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JP2021052181A - インダクタ - Google Patents

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JP2021052181A
JP2021052181A JP2020149807A JP2020149807A JP2021052181A JP 2021052181 A JP2021052181 A JP 2021052181A JP 2020149807 A JP2020149807 A JP 2020149807A JP 2020149807 A JP2020149807 A JP 2020149807A JP 2021052181 A JP2021052181 A JP 2021052181A
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新井 隆幸
Takayuki Arai
隆幸 新井
直也 寺内
Naoya Terauchi
直也 寺内
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

【課題】直流抵抗を低減し直流重畳特性の劣化を抑制したインダクタを提供する。【解決手段】インダクタは、回路基板に対向する実装面10b、実装面と対向する上面10a及び実装面と上面とを接続する端面を有する基体10と、基体の実装面に取り付けられた外部電極21と、端面と垂直な長さ方向において離間して取り付けられた外部電極22と、基体内に設けられた内部導体と、を備える。内部導体25は、一端が実装面から露出して外部電極21に接続され、他端が実装面から露出して外部電極22に接続される。基体10は、厚さ方向T及び長さ方向Lに垂直な幅方向Wから見た正面視において、内部導体25と実装面10bとに囲まれた第1領域10r1と、第1領域以外の第2領域とに区画され、第1領域の面積である第1面積に対する第2領域10r2の面積である第2面積の比は、0.95から1.0の範囲にある。【選択図】図1

Description

本発明は、インダクタに関する。
特開平10−144526号公報(特許文献1)に開示されているように、フェライト材料による磁性基体と、その磁性基体内に設けられた直方体形状の内部導体と、当該内部導体の一端及び他端にそれぞれ接続された2つの外部電極と、を有するインダクタが従来から知られている。この内部導体は、平面視において一方の外部電極から他方の外部電極に直線状に延びている。この種のインダクタにおいては、直流抵抗(Rdc)が低く、優れた直流重畳特性を有することが求められる。特許文献1のインダクタは、複数の導体パターンが積層された内部導体を有している。この複数の導体パターンの各々が一対の外部電極間に並列に接続されることにより、内部導体における直流抵抗が低減されている。また、特許文献1のインダクタでは、直流重畳特性を改善するために内部導体の断面形状を磁性基体の断面形状と相似形にしている。
特開10−144526号公報
近年、自動車の電装部品を中心として機器や回路の大電流化が進んでいるため、インダクタにおいて、直流抵抗(Rdc)のさらなる低減が求められている。また、直流抵抗が低減されたインダクタにおいても優れた直流重畳特性が求められる。
本発明の具体的な目的の一つは、直流抵抗のさらなる低減が可能な新規のインダクタを提供することである。本発明の別の目的は、直流抵抗が低減されたインダクタにおいて直流重畳特性の劣化を抑制することである。本発明のこれ以外の目的は、明細書全体の記載を通じて明らかにされる。
本発明の一態様によるインダクタは、回路基板に対向する実装面、前記実装面と対向する上面、及び前記実装面と前記上面とを接続する第1端面を有する基体と、前記基体の前記実装面に取り付けられた第1外部電極と、前記基体の前記実装面に前記第1外部電極から前記端面と垂直な長さ方向において離間して取り付けられた第2外部電極と、前記基体内に設けられた内部導体と、を備える。当該内部導体は、前記実装面に垂直な厚さ方向から視た平面視において前記第1外部電極から前記第2外部電極に向かって直線状に延びている。当該導体は、一端が前記実装面から露出して前記第1外部電極に接続され、他端が前記実装面から露出して前記第2外部電極に接続される。一実施形態において、前記基体は、前記厚さ方向及び前記長さ方向に垂直な幅方向から見た正面視において、前記内部導体と前記実装面とに囲まれた第1領域と、前記第1領域以外の第2領域とに区画され、前記第1領域の面積である第1面積に対する前記第2領域の面積である第2面積の比は、0.95〜1.1の範囲にある。
本発明の一態様において、前記基体は、前記第1端面と対向する第2端面を有する。前記第2領域は、前記正面視において、前記内部導体と前記第1端面との間の領域であって前記内部導体と前記上面との間の距離である上部マージンよりも前記内部導体と前記第1
端面との間の距離が小さい第1ストリップ領域と、前記上部マージンよりも前記内部導体と前記第2端面との間の距離が小さい第2ストリップ領域とを有する。前記第2面積から前記第1ストリップ領域の面積及び前記第2ストリップ領域の面積を除した調整第2面積の前記第1面積に対する比は、0.86〜1.0の範囲にある。
前記第1外部電極は、前記基体に対して前記実装面のみにおいて取り付けられている。本発明の一態様において、前記第2外部電極は、前記基体に対して前記実装面のみにおいて取り付けられている。
本発明の一態様において、前記正面視における前記内部導体の軸線と前記上面との最短距離は、前記基体の前記実装面と前記上面との間の間隔の2分の1よりも小さい。
本発明の一態様において、前記内部導体の前記軸線に垂直な方向に沿って切断した断面の第1断面積は、前記第1外部電極を前記実装面に平行な方向に沿って切断した断面の第2断面積よりも大きい。
本発明の一態様において、前記内部導体は、前記第1外部電極の材料よりも高い電気伝導率を有する導電性材料から形成される。
本発明の一態様において、前記第1外部電極は、前記回路基板の第1ランドに対向可能に配置されており、前記第2外部電極は、前記回路基板の第2ランドに対向可能に配置されており、前記内部導体のうち前記第1外部電極と接する第1端面が前記第1ランドに対向可能に設けられ、前記内部導体のうち前記第2外部電極と接する第2端面が前記第2ランドに対向可能に設けられる。
本発明の一態様において、前記基体は、金属磁性粒子を含む。
本発明の一態様において、前記内部導体は、第1内部導体パターンと、前記基体内に前記内部導体パターンから離間して配置される第2内部導体パターンと、を有し、第1内部導体パターン及び前記内部導体パターンの各々は、前記実装面に垂直な厚さ方向から視た平面視において前記第1外部電極から前記第2外部電極に向かって直線状に延び、一端が前記実装面から露出して前記第1外部電極に接続され他端が前記実装面から露出して前記第2外部電極に接続される。
本発明の一実施形態は、上記の何れかのインダクタを備える回路基板に関する。
本発明の一実施形態は、上記の回路基板を備える電子機器に関する。
本明細書の開示によれば、インダクタの直流抵抗が低減されるとともに、直流重畳特性が維持される。
回路基板に実装された本発明の一実施形態によるインダクタの斜視図である。 図1のインダクタの正面図である。 図1のインダクタの平面図である。 図1のインダクタの分解図である。 図1のインダクタのX−X線断面図である。 本発明の別の実施形態によるインダクタの断面図である。 本発明の別の実施形態によるインダクタの断面図である。 本発明の別の実施形態によるインダクタの断面図である。 本発明の別の実施形態によるインダクタの断面図である。 本発明の別の実施形態によるインダクタの正面図である。
以下、適宜図面を参照し、本発明の様々な実施形態を説明する。なお、複数の図面において共通する構成要素には当該複数の図面を通じて同一の参照符号が付されている。各図面は、説明の便宜上、必ずしも正確な縮尺で記載されているとは限らない点に留意されたい。
図1から図5を参照して本発明の一実施形態に係るインダクタ1について説明する。まずは図1〜図3を参照してインダクタ1の概略について説明する。図1は本発明の一実施形態によるインダクタ1の斜視図であり、図2はインダクタ1の正面図であり、図3はインダクタ1の平面図である。図示のように、インダクタ1は、基体10と、この基体10内に設けられた内部導体25と、基体10の表面に設けられた外部電極21と、基体10の表面において外部電極から離間した位置に設けられた外部電極22と、を備える。
各図には、互いに直交するL軸、W軸、及びT軸が記載されている。本明細書においては、文脈上別に解される場合を除き、インダクタ1の「長さ」方向、「幅」方向、及び「厚さ」方向はそれぞれ、図1の「L」方向、「W」方向、及び「T」方向とする。この方向の定め方に従えば、外部電極22は、長さ方向(L方向)において外部電極21から離間した位置に配置されている。
インダクタ1は、例えば、大電流が流れる大電流回路において用いられる。インダクタ1は、信号回路や高周波回路において用いられてもよい。インダクタ1は、ノイズ対策用のビーズインダクタとして用いられてもよい。
インダクタ1は、回路基板2に実装されている。回路基板2の実装基板には、2つのランド3a、3bが設けられている。外部電極21は、インダクタ1を回路基板2に実装する際にランド3aに対向するように配置されており、外部電極22は、インダクタ1を回路基板2に実装する際に回路基板2のランド3bに対向可能に配置されている。インダクタ1は、外部電極21とランド3a及び外部電極22とランド3bとをそれぞれはんだにより接合することで当該回路基板2に実装されてもよい。回路基板2には、インダクタ1以外にも様々な電子部品が実装され得る。回路基板2は、様々な電子機器に実装され得る。回路基板2が実装され得る電子機器には、スマートフォン、タブレット、ゲームコンソール、自動車の電装品、及びこれら以外の様々な電子機器が含まれる。インダクタ1は、回路基板2の実装基板の内部に埋め込まれる内蔵部品であってもよい。
基体10は、磁性材料から直方体形状に形成されている。本発明の一実施形態において、基体10は、長さ寸法(L方向の寸法)が0.4mm〜10mm、幅寸法(W方向の寸法)が0.2〜10mm、高さ寸法(T方向の寸法)が0.2〜10mmとなるように形成される。本発明は、比較的小型のインダクタから比較的大型のインダクタまで幅広く適用され得る。基体10の寸法は、本明細書で具体的に説明される寸法には限定されない。本明細書において「直方体」又は「直方体形状」というときには、数学的に厳密な意味での「直方体」のみを意味するものではない。
基体10は、第1の主面10a、第2の主面10b、第1の端面10c、第2の端面10d、第1の側面10e、及び第2の側面10fを有する。基体10は、これらの6つの面によってその外面が画定される。第1の主面10aと第2の主面10bとは互いに対向し、第1の端面10cと第2の端面10dとは互いに対向し、第1の側面10eと第2の側面10fとは互いに対向している。第1端面10c及び第2端面10dの各々は、第1主面10aと第2主面10bとを接続し、また、第1側面10eと第2側面10fとを接続している。回路基板2を基準としたとき第1の主面10aは基体10の上側にあるため、第1の主面10aを「上面」と呼ぶことがある。同様に、第2の主面10bを「下面」と呼ぶことがある。インダクタ1は、第2の主面10bが回路基板2と対向するように配置されるので、第2の主面10bを「実装面」又は「実装面10b」と呼ぶこともある。インダクタ1の上下方向に言及する際には、図1の上下方向を基準とする。インダクタ1又は基体10の厚さ方向は、上面10a及び実装面10bの少なくとも一方に垂直な方向とすることができる。インダクタ1又は基体10の長さ方向は、第1端面10c及び第2端面10dの少なくとも一方に垂直な方向とすることができる。インダクタ1又は基体10の幅方向は、第1側面10e及び第2側面10fの少なくとも一方に垂直な方向とすることができる。インダクタ1又は基体10幅方向は、インダクタ1又は基体10の厚さ方向及び長さ方向と垂直な方向とすることができる。
図示の実施形態において、外部電極21は、基体10の実装面10b、第1の端面10c、及び上面10aに接するように設けられている。外部電極22は、基体10の実装面10b、第2の端面10d、及び上面10aに接するように設けられている。外部電極21及び外部電極22の少なくとも一方は、実装面10bのみに接するように基体10に設けられてもよい。外部電極21、22がいずれも実装面10bのみに接するように設けられたインダクタ1が図10に示されている。外部電極21、22の形状及び配置は、本明細書において明示的に説明されたものには限られない。
基体10は、磁性材料から作製される。基体10用の磁性材料は、複数の金属磁性粒子を含んでも良い。基体10用の磁性材料に含まれる金属磁性粒子は、例えば、(1)Fe、Ni等の金属粒子、(2)Fe−Si−Cr合金、Fe−Si−Al合金、Fe−Ni合金等の結晶合金粒子、(3)Fe−Si−Cr−B−C合金、Fe−Si−Cr−B合金等の非晶質合金粒子、または(4)これらが混合された混合粒子である。コア10に含まれる金属磁性粒子の組成は、前記のものに限られない。例えば、コア10に含まれる金属磁性粒子は、Co−Nb−Zr合金、Fe−Zr−Cu−B合金、Fe−Si−B合金、Fe−Co−Zr−Cu−B合金、Ni−Si−B合金、又はFe−AL−Cr合金であってもよい。基体10に含まれるFe系の金属磁性粒子は、Feを80wt%以上含有してもよい。金属磁性粒子の各々の表面には、絶縁膜が形成されてもよい。この絶縁膜は、上記の金属又は合金が酸化してできる酸化膜であってもよい。金属磁性粒子の各々の表面に設けられる絶縁膜は、例えばゾルゲル法によりコーティングされた酸化ケイ素膜であってもよい。
一実施形態において、金属磁性粒子は、1.5〜20μmの平均粒径を有する。基体10に含まれる金属磁性粒子の平均粒径は、1.5μmより小さくてもよいし20μmより大きくても良い。基体10は、互いに平均粒径の異なる2種類以上の金属磁性粒子を含んでもよい。例えば、複合磁性材料用の金属磁性粒子は、第1平均粒径を有する第1の金属磁性粒子と、この第1平均粒径よりも小さな第2平均粒径を有する第2金属磁性粒子と、を含んでもよい。
基体10は、金属磁性粒子と結合材とを含む複合磁性材料から形成されてもよい。基体10が複合磁性材料から形成される場合、当該複合磁性材料に含まれる結合材は、例えば、絶縁性に優れた熱硬化性樹脂である。結合剤として、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂、ポリオキシメチレン(POM)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリフッ化ビニルデン(PVDF)樹脂、フェノール(Phenolic)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、又はポリベンゾオキサゾール(PBO)樹脂が用いられ得る。また、結合剤としては、金属磁性粒子の各々の表面の酸化膜、または酸化膜とは別の酸化物でもよい。金属磁性粒子同士は、これらの酸化物により結合されてもよい。
内部導体25は、基体10内において外部電極21と外部電極22とを電気的に接続するように設けられている。内部導体25は、複数の内部導体パターンを有していてもよいし、単一の内部導体パターンのみを有していてもよい。図示の実施形態において、内部導体25は、6つの内部導体パターン25a〜25fを有している。内部導体パターン25aは、その一端及び他端が実装面10bから基体10の外側に向かって露出しており、当該一端において外部電極21と接続され、当該他端において外部電極22と接続されている。内部導体25のうち外部電極21と接する端面は、インダクタ1を回路基板2に実装する際にランド3aと対向し、内部導体25のうち外部電極22と接する端面は、インダクタ1を回路基板2に実装する際にランド3bに対向するように設けられる。内部導体25b〜25fは、内部導体25aと同じ又は相似形の形状を有する。内部導体パターン25a〜25fは、基体10内において互いから離間して配置されている。このように、内部導体25a〜25fは、基体10内に、外部電極21と外部電極22との間に並列に配置されている。内部導体パターン25a〜25fの各々は、隣接する内部導体パターンと接続されていてもよい。例えば、内部導体パターン25bの一部分又は全体は、内部導体パターン25a及び内部導体パターン25cの少なくとも一方を基体10内において接続されていてもよい。
内部導体パターン25aは、図3に示されているように、平面視において(T軸から見た視点において)外部電極21から第2外部電極22に向かって直線状に延びている。つまり、内部導体パターン25aは、平面視したときに基体10内で互いに対向して配置される部分を有していない。本明細書においては、内部導体パターン25aが基体10内において平面視で互いに対向する部分を有しないときに、当該内部導体パターン25aは、外部電極21から外部電極22に向かって直線状に延びるという。内部導体パターン25aは、外部電極21から第2外部電極22に向かって引いた直線上に配置されていてもよい。内部導体パターン25b〜25fも、内部導体パターン25aと同様に、平面視において(T軸から見た視点において)外部電極21から第2外部電極22に向かって直線状に延びている。
次に、図4をさらに参照して、積層プロセスで作成されるインダクタ1の積層構造について説明する。図4には、インダクタ1の分解図が示されている。図4においては、説明の便宜のために、外部電極21,22の図示が省略されている。図4に示すように、基体10は、磁性体層11a〜11f、カバー層12、及びカバー層13を備える。磁性体層11a〜11f、カバー層12、及びカバー層13の各々は、磁性材料から作製される。基体10は、W軸方向の正側から負側に向かって、カバー層12、磁性体層11a〜11f、及びカバー層13の順に積層されている。カバー層12,13はそれぞれ複数の磁性体層を有していても良い。インダクタ1は、積層プロセス以外の方法で作成されてもよい。例えば、インダクタ1は、薄膜プロセス又は圧縮成形プロセスにより作成されてもよい。
磁性体層11a〜11fの一方の表面には内部導体パターン25a〜25fがそれぞれ設けられている。図示の実施形態では、磁性体層11a〜11fのW軸方向と交わる一対の表面のうちW軸方向の負側にある表面に、内部導体パターン25a〜25fが設けられている。内部導体パターン25a〜25fは、例えば導電性に優れた金属又は合金から成る導電性ペーストをスクリーン印刷法で印刷することにより形成される。この磁性体層11a〜11fの表面のうち内部導体パターン25a〜25fが形成される面がコイル形成面の例である。この導電性ペーストの材料としては、Ag、Pd、Cu、Al又はこれらの合金を用いることができる。内部導体パターン25a〜25f、スクリーン印刷法以外の方法、例えば、スパッタ法、インクジェット法、又はこれら以外の公知の方法で形成されてもよい。一実施形態において、内部導体パターン25a〜25fは、外部電極21及び外部電極22よりも電気伝導率が高い材料から形成される。
次に、図5をさらに参照して、内部導体パターン25aについて説明する。図5は、インダクタ1のX−X線断面図である。インダクタ1のX−X線断面は、LT平面に平行で内部導体パターン25aを通過する切断面で切断した基体10の断面を示す。図5は、W軸方向から(つまり、幅方向から)の正面視において内部導体パターン25aが見えるように基体10を透過した図を示していると考えてもよい。内部導体パターン25aに関する説明は、文脈上可能な限り、内部導体パターン25b〜25fにも当てはまる。つまり、以下では、内部導体パターン25aを例にして、内部導体パターン25a〜25fについての説明を行う。
図示のように、内部導体パターン25aは、外部電極21から外部電極22へ延びる軸線Aに沿って外部電極21から外部電極22まで延びている。内部導体パターン25aは、その下端が実装面10bから露出しており当該一端からT軸の正方向にT軸に対して傾いて延びる第1部分25a1と、第1部分25a1の上端からL軸の正方向に延びる第2部分25a2と、第2部分25a2のL軸正方向における端からT軸の負方向にT軸に対して傾いて延び、その下端が実装面10bから露出する第3部分25a3と、を有する。第1部分25a1の下端が外部電極21に接続され、第3部分25a3の下端が外部電極22に接続される。図示の実施形態において、第2部分25a2は、上面10aと平行に延びている。図示の実施形態において、内部導体パターン25aは、台形の4辺のうちの下底以外の3辺(2つの脚及び上底)に対応する形状を有している。つまり、第2部分25a2が当該台形の上底に相当し、第1部分25a1及び第3部分25a3が当該台形の脚に相当する。
内部導体パターン25aは、軸線Aと実装面10bとの間において外部電極21から外部電極22まで軸線Aと平行に延びる内周面25Xと、軸線Aと上面10aとの間において外部電極21から外部電極22まで軸線Aと平行に延びる外周面25Yと、を有する。内部導体パターン25aの軸線Aは、内周面25Xを基準として定めてもよい。例えば、軸線Aは、内周面25Xから等距離にある点の集合であってもよい。軸線Aは、内周面25X上にある点と当該点における法線と当該法線が外周面25Yと交わる点に挟まれた線分の中点の集合であってもよい。軸線Aは、概ね内部導体パターン25a内において電流が流れる方向と一致する。
一実施形態において、軸線Aに垂直な方向に沿って内部導体パターン25aを切断した断面の断面積(内部導体断面積)は、外部電極21のうち第1端面10cと接している部分を実装面10bに平行な方向に沿って切断した断面積(外部導体断面積)よりも大きい。一実施形態において、軸線Aに垂直な方向に沿って内部導体パターン25aを切断した断面の断面積は、外部電極22のうち第2端面10dと接している部分を実装面10bに平行な方向に沿って切断した断面積よりも大きい。外部電極21の実装面10bに沿う断面積が一定でない場合には、T軸方向において均等な間隔に配置された3点を通過する断面の各々における外部電極21の断面積の平均を当該外部電極21の断面積とすることができる。外部電極22の断面積についても同様である。
内部導体パターン25aは、上面10aから上部マージンD1だけ隔てた位置に配置される。より具体的には、内部導体パターン25aは、基体10の上面10aと内部導体パターン25aの外周面25Yとの距離が上部マージンD1となるように配置されている。図示の実施形態において、内部導体パターン25aの第1部分25a1は、第1端面10cに対して傾斜している。このため、基体10の断面のうち第1部分25a1と第1端面10cとの間の領域は、外部電極21に近づくにつれて幅狭となる。第1部分25a1と第1端面10cとの間の領域のうち、その幅が上部マージンD1以下である幅狭の領域を第1ストリップ領域SR1とする。第1部分25a1と第1端面10cとの幅は、第1部分25a1における外周面25Yと第1端面10cとの間の幅を意味する。第1部分25aと第1端面10cとの幅は、例えば、軸線Aに垂直な方向に沿った外周面25Yと第1端面10cとの間の間隔を意味する。同様に、第3部分25cと第2端面10dとの間の領域は、外部電極22に近づくにつれて幅狭となる。第3部分25cと第2端面10dとの間の領域のうち、その幅が上部マージンD1以下である幅狭の領域を第2ストリップ領域SR2とする。
一実施形態において、内部導体パターン25aは、軸線Aと基体10の上面10aとの間の距離がX−X線断面における上面10aと実装面10bとの距離の2分の1よりも小さくなるように構成及び配置される。図示の実施形態においては、上面10aと実装面10bとの距離は、基体10の高さ方向の寸法T1と等しい。
X−X線断面において(つまり、W軸から見た正面視において)、基体10は、内部導体パターン25aによって内部導体パターン25aと実装面10bに囲まれた第1領域10r1と、第1領域10r1以外の第2領域10r2とに区画される。より具体的には、第1領域10r1は、W軸から見た正面視において、内周面25XとX−X線断面との交線である内周縁と、実装面10bとX−X線断面との交線である底縁と、に囲まれた領域である。第2領域10r2は、W軸から見た正面視において外周面25YとX−X線断面との交線である外周縁、上面10aとX−X線断面との交線である上縁、第1端面10cとX−X線断面との交線である右側縁、及び第2端面10dとX−X線断面との交線である左側縁に囲まれた領域である。内部導体パターン25aは、第1領域10r1の磁束密度と第2領域10r2の磁束密度が同じ又は実質的に同じ磁束密度となるように構成及び配置される。すなわち、本発明の一実施形態では、第1領域10r1の磁束密度と第2領域10r2の磁束密度とが等しく又は実質的に等しくなるように定められており、これにより第1領域10r1と第2領域10r2との一方において集中的に磁気飽和が起こらないようにしている。例えば、第1領域10r1の第1面積S1と第2領域10r2の第2面積S2とを等しく又は実質的に等しくすることにより、第1領域10r1の磁束密度と第2領域10r2の磁束密度とを等しく又は実質的に等しくすることができる。
第2領域10r2のうちストリップ領域SR1、SR2は、第2領域10r2内の他の領域(例えば、基体10の上面10aと第2部分25a2との間の領域)に比べて幅狭であるため、第2領域10r2のうちで特に磁気飽和が起こりやすい領域である。ストリップ領域SR1、SR2の面積をそれぞれS3、S4とすると、S3及びS4は、S1及びS2よりも小さい。このため、第2領域10r2については、ストリップ領域SR1,SR2の磁気的な影響は小さく、寄与を無視することができる。そこで、一実施形態においては、第1領域10r1の面積S1と、第2領域10r2の面積S2からS3及びS4を除した調整第2面積(S2−S3―S4)とが等しいか実質的に等しくなるように、内部導体パターン25aが構成及び配置される。例えば、第1面積S1に対する調整第2面積の比((S2−S3―S4)/S1)が0.90〜0.96となるように、内部導体パターン25aを構成及び配置することができる。第1面積S1に対する調整第2面積の比は、0.88〜0.98の範囲にあってもよく、0.86〜1.0の範囲にあってもよい。実用的には、第1面積S1に対する調整第2面積の比((S2−S3―S4)/S1)が0.86〜1.0の範囲にあるときに、第1領域10r1及び第2領域10r2のいずれの領域内の磁束密度も等しく又は実質的に等しくなる。
ストリップ領域SR1、SR2の面積や形状を考慮せずに第1領域10r1の面積S1と第2領域10r2の面積S2とを比較することにより、内部導体パターン25aの形状及び配置の設計が簡便となる場合がある。この場合、S1に対するS2の比に基づいて内部導体パターン25aの構成及び配置を決定してもよい。S3及びS4の合計がS2の10%を超えないように内部導体パターン25aを設計することが可能であり、この場合、S1に対するS2の比が0.95〜1.1の範囲にあるように内部導体パターン25aが構成及び配置される。
内部導体パターン25aの形状及び配置は、図5に例示したものには限られない。内部導体パターン25aは、図5に例示されている形状・配置とは異なる様々な形状・配置を取り得る。内部導体パターン25aの変形例について図6〜図10を参照して説明する。
内部導体パターン25aの変形例としての本発明の別の実施形態では、図6に示されているように、内部導体パターン25aは、第1部分25a1と第2部分25a2との境界及び第2部分25a2と第3部分25a3との境界が湾曲していてもよい。言い換えると、外周面25Yは、湾曲面25B1及び湾曲面25B2を有する。外周面25Yが直線同士の交わる交点を有する場合には、その交点付近に磁束が集中する可能性がある。図6に示されている内部導体パターン25aは直線同士が交わる交点を有していないため(つまり、曲線のみで構成されているため)、その交点付近において磁束が集中することを防止でできる。これにより、インダクタ1の直流重畳特性がさらに改善される。
内部導体パターン25aの変形例としての本発明の別の実施形態では、内部導体パターン25aは、その内周面25X及び外周面25YのそれぞれがW軸方向から見た断面において曲線だけで構成されていてもよい。例えば、図7に示されているように、内周面25X及び外周面25Yを構成する曲線は、長軸がL軸と平行な又は長軸がL軸と一致する楕円の部分楕円弧であってもよい。図8に示すように、内周面25X及び外周面25Yを構成する曲線は、短軸がL軸と平行な又は短軸がL軸と一致する楕円の部分楕円弧であってもよい。図7及び図8に示されているように、内部導体パターン25aが上面10aに平行な直線状の部分を有していない場合には、内部導体パターン25aの外周面25Yのうち上面10aに最も近い位置と上面10aとの間隔が上部マージンD1とされる。内周面25X及び外周面25Yを構成する曲線は、部分円弧であってもよいし、楕円の部分楕円弧であってもよい。W軸方向から見た断面視において内周面25X及び外周面25Yを曲線のみで構成することにより、基体10内の一部の領域に磁束が集中することを防止し、その結果、インダクタ1の直流重畳特性が改善される。特に、内周面25X及び外周面25Yを構成する曲線が楕円の部分楕円弧や部分円弧であることにより、磁束の集中の防止に加えて、インダクタンス値を確保しながら直流抵抗(Rdc)を低くすることが可能となる。
内部導体パターン25aの変形例としての本発明の別の実施形態では、図9に示されているように、内部導体パターン25aの第1部分25a1及び第3部分25a3は、T軸と平行な方向に延びていてもよい。図9の実施形態において、第1部分25a1と基体10の第1端面10cとの間の間隔であるサイドマージンD2は、上部マージンD1よりも小さい。図示の実施形態では、第3部分25a3と基体10の第1端面10cとの間の間隔は、サイドマージンD2に等しい。第3部分25a3と基体10の第2端面10dとの間の間隔は、サイドマージンD2より大きくても小さくてもよいが、上部マージンD1よりは小さい。図9に示されている内部導体パターン25aは、第1部分25a1の下端部から第1端面10cに向かって突出する第1突出部25a4と、第3部分25a3の下端部から第2端面10dに向かって突出する第2突出部25a5と、を有する。第1突出部25a4及び第2突出部25a5によってストリップ領域SR1、SR2の面積は減少するが、ストリップ領域SR1、SR2は、内部導体パターン25aに電流が流れ始めて直ぐに磁気飽和するため、ストリップ領域SR1、SR2の面積を減少させても直流重畳特性への影響は小さい。よって、第1突出部25a4及び第2突出部25a5により、直流重畳特性に実質的な悪影響を与えることなく、内部導体パターン25aと外部電極21、22との接触面積を増やし、両者を電気的に確実に接続することができる。別の実施形態においては、サイドバージンD2はゼロであってもよい。
上記以外にも内部導体パターン25aは、様々な形状を取り得る。例えば、内部導体パターン25aは、円弧と直線とを組み合わせた長円形の一部分に相当する形状を有していてもよい。
続いて、本発明の一実施形態によるインダクタ1の例示的な製造方法について説明する。インダクタ1は、例えば積層プロセスによって製造することができる。以下では、積層プロセスによるインダクタ1の製造方法の一例を説明する。この説明のために、図4が適宜参照される。
まず、磁性材料から成る複数の未焼成磁性体シートを作成する。この未焼成磁性体シートは、焼成後に磁性体層11a〜11f及びカバー層12、13になる。未焼成磁性体シートは、例えば、結合材及び複数の金属磁性粒子を含む複合磁性材料から形成される。
次に、未焼成磁性体シートの各々の表面に導電性ペーストを印刷することで、焼成後に内部導体パターン25a〜25fとなる未焼成導体パターンを形成する。次に、未焼成導体パターンが形成された未焼成磁性体シートを積層して中間積層体を得る。この中間積層体の積層方向における一端にカバー層12となる複数の未焼成磁性体シートを積層し、他端にカバー層13となる複数の未焼成磁性体シートを積層して未焼成積層体を得る。
次に、ダイシング機やレーザ加工機等の切断機を用いて上記の未焼成積層体を個片化することで、未焼成チップ積層体が得られる。次に、この未焼成チップ積層体を脱脂し、脱脂された未焼成チップ積層体を焼成することで、焼成されたチップ積層体を得る。次に、この焼成されたチップ積層体に対して、バレル研磨等の研磨処理を行う。
次に、このチップ積層体の表面に外部電極21及び外部電極22を形成する。外部電極21及び外部電極22は、例えば、チップ積層体の実装面10bに相当する表面に導電性ペーストを塗布して下地電極を形成し、この下地電極の表面にめっき層を形成することにより形成される。めっき層は、例えば、ニッケルを含むニッケルめっき層と、スズを含むスズめっき層の2層構造とされる。外部電極21及び外部電極22には、必要に応じて、半田バリア層及び半田濡れ層の少なくとも一方が形成されてもよい。以上により、インダクタ1が得られる。
上記の製造方法に含まれる工程の一部は、適宜省略可能である。インダクタ1の製造方法においては、本明細書において明示的に説明されていない工程が必要に応じて実行され得る。上記のインダクタ1の製造方法に含まれる各工程の一部は、本発明の趣旨から逸脱しない限り、随時順番を入れ替えて実行され得る。上記のインダクタ1の製造方法に含まれる各工程の一部は、可能であれば、同時に又は並行して実行され得る。
次に、上記の実施形態による作用効果について説明する。上記の一実施形態によるインダクタ1によれば、平面視で直線状に延びる内部導体25が実装面10bから基体10の外側に露出して外部電極21、22と接続されている。よって、ランド3aから外部電極21を介して内部導体25に流れ込んだ電流は、内部導体25を通過し、外部電極22を介してランド3bに流れる。このように、インダクタ1を流れる電流は、ランド3aと内部導体25の一端との間及びランド3bと内部導体25の他端との間のわずかな距離(外部電極21、22のT軸方向の厚さに相当する距離)だけ外部電極21、22を流れる。一般に、インダクタの外部電極は、内部導体よりも電気伝導率が低い材料から形成される。また、外部電極のうち基体の端面(実装面と上面とを接続する面)と接する部分は、電流が流れる方向に対して内部導体よりも小さい断面積を有する。このため、内部導体が直線状に実装面と平行に延びる従来のインダクタのように内部導体を基体の端面から露出させると、この内部導体の露出位置からランドまでの区間において電流は外部電極を通過することになる。基体の端面における内部導体の露出位置からランドまでの距離は、基体の実装面からランドまでの距離よりも長いため、内部導体の露出位置からランドまでの区間に介在する外部電極がインダクタの直流抵抗の増加要因となる。本発明の実施形態によるインダクタ1においては、内部導体25が基体10の実装面10bから露出しているため、インダクタ1を通過する電流は、ランド3aと内部導体25の一端との間及びランド3bと内部導体25との間のわずかな距離だけ外部電極21、22を通過する。このように、インダクタ1によれば、電流経路に占める外部電極21、22の割合が従来のインダクタと比べて少ないため、従来のインダクタよりも直流抵抗を低減することができる。
基体10に含まれるFe系の金属磁性粒子におけるFeの含有量を80wt%以上とすれば、インダクタ1は、単位体積当たりの電流値として0.15A/mm3以上が要求される用途に用いられ得る。基体10に含まれる金属磁性粒子におけるFeの含有量を85wt%以上とすれば、インダクタ1は、単位体積当たりの電流値として0.2A/mm3以上が要求される用途に用いられ得る。基体10に含まれる金属磁性粒子におけるFeを90wt%以上とすれば、インダクタ1は、単位体積当たりの電流値として0.25A/mm3以上が要求される用途に用いられ得る。上記のとおり、本発明の一又は複数の実施形態によるインダクタ1の基体10においては磁気飽和が抑制されているので、内部導体25に大きな電流を流すことができる。例えば、インダクタ1のインダクタンスLを300nHより小さくした場合に、単位体積当たりの電流値を0.15A/mm3以上とすることができる。また、インダクタ1のインダクタンスLを150nHより小さくした場合場合に、単位体積当たりの電流値を0.2A/mm3以上とすることができる。また、インダクタ1のインダクタンスLを75nHより小さくした場合に、単位体積当たりの電流値を0.25A/mm3以上とすることができる。Feの含有量が80wt%以上の金属磁性粒子を含む基体10を備えるインダクタ1においては、電流印加によるインダクタンスの変化が小さく、また、発熱が小さい。また、高い周波数の用途に用いることができ、例えば、5MHz以上の周波数である。
インダクタ1を回路基板2に実装する際に、内部導体25のうち外部電極21と接する端面と回路基板2のランド3aを対向させ、内部導体25のうち外部電極22と接する端面と回路基板2のランド3bを対向させることで、インダクタ1の発熱を抑制するだけでなく、インダクタ1とランド3a,3bとの間の領域における発熱も抑制することができる。インダクタ1とランド3a、3bとの間の外部電極21,22を電気伝導率の低い材料から形成しても、電流印加時の外部電極21、22における発熱を抑制することができる。
直線状に延びる内部導体を有する従来のインダクタは、図1のWT方向に対応する方向に延びる断面で切断したときに、内部導体の断面形状と磁性基体の断面形状とが相似形となるように構成され、当該内部導体を当該磁性基体の中央に配置することで基体内での局所的な磁気飽和の発生を防止し、これにより優れた直流重畳特性を得るようにしている。しかしながら、内部導体を実装面から引き出す場合には、内部導体の断面形状と磁性基体の断面形状を相似形にすることは困難である。これに対し、本発明の実施形態においては、内部導体25と実装面10bとの間の第1領域10r1の面積S1に対する内部導体25と上面10aとの間の第2領域10r2の面積S2の比(S2/S1)が0.95〜1.1の範囲になるように内部導体25を構成及び配置することで、第1領域10r1と第2領域10r2との一方において集中的に磁気飽和が起こらないようにしている。これにより、内部導体25を実装面10bから引き出してもインダクタ1の直流重畳特性の劣化を防止又は抑制できる。面積比S2/S1の範囲が1.0を中心として上下に対象ではなく上方に偏っているのは、内部導体25を引き出すときに第2の領域10r2の面積に飽和磁束の向上への寄与が小さなストリップ領域(例えば、図5〜9に示されているストリップ領域SR1、SR2)が含まれることが多いためである。基体10において幅狭のストリップ領域SR1、SR2が存在する場合には、ストリップ領域SR1、SR2では直ぐに磁気飽和が起こるため、第2領域10r2の面積からストリップ領域SR1、SR2の面積S3,S4を除外した面積に対する第1領域の面積の比((S2―S3―S4)/S1)が0.86〜1.0の範囲になるように内部導体25を構成及び配置することで、第1領域10r1と第2領域10r2との一方で集中的な磁気飽和が起こらないようにできる。
上記の一実施形態によれば、外部電極21及び外部電極22の少なくとも一方が実装面10bと第1端面10c及び第2端面10dに接するように、それぞれ外部電極21、22が設けられる。これにより、インダクタ1のL軸方向の寸法が定められているときに、基板外部電極21、22の幅の分だけ基体10のL軸方向における寸法を大きくすることができる。また、図10のようにすれば、外部電極21及び外部電極22の少なくとも一方が実装面10bのみに接するように設けられているので、基体10の第1端面10c及び第2端面10dには外部電極21、22が接していない。これにより、インダクタ1のL軸方向の寸法が定められているときに、外部電極21、22の幅の分だけ基体10のL軸方向における寸法を大きくすることができると共に、回路基板2に実装する際の実装面積を小さくすることができる。
本明細書で説明された各構成要素の寸法、材料、及び配置は、実施形態中で明示的に説明されたものに限定されず、この各構成要素は、本発明の範囲に含まれうる任意の寸法、材料、及び配置を有するように変形することができる。また、本明細書において明示的に説明していない構成要素を、説明した実施形態に付加することもできるし、各実施形態において説明した構成要素の一部を省略することもできる。
1 インダクタ
2 回路基板
3a、3b ランド
10 基体
10a 上面
10b 実装面
10r1 第1領域
10r2 第2領域
21、22 外部電極
25 内部導体
25a〜25f 内部導体パターン

Claims (12)

  1. 回路基板に対向する実装面、前記実装面と対向する上面、及び前記実装面と前記上面とを接続する第1端面を有する基体と、
    前記基体の前記実装面に取り付けられた第1外部電極と、
    前記基体の前記実装面に前記第1外部電極から前記端面と垂直な長さ方向において離間して取り付けられた第2外部電極と、
    前記基体内に設けられ、前記実装面に垂直な厚さ方向から視た平面視において前記第1外部電極から前記第2外部電極に向かって直線状に延び、一端が前記実装面から露出して前記第1外部電極に接続され他端が前記実装面から露出して前記第2外部電極に接続される内部導体と、
    を備え、
    前記厚さ方向及び前記長さ方向に垂直な幅方向から見た正面視において、前記基体は、前記内部導体と前記実装面とに囲まれた第1領域と、前記第1領域以外の第2領域とに区画され、
    前記第1領域の面積である第1面積に対する前記第2領域の面積である第2面積の比は、0.95〜1.1の範囲にある、
    インダクタ。
  2. 前記基体は、前記第1端面と対向する第2端面を有し、
    前記正面視において、前記第2領域は、前記内部導体と前記第1端面との間の領域であって前記内部導体と前記上面との間の距離である上部マージンよりも前記内部導体と前記第1端面との間の距離が小さい第1ストリップ領域と、前記上部マージンよりも前記内部導体と前記第2端面との間の距離が小さい第2ストリップ領域とを有し、
    前記第2面積から前記第1ストリップ領域の面積及び前記第2ストリップ領域の面積を除した調整第2面積の前記第1面積に対する比は、0.86〜1.0の範囲にある、
    請求項1に記載のインダクタ。
  3. 前記正面視において、前記内部導体の軸線と前記上面との最短距離は、前記基体の前記実装面と前記上面との間の間隔の2分の1よりも小さい、
    請求項1又は2に記載のインダクタ。
  4. 前記内部導体の前記軸線に垂直な方向に沿って切断した断面の第1断面積は、前記第1外部電極を前記実装面に平行な方向に沿って切断した断面の第2断面積よりも大きい、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のインダクタ。
  5. 前記内部導体は、前記第1外部電極の材料よりも高い電気伝導率を有する導電性材料から形成される、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のインダクタ。
  6. 前記第1外部電極は、前記基体に対して前記実装面のみにおいて取り付けられている、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のインダクタ。
  7. 前記第2外部電極は、前記基体に対して前記実装面のみにおいて取り付けられている、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のインダクタ。
  8. 前記第1外部電極は、前記回路基板の第1ランドに対向可能に配置されており、
    前記第2外部電極は、前記回路基板の第2ランドに対向可能に配置されており、
    前記内部導体のうち前記第1外部電極と接する第1端面が前記第1ランドに対向可能に設けられ、
    前記内部導体のうち前記第2外部電極と接する第2端面が前記第2ランドに対向可能に設けられる、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のインダクタ。
  9. 前記基体は、金属磁性粒子を含む、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のインダクタ。
  10. 前記内部導体は、第1内部導体パターンと、前記基体内に前記内部導体パターンから離間して配置される第2内部導体パターンと、を有し、
    第1内部導体パターン及び前記内部導体パターンの各々は、前記実装面に垂直な厚さ方
    向(T方向)から視た平面視において前記第1外部電極から前記第2外部電極に向かっ
    て直線状に延び、一端が前記実装面から露出して前記第1外部電極に接続され他端が前
    記実装面から露出して前記第2外部電極に接続される、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載のインダクタ。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のインダクタを備える回路基板。
  12. 請求項11に記載の回路基板を備える電子機器。
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