力特性が設定されている。したがって、この場合は、車両Veの停止状態から、運転者の加速意図、すなわち、運転者によるアクセルペダル3の踏み込み操作が行われるまでは、車両Veは発進しないように制御される。なお、車両Veの停止状態でアクセルペダル3の踏み込み操作がない場合に、いわゆるクリープトルク程度の微少な駆動力を発生するように制御してもよい。
図10は、従来の制御では、自動運転モードを解除して手動運転モードに切り替える際に、運転者の加速意図を制御に反映できずに、“駆動力段差”が発生してしまうケースを示している。図10に示すケースは、例えば、車両Veが、前述の特許文献2に記載されているようなフットレスト機能を有していれば、そのフットレスト機能中に運転者がアクセルペダル3を踏み込むことにより、フットレスト機能をオーバーライドして、手動運転モードに切り替える場合に起こり得る。あるいは、自動運転モード中に、例えば追い越し走行のために運転者がアクセルペダル3を踏み込んで、手動運転モードに切り替えるような場面で起こり得る。
フットレスト機能によるフットレスト位置が、例えば、運転者の体格や好みに合わせて調整される場合、あるいは、車両Veの走行状態に応じて調整される場合は、自動運転モードを解除する時点のアクセルペダル位置が車両Veに対する走行抵抗と釣り合う位置にならない可能性が高い。車両Veに対する走行抵抗と比較して、手動運転モード用駆動力特性(破線)に基づいて得られる駆動力が小さい場合には、図10に示すように、加速度が不足する方向の“駆動力段差”が生じてしまう。また、前述の特許文献2に記載されている従来技術のように、自動運転モードにおける駆動力特性から手動運転モード用駆動力特性に徐々に移行する場合には、車両Veに対する走行抵抗と釣り合う位置以上にアクセルペダル位置が踏み込まれるまでの期間で車両Veは減速してしまい、運転者の加速意図を適切に反映できなくなってしまう。それに対して、この発明の実施形態における車両の制御装置は、例えば、フットレスト機能中のオーバーライドを検知した場合、あるいは、自動運転モード中に、運転者による追い越し走行のための方向指示器の作動や操舵装置の作動を検知した場合に、運転者の加速意図を判断して、その加速意図を考慮したモード移行用駆動力特性(実線)を設定する。なお、図11に示すように、少なくとも運転者によるアクセルペダル3の踏み込み中は車両Veを減速させない(目標加速度=0となる)モード移行用駆動力特性(実線)を設定してもよい。そして、そのモード移行用駆動力特性に基づいて駆動力制御を実行することにより、上記のような“駆動力段差”を解消させる、もしくは、“駆動力段差”の発生を回避することができる。
このように、この発明の実施形態における車両の制御装置では、自動運転モードから手動運転モードに移行する際に、その移行の過渡状態における車速、アクセルペダル位置(アクセルペダル3の操作量)、および、車両Veに対する走行抵抗を考慮してモード移行用駆動力特性を算出する。そして、運転モード移行の過渡状態の間、そのモード移行用駆動力特性に基づいて車両Veを制御する。具体的には、モード移行用駆動力特性から設定される目標加速度を実現するように、車両Veの駆動力制御が実行される。そして、自動運転モードから手動運転モードへの移行完了の判断は、モード移行用駆動力特性と手動運転モード用駆動力特性とが一致もしくは近似する状態で行われる。例えば、アクセルペダル位置が全閉または全開になった場合に、手動運転モードへの移行完了が判断される。あるいは、モード移行用駆動力特性と手動運転モード用駆動力特性との駆動力差が所定値以下となった場合に、手動運転モードへの移行完了が判断される。そのため、自動運転モード中に、例えば、車速が変化したこと、あるいは、アクセルペダル位置が変化したこと、あるいは、路面の勾配や摩擦係数などの走行抵抗が変化したことに起因して生じる、いわゆる“駆動力段差”を解消することができる。もしくは、“駆動力段差”の発生を回避できる。その結果、運転者の意図をよく反映して、自動運転モードから手動運転モードへのスムーズな移行が可能になる。したがって、この発明の実施形態における車両の制御装置によれば、運転者にショックや違和感を感じさせることなく、自動運転モードから手動運転モードへの運転モードの切り替えを適切に行うことができる。
1…駆動力源(PWR)、 2…駆動輪、 3…アクセルペダル、 4…コントローラ(ECU)、 11…外部センサ、 12…GPS受信部、 13…内部センサ、 14…地図データベース、 15…ナビゲーションシステム、 16…アクチュエータ、 17…補助機器、 18…車両位置認識部、 19…外部状況認識部、 20…走行状態認識部、 21…走行計画生成部、 22…走行制御部、 23…補助機器制御部、 Ve…車両。

Claims (1)

  1. 車速、運転者によるアクセルペダル操作の操作量、および、前記操作量に対応して発生させるべき車両の前後加速度を目標加速度として規定した手動運転モード用駆動力特性に基づいて前記車両の駆動力を制御する手動運転モードと、前記アクセルペダル操作に依存せずに自動制御で前記駆動力を制御する自動運転モードとを切り替えて走行することが可能であり、前記自動運転モードから前記手動運転モードへ移行する際に、前記自動運転モードで発生させた駆動力から前記手動運転モードで発生させる駆動力へ向けて前記駆動力を変化させるコントローラを備えた車両の制御装置において、
    前記コントローラは、
    前記自動運転モードから前記手動運転モードへ移行する場合に、
    前記車速、前記操作量、および、前記車両に対する走行抵抗を取得し、
    前記車速、前記操作量、および、前記走行抵抗に応じて前記目標加速度を規定するモード移行用駆動力特性を算出し、
    前記車速、前記操作量、および、前記モード移行用駆動力特性に基づいて前記駆動力を制御するとともに、
    前記モード移行用駆動力特性と前記手動運転モード用駆動力特性とが一致または近似する所定の条件を定めたモード切り替え条件が成立した場合に、
    前記手動運転モードへの移行を完了して、前記手動運転モードで前記駆動力を制御する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
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